JP2014176997A - 画像形成方法、及び画像形成装置 - Google Patents

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通彦 南場
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喜寛 新野
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Abstract

【課題】後処理液をインクジェットヘッドから吐出させて記録媒体に付着する場合、画像を形成する印字速度に応じて最適な量の処理液を付着させることで、画像形成後に後処理ができるようにすること。
【解決手段】画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着工程、記録媒体上に画像を形成する画像形成工程、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着工程を有する画像形成方法において、前記後処理液の付着面積を前記画像形成がなされた部分の面積よりも小さく、かつ、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着面積を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着面積を増やすことを特徴とする画像形成方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、前処理工程と画像形成工程と後処理工程とを有する画像形成方法、及びこの画像形成方法を用いた画像形成装置に関する。
インクジェット記録方法は、インクと記録媒体との組み合わせによっては文字滲みに代表される画像欠陥が発生しやすく、画像品質が大きく低下するという問題がある。
そこで、印字前の記録媒体にインク中の色材を凝集させる成分を有する液体(前処理液)を付着させてから印字をすることで、ビーディングやブリーディングが発生しない高品位な画像を得る方法が既に知られている。
一方、近年のインクジェット記録装置では保存性や耐水性が良好な顔料インクが使われている。しかし、顔料インクは顔料が記録媒体の表面に付着しているため剥がれ落ちやすく耐擦性に問題があった。また顔料インクは記録後に画像の平滑性が失われるため印刷部分と非印刷部分とで光沢差が生じるという問題もあった。
そこで、記録画像に樹脂皮膜等を有する液体(後処理液)を塗布することで画像を物理的に保護し光沢ムラを改善させる、いわゆるオーバーコート技術が開発されている。
そのような中、特許文献1には記録媒体の種類によらず高品位かつ画像堅牢性に優れた印刷物を提供するためにこの2つの技術を用いたインクジェット記録装置が提案されている。
特許文献2には、画像のブロンジング防止及び色再現性改善の目的で、オーバーコートとしてイエローインクを用い、画像記録部の色相角によってオーバーコート付着量を変更する記録方法が開示されている。本発明とは確かに後処理液の付着量を規定している点では似ている点がある。
しかし、この公報記載技術の目的はブロンジング防止と色再現性改善であり、この公報に開示された記録方法では所望の転写汚れの低減、耐ブロッキング性の向上を確保することは難しい。特に高速の連帳印刷においては、さらに難しい。
このように、従来のインクジェット記録装置では前処理液と後処理液を同一条件で記録媒体に付着させているにすぎなかった。しかし、前処理液と後処理液の最適な付着量というのは印刷条件によって異なる。また、画像を形成する印字速度によっては、画像形成後に十分な乾燥や放置時間を要する場合があり、製本作業などの後処理がすぐにできないという課題がある。
本発明においては、前記当該分野の技術的現状に鑑み、後処理液をインクジェットヘッドから吐出させて記録媒体に付着する場合、画像を形成する印字速度に応じて最適な量の処理液を付着させることで、画像形成後に後処理ができるようにすることを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係るインクジェット記録装置は、記録媒体に前処理液を付着する前処理工程部と、前処理工程部において前処理が施された記録媒体に画像を形成する画像形成工程部と、画像形成部において画像が形成された記録媒体に後処理液を付着する後処理工程部を有し、後処理工程部での処理液付着面積、付着量を印字速度に応じて最適な量の処理液を付着させる手段とを有する。
而して、前記課題は、以下の(1)〜(6)記載の「画像形成方法」、「画像形成装置」を包含する本発明により解決される。
(1)「画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着工程、記録媒体上に画像を形成する画像形成工程、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着工程を有する画像形成方法において、前記後処理液の付着面積を前記画像形成がなされた部分の面積よりも小さく、かつ、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着面積を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着面積を増やすことを特徴とする画像形成方法。」
(2)「画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着工程、記録媒体上に画像を形成する画像形成工程、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着工程を有する画像形成方法において、前記後処理液の付着面積が前記画像形成がなされた部分の面積よりも小さく、かつ、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着量を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着量を増やすことを特徴とする画像形成方法。」
(3)「前記前処理液の付着量を多くした場合に、それに応じて前記後処理液の付着量を多くする又は付着面積を増やすことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の画像形成方法。」
(4)「前記前処理液の付着量を少なくした場合に、それに応じて前記後処理液の付着量を少なくする又は付着面積を減らすことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の画像形成方法。」
(5)「記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着手段と、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着手段を有し、かつ、前記後処理液の付着面積を前記画像形成がなされた面積よりも小さくする処理液付着面積調節手段を更に有し、該処理液付着面積調節手段は、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着面積を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着面積を増やすものであることを特徴とする画像形成装置。」
(6)「記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着手段と、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着手段を有し、かつ、前記後処理液の付着面積が、前記画像形成がなされた面積よりも小さくする処理液付着量調節手段を更に有し、該処理液付着量調節手段は、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着量を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着量を増やすものであることを特徴とする画像形成装置。」
以下の詳細且つ具体的な説明から理解されるように、本発明では、印字速度に応じて、記録媒体へ付着する後処理液の量を制御するので、目標画像品質・耐擦性の未達や処理液の付着過多によるコスト・乾燥時間の増加を防ぐことができる。また、印字後の裁断、折り、折り丁の丁合い、綴じ、表紙巻き、三方断ちという製本作業、後処理がすぐにできるため、印刷後用紙の一時保管に要する、時間や場所の確保が不要となるという非常に優れた効果が発揮される。
本発明における画像形成物例の上面図 本発明における画像形成物例の断面図 本発明における画像形成装置例の全体図 本発明における前処理液付着(塗布)装置の拡大図 本発明における液滴吐出ヘッド例 該液滴吐出ヘッド拡大図 本発明における印刷システム例の概念図 本発明における上位装置例の構成 本発明におけるプリンタ装置例の構成 本発明におけるデータ管理部の構成例 本発明における画像出力部の構成例 液滴吐出ヘッド例の液室長手方向に沿う断面説明図 液滴吐出ヘッド例の液室短手方向の断面説明図 第1実施形態におけるフロー図 記録媒体の前処理液付着量と粒状度の関係 記録媒体の浸透性と必要前処理液付着量の関係 記録媒体の前処理液付着量と耐擦性の関係 前処理液付着量と必要後処理液付着量の関係
以下、添付図面に従い本発明の実施形態について説明する。
図1、2は本発明の画像形成物の模式図である。
本発明におけるが画像形成物は、記録媒体500の上に前処理液501が全面又は特定領域に付着(塗布)され、その上に、記録液502が付着され、さらに形成された画像領域上に、形成された画像面積よりも小さい面積で後処理液503がされた構成となっている。
図3は本発明が適用されるインクジェット記録装置の1例の模式図である。本発明が適用されるインクジェット記録装置300は、記録媒体搬送部301と、記録媒体203に前処理液を付着する前処理工程部302、前処理液が付着された記録媒体203を乾燥させる前処理後乾燥部303と画像形成工程部304、画像形成工程後の記録媒体に後処理液を付着する後処理工程部305、後処理液が付着された記録媒体203を乾燥させる後処理後乾燥部306で構成されている。
記録媒体搬送部301は、給紙装置307、複数の搬送ローラ、巻き取り装置308で構成されている。そして図3の記録媒体203はロール状に巻かれた連続紙(ロール紙)であり、記録媒体203は搬送ローラによって給紙装置から巻き出され、プラテン上を搬送されて巻き取り装置308によって巻き取られる。
記録媒体搬送部301から搬送された記録媒体203は、図3の前処理工程部302にて前処理液を付着させる。インクジェットでは、インクジェット専用紙以外のメディアに画像形成を行うと、滲み、濃度、色調や裏写りなどの品質問題や、耐水性、耐候性といった画像堅牢性に関わる問題が発生するので、この問題の解決手段として、記録媒体に画像を形成する前に、インクを凝集させる機能を有する前処理液を付着して画像品質向上を図る技術を行う。
前処理工程としては、印刷用紙表面に上記の前処理液を、例えば均一に塗布する塗布方法を用いればよく、特に制限はない。このような付着(塗布)方法として、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法などが挙げられる。
図4は本実施形態例における前処理工程部302の概略図である。本実施例ではロールコート法について説明するが、他の前処理液付着方法でもよい。
図4に示すように搬送ローラ201によって連続紙などの被記録媒体203は前処理液付着(塗布)装置204内に搬送される。
前処理液付着装置204には、前処理液205が貯留されており、前処理液205は攪拌・供給ローラ206、移送・薄膜化ローラ207によって塗布ローラ208のローラ面に薄膜状に転写される。そして、塗布ローラ208は回転するプラテンローラ202押し付けられながら回転し、その間を被記録媒体203が通過することで、表面に前処理液205を付着する。
またプラテンローラ202は圧力調整装置209によって、前処理液を付着(塗布)するときのニップ圧を調節することが可能である。このニップ圧を変えることで前処理液205の付着量を変化させることができる。
また付着量については塗布ローラ208、プラテンローラ202の回転速度を変えることで調節することも可能である。塗布ローラ208、プラテンローラ202は駆動モーターなどの動力源によって駆動され(図示せず)、その動力源のエネルギーを変えることで回転速度を変化させ、付着量を調節できる。
このように、画像品質を向上させるための前処理液205を塗布ローラ208で被記録媒体203の記録領域に付着する方法は、噴射ヘッドを用いて処理剤液を被記録媒体に吹き付けて処理を行なう方法に比べて、比較的粘度の高い前処理液205を被記録媒体203上に薄く付着することができ、画像の滲みなどを一段と低減できるという特長を有している。
また前処理部には図3のように付着工程の後に前処理後乾燥部303を設けてもよい。前処理後乾燥装置は例えば図3のようなヒートローラ311、312からなる。この装置によれば、前処理液を付着された連続紙は搬送ローラにより、ヒートローラに搬送される。ヒートローラは50〜100℃の高温に熱せられており、前処理液を付着された連続紙は、ヒートローラからの接触伝熱により、水分が蒸発し、乾燥される。
前処理工程後の記録媒体は、画像形成工程部にて画像データに応じた画像が形成される。
この画像形成工程部304は、図5に示すように、フルライン型のヘッドであり被記録媒体搬送方向上流側よりブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応可能な4つの記録ヘッド304K、304C、304M、304Yを配設して構成されている。
例えば、ブラック(K)の記録ヘッド304Kは、搬送方向と直行する方向に短い4つのヘッドユニット304K−1、304K−2、304K−3、304K−4を千鳥状に配列させることで印刷領域幅を確保している。
図6はヘッドユニット304K−1の拡大図である。同図に示すように304K−1のノズル面309には多数の印字ノズル310がヘッドユニット304K−1の長手方向に沿って配列されてノズル列を構成している。本実施形態ではノズル列は1列であるが複数列設けることもできる。なお、他の記録ヘッド304C、304M、304Yも同様の構成であり、4つの記録ヘッド304K、304C、304M、304Yは同じピッチを保持して搬送方向に配列されている。これにより、1回の記録動作で印刷領域幅全体への画像形成が可能となる。
画像形成工程後の記録媒体は、後処理工程部305にて後処理液が付着される。後述するこの後処理液は、記録用メディア上に透明な保護層を形成し得る成分を含有する。
本実施形態における後処理工程では、記録用メディアの画像形成領域の特定の部分のみに付着する。付着量は画像を形成するインクの色に応じて、最適な量を付着することが好ましい。さらに好ましくは記録媒体の種類や解像度に応じて付着量、付着方法を変えるとよい。
この後処理液を付着する方法としては、特に制限はなく後処理液の種類によって各種方法が適宜選択されるが、前記前処理液の付着方法と同様の方法又は上記のインクジェット用インクを飛翔させる方法と同様の方法のいずれかを好適に用いることができる。これらの中でも、装置構成や後処理液の保存安定性の点からインクジェット用インクを飛翔させる方法と同様の方法が特に好ましい。この後処理工程は、形成された画像表面に乾燥付着量が0.5g/m〜10g/mとなるように透明な樹脂を含む後処理液を付着して保護層を形成する工程である。
この後処理液の乾燥付着量は0.5g/m〜10g/mが好ましく、2g/m〜8g/mがより好ましい。この付着量が0.5g/m未満であると、画像品質(画像濃度、彩度、光沢度及び定着性)向上が殆ど見られず、10g/mを超えると、保護層の乾燥性が低下し、画像品質向上効果も飽和していることから経済的にも不利となる。
また後処理部には図3のように後処理後乾燥部306を設けてもよい。
後処理後乾燥装置は例えば図3のようなヒートローラ313、314からなる。この装置によれば、後処理液を付着された連続紙は搬送ローラにより、ヒートローラに搬送される。ヒートローラは高温に熱せられており、後処理液を付着された連続紙は、ヒートローラからの接触伝熱により、水分が蒸発し、乾燥される。乾燥手段としてはこれに限らず、赤外線乾燥装置、マイクロ波乾燥装置、温風などを適用することもでき、単体の装置を用いるのではなく例えばヒートローラと温風装置を組み合わせるなどをしても良い。
《インクジェット記録装置の制御系の説明》
以下に添付図面を参照して、本発明に係る印刷システムの一実施形態を詳細に説明する。
先ず、理解を容易とするために、本実施形態による印刷システムが適用されるプロダクションプリンティングについて、概略的に説明する。プロダクションプリンティングでは、短時間に大量の印刷を行うことを基本的な考え方としている。そのために、プロダクションプリンティングでは、印刷の高速化を図ると共に、ジョブ管理や印刷データの管理などを効率的に行うために、印刷データの作成から印刷物の分配までの管理を行うワークフローのシステムを構築する。
本実施形態による印刷システムは、プロダクションプリンティングのワークフローにおける、印刷を実行する部分に関わるもので、RIP(Raster Image Processor)処理と、RIP処理により得られたビットマップデータの印刷とを別の装置で行う。RIP処理は、印刷処理の中でも最も処理時間を要し、RIP処理を行う装置と、印刷処理を行う装置とを分離することで、印刷の高速化が可能となる。
(実施形態に適用可能な印刷システムの概要)
図7は、本発明の実施形態に適用可能な印刷システムの一例の構成を示す。この印刷システムは、上位装置10と、印刷装置としてのプリンタ装置13とが、複数のデータ線11と、制御線12とで接続されて構成される。上位装置10は、ホスト装置から供給される印刷ジョブデータに従ってRIP処理を行い、印刷画像データである各色毎のビットマップデータを作成する。それと共に、上位装置10は、当該印刷ジョブデータやホスト装置の情報などに基づき、印刷動作を制御するための制御情報を作成する。
上位装置10で作成された各色毎の印刷画像データは、複数のデータ線11をそれぞれ介してプリンタ装置13の図示されないプリンタエンジン部に供給される。また、上位装置10とプリンタコントローラ14との間で、制御線12を介して制御情報の送受信が行われる。プリンタコントローラ14は、この制御情報の送受信に基づきプリンタエンジン部を制御して、印刷ジョブに従った印刷を実行する。
印刷方式は特に限定されないが、本実施形態では、インクジェット方式により印刷用紙に対して印刷画像を形成する。また、印刷用紙は、切断可能なミシン目が所定間隔で打たれた連続紙である連帳紙(連続帳票)を用いるものとする。プロダクションプリンティングでは、印刷用紙としてこの連帳紙を用いることが多い。勿論、これに限らず、A4サイズ、B4サイズなど、サイズが固定的とされたカット紙を印刷用紙として用いてもよい。
なお、連帳紙において、ページは、例えば所定間隔で打たれたミシン目で挟まれる領域をいうものとする。
(上位装置)
図8は、上位装置10の構成の一例である。バス100に対してCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ハードディスクドライブ(HDD)104が接続される。バス100に対して、さらに、外部I/F110、制御情報用I/F111および画像データ用I/F112が接続される。バス100に接続されたこれら各部は、バス100を介して互いに通信可能とされている。
ROM102およびHDD104は、CPU101が動作するためのプログラムが予め格納される。RAM103は、CPU101のワークメモリとして用いられる。すなわち、CPU101は、ROM102およびHDD104に格納されるプログラムに従い、RAM103をワークメモリとして用いて、この上位装置10の全体の動作を制御する。
外部I/F110は、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)に対応し、ホスト装置との通信を制御する。制御情報用I/F111は、制御情報の通信を制御する。また、画像データ用I/F112は、印刷画像データの通信を制御するもので、複数のチャネルを有する。例えば、上位装置10において作成された、色Y(Yellow)、C(Cyan)、M(Magenta)およびK(Black) による各色の印刷画像データは、これら複数のチャネルからそれぞれ出力される。画像データ用I/F112は、高速な転送速度が要求されるため、例えばPCI Express(Peripheral Component Interconnect Bus Express)が用いられる。制御情報用I/F111の方式は特に限定されないが、ここでは、画像データ用I/F112と同様に、PCI Expressを用いるものとする。
このような構成において、ホスト装置から送信された印刷ジョブデータが、上位装置10の外部I/F110に受信され、CPU101を介してHDD104に格納される。CPU101は、HDD104から読み出した印刷ジョブデータに基づきRIP処理を行い、各色のビットマップデータを生成してRAM103にそれぞれ書き出す。例えば、CPU101は、RIP処理によりPDL(Page Description Language)をレンダリングして各色のビットマップデータを生成してRAM103に書き出す。
CPU101は、RAM103に書き出された各色のビットマップデータを圧縮符号化してHDD104に一旦格納する。
CPU101は、例えばプリンタ装置13において印刷動作が開始される際に、HDD104から圧縮符号化された各色のビットマップデータを読み出して圧縮符号を復号し、伸張された各色のビットマップデータをRAM103にそれぞれ書き込む。そして、CPU101は、RAM103からこれら各色のビットマップデータを読み出して、各色の印刷画像データとして画像データ用I/F112の各チャネルからそれぞれ出力させ、プリンタ装置13に対して供給する。また、CPU101は、印刷動作の進行などに応じて、プリンタ装置13との間で制御情報用I/F111を介して制御情報の送受信を行う。
(プリンタ装置)
図9はプリンタ装置13の構成の一例である。プリンタ装置13は、プリンタコントローラ14およびプリンタエンジン15を有する。プリンタコントローラ14は、制御線12が接続され、上位装置10との間で制御線12を介して制御情報の送受信を行って印刷動作の制御を行う。プリンタエンジン15は、複数のデータ線11a、11b、11c、11dおよび11eがそれぞれ接続され、プリンタコントローラ14の制御に従い、これらデータ線11a、11b、11c、11d、および11eをそれぞれ介して上位装置10から転送された各色及び後処理液の印刷画像データによる印刷処理を行う。
プリンタコントローラ14およびプリンタエンジン15について、より詳細に説明する。
プリンタコントローラ14は、CPU21および印刷制御部22を有し、これらCPU21と印刷制御部22とが互いに通信可能にバス20に接続される。バス20には、図示されない通信I/Fを介して制御線12も接続される。CPU21は、図示されないROMに格納されるプログラムに従い動作し、プリンタ装置13の全体の動作を制御する。印刷制御部22は、制御線12を介して上位装置10との間で行われる制御情報の送受信に基づきプリンタエンジン15との間でコマンドやステータス情報の送受信を行い、プリンタエンジン15の動作を制御する。
プリンタエンジン15は、複数のデータ管理部30a、30b、30c、30dおよび30eを有すると共に、印刷画像データに基づく画像を用紙に出力し画像形成を行う画像出力部50と、印刷用紙の搬送を制御する搬送制御部51と、後処理液出力部52と後処理後乾燥制御部53を有する。
データ管理部30a、30b、30c、30dおよび30eは、それぞれデータ線11a、11b、11c、11d、および11eが接続される。また、データ管理部30a、30b、30c、30dおよび30eは、それぞれメモリ31a、31b、31c、31dおよび31eを含み、上位装置10から、データ線11a、11b、11c、11d、および11eを介して転送された各色及び後処理液の印刷画像データを、それぞれメモリ31a、31b、31c、31dおよび31eに格納する。
これらメモリ31a、31b、31c、31dおよび31eのそれぞれは、少なくとも3ページ分の印刷画像データを格納可能な容量を有する。3ページ分の印刷画像データは、例えば、上位装置10から転送中のページの印刷画像データと、現在出力中のページの印刷画像データと、次のページの印刷画像データとに対応する。
さらに、データ管理部30a、30b、30c、30dおよび30eは、それぞれエンジン制御線40a、40b、40c、40dおよび40eにより印刷制御部22と接続される。印刷制御部22は、これらエンジン制御線40a、40b、40c、40dおよび40eを介して、データ管理部30a、30b、30c、30dおよび30eとの間でそれぞれ個別に制御信号の送受信を行うことができる。
図10は、データ管理部30aの一例の構成を示す。なお、データ管理部30a、30b、30c、30dおよび30eは、共通の構成を適用することができるので、図10では、図9におけるデータ管理部30a、30b、30cおよび30dを代表してデータ管理部30aの構成を示す。
データ管理部30aは、メモリ31aおよびロジック回路33aを含む。ロジック回路33aに対して、エンジン制御線40aおよびデータ線11aが接続される。
ロジック回路33aは、印刷制御部22からエンジン制御線40aを介して受け取った制御信号に従い、上位装置10からデータ線11aを介して転送された印刷画像データをメモリ31aに対して格納する。同様に、ロジック回路33aは、印刷制御部22からエンジン制御線40aを介して受け取った制御信号に従い、メモリ31aから印刷画像データを読み出して、後述する画像出力部50に供給する。
なお、論理回路などの組み合わせによりハードウェア的に構成されたロジック回路33aによる制御は、プログラムに対する割り込みにより処理を分岐させる、CPUを用いた制御に対してより高速な処理が可能であるという利点がある。ロジック回路33aは、例えば、エンジン制御線40aを介して受け取った、ビット列による制御信号に対して論理判定を行い、実行する処理を決定する。
データ管理部30a、30b、30c、30dおよび30eからそれぞれ出力された各色及び後処理液の印刷画像データは、画像出力部50と後処理液出力部52に供給される。
画像出力部50は、各色の印刷画像データによる印刷を実行する。後処理液出力部52は後処理液の印刷画像データによる印刷を実行する。なお、本実施形態では、印刷画像データによる印刷を、ヘッドに設けられたノズルからインクを射出して印刷をインクジェット方式により行う。勿論、印刷方式はインクジェット方式に限られず、例えばレーザプリンタ方式などを用いてもよい。
図11は、画像出力部50の一例の構成を示す。画像出力部50は、出力制御部55と、色C、M、YおよびK各色のヘッド56a、56b、56cおよび56dとを含む。出力制御部55は、各データ管理部30a、30b、30cおよび30dそれぞれの印刷画像データが出力される各出力線32a、32b、32cおよび32dと、ヘッド56a、56b、56cおよび56dとの接続を制御する。すなわち、出力制御部55は、各ヘッド56a、56b、56cおよび56dに対して、それぞれ各出力線32a、32b、32cおよび32dから1を選択して接続するように経路を設定することができる。(なお、ここでは図示はしないが後処理液出力部52もヘッドでの印刷をする構成としているので、画像出力部50と同様の構成とすることができる。)
例えば、出力制御部55は、各出力線32a、32b、32cおよび32dと、各ヘッド56a、56b、56cおよび56dとを、1対1に接続するように設定できる。また例えば、出力線32aに対して、各ヘッド56a、56b、56cおよび56dを接続する、というように、出力線32a、32b、32cおよび32dと、ヘッド56a、56b、56cおよび56dとを、1対多に接続するように設定できる。
各出力線32a、32b、32cおよび32dと各ヘッド56a、56b、56cおよび56dとを接続する経路は、例えばディップスイッチなどを用いてユーザ操作により設定することができる。これに限らず、当該経路を、印刷制御部22からの制御信号(図示しない)により設定してもよい。
上述したように、本実施形態によるプリンタ装置13では、上位装置10からの印刷画像データの転送と、当該印刷画像データによる印刷を制御する制御信号の上位装置10とプリンタ装置13との間の送受信とが、異なる経路を介して行われる。また、上位装置10から、各色の印刷画像データがそれぞれ異なるデータ線11a、11b、11cおよび11dを介して転送されると共に、これらデータ線11a、11b、11cおよび11dを介して転送された各色の印刷画像データが、互いに独立して制御され、共通の構成を持つデータ管理部30a、30b、30cおよび30dにそれぞれ供給される。さらに、画像出力部50において、各データ管理部30a、30b、30cおよび30dの出力と各色のヘッド56a、56b、56cおよび56dとの接続経路をユーザ操作などにより設定可能とされている。
したがって、本実施形態によるプリンタ装置13は、印刷画像データの色数(C、M、YおよびKの4色、または、K色のみ、など)や、画像出力部50において用いるヘッド数に応じて、プリンタエンジン15の構成を容易に変更することが可能である。このとき、プリンタエンジン15に対して、各データ管理部30a、30b、30cおよび30dのうち、要求される構成に応じて必要とされるものだけを設けるようにできる。
例えば、色C、M、YおよびKの4色でフルカラーの印刷を行いたい場合は、プリンタエンジン15に対してデータ管理部30a、30b、30cおよび30dを全て設け、出力制御部55において、データ管理部30a、30b、30cおよび30dの各出力を、それぞれヘッド56a、56b、56cおよび56dに接続すればよい。また例えば、色Kの1色で印刷を行う場合において、装置コスト優先として、それぞれ1のデータ管理部30aおよびヘッド56aのみを設け、出力制御部55においてデータ管理部30aの出力をヘッド56aに接続することができる。さらに例えは、色Kの1色で印刷を行う場合において、印刷速度優先として、1のデータ管理部30aと4のヘッド56a、56b、56cおよび56dとを設け、出力制御部55においてデータ管理部30aの出力をヘッド56a、56b、56cおよび56dにそれぞれ接続することができる。この場合、同一色を複数回、重ねて印刷することになるため、例えば、各ヘッド56a、56b、56cおよび56dでのインクの噴出時間を通常の1/4とし、印刷用紙の搬送速度を通常の4倍として高速印刷を行うことが考えられる。
次に各工程の詳細な説明に移る。
<ヘッドの構造>
次に、この画像形成装置における記録ヘッドを構成する液滴吐出ヘッドの一例について図12及び図13を参照して説明する。
なお、図12は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図13は同ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図である。
この液滴吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板401と、この流路板401の下面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板402と、流路板401の上面に接合したノズル板403とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル404が連通する流路であるノズル連通路405及び液室406、液室406にインクを供給するための共通液室408に連通するインク供給口409などを形成している。
また、振動板402を変形させて液室406内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図5では1列のみ図示)の積層型圧電素子421と、この圧電素子421を接合固定するベース基板422とを備えている。なお、圧電素子421の間には支柱部423を設けている。
この支柱部423は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子421と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。
また、圧電素子421には図示しない駆動回路(駆動IC)に接続するためのFPCケーブル224を接続している。
そして、振動板402の周縁部をフレーム部材430に接合し、このフレーム部材430には、圧電素子421及びベース基板422などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部431及び共通液室408となる凹部、この共通液室408に外部からインクを供給するためのインク供給穴432を形成している。このフレーム部材430は、例えばエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成している。
ここで、流路板401は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路405、液室406となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板402は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板402に圧電素子421及び支柱部423を接着剤接合し、更にフレーム部材430を接着剤接合している。
ノズル板403は各液室406に対応して直径10〜30μmのノズル404を形成し、流路板401に接着剤接合している。このノズル板403は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。
圧電素子421は、圧電材料451と内部電極452とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子421の交互に異なる端面に引き出された各内部電極452には個別電極453及び共通電極454が接続されている。
なお、この実施形態では、圧電素子421の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室406内インクを加圧する構成としているが、圧電素子421の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室406内インクを加圧する構成とすることもできる。また、1つの基板422に1列の圧電素子421が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した液滴吐出ヘッドにおいては、例えば圧電素子421に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子421が収縮し、振動板402が下降して液室406の容積が膨張することで、液室406内にインクが流入し、その後圧電素子421に印加する電圧を上げて圧電素子421を積層方向に伸長させ、振動板402をノズル404方向に変形させて液室406の容積/体積を収縮させることにより、液室406内の記録液が加圧され、ノズル404から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子421に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板402が初期位置に復元し、液室406が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室408から液室406内に記録液が充填される。
そこで、ノズル404のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
また本例ではインク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のものを適用したが(特開平2−51734号公報参照)、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの(特開昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで,インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6−71882号公報参照)などを適用することもできる。
更に、本発明の画像形成方法についての理解を容易ならしめるための実施形態について説明する。
なおこの実施形態においては、前処理液はローラ付着(塗布)、後処理液は液滴吐出ヘッドによる液滴飛翔による付着する画像形成装置について説明する。
まず第1の実施形態について説明する。
図14は該実施形態のフロー図である。上位装置10より送信された制御情報のうち、印字画像の色に関する情報から後処理液付着量制御を行うのが本発明である。予め色毎に最適な後処理液の付着量をプリンタ装置側に記憶させておき、画像データに合わせて、付着させればよい。
なお、使用する記録媒体の物性(紙材料物性、紙厚、坪量)を上位装置に入力することで、印字したときの浸透性などを計算し、最適な前処理液や後処理液の付着量を計算することも可能である。この情報の入力は、主要なメディアに対しては予めプリンタ装置側に記憶されており、紙種名を入力することでそのデータを呼び出すことが可能であるが、特殊なメディアに対してユーザ側で新たに追加することも可能である。
また本実施例では記録媒体情報は上位装置10より転送されているが、プリンタ装置13に外部入力装置を装着し、そこから外部入力によって記録媒体情報を送信しても良い。
次に印刷制御部22においてプリンタ装置13に送信された記録媒体情報から、例えばそのメディアの浸透性に関する情報を読み出し、その浸透性の数値から前処理液の付着量が計算される。その前処理液付着量に関する情報は前処理液付着制御部60に送信され、前処理液を付着(塗布)する際のニップ圧の情報に変換される。そのニップ圧の情報が前処理装置302に送られると圧力調整装置209によって圧力調整され、計算された量の前処理液を付着させることが可能である。
また付着量は塗布ローラの回転速度によって調整しても良く、その場合、前処理付着制御部60に送信された付着量に関する情報はローラを回転させるモーターの駆動エネルギーの情報に変換される。
なお前処理液量は浸透性に関する情報以外に、メディア上でのインクの凝集性に関係する物性値であれば、他の物性でもよい。
次に印刷制御部においてその前処理液の量に応じて、後処理液の付着量が計算される。前処理液の付着によって記録媒体上の定着性は影響を受けるので、前処理液の量に応じて後処理液を付着することで、最適な量の後処理液を付着させることが可能である。
印刷制御部にて算出された後処理液の量の情報は制御線40eを介して後処理液データ管理部に送られ、データ管理部に送信された後処理液用画像データに補正を加えることで後処理液の付着量を制御する。
後処理液付着が記録ヘッドによる液滴吐出の場合は、後処理液吐出ヘッドに出力エネルギー情報が送信され、それが圧電素子421に付着される電圧値に変化され、その電圧によって圧電素子による加圧が行われ、所望の量の後処理液が吐出される。
さらにこの前処理液、後処理液の付着量に応じて、乾燥部の強度を制御してもよい。
乾燥部の制御を行う場合は、印刷制御部にて算出された、前処理液、後処理液の付着量情報が制御線41b,41dを介して前処理後乾燥制御部、後処理後乾燥制御部に送信される。
前処理液、後処理液の付着量が少なくなるような制御が行われる場合には、前処理後乾燥、後処理後乾燥の強度も弱くすることで消費電力を削減可能であり、そのための制御をこの前処理後乾燥制御部及び後処理後乾燥制御部で計算する。
例えば前処理後乾燥をヒートローラによって行う場合は、そのヒートローラの温度を制御することにより、前処理後乾燥の強度を制御する。
また後処理後乾燥を送風によって行う場合は、風の温度及び風速を制御することにより、後処理後乾燥の強度を制御する。
次に具体的な処理液付着パターンについて説明する。
なお、前処理液の付着量が多いとは1.5g/m以上の付着量を意味する。後処理液の付着量が多いとは1.2g/m以上の付着量を意味する。各付着量が少ないとは上記以外を意味する。なお付着量が少ないには「付着させない」も含む。
例えば浸透性がよいインクジェット専用紙に印字する場合は前処理液は少なくてよい。
よってそれに応じて後処理液も少なくてよい。また乾燥強度も弱くてよい。
次に浸透性が悪いオフセット印刷用紙などに印字する場合、前処理液は多く付着する必要がある。それに伴って、後処理液も多く付着させる必要がある。また乾燥強度も強くする必要がある。
なお、本実施例では処理液の付着量を、多い、少ないの2通りにしたが、記録媒体の物性を細かく分類して、処理液の付着パターンも多くしても良い。
次に前処理液付着量と滲み抑制効果について説明する。
図15はある記録媒体の前処理液の塗布(付着)量と粒状度の関係を表した図である。
前処理液を付着することで粒状度が下がる。
次に記録媒体の浸透性と必要な前処理液の塗布(付着)量の関係を図16に示す。必要な前処理液(付着)量とは、図15において品質が十分良質である量、例えば粒状度が破線以下になる最小の前処理液付着量と定義する。記録媒体の浸透性が小さいとき、必要前処理液量は多くなり、浸透性が大きくなると、必要前処理液量は少なくなる。したがって記録媒体の浸透性から最適な量の前処理液付着量を決定できる。
次に図17はある記録媒体の前処理液量と耐擦性の関係を示した図である。前処理液を付着することで定着性が悪くなる。
次に図18は前処理液付着量とそのとき必要な後処理液の関係を示した図である。
図17に示したとおり、前処理液によって低下した定着性は、後処理液を付着させることで改善される。前処理液が少ない記録媒体で後処理液も少なくすることでコストの削減が可能である。前処理液が多い記録媒体で後処理液も多くすることで、浸透性が悪い記録媒体でも、画像品質と画像堅牢性に優れた画像形成物を作成可能である。
以上の方法により、記録媒体の浸透性から前処理液の付着量を算出し、それに伴って後処理液付着量を算出することで、その記録媒体において、画像品質及び画像堅牢性に優れ、かつ、コストが最も低い画像形成物を作成可能である。
<前処理について>
前処理の目的としては、画像品質の向上である。前処理すると、顔料が記録メディア表面で凝集するため、画像濃度が高くなる。液組成としては、顔料凝集効果のあるカチオン性物質、多価金属塩、水溶性樹脂などを含む。
前処理液の付着方法としては、記録媒体全体にローラ塗布する方法が望ましい。ローラ塗布することで、高濃度・高粘度な前処理液を記録メディア全面に均一に少量付着させることが可能となる。また付着量制御も容易にできる。
<インクについて>
インク組成に特に限定はなく、記録メディアの塗工層を有する面の前処理された面に、あるいは前処理なしの面にインクジェット記録により画像を形成する。
<後処理について>
後処理の目的は、搬送時の記録画像の転写汚れを防ぎ、記録メディアがブロッキングするのを防止することである。後処理液の組成としては、ポリウレタン樹脂とポリエチレンワックスを含有することが効果があり、更にポリエーテル変性ポリジメチルシロキサンとを含むことで更に効果がアップする。後処理液の付着方法としては、インクジェット記録による付着が望ましく、その付着量はインクの付着量の10〜30%であることが望ましい。
<前処理液>
−水溶性脂肪族系有機酸−
本実施形態の画像形成方法に用いられる前処理液は、水溶性脂肪族系有機酸を含有し、水分散性着色剤を凝集させる性質を有する。ここで、凝集するとは水分散性着色剤粒子同士が吸着集合する意味であり、粒度分布測定装置により確認することができる。この前処理液に、水溶性脂肪族系有機酸等のイオン性物質を加えると、水分散性着色剤の表面電荷にイオンが吸着することで表面電荷が中和されるので、分子間力による凝集作用が増強されて凝集させることができる。凝集を確認する方法の例としては、水分散性着色剤濃度5質量%のインクジェット用インク5μlを前処理液30ml加えたときに、瞬時に着色剤が凝集するかを確認する方法が挙げられる。
<後処理液>
本実施形態の画像形成方法に用いられる後処理液としては、記録用メディア上に透明な保護層を形成し得る成分を含有し、例えば、水分散性樹脂、水溶性有機溶剤、浸透剤、界面活性剤、水、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。この後処理液は、塗布又は飛翔させる方法によっても異なるが、画像部光沢性を出す為に、又は画像部を樹脂層で保護する為に(光沢性・定着性向上)、紫外線照射により高分子化する成分を含んでなる樹脂組成物及び熱可塑性樹脂が好ましい。特に、光沢性・定着性向上の理由により熱可塑性樹脂エマルジョン(水分散性樹脂ともいう)が好ましい。なお、インクジェット記録装置により後処理液を飛翔させる場合には、インクジェット用インク及び前処理液で使用されている水溶性有機溶剤(湿潤剤)を適当量含有することが好ましい。
−水分散性樹脂−
上記の水分散性樹脂は、そのガラス転移温度(Tg)が−30℃以上であることが好ましく、−20〜100℃の範囲がより好ましい。水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)は50℃以下が好ましく、35℃以下がより好ましい。水分散性樹脂のガラス転移温度(Tg)が−30℃未満であると、水分の蒸発後も粘着剤の様にタック性があり、実使用が困難となることがある。水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)が50℃を超えると、ヒーター、温風等の乾燥手段を用いても短時間で成膜できないため、実使用が困難となることがある。水分散性樹脂のガラス転移温度は、例えばTMA法、DSC法及びDMA法(引張り法)により測定することができる。水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)は、例えば最低造膜温度測定装置(MFT型)により測定することができる。
この水分散性樹脂としては、例えばアクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、フッ素樹脂、などが好適である。これらの水分散性樹脂は、上記のインクジェット用インクに用いられる水分散性樹脂と同様のものを適宜選択して用いることができる。これらの水分散性樹脂の上記の保護層における含有量は、固形分で1質量%〜50質量%が好ましく、インクジェット記録装置により飛翔させる場合は1質量%〜30質量%が好ましい。樹脂含有量が50質量%を超えると粘度が高くなる可能性があり、樹脂含有量が1質量%未満であると成膜性が落ちたり水分蒸発のためのエネルギーも多く必要になったりする。
また、本実施形態の画像形成方法に用いられる後処理液の水分散性樹脂の平均粒径(D50)は、後処理液の粘度と関係しており、組成が同じものでは粒径が小さくなるほど同一固形分での粘度が大きくなる。後処理液にした時に過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の平均粒子径(D50)は50nm以上が好ましい。また、粒径が数十μmになると後処理液を飛翔させる装置のヘッドのノズル口より大きくなるため好ましくない。
ノズル口より小さくとも粒子径の大きな粒子が後処理液中に存在すると吐出性を悪化させる。そこで、インク吐出性を阻害させないために後処理液の平均粒子径(D50)は200nm以下がより好ましく、150nm以下が更に好ましい。
−水溶性有機溶剤−
後処理液中における水溶性有機溶剤の含有量は、特に限定されないが、通常、10〜80質量%、好ましくは15〜60質量%である。80質量%より大きいと水溶性有機溶剤の種類によっては後処理後の記録用メディアが乾燥しにくくなる可能性があり、10質量%より小さいと前処理中に水分蒸発が生じ、後処理液の組成が大きく変わってしまう可能性がある。
上記の浸透剤、界面活性剤としては、特に制限はなく、上記のインクジェット用インク及び前処理液に用いられる浸透剤、界面活性剤と同様のものから目的に応じて適宜選択することができる。上記のその他の成分としては、例えば、防カビ剤、消泡剤、pH調整剤などが挙げられる。
[前処理液の調整]
1,3−ブタンジオール10質量%、L−乳酸15質量%、フッ素系界面活性剤0.05質量%、Proxel GXL 0.05質量%、抑泡剤0.05質量%、2−アミノー2−エチルー1,3プロパンジオール 0.1質量%、N,N−ジエチルエタノールアミン23.42質量%、乳酸カルシウム5質量%、界面活性剤 Rf−O−ポリオキシエチレンエーテル(ネオス社製フタージェント251)0.1質量%、変性シリコーンオイル(信越化学工業製KF643)1質量%、防黴剤 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン・ジプロピレングリコール20%水溶液(アーチ・ケミカルズ・ジャパン製Proxel GXL)0.05質量%、1,2,3−ベンゾトリアゾール0.1質量%を一時間攪拌して均一に混合する。この混合液に対して合計100質量%となるように残量の水を添加し、一時間撹拌した。その後0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し前処理液とした。
<顔料分散体の作製>
(シアン分散体)
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成(株)製、商品名:AS−6)4.0g及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。次にスチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成(株)製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50%のポリマー溶液800gを得た。
次にポリマー溶液の一部を乾燥し、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(標準:ポリスチレン、溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したところ、重量平均分子量は15000であった。
前記ポリマー溶液28g、銅フタロシアニン顔料26g、1mol/L水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g及びイオン交換水30gを十分に攪拌した。
その後、3本ロールミル((株)ノリタケカンパニー製、商品名:NR−84A)を用いて20回混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し、十分に攪拌した後、エバポレーターを用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、固形分量が20.0wt%の青色のポリマー微粒子分散体160gを得た。
ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は98nmであった。
(マゼンタ分散体)
前記シアン分散体の銅フタロシアニン顔料を顔料ピグメントレッド122に変更したほかはシアン分散体の作製と同様にして赤紫色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は124nmであった。
(イエロー分散体)
前記シアン分散体の銅フタロシアニン顔料を顔料ピグメントイエロー74に変更したほかはシアン分散体の作製と同様にして黄色のポリマー微粒子分散体を得た。ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は78nmであった。
(ブラック分散体)
前記シアン分散体の銅フタロシアニン顔料をカーボンブラック(デグサ社FW100)に変更したほかはシアン分散体の作製と同様にして黒色のポリマー微粒子分散体を得た。
ポリマー微粒子のマイクロトラックUPAで測定した平均粒子径(D50%)は110nmであった。
−インクの調整−
1,3−ブタンジオール15質量%、グリセリン15質量%、OMNOVA製ポリフォックスPF−151N 1重量%、オクタンジオール2質量%を混合し一時間攪拌を行い均一に混合する。この混合液に対して前記顔料分散体40重量%を添加し、合計100質量%となるように残量の水を添加し、一時間撹拌した。その後0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し評価インクとした。
[後処理液の調整]
3−メチル−1,3−ブタンジオール22質量%、グリセリン11質量%、フッ素系界面活性剤0.05質量%、Proxel GXL 0.05質量%、抑泡剤0.05質量%、2−アミノー2−エチルー1,3プロパンジオール 0.2質量%、ポリウレタンエマルション15質量%、ポリエチレンワックス14質量%、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン1質量%を一時間攪拌して均一に混合する。この混合液に対して合計100質量%となるように残量の水を添加し、一時間撹拌した。その後0.8μセルロースアセテートメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子を除去し後処理液とした。
[画像の作成]
前処理液をローラ付着方式により40mg/A4付着させたPODグロス紙に、各評価に必要な画像をインク印字し、その直後に後処理液の付着量を変化させて画像を作成した。
加熱処理は印字面の裏面からローラ温度100℃にて行った。
[画像の評価]
上記方法で作成した画像について下記評価を行った。
<画像濃度>
画像チャートとして10ポイントの■のベタチャート(100%duty)を印字した画像について、画像濃度を反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)を用いて画像濃度を測定した。
(判断基準)
◎:1.5以上
○:1.2以上1.5未満
△:0.9以上1.2未満
×:0.9未満
<画像滲み>
画像チャートとして10ポイントのHの文字を解像度1200dpiで印字した画像について、目視にて滲みを観察した
(判断基準)
◎:にじみがない
○:わずかに滲みが認められる
△:滲みあり
×:滲みが明らか
<耐ブロッキング性>
日本紙パルプ技術協会が発行するTAPPI T477試験方法を参考として、10×10cm四方のガラス板上に印刷後の記録媒体の6cm四方のベタ部を印字直後、印刷していない記録媒体を重ねて、その上に更に10×10cm四方のガラス板を乗せた上に、荷重1kg/mをかけて、40℃、90%RHの環境条件下に、24時間放置した。
その後2時間室温放置し、剥がした際の記録媒体同志の貼り付き具合を目視で観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。
(判断基準)
◎:ブロッキングなし 隣接面に何等の粘着や接着も起きず、互いに自由に滑らすことができる。試料の面は少しも傷ついていない。
○:僅かにブロッキング 僅かに粘着している。隣接面は自由に滑らすことはできないが、こすると滑らすことができる。試料の面はほんの一寸傷つけられていることもあり、判らぬこともある。
△:かなりブロッキング 隣接面は粘着または接着。各層は容易に引き離せない。面は傷つけられているかあるいは部分的に破壊されている。
×:完全にブロッキング ブロッキングの程度は隣接面間で完全に密着融合していて、これを引き離そうとすれば、試料が破壊する程度のもの。原紙の繊維がむしりとられる。
<スミア定着性>
画像チャートとして6cm四方の100%dutyで印字したベタ画像について、印字後3時間以上経過した後、クロックメータ(東洋精機社製)に装着した白綿布(東洋精機社製)で印字したベタ画像部を10往復させ、白綿布に付着したインクの汚れを目視で観察し、下記基準により評価した。
(判断基準)
◎汚れが全くない
○汚れがあるが、実用上問題なし
△汚れがやや顕著に認められる
×汚れが顕著に認められる
評価結果を以下に示す。表中の処理液付着量の値は、インクの付着量を100%とした時に、後処理液の付着量の割合が10%であることを示す。
Figure 2014176997
Figure 2014176997
以上のように本発明によれば、前処理液の付着(塗布)によって色材が凝集するため滲みを防ぐことができ、また後処理液を付着させることで画像堅牢性の向上ができる。
処理液の付着不足による目標画像品質・耐擦性等の未達や処理液の付着過多による乾燥時間の増加及びコスト増加を防止することができる。また、印字後の裁断、折り、折り丁の丁合い、綴じ、表紙巻き、三方断ちという製本作業、後処理がすぐにできるため、印刷後用紙の一時保管に要する、時間や場所の確保が不要となる。
前記実施例及び比較例の結果によれば、以下のことが理解される。
すなわち、本発明の画像形成方法、本発明の画像形成装置によれば、後処理液の付着面積を画像形成がなされた面積よりも小さくすることで後処理液の消費量を低減することができ、コストを下げることが可能である。
さらに画像を形成する印字速度によって、後処理液の付着量を制御することで、印字直後の画像面の転写性や、乾燥後の画像面の耐擦り性を改善することが可能である。
「処理液の付着量を多くした場合にそれに応じて前記後処理液の付着量を多くする又は付着面積を増やすこと」を含む本発明の画像形成方法によれば、前記前処理液の付着量を多くした場合に、それに応じて前記後処理液の付着量を多くするため、処理液の付着不足による目標画像品質・耐擦性等の未達となることが無い。
「処理液の付着量を少なくした場合にそれに応じて前記後処理液の付着量を少なくする又は付着面積を小さくすること」を含む本発明の画像形成方法によれば、前処理液の付着量を少なくした場合に、それに応じて前記後処理液の付着量を少なくするため、後処理液の消費量を低減することができ、コストを下げることが可能である、等々の事実が理解される。
(図1、図2について)
500 記録媒体
501 前処理液
502 記録液
503 後処理液
(図3〜図6について)
201 搬送ローラ
202 プラテンローラ
203 記録媒体
204 前処理液付着(塗布)装置
205 前処理液
206 攪拌・供給ローラ
207 移送・薄膜化ローラ
208 塗布ローラ
209 圧力調整装置
300 インクジェット記録装置
301 記録媒体搬送部
302 前処理工程部
303 前処理後乾燥部
304 画像形成工程部
304K、304C、304M、304Y 記録ヘッド
304K−1、304K−2、304K−3、304K−4 ヘッドユニット
305 後処理工程部
306 後処理後乾燥部
307 給紙装置
308 巻き取り装置
309 ヘッドユニットのノズル面
310 印字ノズル
311 ヒートローラ
312 ヒートローラ
313 ヒートローラ
314 ヒートローラ
(図7〜図11について)
10 上位装置
11 データ線
11a、11b、11c、11d 11e データ線
12 制御線
13 プリンタ装置
14 プリンタコントローラ
15 プリンタエンジン
20 バス
21 CPU
22 印刷制御部
30a、30b、30c、30d、30e データ管理部
31a、31b、31c、31d、31e メモリ
32a、32b、32c、32d、32e 出力線
33a ロジック回路
40a、40b、40c、40d、40e エンジン制御線
41a、41b、41c、41d、41e 制御線
50 画像出力部 出力線
51 印刷用紙搬送制御部
52 後処理液出力部
53 後処理後乾燥制御部
55 出力制御部
56a、56b、56c、56d 各色のヘッド
60 前処理液付着制御部
61 前処理後乾燥制御部
62 巻取前乾燥制御部
100 バス
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 ハードディスクドライブ(HDD)
110 外部I/F
111 制御情報用I/F
112 画像データ用I/F
(図12、図13について)
224 FPCケーブル
401 流路板
402 振動板
403 ノズル板
404 ノズル
405 ノズル連通路
406 液室
408 共通液室
409 インク供給口
421 積層型圧電素子
422 ベース基板
423 支柱部
430 フレーム部材
431 貫通部
432 インク供給穴
451 圧電材料
452 内部電極
453 個別電極
454 共通電極
特開2004−330568号公報 特許第4066338号公報

Claims (6)

  1. 画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着工程、記録媒体上に画像を形成する画像形成工程、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着工程を有する画像形成方法において、前記後処理液の付着面積を前記画像形成がなされた部分の面積よりも小さく、かつ、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着面積を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着面積を増やすことを特徴とする画像形成方法。
  2. 画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着工程、記録媒体上に画像を形成する画像形成工程、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着工程を有する画像形成方法において、前記後処理液の付着面積が前記画像形成がなされた部分の面積よりも小さく、かつ、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着量を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着量を増やすことを特徴とする画像形成方法。
  3. 前記前処理液の付着量を多くした場合に、それに応じて前記後処理液の付着量を多くする又は付着面積を増やすことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記前処理液の付着量を少なくした場合に、それに応じて前記後処理液の付着量を少なくする又は付着面積を減らすことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  5. 記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着手段と、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着手段を有し、かつ、前記後処理液の付着面積を前記画像形成がなされた面積よりも小さくする処理液付着面積調節手段を更に有し、該処理液付着面積調節手段は、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着面積を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着面積を増やすものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、画像形成前に記録媒体上に前処理液を付着する前処理液付着手段と、画像形成後に記録媒体上に後処理液を付着する後処理液付着手段を有し、かつ、前記後処理液の付着面積が、前記画像形成がなされた面積よりも小さくする処理液付着量調節手段を更に有し、該処理液付着量調節手段は、印字速度が速いほど記録媒体への後処理液の付着量を減らし、印字速度が遅いほど記録媒体への後処理液の付着量を増やすものであることを特徴とする画像形成装置。
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