JP2015046464A - 自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器 - Google Patents

自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2015046464A
JP2015046464A JP2013176428A JP2013176428A JP2015046464A JP 2015046464 A JP2015046464 A JP 2015046464A JP 2013176428 A JP2013176428 A JP 2013176428A JP 2013176428 A JP2013176428 A JP 2013176428A JP 2015046464 A JP2015046464 A JP 2015046464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
casing
automobile
electric device
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013176428A
Other languages
English (en)
Inventor
敦 村田
Atsushi Murata
敦 村田
平井 宏樹
Hiroki Hirai
宏樹 平井
重人 加藤
Shigeto Kato
重人 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2013176428A priority Critical patent/JP2015046464A/ja
Publication of JP2015046464A publication Critical patent/JP2015046464A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】高剛性、軽量、かつ、外部の衝撃が内部に伝わり難い電気機器用筐体を、低コストで得ることができるようにすることを目的とする。【解決手段】自動車の電気機器1は、内部に電気部品(例えば、実装基板2)を収容可能な形状に形成された筐体本体部22を備える。筐体本体部22の少なくとも一部は、複数の板状部分の間に中空構造が形成された樹脂製中空板材によって形成されている。例えば、筐体本体部の少なくとも一部は、樹脂製中空板材が折曲げられることによって形成される。また、例えば、筐体本体部の少なくとも一部は、金型成形によって形成される。【選択図】図1

Description

この発明は、自動車の制御機器の筐体等として用いられる電気機器用筐体に関する。
現在の自動車には、制御機器を含む各種電気機器が搭載されている。電気機器は、自動車が事故に遭遇した場合でも、継続して所定の機能を実現することが好ましい。
特に、制御機器の中には、自動車が自走不可能になるような大きな事故に遭遇した場合でも、動作を継続することが強く要請されるものがある。
例えば、自動車には、自動車が自走不可能になるような大きな事故に遭遇した際に、自動的に、サービスセンター等に事故に遭遇した旨を連絡し、緊急車両を呼出したりできるような機能を実現するための制御機器が搭載されることがある。このような機能を実現するための制御機器は、自動車が事故に遭遇した場合でも、継続して動作することが強く要請される。
そこで、事故によって車体に大きな衝撃を受け、車体のうち電気機器の周囲の部分が変形した場合でも、電気機器が所定の機能を維持できるように、電気機器の筐体として、アルミダイキャスト製等の強固な金属筐体が用いられることがある。アルミダイキャスト製の金属筐体は、剛体であるため、変形し難く、従って、その内部部品である基板等に対する保護性能に優れている。
なお、ワイヤーハーネスを収容する技術としては、特許文献1〜4が知られている。
特許文献1は、長尺U字溝体のプロテクタ本体に、蓋体を設けたプロテクタを開示している。
特許文献2は、底壁と、側壁とを備えるプロテクタであって、側壁に波形状部を形成したプロテクタを開示している。
特許文献3は、パルプ繊維材と防水性樹脂溶液とを混合してなる板紙シート材を折曲げて、ワイヤーハーネスを収容する技術を開示している。
また、特許文献4は、ワイヤーハーネスをフラット化する技術を開示している。この特許文献4は、樹脂シート材を湾曲成形することにより、樹脂シート材の表面に電線保持溝を設けた、フラットワイヤーハーネス形成用シートを開示している。
特開平08−154324号公報 特開2011−151993号公報 特開平10−191529号公報 特開平09−050713号公報
しかしながら、アルミダイキャスト製の金属筐体は、高価であるという問題がある。また、衝撃に耐え得る強度を得るためには、筐体の底部、側壁部、天井部等を、ある程度の厚みを持つ充実構造とする必要があり、重量が大きくなってしまうという問題がある。
また、アルミダイキャスト製の金属筐体は、剛体であるため、事故等で筐体に加わった衝撃的な振動が、内部部品である基板等に直接的に伝わり易いという問題がある。
なお、特許文献1〜4に開示の技術は、自動車の電気機器用筐体に関する技術ではないものの、仮に、これらの技術を電気機器用筐体に適用したとしても、強度が低く、内部部品に対する十分な保護性能を得ることは難しい。
そこで、本発明は、高剛性、軽量、かつ、外部の衝撃が内部に伝わり難い電気機器用筐体を、低コストで得ることができるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係る自動車の電気機器用筐体は、内部に電気部品を収容可能な形状に形成された筐体本体部を備え、前記筐体本体部の少なくとも一部が、複数の板状部分の間に中空構造が形成された樹脂製中空板材によって形成されているものである。
第2の態様は、第1の態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記樹脂製中空板材は、複数の板状部材と、凹凸形状を呈する板状に形成され、前記複数の板状部材の間に挟込まれて前記複数の板状部材の間に中空構造を形成する介在部材とを含む。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記樹脂製中空板材は、はしご状断面を有する形状に形成されているものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部は、一方側が開口する箱状の収容本体部と、前記本体部の前記開口を閉塞する蓋部とを備え、前記収容本体部及び前記蓋部の少なくとも一方が前記樹脂製中空板材によって形成されているものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部の全体が前記樹脂製中空板材によって形成されているものである。
第6の態様は、第1〜第5のいずれか1つの態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部の少なくとも一部は、前記樹脂製中空板材が折曲げられることによって形成されているものである。
第7の態様は、第6の態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部の内部のうち、前記樹脂製中空板材を折曲げることによって生じる合せ目部分に、防水シール剤が充填されているものである。
第8の態様は、第1〜第7のいずれか1つの態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部の少なくとも一部は、金型成形によって形成されているものである。
第9の態様は、第8の態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部の少なくとも一部は、前記樹脂製中空板材を気圧によって金型面に押し当てることによって形成されているものである。
第10の態様は、第1〜第9のいずれか1つの態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部の少なくとも一方の主面に、電磁シールド部材が設けられているものである。
第11の態様は、第1〜第10のいずれか1つの態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記筐体本体部と前記電気部品との間に、前記電気部品を覆う防水フィルムが配設されているものである。
第12の態様は、第11の態様に係る自動車の電気機器用筐体であって、前記防水フィルムに、電磁シールド層が重ね合されているものである。
第13の態様は、第1〜第12のいずれか1つの態様に係る自動車の電気機器用筐体と、前記電気機器用筐体内に収容された電気部品とを備える。
第14の態様は、第13の態様に係る自動車の電気機器であって、前記電気部品が、収容袋に覆われた状態で前記電気機器用筐体内に収容されているものである。
第15の態様は、第14の態様に係る自動車の電気機器であって、前記収容袋は、電磁シールド可能な袋とされているものである。
第1の態様に係る電気機器用筐体によると、筐体本体部の少なくとも一部が複数の板状部分の間に中空構造が形成された樹脂製中空板材によって形成されているため、高剛性、軽量、かつ、外部の衝撃が内部に伝わり難い電気機器用筐体を、低コストで得ることができる。
第2の態様によると、複数の板状部材の間に介在部材を挟み込むことで、中空板材を容易に製造できる。
第3の態様によると、中空板材を樹脂材料によって効率よく製造できる。
第4の態様によると、電気機器用筐体内に、容易に電気部品を収容することができる。
第5の態様によると、前記筐体本体部の全体が前記樹脂製中空板材によって形成されているため、より高剛性化、軽量化が可能となり、また、より外部の衝撃が内部に伝わり難くなり、さらに、より低コスト化が可能となる。
第6の態様によると、筐体本体部を低コストで製造できる。
第7の態様によると、前記樹脂製中空板材の合せ目で防水することができる。
第8の態様によると、防水性に優れた電気機器用筐体を製造できる。
第9の態様によると、樹脂製中空板材の中空構造を保ち易い。
第10の態様によると、電磁シールド部材によって電磁的な遮蔽を行うことができる。
第11の態様によると、筐体本体部内の電気部品をより確実に防水シールすることができる。
第12の態様によると、筐体本体部内の電気部品をより確実に防水シール及び電磁シールドすることができる。
第13の態様に係る自動車の電気機器によると、筐体本体部の少なくとも一部が複数の板状部分の間に中空構造が形成された樹脂製中空板材によって形成されているため、高剛性、軽量、かつ、外部の衝撃が内部に伝わり難い電気機器用筐体を、低コストで得ることができる。
第14の態様によると、電気部品をより確実に防水シールすることができる。
第15の態様によると、電気部品を防水シールしつつ、電磁シールドすることができる。
実施形態に係る自動車の電気機器を示す概略斜視図である。 第1の例に係る中空板材を示す部分切り欠き斜視図である。 第2の例に係る中空板材を示す部分切り欠き斜視図である。 同上の中空板材の部分断面図である。 第3の例に係る中空板材を示す部分断面図である。 第4の例に係る中空板材を示す部分切り欠き斜視図である。 第1実施形態に係る電気機器を示す概略斜視図である。 第1実施形態に係る電気機器用筐体の展開図である。 第1変形例に係る電気機器を示す概略斜視図である。 第2変形例に係る電気機器を示す概略斜視図である。 第3変形例に係る電気機器を示す概略斜視図である。 第4変形例に係るフィルムの例を示す概略断面図である。 第2実施形態に係る電気機器を示す概略斜視図である。 第2実施形態に係る電気機器用筐体を示す概略斜視図である。 第2実施形態に係る電気機器用筐体の製造工程例を示す説明図である。 第2実施形態に係る電気機器用筐体の製造工程例を示す説明図である。
{実施形態}
以下、実施形態に係る自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器について説明する。図1は自動車の電気機器1を示す概略斜視図である。
この電気機器1は、電気機器用筐体20と、電気機器用筐体20内に収容された、電気部品としての実装基板2とを備える。
実装基板2は、基板4と、基板4に実装された実装部品6とを備える。基板4は、方形板状に形成されており、この基板4には、所定の配線パターンが形成されている。実装部品6は、各種半導体素子、抵抗、キャパシタ等である。実装部品6が基板4に実装されることで、車両における所定の機能を実現するための制御回路が構成される。これにより、本電気機器1は、車両における一部の制御機能を実行する制御機器として用いられる。
なお、実装基板2の制御回路は、筐体本体部22に取付けられたコネクタ8を介して本電気機器1外の諸電気部品等に電気的に接続される。
電気機器1としては、上記のような制御機器の他、電気部品としてのリレー、ヒューズ等を収容したリレーボックス機器、ヒューズボックス機器等が想定される。もっとも、次に説明するように、電気機器用筐体20は、高剛性、かつ、外部の衝撃が内部に伝わり難いという特性を持っていることからして、所要の機能を継続して実行するため、制御機器用として用いるのに適する。電気機器1としては、特に、自動車が自走不可能になるような大きな事故に遭遇した際に、自動的に、サービスセンター等に事故に遭遇した旨を無線通信等によって連絡する機能等、事故状況下において、継続して動作することが要請される機能を実行する制御機器に適用されることが好ましい。
電気機器用筐体20は、内部に電気部品としての実装基板2を収容可能な形状に形成された筐体本体部22を備える。
ここでは、筐体本体部22は、箱形状、より具体的には、偏平な箱形状に形成されている。この筐体本体部22内に、実装基板2が、ネジ止め固定、接着剤固定等によって、一定位置に取付け固定される。
上記筐体本体部22の少なくとも一部が、樹脂製中空板材によって形成されている。樹脂製中空板材を形成する材料は、例えば、PP(ポリプロピレン)等の樹脂である。この樹脂製中空板材は、複数の板状部分の間に中空構造が形成された構成とされている。ここでは、筐体本体部22の全体が樹脂請求空板材によって形成されている。筐体本体部22の一部が樹脂製中空板材によって形成されていてもよく、例えば、筐体本体部22が、一方側が開口する箱状の収容本体部と、収容本体部の開口を閉塞する蓋部との分割構成とされている場合には、その一方だけが樹脂製中空板材によって形成され、他方が、充実構造の樹脂板又は金属板等によって構成されていてもよい。
このような樹脂製中空板材は、複数の板状部材が、中空構造を介して間隔をあけて配設されているため、高剛性で、かつ、衝撃を伝え難い。しかも、樹脂製中空板材内に中空構造が存在しているため、軽量化及び材料の削減を図ることもできる。
上記筐体本体部22を構成するための樹脂製中空板材について説明する。
図2は樹脂製中空板材10の第1の例を示す部分切り欠き斜視図である。樹脂製中空板材10は、複数(ここでは2つ)の板状部材12と、複数の板状部材12の間に挟み込まれた介在部材16とを備える。
板状部材12は、平板状に形成されている。複数の板状部材12が介在部材16を介して間隔をあけた状態で連結されている。
介在部材16は、凹凸形状を呈する板状に形成された部材である。かかる介在部材16が、複数の板状部材12の間に挟み込まれた状態で、当該板状部材12の内向き面に接合される。板状部材12と介在部材16との接合は、例えば、接着剤、粘着剤、熱溶着等により行われる。これにより、介在部材16が呈する凹凸形状に応じた中空構造が、複数の板状部材12の間に形成される。
ここでは、介在部材16は、山部16aと谷部16bとが波状に連続する形状に形成されている。山部16aの延在方向と谷部16bの延在方向とは、平行な位置関係にあり、従って、介在部材16を平面視すると、複数の山部16aと複数の谷部16bとが交互に並列状に形成された構成とされている。山部16aの頂部と谷部16bの底部とは、湾曲していてもよいし、所定の角度をなして曲っていてもよい。
そして、介在部材16が複数の板状部材12の間に挟み込まれ、谷部16bの底部の下面と下側の板状部材12とが接合されると共に、山部16aの頂部の上面と上側の板状部材12とが接合されている。
このような樹脂製中空板材10によると、複数の板状部材12が間隔をあけて、介在部材16によって連結されているため、曲り難い。また、板状部材12間に介在部材16が介在しているため、当該介在部材16によっても樹脂製中空板材10が曲り難くかつ凹み難いように補強される。特に、本例では、山部16a及び谷部16bの延在方向において、中空板材が曲り難いようにすることができる。よって、本樹脂製中空板材10は、強度的に優れる。
また、樹脂製中空板材10の複数の板状部材12の間には中空構造が形成されているため、その分、軽量化及び材料費の低減を図ることもできる。
また、樹脂製中空板材10の所定形状への切断又は所定形状の折れ容易線119(後述する)の形成は、一対のローラの表面に切断刃及び折れ容易線119形成用の突起又は刃を設け、当該一対のローラによって樹脂製中空板材10を挟むことによって連続的に容易に行うことができる。
上記樹脂製中空板材10の一製造例について説明しておく。
介在部材16は、例えば、平板状の部材を、凹凸面を有するプレス型の間に挟み込むことで形成することができる。例えば、帯状をなす平板状の部材を所定の搬送路に沿って連続的に供給すると共に、当該搬送路に沿って一対のローラを配設する。この一対のローラの表面には、凹凸形状を形成しておく。そして、帯状をなす平板状の部材を所定の搬送路に沿って搬送しつつ、当該平板状の部材を一対のローラで連続的に挟込んでいくことで、介在部材16を連続的に形成することができる。
また、上記所定の搬送路に沿って、一対のローラの下流側に、一対の帯状の板状部材12を連続的に供給して、当該一対の帯状の板状部材12の間に介在部材16を順次挟込んで接着剤等で接合していく。これにより、樹脂製中空板材10を連続的に製造することができる。
なお、樹脂製中空板材10の少なくとも一部に、電磁シールド部材を設けておくとよい。電磁シールド部材としては、金属箔(アルミ箔)等を用いることができる。また、樹脂製中空板材10に電磁シールド部材を取付ける構成としては、接着剤を用いた貼り合せ構成等を採用することができる。
樹脂製中空板材10の少なくとも一部に電磁シールド部材を設け、これを接地しておくことで、樹脂製中空板材10によって形成される筐体本体部22内に収容される電気部品を、電磁的に遮蔽することができる。この例については、後で説明する。
また、樹脂製中空板材が3枚以上の板状部材を含む場合には、各間に介在部材が設けられていることが好ましい。これにより、樹脂製中空板材の剛性をより向上させることができ、また、外部の衝撃が内部により伝わり難い構成とすることができる。
また、上記介在部材16と同様構成の介在部材が複数設けられる場合には、少なくとも2つの介在部材間では、山部及び谷部の延在方向が交わる関係にあること、より好ましくは、直交する関係にあることが好ましい。これにより、樹脂製中空板材が複数方向において曲り難くなり、強度をより向上させることができる。
図3は、樹脂製中空板材10Bの第2の例を示す部分切り欠き斜視図であり、図4は樹脂製中空板材10Bの部分断面図である。
この樹脂製中空板材10Bが、上記樹脂製中空板材10と異なるのは、介在部材16に代えて介在部材16Bが用いられている点である。
すなわち、介在部材16Bは、凹凸形状を呈する板状に形成された部材であり、より具体的には、介在部材16Bの平面視において点在するように複数の突部17が形成された構成とされている。ここでは、介在部材16Bを平面視した状態において、複数の突部17が縦横に一定間隔で並ぶように形成されている。突部17は、介在部材16Bのうち平板状に延在する基板部18より一方主面側に突出するように形成されており、筒の上端部が閉じられた形状を呈している。ここでは、突部17は、上方に向けて徐々に狭まる形状、即ち、錐台形状に形成されている。突部17は、円錐台形状に形成されていてもよいし、角錐台形状に形成されていてもよいし、角錐台の角を丸めた形状に形成されていてもよい。
そして、介在部材16Bが複数の板状部材12の間に挟み込まれ、基板部18の下面が下側の板状部材12に接合され、突部17の頂部が上側の板状部材に接合されている。
このような樹脂製中空板材10Bによると、上記樹脂製中空板材10と同様に、強度的に優れ、かつ、軽量化を図ることができる。特に、樹脂製中空板材10Bは、点在する複数の突部17を備えているため、曲り難さの方向性を無くすることができる。
図5は、樹脂製中空板材10Cの第3の例を示す部分断面図である。
この樹脂製中空板材10Cでは、介在部材16Cとして、上記介在部材16Bを2つ組合わせたものが用いられている。
すなわち、下側の板状部材12の上面に介在部材16Bの基板部18が接合されており、その上方に突部17が突出している。また、上側の板状部材12の下面に介在部材16Bの基板部18が接合されており、その下方に突部17が突出している。そして、複数の突部17の頂部同士が接合されることで、2つの板状部材12の間に、2つの介在部材16Bが組合わされた介在部材16Cが介在している。
この樹脂製中空板材10Cによっても、強度的に優れ、かつ、軽量なものとでき、さらに、曲り難さの方向性を無くすることができる。
特に、上記樹脂製中空板材10、10B、10Cによると、複数の板状部材の間に、凹凸形状を呈する介在部材16、16B、16Cを挟込めば、そこに中空構造を形成することができるため、樹脂製中空板材10、10B、10Cを容易に製造することができるというメリットがある。
図6は、樹脂製中空板材10Dの第4の例を示す部分切り欠き斜視図である。
この樹脂製中空板材10Dは、樹脂材料によって形成された部材であり、複数(ここでは2つ)の板状部12Dと、板状部12Dの間に介在する介在部16Dとを備え、はしご状断面を有する形状に形成されている。
より具体的には、板状部12Dは、平板状に形成されている。複数の板状部12Dが介在部16Dを介して間隔をあけた状態で連結されている。
複数の板状部12Dの間に、複数の介在部16Dが相互間に間隔をあけた並列状態で設けられている。
各介在部16Dは、細長い板状に形成されており、両側の板状部12Dに対して直交する姿勢で、当該板状部12Dに対して一体成型されている。
このため、樹脂製中空板材10Dを、介在部16Dの延在方向に対して直交する面で切断すると、一対の板状部12Dの間に複数の介在部16Dが延在するはしご状断面を示す。
このような樹脂製中空板材10Dは、例えば、前記はしご状断面に応じた押出孔から樹脂を押出す押出成型装置によって、連続的に製造することができ、これにより、樹脂製中空板材10Dを容易に低コストで製造することができる。
このような樹脂製中空板材10Dによっても、上記樹脂製中空板材10と同様に、強度的に優れたものとすることができ、かつ、軽量化を図ることができる。また、このような樹脂製中空板材10Dは、樹脂材料の押出成型によって効率よく製造できるというメリットもある。
なお、複数の板状部分間に介在して中空構造を形成する介在部分は、他の中空形状を形成するものであってもよい。例えば、複数の板状部分間において、それらの間の介在部分は、三角柱等の多角柱状の中空形状を形成するものであってもよく、特に、ハニカム構造を形成するものであってもよい。
なお、樹脂製中空板材10、10B、10C、10Dの厚み寸法は、1.5mm〜15.0mm程度であることが好ましい。
また、樹脂製中空板材10、10Dのように、空間が並列状に形成されたタイプでは、並列状に形成された空間を仕切る部分のピッチが、4mm〜20mm程度であることが好ましい。
さらに、樹脂製中空板材10B、10Cのように、点在する突部によって中空空間が形成されているタイプでは、各突部のピッチが、2mm〜6mm程度であることが好ましい。
以上のように構成された電気機器1及び電気機器用筐体20によると、筐体本体部22の少なくとも一部が樹脂製中空板材によって形成されているため、高剛性、軽量、かつ、外部の衝撃が内部に伝わり難い電気機器用筐体20とすることができる。
また、上記のような樹脂製中空板材によって形成された筐体本体部22は、樹脂製中空板材自体比較的安価であり、また、加工もし易いため、アルミダイキャスト製のもの等よりも低コストで製造することができる。すなわち、樹脂材料は、金属材料と比較して、原料単価は低く、比重も小さいが、剛性が低い。このため、樹脂材料によって形成された充実構造の板材によって、金属材料と同等の剛性を得ようとすると、板材の厚みを大きくする必要が生じる。すると、樹脂材料の使用量が増加するため、原料単価及び比重が小さいことによるメリットを十分に活かすことができない。そこで、樹脂製中空板材を用いれば、樹脂材料の使用量を少なくしつつ、剛性を大きくすることができ、安価でかつ軽量な電気機器用筐体20を得ることができる。しかも、樹脂製中空板材は、金属材料よりも柔軟性がある樹脂材料で形成されているため、外側に加わった衝撃を内部に伝え難い。さらに、樹脂製中空板材は、中空内部構造を有しているため、この点からも、外側に加わった衝撃を内部に伝え難くすることができる。
なお、樹脂製中空板材を、電気機器用筐体20の形状に形成する前には、当該樹脂製中空板材を、効率よく保管、輸送することができるというメリットもある。
より具体的な実施形態として、第1実施形態に係る自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器及び第2実施形態に係る自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器について説明する。
{第1実施形態}
図7は第1実施形態に係る自動車の電気機器101を示す概略斜視図である。なお、図7においては、蓋部140を開いた状態を示している。なお、以下の各図では、電気機器用筐体を構成する樹脂製中空板材の切断面に表れる中空構造は省略されている。
電気機器101は、電気機器用筐体120と、電気機器用筐体120内に収容された、電気部品としての実装基板2とを備える。
実装基板2は、上記実施形態において説明したものと同様である。実装基板2の一側には、外方に突出するようにしてコネクタ8が実装固定される。実装基板2に組込まれた制御回路は、本コネクタ8を介して外部のセンサ、制御基板等の諸電気部品に電気的に接続される。ここでは、コネクタ8は、外向きに開口する箱状に形成されており、当該外向き開口から他のコネクタをコネクタ接続できるようになっている。
電気機器用筐体120は、内部に電気部品を収容可能な形状に形成された筐体本体部122を備える。ここでは、筐体本体部122は、直方体箱状、より具体的には、偏平な直方体箱状に形成されている。もっとも、筐体本体部は、円筒状、多面体形状等に形成されていてもよい。
上記筐体本体部122は、収容本体部130と、蓋部140とを備える。
収容本体部130は、一方側が開口する箱状に形成されており、より具体的には、一方側(上側)が開口する偏平な箱状に形成されている。収容本体部130内には、平面視において実装基板2よりも大きく拡がる(ここでは、若干大きく拡がる)方形状の収容空間が形成されている。また、収容本体部130の外周周りの一部には、コネクタ8を配設可能なコネクタ配設凹部132が形成されている。そして、コネクタ8を当該コネクタ配設凹部132に配設した状態で、実装基板2が収容本体部130内に収容された状態で当該収容本体部130内に固定される。実装基板2と収容本体部130との取付け固定は、ネジ止、接着剤固定等によって行うことができる。
蓋部140は、収容本体部130の上記開口を閉塞可能な形状、ここでは、方形板状に形成されている。そして、本蓋部140が、収容本体部130の上方開口を閉塞するように、当該収容本体部130に固定されることによって、電気機器用筐体120が実装基板2の周囲全体を覆った状態で当該実装基板2を収容する。
本実施形態では、電気機器用筐体120の全体が、樹脂製中空板材によって形成されている。また、ここでは、電気機器用筐体120の全体が、樹脂製中空板材が折曲げられることによって形成されている。
図8は電気機器用筐体120を形成する前の樹脂製中空板材110を示す展開図である。
樹脂製中空板材110は、上記実施形態で説明したような樹脂製中空板材を所定形状に切断し、さらに、所定の折曲げ箇所に沿って折れ容易線119を形成したものである。本樹脂製中空板材110を折曲げることによって、電気機器用筐体120が組立てられる。なお、折れ容易線119は、樹脂製中空板材110の一方主面又は両主面を線状に凹ませること、或は、樹脂製中空板材110の一方又は両方の板状部分に、ミシン目状の刃等によってミシン目を形成すること等により形成することができる。
より具体的には、樹脂製中空板材110は、底板部111と、一対の短辺側側壁部112と、一対の長辺側側壁部113A、113Bと、天井部114とを備える。
底板部111は、長方形板状に形成されている。
底板部111のうち短辺側の一対の辺に、一対の短辺側側壁部112が連設されている。短辺側側壁部112の両側部には、嵌入片112aが突設され、短辺側側壁部112の先端部には、嵌入片112aが突設されている。
底板部111のうち長辺側の一対の辺に、一対の長辺側側壁部113A、113Bが連設されている。一対の長辺側側壁部113A、113Bの両側部は、底板部111の長辺よりも外方にはみ出ており,この部分に、嵌入孔部113Aa、113Baが形成されている。
一方の長辺側側壁部113Aの先端部に嵌入片113Abが形成されると共に、当該長辺側側壁部113Aの先端縁部にはコネクタ配設凹部132が形成されている。
他方の長辺側側壁部113Bの先端部には、天井部114が連設されている。天井部114は、収容本体部130の上方開口を閉塞可能な長方形板状、より具体的には、底板部111よりも大きな長方形板状に形成されている。天井部114の外周部に沿って、上記嵌入片112a又は嵌入片113Abを嵌め込み可能な嵌入孔部114aが形成されている。
また、上記底板部111と、一対の短辺側側壁部112及び一対の長辺側側壁部113A、113Bの各境界、長辺側側壁部113Bと天井部114との境界には、折れ容易線119が形成されている。
上記樹脂製中空板材110は、次のようにして折曲げられる。
すなわち、底板部111に対して一対の短辺側側壁部112及び一対の長辺側側壁部113A、113Bが同じ側に折曲げられ、一対の短辺側側壁部112の嵌入片112aが、一対の長辺側側壁部113A、113Bの嵌入孔部113Aa、113Baに嵌込まれる。これにより、上方が開口する箱状の収容本体部130が形成される。嵌入孔部113Aa、113Baへの嵌入片112aの嵌込み部分は、接着剤等によって固定されてもよい。また、一方の長辺側側壁部113Bに対して天井部114が開閉可能に連結されており、この天井部114によって、蓋部140が形成される。
そして、コネクタ8を当該コネクタ配設凹部132に配設した状態で、実装基板2が収容本体部130内に収容された状態で当該収容本体部130内に固定される。この後、蓋部140によって、収容本体部130の開口を閉じて、一対の短辺側側壁部112の嵌入片112a及び一方の長辺側側壁部113Aの嵌入片113Abを、天井部114の嵌入孔部114aに嵌込むことで、箱状の筐体本体部122が組立てられる。これにより、筺体本体部122を含む電気機器用筐体120が製造されると共に、当該電気機器用筐体120内に電気部品としての実装基板2を収容した電気機器101が製造される。嵌入孔部114aへの嵌入片112a、嵌入片113Abの嵌込み箇所は、接着剤等によって固定されていてもよい。
このように構成された電気機器用筐体120及び電気機器101によると、上記実施形態で説明した作用効果に加えて、次の作用効果を奏する。
すなわち、電気機器用筐体120は、収容本体部130と蓋部140とで構成されているため、蓋部140を開いた状態で、収容本体部130内に容易に電気部品を収容することができる。
なお、ここでは、収容本体部130が箱状に形成され、蓋部140は板状に形成されているが、次の第2実施形態に示すように、これらの両方が、一方が開口する箱状に形成されていてもよい。
また、電気機器用筐体120の筐体本体部122の全体が、樹脂製中空板材110によって形成されているため、より高剛性化、軽量化が可能となる。また、筐体本体部122の全体で、外部からの衝撃を内部に伝わり難いようにすることができ、また、より低コスト化が可能となる。
また、筐体本体部122は、樹脂製中空板材110を折曲げることによって形成されているため、筐体本体部122及び電気機器用筐体120を低コストで製造できる。
図9は、第1実施形態を前提とする第1変形例に係る電気機器用筐体120B及び電気機器101Bを示す概略斜視図である。
この例では、筐体本体部122のうち、樹脂製中空板材110を折曲げることによって生じる合せ目部分、即ち、一対の短辺側側壁部112と一対の長辺側側壁部113A、113Bとの合せ目部分に、防水シール剤128Bが充填されている。防水シール剤としては、シリコーン等を用いることができる。防水シール剤128Bは、一対の短辺側側壁部112と一対の長辺側側壁部113A、113Bとを折曲げる前にその合せ目部分に塗布しておいてそれらの隙間に充填させたり、筐体本体部122の内側から前記合せ目部分に充填するように塗布するとよい。なお、一対の短辺側側壁部112及び一対の長辺側側壁部113A、113Bと、蓋部140との間にも防水シール剤が充填されていることが好ましい。
この第1変形例によると、樹脂製中空板材110の合せ目部分で防水することができ、内部の電気部品である実装基板2に水がかからないように保護することができる。
図10は、第1実施形態を前提とする第2変形例に係る電気機器用筐体120C及び電気機器101Cを示す概略斜視図である。
この例では、筐体本体部122の少なくとも一方の主面に、電磁シールド部材128Cが設けられている。ここでは、筐体本体部122の収容本体部130の内面側に電磁シールド部材128Cが設けられている。電磁シールド部材128Cとしては、例えば、金属箔(アルミ箔)等を用いることができる。収容本体部130に電磁シールド部材128Cを取付ける構成としては、接着剤を用いた貼り合せ構成等を採用することができる。電磁シールド部材128Cは、コネクタ8のアース端子、又は、本電気機器101Cを固定するためのブラケット等を通じて接地される。蓋部140の内面にも、電磁シールド部材が設けられることが好ましい。筐体本体部122の内面に電磁シールド部材128Cを設ける構成に代えて又は加えて、筐体本体部の外面に電磁シールド部材を設けてもよい。
この電磁シールド部材128Cを設けた構成では、当該電磁シールド部材128Cによって、電気機器101Cの内外で電磁的な遮蔽を行うことができ、内部の電気部品である実装基板2の動作を良好にすることができる。
図11は、第1実施形態を前提とする第3変形例に係る電気機器用筐体120D及び電気機器101Dを示す概略斜視図である。
この例では、筐体本体部122と電気部品である実装基板2との間に、実装基板2を覆う防水フィルム128Dが配設された構成とされている。
防水フィルム128Dとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂で形成されたものを用いることができる。防水フィルム128Dは、実装基板2及びコネクタ8を覆う袋状に形成されている。防水フィルム128Dは、コネクタ8の部分では、当該コネクタ8の外周囲を覆うように密着しており、当該コネクタ8の前方部位においてのみ開口しており、他の部分では、実装基板2の全体を覆っている。このため、本防水フィルム128Dは、実装基板2に水が浸入しないように、当該実装基板2の全体を覆っている。
そして、実装基板2及びコネクタ8を防水フィルム128Dで覆った状態で、当該実装基板2、コネクタ8及び防水フィルム128Dが、収容本体部130内に収容され、当該収容本体部130の開口が蓋部140によって閉塞される。
この第3変形例によると、筐体本体部122内の電気部品である実装基板2をより確実に防水シールすることができることになる。
なお、図12に示す第4変形例のように、実装基板2を覆うフィルム128Eとして、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂で形成された防水フィルム128Eaに、電磁シールド層128Ebを重ね合せたものを用いてもよい。電磁シールド層128Ebは、防水フィルム128Eaに金属箔(アルミ箔)等が重ね合されるように貼着けられたものであってもよいし、防水フィルム128Eaに対して金属層が蒸着されたものであってもよい。ここでは、一対の防水フィルム128Ea間に電磁シールド層128Ebが設けられた例を示している。
上記電磁シールド層128Ebは、例えば、アース接続されたコネクタハウジング又はコネクタ8のアース端子等を利用して容易にアース接続することができる。
この例によると、筐体本体部122の電気部品である実装基板2をより確実に防水シール及び電磁シールドすることができ、実装基板2が良好に動作を継続することができる。
{第2実施形態}
図13は第2実施形態に係る自動車の電気機器201を示す概略斜視図であり、図14は、同実施形態に係る筐体本体部222を示す概略斜視図である。
電気機器201は、電気機器用筐体220と、電気機器用筐体220内に収容された、電気部品としての実装基板2とを備える。
実装基板2は、上記実施形態及び第1実施形態において説明したものと同様である。
電気機器用筐体220は、内部に電気部品を収容可能な形状に形成された筐体本体部222を備える。ここでは、筐体本体部222は、直方体箱状、より具体的には、偏平な直方体箱状で、各辺部分が丸みを帯びた形状に形成されている。もっとも、筐体本体部は、円筒状、多面体形状等に形成されていてもよい。
上記筐体本体部222は、収容本体部230と、蓋部240とを備える。
収容本体部230は、一方側が開口する箱状に形成されており、より具体的には、一方側(上側)が開口する偏平な箱状に形成されている。収容本体部230の周囲4つの頂点部分は丸みを帯びた形状を呈しており、また、下側の周囲4つの辺部分は、内側に凸となるように湾曲する形状に形成されている。また、収容本体部230の開口周縁部には、外方に向けて突出する縁部231が形成されている。縁部231にはネジ孔231hが形成されている。ここでは、縁部231の四隅にネジ孔231hが形成されている。さらに、縁部231の一部には、コネクタ8を配設可能なコネクタ配設凹部232が形成されている。このコネクタ配設凹部232は、コネクタ8のうち高さ方向半分の部分を配設可能な深さに設定されている。
上記縁部231及びコネクタ配設凹部232の表面を覆うようにして、環状の防水シール部材234が配設される。防水シール部材234は、ゴム等の弾性材料によって形成されている。
また、収容本体部230内には、平面視において実装基板2よりも大きく拡がる(ここでは、若干大きく拡がる)方形状の収容空間が形成されている。そして、コネクタ8を当該コネクタ配設凹部232に配設した状態で、実装基板2が収容本体部230内に収容された状態で当該収容本体部230内に固定される。実装基板2と収容本体部230との取付け固定は、ネジ止、接着剤固定等によって行うことができる。
蓋部240は、収容本体部230の上記開口を閉塞可能な形状、ここでは、一方側(下側)が開口する箱状に形成されており、より具体的には、一方側(下側)が開口する偏平な箱状に形成されている。蓋部240の周囲4つの頂点部分は丸みを帯びた形状を呈しており、また、上側の周囲4つの辺部分は、外側に凸となるように湾曲する形状に形成されている。また、蓋部240の開口周縁部には、外方に向けて突出する縁部241が形成されている。縁部241には、ネジ挿通孔241hが形成されている。ここでは、縁部241の四隅にネジ挿通孔241hが形成されている。さらに、縁部241の一部には、コネクタ8を配設可能なコネクタ配設凹部242が形成されている。このコネクタ配設凹部242は、コネクタ8のうち高さ方向半分の部分を配設可能な深さに設定されている。
上記縁部241及びコネクタ配設凹部242の表面を覆うようにして、環状の防水シール部材244が配設される。防水シール部材244は、ゴム等の弾性材料によって形成されている。
この蓋部240内にも、平面視において実装基板2よりも大きく拡がる(ここでは、若干大きく拡がる)方形状の収容空間が形成されており、この蓋部240にも、実装基板2の一部(特に実装部品)を収容できるようになっている。
上記収容本体部230及び蓋部240は、上記した樹脂製中空板材によって形成されており、ここでは、金型成形によって形成されている。
金型成形としては、樹脂製中空板材を、気圧によって金型面に押し当てる方法によることが好ましい。
図15及び図16は、バキューム成型によって、樹脂製中空板材310を蓋部240の形状に形成する工程を示す図である。
すなわち、バキューム成形型300には、蓋部240の外周側表面形状に応じた金型面302が形成されている。バキューム成形型300には、金型面302から外方に至る吸引孔304が形成されており、吸引孔304の外方には吸引装置306が設けられている。そして、熱等によって変形可能な程度に柔らかくなった樹脂製中空板材310が金型面302近くに配設された状態で、吸引装置306によって吸引孔304からエアを吸引すると、樹脂製中空板材310が金型面302に吸引され、当該金型面302に応じた形状に形成される。そして、冷却固化後、樹脂製中空板材310を金型面302から取外すと、所定形状に形成された蓋部240を得ることができる。収容本体部230についても、同様に製造することができる。
このように、バキューム成型によると、樹脂製中空板材310が押潰されにくいので、その中空構造が良好に保たれるという利点がある。
バキューム成型でなくても、樹脂製中空板材を、気圧によって金型面に押し当てる方法、例えば、ブロー成型であっても、樹脂製中空板材をなるべく均一な力で金型面に押し当てることができるため、その中空構造を良好に保つことができる。
もっとも、収容本体部230及び蓋部240は、樹脂製中空板材を一対の金型面の間に挟み込むことで、形成されていてもよい。
収容本体部230及び蓋部240は、上記のように形成されている。そして、コネクタ8を当該コネクタ配設凹部232に配設した状態で、実装基板2が収容本体部230内に収容された状態で当該収容本体部230内に固定される。実装基板2と収容本体部230との取付け固定は、ネジ止、接着剤固定等によって行うことができる。
この後、収容本体部230に蓋部240を被せ、縁部231上に縁部241を重ね合せる。縁部231,241との間には、防水シール部材234、244が挟込まれた状態となる。
そして、ネジSを、蓋部240のネジ挿通孔241hに挿通し、収容本体部230のネジ孔231hに螺合締結することで、蓋部240が収容本体部230の開口を閉じた状態で、当該収容本体部230に取付けられる。これにより、電気機器用筐体220が実装基板2の周囲全体を覆った状態で当該実装基板2を収容し、もって、電気機器201が製造される。
以上のように構成された電気機器用筐体220及び電気機器201によると、電気機器用筐体220は、収容本体部230と蓋部240とで構成されているため、蓋部240を開いた状態で、収容本体部230内に容易に電気部品を収容することができる。
なお、ここでは、収容本体部230と蓋部240との両方が、一方が開口する箱状に形成されているが、収容本体部のみ一方が開口する箱状に形成され、蓋部は板状の形状のままとされていてもよい。
また、電気機器用筐体220の筐体本体部222の全体が、樹脂製中空板材によって形成されているため、より高剛性化、軽量化が可能となる。また、筐体本体部222の全体で、外部からの衝撃を内部に伝わり難いようにすることができ、また、より低コスト化が可能となる。
また、筐体本体部222は、樹脂製中空板材を金型成形することによって形成されているため、防水性に優れた電気機器用筐体220を製造することができる。すなわち、収容本体部230及び蓋部240のそれぞれでは、孔、隙間等が形成されないため、防水性を良好なものとすることができる。そして、収容本体部230と蓋部240との合せ目に防水シール構造を組込めば、電気機器用筐体220全体として、防水シール性を良好にすることができる。ここでは、収容本体部230と蓋部240との合せ目にシール部材234、244を挟込む構造とすることで、電気機器用筐体220全体として、防水シール性を良好にすることができる。
{変形例}
なお、ここでは、電気機器用筐体の全体が樹脂製中空板材によって形成されている例で説明したが、電気機器用筐体の少なくとも一部が樹脂製中空板材によって形成されていればよい。電気機器用筐体の少なくとも一部が樹脂製中空板材によって形成されていれば、少なからず、高剛性、軽量、かつ、外部の衝撃が内部に伝わり難い電気機器用筐体を、低コストで得ることができるという作用効果を奏するからである。このため、電気機器用筐体を収容本体部と蓋部とで構成したような場合には、その一方を樹脂製中空板材によって形成し、他方を充実構造の樹脂板又は金属板等で構成してもよい。
また、電気機器用筐体は、第1実施形態のように、樹脂製中空板材を折曲げた部分と、第2実施形態のように、樹脂製中空板材を金型成形によって収容可能な形状に形成した部分とが組合わせられたものであってもよい。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1、101、201 電気機器
2 実装基板
10、10B、10C、10D 樹脂製中空板材
12 当板状部材
12D 板状部
16、16B、16C 介在部材
16D 介在部
20、120、120B、120C、120D、220 電気機器用筐体
22、122、222 筐体本体部
110 樹脂製中空板材
128B 防水シール剤
128C 電磁シールド部材
128D 防水フィルム
128E フィルム
128Ea 防水フィルム
128Eb 電磁シールド層
130、230 収容本体部
140、240 蓋部
300 バキューム成形型
310 樹脂製中空板材

Claims (15)

  1. 内部に電気部品を収容可能な形状に形成された筐体本体部を備え、
    前記筐体本体部の少なくとも一部が、複数の板状部分の間に中空構造が形成された樹脂製中空板材によって形成されている、自動車の電気機器用筐体。
  2. 請求項1記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記樹脂製中空板材は、複数の板状部材と、凹凸形状を呈する板状に形成され、前記複数の板状部材の間に挟込まれて前記複数の板状部材の間に中空構造を形成する介在部材とを含む、自動車の電気機器用筐体。
  3. 請求項1又は請求項2記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記樹脂製中空板材は、はしご状断面を有する形状に形成されている、自動車の電気機器用筐体。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部は、一方側が開口する箱状の収容本体部と、前記本体部の前記開口を閉塞する蓋部とを備え、前記収容本体部及び前記蓋部の少なくとも一方が前記樹脂製中空板材によって形成されている、自動車の電気機器用筐体。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部の全体が前記樹脂製中空板材によって形成されている、自動車の電気機器用筐体。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部の少なくとも一部は、前記樹脂製中空板材が折曲げられることによって形成されている、自動車の電気機器用筐体。
  7. 請求項6記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部の内部のうち、前記樹脂製中空板材を折曲げることによって生じる合せ目部分に、防水シール剤が充填されている、電気機器用筐体。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部の少なくとも一部は、金型成形によって形成されている、請求項6記載の自動車の電気機器用筐体。
  9. 請求項8記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部の少なくとも一部は、前記樹脂製中空板材を気圧によって金型面に押し当てることによって形成されている、自動車の電気機器用筐体。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部の少なくとも一方の主面に、電磁シールド部材が設けられている、自動車の電気機器用筐体。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記筐体本体部と前記電気部品との間に、前記電気部品を覆う防水フィルムが配設されている、自動車の電気機器用筐体。
  12. 請求項11記載の自動車の電気機器用筐体であって、
    前記防水フィルムに、電磁シールド層が重ね合されている、自動車の電気機器用筐体。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか1つに記載の自動車の電気機器用筐体と、
    前記電気機器用筐体内に収容された電気部品と、
    を備える自動車の電気機器。
  14. 請求項13記載の自動車の電気機器であって、
    前記電気部品が、収容袋に覆われた状態で前記電気機器用筐体内に収容されている、自動車の電気機器。
  15. 請求項14記載の自動車の電気機器であって、
    前記収容袋は、電磁シールド可能な袋である、自動車の電気機器。
JP2013176428A 2013-08-28 2013-08-28 自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器 Pending JP2015046464A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013176428A JP2015046464A (ja) 2013-08-28 2013-08-28 自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013176428A JP2015046464A (ja) 2013-08-28 2013-08-28 自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015046464A true JP2015046464A (ja) 2015-03-12

Family

ID=52671767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013176428A Pending JP2015046464A (ja) 2013-08-28 2013-08-28 自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015046464A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113748052A (zh) * 2019-04-25 2021-12-03 大众汽车股份公司 汽车电子系统

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58151619A (ja) * 1982-03-03 1983-09-08 Casio Comput Co Ltd 小型電子機器
JPS59155774U (ja) * 1983-04-04 1984-10-19 松下精工株式会社 電装ボツクスの防水装置
JPS59204299A (ja) * 1983-05-04 1984-11-19 キヨ−ラク株式会社 電子機器等のケースおよびその製造方法
JPS60158699A (ja) * 1984-01-28 1985-08-20 キヨ−ラク株式会社 積層構造体およびその製造方法
JPS63172179U (ja) * 1987-04-28 1988-11-09
JPH0670291U (ja) * 1993-03-02 1994-09-30 富士通テン株式会社 電気装置
JPH07245496A (ja) * 1994-03-02 1995-09-19 Nippon Jitsupaa Chiyuubingu Kk 電磁波シールド性包囲用袋、包囲体、該包囲体を組み込んだ電子機器
JPH09123261A (ja) * 1995-10-31 1997-05-13 Kyoraku Co Ltd ハウジングパネルおよびその製造方法
JPH09266405A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Mitsubishi Electric Corp 無線通信機器
JP2003170515A (ja) * 2001-12-07 2003-06-17 Mamoru Kamo 中空構造板材とその製造方法
JP2006346904A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Kawakami Sangyo Co Ltd 端面を閉鎖したプラスチック中空板とその製造方法
JP2008002863A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Fujimori Kogyo Co Ltd 気体捕集箱、気体捕集容器及び気体検査方法
JP2013126809A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Mahle Filter Systems Japan Corp 高電圧機器の筐体構造

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58151619A (ja) * 1982-03-03 1983-09-08 Casio Comput Co Ltd 小型電子機器
JPS59155774U (ja) * 1983-04-04 1984-10-19 松下精工株式会社 電装ボツクスの防水装置
JPS59204299A (ja) * 1983-05-04 1984-11-19 キヨ−ラク株式会社 電子機器等のケースおよびその製造方法
JPS60158699A (ja) * 1984-01-28 1985-08-20 キヨ−ラク株式会社 積層構造体およびその製造方法
JPS63172179U (ja) * 1987-04-28 1988-11-09
JPH0670291U (ja) * 1993-03-02 1994-09-30 富士通テン株式会社 電気装置
JPH07245496A (ja) * 1994-03-02 1995-09-19 Nippon Jitsupaa Chiyuubingu Kk 電磁波シールド性包囲用袋、包囲体、該包囲体を組み込んだ電子機器
JPH09123261A (ja) * 1995-10-31 1997-05-13 Kyoraku Co Ltd ハウジングパネルおよびその製造方法
JPH09266405A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Mitsubishi Electric Corp 無線通信機器
JP2003170515A (ja) * 2001-12-07 2003-06-17 Mamoru Kamo 中空構造板材とその製造方法
JP2006346904A (ja) * 2005-06-13 2006-12-28 Kawakami Sangyo Co Ltd 端面を閉鎖したプラスチック中空板とその製造方法
JP2008002863A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Fujimori Kogyo Co Ltd 気体捕集箱、気体捕集容器及び気体検査方法
JP2013126809A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Mahle Filter Systems Japan Corp 高電圧機器の筐体構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113748052A (zh) * 2019-04-25 2021-12-03 大众汽车股份公司 汽车电子系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9481329B2 (en) Grommet and wire harness
US9876215B2 (en) Electric connector attachment structure of battery pack for electric vehicle
US10194548B2 (en) Electronic control device
JP6308112B2 (ja) 筐体及び筐体の製造方法
JP6614191B2 (ja) 車両前部構造
JP5570568B2 (ja) 車載用防水型電子機器筐体
US20180337522A1 (en) Electrical jucntion box and waterproofing structure for electrical junction box
JP6481974B2 (ja) コンデンサおよびインバータ
JP2015046464A (ja) 自動車の電気機器用筐体及び自動車の電気機器
US20160355076A1 (en) Transmitted sound insulating member, and transmitted sound insulating structure including the transmitted sound insulating member
TWI504043B (zh) 電池模組的封裝結構
CN109937616B (zh) 乘员保护控制装置
JP5653695B2 (ja) ガスケット及び電動圧縮機
CN102347595A (zh) 电连接盒
JP5672157B2 (ja) コネクタおよびその製造方法
JP6868502B2 (ja) 電気接続箱
JP2015162915A (ja) 電線付きモジュール
CN110001545B (zh) 电路体布设结构
CN111032495B (zh) 加强件及加强件模块
JP6294743B2 (ja) グロメット、及び、ワイヤーハーネス
JP2016036201A (ja) 電線モジュール
JP2018107229A (ja) 電子制御装置
US20220320792A1 (en) Electric apparatus
JP2016201881A (ja) ワイヤハーネス用の外装材および該外装材の製造方法
JP5413903B2 (ja) 係合部付き車両用樹脂成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170426

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171107