JP2015059224A - 水素吸蔵装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体電解質に電極を設けた水素吸蔵装置において、陰極近傍での固体電解質の還元反応による劣化を防止し、陰極と固体電解質との密着性を良くする方法を提供する。
【解決手段】水素吸蔵装置20は、陽極30と、固体電解質膜40と、還元防止層50と、犠牲還元層60と、密着層70と、陰極80とを備える。固体電解質膜40は、水素イオンの伝導体であるバリウムジルコネート(BaαZr1-XYXO3…分子式A)で構成される。還元防止層は、固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も大きい元素を含む割合が固体電解質よりも大きいバリウムジルコネートで構成する。犠牲還元層は、固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が還元防止層よりも大きく、更に、密着層は、イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が犠牲還元層よりも大きい。
【選択図】図1
【解決手段】水素吸蔵装置20は、陽極30と、固体電解質膜40と、還元防止層50と、犠牲還元層60と、密着層70と、陰極80とを備える。固体電解質膜40は、水素イオンの伝導体であるバリウムジルコネート(BaαZr1-XYXO3…分子式A)で構成される。還元防止層は、固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も大きい元素を含む割合が固体電解質よりも大きいバリウムジルコネートで構成する。犠牲還元層は、固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が還元防止層よりも大きく、更に、密着層は、イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が犠牲還元層よりも大きい。
【選択図】図1
Description
本発明は、水素の吸蔵に関する。
固体電解質を利用した熱電変換水素電池が知られている(例えば特許文献1)。
上記先行技術が有する課題は、電極と固体電解質との密着性に向上の余地があることである。陰極近傍の固体電解質が還元され、還元反応に伴う体積変化のために、固体電解質と電極との接着が剥離する場合がある。加えて、電極に水素や酸素が供給されると高い圧力が生じるため、この圧力が固体電解質と電極との接着力を上回ると剥離が生じる場合がある。この他、装置の小型化や、低コスト化、省資源化、製造の容易化、使い勝手の向上等が望まれていた。
本発明は、先述した課題の少なくとも一部を解決するためのものであり、以下の形態として実現できる。
(1)本発明の一形態によれば、固体電解質が陽極と陰極とに挟まれた水素吸蔵装置が提供される。この水素吸蔵装置は、前記陰極と前記固体電解質との間に還元防止層を有し;前記還元防止層は、前記固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も大きい元素を含む割合が前記固体電解質よりも大きい。この形態によれば、固体電解質が陰極の付近で還元されることが防止されるので、剥離が予防され、密着性が向上する。
(2)上記形態において、前記還元防止層と前記陰極との間に犠牲還元層を有し;前記犠牲還元層と前記陰極との間に密着層を有し;前記犠牲還元層は、前記固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が前記還元防止層よりも大きく;前記密着層は、前記イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が前記犠牲還元層よりも大きい。この形態によれば、犠牲還元層において生成した還元生成物によって、固体電解質と密着層との密着性を向上させることができる。ひいては、固体電解質と陰極との密着性を向上させることができる。
本発明は、上記以外の種々の形態でも実現できる。例えば、水素の吸蔵方法等の形態で実現できる。
A:概要
初めに、本実施形態の概要を説明する。本実施形態は、固体電解質に電極を設けた水素吸蔵装置において、陰極近傍での固体電解質の還元反応による劣化を防止することを目的の1つとする。このために、陰極近傍に、イオン化傾向の大きい元素が相対的に多い還元防止層を設ける。さらに、陰極と固体電解質との密着性を良くし、水素イオン伝導体に必要な余剰酸素を供給するために、還元防止層と陰極との間に、イオン化傾向の小さな元素が相対的に多い犠牲還元層を設ける。犠牲還元層を還元させて陰極との密着性を向上させ、還元生成物の成長を防止するため、短時間高電圧を印加する工程を加える。
初めに、本実施形態の概要を説明する。本実施形態は、固体電解質に電極を設けた水素吸蔵装置において、陰極近傍での固体電解質の還元反応による劣化を防止することを目的の1つとする。このために、陰極近傍に、イオン化傾向の大きい元素が相対的に多い還元防止層を設ける。さらに、陰極と固体電解質との密着性を良くし、水素イオン伝導体に必要な余剰酸素を供給するために、還元防止層と陰極との間に、イオン化傾向の小さな元素が相対的に多い犠牲還元層を設ける。犠牲還元層を還元させて陰極との密着性を向上させ、還元生成物の成長を防止するため、短時間高電圧を印加する工程を加える。
B:構造
以下、本実施形態の詳細を説明する。図1は、水素吸蔵装置20の概略断面図である。水素吸蔵装置20は、陽極30と、固体電解質膜40と、還元防止層50と、犠牲還元層60と、密着層70と、陰極80とを備える。
以下、本実施形態の詳細を説明する。図1は、水素吸蔵装置20の概略断面図である。水素吸蔵装置20は、陽極30と、固体電解質膜40と、還元防止層50と、犠牲還元層60と、密着層70と、陰極80とを備える。
雰囲気中の水素分子は、陽極30に水素原子として取り込まれる。取り込まれた水素原子は、固体電解質膜40に接触すると、水素イオンになる。この水素イオンは、陽極30と陰極80とに電位差が存在すると、陰極80に向かって移動する。水素イオンは、固体電解質膜40、還元防止層50、犠牲還元層60、密着層70を通過し、陰極80に到達すると、陰極80に吸蔵される。
陽極30及び陰極80は、パラジウムで構成される。固体電解質膜40は、水素イオンの伝導体であるバリウムジルコネート(BaαZr1-XYXO3…分子式A)で構成される。バリウムジルコネートの主成分はBa(バリウム)とZr(ジルコニウム)とである。分子式Aのαは、理論的には1である。Y(イットリウム)は、ドーパントであり比較的量が少ない。本実施形態では、分子式AのXの値として、一般的な値である0.05〜0.3を採用する。
工業的に作られるバリウムジルコネートは、バリウムが少なくなることが多い。つまり、分子式におけるαが1よりも小さい値になることが多い。以下、バリウムが少なくなることを「バリウムが抜ける」という。バリウムは、アルカリ土類金属であるので、イオン化傾向が大きい。このためバリウムは、反応性が高く、余剰になると大気中の二酸化炭素や水分と反応して析出物を発生させる。よって、バリウムが多少抜けている状態は、都合がよい。その一方でバリウムが抜けると、その周囲のジルコニウムが還元されやすくなる。この部分が還元生成物を生じて体積の変化を起こし、構造の破壊を引き起こす場合がある。ジルコニウムは、バリウムに比べてイオン化傾向が小さい。
還元防止層50は、固体電解質膜40等の他の部位に比べてバリウムの抜けが少ないバリウムジルコネートで構成する。つまり、固体電解質膜40に比べると、イオン化傾向が大きいバリウムが、イオン化傾向の小さいジルコニウムに対して相対的に多くなる。厚さは、3nm〜100nmが好ましく、10nm前後がより好ましい。分子式Aのαは、1より大きくても小さくてもよい。
還元防止層50をスパッタによる積層製膜で作成する場合、還元防止層50においてスパッタ装置のガス圧やパワーを調整することによって、バリウム抜けを少なくできる。スパッタターゲットに酸化バリウム(BaO)などを混入させてバリウムの多い層を作ることによって、バリウムを相対的に多くすることもできる。
還元防止層50は、層が薄く、水素吸蔵装置20の内部にあるために、大気中の二酸化炭素による影響は抑制される。スパッタの条件を変えることでバリウムの抜け具合を制御する方法については、Sensors and Actuators B 148巻の173〜180項(出版:ELSEVIER (登録商標) )に開示されている。
犠牲還元層60は、還元防止層50とは逆にバリウムが相対的に少ない。つまり、還元防止層50に比べると、イオン化傾向の小さいジルコニウムが、イオン化傾向が大きいバリウムに対して相対的に多くなる。但し、特別な方法でバリウム抜けを多くする必要はない。固体電解質膜40の一般部分と同じ性質の層であってもよい。厚さは、1〜30nmが好ましく、5〜10nmがより好ましい。
密着層70は、金属ジルコニウムの薄膜で形成する。密着層70の厚さは、1〜1000nmが好ましい。よって、犠牲還元層60に比べると、イオン化傾向の小さいジルコニウムが、イオン化傾向が大きいバリウムに対して相対的に多くなる。
C:製造手順
本実施形態における水素吸蔵装置20の製造手順の概要は次の通りである。(1)陰極80を形成、(2)ジルコニウムの薄い層を形成して密着層70を形成、(3)固体電解質膜40の初期において高い雰囲気ガス圧で製膜して犠牲還元層60を形成、(4)雰囲気ガス圧を小さくして還元防止層50を形成、(5)雰囲気ガス圧を中程度として固体電解質膜40の主要部分を形成。
本実施形態における水素吸蔵装置20の製造手順の概要は次の通りである。(1)陰極80を形成、(2)ジルコニウムの薄い層を形成して密着層70を形成、(3)固体電解質膜40の初期において高い雰囲気ガス圧で製膜して犠牲還元層60を形成、(4)雰囲気ガス圧を小さくして還元防止層50を形成、(5)雰囲気ガス圧を中程度として固体電解質膜40の主要部分を形成。
D:反応の概要
図2,3,4を用いて、水素吸蔵装置20における反応の概要を説明する。水素を含む雰囲気中において、陽極30及び陰極80に電位差を生じさせることによって、図2に示されるように、犠牲還元層60に還元生成物100が生じる。還元生成物100は、遊離した酸化ジルコニウム(ZrO2)や価数の低い酸化ジルコニウム(ZrO)が主である。還元生成物100は、成長する性質を持つ。但し、還元防止層50に達すると、還元が止まり、還元生成物100の成長も止まる。このように還元生成物100が非常に薄い段階で還元生成物100の成長が停止するため、固体電解質膜40の破壊は防止される。
図2,3,4を用いて、水素吸蔵装置20における反応の概要を説明する。水素を含む雰囲気中において、陽極30及び陰極80に電位差を生じさせることによって、図2に示されるように、犠牲還元層60に還元生成物100が生じる。還元生成物100は、遊離した酸化ジルコニウム(ZrO2)や価数の低い酸化ジルコニウム(ZrO)が主である。還元生成物100は、成長する性質を持つ。但し、還元防止層50に達すると、還元が止まり、還元生成物100の成長も止まる。このように還元生成物100が非常に薄い段階で還元生成物100の成長が停止するため、固体電解質膜40の破壊は防止される。
還元反応がさらに進むと、図3に示されるように金属的な強還元物200が犠牲還元層60に生じる。強還元物200は、金属ジルコニウム(Zr)や、金属ジルコニウムが僅かに酸化されたZr3O等である。
還元反応がさらに進むと、図4に示されるように強還元物200が成長する。密着層70と強還元物200とが同種の金属なので、密着層70と強還元物200とが強く密着する。
さらに、還元の過程で酸素のイオン(例えば酸化物イオン)が生じ、陽極30に向けて移動、固体電解質膜40内に拡散する。この酸素のイオンは、固体電解質膜40内に水素イオンを呼び込む働きをする。この働きは、固体電解質膜40に湿気を含ませることによる効果と同等である。
以下、水素吸蔵装置20の適切な使用条件を決定するために行った実験について説明する。
E−1:実験例1
ガラス基板上に、陰極80としてパラジウム陰極(厚さ200nm)、固体電解質膜40としてバリウムジルコネート(厚さ1000nm)、陽極30としてパラジウム陽極(厚さ10nm)を積層した水素吸蔵装置20を製作した。
ガラス基板上に、陰極80としてパラジウム陰極(厚さ200nm)、固体電解質膜40としてバリウムジルコネート(厚さ1000nm)、陽極30としてパラジウム陽極(厚さ10nm)を積層した水素吸蔵装置20を製作した。
還元反応のために必要な理論的な電位差は、以下の通りである。ジルコニウムの標準酸化還元電位は−1.53Vである。水素の酸化反応による標準起電力は1.23Vである。標準酸化還元電位とは、水素と比較した酸化還元電位である。この差を取って、ジルコニウムの還元に必要な電位差が−2.76Vと求まる。
通常、酸化還元反応を起こさせるためには、それより僅かに大きな電圧(過電圧)を掛ける必要がある。よって、2.76〜4V、好ましくは3〜4Vの電圧を印加することで犠牲還元層60が還元される。
還元反応に必要な時間は、電位差と温度とによって大きく異なり、適宜実験して最適値を求めることが好ましい。本実施例では、電位差を3V、温度を300℃とし、水素を含む雰囲気中で実験した。電位差を3.7Vとした場合も実験した。これらの場合、数分(例えば6分)で還元生成物100が成長した。
還元反応終了させた後は、電極間の電位差が2.76Vを超えない範囲(例えば1.5V)で使用すれば、還元反応は進行しないため、長期間に渡って使用が可能である。
本実施例では白濁は生じず、定期的に測定した開放電圧測定は徐々に上昇し、0.2Vに達した。この開放電圧から算出される水素の分圧は1000気圧を超える。つまり、本実施例の場合、陰極80と固体電解質膜40との密着が、この圧力に耐え得ることが確認された。
実験後の水素吸蔵装置20の断面を電子顕微鏡で観察し、蛍光X線による元素分析を実施したところ、陰極80と固体電解質膜40との界面にジルコニウムの多い層が検出された。これは強還元物200として生成した金属層のジルコニウムであると考えられる。この強還元物200と密着層70とが両方ともジルコニウムであるので、密着性が向上すると考えられる。
さらに、本実施例の場合、還元の過程で発生する酸素のイオンによって水が生成し、固体電解質膜40に保持されるため、水分を添加しなくても、固体電解質膜40に水素イオン伝導性が発現する。
E−2:実験例2
水素吸蔵装置20を水素ガス中で270℃に加熱し、陽極30と陰極80との電位差を2Vに設定した。この条件下においては、吸蔵された水素の圧力で固体電解質膜40が剥離、飛散してしまった。2Vでは還元反応が起こらないからだと考えられる。
水素吸蔵装置20を水素ガス中で270℃に加熱し、陽極30と陰極80との電位差を2Vに設定した。この条件下においては、吸蔵された水素の圧力で固体電解質膜40が剥離、飛散してしまった。2Vでは還元反応が起こらないからだと考えられる。
E−3:実験例3
陽極30と陰極80との電位差を5Vに設定した。この場合は、数秒で還元生成物が成長してしまい、還元生成物で実験サンプルは白濁した。よって、5Vでは電位差が大き過ぎると言える。
陽極30と陰極80との電位差を5Vに設定した。この場合は、数秒で還元生成物が成長してしまい、還元生成物で実験サンプルは白濁した。よって、5Vでは電位差が大き過ぎると言える。
E−4:実験例4
陽極30と陰極80との電位差を10Vに設定した。この場合、20分間の電圧印加後、過剰な還元反応によって固体電解質膜40が破壊し、白濁が生じた。この現象は、還元防止層50も還元されたことによると考えられる。
陽極30と陰極80との電位差を10Vに設定した。この場合、20分間の電圧印加後、過剰な還元反応によって固体電解質膜40が破壊し、白濁が生じた。この現象は、還元防止層50も還元されたことによると考えられる。
E−5:実験例5
水素ガスのない雰囲気において電圧を印加した。この場合、細かい気泡上に陰極80が剥離する現象が起きた。これは、還元によって生じた酸素が、陰極80でガスとして発生し、陰極80を押し剥がしたからと考えられる。
水素ガスのない雰囲気において電圧を印加した。この場合、細かい気泡上に陰極80が剥離する現象が起きた。これは、還元によって生じた酸素が、陰極80でガスとして発生し、陰極80を押し剥がしたからと考えられる。
雰囲気に水素ガスが含まれていた実施例においてこのような現象が見られないのは、酸素のイオンが陽極付近で水素イオンと結合して水になり、そのまま固体電解質膜40中に保持されたからと考えられる。
F:他の実施形態
本発明は、本明細書の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。例えば、以下のものが例示される。
本発明は、本明細書の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現できる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、先述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、先述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことができる。その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除できる。例えば、以下のものが例示される。
密着層を廃止してもよい。この場合であっても、ジルコニウム及びパラジウムは金属同士であるので、強還元物と陰極80との密着性が向上すると考えられる。
密着層を廃止した場合、陰極をジルコニウムで構成してもよい。このようにすれば、密着層を廃止しつつ、密着層がある場合と同等の密着性を得ることができる。ジルコニウムによる陰極を採用する場合、陰極の厚さを1〜100nm、より好ましくは3〜50nmに設定すると、陰極の水素透過性を向上させることができる。
固体電解質は、バリウムジルコネートでなくても、その他の種類、例えばバリウムとセリウムとによるものでもよい。
陰極として使用する部位でなくてもよく、例えば陽極に使用する部位であっても、この構造を適用し、さらにその製造段階において負の電圧を印加する処理を実施して密着を向上させた後に陽極として使用に供するという応用に対しても適用できる。
密着層、犠牲還元層、還元防止層、及び高い陰電位をかける処理、及びこの処理時に水素ガスを添加することの5つ全てを備えることが必要である訳ではなく、このうちの1つ又は複数の組み合わせだけであっても十分に効果を発揮しうるものである。
陰極と陽極との両方に本発明を適用できる。
密着層を廃止した場合、陰極をジルコニウムで構成してもよい。このようにすれば、密着層を廃止しつつ、密着層がある場合と同等の密着性を得ることができる。ジルコニウムによる陰極を採用する場合、陰極の厚さを1〜100nm、より好ましくは3〜50nmに設定すると、陰極の水素透過性を向上させることができる。
固体電解質は、バリウムジルコネートでなくても、その他の種類、例えばバリウムとセリウムとによるものでもよい。
陰極として使用する部位でなくてもよく、例えば陽極に使用する部位であっても、この構造を適用し、さらにその製造段階において負の電圧を印加する処理を実施して密着を向上させた後に陽極として使用に供するという応用に対しても適用できる。
密着層、犠牲還元層、還元防止層、及び高い陰電位をかける処理、及びこの処理時に水素ガスを添加することの5つ全てを備えることが必要である訳ではなく、このうちの1つ又は複数の組み合わせだけであっても十分に効果を発揮しうるものである。
陰極と陽極との両方に本発明を適用できる。
20…水素吸蔵装置
30…陽極
40…固体電解質膜
50…還元防止層
60…犠牲還元層
70…密着層
80…陰極
100…還元生成物
200…強還元物
30…陽極
40…固体電解質膜
50…還元防止層
60…犠牲還元層
70…密着層
80…陰極
100…還元生成物
200…強還元物
Claims (2)
- 固体電解質が陽極と陰極とに挟まれた水素吸蔵装置であって、
前記陰極と前記固体電解質との間に還元防止層を有し、
前記還元防止層は、前記固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も大きい元素を含む割合が前記固体電解質よりも大きい
水素吸蔵装置。 - 請求項1に記載の水素吸蔵装置であって、
前記還元防止層と前記陰極との間に犠牲還元層を有し、
前記犠牲還元層と前記陰極との間に密着層を有し、
前記犠牲還元層は、前記固体電解質の構成元素のうち、イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が前記還元防止層よりも大きく、
前記密着層は、前記イオン化傾向が最も小さい元素を含む割合が前記犠牲還元層よりも大きい
水素吸蔵装置。
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Cited By (1)
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JP2015211484A (ja) * | 2014-04-24 | 2015-11-24 | トヨタ自動車株式会社 | 固体電解質−電極複合体の製造方法 |
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- 2013-09-17 JP JP2013191487A patent/JP2015059224A/ja active Pending
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