JP2015054287A - 汚泥処理方法 - Google Patents

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昌和 森田
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広幸 三野
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康昭 西原
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敦 柳井
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Abstract

【課題】難脱水汚泥に添加する脱水助材はランニングコストが高く、脱水助材の備蓄、供給設備も必要であった。また、最初沈殿池の生汚泥から繊維分を回収して脱水助材として利用できるが、回収する繊維分は脱水助材として適切なものとは限らず、繊維分以外の夾雑物が混入して脱水性を悪くすることもあった。
【解決手段】下水処理場で発生する難脱水汚泥の脱水処理において、下水処理場に流入する汚水に含まれる所定性状の繊維分を選択的に回収し、回収した繊維分を難脱水汚泥に添加して脱水することで、脱水助材として適切な繊維分のみを添加することができるため、強固な凝集フロックを形成することができ、脱水性が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、下水処理場で発生する難脱水汚泥を効果的に脱水するために、処理場に流入した汚水から繊維分を抽出し、抽出した繊維分を難脱水汚泥に添加して脱水する方法に関する。
従来、下水処理場で発生する難脱水汚泥は繊維分が少なく脱水性が悪い。嫌気消化汚泥処理では、汚泥中の有機物(繊維分等)を嫌気性細菌の働きによって分解した消化汚泥や微生物に転換した余剰汚泥等の難脱水汚泥を脱水している。そのため、脱水前の汚泥は繊維分が減少している。汚泥中の繊維分は凝集の核として機能するとともに、脱水時に凝集フロック内に水路を形成する効果を有するため、繊維分が減少している汚泥は、適切な凝集を行うことができず、脱水性が悪くなる。
そこで、汚泥を分解することで減少した繊維分を補うため、汚泥に繊維状物又はおがくずや籾殻等の植物素材を脱水助材として混合して脱水する方法が提案されている。繊維状物を脱水助材として用いると、少量の添加で安定して低含水率の脱水ケーキが得られ、且つ加圧脱水の場合には脱水ケーキの剥離性を改善させることが知られている。
また、脱水助材として主に凝集の核となる繊維分は、繊維分の性状によって凝集の核としての性能が変化するため、特定性状の脱水助材を使用することで、脱水性が大きく向上する。したがって、適切な脱水助材を汚泥に添加することによって、汚泥は凝集フロックを形成し、汚泥の脱水性が向上する。
特開2012−71296 特開昭61−268400
特許文献1では、脱水ケーキの含水率を低下させるため、合成繊維を用いた脱水助材の素材、太さ、長さ、形状を工夫し、最適な脱水助材として汚泥に添加している。
しかし、合成繊維を脱水助材として用いるには、常に脱水助材を用意し供給しなければならない。そのため、脱水助材を使用するためランニングコストは増大し、脱水助材を大量に添加するため、脱水助材の備蓄・供給設備も設置しなければならない。
引用文献2の技術は、処理場内の汚泥から繊維分を回収するので、別途脱水助材を準備する必要がなく、ランニングコスト、設備共に通常の処理と変わりはない。しかし、明細書内に開示されているような、スクリーンや振動ふるいのメッシュによる分離装置では、繊維分(難分解性有機物)に絡まり合った食品残渣由来の易分解性有機物等の脱水助材として適切でないものを分離できず、繊維分と共に回収してしまう。従って、大部分が水分である易分解性有機物が絡まった繊維を脱水助材として添加すると、脱水ケーキが増量して処理費用が高騰する。また、脱水後に易分解性有機物が分解して腐敗するため、添加前の脱水助材および添加後の脱水ケーキを長期間保存することができない。脱水助材として有効な繊維分のみを回収する具体的な方法が開示されておらず、必要な繊維分のみを回収することは困難であった。
本発明は、下水処理場に流入した汚水から所定性状の繊維分のみを選択的に分離回収し、回収した繊維分を脱水助材として利用する難脱水汚泥の脱水方法を提供する。
この発明の汚泥処理方法は、下水処理場で発生する難脱水汚泥の脱水処理において、下水処理場に流入する汚水に含まれる固形物から所定性状の繊維分を選択的に回収し、回収した繊維分を難脱水汚泥に添加して脱水することを特徴とする汚泥処理方法で、回収する繊維分を脱水助材に最適な性状のものとすることで、脱水性を大幅に向上させることができる。
前記汚水中に含まれる所定性状の繊維分は、前記固形物を調製する調製工程と、前記固形物から特定性状の繊維分を分離する分離工程によって回収され、
前記調製工程は、易分解性有機物と難分解性有機物である繊維分を分離可能な性状へ調製する。前記固形物に希釈水を添加する、もしくは前記固形物を微細化することで分離が容易となる。
前記分離工程は、調整した前記固形分を洗浄水で洗浄して所定性状の繊維分を回収することで、下水処理場に流入する汚水の中から確実に所定性状の繊維分のみを回収することができる。
前記調製工程の前段に、所定性状の繊維分より大きい夾雑物を除去してもよく、調製工程32及び分離工程の妨げになるものを除去する。
前記所定性状の繊維分は、繊維長さ0.1mm〜5mm、繊維径1μm〜50μmとすることで、難脱水汚泥は強固な凝集フロックを形成できるようになり、脱水性が向上する。
本発明の脱水方法では下水処理場に流入した汚水から脱水助材として適切な繊維分(難分解性有機物)のみを抽出する。抽出した繊維分は脱水助材として凝集前の難脱水汚泥に添加し、強固な凝集フロックの生成に寄与する。嫌気性消化槽に返送された易分解性有機物は汚泥の分解効率の向上に寄与する。
繊維分の抽出の際には、所定の繊維分のみを選択的に分離・回収することで、脱水助材として最適な性状の繊維分を回収し、難脱水汚泥に添加することができる。
別途用意した合成繊維の脱水助材を用いることはないため、脱水助材のランニングコストは必要ない。脱水助材は処理場内で回収してそのまま利用するため、備蓄・供給設備はコンパクト化できる。
本発明に係る汚泥処理方法のフロー図である。 同じく、トイレットペーパーと回収装置で回収した繊維を比較するグラフである。 同じく、回収装置で得られた繊維を示す参考顕微鏡写真である。 同じく、トイレットペーパーと回収した繊維を添加した脱水ケーキの含水率を比較したグラフである。 本発明の実施例に係る回収装置の詳細図である。 同じく、他の実施例1の汚泥処理方法で、OD法を採用した際のフロー図である。 同じく、他の実施例2の汚泥処理方法で、混合生汚泥の処理に採用した際のフロー図である。
本発明による汚泥処理方法は、供給された汚泥を脱水処理する脱水機を備えている。処理対象となる難脱水汚泥には、下水処理場へ流入した汚水から回収した繊維分を添加して脱水性を向上させる。下水処理場に流入したばかりの汚水は繊維分が豊富に含まれており、回収する繊維分は予め定められた長さ、径といった性状の繊維分とすることで、難脱水汚 泥の凝集に寄与し、難脱水汚泥の脱水性を向上させる。
難脱水汚泥とは、生物処理等によって凝集の核となる繊維分が大幅に減少し、脱水性の悪くなった汚泥のことである。例えば嫌気性消化槽で生成された消化汚泥や、OD法の反応槽で生成されたOD余剰汚泥等が難脱水汚泥にあたる。
図1は本発明に係る汚泥処理方法のフロー図である。
下水処理場に流れ込んだ汚水を最初沈殿池1へ送り、引き抜いた生汚泥を消化槽37で生物処理し、脱水している。
最初沈殿池1の沈殿物の主成分としては、繊維分が主にトイレットペーパーであり、固形分が食品残渣や排泄物である。トイレットペーパーの繊維分の繊維長さは0.1〜30mmで、繊維径は1〜50μmである。
図1に示すフロー図は、下水処理場に流れ込んだ流入水を分離する最初沈殿池1と、最初沈殿池1で分離した汚水中の有機物を浄化処理する反応タンク2と、最初沈殿池1で分離した生汚泥を濃縮する重力濃縮槽35と、重力濃縮槽35の前段で所定量の生汚泥を引き抜いて脱水助材を選択的に分離回収する回収装置3と、反応タンク2の混合液を分離する最終沈殿池20と、最終沈殿池20で分離した余剰汚泥を濃縮する機械濃縮槽36と、重力濃縮汚泥および機械濃縮汚泥を嫌気性処理する消化槽37と、回収した繊維分と消化汚泥を混合した汚泥を固液分離する脱水機8からなる。回収した脱水助材を一時的に貯留する槽を設けてもよい。
また、重力濃縮槽35は回収装置3から返送される易分解性有機物等の残渣も濃縮する。そして重力濃縮槽35は上澄液を最初沈殿池1前段へ返送している。最終沈殿池20より、反応タンク2へ返送される汚泥の一部を機械濃縮槽36へ送っている。
本発明では、汚水中の繊維分を脱水助材として利用するため、下水処理場に流入した汚水中の繊維分を回収装置3で回収している。回収した脱水助材は、凝集前の難脱水汚泥等に添加され、凝集の核として機能する。
また、脱水助材の、素材、長さ、太さ等の性状は、脱水助材を添加した汚泥の凝集作用に影響することは先行技術として公知である。汚泥に対して適切な性状の脱水助材を添加すれば、強固な凝集フロックを形成し、脱水性が向上する。よって脱水助材の性状は、事前に被処理汚泥に適したものを選定している。
本発明では、予め定められた性状の繊維分のみを回収し、脱水助材とすることで、脱水性を向上させている。
ここで、本発明者らが試行錯誤と実験とを繰り返してきた結果、脱水助材としてトイレットペーパーを用いることで、脱水ケーキの含水率を大幅に低減できるという成果が得られた。そこでトイレットペーパーの繊維の性状に着目し、トイレットペーパーと同等の性状の繊維分を脱水助材として利用することで、含水率の低減を図ることに成功した。
図2は、トイレットペーパーと回収装置3で回収した繊維を比較するグラフである。
グラフは、横軸を繊維の長さ、縦軸を繊維の個体数とした時の、トイレットペーパーを水中に溶解して得られた繊維分と、本発明の回収装置3で下水処理場から回収した繊維分とを比較している。
比較結果より、下水汚泥中の繊維分布(繊維長さ、個体数)がトイレットペーパーと酷似していることが判明した。また、回収する繊維の性状として、繊維長さ0.1mm〜5mmとしておくことが好ましいことが分かる。
図3は、本発明の回収装置で得られた繊維を示す参考顕微鏡写真である。
トイレットペーパーと同様で繊維径にばらつきは無く、1μm〜50μmの範囲に収まっていることが判明した。
これらのことから、回収装置3で回収した繊維分の性状分布は、トイレットペーパーの繊維性状と非常に酷似しており、本発明の回収装置3で回収した繊維分はトイレットペーパーの繊維分と同等の性状を有するもので、脱水助材として好ましいことが分かる。
図4は、トイレットペーパーと回収した繊維を添加した脱水ケーキの含水率を比較したグラフである。
グラフは、横軸を添加物の添加率、立軸を含水率低減効果とし、トイレットペーパーと回収した繊維の、脱水助材としての効果を比較している。
双方とも添加率の増加に伴い、脱水ケーキの含水率が低下しており、その傾向は酷似している。
従って、本発明の回収装置3で回収した繊維分はトイレットペーパーの繊維分と同等の性状を有するもので、脱水助材として好ましいことが分かる。
本発明で用いられる回収装置3は、すり潰し機30と洗浄分離機31で構成され、すり潰し機30で繊維分を調製する調製工程32、洗浄分離機31で回収対象外の有機分等を洗い流し回収対象内の繊維を回収する分離工程33を備える。
≪調製工程≫
下水処理場に流入した汚水中の固形物には、脱水助材として回収するトイレットペーパーの主成分である難分解性有機物の植物繊維以外にも、食品残渣由来の易分解性有機物を主成分とした夾雑物、SSが混在しており、それらが繊維分と絡み合っている場合もある。従って調製工程32において、回収範囲以上の繊維分の長さを整えると共に、繊維分の絡まりをほどき、夾雑物又はSSを細かくするなどして、汚泥を調製する必要がある。このとき希釈水を添加して絡まりをほどいてもよい。
調製工程32時に希釈水を注水して、汚泥濃度を低くした状態で微細化してもよい。
調製工程32では、回収対象の繊維分を含む夾雑物及びSSをすり潰し機30で微細化してもよい。繊維分の多くは、繊維分同士又は有機物等と絡み合っているため、そのままでは洗浄分離機31で有機物等を除去することが困難である。そこで、繊維分をすり潰し機30で微細化し、繊維分と有機物等を容易に分離できるようにする。有機物等が主に食品残渣である場合、すり潰すことにより食品残渣内部の繊維分を抽出できると共に、その他の有機物等を微細化できる。
すり潰し機30としては、円板形、ローラ型、ミキサー等、繊維分を微細化できるのであればどのようなものでも構わない。
≪分離工程≫
分離工程33では、洗浄分離機31を用いて前工程で調製した繊維分をふるいに掛け、洗浄水を用いて洗い流すことで所定の繊維分と易分解性有機物とを分離する。
前工程で繊維分は調製され、繊維分と絡み合っていた易分解性有機物等はほどけている。よって、回収範囲内の繊維分が残るようにふるいに掛ければ、所定の性状の繊維分のみが回収できる。
ここで、ある程度ふるいに掛けた繊維分を洗浄水で洗浄することで、繊維分に付着した、わずかな有機物等をさらに取り除くことができる。
洗浄分離機31には回転円筒型分離機等が用いられ、回転円筒型分離機の場合、内部の洗浄パイプ38から洗浄水を噴射すれば、繊維分をふるいに掛けながら洗浄でき、回収範囲内の繊維分を確実に回収できる。
回転円筒型分離機は、繊維分をふるいに掛けながら洗浄する装置であればどのようなものでもよく、多様な形態が考えられる。
回収した指定範囲内の繊維分は脱水助材として難脱水汚泥に添加し、凝集の核として機能させる。
なお、洗浄分離機31の洗浄排水は重力濃縮等で固液分離し、上澄液を更に清澄ろ過すれば洗浄水として再利用できる。固形物は回収装置3で繊維分(難分解性有機物)が回収されているため、易分解性有機物が多く含まれており、消化槽37に送れば分解効率を向上させることができる。
≪夾雑物除去工程≫
また、下水処理場に流入した汚水中に回収範囲上限以上の大きな夾雑物等が混入している場合には、調製工程32の前段に以下の夾雑物除去工程34を追加する。
夾雑物除去工程34では、下水処理場に流入した汚水中の夾雑物等をスクリーン等によって除去する。この工程は、回収範囲上限以上の大きな夾雑物等と、回収対象の繊維分を含む有機物及び小さな夾雑物等とを分離し、大きな夾雑物等を除去することを目的とする。大きな夾雑物等は脱水助材として不適切であり、次工程の調製工程32において調製の妨げになるため、最初の工程で除去しておかなくてはいけない。従ってスクリーンは、回収範囲上限以上の夾雑物等を除去できるスクリーンであればどのようなものでもよく、バースクリーン、ふるい又はドラムスクリーンといったものでもよい。
また、上述してきた調製工程32、分離工程33は一つの装置で行うことができ、その装置の中に夾雑物除去工程34を含めてもよい。
図5は本発明の実施例に係る回収装置の詳細図である。
回収装置3は主に調製工程32と分離工程33からなる。
≪調製工程≫
本実施例では、最初沈殿池1より送られてきた生汚泥は繊維分と夾雑物や有機物が絡み合っているため、調製工程32で絡み合った繊維分を繊維長さ0.1mm〜0.5mm、繊維径1μm〜50μmの繊維分に調製する。生汚泥を希釈水で希釈し、微細化は回転ディスク39と固定ディスク40を対向させたすり潰し機30で行われる。対向させたディスク内部に供給した生汚泥は、ディスク表面の粗く微小な凹凸によって微細化されながら外部に排出され、微細化された生汚泥は分離工程33に送られる。
すり潰し機30は外周部から中心に向かって内部に円錐状の凹部を形成した円盤状のディスクを回転可能に対向している。一方のディスクは固定ディスク40であり、中心部に有した供給口から内部へ生汚泥が供給される。他方のディスクは回転ディスク39であり、他端に電動機を有する回転軸と連結している。
対向するディスクの中心部の容積は広く、外周に向かうほど容積が狭くなっている。外周端の隙間は1mm以下に設定し、中心部に供給された生汚泥はポンプによる圧入圧力と回転ディスク39の遠心作用により外周側に移送されながらディスクの内面で微細化される。
微細化により、長さ0.1mm〜30mmであった繊維が、長さ0.1mm〜5mmに調製される。
生汚泥中の絡み合っていた繊維分と夾雑物や有機物は、希釈、微細化によりほどけ、容易に分離できるようになる。大きな夾雑物は、微細化により除去しやすい大きさに砕かれる。
ディスク外部に排出された生汚泥は、ディスクを囲うケーシング41に連結された移送管42を経て分離工程33へ送られる。
≪分離工程≫
本実施例の分離工程33は、洗浄分離機31で行われる。
移送管42より洗浄分離機31に送られてきた調製された生汚泥には、回収範囲内外の繊維分、水分、夾雑物等が含まれている。また、直接洗浄分離機31へ投入したのでは水負荷が大きく、繊維分と水分又は夾雑物を分離しきれない場合、濃縮装置で予め、ある程水分又は夾雑物を取り除いておき、水負荷を軽減しておいてもよい。
洗浄分離機31には円筒スクリーンを用いる。洗浄分離機31は繊維分を搬送しながら、回収範囲外の有機物、夾雑物等をスクリーンで取り除く。回収範囲内の繊維分を残留させるよう、スクリーンの微細孔を設定する。また、回収対象の繊維分を搬送しつつ、洗浄パイプ38からは洗浄水を噴出させ、繊維分を洗浄する。洗浄水による洗浄で、繊維分に付着した夾雑物や回収範囲外の有機物や夾雑物等を洗い流し、回収範囲内の繊維分を確実に回収する。洗浄された回収範囲内の繊維分は回収口より回収される。
この様に回収装置3で繊維分を回収することで、後段の凝集過程で凝集作用に大きく寄与する性状の繊維分のみを選択的に回収できる。
回収した繊維分は脱水助材として難脱水汚泥に添加する。なお、繊維分には易分解性有機物は混入していないため腐敗しづらく、必要に応じて一時的に繊維分を貯留してもよい。
分離工程33で取り除かれた水分、夾雑物、有機物は、重力濃縮槽35へ送る。
消化槽37には、反応槽を経て最終沈殿池20より送られてきた余剰汚泥が濃縮されて送られてくる他、回収装置3で除去した、脱水助材として利用しない有機物又は夾雑物等も送られており、植物系繊維等の難分解性有機物は脱水助材として回収されているため、易分解性有機物のみが消化槽37に送られる。従って、消化期間が短くなり、消化槽37も小さくすることができる。
消化槽37では汚泥中の有機物が嫌気性細菌の働きによって分解され、消化汚泥と炭酸ガスとメタンガス等に分かれる。
消化槽37で生成された消化汚泥は脱水機8の前段で、回収装置3で回収された繊維分と混合する。
消化汚泥は消化槽37で有機物が分解されているため、凝集の核となる繊維分が不足している。回収装置3で回収した繊維分を添加、混合することで不足した繊維分を補うことができる。
繊維分を添加した消化汚泥は必要に応じて凝集剤を添加し、攪拌することで凝集フロックを形成させ、凝集汚泥を生成する。回収装置3で回収した繊維分は、凝集に適切な性状の繊維を選択的に回収してあるため、強固な凝集フロックを形成することができ、脱水域による脱水性能を向上させることができる。
凝集汚泥はスクリュープレス18へ送られ、脱水される。
本実施例では、脱水機8としてスクリュープレス18が採用されているが、その他フィルタープレス、遠心脱水機8、ベルトプレス等の任意の脱水機8を用いることができる。
図6は他の実施例1の汚泥処理方法でOD法を採用した際のフロー図である。
処理場に流入する流入水は、反応タンク19に流入し微生物の作用により浄化される。流入水の一部は、反応タンク19流入路から分岐した固液分離機21に送られ、汚水中の懸濁物質を分離する。洗浄排水は回収装置3へ移送する。また、ろ過水は反応タンク19前段の流入側に返送する。回収装置3へ移送された懸濁物質等の排水からは、脱水助材が選択的に分離回収される。重力濃縮槽35は最終沈殿池20から移送される余剰汚泥と、回収装置3から返送される易分解性有機物等の残渣を濃縮する。重力濃縮槽35の上澄液は反応タンク19前段の流入側へ送られる。回収装置3で排出される残渣は反応タンク19へ返送してもよい。重力濃縮槽35で濃縮された難脱水性の余剰汚泥等は、回収装置3で回収した脱水助材を混合され、必要に応じて高分子凝集剤を添加して、脱水機8にて脱水処理を行う。
また、ここではOD法による処理の実施例としているが、反応タンク19の形態を変更すればMBR法の実施例も同様のフロー図となる。
なお、MBRを採用した場合は、最終沈殿池20が不要となり、反応タンク19の上澄液を処理水として排出し、汚泥を重力濃縮槽35に移送するか、場合によっては直接脱水機8に送られる。
図7は他の実施例2の汚泥処理方法を混合生汚泥の処理に採用した際のフロー図である。
最初沈殿池1から引き抜いた生汚泥と最終沈殿池20で発生した余剰汚泥を混合した混合生汚泥を脱水処理するフロー図となる。
ここで、夜間は昼間よりも一般的に汚水の流入量が減少するため、最初沈殿池1から引き抜かれる汚泥の量が減少する。従って、最終沈殿池20から送られる余剰汚泥の割合が増えるため、混合汚泥は難脱水性となる。よって、混合生汚泥の脱水に本発明の汚泥処理方法を採用することで、脱水効率が向上する。
脱水助材に関するフローは図1と同様で、最初沈殿池1から引き抜いた生汚泥から回収装置3により脱水助材を回収する。回収装置3から排出された易分解性有機物等の残渣は重力濃縮槽35に返送され、重力濃縮汚泥(生汚泥)および機械濃縮汚泥(余剰汚泥)を混合して脱水機8にて脱水処理される。脱水機8の前段で混合生汚泥に繊維分を添加する。
本発明に係る汚泥処理方法は下水処理場に流入した汚水中の繊維分を脱水助材として有効活用するもので、脱水助材として適した繊維分のみを選択的に回収して難脱水汚泥に添加するため、回収した繊維分で十分な凝集が行え、脱水性を向上させることができる。さらに、脱水助材を購入、備蓄する必要がないため、コストダウンや設備の小型化を図ることができる。下水処理場に流入したばかりの汚水から繊維分を回収して利用するので、汚泥処理方法には関係なく様々な処理施設に適応できる。
32 調製工程
33 分離工程

Claims (8)

  1. 下水処理場で発生する難脱水汚泥の脱水処理において、下水処理場に流入する汚水から所定性状の繊維分を選択的に回収し、回収した繊維分を難脱水汚泥に添加して脱水することを特徴とする汚泥処理方法。
  2. 前記汚水中に含まれる所定性状の繊維分は、
    前記固形物を調製する調製工程(32)と、前記固形物から特定性状の繊維分を分離する分離工程(33)によって回収されることを特徴とする請求項1に記載の汚泥処理方法。
  3. 前記調製工程(32)は、易分解性有機物と難分解性有機物である繊維分を分離可能な性状へ調製することを特徴とする請求項2に記載の汚泥処理方法。
  4. 前記調製工程(32)は、前記固形物に希釈水を添加することで調製することを特徴とする請求項3に記載の汚泥処理方法。
  5. 前記調製工程(32)は、前記固形物を微細化することで調製することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の汚泥処理方法。
  6. 前記分離工程(33)は、調整した前記固形分を洗浄水で洗浄して所定性状の繊維分を回収することを特徴とした請求項2乃至請求項5の何れか一項に記載の汚泥処理方法。
  7. 前記調製工程(32)の前段に、所定性状の繊維分より大きい夾雑物を除去することを特徴とする請求項2乃至請求項6の何れか一項に記載の汚泥処理方法。
  8. 前記所定性状の繊維分は、繊維長さ0.1mm〜5mm、繊維径1μm〜50μmであることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の汚泥処理方法。
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