JP2015048374A - インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】環境負荷が少なく、高い消泡性を有し、かつ画像品質が向上するインクジェット記録用インクの提供。
【解決手段】水、水溶性有機溶剤、着色剤、下記構造式(1)で表される基を有する化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物を含有するインクジェット記録用インクである。
13−CHCH−・・・構造式(1)
HO−RC−[CH]−CR−OH・・・一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数3〜6のアルキル基から選択され、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜2のアルキル基であり、nは、1〜6の整数である。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録用インク(以下、「インク」と称することもある)に着色剤として顔料を用いた場合、通常の炭化水素系活性剤を使用すると、画像ベタ部の均一性、カラーの発色性などにおいて染料インクと同等レベルを達成することが困難である。このため、界面活性剤としてフッ素系材料を用いることで、インクの表面張力を下げ、画像ベタ部の均一性を上げ、発色改善が図れることが既に知られている。
しかし、今までのフッ素系界面活性剤は、高品位な画像形成は得られるものの環境負荷があったり、環境負荷は少ないものの高品位な画質が得られず、環境負荷の低減と画像品質の向上との両立が難しく、更に泡が消えにくいという問題がある。
例えば、普通紙に高品位な画像形成を行う目的で、特定のフッ素系界面活性剤と抑泡剤を添加したインクジェット記録用インクが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、この提案の技術は、環境負荷の低減は可能であるが、高品位な画像形成(高発色性)の点では効果が十分ではなく、環境負荷の低減と画像品質の向上とを両立させることは困難であるのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、環境負荷が少なく、高い消泡性を有し、かつ画像品質を向上させることができるインクジェット記録用インクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のインクジェット記録用インクは、水、水溶性有機溶剤、着色剤、下記構造式(1)で表される基を有する化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
13−CHCH− ・・・ 構造式(1)
HO−RC−[CH]−CR−OH ・・・ 一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数3〜6のアルキル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜2のアルキル基を表し、nは、1〜6の整数である。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、環境負荷が少なく、高い消泡性を有し、かつ画像品質が向上するインクジェット記録用インクを提供することができる。
図1は、本発明のインクカートリッジの一例を示す概略図である。 図2は、図1のインクカートリッジのケースも含めた概略図である。 図3は、インクジェット記録装置のインクカートリッジ装填部のカバーを開いた状態の斜視説明図である。 図4は、インクジェット記録装置の全体構成を説明する概略構成図である。
(インクジェット記録用インク)
本発明のインクジェット記録用インクは、水、水溶性有機溶剤、着色剤、下記構造式(1)で表される基を有する化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
13−CHCH− ・・・ 構造式(1)
HO−RC−[CH]−CR−OH ・・・ 一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数3〜6のアルキル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜2のアルキル基を表し、nは、1〜6の整数である。
前記構造式(1)で表される基を有する化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
13−CHCHO(CHCHO)H ・・・ 一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、nは1〜40の自然数である。
本発明においては、前記構造式(1)で表される基を有する化合物(フッ素系界面活性剤)と、前記一般式(1)で表される化合物(抑泡剤)とを併用することにより、環境負荷の低減と画像品質(特に高い発色性)とを両立できるインクが提供できる。また、前記フッ素系界面活性剤が泡立ちやすいことから生じる吐出不安定性も抑えることができる。
前記構造式(1)で表される基を有する化合物をインク中に特定の割合で含有させることにより、従来のインクに比べて、高濃度であるが表面張力が低く、普通紙の印字においては、ビヒクルが速やかに紙に浸透し、着色剤が表面に残りやすくなるという従来のインクの特徴の他に、前記構造式(1)で表される基を有する化合物を使用することで、更に着色剤の偏在がなくなり、紙面上に均一に着色剤が存在することで、均染性が格段に向上する。その結果、高彩度及び高発色濃度であるが、裏抜けの少ない画像が得られる。また、フッ素系界面活性剤の特徴である高い起泡性による吐出不安定は、前記一般式(1)で表される化合物を添加することで抑えることができる。
ここで、下記一般式(3)で表されるフッ素系界面活性剤(ゾニールFS−300、DuPont社製)はパーフルオロアルキル基の炭素数が8であり、製造過程において、PFOA(パーフルオロオクタン酸)が副生物として生じる。このPFOAは発ガン性が指摘されている。
17−CHCHO(CHCHO)H ・・・ 一般式(3)
ただし、前記一般式(3)中、nは、1〜40の自然数を表す。
これに対して、前記構造式(1)で表される基を有する化合物は、パーフルオロアルキル基の炭素数が6であるため、合成時に、PFOAが副生物として生じないことから、環境負荷が低減される。
<構造式(1)で表される基を有する化合物>
前記構造式(1)で表される基を有する化合物は、表面張力の低下から、画像品質の向上(高発色性など)、部材に濡れ性を付与することができる。
前記構造式(1)で表される基を有する化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
13−CHCHO(CHCHO)H ・・・ 一般式(2)
前記一般式(2)において、nは1〜40の自然数が好ましく、6〜30がより好ましい。
前記一般式(2)中のパーフルオロアルキル基C13は、部材への濡れ性の点から、直鎖であることが好ましい。
前記一般式(2)で表される化合物は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、デュポン社製のCAPSTONE(キャップストーン、登録商標)FS−30、FS−34、FS−3100などが挙げられる。
前記構造式(1)で表される基を有する化合物に加えて、その他の界面活性剤を組み合わせて用いることも可能である。その場合、前記構造式(1)で表される基を有する化合物とその他の界面活性剤の合計含有量に対する、前記構造式(1)で表される基を有する化合物の割合が60質量%以上であることが好ましい。
前記その他の界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、などが挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、松本油脂社製マーポマーセPT、などが挙げられる。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、日光ケミカルズ社製ECTD−3NEX、などが挙げられる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、エアープロダクツジャパン株式会社製のサーフィノール104PA、などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、デュポン社製のゾニールFS−300、FSN、FSN−100、FSO、FSO−100、FSH、ダイキン社製のDSN−403N、などが挙げられる。
前記構造式(1)で表される基を有する化合物(好ましくは一般式(2)で表される化合物)の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記インクジェット記録用インク全量に対して、0.05質量%〜5.0質量%が好ましく、0.1質量%〜0.5質量%がより好ましい。この数値範囲において、インクの表面張力を低下させ、ビヒクルを速やかに浸透させて、着色剤を紙面上に残存することができる。
前記含有量が、0.05質量%未満であると、高発色性の効果が得られないことがあり、5.0質量%を超えると、インクの保存安定性が低下してしまうことがある。
<一般式(1)で表される化合物(抑泡剤)>
下記一般式(1)で表される化合物は、インクジェット記録用インクに微量添加することによって、その発泡を抑えるために用いられる。
HO−RC−[CH]−CR−OH ・・・ 一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数3〜6のアルキル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜2のアルキル基を表し、nは、1〜6の整数である。
ここで、発泡とは液体が薄い膜になって空気を包むことである。この泡の生成にはインクジェット記録用インクの表面張力や粘度等の特性が関与する。即ち、水のように表面張力が高い液体は、液体の表面積をできるだけ小さくしようとする力が働くために、発泡し難い。これに対して、高粘度で高浸透性のインクジェット記録用インクは、表面張力が低いために発泡し易く、溶液の粘性により生成した泡が維持されやすく消泡し難い。
通常、抑泡剤は、泡膜の表面張力を局部的に低下させて泡を破壊するか、発泡液に不溶な抑泡剤を発泡液表面に点在させることで泡を破壊する。インクジェット記録用インクに界面活性剤として表面張力を低下させる働きの極めて強いフッ素系界面活性剤を用いた場合には、前者の機構による抑泡剤を用いても泡膜の表面張力を局部的に低下させることができないため、通常は用いられない。そのため、後者の発泡液に不溶な抑泡剤が用いられるが、この場合、溶液に不溶な抑泡剤によりインクジェット記録用インクの安定性が低下することがある。
前記一般式(1)で表される化合物(抑泡剤)は、表面張力を低下させる働きがフッ素系界面活性剤ほど強くないものの、該フッ素系界面活性剤に対する相溶性が高い。このため、抑泡剤が効率的に泡膜に取り込まれ、フッ素系界面活性剤と抑泡剤との表面張力の違いにより泡膜の表面が局部的に不均衡な状態となり、泡が破壊すると考えられる。
前記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール、2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオール、などが挙げられる。これらの中でも、抑泡性効果とインクへの相溶性が高い点から、2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールが特に好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、0.05質量%〜1.0質量%が好ましい。前記含有量が、0.05質量%未満であると、泡を抑える効果が得られないことがあり、1.0質量%を超えると、抑泡性効果が頭打ちになる上に、粘度、粒径等のインク物性に悪影響が出ることがある。
<水>
前記水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<水溶性有機溶剤>
前記水溶性有機溶剤は、乾燥防止及び分散安定性を向上させるためにインク中に含有される。
前記水溶性有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、その他の有機溶剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、前記水溶性有機溶剤を湿潤剤と称することもある。
前記多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール、などが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、などが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、などが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン、などが挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、などが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、などが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール、などが挙げられる。
前記その他の有機溶剤としては、例えば、糖類、などが挙げられる。前記糖類としては、例えば、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類、四糖類を含む)、多糖類、などが挙げられる。
前記単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類、四糖類を含む)としては、例えば、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、などが挙げられる。
前記多糖類とは、広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロース、などが挙げられる。
前記糖類の誘導体としては、前記糖類の還元糖〔例えば、一般式:HOCH(CHOH)CHOH(n=2〜5の整数)で表される糖アルコール等〕、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ酸、などが挙げられる。これらの中でも、糖アルコールが特に好ましい。
前記糖アルコールとしては、例えば、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、などが挙げられる。
前記水溶性有機溶剤の中でも、インクの保存安定性及び吐出安定性の点から、グリセリン、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、テトラメチロールプロパン、D−ソルビトール、キシリトール、2−ピロリドンが好ましく、1,3−ブタンジオール、グリセリン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ピロリドン、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールがより好ましい。
前記水溶性有機溶剤の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10質量%〜50質量%が好ましく、15質量%〜40質量%がより好ましい。前記好ましい数値範囲内であれば、インクの乾燥性、保存安定性、信頼性などの結果が非常に良好である。
顔料インクの場合、顔料と水溶性有機溶剤の比は、ヘッドからのインクの吐出安定性に大きく影響する。顔料固形分比率が高いのに水溶性有機溶剤の配合量が少ないと、ノズルのインクメニスカス付近の水分蒸発が進み吐出不良をもたらす。
<着色剤>
前記着色剤としては、染料や顔料を用いることができるが、インク記録物の耐水性や耐光性の点から顔料が好ましい。前記顔料の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、有機顔料、無機顔料、などが挙げられる。これらの顔料は1種を単独で用いても複数種類を混合して用いてもよい。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料、などが挙げられる。
前記無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉、などが挙げられる。
前記ブラック顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
イエロー顔料の具体例としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、2、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、16、17、20、23、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、73、74、75、81、83(ジスアゾイエローHR)、86、93、95、97、98、100、101、104、108、109、110、114、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185などが挙げられる。
マゼンタ顔料としては、例えば、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、7、9、12、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:1〔パーマネントレッド2B(Ba)〕、48:2〔パーマネントレッド2B(Ca)〕、48:3〔パーマネントレッド2B(Sr)〕、48:4〔パーマネントレッド2B(Mn)〕、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、97、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、175、176、178、179、180、184、185、190、192、193、202、209、215、216、217、219、220、223、226、227、228、238、240、254、255、272、などが挙げられる。
シアン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、22、56、60、63、64、バットブルー4、バットブルー60、などが挙げられる。
また、中間色顔料の具体例としては、レッド、グリーン、ブルー用としてC.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、71、C.I.ピグメントバイオレット3、19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントグリーン7、36、などが挙げられる。
前記着色剤が顔料である場合の特に好ましい形態としては、以下の第1〜第3の形態が挙げられる。
(1)第1形態では前記着色剤は、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水性インク中に自己分散可能な顔料(以下、「自己分散性顔料」と称することもある)である。
(2)第2形態では前記着色剤は、ポリマー微粒子に水不溶乃至水難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョン(ポリマーにより被覆された顔料の水分散物)を含有する。
(3)第3形態では前記着色剤は、界面活性剤で分散された顔料である。
前記第1形態の自己分散性顔料は、顔料の表面に少なくとも1種の親水基が直接もしくは他の原子団を介して結合するように表面改質されたものである。
該表面改質は、顔料の表面に、ある特定の官能基(スルホン基やカルボキシル基等の官能基)を化学的に結合させるか、あるいは、次亜ハロゲン酸又はその塩の少なくともいずれかを用いて湿式酸化処理するなどの方法が用いられる。
例えば、自己分散型カーボンブラックとしては、イオン性を有するものが好ましく、アニオン性に帯電したものやカチオン性に帯電したものが好適である。前記アニオン性親水基としては、例えば、−COOM、−SOM、−POHM、−PO、−SONH、−SONHCOR(ただし、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表す)等が挙げられる。
これらの中でも、−COOM、−SOMがカラー顔料表面に結合されたものを用いることが好ましい。これらの中でも、顔料の表面に−COOMが結合され、水中に分散している自己分散型顔料は、分散安定性が向上するばかりではなく、高品位な印字品質が得られるとともに、印字後の記録用メディアの耐水性がより向上する。また、前記親水基中における「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、等が挙げられる。前記有機アンモニウムとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。
前記アニオン性に帯電したカラー顔料を得る方法としては、カラー顔料表面に−COONaを導入する方法として、例えば、カラー顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、スルホン化による方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法が挙げられる。前記カチオン性親水基としては、例えば、第4級アンモニウム基が好ましく、カーボンブラック表面に結合されたものが好適である。前記自己分散性顔料の体積平均粒径は、インク中において0.01μm〜0.16μmが好ましい。
前記第2形態のポリマーにより被覆された顔料としては、上記顔料に加え、ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンを使用することが好ましい。ポリマー微粒子に顔料を含有させたポリマーエマルジョンとは、ポリマー微粒子中に顔料を封入したもの、又はポリマー微粒子の表面に顔料を吸着させたものである。この場合、全ての顔料が封入又は吸着している必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲で該顔料がエマルジョン中に分散にしていてもよい。ポリマーエマルジョンを形成するポリマー(ポリマー微粒子におけるポリマー)としてはビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、及びポリウレタン系ポリマー等が挙げられる。これらの中でも、水不溶性ビニルポリマーが特に好ましい。
<<水不溶性ビニルポリマー>>
前記水不溶性ビニルポリマーは、(A)下記一般式(VI)で表されるモノマー〔以下、モノマー(A)と称することもある〕、(B)塩生成基含有モノマー〔以下、モノマー(B)と称することもある〕、(C)疎水性モノマー〔以下、モノマー(C)と称することもある〕を含有するモノマー混合物を重合させて得られる。これらのモノマーは、必要に応じて、各モノマーの所要量を混合して組成物としてもよいし、モノマー(A)、(B)、(C)以外のモノマーを追加して用いることもできる。
〔一般式(VI)〕
前記一般式(VI)において、Rは、重合性の観点から、水素原子又はメチル基が好ましい。また、Rは、炭素数2〜8のアルキレン基又は水素原子がフェニル基で置換された炭素数2〜4のアルキレン基であるが、炭素数2〜4のエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましい。nは、平均付加モル数であり、2〜30の数であるが、印字濃度及び保存安定性の観点から、2〜25の数が好ましく、2〜15の数が更に好ましく、2〜10の数が特に好ましい。
n個のRは、同一でも異なっていてもよく、異なる場合は、ブロック付加及びランダム付加のいずれでもよい。
は、炭素数2〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であるが、高い印字濃度及び良好な保存安定性の観点から炭素数2〜22のアルキル基が好ましく、炭素数8〜18のアルキル基がより好ましく、オクチル基、2−エチルへキシル基、デシル基、ドデシル(ラウリル)基、テトラドデシル(ミリスチル)基、ヘキサデシル(セチル)基及びオクタデシル(ステアリル)基が特に好ましい。
前記モノマー(A)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オクトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、オクトキシポリ(エチレングリコール・ブチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウロキシポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記モノマー(A)を用いることにより、印字濃度が高く、保存安定性に優れた水系インクを得ることができるという利点がある。前記モノマー(A)の末端アルキル基は、紙の表面に着色剤を留め易くする作用を有するとともに、水系インクに対して優れた分散安定性を付与する。また、前記モノマー(A)は、特定の水溶性有機溶剤に対して高い相溶性を示すことから、インク中に特定の水溶性有機溶剤を含有する場合には、水分が蒸発して平衡状態に達したインク残さにおいてもポリマー粒子に分散安定性を付与できる。
前記モノマー(A)は、脂肪族アルコール末端(−OH)をアルキレンオキシドで重合し、その重合した末端基(−OH)をエーテル化する方法により得られる。
商業的に入手しうるモノマー(A)の具体例としては、共栄社化学株式会社製のライトアクリレートEA−C、日本油脂株式会社製の50POEP−800B、PLE200、PSE−400などが挙げられる。
前記水不溶性ビニルポリマーを重合するのに用いられる前記モノマー混合物におけるモノマー(A)の含有量は、印字濃度及びインク粘度の観点から、3質量%〜25質量%が好ましく、5質量%〜20質量%がより好ましい。
前記モノマー(B)としては、塩生成基含有モノマーが用いられる。本実施形態において塩生成基モノマーとは、中和反応により塩を生成する塩生成基を有するモノマーを言う。
本実施形態において好適に用いられる塩生成基含有モノマーとしては、アニオン生成基を有するアニオン性モノマーが挙げられる。
前記アニオン生成基は、水中でアニオンを生成して静電反発によりポリマー分散体に分散安定性を付与するとともに、インクが記録メディアに着弾した場合には、pH変化により静電反発力を失い、顔料の定着を促進する。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アニオン性モノマーとしては、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー及び不飽和リン酸モノマーから選ばれる1種以上が挙げられる。
前記不飽和カルボン酸モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記不飽和スルホン酸モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸エステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記不飽和リン酸モノマーとしては、例えば、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アニオン性モノマーの中では、印字濃度及び保存安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
前記水不溶性ビニルポリマーを重合するのに用いられる前記モノマー混合物におけるモノマー(B)の含有量は、印字濃度及び保存安定性の観点から、3質量%〜25質量%が好ましく、5質量%〜20質量%がより好ましく、12質量%〜14質量%が更に好ましい。
前記モノマー(B)の含有量が、3質量%未満であると、塩基物質に溶解し難くなり顔料への被覆がし難くなる等の問題がある。
前記モノマー(C)としては、記録物に耐水性を付与するために、疎水性モノマーが用いられる。本実施形態において好適に用いられる前記モノマー(C)としては、(C−1)下記一般式(VII)で表されるモノマー、(C−2)下記一般式(VIII)で表されるモノマー、(C−3)マクロマーが挙げられる。
<一般式(VII)>
ただし、前記一般式(VII)中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基、又は炭素数3〜22の環式炭化水素基を示す。
<一般式(VIII)>
ただし、前記一般式(VIII)中、Rは、水素原子又はメチル基を表し、Rは、置換基を有してもよいフェニル基、ビフェニル基、又はナフタレン基を示す。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記モノマー(C)は、印字濃度及び耐擦過性の観点から、(C−2)芳香環含有モノマー及び(C−3)マクロマーから選ばれる1種以上が含有されていることが好ましい。
前記(C−1)のアルキル基を有するモノマーとしては、Rがメチル基のモノマーが好ましく、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、ベへニル(メタ)アクリレート等のエステル部分が炭素数1〜22のアルキル基である(メタ)アクリレートが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、前記(イソ又はターシャリー)及び(イソ)は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を意味し、これらの基が存在していない場合には、ノルマルを示す。また、(メタ)アクリレートは、メタクリレートとアクリレートの両方を意味する。以下においても同様である。
前記(C−1)のアリール基を有するモノマーとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記(C−1)の環式炭化水素基を有するモノマーとしては、炭素数3以上の単環式、二環式、更には三環式以上の多環式(メタ)アクリレートである。具体的には、前記炭素数3以上の単環式(メタ)アクリレートとしては、例えば、シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロノニル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
前記二環式(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記三環式(メタ)アクリレートとしては、例えば、アダマンチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、保存安定性の観点から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記(C−2)の芳香環含有モノマーとしては、Rが水素又はメチル基のモノマーが好ましく、耐水性の観点から、スチレン、ビニルナフタレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、及び4−ビニルビフェニルから選ばれる1種以上が好ましい。これらの中では、印字濃度及び耐擦過性の観点から、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びビニルナフタレンから選ばれる1種以上がより好ましい。
前記(C−3)のマクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有し、数平均分子量が400〜500,000が好ましく、より好ましくは600〜12,000であるマクロマーが挙げられる。
前記マクロマーの具体例としては、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するシリコーン系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するメチルメタクリレート系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するスチレン・アクリロニトリル系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するブチルアクリレート系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するイソブチルメタクリレート系マクロマー等が挙げられる。これらの中では、着色剤を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の形成が容易であることから、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
前記片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するスチレン単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有するスチレンと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーの中では、分散性の観点から、片末端に重合性官能基としてアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
商業的に入手しうるスチレン系マクロマーとしては、東亜合成株式会社製のAS−6(S)、AN−6(S)、HS−6(S)などが挙げられる。
なお、前記マクロマーの数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミン含有クロロホルムを用いたゲルクロマトグラフィーにより、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
前記水不溶性ビニルポリマーを重合するに用いられる前記モノマー混合物におけるモノマー(C)の含有量は、保存安定性及び耐水性の観点から、50質量%〜95質量%が好ましく、60質量%〜85質量%がより好ましい。
前記モノマー(C)として(C−2)の芳香環含有モノマーを用いたとき、前記モノマー(C)中、芳香環含有モノマーの含有量は、水不溶性ビニルポリマーを重合するに用いられる前記モノマー混合物における芳香環含有モノマーの含有量は、耐擦過性、及びインク粘度の観点から、30質量%〜80質量%が好ましく、35質量%〜75質量%がより好ましい。
前記モノマー(C)として(C−3)のマクロマーを用いたとき、前記モノマー(C)中、マクロマーの含有量は、耐水性及び耐擦過性の観点から、3質量%〜40質量%が好ましく、5質量%〜25質量%がより好ましい。
前記水不溶性ビニルポリマーの重量平均分子量は、印字濃度と吐出安定性の観点から、3,000〜300,000が好ましく、5,000〜200,000がより好ましい。
前記水不溶性ビニルポリマーの重量平均分子量は、得られたポリマー溶液の一部を、減圧下、105℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによって単離する。標準物質としてポリスチレン、溶媒として60mmol/Lのリン酸及び50mmol/Lのリチウムブロマイド含有ジメチルホルムアミドを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより重量平均分子量を測定することができる。
前記水不溶性ビニルポリマーは、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、モノマー(A)、(B)、(C)を重合させることによって製造される。これらの重合法の中では、溶液重合法が好ましい。
前記溶液重合法で用いる溶媒は、極性有機溶媒であることが好ましい。前記極性有機溶媒が水混和性を有する場合には、水と混合して用いることもできる。前記極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はこれらと水との混合液が好ましい。必要に応じて、トルエンを用いてもよい。
重合の際には、ラジカル重合開始剤を用いることができる。前記ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスブチレート、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物が好適である。また、t−ブチルペルオキシオクトエート、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジベンゾイルオキシド等の有機過酸化物を使用することもできる。
前記重合開始剤の量は、モノマー混合物1モルあたり、0.001モル〜5モルが好ましく、0.01モル〜2モルがより好ましい。
前記重合の際には、更に重合連鎖移動剤を添加してもよい。前記重合連鎖移動剤の具体例としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニルエタン等の炭化水素類;アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、タービノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、α−メチルスチレンダイマー、9,10−ジヒドロアントラセン、1,4−ジヒドロナフタレン、インデン、1,4−シクロヘキサジエン等の不飽和環状炭化水素化合物;2,5−ジヒドロフラン等の不飽和ヘテロ環状化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記モノマーの重合条件は、使用するラジカル重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なるので一概には決定することができない。通常、重合温度は、30℃〜100℃が好ましく、50℃〜85℃がより好ましい。重合時間は、2時間〜24時間が好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成した水不溶性ビニルポリマーを単離することができる。また、得られた水不溶性ビニルポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
<<水不溶性ビニルポリマーにより被覆された顔料の水分散体>>
前記着色剤として、前記水不溶性ビニルポリマーにより被覆された顔料の水分散体を得る方法としては、前記水不溶性ビニルポリマーを有機溶媒に溶解させ、前記顔料、水、中和剤及び必要に応じて界面活性剤を加えて混練した後、必要に応じて水で希釈し、有機溶媒を留去して水系にする方法が好ましい。前記顔料の含有量は、印字濃度及び水不溶性ビニルポリマー粒子に対する含有させやすさの観点から、前記水不溶性ビニルポリマー100質量部に対して、20質量部〜1,200質量部が好ましく、50質量部〜900質量部がより好ましく、65質量部〜600質量部が更に好ましい。
前記有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒が好ましく、これらの中の親水性有機溶媒がより好ましい。
前記アルコール系溶媒としては、例えば、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。
前記ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
前記エーテル系溶媒としては、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられる。これらの溶媒の中では、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトンが好ましく、必要に応じて、トルエンを併用してもよい。
中和剤としては、塩基が使用される。具体例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。中和度には、特に制限はなく、通常、得られる水分散体の液性が中性、例えば、pHが4〜10であることが好ましい。
塩生成性基の種類に応じて、塩生成基を水酸化ナトリウム又は酢酸で、100%中和させた後の前記水不溶性ビニルポリマーの25℃での水に対する溶解度は、水系インクの低粘度化の観点から10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましい。
本実施形態の水分散体中及び水系インク中、着色剤を含有する水不溶性ビニルポリマー粒子の平均粒子径は、ノズルの目詰まり防止及び保存安定性の観点から、0.01μm〜0.50μmが好ましく、0.02μm〜0.30μmがより好ましく、0.04μm〜0.20μmが更に好ましい。
前記第3形態の界面活性剤は、分散剤として機能する。
カーボンブラックに用いられる界面活性剤(分散剤)としては、特に制限はなく、カーボンブラック種別に応じて適宜選択でき、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などが挙げられる。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、アルカン又はオレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキル又はアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、エーテルカルボキシレート、アルキルスルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、及び脂肪酸塩よりなる群から選ばれる界面活性剤や、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ナフテン酸塩などが挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリンエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンαナフチルエーテル、ポリオキシエチレンβナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチリルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体などが挙げられる。
これらの中でも、カーボンブラックとの分散性の相性、界面活性剤の起泡性の面で、ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物等の芳香族スルホン酸塩が好ましい。
前記芳香族スルホン酸塩は、芳香族にスルホン酸を導入し、塩基性化合物で中和したものであり、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸等をブチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン、モルホリン、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アミノメチルプロパンジオール、アミノエチルプロパンジオール、コリン等で中和したものなどが挙げられる。また、塩基性化合物としてトリスヒドロキシルメチルアミノメタン、グッドバファー等の緩衝剤を用いてもよい。また、芳香族スルホン酸塩をホルマリン等で縮合させた物質も使用できる。
前記ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物は、ナフタレンスルホン酸ナトリウムとホルムアルデヒドとの縮合物であり、上記縮合物の繰り返しからなるものであれば特に限定されない。
また、カラー顔料インクに使用される界面活性剤(分散剤)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記一般式(4)で表される化合物を用いることにより平均粒径が小さく、粒度分布における標準偏差の小さい水系顔料インクを得ることができる。
<一般式(4)>
前記一般式(4)において、nは、20以上100以下が好ましく、30以上50以下がより好ましい。前記nが、20未満であると、分散安定性が低下する傾向があり、平均粒径が大きく、粒度分布における標準偏差の大きいインクであるため満足な彩度が得られないことがある。一方、前記nが、100を超えると、インクの粘度が高くなり、インクジェット方式での印字が困難になる傾向がある。
前記一般式(4)で表される分散剤としては、POE(n=40)β−ナフチルエーテルが好ましい。
前記着色剤の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、固形分で2質量%〜15質量%が好ましく、3質量%〜10質量%がより好ましく、4質量%〜8質量%が更に好ましい。前記含有量が、2質量%未満であると、インクの発色性及び画像濃度が低くなってしまうことがあり、15質量%を超えると、インクが増粘して吐出安定性が低下することがある。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、pH調整剤、防腐防黴剤、キレート試薬、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤等のその他の成分を含有してなる。
−pH調整剤−
前記pH調整剤としては、インクジェット記録用インクの性能に悪影響を及ぼさずにpHを調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記オゾン酸化カーボンブラック分散液の塩基性化合物と同様のものを用いることができる。これらの中でも、アミノプロパンジオール化合物が特に好ましい。
−防腐防黴剤−
前記防腐防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、などが挙げられる。
−キレート試薬−
前記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム、などが挙げられる。
−防錆剤−
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
−酸化防止剤−
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、などが挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−β,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド、などが挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、などが挙げられる。
−紫外線吸収剤−
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、などが挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、などが挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、などが挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、などが挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、などが挙げられる。
本発明のインクジェット記録用インクは、特に制限はなく、公知の方法により製造することができ、例えば、前記着色剤、前記構造式(1)で表される基を有する化合物、前記水、前記水溶性有機溶剤、及び前記一般式(1)で表される化合物、必要に応じてその他の成分を、サンドミル、ボールミル、ロールミル、ビーズミル、ナノマイザー、ホモジナイザー、超音波分散機等を用いて攪拌混合し、フィルタ、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、必要に応じて脱気することによって得られる。前記攪拌混合としては、通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機、などで行うことができる。
本発明のインクジェット記録用インクの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが挙げられる。これらの着色を2種以上併用したインクセットを使用して記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを使用して記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
本発明のインクジェット記録用インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
前記インクジェット記録用インクの表面張力としては、20℃で、25mN/m〜55mN/mが好ましい。前記表面張力が、25mN/m未満であると、記録媒体上での滲みが顕著になり、安定した噴射が得られないことがあり、55mN/mを超えると、記録媒体へのインク浸透が十分に起らず、乾燥時間の長時間化を招くことがある。
前記インクジェット記録用インクのpHとしては、例えば、7〜10が好ましい。
本発明のインクジェット記録用インクは、各種分野において好適に使用することができ、インクジェット記録方式による画像記録装置(プリンタ等)において好適に使用することができ、例えば、印字又は印字前後に記録媒体、及び前記インクジェット記録用インクを50℃〜200℃で加熱し、印字定着を促進する機能を有するもののプリンタ等に使用することもでき、以下に説明する本発明のインクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法に特に好適に使用することができる。
(インクカートリッジ)
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記インクジェット記録用インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するもの、などが好適に挙げられる。
次に、インクカートリッジについて、図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は、本発明のインクカートリッジの一例を示す図であり、図2は図1のインクカートリッジのケース(外装)も含めた図である。
インクカートリッジ200は、図1に示すように、インク注入口242からインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給される。
インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記インクジェット記録用インクを収容し、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いることができるが、後述する本発明のインクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いるのが特に好ましい。
(インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法)
本発明のインクジェット記録装置は、インク飛翔手段を少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、刺激発生手段、反転手段、制御手段等を有してなる。
本発明で用いられるインクジェット記録方法は、インク飛翔工程を少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、刺激発生工程、反転工程、制御工程等を含んでなる。
本発明で用いられるインクジェット記録方法は、本発明のインクジェット記録装置により好適に実施することができ、前記インク飛翔工程は前記インク飛翔手段により好適に行うことができる。また、前記その他の工程は、前記その他の手段により好適に行うことができる。
<インク飛翔工程及びインク飛翔手段>
前記インク飛翔工程は、前記本発明のインクジェット記録用インクに、刺激を印加し、該インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を記録する工程である。
前記インク飛翔手段は、前記本発明のインクジェット記録用インクに、刺激を印加し、該インクジェット記録用インクを飛翔させて画像を記録する手段である。前記インク飛翔手段としては、特に制限はなく、例えば、インク吐出用の各種のノズルを有する記録ヘッド、などが挙げられる。
本発明においては、前記記録ヘッドの液室部、流体抵抗部、振動板、及びノズル部材の少なくとも一部がシリコン及びニッケルの少なくともいずれかを含む材料から形成されていることが好ましい。
また、前記ノズルのノズル径は、30μm以下が好ましく、1μm〜20μmが好ましい。
前記記録ヘッドが、インク吐出面に撥水加工処理を施したノズルプレートを有することが好ましく、該撥水加工が、PTFE−Ni共析加工、フッ素樹脂加工、及びシリコーン樹脂加工から選ばれるいずれかであることが好ましい。
また、前記記録ヘッドにインクジェット記録用インクを供給するためのサブタンクを有し、該サブタンクにインクカートリッジから供給チューブを介してインクジェット記録用インクが補充されるように構成することが好ましい。
前記飛翔させる前記インクジェット記録用インクの液滴は、その大きさとしては、例えば、3pl〜40plが好ましく、その吐出噴射の速さとしては5m/s〜20m/sが好ましく、その駆動周波数としては1kHz以上が好ましく、その解像度としては300dpi以上が好ましい。
<その他の工程及びその他の手段>
−刺激発生工程及び刺激発生手段−
前記刺激は、例えば、前記刺激発生手段により発生させることができ、該刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、熱(温度)、圧力、振動、光、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適に挙げられる。
前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライト、などが挙げられ、具体的には、例えば、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ、などが挙げられる。
前記インクジェット記録用インクの飛翔の態様としては、特に制限はなく、前記刺激の種類等応じて異なり、例えば、前記刺激が「熱」の場合、記録ヘッド内の前記インクジェット記録用インクに対し、記録信号に対応した熱エネルギーを例えばサーマルヘッド等を用いて付与し、該熱エネルギーにより前記インクジェット記録用インクに気泡を発生させ、該気泡の圧力により、前記記録ヘッドのノズル孔から該インクジェット記録用インクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。また、前記刺激が「圧力」の場合、例えば記録ヘッド内のインク流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小して、前記記録ヘッドのノズル孔から該インクジェット記録用インクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。
−制御工程及び制御手段−
前記制御工程は、前記各工程の動きを制御する工程であり、前記制御手段により行うことができる。前記制御手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ、などが挙げられる。
本発明のインクジェット記録装置により本発明で用いられるインクジェット記録方法を実施する一の態様について、図面を参照しながら説明する。
図3に示すインクジェット記録装置は、装置本体101と、前記装置本体101に装着した用紙を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装着され画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ200の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。図3中111は上カバー、112は前カバーの前面である。
装置本体101内には、図4に示すように、左右の側板(不図示)に横架したガイド部材であるガイドロッド131とステー132とで、キャリッジ133を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって移動走査する。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134の複数のインク吐出口を、主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどが使用できる。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、インク供給チューブ(不図示)を介して、インクカートリッジ装填部104に装填された本発明のインクカートリッジ200から、本発明のインクジェット記録用インクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ102の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ〔給紙コロ143〕、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、用紙142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる用紙142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる用紙142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられ、また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
搬送ベルト151は無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚み40μm程度の樹脂材、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とが備えられており、排紙ローラ172の下方に排紙トレイ103が配されている。
装置本体101の背面部には、両面給紙ユニット181が着脱可能に装着されている。両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度、カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト151が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内のインクの残量ニアーエンドが検知されると、インクカートリッジ200から所要量のインクがサブタンク135に補給される。
このインクジェット記録装置においては、インクカートリッジ200中のインクを使い切ったときには、インクカートリッジ200における筐体を分解して内部のインク袋だけを交換することができる。また、インクカートリッジ200は、縦置きで前面装填構成としても、安定したインクの供給を行うことができる。したがって、装置本体101の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納したり、あるいは装置本体101の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジ200の交換を容易に行うことができる。
なお、ここでは、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
<インク記録物>
本発明で用いられるインク記録物は、記録媒体上に本発明の前記インクジェット記録用インクを用いて形成された画像を有してなる。
−記録媒体−
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙等のインクジェット記録用インクに対して吸収性を有するもの、インクジェット記録用インクに対して実質的に非吸収性のもののいずれであっても好適に用いられる。
前記記録媒体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリサルフォン、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等を基材とするプラスチックシート;黄銅、鉄、アルミニウム、ステンレススチール(SUS)、銅等の金属表面又は非金属の基材に蒸着等の手法により金属コーティング処理をした記録媒体;紙を基材として撥水処理などがなされた記録媒体、無機質の材料を高温で焼成した、いわゆるセラミックス材料からなる記録媒体などが挙げられる。これらの中でも、紙が経済性の点と画像の自然さの点で好ましく、本発明においては、平滑紙及び非平滑紙のいずれも好適に用いられる。
前記記録媒体としての平滑紙及び非平滑紙は、平滑度を測定し、前記平滑度により、平滑紙と、非平滑紙とに分類することができる。
前記非平滑紙は、平滑度が500秒間未満であり、表面コート等の処理を行わない普通紙である。
前記平滑紙は、表面コート処理をしたものが多く、平滑度は500秒間以上であり、アート紙、キャストコート紙等の光沢紙が挙げられる。
前記平滑度は、例えば、紙面に中空のヘッドを置き、内部を減圧にして、ヘッドと紙面の間隙から一定量の空気が流入する時間(秒)によって平滑度を測定する王研式計測器で測定することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1〜6)
−ポリマーの合成−
反応容器内に、メチルエチルケトン20質量部、重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)0.03質量部、及び表1に示す各モノマー(質量部表示)のうちのそれぞれ10質量%ずつを入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。
一方、滴下ロート中に、表1に示す各モノマー(質量部表示)のうちの残りの90質量%ずつを仕込み、次いで、重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)0.27質量部、メチルエチルケトン60質量部、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.2質量部を入れて混合し、十分に窒素ガス置換を行い、混合溶液を得た。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に反応容器内に滴下した。滴下終了後、該混合溶液の液温を75℃で2時間維持した後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.3質量部をメチルエチルケトン5質量部に溶解した溶液を該混合溶液に加え、更に75℃で2時間、85℃で2時間熟成させ、各ポリマー溶液を得た。
得られた各ポリマー溶液の一部を、減圧下、105℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによって単離した。標準物質としてポリスチレン、溶媒として60mmol/Lのリン酸及び50mmol/Lのリチウムブロマイド含有ジメチルホルムアミドを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。
なお、表1に示す各化合物の詳細は、以下のとおりである。
〔一般式(VI)〕
前記一般式(VI)中、Rは、水素原子又はメチル基を表す。Rは、炭素数2〜8のアルキレン基又は水素原子がフェニル基で置換された炭素数2〜4のアルキレン基を表す。であるが、炭素数2〜4のエチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましい。nは、平均付加モル数であり、2〜30の数である。Rは、炭素数2〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を表す。
*エトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:前記一般式(VI)において、nが9、Rがメチル基、Rがエチレン基、Rがエチル基である化合物
*オクトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:前記一般式(VI)において、nが6、Rがメチル基、Rがエチレン基、Rがオクチル基である化合物
*オクトキシポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールモノメタクリレート:前記一般式(VI)において、nが6(ポリエチレングリコールの平均付加モル数が4、ポリプロピレングリコールの平均付加モル数が2)、Rがメチル基、Rがエチレン基及びプロピレン基、Rがオクチル基であり、オキシエチレン基とオキシエチレンプロピレン基とがランダム付加した化合物
*ラウロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:前記一般式(IV)において、nが4、Rがメチル基、Rがエチレン基、Rがドデシル基である化合物
*ステアロキシポリエチレングリコールモノメタクリレート:前記一般式(IV)において、nが9、Rがメチル基、Rがエチレン基、Rがオクタデシル基である化合物
*ポリエチレングリコールモノメタクリレート:前記一般式(IV)において、nが15、Rがメチル基、Rがエチレン基、Rが水素原子である化合物
*メタクリル酸:三菱瓦斯化学株式会社製、商品名:GE−110(MAA)
*メタクリル酸2−エチルへキシル:三菱レイヨン株式会社製、商品名:アクリエステルEH
*スチレンモノマー:新日鉄化学株式会社製、商品名:スチレンモノマー
*スチレンマクロマー:東亜合成株式会社製、商品名:AS−6S(スチレンマクロマー)、数平均分子量6,000
(調製例1〜7)
表2に示すように、製造例1〜6で得られたポリマーを、メチルエチルケトンで50質量%に調整した溶液77質量部に、メチルエチルケトン90質量部、及び中和剤(5Nの水酸化ナトリウム水溶液)を所定量加えてメタクリル酸を中和(中和度90%)した後、イオン交換水370質量部、更に、着色剤として、下記表2に記載の顔料を90質量部加え、ディスパー混合し、更に分散機(マイクロフルイダイザーM−140K、150MPa)で20パス処理した。なお、カーボンブラック(Nipex150、デグサ社製)を用いたものは、分散機のパス処理を5パスにした。
得られた水分散体に、イオン交換水100質量部を加え、攪拌した後、減圧下、60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去した後、平均孔径5μmのフィルタ〔アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士フイルム株式会社製〕を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ〔テルモ株式会社製〕で濾過し、粗大粒子を除去し、調製例1〜7の顔料水分散体を得た(いずれも固形分として15質量%)。
(調製例8〜9)
−ブラック顔料分散体の処方−
・顔料(カーボンブラック、Nipex150、デグサ社製)・・・150質量部
・界面活性剤種:I(下記表3参照)・・・10質量部
・高純水・・・残量
−カラー顔料分散体の処方−
・顔料(ピグメントイエロー74、大日精化工業株式会社製)・・・150質量部
・界面活性剤種:II(下記表3参照)・・・60質量部
・高純水・・・残量
<一般式(4)>
前記調製例8及び9の処方をプレミックスし、混合スラリーを得た。ディスクタイプのメディアミル(寿工業株式会社製、UAM型)で、直径0.015mmのジルコニアビーズ、充填率70%を用いて、周速6m/s、液温10℃で特定の平均粒径まで循環分散し、その後、遠心分離機(久保田商事株式会社製、Model−7700)で粗大粒子を遠心分離したのち、1.2μmの径を有するフィルタを用いて濾過し、粗大粒子を除去し、調製例8及び9の顔料水分散体を得た(いずれも固形分として15質量%)。
(実施例1〜18及び比較例1〜5)
−インクジェット記録用インクの作製−
各インクジェット記録用インクの製造は、以下の手順で行った。
まず、表4及び表5に示す、水溶性有機溶剤、浸透剤、界面活性剤、防カビ剤、pH調整剤、及び水を混合し、1時間攪拌を行い均一に混合した。この混合液に、表4及び表5に示す顔料分散体、及び抑泡剤を添加し、1時間攪拌した。この分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにて加圧濾過し、粗大粒子やごみを除去して、実施例1〜18及び比較例1〜5の各インクジェット記録用インクを作製した。
なお、表4及び表5中の略号などは下記の意味を表す。
*自己分散顔料分散体1:Cabot社製、CaboJet#300、固形分15質量%*自己分散顔料分散体2:Cabot社製、CaboJet#260m、固形分15質量%
*ANTIFORM1266:シリコーン系消泡剤(東レ・ダウ・コーニング株式会社製、成分100質量%)
*BYK−1615:シリコーン系消泡剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製、成分100質量%)
*KM−72F:自己乳化型シリコーン消泡剤(信越シリコーン株式会社製、成分100質量%)
*フッ素系界面活性剤:下記一般式(2)で表される化合物(n=10、20、40、又は50)
13−CHCHO(CHCHO)H ・・・ 一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、nは1〜40の自然数である。
*フッ素系界面活性剤:下記一般式(3)で表される化合物(n=40)(ゾニールFS−300、デュポン社製、成分40質量%)
17−CHCHO(CHCHO)H ・・・ 一般式(3)
ただし、前記一般式(3)中、nは、1〜40の自然数を表す。
*オルフィンEXP4001:アセチレングリコール系界面活性剤、日信化学工業株式会社製、有効成分80質量%
*ソフタノールEP−7025:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(日本触媒株式会社製、成分100質量%)
*Proxel GXL:1,2−benzisothiazolin−3−oneを主成分とした防カビ剤(アビシア社製、成分20質量%、ジプロピレングリコール含有)
次に、作製した各インクジェット記録用インクについて、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表6に示した。
<発色性評価:彩度>
インクジェットプリンター(IPSIO GXe3300、株式会社リコー製)を用い、マイペーパー(株式会社リコー製)上に印字を行い、印刷パターンは、イエロー、マゼンタ、シアンの各インクジェット記録用インクを100%dutyで印字した。印字条件は360dpi、ワンパス印字とした。
印字乾燥後、イエロー、マゼンタ、シアンの各単色ベタ画像部において、反射型カラー分光測定濃度計(X−Rite社製)により測定し、CIEで規定されている色差表示法のL表色系の座標を求め、それぞれ各色においての彩度Cを求めた。この彩度が高いほど、発色良好なインクといえる。なお、彩度Cは下記式で定義される。
=[(a+(b1/2
<ビーディング評価>
インクジェットプリンター(IPSIO GXe3300、株式会社リコー製)を用い、リコービジネスコートグロス100(株式会社リコー製)上に印字を行い、印刷パターンは、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各インクジェット記録用インクを100%dutyで印字した。
印字乾燥後、各色において、ビーディングのランクを目視で確認し、下記基準でビーディングの評価を行った。
〔評価基準〕
AA:印字面にムラがなく、ベタ部が均一である
A:多少のムラはあるが、あまり目立たない
B:ベタ部での細かなムラが確認できる
C:ベタ部で大きなムラが見られる
<画像濃度>
インクジェットプリンター(IPSIO GXe3300、株式会社リコー製)を用い、マイペーパー(株式会社リコー製)上に印字を行い、印刷パターンは、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各インクジェット記録用インクを100%dutyで印字した。印字条件は360dpi、ワンパス印字とした。
印字乾燥後、ブラック、イエロー、マゼンタ、及びシアンの各単色ベタ画像部において、反射型カラー分光測定濃度計(X−Rite社製)により測定し、下記の基準で判定した。
〔評価基準〕
◎:Black・・・1.25以上
Yellow・・・0.85以上
Magenta・・・1.05以上、又は
Cyan・・・・1.05以上
○:Black・・・1.2以上1.25未満
Yellow・・・0.8以上0.85未満
Magenta・・・1.0以上1.05未満、又は
Cyan・・・・1.0以上1.05未満
△:Black・・・1.15以上1.2未満
Yellow・・・0.75以上0.8未満
Magenta・・・0.95以上1.0未満、又は
Cyan・・・0.95以上1.0未満
×:Black・・・1.15未満
Yellow・・・0.75未満
Magenta・・・0.95未満、又は
Cyan・・・0.95未満
<消泡性>
25℃の環境下で、作製した各インクジェット記録用インクを100mLのメスシリンダーに10mL入れ、各インクジェット記録用インクと気泡の体積が100mLになるまで一定圧力の空気を注入し、そこから泡が全て消えるまでの時間を消泡時間とし、以下の基準で評価した。
〔評価基準〕
A:消泡時間が150秒間未満
B:起泡時間が150秒間以上300秒間未満
C:起泡時間が300秒間以上600秒間未満
D:起泡時間が600秒間以上
<保存安定性の評価>
粘度測定器(RE−550L、東機産業株式会社製、コーン1°3’×R24)を用いて、保存前の粘度(25℃)と、密封した容器中で、70℃にて14日間保存した後に測定した保存後の粘度(25℃)とから、保存安定度を下記式に従って求め、以下の基準に基づいて評価した。
保存安定度(%)=(保存後の粘度/保存前の粘度)×100
〔評価基準〕
○:保存安定度が100%±5%以内
△:保存安定度が100%±5%超え〜100%±10%未満
×:保存安定度が100%±10%以上
表6の結果から、実施例1〜18は、比較例1〜5に比べて、彩度が上昇し、狙い通りの画像濃度が得られることがわかった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 水、水溶性有機溶剤、着色剤、下記構造式(1)で表される基を有する化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録用インクである。
13−CHCH− ・・・ 構造式(1)
HO−RC−[CH]−CR−OH ・・・ 一般式(1)
ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数3〜6のアルキル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜2のアルキル基を表し、nは、1〜6の整数である。
<2> 構造式(1)で表される基を有する化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である前記<1>に記載のインクジェット記録用インクである。
13−CHCHO(CHCHO)H ・・・ 一般式(2)
ただし、前記一般式(2)中、nは1〜40の自然数である。
<3> 一般式(1)で表される化合物が、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール及び2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールのいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
<4> 一般式(1)で表される化合物の含有量が、0.05質量%〜1.0質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
<5> 一般式(2)で表される化合物の含有量が、0.05質量%〜5.0質量%である前記<2>から<4>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
<6> 着色剤が顔料であり、該顔料が自己分散可能な顔料、界面活性剤で分散された顔料、及びポリマーにより被覆された顔料から選択される少なくとも1種である前記<1>から<5>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
<7> シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクから選択される少なくとも1種である前記<1>から<6>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクである。
<8> 前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクを容器中に収容したことを特徴とするインクカートリッジである。
<9> 前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<10> 前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
<11> 記録媒体上に、前記<1>から<7>のいずれかに記載のインクジェットインクを用いて記録された画像を有してなることを特徴とするインク記録物である。
134 記録ヘッド
200 インクカートリッジ
特開2010−275377号公報

Claims (9)

  1. 水、水溶性有機溶剤、着色剤、下記構造式(1)で表される基を有する化合物、及び下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とするインクジェット記録用インク。
    13−CHCH− ・・・ 構造式(1)
    HO−RC−[CH]−CR−OH ・・・ 一般式(1)
    ただし、前記一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数3〜6のアルキル基を表し、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜2のアルキル基を表し、nは、1〜6の整数である。
  2. 構造式(1)で表される基を有する化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
    13−CHCHO(CHCHO)H ・・・ 一般式(2)
    ただし、前記一般式(2)中、nは1〜40の自然数である。
  3. 一般式(1)で表される化合物が、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール及び2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールのいずれかである請求項1から2のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
  4. 一般式(1)で表される化合物の含有量が、0.05質量%〜1.0質量%である請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
  5. 一般式(2)で表される化合物の含有量が、0.05質量%〜5.0質量%である請求項2から4のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
  6. 着色剤が顔料であり、該顔料が自己分散可能な顔料、界面活性剤で分散された顔料、及びポリマーにより被覆された顔料から選択される少なくとも1種である請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
  7. シアンインク、マゼンタインク、イエローインク及びブラックインクから選択される少なくとも1種である請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録用インクを容器中に収容したことを特徴とするインクカートリッジ。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録用インクに刺激を印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
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