JP2015053806A - 回転電機の固定子鉄心の製造方法 - Google Patents

回転電機の固定子鉄心の製造方法 Download PDF

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Abstract


【課題】磁化容易方向(X)を長手方向とする帯状の方向性電磁鋼板を用いて高磁気性能の固定子鉄心を効率的、かつ、経済的に製造することができる製造方法を提供する。
【解決手段】最小単位のセグメント鉄心片部DXを帯状の方向性電磁鋼板100から打ち抜くに当たり、展開パターン形状化したセグメント展開品DYとして打ち抜くこととし、このセグメント展開品DYを、ティース部11のところで径方向に2分割された一対の分割片D1、D2と、この一対の分割片D1、D2を一体的に連ねる連結部D3とが一直線上に配置された展開パターン形状にして、その長手方向が磁化容易方向(X)と一致するように方向性電磁鋼板100から打抜くことで、ティース部11の透磁率の高い高磁気性能の固定子鉄心を得る。したがって、安価な方向性電磁鋼板100を用い、しかも廃材を最少量にして、効率的、かつ、経済的に固定子鉄心を製造することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転電機の固定子鉄心、とりわけ自動車用交流発電機の固定子に好適な積層コア型の固定子鉄心の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来より、積層コア型の固定子鉄心としては種々な構成のものが実用に供されている。
この積層コア型は、内周側に固定子コイルを巻装するための複数のティース部およびスロット部を有するとともに、外周側にティース部およびスロット部の背面部を構成し、ティース部およびスロット部を円周方向に交互に所定のピッチで連ねるヨーク部を有する基本構成であって、その製造方法としては、幅広の磁性板(例えば鋼板)から直接環状のコアシートを打ち抜く方法と、廃材量を極力減らすために、幅狭の磁性板からセグメント鉄心片の単位で打ち抜き、複数単位のセグメント鉄心片を連接して環状のコアシートとする方法とに大別され、鉄心材料の歩留りを向上できる製造上のメリットから今や後者の製法が主流となっている。
そして、後者の製法としては、例えば、特許文献1に記載のごとく、帯状の磁性板(例えば鋼板)からコアシートを打ち抜く際に、複数単位のセグメント鉄心片を連続して帯状に打ち抜き形成し、(A)この帯状のセグメント鉄心片を巻回しながら軸方向に積層して積層コアを製造する所謂巻きコアや、(B)セグメント鉄心片を帯状のまま積層し、これを環状に曲げて積層コアを製造する所謂ポキポキコアがもっぱら採用されている。(C)もっとも、固定子鉄心の極数によっては、セグメント鉄心片を1個(1単位)ずつ打ち抜き、複数のセグメント鉄心片を環状に組み立てる手法も採り入れられている。
近年、回転電機に対する小型高性能化の厳しい要求から、この種の固定子鉄心の磁気特性を向上する手段として、コアシートの素材である磁性板として方向性電磁鋼板を用いることが有望視されている(例えば、特許文献2参照)。この方向性電磁鋼板は、磁化容易方向(X)を有しており、この磁化容易方向(X)を例えばティース部の径方向と一致させることにより、ティース部の透磁率を高め、固定子鉄心の磁気特性を格段に向上することができる。
〔従来技術の問題点〕
しかしながら、方向性電磁鋼板は、汎用性のタイプでは圧延方向、つまり長さ(長手)方向に磁化容易方向(X)を有しているため、帯状の方向性電磁鋼板を用いて、ティース部の径方向における透磁率を高めようとすると、上記製法(A)〜(C)のうち、製造効率の良い(A)や(B)の製法を採用することができず、製造効率の悪い(C)の製法に頼らざるを得ない。
しかも、この製法(C)を採用するにしても、打ち抜き方向の制約から廃材が多くなる材料取りしか選択することができないという致命的な問題が生じる。
したがって、帯状の方向性電磁鋼板を用いて、ティース部の径方向における透磁率を高める固定子鉄心を製造するにあたり、上記製法(A)〜(C)のいずれを採用しても、効率的、かつ、経済的に製造することができる画期的な手法が待望されている。
特開2010−172130号公報 特開2003−274581号公報
本発明者は、かかる問題を究明すべく、種々の実験・研究を重ねた結果、方向性電磁鋼板から直接セグメント鉄心片を打ち抜くのではなく、セグメント鉄心片を展開パターン形状化して打ち抜くことにより、上記製法(A)〜(C)のいずれを採用しても方向性電磁鋼板の特質を最大限に活用し得ることを突き止めた。そこで、磁化容易方向(X)を長手方向とする帯状の方向性電磁鋼板を用い、如何なる展開パターン形状でセグメント鉄心片を打ち抜くかが、高磁気性能の固定子鉄心を効率的、かつ、経済的に製造するための当面の課題である。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、セグメント鉄心片を展開パターン形状化して打ち抜くことで、磁化容易方向(X)を長手方向とする帯状の方向性電磁鋼板を用いて高磁気性能の固定子鉄心を効率的、かつ、経済的に製造することができる製造方法を提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1に記載の発明(回転電機の固定子鉄心の製造方法)は、固定子鉄心が、
(a)環状に形成されたコアシートが、内周側に固定子コイルを巻装するための複数のティース部およびスロット部を有するとともに、外周側にティース部およびスロット部の背面部を構成し、ティース部およびスロット部を円周方向に交互に所定のピッチで連ねるヨーク部を有していること、
(b)1つのティース部と当該ティース部の円周方向両側に位置する半割り状スロット部とそれらの背面部を構成する背面ヨーク部とからなるセグメント鉄心片部を一単位としたとき、複数単位のセグメント鉄心片部が円周方向に連接することで、環状のコアシートが形成されていること、
の両構造を備えていることを前提とする製造方法である。
そして、本発明は、磁性板として磁化容易方向(X)を長手方向とする帯状の方向性電磁鋼板を用い、この方向性電磁鋼板からセグメント鉄心片部の展開パターン形状を打抜いて、セグメント展開品を作製する第1工程と、セグメント展開品からセグメント鉄心片部を組み立てるとともに、このセグメント鉄心片部を複数単位円周方向に連ねて環状のコアシートを作製する第2工程とを備えることを基本としている。
特に、セグメント展開品の展開パターン形状を、ティース部のところで径方向に2分割された一対の分割片と、この一対の分割片をティース部の先端部分側で一体的に連ねる連結部とを有し、全体として連結部を中心に一対の分割片が左右対称となるよう一直線上に配置された形状に選定している。
そして、第1工程では、セグメント展開品を、その長手方向が磁化容易方向(X)と一致するようにして方向性電磁鋼板から打抜くとともに、第2工程では、セグメント展開品を、連結部のところで一対の分割片が合致するように折り曲げることで、セグメント鉄心片部を形成することを特徴としている。
上記工程を備えた本発明の製造方法によれば、方向性電磁鋼板の磁化容易方向(X)とティース部の径方向とを確実に一致させることができ、ティース部の透磁率が高く、高磁気性能の固定子鉄心を得ることができる。
また、方向性電磁鋼板として長手方向に磁化容易方向(X)を有する汎用タイプの帯状板を用いることができ、しかも、セグメント展開品自体の全体形状を、各構成要素が一直線上に配置される略矩形状にすることができるため、帯状板から廃材量を少量にしてセグメント展開品を打ち抜くことができ、高磁気性能の固定子鉄心を効率的、かつ、経済的に製造することができる。
本発明方法を適用する固定子鉄心を備えた回転電機の基本構成の説明に供するもので、自動車用交流発電機の上半部の模式的断面図である。 同固定子鉄心を構成する積層コアの基本構成の説明に供する概略図で、(a)は本発明方法の第1の実施形態に係る固定子鉄心(積層コア)の全体構成を示す平面図、(b)はその主要部であるセグメント鉄心片部の拡大図、(c)は同固定子鉄心の側面図である(実施例1)。 本発明方法の第1の実施形態の工程説明に供するもので、(a)は第1工程で得られるコアシート全体の平面図、(b)、(c)は第2工程における製造過程を示す平面図である(実施例1)。 本発明方法の第2の実施形態の工程説明に供するもので、(a)は第1工程で得られるコアシート全体の平面図、(b)、(c)は第2工程における製造過程を示す平面図である(実施例2)。 第2の実施形態の第1工程で実施する付加加工の説明に供するもので、図4(a)におけるT部の拡大平面図である(実施例2)。 本発明方法の第3の実施形態の工程説明に供するもので、(a)は第1工程で得られるコアシート全体の平面図、(b)、(c)は第2工程における製造過程を示す平面図である(実施例3)。 本発明方法の第4の実施形態の工程説明に供するもので、(a)、(b)は主要工程の製造過程を示すコアシートの要部平面図である(実施例4)。
以下、本発明方法を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例にしたがって詳細に説明する。
各実施例は、本発明方法を適用する固定子鉄心の代表例として、自動車用交流発電機(オルタネータ)の固定子鉄心を示しており、以下の説明では、まず、自動車用交流発電機の基本構成を概説したのち、本発明方法の各実施例における特徴点について順次説明し、最後に本発明方法の特徴点毎の作用効果を要約列挙する。
なお、各実施例において、同一または均等部分には、同一符号を付し、重複説明を省略することとする。
[実施例1]
本発明方法を適用する回転電機である交流発電機ACGの全体構成について、図1および図2に基づいて説明する。
〔交流発電機ACGの基本構成〕
図1に示すように、交流発電機ACGは、エンジンにより駆動される回転軸Aに取付けられた回転子GRと、一対のカップ(椀型)状のハウジング(フレームとも呼ぶ)Hに組立てボルトBによって挟持固定された固定子GSとを備えており、この固定子GSには、固定子コイル(多相巻線)Cを装着する鉄心として、図2に示すごとき円筒状の積層コア1からなる固定子鉄心(積層コア型固定子鉄心)Dが用いられている。
また、この固定子鉄心Dは、一対のカップ状ハウジングHで挟持固定されることにより、交流発電機ACGの筺体の一部として利用され、厳しい外部環境に曝されるものでもある。
〔積層コア1の基本構成〕
図2(a)に示すように、積層コア1は、鉄心素材をなす磁性板から打ち抜かれた所定形状のコアシート10を環状に巻回形成するとともに軸方向に積層することで、円筒状に形成されている。なお、積層コア1は、積層方向(軸方向)において、かしめ、溶接等の適宜の固着手段によって各層の相互間が固着され、固定子鉄心Dとして交流発電機ACGに組み付けられる。
そして、積層コア1の各巻回層を形成する環状のコアシート10は、内周側に固定子コイルCが巻かれる多数のティース(歯)部11とスロット(溝)部12とを交互に備え、外周側に各ティース部11およびスロット部12を所定のピッチで環状に連結するヨーク(継鉄)部13を備えており、このヨーク部13が、各ティース部11およびスロット部12の背面部を構成している。
また、環状のコアシート10は、全周を構成的に区分した場合、1つのティース部11を含んだ最小単位のセグメント鉄心片部DXを一単位と呼ぶとき、このセグメント鉄心片部DXが円周方向に複数単位連接することで構成されている。
〔積層コア1の特徴〕
本発明の製造方法は、積層コア1の各巻回層をなす環状コアシート10、とりわけその最小単位であるセグメント鉄心片部DXの形態を特異な形状にすることを出発点としており、その特徴事項について、図2(b)の拡大図を参照しながら概説する。
セグメント鉄心片部DXは、一対の半割り状ティース部11a、11bからなる1つのティース部11と、当該ティース部11の円周方向両側に位置する半割り状スロット部12a、12bと、それらの背面部を構成する背面ヨーク部13Xとの3つの部位からなる基本構成である。
ここで、半割り状スロット部12a、12bとは、1つのスロット部12が2分割された際の各分割片に相当する部分の呼称であり、相隣る一対の半割り状スロット部12a、12bが接合されることによって、1つのスロット部12が形成される。
また、背面ヨーク部13Xは、ティース部11の背面をなす第1の背面ヨーク部13aと、半割り状スロット部12a、12bの背面部をなす第2の背面ヨーク部13bと、後で詳述する連帯片13cとから構成されている。
さらに詳しくは、セグメント鉄心片部DXは、ティース部11およびその背面ヨーク部(第1の背面ヨーク部13a)のところで径方向に2分割された一対の分割片D1、D2と、この一対の分割片D1、D2をティース部11の先端部分側(内周側)で一体的に連ねる連結部D3を有している。そして、各分割片D1、D2は、ティース部11の根元部分側(外周側)において第2の背面ヨーク部13bが反分割面側に旗のごとく突出した形状をなしており、全体として概ねL字形を呈している。
相隣るセグメント鉄心片部DXは、一対の分割片D1、D2の反分割面側、つまり半割り状スロット部12a、12b側で、連帯片13cにて一体的に連接されている。この連帯片13cは、幅の狭い帯状を呈し、ヨーク部13の最外周縁を形成している。
相隣る半割り状スロット部12a、12bおよびその背面ヨーク部13bの接合面、および背面ヨーク部13bと連帯片13cとの接合面は、軸方向に伸びるT字形の配置をなし、全長にわたって連帯片13cにて覆われている。したがってこれらの接合面が、コアシート10(積層コア1)の外周面へ露出するようなことがない。
また、一対の分割片D1、D2には、反連結部D3側(外周側)の先端に、アーク溶接用の突起D4が設けられており、この突起D4が一対の分割片D1、D2の接合および各層のコアシート10の接合に供される。
〔製造方法面での特徴〕
本発明の製造方法は、円筒状の積層コア1、とりわけ、コアシート10を上記の特異な形態にすることと相俟って、磁性板として長手方向に磁化容易方向(X)を有する方向性電磁鋼板を用い、方向性電磁鋼板の磁化容易方向(X)とティース部11の径方向とを一致させる点に特徴を有するもので、その一例を図3に基づいて説明する。
本実施例の製造方法では、図3(a)に示す第1工程と、図3(b)、(c)に示す第2工程とを備えている。
特に、第1工程が本発明方法の要をなすもので、この第1工程では、図3(a)に示すように、鉄心素材をなす磁性板として、長手方向に白抜き矢印のごとく磁化容易方向Xを有する方向性電磁鋼板100を用い、複数単位のセグメント展開品DYが一直線上に数珠繋ぎとなった帯状展開品DZを複数列(本実施例では2列)作製する。一列の帯状展開品DZが、コアシート10の原形である。
図3(a)において、各単位のセグメント展開品DYは、セグメント鉄心片部DXの展開パターン形状を呈している。
この展開パターン形状は、セグメント鉄心片部DXがティース部11およびその背面ヨーク部13aのところで径方向に2分割された一対の分割片D1、D2と、この一対の分割片D1、D2をティース部11の先端部分側で一体的に連ねる連結部D3を有しており、全体として連結部D3を中心に一対の分割片D1、D2が左右対称となるよう一直線上に配置された形態をなしている。
したがって、各単位のセグメント展開品DY自体、一対の分割片D1、D2が長手方向に横たわって、各構成要素が一直線上に配置された略矩形状を呈している。
そして、相隣るセグメント展開品DYが、連結部D3の反対側(分割片D1、D2の背面ヨーク部側)で、連帯片13cにて一体に数珠繋ぎされることで、全体として帯状展開品DZを形成している。なお、連帯片13cは、帯状で、かつ、長手方向に対して直角でかつ内側方向に凹むU字状をなしている。
かくして、第1工程では、複数単位のセグメント展開品DY,したがってコアシート10の原形である帯状展開品DZを、その長手方向が磁化容易方向Xと一致するようにして方向性電磁鋼板100から打ち抜く。
ここで、2列の帯状展開品DZは、方向性電磁鋼板100から打抜くにあたり、廃材を最少量にすべく、互いの列を半ピッチずらすとともに、分割面の反対側で背中合わせになるような対称配置にされている。
続く第2工程では、帯状展開品DZを、図3(b)、(c)に示すように、段階的に折り曲げることにより、各セグメント鉄心片部DXを組み立てるとともに、相隣る複数単位のセグメント鉄心片部DXが円周方向に連なる環状のコアシート10を作製する。
この第2工程での製造過程を図順にしたがって補足説明すると、まず、図3(b)に示すように、帯状展開品DZをジグザグ状に折り曲げる。つまり、帯状展開品DZの各セグメント展開品DYに対して、連結部D3のところで一対の分割片D1、D2の分割面が合致する方向に折り曲げるとともに、U字状連帯片13cのところを逆向き(逆U字方向)に、隣り合うセグメント展開品DYの分割片D2、D1同士が組み合わさるように折り曲げる。このとき、U字状であった連帯片13cは、直線状になるように変形しながら円周方向に伸びていく。
そして、図3(c)に示すように完全に折り曲げて、一対の分割片D1、D2の分割面を合致させるとともに、隣り合うセグメント展開品DYの分割片D2、D1同士も合致させる。かくして、複数単位のセグメント鉄心片部DXが環状に連接するコアシート10を得る。
最後に、このコアシート10を、所定寸法の鉄心径となるように、螺旋状に巻回形成(整形)しながら軸方向に積層するとともに、アーク溶接用の突起D4を溶接し、一対の分割片D1、D2の接合およびコアシート10の巻回層間の接合を行って、積層コア1を完成する。
このようにして得られる積層コア1は、方向性電磁鋼板100の磁化容易方向Xとティース部11の径方向とが一致しており、したがって、ティース部11の透磁率の高い、高磁気性能の固定子鉄心Dを得ることができる。
なお、図3(c)に示す段階で、一対の分割片D1、D2を接合(アーク溶接用の突起D4の溶接)して、所望の鉄心径を満足する一枚の環状コアシート10をあらかじめ作製しておき、この環状コアシート10を、所要の枚数軸方向に積層し、固着することで積層コア1を完成することもできる。
〔本実施例の効果〕
上記工程を備えた本発明の製造方法によれば、次に列挙する作用効果が得られる。
(1)図3(a)に示すように、方向性電磁鋼板100の磁化容易方向Xとティース部11の径方向とをあらかじめ一致させて打ち抜くため、両方向を確実に一致させることができ、ティース部11の透磁率が高い、高磁気性能の固定子鉄心D(積層コア1)を得ることができる。
(2)セグメント鉄心片部DXを展開パターン形状化してセグメント展開品DYとして打ち抜くため、方向性電磁鋼板100としては、幅が狭く、長手方向、つまり圧延方向に磁化容易方向Xを有する汎用タイプの帯状板を用いることができる。このような帯状板は安く入手でき、製品コストを低減できる。
(3)しかも、セグメント展開品DY自体の全体形状を、連結部D3の両側に一対の分割片D1、D2が連なり、各構成要素が一直線上に配置される略矩形状にすることができるため、方向性電磁鋼板100からその幅一杯を有効活用してセグメント展開品DYを打ち抜くことができる。したがって、帯状板から廃材量を少なくしてセグメント展開品DYを作製することができ、高磁気性能の固定子鉄心D(積層コア1)を効率的、かつ、経済的に製造することができる。
(4)また、第1工程で複数単位のセグメント展開品DYが一直線上に数珠繋ぎとなった帯状展開品DZとして打ち抜くことにより、第2工程での環状コアシート10の作製、ひいては積層コア1の作製を簡便にすることができる。
(5)特に、図3(a)に示すように、2列の帯状展開品DZを、方向性電磁鋼板100から打抜くにあたり、互いの列を半ピッチずらすとともに、分割面の反対側で背中合わせになるようにすることにより、2列の帯状展開品DZを、同時に、しかも、廃材を最少量にして打ち抜くことができるため、より一層の効率化、かつ、経済化を図ることができる。
もっとも、さらに幅の広い方向性電磁鋼板100を用いれば、4列以上の多数列の帯状展開品DZを同時打ち抜きすることも可能である。
(6)なお、第2工程で組み立てられた相隣るセグメント鉄心片部DXは、相隣る半割り状スロット部12a、12bおよびその背面ヨーク部13bの接合面、および背面ヨーク部13bと連帯片13cとの接合面が、連帯片13cにて覆われており、これらの接合面が、環状コアシート10の外周面、したがって積層コア1(固定子鉄心D)の外周面へ露出するようなことがないため、厳しい外部環境に曝されても、浸水等が生じることがなく、高品質を確保することができる。
[実施例2]
次に、本発明の製造方法の第2の実施形態(実施例2)について、図4および図5を参照しながら説明する。
この実施例2は、基本的には上記実施例1と同様な考え方に基づくものであるが、固定子鉄心D(積層コア1)に径方向長の長いティース部11が要求される場合に有用できる製造方法の例である。
本実施例においても、第1工程において、図4(a)に示すように、長手方向に磁化容易方向Xを有する方向性電磁鋼板100から、一対の分割片D1、D2と連結部D3と突起D4からなるセグメント展開品DYを複数単位連接した帯状展開品DZ(コアシート10の原形)を打ち抜く。
この点では実施例1と同様であるものの、特に、本実施例では、径方向長の長いティース部11の要求に応えるべく、各分割片D1、D2が細長く形成されており、脆弱であるため、このままの状態で図4(b)、(c)のごとく第2工程を実施した場合には、各分割片D1、D2に亀裂や折損等の問題が生じる恐れがある。
本実施例では、かかる問題解決の一手段として、第1工程において、各分割片D1、D2に対し、図5に示すごとき付加加工(打出し成形加工)を施している。
つまり、図5に示すように、各分割片D1、D2に対し、連結部D3側の部位11X(連結部D3を含む範囲)において、板厚方向に波状に折れ曲がる折れ線部を設けている。
より具体的に説明すると、部位11Xにおける折れ線部は、山折り線(点線)と谷折り線(一点鎖線)で構成される複数の山11Z(図示の下側方向<板厚方向>へ突出する波)を有しており、この各山11Zが、第2工程で円滑な伸びを必要とする部位、つまり半割り状スロット部12a、12b側を底辺とする三角形状を呈していて、各山の高さ(波長)は折れ線に沿って見たときに底辺側で最も高く、当該三角形状の頂点に向かって低くなる(図示例では0)という、いわゆる三角錐形状をなしている。
しかも、部位11Xに形成する折れ線部は、部位11Xを打出し成形による塑性変形により伸ばす(波長方向に材料を伸ばして板厚を薄くする)ことで、上記三角錐形状を得ることを基本としている。
したがって、部位11Xにおける半割り状スロット部12a、12b側を、付加加工前と比べると、板厚が薄く、かつ、沿面長さが長いものとすることができる。
かくして、次工程で各山11Zを平坦化する際、薄肉効果によって平坦化に要する荷重を低減でき、しかも、この平坦化により、各山11Zの底辺側が伸びながら反半割り状スロット部12a、12b側へ曲がる機能を発揮するため、各分割片D1、D2の曲げ変形を助長し、一対の分割片D1、D2を円滑に折り曲げることができる。
なお、上述のごとき付加加工(打出し成形加工)は、帯状展開品DZを打ち抜くプレス加工の際に、同時に実施することができる。したがって、この付加加工のために、特別に追加工程を要しないことは勿論である。
また、このような打出し成形による塑性変形は、破断限度を越えない程度としていくことが肝要であり、かかる観点から、固定子鉄心Dの要求仕様に応じて、部位11Xの緒言(形状、寸法)を適宜選定することは勿論である。
次いで、図4(b)、(c)に示すように、第2工程を実施する。
この第2工程では、帯状展開品DZを段階的に折り曲げていくことで、各セグメント鉄心片部DXを組み立てるとともに、相隣る複数単位のセグメント鉄心片部DXが円周方向に連なる環状のコアシート10を作製する。
この製造過程において、各分割片D1、D2は、図5で説明した折れ線部11Xにおいて皺状の各山11Zが平坦化するように伸展し、半割り状スロット部12a、12b側(凹み11Yの反対側)の辺が円滑に伸長していくため、全体として良好に塑性変形させることができる。したがって、一対の分割片D1、D2を、折損事故等を招くことなく確実に合致させて、所望のセグメント鉄心片部DXを組み立てることができる。
かくして、実施例2の製造方法によれば、径方向長の長いティース部11が要求される固定子鉄心D(積層コア1)を高品位に製造することができる。
なお、ティース部11には、変形し易くする凹み11Yによって先端部分に穴11cが生じるが、この穴11cによる磁気損失は磁化容易方向Xの積極的活用による高透磁率化(磁気性能の向上)によって充分カバーすることができる。
[実施例3]
次に、本発明方法の第3の実施形態(実施例3)について、図6を参照しながら説明する。
この実施例3は、一対の分割片D1、D2からなるセグメント鉄心片部DXの接合強度、および隣り合うセグメント鉄心片部DX同士の接合強度を高めるとともに、各層のコアシート10の真円度を向上することができる製造方法の一例である。
本実施例の第1工程では、長手方向に磁化容易方向Xを有する方向性電磁鋼板100から、複数単位のセグメント展開品DYが一直線上に数珠繋ぎとなった帯状展開品DZを作製するにあたり、図6(a)に示すように、一対の分割片D1、D2の分割面および隣り合うセグメント展開品DYの分割片D2、D1同士を合致させる面に、それぞれ凹凸嵌合可能な半円形状の凹凸部14、15および16、17を形成しておくことを特徴としている。
そして、次工程の第2工程では、図6(b)の折曲げ加工を経て、図6(c)に示すように、各セグメント鉄心片部DXの分割面を凹凸部14、15の凹凸嵌合により接合するとともに、隣り合うセグメント鉄心片部DX同士の接合面を凹凸部16、17の凹凸嵌合により接合する。
かくして、セグメント鉄心片部DXの接合強度、および隣り合うセグメント鉄心片部DX同士の接合強度が高い固定子鉄心Dを得ることができる。
また、凹凸嵌合により相互間の位置決めを行うことができるため、各層のコアシート10の真円度を向上することができる。
なお、本実施例では、とりわけ凹凸部16、17を設ける関係上、方向性電磁鋼板100から1列の帯状展開品DZを打ち抜く例として示しているが、上記実施例1、2同様、2列抜きとすることもできることは勿論である。
[実施例4]
次に、本発明方法の第4の実施形態(実施例4)について、図7を参照しながら説明する。
上述の実施例1〜3は、いずれも、長尺状の帯状コアシート10(帯状展開品DY)を出発点とし、このコアシート10を環状に巻回しながら(あるいは環状に形成した後に)軸方向に積層することによって円筒状の積層コア1を形成する製造方法であった。
これに対し、この実施例4は、セグメント鉄心片部DXを1個(1単位)または複数個(複数単位)ずつ組立てたのち、複数単位のセグメント鉄心片部DXを環状に連接する製造方法で、固定子鉄心Dが大型でかつ極数が比較的少ないときに有用できる手法である。
本実施例では、まず、第1工程において、図7(a)に示すように、長手方向に磁化容易方向Xを有する方向性電磁鋼板100から、1個(1単位)ずつセグメント展開品DYを打ち抜く。このセグメント展開品DY自体は、全体として、連結部D3の両側に一対の分割片D1、D2が連なり、各構成要素が一直線上に配置される略矩形状を呈しており、上述の実施例1〜3と同様である。
そして、次工程の第2工程では、図7(b)に示すように、各セグメント展開品DYを一対の分割片D1、D2が接合するように折り曲げてセグメント鉄心片部DXを形成するとともに、複数単位のセグメント鉄心片部DXを環状に連接してコアシート10を作製する。
なお、本実施例4は、セグメント鉄心片部DXを1個取りしたのちに連接するものであるため、実施例3と同様、一対の分割片D1、D2の分割面および隣り合うセグメント展開品DYの分割片D2、D1同士を合致させる面に、それぞれ凹凸嵌合可能な凹凸部14、15および16、17を形成することで、一対の分割片D1、D2からなるセグメント鉄心片部DXの接合強度、および隣り合うセグメント鉄心片部DX同士の接合強度を高めている。
〔変形例〕
以上本発明を4つの実施例について詳述してきたが、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であり、その変形例を例示する。
(1)実施例1、2においては、方向性電磁鋼板100から2列の帯状展開品DZを同時に打ち抜く手法を例示したが、要求される固定子鉄心Dの緒元や磁性材料の単価・製造効率等を総合勘案して、方向性電磁鋼板100の幅を決定し、同時に打ち抜く帯状展開品DZの列数を、実施例3のごとく1列にしたり、3列以上の複数列にすることができる。
(2)また、連帯片13cは、帯状展開品DZを環状に形成するまでの間、相隣るセグメント展開品DYを確実に連接している機能を有していれば足り、U字状の帯状に限定されることなく、種々な形状・構造のものを選択使用することができる。
(3)各実施例において、積層コア1の相間固定手段として、溶接以外のかしめやネジによる締付手段を採用する場合には、アーク用突起D4を省略することができる。
(4)実施例3、4において、クリンチングかしめに供する凹凸部14〜17は、各単位のセグメント鉄心部DXにおける分割片D1、D2の接合のみを重視する場合には、一対の分割片D1、D2に凹凸部14、15を設けるだけで凹凸部16、17を省略しても良く、また、各凹凸部の形状も、クリンチングかしめを達成できる形状であれば、半円形状に限らず、矩形状、三角形状等種々な形状のものを選択使用することができる。また、各凹凸部14〜17における凹凸配置も、千鳥状配置に限定されず、凹部または凸部のみを片側に並設する対向配置にしても良い。
(5)各実施例において、方向性電磁鋼板100として一様な板厚のものを用いているが、第2工程での塑性変形を考慮し、大きな伸びが必要とされる部分を、厚肉構造にすることで、実質的に図5に示す折れ線部11Xと等価の機能を得ることができる。
(5)以上の実施形態では、本発明を自動車用交流発電機(オルタネータ)の固定子鉄心に適用した場合について説明したが、これに限ることなく、鉄心素材として磁性板からなる積層コア型の固定子鉄心を持つ回転電機、例えば高電圧駆動モータに適用し、同様の作用効果を奏することができる。
以上詳述してきた本発明の特徴点および特記すべき作用効果を、特許請求の範囲において従属項として記載した各手段にしたがって要約列挙すれば、次の通りである。
(特徴点1=請求項2の手段)
第1工程では、複数単位のセグメント展開品DYが長手方向に一体的に連なった帯状展開品DZを作製するものであり、帯状展開品DZを、すべてのセグメント展開品DYが、連結部D3の反対側で、隣り合うセグメント展開品DYと連帯片13cにて一体に数珠繋ぎされた展開パターン形状にしていること。
そして、第2工程では、帯状展開品DZの各セグメント展開品DYに対して、連結部D3のところで一対の分割片D1、D2の分割面が合致するように折り曲げるとともに、連帯片13cのところで連結部D3における折り曲げ方向とは逆向きに折り曲げて、隣り合う半割りスロット部12a、12bおよび背面ヨーク部13Xの端面同士を合致させることで、相隣る複数単位のセグメント鉄心片部DXを環状に連接すること。
を特徴としている(実施例1〜3)。
上記手段によれば、第2工程での環状コアシート10の作製、ひいては積層コア1の作製を簡便にすることができ、固定子鉄心Dの効率的かつ経済的な作製に大きく貢献することができる。
(特徴点2=請求項3の手段)
一対の分割片D1、D2には、連結部D3の反対側の端部に外径方向に突出するアーク溶接用の突起D4が設けられており、突起D4同士をアーク溶接することにより一対の分割片D1、D2を接合することを特徴としている(実施例1〜4)。
上記手段によれば、一対の分割片D1、D2を確実に溶接して各単位のセグメント鉄心片部DXを組み立てることができる。
(特徴点3=請求項4の手段)
第1工程では、一対の分割片D1、D2に対し、連結部D3側の部位11Xに折れ線部として、板厚方向に波状にかつ波長方向に材料が伸びた打出し形状を形成しておき、第2工程では、折れ線部の打出し形状を平坦に延展(伸展)させること、つまり折れ曲がり形状を新たに曲げ戻すことで、一対の分割片D1、D2の曲げ変形を助長することを特徴としている(実施例2)。
上記手段によれば、一対の分割片D1、D2が変形し易い細長い形状に形成されている場合にも、一対の分割片D1、D2を、折損事故等を招くことなく塑性変形させて確実に所望のセグメント鉄心片部DXを組み立てることができる。
したがって、径方向長の長いティース部11が要求される固定子鉄心D(積層コア1)を高品位に製造することができる。
(特徴点4=請求項5の手段)
請求項2の手段において、第1工程で作製される連帯片13cは、長手方向に対して直角でかつ内側方向に凹むU字状をなしていて、隣り合うセグメント展開品DYを繋いでいるものであり、第2工程では、連帯片13cを直線状に伸ばしながら相隣る複数単位のセグメント鉄心片部DXを環状に連接することを特徴としている(実施例1〜3)。
したがって、帯状展開品DZから環状のコアシート10を簡便かつ良好に作製することができる。
(特徴点5=請求項6の手段)
特に、上記請求項5の手段において、連帯片13cは、ヨーク部13の外周縁側に位置しており、第2工程で組み立てられた相隣るセグメント鉄心片部DXは、接合面がコアシート10(積層コア1)の外周面へ露出しないように、連帯片13cで覆われていることを特徴としている(実施例1〜3)。
したがって、上記手段によれば、接合面が固定子鉄心Dの外周面へ露出するようなことがないため、厳しい外部環境に曝されても、浸水等が生じることがなく、高品質を確保することができる。
(特徴点6=請求項7の手段)
請求項1〜請求項6のいずれか1つの手段において、第1工程では、少なくとも一対の分割片D1、D2の分割面にクリンチングかしめ用の凹凸嵌合可能な凹凸部14、15を形成しておき、第2工程では、凹凸部14、15の凹凸嵌合により一対の分割片D1、D2を接合することを特徴としている(実施例3、4)。
上記手段によれば、少なくともセグメント鉄心片部DXの接合強度を高めることができ、さらに、隣り合うセグメント鉄心片部DX同士の接合面を凹凸部16、17の凹凸嵌合により接合することで、隣り合うセグメント鉄心片部DX同士の接合強度も高めることができる。また、凹凸嵌合により相互間の位置決めを行うことができるため、各層のコアシート10の真円度を向上することができる。
かくして、高強度で真円度が高い固定子鉄心Dを得ることができる。
ACG…自動車用交流発電機(回転電機)、C…固定子コイル、D…固定子鉄心、D1、D2…一対の分割片、D3…連結部、DX…セグメント鉄心片部、DY…セグメント展開品、DZ…帯状展開品、X…磁化容易方向、1…積層コア、10…コアシート、11…ティース部、12…スロット部、12a、12b…半割り状スロット部、13…ヨーク部、13X…背面ヨーク部、100…方向性電磁鋼板。

Claims (7)

  1. 磁性板からなるコアシート(10)を環状に形成するとともに軸方向に積層することで、円筒状の積層コア(1)とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法において、
    この製造方法は、前記固定子鉄心(D)が、
    (a)環状に形成された前記コアシート(10)が、内周側に固定子コイル(C)を巻装するための複数のティース部(11)およびスロット部(12)を有するとともに、外周側に前記ティース部(11)および前記スロット部(12)の背面部を構成し、前記ティース部(11)および前記スロット部(12)を円周方向に交互に所定のピッチで連ねるヨーク部(13)を有していること、
    (b)1つの前記ティース部(11)と当該ティース部(11)の円周方向両側に位置する半割り状スロット部(12a、12b)とそれらの背面部を構成する背面ヨーク部(13X)とからなるセグメント鉄心片部(DX)を一単位としたとき、複数単位の前記セグメント鉄心片部(DX)が円周方向に連接することで、環状の前記コアシート(10)が形成されていること、
    の上記構造(a)、(b)を備えている製造方法であって、
    前記コアシート(10)の素材をなす磁性板として磁化容易方向(X)を長手方向に有する帯状の方向性電磁鋼板(100)を用い、前記方向性電磁鋼板(100)から前記セグメント鉄心片部(DX)の展開パターン形状を打抜いて、セグメント展開品(DY)を作製する第1工程と、
    前記セグメント展開品(DY)から前記セグメント鉄心片部(DX)を組み立てるとともに、このセグメント鉄心片部(DX)を複数単位円周方向に連ねて環状の前記コアシート(10)を作製する第2工程と、
    を備え、
    前記セグメント展開品(DY)は、前記セグメント鉄心片部(DX)が前記ティース部(11)および背面ヨーク部(13X)のところで径方向に2分割された一対の分割片(D1、D2)と、この一対の分割片(D1、D2)を前記ティース部(11)の先端部分側で一体的に連ねる連結部(D3)とを有し、全体として前記連結部(D3)を中心に前記一対の分割片(D1、D2)が左右対称となるよう一直線上に配置された展開パターン形状をなしており、
    前記第1工程では、前記セグメント展開品(DY)を、その長手方向が前記磁化容易方向(X)と一致するようにして前記方向性電磁鋼板(100)から打抜くとともに、
    前記第2工程では、前記セグメント展開品(DY)を、前記連結部(D3)のところで前記一対の分割片(D1、D2)の分割面が合致するように折り曲げて、前記セグメント鉄心片部(DX)を形成することを特徴とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法。
  2. 請求項1に記載の回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法において、
    前記第1工程では、複数単位の前記セグメント展開品(DY)が長手方向に一体的に連なった帯状展開品(DZ)を作製するものであり、
    前記帯状展開品(DZ)は、すべての前記セグメント展開品(DY)が、前記連結部(D3)の反対側で、隣り合う前記セグメント展開品(DY)と連帯片(13c)にて一体に数珠繋ぎされた展開パターン形状をなしており、
    前記第2工程では、前記帯状展開品(DZ)の各セグメント展開品(DY)に対して、前記連結部(D3)のところで前記一対の分割片(D1、D2)の分割面が合致するように折り曲げるとともに、前記連帯片(13c)のところで前記連結部(D3)における折り曲げ方向とは逆向きに折り曲げて、隣り合う前記半割りスロット部(12a、12b)および背面ヨーク部(13X)の端面同士を合致させることで、相隣る複数単位の前記セグメント鉄心片部(DX)を環状に連接することを特徴とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法において、
    前記一対の分割片(D1、D2)には、前記連結部(D3)の反対側の端部に外径方向に突出するアーク溶接用の突起(D4)が設けられており、
    前記第2工程では、前記突起(D4)同士をアーク溶接することにより前記一対の分割片(D1、D2)を接合することを特徴とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法。
  4. 請求項1または2に記載の回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法において、
    前記第1工程では、前記一対の分割片(D1、D2)に対し、前記連結部(D3)側に板厚方向に波状に折れ曲がる折れ線部(11X)を形成し、
    前記第2工程では、前記折れ線部(11X)を伸展させながら前記一対の分割片(D1、D2)の分割面が合致するように折り曲げることを特徴とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法。
  5. 請求項2に記載の回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法において、
    前記第1工程で作製される前記連帯片(13c)は、長手方向に対して直角でかつ内側方向に凹むU字状をなしていて、隣り合う前記セグメント展開品(DY)を繋いでいるものであり、
    前記第2工程では、前記連帯片(13c)を直線状に伸ばしながら相隣る複数単位の前記セグメント鉄心片部(DX)を環状に連接することを特徴とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法。
  6. 請求項5に記載の回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法において、
    前記連帯片(13c)は、前記ヨーク部(13)の外周縁側に位置しており、
    前記第2工程で組み立てられた相隣る前記セグメント鉄心片部(DX)は、接合面が前記コアシート(10)の外周面へ露出しないように、前記連帯片(13c)で覆われていることを特徴とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法において、
    前記第1工程では、少なくとも前記一対の分割片(D1、D2)の分割面に凹凸嵌合可能な凹凸部(17、18)を形成しておき、
    前記第2工程では、前記凹凸部(17、18)の凹凸嵌合により前記一対の分割片(D1、D2)を接合することを特徴とする回転電機(ACG)の固定子鉄心(D)の製造方法。
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