JP2015046360A - マグネトロン - Google Patents

マグネトロン Download PDF

Info

Publication number
JP2015046360A
JP2015046360A JP2013178055A JP2013178055A JP2015046360A JP 2015046360 A JP2015046360 A JP 2015046360A JP 2013178055 A JP2013178055 A JP 2013178055A JP 2013178055 A JP2013178055 A JP 2013178055A JP 2015046360 A JP2015046360 A JP 2015046360A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diameter
vane
pole piece
magnetron
vanes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013178055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6254793B2 (ja
Inventor
正寿 東
Masatoshi Azuma
正寿 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Hokuto Electronics Corp
Original Assignee
Toshiba Hokuto Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Hokuto Electronics Corp filed Critical Toshiba Hokuto Electronics Corp
Priority to JP2013178055A priority Critical patent/JP6254793B2/ja
Priority to CN201480046025.3A priority patent/CN105493223B/zh
Priority to PCT/JP2014/004408 priority patent/WO2015029430A1/ja
Priority to EP14839881.1A priority patent/EP3041025B1/en
Priority to KR1020167004004A priority patent/KR101909795B1/ko
Publication of JP2015046360A publication Critical patent/JP2015046360A/ja
Priority to US15/049,925 priority patent/US9852872B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6254793B2 publication Critical patent/JP6254793B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J25/00Transit-time tubes, e.g. klystrons, travelling-wave tubes, magnetrons
    • H01J25/50Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field
    • H01J25/52Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field with an electron space having a shape that does not prevent any electron from moving completely around the cathode or guide electrode
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J23/00Details of transit-time tubes of the types covered by group H01J25/00
    • H01J23/02Electrodes; Magnetic control means; Screens
    • H01J23/04Cathodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J23/00Details of transit-time tubes of the types covered by group H01J25/00
    • H01J23/02Electrodes; Magnetic control means; Screens
    • H01J23/10Magnet systems for directing or deflecting the discharge along a desired path, e.g. a spiral path
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J23/00Details of transit-time tubes of the types covered by group H01J25/00
    • H01J23/16Circuit elements, having distributed capacitance and inductance, structurally associated with the tube and interacting with the discharge
    • H01J23/18Resonators
    • H01J23/20Cavity resonators; Adjustment or tuning thereof
    • H01J23/213Simultaneous tuning of more than one resonator, e.g. resonant cavities of a magnetron
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J23/00Details of transit-time tubes of the types covered by group H01J25/00
    • H01J23/16Circuit elements, having distributed capacitance and inductance, structurally associated with the tube and interacting with the discharge
    • H01J23/18Resonators
    • H01J23/22Connections between resonators, e.g. strapping for connecting resonators of a magnetron
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J25/00Transit-time tubes, e.g. klystrons, travelling-wave tubes, magnetrons
    • H01J25/50Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field
    • H01J25/52Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field with an electron space having a shape that does not prevent any electron from moving completely around the cathode or guide electrode
    • H01J25/58Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field with an electron space having a shape that does not prevent any electron from moving completely around the cathode or guide electrode having a number of resonators; having a composite resonator, e.g. a helix
    • H01J25/587Multi-cavity magnetrons

Landscapes

  • Microwave Tubes (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)

Abstract

【課題】コストが低くて製造性が良く、特性への悪影響も無いマグネトロンを提供する。【解決手段】大小2本のストラップリング11(11A、11B)を、複数のベイン10(10A、10B)の管軸m方向の入力側となる下端側にのみ配置するようにし、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripの方が、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropより大きくなるようにした。これにより、片側2本のストラップリングで部品点数を減らしてコストを下げながら、従来に比べて、製造性や特性を大きく劣化させること無く、実用的なマグネトロンを提供できる。【選択図】図4

Description

本発明は、マグネトロンに関するものであり、電子レンジ等のマイクロ波加熱機器に用いられる連続波マグネトロンに適用して好適なものである。
従来、図14に示すように、2450MHz帯のマイクロ波を発振する電子レンジ用などの一般的なマグネトロンの陽極構体100は、陽極円筒101と、陽極円筒101の内部に放射状に配設されたベイン102を備えている。
ベイン102は、円周方向の一つおきに、ベイン102の上下両端部にそれぞれロー付けされた大小一対のストラップリング103によって連結されている。
複数のベイン102の遊端に囲まれた電子作用空間には、螺旋状のカソード104が陽極円筒101の軸心に沿って配設されている。カソード104の両端は、それぞれ出力側エンドハット105及び入力側エンドハット106に固着されている。
また、陽極円筒101の両端には、それぞれ略漏斗状のポールピース107、108が固着されている。
ストラップリング103は、ベイン102を交互に同電位にする為のものである。現在では、上述のように、ベイン102の上下両端部にそれぞれ大小一対のストラップリング103を設ける構造が一般的であるが、その他に、ストラップリングを上下両端部にそれぞれ1本ずつ設けたり、上下両端部のうちの一方の片側端部に2本以上設けたり、上下方向の中心部に2本設けたりするような構造もある。
特開2013−73730号公報 特開平07−302548号公報
ところで、上述のように構成されたマグネトロンのベイン102で区切られた空洞共振器は固有の周波数を有しているが、一般的なストラップリング型の場合、その周波数はベインとストラップリングの間のキャパシタンスや、複数のストラップリング間のキャパシタンスに大きく影響される。
例えば、製造性の向上やコストダウンを考えて、ベインの上下両端部にではなく片側端部にのみストラップリングを2本設けようとした場合、上下両端部にそれぞれストラップリングを2本ずつ設けた場合と比べて、空洞共振器のキャパシタンスが小さくなる。
この結果、場合によっては、空洞共振器の周波数が、上下両端部にそれぞれストラップリングを2本ずつ設けた場合と比べて、数百MHz程度も高くなる為、これを補正する必要が出てくる。
この場合、例えば、ストラップリングとベインの間隔を狭めたり、ストラップリングの断面積を大きくしたりするといった対策が考えられる。しかしながら、この対策では、ロー付けの際にロー材がストラップリング間やストラップリングとベインの間を短絡させたり、ストラップリングの体積が大きくなったりする為、製造性の悪化やコストアップにつながってしまう。
また、ベインの片側端部にのみストラップリングを設けた場合、上下両端部にストラップリングが上下対称に配置されている構造と比べて、ベインの上下両端部での電界分布のアンバランスが大きい為、負荷安定度や電子逆衝撃、効率が悪化したり、不要なノイズが発生しやすくなったりする。
特に、負荷安定度や電子逆衝撃は、反射波が戻ってくる電子レンジ等のマイクロ波加熱機器にマグネトロンを用いる場合に大きな問題となる。したがって、現在のところ、ベインの片側端部にのみストラップリングを設ける構造は、電子レンジ用のマグネトロンでは実用化が遅れ、このような心配が少ないパルスマグネトロン等以外には用いられていない。
尚、発振の安定性を向上させる為、ベインの片側端部にストラップリングを3本以上設ける構造も提案されている。この構造の場合、片側端部にストラップリングを2本設けた構造と比べて、ストラップリングの断面積を比較的小さくすることができ、発振の安定性も高くなる。しかしながら、この構造の場合、最も外側のストラップリングの径が、2本設ける構造よりも大きくなる為、板状の材料からストラップリングをプレスで打ち抜く場合に、より大きな材料が必要で且つスクラップも多くなり、材料効率が悪化し、コストダウンの効果が薄れてしまう。
また、ストラップリングの本数に関わらず、特に出力側のみにストラップリングを設ける構造の場合、周波数の調整が困難となる。通常、部品精度や組み立て精度によるバラツキを考慮し、陽極構体の共振周波数は目的とする周波数よりやや高めに設計して組み立て後に調整する。
この場合、例えば、ベインの一部を削除したり、ストラップリングを変形させたりといった様々な調整方法が用いられるが、製造性や特性への副作用、調整の簡便さといった観点から、陽極構体から導出されるアンテナを導波管内へ入れ、共振周波数をモニターしながら入力側のストラップリングを軸方向に変形させてストラップリングとベインの間隔を狭めることによりキャパシタンスを大きくし、所望の周波数に調整する方法を用いることが多い。
ただし、この調整方法は、ストラップリングを入力側に設けなければならず、出力側のみに設けた構造の場合、この調整方法を用いることはできない。また、ストラップリングの断面積が大きいと、ストラップリングを変形させること自体が困難となり、この調整方法を用いることができない。
また、ベインの上下両端部にそれぞれ1本ずつのストラップリングを設ける構造の場合、ストラップリング間のキャパシタンスが無くなる為、ストラップリングの断面積(体積)を、2本ずつ設ける場合と比べて、大幅に大きくしなければならず、この結果、ストラップリングを変形させること自体が困難となり、上述の調整方法を用いることができない。
さらに、ベインの中心部にストラップリングを設ける構造の場合、製造性の面で非常に不利であることが知られている。
そこで、本発明は、上記課題を解決する為になされたものであり、コストが低くて製造性が良く、特性への悪影響も無いマグネトロンを提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、本発明に係るマグネトロンは、管軸に沿って円筒状に延びる陽極円筒と、前記陽極円筒の内面から、前記管軸に向かって延び、遊端がベイン内接円を形成する複数のベインと、前記複数のベインを交互に短絡する径の異なる大小2つのストラップリングと、前記複数のベインの遊端によって形成されるベイン内接円内に前記管軸に沿って配置されたカソードと、前記陽極円筒の管軸方向の両端側にそれぞれ配置され、前記複数のベインの遊端と前記カソード間の作用空間へ磁束を導くポールピースと、少なくとも1つの前記ベインから引き出されたアンテナとを具備するマグネトロンにおいて、前記ストラップリングが、前記ベインの前記管軸方向の両端側のうちのカソード入力側にのみ配置され、前記陽極円筒の管軸方向の一端側に配置されたポールピースと他端側に配置されたポールピースは非対称の形状であり、さらに、前記陽極円筒の管軸方向の両端側にそれぞれ配置されたポールピースは突出平坦面を有し、入力側となる一端側に配置されたポールピースの前記突出平坦面の径が、出力側となる他端側に配置されたポールピースの前記突出平坦面の径よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、片側2本のストラップリングで部品点数を減らしてコストを下げながら、従来に比べて、製造性や特性を大きく劣化させること無く、実用的なマグネトロンを提供できる。
本発明に係るマグネトロンの一実施の形態における全体の縦断面図である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態における主要部の縦断面図である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態における主要部の横断面図である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態における主要部の寸法を示す縦断面図である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるポールピースの寸法と効率の関係を表す図表である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるポールピースの寸法と高調波の関係を表す図表である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるベイン内接円の寸法と効率の関係を表す図表である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるベイン内接円の寸法と負荷安定度の関係を表す図表である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるポールピースの寸法と負荷安定度の関係を表す図表である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるベイン内接円の寸法に対するポールピースの寸法の比と陰極逆衝撃の関係を表す図表である。 本発明に係るマグネトロンの一実施の形態におけるベイン内接円の寸法に対するポールピースの寸法の比と磁束密度の関係を表す図表である。 従来のマグネトロンのプレスダレの方向を示す主要部の横断面図である。 本発明に係るマグネトロンと、従来のマグネトロンの基本波スペクトラムを示す図である。 従来のマグネトロンの主要部の縦断面図である。
本発明に係るマグネトロンの一実施の形態を、図面を参照して説明する。尚、以下の実施の形態は、単なる例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施の形態のマグネトロン1の概略を示す縦断面図である。このマグネトロン1は、2450MHz帯の基本波を発生する電子レンジ用のマグネトロンである。
マグネトロン1は、2450MHz帯の基本波を発生する陽極構体2を中心に構成され、その下側に、陽極構体2の中心に位置するカソード3に電力を供給する入力部4が配置され、上側に、陽極構体2から発振されたマイクロ波を管外(マグネトロン1外)に取り出す出力部5が配置されている。
これら入力部4及び出力部5は、それぞれ陽極構体2の陽極円筒6に対し、入力側の金属封着体7及び出力側の金属封着体8によって真空機密に接合されている。
陽極構体2は、陽極円筒6と、複数枚(例えば10枚)のベイン10と、大小2本の円環形状のストラップリング11を備えている。
陽極円筒6は、例えば銅からなり、円筒状に形成され、その中心軸が、マグネトロン1の中心軸である管軸mを通るように配置されている。
各ベイン10は、例えば銅からなり、板状に形成され、陽極円筒6の内側に管軸mを中心に放射状に配置されている。各ベイン10の外側の端部は陽極円筒6の内周面に接合され、内側の端部は遊端になっている。そして、複数枚のベイン10の遊端に囲まれた円柱状の空間が電子作用空間となっている。
大小2本のストラップリング11は、複数枚のベイン10の管軸m方向の上下両端側のうち、入力側となる下端側に固定されている。
複数枚のベイン10の遊端に囲まれた電子作用空間には、管軸mに沿って、螺旋状のカソード3が設けられている。カソード3は、複数枚のベイン10の遊端と間隔を隔てて配置されている。陽極構体2及びカソード3が、マグネトロン1の共振部となっている。
また、カソード3の上端部と下端部とには、それぞれ電子の飛び出しを防ぐエンドハット12、13が固定されている。出力側となる上端部側のエンドハット12はディスク上に形成され、入力側となる下端部側のエンドハット13はリング状に形成されている。
陽極円筒6の下方に位置する入力部4は、セラミックステム14と、このセラミックステムに植立されたセンターサポートロッド15とサイドサポートロッド16を備えている。
センターサポートロッド15は、カソード3の入力側のエンドハット13の中央の孔を通り、カソード3の中心を管軸m方向に貫通してカソード3の出力側のエンドハット12に接合されていて、このエンドハット12を介してカソード3に電気的に接続されている。
一方、サイドサポートロッド16は、カソード3の入力側のエンドハット13に接合されていて、このエンドハット13を介してカソード3に電気的に接続されている。これら、センターサポートロッド15及びサイドサポートロッド16は、カソード3を支持すると共に、カソード3に電流を供給するようになっている。
さらに、陽極円筒6の上端部(出力側の端部)の内側と下端部(入力側の端部)の内側には、それぞれ一対のポールピース17、18が、エンドハット12とエンドハット13の間の空間を挟むように対向して設けられている。
出力側のポールピース17は、その中央部に、出力側のエンドハット12よりわずかに大きな径を有する貫通孔17Aが設けられ、この貫通孔17Aを中心として、出力側(上方)に向かって広がる略漏斗状に形成されている。この出力側のポールピース17は、貫通孔17Aの中心を管軸mが通るように配置される。
一方、入力側のポールピース18には、その中央部に、入力側のエンドハット13よりわずかに大きな径を有する貫通孔18Aが設けられ、この貫通孔18Aを中心として、入力側(下方)に向かって広がる略漏斗状に形成されている。この入力側のポールピース18は、貫通孔18Aの中心を管軸mが通るように配置される。
さらに、出力側のポールピース17には、その上端部に、管軸m方向に延びる略筒状の金属封着体8の下端部が固着されている。この金属封着体8は、陽極円筒6の上端部にも接している。また、入力側のポールピース18には、その下端部に、管軸m方向に延びる略筒状の金属封着体7の上端部が固着されている。この金属封着体7は、陽極円筒6の下端部にも接している。
出力側の金属封着体8は、その上端部に、出力部5を構成する絶縁筒19が接合されていて、さらに絶縁筒19の上端には排気管20が接合されている。
さらに、複数のベイン10のうちの1つから導出されたアンテナ21が、出力側のポールピース17を貫通して、金属封着体8の内側を通ってその上端側へと延び、先端が排気管20に挟持され固定されている。
一方、入力側の金属封着体7は、その下端部に、入力部4を構成するセラミックステム14が接合されている。つまり、セラミックステム14に植立されたセンターサポートロッド15とサイドサポートロッド16は、この金属封着体8の内側を通ってカソード3に接続されている。
金属封着体7、8の外側には、陽極円筒6を管軸m方向に挟むように、一対のリング状のマグネット22、23が対向して設けられている。一対のマグネット22、23は、管軸m方向に磁場を発生させるものである。
さらに、陽極円筒6とマグネット22、23は、ヨーク24によって覆われていて、一対のマグネット22、23とヨーク24によって磁気回路が形成されている。そして、この磁気回路のマグネット22、23からの磁束が、一対のポールピース17、18によって、ベイン10の遊端とカソード3との間の電子作用空間に導かれるようになっている。
さらに、陽極円筒6とヨーク24の間には、ラジエータ25が設けられていて、陽極構体2が発振することで生じた熱を、マグネトロン1の外部に放出するようになっている。
マグネトロン1の構成の概略は、以上のようになっている。
次に、図2乃至図4を用いて、ベイン10、ストラップリング11、ポールピース17、18の構成について、さらに詳しく説明する。図2は、陽極構体2の縦断面図であり、図3は、陽極構体2を、出力部側から見た場合の横概略図である。尚、図3では、ベイン10とストラップリング11の構成をわかり易くする為に、陽極円筒6、ベイン10及びストラップリング11以外の部分については省略している。また、図4は、陽極構体2の各部の寸法を示す縦断面図である。
陽極構体2の陽極円筒6の内側には、上述したように、管軸mを中心に、複数枚のベイン10が放射状に配置され、複数枚のベイン10の入力側の端部に、大小2本のストラップリング11が固定されている。
尚、大小2本のストラップリング11のうち、大径のストラップリング11を大径ストラップリング11Aと呼び、小径のストラップリング11を小径ストラップリング11Bと呼ぶ。
本実施の形態では、陽極円筒6の内側に、10枚のベイン10が配置されている。10枚のベイン10は、5枚のベイン10Aと5枚のベイン10Bとでなり、陽極円筒6の内側には、ベイン10Aとベイン10Bとが隣り合うように、ベイン10Aとベイン10Bが交互に配置されている。尚、図3に示すように、ベイン10A、10Bの遊端に内接する円Crを、以下、ベイン内接円Crと呼ぶ。
さらに、ベイン10Aの入力側の端部(下端部)には、大径ストラップリング11A及び小径ストラップリング11Bの厚さより深い段差状の切り欠き30が形成されている。一方、ベイン10Bの入力側の端部(下端部)にも、大径ストラップリング11A及び小径ストラップリング11Bの厚さより深い段差状の切り欠き31が形成されている。
大径ストラップリング11Aは、ベイン10Aの切り欠き30の内側と、ベイン10Bの切り欠き31の内側に挿入されることで、ベイン10A、10Bの管軸m方向の中央に近づくよう、ベイン10A、10Bの下端部に埋め込まれている。
尚、大径ストラップリング11Aは、ベイン10Aの切り欠き30の内縁にロー付けにより接合されている一方で、ベイン10Bの切り欠き31とは接触していない。
つまり、大径ストラップリング11Aは、ベイン10Aにのみ接合されていて、これにより5枚のベイン10Aを連結している。また、この大径ストラップリング11Aに接合されているベイン10Aのうちの1枚には、その出力側の端部(上端部)に、アンテナ21が接続されている。
一方、小径ストラップリング11Bも、ベイン10Aの切り欠き30の内部と、ベイン10Bの切り欠き31の内部に挿入されることで、ベイン10A、10Bの管軸m方向の中央に近づくよう、ベイン10A、10Bの下端部に埋め込まれている。
尚、この小径ストラップリング11Bは、ベイン10Bの切り欠き31の内縁にロー付けにより接合されている一方で、ベイン10Aの切り欠き30とは接触していない。
つまり、小径ストラップリング11Bは、ベイン10Bにのみ接合されていて、これにより5枚のベイン10Bを連結している。
さらに、陽極円筒6の内側には、ベイン10A、ベイン10Bの遊端に囲まれた電子作用空間に、カソード3が設けられている。さらに、カソード3の上端部と下端部とには、それぞれエンドハット12、13が固定されている。
さらに、陽極円筒6の内側には、エンドハット12とエンドハット13の間の空間を挟むように、一対のポールピース17、18が対向して設けられている。
出力側のポールピース17と入力側のポールピース18は、全体的な形状としてはともに略漏斗状であるが、部分的な形状が異なっている。
出力側のポールピース17は、管軸mと直交していて且つ中心に貫通孔17Aが形成されている下端部17Bと、この下端部17Bの外側に位置していて下端部17Bの外縁から出力側(上方)に向かって末広がりとなっている中間部17Cと、この中間部17Cの外側に位置していて下端部17Bと平行な上端部17Dとで構成され、全体として略漏斗状となっている。
このように、出力側のポールピース17は、中央部分(下端部17B)が下方(入力側)に突出する形状となっている。ここで、この下端部17Bの下端の円形の平坦面40を、突出平坦面40と呼ぶ。
一方、入力側のポールピース18は、管軸mと直交していて且つ中心に貫通孔18Aが形成されている上端部18Bと、この上端部18Bの外側に位置していて上端部18Bの外縁から入力側(下方)に向かって末広がりとなっている中間部18Cと、この中間部18Cの外側に位置していて上端部18Bと平行な下端部18Dとで構成され、全体として略漏斗状となっている。
このように、この入力側のポールピース18は、中央部分(上端部18B)が上方(出力側)に突出する形状となっている。ここで、この上端部18Bの上端の円形の平坦面41を、突出平坦面41と呼ぶ。
そして、これら出力側のポールピース17と入力側のポールピース18は、それぞれの突出平坦面40、41の径が異なっている。
尚、ここでは、図4に示すように、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径を、突出平坦面40と中間部17Cのテーパ面とをそれぞれ延長させて交わる交点での寸法にて定義している。また、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径を、突出平坦面41と中間部18Cのテーパ面とをそれぞれ延長させて交わる交点での寸法にて定義している。
ここで、主要部の寸法について、以下に示す。大径ストラップリング11Aは、外径Rloが20.3mmφ、内径が18.05mmφ、厚さが1.3mmとなっている。
小径ストラップリング11Bは、外径が16.75mmφ、内径Rsiが14.5mmφ、厚さが1.3mmとなっている。
さらに、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropが12mmφ、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripが18mmφとなっている。
これらの寸法は、次式(1)を満足するように選定されている。
Rop<(Rsi+Rlo)/2≦Rip……(1)
実際、本実施の形態の場合、(Rsi+Rlo)/2が17.4となり、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropが12で、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripが18であるから、上述の式(1)を満足している。
また、他の箇所の寸法については、以下に示す。陽極円筒6は、内径が36.7mmφとなっている。ベイン10A、10Bは、それぞれ厚さが1.85mm、管軸m方向の高さが8.0mm、ベイン内接円Crの直径が8.7mmφとなっている。カソード3は、外径が3.9mmφとなっている。
エンドハット12、13は、それぞれ外径が7.2mmφとなっている。出力側のポールピース17は、内径(貫通孔17Aの径)が9.2mmφ、入力側のポールピース18は、内径(貫通孔18Aの径)が9.4mmφとなっている。
上述したように、本実施の形態では、大小2本のストラップリング11(11A、11B)を、複数のベイン10(10A、10B)の管軸m方向の入力側となる下端側にのみ配置するようにした。さらに、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripの方が、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropより大きくなるようにした。
そのうえで、上述の式(1)を満足するように、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropと、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripと、大径ストラップリング11Aの外径Rloと、小径ストラップリング11Bの内径Rsiとを設定した。
こうすることにより、詳しくは後述するが、マグネトロン1は、片側2本のストラップリング11(11A、11B)で部品点数を減らしてコストを下げながら、従来に比べて、製造性や特性を大きく劣化させること無く、実用的なものとなっている。
ここで、上述のような効果が実際に得られることを示す為に、幾つかの検証結果を行ったので、その検証結果について説明する。
まず、本実施の形態のマグネトロン1と比較する為、出力側のポールピースと入力側のポールピースの寸法を変えた試作管を作り、この試作管での効率と不要輻射となる高調波に着目した検証結果を図5及び図6に示す。
効率については、図5に示すように、出力側のポールピースも入力側のポールピースも、突出平坦面の径Rop、Ripが大きくなるほど低下する。また、効率に与える影響は、出力側のポールピースの突出平坦面の径Ropの方が大きい。
さらに、この検証結果から、ベインの上下両端部にそれぞれ大小一対のストラップリングを設ける構造の従来のマグネトロンと同等の効率(70%)を確保するには、出力側のポールピースの突出平坦面の径Ropを12mmφ〜14mmφ程度にすることが好ましく、その場合の入力側のポールピースの突出平坦面の径Ripの許容範囲は最大で20mmφまでと推測できる。
一方、高調波については、図6に示すように、入力側のポールピースの突出平坦面の径Ripが18mmφになると、第2、第7高調波のレベルはわずかに高くなるものの、第4、第5、第6高調波のレベルが低下する。
尚、図6に示したデータは、効率面を考慮して出力側のポールピースの突出平坦面の径Ropを12mmφに固定すると共に、入力側のポールピース以外の構成は何も変えず、入力側のポールピースの突出平坦部の径Ripの寸法のみを変えた試作管での検証結果である。
上述の検証結果からもわかるように、本実施の形態のマグネトロン1は、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropを12mmφ、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripを18mmφとしたことで、70%以上の効率を得つつ不要輻射を抑えたバランスの取れた良好な特性を有していると言える。
また、本実施の形態のマグネトロン1は、負荷安定度が1.6A、陰極逆衝撃が88%となる。一方で、ベインの上下両端部にそれぞれ大小一対のストラップリングを設ける構造の従来のマグネトロンでは、負荷安定度が1.8A、陰極逆衝撃が90%となる。
このように、本実施の形態のマグネトロン1は、従来のマグネトロンと比較して、負荷安定度と陰極逆衝撃が低下しているが、実用上問題のない範囲に収まっている。これは、出力側のポールピース17及び入力側のポールピース18を、上述した形状及び寸法にするとともに、大径ストラップリング11A及び小径ストラップリング11Bをベイン10A、10Bの下端部に埋め込んだためと考えられる。
また、陰極逆衝撃については、アンテナ21を、マグネトロン1のように大径ストラップリング11Aに接合されているベイン10Aに接続するのではなく、小径ストラップリング11Bに接合されているベイン10Bに接続する方が、より良好な結果が得られることがわかっている。
しかしながら、アンテナ21をベイン10Bに接続すると、その副作用として、第3高調波のレベルが著しく高くなることがわかっており、マグネトロン1には適していない。
また、一般的に、ベインの管軸方向の高さを大きくすれば、負荷安定度や効率などに有利に働くことが知られている。しかしながら、マグネトロン1の場合、ベイン10A、10Bの管軸m方向の高さを8.0mmより大きくすると、陽極構体2内での電界分布の上下差が大きくなり、高調波などの特性の悪化に繋がり易く、コスト削減にも逆行する。
一方で、負荷安定度や出力などを考えた場合、ベイン10A、10Bの管軸m方向の高さを8.0mmより短くすることも難しい。よって、ベイン10A、10Bの管軸m方向の高さの実用的な寸法としては、製造上の誤差なども考慮して、7.8〜8.2mmが望ましい。
また、ストラップリング11(11A、11B)の断面積や、ベイン10(10A、10B)の厚さなどについても、従来の寸法から大幅に増やす方向に変えることは、コストや製造性などの面から現実的ではなく、大幅に減らす方向に変えることも、耐久性や耐熱性などの問題が出てくるため限界がある。
このことから、ストラップリング11の管軸m方向の高さをHS、径方向の厚さをWS、ベイン10の管軸m方向の高さをHV、厚さをTV、隣り合うベイン10の遊端の間隔をGVとすると、これらの寸法は、次式(2)〜(4)で表される範囲内とすることが望ましい。
尚、大径ストラップリング11Aと小径ストラップリング11Bは、HS、WSがそれぞれ同サイズである為、ここでは区別していない。また、ベイン10Aと10Bについても、同サイズである為、ここでは区別していない。
0.1≦HS/HV≦0.19……(2)
0.06≦WS/WV≦0.09……(3)
GV/(GV+TV)≦0.375……(4)
すなわち、マグネトロン1では、HVを7.8mm〜8.2mmとして、HSを0.8mm〜1.5mm、WSを0.9mm〜1.3mm、WVを13.7mm〜14.1mm、TVを1.85mm−0.15mm、GVを0.929mm+10%とすることが望ましい。
また、上述したように、本実施の形態では、出力側のポールピース17の内径を9.2mm、入力側のポールピース18の内径を9.4mm、ベイン内接円Crの直径を8.7mmφとした。
ベイン内接円Crの直径(Raとする)については、図7及び図8に示すように、大きい方が効率は良くなるが、その一方で負荷安定度が低下する。そこで、本実施の形態では、ベイン内接円Crの直径Raを8.7mmφとすることで、70%以上の効率を得ながら1.5A以上の実用上問題のない負荷安定度を得るようになっている。
また、入力側のポールピース17の内径(Rppとする)については、大きい方が陰極逆衝撃は良くなるが、電子作用空間の大きさに対して大幅に異なると十分な磁束が電子作用空間に入り難くなり、図9に示すように、負荷安定度も低下する。ゆえに、入力側のポールピース17の内径Rppについては、ベイン内接円Crの直径Raに対して適切な寸法を設定する必要がある。
このことから、入力側のポールピース17の内径Rppは、ベイン内接円Crの直径Raに対する比が0.95〜1.13の範囲内となる寸法に設定することが望ましい。
これは、ベイン内接円Crの直径Raは変えずに、入力側のポールピース17の内径Rppを変えていった場合の、陰極逆衝撃と電子作用空間内の磁束密度に着目した検証結果に基づくものであり、検証結果のデータについては図10及び図11に示す。
すなわち、この検証結果から、入力側のポールピース17の内径Rppの、ベイン内接円Crの直径Raに対する比が0.95〜1.13の範囲内のときに、陰極逆衝撃が87%以上、電子作用空間内の磁束密度が200mT以上となり、実用上十分な特性が得られることがわかった。
尚、出力側のポールピース17の内径についても同様に、ベイン内接円Crの直径Raに対する比が0.95〜1.13の範囲内となる寸法に設定することが望ましい。
さらに、図14に示したように従来のマグネトロンが同一形状の1種類のベイン102を交互に上下逆向きに配置しているのに対して、本実施の形態のマグネトロン1は、図2及び図3に示したように、切り欠き30、31の形状が異なる2種類のベイン10A、10Bを交互に配置している。
このように、本実施の形態のマグネトロン1は、ベインの種類が2種類に増えているが、ベインの製造に用いるプレス金型は一度に複数列の部品を打ち抜くことができる為、従来のようにベインが1種類のみの場合と比べても、金型費が余分に掛かることはない。
また、ベインは、プレス加工による形成時に、厚さ方向の一面の遊端側にプレスダレが形成される。
ここで、従来のマグネトロンは、1種類のベイン102を交互に上下逆向きに配置する構成の為、図12に示すように、各ベイン102がプレスダレPDが形成されている一面同士を対向させるようにして交互に配置される。ゆえに、従来のマグネトロンでは、各ベイン102の厚さ方向の一面を軸周りの同一方向(図中時計周り方向)に向けることができず、プレスダレPDの向きを同一方向に揃えることができなかった。
これに対して、本実施の形態のマグネトロン1は、2種類のベイン10A、10Bを交互に配置する構成の為、図3に示すように、2種類のベイン10A、10Bを、プレスダレPDが形成されている一面と形成されていない他面とを対向させるようにして交互に配置することができる。
尚、2種類のベイン10A、10Bは、プレス打ち抜き方向が同じであり、それぞれ厚さ方向の一面の遊端側にプレスダレPDが形成されるようにしてある。
これにより、マグネトロン1では、各ベイン10A、10Bの厚さ方向の一面を軸周りの同一方向(図中時計周り方向)に向け、プレスダレPDの向きを同一方向に揃えることができる。
こうすることで、マグネトロン1では、従来のマグネトロンと比べて、各ベイン10A、10Bによって10分割されている各空洞共振器の形状のバラツキを小さくして周波数のバラツキを小さくすることができ、これにより基本波スペクトラムの広がりを小さくすることができる。
ここで、図13(A)及び(B)に、本実施の形態のマグネトロン1の基本波スペクトラム(図13(A))と、従来のマグネトロンの基本波スペクトラム(図13(B))を示す。この図13から明らかなように、本実施の形態のマグネトロン1の基本波スペクトラムは、従来のマグネトロンの基本波スペクトラムと比べても遜色ない。
ここまで説明したように、本実施の形態のマグネトロン1は、大小2本のストラップリング11(11A、11B)を、複数のベイン10(10A、10B)の管軸m方向の入力側となる下端側にのみ配置するようにし、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripの方が、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropより大きくなるようにした。
こうすることで、片側2本のストラップリングで部品点数を減らしてコストを下げながら、従来に比べて、製造性や特性を大きく劣化させること無く、実用的なマグネトロンを提供できる。
さらに、本実施の形態では、出力側のポールピース17の突出平坦面40の径Ropと、入力側のポールピース18の突出平坦面41の径Ripと、大径ストラップリング11Aの外径Rloと、小径ストラップリング11Bの内径Rsiとを、上述の式(1)を満足する寸法に設定した。
さらに、本実施の形態では、ベイン10の管軸m方向の高さHVを7.8mm〜8.2mmの範囲内の寸法に設定すると共に、ストラップリング11の管軸m方向の高さHSと、径方向の厚さWSと、ベイン10の管軸m方向の高さHVと、厚さTVと、隣り合うベイン10の遊端の間隔GVとを、上述の式(2)〜(4)で表される範囲内の寸法に設定した。
さらに、本実施の形態では、入力側のポールピース17の内径Rppを、ベイン内接円Crの直径Raに対する比が0.95〜1.13の範囲内となる寸法に設定した。
さらに、本実施の形態では、2種類のベイン10A、10Bを交互に配置する構成としたことにより、各ベイン10A、10Bに形成されるプレスダレPDの向きを同一方向に揃えた。
こうすることで、効率、不要輻射となる高調波、負荷安定度、陰極逆衝撃、電子作用空間内の磁束密度、周波数のバラツキなどについて、バランスのとれた良好な特性を有するマグネトロンを提供できる。
尚、上述した実施の形態では、マグネトロン1の各部の寸法の単位をmm(ミリメートル)としたが、これは電子レンジ等で用いられる場合の一例であり、例えばより大きなマグネトロンの場合には、各部の寸法がより大きなものであっても構わない。ただし、この場合でも、各部の相対的な寸法については、マグネトロン1と変わらないものとする。
1…………マグネトロン、2、100……陽極構体、3、104……カソード、6、101……陽極円筒、10、102……ベイン、11、103……ストラップリング、17、18、107、108……ポールピース、21……アンテナ、40、41……突出平坦面、PD……プレスダレ。

Claims (7)

  1. 管軸に沿って円筒状に延びる陽極円筒と、
    前記陽極円筒の内面から、前記管軸に向かって延び、遊端がベイン内接円を形成する複数のベインと、
    前記複数のベインを交互に短絡する径の異なる大小2つのストラップリングと、
    前記複数のベインの遊端によって形成されるベイン内接円内に前記管軸に沿って配置されたカソードと、
    前記陽極円筒の管軸方向の両端側にそれぞれ配置され、前記複数のベインの遊端と前記カソード間の作用空間へ磁束を導くポールピースと、
    少なくとも1つの前記ベインから引き出されたアンテナと、
    を具備するマグネトロンにおいて、
    前記ストラップリングが、前記ベインの前記管軸方向の両端側のうちのカソード入力側にのみ配置され、
    前記陽極円筒の管軸方向の一端側に配置されたポールピースと他端側に配置されたポールピースは非対称の形状であり、
    さらに、前記陽極円筒の管軸方向の両端側にそれぞれ配置されたポールピースは突出平坦面を有し、入力側となる一端側に配置されたポールピースの前記突出平坦面の径が、出力側となる他端側に配置されたポールピースの前記突出平坦面の径よりも大きい
    ことを特徴とするマグネトロン。
  2. 前記出力側に配置されたポールピースの突出平坦面の径をRop、前記入力側に配置されたポールピースの突出平坦面の径をRip、大小2つのストラップリングのうちの小径ストラップリングの内径をRsi、大径ストラップリングの外径をRloとして、当該Rop、Rip、Rsi、Rloが以下の条件式(1)を満足する
    ことを特徴とする請求項1に記載のマグネトロン。
    (1)Rop<(Rsi+Rlo)/2≦Rip
  3. 前記アンテナは、前記大小2つのストラップリングのうちの大径ストラップリングにより短絡されているベインから引き出されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のマグネトロン。
  4. 前記ベインのカソード入力側の端部には切り欠きが形成されていて、前記大小2つのストラップリングは、それぞれ前記ベインのカソード入力側の端部の切り欠き内に配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至3に記載のマグネトロン。
  5. 前記大小2つのストラップリングのそれぞれの前記管軸方向の高さをHS、径方向の厚さをWSとし、前記ベインの前記管軸方向の高さをHV、径方向の長さをWV、厚さをTVとし、隣り合うベインの遊端の間隔をGVとして、当該HS、WS、HV、WV、TV、GVが以下の条件式(2)〜(5)を満足する
    ことを特徴とする請求項1乃至4に記載のマグネトロン。
    (2)7.8≦HV≦8.2
    (3)0.1≦HS/HV≦0.19
    (4)0.06≦WS/WV≦0.09
    (5)GV/(GV+TV)≦0.375
  6. 前記ベインは2種類あり、プレス抜き打ち方向が同じで、プレス加工時に形成されるプレスダレの向きを同一方向に揃えて配置される
    ことを特徴とする請求項1乃至5に記載のマグネトロン。
  7. 前記出力側及び入力側に配置されたポールピースのそれぞれの内径をRpp、前記ベイン内接円の直径をRaとして、当該Rpp、Raが以下の条件式(6)を満足する
    ことを特徴とする請求項1乃至5に記載のマグネトロン。
    (6)0.95≦Rpp/Ra≦1.13
JP2013178055A 2013-08-29 2013-08-29 マグネトロン Active JP6254793B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013178055A JP6254793B2 (ja) 2013-08-29 2013-08-29 マグネトロン
CN201480046025.3A CN105493223B (zh) 2013-08-29 2014-08-27 磁控管
PCT/JP2014/004408 WO2015029430A1 (ja) 2013-08-29 2014-08-27 マグネトロン
EP14839881.1A EP3041025B1 (en) 2013-08-29 2014-08-27 Magnetron
KR1020167004004A KR101909795B1 (ko) 2013-08-29 2014-08-27 마그네트론
US15/049,925 US9852872B2 (en) 2013-08-29 2016-02-22 Magnetron

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013178055A JP6254793B2 (ja) 2013-08-29 2013-08-29 マグネトロン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015046360A true JP2015046360A (ja) 2015-03-12
JP6254793B2 JP6254793B2 (ja) 2017-12-27

Family

ID=52586019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013178055A Active JP6254793B2 (ja) 2013-08-29 2013-08-29 マグネトロン

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9852872B2 (ja)
EP (1) EP3041025B1 (ja)
JP (1) JP6254793B2 (ja)
KR (1) KR101909795B1 (ja)
CN (1) CN105493223B (ja)
WO (1) WO2015029430A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017111955A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 東芝ホクト電子株式会社 マグネトロン

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6723043B2 (ja) * 2016-03-25 2020-07-15 東芝ホクト電子株式会社 マグネトロン

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01124939A (ja) * 1987-11-10 1989-05-17 Matsushita Electron Corp マグネトロン
JPH0414734A (ja) * 1990-05-09 1992-01-20 Hitachi Ltd マグネトロン
JPH09129149A (ja) * 1995-10-30 1997-05-16 Sanyo Electric Co Ltd マグネトロン
JP2009070613A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Toshiba Hokuto Electronics Corp 電子レンジ用マグネトロン
JP2013073730A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Toshiba Hokuto Electronics Corp マグネトロンおよびその製造方法

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL255860A (ja) *
US2847613A (en) * 1956-01-09 1958-08-12 Derby Palmer Apparatus for displacing magnetron tuner resonances
US3289023A (en) * 1963-04-30 1966-11-29 Philips Corp Magnetron with helical cathode held by support, the output and mode suppression means being remote from the cathode support
JPS56149750A (en) * 1980-04-23 1981-11-19 Nec Home Electronics Ltd Magnetron
JPS61193327A (ja) * 1985-02-22 1986-08-27 Toshiba Corp 電子レンジ用マグネトロンの製造方法
JPH07230771A (ja) * 1993-12-24 1995-08-29 Hitachi Ltd マグネトロン
US5635798A (en) * 1993-12-24 1997-06-03 Hitachi, Ltd. Magnetron with reduced dark current
US5635797A (en) * 1994-03-09 1997-06-03 Hitachi, Ltd. Magnetron with improved mode separation
JPH07302548A (ja) 1994-03-09 1995-11-14 Hitachi Ltd マグネトロン
JPH1124939A (ja) 1997-07-09 1999-01-29 Toshiba Corp プログラム変換方法
JP2003217467A (ja) * 2002-01-18 2003-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd マグネトロン装置
JP2004103550A (ja) * 2002-07-18 2004-04-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd マグネトロン
JP4252274B2 (ja) * 2002-09-26 2009-04-08 新日本無線株式会社 マグネトロン
JP4898316B2 (ja) * 2006-06-19 2012-03-14 東芝ホクト電子株式会社 マグネトロン
JP5415119B2 (ja) * 2009-03-30 2014-02-12 東芝ホクト電子株式会社 電子レンジ用マグネトロン
JP5676899B2 (ja) * 2010-03-25 2015-02-25 東芝ホクト電子株式会社 マグネトロンおよびこれを用いた電子レンジ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01124939A (ja) * 1987-11-10 1989-05-17 Matsushita Electron Corp マグネトロン
JPH0414734A (ja) * 1990-05-09 1992-01-20 Hitachi Ltd マグネトロン
JPH09129149A (ja) * 1995-10-30 1997-05-16 Sanyo Electric Co Ltd マグネトロン
JP2009070613A (ja) * 2007-09-11 2009-04-02 Toshiba Hokuto Electronics Corp 電子レンジ用マグネトロン
JP2013073730A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Toshiba Hokuto Electronics Corp マグネトロンおよびその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017111955A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 東芝ホクト電子株式会社 マグネトロン

Also Published As

Publication number Publication date
US9852872B2 (en) 2017-12-26
JP6254793B2 (ja) 2017-12-27
US20160172145A1 (en) 2016-06-16
WO2015029430A1 (ja) 2015-03-05
EP3041025A1 (en) 2016-07-06
CN105493223A (zh) 2016-04-13
EP3041025B1 (en) 2018-05-30
EP3041025A4 (en) 2017-04-26
CN105493223B (zh) 2017-09-12
KR20160034347A (ko) 2016-03-29
KR101909795B1 (ko) 2018-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100866233B1 (ko) 마그네트론
EP2037482B1 (en) Magnetron for microwave oven
JP6254793B2 (ja) マグネトロン
US8928223B2 (en) Magnetron and microwave oven therewith
EP3029707B1 (en) Magnetron
EP2237304B1 (en) Magnetron for microwave oven
KR102637532B1 (ko) 마그네트론
JP2005222908A (ja) マグネトロン
JP5361307B2 (ja) マグネトロン
US10090130B2 (en) Magnetron and method of adjusting resonance frequency of magnetron
JP6316160B2 (ja) マグネトロン
JP5723126B2 (ja) マグネトロンおよび電子レンジ
JP2015118895A (ja) マグネトロン
JP2016192373A (ja) マグネトロン
JP2016171024A (ja) マグネトロン
JP2017183112A (ja) マグネトロン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170425

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171010

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171128

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6254793

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250