JP2015042832A - 上向き開口部後補修注入材充填落下防止冶具 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の既存SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)構造にスタッド溶接工法で耐震補強部材を取り付けた後の開口補修のベニヤ工法に代わる繰り返し利用可能な工法で、熟練した技術を要しない誰でも容易に注入材を上向き開口部に充填できる工法を提供する。【解決手段】スタッドアンカー3取り付け後の開口部後補修に特殊セメント系無収縮注入材で補修する際、注入材は重量がありかつ流動性を持ち、注入材が固化するまで落下しないようその落下を防ぐためにU字型開口部、シール材での接着、硬質スポンジゴム7による3つを解決手段とした。これら2枚の注入材落下防止鋼板製蓋4、5、注入材充填パイプ9、空気排出パイプ8と硬質スポンジゴム製注入材落下防止摩擦冶具7のシステム。【選択図】図1
Description
本発明は既存SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)構造躯体へ耐震補強部材を取り付けるためのスタッドアンカーをスタッド溶接工法により溶接した後、コンクリート部位に残る開口部の後補修に係わる分野である。
既存SRC構造の耐震補強には耐震補強部材を取り付けるが、鉄骨構造本体と耐震補強部材を力学的に接合するためには、一般に、スタッドアンカーを介するスタッド溶接工法をとる。 そしてスタッドアンカーを鉄骨部に取り付け後に残る開口部を特殊セメント系無収縮注入材で後補修して完了とする背景技術がある。
耐震部材の取り付けには鉄骨躯体の四周にスタッドアンカーを溶接するために、その開口部後補修には下向きばかりでなく、横向きと上向き施工を伴う。 この内、下向きには問題は無いが、横向きと上向きは充填する特殊セメント系無収縮注入材に重量があり、かつ流動性を持つために、固化するまでに落下の恐れがあり、注入材の落下を防ぐ方法が必要となる。
従来は、特殊セメント系無収縮注入材の充填の際、ベニヤ板などで蓋をしていたが仕上がりも汚く、使い捨てのベニヤ板の後片付けに手間、暇を要しており、それに掛かる費用も無駄であり、またその施工には熟練した技術を必要としていた。
従来の既存SRC構造にスタッド溶接工法で耐震補強部材を取り付けた後の開口部補修にはベニヤ板を用いていたが、現場を汚し廃材の後片付けにも手間、暇を要していた。
また開口部への特殊セメント系無収縮注入材の充填も目分量で行っており、充填も上向きで、それなりの技術を要していた。
また開口部への特殊セメント系無収縮注入材の充填も目分量で行っており、充填も上向きで、それなりの技術を要していた。
そこで本発明では、仕上がりの奇麗な後片付けに無駄な労力を必要としない、従来のベニヤ工法に代わる繰り返し再利用可能な他の工法を見出す事、上向き開口部補修への注入材の充填に熟練した技術を要しない誰でも迅速、正確、容易に施工可能とする事と、注入材の落下を防ぐことが大きな課題である。
本発明は、既存SRC構造に耐震補強部材取り付け後に残る開口部補修の際、注入材落下防止のためにベニヤ板を用いていたが、現場を汚し廃材の後片付けにも手間、隙を要していたので、これらの欠点を解消、改善のため、繰り返し再利用が可能な注入材落下防止鋼板製蓋を用いることを解決手段とした。
注入材の充填は目分量で行っており、その充填にもそれなりの技術を要していた。 そこで本発明では熟練した技術を要しない誰でも上向き開口部への注入材充填を迅速、正確、容易に施工可能とするため2枚の注入材落下防止鋼板製蓋、注入材充填パイプと空気排出パイプを用いることを解決手段とした。
注入材は重量がありかつ流動性を持ち、注入材が固化するまで、その落下防止のため注入材落下防止摩擦治具を解決手段とした。
この2枚の注入材落下防止鋼板製蓋と硬質スポンジゴム製注入材落下防止摩擦冶具のシステムで、従来のベニヤ工法に代わる繰り返し利用可能な工法として問題を解決している。
請求項2の注入材充填パイプと請求項3の空気排出パイプにより容易に注入材が充填でき、請求項4の注入材落下防止摩擦治具により注入材の落下も無く、またスタッド溶接工法後に残る開口部補修を熟練した技術の必要も無く、安心して容易に施工ができる。
これら2枚の注入材落下防止鋼板製蓋と注入材落下防止冶具は何度も再利用が可能で、結果として経費の節減になり、現場で捨てる余計な作業を伴うこと、また現場を汚すことも無く現場をきれいな状態に保てることになる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。 図1は既存SRC構造本体、新設スタッドアンカーと上向き開口部後補修注入材充填落下防止冶具システムの本発明に関わる部分である。
本発明に関わる部分の詳細は図1に示すように開口部後補修注入材充填落下防止冶具、図2と図3の2枚の注入材落下防止鋼板製蓋からなる。 図1の1は既存鉄骨躯体、2は既存コンクリート躯体、3は新設スタッドアンカーである。
図2の4、図3の5は注入材落下防止鋼板製蓋、図4はこれら2枚の注入材落下防止鋼板製蓋のコンクリート躯体へのシール材の接着位置、注入材充填パイプと空気排出パイプの接着位置の詳細、図5は硬質スポンジゴム製の注入材落下防止摩擦冶具である。
図2の4、図3の5の注入材落下防止鋼板製蓋は共に、開口内部の特殊セメント系無収縮注入材充填時の内圧と重さに耐える厚み0.6〜1.2mm程度とし、図に示すようにU字型の切込みを有している。
図2の4の注入材落下防止鋼板製蓋には空気排出パイプ取り付け用の口径3mm程度の穴が、また図2の5の注入材落下防止鋼板製蓋には特殊セメント系無収縮注入材充填パイプ用の口径5〜6mm程度の穴が設けてあり、それぞれのパイプの取り付けには図4に示すように接着用シール材を用いている。
これら2枚の注入材落下防止鋼板製蓋の取り付け方法は、開口部から出ているスタッドアンカーに対して2枚の注入材落下防止鋼板製蓋のU字型切込み部を向かい合わせるように挟みこむ。
U字型切込み部の内径はスタッドアンカー径より1mm程度狭くして、作業中このままでも手を離すことが可能であるようにしてあり、またこれら2枚の注入材落下防止鋼板製蓋はコンクリート躯体外面が平滑でないのでシール材で4周を接着し、注入材の漏れと落下を防止している。
図1の8空気排出パイプの先端は開口最奥部まで届く長さで、開口の深さを気にすることなくそのまま差し込むことが出来、またその先端を鋭角に切ることで最奥部と注入材間の空気を完全に排出し、注入材を最後まで充填できることによりスタッド溶接後の後補修が完全にできることになる。
請求項3の開口部内への特殊セメント系無収縮注入材充填パイプの先端は、図3の注入材落下防止鋼板製蓋5までとし、注入材が容易にまた完全に充填できるようにする。
図3の7の注入材落下防止摩擦冶具は厚み20〜30mmの硬質スポンジゴム製で、開口部に充填した特殊セメント系無収縮注入材が固化するまで、その重さに耐える落下防止を機能するものとする。開口内部注入材の重さに耐える力は硬質スポンジゴム製の部分に切り込んだ内径をスタッドアンカー外径より2mm程度、細くし、その摩擦力に因っている。
これら特殊セメント系無収縮注入材充填パイプ、空気排出パイプと注入材落下防止冶具の組み合わせシステムにより、開口部への注入材のし易さとその落下防止が可能になっている。
図1が実施例で、施工は図2の4の注入材落下防止鋼板製蓋のU字型開口部と図3の5の注入材落下防止鋼板製蓋のU字型切込み部を開口部から出ているスタッドアンカーを向かい合わせるように挟みこみ、開口部の内径をスタッドアンカー径より細くすることにより、作業中、手を離すことを可能にする。 さらに外周をシール材での接着と硬質スポンジゴム製の摩擦冶具により注入材の重さに充分に耐え、開口部内への特殊セメント系無収縮注入材充填を容易にまた完全にできるようにする。
1 ・・・既存鉄骨躯体
2 ・・・既存コンクリート躯体
3 ・・・新設スタッドアンカー
4 ・・・注入材落下防止鋼板製蓋1
5 ・・・注入材落下防止鋼板製蓋2
6 ・・・特殊セメント系無収縮注入材
7 ・・・硬質スポンジゴム製注入材落下防止摩擦治具
8 ・・・特殊セメント系無収縮注入材充填パイプ
9 ・・・空気排出パイプ
10 ・・・接着用シール材
2 ・・・既存コンクリート躯体
3 ・・・新設スタッドアンカー
4 ・・・注入材落下防止鋼板製蓋1
5 ・・・注入材落下防止鋼板製蓋2
6 ・・・特殊セメント系無収縮注入材
7 ・・・硬質スポンジゴム製注入材落下防止摩擦治具
8 ・・・特殊セメント系無収縮注入材充填パイプ
9 ・・・空気排出パイプ
10 ・・・接着用シール材
Claims (4)
- 既存SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)構造に新設鉄骨部材取り付け後、コンクリート躯体に残るスタッド溶接用開口部を後補修する特殊セメント系無収縮注入材充填落下防止摩擦冶具システム
- 一方に注入剤充填パイプ用の穴と他方に空気排出パイプ用の穴を設けた再利用可能な2枚のU字型開口部付き注入材落下防止鋼板製蓋
- スタッド溶接用開口部内への特殊セメント系無収縮注入材充填パイプと注入材が容易に充填できるよう開口内部の空気を排出する先端を鋭利に切り欠いた空気排出パイプ
- 特殊セメント系無収縮注入材充填時の内圧と重さに耐え、注入材落下を抑える硬質スポンジゴム製注入材落下防止摩擦冶具
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013188753A JP2015042832A (ja) | 2013-08-26 | 2013-08-26 | 上向き開口部後補修注入材充填落下防止冶具 |
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JP2013188753A JP2015042832A (ja) | 2013-08-26 | 2013-08-26 | 上向き開口部後補修注入材充填落下防止冶具 |
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JP2015042832A true JP2015042832A (ja) | 2015-03-05 |
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JP2013188753A Pending JP2015042832A (ja) | 2013-08-26 | 2013-08-26 | 上向き開口部後補修注入材充填落下防止冶具 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109469346A (zh) * | 2018-10-30 | 2019-03-15 | 河北省建筑科学研究院 | 一种应用于装配式体外预应力的镰刀型端锚固装置 |
CN110259127A (zh) * | 2019-06-28 | 2019-09-20 | 重庆建工集团股份有限公司 | 交叉钢管柱自密实混凝土施工方法 |
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2013
- 2013-08-26 JP JP2013188753A patent/JP2015042832A/ja active Pending
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