JP2015050242A - 反射型マスク、反射型マスクブランクおよびその製造方法 - Google Patents

反射型マスク、反射型マスクブランクおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アウトオブバンド光の反射を低減した反射型マスクを提供する。
【解決手段】半導体基板で多重露光されるチップの境界領域に相応するマスク領域に形成された遮光枠において、基板に屈折率の異なる層もしくは空孔を形成する事により、入射するアウトオブバンド光の光路の変更により導電膜からのアウトオブバンド光の反射を低減、また、導電膜から反射されるアウトオブバンド光に対しても、基板に屈折率の異なる層を形成する。このような構成の反射型マスクを用いることにより、半導体等の配線パターン寸法への影響をより低減でき、半導体等の製造歩留まりを改善する事が可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射型マスク及び反射型マスクブランクに関し、特に極端紫外線(Extreme
Ultra Violet;以下「EUV」と表記する)を光源とするEUVリソグラフィを用いた半導体製造装置などに利用される反射型マスク、反射型マスクブランクおよびその製造方法に関する。
(EUVリソグラフィの説明)
近年、半導体デバイスの微細化に伴い、波長が13.5nm近傍のEUVを光源に用いたEUVリソグラフィが提案されている。EUVリソグラフィは光源波長が短く光吸収性が非常に高いため、真空中で行われる必要がある。またEUVの波長領域においては、ほとんどの物質の屈折率は1よりもわずかに小さい値である。このため、EUVリソグラフィにおいては従来から用いられてきた透過型の屈折光学系を使用することができず、反射光学系となる。従って、原版となるフォトマスク(以下、マスクと呼ぶ)も、従来の透過型のマスクは使用できないため、反射型のマスクとする必要がある。
(EUVマスクとブランク構造の説明)
このような反射型マスクの元となる反射型マスクブランクは、低熱膨張基板の上に、露光光源波長に対して高い反射率を示す多層反射層と、露光光源波長の吸収層とが順次形成されており、更に基板の裏面には露光機内における静電チャックのための裏面導電膜が形成されている。また、多層反射層と、吸収層の間に緩衝層を有する構造を持つEUVマスクもある。反射形マスクブランクから反射形マスクへ加工する際には、EBリソグラフィとエッチング技術とにより吸収層を部分的に除去し、緩衝層を有する構造の場合はこれも同じく除去し、吸収部と反射部とからなる回路パターンを形成する。このように作製された反射型マスクによって反射された光像が反射光学系を経て半導体基板上に転写される。
(EUVマスクの吸収層の膜厚と反射率の説明)
反射光学系を用いた露光方法では、マスク面に対して垂直方向から所定角度傾いた入射角(通常6°)で照射されるため、吸収層の膜厚が厚い場合、パターン自身の影が生じてしまい、この影となった部分における反射強度は、影になっていない部分よりも小さいため、コントラストが低下し、転写パターンには、エッジ部のぼやけや設計寸法からのずれが生じてしまう。これはシャドーイングと呼ばれ、反射マスクの原理的課題の一つである。
このようなパターンエッジ部のぼやけや設計寸法からのずれを防ぐためには、吸収層の膜厚は小さくし、パターンの高さを低くすることが有効であるが、吸収層の膜厚が小さくなると、吸収層における遮光性が低下し、転写コントラストが低下し、転写パターンの精度低下となる。つまり吸収層を薄くし過ぎると転写パターンの精度を保つための必要なコントラストが得られなくなってしまう。つまり、吸収層の膜厚は厚すぎても薄すぎても問題になるので、現在は概ね50〜90nmの間になっており、EUV光(極端紫外光)の吸収層での反射率は0.5〜2%程度である。
(隣接するチップの多重露光の説明)
一方、反射型マスクを用いて半導体基板上に転写回路パターンを形成する際、一枚の半導体基板上には複数の回路パターンのチップが形成される。隣接するチップ間において、チップ外周部が重なる領域が存在する場合がある。これはウェハ1枚あたりに取れるチップを出来るだけ増加したいという生産性向上のために、チップを高密度に配置するためである。この場合、この領域については複数回(最大で4回)に渡り露光(多重露光)されることになる。この転写パターンのチップ外周部はマスク上でも外周部であり、通常、吸収層の部分である。しかしながら、上述したように吸収層上でのEUV光の反射率は、0.5〜2%程度あるために、多重露光によりチップ外周部が感光してしまう問題があった。このため、マスク上のチップ外周部に通常の吸収層よりもEUV光の遮光性の高い領域(以下、遮光枠と呼ぶ)を設ける必要性が出てきた。
このような問題を解決するために、反射型マスクの吸収層から多層反射層までを掘り込んだ溝を形成することで多層反射層の反射率を低下させることにより、露光光源波長に対する遮光性の高い遮光枠を設けた反射型マスクが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、EUV光源は13.5nmにその放射スペクトルのピークを有するが、アウトオブバンド(Out of Band)と呼ばれる13.5nm帯以外の真空紫外線から近赤外線領域の光(波長140〜400nm)も放射する事が知られている。このアウトオブバンドは、上記提案の遮光枠においては、図12のように基板を透過して、EUVマスクのパターン側とは反対面に形成された窒化クロム(CrN)などの裏面導電膜にて反射し、再度基板を透過して半導体基板側に放射し、半導体基板に塗布されたレジストを感光する問題がある。
特開2009−212220号公報
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、半導体基板で多重露光されるチップの境界領域に相応するマスク領域においてアウトオブバンド光の反射を低減した反射型マスクを提供することにある。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたもので、請求項1の発明は、
基板と前記基板表面に形成された多層反射層と、前記多層反射層の上に形成された保護層と、前記保護層の上に形成された吸収層を備え、前記吸収層に形成される回路パターン領域の外側の少なくとも一部に、前記吸収層および前記保護層および前記多層反射層が除去されたEUV光およびアウトオブバンド光の反射率の低い遮光枠を有し、遮光枠部の基板に、屈折率が変化している領域が形成されていることを特徴とする反射型マスクブランとしたものである。
請求項2の発明は、
前記屈折率が変化している領域に、空孔が形成され、屈折率を変化させた領域を有することを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランクとしたものである。
請求項3の発明は、
前記屈折率が変化している領域に、高密度化により屈折率を変化させた領域を有することを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランクとしたものである。
請求項4の発明は、
前記屈折率が変化している領域に、屈折率の勾配を有することを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランクとしたものである。
請求項5の発明は、
基板にレーザ照射を行い、空孔が形成された領域、基板の内部に高密度化による屈折率が変化した領域、屈折率の勾配がある領域の少なくとも何れかを形成する工程を含むことを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法としたものである。
請求項6の発明は、
前記レーザ照射は、フェムト秒レーザ、又はアト秒レーザ、又はゼプト秒レーザ、又はヨクト秒レーザのいずれかを用いることを特徴とする請求項5に記載の反射型マスクブランクの製造方法としたものである。
請求項7の発明は、
請求項1〜4のいずれかに記載の反射形マスクブランクの、前記吸収層をパターニングしてなることを特徴とする反射型マスクとしたものである。
半導体基板で多重露光されるチップの境界領域に相応するマスク領域に形成された遮光枠において、基板に内部に高密度化による屈折率が変化した領域、又は空孔が形成された領域、又は屈折率の勾配のある領域により、入射する、および導電膜から反射される、アウトオブバンド光の光路の変更により、導電膜からのアウトオブバンド光の反射を低減した反射型マスクを提供する事ができる。
このような構成の反射型マスクを用いることにより、半導体等の配線パターン寸法への影響をより低減でき、半導体等の製造歩留まりを改善する事が可能となる。
(a)、(b)本発明の反射型マスクの構造の概略断面図と(c)概略平面図。 本発明の屈折率が変化した領域での屈折によりアウトオブバンド光を低減するマスクの側面概略図。 本発明の屈折率が変化した領域での光の散乱によりアウトオブバンド光を低減するマスクの側面概略図。 本発明の屈折率の勾配のある領域によりアウトオブバンド光を低減するマスクの側面概略図と屈折率勾配のある領域の屈折率分布を示す図。 本発明の実施例の反射型マスクの作製工程(パターン形成まで)の一部分を示す概略断面図。 本発明の実施例の反射型マスクの作製工程(パターン形成まで)のその他の部分を示す概略断面図。 本発明の実施例の反射型マスク(パターン形成まで)を示す概略平面図。 本発明の実施例の反射型マスクの作製工程(遮光帯形成)の一部分を示す概略断面図。 本発明の実施例の反射型マスクの作製工程(遮光帯形成)のその他の部分を示す概略断面図。 本発明の実施例の反射型マスクを示す概略平面図。 本発明の実施例(a)と従来のマスク(b)のアウトオブバンド光の反射率結果。 従来マスクにおけるアウトオブバンド光の反射の概略図。
(本発明の反射型マスクおよぶ反射型マスクブランクの構成)
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の反射型マスクの構成について説明する。図1(a)、(b)は、本発明の反射型マスクの構造の概略断面図で、図1(c)は、図1(a)、(b)を上から見た概略平面図である。即ち、本発明の反射型マスクの構成は、101、102である。
また、本実施形態の反射型マスクでは、吸収層に回路パターンが形成されている。そして、本実施形態では、吸収層に回路パターンが形成される前の吸収層が平坦なものを、反射型マスクブランクとする。したがって以下、反射型マスクブランクと言った場合、吸収層が、回路パターンを形成する前の、平坦なものとする。
図1(a)、(b)に示す反射型マスク、および反射型マスクブランク101、102は、基板1の表面に、多層反射層2、保護層3、吸収層4が順次形成されている。基板の裏面には導電膜5が形成された構造となっている。保護層3と吸収層4の間には、緩衝層が有る場合もある。緩衝層は、吸収膜4のマスクパターン修正時に、下地の保護層3にダメージを与えないために設けられた層である。
本発明の反射型マスク、および反射型マスクブランク101、102は、吸収層4が加工された(反射型マスクの場合)、または加工される(反射型マスクブランクの場合)パターン領域10と、その外周部に吸収層4、保護層3、多層反射層2、(緩衝層がある場合は緩衝層も)が除去された遮光枠11を有し、基板1の内部にレーザー照射により屈折率が変化している領域12を有している。
図2は本発明の屈折率が変化した領域での屈折によりアウトオブバンド光を低減するマスクの側面概略図である。基板1の内部へのレーザー照射により屈折率が小さい領域20を形成する事により、アウトオブバンド光の低減が可能となる。その理由としては、入射するアウトオブバンド光301が屈折率の小さい領域20に入射する際、屈折により光の向きが変化する為、裏面導電膜で反射してもアウトオブバンド光が半導体基板側に転写する事が無いためである。その屈折率が小さい領域は、たとえば空孔を形成する事により形成する事ができる。屈折により裏面導電膜で反射しても半導体基板側に転写する事が無いようにする為には、基板の屈折率は約1.5、空孔の屈折率が約1である事を考えると、領域20は傾けて形成する必要があり、アウトオブバンド光301が6°で入射することを考えると、少なくとも領域の傾きθ=25°以上である必要があり、かつ、領域を配置する位置は遮光枠と同じ幅で配置されている事が必要である。このように領域20を形成する事で、屈折により光の向きを変化させ、裏面導電膜で反射するアウトオブバンド光が遮光枠11を抜け出て半導体基板側に転写する事が無い。
図3は本発明の屈折率が変化した領域での光の散乱によりアウトオブバンド光を低減するマスクの側面概略図である。基板内にレーザー照射により屈折率を変化させた領域21を形成する事により、アウトオブバンド光の低減が可能となる。その理由としては、入射するアウトオブバンド光301が屈折率が変化した領域21に入射する際に散乱するため、裏面導電膜で反射するアウトオブバンド光が低減できる為である。その屈折率が変化した領域は、空孔もしくは高密度化する事により形成する事ができる。領域21を配置する位置は遮光枠と同じ幅で配置され、裏面からの距離はレーザー照射のしやすさを考えると、基板の中心付近d=3mmが良い。このように領域21を形成する事で、光を散乱させることにより、裏面導電膜で反射するアウトオブバンド光を低減する事ができる。また、散乱したアウトオブバンド光の一部が裏面に垂直入射し、反射したとしても領域21で散乱されるために、遮光枠11へ抜け出るアウトオブバンド光をほぼゼロにできる。
図4は本発明の屈折率の勾配のある領域によりアウトオブバンド光を低減するマスクの側面概略図である。基板内にレーザー照射により図4のグラフのような屈折率の勾配のある領域22を形成する事により、アウトオブバンド光の低減が可能となる。その理由とし
ては、入射するアウトオブバンド光301が屈折率の勾配がある領域を透過する際、屈折率が高い方へ光が曲がるので、裏面導電膜で反射してもアウトオブバンド光が半導体基板側に転写する事が無いためである。その屈折率の勾配がある領域は、レーザー照射により密度を変化させる事により形成する事ができる。屈折率の勾配の差に関しては、約0.02(屈折率差/mm)以上であれば遮光枠11の中心に入射したアウトオブバンド光を半導体基板側に転写に影響がでない領域へ曲げる事ができる。領域22を配置する位置は遮光枠と同じ幅で配置され、かつ、基板1の表面から裏面にかけて配置する必要がある。このように領域22を形成する事で、光を曲げる事により、裏面導電膜で反射するアウトオブバンド光を低減する事ができる。
(本発明の反射型マスクの構成の詳細:多層反射層、保護層、緩衝層)
図1(a)の多層反射層2は、EUV光に対して60%程度の反射率を達成できるように設計されており、MoとSiが交互に40〜50ペア積層した積層膜で、さらに最上層の保護層3は2〜3nm厚のルテニウム(Ru)あるいは厚さ10nm程度のシリコン(Si)で構成されている。Ru層の下に隣接する層はSi層である。MoやSiが使われている理由は、EUV光に対する吸収(消衰係数)が小さく、且つMoとSiのEUV光での屈折率差が大きいために、SiとMoの界面での反射率を高く出来るためである。保護層3がRuの場合は、吸収層4の加工におけるストッパーやマスク洗浄時の薬液に対する保護層としての役割を果たしている。保護層3がSiの場合は、吸収層4との間に、緩衝層が有る場合もある。緩衝層は、吸収層4のエッチングやパターン修正時に、緩衝層の下に隣接する多層反射層2の最上層であるSi層を保護するために設けられており、クロム(Cr)あるいは窒素化合物(CrN)で構成されている。
(本発明の反射型マスクの構成の詳細:吸収層)
図1(a)の吸収層4は、EUVに対して吸収率の高いタンタル(Ta)の窒素化合物(TaN)で構成されている。他の材料として、タンタルホウ素窒化物(TaBN)、タンタルシリコン(TaSi)、タンタル(Ta)や、それらの酸化物(TaBON、TaSiO、TaO)でも良い。
図1(a)の吸収層4は、上層に波長190〜260nmの紫外光に対して反射防止機能を有する低反射層を設けた2層構造から成る吸収層であっても良い。低反射層は、マスクの欠陥検査機の検査波長に対して、コントラストを高くし、検査性を向上させるためのものである。
(本発明の反射型マスクの構成の詳細:裏面導電膜)
図1(a)の導電膜5は、一般にはCrNで構成されているが、導電性があれば良いので、金属材料からなる材料であれば良い。図1(a)では導電膜5を有するかたちで記載したが、導電膜5を有さないマスクブランク及びマスクとしても良い。
(本発明の反射型マスクの製造方法)
本発明の反射型マスクの遮光枠の形成方法についての詳細について説明する。まず、図8(a)に示す反射型マスク211を用意し、フォトリソグラフィもしくは電子線リソグラフィによって、遮光枠部のみが開口したレジストパターンを形成する。次に、フッ素系もしくは塩素系ガス(あるいはその両方)を用いたドライエッチングによって、レジストパターンの開口部の吸収膜4と保護層3を除去する。次いで、多層反射層2を、フッ素系ガスもしくは塩素系ガスもしくはその両方を用いたドライエッチングか、アルカリ性溶液あるは酸性溶液を用いたウェットエッチングによって、多層反射層を貫通・除去する。
ドライエッチングによって、多層反射層2を貫通・除去する際に、フッ素系ガスもしくは塩素系ガスもしくはその両方を用いるのは、多層反射層の材料であるMoとSiの両方に対して、エッチング性を有するためである。この際に用いるフッ素系ガスは、CF
、C、C、CHF、SF、ClF、Cl、HClが挙げられる。
ウェットエッチングによって、多層反射層2を貫通・除去する際のエッチング液には、多層反射層の材料であるMoとSiのエッチングに適している必要がある。例えば、アルカリ性溶液としては、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、KOH(水酸化カリウム)、EDP(エチレンジアミンピロカテコール)が適している。酸性溶液としては、硝酸とリン酸の混合液が適しているが、これにフッ酸、硫酸、酢酸を加えても良い。
以上のようにして、多層反射層除去型の遮光領域を有するEUVマスクにおいて、アウトオブバンド光の反射を低減した反射型マスクを得る事ができる。
以下、本発明の反射型マスクの製造方法の実施例を説明する。図5(a)に本実施例で用意した反射型マスクブランク201を用意した。このブランクは、基板1の上に、波長13.5nmのEUV光に対して反射率が64%程度となるように設計されたMoとSiの40ペアの多層反射層2が、その上に2.5nm厚のRuの保護層3が、更にその上に70nm厚のTaSiからなる吸収層4が、順次形成されている。
また、このブランクは、裏面導電膜5を成膜する前に、基板1にレーザー照射により空孔を形成する事により屈折率が変化した領域12を、本発明マスクの遮光枠を形成する領域、つまりマスク中心部の10cm×10cmのメインパターン領域から3μm(マイクロメートル)、かつ、遮光枠となる領域の開口幅と同じ5mmの位置に配置している。
この空砲の形成には、フェムト秒レーザーを用いており、照射条件は波長800nm、パルス幅120fs、周波数200kHzで行なった。
本ブランクに対し、ポジ型化学増幅レジスト9(FEP171:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ)を300nmの膜厚で塗布し(図5(b))、電子線描画機(JBX9000:日本電子)によって描画後、110℃、10分のPEBおよびスプレー現像(SFG3000:シグマメルテック)により、レジスト部分にレジストパターンを形成した(図5(c))。
次いで、ドライエッチング装置を用いて、CFプラズマとClプラズマにより、吸収層4をエッチングし(図6(d))、レジスト剥離洗浄することで、図6(e)に示す評価パターンを有する反射型マスク211を作製した。評価パターンは、寸法200nmの1:1のライン&スペースパターンをマスク中心に配置した。パターン領域の大きさは、10cm×10cmとした。反射型マスク211の平面概略図を図7に示す。
次いで、上述の評価パターンを有する反射型マスク211のパターン領域10に対して、遮光枠を形成する工程を行った。反射型マスク211(図8(a))にi線レジスト29を500nmの膜厚で塗布し(図8(b))、そこへi線描画機(ALTA)により描画、現像を行うことにより、後に遮光枠となる領域を抜いたレジストパターンを形成した(図8(c))。このときレジストパターンの開口幅は5mmとし、マスク中心部の10cm×10cmのメインパターン領域から3μm(マイクロメートル)の距離に配置した。
次いで、ドライエッチング装置を用いてCHFプラズマ(ドライエッチング装置内の圧力50mTorr、ICP(誘導結合プラズマ)パワー500W、RIE(反応性イオンエッチング)パワー2000W、CHF:流量20sccm、処理時間6分)により
、上記レジストの開口部の吸収層4と多層反射層2とを垂直性ドライエッチングで貫通・除去し(図9(d)、(e))、図9(e)に示すような形状を得た。
最後に、硫酸系の剥離液とアンモニア過酸化水素水により、レジスト剥離・洗浄を実施し、ドライエッチングで残ったレジストを除去した(図9(f))。図10に本実施例で作製した反射型マスク221を示す。
次いで、本発明の反射型マスクと、従来型の遮光枠付き反射型マスクの両方を用意し、遮光枠領域での反射率を測定した。その結果、本発明の遮光枠付き反射型マスクの反射率(a)は、従来の遮光枠付き反射型マスクの反射率(b)に比べて、波長200nm〜400nmにおいて従来のマスク反射率から反射率を約40%低減できる事を確認した(図11)。
このように、アウトオブバンド光の反射を低減した反射型マスクを作製することができた。
本発明は、反射型マスク等に有用である。
1 基板
2 多層反射層
3 保護層
4 吸収層
5 裏面導電膜
9 レジスト
10 パターン領域
11 遮光枠
12 レーザ照射により形成される屈折率が変化もしくは屈折率の勾配がある領域
20 レーザ照射により形成される屈折率が変化している領域
21 レーザ照射により形成される屈折率が変化している領域
22 レーザ照射により形成される屈折率の勾配がある領域
101 本発明の反射型マスク
201 反射型マスクブランク
211 パターンが形成された反射型マスク
221 遮光枠が形成された反射型マスク
301 アウトオブバンド光

Claims (7)

  1. 基板と前記基板表面に形成された多層反射層と、前記多層反射層の上に形成された保護層と、前記保護層の上に形成された吸収層を備え、前記吸収層に形成される回路パターン領域の外側の少なくとも一部に、前記吸収層および前記保護層および前記多層反射層が除去されたEUV光およびアウトオブバンド光の反射率の低い遮光枠を有し、遮光枠部の基板に、屈折率が変化している領域が形成されていることを特徴とする反射型マスクブランク。
  2. 前記屈折率が変化している領域に、空孔が形成され、屈折率を変化させた領域を有することを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  3. 前記屈折率が変化している領域に、高密度化により屈折率を変化させた領域を有することを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  4. 前記屈折率が変化している領域に、屈折率の勾配を有することを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
  5. 基板にレーザ照射を行い、空孔が形成された領域、基板の内部に高密度化による屈折率が変化した領域、屈折率の勾配がある領域の少なくとも何れかを形成する工程を含むことを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
  6. 前記レーザ照射は、フェムト秒レーザ、又はアト秒レーザ、又はゼプト秒レーザ、又はヨクト秒レーザのいずれかを用いることを特徴とする請求項5に記載の反射型マスクブランクの製造方法。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の反射形マスクブランクの、前記吸収層をパターニングしてなることを特徴とする反射型マスク。
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