JP2015053628A - 位相同期回路、位相同期モジュール、および位相同期方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ループフィルタのフィルタ係数を変更可能に構成しつつ、チップ面積を小さくすることができる位相同期回路を得る。
【解決手段】第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較する位相比較部と、位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部とを備える。上記ループフィルタは、信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、第2のノードと信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較する位相比較部と、位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部とを備える。上記ループフィルタは、信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、第2のノードと信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子とを有する。
【選択図】図2
Description
本開示は、位相を同期させる位相同期回路、およびそのような位相同期回路を備えた位相同期モジュール、ならびにそのような位相同期回路に用いられる位相同期方法に関する。
位相同期回路(PLL;Phase Locked Loop)は、例えば、位相比較回路、ループフィルタ、発振回路、分周回路などを含んで構成される。この構成では、例えば、位相比較回路は、外部から供給された第1のクロック信号と、分周回路から供給された第2のクロック信号の位相差を検出し、その位相差に基づく信号をループフィルタに供給する。そして、ループフィルタは、位相比較回路から供給された信号をフィルタリングし、発振回路は、そのフィルタリングされた信号(例えば電圧)に応じた周波数の第3のクロック信号を生成し、分周回路は、その第3のクロック信号を分周し、その第3のクロック信号の周波数の1/Nの周波数を有する上記第2のクロック信号を生成する。その際、位相同期回路では、第2のクロック信号の位相が第1のクロック信号の位相よりも遅れている場合には第2のクロック信号の位相を進めるように制御し、第2のクロック信号の位相が第1のクロック信号の位相よりも進んでいる場合には第2のクロック信号の位相を遅らせるように制御する。このような負帰還動作により、この位相同期回路は、第1のクロック信号と第2のクロック信号とを同期させ、第1のクロック信号の周波数のN倍の周波数を有する第3のクロック信号を生成するようになっている。
ループフィルタは、例えば、位相同期回路の応答特性を定め、安定性を確保し、位相雑音を低減するために用いられる。すなわち、ループフィルタのフィルタ係数を変更することにより、位相同期回路の特性を変更することができる。例えば、特許文献1には、複数のループフィルタを有し、それらの複数のループフィルタのうちの1つを選択することにより位相同期回路の特性を変更できるように構成された位相同期回路が開示されている。
ところで、電子回路をLSI(Large-scale Integrated Circuit)として構成する場合には、一般に、チップ面積を小さくすることが望まれている。よって、ループフィルタのフィルタ係数を変更可能に構成する場合でも、チップ面積を小さくすることが期待される。
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ループフィルタのフィルタ係数を変更可能に構成しつつ、チップ面積を小さくすることができる位相同期回路、位相同期モジュール、および位相同期方法を提供することにある。
本開示の位相同期回路は、位相比較部と、ループフィルタと、クロック信号生成部とを備えている。位相比較部は、第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較するものである。ループフィルタは、位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するものである。クロック信号生成部は、制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、第2のクロック信号として出力するものである。上記ループフィルタは、信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、第2のノードと信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子とを有するものである。
本開示の位相同期モジュールは、位相同期回路と、位相同期回路に接続される1または複数の個別部品とを備えている。位相同期回路は、位相比較部と、ループフィルタと、クロック信号生成部とを有するものである。位相比較部は、第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較するものである。ループフィルタは、位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するものである。クロック信号生成部は、制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、第2のクロック信号として出力するものである。上記ループフィルタは、信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、第2のノードと信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子とを含むものである。
本開示の位相同期方法は、第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較して、その比較結果を、信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、第2のノードと信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子とを有するループフィルタに供給し、第1のスイッチをオン状態またはオフ状態にすることにより制御電圧を生成し、制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、第2のクロック信号として出力するものである。
本開示の位相同期回路、位相同期モジュール、および位相同期方法では、第1のクロック信号の位相と第2のクロック信号の位相とが比較され、その比較結果に基づいて、ループフィルタにおいて制御電圧が生成され、その制御電圧に応じた周波数を有するクロックが生成され、第2のクロックとして出力される。その際、ループフィルタでは、第2のノードと信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチがオン状態またはオフ状態に設定される。
本開示の位相同期回路、位相同期モジュール、および位相同期方法によれば、第2のノードと信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチを設けるようにしたので、ループフィルタのフィルタ係数を変更可能に構成しつつ、チップ面積を小さくすることができる。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれの効果があってもよい。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.適用例
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
4.適用例
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、第1の実施の形態に係る位相同期回路の一構成例を表すものである。位相同期回路1は、いわゆるチャージポンプPLLである。なお、本開示の実施の形態に係る位相同期モジュールおよび位相同期方法は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
[構成例]
図1は、第1の実施の形態に係る位相同期回路の一構成例を表すものである。位相同期回路1は、いわゆるチャージポンプPLLである。なお、本開示の実施の形態に係る位相同期モジュールおよび位相同期方法は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
位相同期回路1は、入力されたクロック信号CLK1に基づいて、このクロック信号CLK1の周波数のN倍の周波数を有するクロック信号CLKを生成し出力するものである。この位相同期回路1は、後述する外部部品を除き、同じチップ上に形成されているものである。位相同期回路1は、位相比較回路11と、制御回路12と、チャージポンプ20と、ループフィルタ30と、発振回路14と、分周回路15とを備えている。
位相比較回路11は、クロック信号CLK1と、分周回路15から供給されるクロック信号CLK2(後述)との位相を比較してその比較結果を出力するものである。位相比較回路11としては、例えば、いわゆる位相周波数比較回路(PFD;Phase Frequency Detector)を用いることができる。
制御回路12は、位相同期回路1の動作モードを設定するものである。位相動作回路1は、2つの動作モードM1,M2を有している。動作モードM1は、外部部品を設けずに動作するモードであり、動作モードM2は、外部部品として容量素子Cextを用いることによりクロック信号CLKの位相雑音を低減することができるモードである。制御回路12は、位相同期回路1の動作モードを、制御信号CCPを介してチャージポンプ20に伝えるとともに、制御信号CSWを介してループフィルタ30に伝えるようになっている。
チャージポンプ20は、位相比較回路11における比較結果および制御信号CCPに基づいて、ループフィルタ30に対して電流Icpを流し込み、あるいはループフィルタ30から電流Icpをシンクするものである。
ループフィルタ30は、制御信号CSWに基づいて、チャージポンプ20から供給された電流信号をフィルタリングしつつ電圧信号に変換して、電圧Vctrlを生成するものである。
図2は、チャージポンプ20およびループフィルタ30の一構成例を表すものである。
チャージポンプ20は、2つの電流源21,22と、2つのスイッチ23,24とを有している。電流源21は、ループフィルタ30に対して流し込む電流Icpを生成するものであり、一端には電源電圧VDDが供給され、他端はスイッチ23の一端に接続されている。電流源22は、ループフィルタ30からシンクする電流Icpを生成するものであり、一端は接地され、他端はスイッチ24の一端に接続されている。これらの電流源21,22は、制御回路12から供給される制御信号CCPに基づいて、電流Icpの電流量を変更することができるようになっている。具体的には、電流源21,22は、動作モードM2の場合には、動作モードM1の場合に比べて電流Icpの電流量を多くするようになっている。スイッチ23は、位相比較回路11における位相比較結果に応じてオンオフするものであり、一端は電流源21の他端に接続され、他端はスイッチ24の他端およびループフィルタ30に接続されている。スイッチ24は、位相比較回路11における位相比較結果に応じてオンオフするものであり、一端は電流源22の他端に接続され、他端はスイッチ23の他端およびループフィルタ30に接続されている。
この構成により、チャージポンプ20では、クロック信号CLK1とクロック信号CLK2の位相の進みまたは遅れに応じて、その位相差に応じた長さの期間において、スイッチ23,24が選択的にオンオフする。そして、スイッチ23がオンしたときには、電流源21がループフィルタ30に対して電流Icpを流し込み、スイッチ24がオンしたときには、電流源22がループフィルタ30から電流Icpをシンクする。これにより、チャージポンプ20は、ループフィルタ30に対して、クロック信号CLK1とクロック信号CLK2の位相の進みまたは遅れに応じたパルス幅および極性を有するパルス電流を供給することができるようになっている。
ループフィルタ30は、抵抗素子R31,R34と、容量素子C32,C33と、スイッチSW35とを有している。抵抗素子R31の一端は、容量素子C33の一端、抵抗素子R34の一端、およびスイッチSW35の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は、容量素子C32の一端およびスイッチSW35の他端に接続されている。容量素子C32の一端は、抵抗素子R31の他端およびスイッチSW35の他端に接続され、他端は接地されている。容量素子C33の一端は、抵抗素子R31,R34の一端およびスイッチSW35の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は接地されている。抵抗素子R34の一端は、抵抗素子R31の一端、容量素子C33の一端、およびスイッチSW35の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は、この位相同期回路1が形成されたチップのパッドPADに接続されている。すなわち、抵抗素子R34の他端は、動作モードM2において、このパッドPADを介して、外部部品である容量素子Cextと接続できるようになっている。スイッチSW35は、制御回路12から供給される制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は、抵抗素子R31,R34の一端および容量素子C33の一端に接続され、他端は、抵抗素子R31の他端および容量素子C32の一端に接続されている。このスイッチSW35は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。
この構成により、ループフィルタ30は、動作モードM1,M2に応じて、フィルタ係数を変更する。具体的には、後述するように、動作モードM1では、スイッチSW35をオフ状態にする。この場合、パッドPADに外部部品は接続しない。また、動作モードM2では、スイッチSW35をオン状態にするとともに、パッドPADに外部部品である容量素子Cextが接続される。その際、ループフィルタ30は、後述するように、動作モードM1,M2のいずれにおいても、同じ等価回路の構成(トポロジ)で表すことができるように構成されている。
そして、ループフィルタ30は、チャージポンプ20から供給された電流信号を、このループフィルタ30のトランスインピーダンスZlpf(s)により電圧信号に変換して、電圧Vctrlを生成する。その際、ループフィルタ30は、後述するように、動作モードM2の場合には、動作モードM1の場合に比べてトランスインピーダンスZlpf(s)を小さくするようになっている。
発振回路14は、電圧制御発振回路(VCO;Voltage Controlled Oscillator)であり、電圧Vctrlに基づいて、電圧Vctrlに応じた周波数を有するクロック信号CLKを生成するものである。クロック信号CLKの周波数と電圧Vctrlとの関係は、ゲインファクタKvco[Hz/V]で表される。すなわち、電圧が1[V]変化すると、クロック信号CLKの周波数はKvcoだけ変化するようになっている。
分周回路15は、クロック信号CLKの周波数の1/Nにすることによりクロック信号CLK2を生成するものである。ここで、Nは2以上の整数である。なお、これに限定されるものではなく、Nを1より大きい非整数にしてもよいし、分周回路15を設けなくてもよい。Nを1より大きい非整数にする場合の例としては、例えば、10分周と11分周を交互に繰り返すことにより、平均的に10.5分周にすることが考えられる。
この構成により、位相同期回路1では、クロック信号CLK2の位相がクロック信号CLK1の位相よりも遅れている場合には、クロック信号CLKの周波数を高くすることによりクロック信号CLK2の位相を進めるように制御し、クロック信号CLK2の位相がクロック信号CLK1の位相よりも進んでいる場合には、クロック信号CLKの周波数を低くすることによりクロック信号CLK2の位相を遅らせるように制御する。このような負帰還動作により、この位相同期回路1は、クロック信号CLK1とクロック信号CLK2とを同期させ、クロック信号CLK1の周波数のN倍の周波数を有するクロック信号CLKを生成する。この位相同期回路1の閉ループ伝達関数CL(s)は、以下のように表すことができる。
ここで、φinはクロック信号CLK1の位相を示し、φoutはクロック信号CLKの位相を示す。位相同期回路1のループの応答特性や安定性は、この閉ループ伝達関数CL(s)によって表すことができる。
その際、上述したように、電流源21,22は、動作モードM2の場合には、動作モードM1の場合に比べて電流Icpを大きくし、ループフィルタ30は、動作モードM2の場合には、動作モードM1の場合に比べてトランスインピーダンスZlpfを小さくする。これにより、位相同期回路1では、動作モードM1,M2において、電流IcpとトランスインピーダンスZlpfとの積(Icp×Zlpf(s))を互いにほぼ等しくする。これにより、位相同期回路1では、動作モードM1,M2において、ほぼ同じ応答特性や安定性を実現しつつ、動作モードM1では外部部品(容量素子Cext)を省くことができ、動作モードM2では位相雑音を低減することができるようになっている。
ここで、クロック信号CLK1は、本開示における「第1のクロック信号」の一具体例に対応し、クロック信号CLK2は、本開示における「第2のクロック信号」の一具体例に対応する。位相比較回路11およびチャージポンプ20は、本開示における「位相比較部」の一具体例に対応する。発振回路14および分周回路15は、本開示における「クロック生成部」の一具体例に対応する。抵抗素子R31は、本開示における「第1の抵抗素子」の一具体例に対応する。容量素子C32は、本開示における「第1の容量素子」の一具体例に対応する。スイッチSW35は、本開示における「第1のスイッチ」の一具体例に対応する。容量素子C33は、本開示における「第2の容量素子」の一具体例に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の位相同期回路1の動作および作用について説明する。
続いて、本実施の形態の位相同期回路1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず、図1を参照して位相同期回路1の全体動作概要を説明する。位相比較回路11は、クロック信号CLK1と、クロック信号CLK2との位相を比較してその比較結果を出力する。制御回路12は、位相同期回路1の動作モードを設定し、その動作モードを、制御信号CCPを介してチャージポンプ20に伝えるとともに、制御信号CSWを介してループフィルタ30に伝える。チャージポンプ20は、位相比較回路11における比較結果および制御信号CCPに基づいて、ループフィルタ30に対して電流Icpを流し込み、あるいはループフィルタ30から電流Icpをシンクする。ループフィルタ30は、制御信号CSWに基づいて、チャージポンプ20から供給された電流信号をフィルタリングしつつ電圧信号に変換して、電圧Vctrlを生成する。発振回路14は、電圧Vctrlに基づいて、電圧Vctrlに応じた周波数を有するクロック信号CLKを生成する。分周回路15は、クロック信号CLKの周波数の1/Nにすることによりクロック信号CLK2を生成する。
まず、図1を参照して位相同期回路1の全体動作概要を説明する。位相比較回路11は、クロック信号CLK1と、クロック信号CLK2との位相を比較してその比較結果を出力する。制御回路12は、位相同期回路1の動作モードを設定し、その動作モードを、制御信号CCPを介してチャージポンプ20に伝えるとともに、制御信号CSWを介してループフィルタ30に伝える。チャージポンプ20は、位相比較回路11における比較結果および制御信号CCPに基づいて、ループフィルタ30に対して電流Icpを流し込み、あるいはループフィルタ30から電流Icpをシンクする。ループフィルタ30は、制御信号CSWに基づいて、チャージポンプ20から供給された電流信号をフィルタリングしつつ電圧信号に変換して、電圧Vctrlを生成する。発振回路14は、電圧Vctrlに基づいて、電圧Vctrlに応じた周波数を有するクロック信号CLKを生成する。分周回路15は、クロック信号CLKの周波数の1/Nにすることによりクロック信号CLK2を生成する。
(詳細動作)
位相同期回路1は、動作モードM1,M2に応じて、ループフィルタ30のフィルタ係数を変更するとともに、チャージポンプ20の電流Icpを変更する。以下に、各動作モードM1,M2における動作を詳細に説明する。
位相同期回路1は、動作モードM1,M2に応じて、ループフィルタ30のフィルタ係数を変更するとともに、チャージポンプ20の電流Icpを変更する。以下に、各動作モードM1,M2における動作を詳細に説明する。
図3Aは、動作モードM1におけるループフィルタ30の一構成例を表すものであり、図3Bは、動作モードM2におけるループフィルタ30の一構成例を表すものである。図3A,3Bでは、スイッチSW35のオンオフ状態を図で示している。動作モードM1では、図3Aに示したように、スイッチSW35はオフ状態であり、また、パッドPADに外部部品は接続しない。一方、動作モードM2では、図3Bに示したように、スイッチSW35はオン状態であり、パッドPADに外部部品である容量素子Cextが接続される。よって、動作モードM1,M2に係らず、信号経路Pは同じである。
ループフィルタ30は、動作モードM1,M2のいずれにおいても、同じ等価回路の構成(トポロジ)で表すことができる。以下に、この等価回路について説明する。
図4は、ループフィルタ30の等価回路を表すものである。ループフィルタ30は、等価抵抗R1および等価容量C0,C1により表すことができる。等価抵抗R1の一端は、等価容量C0の一端に接続され、他端は等価容量C1の一端に接続される。等価容量C0の一端は、等価抵抗R1の一端に接続され、他端は接地されている。等価容量C1の一端は、等価抵抗R1の他端に接続され、他端は接地されている。
動作モードM1では、図3Aに示したように、抵抗素子R31が等価抵抗R1に対応し、容量素子C33が等価容量C0に対応し、容量素子C32が等価容量C1に対応する。なお、パッドPADに外部部品が接続されていないため、抵抗素子R34は電気的に無視することができる。
一方、動作モードM2では、図3Bに示したように、抵抗素子R34が等価抵抗R1に対応し、容量素子C32,C33が等価容量C0に対応し、容量素子Cextが等価容量C1に対応する。なお、スイッチSW35がオン状態であるため、抵抗素子R31は電気的に無視することができる。
このように、ループフィルタ30は、動作モードM1,M2のいずれにおいても、図4に示した等価回路で表すことができる。この等価回路のトランスインピーダンスZlpf(s)は、以下のように表すことができる。
このトランスインピーダンスZlpf(s)は、2つのポールと1つのゼロを有している。すなわち、ループフィルタ30を用いた位相同期回路1は、2次の位相同期回路である。
図5Aは、チャージポンプ20およびループフィルタ30の具体的な設定例を表すものであり、図5Bは、図5Aに示したように設定したときの等価抵抗R1および等価容量C0,C1の値を表すものである。
チャージポンプ20では、図5A,5Bに示したように、動作モードM1における電流Icpの値をI[mA]に設定し、動作モードM2における電流Icpの値をI×100[mA]に設定している。すなわち、動作モードM2における電流Icpの値を、動作モードM1の場合と比べて100倍にすることができる。
ループフィルタ30では、図5Aに示したように、抵抗素子R31の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子R34の抵抗値を1[kohm]に設定している。これにより、図5Bに示したように、動作モードM1における等価抵抗R1の値を100[kohm]にすることができるとともに、動作モードM2における等価抵抗R1の値を1[kohm]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価抵抗R1の値を、動作モードM1の場合と比べて1/100にすることができる。
また、ループフィルタ30では、図5Aに示したように、容量素子C32の容量値を100[pF]に設定し、容量素子C33の容量値を1[pF]に設定している。これにより、図5Bに示したように、動作モードM1における等価容量C0の値を1[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C0の値を101[pF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C0の値を、動作モードM1の場合と比べて約100倍にすることができる。
また、ループフィルタ30では、図5Aに示したように、容量素子C32の容量値を100[pF]に設定し、容量素子Cextの容量値を10[nF]に設定している。これにより、図5Bに示したように、動作モードM1における等価容量C1の値を100[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C1の値を10[nF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C1の値を、動作モードM1の場合と比べて100倍にすることができる。この10[nF]の容量値は、LSIにおいて形成するには一般に大きすぎるものであるため、外部部品である容量素子Cextを用いている。このように外部部品を用いることにより、動作モードM2における等価容量C1の値を大きくすることができる。
このように、動作モードM2における等価抵抗R1の値は、動作モードM1の場合に比べて1/100であり、動作モードM2における等価容量C0,C1の値は、動作モードM1の場合に比べて約100倍である。これにより、動作モードM2におけるループフィルタ30のトランスインピーダンスZlpf(s)(式(2))は、動作モードM1の場合に比べて約1/100になる。一方、動作モードM2における電流Icpの値は、動作モードM1の場合に比べて100倍である。よって、閉ループ伝達関数CL(s)(式(1))は、動作モードM1,M2に係らず、ほぼ同等になる。なぜならば、式(1)に示したように、電流IcpおよびトランスインピーダンスZlpf(s)は、閉ループ伝達関数CL(s)の分母と分子のそれぞれに、それらの積(Icp×Zlpf(s))として挿入されており、動作モードM1,M2間で、この積は互いにほぼ等しいからである。このように、動作モードM1,M2に係らず、閉ループ伝達関数CL(s)は、ほぼ同等であるので、位相同期回路1では、動作モードM1,M2において、ほぼ同じ応答特性や安定性を実現することができる。
また、位相同期回路1では、図5Bに示したように、動作モードM2において、外部部品である容量素子Cextを用いるようにしたので、大きい容量値を実現できるため、位相雑音を低減することができる。すなわち、動作モードM2において、容量値の大きい容量素子Cextを用いることにより、動作モードM2における等価容量C1の値を、動作モードM1の場合と比べて100倍にした。位相同期回路1では、閉ループ伝達関数CL(s)(式(1))は、動作モードM1,M2に係らず、ほぼ同等にしているので、このように動作モードM2における等価容量C1の値を大きくすると、等価抵抗R1を小さくすることができる。よって、等価抵抗R1に生じる熱雑音Vnを小さくすることができるため、位相雑音を小さくすることができる。すなわち、一般に、抵抗素子では、その抵抗値に応じた熱雑音Vnが生じる。その熱雑音Vnは、次式で表すことができる。
ここで、kはボルツマン定数であり、Tは温度であり、Rはその抵抗素子の抵抗値である。ループフィルタ30の等価抵抗R1において生ずる熱雑音Vnは、電圧Vctrlに重畳され、発振回路14は、この熱雑音Vnが重畳された電圧Vctrlに基づいてクロック信号CLKを生成する。すなわち、クロック信号CLKの位相雑音は、この熱雑音Vnが小さいほど低くなる。位相同期回路1では、動作モードM2において、外部部品である容量素子Cextを用いるようにしたので、等価抵抗R1の抵抗値を小さくすることができ、熱雑音Vnを小さくすることができるため、位相雑音を低く抑えることができる。
また、位相同期回路1では、図5Aに示したように、動作モードM1において、外部部品である容量素子Cextがなくても動作することができるようにしたので、例えば位相雑音がそれほど重要ではないアプリケーションにおいて、部品点数の削減、基板レイアウトの容易化、コスト削減などを実現することができる。
また、位相同期回路1では、容量素子C32の一端にスイッチSW35を接続し、動作モードM1,M2において、容量素子C32の役割を切り替えるようにしたので、位相同期回路1を形成するチップの面積を有効に活用することができる。すなわち、大きな容量素子を実現するには大きな面積を必要とするため、容量素子C32の面積は大きくなってしまう。よって、仮に、この容量素子C32を動作モードM1でのみ使用し、動作モードM2で使用しないようにした場合には、チップ上に実質的に使用していない部分が生じ、チップの面積を有効に活用できなくなってしまう。一方、位相同期回路1では、動作モードM1,M2において、容量素子C32の役割を切り替えるようにしている。具体的には、容量素子C32は、動作モードM1(図3A)では、等価容量C1を構成し、動作モードM2(図3B)では、容量素子C33とともに等価容量C0を構成するようにした。このように、位相同期回路1では、動作モードM1,M2において、容量素子C32の役割を切り替えるようにしたので、動作モードM1,M2の両方において容量素子C32を使用するため、チップの面積を有効に活用することができる。
また、位相同期回路1では、容量素子C33の一端は、動作モードM1,M2のいずれにおいても、信号経路Pに接続している。具体的には、容量素子C33は、動作モードM1(図3A)では、単独で等価素子C0を構成し、動作モードM2(図3B)では、容量素子C32とともに等価容量C0を構成する。このように、位相同期回路1では、動作モードM1,M2の両方において容量素子C33を使用するため、チップの面積を有効に活用することができる。
また、位相同期回路1では、ループフィルタ30において、1つのスイッチSW35により動作モードM1,M2を切り替えるようにしたので、位相同期回路1の特性の低下を抑えることができる。すなわち、スイッチでは一般に電流リークが生じるため、例えば、複数のスイッチにより動作モードM1,M2を切り替えるように構成した場合には、各スイッチが挿入された経路に電流リークが生じ、位相同期回路1の特性を低下させるおそれがある。一方、位相同期回路1では、1つのスイッチSW35により動作モードM1,M2を切り替えるようにしたので、電流リークによる特性の低下を抑えることができる。
次に、いくつかの比較例と対比して、本実施の形態の作用を説明する。
(比較例1)
本比較例1は、1つの位相同期回路を2つの用途で共用せずに、各用途のための別々の位相同期回路を準備するものである。具体的には、本比較例1は、例えば、外部部品を設けずに動作可能な位相同期回路1R(本実施の形態の動作モードM1に対応)と、位相雑音を低減することができる位相同期回路1S(本実施の形態の動作モードM2に対応)を準備するものである。
本比較例1は、1つの位相同期回路を2つの用途で共用せずに、各用途のための別々の位相同期回路を準備するものである。具体的には、本比較例1は、例えば、外部部品を設けずに動作可能な位相同期回路1R(本実施の形態の動作モードM1に対応)と、位相雑音を低減することができる位相同期回路1S(本実施の形態の動作モードM2に対応)を準備するものである。
図6Aは、位相同期回路1Rのループフィルタ30Rの一構成例を表すものであり、り、図6Bは、位相同期回路1Sのループフィルタ30Sの一構成例を表すものである。
ループフィルタ30Rは、抵抗素子R11と、容量素子C10,C11とを有している。抵抗素子R11の一端は、容量素子C10の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は、容量素子C11の一端に接続されている。容量素子C10の一端は、抵抗素子R11の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は接地されている。容量素子C11の一端は、抵抗素子R11の他端に接続され、他端は接地されている。ループフィルタ30R(図6A)における、抵抗素子R11および容量素子C10,C11の素子値は、例えば、本実施の形態に係るループフィルタ30の動作モードM1における等価抵抗R1および等価容量C0,C1の値(図5B)をそれぞれ適用することができる。
ループフィルタ30Sは、抵抗素子R21と、容量素子C20とを有している。抵抗素子R21の一端は、容量素子C20の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端はパッドPADに接続されている。容量素子C20の一端は、抵抗素子R21の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は接地されている。ループフィルタ30S(図6B)における、抵抗素子R21および容量素子C20の素子値は、例えば、本実施の形態に係るループフィルタ30の動作モードM2における等価抵抗R1および等価容量C0の値(図5B)をそれぞれ適用することができる。
このように、2つの位相同期回路1R,1Sを別々に設ける場合には、2種類のチップを製造する必要があるため、製造用マスクも別々のものとなり、また検査用冶具も別々になるなど、製造コストや検査コストなどが増大してしまうおそれがある。
一方、本実施の形態に係る位相同期回路1では、一つの位相同期回路1に2つの動作モードM1,M2を設けるようにしたので、1つのチップを2つの用途で共用することができるため、製造コストや検査コストを抑えることができる。
(比較例2)
本比較例2は、1つの位相同期回路1Tに2つのループフィルタ30R,30Sを設け、動作モードM1,M2に応じてその2つのループフィルタ30R,30Sのうちの1つを選択するものである。
本比較例2は、1つの位相同期回路1Tに2つのループフィルタ30R,30Sを設け、動作モードM1,M2に応じてその2つのループフィルタ30R,30Sのうちの1つを選択するものである。
図7A,7Bは、本比較例例に係るループフィルタ30Tの一構成例を表すものであり、図7Aは動作モードM1における動作例を示し、図7Bは動作モードM2における動作例を示す。ループフィルタ30Tは、スイッチSW10と、ループフィルタ30Rと、スイッチSW20と、ループフィルタ30Sとを有している。スイッチSW10の一端は、スイッチSW20の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は、ループフィルタ30Rの抵抗素子R11および容量素子C10に接続されている。スイッチSW20の一端は、スイッチSW10の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子および発振回路14の入力端子に接続され、他端は、ループフィルタ30Sの抵抗素子R21および容量素子C20に接続されている。この構成により、ループフィルタ30Tでは、動作モードM1において、スイッチSW10をオン状態にするとともにスイッチSW20をオフ状態にすることにより、ループフィルタ30Rが選択され(図7A)、動作モードM2において、スイッチSW20をオン状態にするとともにスイッチSW10をオフ状態にすることにより、ループフィルタ30Sが選択される(図7B)。
このように、2つのループフィルタ30R,30Sを設け、それらの1つを選択して使用する場合には、例えば動作モードM2で用いるときは、ループフィルタ30Rは使用されないため、チップ上に実質的に使用していない部分が生じ、チップの面積を有効に活用できなくなってしまう。
一方、本実施の形態に係る位相同期回路1では、動作モードM1,M2のいずれにおいても、ループフィルタ30の各素子は使用されるため、チップ面積を有効に活用することができる。
[効果]
本実施の形態では、2つの動作モードM1,M2を設けるようにしたので、1つのチップを2つの用途に共用することができるため、製造コストや検査コストを抑えることができる。
本実施の形態では、2つの動作モードM1,M2を設けるようにしたので、1つのチップを2つの用途に共用することができるため、製造コストや検査コストを抑えることができる。
本実施の形態では、動作モードM2において、外部部品である容量素子Cextを用いるようにしたので、位相雑音を低減することができる。
本実施の形態では、動作モードM1において、外部部品である容量素子Cextがなくても動作することができるようにしたので、位相雑音がそれほど重要ではないアプリケーションでは、部品点数の削減、基板レイアウトの容易化、コスト削減などを実現することができる。
本実施の形態では、チャージポンプの電流Icpの電流値が動作モードにより変化するようにしたので、動作モードによって応答特性や安定性が変化するおそれを低減することができる。
本実施の形態では、容量素子C32の一端にスイッチSW35を接続し、動作モードM1,M2において、容量素子C32の役割を切り替えるようにしたので、チップの面積を有効に活用することができる。
[変形例1−1]
上記実施の形態では、ループフィルタ30を用いて2次の位相同期回路を構成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、より高次の位相同期回路を構成してもよい。以下に、3次の位相同期回路1Aと、4次の位相同期回路1Bを例に挙げて説明する。まず、3次の位相同期回路1Aに用いられるループフィルタ30Aについて説明する。
上記実施の形態では、ループフィルタ30を用いて2次の位相同期回路を構成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、より高次の位相同期回路を構成してもよい。以下に、3次の位相同期回路1Aと、4次の位相同期回路1Bを例に挙げて説明する。まず、3次の位相同期回路1Aに用いられるループフィルタ30Aについて説明する。
図8は、ループフィルタ30Aの一構成例を表すものである。このループフィルタ30Aは、上記実施の形態に係るループフィルタ30の後段に、抵抗素子R36および容量素子C37からなる1次のローパスフィルタを付加したものである。抵抗素子R36の一端は、抵抗素子R31,R34の一端、容量素子C33の一端およびスイッチSW35の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、容量素子C37の一端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。容量素子C37の一端は、抵抗素子R36の他端に接続されるとともに発振回路14の一端に接続され、他端は接地されている。
ここで、抵抗素子R36は、本開示における「第2の抵抗素子」の一具体例に対応する。容量素子C37は、本開示における「第3の容量素子」の一具体例に対応する。
図9Aは、動作モードM1におけるループフィルタ30Aの一構成例を表すものであり、図9Bは、動作モードM2におけるループフィルタ30Aの一構成例を表すものである。上記実施の形態の場合と同様に、動作モードM1では、図9Aに示したように、スイッチSW35はオフ状態であり、また、パッドPADに外部部品は接続しない。一方、動作モードM2では、図9Bに示したように、スイッチSW35はオン状態であり、パッドPADに外部部品である容量素子Cextが接続される。
図10は、ループフィルタ30Aの等価回路を表すものである。ループフィルタ30Aの等価回路は、上記実施の形態に係るループフィルタ30の等価回路(図4)の後段に、等価抵抗R2および等価容量C2からなる1次のローパスフィルタを付加したものである。すなわち、ループフィルタ30Aを用いた位相同期回路1Aは、3次の位相同期回路である。等価抵抗R2の一端は、等価抵抗R1の一端および等価容量C0の一端に接続され、他端は等価容量C2の一端に接続される。等価容量C2の一端は、等価抵抗R2の他端に接続され、他端は接地されている。
図9A,9Bに示したように、抵抗素子R36が等価抵抗R2に対応し、容量素子C37が等価容量C2に対応する。なお、抵抗素子R31,R34および容量素子C32,C33,Cextと、等価抵抗R1および等価容量C0,C1との対応関係は、上記実施の形態の場合と同様である。
図11Aは、チャージポンプ20およびループフィルタ30Aの具体的な設定例を表すものであり、図11Bは、図11Aに示したように設定したときの等価抵抗R1,R2および等価容量C0〜C2の値を表すものである。ここで、抵抗素子R36(等価抵抗R2)および容量素子C37(等価容量C2)以外は、上記実施の形態の場合(図5A,5B)と同様である。
次に、4次の位相同期回路1Bに用いられるループフィルタ30Bについて説明する。
図12は、ループフィルタ30Bの一構成例を表すものである。このループフィルタ30Bは、上記ループフィルタ30Aの後段に、抵抗素子R38および容量素子C39からなる1次のローパスフィルタを付加したものである。抵抗素子R38の一端は、抵抗素子R36の他端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、容量素子C39の一端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。容量素子C39の一端は、抵抗素子R38の他端に接続されるとともに発振回路14の一端に接続され、他端は接地されている。
図13は、ループフィルタ30Bの等価回路を表すものである。ループフィルタ30Bの等価回路は、ループフィルタ30Aの等価回路(図10)の後段に、等価抵抗R3および等価容量C3からなる1次のローパスフィルタを付加したものである。すなわち、ループフィルタ30Bを用いた位相同期回路1Bは、4次の位相同期回路である。等価抵抗R3の一端は、等価抵抗R2の他端および等価容量C2の一端に接続され、他端は等価容量C3の一端に接続される。等価容量C3の一端は、等価抵抗R3の他端に接続され、他端は接地されている。
このように、ループフィルタ30A,30Bを用いて、高次の位相同期回路を構成した場合でも、上記実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
[変形例1−2]
上記実施の形態では、電流を出力するチャージポンプ20を用いて位相同期回路1を構成したが、これに限定されるものではなく、電圧を出力する回路を用いて位相同期回路を構成してもよい。以下に、本変形例に係る位相同期回路1Cについて詳細に説明する。
上記実施の形態では、電流を出力するチャージポンプ20を用いて位相同期回路1を構成したが、これに限定されるものではなく、電圧を出力する回路を用いて位相同期回路を構成してもよい。以下に、本変形例に係る位相同期回路1Cについて詳細に説明する。
図14は、位相同期回路1Cの一構成例を表すものである。位相同期回路1Cは、制御回路18と、電圧駆動回路19と、ループフィルタ40と備えている。
制御回路18は、位相同期回路1Cの動作モードを設定し、その動作モードを、制御信号CSWを介してループフィルタ40に伝えるものである。
電圧駆動回路19は、位相比較回路11における比較結果および制御信号CCPに基づいて、ループフィルタ30に対して、例えば電源電圧レベルの電圧VH、あるいは接地レベルの電圧VLを選択的に供給するものである。
ループフィルタ40は、制御信号CSWに基づいて、電圧駆動回路19から供給された電圧信号をフィルタリングすることにより、電圧Vctrlを生成するものである。
図15は、ループフィルタ40の一構成例を表すものである。ループフィルタ40は、上記実施の形態に係るループフィルタ30の前段に、可変抵抗RV1を付加したものである。可変抵抗RV1は、抵抗素子R41,R42と、スイッチSW43とを有している。抵抗素子R41の一端は、抵抗素子R42の一端に接続されるとともに電圧駆動回路19の出力端子に接続され、他端は、抵抗素子R31,R34の一端、容量素子C33の一端、スイッチSW35の一端およびスイッチSW43の他端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。抵抗素子R42の一端は、抵抗素子R41の一端に接続されるとともに電圧駆動回路19の出力端子に接続され、他端は、スイッチSW43の一端に接続されている。スイッチSW43は、制御回路12から供給される制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は抵抗素子R42の他端に接続され、他端は、抵抗素子R31,R34の一端、容量素子C33の一端、スイッチSW35の一端および抵抗素子R41の他端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。このスイッチSW43は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。なお、可変抵抗RV1の構成はこれに限定されるものではなく、どのような構成であってもよい。
ここで、位相比較回路11および電圧駆動回路19は、本開示における「位相比較部」の一具体例に対応する。可変抵抗RV1は、本開示における「第8の抵抗素子」の一具体例に対応する。
図16Aは、動作モードM1におけるループフィルタ40の一構成例を表すものであり、図16Bは、動作モードM2におけるループフィルタ40の一構成例を表すものである。動作モードM1では、図16Aに示したように、スイッチSW35,SW43はオフ状態であり、また、パッドPADに外部部品は接続しない。一方、動作モードM2では、図16Bに示したように、スイッチSW35,SW43はオン状態であり、パッドPADに外部部品である容量素子Cextが接続される。
図17は、ループフィルタ40の等価回路を表すものである。ループフィルタ40は、ループフィルタ30の等価回路(図4)において、前段に直列に等価抵抗R0を挿入したものである。すなわち、ループフィルタ40は、いわゆるパッシブ型のラグリードフィルタを構成している。動作モードM1では、図16Aに示したように、抵抗素子R41が等価抵抗R0に対応している。また、動作モードM2では、図16Bに示したように、抵抗素子R41,42が等価抵抗R0に対応している。なお、抵抗素子R31,R34および容量素子C32,C33,Cextと、等価抵抗R1および等価容量C0,C1との対応関係は、上記実施の形態の場合と同様である。
図18Aは、ループフィルタ40の具体的な設定例を表すものであり、図18Bは、図18Aに示したように設定したときの等価抵抗R0,R1および等価容量C0,C1の値を表すものである。図18Aに示したように、抵抗素子R41の抵抗値を1[Mohm]に設定するとともに、抵抗素子R42の抵抗値を10.1[kohm]に設定している。これにより、図18Bに示したように、動作モードM1における等価抵抗R0の値を1[Mohm]にすることができるとともに、動作モードM2における等価抵抗R0の値を10[kohm]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価抵抗R0の値を、動作モードM1の場合と比べて1/100にしている。これは、上記実施の形態において、動作モードM2における電流Icpの値を、動作モードM1の場合と比べて100倍にしたことと同じ効果を有する。これにより、位相同期回路1Bでは、動作モードM1,M2において、ほぼ同じ応答特性や安定性を実現することができる。
なお、この例では、パッシブ型のラグリードフィルタを用いたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、アクティブ型のラグリードフィルタを用いてもよい。
[変形例1−3]
上記実施の形態では、抵抗素子R34の一端を、抵抗素子R31の一端、容量素子C33の一端、およびスイッチSW35の一端に接続したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、図19に示すループフィルタ30Dのように、スイッチSW40を介して抵抗素子R31の一端、容量素子C33の一端、およびスイッチSW35の一端に接続してもよい。このスイッチSW40は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。このように構成することにより、動作モードM1において、パッドPADの寄生容量などが回路動作に与える影響を抑えることができる。
上記実施の形態では、抵抗素子R34の一端を、抵抗素子R31の一端、容量素子C33の一端、およびスイッチSW35の一端に接続したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、図19に示すループフィルタ30Dのように、スイッチSW40を介して抵抗素子R31の一端、容量素子C33の一端、およびスイッチSW35の一端に接続してもよい。このスイッチSW40は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。このように構成することにより、動作モードM1において、パッドPADの寄生容量などが回路動作に与える影響を抑えることができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る位相同期回路2について説明する。本実施の形態は、ループフィルタの構成が、上記第1の実施の形態に係るループフィルタ30の構成と異なるものである。その他の構成は、上記第1の実施の形態(図1等)と同様である。なお、上記第1の実施の形態に係る位相同期回路1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図1に示したように、位相同期回路2は、ループフィルタ50を有している。
次に、第2の実施の形態に係る位相同期回路2について説明する。本実施の形態は、ループフィルタの構成が、上記第1の実施の形態に係るループフィルタ30の構成と異なるものである。その他の構成は、上記第1の実施の形態(図1等)と同様である。なお、上記第1の実施の形態に係る位相同期回路1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図1に示したように、位相同期回路2は、ループフィルタ50を有している。
図20は、本実施の形態に係るループフィルタ50の一構成例を表すものである。 ループフィルタ50は、可変抵抗RV2と、容量素子C54,C58,C59と、抵抗素子R55と、スイッチSW56,SW57とを有している。
可変抵抗RV2は、抵抗素子R51,R52と、スイッチSW53とを有している。抵抗素子R51の一端は、抵抗素子R52,R55の一端および容量素子C59の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、スイッチSW53の他端、容量素子C54の一端、およびスイッチSW57の一端に接続されている。抵抗素子R52の一端は、抵抗素子R51,R55の一端および容量素子C59の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、スイッチSW53の一端に接続されている。スイッチSW53は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は抵抗素子R52の他端に接続され、他端は、抵抗素子R51の他端、容量素子C54の一端、およびスイッチSW57の一端に接続されている。このスイッチSW53は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。なお、可変抵抗RV2の構成はこれに限定されるものではなく、どのような構成であってもよい。
容量素子C54の一端は、抵抗素子R51の他端、スイッチSW53の他端、およびスイッチSW57の一端に接続され、他端は接地されている。抵抗素子R55の一端は、抵抗素子R51,R52の一端および容量素子C59の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、スイッチSW56の一端に接続されている。スイッチSW56は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は抵抗素子R55の他端に接続され、他端は、スイッチSW57の他端および容量素子C58の一端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。このスイッチSW56は、動作モードM1ではオン状態になり、動作モードM2ではオフ状態になるものである。スイッチSW57は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は抵抗素子R51の他端、スイッチSW53の他端、および容量素子C54の一端に接続され、他端は、スイッチSW56の他端および容量素子C58の一端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。このスイッチSW57は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。容量素子C58の一端は、スイッチSW56,SW57の他端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続され、他端は接地されている。容量素子C59の一端は、抵抗素子R51,R52,R55の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は接地されている。また、抵抗素子R51,R52,R55の一端、容量素子C59の一端およびチャージポンプ20の出力端子には、パッドPADが接続されている。
ここで、可変抵抗RV2は、本開示における「第1の抵抗素子」の一具体例に対応する。容量素子C54は、本開示における「第1の容量素子」の一具体例に対応する。スイッチSW57は、本開示における「第1のスイッチ」の一具体例に対応する。容量素子C58は、本開示における「第2の容量素子」の一具体例に対応する。容量素子C59は、本開示における「第6の容量素子」の一具体例に対応する。抵抗素子R55は、本開示における「第6の抵抗素子」の一具体例に対応する。スイッチSW56は、本開示における「第5のスイッチ」の一具体例に対応する。
図21Aは、動作モードM1におけるループフィルタ50の一構成例を表すものであり、図21Bは、動作モードM2におけるループフィルタ50の一構成例を表すものである。動作モードM1では、図21Aに示したように、スイッチSW53,SW57はオフ状態であり、スイッチSW56はオン状態であり、また、パッドPADに外部部品は接続しない。この場合、抵抗素子R2およびスイッチSW56を通る経路が信号経路Pとなる。一方、動作モードM2では、図21Bに示したように、スイッチSW53,SW57はオン状態であり、スイッチSW56はオフ状態であり、パッドPADに外部部品(抵抗素子Rext1、容量素子Cext0,Cext1)が接続される。具体的には、抵抗素子Rext1の一端は、容量素子Cext0の一端およびパッドPADに接続され、他端は容量素子Cext1に接続されている。容量素子Cext0の一端は、抵抗素子Rext1の一端およびパッドPADに接続され、他端は接地されている。容量素子Cext1の一端は、抵抗素子Rext1の他端に接続され、他端は接地されている。この場合、可変抵抗RV2(抵抗素子R51,R52およびスイッチSW53)およびスイッチSW57を通る経路が信号経路Pとなる。
このループフィルタ50の等価回路は、図10に示したものと同じである。すなわち、ループフィルタ50を用いた位相同期回路2は、3次の位相同期回路である。
動作モードM1では、図21Aに示したように、抵抗素子R51が等価抵抗R1に対応し、抵抗素子R55が等価抵抗R2に対応し、容量素子C59が等価容量C0に対応し、容量素子C54が等価容量C1に対応し、容量素子C58が等価容量C2に対応する。なお、スイッチSW53がオフ状態であるため、抵抗素子R52は電気的に無視することができる。
一方、動作モードM2では、図21Bに示したように、抵抗素子Rext1が等価抵抗R1に対応し、抵抗素子R51,R52が等価抵抗R2に対応し、容量素子Cext0,C59が等価容量C0に対応し、容量素子Cext1が等価容量C1に対応し、容量素子C54,C58が等価容量C2に対応する。なお、スイッチSW56がオフ状態であるため、抵抗素子R55は電気的に無視することができる。
このように、位相同期回路2では、容量素子C54の一端にスイッチSW57を接続し、動作モードM1,M2において、容量素子C54の役割を切り替えるようにしている。具体的には、容量素子C54は、動作モードM1(図21A)では、等価容量C1を構成し、動作モードM2(図21B)では、容量素子C58とともに等価容量C2を構成する。これにより、動作モードM1,M2の両方において容量素子C54を使用するため、チップの面積を有効に活用することができる。
また、位相同期回路2では、容量素子C57の一端は、動作モードM1,M2のいずれにおいても、信号経路Pに接続している。具体的には、容量素子C57は、動作モードM1(図21A)では、単独で等価素子C2を構成し、動作モードM2(図21B)では、容量素子C54とともに等価容量C2を構成する。このように、位相同期回路2では、動作モードM1,M2の両方において容量素子C58を使用するため、チップの面積を有効に活用することができる。
また、位相同期回路2では、容量素子C59の一端は、動作モードM1,M2のいずれにおいても、信号経路Pに接続している。具体的には、容量素子C59は、動作モードM1(図21A)では、単独で等価素子C0を構成し、動作モードM2(図21B)では、容量素子Cext0とともに等価容量C0を構成する。このように、位相同期回路2では、動作モードM1,M2の両方において容量素子C59を使用するため、チップの面積を有効に活用することができる。
図22Aは、チャージポンプ20およびループフィルタ50の具体的な設定例を表すものであり、図22Bは、図22Aに示したように設定したときの等価抵抗R1,R2および等価容量C0〜C2の値を表すものである。
ループフィルタ50では、図22Aに示したように、抵抗素子R51の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子Rext1の抵抗値を1[kohm]に設定している。これにより、図22Bに示したように、動作モードM1における等価抵抗R1の値を100[kohm]にすることができるとともに、動作モードM2における等価抵抗R1の値を1[kohm]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価抵抗R1の値を、動作モードM1の場合と比べて1/100にすることができる。
また、ループフィルタ50では、図22Aに示したように、抵抗素子R55の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子R51の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子R52の抵抗値を1.01[kohm]に設定している。これにより、図22Bに示したように、動作モードM1における等価抵抗R2の値を100[kohm]にすることができるとともに、動作モードM2における等価抵抗R2の値を1[kohm]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価抵抗R2の値を、動作モードM1の場合と比べて1/100にすることができる。
また、ループフィルタ50では、図22Aに示したように、容量素子C59の容量値を1[pF]に設定し、容量素子Cext0の容量値を100[pF]に設定している。これにより、図22Bに示したように、動作モードM1における等価容量C0の値を1[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C0の値を101[pF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C0の値を、動作モードM1の場合と比べて約100倍にすることができる。
また、ループフィルタ50では、図22Aに示したように、容量素子C54の容量値を100[pF]に設定し、容量素子Cext1の容量値を10[nF]に設定している。これにより、図22Bに示したように、動作モードM1における等価容量C1の値を100[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C1の値を10[nF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C1の値を、動作モードM1の場合と比べて100倍にすることができる。
また、ループフィルタ50では、図22Aに示したように、容量素子C58の容量値を1[pF]に設定し、容量素子C54の容量値を100[pF]に設定している。これにより、図22Bに示したように、動作モードM1における等価容量C2の値を1[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C1の値を101[pF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C1の値を、動作モードM1の場合と比べて約100倍にすることができる。
このように、動作モードM2における等価抵抗R1,R2の値は、動作モードM1の場合に比べて1/100であり、動作モードM2における等価容量C0〜C2の値は、動作モードM1の場合に比べて約100倍である。これにより、動作モードM2におけるループフィルタ50のトランスインピーダンスは、動作モードM1の場合に比べて約1/100になる。一方、動作モードM2における電流Icpの値は、動作モードM1の場合に比べて100倍である。よって、閉ループ伝達関数は、動作モードM1,M2に係らず、ほぼ同等になる。これにより、位相同期回路2では、動作モードM1,M2において、ほぼ同じ応答特性や安定性を実現することができる。
このように構成しても、上記第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
[変形例2−1]
上記実施の形態では、パッドPADを、抵抗素子R51,R52,R55の一端、容量素子C59の一端、およびチャージポンプ20の出力端子に接続したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、以下に示すループフィルタ50A〜50Cのような構成にしてもよい。
上記実施の形態では、パッドPADを、抵抗素子R51,R52,R55の一端、容量素子C59の一端、およびチャージポンプ20の出力端子に接続したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、以下に示すループフィルタ50A〜50Cのような構成にしてもよい。
図23Aは、本変形例に係るループフィルタ50Aの一構成例を表すものである。このループフィルタ50Aでは、パッドPADを、スイッチSW60を介して、抵抗素子R51,R52,R55の一端、容量素子C59の一端、およびチャージポンプ20の出力端子に接続している。このスイッチSW60は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。このように構成することにより、動作モードM1において、パッドPADの寄生容量などが回路動作に与える影響を抑えることができる。
図23Bは、本変形例に係るループフィルタ50Bの一構成例を表すものである。このループフィルタ50Bでは、パッドPADを、抵抗素子R61を介してチャージポンプ20の出力端子に接続するとともに、抵抗素子R62を介して、抵抗素子R51,R52,R55の一端および容量素子C59の一端に接続している。このように構成することにより、パッドPADにESD(Electro-Static Discharge)ストレスが印加されたときに、回路が破壊されるおそれを低減することができる。
図23Cは、本変形例に係るループフィルタ50Cの一構成例を表すものである。このループフィルタ50Cは、スイッチSW63,SW66,SW67および抵抗素子R64,R65を有している。スイッチSW63は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端はスイッチSW67の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、抵抗素子R64に接続されている。このスイッチSW63は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。抵抗素子R64の一端は、スイッチSW64の他端に接続され、他端は、抵抗素子R65の一端およびパッドPADに接続されている。抵抗素子R65の一端は、抵抗素子R64の他端およびパッドPADに接続され、他端は、スイッチSW66の一端に接続されている。スイッチSW66は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は抵抗素子R65の他端に接続され、他端は、抵抗素子R51,R52,R55の一端、容量素子C59の一端およびスイッチSW67の他端に接続されている。このスイッチSW66は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。スイッチSW67は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端はスイッチSW63の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、抵抗素子R51,R52,R55の一端、容量素子C59の一端およびスイッチSW66の他端に接続されている。このスイッチSW67は、動作モードM1ではオン状態になり、動作モードM2ではオフ状態になるものである。この構成により、動作モードM1では、スイッチSW67がオン状態になるとともに、スイッチSW63,SW66がオフ状態になる。また、動作モードM2では、スイッチSW67がオフ状態になるとともに、スイッチSW63,SW66がオン状態になり、外部部品がパッドPADを介してループフィルタ50Cに接続される。このように構成することにより、パッドPADにESD(Electro-Static Discharge)ストレスが印加されたときに、回路が破壊されるおそれを低減することができるとともに、動作モードM1において、パッドPADの寄生容量などが回路動作に与える影響を抑えることができる。
[変形例2−2]
上記実施の形態に係るループフィルタ50に、上記第1の実施の形態の変形例1−1,1−2を適用してもよい。
上記実施の形態に係るループフィルタ50に、上記第1の実施の形態の変形例1−1,1−2を適用してもよい。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係る位相同期回路3について説明する。本実施の形態は、ループフィルタの構成が、上記第1の実施の形態に係るループフィルタ30、および上記第2の実施の形態に係るループフィルタ50と異なるものである。その他の構成は、上記第1の実施の形態(図1等)と同様である。なお、上記第1の実施の形態に係る位相同期回路1等と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図1に示したように、位相同期回路3は、ループフィルタ70を有している。
次に、第3の実施の形態に係る位相同期回路3について説明する。本実施の形態は、ループフィルタの構成が、上記第1の実施の形態に係るループフィルタ30、および上記第2の実施の形態に係るループフィルタ50と異なるものである。その他の構成は、上記第1の実施の形態(図1等)と同様である。なお、上記第1の実施の形態に係る位相同期回路1等と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。図1に示したように、位相同期回路3は、ループフィルタ70を有している。
図24は、本実施の形態に係るループフィルタ70の一構成例を表すものである。 ループフィルタ70は、可変抵抗RV3と、抵抗素子R71,R82と、スイッチSW72,SW77,SW79と、容量素子C73,C78,C80,C81とを有している。
可変抵抗RV3は、抵抗素子R74,R75と、スイッチSW76とを有している。抵抗素子R74の一端は、抵抗素子R71,R75,R82の一端、スイッチSW72の一端および容量素子C81の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、スイッチSW76,SW79の他端および容量素子C80の一端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。抵抗素子R75の一端は、抵抗素子R71,R74,R82の一端、スイッチSW72の一端および容量素子C81の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、スイッチSW76の一端に接続されている。スイッチSW76は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は、抵抗素子R75の他端に接続され、他端は、抵抗素子R74の他端、スイッチSW79の他端および容量素子C80の一端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。このスイッチSW76は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。なお、可変抵抗RV3の構成はこれに限定されるものではなく、どのような構成であってもよい。
抵抗素子R71の一端は、抵抗素子R74,R75,R82の一端、スイッチSW72の一端および容量素子C81の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、スイッチSW72の他端、容量素子C73の一端、およびスイッチSW77の一端に接続されている。スイッチSW72は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は、抵抗素子R71,R74,R75,R82の一端および容量素子C81の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は、抵抗素子R71の他端、容量素子C73の一端、およびスイッチSW77の一端に接続されている。このスイッチSW72は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。容量素子C73は、一端が抵抗素子R71の他端、スイッチSW72の他端、およびスイッチSW77の一端に接続され、他端は接地されている。スイッチSW77は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は、抵抗素子R71の他端、スイッチSW72の他端、および容量素子C73の一端に接続され、他端は、容量素子C78の一端およびスイッチSW79の一端に接続されている。このスイッチSW77は、動作モードM1ではオン状態になり、動作モードM2ではオフ状態になるものである。容量素子C78の一端は、スイッチSW77の他端およびスイッチSW79の一端に接続され、他端は接地されている。スイッチSW79は、制御信号CSWに基づいてオンオフするものであり、一端は、スイッチSW77の他端および容量素子C78の一端に接続され、他端は、抵抗素子R74の他端、スイッチSW76の他端および容量素子C80の一端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続されている。このスイッチSW79は、動作モードM1ではオフ状態になり、動作モードM2ではオン状態になるものである。容量素子C80の一端は、抵抗素子R74の他端およびスイッチSW76,SW79の他端に接続されるとともに発振回路14の入力端子に接続され、他端は接地されている。容量素子C81の一端は、抵抗素子R71,R74,R75,R82の一端およびスイッチSW72の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端は接地されている。抵抗素子R82の一端は、抵抗素子R71,R74,R75の一端、容量素子C81の一端およびスイッチSW72の一端に接続されるとともにチャージポンプ20の出力端子に接続され、他端はパッドPADに接続されている。
ここで、抵抗素子R71は、本開示における「第1の抵抗素子」の一具体例に対応する。容量素子C73は、本開示における「第1の容量素子」の一具体例に対応する。スイッチSW72は、本開示における「第1のスイッチ」の一具体例に対応する。容量素子C81は、本開示における「第2の容量素子」の一具体例に対応する。スイッチSW77は、本開示における「第2のスイッチ」の一具体例に対応する。容量素子C78は、本開示における「第4の容量素子」の一具体例に対応する。スイッチSW79は、本開示における「第3のスイッチ」の一具体例に対応する。容量素子C80は、本開示における「第5の容量素子」の一具体例に対応する。可変抵抗RV3は、本開示における「第3の抵抗素子」の一具体例に対応する。
図25Aは、動作モードM1におけるループフィルタ70の一構成例を表すものであり、図25Bは、動作モードM2におけるループフィルタ70の一構成例を表すものである。動作モードM1では、図25Aに示したように、スイッチSW72,SW76,SW79はオフ状態であり、スイッチSW77はオン状態であり、また、パッドPADに外部部品は接続しない。一方、動作モードM2では、図25Bに示したように、スイッチSW72,SW76,SW79はオン状態であり、スイッチSW77はオフ状態であり、パッドPADに外部部品である容量素子Cextを接続する。よって、動作モードM1,M2に係らず、可変抵抗RV3(抵抗素子R74,R75およびスイッチSW76)を通る経路が信号経路Pになる。
このループフィルタ70の等価回路は、図10に示したものと同じである。すなわち、ループフィルタ70を用いた位相同期回路3は、3次の位相同期回路である。
動作モードM1では、図25Aに示したように、抵抗素子R71が等価抵抗R1に対応し、抵抗素子R74が等価抵抗R2に対応し、容量素子C81が等価容量C0に対応し、容量素子C73,C78が等価容量C1に対応し、容量素子C80が等価容量C2に対応する。なお、スイッチSW76がオフ状態であるため、抵抗素子R75は電気的に無視することができ、また、パッドPADに外部部品が接続されていないため、抵抗素子R82は電気的に無視することができる。
一方、動作モードM2では、図25Bに示したように、抵抗素子R82が等価抵抗R1に対応し、抵抗素子R74,75が等価抵抗R2に対応し、容量素子C73,C81が等価容量C0に対応し、容量素子Cextが等価容量C1に対応し、容量素子C78,C80が等価容量C2に対応する。なお、スイッチSW71がオン状態であるため、抵抗素子R71は電気的に無視することができる。
このように、位相同期回路3では、容量素子C73の一端にスイッチSW72,SW77を接続し、動作モードM1,M2において、容量素子C73の役割を切り替えるようにしている。具体的には、容量素子C73は、動作モードM1(図25A)では、容量素子C78とともに等価容量C1を構成し、動作モードM2(図25B)では、容量素子C81とともに等価容量C0を構成する。これにより、動作モードM1,M2の両方において容量素子C73を使用するため、チップの面積を有効に活用することができる。
また、位相同期回路3では、容量素子C81の一端は、動作モードM1,M2のいずれにおいても、信号経路Pに接続している。具体的には、容量素子C81は、動作モードM1(図25A)では、単独で等価素子C0を構成し、動作モードM2(図25B)では、容量素子C73とともに等価容量C0を構成する。このように、位相同期回路3では、動作モードM1,M2の両方において容量素子C81を使用するため、チップの面積を有効に活用することができる。
図26Aは、チャージポンプ20およびループフィルタ70の具体的な設定例を表すものであり、図26Bは、図26Aに示したように設定したときの等価抵抗R1,R2および等価容量C0〜C2の値を表すものである。
チャージポンプ20では、図26A,26Bに示したように、動作モードM1における電流Icpの値をI[mA]に設定し、動作モードM2における電流Icpの値をI×50[mA]に設定している。すなわち、動作モードM2における電流Icpの値を、動作モードM1の場合と比べて50倍にすることができる。
ループフィルタ70では、図26Aに示したように、抵抗素子R71の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子R82の抵抗値を2[kohm]に設定している。これにより、図26Bに示したように、動作モードM1における等価抵抗R1の値を100[kohm]にすることができるとともに、動作モードM2における等価抵抗R1の値を2[kohm]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価抵抗R1の値を、動作モードM1の場合と比べて1/50にすることができる。
また、ループフィルタ70では、図26Aに示したように、抵抗素子R74の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子R51の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子R74の抵抗値を100[kohm]に設定し、抵抗素子R75の抵抗値を2.04[kohm]に設定している。これにより、図26Bに示したように、動作モードM1における等価抵抗R2の値を100[kohm]にすることができるとともに、動作モードM2における等価抵抗R2の値を2[kohm]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価抵抗R2の値を、動作モードM1の場合と比べて1/50にすることができる。
また、ループフィルタ70では、図26Aに示したように、容量素子C81の容量値を1[pF]に設定し、容量素子C73の容量値を50[pF]に設定し、容量素子C81の容量値を1[pF]に設定している。これにより、図26Bに示したように、動作モードM1における等価容量C0の値を1[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C0の値を51[pF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C0の値を、動作モードM1の場合と比べて約50倍にすることができる。
また、ループフィルタ70では、図26Aに示したように、容量素子C73,C78の容量値を50[pF]にそれぞれ設定し、容量素子Cextの容量値を4.7[nF]に設定している。これにより、図26Bに示したように、動作モードM1における等価容量C1の値を100[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C1の値を4.7[nF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C1の値を、動作モードM1の場合と比べて約50倍にすることができる。
また、ループフィルタ70では、図26Aに示したように、容量素子C80の容量値を1[pF]に設定し、容量素子C78の容量値を50[pF]に設定している。これにより、図26Bに示したように、動作モードM1における等価容量C2の値を1[pF]にすることができるとともに、動作モードM2における等価容量C1の値を51[pF]にすることができる。すなわち、動作モードM2における等価容量C1の値を、動作モードM1の場合と比べて約50倍にすることができる。
このように、動作モードM2における等価抵抗R1,R2の値は、動作モードM1の場合に比べて1/50であり、動作モードM2における等価容量C0〜C2の値は、動作モードM1の場合に比べて約50倍である。これにより、動作モードM2におけるループフィルタ70のトランスインピーダンスは、動作モードM1の場合に比べて約1/50になる。一方、動作モードM2における電流Icpの値は、動作モードM1の場合に比べて50倍である。よって、閉ループ伝達関数は、動作モードM1,M2に係らず、ほぼ同等になる。これにより、位相同期回路3では、動作モードM1,M2において、ほぼ同じ応答特性や安定性を実現することができる。
このように構成しても、上記第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
[変形例3−1]
上記実施の形態に係るループフィルタ70に、上記第1の実施の形態の変形例1−1〜1−3を適用してもよい。
上記実施の形態に係るループフィルタ70に、上記第1の実施の形態の変形例1−1〜1−3を適用してもよい。
<4.適用例>
次に、上記実施の形態および変形例で説明した位相同期回路の適用例について説明する。
次に、上記実施の形態および変形例で説明した位相同期回路の適用例について説明する。
図27は、上記実施の形態等の位相同期回路が適用されるテレビジョン装置の外観を表すものである。このテレビジョン装置は、例えば、映像表示画面部510や本体部511を有している。このテレビジョン装置のチューナは、上記実施の形態等に係る位相同期回路を含んで構成されている。
上記実施の形態等の位相同期回路は、このようなテレビジョン装置の他、スマートフォンや携帯型情報機器など、有線や無線により通信を行う装置、その他、計測機器や試験装置などの様々な分野の電子機器に適用することが可能である。
以上、いくつかの実施の形態および変形例、ならびに電子機器への適用例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の各実施の形態等では、容量素子C31,C32,C33,C37,C39,C54,C58,C59,C73,C78,C80,C81の他端を接地したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、接地レベルとは異なるレベルの直流電圧を印加してもよい。また、上記の各実施の形態等では、これらの容量素子の他端に同じ電圧(接地レベル)を供給したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、互いに異なる電圧を印加してもよい。
また、例えば、上記の各実施の形態等では、動作モードM1,M2の間で、閉ループ伝達関数CL(s)をほぼ等しくしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、異なるようにしてもよい。また、上記の各実施の形態等では、動作モードM1,M2の間で、同じ等価回路の構成(トポロジ)にしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、互いに異なる等価回路の構成にしてもよい。また、上記の各実施の形態等では、2つの動作モードM1,M2を設けたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、3つ以上の動作モードを設けてもよい。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また他の効果があってもよい。
なお、本技術は以下のような構成とすることができる。
(1)第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較する位相比較部と、
前記位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部と
を備え、
前記ループフィルタは、
信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、
前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、
前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、
前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子と
を有する
位相同期回路。
前記位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部と
を備え、
前記ループフィルタは、
信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、
前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、
前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、
前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子と
を有する
位相同期回路。
(2)前記第3のノードは、前記第1のノードに接続されている
前記(1)に記載の位相同期回路。
前記(1)に記載の位相同期回路。
(3)前記制御電圧は、前記第1のノードにおける電圧である
前記(2)に記載の位相同期回路。
前記(2)に記載の位相同期回路。
(4)前記ループフィルタは、
前記第1のノードおよび前記第3のノードと、前記信号経路上の第4のノードとの間に挿設された第2の抵抗素子と、
前記第4のノードと第3の直流電源との間に挿設された第3の容量素子と
をさらに有する
前記(2)に記載の位相同期回路。
前記第1のノードおよび前記第3のノードと、前記信号経路上の第4のノードとの間に挿設された第2の抵抗素子と、
前記第4のノードと第3の直流電源との間に挿設された第3の容量素子と
をさらに有する
前記(2)に記載の位相同期回路。
(5)前記制御電圧は、前記第4のノードにおける電圧である
前記(4)に記載の位相同期回路。
前記(4)に記載の位相同期回路。
(6)前記ループフィルタは、
前記第2のノードと第5のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と異なるオンオフ状態に設定される第2のスイッチと、
前記第5のノードと第4の直流電源との間に挿設された第4の容量素子と、
前記第5のノードと前記信号経路上の第6のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と同じオンオフ状態に設定される第3のスイッチと、
前記第6のノードと第5の直流電源との間に挿設された第5の容量素子と、
前記第1のノードと前記第6のノードとの間に挿設された第3の抵抗素子と
をさらに有する
前記(2)に記載の位相同期回路。
前記第2のノードと第5のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と異なるオンオフ状態に設定される第2のスイッチと、
前記第5のノードと第4の直流電源との間に挿設された第4の容量素子と、
前記第5のノードと前記信号経路上の第6のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と同じオンオフ状態に設定される第3のスイッチと、
前記第6のノードと第5の直流電源との間に挿設された第5の容量素子と、
前記第1のノードと前記第6のノードとの間に挿設された第3の抵抗素子と
をさらに有する
前記(2)に記載の位相同期回路。
(7)前記第3の抵抗素子は可変抵抗素子である
前記(6)に記載の位相同期回路。
前記(6)に記載の位相同期回路。
(8)前記ループフィルタは、
パッドと、
前記第1のノードと前記パッドとの間に挿設された第4の抵抗素子と
をさらに有する
前記(2)から(7)のいずれかに記載の位相同期回路。
パッドと、
前記第1のノードと前記パッドとの間に挿設された第4の抵抗素子と
をさらに有する
前記(2)から(7)のいずれかに記載の位相同期回路。
(9)前記ループフィルタは、
パッドと、
前記第1のノードと第7のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と同じオンオフ状態に設定される第4のスイッチと、
前記第7のノードと前記パッドとの間に挿設された第5の抵抗素子と
をさらに有する
前記(2)から(7)のいずれかに記載の位相同期回路。
パッドと、
前記第1のノードと第7のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と同じオンオフ状態に設定される第4のスイッチと、
前記第7のノードと前記パッドとの間に挿設された第5の抵抗素子と
をさらに有する
前記(2)から(7)のいずれかに記載の位相同期回路。
(10)前記ループフィルタは、
前記第1のノードと第6の直流電源との間に挿設された第6の容量素子と、
前記第1のノードと第8のノードとの間に挿設された第6の抵抗素子と、
前記第8のノードと前記第3のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と異なるオンオフ状態に設定される第5のスイッチと
をさらに有する
前記(1)に記載の位相同期回路。
前記第1のノードと第6の直流電源との間に挿設された第6の容量素子と、
前記第1のノードと第8のノードとの間に挿設された第6の抵抗素子と、
前記第8のノードと前記第3のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と異なるオンオフ状態に設定される第5のスイッチと
をさらに有する
前記(1)に記載の位相同期回路。
(11)前記第1の抵抗素子は可変抵抗素子である
前記(10)に記載の位相同期回路。
前記(10)に記載の位相同期回路。
(12)前記ループフィルタは、前記第1のノードに接続されたパッドをさらに有する
前記(10)または(11)に記載の位相同期回路。
前記(10)または(11)に記載の位相同期回路。
(13)前記ループフィルタは、
パッドと、
前記第1のノードと前記パッドとの間に挿設された、第7の抵抗素子、第6のスイッチ、または、互いに直列接続された前記第7の抵抗素子または前記第6のスイッチと
をさらに有する
前記(10)または(11)に記載の位相同期回路。
パッドと、
前記第1のノードと前記パッドとの間に挿設された、第7の抵抗素子、第6のスイッチ、または、互いに直列接続された前記第7の抵抗素子または前記第6のスイッチと
をさらに有する
前記(10)または(11)に記載の位相同期回路。
(14)前記位相比較部は、前記ループフィルタに対して、前記比較結果に応じたパルス幅および極性を有するパルス電流を供給する
前記(1)から(13)のいずれかに記載の位相同期回路。
前記(1)から(13)のいずれかに記載の位相同期回路。
(15)前記ループフィルタは、前記位相比較部の出力端子と、前記第1のノードとの間に挿設された第8の抵抗素子をさらに有し、
前記位相比較部は、前記出力端子から前記比較結果に応じたパルス幅のパルス電圧を出力する
前記(1)から(12)のいずれかに記載の位相同期回路。
前記位相比較部は、前記出力端子から前記比較結果に応じたパルス幅のパルス電圧を出力する
前記(1)から(12)のいずれかに記載の位相同期回路。
(16)前記第1のスイッチのオンオフを制御するとともに、そのオンオフに対応してループ利得を切り替える制御部をさらに備えた
前記(1)から(15)のいずれかに記載の位相同期回路。
前記(1)から(15)のいずれかに記載の位相同期回路。
(17)前記位相比較部は、前記ループフィルタに対して、前記比較結果に応じたパルス幅および極性を有するパルス電流を供給し、
前記制御部は、前記パルス電流の電流値を変化させることにより、前記ループ利得を切り替える
前記(16)に記載の位相同期回路。
前記制御部は、前記パルス電流の電流値を変化させることにより、前記ループ利得を切り替える
前記(16)に記載の位相同期回路。
(18)位相同期回路と、
前記位相同期回路に接続される1または複数の個別部品と
を備え、
第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較する位相比較部と、
前記位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部と
を有し
前記ループフィルタは、
信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、
前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、
前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、
前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子と
を含む
位相同期モジュール。
前記位相同期回路に接続される1または複数の個別部品と
を備え、
第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較する位相比較部と、
前記位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部と
を有し
前記ループフィルタは、
信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、
前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、
前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、
前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子と
を含む
位相同期モジュール。
(19)第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較して、その比較結果を、信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子とを有するループフィルタに供給し、
前記第1のスイッチをオン状態またはオフ状態にすることにより制御電圧を生成し、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力する
位相同期方法。
前記第1のスイッチをオン状態またはオフ状態にすることにより制御電圧を生成し、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力する
位相同期方法。
1,1A〜1C,2,3…位相同期回路、11…位相比較回路、12,18…制御回路、14…発振回路、15…分周回路、19…電圧駆動回路、20…チャージポンプ、21,22…電流源、23,24…スイッチ、30,30A,30B,30D,40,50,50A〜50C,70…ループフィルタ、CCP,CSW…制御信号、CLK,CLK1,CLK2…クロック信号、Cext,C0〜C3…等価容量、C32,C33,C37,C39,C54,C58,C59,C73,C78,C80,C81…容量素子、Icp…電流、M1,M2…動作モード、PAD…パッド、R0〜R3…等価抵抗、R31,R34,R36,R38,R41,R42,R51,R52,R55,R71,R74,R75,R82…抵抗素子、RV1〜RV3…可変抵抗、SW35,SW40,SW43,SW53,SW56,SW57,SW72,SW76,SW77,SW79…スイッチ、Vctrl…電圧。
Claims (19)
- 第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較する位相比較部と、
前記位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部と
を備え、
前記ループフィルタは、
信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、
前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、
前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、
前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子と
を有する
位相同期回路。 - 前記第3のノードは、前記第1のノードに接続されている
請求項1に記載の位相同期回路。 - 前記制御電圧は、前記第1のノードにおける電圧である
請求項2に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、
前記第1のノードおよび前記第3のノードと、前記信号経路上の第4のノードとの間に挿設された第2の抵抗素子と、
前記第4のノードと第3の直流電源との間に挿設された第3の容量素子と
をさらに有する
請求項2に記載の位相同期回路。 - 前記制御電圧は、前記第4のノードにおける電圧である
請求項4に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、
前記第2のノードと第5のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と異なるオンオフ状態に設定される第2のスイッチと、
前記第5のノードと第4の直流電源との間に挿設された第4の容量素子と、
前記第5のノードと前記信号経路上の第6のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と同じオンオフ状態に設定される第3のスイッチと、
前記第6のノードと第5の直流電源との間に挿設された第5の容量素子と、
前記第1のノードと前記第6のノードとの間に挿設された第3の抵抗素子と
をさらに有する
請求項2に記載の位相同期回路。 - 前記第3の抵抗素子は可変抵抗素子である
請求項6に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、
パッドと、
前記第1のノードと前記パッドとの間に挿設された第4の抵抗素子と
をさらに有する
請求項2に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、
パッドと、
前記第1のノードと第7のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と同じオンオフ状態に設定される第4のスイッチと、
前記第7のノードと前記パッドとの間に挿設された第5の抵抗素子と
をさらに有する
請求項2に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、
前記第1のノードと第6の直流電源との間に挿設された第6の容量素子と、
前記第1のノードと第8のノードとの間に挿設された第6の抵抗素子と、
前記第8のノードと前記第3のノードとの間に挿設され、前記第1のスイッチのオンオフ状態と異なるオンオフ状態に設定される第5のスイッチと
をさらに有する
請求項1に記載の位相同期回路。 - 前記第1の抵抗素子は可変抵抗素子である
請求項10に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、前記第1のノードに接続されたパッドをさらに有する
請求項10に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、
パッドと、
前記第1のノードと前記パッドとの間に挿設された、第7の抵抗素子、第6のスイッチ、または、互いに直列接続された前記第7の抵抗素子または前記第6のスイッチと
をさらに有する
請求項10に記載の位相同期回路。 - 前記位相比較部は、前記ループフィルタに対して、前記比較結果に応じたパルス幅および極性を有するパルス電流を供給する
請求項1に記載の位相同期回路。 - 前記ループフィルタは、前記位相比較部の出力端子と、前記第1のノードとの間に挿設された第8の抵抗素子をさらに有し、
前記位相比較部は、前記出力端子から前記比較結果に応じたパルス幅のパルス電圧を出力する
請求項1に記載の位相同期回路。 - 前記第1のスイッチのオンオフを制御するとともに、そのオンオフに対応してループ利得を切り替える制御部をさらに備えた
請求項1に記載の位相同期回路。 - 前記位相比較部は、前記ループフィルタに対して、前記比較結果に応じたパルス幅および極性を有するパルス電流を供給し、
前記制御部は、前記パルス電流の電流値を変化させることにより、前記ループ利得を切り替える
請求項16に記載の位相同期回路。 - 位相同期回路と、
前記位相同期回路に接続される1または複数の個別部品と
を備え、
第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較する位相比較部と、
前記位相比較部における比較結果に基づいて制御電圧を生成するループフィルタと、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力するクロック信号生成部と
を有し
前記ループフィルタは、
信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、
前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、
前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、
前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子と
を含む
位相同期モジュール。 - 第1のクロック信号の位相と、第2のクロック信号の位相とを比較して、その比較結果を、信号経路上の第1のノードと、第2のノードとの間に挿設された第1の抵抗素子と、前記第2のノードと第1の直流電源との間に挿設された第1の容量素子と、前記第2のノードと前記信号経路上の第3のノードとの間に挿設された第1のスイッチと、前記第3のノードと第2の直流電源との間に挿設された第2の容量素子とを有するループフィルタに供給し、
前記第1のスイッチをオン状態またはオフ状態にすることにより制御電圧を生成し、
前記制御電圧に応じた周波数を有するクロック信号を生成し、前記第2のクロック信号として出力する
位相同期方法。
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