JP2015042685A - シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネ
オスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを併用して、シ
リコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物を調製する。
【選択図】なし
Description
。一般的に、ソフトコンタクトレンズを装用した場合には、大気からの酸素供給量が低下し、その結果として角膜上皮細胞の分裂抑制や角膜肥厚につながる場合があることが指摘されている。そのため、より高い酸素透過性を有するソフトコンタクトレンズの開発が進められてきた。
トレンズの汚れは、当該レンズが本来備えるべき視力矯正力にも悪影響を与えるおそれがある。さらに近年、このようなコンタクトレンズの脂質汚れが、角膜ステイニングと呼ばれる角膜上皮障害の発生に影響を与えることも指摘されている。
ギー作用、消炎作用、目のピント調節機能改善作用等の有用作用が知られており、眼科組成物に使用されている。しかしながら、これらの成分がシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの汚れに及ぼす影響については明らかにされていない。ましてや、これらの中の特定の成分の組み合わせが、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズに与える影響については、全く推認すらできないのが現状である。
更にこのような脂質汚れは、角膜ステイニングなどの角膜上皮障害を誘発する惧れもある。そのため、非イオン性SHCLへの脂質吸着を抑制することにより、レンズのくもりを防止して装用感を向上させ、また該レンズ本来の視力矯正力を維持し、さらに角膜上皮障害の発生を予防して、快適且つ安全にSHCLを使用することを可能にする手段の開発が求められている。
びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを併用することにより、非イオン性SHCLへの脂質吸着
を相乗的に著しく抑制できることを見出した。また、本発明者等は、上記成分の併用は、イオン性SHCLへの花粉タンパク質の蓄積を抑制することを可能にし、イオン性SHCLに吸着した花粉タンパク質を効果的に洗浄できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に改良を重ねることにより完成したものである。
項1-1.(A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含有する、シリコー
ンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-2.(A)成分として、下記一般式(1)で示される化合物及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種を含む、項1-1に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-4.(A)成分として、ポリヘキサニドの塩酸塩を含む、項1-1〜1-3のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-5.(A)成分を総量で0.000005〜0.002w/v%含有する、項1-1〜1-4のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-6.(B)成分として、マレイン酸クロルフェニラミン、クロモグリク酸ナトリウム、プラノプロフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びメチル硫酸ネオスチグミンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、項1-1〜1-5のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-7.(B)成分を総量で0.0005〜3.5w/v%含有する、項1-1〜1-6のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-8. 更に、緩衝剤を含有する、項1-1〜1-7のいずれかに記載のシリコーンハイドロ
ゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-9. 緩衝剤としてホウ酸緩衝剤を含む、項1-8に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-10. 緩衝剤を総量で0.01〜10w/v%含有する、項1-8又は1-9に記載のシリコーンハ
イドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-11. 更に、等張化剤を含有する、項1-1〜1-10のいずれかに記載のシリコーンハイ
ドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-12. 等張化剤として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、グリセリン、及びプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1種を含む、項1-11に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-13. 等張化剤を総量で0.01〜10w/v%含有する、項1-11又は1-12に記載のシリコー
ンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-14. 更に、界面活性剤を含有する、項1-1〜1-13のいずれかに記載のシリコーンハ
イドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-15. 界面活性剤として非イオン性界面活性剤を含む、項1-14に記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-16. 界面活性剤を総量で0.01〜10w/v%含有する、項1-14又は1-15に記載のシリコ
ーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-17. 点眼剤である、項1-1〜1-16のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコン
タクトレンズ用眼科組成物。
項1-18. 非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用である、項1-1〜1-17
のいずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項1-19. イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用である、項1-1〜1-17の
いずれかに記載のシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
項2.(A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)
クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含有するシリコーン
ハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物と、非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズとを接触させることを特徴とする、非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズへの脂質の吸着を抑制する方法。
項3.シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に、(A)ポリヘキサニド、
及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを配合することを特徴とする、シリコーンハイドロ
ゲルコンタクトレンズ用眼科組成物に非イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズへの脂質の吸着を抑制する作用を付与する方法。
項4.(A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)
クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含有するシリコーン
ハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物を、イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズと接触させることを特徴とする、イオン性シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズへの花粉タンパク質の蓄積を抑制する方法。
項5.シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物において、(A)ポリヘキサ
ニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを配合することを特徴とする、イオン性シリ
コーンハイドロゲルコンタクトレンズへの花粉タンパク質の蓄積を抑制する作用を該眼科組成物に付与する方法。
本発明のSHCL用眼科組成物は、ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種(以下、(A)成分又はPHMBと表記することもある)を含有する。
基であり、更に好ましくはR1がアミノ基であり、R2が一般式(2)で示される基である。
、更に好ましくは4〜100の整数、特に好ましくは8〜20の整数を示す。
ら1種のものを単独で使用してもよく、また2種以上のものを任意に組み合わせて使用してもよい。(A)成分の中でも、非イオン性SHCLへの脂質吸着抑制作用を一層高める、或い
は花粉タンパク質のイオン性SHCLへの蓄積抑制作用を一層高めるという観点から、好ましくはポリヘキサニド又はその無機酸塩、更に好ましくはポリヘキサニド又はその塩酸塩、特に好ましくはポリヘキサニドの塩酸塩が挙げられる。
て、SHCL用眼科組成物の総量に対して、(A)成分が総量で0.000005〜0.002w/v%、好まし
くは0.00001〜0.001w/v%、更に好ましくは0.00005〜0.0003w/v%が例示される。
た花粉タンパク質のイオン性SHCLへの蓄積抑制作用を一層高めるという観点から好適である。
リク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種(以下、(B)成分と表記することもある)を含有する。このように(A)及び(B)成分を併用することによって、非イオン性SHCLに対する脂質の吸着を有効に抑制させることが可能になり、またイオン性SHCLへの花粉タンパク質の蓄積を有効に抑制させることが可能になる。
アルカリ金属との塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属との塩等が挙げられる。これらの塩の中でも、好ましくは、アルカリ金属塩であり、更に好ましくはナトリウム塩である。これらのクロモグリク酸の塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
ピリジン-2-イル-プロパン-1-アミンとも称される公知の化合物であり、公知の方法によ
り合成してもよく市販品として入手することもできる。
=(β-D-グルコピラノシルウロン酸)-(1→2)-α-D-グルコピラノシドウロン酸とも称され
る公知の化合物であり、公知の方法により合成又は抽出してもよく市販品として入手することもできる。
してもよく市販品として入手することもできる。
酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩の中から1種のものを単独で使用してもよく、また2種以上のものを任意に組み合わせて使用してもよい。本発明で使用される(B)成分の好適な一例として、マレイン酸クロルフェニラミン、
クロモグリク酸ナトリウム、プラノプロフェン、グリチルリチン酸二カリウム及びメチル硫酸ネオスチグミンが挙げられる。
めるという観点から、好ましくは、クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、及びこれらの塩;更に好ましくはプラノプロフェンが例示される。
ましくは、ネオスチグミン、及びその塩が例示される。
オン性SHCLへの脂質吸着抑制作用と、イオン性SHCLへの花粉タンパク質の蓄積抑制作用の双方の作用が優れており、好適である。
して、(B)成分が総量で0.0005〜3.5w/v%、好ましくは0.001〜2.5%が例示される。より
具体的には、(B)成分の配合割合として、以下の範囲が例示される。
(B)成分がクロルフェニラミン及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常0.001〜0.1w/v%、好ましくは0.006〜0.03w/v%、更に好ましくは0.01〜0.03w/v%;
(B)成分がクロモグリク酸及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常0.05〜3w/v%
、好ましくは0.1〜2w/v%、更に好ましくは0.5〜1w/v%;
(B)成分がプラノプロフェン及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常0.001〜0.2w/v%、好ましくは0.01〜0.1w/v%、更に好ましくは0.01〜0.05w/v%;
(B)成分がグリチルリチン酸及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常0.001〜0.5w/v%、好ましくは0.005〜0.3w/v%、更に好ましくは0.05〜0.25w/v%;
(B)成分がネオスチグミン及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常0.0005〜0.01w/v%、好ましくは0.0007〜0.007w/v%、更に好ましくは0.001〜0.005w/v%。
たイオン性SHCLへの花粉タンパク質の蓄積抑制作用を一層高めるという観点から好適である。
なる範囲が例示される。より具体的には、(A)成分の総量1重量部当たりの(B)成分の比率として、以下の範囲が例示される:
(B)成分がクロルフェニラミン及び/又はその塩の場合:通常10〜2000重量部、好ましく
は20〜1000重量部、更に好ましくは30〜600重量部;
(B)成分がクロモグリク酸及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常500〜10万重量部、好ましくは1000〜5万重量部、更に好ましくは1500〜2万重量部;
(B)成分がプラノプロフェン及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常10〜5000重
量部、好ましくは20〜2000重量部、更に好ましくは30〜1000重量部;
(B)成分がグリチルリチン酸及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常50〜20000重量部、好ましくは100〜10000重量部、更に好ましくは150〜5000重量部;
(B)成分がネオスチグミン及び/又はその塩の場合:これらが総量で、通常1〜500重量部
、好ましくは2〜200重量部、更に好ましくは3〜100重量部。
はメントール、カンフル、ゲラニオール、ボルネオールが挙げられ、特に好ましくはメントール、カンフルが挙げられ、更に特にこのましくはメントールが挙げられる。これらの清涼化剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
更に好ましくは0.002〜0.03w/v%、特に好ましくは、0.005〜0.02w/v%となる割合が例示される。
メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂等);リン酸緩衝剤として、リン酸又
はその塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、
リン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム等);炭酸緩衝剤として、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム等);クエン酸緩衝剤として、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カ
リウム、クエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等);酢酸緩衝剤として、酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸ナトリウム等);アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸カリウム等)等が例示できる。これらの緩衝剤の中でも、ホウ酸緩衝剤は、より確実に本発明の効果を奏させることが期待されるため、本発明のSHCL用眼科組成物に好適に使用される。これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
ト60)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート65)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;ポロクサマ
ー407、ポロクサマー235、ポロクサマー188、ポロクサマー403、ポロクサマー237、ポロ
クサマー124等のPOE・POPブロックコポリマー類;POE(60)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60)等のPOE硬化ヒマシ油類;POE(9)ラウリルエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4)セチルエーテル等のPOE-POPアルキルエーテル類;POE(10)ノ
ニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類等が挙げられる。なお、上記
で例示する化合物において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、及び括弧内の数字は付加モル数を示す。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な両性界面活性剤としては、具体的には、アルキルジアミノエチルグリシン又はその塩(例えば、塩酸塩等)等が例示される。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な陽イオン性界面活性剤としては、具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が例示される。また、本発明のSHCL用眼科組成物に配合可能な陰イオン性界面活性剤としては、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、脂肪族α−スルホメチルエステル、α−オレフィンスルホン酸等が例示される。
ルビタン脂肪酸エステル類、POE硬化ヒマシ油類、又はPOE・POPブロックコポリマー類;
更に好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE硬化ヒマシ油類;特に好ましくはポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポロクサマー407が用いられる。
量に対して、該界面活性剤が総量で、0.001〜1.0w/v%、好ましくは0.005
〜0.7w/v%、更に好ましくは0.01〜0.5w/v%が例示される。
抗ヒスタミン剤:例えば、イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミン、フマル酸ケトチフェン、ペミロラストカリウム等。
充血除去剤:例えば、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、硫酸ナファゾリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン等。
殺菌剤:例えば、セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン等。
ビタミン類:例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、パンテノール、パントテン酸カルシウム等。
アミノ酸類:例えば、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸等。
消炎剤:例えば、アラントイン、アズレン、アズレンスルホン酸ナトリウム、グアイアズレン、ε−アミノカプロン酸、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、塩化リゾチーム等。
収斂剤:例えば、亜鉛華、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛等。
その他:例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウム、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム等。
担体:例えば、水、含水エタノール等の水性担体。
増粘剤:例えば、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸、ポリビニルアルコール(完
全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、マクロゴール等。
糖類:例えば、シクロデキストリン等。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトールなど。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、グローキル(ローディア社製 商品名)等。
pH調節剤:例えば、塩酸、ホウ酸、アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、硫酸、リン酸、ポリリン酸、プロピオン酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム等。
安定化剤:例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン等。
キレート剤:例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(エデト酸、EDTA)、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢
酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等。
及びSHCL用洗浄剤、特に好ましくはSHCL用点眼剤を挙げられる。
、コンタクトレンズ素材中のイオン性成分含有率が1mol%以上であることをいい、非イオ
ン性とは、米国FDA(米国食品医薬品局)基準に則り、コンタクトレンズ素材中のイオン
性成分含有率が1mol%未満であることをいう。
げられる。なお、SHCLはハイドロゲル素材を含むものであるため、少なくとも0%より多い水分を含む。
かかる含水率はISO18369-4:2006の記載に従って、重量測定方法により測定され得る。
ANALYSER(Stable Micro Systems Limited製))を用いて、具体的に以下のようにして
測定され得る。
プラスチックシャーレの底に凸面が上方になるように配置する。次いで、測定器のプローブの真下に該コンタクトレンズが来るように調節し、以下の測定条件下で測定を行う。
測定器の設定:
テストモード 圧縮測定
プローブタイプ φ10mmシリンダープローブ
Target Mode Distance
Distance 2.5mm
Triger Type Auto
Triger Force 0.1g
Test Speed 1.0mm/sec
プローブがレンズ頂点を押し下げ始めてから2.5mm(2.5秒)レンズを押しつぶす際の応力を測定し、その最大値を硬度として記録する。
の用途に使用してもよく、また(B)成分に基づいて、抗アレルギー、消炎、目のピント調
節機能改善等の用途に使用することもできる。
前述するように、上記(A)及び(B)成分を併用することによって、非イオン性SHCLへの脂質の吸着を抑制することができる。
り選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含有するSHCL用眼科組成物と、非イオン性SHCLとを接触させることを特徴
とする、非イオン性SHCLへの脂質の吸着を抑制する方法を提供する。更には、SHCL用眼科組成物に、(A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオ
スチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを配合することを
特徴とする、SHCL用眼科組成物に非イオン性SHCLへの脂質の吸着を抑制する作用を付与する方法を提供する。
また、前述するように、上記(A)及び(B)成分を併用することによって、イオン性SHCL装用眼が花粉に晒されても、イオン性SHCLからの花粉タンパク質の除去を促進し、再付着を防止できるので、イオン性SHCLへの花粉タンパク質の蓄積を抑制することが可能になる。従って、本発明は、更に別の観点から、(A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より
選択される少なくとも1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含有するSHCL用眼科組成物を、イオン性SHCLと接触させることを特徴とする
、イオン性SHCLへの花粉タンパク質の吸着を抑制する方法を提供する。更には、SHCL用眼科組成物において、(A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくと
も1種と、(B)クロルフェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを配合す
ることを特徴とする、イオン性SHCLへの花粉タンパク質の蓄積を抑制する作用を該眼科組成物に付与する方法を提供する。
表1に示す各種ソフトコンタクトレンズを用いて以下の実験を実施し、ソフトコンタクトレンズの脂質吸着性を評価した。なお、本試験に使用したソフトコンタクトレンズは、いずれも市販品である。
の濃度で含むクロロホルム溶液とメタノールとを1:4の容量比で混合した混合液500μLに、生理食塩水(0.9w/v%塩化ナトリウム)を加え、全量20mlにしたものを蛍光脂質溶液として用意した。各ソフトコンタクトレンズは一晩以上生理食塩水中に浸漬させて試験前処理を実施した。サンプル群として、24ウェルマイクロプレートにおいて蛍光脂質溶液1ml中に各ソフトコンタクトレンズを一枚ずつ浸漬させ、34℃で24時間振とう処理を行った。また、ブランク群として生理食塩水1ml中に各ソフトコンタクトレンズを一枚ずつ浸漬させ、サンプル群と同様の振とう処理を行った。24時間後、各ソフトコンタクトレンズを新しい生理食塩水1mlが入ったプレートに移し、蛍光プレートリーダー(Thermo Fisher Scientific Inc.製)を用いて、各ウェルの蛍光強度を測定した(励起波長:485nm、蛍光波長:538nm)。サンプル群の蛍光強度からブランク群の蛍光強度を減算した値を、吸着
脂質量の指標として算出した。
上記参考試験例1で顕著な脂質吸着が認められた非イオン性SHCL(レンズA)を用い、下記表2〜7に示す各試験液(実施例1-1〜1-16及び比較例1-1〜1-18)を使用して、非イオン性SHCLの脂質吸着に及ぼす影響について検討を行った。
クロロホルム溶液とメタノールとを1:4の容量比で混合した混合液500μLに、生理食塩水(0.9w/v%塩化ナトリウム)を加え、全量20mlにしたものを蛍光脂質溶液として用意した。レンズAは一晩以上生理食塩水中に浸漬させて試験前処理を実施した。次いで、24ウェルマイクロプレートの各ウェルに200μLの各試験液(実施例1-1〜1-11及び比較例1-1
〜1-12)及び1000μLの蛍光脂質溶液を入れたウェルを作成し、その中に試験前処理を終えたレンズAを一枚ずつ浸漬して34℃で24時間振とう処理を行った(サンプル群)。また、ブランク群として200μLの各試験液(実施例1-1〜1-11及び比較例1-1〜1-12)及び1000μLの生理食塩水を入れたウェルを作成し、その中に試験前処理を終えたレンズAを一枚
ずつ浸漬して同様に振とう処理を行った(ブランク群)。24時間後、振とう処理を終えた各レンズAを新しい生理食塩水1mlが入ったプレートに移し、蛍光プレートリーダー(Thermo Fisher Scientific Inc.製)を用いて、各ウェルの蛍光強度を測定した(励起波長
:485nm、蛍光波長:538nm)。各サンプル群の蛍光強度からブランク群の蛍光強度を減算した値を吸着脂質量の指標として求め、塩化ナトリウム、ホウ酸緩衝剤及び精製水からな
る試験液(コントロール試験液)の吸着脂質量を100%とした場合の各試験液の吸着脂質
量の相対値(%)を算出した。具体的には、実施例1-1〜1-5及び比較例1-2〜1-6の試験液については比較例1-1をコントロール試験液、実施例1-6〜1-11及び比較例1-8〜1-12の試
験液については比較例1-7をコントロール試験液として、各試験液の吸着脂質量の相対値
(%)を求めた。
非イオン性SHCLに対する脂質吸着を相乗的に抑制できることが示された。
した結果、非イオン性SHCLの使用感は良好に保たれた。
表8に示す4種のソフトコンタクトレンズを試験に用いて、ソフトコンタクトレンズに対する花粉タンパク質の吸着特性を評価した。
保存した(レンズの前処理)。
)を、生理食塩液に溶解し、5mg/30mL花粉タンパク質液を調製した。24穴プレートの各
穴に、花粉タンパク質液1.0mLを入れ、前処理済みのレンズの余分な水分をふき取った
後に浸漬し、34℃120rpmにて18時間振とうを行った。次いで、レンズを取り出し、生理食塩液100mLに素早く(約1秒)浸漬させて余分な液をすすいだ後、ビーカーのふちを使っ
て軽く水分を切り、24穴プレートの各穴に入れた花粉タンパク質分離用液(1%炭酸ナト
リウム及び1%SDS含有水溶液)1mLに浸漬させた。34℃120rpmで3時間振とうし、レンズ
に吸着した花粉タンパク質を花粉タンパク質分離用液中に分離させた。
ンパク質分離用液中の花粉タンパク質量を、アルブミン換算値として定量し、レンズに対する花粉タンパク質吸着量を求めた。
測定した値である。
上記参考試験例2にて花粉タンパク質の顕著な吸着が確認されたレンズ1(イオン性SHCL)を用いて、下記の試験を実施した。
プレートの各穴に、1.0mLの花粉タンパク質液を入れ、前処理したレンズの余分な水分を
ふき取った後に浸漬させ、34℃、400rpmで24時間振とうを行った。
パク質を花粉タンパク質分離用液中に分離させた。
ンパク質分離用液中に存在する花粉タンパク質の量を、アルブミン換算値として定量し、レンズ1から脱離した花粉タンパク質の量(花粉タンパク質吸着量)を求めた。なお、花粉タンパク質吸着量の算出に際して、各サンプルの吸光度から、上記ブランク群の吸光度
を差し引いて、アルブミン換算値として算出することにより、花粉タンパク質吸着量を求めた。次いで、次式に従い、比較例2-4の試験液を用いた場合の花粉タンパク質吸着量に
対する、各比較例及び実施例の試験液を用いた場合の花粉タンパク質吸着量の割合から、花粉タンパク質吸着改善率(%)を算出した。
表10に記載の処方で、SHCL用点眼剤(実施例3−7)、SHCL装着液(実施例8)、SHCL装着兼点眼液(実施例9)、SHCL用洗眼剤(実施例10)、及びSHCL洗浄液(実施例11−12)が調製される。
Claims (1)
- (A)ポリヘキサニド、及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)クロル
フェニラミン、クロモグリク酸、プラノプロフェン、グリチルリチン酸、ネオスチグミン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種とを含有する、シリコーンハイ
ドロゲルコンタクトレンズ用眼科組成物。
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