JP2015045741A - 軸受シール構造、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

軸受シール構造、現像装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シール性を確保しつつも、現像剤と接触可能な軸受のシール部材の温度上昇を抑え、熱による現像剤固着を効果的に防止する。【解決手段】現像剤を内包するケーシング57内に配置された回転部材の軸部55Aを軸支持部61で回転自在に支持する軸受60と、軸支持部よりもケーシング内側で軸部55Aに接触するシール部材62を有する軸受シール構造において、シール部材の先端62aからシール部材の取付基端62bまでの軸線方向への距離をX、軸支持部のケーシング内側に位置する端部61aからシール部材の先端62aまでの軸線方向への距離をX1としたとき、X<X1となるように構成した。【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、これら複数の機能を備えた複合機等に用いられる軸受のシール構造と、これを用いた現像装置及び画像形成装置に関する。
従来、現像装置や現像剤搬送経路における搬送スクリュ等の回転部材の軸は、軸受によって回転自在に支持されている。軸受には、軸受として回転部材の回転を受けることの他に、現像剤の漏れを防ぐ機能が求められていることから、軸受にシール部材を組み込むものが知られている。シール部材としては、摺動性・耐久性・シール性補助の観点からシール部にグリスを塗布して使用するもの、あるいは材質によってはグリス不要で使用できるものがある。
しかし、何れの場合でも、回転部材が回転すると、回転部材と軸受およびシール部材との摩擦熱により、軟化点に達した現像剤が固着し、この固着現像剤が、機器内に流れ込み、最終的に層厚規制部材と現像剤担持体の間に挟まり、白スジ画像の発生や、軸受の現像剤固着による装置のトルク上昇の発生要因となることがある。また、シール部材も、その材質によっては温度上昇によってシール性が低下するものもある。
特許文献1(特開2011−257703号公報)には、シール部材の温度上昇を防ぐ目的で、軸に連通溝を、そして軸受に熱を廃熱する廃熱口を設けることで、軸受とシール部材の閉空間に蓄積される摩擦熱を抑える構成が開示されている。
特許文献1では、軸に連通溝を、軸受に熱を廃熱する廃熱口を設けることで摩擦熱の廃熱によってシール部材の温度上昇を抑えているが、軸受と軸で発生する摩擦熱がシール部材に伝搬し、シール部材が温度上昇してしまう。連通溝は経時で軸、軸受、現像剤で溝が小さくなるため、通気性が低下してシール部材の温度が上昇に影響を与えることが想定されるため、軸受およびシール部材による現像剤固着の発生は否めない。また、トナーの低融点化が進むことを想定すると、軸受のシール部材の温度上昇を抑制することが望まれている。
本発明は、シール性を確保しつつも、現像剤と接触可能な軸受のシール部材の温度上昇を抑え、熱による現像剤固着を効果的に防止することを、その目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る軸受シール構造は、現像剤を内包するケーシング内に配置された回転部材の軸部を軸支持部で回転自在に支持する軸受と、軸支持部よりもケーシング内側で軸部に接触するシール部材を有し、シール部材の先端からシール部材の取付基端までの軸線方向への距離をX、軸支持部のケーシング内側に位置する端部からシール部材の先端までの軸線方向への距離をX1としたとき、X<X1となるように構成したことを特徴としている。
本発明によれば、軸支持部よりもケーシング内側で回転部材の軸部に接触するシール部材の先端からシール部材の取付基端までの軸線方向への距離をX、回転部材の軸部を支持する軸受の軸支持部のケーシング内側に位置する端部からシール部材の先端までの軸線方向への距離をX1としたとき、X<X1となるように構成すると、軸支持部と、シール部材と軸部との接触部とを熱伝導距離を離すことができる。このため、軸支持部と軸部との摩擦によって発生する熱がシール部材と軸部との接触部へ伝わり難く、伝導される熱量が低下することなり、シール部材の温度上昇を抑えることができ、シール性を確保しつつも、熱による現像剤固着を効果的に防止することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体構成を示す概略図。 画像形成装置が備える作像部の一構成を示す拡大図。 本発明の第1の実施形態に係る軸受のシール構造を示す拡大断面図。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る軸受の構成を、ケーシング外側から見た図、(b)は(a)の示す拡大断面図。 軸受とシー部材による支持部とシール部の拡大断面図。 (a)は本発明の第2の実施形態に係る軸受の構成を、ケーシング外側から見た図、(b)は(a)の示す拡大断面図。 本発明の第2の実施形態に係る軸受とシー部材による支持部とシール部の拡大断面図。 本発明の第3の実施形態に係る軸受のシール構成を示す拡大断面図。 軸受のシール部における温度とシール耐久性の特性を示す図。 第1及び第2の実施形態と従来の軸受のシール構造による、温度とシール耐久性の特性を示す図。 本発明の第4の実施形態に係る軸受のシール構成を示す拡大断面図。 本発明の第5の実施形態に係る軸受のシール構成を示す拡大断面図。 本発明の第6の実施形態に係る軸受のシール構成を示す拡大断面図。 本発明の第7の実施形態に係る軸受のシール構成を示す拡大断面図。 本発明の第8の実施形態に係る軸受のシール構成を示す拡大断面図。 回転部材の軸部に突出部材を備えた形態を示す断面図。 回転部材の軸部に別な突出部材を備えた形態を示す断面図。 (a)は従来のシール部材を有する軸受の構成を示す拡大断面図、(b)は(a)に示した軸受による従来のシール構造を示す拡大断面図。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。なお各図、各実施形態において、同一部材又は同一機能を有する部材には、基本的には同一の符号を付し、重複説明は適宜省略する。
図1は、本発明に係る画像形成装置としてのカラー複写機を示す全体構成図であり、図2はその作像部の構成を示す拡大図である。図1に示すように、画像形成装置本体100の上方に配置されたトナー容器収容部31には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナー容器32Y、32M、32C、32Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。数字の付されたY、M、C、Kは、各色を示す添え字であり、適宜省略する。
トナー容器収容部31の下方には、中間転写ユニット15が配設されている。中間転写ユニット15が備える中間転写体としての中間転写ベルト8との対向部には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の作像部6Y、6M、6C、6Kが並設されている。図2を参照して、イエローに対応した作像部6Yは、潜像担持体としてのドラム状の感光体1Yと、感光体1Yの周囲に配設された帯電部4Y、現像装置5Y(現像部)、クリーニング部2Y、付図示の除電部等で構成されている。そして、感光体1Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われて、感光体1Y上にイエロー画像が形成されることになる。
なお、他の3つの作像部6M、6C、6Kも、使用されるトナーの色が異なる以外は、イエローに対応した作像部6Yとほぼ同様の構成となっていて、それぞれのトナー色に対応した画像が形成される。以下、他の3つの作像部6M、6C、6Kの説明を適宜に省略して、イエローに対応した作像部6Yのみの説明を行うことにする。
図2を参照して、感光体1Yは、不図示の駆動モータによって図2中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部4Yの位置で、感光体1Yの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体1Yの表面は、露光装置7(図1を参照できる。)から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によってイエローに対応した静電潜像が形成される(露光工程である)。
その後、感光体1Yの表面は、現像装置5Yとの対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、イエローのトナー像が形成される(現像工程である)。
その後、感光体1Yの表面は、中間転写ベルト8及び第1転写バイアスローラ9Yとの対向位置に達して、この位置で感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト8上に転写される(1次転写工程である)。このとき、感光体1Y上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体1Yの表面は、クリーニング部2Yとの対向位置に達して、この位置で感光体1Y上に残存した未転写トナーがクリーニングブレード2aによって機械的に回収される(クリーニング工程である)。
最後に、感光体1Yの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体1Y上の残留電位が除去される。こうして、感光体1Y上で行われる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の作像部6M、6C、6Kでも、イエロー作像部6Yと同様に行われる。すなわち、作像部の下方に配設された露光部7から、画像情報に基いたレーザ光Lが、各作像部6M、6C、6Kの感光体1M、1C、1K上に向けて照射される。詳しくは、露光部7は、光源からレーザ光Lを発して、そのレーザ光Lを回転駆動されたポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学素子を介して潜像担持体上に照射する。
その後、現像工程を経て各感光体上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト8上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。ここで、図1を参照して、中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8、4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9K、2次転写バックアップローラ12、クリーニングバックアップローラ13、テンションローラ14、中間転写クリーニング部10、等で構成される。中間転写ベルト8は、3つのローラ12〜14によって張架・支持されるとともに、1つのローラ12の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、中間転写ベルト8を感光体1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト8は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体1Y、1M、1C、1K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写される。
各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ19との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ12が、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された転写紙等の被転写材P上に転写される。このとき、中間転写ベルト8には、被転写材Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部10の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8上の未転写トナーが回収される。こうして、中間転写ベルト8上で行われる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された被転写材Pは、装置本体100の下方に配設された給紙部26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部26には、転写紙等の被転写材Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の被転写材Pがレジストローラ対28のローラ間に向けて給送される。レジストローラ対28に搬送された被転写材Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対28のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対28が回転駆動されて、被転写材Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、被転写材P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された被転写材Pは、定着部20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が被転写材P上に定着される。
その後、被転写材Pは、排紙ローラ対29のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対29によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部30上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2を用いて、作像部における現像装置の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
現像装置Yは、感光体1Yに対向する現像剤担持体51Y、現像剤担持体51Yに対向する層厚規制部材52Y、第一の撹拌搬送路53Y、第二の撹拌搬送路54Y内に配設された2つの撹拌搬送部材55Ya、55Yb、現像剤中のトナー濃度を検知する濃度検知センサ56Y等がケーシング57Y内に配置されて構成されている。現像剤担持体51Yは、内部に固設された磁石や、磁石の周囲を回転するスリーブ等で構成される。撹拌搬送路53Y、54Y内には、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤Gが収容されている。撹拌搬送路54Yは、その上方に形成された開口を介してトナー受入口43Yに連通している。
このように構成された現像装置5Yは、次のように動作する。
現像剤担持体51Yのスリーブは、図2の矢印方向に回転している。そして、磁石により形成された磁界によって現像剤担持体51Y上に担持された現像剤Gは、スリーブの回転にともない現像剤担持体51Y上を移動する。ここで、現像装置5Y内の現像剤Gは、現像剤中のトナーの割合(トナー濃度)が所定の範囲内になるように調整される。詳しくは、現像装置5Y内のトナー消費に応じて、トナー容器32Yに収容されているトナーが、不図示のトナー補給装置を介して第二の撹拌搬送路54Y内に補給される。
その後、第二の撹拌搬送路54Y内に補給されたトナーは、第一の撹拌搬送部材55Ya、第二の撹拌搬送部材55Ybによって、現像剤Gとともに混合・撹拌されながら、第一の撹拌搬送路53Y、第二の撹拌搬送路54Yを循環する(図2の紙面垂直方向の移動である)。そして、現像剤G中のトナーは、キャリアとの摩擦帯電によりキャリアに吸着して、現像剤担持体51Y上に形成された磁力によりキャリアとともに現像剤担持体51Y上に担持される。
現像剤担持体51Y上に担持された現像剤Gは、図2中の矢印方向に搬送されて、層厚規制部材52Yの位置に達する。現像剤担持体51Y上の現像剤Gは、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体1Yとの対向位置(現像領域)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体1Y上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像剤担持体51Y上に残った現像剤Gはスリーブの回転にともない現像剤収容部53Yの上方に達して、この位置で現像剤担持体51Yから離脱される。
次に現像装置の回転部材となる第一及び第二の撹拌搬送部材の軸受シール構成について順次説明する。各色の各撹拌搬送部材における軸受シール構成は、それぞれ同一形態であるので、以下単に回転部材を撹拌搬送部材55として説明する。
(第1の実施形態)
図3に示すように、撹拌搬送部材55は、軸部55Aと、軸部55Aの外周面に設けられた搬送スクリュ55Bとによって構成されている。撹拌搬送部材55は、軸部55Aの両端55Aa、55Abが、現像剤を内包するケーシング57に嵌合された軸受60、60によって回転自在に支持されている。
軸受60、60は、樹脂(例えばポリオキシメチレン)製の滑り軸受であって、軸部55Aを軸支持部61、61で回転自在に支持する。本実施形態に係る軸受60、60は、軸支持部61、601よりもケーシング内側で軸部55Aに接触するシール部材62、62を備えている。本実施形態では、これら軸受60、60とシール部材62によって軸受シール構造が構成されている。
本実施形態に係る軸受シール構造は、各シール部材62の先端62aから各シール部材62の取付基端62bまでの軸線方向への距離をX、各軸支持部61のケーシング内側に位置する端部61aから各シール部材の先端62aまでの軸線方向への距離をX1としたとき、X<X1となるように構成されている。
軸受シール構造についてより詳細に説明する。なお、軸部55Aの両端にそれぞれ設けた軸受シール構造は、同一構成であるので、以下、一方の構成のみを用いて説明する。図4(a)、図4(b)に示すように、軸受60は、概観円形の本体60Aの一方の端部の外周面60Aaに鍔部60Bが形成されていて、本体60Aをケーシング57の孔57a(図3参照)に嵌入することでケーシング57に固定される。
本体60Aの中心は軸線方向に貫通されていて、鍔部60Bが位置するケーシング外側に位置する端面60Cから内部に向かう貫通部の一部が、円形の軸支持部61として形成されている。軸受60は、この軸支持部61内に軸部55Aが挿入されることで、軸部55Aを回転自在に支持する。軸支持部61と外周面60Aaとの間に位置する本体60Aには、本体内部から端面60Cまで延在する放熱用空間65が形成されている。本実施形態において、放熱用空間65は、図4(a)に示すように、連続する環状空間として形成されている。放熱用空間65は環状空間ではなく、周方向に間隔を空けて形成した孔、あるいは円弧状空間として形成しても良い。
端面60Cと反対側となるケーシング内側に位置する端面60D寄りの本体60a内には、シール部材62が本体60Aと一体成形されて配置されている。シール部材62は、本体内部から端面60Dに向かって湾曲形成されていて、軸部55Aの外周面55Acに、その先端62a寄りの内周面62cが周方向で全面接触するように山形状に形成されている。シール部材62の内径は軸部55Aの外径と同寸法とされている。この内周面62cは、シール部材62と軸部55Aとの接触部を構成する。シール部材62には、少なくとも軸部55Aとの接触面となる内周面62cに、フッ素樹脂となるフッ素樹脂系複合材を用いている。
軸支持部61とシール部材62の間、より詳細には軸支持部61の端部61aとシール部材62の取付基端62bとの間には、空隙64が形成されている。本実施形態において、空隙64は、軸支持部61の直径(軸部55Aの直径)よりも大径の円弧状空間として形成されている。空隙64は、軸線方向への距離をX2としたとき、X<X2を満たすように形成されている。すなわち、X<X1は、軸支持部61のケーシング内側に位置する端部61aからシール部材62の取付基端62bまでの軸線方向への距離となる空隙64の幅X2を、シール部材62の幅となるXよりも大きくして形成されている。
このような構成の軸受60に、図5に示すように軸部55Aを挿通すると、軸部55Aは、軸支持部61によって回転自在に支持されるとともに、シール部材62の内周面62cが軸部55Aの外周面55Acに接触、好ましくは密着した状態となる。また、軸支持部61とシール部材62の間に位置する空隙64の部分は、外周面55Acから離間した状態となる。
このため、軸支持部61と、シール部材62と軸部55Aとの接触部(内周面62c)との熱伝導距離を離す(長くする)ことができる。これにより、軸支持部61と軸部55Aの外周面55Acとの摩擦によって発生する熱が、シール部材62と外周面55Acとの接触部となる内周面62cへ伝わり難く、伝導される熱量が低下することなり、シール部材62の温度上昇を抑えることができる。この結果、シール性を確保しつつも、熱による現像剤固着を効果的に防止することができるため、固着現像剤が、現像装置5内に流れ込み、最終的に層厚規制部材52と現像剤担持体51の間に挟まり、白スジ画像の発生や、軸受60の現像剤固着による装置のトルク上昇の発生の抑制につながる。
(第2の実施形態)
図6、図7を用いて第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、第1の実施形態で説明した軸受60に、空隙64と連通し、空隙64内の空気を外部に排出する放熱手段を設けたものである。放熱手段は、空隙64から本体60Aの端面60Cまで貫通して解放された廃熱口として構成されている。本実施形態では、第1の実施形態における放熱用空間65と空隙64とを連結溝66で連通可能に接続して廃熱口67としている。
このように放熱用空間65と空隙64とを連結溝66で連通可能に接続して廃熱口(放熱手段)67を形成することで、軸支持部61と軸部55Aの外周面55Acとの摩擦によって発生する熱により空隙64内の空気が加熱されても、廃熱口(放熱手段)67により空隙64の外部に排出することができる。このため、空隙64内の空気温度の上昇を低減することができ、よりシール部材62と軸部55Aの外周面55Acとの接触部(内周面62c)へ熱が伝わり難く、伝導される熱量が低下することなり、シール部材62の温度上昇を抑えることができる。
(第3の実施形態)
図8を用いて本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態に係る軸受シール構造は、軸受160とシール部材162とを個別に配置したものである。
軸受160は、概観円形の本体160Aの一方の端部の外周面160Aaに鍔部160Bが形成されていて、本体160Aをケーシング57の孔57a(図3参照)に嵌入することでケーシング57に固定される。本体160Aの中心は軸線方向に貫通されていて、鍔部160Bが位置するケーシング外側に位置する端面160Cから内部に向かう貫通部の一部が、円形の軸支持部161として形成されている。軸受160は、この軸支持部161内に軸部55Aが挿入されることで、軸部55Aを回転自在に支持する。ケーシング内側に位置する本体160Aの端面160D側には、軸支持部161よりも大径で、本体内側に向かって窪んだ空間164Aが形成されている。
ケーシング57に形成された段部57bと軸受160の端面160Dとの間には、シール部材162を装着する装着部163が、両部材に挟まれて軸線方向への位置決めが成されて配置されている。シール部材162は、装着部163に装着されることで、軸受160の端面60Cと反対側となるケーシング内側に位置する端面160D側に配置されている。シール部材162は、装着部163から軸部55Aに向かって湾曲形成されていて、軸部55Aの外周面55Acに、その先端162a寄りの内周面162cが周方向で全面接触するように山形状に形成されている。内周面162cの内径は軸部55Aの外径と同寸法とされている。この内周面162cは、シール部材162と軸部55Aとの接触部を構成する。シール部材162には、少なくとも軸部55Aとの接触面となる内周面162cに、フッ素樹脂となるフッ素樹脂系複合材を用いている。また、装着部163の材質には、軸受160の材質よりも熱伝導性の低い樹脂材が用いられている。
本実施形態において、シール部材162の先端162aからシール部材162の取付基端162bまでの軸線方向への距離をX、軸支持部161のケーシング内側に位置する端部161aからシール部材の先端162aまでの軸線方向への距離をX1としたとき、X<X1となるように構成されている。
装着部163における取付基端162bよりもケーシング外側寄りには、軸受160の空間164Aと連通するとともに、内周面162cよりも大径となる空間164Bが形成されている。このため、軸支持部161とシール部材162の間、より詳細には軸支持部161の端部161aとシール部材162の取付基端162bとの間には、空間164Aと空間164Bによって軸線方向に長い空隙164が形成される。本実施形態において、空隙164は、軸部55Aの直径よりも大径の円弧状空間として形成されている。空隙164は、軸線方向への距離をX2としたとき、X<X2を満たすように形成されている。すなわち、X<X1は、軸支持部161のケーシング内側に位置する端部161aからシール部材162の取付基端162bまでの軸線方向への距離となる空隙164の幅X2を接触部の幅となるXよりも大きくして形成されている。
このような構成の軸受160に、軸部55Aを挿通すると、軸部55Aは、軸支持部161によって回転自在に支持されるとともに、シール部材162の内周面162cが軸部55Aの外周面55Acに接触、好ましくは密着した状態となり、軸支持部161とシール部材162の間に位置する空隙164の部分が外周面55Acから離間した状態となる。
このため、軸支持部161と、シール部材162と軸部55Aとの接触部(内周面162c)との熱伝導距離を離すことができる。これにより、軸支持部161と軸部55Aの外周面55Acとの摩擦によって発生する熱が、シール部材162と軸部55Aの外周面55Acとの接触部162cへ伝わり難く、伝導される熱量が低下することなり、シール部材162の温度上昇を抑えることができる。この結果、シール性を確保しつつも、熱による現像剤固着を効果的に防止することができるため、固着現像剤が、現像装置内に流れ込み、最終的に層厚規制部材52と現像剤担持体51の間に挟まり、白スジ画像の発生や、軸受160の現像剤固着による装置のトルク上昇の発生の抑制につながる。
また、本実施形態では、シール部材162及び装着部163の材質を、軸受160の材質よりも熱伝導性の低いものとしているので、軸支持部161と軸部55Aの外周面55Acとの摩擦によって発生する熱が、シール部材162と軸部55Aの外周面55Acとの接触部162cへより伝わり難く、伝導される熱量が低下することなり、シール部材162の温度上昇をより抑えることができる。
次に、第1〜第3の実施形態と従来構成の軸受シール構造との比較評価試験の結果について説明する。
まず図18(a)、図18(b)を用いて、比較対象とした従来の軸受シール構造について説明する。従来の軸受シール構造は、軸受600が、軸支持部61と、シール部材62とを有するとともに、軸支持部61と、シール部材62の接触部(内周面62c)との間に空隙64がなく、軸支持部61の端部61aにシール部材62の取付基端62bを設けて、軸支持部61と接触部62cとが隣接して配置された構成である。
比較評価試験では、各実施形態及び従来構成の軸受シール構造となるシール部材一体型の軸受を、2つの撹拌搬送部材55の軸部55Aの両端にそれぞれ配置して、以下の条件にて各シール部材62、162の飽和温度の評価を実施した。
(条件)
・シール部材62は、スターライト工業株式会社製の「フッ素樹脂系複合材ALPスライド」を用いて製作。
・各撹拌搬送部材55の軸部55Aは金属軸であり、軸径は直径6mm、
・各撹拌搬送部材55はどちらも駆動時に700rpmで回転するように設定した。
・現像装置内には所定の量の現像剤を充填。
・軸受のシール部材には飽和温度を検知するための検知手段として熱電対を設置。
なお、恒温槽を使用した事前評価にて本評価条件では、シール部材62、162(ALPシール)の温度依存性能(飽和温度とシール部耐久時間の関係)を計測した。その結果を示す。る。シール部材62、162(ALPシール)の特性としては、飽和温度によってシール性が変化する特性を有し、飽和温度が高くなるほどシール耐久時間が短くなる特性を備えている。
このような特性のシール部材62、162を備えた軸受シール構造の評価結果を図10に示す。図10は、図9に示したシール部材62、162(ALPシール)の温度依存性能(飽和温度とシール部耐久時間の関係)に、第1、第2の実施形態と従来構成の評価結果をプロットしたものである。図9において、符号Aは第1の実施形態の構成による評価結果の範囲を示し、符号Bは第2、第3の実施形態の構成による評価結果の範囲を示し、符号Cは図18に示した従来構成による比較評価結果の範囲をそれぞれ示す。
評価の結果、従来構成(C)ではシール部温度が52〜55℃、第1の実施形態(A)ではシール部温度が49〜52℃、第2、第3の実施形態(B)ではシール部温度が43〜46℃となった。この結果から、本発明に係る第1〜第3の実施形態の軸受シール構造によると、シール部材62、162の温度が低下し、その結果として軸受の耐久性能が向上すると言える。
すなわち、従来構成においては、シール部材62と軸部55Aとの摩擦による発熱に加えて軸支持部61と軸部55Aとの摩擦による発熱が温度上昇に大きく影響するものと考えられる。
これに対し、第1の実施形態の構成では、空隙64を設けているので、空隙64による温度伝達時の緩和があり、軸支持部61と軸部55Aとの摩擦による発熱の影響を従来品よりも小さくできたものと推察される。
第2の実施形態の構成では、空隙64と廃熱口67を設けているので、廃熱口67から空隙64内の熱を放熱することで、軸支持部61と軸部55Aとの摩擦による発熱の影響を第1の実施形態よりもより小さくできたものと推察される。
第3の実施形態の構成では、空隙164を設けるとともに、軸受160とシール部材162とが別部材で別体に構成しているので、空隙64による温度伝達時の緩和があり、軸支持部61と軸部55Aとの摩擦による発熱の影響を従来品及び第1の実施形態よりも小さくできたものと推察される。
なお、実施形態において、シール性能の低下とは、シール部材62の内周面62cと軸部表面55Acとの密着具合が甘くなる状態を示す。
シール部材62、162の放射方向への厚さを厚くすると、軸部表面55Acとの接触圧が強くなるので、発熱しやすくなる。また、シール部材62、162の放射方向への厚さが薄すぎると、低温度の追従性は良いが、高温時になった時にシール部材62、162が熱で柔らかくなり過ぎてしまいシール性が低下してしまう。このため、発熱量を抑えつつも高温時でのシール性の確保が求められているので、空隙64、164や廃熱口67を設けることで、低温時における発熱量を少なくするようにシール部材62、162を設定しても、経時においてシール部材62、162の温度上昇を抑制できるため、低温時から高温度までの広い範囲においてシール性を確保することができる。
(第4の実施形態)
図11を用いて第4の実施形態について説明する。
本実施形態は、第3の実施形態で説明した軸受160に、空隙164と連通し、空隙164内の空気を外部に排出する放熱手段を設けたものである。放熱手段は、空隙164から本体160Aの端面160Cまで貫通するように形成した排気路166によって構成されている。排気路166の一端は、端面160Cに開口していて廃熱口167を構成している。
このように軸受160とシール部材162とを別部材とすることで、軸受160には現像剤を密閉する機能が求められなくなるため、本実施形態のように、軸受160に排気路166と廃熱口167を設けることが可能となる。空隙164と連通するように、軸受160の本体160aに排気路166を形成し、その端部を廃熱口167として本体の端面160Cで開放するように形成することで、軸支持部161と軸部55Aの外周面55Acとの摩擦によって発生する熱、及びシール部材の内周面162cと外周面55Acとの摩擦によって発生する熱により空隙164内の空気が加熱されても、廃熱口167により空隙164の外部に排出することができる。このため、空隙164内の空気温度の上昇を低減することができるので、よりシール部材62と軸部55Aの外周面55Acとの接触部(内周面162c)へ熱が伝わり難く、伝導される熱量が低下することなり、シール部材162の温度上昇を抑えることができ、トナー固着防止に効果がある。
なお、排気路166の形態としては、軸支持部161と同心円状の環状溝または軸部55Aと平行あるいは軸部55Aに対して斜めになる貫通孔が挙げられる。
(第5の実施形態)
図12を用いて第5の実施形態について説明する。
本実施形態は、第3の実施形態で説明した軸受160に、空隙164と連通し、空隙164内の空気を外部に排出する放熱手段を設けたものである。放熱手段は、空隙164から本体160Aの放射方向に位置する面となる外周面160Aaまで貫通するように形成した排気路266によって構成されている。排気路266の一端は外周面160Aaに開口していて廃熱口267を構成している。排気路266は、空隙164を介して軸部55Aと対向するように配置されている。
一般に、外周面160Aaは、ケーシング57の内面57cに密着するように形成されていることが多い。そのため、本実施形態のように本体160Aの外周面160Aaに廃熱口267を形成する場合、廃熱口267と対向するケーシング57の部位に、廃熱口267と連通する排気口268を形成するのが好ましい。
このように軸受160とシール部材162とを別部材とすることで、軸受160には現像剤を密閉する機能は求められなくなるため、本実施形態のように、軸受160に排気路266と廃熱口267を設けることが可能となる。空隙164と連通するように、軸受160の本体160aに排気路266を形成し、その端部を廃熱口267として本体160Aの外周面160Aaで開放するように形成することで、軸支持部161と軸部55Aの外周面55Acとの摩擦によって発生する熱、及びシール部材の内周面162cと外周面55Acとの摩擦によって発生する熱により空隙164内の空気が加熱されても、廃熱口267により空隙164の外部に排出することができる。このため、空隙164内の空気温度の上昇を低減することができるので、よりシール部材62と軸部55Aの外周面55Acとの接触部(内周面162c)へ熱が伝わり難く、伝導される熱量が低下することなり、シール部材162の温度上昇を抑えることができ、トナー固着防止に効果がある。
また、廃熱口267を空隙164内において軸部55Aと対向する位置に形成しているので、軸部55Aが回転した際に、空隙164内の空気の遠心力によって放射方向に流れるため、効率的に空隙164内の暖められた空気を排気することができ、シール部材162の温度上昇を抑えることができる。
本実施形態では、軸受160の外周面160Aaをケーシング57の内面57cに密着させているが、廃熱口267が形成されている部分の外形を、部分的、あるいは円周方向において小径に形成し、内面57cとの間に空間を形成することで、ケーシング57の排気口268を省略することができる。
なお、排気路266の形態としては、軸支持部161と直交する放射方向に本体160Aを貫通する環状溝または放射方向に貫通する少なくも1つ以上の貫通孔、あるいは、軸支持部161に対して傾斜して貫通する少なくも1つ以上の貫通孔が挙げられる。
(第6の実施形態)
図13を用いて第6の実施形態について説明する。
本実施形態は、第4の実施形態で説明した空隙164内に、軸部55Aと一体回転可能に羽部材270を設けたものである。羽部材270は軸部55Aの外周面55Ac上の、排気路266と対向する部位に設けられている。
このように空隙164内に軸部55Aと一体回転可能に羽部材270を設けると、軸部55Aが回転することで、羽部材270も一体的に回転して送風が発生し、空隙614内の空気の遠心力によって放射方向に空気が流れるため、効率的に空隙164内の暖められた空気を排気することができ、シール部材162の温度上昇を抑えることができる。
(第7の実施形態)
図14を用いて第7の実施形態について説明する。
本実施形態は、回転部材となる撹拌搬送部材55の軸部55Aのシール部材との接触部側に位置する部位に、軸部55Aの外周面55Acから放射方向に突出するように設けられた突出部材280を有するものである。図14に示す実施形態では、第1の実施形態で説明した軸受60によって回転自在に支持された軸部55Aに突出部材280を設けている。すなわち、シール部材62との接触部(内周面)62cに位置する軸部55Aの部位に、突出部材280を設けている。突出部材280は板状部材であって、軸受60の端面60Dよりもシール部材62側に、少なくともその端部280aが位置し、端面60Dとオーバーラップするように配置されている。突出部材280は、軸部55Aの両端にそれぞれ1つ以上形成されていればよい。また、突出部材280は、軸部55Aの外周面55Acにスリットを形成し、同スリットに端部を挿入して軸部55Aと一体化しても良い。あるいは、樹脂等の材質で軸部55Aを製造する場合は、突出部材280は軸部55Aと一体成形することが可能であり、製造コストの低減を図ることができる。
ここで、突出部材280の機能について説明する。
軸受60は、撹拌搬送部材55の軸部55Aの回転を受けるとともに、シール部材62を有することで、ケーシング57内の現像剤が軸受部で漏れるのを防ぐ機能を有している。しかしながら、軸受60では撹拌搬送部材55の回転を受けつつ、現像剤の密封が必要であるため、回転時には摩擦熱が発生する。この摩擦熱は、現像剤またはトナーの軟化点に達した場合、軸受周り(特にシール部材62周り)で現像剤中のトナーを固着させ、固着物となることがある。
現像剤の漏れを防ぐシール部材62は、軸部55Aとの間で、常に密封性が求められる。そのため、シール部材62は柔らかい材質で構成されることが多い。また、撹拌搬送部材55からの現像剤搬送圧が低減するように、搬送される側に位置する搬送スクリュ55Bとシール部材62の間に位置する軸部55Aには、現像剤搬送圧低減部材63が構成されていることがある。現像剤搬送圧低減部材63によって、シール部材62は現像剤が搬送された時の搬送圧を受けることなく密封を維持することができる。しかし、この現像剤搬送圧低減部材63は、軸受周りの現像剤の循環性を低下させることがある。そのため、軸受周りで滞留した現像剤は、シール部材62で発生する摩擦熱を受け続け、温度上昇することで固着物を発生し易くなる。また、この固着物発生問題は、近年、画像形成装置がトナー低融点化による省電化が図られているため、特に顕著化している問題といえる。
このため、シール部材62よりもケーシング内側に位置する軸部55A上に軸部55Aの外周面55Acから放射方向に突出するように突出部材280を設けると、現像剤の滞留を減少させ、更に、発生してしまった固着物の除去を行うことが可能となる。つまり、突出部材280は、固着除去部材として機能するといえる。
ケーシング57内に収納されている現像剤において、もっとも温度が上昇するのは、シール部材62周りの現像剤であり、この突出部材280があることで、シール部材62周りで現像剤に流動性を発生させ、滞留を抑えることが可能となる。また、固着物が発生してしまった場合でも、固着物が大きく成長する前に軸部55Aと一体で回転する突出部材280と接触することで削ることができるため、最終的に層厚規制部材52と現像剤担持体51の間に固着物が挟まり、白スジ画像の発生を抑制することができる。
突出部材280がない場合、いったん固着物が発生すると、固着物は成長し、撹拌搬送部材55の回転に負荷をかけることがあった。しかし、この突出部材280があることで、固着物は発生初期に除去されることから、軸受60の現像剤固着による装置のトルク上昇の発生の抑制につながる。
(第8の実施形態)
図15を用いて第8の実施形態について説明する。
本実施形態は、第7の実施形態で説明した突出部材280を、シール部材62よりも放射方向に配置し、軸線方向においてシール部材62と重なるように形成した。具体的には、軸部55Aに設けた突出部材280に、軸線方向に延びた固着除去シール281を貼り付けて、固着除去シール281がシール部材62と軸線方向においてオーバーラップするようにした。本実施形態では、固着除去シール281の一方の端部281aを、シール部材62や軸受60の端面60Dと離間するように配置して、固着除去シール281の接触による不具合の発生を防止している。
このように、シール部材62よりもケーシング内側寄りに配置された突出部材280に、軸線方向に延びた固着除去シール281を貼り付けることで、よりシール部材62に近い領域の現像剤の循環性を向上することができるため、固着除去が可能となる。
固着除去シール281に、ポリエステルフィルム等の柔らかい材質を用いれば、直接固着除去シール281を軸受60のシール部材62や端面60D接触させることも可能である。このように、固着除去シール281を用いることで、最もトナー温度上昇する軸受60のシール部62箇所の現像剤の剤循環性をより向上することができ、固着が成長する前の柔らかくて小さい段階での固着除去が可能となる。このため、固着物発生の抑制と、固着物の除去を図ることができる。
第7及び第8の実施形態で説明した突出部材280及び固着除去シール281を設けることは、第1の実施形態に限定されるものではなく、第2から第6の実施形態に適宜設けることで、第7及び第8の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述の突出部材280及び固着除去シール281は、各実施形態における軸支持部とシール部材の間に空隙がある軸受シール構造と併設するものとして説明したが、熱による現像剤の固着物発生の抑制並びに固着物の除去という観点でいれば、第1〜第6の実施形態と併用する必要は無く、単独の構成として用いることができる。
図16に示す形態は、上述した空隙を有していない図18に示した従来構成の軸受シール構造に、第7の実施形態を適用して、軸部55Aの外周面55Acから放射方向に突出するように設けられた突出部材280を設けたものである。
このような構成においては、軸支持部と軸部との摩擦により発生する熱が、シール部材に伝わる熱伝導経路の延長にはならないが、図19に示す従来構成の軸受シール構造に比べて、突出部材280があることで、固着物は発生初期に除去されることから、軸受60の現像剤固着による装置のトルク上昇の発生の抑制につながる。
図17に示す形態は、図18に示した従来構成の軸受シール構造に、第8の実施形態を適用したものである。すなわち、軸部55Aの外周面55Acから放射方向に突出するように設けられた突出部材280に軸線方向に延びた固着除去シール281を貼り付けて、固着除去シール281がシール部材62と軸線方向においてオーバーラップするようにして、シール部材62よりも放射方向に配置し、軸線方向においてシール部材62と重なるように形成したものである。
このような構成においては、軸支持部と軸部との摩擦により発生する熱が、シール部材62に伝わる熱伝導経路の延長にはならないが、図19に示す従来構成の軸受シール構造に比べて、突出部材280があることで、固着物は発生初期に除去されることから、軸受60の現像剤固着による装置のトルク上昇の発生の抑制につながる。また、固着除去シール281を用いることで、最もトナー温度上昇する軸受60のシール部62箇所の現像剤の剤循環性をより向上することができ、固着が成長する前の柔らかくて小さい段階での固着除去が可能となる。このため、固着物発生の抑制と、固着物の除去を図ることができる。
上述した各実施形態に係る軸受シール構造を設ける部位として、各実施形態においては、第一及び第二の撹拌搬送部材の軸部55Aの両端として説明したが、各軸受及び各シール部材と軸部55Aとの摩擦による発熱は、現像装置5に付与される回転駆動系において、より駆動源となる駆動モータに近い上流側に位置する回転部材は、構成上駆動トルクが高く、下流側の回転部材に比べて発熱しやすい傾向にある。このため、各実施形態に係る軸受シール構造は、現像装置における回転駆動系のより上流側に位置する回転部材に適用すると、より効果を奏することになる。また、各実施形態において、各軸受シール構造は、軸部55Aの両端に適用したものとして説明したが、各軸受シール構造は、少なくとも、各撹拌搬送部材によって現像剤Gが搬送される方向に位置する端部に配置されていればよく、必ずしも軸部55Aの両端に設けなくても良い。
1(Y、M、C、K)像担持体
5(Y、M、C、K)現像装置
55(Ya、Yb) 回転部材
55A 軸部
57 ケーシング
61、161 軸支持部
60、160、600軸受
60C、160C 反対側の端面
62、162 シール部材
64、164 シール部と軸支持部との間の空隙
67、167、267廃熱口(放熱手段)
160Ac 放射方向に位置する面
268 排気口
270 羽部材
280 突出部材
281 固着除去シール
G 現像剤
特開2011−257703号公報

Claims (15)

  1. 現像剤を内包するケーシング内に配置された回転部材の軸部を軸支持部で回転自在に支持する軸受と、前記軸支持部よりも前記ケーシング内側で前記軸部に接触するシール部材を有する軸受シール構造において、
    前記シール部材の先端から前記シール部材の取付基端までの軸線方向への距離をX、前記軸支持部のケーシング内側に位置する端部から前記シール部材の先端までの軸線方向への距離をX1としたとき、X<X1となるように構成したことを特徴とする軸受シール構造。
  2. 請求項1記載の軸受シール構造において、
    前記X<X1は、前記軸支持部のケーシング内側に位置する端部から前記シール部材の取付基端までの軸線方向への距離をX2としたとき、X<X2を満たす空隙を形成することで構成されていることを特徴とする軸受シール構造。
  3. 請求項1又は2記載の軸受シール構造において、
    前記軸支持部と前記シール部材を装着する装着部とが、別部材で構成されていることを特徴とする軸受シール構造。
  4. 請求項1、2又は3記載の軸受シール構造において、
    前記シール部材は、前記軸部との接触面にフッ素樹脂を用いたフッ素樹脂系複合材で構成されていることを特徴とする軸受シール構造。
  5. 請求項2乃至4の何れか1項に記載の軸受シール構造において、
    前記空隙と連通し、前記空隙内の空気を外部に排出する放熱手段を有することを特徴とする軸受シール構造。
  6. 請求項5記載の軸受シール構造において、
    前記放熱手段は、前記空隙から前記軸部と前記シール部材との接触部と反対側の端面まで貫通して解放された廃熱口であることを特徴とする軸受シール構造。
  7. 請求項5記載の軸受シール構造において、
    前記放熱手段は、前記空隙から放射方向に位置する面まで貫通して解放された廃熱口であることを特徴とする軸受シール構造。
  8. 請求項5、6又は7記載の軸受シール構造において、
    前記空隙内に、前記回転部材と一体回転可能に設けられた羽部材を有することを特徴とする軸受シール構造。
  9. 現像剤を内包するケーシング内に配置された回転部材の軸部を軸支持部で回転自在に支持する軸受と、前記軸支持部よりも前記ケーシング内側で前記軸部に接触するシール部材を有する軸受シール構造を備えた現像装置において、
    前記軸受シール構造として、請求項1乃至4の何れか1つに記載の軸受シール構造を有することを特徴とする現像装置。
  10. 現像剤を内包するケーシング内に配置された回転部材の軸部を軸支持部で回転自在に支持する軸受と、前記軸支持部よりも前記ケーシング内側で前記軸部に接触するシール部材を有する軸受シール構造を備えた現像装置において、
    前記軸受シール構造として、請求項6乃至8の何れか1つに記載の軸受シール構造を有することを特徴とする現像装置。
  11. 請求項10記載の現像装置において、
    前記ケーシングは、前記廃熱口と対向する部位に、前記廃熱口と連通する排気口を有することを特徴とする現像装置。
  12. 請求項9、10又は11に記載の現像装置において、
    前記回転部材は、前記軸部と前記シール部材との接触部側に位置する部位に、同回転部材の外周面から放射方向に突出するように設けられた突出部材を有することを特徴とする現像装置。
  13. 請求項12に記載の現像装置において、
    前記突出部材は、前記シール部材よりも放射方向に位置し、軸線方向において前記シール部材と重なるように形成されていることを特徴とする現像装置。
  14. 請求項12又は13記載の現像装置において、
    前記突出部材は、前記回転部材と一体で設けられていることを特徴とする現像装置。
  15. 現像装置内の現像剤を用いて像担持体上の潜像を現像して画像を得る画像形成装置において、
    前記現像装置として、請求項9乃至14の何れか1項に記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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