JP2015049392A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示品位を改善することが可能な液晶表示装置を提供する。
【解決手段】第1絶縁基板上で第1方向に延出したゲート配線と、第1方向に交差する第2方向に延出したソース配線と、ゲート配線及びソース配線と電気的に接続されたスイッチング素子と、第1方向及び第2方向に延在するとともにソース配線と対向する第1共通電極と、第1共通電極と対向し互いに離間した複数のセグメント及び各セグメントを互いに接続する接続部を有する画素電極であってスイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、画素電極を覆う第1垂直配向膜と、を備えた第1基板と、第2絶縁基板の第1基板と対向する側においてアクティブエリアの全域に亘って延在し第1共通電極と同電位の第2共通電極と、第2共通電極を覆う第2垂直配向膜と、を備えた第2基板と、誘電率異方性が負の液晶材料からなり第1垂直配向膜と第2垂直配向膜との間に保持された液晶層と、を備えた液晶表示装置。
【選択図】 図4
【解決手段】第1絶縁基板上で第1方向に延出したゲート配線と、第1方向に交差する第2方向に延出したソース配線と、ゲート配線及びソース配線と電気的に接続されたスイッチング素子と、第1方向及び第2方向に延在するとともにソース配線と対向する第1共通電極と、第1共通電極と対向し互いに離間した複数のセグメント及び各セグメントを互いに接続する接続部を有する画素電極であってスイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、画素電極を覆う第1垂直配向膜と、を備えた第1基板と、第2絶縁基板の第1基板と対向する側においてアクティブエリアの全域に亘って延在し第1共通電極と同電位の第2共通電極と、第2共通電極を覆う第2垂直配向膜と、を備えた第2基板と、誘電率異方性が負の液晶材料からなり第1垂直配向膜と第2垂直配向膜との間に保持された液晶層と、を備えた液晶表示装置。
【選択図】 図4
Description
本発明の実施形態は、液晶表示装置に関する。
近年、各画素にスイッチング素子及び容量を備えたアクティブマトリクス型液晶表示装置において、VA(Vertical Aligned)モードなどの主として縦電界を利用した構造が実用化されている。このような縦電界モードの液晶表示装置は、アレイ基板に形成された画素電極と対向基板に形成された共通電極との間に形成した電界で液晶分子をスイッチングする。
例えば、画素電極が複数のサブ画素電極を有し、隣接する2つのサブ画素電極同士を接続部によって電気的に接続し、対向電極との間に所定の電圧が印加されたときに各サブ画素電極の上に放射状傾斜配向をとる液晶ドメインを形成する技術が開示されている。
また、第1の基板が第1の共通電極を有する一方で、第2の基板が第2の共通電極及び画素電極を有し、第1の基板と第2の基板とが正の誘電率異方性を持つ液晶混合物を挟むように対向配置され、液晶混合物の配向方向が第1の共通電極、第2の共通電極、及び、画素電極の電位により発生する電界に応じて、主として基板と平行な面内で変化する技術も開示されている。
ところで、アクティブマトリクスタイプの液晶表示装置においては、各画素は、書き込まれた電位を一定期間保持するための蓄積容量を必要とする。蓄積容量は、絶縁膜を介して対向する一対の電極や配線によって構成されている。このような蓄積容量を構成する少なくとも一方の電極あるいは配線は、遮光性の材料によって形成されており、画素を横切る遮光層となる。このため、一画素あたりの表示に寄与する開口率、透過率、あるいは、輝度の低下を招く。このため、表示に必要な容量を確保しつつ、表示品位の改善が要望されている。
本実施形態の目的は、表示品位を改善することが可能な液晶表示装置を提供することにある。
本実施形態によれば、
第1絶縁基板と、前記第1絶縁基板上で第1方向に延出したゲート配線と、前記ゲート配線を覆う第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜上で第1方向に交差する第2方向に延出したソース配線と、前記ゲート配線及び前記ソース配線と電気的に接続されたスイッチング素子と、前記ソース配線及び前記スイッチング素子を覆う第2層間絶縁膜と、前記第2層間絶縁膜上で第1方向及び第2方向に延在するとともに前記ソース配線と対向する第1共通電極と、前記第1共通電極を覆う第3層間絶縁膜と、前記第3層間絶縁膜上で前記第1共通電極と対向し互いに離間した複数のセグメント及び各セグメントを互いに接続する接続部を有する画素電極であって前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、前記画素電極を覆う第1垂直配向膜と、を備えた第1基板と、第2絶縁基板と、前記第2絶縁基板の前記第1基板と対向する側において画像を表示するアクティブエリアの全域に亘って延在し前記第1共通電極と同電位の第2共通電極と、前記第2共通電極を覆う第2垂直配向膜と、を備えた第2基板と、誘電率異方性が負の液晶材料からなり、前記第1垂直配向膜と前記第2垂直配向膜との間に保持された液晶層と、を備えた液晶表示装置が提供される。
第1絶縁基板と、前記第1絶縁基板上で第1方向に延出したゲート配線と、前記ゲート配線を覆う第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜上で第1方向に交差する第2方向に延出したソース配線と、前記ゲート配線及び前記ソース配線と電気的に接続されたスイッチング素子と、前記ソース配線及び前記スイッチング素子を覆う第2層間絶縁膜と、前記第2層間絶縁膜上で第1方向及び第2方向に延在するとともに前記ソース配線と対向する第1共通電極と、前記第1共通電極を覆う第3層間絶縁膜と、前記第3層間絶縁膜上で前記第1共通電極と対向し互いに離間した複数のセグメント及び各セグメントを互いに接続する接続部を有する画素電極であって前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、前記画素電極を覆う第1垂直配向膜と、を備えた第1基板と、第2絶縁基板と、前記第2絶縁基板の前記第1基板と対向する側において画像を表示するアクティブエリアの全域に亘って延在し前記第1共通電極と同電位の第2共通電極と、前記第2共通電極を覆う第2垂直配向膜と、を備えた第2基板と、誘電率異方性が負の液晶材料からなり、前記第1垂直配向膜と前記第2垂直配向膜との間に保持された液晶層と、を備えた液晶表示装置が提供される。
以下、本実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態の液晶表示装置を構成する液晶表示パネルLPNの構成及び等価回路を概略的に示す図である。
すなわち、液晶表示装置は、アクティブマトリクスタイプの液晶表示パネルLPNを備えている。液晶表示パネルLPNは、第1基板であるアレイ基板ARと、アレイ基板ARに対向配置された第2基板である対向基板CTと、アレイ基板ARと対向基板CTとの間に保持された液晶層LQと、を備えて構成されている。液晶表示パネルLPNは、画像を表示するアクティブエリアACTを備えている。アクティブエリアACTは、アレイ基板ARと対向基板CTとの間に液晶層LQが保持された領域に相当し、例えば、四角形状であり、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。
アレイ基板ARは、アクティブエリアACTにおいて、第1方向Xに沿って延出した複数のゲート配線G(G1〜Gn)、第1方向Xに交差する第2方向Yに沿って延出した複数のソース配線S(S1〜Sm)、各画素PXにおいてゲート配線G及びソース配線Sと電気的に接続されたスイッチング素子SW、各画素PXにおいてスイッチング素子SWに電気的に接続された画素電極PE、画素電極PEと向かい合う第1共通電極CE1などを備えている。蓄積容量CSは、例えば、第1共通電極CE1と画素電極PEとの間に形成される。
一方、対向基板CTは、画素電極PEと液晶層LQを介して対向する第2共通電極CE2などを備えている。
各ゲート配線Gは、アクティブエリアACTの外側に引き出され、第1駆動回路GDに接続されている。各ソース配線Sは、アクティブエリアACTの外側に引き出され、第2駆動回路SDに接続されている。第1駆動回路GD及び第2駆動回路SDは、例えばその少なくとも一部がアレイ基板ARに形成され、駆動ICチップ2と接続されている。駆動ICチップ2は、第1駆動回路GD及び第2駆動回路SDを制御するコントローラを内蔵し、液晶表示パネルLPNを駆動するのに必要な信号を供給する信号供給源として機能する。図示した例では、駆動ICチップ2は、液晶表示パネルLPNのアクティブエリアACTの外側において、アレイ基板ARに実装されている。
第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2は同電位であり、いずれもアクティブエリアACTの全域に亘って延在しており、複数の画素PXに亘って共通に形成されている。これらの第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2は、アクティブエリアACTの外側に引き出され、給電部Vcomに接続されている。給電部Vcomは、例えばアクティブエリアACTの外側においてアレイ基板ARに形成され、第1共通電極CE1と電気的に接続されるとともに、図示しない導電部材を介して第2共通電極CE2と電気的に接続されている。給電部Vcomでは、第1共通電極CE1及び第2共通電極CE2に対して、例えばコモン電位が供給される。
図2は、本実施形態の液晶表示装置に適用可能なアレイ基板ARの一画素PXの構成例を概略的に示す平面図である。
アレイ基板ARは、ゲート配線G1、ソース配線S1、ソース配線S2、スイッチング素子SW、第1共通電極CE1、画素電極PEなどを備えている。図示した例では、画素PXは、図中の破線で示したように、第1方向Xに平行な一対の短辺を有するとともに、第2方向Yに平行な一対の長辺を有する長方形状である。一例として、画素PXにおいて、第2方向Yに沿った長辺の長さは、第1方向Xに沿った短辺の長さの約3倍である。詳述しないが、カラー表示を実現するための単位画素は、各々異なる色を表示する3個の画素PXが第1方向Xに並んで構成される。
ゲート配線G1は、第1方向Xに沿って延出している。ソース配線S1及びソース配線S2は、第1方向Xに沿って間隔をおいて配置され、それぞれ第2方向Yに沿って延出している。画素PXの第1方向Xに沿った長さは、隣接するソース配線の第1方向Xに沿ったピッチに相当する。画素PXの第2方向Yに沿った長さは、隣接するゲート配線の第2方向Yに沿ったピッチと略同等である。
図示した画素PXにおいて、ソース配線S1は左側端部に位置し当該画素PXとその左側に隣接する画素との境界に跨って配置され、ソース配線S2は右側端部に位置し当該画素PXとその右側に隣接する画素との境界に跨って配置されている。ゲート配線G1は、画素PXの中央部を横切るように配置されている。図示したように、本実施形態においては、蓄積容量CSを形成するために画素PXを横切る補助容量線は存在しない。
スイッチング素子SWは、例えば、nチャネル薄膜トランジスタ(TFT)によって構成されている。詳細な図示を省略するが、スイッチング素子SWは、例えば、ポリシリコンなどの半導体層と、ゲート配線G1に接続されたゲート電極と、ソース配線S1に接続され半導体層にコンタクトしたソース電極と、半導体層にコンタクトしたドレイン電極WDと、を備えている。
第1共通電極CE1は、当該画素PXの略全面に配置され、さらに、当該画素PXから、ソース配線S1及びソース配線S2を跨いで第1方向Xに延在するとともに、第2方向Yにも延在している。つまり、第1共通電極CE1は、ソース配線S1及びソース配線S2に対向するとともに、当該画素PXに対して第1方向Xに隣接する各画素に亘って連続的に形成されている。また、第1共通電極CE1は、当該画素PXに対して第2方向Yに隣接する各画素に亘って連続的に形成されている。さらに言えば、詳述しないが、第1共通電極CE1は、画像を表示するアクティブエリアの略全面に配置され、その一部がアクティブエリアの外側に引き出され、上記の通り、給電部と電気的に接続されている。但し、第1共通電極CE1には、ドレイン電極WDを露出する開口部OPが形成されている。
尚、第1共通電極CE1は、当該画素PXの略全面に配置され、さらに、当該画素PXから、ソース配線S1及びソース配線S2を跨いで第1方向Xに延在し、ソース配線S1及びソース配線S2に対向するとともに、当該画素PXに対して第1方向Xに隣接する各画素に亘って帯状に連続的に形成されても良い。この場合も第1共通電極CE1は、画像を表示するアクティブエリアの外側に引き出され、上記の通り、給電部と電気的に接続されている。
画素電極PEは、画素PXにおいて、第1共通電極CE1と対向する位置に島状に形成されている。なお、図示した例では、当該画素PXに配置された画素電極PEのみを図示しているが、図示を省略した他の画素(つまり、当該画素PXの第1方向X及び第2方向Yに隣接する各画素)にも同一形状の画素電極が配置されている。画素電極PEは、コンタクトホールCHを介してスイッチング素子SWのドレイン電極WDに電気的に接続されている。
このような画素電極PEは、第1共通電極CE1と対向し且つ互いに離間した複数のセグメント及び各セグメントを互いに接続する接続部を有している。図示した例では、画素電極PEは、第2方向Yにこの順に並んだセグメントSG1、セグメントSG2、及び、セグメントSG3と、セグメントSG1とセグメントSG2とを接続する接続部CP1と、セグメントSG2とセグメントSG3とを接続する接続部CP2と、を有している。各セグメントSG1乃至SG3は、いずれも略同一形状である。図示した例では、各セグメントSG1乃至SG3は、略正方形であって、第1方向Xに沿ったエッジの長さと第2方向Yに沿ったエッジの長さとが略同一である。接続部CP1及びCP2の第1方向Xに沿った幅は、各セグメントSG1乃至SG3の第1方向Xに沿ったエッジの長さよりも短い。つまり、第2方向Yに隣接する各セグメントの向かい合うエッジの間には、接続部が配置される位置を除いて隙間が形成されている。
なお、画素電極PEの一部は、ソース配線S1やソース配線S2と重なる位置まで延在していても良い。
図3は、本実施形態の液晶表示装置に適用可能な対向基板CTの一画素PXの構成例を概略的に示す平面図である。なお、ここでは、説明に必要な構成のみを図示し、また、アレイ基板の主要部であるソース配線S1、ソース配線S2、ゲート配線G1、及び、画素電極PEを破線で示し、第1共通電極の図示を省略している。
対向基板CTは、第2共通電極CE2を備えている。第2共通電極CE2は、例えば、アクティブエリアの外側などにおいて、アレイ基板に備えられた第1共通電極CE1あるいは給電部と電気的に接続されており、第1共通電極CE1と同電位である。
第2共通電極CE2は、当該画素PXに配置され、画素電極PEと対向している。また、第2共通電極CE2は、当該画素PXから第1方向X及び第2方向Yに亘って延在し、ソース配線S1及びソース配線S2の上方にも位置している。つまり、第2共通電極CE2は、詳述しないが、当該画素PXの第1方向Xに沿った右側及び左側に隣接する画素や、当該画素PXの第2方向Yに沿った上側及び下側に隣接する画素に亘って連続的に形成されている。さらに言えば、詳述しないが、第2共通電極CE2は、アクティブエリアの略全面に亘って配置されている。このような第2共通電極CE2は、スリットや突起などの液晶分子の配向を制御する配向制御部材を備えていない。
図4は、図2に示したスイッチング素子SWを含む液晶表示パネルLPNの断面構造を概略的に示す図である。図5は、図3のA−B線で切断した液晶表示パネルLPNの断面構造を概略的に示す断面図である。
アレイ基板ARは、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第1絶縁基板10を用いて形成されている。アレイ基板ARは、第1絶縁基板10の対向基板CTに対向する側に、スイッチング素子SW、第1共通電極CE1、画素電極PE、第1絶縁膜11、第2絶縁膜12、第3絶縁膜13、第4絶縁膜14、第1垂直配向膜AL1などを備えている。
図示した例では、スイッチング素子SWは、トップゲート型の薄膜トランジスタである。スイッチング素子SWは、第1絶縁基板10の上に配置された半導体層SCを備えている。なお、第1絶縁基板10と半導体層SCとの間に絶縁膜であるアンダーコート層が介在していても良い。半導体層SCは、第1絶縁膜11によって覆われている。また、第1絶縁膜11は、第1絶縁基板10の上にも配置されている。
スイッチング素子SWのゲート電極WGは、第1絶縁膜11の上に形成され、半導体層SCの直上に位置している。ゲート電極WGは、ゲート配線G1に電気的に接続され(あるいは、ゲート配線G1と一体的に形成され)、第2絶縁膜12によって覆われている。また、第2絶縁膜12は、第1絶縁膜11の上にも配置されている。この第2絶縁膜12は、ゲート配線G1などを覆う第1層間絶縁膜に相当する。
スイッチング素子SWのソース電極WS及びドレイン電極WDは、第2絶縁膜12の上に形成されている。また、ソース配線S1及びソース配線S2も同様に第2絶縁膜12の上に形成されている。図示したソース電極WSは、ソース配線S1に電気的に接続されている(あるいは、ソース配線S1と一体的に形成されている)。ソース電極WS及びドレイン電極WDは、それぞれ第1絶縁膜11及び第2絶縁膜12を貫通するコンタクトホールを通して半導体層SCにコンタクトしている。このような構成のスイッチング素子SWは、ソース配線S1及びソース配線S2とともに第3絶縁膜13によって覆われている。第3絶縁膜13は、第2絶縁膜12の上にも配置されている。第3絶縁膜13には、ドレイン電極WDまで貫通したコンタクトホールCH1が形成されている。このような第3絶縁膜13は、例えば、透明な樹脂材料によって形成されている。この第3絶縁膜13は、ソース配線S1及びソース配線S2、スイッチング素子SWを覆う第2層間絶縁膜に相当する。
第1共通電極CE1は、第3絶縁膜13の上に延在している。図示したように、第1共通電極CE1は、ソース配線S1及びソース配線S2の上方をカバーし、隣接する画素に向かって延在している。このような第1共通電極CE1は、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの透明な導電材料によって形成されている。第1共通電極CE1の上には、第4絶縁膜14が配置されている。第4絶縁膜14のコンタクトホールCH1を覆っている部分においては、ドレイン電極WDまで貫通したコンタクトホールCH2が形成されている。これらのコンタクトホールCH1及びCH2は、図2に示したコンタクトホールCHに相当する。このような第4絶縁膜14は、第3絶縁膜13と比較して薄い膜厚に形成され、例えば、シリコン窒化物などの無機系材料によって形成されている。この第4絶縁膜14は、第1共通電極CE1を覆う第3層間絶縁膜に相当する。
画素電極PEは、第4絶縁膜14の上において島状に形成され、第1共通電極CE1と対向している。画素電極PEは、コンタクトホールCH1及びコンタクトホールCH2を介してスイッチング素子SWのドレイン電極WDに電気的に接続されている。このような画素電極PEは、例えば、ITOやIZOなどの透明な導電材料によって形成されている。画素電極PEは、第1垂直配向膜AL1によって覆われている。
一方、対向基板CTは、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する第2絶縁基板30を用いて形成されている。対向基板CTは、第2絶縁基板30のアレイ基板ARに対向する側に、遮光層31、カラーフィルタ32、オーバーコート層33、第2共通電極CE2、第2垂直配向膜AL2などを備えている。
遮光層31は、アクティブエリアACTにおいて各画素PXを区画し、開口部APを形成する。遮光層31は、アレイ基板ARに設けられたソース配線と対向する位置や、スイッチング素子と対向する位置などに設けられている。遮光層31は、遮光性の金属材料や黒色の樹脂材料によって形成されている。
カラーフィルタ32は、開口部APに形成され、その一部が遮光層31と重なっている。カラーフィルタ32は、例えば、赤色、緑色、青色にそれぞれ着色された樹脂材料によって形成されている。第1方向Xに隣接する各画素は異なる色画素であり、例えば赤色カラーフィルタ、緑色カラーフィルタ、青色カラーフィルタがこの順に並んでいる。異なる色のカラーフィルタ32間の境界は、ソース配線Sの上方の遮光層31と重なる位置にある。
オーバーコート層33は、カラーフィルタ32を覆っている。オーバーコート層33は、遮光層31やカラーフィルタ32の凹凸を平坦化する。オーバーコート層33は、透明な樹脂材料によって形成されている。
第2共通電極CE2は、オーバーコート層33のアレイ基板ARと対向する側に形成されている。図示したように、第2共通電極CE2は、ソース配線S1及びソース配線S2の上方を通り、隣接する画素に向かって延在している。このような第2共通電極CE2は、例えば、ITOやIZOなどの透明な導電材料によって形成されている。第2共通電極CE2は、第2垂直配向膜AL2によって覆われている。
第1垂直配向膜AL1及び第2垂直配向膜AL2は、垂直配向性を示す材料によって形成され、ラビングなどの配向処理を必要とせずに液晶分子を基板の法線方向に配向させる配向規制力を有している。
上述したようなアレイ基板ARと対向基板CTとは、第1垂直配向膜AL1及び第2垂直配向膜AL2が向かい合うように配置されている。このとき、アレイ基板ARと対向基板CTとの間には、一方の基板に形成された柱状スペーサにより、所定のセルギャップが形成される。アレイ基板ARと対向基板CTとは、セルギャップが形成された状態でシール材によって貼り合わせられている。液晶層LQは、第1垂直配向膜AL1と第2垂直配向膜AL2との間に形成されたセルギャップに封入されている。この液晶層LQは、誘電率異方性が負(ネガ型)の液晶材料によって構成されている。
このような構成の液晶表示パネルLPNに対して、その背面側には、バックライトBLが配置されている。バックライトBLとしては、種々の形態が適用可能であるが、ここでは詳細な構造についての説明は省略する。
第1絶縁基板10の外面10Bには、第1偏光板PL1を含む第1光学素子OD1が配置されている。第2絶縁基板30の外面30Bには、第2偏光板PL2を含む第2光学素子OD2が配置されている。第1偏光板PL1及び第2偏光板PL2は、例えば、それぞれの偏光軸が直交するクロスニコルの位置関係となるように配置される。
次に、本実施形態における液晶表示装置の動作について説明する。
図6は、OFF状態の液晶分子LMの配向状態を模式的に示す図であり、(a)は画素電極の一セグメントSGにおける液晶分子LMの配向状態を示す平面図であり、(b)は画素電極PEにおける液晶分子LMの配向状態を示す断面図である。
すなわち、上記の構成の液晶表示装置において、画素電極PEと第2共通電極CE2との間に電位差が形成されていないOFF状態(つまり、液晶層LQに電圧が印加されていない状態)では、画素電極PEと第2共通電極CE2との間に電界が形成されていないため、液晶層LQに含まれる液晶分子LMは、第1垂直配向膜AL1と第2垂直配向膜AL2との間において、基板主面(X−Y平面)に対して略垂直に初期配向する。このとき、バックライトBLからのバックライト光のうち、一部の直線偏光は、第1偏光板PL1を透過し、液晶表示パネルLPNに入射する。液晶表示パネルLPNに入射した直線偏光の偏光状態は、液晶層LQを通過した際にほとんど変化しないため、液晶表示パネルLPNを透過した直線偏光は、第1偏光板PL1に対してクロスニコルの位置関係にある第2偏光板PL2によって吸収される(黒表示)。
図7は、ON状態の液晶分子LMの配向状態を模式的に示す図であり、(a)は画素電極の一セグメントSGにおける液晶分子LMの配向状態を示す平面図であり、(b)は画素電極PEにおける液晶分子LMの配向状態を示す断面図である。
画素電極PEと第2共通電極CE2との間に電位差が形成されたON状態(つまり、液晶層LQに電圧が印加された状態)では、画素電極PEと第2共通電極CE2との間に縦電界が形成されるとともに、画素電極PE(厳密には各セグメントSG)のエッジから第2共通電極CE2に向かって傾斜した電界が形成される。このため、液晶分子LMは、縦電界あるいは傾斜電界の作用によって初期配向方向とは異なる方位に配向する。すなわち、ネガ型の液晶分子LMは、その長軸が電界に対して交差するように配向するため、ON状態では、基板主面に対して斜め方向あるいは水平方向に配向する。一例として、略正方形状のセグメントSGにおいて、液晶分子LMは、四方のエッジからセグメントSGの中心に向かって倒れるように複数の方位に配向し、複数のドメインを形成する。
このようなON状態では、液晶表示パネルLPNに入射した直線偏光の偏光状態は、液晶層LQを通過する際に液晶分子LMの配向状態(あるいは、液晶層のリタデーション)に応じて変化する。このため、ON状態においては、液晶層LQを通過した少なくとも一部の光は、第2偏光板PL2を透過する(白表示)。
また、ON状態では、第4絶縁膜14を介して対向する画素電極PEと第1共通電極CE1とで蓄積容量CSを形成し、画像を表示するのに必要な容量を保持する。つまり、スイッチング素子SWを介して各画素に書き込まれた画素電位が上記の蓄積容量CSによって一定期間保持される。
このような本実施形態によれば、各画素において画像を表示するのに必要な容量は、第4絶縁膜14を介して対向する画素電極PEと第1共通電極CE1とで形成することが可能である。このため、容量を形成するに際して、画素を横切る遮光性の配線材料からなる配線や電極が不要となる。また、第4絶縁膜14は、樹脂材料等で形成された第3絶縁膜と比較して薄い膜厚を有するように形成されている。このため、第4絶縁膜14を介した画素電極PE及び第1共通電極CE1により、比較的大きな容量を容易に形成することが可能となる。
また、画素電極PE及び第1共通電極CE1は、いずれも透明な導電材料によって形成されているため、画素電極PE及び第1共通電極CE1と重なる領域が表示に寄与する。このため、本実施形態によれば、画素を横切る補助容量線を配置した比較例と比べて、表示に寄与する一画素あたりの開口率、透過率、あるいは、輝度を向上することが可能となる。発明者が測定したところでは、比較例の透過率を1としたとき、本実施形態によれば、1.4倍の透過率を得ることが確認された。したがって、表示に必要な容量を確保しつつ、表示品位を改善することが可能となる。
また、画素電極PEは、複数のセグメントSGによって構成されており、各セグメントのエッジと第2共通電極CE2との間に傾斜電界を形成することで、液晶分子LMがセグメントSGの中心に向かって倒れ、配向制御部材を設けることなく、複数のドメインを形成することが可能となるため、広視野角化が可能となる。したがって、配向制御部材を設けた場合と比較して、広視野角化を実現しつつ、一画素あたりの開口率、透過率、あるいは、輝度を向上することが可能となる。
また、第1共通電極CE1は、ソース配線S1及びソース配線S2の上方に延在している。このため、ON状態において、第1共通電極CE1により、ソース配線から液晶層LQに向かう不所望な漏れ電界をシールドすることが可能となる。つまり、ソース配線と画素電極PEあるいは第2共通電極CE2との間の不所望な電界の形成あるいは不所望な容量の形成を抑制することができ、ソース配線と重なる領域の液晶分子LMの配向乱れを抑制することが可能となる。
しかも、ソース配線と重なる領域の液晶分子LMは、ON状態においても第1共通電極CE1と第2共通電極CE2とが同電位で維持されており、初期配向状態を保持している。したがって、第1方向Xに隣接する画素電極PEを加工限界まで接近させることが可能となり、一画素あたり表示に寄与する面積をさらに拡大することが可能である。一例として、隣接する画素ピッチを19μmとした場合、上記の比較例の透過率を1としたとき、本実施形態によれば、1.43倍の透過率を得ることが確認された。
また、ソース配線を挟んで隣接する一方の画素がON状態であり、他方の画素がOFF状態であったとしても、第1共通電極CE1と第2共通電極CE2によって、ON状態の画素とOFF状態の画素との間のソース配線上の液晶層は電位差が無くなるので、ソース配線と重なる領域の液晶分子LMが初期配向状態に維持されている。このため、液晶表示パネルLPNを斜め方向から観察した場合であっても、混色による表示品位の劣化を抑制することが可能となる。また、混色防止のために遮光層31の幅を拡大する必要がなくなるため、一画素あたりの表示に寄与する面積をさらに拡大することが可能となる。
本実施形態において、画素電極PEの各セグメントSGは略正方形であることが望ましい。このような形状により、各セグメントのエッジと第2共通電極CE2との間に傾斜電界が形成された際に、液晶分子LMがセグメントSGの四方のエッジからセグメントSGの中心に向かって同等に倒れ、液晶分子LMの配向中心の位置がセグメントSGの中心の位置と略一致する。つまり、配向中心を安定してセグメントSGの中心に形成することが可能となる。このため、各セグメントSGに形成される複数のドメインのそれぞれの面積を略同等することができ、各セグメントSGにおいて視野角を補償することが可能となる。さらに、各画素においても、各ドメインの面積を揃えることができ、表示品位の劣化を招くことなく、広視野角化が可能となる。
なお、ここで、セグメントSGが略正方形である場合とは、セグメントSGの第1方向Xに沿ったエッジの長さと第2方向Yに沿ったエッジの長さとの比が0.7倍〜1.3倍までの範囲にある場合に相当する。発明者によれば、これらの各比率のセグメントSGを適用した場合に、各セグメントSGにおける配向中心の位置を観察したところ、いずれの場合も配向中心がセグメントSGの中心(対角線の交点)付近に位置することが確認された。
また、本実施形態において、セグメントSGの一辺の長さは50μm以下であることが望ましい。このような長さに設定することにより、セグメントSGにおけるエッジから中心までの距離が短縮し、各セグメントSGと第2共通電極CE2との間に傾斜電界が形成された際に、液晶分子LMがセグメントSGの各エッジからセグメントSGの中心に向かって迅速に倒れ、液晶分子LMの配向中心の位置がセグメントSGの中心の位置と略一致するように配向制御することが可能となる。
図8は、各セグメントSGの一辺の長さが50μmの画素電極PEを適用した場合の液晶分子の配向状態を示す図である。図中の丸で囲んだ領域が液晶分子の配向中心である。いずれのセグメントSGにおいても、配向中心の位置がセグメントSGの中心の位置と略一致していることが確認された。
図9は、各セグメントSGの一辺の長さが100μmの画素電極PEを適用した場合の液晶分子の配向状態を示す図である。各セグメントSGにおいて、配向中心の位置にバラツキが生じており、必ずしも配向中心がセグメントSGの中心の位置と一致するとは限らない。すなわち、セグメントSGの一辺の長さが拡大した場合、セグメントSGにおけるエッジから中心までの距離が拡大するため、セグメントSGと第2共通電極CE2との間に傾斜電界が形成された際に、エッジと重なる領域付近で傾斜電界に応じて配向した液晶分子の配向状態の変化が中心に向かって伝播しにくく、配向中心の位置が不規則となってしまう。このように、配向中心の位置が不規則になってしまった場合、各セグメントSGにおける視野角補償が不十分となり、表示品位に悪影響を及ぼすことが確認された。
したがって、画素電極PEのセグメントSGの一辺の長さを50μm以下とすることで、応答速度を向上するとともに配向中心を安定してセグメントSGの中心に形成することが可能となる。
また、本実施形態において、液晶層LQは液晶材料に添加されたカイラル材を含んでいても良い。上記の図8及び図9に示した例を参照すると、各セグメントSGにおける液晶分子は、配向中心に対して時計回りに配向している場合もあるし、配向中心に対して反時計回りに配向している場合もある。液晶材料にカイラル材を添加することにより、ON状態では、各セグメントSGにおける液晶分子が一様に同じ方向にねじれ配向する。
図10は、液晶材料にカイラル材を添加したときの液晶分子LMの配向状態を模式的に示す図であり、(a)はOFF状態での一セグメントSGにおける液晶分子LMの配向状態を示す平面図であり、(b)はON状態での一セグメントSGにおける液晶分子LMの配向状態を示す平面図である。
図示した例では、液晶材料にカイラル材を添加し、ヘリカルピッチを約15μmとした。OFF状態では、図中に(a)で示したように、カイラル材を添加しなかった場合と同様に、液晶分子LMは、X−Y平面に対して略垂直に初期配向する。
一方、ON状態では、図中に(a)で示したように、液晶分子LMは、その長軸が傾斜電界に対して交差するように配向するため、X−Y主面に対して斜め方向あるいは水平方向に配向する。このとき、液晶分子LMは、セグメントSGの中心付近の配向中心に対して、一例として、時計回りに捩れるように配向する。カイラル材が添加されたことにより、各セグメントSGにおいて液晶分子の捩れる方向が一義的に決まるため、カイラル材を添加しなかった場合と比較して、さらに配向中心の位置が安定化するとともに応答速度を向上することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態によれば、表示品位を改善することが可能な液晶表示装置を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
LPN…液晶表示パネル AR…アレイ基板 CT…対向基板
LQ…液晶層 LM…液晶分子
PE…画素電極 SG(SG1〜SG3)…セグメント CP1〜CP2…接続部
G…ゲート配線 S…ソース配線 CS…蓄積容量
CE1…第1共通電極 CE2…第2共通電極
AL1…第1垂直配向膜 AL2…第2垂直配向膜
LQ…液晶層 LM…液晶分子
PE…画素電極 SG(SG1〜SG3)…セグメント CP1〜CP2…接続部
G…ゲート配線 S…ソース配線 CS…蓄積容量
CE1…第1共通電極 CE2…第2共通電極
AL1…第1垂直配向膜 AL2…第2垂直配向膜
Claims (5)
- 第1絶縁基板と、前記第1絶縁基板上で第1方向に延出したゲート配線と、前記ゲート配線を覆う第1層間絶縁膜と、前記第1層間絶縁膜上で第1方向に交差する第2方向に延出したソース配線と、前記ゲート配線及び前記ソース配線と電気的に接続されたスイッチング素子と、前記ソース配線及び前記スイッチング素子を覆う第2層間絶縁膜と、前記第2層間絶縁膜上で第1方向及び第2方向に延在するとともに前記ソース配線と対向する第1共通電極と、前記第1共通電極を覆う第3層間絶縁膜と、前記第3層間絶縁膜上で前記第1共通電極と対向し互いに離間した複数のセグメント及び各セグメントを互いに接続する接続部を有する画素電極であって前記スイッチング素子と電気的に接続された画素電極と、前記画素電極を覆う第1垂直配向膜と、を備えた第1基板と、
第2絶縁基板と、前記第2絶縁基板の前記第1基板と対向する側において画像を表示するアクティブエリアの全域に亘って延在し前記第1共通電極と同電位の第2共通電極と、前記第2共通電極を覆う第2垂直配向膜と、を備えた第2基板と、
誘電率異方性が負の液晶材料からなり、前記第1垂直配向膜と前記第2垂直配向膜との間に保持された液晶層と、
を備えた液晶表示装置。 - 前記画素電極は、第2方向にこの順に並んだ第1セグメント、第2セグメント、及び、第3セグメントと、前記第1セグメントと前記第2セグメントとを接続する第1接続部と、前記第2セグメントと前記第3セグメントとを接続する第2接続部と、を有し、
前記第2セグメントは前記スイッチング素子と電気的に接続された、請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記複数のセグメントは略正方形である、請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記セグメントの一辺の長さは50μm以下である、請求項3に記載の液晶表示装置。
- 前記液晶層は、前記液晶材料に添加されたカイラル材を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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- 2013-09-02 JP JP2013181467A patent/JP2015049392A/ja active Pending
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