JP2018001694A - 画像データ補正装置、液体吐出装置、画像データ補正システム、液体吐出システムおよび画像データ補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】吐出ヘッド内の特性が不規則であっても、濃度均一性に優れた画像を得る。【解決手段】吐出ヘッド40Hによって対象物上に形成されたパターンPNを読み取る画像読取装置210と、読み取ったパターンPNの画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つの列あるいは隣接する複数の列を1単位として構成される1つのブロックB1,B2,B3として濃度のブロック平均値を演算し、ブロック平均値に基づいて吐出ヘッド40Hによって記録される画像データを補正値計測装置220と、を備え、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算して得た補正値に基づいて画像データを補正するようにした。【選択図】図9
Description
本発明は、画像データ補正装置、液体吐出装置、画像データ補正システム、液体吐出システムおよび画像データ補正方法に関する。
近年、電子化された情報の出力に用いられ、もしくは、原稿の複写に用いられる画像形成装置は欠かせない機器となっている。このような画像形成装置として、例えば特開2004−106248号公報(特許文献1)に記載された技術が知られている。
この特許文献1には、画像の記録を行う前にインクの吐出量を補正するためのパターンを記録し、記憶したパターンの濃度を測定し、濃度の測定値と隣接する領域測定値を加重平均し、加重平均した値と規定値を比較した結果に基づいて吐出量の補正係数を決定する技術が開示されている。
前記特許文献1記載の技術では、濃度ムラの発生を防止するため、ノズル毎の吐出特性を測定し、ノズル毎に補正値を求めている。しかし、吐出ヘッド内の特性が不規則な場合には、印字された濃度に不均一な部分が残ってしまうことがあった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、吐出ヘッド内の特性が不規則であっても、濃度均一性に優れた画像を得ることにある。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、液体吐出手段によって対象物上に形成されたパターンを読み取る読取手段と、読み取った前記パターンの画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算する演算手段と、前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正する補正手段と、を備えた画像データ補正装置を特徴とする。
本発明の一態様によれば、吐出ヘッド内の特性が不規則であっても、濃度均一性に優れた画像を得ることができる。なお、前記以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明において明らかにされる。
本発明は、隣接する複数の同程度の吐出特性を備えたノズル群に対して補正値を求めることにより、濃度ムラを低減し、均一な濃度の画像を得るようにしたことを特徴とする。以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
複数のヘッドを使用して印刷を行う場合に、ヘッド毎の吐出特性の違いによる濃度ムラが発生することがある。図11は、この補正方法を説明するための説明図である。同図は、ノズルの吐出特性が不規則であるヘッドで印字した状態を示している。同図において、数字1〜21までは、列を表している。同図において、(1)で示した6列目の画像の補正値を求める場合、4列目から8列目の5列分のデータを加味して補正を行う。そのため、6列目の画像はやや薄くなる。
(2)で示した5列目の画像の補正値を求める場合、3列目から7列目の5列分のデータを加味して補正を行う。そのため、6列目より少し濃くなる。4列目の補正値を求める場合、2列目から6列目の5列分のデータを加味して補正を行う。そのため5列目より少し濃くなる。このことは、4列目、5列目および6列目の補正値がそれぞれ異なるため、同じ濃度にはならないことを示している。そこで、本実施形態では、このようなヘッド内特性の相違にもかかわらず、濃度ムラを防止し、均一な濃度の画像を出力するようにした。
本実施形態では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4色の吐出ヘッド(記録ヘッド、インクヘッド)を有する画像形成装置100を例にとって説明する。図1は本実施形態に係る画像形成装置100の全体構成の概略を示す図である。なお、本実施形態では、これらの吐出ヘッドを有するものに限定されない。すなわち、本発明を適用可能な画像形成装置は、グリーン(G)、レッド(R)、ライトシアン(LC)および/またはその他の色に対応する吐出ヘッドをさらに有するもの、または、ブラック(K)のみの吐出ヘッドを有するものなどを含む。ここで、添え字K、C、MおよびYは、ブラック、シアン、マゼンタおよびイエローのそれぞれの色に対応するものである。
また、本実施形態では、記録媒体として、ロール状に巻かれた連続紙(以下、「ロール紙Md」という。)を用いるが、本発明に係る画像形成装置100が画像を形成することができる記録媒体は、ロール紙に限定されない。すなわち、本発明に係る画像形成装置100が画像を形成することができる記録媒体は、カット紙でもよい。また、前記記録媒体には、普通紙、上質紙、薄紙、厚紙、記録紙およびロール紙、並びに、OHPシート、合成樹脂フィルム、金属薄膜およびその他表面にインク等で画像を形成することができるものを含む。
ここで、ロール紙とは、定型よりも長い連続紙である。ロール紙は切断可能なミシン目が所定間隔で形成された連続紙、ミシン目が形成されない連続紙を含む。ミシン目が形成されている連続帳票においては、ページ(頁)とは、例えば所定間隔のミシン目で挟まれる領域である。
(1.画像形成装置の構成)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成装置100は、搬入装置10、前処理液付与装置20、前処理液乾燥装置31、印字装置40、後処理液付与装置50、浸透装置55、後処理液乾燥装置32、搬出装置60および画像読取装置210を含む。さらに、画像形成装置100は、後述するように、画像形成装置100の動作を制御する制御装置70を有する。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成装置100は、搬入装置10、前処理液付与装置20、前処理液乾燥装置31、印字装置40、後処理液付与装置50、浸透装置55、後処理液乾燥装置32、搬出装置60および画像読取装置210を含む。さらに、画像形成装置100は、後述するように、画像形成装置100の動作を制御する制御装置70を有する。
搬入装置10は、ロール紙Md(記録媒体)を搬入する。前処理液付与装置20は搬入されたロール紙Mdに前処理液を付与する(前処理を実行する)。乾燥装置30のうち前処理液乾燥装置31は、前処理されたロール紙Mdを乾燥させる。印字装置40は、ロール紙Mdの表面に画像を印字する。後処理液付与装置50は、画像が印字されたロール紙Mdの上に後処理剤の一種である後処理液を付与する(後処理する)。浸透装置55はロール紙Md上の液滴を浸透させる。後処理液乾燥装置32は、ロール紙上の液滴(インクおよび後処理液)を乾燥させる。搬出装置60は後処理されたロール紙Mdを搬出する(巻きとる、排出する)。画像読取装置210は、原稿画像を光学的に読み取り、デジタルデータに変換するスキャナを読取手段として装置内に備えている。なお、本実施形態では、後処理剤は、図2に示す吐出ヘッド50Hから液滴として吐出する液体であるので、後処理液とも称している。
以下に、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の各構成を具体的に説明する。また、画像形成装置は、後述する前処理液付与装置20、乾燥装置30(31、32)、浸透装置55等のいずれか1つまたは複数を含まない構成とすることができる。
(2.搬入装置の構成)
搬入装置10は、記録媒体を前処理液付与装置20等に搬送する装置である。搬入装置10は、本実施形態では、給紙部11および複数の搬送ローラ12等で構成される。搬入装置10は、搬送ローラ12等を用いて、給紙部11の給紙ロールに巻き付けて保持されたロール紙Mdを搬入(移動)し、後述する前処理液付与装置20等に搬送する。
搬入装置10は、記録媒体を前処理液付与装置20等に搬送する装置である。搬入装置10は、本実施形態では、給紙部11および複数の搬送ローラ12等で構成される。搬入装置10は、搬送ローラ12等を用いて、給紙部11の給紙ロールに巻き付けて保持されたロール紙Mdを搬入(移動)し、後述する前処理液付与装置20等に搬送する。
(3.前処理液付与装置の構成)
前処理液付与装置20は、画像が印字される前の記録媒体を処理する装置である。前処理液付与装置20は、本実施形態では、搬入装置10によって搬入されたロール紙Mdの表面を、前処理液で前処理する。ここで、前処理とは、ロール紙Md(記録媒体)表面に、インクを凝集させる機能を有する前処理液(後述)を均一に付与する処理である。これにより、画像形成装置100は、インクジェット方式の専用紙以外の記録媒体に画像を印字する場合であっても、前処理液付与装置20を用いて記録媒体表面に付与することによって、記録媒体に画像を印字したときに、インクを凝集させることができる。
前処理液付与装置20は、画像が印字される前の記録媒体を処理する装置である。前処理液付与装置20は、本実施形態では、搬入装置10によって搬入されたロール紙Mdの表面を、前処理液で前処理する。ここで、前処理とは、ロール紙Md(記録媒体)表面に、インクを凝集させる機能を有する前処理液(後述)を均一に付与する処理である。これにより、画像形成装置100は、インクジェット方式の専用紙以外の記録媒体に画像を印字する場合であっても、前処理液付与装置20を用いて記録媒体表面に付与することによって、記録媒体に画像を印字したときに、インクを凝集させることができる。
(4.前処理液乾燥装置の構成)
乾燥装置30は、記録媒体を加熱等により乾燥させる装置である。乾燥装置30は、前処理液付与装置20によって前処理されたロール紙Mdを乾燥させる前処理液乾燥装置31と、後処理液付与装置50によって後処理されたロール紙Mdを乾燥させる後処理液乾燥装置32と、を有する。
乾燥装置30は、記録媒体を加熱等により乾燥させる装置である。乾燥装置30は、前処理液付与装置20によって前処理されたロール紙Mdを乾燥させる前処理液乾燥装置31と、後処理液付与装置50によって後処理されたロール紙Mdを乾燥させる後処理液乾燥装置32と、を有する。
前処理液乾燥装置31において、複数のヒートローラを例えば80〜100℃に加熱し、ロール紙Mdの裏面をヒートローラに接触等させる。図1の上方の台形状に示す温風機構(温風ヒータ)を追加しても良い。これにより、前処理液乾燥装置31は、前処理液の水分(溶媒)を蒸発させ、ロール紙Mdを乾燥させることができる。
(5.画像形成装置の構成)
印字装置40は、記録媒体に画像を印字する装置である。印字装置40は、本実施形態では、前処理液乾燥装置31によって乾燥されたロール紙Md上に液滴(インク)を吐出することによって、ロール紙Mdの表面に画像を印字する。
印字装置40は、記録媒体に画像を印字する装置である。印字装置40は、本実施形態では、前処理液乾燥装置31によって乾燥されたロール紙Md上に液滴(インク)を吐出することによって、ロール紙Mdの表面に画像を印字する。
印字装置40の外形形状の一例を、図2を用いて説明する。ここで、図2(a)は、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の印字装置40の全体の構成の一例を示す概略平面図である。図2(b)は、印字装置40の要部(ブラック(K)の吐出ヘッド40K)の一例を示す概略平面図である。
図2(a)に示すように、印字装置40は、本実施形態では、フルライン型のヘッドである。記録媒体の搬送方向Xmの上流側からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)に対応する4つの吐出ヘッド40K、40C、40Mおよび40Yが配置されている。
ここで、ブラック(K)の吐出ヘッド40Kは、本実施形態では、ロール紙Mdの搬送方向Xmと直行する方向に4つのヘッドユニット40K−1、40K−2、40K−3および40K−4を千鳥状に配置している。これにより、印字装置40は、ロール紙Md(記録媒体)の画像形成領域(印刷領域)の幅方向(搬送方向と直行する方向)の全域に画像を形成することができる。なお、他の吐出ヘッド40C、40Mおよび40Yの構成は、ブラック(K)の吐出ヘッド40Kの構成と同様のため、説明を省略する。
印字装置40のブラック(K)の吐出ヘッド40Kのヘッドユニット40K−1の拡大平面図を図2(b)に示す。図2(b)に示すように、ヘッドユニット40K−1は、本実施形態では、ノズル面(後述する図3(a)のノズル板43の外形表面)に、複数のノズル(吐出口、印字ノズル)40Nを備える。ここで、複数のノズル40Nは、ヘッドユニット40K−1の長手方向に1列に配置されることでノズル列を構成している、主走査方向にノズル列を有するシングルパスインクジェット方式である。なお、ヘッドユニット40K−1は、複数のノズル列を備えてもよい。
図3(a)において、印字装置40の吐出ヘッド40H(吐出ヘッド40K,40C,40Y,40Mを区別することなく示す場合、符号40Hを付す)は、インクの通路を形成する流路板41、流路板41の下面に接合された振動板42、流路板41の上面に接合されたノズル板43、および振動板42の周縁部を保持するフレーム部材44を備える。なお、流路板41の下面とは吐出ヘッド40Hの内部方向であり、流路板41の上面とは、吐出ヘッド40Hの外側方向である。また、吐出ヘッド40Hは、振動板42を変形させるための圧力発生手段(アクチュエータ手段)45を有する。
本実施形態に係る吐出ヘッド40Hは、流路板41と、振動板42と、ノズル板43とを積層することによって、ノズル(吐出口)40Nに連通する流路であるノズル連通路40Rおよび液室40Fを形成している。また、吐出ヘッド40Hは、フレーム部材44をさらに積層することによって、液室40Fにインクを供給するためのインク流入口40Sおよびインクを液室40Fに供給する共通液室40Lなどを形成している。
また、本実施形態では、フレーム部材44には、圧力発生手段45を収納する収容部、共通液室40Lとなる凹部、および共通液室40Lに吐出ヘッド40Hの外部からインクを供給するためのインク供給口40INが形成されている。
圧力発生手段45は、本実施形態では、電気機械変換素子である圧電素子45Pと、圧電素子45Pを接合固定するベース基板45Bと、隣り合う圧電素子45Pの間隙に配置された支柱部とを備えている。また、圧力発生手段45は、圧電素子45Pを駆動回路(駆動IC)に接続するためのFPCケーブル45C等を備えている。
ここで、圧電素子45Pは、図3(b)に示すように、圧電材料45Ppと内部電極45Peとを交互に積層した積層型圧電素子(PZT)を用いる。内部電極45Peは、複数の個別電極45Peiと複数の共通電極45Pecとを有する。内部電極45Peは、本実施形態では、圧電材料45Ppの端面に交互に個別電極45Peiまたは共通電極45Pecを接続している。
以下に、吐出ヘッド40Hがノズル40Nからインクを吐出する動作(引き−押し打ち動作)を具体的に説明する。
吐出ヘッド40Hにおいて、先ず、圧電素子45P(圧力発生手段45)に印加している電圧を基準電位から下げ、圧電素子45Pをその積層方向に縮小させる。また、吐出ヘッド40Hは、圧電素子45Pの縮小によって振動板42を撓み変形させる。このとき、吐出ヘッド40Hは、振動板42の撓み変形によって液室40Fの容積(体積)を拡大(膨張)させる。この動作により、吐出ヘッド40Hにおいて、共通液室40Lから液室40F内にインクを流入させる。
次に、吐出ヘッド40Hは、圧電素子45Pに印加している電圧を上げ、圧電素子45Pを積層方向に伸長させる。また、吐出ヘッド40Hは、圧電素子45Pの伸長によって、振動板42をノズル40N方向に変形させる。このとき、吐出ヘッド40Hは、振動板42の変形によって、液室40Fの容積(体積)を縮小(収縮)させる。この動作により、吐出ヘッド40Hは、液室40F内のインクに圧力を付加する。また、吐出ヘッド40Hは、インクを加圧することによって、ノズル40Nからインクを吐出(噴射)する。
その後、吐出ヘッド40Hは、圧電素子45Pに印加している電圧を基準電位に戻し、振動板42を初期位置に戻す(復元する)。このとき、吐出ヘッド40Hは、液室40Fの膨張によって液室40F内を減圧し、共通液室40L内から液室40F内にインクを充填(補充)する。次いで、吐出ヘッド40Hは、ノズル40Nのメニスカス面の振動が減衰(安定)した後、次のインクの吐出のための動作に移行し、上記の動作を繰り返す。
このように、吐出ヘッド40Hは、圧力発生手段45を用いて、振動板42を変形(撓み変形)する。これにより、吐出ヘッド40Hは、液室40Fの容積(体積)を変化させ、液室40F内のインクに作用する圧力を変化させ、その結果、吐出ヘッド40Hは、ノズル40Nから、インクを吐出させる。
なお、本発明を適用可能な吐出ヘッド40Hの駆動方法は、上記の例(引き−押し打ち)に限定されるものではない。例えば、吐出ヘッド40Hの駆動方法は、圧電素子45Pに印加する電圧(駆動波形)を制御することによって、引き打ちまたは押し打ち等を行ってもよい。さらに、圧力発生手段45は、発熱抵抗体を用いて液室40F内のインクを加熱して気泡を発生させるサーマル型を用いることができる。また、液室40Fの壁面に振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させた静電力によって振動板を変形させる静電型のものを用いてもよい。
以上により、本実施形態の画像形成装置100は、印字装置40(4つの吐出ヘッド40K、40C、40Mおよび40Y)を用いて、1回の記録媒体(ロール紙Md)の搬送動作で、画像形成領域の全域に、白黒またはフルカラーの画像を形成する。
(6.後処理液付与装置の構成)
後処理液付与装置50は、画像が印字された後の記録媒体を処理する装置である。後処理液付与装置50は、印字装置40によって画像が印字されたロール紙Mdの表面を、後処理液で後処理する。図2(a)に示すように、後処理液付与装置50は、印字装置40に対して、記録媒体の搬送方向Xmの下流側に配置されている。また、後処理液付与装置50は、印字装置40と同様に、ロール紙Mdの搬送方向Xmと直行する方向に吐出ヘッド50H(吐出手段)を千鳥状に配置している。
後処理液付与装置50は、画像が印字された後の記録媒体を処理する装置である。後処理液付与装置50は、印字装置40によって画像が印字されたロール紙Mdの表面を、後処理液で後処理する。図2(a)に示すように、後処理液付与装置50は、印字装置40に対して、記録媒体の搬送方向Xmの下流側に配置されている。また、後処理液付与装置50は、印字装置40と同様に、ロール紙Mdの搬送方向Xmと直行する方向に吐出ヘッド50H(吐出手段)を千鳥状に配置している。
さらに、後処理液付与装置50は、吐出ヘッド50Hに入力する駆動波形を制御することによって、後処理液の吐出量を制御する。これにより、後処理液付与装置50は、吐出ヘッド50Hを用いて、ロール紙Md(記録媒体)の画像形成領域(印刷領域)の幅方向(搬送方向Xmと直行する方向)の全域に後処理液を吐出することができる。なお、吐出ヘッド50Hの構成は、印字装置40の構成(図2および図3)と同様のため、説明を省略する。
ここで、後処理とは、ロール紙Md上に後処理液を吐出(堆積)する処理である。この処理により、画像が印字された記録媒体は、画像が印字された記録媒体の表面が他の物体(例えば他の記録媒体)と擦れることによって記録媒体上の画像(インク)の剥離(剥奪)を防止する、すなわち、耐擦過性(耐擦性)が向上する。さらに、光沢度や、保存安定性(耐水性、耐光性、耐ガス性など)等を向上させることができる。
(7.浸透装置の構成)
浸透装置55はインク中の溶剤を記録媒体へ浸透させる装置である。浸透装置55では、記録媒体(ロール紙Md)の搬送距離を長くすることで、溶剤が浸透する時間を稼いでいる。さらに図1に示す加熱装置56により、記録媒体およびインクを加熱し、30〜100℃の(水分が蒸発しない)雰囲気温度に設定することで、インク中の高沸点溶媒を含む水溶液の状態のまま粘度を低下させ、浸透速度を加速させる。
浸透装置55はインク中の溶剤を記録媒体へ浸透させる装置である。浸透装置55では、記録媒体(ロール紙Md)の搬送距離を長くすることで、溶剤が浸透する時間を稼いでいる。さらに図1に示す加熱装置56により、記録媒体およびインクを加熱し、30〜100℃の(水分が蒸発しない)雰囲気温度に設定することで、インク中の高沸点溶媒を含む水溶液の状態のまま粘度を低下させ、浸透速度を加速させる。
(8.後処理乾燥装置の構成)
図1に示す後処理液乾燥装置32において、いくつかのヒートローラを例えば80〜100℃に加熱し、ロール紙Mdの裏面をヒートローラに接触等させる。図1の上方の台形状に示す温風機構(温風ヒータ)を追加しても良い。これにより、後処理液乾燥装置32は、インクおよび後処理液の水分を蒸発させ、ロール紙Mdを乾燥させることができる。
図1に示す後処理液乾燥装置32において、いくつかのヒートローラを例えば80〜100℃に加熱し、ロール紙Mdの裏面をヒートローラに接触等させる。図1の上方の台形状に示す温風機構(温風ヒータ)を追加しても良い。これにより、後処理液乾燥装置32は、インクおよび後処理液の水分を蒸発させ、ロール紙Mdを乾燥させることができる。
(9.搬出装置の構成)
搬出装置60は、画像が印字等された記録媒体を搬出(排出)する装置である。図1に示すように、搬出装置60は、保管部61および複数の搬送ローラ62等で構成される。搬出装置60は、搬送ローラ62等を用いて、保管部61の保管ロールに画像が印字されたロール紙Mdを巻き付けて、保管する。
搬出装置60は、画像が印字等された記録媒体を搬出(排出)する装置である。図1に示すように、搬出装置60は、保管部61および複数の搬送ローラ62等で構成される。搬出装置60は、搬送ローラ62等を用いて、保管部61の保管ロールに画像が印字されたロール紙Mdを巻き付けて、保管する。
なお、ロール紙Mdを保管部61の保管ロールに巻き付けるときに、ロール紙Mdに作用する圧力が大きくなる場合には、ロール紙Mdの裏面に他の画像が転写することを防止するため、巻き取り直前にロール紙Mdをさらに乾燥させる乾燥装置を設けてもよい。
(10.読取装置の構成)
読取装置は、原稿面に印字された画像を読み取る画像読取装置210(図7)である。例えば自動原稿給送装置(ADF)により給送される移動原稿の原稿面を光走査して光電変換素子により読み取り、デジタルデータに変換する読取手段(スキャナ)を備えている。図1では印字装置40とは別体に設けられているが、読取手段を印字装置40と一体に構成することも、印字装置40内に設置することもできる。また、画像形成装置100の設置場所から離れた場所に設け、当該場所で読み取った画像データを、有線通信または無線通信により画像形成装置100の制御装置70または上位装置71に送信するように構成することもできる。設置場所から離れた場所としてインターネットあるいはLANなどのネットワークによって接続された場所も含まれる。さらに、乾燥装置30の後段に、インラインで読取手段を設けることもできる。なお、読取手段は、通常、画像読取装置210の上部に配置されることが多いが、連帳の場合には、カット後のシートを読み取らせるように読取手段を配置することもできる。
読取装置は、原稿面に印字された画像を読み取る画像読取装置210(図7)である。例えば自動原稿給送装置(ADF)により給送される移動原稿の原稿面を光走査して光電変換素子により読み取り、デジタルデータに変換する読取手段(スキャナ)を備えている。図1では印字装置40とは別体に設けられているが、読取手段を印字装置40と一体に構成することも、印字装置40内に設置することもできる。また、画像形成装置100の設置場所から離れた場所に設け、当該場所で読み取った画像データを、有線通信または無線通信により画像形成装置100の制御装置70または上位装置71に送信するように構成することもできる。設置場所から離れた場所としてインターネットあるいはLANなどのネットワークによって接続された場所も含まれる。さらに、乾燥装置30の後段に、インラインで読取手段を設けることもできる。なお、読取手段は、通常、画像読取装置210の上部に配置されることが多いが、連帳の場合には、カット後のシートを読み取らせるように読取手段を配置することもできる。
(11.制御装置の構成)
制御装置70は、画像形成装置100の動作を制御する装置である。制御装置70は、画像形成装置100の各構成に動作を指示し、その動作を制御する。図4〜図7を用いて、本実施形態に係る制御装置70を説明する。
制御装置70は、画像形成装置100の動作を制御する装置である。制御装置70は、画像形成装置100の各構成に動作を指示し、その動作を制御する。図4〜図7を用いて、本実施形態に係る制御装置70を説明する。
なお、本発明の実施形態に係る画像形成装置100は、印刷システムとして、プロダクションプリンティングを用いてもよい。ここで、プロダクションプリンティングとは、ジョブ管理や印刷データの管理などを効率的に行うことによって、短時間に大量の印刷物(画像形成媒体、印字物)を印刷(画像形成、印字)することができる製造システムである。具体的には、画像形成装置100は、複数の装置、例えばRIP(Raster Image Processor)装置とプリンタ装置とからなる。RIP装置は、印刷データの印刷順等の制御と印刷データのラスタイメージデータへの変換を行う装置である。プリンタ装置は、変換されたラスタイメージデータに基づく印刷動作を実行する。
また、画像形成装置100(制御装置70)は、印刷データの作成から印刷物の分配までの管理を行うワークフローのシステムを構築する。すなわち、画像形成装置100(制御装置70)は、当該ワークフローのように処理時間の長いシステムにおいて、RIP装置とプリンタ装置のように装置を分離し処理を分散させることで、印刷の高速化を可能とする。全体の画像形成システムでは制御装置(RIPS装置)を有する。
図4(a)は、本発明の実施形態における画像形成システムの制御装置70の概念図であり、図4(b)は上位装置71の概略構成図である。
図4(a)に示すように、本発明の実施形態に係る画像形成装置100の制御装置70は、RIP処理などを行う上位装置(RIP装置、DFE:Digital Front End)71と、印刷処理などを行うプリンタ装置72とを含む。ここで、上位装置71とプリンタ装置72とは、複数のデータ線70LDと制御線70LCとで接続されている。
<上位装置>
本発明の実施形態に係る画像形成装置100(制御装置70)の上位装置71は、ホスト装置から出力される印刷ジョブデータ(ジョブデータ、印刷データ)に基づいて、RIP処理を行う装置である。すなわち、本実施形態に係る上位装置71は、印刷ジョブデータに基づいて、各色に対応する印刷画像データをそれぞれ作成する。ここで、印刷画像データは、後処理液付与装置50が吐出する後処理液の吐出に関する「後処理に関する画像データ」をさらに含む。
本発明の実施形態に係る画像形成装置100(制御装置70)の上位装置71は、ホスト装置から出力される印刷ジョブデータ(ジョブデータ、印刷データ)に基づいて、RIP処理を行う装置である。すなわち、本実施形態に係る上位装置71は、印刷ジョブデータに基づいて、各色に対応する印刷画像データをそれぞれ作成する。ここで、印刷画像データは、後処理液付与装置50が吐出する後処理液の吐出に関する「後処理に関する画像データ」をさらに含む。
また、上位装置71は、印刷ジョブデータおよびホスト装置の情報などに基づいて、印刷動作を制御するための制御情報データを作成する。ここで、制御情報データとは、印刷条件として、印刷形態、印刷種別、給排紙情報、印刷面順、印刷用紙サイズ、印刷画像データのデータサイズ、解像度、紙種情報、階調、色情報および印刷を行うページ数の情報などに関するデータを含む。また、制御情報データは、後処理液付与装置50が吐出する後処理液の吐出に関す後処理液制御データをさらに含む。
図4(b)に示すように、上位装置71は、本実施形態では、CPU(Central Processing Unit)71a、ROM(Read Only Memory)71b、RAM(Random Access Memory)71c、HDD(Hard Disk Drive)71dを備える。また、上位装置71は、外部I/F71e、制御情報用I/F71fおよび画像データ用I/F71gを備える。さらに、上位装置71は、CPU71a等をそれぞれ接続するバス71hを備えることによって、上位装置71は、バス71hを介して、CPU71a等を相互に送受信可能になる。
CPU71aは、上位装置71全体の動作を制御するものである。CPU71aは、ROM71bおよび/またはHDD71dに格納(記憶)されている制御プログラムや後処理剤付与制御プログラム等を用いて、上位装置71の動作を制御する。
ROM71b、RAM71cおよびHDD71dは、データ等を記憶する記憶手段である。ROM71bおよび/またはHDD71dには、CPU71aを制御するための制御プログラムを予め格納されている。RAM71cは、CPU71aのワークメモリとして用いられる。
外部I/F71eは、画像形成装置100外部(ホスト装置等)との通信(送受信)を制御する。制御情報用I/F71fは、制御情報データの通信(送受信)を制御する。画像データ用I/F71gは、印刷画像データの通信(送受信)を制御する。
<プリンタ装置>
図5は、本発明の実施形態における画像形成装置100の機能ブロック図である。本発明の実施形態に係る画像形成装置100の制御装置70のプリンタ装置72は、上位装置71から入力された印刷画像データおよび制御情報データに基づいて、記録媒体に画像を形成する動作を制御する装置である。プリンタ装置72は、プリンタコントローラ72Cとプリンタエンジン72Eとを有する。
図5は、本発明の実施形態における画像形成装置100の機能ブロック図である。本発明の実施形態に係る画像形成装置100の制御装置70のプリンタ装置72は、上位装置71から入力された印刷画像データおよび制御情報データに基づいて、記録媒体に画像を形成する動作を制御する装置である。プリンタ装置72は、プリンタコントローラ72Cとプリンタエンジン72Eとを有する。
プリンタコントローラ72Cは、プリンタエンジン72Eの動作を制御するものである。プリンタコントローラ72Cは、制御線70LCを介して、上位装置71との間で制御情報データ等の送受信を行う。また、プリンタコントローラ72Cは、制御線72LCを介して、プリンタエンジン72Eと制御情報データ等の送受信を行う。また、プリンタコントローラ72Cは、制御情報データに基づいてプリンタエンジン72Eを制御し、記録媒体の種類、印刷速度、打滴する液滴の体積等を含む、制御情報データに従った印刷を実行することができる。
図5に示すように、プリンタコントローラ72Cは、CPU72Cpおよび印刷制御部72Ccを有する。また、プリンタコントローラ72Cは、CPU72Cpと印刷制御部72Ccとを互いに送受信可能にバス72Cbで接続している。ここで、バス72Cbは、通信I/Fを介して、制御線70LCに接続されている。
CPU72Cpは、ROM71b(図4(b))に格納されている制御プログラムを用いて、プリンタ装置72全体の動作を制御する。印刷制御部72Ccは、上位装置71から送信された制御情報データに基づいて、プリンタエンジン72Eとの間でコマンドやステータス情報の送受信を行い、印刷制御部72Ccは、プリンタエンジン72Eの動作を制御する。
プリンタエンジン72Eは、上位装置71から入力された印刷画像データおよびプリンタコントローラ72Cから入力された制御情報データに基づいて、記録媒体に画像を形成する動作を制御する装置である。また、プリンタエンジン72Eは、上位装置71から入力された印刷画像データおよび後処理吐出パターンデータおよびプリンタコントローラ72Cから入力された制御情報データおよび後処理制御データに基づいて、後処理する動作を制御する装置である。
図5に示すように、プリンタエンジン72Eは、複数のデータ線70LD(70LDY、70LD−C、70LD−M、70LD−Kおよび70LD−P)が接続されている。プリンタエンジン72Eは、複数のデータ線70LDを介して、上位装置71から印刷画像データを受信する。これにより、プリンタエンジン72Eは、受信した印刷画像データに基づいて、各色の印刷動作および後処理の動作を実施することができる。
プリンタエンジン72Eは、複数のデータ管理部72EC、72EM、72EY、72EKおよび72EPを有する。また、プリンタエンジン72Eは、データ管理部72EC等から印刷画像データ等が入力される画像出力部(例えば、ヘッドモジュール)72Eiと、記録媒体の搬送を制御する搬送制御部72Ecとを有する。さらに、プリンタエンジン72Eは、データ管理部(後処理制御装置)72EPから後処理に関する画像データが入力される後処理液出力部72Epを有する。
なお、プリンタエンジン72Eは、後処理乾燥制御部、前処理液付与制御部、前処理乾燥制御部、浸透制御部73および巻取前乾燥制御部等をさらに含むか、或いは接続されてもよい。
画像出力部72Eiの構成を、図6を用いて説明する。図6に示すように、画像出力部(ヘッドモジュール)72Eiは、出力制御部72Eicと各吐出ヘッド40C、40M、40Yおよび40Kを含む。出力制御部72Eicは、各色に対応する印刷画像データ(画像情報)を基にした印刷画像パターン(駆動波形)を各色に対応する吐出ヘッド40C、40M、40Yおよび40K(図4)に出力する。これにより、出力制御部72Eicは、印刷画像データに基づいて、吐出ヘッド40C等の動作を制御することができる。
詳しくは、各データ管理部72EC、72EM、72EY、72EKのロジック回路で作成された画像形成パターン(Ic、Im、Iy、Ik)に対応する駆動波形は、出力制御部72Eicでタイミングを制御されながら、吐出ヘッド40C、40M、40Y、40Kの圧力発生手段である圧電素子45Pへ印加される。駆動波形が印加されると、圧電素子45Pは、伸縮する。圧電素子45Pから、振動板42を介して、液室40F内のインクへと伸縮力が働き、液室40F内に圧力変化が生じることで、ノズル40Nからインク液滴が吐出する。このように、出力制御部72Eicは、印刷画像パターン(駆動波形)Ic〜Ikに基づいて、吐出ヘッド40C等の動作を制御することができる。
出力制御部72Eicは、複数の吐出ヘッド40C等を個別に制御する。また、出力制御部72Eicは、入力された印刷画像データ(例えば図5のIc)を用いて、複数の吐出ヘッド40C等を同時に制御してもよい。さらに、出力制御部72Eicは、制御装置70から入力される制御信号に基づいて、吐出ヘッド40C等を制御してもよい。出力制御部72Eicは、例えばユーザの操作入力に基づいて、吐出ヘッド40C等を制御してもよい。
このように、プリンタ装置72は、各色の画像形成を互いに独立して制御することができる。また、プリンタ装置72は、印刷画像データの色数(C、M、YおよびK、または、K色のみ等)または吐出ヘッド40H数に応じて、プリンタエンジン72Eの構成を変更してもよい。
図5に戻って、画像形成装置100は、印刷制御部72Ccに接続された浸透制御部73、後処理液乾燥性制御部を用いて、記録媒体の種類やインクや後処理液の付与量を用いて、乾燥装置30および浸透装置55を制御する。
さらに、画像形成装置100は、印刷制御部72Ccに接続された前処理制御部、前処理乾燥制御部について、記録媒体の種類や、画像データに応じて、前処理動作を適宜制御する。
本実施形態では、隣接する複数の同程度の吐出特性を持ったノズル群に対して、画像の均一性を向上させるために補正値を算出する必要がある。以下、図7〜図10を参照して説明する。
図7は補正値算出システム200の構成を示すブロック図である。同図において、補正値算出システム200は、画像読取装置210、補正値計測装置220、補正値保存装置230、基準値保存装置240および印刷データ作成装置250を備えている。補正値計測装置220は、画像読取装置210で読み取った画像データを解析し、補正値を求める。補正値保存装置230は、基準値保存装置240に保存されている基準値と補正値計測装置220で計測した測定値から計算した補正値を保存する。印刷データ作成装置250は、入力画像データを補正値保存装置230から取得した補正値を用い、補正した画像データを作成する。
画像読取装置210は、図1に示した例えば原稿移動型の光学読取方式のスキャナである。画像読取装置210は、原稿読取命令などに基づき、原稿を光学走査(照射)して画像データを生成し、補正値計測装置220に出力する。画像データは、原稿の光学走査により得られる反射光をCCD(固体撮像素子)に集光し、光学情報を光電変換するなどして生成する。補正値計測装置220、補正値保存装置230、基準値保存装置240、画像読取装置210は所定のインタフェースを介して接続される。
図9は読み取り画像(読取パターンPN)の一例を示す図である。図中、数字は列番号を示す。図10はブロック平均値で分けられたブロックの状態を示す図である。
補正値計測装置220は、図9に示す読取パターンPNを1ラインずつ読み取る。読取パターンPNは1ラインずつ読み取るように列(ライン)単位で構成される。補正値計測装置220は、1ラインずつ列単位で読み取った画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を図10に示すように1つのブロックB1,B2,B3とし、各ブロックについて濃度のブロック平均値を演算する。1つのブロックは、図10からも分かるように1つの列(ライン)あるいは隣接する複数の列(ライン)を1単位として構成される。前者ではブロックB3として示すように1ラインが、後者では、ブロックB1として示すように隣接する2ラインが、あるいはブロックB2として示すように隣接する3ラインが、それぞれ濃度の差が閾値未満の1単位の領域となる。
さらに、補正値計測装置220は、演算したブロック平均値に基づいて吐出ヘッド40Hによって記録される画像データを補正する補正値を求める。補正値計測装置220で求められた補正値と、基準値保存装置に保存されている基準値は補正値保存装置230に保存される。
なお、補正値計測装置220、補正値保存装置230、基準値保存装置240および印刷データ作成装置250は、画像読取装置210内の制御回路上でそれぞれ補正値計測部、補正値保存部、基準値保存部および印刷データ作成部としてハード的に構成し、あるいは制御回路に搭載されたCPU71aが実行するプログラムとしてソフト的に構成することもできる。また、補正値計測装置220、補正値保存装置230、基準値保存装置240および印刷データ作成装置250は、それぞれ制御装置70または上位装置71にハード的あるいはソフト的に設けることもできる。
図8は、補正値計測装置220で実行される補正値計算処理の処理手順を示すフローチャートである。図8のフローチャートは図9の画像を読み取ったときの処理手順である。この処理手順によって、吐出ヘッド内の特性が不規則な場合であっても、濃度均一性に優れた画像を得ることができる。濃度均一性に優れた画像を得るため、本実施形態では、読取パターンPNを列単位で読み取り、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックB1,B2,B3として濃度のブロック平均値を求め、ブロック平均値に基づいて吐出ヘッド40Hによって記録される画像データを補正するようにした。以下、詳細について説明する。
図8において、画像読取装置210は図9に示した読取パターンPNを1列(ライン)毎に読み取り、読み取った画像データを補正値検束装置に渡す。補正値計測装置220は、画像読取装置210から入力された列単位の画像の画像データに対して、図9に示した1列目の濃度の平均値(中間値でもよい)を求める(S201)。以下、この列の平均値を列平均値と称す。次いで、求めた列平均値をブロック平均値へコピーする(S202)。2列目の画像データの列平均値を求める(S203:No、S204)。そして、列平均値とブロック平均値の差が閾値以上か否かをチェックする(S205)。閾値未満なので、1列目と2列目を1つのブロックB1に設定し、2列目の列平均値とブロック平均値(1列目の平均値)からブロック平均値を再計算する(S206)。
次いで、3列目の列平均値を求め(S203:No、S204)、3列目の列平均値とブロックB1のブロック平均値の差が閾値以上か否かをチェックする(S205)。閾値以上のため、ブロックを分けてブロックB2とし、ブロックB1のブロック平均値と列番号(1、2)を保存し(S207)、3列目の列平均値をブロック平均値へコピーする(S208)。
次いで、4列目の列平均値を求め(S203:No、S204)、4列目の列平均値とブロックB2のブロック平均値の差が閾値以上か否かをチェックする(S205)。閾値未満なので、3列目と4列目を1つのブロックB2に設定し、4列目の列平均値とブロック平均値(3列目の平均値)からブロック平均値を再計算する(S206)。次いで、5列目の列平均値を求め(S203:No、S204)、5列目の列平均値とブロックB2のブロック平均値の差が閾値以上か否かをチェックする(S205)。閾値未満なので、3列目と4列目と5列目を1つのブロックB2に設定し、5列目の列平均値とブロック平均値(3列目と4列目の平均値)からブロック平均値を再計算する(S206)。
次いで、6列目の列平均値を求め(S203:No、S204)、6列目の列平均値とブロックB2のブロック平均値の差が閾値以上か否かをチェックする(S205)。閾値以上のため、ブロックを分けてブロックB3とし、ブロックB2のブロック平均値と列番号(3,4,5)を保存し(S207)、6列目の列平均値をブロック平均値へコピーし(S208)、S203に移行する。S203で6列目まで実施すると、すなわち、画像幅分実施すると、S209に移行し、補正値計算処理を実行する。本実施形態では、読取パターンPNは6ラインの画像を例にとって説明しているが、画像幅が6ラインより多ければ、画像幅に相当するライン分の処理がS203−S208で繰り返される。
なお、図10は、図8の処理手順においてブロック平均値で分けられたブロックの状態を示す図である。同図からわかるように、1列目と2列目が1つのブロックB1に、3列目、4列目および5列目が1つのブロックB2に、6列目が1つのブロックB3に分けられ、そのブロック毎に平均化された濃度に対して補正値が算出される。
算出された補正値は補正値保存装置230に保存され、あらかじめ基準値保存装置240に保存されていた基準値と比較されて、印刷データ作成装置250によって印刷データが作成される。このように図8のフローチャートで示すように、読み取った1ライン毎の読取パターンPNの画像のうち、濃度の差が閾値未満の列単位、または1つの列あるいは隣接する複数の列を単位とする領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算し、そのブロック平均値に基づいて吐出ヘッド40Hによって記録される画像データを補正することにより、吐出ヘッド40H内の特性が不規則な場合でも、均一な濃度で画像を形成することができる。
以上のように、本発明を本実施形態に対応させれば、次のような効果を奏する。なお、以下の説明では、特許請求の範囲における各構成要素と本実施形態の各部について対応を取り、両者の用語が異なる場合には後者をかっこ書きで示し、また、対応する参照符号を付して両者の対応関係を明確にした。
1.液体吐出手段(吐出ヘッド40H)によって対象物上に形成されたパターン(読取パターンPN)を読み取る読取手段(画像読取装置210)と、読み取った前記パターン(読取パターンPN)の画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックB1,B2,B3として濃度のブロック平均値を演算(S206)する演算手段(補正値計測装置220)と、前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正(S209)する補正手段(補正値計測装置220)と、を備えた本実施形態に係る画像データ補正装置(補正値算出システム200)によれば、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算して得た補正値に基づいて画像データを補正するので、吐出ヘッド40H内の特性が不規則であっても、均一な濃度の画像、すなわち、濃度均一性に優れた画像を得ることができる。
2.演算手段(補正値計測装置220)は、前記濃度の差が閾値未満の場合、読み取った列の濃度の平均値と前記ブロック平均値とから当該ブロック平均値を再計算(S206)する本実施形態によれば、濃度の差が閾値未満の領域の前記ブロック平均値に基づいて当該ブロックの濃度平均値を求めることができる。
3.前記補正手段(補正値計測装置220)は、あらかじめ設定された基準値(基準値保存装置240に記憶された基準値)と前記ブロック平均値を比較して前記画像データを補正する本実施形態によれば、基準値とブロック平均値とから当該ブロックの補正値を得ることができる。
4.前記パターン(読取パターンPN)は列単位で構成され、前記ブロックB1,B2,B3は1つの列あるいは隣接する複数の列を1単位として構成される本実施形態によれば、隣接する複数の同程度の出力特性を持ったノズル群で補正値を得るので、吐出ヘッド40H内の特性が不規則な場合でも、特性に応じた補正が可能になる。
5.前記1ないし4のいずれかの画像データ補正装置(補正値算出システム200)と、前記画像データ補正装置によって補正された画像データに基づいて液体を吐出する前記液体吐出手段(吐出ヘッド40H)と、を備えた本実施形態に係る液体吐出装置によれば、前記1ないし4の画像データ補正装置と液体吐出手段により、前記1から4に記載した効果を奏する液体吐出装置を構成することができる。
6.液体吐出手段(吐出ヘッド40H)によって対象物上に形成されたパターン(読取パターンPN)を読み取る画像読取装置210と、読み取った前記パターン(読取パターンPN)の画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックB1,B2として濃度のブロック平均値を演算(S206)する演算手段(補正値計測装置220)、および前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正(S209)する補正手段(補正値計測装置220)を備えた補正装置と、を含む本実施形態に係る画像データ補正システムによれば、画像読取装置と補正装置を別体に構成した場合でも、前記1から4に記載した効果を奏することができる。
7.液体吐出手段(吐出ヘッド40H)によって対象物上に形成されたパターン(読取パターンPN)を読み取る画像読取装置210と、読み取った前記パターン(読取パターンPN)の画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックB1,B2として濃度のブロック平均値を演算(S206)する演算装置(補正値計測装置220)と、前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正(S209)する補正装置(補正値計測装置220)と、前記補正装置によって補正された画像データに基づいて液体を吐出する前記液体吐出装置(吐出ヘッド40H)と、を含む本実施形態に係る液体吐出システムによれば、画像読取装置、補正装置および液体吐出装置をそれぞれ別体に構成した場合でも、前記1から4に記載した効果を奏することができる。
8.液体吐出手段(吐出ヘッド40H)によって対象物上に形成されたパターン(読取パターンPN)を読取手段(画像読取装置210)によって読み取り、読み取った前記パターン(読取パターンPN)の画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックB1,B2として濃度のブロック平均値を演算手段(補正値計測装置220)によって演算し、前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正手段(補正値計測装置220)によって補正する本実施形態に係る画像データ補正方法によれば、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算して得た補正値に基づいて画像データを補正するので、吐出ヘッド40H内の特性が不規則であっても、前記1に記載した効果を奏することができる。
さらに、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。
40K,40C,40M,40Y,40H 吐出ヘッド(液体吐出手段)
200 補正値算出システム
210 画像読取装置(読取手段)
220 補正値計測装置(演算手段、補正手段)
B1,B2,B3 ブロック
PN パターン
200 補正値算出システム
210 画像読取装置(読取手段)
220 補正値計測装置(演算手段、補正手段)
B1,B2,B3 ブロック
PN パターン
Claims (8)
- 液体吐出手段によって対象物上に形成されたパターンを読み取る読取手段と、
読み取った前記パターンの画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算する演算手段と、
前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正する補正手段と、
を備えた画像データ補正装置。 - 請求項1に記載の画像データ補正装置であって、
前記演算手段は、前記濃度の差が閾値未満の場合、読み取った列の濃度の平均値と前記ブロック平均値とから当該ブロック平均値を再計算する画像データ補正装置。 - 請求項1または2に記載の画像データ補正装置であって、
前記補正手段は、あらかじめ設定された基準値と前記ブロック平均値を比較して前記画像データを補正する画像データ補正装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の画像データ補正装置であって、
前記パターンは列単位で構成され、前記ブロックは1つの列あるいは隣接する複数の列を1単位として構成される画像データ補正装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の画像データ補正装置と、
前記画像データ補正装置によって補正された画像データに基づいて液体を吐出する前記液体吐出手段と、
を備えた液体吐出装置。 - 液体吐出手段によって対象物上に形成されたパターンを読み取る画像読取装置と、
読み取った前記パターンの画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算する演算手段、および前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正する補正手段を備えた補正装置と、
を含む画像データ補正システム。 - 液体吐出手段によって対象物上に形成されたパターンを読み取る画像読取装置と、
読み取った前記パターンの画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算する演算手段を備えた演算装置と、
前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正する補正手段を備えた補正装置と、
前記補正装置によって補正された画像データに基づいて液体を吐出する前記液体吐出手段を備えた液体吐出装置と、
を含む液体吐出システム。 - 液体吐出手段によって対象物上に形成されたパターンを読取手段により読み取り、
読み取った前記パターンの画像のうち、濃度の差が閾値未満の領域を1つのブロックとして濃度のブロック平均値を演算手段により演算し、
前記ブロック平均値に基づいて前記液体吐出手段によって記録される画像データを補正手段により補正する画像データ補正方法。
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JP2019199082A (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | ハイデルベルガー ドルツクマシーネン アクチエンゲゼルシヤフトHeidelberger Druckmaschinen AG | 濃淡度のばらつきの補償 |
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