JP2015048727A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015048727A
JP2015048727A JP2013179190A JP2013179190A JP2015048727A JP 2015048727 A JP2015048727 A JP 2015048727A JP 2013179190 A JP2013179190 A JP 2013179190A JP 2013179190 A JP2013179190 A JP 2013179190A JP 2015048727 A JP2015048727 A JP 2015048727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
hydraulic pressure
valve body
cylinder
valving element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013179190A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6280330B2 (ja
Inventor
毅 園田
Takeshi Sonoda
毅 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2013179190A priority Critical patent/JP6280330B2/ja
Publication of JP2015048727A publication Critical patent/JP2015048727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6280330B2 publication Critical patent/JP6280330B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】ノッキングを適切に抑制しながら、燃費性能の一層の向上を実現し得る車両の制御装置を提供する。
【解決手段】弁体と、この弁体を潤滑油の油圧に抗して閉弁方向へ付勢する弾性体と、油圧の上昇により前記弾性体による付勢に抗して前記弁体を閉弁状態から開弁状態へ姿勢変更させ且つ前記弁体を通過した潤滑油を噴射して気筒を冷却する噴射ノズルと、前記弁体へ供給される潤滑油の油圧を検知する油圧センサとを備えた内燃機関を有する車両の制御装置であって、前記油圧センサによって検知される油圧の挙動により前記弁体が開弁状態にあるか閉弁状態にあるかを判定し、前記弁体が開弁状態あると判定したときは閉弁状態に比べて前記気筒の温度が上昇し易くなる制御を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関を搭載した車両の制御装置に関するものである。
従来、内燃機関の燃費の改善を目的として、熱機械変換効率を向上させるための試みが数多くなされてきた。そしてこれらの試みの結果、空燃比や点火時期を初めとした各種制御パラメータについては、各々の内燃機関に関して最も熱機械変換効率が高い、所謂理論値が求められ、当該理論値或いは理論値になるべく近い態様で制御を行うことで燃費の向上が行われてきた。
しかしここで問題となるのが、各種制御パラメータを上記理論値に近づけすぎた場合には、未燃燃料が点火によらず自己着火するノッキングが起こり易くなるということである。
そして斯かるノッキングの原因として気筒の過度の温度上昇が挙げられるため、これまでにも、ピストンの内側へ潤滑油を噴射するオイルジェットが適用されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1記載のオイルジェットは、弁体と、この弁体を潤滑油の油圧に抗して閉弁方向へ付勢するバネと、油圧の上昇により前記弾性体による付勢に抗して前記弁体を閉弁状態から開弁状態へ姿勢変更させ且つ前記弁体を通過した潤滑油を噴射して気筒を冷却する噴射ノズルとを具備している、所謂機械式のものである。
しかしながら上記特許文献に記載のものを初めこれらオイルジェットは、そのときの潤滑油の粘度や潤滑油を供給するポンプやバネの個体差、またオイルの個体差により潤滑油の噴射が開始されるタイミングが変化し、予測が困難である。そのため、オイルジェットにより気筒が冷却された状態に応じた制御での運転中であっても実際にはオイルジェットが作動せずノッキングを招来してしまうという不具合が回避し得なかった。すなわち、これまでは上記制御パラメータの決定に際しては内燃機関では気筒が冷却されるタイミングまで勘案した上で、熱機械変換効率を高める制御ができなかったというのが現状である。
特開2013−144947号公報
本発明は、上記の問題に着目したものであり、ノッキングを適切に抑制しながら、燃費性能の一層の向上を図ることを所期の目的としている。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち本発明に係る車両の制御装置は、弁体と、この弁体を潤滑油の油圧に抗して閉弁方向へ付勢する弾性体と、油圧の上昇により前記弾性体による付勢に抗して前記弁体を閉弁状態から開弁状態へ姿勢変更させ且つ前記弁体を通過した潤滑油を噴射して気筒を冷却する噴射ノズルと、前記弁体へ供給される潤滑油の油圧を検知する油圧センサとを備えた内燃機関を有する車両の制御装置であって、前記油圧センサによって検知される油圧の挙動により前記弁体が開弁状態にあるか閉弁状態にあるかを判定し、前記弁体が開弁状態あると判定したときは閉弁状態に比べて前記気筒の温度が上昇し易くなる制御を行うことを特徴とする。
ここで本発明は、弁体の開弁状態から閉弁状態へ相互に移行するタイミングを油圧センサの挙動により検出し、当該開弁状態及び閉弁状態を判定し得る点に、本願発明者らが初めて着目する事によりなされたものである。
このようなものであれば、潤滑油の噴射開始直後から噴射終了直前までの期間を的確に判断することができる。これにより、気筒が潤滑油によって冷却されているタイミングに的確に応じて気筒の温度が上昇し易くなるとされる熱機械変換効率が高い制御を行うことができる。その結果、ノッキングを適切に抑制しながら、燃費性能の一層の向上を実現し得る。
本発明によれば、ノッキングを適切に抑制しながら、燃費性能の一層の向上を実現し得る車両の制御装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の概略構成を示す図。 図1の要部に係る構成説明図。 同実施形態に係る駆動系の構成を示す図。 同実施形態に係る油圧の挙動をグラフとして示す図。 同実施形態に係る無段変速機の変速線図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式ガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部には、吸気バルブ18、排気バルブに加え、略中央の位置に点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。また気筒1はその内部で往復動する、換言すればシリンダブロック17内部を往復摺動するピストン13を有する。ピストン13は、ピストンピン14を介してコンロッド(コネクティングロッド)15に枢着され、このコンロッド15がピストン13の往復動をクランクシャフト16の回転動作へと変換している。そしてシリンダブロック17の下端部には、オイルジェット2が取り付けられている。
オイルジェット2は、ピストン13を冷却するためのものであり、このオイルジェット2は、シリンダブロック17に取り付けられた本体20と、この本体20内に取り付けられた弁体21と、この弁体21を潤滑油の油圧に抗して閉弁方向へ付勢する弾性体たるコイルバネ22と、潤滑油の油圧上昇によりコイルバネ22による付勢に抗して前記弁体21を閉弁状態から開弁状態へ姿勢変更させ且つ前記弁体を通過した潤滑油を噴射して気筒を冷却する前記噴射ノズル23とを有している。この噴射ノズル23は具体的には、気筒1内に突出し、かつその先端部が斜め上方に向けて屈折しており、下死点近傍にあるピストン13の背面(ピストンピン14を取り付けている内側面)に向けて潤滑油を噴出させるものである。オイルジェット2は、オイルポンプP(図1)から潤滑油の供給を受ける。潤滑油は、内燃機関のクランクケース内のオイルパン(図示せず)に蓄えられ、内燃機関の各部の潤滑に用いられる。オイルポンプPは、内燃機関のクランクシャフト16から駆動力の供給を受けて回転し、オイルパンに蓄えられている潤滑油を吸引し、吐出して、オイルジェット2を含む内燃機関の各部に向けて圧送する。具体的には、オイルポンプPからオイルジェット2へ供給される潤滑油は、メイン流路Lに接続するシリンダブロック17の連通路17aを介して本体20へ導入される。そしてこのオイルポンプPからの潤滑油は上述の通り、油圧が一定以上である場合にはコイルバネ22の付勢に抗して弁体21を押し下げ、噴射ノズル23に到達し、当該噴射ノズルから気筒1内へ噴射される。そして前記弁体21へ供給される潤滑油の油圧は、メイン流路Lに設けられた油圧センサSにより検出される。
そして本実施形態では、吸気バルブ18の開閉タイミングを制御するためのバルブタイミング機構6が設けられている。この可変バルブタイミング機構6としてはその一例として、クランクシャフト16に対する図示しない吸気カムシャフトの回転位相を油圧により変化させることにより吸気バルブ18の開閉タイミングを変化させる態様のものが挙げられる。またその他可変バルブタイミング機構6としては、吸気バルブ18を電磁弁として開閉タイミングを電気的に制御する態様のもの等、既存の種々の構成を適用し得る。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
図3に、車両が備える駆動系の例を示す。この駆動系は、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。特に、本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を利用した前後進切換装置8、及び無段変速機の一種であるベルト式CVT(Continuously Variable Transmission)9を採用している。
内燃機関が出力する回転駆動力は、内燃機関のクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸103及び駆動輪(図示せず)を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回動不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ(図示せず)とを要素とする。ロックアップソレノイドバルブは、制御信号lを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
原則として、車速がある程度以上高い状況下、例えば10km/h以上では、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。そして、車速が10km/hよりも低くなったならば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。
ロックアップ時、ロックアップクラッチ73はトルクコンバータカバー74に押し付けられ、トルクコンバータカバー74と一体となって回転する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の入力側のドライブプレートに入力された機関のトルクは、トルクコンバータカバー74からロックアップクラッチ73を経由してトルクコンバータ7の出力側にある前後進切換装置8に直接伝達される。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。
非ロックアップ時には、ロックアップクラッチ73がトルクコンバータカバー74から離反する。非ロックアップ時、トルクコンバータ7の入力側に入力された機関のトルクは、トルクコンバータカバー74からポンプインペラ71、タービン72へと伝わり、前後進切換装置8に伝達される。非ロックアップ時、トルクコンバータ7の速度比は、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85断接切換駆動するための作動液圧を制御するソレノイドバルブ(図示せず)は、制御信号mを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
非走行レンジであるNレンジ、Pレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。要するに、前後進切換装置8は、内燃機関と車軸103との間を接続し、並びに、内燃機関と車軸103との間を切断するためのクラッチとしての役割を担っている。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有しており、液圧サーボ913を操作し可動シーブ912を変位させることを通じて変速比を無段階に変更できる。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有しており、液圧サーボ923を操作し可動シーブ922を変位させることを通じてトルク伝達に必要なベルト推力を与える。
走行レンジを操作するべくフォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85に供給される作動液(作動油)、また変速比を操作するべく液圧サーボ913、923に供給される作動液を吐出する液圧ポンプ(図示せず)は、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて稼働する、既知の機械式(非電動式)のものである。この作動液は、トルクコンバータ7に用いられる流体と共通である。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及び機関の回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量または電子スロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、ポンプPからオイルジェット2へ供給される潤滑油の油圧を検知すべく油圧センサSから出力される油圧信号f、シフトレバーのレンジを知得するためのセンサ(または、シフトポジションスイッチ)から出力されるシフトレンジ信号g、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9に使用される作動液の温度を検出する液温センサから出力される作動液温信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、電子スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度制御信号l、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度制御信号m、CVT9に対して変速比制御信号n、吸気バルブ18の開閉タイミングを制御するための可変バルブタイミング機構6に対するバルブタイミング信号o等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、機関の回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それら機関回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、クラッチ84、85の接続/切断、自動変速機8、9の変速比、そして吸気バルブ18の開閉タイミングといった各種運転パラメータを決定する。運転パラメータの決定手法自体は、既知のものを採用することが可能である。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、n、oを出力インタフェースを介して印加する。
しかして本実施形態の車両の制御装置たるECU0は、前記油圧センサSによって検知される油圧の挙動により前記弁体21が開弁状態にあるか閉弁状態にあるかを判定し、前記弁体21が開弁状態あると判定したときは閉弁状態に比べて前記気筒1の温度が上昇し易くなる制御を行う。
すなわち本実施形態では、図4に示すように、運転中の油圧センサSから得られるメイン流路Lの油圧の挙動により、弁体21が開弁状態にあるか、閉弁状態にあるかを判定する。同図では弁体21の開弁動作時及び閉弁動作時の油圧の挙動を示している。具体的に説明すると、オイルポンプPがメイン流路Lに吐出する潤滑油の油圧はクランクシャフト16の回転速度、すなわち内燃機関の回転数に依存する。よって同図上側に示すように回転数上昇時では当該回転数に応じて油圧は上昇してゆく。そして上昇の過程において、潤滑油の粘度や機関温度、コイルバネ22の個体差等によって定まる個体毎に一定の油圧に達すればコイルバネ22の付勢力に抗して弁体21が押し下げられる。このとき同図上に示すように一時的に油圧の単位時間当たりの変化量すなわち微分値に変動が現れる。換言すれば、噴射ノズル23から潤滑油が噴射され始める時のみ油圧の上昇度合いが緩慢となる。他方、同図下側に示すように油圧の下降に伴い弁体が閉弁状態となる際には、油圧がコイルバネ22の付勢に抗し切れなくなり、コイルバネ22が伸長し、弁体21が閉弁状態となる。このとき同図下に示すように一時的に油圧の単位時間当たりの変化量すなわち微分値に変動が現れる。すなわち噴射ノズル23から噴射される潤滑油が少なくなる過程では油圧の下降度合いが緩慢となる。
本実施形態では、内燃機関及びCVT9の制御パラメータ、すなわちスロットルバルブ32開度、燃料噴射量、点火時期、吸気バルブ18の開閉タイミング、CVT9の変速比については運転状態ごとに予めマップとして保存された値を記憶させている。そして基本的に、運転状態に応じて前記マップから読み出した値に応じて内燃機関並びにCVT9の制御を基本的に行っている。
しかして本実施形態に係るECU0では、前記制御パラメータに係るマップを、弁体21が開弁状態にあるときに熱機械変換効率を高くするためのマップ、及び閉弁状態にあるときのノッキングを抑える旨のマップといった、少なくとも2種類のマップを記憶させている。そして以下にその一例として、開弁状態にあるときに燃費を向上させるためのマップについて説明する。また本発明では開弁状態にあるときに内燃機関のトルクを上昇させドライバビリティを向上させる旨のマップの使用を否定するものではない。
開弁状態にて燃費を向上させるためのマップは、閉弁状態にあるときのマップに比して、スロットルバルブ開度及び燃料噴射量は少なく、点火時期は進角化され、吸気バルブの開閉タイミングはより吸気効率が良くなるようなタイミングとなる値が記憶されている。本実施形態ではこれら制御パラメータのうち、少なくとも一つのパラメータに係るマップの変更が実行される。
図5に、ECU0がCVT9を制御する際の変速線図を示す。変速線図は、車速及びアクセル開度に対応した目標入力回転数(タービン72の回転数)を表すものであり、車速及びアクセル開度に対応したCVT9の変速比を規定する。図3には、アクセル開度が100%の場合の変速線を太い破線で、50%の場合の変速線を太い実線で、0%の場合の変速線を太い鎖線で、それぞれ描画している。変速比は、CVT9がハードウェア的に実現し得るローギア側の限界L及びハイギア側の限界Hの間の値をとる。アクセル開度を一定と仮定すると、車速が低下するほどCVT9が具現する減速比の値が増大するということになる。そして同図に示すように、内燃機関の回転数に依存する目標回転数に対し、開弁状態では閉弁状態に比してCVT9の変速比を高く設定するようにしている。つまり開弁状態では、燃焼効率が高くなるよう内燃機関を制御するとともにCVT9の変速比を高める事により同じ速度で運転をしても、より内燃期間の回転数及び燃料消費が抑えられた制御が実行される。
また勿論、油圧センサSの挙動から弁体21が閉弁状態となった旨の判定がされれば、従来通りノッキングの発生を抑える旨のマップに従った制御が実行される。
以上のような構成とすることにより、本実施形態では、油圧センサSによって検知される油圧の挙動により前記弁体21が開弁状態にあるか閉弁状態にあるかを判定しているので、潤滑油の噴射開始直後から噴射終了直前までの期間を的確に判断することができる。これにより、気筒1が潤滑油によって冷却されているタイミングに的確に応じて気筒の温度が上昇し易くなるとされる熱機械変換効率が高い制御を行っている。すなわち、ノッキングを適切に抑制されている状態に有るときはより燃費性能が高い制御を行っている。その結果燃費性能の一層の向上を実現している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態では気筒を冷却する際にピストンを冷却するオイルジェットを適用する態様を開示したが勿論、燃焼室の上側にあるシリンダヘッドへ潤滑油を噴射する態様を適用したものであってもよい。また点火時期や吸気バルブの開閉タイミング具体的な態様は上記実施形態のものに限定されることはなく、既存のものを含め、種々の態様のものを適用することができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は内燃機関を搭載した車両の制御装置として利用することができる。
0…車両の制御装置(ECU)
1…気筒
S…油圧センサ
2…オイルジェット
21…弁体
22…弾性体
23…噴射ノズル

Claims (1)

  1. 弁体と、この弁体を潤滑油の油圧に抗して閉弁方向へ付勢する弾性体と、油圧の上昇により前記弾性体による付勢に抗して前記弁体を閉弁状態から開弁状態へ姿勢変更させ且つ前記弁体を通過した潤滑油を噴射して気筒を冷却する噴射ノズルと、前記弁体へ供給される潤滑油の油圧を検知する油圧センサとを備えた内燃機関を有する車両の制御装置であって、
    前記油圧センサによって検知される油圧の挙動により前記弁体が開弁状態にあるか閉弁状態にあるかを判定し、
    前記弁体が開弁状態あると判定したときは閉弁状態に比べて前記気筒の温度が上昇し易くなる制御を行うことを特徴とする車両の制御装置。
JP2013179190A 2013-08-30 2013-08-30 車両の制御装置 Active JP6280330B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013179190A JP6280330B2 (ja) 2013-08-30 2013-08-30 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013179190A JP6280330B2 (ja) 2013-08-30 2013-08-30 車両の制御装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018006848A Division JP6534459B2 (ja) 2018-01-19 2018-01-19 車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015048727A true JP2015048727A (ja) 2015-03-16
JP6280330B2 JP6280330B2 (ja) 2018-02-14

Family

ID=52698957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013179190A Active JP6280330B2 (ja) 2013-08-30 2013-08-30 車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6280330B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021021349A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 マツダ株式会社 エンジンの潤滑装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002089310A (ja) * 2000-09-14 2002-03-27 Mitsubishi Motors Corp エンジン制御装置
JP2003184619A (ja) * 2001-12-19 2003-07-03 Toyota Motor Corp ディーゼルエンジン
JP2009092006A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Toyota Motor Corp 内燃機関の潤滑油希釈抑制装置
JP2010084732A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Toyota Motor Corp ピストン冷却装置
JP2013144947A (ja) * 2012-01-13 2013-07-25 Taiho Kogyo Co Ltd ピストンクーリングジェット

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002089310A (ja) * 2000-09-14 2002-03-27 Mitsubishi Motors Corp エンジン制御装置
JP2003184619A (ja) * 2001-12-19 2003-07-03 Toyota Motor Corp ディーゼルエンジン
JP2009092006A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Toyota Motor Corp 内燃機関の潤滑油希釈抑制装置
JP2010084732A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Toyota Motor Corp ピストン冷却装置
JP2013144947A (ja) * 2012-01-13 2013-07-25 Taiho Kogyo Co Ltd ピストンクーリングジェット

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021021349A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 マツダ株式会社 エンジンの潤滑装置
JP7273367B2 (ja) 2019-07-25 2023-05-15 マツダ株式会社 エンジンの潤滑装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6280330B2 (ja) 2018-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9868442B2 (en) Vehicle control device
CN105216786A (zh) 用于改进混合动力车辆换档的方法和系统
JP6775884B2 (ja) 車両の制御装置
JP6534459B2 (ja) 車両の制御装置
JP6280330B2 (ja) 車両の制御装置
JP6210695B2 (ja) 制御装置
CN104675544A (zh) 内燃机的旋转控制装置
JP6289080B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6338332B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6422543B2 (ja) 制御装置
JP2015105604A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5946383B2 (ja) 制御装置
JP6812065B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2013177947A (ja) 制御装置
JP2014080932A (ja) エンジン制御装置
JP2014181648A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2016151327A (ja) 車両の制御装置
JP6261211B2 (ja) 内燃機関の制御装置。
JP6041692B2 (ja) 制御装置
JP2015143479A (ja) 制御装置
JP6021548B2 (ja) アイドルストップ車両の制御装置
JP6292781B2 (ja) 車両の制御装置
JP6168805B2 (ja) 車両の制御装置
JP2017082682A (ja) 制御装置
JP2014163510A (ja) 制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170606

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170803

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6280330

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250