JP2015054423A - 乾燥装置、画像形成装置、乾燥システム及び乾燥方法 - Google Patents

乾燥装置、画像形成装置、乾燥システム及び乾燥方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 記録媒体に形成する画像の状態に応じて乾燥強度を適切に制御できるようにする。【解決手段】 記録媒体上に画像を形成する画像形成工程において乾燥手段510により上記記録媒体を乾燥する場合に、上記記録媒体における所定波長の赤外光の吸収強度をセンサ500により計測し、その計測結果に基づいて、乾燥手段510の乾燥強度を制御するようにした。さらに、乾燥手段510を近赤外線ヒータ511と中赤外線ヒータ512により構成し、センサ500の計測結果に基づき、近赤外線ヒータ511と中赤外線ヒータ512との出力比を変更するようにするとよい。【選択図】 図1

Description

この発明は、画像形成工程において記録媒体を乾燥させるための乾燥装置、乾燥システム及び乾燥方法に関する。また、上記の乾燥装置を備える画像形成装置にも関する。
従来から、画像形成装置として、装置の小型化及び低騒音化に優れるインクジェット方式を用いるものが知られている。ここで、インクジェット方式とは、記録媒体上にインク(液滴)を吐出して、記録媒体表面に画像を形成する方式である。
特許文献1には、インクジェット式印刷機において、前処理液であるプレコート液を塗布して連続紙の表面にインク受容層を形成し、顔料インクの顔料を凝集させる作用を連続紙に与えた後、連続紙の表面にインクを噴射して画像を形成する技術が開示されている。
かかるインクジェット式印刷機においては、搬送されている連続紙に対して噴霧器によりプレコート液を塗布し、プレコート液を塗布する前後で記録紙を加熱することにより、プレコート液を乾燥する方法が取られている。
また、特許文献2には、用紙に水性インクを吐出して画像形成を行う場合において、用紙の一方の面を乾燥させ、他方の面との間で水分量に差をつけた後で該一方の面に画像形成を行うことにより用紙のバックカールを防止する技術が記載されている。
上記のようなインクジェット方式の印刷を行う場合、印刷後(プレコート液の塗布を考慮すると、印刷前を含むこともある)の乾燥が仕上がりに与える影響が大きい。そして、画像形成に使われるインクと紙の組み合わせによっては、乾燥強度をきめ細かく制御することが望ましい。この制御は、記録する画像の解像度、レイアウトや色数、画像濃度などに応じて行うことも考えられる。
ところで、一般に水系インクジェットインクでは、吐出信頼性を確保するため高沸点の水溶性溶剤、たとえばグリセリンなどが処方されることが多い。この高沸点の水溶性溶剤は水に比べて沸点も蒸気圧も高く、かつ粘度も高いため、紙からの蒸発、浸透ともに水の数倍の時間を要する。従って溶剤量が増えるほど画像が乾燥するまでの時間が長くなるか、同じ時間で乾燥させようとするとより多くのエネルギー投入が必要となる。このように画像の乾燥を十分行うためには、画像部の水分だけでなく溶剤量も管理することが必要である。
特に比較的坪量の小さい紙と溶剤量の多いインクの組み合わせでは、解像度だけで乾燥条件を決めると、地肌の多い印字密度の低い原稿を印字する際に過乾燥となり、地肌部分の紙収縮が著しく生じてしまったり、逆に非常に濃い画像の部分の乾燥が不足して、画像がオフセットしてしまったりなど、品質不良が生じるケースがあった。レイアウトや色数、画像濃度などを考慮すれば、ある程度はインクと溶剤の使用量を見積もってエネルギー投入量や時間を調整することができると考えられるが、見積もりの精度が十分とは言えなかった。
本発明は、このような事情の下に為され、記録媒体に形成する画像の状態に応じて乾燥強度を適切に制御できるようにすることを目的とする。
以上の目的を達成するため、この発明は、乾燥装置において、記録媒体上に画像を形成する画像形成工程において上記記録媒体を乾燥する乾燥手段と、上記記録媒体における所定波長の赤外光の吸収強度を計測する計測手段と、その計測手段の計測結果に基づいて、上記乾燥手段の乾燥強度を制御する制御手段とを設けたものである。
上記構成によれば、記録媒体に形成する画像の状態に応じて乾燥強度を適切に制御できるようにすることができる。
本発明の乾燥装置の実施形態を備える画像形成装置の構成例を示す概略側面図である。 図1に示した画像形成装置の前処理手段の構成を模式的に示す概略構成図である。 図1に示した画像形成装置の画像形成手段の構成を説明する説明図である。 図1に示した画像形成装置の画像形成手段の構成を示す概略断面図である。 図1に示した画像形成装置が画像を形成した後の記録媒体の一例を説明する説明図である。 図1に示した画像形成装置の制御手段の構成を説明する概略構成図である。 図6に示した制御手段の機能を示す機能ブロック図である。 図6に示した制御手段のデータ管理部の機能を示す機能ブロック図である。 図6に示した制御手段の画像出力部の機能を示す機能ブロック図である。 図1に示した画像形成装置の乾燥手段の構成を示す概略構成図である。 図1に示した画像形成装置の動作の一例を説明するフローチャートである。 図11に示した動作中に画像形成装置が実行する、乾燥手段510の乾燥強度の制御に関する処理のフローチャートである。 グリセリンの赤外吸収スペクトル(IRスペクトル)を示す図である。
本実施形態では、本発明の乾燥装置の実施形態を備える画像形成装置について説明する。なお、この画像形成装置全体が乾燥装置あるいは乾燥システムであると捉えることができる。
以下に、記録媒体上に画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置を用いて、本発明を説明する。なお、本発明は、以後に説明する画像形成装置以外でも、プリンタ、スキャナ、複写機、プロッタ、ファクシミリ及びファックス等において、吐出器(吐出ヘッド、インクヘッド、記録ヘッド、インクジェットなど)から液滴(インクなど)を吐出して、記録媒体(紙、樹脂製シート材、布、フィルム、板など)の表面に画像を形成(又は、印刷、印写、印字など)するものであれば、いずれのものにも適用することができる。
(画像形成装置の構成)
本発明の乾燥装置の第1の実施形態を備える画像形成装置100を、図1〜図5を用いて説明する。
なお、ここでは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色の吐出ヘッド(記録ヘッド、インクヘッド)を有する画像形成装置を説明するが、本発明を適用できる画像形成装置はこれらの吐出ヘッドを有するものに限定されない。すなわち、本発明を用いることができる画像形成装置は、グリーン(G)、レッド(R)及びその他の色に対応する吐出ヘッドを更に有するもの、又は、ブラック(K)のみの吐出ヘッドを有するものなどを含む。ここで、以後の説明において、添え字K、C、M及びYを付与された記号は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの夫々に対応するものとする。
また、本実施形態では、記録媒体として、ロール状に巻かれた連続紙(以下、「ロール紙Mdr」という。)を用いるが、本発明に係る画像形成装置が画像を形成することができる記録媒体は、ロール紙に限定されものではなく、画像を形成できる記録媒体であればよい。例えばカット紙であってもよい。そして、紙の場合その種類としては例えば、普通紙、上質紙、再生紙、薄紙、厚紙、コート紙等を用いることができる。また、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜及びその他表面にインク等で画像を形成することができるものも記録媒体として用いることができる。ここで、ロール紙とは、切断可能なミシン目が所定間隔で形成された連続紙(連帳紙、連続帳票)である。また、ロール紙におけるページ(頁)とは、例えば所定間隔のミシン目で挟まれる領域とする。
図1に示すように、画像形成装置100は、ロール紙Md(記録媒体Md)を搬入(搬送)する搬入手段10と、搬入されたロール紙Mdを前処理する前処理手段20と、前処理されたロール紙Mdを乾燥させる乾燥手段31とを有する。また、画像形成装置100は、ロール紙Mdの表面に画像を形成する画像形成手段40を有する。さらに、図1に示すように、画像が形成されたロール紙Mdを後処理する後処理手段50を有する。
その下流には、画像形成手段40により画像形成され、その後後処理手段50により後処理されたロール紙Mdを乾燥する乾燥手段510及び乾燥手段32を有する。そして、乾燥手段510及び乾燥手段32により乾燥されたロール紙Mdを搬出する搬出手段60を有する。さらに、画像形成装置100は、乾燥手段510における乾燥強度を制御するために記録媒体の赤外吸収スペクトルを計測する計測手段であるセンサ500を、乾燥手段32から搬出手段60までの用紙搬送路上に有する。更に、画像形成装置100は、画像形成装置100の動作を制御する制御手段70(不図示)を有する。
本実施形態に係る画像形成装置100は、搬入手段10によってロール紙Mdを搬入し、前処理手段20及び乾燥手段31によってロール紙Mdの表面を前処理及び乾燥する。また、画像形成装置100は、画像形成手段40によって、前処理及び乾燥したロール紙Mdの表面に画像を形成する。更に、場合によっては図1に示すように画像形成装置100は、後処理手段50によって、画像が形成されたロール紙Mdを後処理し、さらに乾燥手段32によって乾燥する。その後、画像形成装置100は、搬出手段60によって、ロール紙Mdを巻き取る(排出する、搬出する)。
以下に、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の各構成を具体的に説明する。
(搬入手段の構成)
搬入手段10は、記録媒体を前処理手段20等に搬入(搬送)する手段である。搬入手段10は、本実施形態では、給紙部11及び複数の搬送ローラ12等で構成される。搬入手段10は、搬送ローラ12等を用いて、給紙部11の給紙ロールに保持されたロール紙Mdを搬入(移動)し、プラテン(ローラ)上を搬送して、後述する前処理手段20等に搬送する。
なお、ここでは、記録媒体としてロール紙を用いた場合を例に説明しているが、記録媒体としてロール紙以外のものを用いている場合には、係る記録媒体に応じた搬入手段を選択することができる。
(前処理手段の構成)
前処理手段20は、画像が形成される前の記録媒体を前処理(処理)する手段である。
前処理手段20は、本実施形態では、搬入手段10によって搬入されたロール紙Mdの表面を、前処理液で前処理する。
ここで、前処理とは、ロール紙Md(記録媒体)表面に前処理液(後述)を均一に塗布する処理である。
これにより、画像形成装置100は、記録媒体に画像を形成する場合において、前処理手段20を用いて、記録媒体に画像を形成する前に、インクを凝集させる機能を有する前処理液を記録媒体表面に塗布することができる。このため、画像形成装置100により画像形成した際は、形成される画像の滲み、濃度、色調及び裏写りなどの品質問題、並びに、耐水性、耐候性及びその他画像堅牢性に関する問題が発生することを低減することができる。すなわち、画像形成装置100は、前処理手段20を用いて、記録媒体に画像を形成する前にインクを凝集させる機能を有する前処理液を塗布することによって、その後形成される画像の品質を向上することができる。
なお、インクジェット方式の専用紙(記録媒体)に画像を形成する場合についても、画像形成装置100は前処理手段20を用いて、インクを凝集させる機能を有する前処理液を塗布してもよい。
本発明の実施形態に係る画像形成装置100の前処理手段20は、記録媒体表面に前処理液を均一に塗布できるものであれば特に限定されるものではなく、各種塗布方法を用いることができる。前処理方法として、例えばブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などを用いることができる。
また、本実施形態に係る前処理手段20は前処理液として、例えば水溶性脂肪族系有機酸を含有した処理液を用いることができる。係る前処理液は、水分散性着色剤を凝集させる性質を有する。ここで、凝集するとは、水分散性着色剤粒子同士が吸着集合することである。
更に、本実施形態に係る前処理手段20は、前処理液に水溶性脂肪族系有機酸等のイオン性物質を加えることができる。これにより、前処理液は、水分散性着色剤の表面(電荷)にイオンを吸着させ、表面電荷を中和するため、分子間力による凝集作用を増強し、水分散性着色剤を更に凝集させることができる。
ロールコート法を用いた前処理手段20の一例を、図2を用いて説明する。
図2に示すように、前処理手段20は、本実施形態では、搬入手段10(図1)によって前処理手段20内に搬入(搬送)されたロール紙Mdの表面に、貯留している前処理液20Lを塗布する。
具体的には、前処理手段20は、先ず、攪拌(供給)ローラ21及び薄膜化(移送)ローラ22によって、前処理液20Lを塗布ローラ23の表面に薄膜状に転写(転移)する。
次に、前処理手段20は、塗布ローラ23を回転するプラテンローラ24に押し付け、塗布ローラ23を回転する。このとき、前処理手段20は、塗布ローラ23とプラテンローラ24との間隙にロール紙Mdを搬送することで、ロール紙Mdの表面に前処理液20Lを塗布することができる。
また、前処理手段20は、圧力調整装置25を用いて、前処理液を塗布するときのニップ圧(塗布ローラ23とプラテンローラ24とが接触する位置に作用する圧力)を制御する。これにより、前処理手段20は、圧力調整装置25を用いてニップ圧を変えることで、前処理液20Lの塗布量を制御(変化)することができる。
更に、前処理手段20は、塗布ローラ23及びプラテンローラ24の回転速度を制御する。このように塗布ローラ23等の回転速度を変えることで、前処理手段20は前処理液20Lの塗布量(膜厚など)を制御(変化)することができる。なお、前処理手段20は、例えば塗布ローラ23及びプラテンローラ24を駆動する図示しない動力源(駆動モーターなど)の動作を制御することによって、塗布ローラ23等の回転速度を制御してもよい。
以上により、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の前処理手段20によれば、噴射ヘッドを用いて前処理液を記録媒体に塗布する場合と比較して、塗布ローラ23等を用いて、ロール紙Md(記録媒体)の表面に均一に前処理液20Lを塗布することができる。すなわち、本実施形態に係る前処理手段20は、比較的粘度の高い前処理液20Lの場合でも、前処理液20Lをロール紙Md上に均一に薄く塗布することができる。
このように、本実施形態に係る前処理手段20によれば、前処理液20Lをロール紙Md上に均一に薄く塗布することができるので、その後に形成される画像の滲み等を低減することができ、画像品質を向上させることができる。
また、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の前処理手段20によれば、塗布ローラ23や、圧力調整装置25等により塗布する前処理液の塗布量を制御することができるので、その後の画像形成に適した塗布量で、ロール紙Md(記録媒体)の表面に前処理液20Lを塗布することができる。
(乾燥手段の構成)
画像形成装置100は、乾燥手段31、乾燥手段32及び乾燥手段510を備える。これらのうち乾燥手段510の構成及びその制御に係る構成が、この実施形態の一つの特徴である。また、乾燥手段510、後述するセンサ500及びこれらを制御するコントローラ72Cが、この発明の乾燥装置の実施形態である。
上記各乾燥手段のうち乾燥手段31は、前処理用の乾燥部であり、例えば図1に示すようにヒートローラ31hを用いることができる。具体的には、乾燥手段31は、ヒートローラ31hを例えば40〜100℃に加熱し、前処理液を塗布されたロール紙Mdの表面をヒートローラ31hに接触等させることができる。これにより、乾燥手段31では、前処理液を塗布されたロール紙Mdの表面をヒートローラ31hからの接触伝熱により加熱し、前処理液の水分を蒸発させ、ロール紙Md(表面に塗布された前処理液)を乾燥させることができる。
なお、後述するように、乾燥手段のヒートローラの本数は図1の構成に限定されるものではなく、必要に応じて選択することができる。
また、前処理用の乾燥手段31の構成は、ヒートローラに限定されない。すなわち、乾燥手段31は、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥、温風乾燥及びその他の乾燥方法を用いた乾燥を行う構成とすることができる。また、乾燥手段31において、複数の乾燥方法を組み合わせた乾燥方法を用いてもよい。
後処理用の乾燥手段32の構成は、乾燥手段31の構成と同様の構成のものを用いることができる。もちろん、乾燥手段31と、乾燥の方式が異なっていてもよい。
一方、乾燥手段510は、後処理手段50から出てきた用紙(後処理手段50を設けない場合は画像形成手段40による画像形成後の用紙)を赤外線により乾燥させるヒータであり、ここでは、近赤外線を輻射する近赤外線ヒータ511と中赤外線を輻射する中赤外線ヒータ512とを組み合わせたものである。そして、これらのヒータからロール紙Mdに照射する赤外線により、ロール紙Md及びその上のインクや後処理液を乾燥させることができる。
なお、インクや後処理液を乾燥させる場合、用いる乾燥手段の乾燥方式により、種々のメリットやデメリットがある。
例えば、熱風方式であれば、色による乾燥速度差が出にくく、塗膜の上記層を直接拡散できるメリットがある一方、熱効率が悪いというデメリットがある。ドラムヒータ方式であれば、色による違いが出にくく熱効率がよいというメリットがある一方、接触ムラによる乾燥ムラが出る場合があり、蒸気の逃げ場がなく裏面側は乾燥が遅いというデメリットがある。赤外線方式であれば、一度に巨大なエネルギーを付与でき他の方式に比べて昇温が早いというメリットがある一方、色によって昇温(吸収効率)が異なり、蒸気層の拡散が対流頼みなので塗膜の温度だけ上がって乾かないケースもあるというデメリットがある。
従って、複数の方式を組み合わせてハイブリッドにすることにより、色の違いや用紙のダメージ許容量に応じた細かい乾燥制御が可能となる。ここでは、この点を考慮して、赤外線方式の乾燥手段510と、ヒートローラ方式の乾燥手段32とを組み合わせることを考える(上述の通りこの方式には限定されないが)。
ところで、後処理液については画像形成内容によって大きな変化はないものの、ロール紙Md上のインクの量は、画像形成内容によって大きく変化する。そしてこれに応じて、インクの乾燥しやすさにも差が生じる。
画像形成装置100においては、この乾燥しやすさを、赤外光の吸収強度に基づいて見積もり、その結果に応じて乾燥手段510による乾燥強度を調整するようにしている。
なお、この実施形態において、乾燥手段510による乾燥強度の調整は、乾燥手段32における乾燥に供するのに適当な程度までインクや後処理液を乾燥させることを目標として行う。
画像形成装置100は、上記の赤外光の吸収強度を計測する計測手段として、乾燥手段32の出口部分に、赤外吸収スペクトルを測定できるセンサ500を備えている。これには一般に市販されている赤外式の成分計が利用可能である。またこのセンサ500は印字画像表面に特に感度を有するものが望ましく、反射型が望ましい。センサ500は用紙幅方向にスキャンが可能であると良い。
画像形成装置100が印字準備の信号を検出すると、後述のコントローラ72Cは、センサ500に、所定波長である波長帯域2800cm-1から3000cm-1の赤外光の白紙のロール紙Mdによる吸収スペクトルを測定させ、測定結果を所定の記憶手段に記憶する。
次に印字が始まると、コントローラ72Cは乾燥手段510をまず標準出力で稼動させる。そして、センサ500に乾燥手段32の出口で、画像形成及び乾燥を行った後のロール紙Mdについて、同じく波長帯域2800cm-1から3000cm-1の赤外光の白紙のロール紙Mdによる吸収スペクトルを測定させる。そして、先に記憶しておいた白紙の吸収スペクトルにおける吸収強度とここで測定した画像形成済みロール紙Mdの吸収スペクトルにおける吸収強度とを比較することにより、ロール紙における印字率を見積もる。
ここで、この実施形態では、画像形成に用いるインクとして、吐出信頼性を確保するため高沸点の水溶性溶剤であるグリセリンを添加したインクを用いることを想定している。そして、グリセリンは、図13に示すように、波長帯域2800cm-1から3000cm-1に吸収ピークを有する。
従って、ロール紙Md上にインクが多く乗っていればいるほど、ロール紙Md上にグリセリンが多くあることになり、ロール紙Mdによる2800cm-1から3000cm-1の赤外線吸収強度が大きくなる。そして、印刷前の白紙のロール紙Mdにおける吸収強度と、画像形成済みのインクが乗ったロール紙Mdにおける吸収強度とを比較し、どの程度吸収強度が増加したかにより、ロール紙Md上のグリセリン量を見積もることができる。また、その値に基づき、インク量も見積もることができる。なお、この見積もりは、定性的なもので足り、定量的に行う必要はない。
一方グリセリンは、既に述べたように、水に比べて沸点も蒸気圧も高く、かつ粘度も高いため、紙からの蒸発、浸透ともに水の数倍の時間を要する。従ってグリセリン量が増えるほど画像が乾燥するまでの時間が長くなるか、同じ時間で乾燥させようとするとより多くのエネルギー投入が必要となる。
従って、コントローラ72Cは、上述の赤外線吸収強度の比較から、白紙と画像形成済み用紙との間の吸収強度の変化量に基づき、変化が大きい(グリセリン量が多い)ほど、乾燥手段510に投入する電力を大きくし、乾燥強度を大きくする。逆に、変化が小さい(グリセリン量が少ない)場合は、乾燥手段510に投入する電力を小さくし、乾燥強度を小さくする。吸収強度の比が一定値を超えた場合に電力を大きくし、別の一定値を下回った場合(強度比が1に近い場合)に電力を小さくするといった制御を行えばよい。
このことにより、記録媒体に形成する画像の状態に応じて乾燥強度を適切に制御し、過不足のない乾燥を行うことができる。赤外光の吸収強度を測定することにより、乾燥しづらい物質の存在量を簡易に把握し、それに従った適切な乾燥強度設定を行うことができる。インクの色毎にグリセリンの含量が異なるような場合でも、最終的に形成された画像におけるグリセリン含量を容易に見積もることができるので、特に複雑な制御は必要ない。
なお、乾燥手段510の乾燥強度あるいはヒータ出力を決定するに際して、センサ500の検出結果以外の情報を合わせて考慮してよいことは、もちろんである。後述する乾燥手段31の制御の場合と同様、用紙搬送速度、画像の解像度、用紙(記録媒体)の種類、前処理液の塗布量、後処理液の吐出量等を合わせて考慮することが考えられる。
また、乾燥手段510を構成するヒータのうち、近赤外線ヒータ511は、高出力を輻射可能であるが、波長が短いため白紙部を透過し、エネルギーロスが生じる。その代わり画像部のみを選択的に加熱することが期待でき、画像の無い白紙部分の温度を必要以上に加温することが無い。一方、中赤外線ヒータ512は、水の吸収波長である3000nm付近の赤外線を多く輻射するため、水分を含んでいれば温度が上昇する。水系インクのような水分を多く含むものの乾燥に対してはエネルギー効率に優れる。反面、白紙部分の温度も上昇しやすく、画像だけでなく紙面全体を加熱する傾向がある。
従って、ロール紙Mdにおける印字率に応じて近赤外線ヒータと中赤外線ヒータの出力比を変えることにより、効率的な加熱が可能である。印字率が大きい場合は、近赤外線ヒータ511の出力比率を大きくすることにより、少ないエネルギー量で効率的な加熱を行うことができる。一方、印字率が小さい場合には、中赤外線ヒータ512の出力比率を大きくすることにより、インクの乗った部分と乗らない部分とで温度差を生じることなく、均一な加熱を行うことができる。
また、ここで用いる印字率は、大まかには、赤外光の吸収強度に基づき見積もったグリセリン量あるいはインク量に比例すると考えることができる。しかしながら、画像形成に用いる画像データのドット数や階調値をカウントする等して別途求めるようにしてもよい。
なお、ここで説明した制御において、2800cm-1から3000cm-1の波長帯域を用いたのは、この実施形態において想定したインクにおいて乾燥しやすさに大きな影響を及ぼすグリセリンがこの帯域に特徴的な吸収ピークを有するためである。白紙の記録媒体がこの帯域に吸収ピークを有しないためでもある。
従って、他の組成のインクを用いる場合、そのインクにおいて乾燥しやすさに大きな影響を及ぼす物質が特徴的な吸収ピークを有する波長帯域の吸収強度を測定するようにするとよい。また、帯域に幅を持たせず、1又は複数の波長についてのみ吸収強度を測定してもよい。
また、乾燥手段510も赤外線ヒータを用いるものに限らず、ヒートローラなど、他の方式で乾燥を行うものでもよい。また、赤外線ヒータを用いる場合でも、近赤外線ヒータ511と中赤外線ヒータ512を組み合わせたものに限らず、いずれか一方のみ備えたものでもよい。また、乾燥強度の調整は、ヒータの出力調整に代えて、用紙の搬送速度の調整、すなわち乾燥時間の調整により行うことも考えられる。
また、乾燥手段510を設ける位置は、後処理手段50の直後には限られない。乾燥手段32の後段でもよい。この場合、乾燥手段510を上記のように赤外線ヒータで構成すると、紙面温度が上がりやすく、温度が上がりすぎるとブリスター(火ぶくれ)などの不具合の原因となる。従って、紙面温度がブリスターの発生しない140℃程度に抑えられるような制御が必要となる。
また、センサ500の検出結果から推定される溶剤の量に応じて、乾燥手段32を強くするか、乾燥手段510を強くするか、あるいは両方とも強くするかなど、制御の中身を変えることも考えられる。
また、センサ500と乾燥手段510との間は、多少距離が空いていても差し支えない。高速に印刷を行う場合、ページ毎に乾燥強度をそのページの画像に合わせた強度に調整するといった細かな調整は困難である。従って、乾燥手段510よりも少々下流あるいは上流で検出した印字率を乾燥強度に反映させ、レスポンスの遅いフィードバック制御となっても、十分な程度に効果が得られる。
また、乾燥手段510により主に乾燥する対象がインクでなく、前処理液や後処理液でもよい。この場合、これらの溶液に含まれる物質が特徴的な吸収ピークを有する波長帯域の吸収強度に基づき、乾燥強度を制御するようにするとよい。乾燥手段510の配置も、画像形成工程のうち、対象を乾燥させるに適した位置に設ければよい。乾燥手段510とセンサ500の組を複数設けることも、妨げられない。
(画像形成手段の構成)
画像形成手段40は、記録媒体に画像を形成する手段である。画像形成手段40は、本実施形態では、乾燥手段31によって乾燥されたロール紙Md上に液滴(以下、「インク」という。)を吐出することによって、ロール紙Mdの表面に画像を形成する。
画像形成手段40のヘッド部分の外形形状の一例を、図3を用いて説明する。ここで、図3(a)は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の画像形成手段40の全体の構成の一例を示す概略平面図である。図3(b)は、画像形成手段40の要部(ブラック(K)の吐出ヘッド40K)の一例を示す概略平面図である。
図3(a)に示すように、画像形成手段40は、本実施形態では、フルライン型のヘッドである。すなわち、画像形成手段40は、記録媒体の搬送方向Xmの上流側からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)に対応する4つの吐出ヘッド40K、40C、40M及び40Yを配置している。
ここで、ブラック(K)の吐出ヘッド40Kは、本実施形態では、ロール紙Mdの搬送方向Xmと直行する方向に4つのヘッドユニット40K−1、40K−2、40K−3及び40K−4を千鳥状に配置している。これにより、画像形成手段40は、ロール紙Md(記録媒体)の画像形成領域(印刷領域)の幅方向(搬送方向と直行する方向)の全域に画像を形成することができる。なお、他の吐出ヘッド40C、40M及び40Yの構成は、ブラック(K)の吐出ヘッド40Kの構成と同様のため、説明を省略する。
画像形成手段40のブラック(K)の吐出ヘッド40Kのヘッドユニット40K−1の拡大平面図を図3(b)に示す。
図3(b)に示すように、ヘッドユニット40K−1は、本実施形態では、ノズル面(ノズル板43(後述する図4(a))の外形表面)に、複数の吐出口(ノズル、印字ノズル)40Nを備える。ここで、複数の吐出口40Nは、ヘッドユニット40K−1の長手方向に1列に配置され、ノズル列を構成している。なお、ヘッドユニット40K−1は、複数のノズル列を備えてもよい。
画像形成手段40の吐出ヘッドの断面形状の一例を、図4を用いて説明する。ここで、図4(a)は、画像形成手段40の流路(液室40F長手方向の断面)の一例を示す概略断面図である。図4(b)は、画像形成手段40の吐出口40Nの配置(液室40F短手方向(吐出口の並び方向)の断面(図4(a)のSC1))を示す断面図である。
図4(a)に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成手段40の吐出ヘッド(40K等)は、本実施形態では、吐出するインクの通路を形成する流路板41と、流路板41の下面(吐出ヘッドの内部方向)に接合された振動板42と、流路板41の上面(吐出ヘッドの外側方向)に接合されたノズル板43と、振動板42の周縁部を保持する(接合された)フレーム部材44とを備える。また、吐出ヘッドは、振動板42を変形させるための圧力発生手段(アクチュエータ手段)45を有する。
本実施形態に係る吐出ヘッド(40K等)は、流路板41と、振動板42と、ノズル板43とを積層することによって、吐出口(ノズル)40Nに連通する流路であるノズル連通路40R及び液室40Fを形成することができる。また、吐出ヘッドは、フレーム部材44を更に積層することによって、液室40Fにインクを供給するためのインク流入口40S及びインクを供給する共通液室40Cなどを形成することができる。
更に、本実施形態に係る吐出ヘッドは、圧力発生手段45を用いて、振動板42を変形(撓み変形)する。これにより、吐出ヘッドは、液室40Fの容積(体積)を変化させ、液室40F内のインクに作用する圧力を変化させることができる。この結果、吐出ヘッドは、吐出口40Nから、インクを吐出することができる。
流路板41は、結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を用いることができる。これにより、流路板41は、水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路40R及び液室40Fとなる凹部及び穴部を形成されることができる。なお、流路板41に用いることができる材料は、単結晶シリコン基板に限られるものではない。すなわち、流路板41は、ステンレス基板、感光性樹脂及びその他材料を用いることができる。
振動板42は、ニッケルの金属プレートを用いることができる。これにより、振動板42は、ニッケル電鋳(例えばエレクトロフォーミング法、電鋳法)で加工されることができる。なお、振動板42は、ニッケルの金属プレート以外の金属板又は金属と樹脂板との接合部材などを用いてもよい。
ノズル板43は、単結晶シリコン基板を用いることができる。これにより、ノズル板43は、流路板41と同様に、異方性エッチングで加工されることができる。なお、ノズル板43は、金属部材からなる外形表面に、所要の層を介して、撥水層を形成されてもよい。
また、ノズル板43は、本実施形態では、液滴(インク滴)を吐出する複数のノズル40Nを有する。具体的には、ノズル板43は、各液室40Fに対応して、直径10〜30μmのノズル40Nが夫々形成されている。
フレーム部材44は、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ系樹脂)又はポリフェニレンサルファイト(PPS)などを用いることができる。これにより、フレーム部材44は、射出成形で加工されることができる。
また、フレーム部材44には、本実施形態では、圧力発生手段45を収納する収容部(貫通部)、共通液室40Cとなる凹部、共通液室40Cに吐出ヘッド外部からインクを供給するためのインク供給口40INが形成されている。
圧力発生手段45は、電気機械変換素子を用いることができる。圧力発生手段45は、本実施形態では、電気機械変換素子である圧電素子45Pを備えており、圧電素子45Pを接合固定するベース基板45Bと、圧電素子45Pの間に配置された支柱部等を設けることができる。また、圧力発生手段45の圧電素子45Pには、図示しない駆動回路(駆動IC)に接続するためのFPCケーブル45C等が接続されている。
圧電素子45Pは、図4(a)に示すように、圧電材料45Pp(例えばPZT)と内部電極45Peとを交互に積層した積層型圧電素子を用いることができる。ここで、内部電極45Peは、圧電材料45Ppの交互に異なる端面に引き出された各内部電極には個別電極45Pei及び共通電極45Pecを接続している。
また、圧電素子45Pは、本実施形態では、圧電材料45Ppの圧電方向として、d33方向を用いる。これにより、圧力発生手段45は、圧電素子45Pの圧電効果(d33方向の変位)を用いて、液室40F内のインクを加圧又は減圧することができる。なお、圧力発生手段45は、圧電素子45Pのd31方向の変位を用いて、液室40F内のインクを加圧又は減圧してもよい。また、圧力発生手段45は、1つの吐出口40Nに対して1列の圧電素子を配置してもよい。
支柱部は、圧電素子部材(圧電素子45P)を分割することで、圧電素子45Pと同時に形成してもよい。すなわち、吐出ヘッドは、圧電素子に電圧を印加しないことによって、圧電素子部材を支柱部として用いることができる。
以下に、吐出ヘッドがノズル40Nからインクを吐出する動作(引き−押し打ち動作)を具体的に説明する。
吐出ヘッドは、本実施形態では、先ず、圧電素子45P(圧力発生手段45)に印加している電圧を基準電位から下げ、圧電素子45Pをその積層方向に縮小させる。また、吐出ヘッドは、圧電素子45Pの縮小によって、振動板42を撓み変形させる。このとき、吐出ヘッドは、振動板42の撓み変形によって、液室40Fの容積(体積)を拡大(膨張)させる。これにより、吐出ヘッドは、共通液室40Cから液室40F内にインクを流入することができる。
次に、吐出ヘッドは、圧電素子45Pに印加している電圧を上げ、圧電素子45Pを積層方向に伸長させる。また、吐出ヘッドは、圧電素子45Pの伸長によって、振動板42をノズル40N方向に変形させる。このとき、吐出ヘッドは、振動板42の変形によって、液室40Fの容積(体積)を縮小(収縮)させる。これにより、吐出ヘッドは、液室40F内のインクに圧力を付加することができる。また、吐出ヘッドは、インクを加圧することによって、ノズル40Nからインクを吐出(噴射)することができる。
その後、吐出ヘッドは、圧電素子45Pに印加している電圧を基準電位に戻し、振動板42を初期位置に戻す(復元する)。このとき、吐出ヘッドは、液室40Fの膨張によって液室40F内を減圧し、共通液室40C内から液室40F内にインクを充填(補充)する。次いで、吐出ヘッドは、ノズル40Nのメニスカス面の振動が減衰(安定)した後、次のインクの吐出のための動作に移行し、上記の動作を繰り返す。
なお、本発明を用いることができる吐出ヘッドの駆動方法は、上記の例(引き−押し打ち)に限定されるものではない。すなわち、吐出ヘッドの駆動方法は、圧電素子45Pに印加する電圧(駆動波形)を制御することによって、引き打ち又は押し打ち等を行うことができる。
以上により、本発明の実施形態に係る画像形成装置100は、画像形成手段40(4つの吐出ヘッド40K、40C、40M及び40Y)を用いて、1回の記録媒体(ロール紙Md)の搬送動作で、画像形成領域の全域に、白黒又はフルカラーの画像を形成することができる。
なお、本発明を用いることができる圧力発生手段45は、上記の例(圧電素子45P)に限定されるものではない。すなわち、圧力発生手段45は、発熱抵抗体を用いて液室40F内のインクを加熱して気泡を発生させる方法(いわゆるサーマル型)のもの(例えば特開昭61−59911号公報参照)を用いてもよい。また、圧力発生手段45は、液室40Fの壁面に振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させた静電力によって振動板を変形させる方法(いわゆる静電型)のもの(例えば特開平6−71882号公報参照)を用いてもよい。
(後処理手段の構成)
後処理手段50は、画像が形成された後の記録媒体を後処理(処理)する手段であり、任意に設けることができる。すなわち、図1の例では設けているが、設けなくてもよい。
後処理手段50は、本実施形態では、画像形成手段40によって画像を形成されたロール紙Mdの表面について、後処理液を塗布することにより後処理を行う。
ここで、後処理とは、ロール紙Md(記録媒体)上の少なくとも一部(例えば斑点形状に)後処理液を吐出(堆積)する処理である。
図5に後処理を終えた後の記録媒体表面の断面図を模式的に示す。図5に示すように、ロール紙Mdの表面には、前処理液20Lが全面に塗布され、画像を形成するインク40Inkが所定の位置に更に吐出(塗布)されている。そして、後処理手段50により、画像が形成されたロール紙Md上に、後処理液50Lを吐出することにより、後処理液が塗布(堆積)される。
これにより、本実施形態に係る画像形成装置100は、後処理手段50を用いて、画像を形成された記録媒体(ロール紙Md)上に後処理液を堆積(吐出)することができる。
このように、画像形成処理後に記録媒体に対して後処理液を吐出、堆積することにより、画像が形成された記録媒体(ロール紙Md)の表面が他の物体(例えば他の記録媒体)と擦れることにより記録媒体上の画像が剥離(剥奪)することを防止することができる。
すなわち、本実施形態に係る画像形成装置100は、後処理手段50を設けた場合、記録媒体上に形成された画像の耐擦過性(耐擦性)を向上することができる。
本実施形態に係る後処理手段50は、ロール紙Md(記録媒体)の画像が形成された領域の全体に渡って塗布しても、(少なくとも)画像が形成された領域の特定の部分のみに塗布しても良いが、画像が形成された領域の特定の部分のみに後処理液を堆積(吐出)することが好ましい。
後処理液を塗布する方法としては、後述するように吐出ヘッド(記録ヘッド)を用いて塗布した場合、特に任意の箇所に所望量の後処理液を塗布することが可能であるため好ましい。具体的に塗布する範囲としては、例えば、(1)画像印写可能範囲全面に塗布、(2)画像領域全面に塗布、(3)画像形成部にのみ塗布、(4)画像形成部より少し広い範囲に塗布などの塗布方法を用いることができる。いずれの場合でも決定された塗布量(塗布率)に基づき、塗布する範囲について後処理液を塗布することにより、少なくとも画像が形成された領域について、所定の割合で後処理液を塗布することができ、形成された画像について保護することができる。
後処理液の塗布量(塗布範囲)の選択方法は画像データに応じて決定することができる。例えばベタ画像の場合には、上記例(1)画像印写可能領域範囲全面に塗布を選択し、余白が多い画像データの場合には、(3)画像形成部にのみ塗布を選択することが好ましい。塗布する範囲の選択方法については、例えば、印字Duty(印字率)に基づいて選択したり、吐出するインク量に基づいて選択したりすることができる。予め上記データをデータベース化し、入力された情報、すなわち画像データから、印字Duty(印字率)やインク量を算出してデータベースと照らし合わせ、後処理液の塗布量(塗布範囲)を決定する構成とすることができる。なお、この場合例えば画像形成装置にインク量算出部等必要な手段を設けることができる。
また、後処理手段50は、前処理手段、乾燥手段の場合と同様に、記録媒体表面に形成する画像の解像度に基づいて、後処理液の吐出量(塗布量)及び/又は塗布範囲を選択、制御することがより好ましい。さらに、用いる記録媒体の種類及び/又は記録媒体の浸透性に応じて、後処理液の吐出量(塗布量)及び/又は塗布範囲を選択、制御することがさらに好ましい。
このように、画像が形成された領域の特定の部分に後処理液を塗布することによって、記録媒体の全面に後処理液を塗布(吐出)する場合と比較して、後処理に要する時間を短縮することができる。また、この場合、本発明の実施形態に係る画像形成装置100は、後処理に要する後処理液の液量を低減することができるため好ましい。更に、この場合、本発明の実施形態に係る画像形成装置100は、後処理に要するコストを低減することができる点でも好ましい。
なお、後処理手段50の後処理方法は、特に制限はなく、後処理液の種類に応じて任意に選択することができる。また、後処理手段50の後処理方法は、前述の前処理手段20の前処理液の塗布方法、又は、前述の画像形成手段40のインクを吐出する方法、すなわち吐出ヘッドを用いた方法を用いることができる。特に、後処理手段50の後処理方法は、装置構成の小型化及び後処理液の保存安定性の観点から、画像形成手段40のインクを吐出する方法と同様の方法を用いることがより好ましい。ここで、後処理液を吐出させる場合には、画像形成手段40のインクを吐出する方法で使用されている水溶性有機溶剤(湿潤剤)を適当量含有することが好ましい。
また、後処理手段50は、後処理液の乾燥付着量を0.5g/m〜10g/mとすることが好ましい。後処理手段50は、後処理液の乾燥付着量を2g/m〜8g/mとすることがより好ましい。これは、後処理液の乾燥付着量が0.5g/m未満であると、画像品質(画像濃度、彩度、光沢度及び定着性)が低下する場合があるためである。また、後処理液の乾燥付着量が10g/mを超えると、保護層(後処理液)の乾燥性が低下する(乾燥に時間がかかる)場合があるためである。更に、後処理液の乾燥付着量が10g/mを超えると、後処理による画像品質の向上効果が飽和し、経済的に不利となる場合があるためである。
後処理手段50は、後処理液として、ロール紙Md(記録媒体)上に透明な保護層を形成し得る成分を含有する処理液を用いることができる。透明な保護層を形成し得る成分を含有する処理液とは、例えば、水分散性樹脂(樹脂)、水溶性有機溶剤(湿潤剤)、浸透剤、界面活性剤、水及び/又は必要に応じてその他の成分を含有してなる処理液である。また、後処理液は、紫外線照射によって高分子化する成分を含む樹脂組成物及び/又は熱可塑性樹脂であることが好ましい。更に、後処理液は、光沢性・定着性向上のために、熱可塑性樹脂エマルジョン(水分散性樹脂ともいう)であることが好ましい。
これにより、後処理手段50は、吐出(塗布)する方法に応じて、画像が形成されたロール紙Mdの表面の光沢性を増加させること、及び/又は、ロール紙Mdの表面を樹脂層で保護することができる。
ここで、水分散性樹脂(樹脂)としては、例えばアクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、フッ素樹脂などが好適に用いることができる。これらの水分散性樹脂は、画像形成手段40のインクを吐出する方法に用いられる水分散性樹脂と同様のものを適宜選択して用いることができる。また、水分散性樹脂の保護層における含有量は、固形分で1質量%〜50質量%であることが好ましい。更に、画像形成手段40のインクを吐出する方法を用いる場合には、水分散性樹脂の保護層における含有量は、1質量%〜30質量%とすることが好ましい。
樹脂含有量が50質量%を超える場合には、後処理液の粘度が高くなる場合がある。また、樹脂含有量が1質量%未満である場合には、後処理液の水分蒸発のために必要なエネルギーが増加する場合がある。
後処理液の水分散性樹脂の平均粒径(D50)は、後処理液の粘度と関係する。組成が同じ場合では、例えば粒径が小さくなるほど後処理液の粘度が大きくなる。従って、後処理時に過剰な高粘度となることを防止するために、水分散性樹脂の平均粒子径(D50)を50nm以上にすることが好ましい。
また、後処理液の水分散性樹脂の平均粒子径は、数十μmの場合では、後処理液を吐出する吐出ヘッドのノズル径より大きくなるため、好ましくない。また、後処理液の水分散性樹脂の平均粒子径が、ノズル径より小さくても、粒子径の大きな粒子が後処理液中に存在すると吐出性を悪化させる場合がある。
従って、後処理液(水分散性樹脂)の平均粒子径(D50)は、200nm以下がより好ましく、150nm以下が更に好ましい。
水溶性有機溶剤(湿潤剤)を用いた場合、後処理液中に含まれる水溶性有機溶剤の含有量は、特に限定されない。水溶性有機溶剤の含有量は例えば10〜80質量%とすることが好ましく、15〜60質量%とすることがより好ましい。
なお、水溶性有機溶剤の含有量が80質量%より大きい場合には、後処理後の記録媒体が乾燥しにくくなる場合がある。また、水溶性有機溶剤の含有量が10質量%より小さい場合には、前処理液との混合で後処理液の組成が変わる場合がある。
浸透剤及び界面活性剤は、特に制限はない。浸透剤及び界面活性剤は、前処理手段20に用いる前処理液、又は、画像形成手段40に用いるインクに含有する浸透剤又は界面活性剤を、適宜選択してもよい。
なお、後処理液は、その他の成分を更に含んでもよい。後処理液は、例えば、樹脂、ワックス、pH調整剤、湿潤剤、浸透剤、界面活性剤、抗菌剤、表面改質剤、消泡剤などを更に含んでもよい。
ここで、樹脂としては、例えばウレタン樹脂を用いることができる。ワックスとしては、例えばポリエチレンワックスを用いることができる。pH調整剤としては、例えば2−アミノ−2−エチル−1、3−プロパンジオールを用いることができる。湿潤剤としては、例えば1、3−ブタジエンを用いることができる。湿潤剤としては、例えばグリセリンを用いることができる。浸透剤としては、例えば2−エチル−1、3−ヘキサンジオールを用いることができる。界面活性剤としては、例えばパーフルオロアルキルポリエチレンオキシド付加反応物を用いることができる。抗菌剤としては、例えば有効成分として1、2−ベンゾチアゾル−3−オンを含むものを用いることができる。表面改質剤としては、例えばポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとポリエーテルの混合物(ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン)を用いることができる。消泡剤としては、例えば2、4、7、9−テトラメチル−4、7−デカンジオールを用いることができる。
(搬出手段の構成)
搬出手段60は、画像が形成等された記録媒体を搬出(排出)する手段である。図1に示すように、搬出手段60は、本実施形態では、保管部61及び複数の搬送ローラ62等で構成される。搬出手段60は、搬送ローラ62等を用いて、保管部61の保管ロールに画像が形成されたロール紙Mdを巻き付けて、保管することができる。
この場合も、ロール紙を用いた例により説明したが、記録媒体の種類に応じて適切な搬出手段を用いることができる。
(制御手段の構成)
制御手段70は、画像形成装置100の動作を制御する手段である。制御手段70は、本実施形態では、画像形成装置100の各構成に動作を指示し、その動作を制御する。図6〜図9を用いて、本実施形態に係る制御手段70を説明する。
なお、本実施形態に係る画像形成装置100(制御手段70)は、印刷システムとして、プロダクションプリンティングを用いることができる。ここで、プロダクションプリンティングとは、ジョブ管理や印刷データの管理などを効率的に行うことによって、短時間に大量の印刷(画像形成、印字)することができる製造システムである。具体的には、本実施形態に係る画像形成装置100は、ビットマップデータなどの印刷動作を制御するRIP処理と、RIP処理により制御されたビットマップデータなどに基づく印刷処理とを別の装置(手段)で実施する。
また、本実施形態に係る画像形成装置100(制御手段70)は、印刷データの作成から印刷物の分配までの管理を行うワークフローのシステムを構築する。すなわち、本実施形態に係る画像形成装置100は、RIP(Raster Image Processor)処理を行う装置と、印刷処理を行う装置とを分離することで、印刷の高速化を可能とする。
図6(a)に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100の制御手段70は、RIP処理などを行う上位装置(DFE、Digital Front End)71と、印刷処理などを行うプリンタ装置72とを含む。ここで、上位装置71とプリンタ装置72とは、複数のデータ線70LDと制御線70LCとで接続されている。
以下に、本実施形態に係る制御手段70の上位装置71及びプリンタ装置72を具体的に説明する。
(上位装置71)
本発明の実施形態に係る画像形成装置100の制御手段70の上位装置71は、ホスト装置(不図示)から出力される印刷ジョブデータ(ジョブデータ、印刷データ)に基づいて、RIP処理を行う装置である。すなわち、本実施形態に係る上位装置71は、印刷ジョブデータに基づいて、各色に対応するビットマップデータ(以下、「印刷画像データ」という。)を夫々作成する。
また、本実施形態に係る上位装置71は、印刷ジョブデータ及びホスト装置の情報などに基づいて、印刷動作を制御するためのデータ(以下、「制御情報データ」という。)を作成する。ここで、制御情報データとは、印刷条件(印刷形態、印刷種別、給排紙情報、印刷面順、印刷用紙サイズ、印刷画像データのデータサイズ、解像度、紙種情報、階調、色情報及び印刷を行うページ数の情報など)に関するデータを含む。
上位装置71で作成された各色の印刷画像データは、複数のデータ線70LDを夫々介してプリンタ装置の図示されないプリンタエンジン部に供給される。
また、上位装置71は、プリンタコントローラ(以下単に「コントローラ」という)72Cに対して、印刷条件を設定する制御情報データを制御線70LCを介して送信する。
この制御情報データがコントローラ72Cに受信されると、受信した制御情報データに含まれる各種の印刷条件が、例えば後述する印刷制御部72Ccのレジスタなどに書き込まれ印刷条件が設定される。そして、プリンタエンジン部を制御して印刷ジョブに従った印刷を実行する。
図6(b)に示すように、上位装置71は、本実施形態では、CPU(Central Processing Unit)71a、ROM(Read Only Memory)71b、RAM(Random Access Memory)71c、HDD(ハードディスクドライブ)71dを備える。また、上位装置71は、外部I/F71e、制御情報用I/F71f及び画像データ用I/F71gを備える。更に、上位装置71は、これらを接続するバス71hを備える。上位装置71は、バス71hを介して、CPU71a等を互いに送受信可能とする構成である。
CPU71aは、ROM71b及び/又はHDD71dに格納(記憶)されている制御プログラム等を用いて、上位装置71全体の動作を制御する。
ROM71b、RAM71c及びHDD71dは、データ等を記憶する装置である。ROM71b及びHDD71dは、上記の様にCPU71aを制御するための制御プログラムを予め格納している。RAM71cは、CPU71aのワークメモリとして用いられる。
外部I/F71eは、画像形成装置100外部(ホスト装置等)との通信(送受信)を制御する。外部I/F71eは、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)に対応した通信を制御することができる。
制御情報用I/F71fは、制御情報データの通信(送受信)を制御する。制御情報用I/F71fは、特に限定されるものではないが、例えばPCI Express(Peripheral Component Interconnect Bus Express)を用いることができる。
画像データ用I/F71gは、印刷画像データの通信(送受信)を制御するものである。画像データ用I/F71gは、高速な転送速度が要求されるため、例えばPCI Expressを用いることができる。画像データ用I/F71gは本実施形態では複数のチャンネルを有しており、後述する様に上位装置71において作成された各色の印刷画像データは、印刷画像データの各色に対応した複数のチャンネルからそれぞれ出力される。
本実施形態に係る上位装置71は、ホスト装置から送信された印刷ジョブデータを外部I/F71eで受信し、CPU71aを介して、HDD71dに格納する。また、上位装置71は、CPU71aを用いてHDD71dから読み出した印刷ジョブデータに基づきRIP処理を行い、各色(イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びブラック(K))のビットマップデータを生成し、生成した各色のビットマップデータをRAM71cに夫々格納する。上位装置71(CPU71a)は、RIP処理として、例えばPDL(Page Description Language)をレンダリングして各色のビットマップデータを生成し、RAM71cに書き出すことができる。
次に、上位装置71は、RAM71cに書き出されている各色のビットマップデータを圧縮符号化し、HDD71dに一旦格納する。
その後、上位装置71(CPU71a)は、プリンタ装置72で印刷動作が開始される際に、HDD71dから圧縮符号化された各色のビットマップデータを読み出し、圧縮符号を復号し、復号された各色のビットマップデータをRAM71cに夫々書き込む。次いで、上位装置71は、RAM71cから各色のビットマップデータを読み出し、各色の印刷画像データとして、画像データ用I/F71gの各チャネル(図7のデータ線70LD(70LD−Y、70LD−C、70LD−M及び70LD−K))を介して、プリンタ装置72(後述するプリンタエンジン72E)に出力する。
また、本実施形態に係る上位装置71は、印刷動作の進行などに応じて、CPU71aを用いて、プリンタ装置72(後述するコントローラ72C)との間で、制御情報用I/F71f(制御線70LC)を介して、制御情報データの送受信を行う。
更に、本実施形態に係る上位装置71は、プリンタ装置72において後処理が開始される際に、CPU71aを用いて、HDD71dから圧縮符号化された後処理に関する画像データを読み出し、上記のビットマップデータと同様に、データ線70LD−P(図7)を介して、プリンタ装置72(プリンタエンジン72E)に出力する構成とすることもできる。
(プリンタ装置72)
本発明の実施形態に係る画像形成装置100の制御手段70のプリンタ装置72は、上位装置71から入力された印刷画像データ及び制御情報データに基づいて、記録媒体に画像を形成する動作を制御する装置である。
図7に示すように、プリンタ装置72は、本実施形態では、コントローラ72Cとプリンタエンジン72Eとを有する。
コントローラ72Cは、後述するプリンタエンジン72Eの動作を制御するものである。コントローラ72Cは、制御線70LCを介して、上位装置71との間で制御情報データ等の送受信を行う。また、コントローラ72Cは、制御線72LCを介して、プリンタエンジン72Eと制御情報データ等の送受信を行う。これにより、コントローラ72Cは、制御情報データを受信すると、受信した制御情報データに含まれる各種の印刷条件等を印刷制御部のレジスタなどに書き込み、印刷条件を記憶することができる。また、コントローラ72Cは、制御情報データに基づいてプリンタエンジン72Eを制御し、印刷ジョブデータ(制御情報データ)に従った印刷を実行することができる。
図7に示すように、コントローラ72Cは、本実施形態では、CPU72Cp及び印刷制御部72Ccを有する。また、コントローラ72Cは、CPU72Cpと印刷制御部72Ccとを互いに通信可能にバス72Cbで接続している。ここで、バス72Cbは、通信I/F(不図示)を介して、制御線70LCに接続されている。
CPU72Cpは、ROM(不図示)に格納されている制御プログラムを用いて、プリンタ装置72全体の動作を制御する。印刷制御部72Ccは、上位装置71から送信された制御情報データに基づいて、プリンタエンジン72Eとの間でコマンドやステータス情報の送受信を行う。これにより、印刷制御部72Ccは、プリンタエンジン72Eの動作を制御することができる。
プリンタエンジン72Eは、上位装置71から入力された印刷画像データ及びコントローラ72Cから入力された制御情報データに基づいて、記録媒体に画像を形成する動作を制御する装置である。また、本実施形態ではプリンタエンジン72Eは、上位装置71から入力された印刷画像データ及びコントローラ72Cから入力された制御情報データに基づいて、記録媒体を後処理する動作を制御する装置でもある。
プリンタエンジン72Eは、複数のデータ線70LD(図7の70LD−C、70LD−M、70LD−Y、70LD−K及び70LD−P)が接続されている。プリンタエンジン72Eは、複数のデータ線70LD−C等を介して、上位装置71から印刷画像データを受信する。そして、プリンタエンジン72Eは、コントローラ72Cの制御に従い、受信した印刷画像データに基づいて、各色の印刷動作及び後処理液の後処理を実施することができる。
図7に示すように、プリンタエンジン72Eは、本実施形態では、複数のデータ管理部72EC、72EM、72EY、72EK及び72EPを有する。また、プリンタエンジン72Eは、データ管理部72EC等が印刷画像データ等を出力する画像出力部72Eiと、記録媒体の搬送を制御する搬送制御部72Ecとを有する。更に、プリンタエンジン72Eは、本実施形態では、データ管理部72EPが後処理に関する画像データを出力する後処理液出力部72Epと、後処理後の乾燥手段32及び乾燥手段510(図1)の動作を制御する後処理後乾燥制御部72Epbとを有する。
なお、プリンタエンジン72Eは、前処理液塗布制御部、前処理後乾燥(手段)制御部及び巻取前乾燥制御部等を更に含んでもよい。また、乾燥手段32の動作を制御する制御部と乾燥手段510の動作を制御する制御部とを別々に設けてもよい。
データ管理部72ECの構成を、図8を用いて説明する。なお、その他のデータ管理部72EM、72EY、72EK及び72EPの構成は、データ管理部72ECの構成と同様のため、説明を省略する。
図8に示すように、データ管理部72ECは、ロジック回路72EClとメモリ部72ECmとを含む。データ管理部72EC(ロジック回路72ECl)は、データ線70LD−Cを介して、上位装置71に接続されている。また、データ管理部72EC(ロジック回路72ECl)は、制御線72LCを介して、コントローラ72C(印刷制御部72Cc)に接続されている。
ロジック回路72EClは、本実施形態では、コントローラ72C(印刷制御部72Cc)から出力された制御信号に基づいて、上位装置71から出力された印刷画像データをメモリ部72ECmに格納(記憶)する。また、ロジック回路72EClは、コントローラ72C(印刷制御部72Cc)から出力された制御信号に基づいて、メモリ部72ECmからシアン(C)に対応する印刷画像データIc(図7)を読み出し、画像出力部72Eiに出力する。なお、ロジック回路72EPl(データ管理部72EP)の場合は、後処理に関するデータIp(図7)を、後処理液出力部72Epに出力する。
ここで、メモリ部72ECmは、少なくとも3ページ分の印刷画像データを格納可能な容量とすることができる。3ページ分の印刷画像データとは、例えば上位装置71から転送中のページの印刷画像データと、現在出力中のページの印刷画像データと、次のページの印刷画像データとに対応する。
なお、データ管理部72ECは、論理回路などの組み合わせにより構成されるハードウェアのロジック回路を用いても良い。これにより、データ管理部72ECは、より高速な処理を実現することができる。また、データ管理部72ECは、ロジック回路72EClを用いて、例えばビット列による制御信号に対する論理判定を行い、実行する処理を決定してもよい。
データ管理部(72EC等)からそれぞれ出力された各色及び後処理液の印刷画像データは、画像出力部72Eiと後処理液出力部72Epに供給される。画像出力部72Eiは、各色の印刷画像データによる印刷を実行する。また、本実施形態においては、後処理液出力部72Epは後処理液の印刷画像データによる印刷を行う。
画像出力部72Eiの構成を、図9を用いて説明する。なお、後処理液出力部72Epの構成は、画像出力部72Eiの構成と基本的に同様のため、説明を省略する。
図9に示すように、画像出力部72Eiは、出力制御部72Eicと各色の吐出ヘッド40C、40M、40Y、40Kとを含む。
出力制御部72Eicは、各色に対応する印刷画像データを各色に対応する吐出ヘッド40C、40M、40Y及び40K(図3)に出力する。すなわち、出力制御部72Eicは、印刷画像データに基づいて、吐出ヘッド40C等の動作を制御することができる。
具体的には、出力制御部72Eicは、複数の吐出ヘッド40C等を個別に制御することができる。また、出力制御部72Eicは、入力された印刷画像データ(例えば図9のIc)を用いて、複数の吐出ヘッド40C等を同時に制御してもよい。更に、出力制御部72Eicは、図示しない制御装置から入力される制御信号に基づいて、吐出ヘッド40C等を制御してもよい。出力制御部72Eicは、例えばユーザの操作入力に基づいて、吐出ヘッド40C等を制御してもよい。
本実施形態に係るプリンタ装置72では、上位装置71からの印刷画像データの転送と、当該印刷画像データによる印刷を制御する制御情報データの上位装置71とプリンタ装置72との間の送受信とは、異なる経路を介して行われる。
また、上位装置71から出力される各色の印刷画像データは、異なるデータ線70LD−C等を介して転送されると共に、これらのデータ線70LD−C等を介して転送された各色の印刷画像データが互いに独立して制御され、共通の構成を持つデータ管理部72EC等に供給される。さらに画像出力部において、各データ管理部72EC等の出力と各色のヘッド40C等との接続経路をユーザ操作等により設定可能に構成されている。
このため、本実施形態に係るプリンタ装置72は、各色の印刷画像データを互いに独立して制御することができる。また、プリンタ装置72は、印刷画像データの色数(C、M、Y及びK、又は、K色のみなど)又は吐出ヘッド数に応じて、プリンタエンジン72Eの構成を容易に変更することが可能である。すなわち、本実施形態に係る画像形成装置100(プリンタ装置72)は、必要なデータ管理部72EC等及び吐出ヘッド40C等だけを搭載することにより、装置の小型化及び低コスト化について有利な効果を有する。
本実施形態に係る画像形成装置100(プリンタ装置72)は、例えば、色C、M、Y及びKの4色でフルカラー印刷を行う場合には、プリンタエンジン72Eにデータ管理部72EC等を全て設けることができる。これにより、画像形成装置100(プリンタ装置72)は、出力制御部72Eicを用いて、データ管理部72EC等の各出力を夫々吐出ヘッド40C等に接続することができる。
また、画像形成装置100(プリンタ装置72)は、例えば色Kの1色で印刷を行う場合には、装置コスト優先として、1つのデータ管理部72EK及び吐出ヘッド40Kのみを設けることができる。これにより、画像形成装置100(プリンタ装置72)は、出力制御部72Eicを用いて、データ管理部72EKの出力を吐出ヘッド40Kに接続することができる。
更に、画像形成装置100(プリンタ装置72)は、例えは色Kの1色で印刷を行う場合には、印刷速度優先として、1のデータ管理部72EKと4つの吐出ヘッドとを設けることができる。これにより、画像形成装置100(プリンタ装置72)は、出力制御部72Eicを用いて、データ管理部72EKの出力を4つの吐出ヘッドにそれぞれ接続することができる。この場合、画像形成装置100(プリンタ装置72)は、同一色(K)を複数回、重ねて印刷することになるため、例えば1つの吐出ヘッドで画像を形成する場合と比較して、4倍の高速印刷(画像形成)を実現することができる。
(前処理液の塗布量の制御、乾燥手段の乾燥強度の制御)
本発明の実施形態において、前処理手段20は、記録媒体に形成される画像の解像度に基づいて、前処理液の塗布量を制御し、乾燥手段31は、記録媒体に形成される画像の解像度に基づいて、乾燥強度を制御する。
これは、既に述べたように、記録媒体に形成される画像の解像度によって、インクのドット径が変化し、乾燥し易さが変化する。例えば低解像度の画像を記録する場合には、高解像度の場合に比べて記録媒体に形成されるインクのドット径が大きくなり、各ドットは、その表面積に対してインクの体積の割合が大きいため乾燥しにくくなる。また、記録速度も高解像度の場合より速いためインクが乾燥しにくく、浸透しにくいため、ビーディングが発生し易くなる。
このため、記録媒体に形成される画像の解像度によって、必要となる前処理液の塗布量が変化することから、これに応じて適切な量の前処理液を記録媒体の表面に塗布することによってビーディングの発生を抑制し、画像品質を向上させることができる。
また、記録媒体に形成される画像の解像度に基づいて、前処理液の塗布量を制御していることから、同様に乾燥手段の乾燥強度を制御することにより、記録媒体の乾燥不足又は乾燥過多による用紙の収縮の発生を抑制することができる。そして、画像形成(印字)及び場合によっては後処理液の塗布を安定して行うことが可能になる。
特に記録媒体に形成される画像が高解像度の場合、形成するドットの数が増加するため画像形成に時間を要し、記録媒体の搬送速度を遅くする必要がある。そして、図1に示すように乾燥手段31と画像形成手段40とは、同じライン上に配置されており、記録媒体の搬送速度が遅くなる場合、記録媒体が乾燥手段31を通り抜けるのに要する時間が長くなる。このため、この観点からも、記録媒体に形成する画像の解像度に応じて乾燥強度を制御することによって、乾燥過多による用紙の収縮の発生を抑制することができる。
前処理液の塗布量、乾燥手段の乾燥強度を制御する際のパラメータとなる記録媒体の解像度は、例えば、既述の上位装置71(図7)から印刷制御部72Ccに送信された画像の解像度を用いることができる。
前処理液の塗布量は、例えば、画像の解像度ごとに予め定めておいた前処理液の塗布量をメモリに記憶させておき、印刷時にそのデータを呼び出して決定する方法や、ユーザが所定のUI(ユーザインターフェース)を通じて塗布量を決定する方法等が挙げられる。
記録媒体に塗布する際に前処理液の塗布量を制御する方法としては、例えば図2に示したロールコート法を用いた前処理手段であれば、前処理液塗布時のニップ圧や、塗布ローラ、プラテンローラの回転速度を前記画像の解像度に応じて変える(制御する)ことで調節できる。
乾燥手段の乾燥強度についても、前処理液の塗布量の決定方法と同様に、画像の解像度ごとに予め定めておいた乾燥手段の乾燥強度をメモリに記憶させておき、印刷時にそのデータを呼び出して決定する方法や、ユーザが所定のUI(ユーザインターフェース)を通じて乾燥強度を決定する方法等が挙げられる。
乾燥手段の乾燥強度の具体的な制御方法については限定されるものではなく、乾燥手段に応じて選択することができる。例えば、乾燥手段510における乾燥強度の制御については、センサ500が検出した用紙の赤外光吸収強度に基づき行うことは、上述した通りである。
ヒートローラを用いた乾燥手段の場合を例に以下に説明する。乾燥強度を制御するにあたり、図10に示すようにヒートローラ311〜316を多段に設けることが好ましい。係る構成において乾燥強度を弱くする場合は、ヒートローラ温度を低くする。例えば40〜80℃程度とする。さらにヒートローラを例えば311と312のみ加熱し、その他のヒートローラ313〜316は加熱なしとするなどして、使用本数を減らすことで乾燥強度を弱くすることが可能である。
乾燥強度を強くする場合は、ヒートローラ温度を高くする。例えば60〜100℃程度とする。さらにヒートローラを例えば311、312、315、316あるいは、搭載しているヒートローラをすべて使用するなどして、使用本数を増やす事で、より乾燥強度を強くする事が可能である。
なお、ここではヒートローラ温度及びヒートローラ使用本数を制御する例で説明したが、いずれか一方のみにより制御することもできる。
以上のようにヒートローラ温度及び/又はヒートローラ使用本数の組合せにより乾燥強度を制御する事が可能である。
このように前処理液の塗布量、乾燥強度の制御を行う際、記録媒体表面に形成する画像の解像度が低くなるに従い、前処理手段は前処理液の塗布量を増加させ、かつ、乾燥手段は乾燥強度を強めることが好ましい。
また、記録媒体表面に形成する画像の解像度が高くなるに従い、前処理手段は前処理液の塗布量を減少させ、かつ、乾燥手段は乾燥強度を弱めることが好ましい。
このように制御することにより、上記したように、記録媒体に形成する画像の解像度に応じた前処理液を記録媒体表面に塗布することができるため、ビーディングの発生を抑制し、画像品質を向上させることができる。さらに、記録媒体の乾燥不足又は乾燥過多による用紙の収縮の発生を抑制し、画像形成(印字)及び場合によっては後処理液の塗布を安定して行うことが可能になり好ましい。
前処理手段及び乾燥手段はさらに、記録媒体の種類に基づいて制御を行うことが好ましい。
ここで記録媒体の種類に基づいて制御を行うとは、記録媒体の浸透性や、厚さ等の特性に応じて前処理液の塗布量、乾燥強度を制御するものである。このため、記録媒体の種類とは、上質紙、再生紙、厚紙等の分類だけではなく、具体的なメーカー、商品名により分類される種類であっても良い。
例えば記録媒体として厚紙を用いた場合、記録媒体の吸収量(吸液量)が増加するため、前処理手段は前処理液の塗布量を増やすことが好ましく、前処理液の塗布量が増加すること、厚紙の場合乾燥しにくくなることから乾燥手段は乾燥強度を強めることが好ましい。
また、浸透性の高い記録媒体を用いた場合、記録媒体に吸収され易いため前処理液の塗布量を増やすことが好ましく、増加した前処理液の塗布量に応じて乾燥手段は乾燥強度を増加させることが好ましい。
このように、形成される画像の解像度に加えて、記録媒体の種類に基づいて前処理手段及び乾燥手段を制御することによって、記録媒体表面により適切な量の前処理液を供給し、印刷工程の前に最適な乾燥状態とすることができる。このため、さらにビーディングの発生を抑制することができ、画像品質を向上させることが可能になる。また、記録媒体の乾燥不足又は乾燥過多による用紙の収縮の発生を抑制することが可能になる。
係る制御方法としては、形成される画像の解像度および記録媒体の種類の組み合わせ毎に最適な前処理液の塗布量と乾燥強度をデータベース化してこれをメモリ等に記憶させておき、入力された画像の解像度、記録媒体の種類からデータベースを参照するように構成できる。そして、データベース内のデータに基づき前処理液の塗布量、乾燥強度を制御することができる。
この際、記録媒体の種類については、ユーザが画像形成装置に入力するように構成することができる。具体的には、例えば所定のUI(ユーザインターフェース)により、記録媒体の種類(厚紙、上質紙等の紙の種類及び/又は紙の商品名等)を入力できるように構成することができる。そしてこの場合、例えば入力された情報に基づき上位装置71(図7)が制御情報をプリンタ装置に対して送信し、前処理液塗布制御部、前処理後乾燥制御部を制御するように構成することができる。また、プリンタ装置に外部入力装置を装着し、そこから外部入力によって記録媒体情報を送信しても良い。
乾燥手段の具体的な制御内容としては、前処理液の塗布量の増加に従い、乾燥手段の乾燥強度を強めるように制御することが好ましい。
また、前処理液の塗布量の減少に従い、乾燥手段の乾燥強度を弱めるように制御することが好ましい。
前記のように、前処理手段、乾燥手段は形成される画像の解像度に基づいて前処理液の塗布量、乾燥強度をそれぞれ制御しているが、その際、上記のように制御を行うことが好ましい。これは、上記の様に制御することにより、前処理液を塗布した記録媒体を適切に乾燥でき、記録媒体の乾燥不足又は乾燥過多による用紙の収縮の発生を抑制し、画像形成(印字)及び場合によっては後処理液の塗布を安定して行うことが可能になり好ましいためである。
次に、本実施形態に係る画像形成装置が画像を形成する動作を、図11及び図12を用いて説明する。
図11に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100は、ステップS1101において、画像形成装置100の外部から入力される印刷ジョブデータに基づいて、画像の形成を開始する。開始後、画像形成装置100はステップS1102に進む。
次に、ステップS1102において、画像形成装置100は、記録媒体の種類等の設定を行う。
ここで、制御手段70は、記録媒体の種類等として、画像形成装置100の外部から入力される記録媒体情報(記録媒体の物性(紙材料物性、紙厚、坪量など))を更に記憶してもよい。また、制御手段70は、記録媒体の種類等として、予め上位装置71のHDD71d等に記憶されている記憶媒体の種目と対応付けて、記録媒体の種類等を記憶してもよい。これにより、制御手段70は、後の動作において、対応付けた記憶媒体の種目を用いて、記録媒体の種類等を読み出すことができる。画像形成装置100は、ユーザ等によって、記憶媒体の種目等を、上位装置71のHDD71d等に予め記憶することができる。
その後、画像形成装置100はステップS1103に進む。なお、記録媒体の種類を制御のパラメータとして使用しない場合には、本ステップを行わずに、次のステップS1103を行うこともできる。
ステップS1103において、画像形成装置100は、制御手段70の上位装置71を用いて、印刷画像データ及び制御情報データ等を生成する。
具体的には、制御手段70の上位装置71は、HDD71d等に記憶されている形成する画像の解像度や、場合によっては記録媒体の種類等に基づいて、印刷画像データ及び制御情報データ等を生成する。
その後、画像形成装置100はステップS1104に進む。
ステップS1104において、画像形成装置100は、制御手段70を用いて、前処理の塗布量(液量)及び乾燥強度を算出する。
具体的には、制御手段70は、記録媒体に形成する画像の解像度や、場合によっては記録媒体の種類等に基づいて、前処理手段20の前処理液の塗布量及び乾燥手段の乾燥強度を算出する。ここで、制御手段70は、例えば形成する画像の解像度が高い場合に、前処理液の塗布量を増加することができる。また、制御手段70は、形成する画像の解像度が低い場合に、前処理液の塗布量を減少することができる。
更に、制御手段70は、例えば形成する画像の解像度が高い場合に、乾燥手段31の乾燥強度を強めることができる。また、制御手段70は、形成する画像の解像度が低い場合に、乾燥手段31の乾燥強度を弱めることができる。
すなわち、制御手段70は、形成する画像の解像度に基づいて前処理液の塗布量を算出し、形成する画像の解像度に基づいて乾燥手段の乾燥強度を算出することができる。これにより、画像形成装置100は、記録媒体に形成する画像の解像度に応じた前処理液を記録紙表面に供給することができ、さらに、前処理液塗布後に記録用紙を乾燥する際、適切な乾燥強度となるように制御することができる。また、このように制御することにより、ビーディングの発生を抑制し、画像品質を向上させることができる。さらに、記録媒体の乾燥不足又は乾燥過多による用紙の収縮の発生を抑制することができる。
また、後処理液の塗布を行う場合には、本工程において、後処理液の塗布量(液量)についても算出するように構成することができる。例えば後処理液の塗布量についても記録媒体に形成する画像の解像度や、場合によっては記録媒体の種類、前処理液の塗布量等に基づいて算出することができる。
このように後処理液の塗布を行い、その塗布量を制御することによって、画像が形成された記録媒体の耐擦過性を向上することが可能になり好ましい。
制御手段70が、前処理液の塗布量を増加する場合とは、例えば、前処理液が記録媒体に付着する付着量を1.5g/m以上とする場合とすることができる。一方、制御手段70が前処理液の塗布量を減少する場合とは、上記付着量を1.5g/m未満とする場合とすることができる。また、制御手段70は、前処理液の塗布量を減少する場合には、塗布又は吐出しない場合も含むことができる。更に、制御手段70は、前処理液20Lの塗布量を記録媒体の物性等に応じて、適宜変更してもよい。
なお、後処理液の吐出量を増加する場合とは、後処理液が記録媒体に付着する付着量を1.2g/m以上とする場合とすることができる。一方、制御手段70は、後処理液の吐出量を減少する場合とは、上記付着量を1.2g/m未満とする場合とすることができる。
また、制御手段70は、後処理液の吐出量を減少する場合には、塗布又は吐出しない場合も含むことができる。更に、制御手段70は、後処理液50Lの吐出量を、記録媒体の物性等に応じて、適宜変更してもよい。
前処理の液量及び乾燥強度、場合によってはさらに後処理の液量を算出後、画像形成装置100はステップS1105に進む。
ステップS1105において、画像形成装置100は、搬入手段10(図1)を用いて、記録媒体を前処理手段20等に搬入(搬送)する。なお、画像形成装置100は、ステップS1101の画像形成の開始直後に、ステップS1105を実施してもよい。
搬入開始後、画像形成装置100はステップS1106に進む。
ステップS1106において、画像形成装置100は、前処理ステップとして、前処理手段20(図2)を用いて、記録媒体を前処理する。
具体的には、前処理手段20は、ステップS1104で算出した前処理液の塗布量に基づいて、例えば図2に示した前処理手段の場合、圧力調整装置25(図2)を用いてニップ圧を制御し、前処理液20Lの塗布量(膜厚など)を制御(変化)する。なお、前処理手段20は、既述の様に塗布ローラ23(図2)の回転速度を変更することによって、前処理液20Lの塗布量を制御してもよい。
これにより、画像形成装置100は、前処理手段20の前処理液20Lの塗布量を制御することによって、その後形成される画像(インク)の滲みを抑制することができる。
その後、画像形成装置100は、記録媒体を乾燥手段30(図1の前処理用の乾燥手段31、図10)に搬送し、ステップS1107に進む。
ステップS1107において、画像形成装置100は、前処理用の乾燥手段31(ヒートローラ31h)を用いて、記録媒体を乾燥する。ここで、乾燥手段31の乾燥強度(乾燥方法)は、記録媒体に形成される画像の解像度、さらに場合によっては記録媒体の種類等に基づいて制御する。
具体的な制御手段については既述のように限定されるものではないが、例えば図10に示すように、ヒートローラを多段に設けた装置においては、ヒートローラ温度及び/又はヒートローラ使用本数の組合せにより乾燥強度を制御する事が可能である。
その後、画像形成装置100は、記録媒体を画像形成手段40(図1及び図3)に搬送し、ステップS1108に進む。
ステップS1108において、画像形成装置100は、画像形成ステップとして、画像形成手段40を用いて、記録媒体の表面に画像を形成する。ここで、画像形成手段40は、記録媒体の種類等及び形成する画像の解像度に基づいて、画像を形成する方法を制御してもよい。
その後、画像形成装置100は、記録媒体を後処理手段50(図1)に搬送し、ステップS1109に進む。
なお、後処理手段を行わない場合には、ステップS1109を行わずにS1110又はS1111を行うように構成することもできる。
ステップS1109において、画像形成装置100は、後処理ステップとして、後処理手段50を用いて、記録媒体を後処理する。
具体的には、後処理手段50は、ステップS1104で算出した後処理液の吐出量に基づいて、記録媒体の画像が形成された領域の特定の部分に後処理液を堆積(吐出)する。ここで、後処理手段50は、制御手段70の後処理液出力部72Epによって、後処理に関する画像データに基づいて、記録媒体に吐出する吐出量を制御することができる。
その後、画像形成装置100は、記録媒体を乾燥手段30(図1の後処理用の乾燥手段32)に搬送し、ステップS1110に進む。
本ステップS1110は、画像形成ステップで形成した画像を乾燥する役割も果たすことができることから、前記後処理工程についてのステップS1109を行わない場合でも実施することができる。乾燥が不要な場合には本ステップS1110は行わずに次のステップS1111に進むこともできる。
ステップS1109において、画像形成装置100は、乾燥手段510及び後処理用の乾燥手段32(ヒートローラ32h)を用いて、記録媒体を乾燥する。ここで、乾燥手段32の乾燥強度(乾燥方法)は、ステップS1107の乾燥手段31の場合と同様に制御することができる。すなわち、記録媒体の種類、形成する画像の解像度、前処理液の塗布量、及び/又は、後処理液の吐出量に基づいて制御することができる。
一方、乾燥手段510の乾燥強度の制御については、例えば図12に示す処理により行うことができる。この処理は、この発明の乾燥方法の実施形態に係る処理であり、コントローラ72Cが、所要のプログラムの実行あるいはハードウェアロジックにより実行するものである。
画像形成装置100が画像形成を開始する場合、コントローラ72Cは図12のフローチャートに示す処理を開始する。そしてまずステップS1201で、センサ500により印刷を行う前かつ乾燥を始める前の白紙の赤外光吸収強度を測定して記憶する。測定に用いる波長あるいは波長帯域については、乾燥手段510の説明で述べた通りである。
次に、コントローラ72Cは、画像形成の開始に合わせ、ステップS1202で乾燥手段510のヒータを初期値の強度で点灯して用紙の乾燥を開始する。その後、コントローラ72CはステップS1203で、センサ500により乾燥後の用紙の赤外光吸収強度を、ステップS1201の場合と同じ波長あるいは波長帯域で測定する。そして、ステップS1204で、ステップS1203で測定した吸収強度をステップS1201で記憶した値と比較する。
その後、コントローラ72CはステップS1205で、ステップS1204での比較結果に基づき乾燥手段510が備えるヒータの乾燥強度を決定する。またステップS1206で、ステップS1204での比較結果に基づき近赤外線ヒータ511と中赤外線ヒータ512の出力配分を決定する。そして、ステップS1207で、ステップS1205及びS1206で決定した乾燥強度及び出力配分に基づき、乾燥手段510の近赤外線ヒータ511及び中赤外線ヒータ512の出力を制御し、乾燥強度を調整する。
その後、コントローラ72CはステップS1208で画像形成が終了したか否か判断し、終了していなければステップS1203に戻って処理を繰り返す。画像形成が終了していれば、ステップS1209でヒータを消灯して処理を終了する。
以上の処理において、ステップS1203が計測手順の処理であり、ステップS1204乃至S1207が制御手順の処理である。また、ヒータを点灯させる処理が乾燥手順の処理である。
図12では図示を省略したが、乾燥手段510の乾燥強度を決定するに当たり、記録媒体の種類、形成する画像の解像度、前処理液の塗布量、及び/又は、後処理液の吐出量等を考慮するようにしてもよい。
図11の説明に戻ると、乾燥手段510及び乾燥手段32による乾燥後、画像形成装置100は、ステップS1111に進む。
ステップS1111において、画像形成装置100は、搬出手段60(図1)を用いて、記録媒体を搬出(排出)する。
その後、画像形成装置100は、図中のENDに進み、画像を形成する動作を終了する。
以上説明してきた画像形成装置によれば、記録媒体における所定波長の赤外光の吸収強度を計測し、その計測結果に基づいて、乾燥手段の乾燥強度を制御するので、容易に適切な乾燥強度設定を行うことができる。従って、乾燥過多あるいは乾燥不足による画像形成品質の低下を防止することができる。
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、各部の具体的な構成や配置、画像形成方式、処理の内容等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
例えば、乾燥装置のみを個別の装置として構成し、画像形成装置による印刷工程のいずれかの位置に配置しても構わない。また、複数の装置が協働して乾燥装置あるいは画像形成装置の機能を実現してもよい。
また、以上説明してきた実施形態及び変形例の構成は、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であることは勿論である。
10:搬入手段、11:給紙部、12:搬送ローラ、20:前処理手段、21:撹拌(供給)ローラ、22:薄膜化(移送)ローラ、23:塗布ローラ、24:プラテンローラ、25:圧力調整装置、30,31,32,510:乾燥手段、31h,311〜316:ヒートローラ、40:画像形成手段、40C:共通液室、40F:液室、40N:ノズル、41:流路板、42:振動板、43:ノズル板、44:フレーム部材、45:圧力発生手段(アクチュエータ手段)、45P:圧電素子、50:後処理手段、60:搬出手段、61:保管部、62:搬送ローラ、70:制御手段、70LC:制御線、71:上位装置、71a,72Cp:CPU、71b:ROM、71c:RAM、71d:HDD、71e:外部I/F、71f:制御情報用I/F、71g:画像データ用I/F、71h,72Cb:バス、72:プリンタ装置、72C:プリンタコントローラ、72Cc:印刷制御部、72E:プリンタエンジン、72Ec:搬送制御部、72ECm,72EKm,72EMm,72EPm,72EYm:メモリ部、72ECl:ロジック回路、72Ei:画像出力部、72EC,72EK,72EM,72EP,72EY:データ管理部、72Eic:出力制御部、72Ep:後処理液出力部、72Epb:後処理後乾燥制御部、72LC:制御線、100:画像形成装置、500:センサ、511:近赤外線ヒータ、512:中赤外線ヒータ
特開2004−330568号公報 特開2012−183798号公報

Claims (8)

  1. 記録媒体上に画像を形成する画像形成工程において前記記録媒体を乾燥する乾燥手段と、
    前記記録媒体における所定波長の赤外光の吸収強度を計測する計測手段と、
    当該計測手段の計測結果に基づいて、前記乾燥手段の乾燥強度を制御する制御手段と、
    を有する乾燥装置。
  2. 前記乾燥手段は赤外線ヒータであることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
  3. 前記赤外線ヒータは近赤外線と中赤外線を照射することを特徴とする請求項2に記載の乾燥装置。
  4. 前記制御手段は、近赤外線を照射する近赤外線ヒータと中赤外線を照射する中赤外線ヒータとを備え、前記計測手段の計測結果に基づいて前記近赤外線ヒータと前記中赤外線ヒータの出力比を変更すること
    を特徴とする請求項3に記載の乾燥装置。
  5. 前記所定波長は、2800cm-1から3000cm-1の波長帯域であること
    を特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の乾燥装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の乾燥装置と、
    記録媒体上に画像を形成する画像形成手段とを備えた画像形成装置。
  7. 記録媒体上に画像を形成する画像形成工程において前記記録媒体を乾燥する乾燥手段と、
    前記記録媒体における所定波長の赤外光の吸収強度を計測する計測手段と、
    当該計測手段の計測結果に基づいて、前記乾燥手段の乾燥強度を制御する制御手段と、
    を有する乾燥システム。
  8. 記録媒体上に画像を形成する画像形成工程において前記記録媒体を乾燥する乾燥手順と、
    前記記録媒体における所定波長の赤外光の吸収強度を計測する計測手順と、
    当該計測手順の計測結果に基づいて、前記乾燥手順における乾燥強度を制御する制御手順と、
    を有する乾燥方法。
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