JP2015053439A - 非接触電力伝送装置 - Google Patents

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Masashi Yoshihiro
昌史 吉弘
大貫 悟
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Abstract

【課題】送電および受電コイルを包囲する電磁波シールドの構造を改良し、電磁波ノイズを十分に低減しながら電力伝送効率の低下を抑制可能とする。
【解決手段】送受電コイル4、5はそれぞれ、平板状の筐体底面部11、14及び筐体底面部を覆った筐体蓋部12、15により形成されたケース内に収容され、各々の筐体底面部の側を対向させる。筐体蓋部は、天板部12a、15a及びコイルの側部の周囲を包囲する側板部12b、15bを備え、天板部に対応する天板領域と側板部に対応する側板領域を含む導電性の電磁波シールド部16、17が設けられて、コイルの周囲を包囲する。電磁波シールド部の天板領域と側板領域の境界部には、側板部の全周に亘って延在する境界領域分離帯が設けられて両領域間を電気的に分離し、電磁波シールド部の側板領域には、一か所以上の側板領域分離帯が設けられて、側板領域分離帯を挟んで周方向において電気的に分離している。
【選択図】図1

Description

本発明は、送電装置の送電コイルと受電装置の受電コイル間の電気磁気的な結合を介して電力伝送を行う非接触電力伝送装置に関し、特に、送電及び受電コイルに設けられる電磁波シールドによる電力伝送効率の低下を抑制する構造に関する。
非接触で電力を伝送する方法として、電磁誘導による電磁誘導方式、電界または磁界共鳴を介した共鳴給電方式、電波によるマイクロ波送電方式、あるいは可視光領域の電磁波(光)によるレーザ送電方式が知られている。この中で既に実用化されているのは、電磁誘導方式である。これは簡易な回路(トランス方式)で実現可能であるなどの優位性はあるが、送電距離が短いという課題もある。そこで、共振を利用して電力を数m先まで伝送する共鳴給電方式が提案され、この技術を利用した製品開発が、電機機器、自動車等を主な対象として進められている。
一方、携帯電話やPDAなどのモバイル機器の無線による大容量のデータ通信は、必然的に大容量の電力を必要とし、それは電池容量の拡大要求となる。しかし、現在のリチウムイオン電池では十分な電池容量を確保することが困難である。非接触電力伝送はそれを補うものとして注目されている。このような観点からすると今後は、大容量の情報通信と無線電力伝送が一体となった開発、製品化が進むものと予想される。
ここで、共鳴給電方式による非接触電力伝送に特化して考えてみると、以下のような課題がある。まず、非接触電力伝送の形態自体は従来の電磁誘導と似ており、送電コイルと受電コイルの間に発生させる電磁波による電気磁気的な結合により行われる。但し、両コイル間の相互誘導的な結合は小さく、コイル自体のQ値を高めることを特徴とする。ここでQ値を高めるためには、送電コイルおよび受電コイルの銅損を小さくすることが最も有効な手段である。そのため、コイルを形成する線材の工夫をし、また、コイルの近くには何も存在しない状態を確保することが望ましい。
一方、共鳴給電に限らないが、非接触電力伝送では動作に際して電磁波の発生を伴う。従って、コイル周辺に電磁波シールドを配置して、不要な電磁波ノイズの放出を抑制し、非接触電力伝送装置の周囲の電子デバイスに対する悪影響を回避する必要が有る。この相反する条件、即ち、コイルの銅損を少なくしながら電磁波ノイズを減らすためには、コイルを取り囲む電磁波シールドの設計が重要であり、様々な工夫がされつつある。
例えば特許文献1に開示された非接触電力伝送では、送電コイル及び受電コイルに近接して導電性シールド板が配置されている。この導電性シールド板にはスリットが設けられ、コイルに近接した導電性シールド板に発生する渦電流を低減させることにより、渦電流損失による送電効率の低下を抑制している。
特開2012−134374号公報
特許文献1に開示された構成により、電力伝送効率をある程度は維持する事が可能であるが、本発明者らによるコイルを囲む金属性シールド筺体を用いた検討により、必ずしも十分な効果が得られないことが判った。
すなわち、送電コイルおよび受電コイルの側部の周囲を包囲して設けられた金属性シールド筺体内では、コイルが発生する磁界によって、コイル側部の周囲方向にループ電流が流れる。これに起因する逆電流が電力伝送効率を低減させる。従って、そのようなループ電流が流れないように、金属性シールド筺体の構造を改良する必要がある。
また、コイル面とそれに対向する位置のシールド面との距離、及びコイル側面とシールド面との距離の両方に、電力伝送効率が大きく依存することが分かった。従って、より低ノイズにして、更には筺体を小型化するためには、送電コイルおよび受電コイルを収容する筺体の側面にも工夫をする必要がある。
本発明は、送電および受電コイルを包囲する電磁波シールドの構造を改良して、電磁波ノイズを十分に低減しながら電力伝送効率の低下を抑制可能とした非接触電力伝送装置を提供することを目的とする。
本発明の非接触電力伝送装置は、共振容量に相当するコンデンサが付加された送電コイル、及び前記送電コイルに高周波電力を給電する送電回路を有する送電装置と、共振容量に相当するコンデンサが付加された受電コイル、及び前記受電コイルで発生した電力を負荷へ伝送する受電回路を有する受電装置とを備える。前記送電コイル及び前記受電コイルはそれぞれ、平板状の筐体底面部及び前記筐体底面部を覆った筐体蓋部により形成されたケース内に収容されており、各々の前記筐体底面部の側を対向させた状態を電力伝送時の配置として構成される。前記筐体蓋部は、前記筐体底面部と対向する天板部及び前記コイルの側部の周囲を包囲する側板部を備え、前記天板部に対応する天板領域と前記側板部に対応する側板領域を含む導電性の電磁波シールド部が設けられて、前記コイルの周囲を包囲している。
上記課題を解決するために、本発明の非接触電力伝送装置は、前記電磁波シールド部の前記天板領域と前記側板領域の境界部には、前記側板部の全周に亘って延在する境界領域分離帯が設けられて両領域間を電気的に分離し、前記電磁波シールド部の前記側板領域には、一か所以上の側板領域分離帯が設けられて、前記側板領域分離帯を挟んで周方向において電気的に分離していることを特徴とする。
上記構成の非接触電力伝送装置によれば、電磁波シールド部の天板領域と側板領域が電気的に分離され、更に側板領域は、一か所以上で周方向において電気的に分離されているため、大きなループ電流が発生しなくなり、非接触電力伝送特性を劣化させる逆電流の発生が回避される。これにより、電磁波ノイズを低減しながら高効率の非接触電力伝送を行うことができる。また、電磁波シールド部が設けられたケースのサイズを小さくすることが可能となり、装置の小型化に寄与することができる。
本発明の実施の形態1における非接触電力伝送装置の構成を示す断面図 同非接触電力伝送装置における送電コイルを収容した送電部ケースの一部を構成する筐体蓋部の斜視図 同筐体蓋部の一部を拡大して示した斜視図 実施の形態2における非接触電力伝送装置のコイルを収容したケースの一部を構成する筐体蓋部の斜視図 同筺体蓋部の天板部と側板部の結合部を拡大して示した断面図 同筺体蓋部の天板部と側板部の結合部の他の構造例を示す断面図 同筺体蓋部の分割側板どうしの結合部の他の構造例を示す断面図 同筺体蓋部の構造を用いた場合の、電力伝送効率が最大になったときの、側板部の高さHと天板部の一辺の長さLの関係を示す図 同筺体蓋部の構造を用いた場合の、天板部の一辺の長さLと側板部の高さHの和(H+L)/Dに対する電力伝送効率の関係を示す図
本発明の非接触電力伝送装置は、上記構成を基本として、以下のような形態をとることができる。
すなわち、前記筐体蓋部は、非導電性の枠体により骨格構造が形成され、前記枠体の内面に設けられた導電性のシールド材が前記電磁波シールド部として機能し、前記シールド材に設けられた分離溝が前記境界領域分離帯及び前記側板領域分離帯として機能する構成とすることができる。
また、前記シールド材は金属皮膜または導電性金属テープにより形成することができる。
また、前記筐体蓋部は、金属板からなる枠体により骨格構造が形成され、前記金属板は、前記天板部及び前記側板部が別体に分離して形成され、前記側板部は周囲方向において複数個の部分側板に分離して形成されており、少なくとも、前記天板部と前記側板部の結合部および前記部分側板同士の結合部では、当該各部材の当接箇所には絶縁材が介在しており、前記金属板が前記電磁波シールド部として機能し、前記絶縁材が前記境界領域分離帯及び前記側板領域分離帯として機能する構成とすることができる。
また、前記天板部及び前記側板部は、その端部に互いに重なり合った重なり部を有し、前記重なり部に絶縁材を挟んで結合している構成とすることができる。
また、前記部分側板の端部と部分側板の端部は互いに重なり合った重なり部を形成し、前記重なり部に絶縁材を挟んで結合している構成とすることができる。
また、筐体蓋部の内面全体に前記電磁波シールド部を設け、前記送電コイル及び前記受電コイルは正方形状または長方形状であって、長辺の長さをD1、短辺の長さをD2とし、前記筐体蓋部の天板部の長辺をL1及び短辺をL2とし、前記側板部の高さをHとしたとき、比(H+L1)/D1、及び比(H+L2)/D2が、いずれも1.4以上に設定されている構成とすることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の実施の形態は、本発明を具現化した一例を示したものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1における磁界共鳴を利用した非接触電力伝送装置の構成を示す模式断面図である。この非接触電力伝送装置は、送電装置1と受電装置2を含み、壁3などの介在物を挟んで送電装置1と受電装置2を互いに向かい合わせて配置される。送電装置1は送電コイル4を、受電装置2は受電コイル5を備え、送電コイル4と受電コイル5は、壁3を挟んで互いに対向するように配置される。送電コイル4と受電コイル5の間の磁気結合等の作用、例えば磁界共鳴により非接触電力伝送を行う。
図示を省略したが、送電装置1は、シールドされたコネクタとシールド線を介して送電コイル4と接続された送電回路を有する。送電回路は、電源と、送電コイル4を駆動する駆動回路を備えている。同様に、受電装置2には受電コイル5と接続された整流回路が格納されており、シールドされたコネクタとシールド線を介して、負荷回路と接続されている。
送電コイル4の上面にはフェライトシート6が配置され、さらにその上に共振用キャパシタ7が配置されて、送電共振器(4、6、7)を構成している。受電コイル5の上面にはフェライトシート8が配置され、さらにその上に共振用キャパシタ9が配置されて、受電共振器(5、8、9)を構成している。
送電共振器(4、6、7)は、樹脂製の筐体により形成された送電部ケース10内に収容されている。送電部ケース10は、壁3に当接した平板状の筐体底面部11と、筐体底面部11の上面領域を覆った筐体蓋部12からなる。筐体蓋部12は、筐体底面部11に対向する天板部12aと、送電コイル4の側部の周囲を包囲する側板部12bからなる。送電コイル4は、筐体底面部11上に載置されている。筐体蓋部12は、図2Aに示すように、射出成型により樹脂で一体に形成されている。
受電共振器(5、8、9)は、樹脂製の筐体により形成された受電部ケース13内に収容されている。受電部ケース13は、壁3に当接した平板状の筐体底面部14と、筐体底面部14の上面領域を覆った筐体蓋部15からなる。筐体蓋部15は、筐体底面部14に対向する天板部15aと、受電コイル5の側部の周囲を包囲する側板部15bからなる。受電コイル5は、筐体底面部14上に載置されている。筐体蓋部15も筐体蓋部12と同様、図2Aに示したように、射出成型により樹脂で一体に形成されている。送電部ケース10及び送電部ケース13は、各々の筐体底面部11、14の側を対向させて壁3上に配置される。
送電部ケース10の筐体蓋部12の内面には、導電性の天板シールド材16と側板シールド材17からなる電磁波シールド部が設置されて、送電コイル4の周囲を包囲している。すなわち、電磁波シールド部は、天板部12aに対応する天板領域が天板シールド材16によって、側板部12bに対応する側板領域が側板シールド材17によって形成されている。
受電部ケース13の筐体蓋部15の内面にも、導電性の天板シールド材18と側板シールド材19からなる電磁波シールド部が設置されて、受電コイル5の周囲を包囲している。すなわち、電磁波シールド部は、天板部15aに対応する天板領域が天板シールド材18によって、側板部15bに対応する側板領域が側板シールド材19によって形成されている。
シールド材16〜19は、送電コイル4及び受電コイル5から不要な電磁波ノイズが外部に放出されることを抑制する。上述のとおり、筐体蓋部12、15は、非導電性である樹脂製の枠体により骨格構造が形成され、電磁波シールド部は、枠体の内面に設けられたシールド材16〜19により形成されている。
天板シールド材16(電磁波シールド部の天板領域)と側板シールド材17(電磁波シールド部の側板領域)の境界部には、側板部12bの全周に亘って延在する境界領域分離帯が設けられ、両領域間が電気的に絶縁されている。また、側板シールド材17には、一か所以上の側板領域分離帯が設けられて周方向において電気的に絶縁されている。天板シールド材18、側板シールド材19についても同様である。これについて、図2Bを参照して説明する。
図2Bは、図2Aの円Aで囲まれた部分について、送電部ケース10の筐体蓋部12に、天板シールド材16及び側板シールド材17が設置された状態を拡大して示した図である。天板シールド材16と側板シールド材17の境界部分には、側板部12bの全周に亘って切り欠き状の分離溝20(境界領域分離帯)が設けられている。これにより、天板シールド材16と側板シールド材17の間が完全に電気的に絶縁されている。さらに、側板シールド材17には、側板部12bの周方向において、一か所以上に分離溝21(側板領域分離帯)が設けられている。これにより、分離溝21を挟んで対向する端部間では電気的に絶縁されている。
電気的な絶縁構造をこのように形成することにより、側板シールド材17中に大きなループ電流が発生しなくなり、非接触電力伝送特性を劣化させる逆電流が少なくなることが判明した。
図示は省略するが、受電部ケース13の筐体蓋部15においても、送電部ケース10の場合と同様、天板シールド材18と側板シールド材19の境界部分には分離溝(境界領域分離帯)が設けられている。これにより、側板部15bの全周に亘って、天板シールド材18と側板シールド材19の間が完全に電気的に絶縁されている。さらに、側板シールド材19は、側板部15bの周方向において、一か所以上に分離溝(側板領域分離帯)が設けられて、分離溝を挟んで対向する端部間は電気的に絶縁されている。
シールド材16〜19は、例えば、筐体蓋部12、15の内壁全面にめっきで金属層を付着させ、あるいは、ニッケルベースの導電性塗料で導電性塗装膜を形成することにより設けることができる。あるいは、導電性金属テープなどを貼り付けることにより形成してもよい。なお、用いる金属は、磁性を持たないものが良い。なお、フェライトシート6、8は、送電コイル4および受電コイル5のインダクタンスを増加させるためとともに、及びシールド材16〜19の影響を低減するために設置される。
上記構成に基づき、送電部ケース10の筐体蓋部12及び受電部ケース13の筐体蓋部15を作製した。以下の説明では、図2Aに示すように、筐体蓋部12の天板部12aの長辺の長さをL1、短辺の長さをL2とする。但し、長辺L1、短辺L2は、筐体蓋部12の内側の寸法である。また、側板部12bの短辺の長さすなわち筐体蓋部12の高さをHとする。筐体蓋部15の各部寸法についても同様に記述する。
筐体蓋部12、15の寸法を、L1=L2=L=210mm、H=15mmとした。射出成型により、この筐体蓋部12、15を作製し、内壁全面にニッケルベースの導電性塗料で導電性塗装膜を形成した。但し、分離溝20、21は形成せず、シールド材16〜19としては完成していない状態とした。
送電コイル4、受電コイル5として外径φ200mm、50ターンのコイルを用い、200mm×200mm×1mmのフェライトシート6、8を用いて、コイルに接して取り付けて、送電共振器(4、6、7)、受電共振器(5、8、9)を作製した。これを、上述の筐体蓋部12、15を筐体底面部11、14と組み合わせた送電部ケース10及び受電部ケース13内に配置した。
送電コイル4と受電コイル5を100mmの距離で対向させ、電力伝送効率の測定を行ったところ、電力伝送効率は約55%であった。
一方、図2Bに図示したように、筐体蓋部12、15の内壁面の導電性塗装膜に分離溝20、21を設けて、内壁各面の絶縁構造を有するシールド材16〜19を形成した。この状態で電力伝送効率の測定を行ったところ、電力伝送効率は約70%に向上した。
本実施の形態においては、送電部ケース10及び受電部ケース13を角型とし、切り欠き状の分離溝20、21によって絶縁したが、丸型ケースやその他の形状でも同様の効果は得られる。また、絶縁を得るための切り欠きを用いず、マスキングで塗装を切ってもよい。
<実施の形態2>
実施の形態2における非接触電力伝送装置について、図3〜図5Bを参照して説明する。本実施の形態においては、送電部ケース及び受電部ケースの筐体蓋部の構成が、実施の形態1の場合と相違する。筐体蓋部の構成を図3に斜視図で示す。
本実施の形態では、筐体蓋部の骨格構造を金属板からなる枠体により形成する。すなわち、金属板により、天板部22及び側板部23(部分側板23a〜23dの集合体を示す)を、相互に分離された別体として形成する。また、側板部23は、周囲方向において複数個の部分側板23a〜23dに分割して形成する。金属板は、そのままの状態で用いることも可能であるし、更には金属板の上に電気伝導性が良い金属をめっきしたり、或いは金属テープなどを付加することも可能である。
部分側板23a〜23cおよび天板22は、すべて表面に絶縁処理が施されている。これにより、天板部22及び側板部23の間は、電気的に絶縁状態となる。部分側板23aと部分側板23b、23dの間も電気的に絶縁され、しかも隙間なく結合されている。部分側板23b、23dと部分側板23cの間も電気的に絶縁され、しかも隙間なく結合されている。
天板部22と側板部23の間の結合は、図4に示すような構造にすることができる。すなわち、側板部23の内面には、周方向に延びる溝24が設けられ、この溝24に嵌め込む形で天板部22が取り付けられる。このように形成された筐体蓋部が、筐体底面部25上に載置されて、送電部ケース及び受電部ケースを構成する。
以上のようにして、天板部22及び側板部23の結合部、および部分側板23a〜23dどうしの結合部では、各部材の当接箇所には絶縁材が介在した構造が形成される。この構造によれば、天板部22及び側板部23の金属板により電磁波シールド部が構成され、各部材の当接箇所の絶縁材により、境界領域分離帯及び側板領域分離帯が構成される。なお、金属板の絶縁処理は、少なくとも、天板部22及び側板部23が接触する箇所、および部分側板23a〜23dどうしが接触する箇所に施されればよい。
実施の形態1と同様に、電力伝送効率の測定を行ったところ、電力伝送効率は約75%であった。
天板部と側板部の間の結合、及び部分側板どうしの結合には、図4に示した構造に代えて、図5Aおよび図5Bに示す構造を用いることができる。図5Aは、天板部26と側板部27の結合部を示す断面図、図5Bは、部分側板27a、27bどうしの結合部を示す断面図である。
この構造においては、天板部26と側板部27(部分側板27a、27bも同様)は金属板からなるが、表面に絶縁処理は施されていない。その代り図5Aに示すように、天板部26の端部と側板部27の端部は重なり部を有し、絶縁材28を挟んで互いに対向している。また、図5Bに示すように、部分側板27aの端部と部分側板27bの端部も重なり部を有し、絶縁材28を挟んで互いに対向している。これにより、各部材の当接箇所には絶縁材が介在した構造が形成され、電気的な分離部が設けられる。
この構造によれば、天板部26と側板部27の結合部、及び部分側板27a、27b同士の結合部において、電気的に絶縁されるとともに、電磁波のシールドの性能を向上させることができる。この構成を用いたところ、図3、図4に示した金属筺体とほぼ同じ性能が得られ、電力伝送効率は約75%であった。
[コイルと共振器ケースのサイズの比率による電力伝送効率への影響]
以上の実施の形態の非接触電力伝送装置について、送電コイル及び受電コイルと、送電部ケース及び受電部ケースのサイズの比率と、電力伝送効率との関係を調べた。
送電コイル及び受電コイルは正方形状とし、一辺の長さをDとしたとき、D/2の距離で対向させた。送電コイル及び受電コイルの背後に各々、一辺の長さがDのほぼ正方形のフェライトシートを配置した。
実施の形態1の構成の送電部ケース10及び受電部ケース13を作製し、そのサイズを次のように設定した。すなわち、図2Aに示した筐体蓋部12の天板部12aの長辺L1及び短辺L2を、L1=L2=Lとする。側板部12bの短辺すなわち高さをHとする。筐体蓋部12、15の内面全体に、上述のとおりの天板シールド材16、18及び側板シールド材17、19を設けた。
側板部12bの高さHを固定し、天板部12aの一辺の長さLを変化させて電力伝送効率の測定を行ったところ、Lを大きくして行くと、Lが一定の値以上になったときに電力伝送効率が最大になることを見出した。電力伝送効率が最大になったときの、Dで規格化されたHとLの関係を図6に示す。図6の横軸、縦軸はそれぞれ、H/D、L/Dである。
さらに、長さLと高さHの和をコイルの一辺の長さDで割った比(H+L)/Dに対する電力伝送効率の関係を図7に示す。この関係から、長さDに対して、和(H+L)が1.4倍以上あれば、電磁シールドと電力伝送効率最大を両立できることが判る。
また、送電コイル及び受電コイルが長方形状であって、長辺をD1、短辺をD2とした場合も同様の現象が観察された。この場合は、天板部12aの長辺L1及び短辺L2との関係である、比L1/D1及び比L2/D2について、いずれの比も1.4以上にする。これにより、電磁シールドと電力伝送効率最大を両立させることができた。
本発明の非接触電力伝送装置によれば、電磁波ノイズを十分に低減しながら電力伝送効率の低下を抑制することが可能であり、携帯電話やPDAなどのモバイル機器等のための給電に有用である。
1 送電装置
2 受電装置
3 壁
4 送電コイル
5 受電コイル
6、8 フェライトシート
7、9 共振用キャパシタ
10 送電部ケース
11、14、25 筐体底面部
12、15 筐体蓋部
12a、15a、22、26 天板部
12b、15b、23、27 側板部
13 受電部ケース
16、18 天板シールド材
17、19 側板シールド材
20、21 分離溝
23a〜23d、27a、27b 部分側板
24 溝

Claims (7)

  1. 共振容量に相当するコンデンサが付加された送電コイル、及び前記送電コイルに高周波電力を給電する送電回路を有する送電装置と、
    共振容量に相当するコンデンサが付加された受電コイル、及び前記受電コイルで発生した電力を負荷へ伝送する受電回路を有する受電装置とを備え、
    前記送電コイル及び前記受電コイルはそれぞれ、平板状の筐体底面部及び前記筐体底面部を覆った筐体蓋部により形成されたケース内に収容されており、各々の前記筐体底面部の側を対向させた状態を電力伝送時の配置として構成され、
    前記筐体蓋部は、前記筐体底面部と対向する天板部及び前記コイルの側部の周囲を包囲する側板部を備え、前記天板部に対応する天板領域と前記側板部に対応する側板領域を含む導電性の電磁波シールド部が設けられて、前記コイルの周囲を包囲しており、
    前記電磁波シールド部の前記天板領域と前記側板領域の境界部には、前記側板部の全周に亘って延在する境界領域分離帯が設けられて両領域間を電気的に分離し、前記電磁波シールド部の前記側板領域には、一か所以上の側板領域分離帯が設けられて、前記側板領域分離帯を挟んで周方向において電気的に分離していることを特徴とする非接触電力伝送装置。
  2. 前記筐体蓋部は、非導電性の枠体により骨格構造が形成され、
    前記枠体の内面に設けられた導電性のシールド材が前記電磁波シールド部として機能し、
    前記シールド材に設けられた分離溝が前記境界領域分離帯及び前記側板領域分離帯として機能する請求項1に記載の非接触電力伝送装置。
  3. 前記シールド材は、金属皮膜または導電性金属テープにより形成されている請求項2に記載の非接触電力伝送装置。
  4. 前記筐体蓋部は、金属板からなる枠体により骨格構造が形成され、
    前記金属板は、前記天板部及び前記側板部が別体に分離して形成され、前記側板部は周囲方向において複数個の部分側板に分離して形成されており、
    少なくとも、前記天板部と前記側板部の結合部および前記部分側板同士の結合部では、当該各部材の当接箇所には絶縁材が介在しており、
    前記金属板が前記電磁波シールド部として機能し、
    前記絶縁材が前記境界領域分離帯及び前記側板領域分離帯として機能する請求項1に記載の非接触電力伝送装置。
  5. 前記天板部及び前記側板部は、その端部に互いに重なり合った重なり部を有し、前記重なり部に絶縁材を挟んで結合している請求項4に記載の非接触電力伝送装置。
  6. 前記部分側板の端部と部分側板の端部は互いに重なり合った重なり部を形成し、前記重なり部に絶縁材を挟んで結合している請求項4または5に記載の非接触電力伝送装置。
  7. 筐体蓋部の内面全体に前記電磁波シールド部が設けられ、
    前記送電コイル及び前記受電コイルは正方形状または長方形状であって、長辺の長さをD1、短辺の長さをD2とし、前記筐体蓋部の天板部の長辺をL1及び短辺をL2とし、前記側板部の高さをHとしたとき、
    比(H+L1)/D1、及び比(H+L2)/D2が、いずれも1.4以上に設定されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の非接触電力伝送装置。
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