JP2015042934A - 熱交換部材、およびセラミックス構造体 - Google Patents

熱交換部材、およびセラミックス構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】低圧力損失で、第一の流体と第二の流体との間で効率よく熱交換することのできる熱交換部材、およびセラミックス構造体を提供することにある。【解決手段】熱交換部材10は、第一の流体の流路である第一流体流通部5となる2?2列以上のセル3を区画形成する隔壁及び/又は連通気孔を有する三次元網目構造部と、その外周に第二の流体の流路である第二流体流通部6となる複数のセル3を区画形成する隔壁及び/又は連通気孔を有する三次元網目構造部と、さらにその外周に外周壁と、を有するセラミックス構造体30を備える。セラミックス構造体30は、第二の流体の流入部14、および排出部15が、外周壁の一部に少なくとも1対以上設けられている。第一流体流通部5を流通する第一の流体と第二流体流通部6を流通する第二の流体との間で熱交換させる。【選択図】図1A

Description

本発明は、第一の流体と第二の流体との熱交換を行うことができる、セラミックス構造体を用いた熱交換部材に関する。
自動車の燃費改善のため、エンジンなどの燃焼排ガスなどの高温気体から熱回収して有効利用する排熱回収の技術や、排ガスをエンジンの吸気側に再循環させる際に排ガスを冷却する排気冷却の技術が求められている。
そのような技術に用いられる熱交換器として、特許文献1に示されるようなセラミックス製ハニカム構造体を用いた熱交換器が知られている。
一方、非特許文献1によると、排ガス中の有害物質を低減できることで注目されているCNGエンジンでは、未燃メタンが主な汚染物質であり、メタンの浄化のために350〜400℃の高い温度まで排ガスを暖め、触媒を活性化させる必要がある。そのため、コールドスタート時に触媒を素早く温度上昇させられる技術が求められている。中でもメタン燃焼後の高温ガスを利用し、燃焼前の低温ガスを暖めることができるガス/ガス熱交換器が求められている。
そのようなガス/ガス熱交換器の構造例として、特許文献1には、ハニカム構造体の外周面にフィンを有した構造が挙げられている。しかしながら、気体の熱伝達係数は液体よりも10分の1から100分の1程度と小さいため熱の授受に必要な比表面積を大きくする必要があるが、信頼性上、フィンの長さには限界が有り、性能向上には大きな課題があった。
また、ガス/ガス熱交換器の構造例の2つ目として、非特許文献2、特許文献2には、ハニカム構造体の端面部に目封じされた列を設け、目封じされた列に関して外周面に開口部を有したスロット構造が挙げられている。しかしながらこの構造では、第一、第二の流体の流路がともに高圧力損失(以下、圧力損失を圧損ということがある)となりやすく、1列毎の交互に各流体流路が存在するためシールの信頼性が低いといった課題があった。また、構造が複雑なため、構造強度が弱いこと、加工が困難であるといった課題もあった。
国際公開第2011/071161号 国際公開第2010/110238号
Catalysis Today 188(2012)106−112 International journal Heat and Mass Transfer 54 (2011) 4175−4181
本発明の課題は、低圧力損失で、第一の流体と第二の流体との間で効率よく熱交換することのできる熱交換部材、およびセラミックス構造体を提供することにある。特に、気体と気体との間の熱交換に好適である熱交換部材、およびセラミックス構造体を提供する。
本発明者らは、第一の流体をセラミックス構造体の中心部分にあるセル及び/又は三次元網目構造部に流通させ、第二の流体を外周部分にあるセルに流通させることにより、上記課題を解決できることを見出した。本発明によれば、以下の熱交換部材、およびセラミックス構造体が提供される。
[1] 第一の流体の流路である第一流体流通部となる2×2列以上のセルを区画形成する隔壁及び/又は連通気孔を有する三次元網目構造部と、その外周に中間壁を介して第二の流体の流路である第二流体流通部となる複数のセルを区画形成する隔壁及び/又は前記三次元網目構造部と、さらにその外周に外周壁と、を有し、前記第二の流体が外部から前記第二流体流通部に流入するための流入部、および前記第二流体流通部に流入した前記第二の流体を前記外部に排出する排出部が前記外周壁の一部に少なくとも1対以上設けられた、セラミックスを主成分とするセラミックス構造体を備え、前記第一の流体と前記第二の流体とを混合させずに、前記第一流体流通部と前記第二流体流通部との間に存在する隔壁を介して熱交換可能な熱交換部材。
[2] 前記セラミックス構造体の外周の少なくとも一部に金属管が嵌合した前記[1]に記載の熱交換部材。
[3] 前記金属管と前記セラミックス構造体との間に挟まれた、前記金属管よりもヤング率が低い材質からなる中間材を備える前記[2]に記載の熱交換部材。
[4] 前記第二の流体の前記流入部、または前記排出部は、前記三次元網目構造部で構成されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱交換部材。
[5] 前記第二の流体の前記流入部、または前記排出部は、前記セラミックス構造体の前記外周壁の一部、および前記隔壁の一部が形成されずに括れた形状の括れ部として構成されている前記[1]〜[3]のいずれかに記載の熱交換部材。
[6] 前記括れ部が形成された部分における前記第一流体流通部の全体の、軸方向に垂直な断面形状は、四角、または円である前記[5]に記載の熱交換部材。
[7] 前記括れ部は、前記セラミックス構造体の軸方向における端部に形成されず、前記端部以外に形成され、前記端部には、前記外周壁、および前記隔壁が形成されている前記[5]または[6]に記載の熱交換部材。
[8] 前記第一流体流通部と前記第二流体流通部との間に存在する隔壁である前記中間壁の少なくとも一部が他の隔壁より厚みが厚くなっている前記[1]〜[7]のいずれかに記載の熱交換部材。
[9] 前記第一の流体と前記第二の流体が混合しないように、前記セラミックス構造体の前記第二流体流通部の両端部に、遮蔽板が配置されている前記[1]〜[8]のいずれかに記載の熱交換部材。
[10] 前記第一の流体と前記第二の流体が混合しないように、前記セラミックス構造体の前記第二流体流通部の一部の開口部に目封じが施されている前記[1]〜[8]のいずれかに記載の熱交換部材。
[11] 前記セラミックス構造体は、熱伝導率が100W/(m・K)以上である前記[1]〜[10]のいずれかに記載の熱交換部材。
[12] 前記セラミックス構造体は、主成分が炭化珪素である前記[1]〜[11]のいずれかに記載の熱交換部材。
[13] 前記三次元網目構造部は、熱伝導率が100W/(m・K)以上である前記[1]〜[12]のいずれかに記載の熱交換部材。
[14] 前記三次元網目構造部は、主成分が炭化珪素である前記[1]〜[13]のいずれかに記載の熱交換部材。
[15] 隔壁を有し、前記隔壁によって一方の端面から他方の端面まで貫通する複数のセルが区画形成され、前記複数のセルのうちの、径方向における中心部分にある前記セルを囲んで前記中心部分にある前記セルと、残余の外周部分にある前記セルとに区分し、かつ前記隔壁よりも厚い中間壁を備え、主成分が炭化珪素、熱伝導率が100W/(m・K)以上であり、前記径方向において前記中間壁よりも外周部分に前記隔壁が形成されていない括れ部が、少なくとも2つ設けられたハニカム構造体であるセラミックス構造体。
[16] 前記括れ部は、軸方向において離間して形成されている前記[15]に記載のセラミックス構造体。
[17] 前記括れ部は、前記ハニカム構造体の軸方向における端部に形成されず、前記端部以外に形成され、前記端部には、前記外周壁、および前記隔壁が形成されている前記[16]に記載のセラミックス構造体。
[18] 前記括れ部は、括れ部分の断面積が、他の部分の断面積を基準にして0.2倍以上、0.8倍以下の断面積である前記[15]〜[17]のいずれかに記載のセラミックス構造体。
[19] 前記中間壁の厚さが、他の前記隔壁を基準として1.2〜15倍である前記[15]〜[18]のいずれかに記載のセラミックス構造体。
熱交換部材は、セラミックス構造体を備え、セラミックス構造体は、第二の流体が外部から第二流体流通部に流入するための流入部、および第二流体流通部に流入した第二の流体を外部に排出する排出部が、外周壁の一部に少なくとも1対以上設けられている。これにより、熱交換部材は、第一の流体をセラミックス構造体の中心部分にあるセル及び/又は三次元網目構造部に流通させ、第二の流体を外周部分にあるセル及び/又は三次元網目構造部に流通させることができる。そして、第一の流体と第二の流体とを混合させずに、第一流体流通部と第二流体流通部との間に存在する隔壁を介して熱交換させることができる。
本発明の熱交換部材の、軸方向に平行な面で切断した断面図である。 本発明の熱交換部材の、軸方向の一方の端面から見た模式図である。 括れ部が形成されたハニカム構造体を示す斜視図である。 括れ部が形成されたハニカム構造体に金属管を嵌合させた熱交換部材を示す斜視図である。 ハニカム構造体の端面の実施形態を示す模式図である。 ハニカム構造体の端面の他の実施形態を示す模式図である。 括れ部の実施形態1を示す模式図である。 括れ部の実施形態2を示す模式図である。 括れ部の実施形態3を示す模式図である。 括れ部の実施形態4を示す模式図である。 ハニカム構造体に目封止部を形成した熱交換部材の実施形態を示す模式図である。 三次元網目構造部の微構造を示す写真である。 第二流体流通部を三次元網目構造部として形成したセラミックス構造体の実施形態を示す模式図である。 第一流体流通部を三次元網目構造部として形成したセラミックス構造体の実施形態を示す模式図である。 第二流体流通部を三次元網目構造部として形成したセラミックス構造体の他の実施形態を示す模式図である。 第一流体流通部の一部を三次元網目構造部として形成したセラミックス構造体の実施形態を示す模式図である。 第二流体流通部の一部を三次元網目構造部として形成したセラミックス構造体の実施形態を示す模式図である。 第一流体流通部、および第二流体流通部を三次元網目構造部として形成したセラミックス構造体の実施形態を示す模式図である。 括れ部を三次元網目構造部としたセラミックス構造体の実施形態を示す模式図である。 比較例1の実施形態を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
(第一の実施形態)
(熱交換部材)
まずは、セラミックス構造体30としてハニカム構造体1を備えた熱交換部材10を第一の実施形態として説明し、後に三次元網目構造部11を含むセラミックス構造体30について説明する。図1Aに、本発明の熱交換部材10の、軸方向9に平行な面で切断した断面図、図1Bに軸方向9の一方の端面2から見た模式図を示す。また、図2Aは、括れ部16が形成されたセラミックス構造体30であるハニカム構造体1を示す斜視図であり、図2Bは、括れ部16が形成されたハニカム構造体1に金属管12を嵌合させた熱交換部材10を示す斜視図である。なお、図1A,1Bと、図2Bとは、排出部15の向きが異なって描かれている。
熱交換部材10は、第一の流体の流路である第一流体流通部5となる2×2列以上のセル3を区画形成する隔壁4と、その外周に第二の流体の流路である第二流体流通部6となる複数のセル3を区画形成する隔壁4と、さらにその外周に外周壁7と、を有するハニカム構造体1を備える。ハニカム構造体1は、第二の流体が外部から第二流体流通部6に流入するための流入部14、および第二流体流通部6に流入した第二の流体を外部に排出する排出部15が、外周壁7の一部に少なくとも1対以上設けられている。また、ハニカム構造体1は、セラミックスを主成分とする。なお、主成分とは、ハニカム構造体1の50質量%以上がセラミックスであることを意味する。
熱交換部材10は、ハニカム構造体1の外周の少なくとも一部に金属管12が嵌合していることが好ましい。図1Aでは、ハニカム構造体1の軸方向9の長さよりも金属管12の長さが長く、ハニカム構造体1は、金属管12の中に収まっている。熱交換部材10は、金属管12を備えるため、設置場所や設置方法により加工することが容易であり、自由度が高い。熱交換部材10は、金属管12によってハニカム構造体1を保護することができ外部からの衝撃にも強い。
熱交換部材10は、金属管12とハニカム構造体1との間に挟まれた、金属管12よりもヤング率が低い材質からなる中間材13を備えることが好ましい。中間材13を備えることにより、金属管12とハニカム構造体1との密着性が向上する。これにより、金属管12とハニカム構造体1との間のシール性が良好となり、金属管に振動が加わった際、中間材が衝撃を吸収し、ハニカム構造体に衝撃が伝わりにくくなる。
また、図1Aに示す実施形態では、第一の流体と第二の流体が混合しないように、ハニカム構造体1の第二流体流通部6の両端部2に、遮蔽板17が配置されている。
以上の構成により、熱交換部材10は、第一の流体と第二の流体とを混合させずに、第一流体流通部5と第二流体流通部6との間に存在する隔壁4を介して熱交換が可能である。以下、さらに詳しく説明する。
(ハニカム構造体)
図2Aは、括れ部16が形成されたハニカム構造体1を示す斜視図、図3Aは、ハニカム構造体1の端面2の実施形態を示す模式図、図3Bは、ハニカム構造体1の端面2の他の実施形態を示す模式図である。
ハニカム構造体1は、隔壁4を有し、隔壁4によって一方の第一の端面2aから他方の第二の端面2bまで貫通する複数のセル3が区画形成されている。複数のセル3のうちの、径方向における中心部分にあるセル3を囲んで中心部分にあるセル3と、残余の外周部分にあるセル3とに区分し、かつ隔壁4よりも厚い中間壁8を備えることが好ましい。なお、中間壁8は、第一流体流通部5と第二流体流通部6との間に存在する隔壁をいい、中間壁8以外の隔壁4と厚さが同じ場合でも中間壁8と呼ぶこととする。
第一流体流通部5となる中心壁8よりも中心部のセル3が、2×2列以上のセル3で構成されている。2×2列以上のセル3とは、第一流体流通部5が、縦2列以上、横2列以上のセル構造を有するということである。これにより、第一の流体と隔壁4との間で熱を効率よく伝達することができる。
ハニカム構造体1の外形は、円筒状(円柱状)に限らず、軸(長手)方向9に垂直な断面が楕円形状、円弧が複合されたオーバル形状、四角形、またはその他の多角形の、角柱状であってもよい。隔壁4を有することにより、ハニカム構造体1の内部を流通する流体からの熱を効率よく集熱し、伝達することができる。ハニカム構造体1が円柱状の場合、その直径は、200mm以下であることが好ましく、100mm以下であることがさらに好ましい。
ハニカム構造体1の主成分は、セラミックスを主成分とすることが好ましく、主成分が炭化珪素であることがより好ましい。ここで、主成分とは、50質量%以上を占めるものをいう。さらに、ハニカム構造体1は、熱伝導率が100W/(m・K)以上であることが好ましい。このようなハニカム構造体1は、熱伝導性が良好なため、熱交換部材10として好適である。熱伝導率の測定は、ハニカム構造体から切り出したテストピースに対して、光交流法で測定した熱拡散率、DSC(Differen−tial Scanning Calorimetry:示差走査熱量分析)法で測定した比熱、及びアルキメデス法で測定した密度、の値を用いて、室温における値を算出する。
熱交換部材10のハニカム構造体1に形成された、第二の流体の流入部14、または排出部15は、ハニカム構造体1の外周壁7の一部、および隔壁4の一部を形成しないことによって形成されている。流入部14、排出部15は、括れた形状の括れ部16として構成されている。すなわち、ハニカム構造体1は、径方向において中間壁8よりも外周部分の隔壁4が形成されていない括れ部16が、少なくとも2つ設けられている。括れ部16として流入部14、排出部15が形成されていることから、第二の流体を第二流体流通部6へ流入させ、また第二流体流通部6から排出(流出)させることができる。第二流体流通部6に複数のセル3が形成されていても容易に第二の流体を流通させることができる。
括れ部16が形成された部分における第一流体流通部5の全体の、軸方向9に垂直な断面形状は、四角、または円に形成することができる。例えば、図2Aでは、第一流体流通部5の全体の、軸方向9に垂直な断面形状は、円として形成されており、第二流体流通部6も円として形成されている。
括れ部16の断面形状は、ハニカム構造体1の軸方向9に対して垂直な断面において、括れ部分で形作られる形状が円となっていることが好ましいが(図2A参照)、四角形状となっていてもよい。
括れ部16の断面形状は、ハニカム構造体1の軸方向9に平行な断面において、図4Aに示すように、括れ部分で形作られる形状が三角形となるよりも、長方形(図4B)、台形(外周側の辺が大)(図4C)となることが好ましく、さらに括れ部分の角部がピン角(先端が尖っている角)になっていないこと(図4D)が好ましい。
括れ部16は、軸方向9において離間して形成されていることが好ましい。また、括れ部16は、ハニカム構造体1の軸方向9における端部に形成されず、端部以外に形成され、端部には、外周壁7、および隔壁4が形成されていることが好ましい。すなわち、図1Aに示すように、括れ部16は、最端部ではなく、それよりも軸方向9の中央寄りに形成されている。括れ部16の位置は、括れ始める位置La(図4B参照)が、ハニカム構造体1の端面2から2mm以上50mm以下が好ましく、5mm以上30mm以下さらに好ましい。このように形成することにより、耐久信頼性を向上させることができる。
ハニカム構造体1の軸方向9における括れ部16の長さLb(図4B参照)は、3mm以上50mm以下が好ましく、5mm以上30mm以下がさらに好ましい。ここでいう括れ部16の長さLbは、ハニカム構造体1の軸方向9に平行な断面において括れ部16の最も長い部分の長さをいう。
括れ部16は、括れ部分の断面積が、他の部分の断面積を基準にして0.2倍以上、0.8倍以下の断面積であることが好ましい。
括れ部16の最大深さLc(図4B参照)は、括れ箇所以外(端面2等)の半径に対し、10%以上50%以下の深さであることが好ましく、20%以上40%以下の深さであることがさらに好ましい。
図1Aに示すように、第一の流体の流路である第一流体流通部5となる複数のセル3と、その外周に第二の流体の流路である第二流体流通部6となる複数のセル3と、を有するハニカム構造体1に、括れ部16として形成された流入部14、排出部15を設けることにより、第一流体流通部5、第二流体流通部6における圧力損失を低下させることができる。例えば、図12では、第一流体流通部5と第二流体流通部6が、一列ごとに交互に形成されているが、このようなスロット構造の場合、第一の流体、第二の流体の流路入口の入口面積が小さくなるため圧力損失が大きくなる。しかしながら、図1Aに示すような熱交換部材10は、第一流体流通部5と第二流体流通部6が、一列ごとに交互に形成されているわけではなく、入口面積が大きいため、圧力損失が小さい。
また、スロット構造では1層おきに第一の流体と第二の流体の界面が存在するため、流体同士のシール性を確保する(ガス漏れ防ぐ)には、全体の隔壁4の厚さを厚くする必要が有る。それに対し、本構造では第一の流体と第二の流体の界面がハニカム構造体1内で限定されるため、シール性を確保するにはその部分の隔壁4(中間壁8)の厚みだけ厚くすればよい。
さらに、スロット構造では、1層おきに第一の流体、第二の流体の流路が存在するため、部材内での一定距離あたりの温度差が大きく発生応力が大きくなり易い。またハニカム構造体1の内部で複雑な構造を形成しているため構造強度を確保しづらい。一方、本構造では第一の流体、第二の流体の流路が、それぞれハニカム構造体1の中心部と外周部に区分けされているため、一定距離あたりの温度差、発生応力を小さくできる(温度差が大きくなる流体界面には隔壁4の厚さを厚くし構造強度を上げることも可能)。また構造がシンプルなため構造強度が高くなる。
また、スロット構造ではハニカム構造体1を押出成形した後、第一の流体、第二の流体のシール性を確保するためにスロット部分の加工に精密さが要求される一方、本構造では第二流体流通部6の出入り口部分に加工が必要となるものの、その加工自体(外周削除)は容易に成し遂げられる。
第一流体流通部5と第二流体流通部6との間に存在する隔壁である中間壁8の少なくとも一部が他の隔壁4より厚みが厚くなっていることが好ましい。図3Aでは、隔壁4の厚さtよりも中間壁の厚さtが厚くなっている。より具体的には、ハニカム構造体1の中間壁8の厚さtは、他の隔壁4を基準として1.2〜15倍であることが好ましい。このように構成することにより、耐圧性を向上させ、シール性を確保し、第一の流体と第二の流体とが混合することなく、熱交換することができる。
ハニカム構造体1は、熱伝導率が100W/(m・K)以上であることが好ましい。より好ましくは、120〜300W/(m・K)、さらに好ましくは、150〜300W/(m・K)である。この範囲とすることにより、熱伝導性が良好となり、第一の流体と第二の流体との間で効率的に熱交換させることができる。
ハニカム構造体1は、耐熱性に優れるセラミックスを用いることが好ましく、特に伝熱性を考慮すると、熱伝導性が高いSiC(炭化珪素)が主成分であることが好ましい。なお、主成分とは、ハニカム構造体1の50質量%以上が炭化珪素であることを意味する。
ただし、必ずしもハニカム構造体1の全体がSiC(炭化珪素)で構成されている必要はなく、SiC(炭化珪素)が本体中に含まれていれば良い。すなわち、ハニカム構造体1は、SiC(炭化珪素)を含むセラミックスからなるものであることが好ましい。
なお、SiC(炭化珪素)であっても多孔体の場合は高い熱伝導率が得られないため、ハニカム構造体1の作製過程でシリコンを含浸させて緻密体構造とすることが好ましい。緻密体構造にすることで高い熱伝導率が得られる。例えば、SiC(炭化珪素)の多孔体の場合、20W/(m・K)程度であるが、緻密体とすることにより、150W/(m・K)程度とすることができる。
ハニカム構造体1として、Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiC、金属複合SiC、再結晶SiC、Si、及びSiC等を採用することができるが、高い熱交換率を得るための緻密体構造とするためにSi含浸SiC、(Si+Al)含浸SiCを採用することができる。Si含浸SiCは、SiC粒子表面を金属珪素融体の凝固物が取り囲むとともに、金属珪素を介してSiCが一体に接合した構造を有するため、炭化珪素が酸素を含む雰囲気から遮断され、酸化から防止される。さらに、SiCは、熱伝導率が高く、放熱しやすいという特徴を有するが、Siを含浸するSiCは、高い熱伝導率や耐熱性を示しつつ、緻密に形成され、伝熱部材として十分な強度を示す。つまり、Si−SiC系(Si含浸SiC、(Si+Al)含浸SiC)材料からなるハニカム構造体1は、耐熱性、耐熱衝撃性、耐酸化性をはじめ、酸やアルカリなどに対する耐蝕性に優れた特性を示すとともに、高熱伝導率を示す。
気孔率は、10%以下であることが好ましく、3%以下であることが好ましい。このような範囲とすることにより、熱伝導性を向上させることができる。
ハニカム構造体1のセル3の隔壁4の密度は、0.5〜5g/cmであることが好ましい。0.5g/cm以上の場合、隔壁4の強度が十分であり、第一の流体が流路内を通り抜ける際に圧力により隔壁4が破損することを防止できる。また、5g/cm以下であると、ハニカム構造体1自体が重くなりすぎず、軽量化することができる。上記の範囲の密度とすることにより、ハニカム構造体1を強固なものとすることができる。また、熱伝導率を向上させる効果も得られる。
ハニカム構造体1を、隔壁4によって流路となる複数のセル3が区画形成されたハニカム構造体1として形成する場合、セル形状は、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形、その他の多角形等の中から所望の形状を適宜選択すればよい。また、中間壁8より中心部分のセル3の形状と、中間壁8よりも外周部分にあるセル3の形状とは、異なっていてもよい。
ハニカム構造体1のセル密度(即ち、単位断面積当たりのセルの数)については特に制限はなく、ハニカム構造体1の構造強度の観点から、隔壁4の厚みに応じて適宜設計すればよい。ハニカム構造体1のアイソスタティック強度は、1MPa以上が好ましく、5MPa以上がさらに好ましい。
また、ハニカム構造体1の1つ当たりのセル数は、16〜10,000が望ましく、50〜2,000が特に望ましい。セル数が多すぎるとハニカム自体が大きくなるため第一の流体側から第二の流体側までの熱伝導距離が長くなり、熱伝導ロスが大きくなり熱流束が小さくなる。またセル数が少ない時には第一の流体側の熱伝達面積が小さくなり第一の流体側の熱抵抗を下げることが出来ず熱流束が小さくなる。
ハニカム構造体1のセル3の隔壁4(中間壁8を除く)の厚さ(壁厚)についても、目的に応じて適宜設計すればよく、特に制限はない。壁厚を0.1〜1mmとすることが好ましく、0.2〜0.5mmとすることが更に好ましい。壁厚を0.1mm以上とすると、機械的強度が向上して衝撃や熱応力による破損を防止できる。一方、1mm以下とすると、ハニカム構造体1側に占めるセル容積の割合が大きくなることにより流体の圧力損失が小さくなり、熱交換率を向上させることができる。
第一の流体(高温側)が排ガスの場合、第一の流体が通過するハニカム構造体1のセル3内部の壁面には、触媒が担持されていることが好ましい。これは、排ガス浄化の役割に加えて、排ガス浄化の際に発生する反応熱(発熱反応)も熱交換することが可能になるためである。貴金属(白金、ロジウム、パラジウム、ルテニウム、インジウム、銀、及び金)、アルミニウム、ニッケル、ジルコニウム、チタン、セリウム、コバルト、マンガン、亜鉛、銅、スズ、鉄、ニオブ、マグネシウム、ランタン、サマリウム、ビスマス及びバリウムからなる群から選択された元素を少なくとも一種を含有すると良い。これらは金属、酸化物、及びそれ以外の化合物であっても良い。
第一の流体が通過するハニカム構造体1の第一流体流通部5のセル3の隔壁4に担持される触媒(触媒金属+担持体)の担持量としては、10〜400g/Lであることが好ましく、貴金属であれば0.1〜5g/Lであることが更に好ましい。触媒(触媒金属+担持体)の担持量を10g/L以上とすると、触媒作用が十分に発現する。一方、400g/L以下とすると、圧力損失が大きくなりすぎず、製造コストの上昇も抑えることができる。
(金属管)
図1Aに示すように、ハニカム構造体1が金属管12に収容されていることにより、ハニカム構造体1を保護することができる。また、金属管12は、ハニカム構造体1の軸方向9の長さよりも長くすることが好ましい形態の一つである。このように構成すると、熱交換部材10の設置場所や用途に応じて、金属管12の端部を加工しやすい。ただし、図1Aの実施形態に限られるものではなく、金属管12は、ハニカム構造体1の軸方向9の長さと同じでもよく、短くても良い。
金属管12としては、耐熱性、耐蝕性のあるものが好ましく、例えば、SUS管、銅管、真鍮管等を用いることができる。金属管12の外周面上を流通する第二の流体の温度のために、金属管12とハニカム構造体1との熱膨張率の差により、ハニカム構造体1と金属管12との間の圧力が抜けてしまわないようにする必要がある。このため、常温時において、ハニカム構造体1の外径よりも内径の小さい金属管12を用いて、これを嵌合させるとよい。
(中間材)
熱交換部材10は、ハニカム構造体1と金属管12との間に挟み込まれた金属管12よりもヤング率が低い材質からなる中間材13を備えることが好ましい。ハニカム構造体1とその外周側の金属管12との間に金属管12よりもヤング率が低い材質からなる中間材13を備えることにより、密着性が向上する。これにより、金属管12とハニカム構造体1との間のシール性が良好となる。中間材13としては、断熱マット、グラファイトシートが挙げられる。
(遮蔽部)
図1Aに示すように、第一の流体と第二の流体が混合しないように、ハニカム構造体1の第二流体流通部6の両端部2に、遮蔽部として遮蔽板17が配置されていることが好ましい。図1Bでは、ハニカム構造体1の両端面2に、リング形状の遮蔽板17を備えている。遮蔽板17としては、例えば、金属、具体的には、ステンレス等を用いることができる。遮蔽板17は、ハニカム構造体1の第二流体流通部6を塞ぐように、ハニカム構造体1の端面2に接触して備えられている。ハニカム構造体1を嵌合させる際に、遮蔽板17を両端面2の備えた状態で嵌合して製造することができる。このようにすると、ハニカム構造体1が金属管12に対して、より強固に固定されやすい。
なお、遮蔽板17を配置する代わりに、ハニカム構造体1の第二流体流通部6の一部の開口部に目封じを施してもよい。図5では、第二流体流通部6のセル3の両端部に目封止部18を形成している。ただし、遮蔽部は、遮蔽板17や目封じに限定されない。
(熱交換部材の製造方法)
まず、ハニカム構造体1の製造方法を説明し、次に、金属管12とハニカム構造体1との嵌合について説明する。
まず、平均粒径の異なるSiC粉末を混ぜ合わせて、SiC粉末の混合物を調製する。このSiC粉末の混合物に、バインダー、水を混ぜ合わせ、ニーダーを用いて混練することにより、混練物を得る。この混練物を真空土練機に投入し、円柱状の坏土を作製する。
次に、坏土を押出成形してハニカム成形体を形成する。押出成形では、適当な形態の口金や治具を選択することにより、外周壁7の形状や厚さ、隔壁4の厚さ、セル3の形状、セル密度などを所望のものにすることができる。口金は、摩耗し難い超硬合金で作られたものを用いることが好ましい。ハニカム成形体については、外周壁7を円筒形状または四角柱形状とし、外周壁7の内部を隔壁4により四角形の格子状に区分された構造となるように形成する。また、これらの隔壁4については、互いに直交する方向のそれぞれで等間隔に並行し、かつ、真っすぐに外周壁7の内部を横切るように形成する。これにより、外周壁7の内部の最外周部以外にあるセル3の断面形状を正方形にすることができる。
次に、押出成形により得たハニカム成形体の乾燥を行なう。まず、ハニカム成形体を電磁波加熱方式で乾燥し、続いて、外部加熱方式で乾燥を行なう。こうした二段階の乾燥により、乾燥前のハニカム成形体に含まれる全水分量の97%以上に相当する水分をハニカム成形体から除去する。
次に、ハニカム構造体1に括れ部16を形成する。括れ部16は、ハニカム成形体の外周壁7及び中間壁8よりも外周部分にある隔壁4を除去することによって形成することができる。
次に、ハニカム成形体に対して窒素雰囲気で脱脂を行なう。さらに、こうした脱脂により得られたハニカム構造体1の上に金属Siの塊を載せ、真空中または減圧の不活性ガス中で、焼成をする。この焼成中に、ハニカム構造体1の上に載せた金属Siの塊を融解させ、外周壁7や隔壁4に金属Siを含浸させる。例えば、外周壁7や隔壁4の熱伝導率を100W/(m・K)にする場合には、ハニカム構造体100質量部に対して70質量部の金属Siの塊を使用する。また、外周壁7や隔壁4の熱伝導率を150W/(m・K)にする場合には、ハニカム構造体100質量部に対して80質量部の金属Siの塊を使用する。
次に、上記のようにして製造したハニカム構造体1、及び金属管12の一体化の方法について説明する。なお、ハニカム構造体1の外周側に、中間材13を備えた後に、金属管12をハニカム構造体1に嵌合させることが好ましい様態の一つである。
まず、中間材13として用いる、例えば断熱マットをハニカム構造体1の外周壁7の外周面に巻き付ける。このとき、接着剤を用いて貼り付けてもよい。続いて金属管12を高周波加熱機で1000℃程度まで昇温させる。そして、ハニカム構造体1を金属管12に挿入して嵌合により一体化し、熱交換部材10を形成することができる。
なお、遮蔽板17は、ハニカム構造体1を嵌合させる際に一緒に(連続的に)挿入しても良いし、別々に挿入してもかまわない。連続的に挿入する際には、ハニカム構造体1や軟質な中間材13を保護する役目を果たすため、好ましい。
(第二の実施形態)
セラミックス構造体30の少なくとも一部に、セラミックスを主成分とし連続気孔を有する三次元網目構造部11を備える実施形態について説明する。
三次元網目構造部11は、気孔径200μm〜5mm、開気孔率70〜99%、密度0.06〜0.6g/cmであり、連通気孔を有するスポンジ形状の多孔質構造体で形成されている。図6は三次元網目構造部11の微構造を示す写真である。スポンジ形状の多孔質構造体は、図6に示されるように枝部24と枝部24が合流する合流部23によって形成されている。枝部24の最も断面積が小さくなる箇所の枝径(断面が円でない場合は、(断面積/π)0.5×2)を最小枝径25とし、20ヶ所の枝部の最小枝径25を測定し、その平均値から算出される平均最小枝径25は、0.1〜2mm、平均開口率(各断面における開口率(開口部分の面積/断面積)の平均)は、30〜90%であることが好ましい。
三次元網目構造部11は、熱伝導率が100W/(m・K)以上であることが好ましい。より好ましくは、120〜300W/(m・K)、さらに好ましくは、150〜300W/(m・K)である。この範囲とすることにより、熱伝導性が良好となり、第一の流体と第二の流体との間で効率的に熱交換させることができる。
また、三次元網目構造部11は、耐熱性に優れるセラミックスを用いることが好ましく、特に伝熱性を考慮すると、熱伝導性が高いSiC(炭化珪素)が主成分であることが好ましい。なお、主成分とは、ハニカム構造体1の50質量%以上が炭化珪素であることを意味する。
第二の実施形態は、以上のような三次元網目構造部11を少なくとも一部に備えるセラミックス構造体30を備えた熱交換部材10である。
図7に第二流体流通部6を三次元網目構造部11として形成したセラミックス構造体30の実施形態を示す。図7の実施形態は、括れ部16が形成されていないが、第二流体流通部6の一部に流入部14、及び排出部15が形成されている。このような実施形態にすることにより、第一流体流通部5や第二流体流通部6を三次元網目構造部11として形成することにより、流体との接触が多くなるため、熱交換効率が向上する。また、この実施形態は、括れ部16が形成されていないため、括れ部16が占有していた体積(熱交換に実質的影響を与えていなかった体積)の部分においてもガスと接触するため、同体積内で熱交換効率を向上させることができる。つまり、括れ部16が形成されている実施形態に比べ、スペースが効率的活用され、熱交換効率を向上できる。さらに括れ部16が形成されている実施形態では、括れ部16において応力が発生しやすいが、本実施形態では応力集中箇所が少ない。結果として、構造強度が向上する。図7では、金属管12(及び中間材13)が描かれていないが、流入部14と排出部15の箇所のみ金属管12(及び中間材13)に覆われていない(金属管12(及び中間材13)に開口部が形成されている。)。これにより、流入部14で流入した第二の流体が、三次元網目構造で形成されている第二流体流通部6の全域を通り、排出部15から排出される構造となっている。
図8Aに第一流体流通部5を三次元網目構造部11として形成したセラミックス構造体30の実施形態を示す。また、図8Bに第二流体流通部6を三次元網目構造部11として形成したセラミックス構造体30の実施形態を示す。図8A及び図8Bは、括れ部16が形成された場合の実施形態である。このような実施形態にすることにより、括れ部16を形成しない実施形態に比べ、流入部14、排出部15での第二の流体の圧力損失を低減でき、効率的に第二の流体を第二流体流通部6の全域に流通させることができる。
図9Aに第一流体流通部5の一部を三次元網目構造部11として形成したセラミックス構造体30を示す。また、図9Bに第二流体流通部6の一部を三次元網目構造部11として形成したセラミックス構造体30を示す。図は、軸方向9の中央部に三次元網目構造部11を備える実施形態を示すが、これに限定されない。また、2箇所以上に分散して三次元網目構造部11を備えてもよい。このような実施形態にすることにより、三次元網目構造部11において流体の流れを乱すことができ、流体とセラミックス構造体30の熱伝達を促進し、流体からセラミックス構造体30へ(あるいはセラミックス構造体30から流体へ)効率的に熱を伝達することができる。
図10に第一流体流通部5、および第二流体流通部6の両方を三次元網目構造部11として形成したセラミックス構造体30の実施形態を示す。このような実施形態にすることにより、三次元網目構造部11の中へ流体が流入した際、流体が攪拌され、通常、急峻になりやすい断面内の流体温度分布をなだらかに(平均化)することができる。これに対し、例えば、第一流体流通部5がハニカム構造で形成されていた場合、第一流体流通部5で流体が攪拌されないため、断面の中心部が高温、断面の外周部が低温になりやすく、第一流体の断面内の温度分布は急峻となる。本実施形態では、流体の温度分布がなだらかになる(平均化される)結果として、中間壁8近傍の第一の流体と第二の流体の温度差(あるいは中間壁8近傍の第一流体流通部5と第二流体流通部6の温度差)が大きくなり、流体間の伝熱量が増加し、熱交換効率を向上させることができる。
図11に括れ部16に三次元網目構造部11を形成したセラミックス構造体30を示す。このようにすると、空間であった括れ部16を有効に利用することができ、熱交換効率をさらに向上させることができる。
次に、三次元網目構造部11の製造方法について説明する。まず、シリコンと炭素の原子比がSi/C=0.05〜4になる割合になるように混合量を設定して炭素源としての樹脂類及びシリコン粉末を含んだスラリーを用意する。
スラリーに含む樹脂類として、フェノール樹脂、フラン樹脂、有機金属ポリマー、及び蔗糖等の少なくとも1種を用いることができる。
スラリーに含むシリコン原料として、シリコン粉末、又は、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデン、及びタングステン等の少なくとも1種の金属を含むシリコン合金、又は、この1種のシリコン合金とシリコン粉末の混合物を用いることができる。
スラリーに、添加剤として、炭素粉末、黒鉛粉末、及びカーボンブラック等を加えることもできる。
また、スラリーに、骨材或いは酸化防止剤として、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア、ジルコン、アルミナ、シリカ、ムライト、二ケイ化モリブデン、炭化ホウ素、及びホウ素粉末等の1種以上を添加することもできる。
上記のスラリーを、骨格が樹脂、ゴム、紙等で形成され、連通気孔を有するスポンジ形状の保持材に、連通気孔が塞がれない程度に含浸させる。例えば、スポンジ形状の保持材を絞ることにより、余分なスラリーを除去することも好ましい方法である。次にスラリーを付着させたスポンジ形状の保持材に対して、所望の最終形状となるように、ハニカム構造体、あるいは外周壁の成形体と密着、接合させる。
次に、上記で作製した、スラリーを付着させたスポンジ形状の保持材、及びハニカム構造体あるいは外周壁が接合された接合体を真空或いは不活性雰囲気下において900〜1350℃で焼成して、炭素化多孔質構造体を作製する。そして、炭素化多孔質構造体にシリコンを1350℃以上の温度で反応焼結させる。その後、真空或いは不活性化雰囲気下において1300〜1800℃の温度でシリコンを溶融含浸させることにより三次元網目構造部11を作製することができる。
溶融含浸用のシリコンとして、シリコン、又は、マグネシウム、アルミニウム、チタニウム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオビウム、モリブデン、及びタングステン等の少なくとも1種の金属を含むシリコン合金、又は、この1種のシリコン合金とシリコンの混合物を用いることができる。
本発明の熱交換部材10に流通させる第一の流体は、気体、液体等、特に限定されない。例えば、気体であれば自動車の排ガス等が挙げられる。また、第二の流体も、媒体としては、気体、液体等、特に限定されない。しかしながら、第一流体流通部5、第二流体流通部6が複数のセル3によって構成されているため接触面積が大きく、ハニカム構造体1の熱伝導率も高いことから、第一の流体と第二の流体の双方が気体である場合にも十分な熱交換を行うことができ、気体と気体の熱交換に好適である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(ハニカム構造体の製造)
Si含浸SiC複合材料を主成分とするハニカム構造体1を、以下のように作製した。まず、所定量のSiC粉末、バインダー、水又は有機溶媒などを混練した成形用原料を、所望の形状に押し出し、乾燥してハニカム成形体を得た。得られたハニカム成形体に対して、外周壁7と隔壁4の一部を削除し、括れ箇所(括れ部16)を2ヶ所有した形状に加工した。次いで、減圧の不活性ガス又は真空中で、ハニカム成形体中に金属Siを含浸させた。このように作製したハニカム構造体1は、SiC粒子の隙間に金属Siが充填された緻密質の材料となっており、熱伝導が約150W/(m・K)と高い熱伝導性を示した。
ハニカム構造体1の形状は、直径60mm、長さ200mmで、セル構造部分は、隔壁4の厚みt約0.5mm、セルピッチ約3.6mmであった。また、括れ部16が形成された部分における第一流体流通部5の全体の、軸方向9に垂直な断面形状は、30mm×30mmの四角形であった(図4BのX−X’断面図における第一流体流通部5の断面形状が四角形)。括れ部16の長さLbは20mmで、端面2より10mmの位置Laから30mmの位置に、上下2ヶ所括れ部16が配置された構造とした。中間壁8は、他の隔壁4と同じ厚さだった。
(流体回路の作製)
断熱マットをハニカム構造体1の外周面に巻きつけた後、ステンレスからなり、あらかじめ流体導入のための貫通孔21が外周面に2ヶ所配置されている金属管12の中に圧入した。圧入の際、金属管12の貫通孔21が配置されている断面が、ハニカム構造体1の括れ部分の断面に配置されるようセッティングした。その後、ハニカム構造体1の両端面2の外周部分を塞ぐような形でステンレス製の遮蔽板17を設置し、溶接することで金属管12と固定した。
(熱交換効率試験)
第一の流体は、ハニカム構造体1の第一の端面2aから流入させ、ハニカム構造体1の断面中心近傍のセル3(第一流体流通部5)中を通過させ、第二の端面2bから排出させた。一方、第二の流体は、金属管12の外周面に配置され、第一の端面2aに近い側の貫通孔21から流入させ、ハニカム構造体1の第二流体流通部6を通過させ、第二の端面2bに近い側の貫通孔21から排出させることで、伝熱効率を測定した。
第一の流体として、400℃の大気ガスを用いて、SV(空間速度)50000h−1にてセル3内に流した。また、第二の流体として、30℃の大気ガスを用いて、SV(空間速度)50000h−1にてセル3内に流した。ハニカム構造体1の入口端面(第一の端面2a)より20mm上流を流れる第一の流体の温度を「入口ガス温1」、ハニカム構造体1の出口端面(第二の端面2b)より200mm下流を流れる第一の流体の温度を「出口ガス温1」とした。また、ハニカム構造体1の流入部14(外周壁7の外周面の位置を基準)より20mm上流を流れる第二の流体の温度を「入口ガス温2」、ハニカム構造体1の排出部15(外周壁7の外周面の位置を基準)より200mm下流を流れる第二の流体の温度を「出口ガス温2」とした。
熱交換効率(%)=(出口ガス温2−入口ガス温2)/(入口ガス温1−入口ガス温2)×100
(圧力損失測定)
上記熱交換効率試験と同様の試験条件とし、ハニカム構造体1の第一の端面2aから300mm上流部と第二の端面2bから300mm下流部との間の差圧を測定し、「圧力損失1」とした。また、金属管12の一方の貫通孔21から300mm上流部と、他方の貫通孔21から300mm下流部との間の差圧を測定し、「圧力損失2」とした。
(耐熱試験)
第一の流体として700℃、800℃、あるいは900℃の大気ガスを用いること以外は、上記熱交換効率試験と同様の試験条件とし、試験後のハニカム構造体1の割れ、破損有無を確認した。
(実施例2)
(ハニカム構造体の製造)
実施例1と同様にして、ハニカム構造体1を作製した。熱伝導率は、約150W/(m・K)であった。
ハニカム構造体1の形状は、直径60mm、長さ200mmで、セル構造部分は、隔壁4の厚み約0.5mm、セルピッチ約3.6mmであった。ただし、中間壁8の厚みtについては3mmとなるように押し出し成形時の形状を設定した。また、括れ部16が形成された部分における第一流体流通部5の全体の、軸方向9に垂直な断面形状は、30mm×30mmの四角形であった(図4BのX−X’断面図における第一流体流通部5の断面形状が四角形)。括れ部16の長さLbは20mmで、端面2より10mmの位置から30mmの位置に、上下2ヶ所括れ部16が配置された構造とした。
流体回路の作製、熱交換効率試験、圧損測定、耐熱試験は、実施例1と同じである。
(実施例3)
(ハニカム構造体の製造)
実施例1と同様にして、ハニカム構造体1を作製した。熱伝導率は、約150W/(m・K)であった。
ハニカム構造体1の形状は、直径60mm、長さ200mmで、セル構造部分は、隔壁4の厚み約0.5mm、セルピッチ約3.6mmである。ただし、中間壁8の厚みtについては3mmとなるように押し出し成形時の形状を設定した。また、括れ部16が形成された部分における第一流体流通部5の全体の、軸方向9に垂直な断面形状は、直径が40mmの円形であった(図4BのX−X’断面図における第一流体流通部5の断面形状が円形)。括れ部16の長さLbは20mmで、端面2より10mmの位置から30mmの位置に、上下2ヶ所括れ部16が配置された構造とした。
流体回路の作製、熱交換効率試験、圧損測定、耐熱試験は、実施例1と同じである。
(実施例4)
(ハニカム成形体の製造)
所定量のSiC粉末、バインダー、水又は有機溶媒などを混練した成形用原料を、所望の形状に押し出し、乾燥してハニカム成形体を得た。
(三次元網目構造部を含むセラミックス構造体の製造)
三次元網目構造部を含み、Si含浸SiC複合材料を主成分とするセラミックス構造体を、以下のように作製した。まず、所定量の樹脂類及びシリコン粉末を含んだスラリーを用意した。骨格が樹脂で形成され、連通気孔を有するスポンジ形状の保持材に、連通気孔が塞がれない程度にスラリーを含浸させた。次に、スラリーを付着させたスポンジ形状の保持材に対して、所望の最終形状となるように、ハニカム構造体、及び外周壁の成形体を密着、接合させた。得られた接合体に対して、減圧の不活性ガス中で、接合体中に金属Siを含浸させた。このように作製したセラミックス構造体は、SiC粒子の隙間に金属Siが充填された緻密質の材料となっており、熱伝導が約150W/(m・K)と高い熱伝導性を示した。
ハニカム構造体1の形状は、直径40mm、長さ200mmで、セル構造部分は、隔壁4の厚み約0.5mm、セルピッチ約3.6mmである。三次元網目構造部11はハニカム構造体の外周に配置され(図7)、直径60mm、長さ200mmで、気孔径3mm、開気孔率95%、密度0.1g/cmであり、骨格部の平均枝径約0.5mm、平均開口率約70%であった。
流体回路の作製、熱交換効率試験、圧損測定、耐熱試験は、実施例1と同じである。
(比較例1)
(ハニカム構造体の製造)
Si含浸SiC複合材料を主成分とするハニカム構造体1を、以下のように作製した。まず、所定量のSiC粉末、バインダー、水又は有機溶媒などを混練した成形用原料を、所望の形状に押し出し、乾燥してハニカム成形体を得た。得られたハニカム成形体の両端面2の開口部分に対して、成形体と同一原料を用いてそれぞれ1層置きの列を、両端面2ともに端面2から軸方向9に5mm目封じした。その後、両端面2を目封じした列に対して、ハニカム構造体1の外周面に貫通孔22を施し、流体が通過できるようにした(図12参照)。次いで、減圧の不活性ガス又は真空中で、ハニカム成形体中に金属Siを含浸させた。このように作製したハニカム構造体1は、SiC粒子の隙間に金属Siが充填された緻密質の材料となっており、熱伝導が約150W/(m・K)と高い熱伝導性を示した。
ハニカム構造体1の形状は、直径60mm、長さ200mmで、セル構造部分は、隔壁4の厚みtが約0.5mm、セルピッチ約3.6mmであった。また、外周面の貫通孔22に関しては、ハニカム構造体1の第一の端面2a側における貫通孔22と第二の端面2b側における貫通孔22が反対側の外周面に配置されている。このように貫通孔22を配置することで、一方の外周面側の貫通孔22から流入される流体がハニカム構造体1の軸方向9を通過し、他方の外周面の貫通孔22から排出されるような構造となる。貫通孔22の孔形状としては、ハニカム構造体1の端面2より5mm位置から25mm位置まで、つまり軸方向9に20mm配置され、幅3mmである。
(流体回路の作製)
十字型の形状で、2組の流路出入口配管を保有したステンレスのケーシングにハニカム構造体1を配置した。その際、ハニカム両端面2を一方の流路入口A−出口A’に向け、ハニカム構造体1の外周面に配置されている貫通孔22を他方の流路入口B−出口B’に向くように配置した(図12)。
(熱交換効率試験)
第一の流体はケーシングの流路入口Aから流入させ、ハニカム構造体1の第一の端面2aから第二の端面2bに通過させ、ケーシングの流路出口A’から排出させた。一方、第二の流体はケーシングの流路入口Bから流入させ、ハニカム構造体1の一方の外周面から他方の外周面に通過させ、ケーシングの流路出口B’から排出させることで、伝熱効率を測定した。第一の流体として、400℃の大気ガスを用いて、SV(空間速度)50000h−1にてセル3内に流した。また、第二の流体として、30℃の大気ガスを用いて、SV(空間速度)50000h−1にてセル3内に流した。
ハニカム構造体1の入口端面(第一の端面2a)より20mm上流を流れる第一の流体の温度を「入口ガス温1」、ハニカム構造体1の出口端面(第二の端面2b)より200mm下流を流れる第一の流体の温度を「出口ガス温1」とした。ハニカム構造体1の入口外周面より20mm上流を流れる第二の流体の温度を「入口ガス温2」、ハニカム構造体1の出口外周面より200mm下流を流れる第二の流体の温度を「出口ガス温2」とした。
熱交換効率(%)=(出口ガス温2−入口ガス温2)/(入口ガス温1−入口ガス温2)×100
(圧力損失測定)
上記熱交換効率試験と同様の試験条件とし、ハニカム構造体1の第一の端面2aから300mm上流部と第二の端面2bから300mm下流部との間の差圧を測定し、「圧力損失1」とした。また、ハニカム構造体1の一方の外周面から300mm上流部と、他方の外周面から300mm下流部との間の差圧を測定し、「圧力損失2」とした。
(耐熱試験)
第一の流体として700℃、800℃、あるいは900℃の大気ガスを用いること以外は、上記熱交換効率試験と同様の試験条件とし、試験後のハニカム構造体1の割れ、破損有無を確認した。
(結果)
圧力損失に関しては、圧力損失1、圧力損失2ともに、比較例1に比べて、実施例1〜4の方が低い値となった。実施例1と実施例2に大きな差は見られなかったものの、実施例3が最も圧力損失が低かった。圧力損失2において、実施例4は比較例1の次に圧力損失が高かった。一方、耐熱試験の結果に関しては、比較例1で700℃以上の条件において第一、第二の流体のシール性が破壊される割れ方が生じたのに対し、実施例1では800℃以上の条件で割れが生じたものの、シール性が破壊される条件は900℃条件以上であった。実施例2に関しては、800℃条件以上で割れが生じたものの、900℃条件においてもガスのリークは確認されなかった。実施例3に関しては、900℃条件においても割れ、ガスのリークともに確認されなかった。実施例4に関しては、実施例3と同様の結果であった。熱交換効率に関しては、実施例1〜3、比較例1の水準でほぼ同等レベルであったが、若干実施例3が高効率となった。一方、実施例4はそのほかの水準に比べて高効率となった。
以上の結果より、実施例1〜3では、比較例1に比べて、熱交換性能が同等レベルなものの、低圧力損失で、熱衝撃に強い構造であることが確認された。また、熱衝撃による割れが発生した場合でも、流体同士のシール性が保持されやすいことが確認された。また実施例1〜3の中でも実施例3が最も好ましい構造であることが確認された。一方、実施例4は、比較例1に比べて熱交換性能が高く、低圧力損失で、熱衝撃に強い構造であることが確認された。また、実施例3と比較すると、圧力損失が高くなってしまうものの、効率では大きく凌駕できることが確認された。
本発明の熱交換部材は、加熱体(高温側)と被加熱体(低温側)で熱交換する用途であれば、特に限定されず、自動車分野、化学分野、製薬分野等に利用できる。特に、加熱体、被加熱体の双方が気体の場合に好適である。本発明のセラミックス構造体は、熱交換効率に優れた熱交換部材を作製することができる。
1:ハニカム構造体、2,2a,2b:(軸方向の)端面、3:セル、4:隔壁、5:第一流体流通部、6:第二流体流通部、7:外周壁、8:中間壁、9:軸方向(長手方向)、10:熱交換部材、11:三次元網目構造部、12:金属管、13:中間材、14:流入部、15:排出部、16:括れ部、17:遮蔽板、18:目封止部、21:(金属管の)貫通孔、22:(ハニカム構造体の)貫通孔、23:合流部、24:枝部、25:最小枝径、30:セラミックス構造体。

Claims (19)

  1. 第一の流体の流路である第一流体流通部となる2×2列以上のセルを区画形成する隔壁及び/又は連通気孔を有する三次元網目構造部と、
    その外周に中間壁を介して第二の流体の流路である第二流体流通部となる複数のセルを区画形成する隔壁及び/又は前記三次元網目構造部と、
    さらにその外周に外周壁と、を有し、
    前記第二の流体が外部から前記第二流体流通部に流入するための流入部、および前記第二流体流通部に流入した前記第二の流体を前記外部に排出する排出部が前記外周壁の一部に少なくとも1対以上設けられた、セラミックスを主成分とするセラミックス構造体を備え、
    前記第一の流体と前記第二の流体とを混合させずに、前記第一流体流通部と前記第二流体流通部との間に存在する隔壁を介して熱交換可能な熱交換部材。
  2. 前記セラミックス構造体の外周の少なくとも一部に金属管が嵌合した請求項1に記載の熱交換部材。
  3. 前記金属管と前記セラミックス構造体との間に挟まれた、前記金属管よりもヤング率が低い材質からなる中間材を備える請求項2に記載の熱交換部材。
  4. 前記第二の流体の前記流入部、または前記排出部は、前記三次元網目構造部で構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  5. 前記第二の流体の前記流入部、または前記排出部は、前記セラミックス構造体の前記外周壁の一部、および前記隔壁の一部が形成されずに括れた形状の括れ部として構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  6. 前記括れ部が形成された部分における前記第一流体流通部の全体の、軸方向に垂直な断面形状は、四角、または円である請求項5に記載の熱交換部材。
  7. 前記括れ部は、前記セラミックス構造体の軸方向における端部に形成されず、前記端部以外に形成され、前記端部には、前記外周壁、および前記隔壁が形成されている請求項5または6に記載の熱交換部材。
  8. 前記第一流体流通部と前記第二流体流通部との間に存在する隔壁である前記中間壁の少なくとも一部が他の隔壁より厚みが厚くなっている請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  9. 前記第一の流体と前記第二の流体が混合しないように、前記セラミックス構造体の前記第二流体流通部の両端部に、遮蔽板が配置されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  10. 前記第一の流体と前記第二の流体が混合しないように、前記セラミックス構造体の前記第二流体流通部の一部の開口部に目封じが施されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  11. 前記セラミックス構造体は、熱伝導率が100W/(m・K)以上である請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  12. 前記セラミックス構造体は、主成分が炭化珪素である請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  13. 前記三次元網目構造部は、熱伝導率が100W/(m・K)以上である請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  14. 前記三次元網目構造部は、主成分が炭化珪素である請求項1〜13のいずれか1項に記載の熱交換部材。
  15. 隔壁を有し、前記隔壁によって一方の端面から他方の端面まで貫通する複数のセルが区画形成され、
    前記複数のセルのうちの、径方向における中心部分にある前記セルを囲んで前記中心部分にある前記セルと、残余の外周部分にある前記セルとに区分し、かつ前記隔壁よりも厚い中間壁を備え、
    主成分が炭化珪素、熱伝導率が100W/(m・K)以上であり、
    前記径方向において前記中間壁よりも外周部分に前記隔壁が形成されていない括れ部が、少なくとも2つ設けられたハニカム構造体であるセラミックス構造体。
  16. 前記括れ部は、軸方向において離間して形成されている請求項15に記載のセラミックス構造体。
  17. 前記括れ部は、前記ハニカム構造体の軸方向における端部に形成されず、前記端部以外に形成され、前記端部には、前記外周壁、および前記隔壁が形成されている請求項16に記載のセラミックス構造体。
  18. 前記括れ部は、括れ部分の断面積が、他の部分の断面積を基準にして0.2倍以上、0.8倍以下の断面積である請求項15〜17のいずれか1項に記載のセラミックス構造体。
  19. 前記中間壁の厚さが、他の前記隔壁を基準として1.2〜15倍である請求項15〜18のいずれか1項に記載のセラミックス構造体。
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