JP2014098239A - 既設水路の補修構造及び補修方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】既設水路100の補修構造であって、既設水路100の側面及び底面両側部が覆工材10で覆われ、底面両側部を覆う覆工材10の上面にシーリング層50が設けられ、底面両側部を覆う覆工材10間に緩衝材42が配置され、緩衝材42及びシーリング層50上にパネル板43が配置され、パネル板43の底面両側部上の部位が、覆工材10及びシーリング層50を介して床面に固定されている。
【選択図】図4
Description
〔請求項1記載の発明〕
既設水路の補修構造であって、
前記既設水路の側面及び底面両側部が覆工材で覆われ、
前記底面両側部を覆う覆工材の上面にシーリング層が設けられ、
前記底面両側部を覆う覆工材間に緩衝材が配置され、
前記緩衝材及び前記シーリング層上にパネル板が配置され、
前記パネル板の少なくとも前記底面両側部上の部位が、前記覆工材及び前記シーリング層を介して前記床面に固定されている、
ことを特徴とする既設水路の補修構造。
本発明においては、パネル板の底面両側部上の部位が覆工材及びシーリング層を介して床面に固定されている。したがって、パネル板と底面との間に両側部から水が入り込むおそれがなく、コーナ部材等の部材を必要ともしない。
前記底面に水硬性樹脂を含む充填材の塗布層が設けられ、
この塗布層上に前記緩衝材が配置され、
前記パネル板の前記底面両側部間の部位も、前記緩衝材及び前記塗布層を介して前記床面に固定されている、
請求項1記載の既設水路の補修構造。
本発明においては、底面に水硬性樹脂を含む充填材の塗布層が設けられ、この塗布層上に緩衝材が配置され、また、パネル板の底面両側部間の部位も緩衝材及び塗布層を介して床面に固定されている。したがって、底面両側部間におけるパネル板の浮上り等を確実に防止することができる。
前記底面両側部を覆う覆工材の幅が、それぞれ40〜60mmとされている、
請求項1又は請求項2記載の既設水路の補修構造。
本発明においては、底面両側部を覆う覆工材の幅が40mm以上とされている。したがって、底面両側部を覆う覆工材の上面に設けられるシーリング層を十分な幅とすることができ、パネル板と底面との間に両側部から水が入り込むのをより確実に防止することができる。
既設水路の補修方法であって、
前記既設水路の側面及び底面両側部を覆工材で覆い、
前記底面両側部を覆う覆工材の上面にシーリング材を塗布してシーリング層を設け、
前記底面両側部を覆う覆工材間に緩衝材を配置するとともに、前記緩衝材及び前記シーリング層上にパネル板を配置し、
前記パネル板の少なくとも前記底面両側部上の部位を、前記覆工材及び前記シーリング層を介して前記床面に固定する、
ことを特徴とする既設水路の補修方法。
本発明においては、請求項1記載の発明と同様の作用効果を奏する。
本形態の補修構造・補修方法は、既設水路の床面や側面等の内面を補修するものである。既設水路としては、開水路のほか、閉水路等も対象とすることができるが、以下では、開水路の場合を例に説明する。
図1の(1)に示すように、本形態の開水路(既設水路)100は、その床面101a及び両側面101bがコンクリート101で画成されている。床面101a及び側面101bは、流水や土砂等によって摩耗・損傷しており、従来、覆工材、あるいはパネル板等を使用して床面101a及び側面101bを同様の態様で補修していた。
次に、図2の(1)に示すように、開水路100の両側面101bから床面両側部101c(符号W2で示す範囲)までをモルタル等の覆工材10で連続的に覆う(覆工)。この覆工により、開水路100の両側面101bに存在するひび割れ等が止水処理され、また、損傷等が補修される。側面101bの摩耗・損傷は、通常、底面101aの摩耗・損傷よりも軽いものであるため、覆工材10による覆工でも十分な補修となる。また、この覆工は、開水路100の内面101b,101cとパネル板等との間にセメントミルク等を裏込め(充填)するのと異なり、作業の遅延を招くおそれがない。
次に、図2の(2)に示すように、図示しないドリル等を使用して開水路100の床面101a上から覆工コンクリート101に穿孔21を形成する。この穿孔21は、後述するパネル板43の孔43x(図5参照)と一致するように形成する。したがって、穿孔21は、パネル板43の大きさ、つまり、開水路100の広さに応じて適宜の数、位置に形成することができる。
次に、図3の(1)に示すように、穿孔21内に雌ネジが備わる拡張式のホールインアンカー30を挿入し、このホールインアンカー30の中心部に備わる芯棒31をハンマー等で打ち込んで当該ホールインアンカー30を拡張(拡径)させる。この拡張により、ホールインアンカー30の基端部が覆工コンクリート101中に食い込み、当該ホールインアンカー30が覆工コンクリート101に固定される。
次に、図3の(2)に示すように、底面101aの両側部101cを除く部位に、水硬性ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコンシーラント、ウレタンシーリング等の水硬性樹脂を含む充填材(パテ)を塗布して塗布層41を形成する。この塗布層41の形成により、床面101aの止水等が図られ、また、水硬性樹脂が接着性を有する場合は、後述する緩衝材42と床面101aとの接着が図られる。塗布層41の塗布厚は、好ましくは1〜5mm、より好ましくは3mmとすることができる。
次に、図4の(1)に示すように、水硬性樹脂を含む充填材の塗布層41上に緩衝材42を配置するとともに、図4の(2)に示すように、当該緩衝材42及びシーリング層50上にパネル板43を配置する。緩衝材42の配置によって底面両側部101cを覆う覆工材10間が充填され、また、パネル板43の配置によって開水路100の新たな底面が形成される。
次に、パネル板43を床面101aに固定する。この固定は適宜の方法によることができるが、ホールインアンカー30を床面101aに固定している本形態においては、図6の(1)に示すように、パネル板43上からホールインアンカー30に皿パッキンを装着した皿ボルト32を螺合し、もってパネル板43をアンカー止めする。
その後、必要により、パネル板43と覆工材10との間からはみ出したシーリング材を拭き取り、また、アンカー止めした部位のシーリング処理等を行い、開水路100の補修を終了する。
Claims (4)
- 既設水路の補修構造であって、
前記既設水路の側面及び底面両側部が覆工材で覆われ、
前記底面両側部を覆う覆工材の上面にシーリング層が設けられ、
前記底面両側部を覆う覆工材間に緩衝材が配置され、
前記緩衝材及び前記シーリング層上にパネル板が配置され、
前記パネル板の少なくとも前記底面両側部上の部位が、前記覆工材及び前記シーリング層を介して前記床面に固定されている、
ことを特徴とする既設水路の補修構造。 - 前記底面に水硬性樹脂を含む充填材の塗布層が設けられ、
この塗布層上に前記緩衝材が配置され、
前記パネル板の前記底面両側部間の部位も、前記緩衝材及び前記塗布層を介して前記床面に固定されている、
請求項1記載の既設水路の補修構造。 - 前記底面両側部を覆う覆工材の幅が、それぞれ40〜60mmとされている、
請求項1又は請求項2記載の既設水路の補修構造。 - 既設水路の補修方法であって、
前記既設水路の側面及び底面両側部を覆工材で覆い、
前記底面両側部を覆う覆工材の上面にシーリング材を塗布してシーリング層を設け、
前記底面両側部を覆う覆工材間に緩衝材を配置するとともに、前記緩衝材及び前記シーリング層上にパネル板を配置し、
前記パネル板の少なくとも前記底面両側部上の部位を、前記覆工材及び前記シーリング層を介して前記床面に固定する、
ことを特徴とする既設水路の補修方法。
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