JP2015042532A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポンプ駆動部材の両側の2つのワンウェイクラッチを適切に潤滑する。【解決手段】本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材Iと、回転電機のロータを支持するロータ支持部材と、オイルポンプに駆動連結されるポンプ駆動部材51とを備える車両用駆動装置に関する。入力部材Iとポンプ駆動部材51の駆動筒状部52との間、及び、駆動筒状部52とロータ支持部材の支持筒状部33との間に、ワンウェイクラッチF1,F2が配置されている。入力部材Iは、径方向延在部68を有するとともに、支持筒状部33よりも径方向内側であって軸方向における径方向延在部68と駆動筒状部52との間に形成される空間Sに油を供給する供給油孔65を有する。【選択図】図4
Description
本発明は、内燃機関に駆動連結される入力部材と、回転電機のロータを支持するロータ支持部材と、オイルポンプに駆動連結されるポンプ駆動部材と、を備える車両用駆動装置に関する。
上記のような車両用駆動装置として、独国特許出願公開第102009042933号明細書(特許文献1)に記載された装置が知られている。特許文献1の装置は、入力部材〔Abtriebswelle 25〕とポンプ駆動部材〔Pumpenhulse 24〕との間に第一ワンウェイクラッチ〔Freilauf 18〕を備えるとともに、ポンプ駆動部材とロータ〔Rotor 28〕を支持するロータ支持部材との間に第二ワンウェイクラッチ〔Freilauf 22〕を備えている。ポンプ駆動部材と入力部材及びロータ支持部材のそれぞれとの間にワンウェイクラッチを備えることで、内燃機関と回転電機とのうち、回転速度が高い方のトルクを利用してオイルポンプ〔Schmierstoffpumpe 14〕を駆動することが可能となっている。
オイルポンプが内燃機関によって駆動される際には、第一ワンウェイクラッチがロックしてポンプ駆動部材と入力部材とが一体回転し、第二ワンウェイクラッチは空転する。これとは反対に、オイルポンプが回転電機によって駆動される際には、第二ワンウェイクラッチがロックしてポンプ駆動部材とロータ支持部材とが一体回転し、第一ワンウェイクラッチは空転する。つまり、内燃機関と回転電機とが同速となる場合等の限られた状況を除き、2つのワンウェイクラッチのうちの一方は必ず空転する。このため、2つのワンウェイクラッチを適切に潤滑することが必要となる。しかし、特許文献1には、2つのワンウェイクラッチの潤滑構造に言及した記載はない。
そこで、ポンプ駆動部材の両側に配置される2つのワンウェイクラッチを適切に潤滑することが望まれる。
本発明に係る、内燃機関に駆動連結される入力部材と、ロータを有する回転電機と、前記ロータを支持するロータ支持部材と、オイルポンプに駆動連結されるポンプ駆動部材と、を備える車両用駆動装置の特徴構成は、
前記ポンプ駆動部材は、前記入力部材の径方向外側に、前記入力部材と同軸に配置された駆動筒状部を有し、
前記ロータ支持部材は、前記駆動筒状部の径方向外側に、前記入力部材と同軸に配置された支持筒状部を有し、
前記入力部材の外周面と前記駆動筒状部の内周面との間に第一ワンウェイクラッチが配置され、前記駆動筒状部の外周面と前記支持筒状部の内周面との間に第二ワンウェイクラッチが配置され、
前記入力部材の軸方向における前記内燃機関側へ向かう方向を軸第一方向とし、前記軸第一方向とは反対方向を軸第二方向として、
前記支持筒状部は、前記駆動筒状部、前記第一ワンウェイクラッチ、及び前記第二ワンウェイクラッチの3つの部材の前記軸第二方向側の端面により構成される端面群よりも前記軸第二方向側まで延び、
前記入力部材が、前記端面群よりも前記軸第二方向側において径方向に延びる径方向延在部を有するとともに、前記支持筒状部の内周面よりも径方向内側であって前記軸方向における前記径方向延在部と前記端面群との間に形成される空間に油を供給する供給油孔を有する点にある。
前記ポンプ駆動部材は、前記入力部材の径方向外側に、前記入力部材と同軸に配置された駆動筒状部を有し、
前記ロータ支持部材は、前記駆動筒状部の径方向外側に、前記入力部材と同軸に配置された支持筒状部を有し、
前記入力部材の外周面と前記駆動筒状部の内周面との間に第一ワンウェイクラッチが配置され、前記駆動筒状部の外周面と前記支持筒状部の内周面との間に第二ワンウェイクラッチが配置され、
前記入力部材の軸方向における前記内燃機関側へ向かう方向を軸第一方向とし、前記軸第一方向とは反対方向を軸第二方向として、
前記支持筒状部は、前記駆動筒状部、前記第一ワンウェイクラッチ、及び前記第二ワンウェイクラッチの3つの部材の前記軸第二方向側の端面により構成される端面群よりも前記軸第二方向側まで延び、
前記入力部材が、前記端面群よりも前記軸第二方向側において径方向に延びる径方向延在部を有するとともに、前記支持筒状部の内周面よりも径方向内側であって前記軸方向における前記径方向延在部と前記端面群との間に形成される空間に油を供給する供給油孔を有する点にある。
本願において、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力(トルクと同義)を伝達可能に連結された状態を意味する。この概念には、2つの回転要素が一体回転するように連結された状態や、1つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態が含まれる。このような伝動部材には、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材(軸、歯車機構、ベルト等)が含まれ、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置(摩擦係合装置や噛み合い式係合装置等)が含まれても良い。
また、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
また、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
この特徴構成によれば、入力部材に設けられる供給油孔から、支持筒状部の内周面よりも径方向内側であって軸方向における径方向延在部と端面群との間に形成される空間に油を供給することができる。この空間は、駆動筒状部及びその両側の2つのワンウェイクラッチに対して、軸方向に隣接するように形成されている。よって、供給油孔から供給される油は、上記空間に貯留された後、2つのワンウェイクラッチに供給されることになる。従って、複雑な油路等を形成することなく、比較的簡略な構成により、2つのワンウェイクラッチの双方を適切に潤滑することができる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。
1つの態様として、前記駆動筒状部よりも径方向外側において、前記径方向延在部と前記支持筒状部とが対向隙間を隔てて対向して配置されており、前記対向隙間を通って流れる油の流量が、前記供給油孔を通って流れる油の流量よりも小さくなるように、前記供給油孔及び前記対向隙間が形成されていると好適である。
この構成によれば、径方向延在部と支持筒状部との間に対向隙間が存在するので、当該対向隙間を介して上記の空間から油を排出することができる。よって、油の適切な流通を確保できる。この場合において、供給油孔から流入する油の流量よりも対向隙間から流出する油の流量が小さいので、支持筒状部の内周面よりも径方向内側であって軸方向における径方向延在部と端面群との間に形成される空間に、適正量の油を貯留することができる。
1つの態様として、前記径方向延在部は、前記支持筒状部の対向内周面と径方向に対向する対向外周面を有し、前記対向隙間は、前記径方向延在部の前記対向外周面と前記支持筒状部の前記対向内周面との間の径方向の隙間であると好適である。
車両用駆動装置では、軸方向の累積クリアランスに比べて径方向の累積クリアランスが小さいことが一般的である。この点を考慮すれば、上記のように径方向延在部の対向外周面と支持筒状部の対向内周面との間の径方向の隙間として対向隙間を形成することで、当該対向隙間の大きさの管理が容易となる。その結果、対向隙間を通って流れる油の流量を容易に管理することができる。
1つの態様として、前記対向内周面と、前記支持筒状部における前記第二ワンウェイクラッチに当接する当接内周面とが、同一円筒面であると好適である。
この構成によれば、支持筒状部の対向内周面と当接内周面とを同一の工程で加工することができる。よって、加工精度を高く維持しつつ、製造工程の簡略化を図ることができる。
1つの態様として、前記入力部材に対して軸心を異ならせて配置されたポンプ軸を有するオイルポンプと、前記駆動筒状部と一体回転する駆動要素と、前記ポンプ軸と一体回転する被駆動要素と、前記駆動要素と前記被駆動要素とを駆動連結する連結要素と、をさらに備えると好適である。
この構成によれば、駆動要素、連結要素、被駆動要素、及びポンプ軸を介して、入力部材に対して軸心を異ならせて配置されたオイルポンプを駆動することができる。また、本構成のようにオイルポンプと駆動筒状部及びその両側の2つのワンウェイクラッチとが離間して配置される場合であっても、比較的簡略な構成により、2つのワンウェイクラッチの双方を適切に潤滑することができる。つまり、本発明は、上記のように入力部材に対して軸心を異ならせて配置されたオイルポンプを備える構成にも好適に適用可能である。
本発明に係る車両用駆動装置の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態に係る車両用駆動装置1は、車両の車輪Wの駆動力源として内燃機関E及び回転電機MGの双方を備えた車両(ハイブリッド車両)を駆動するための車両用駆動装置(ハイブリッド車両用駆動装置)である。具体的には、車両用駆動装置1は、1モータパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置として構成されている。
以下の説明では、特に明記している場合を除き、「軸方向L」、「径方向」、「周方向」は、入力軸Iの回転軸心(図2に示す軸心X)を基準として定義している。また、軸方向Lにおける内燃機関E側へ向かう方向を軸第一方向L1と定義し、その反対方向を軸第二方向L2と定義している。例えば回転電機MGから見て、軸方向Lの一方側である内燃機関E側(図2の右側)は軸第一方向L1側となり、その反対側(軸方向Lの他方側)である変速機構TM側(図2の左側)は軸第二方向L2側となる。なお、各部材についての方向は、それらが車両用駆動装置1に組み付けられた状態での方向を表す。また、各部材についての方向や位置等に関する用語は、製造上許容され得る誤差による差異を有する状態を含む概念である。
1.車両用駆動装置の概略構成
図1に示すように、車両用駆動装置1は、内燃機関Eに駆動連結される入力軸Iと、車輪Wに駆動連結される出力軸Oと、係合装置CLと、回転電機MGと、変速機構TMと、ギヤ機構Cと、差動歯車装置DFとを備えている。係合装置CL、回転電機MG、変速機構TM、ギヤ機構C、及び差動歯車装置DFは、入力軸Iと出力軸Oとを結ぶ動力伝達経路に、入力軸Iの側から記載の順に設けられている。これらは、ケース(駆動装置ケース)2内に収容されている。本実施形態では、入力軸Iが本発明における「入力部材」に相当する。
図1に示すように、車両用駆動装置1は、内燃機関Eに駆動連結される入力軸Iと、車輪Wに駆動連結される出力軸Oと、係合装置CLと、回転電機MGと、変速機構TMと、ギヤ機構Cと、差動歯車装置DFとを備えている。係合装置CL、回転電機MG、変速機構TM、ギヤ機構C、及び差動歯車装置DFは、入力軸Iと出力軸Oとを結ぶ動力伝達経路に、入力軸Iの側から記載の順に設けられている。これらは、ケース(駆動装置ケース)2内に収容されている。本実施形態では、入力軸Iが本発明における「入力部材」に相当する。
内燃機関Eは、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等)である。本実施形態では、内燃機関Eの出力軸である内燃機関出力軸(クランクシャフト等)が、入力軸Iに駆動連結されている。なお、内燃機関出力軸が、ダンパ等を介して入力軸Iに駆動連結されても良い。
係合装置CLは、入力軸Iと回転電機MGとを結ぶ動力伝達経路に設けられている。係合装置CLは、内燃機関Eに駆動連結される入力軸Iと回転電機MGとを選択的に駆動連結する。この係合装置CLは、車輪Wから内燃機関Eを切り離す内燃機関切離用係合装置として機能する。係合装置CLは、油圧駆動式の摩擦係合装置として構成されている。
回転電機MGは、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを果たすことが可能である。このため、回転電機MGは、蓄電装置(バッテリやキャパシタ等)と電気的に接続されている。回転電機MGは、蓄電装置から電力の供給を受けて力行し、或いは、内燃機関Eのトルクや車両の慣性力により発電した電力を蓄電装置に供給して蓄電させる。回転電機MGは、中間軸Mと一体回転するように駆動連結されている。この中間軸Mは、変速機構TMの入力軸(変速入力軸)となっている。
変速機構TMは、本実施形態では、複数の変速用係合装置を備え、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた自動有段変速機構である。なお、変速機構TMとして、変速比を無段階に変更可能な自動無段変速機構や、変速比の異なる複数の変速段を切替可能に備えた手動式有段変速機構等を用いても良い。変速機構TMは、中間軸Mに入力される回転及びトルクを、その時点における変速比に応じて変速するとともにトルク変換して、変速出力ギヤGoに伝達する。
変速出力ギヤGoは、ギヤ機構Cを介して差動歯車装置DFに駆動連結されている。差動歯車装置DFは、出力軸Oを介して車輪Wに駆動連結されている。差動歯車装置DFは、当該差動歯車装置DFに入力される回転及びトルクを左右2つの車輪Wに分配して伝達する。これにより、車両用駆動装置1は、内燃機関E及び回転電機MGの少なくとも一方のトルクを車輪Wに伝達させて車両を走行させることができる。
なお、本実施形態に係る車両用駆動装置1は、入力軸Iと中間軸Mとが同軸上に配置されるとともに、出力軸Oが入力軸I及び中間軸Mとは異なる軸上に互いに平行に配置された複軸構成とされている。このような構成は、例えばFF(Front Engine Front Drive)車両に搭載される車両用駆動装置1の構成として適している。
2.車両用駆動装置の各部の構成
図2に示すように、ケース2は、回転電機MG及び係合装置CL等の各収容部品の外周を覆う周壁21と、当該周壁21の軸第一方向L1側の開口を塞ぐ第一支持壁22を備えている。また、ケース2は、当該第一支持壁22よりも軸第二方向L2側において回転電機MGと変速機構TMとの間に配置される第二支持壁27を備えている。さらに、ケース2は、周壁21の軸第二方向L2側の端部を塞ぐ端部支持壁(図示せず)を備えている。
図2に示すように、ケース2は、回転電機MG及び係合装置CL等の各収容部品の外周を覆う周壁21と、当該周壁21の軸第一方向L1側の開口を塞ぐ第一支持壁22を備えている。また、ケース2は、当該第一支持壁22よりも軸第二方向L2側において回転電機MGと変速機構TMとの間に配置される第二支持壁27を備えている。さらに、ケース2は、周壁21の軸第二方向L2側の端部を塞ぐ端部支持壁(図示せず)を備えている。
第一支持壁22は、回転電機MGの軸第一方向L1側(内燃機関E側)を径方向及び周方向に延在している。第一支持壁22は、径方向内側の端部に、軸第二方向L2側(内燃機関E側とは反対側)に向かって軸方向Lに突出する円筒状の内側突出部23を有する。内側突出部23には軸方向Lの貫通孔が形成されており、この貫通孔に入力軸Iが挿通されている。これにより、入力軸Iは、第一支持壁22(内側突出部23)を貫通してケース2内に挿入されている。第一支持壁22と入力軸Iとの間には、シール部材が配置されている。また、第一支持壁22は、内側突出部23により、第一軸受B1を介して、ポンプ駆動機構50を構成する第一スプロケット53を径方向内側から回転可能に支持している。
第一支持壁22は、特定の周方向位置における径方向外側の端部近傍に、軸第二方向L2側に向かって軸方向Lに突出する円筒状の外側突出部24を有する。外側突出部24は、内側突出部23に対して径方向外側に中心軸を有する円筒状に形成されている。第一支持壁22は、外側突出部24により、第二軸受B2を介して、ポンプ駆動機構50を構成する第二スプロケット55を回転可能に支持している。第一スプロケット53と第二スプロケット55とにはチェーン54が巻きかけられている。また、チェーンカバー76が、第一スプロケット53、チェーン54、及び第二スプロケット55を覆うように、第一支持壁22に固定されている。
第一支持壁22は、軸第二方向L2側に向かって軸方向Lに突出する円筒状の中間突出部25を有する。中間突出部25は、外側突出部24よりも径方向内側の位置に、内側突出部23と同軸かつそれよりも大径に形成されている。第一支持壁22は、中間突出部25及びそれに取り付けられた中間支持部材25aにより、第三軸受B3を介して、ロータ支持部材30を回転可能に支持している。
第二支持壁27は、回転電機MG及び係合装置CLの軸第二方向L2側(変速機構TM側)を径方向及び周方向に延在している。第二支持壁27は、径方向内側の端部に、軸第一方向L1側に向かって軸方向Lに突出する円筒状の内端突出部28を有する。内端突出部28には軸方向Lの貫通孔が形成されており、この貫通孔に、スリーブ部材を介して中間軸Mが挿通されている。これにより、中間軸Mは、第二支持壁27を貫通する状態でケース2内に配置されている。
図2に示すように、第二支持壁27にオイルポンプOPが取り付けられている。オイルポンプOPは、入力軸I及び回転電機MGの回転軸心Xとは異なる軸上に配置されている。本実施形態では、軸方向Lに見て第一支持壁22の外側突出部24の中心に対応する位置を回転軸心(図2に示す軸心Y)として、オイルポンプOPが配置されている。オイルポンプOPとしては、例えば内接型ギヤポンプを用いることができる。もちろん、これ以外にも、例えば外接型ギヤポンプやベーンポンプ等を用いても良い。
オイルポンプOPは、ポンプ軸56に駆動連結されたポンプ本体部58と、ポンプ本体部58を収容するポンプハウジング59とを有する。ポンプハウジング59の一部は、第二支持壁27により形成されている。ポンプハウジング59の他の一部は、第一ハウジング部材59aと第二ハウジング部材59bとにより形成されている。第一ハウジング部材59aは、ポンプ本体部58(本例では互いに噛み合うギヤをそれぞれ有するインナーロータ及びアウターロータ)を収容する。第二ハウジング部材59bは、ポンプ本体部58の収容室を軸第二方向L2側から閉塞する。本実施形態では、第二ハウジング部材59bと第一ハウジング部材59aとが、第二支持壁27に対して軸第二方向L2側から固定されている。
第二支持壁27におけるポンプハウジング59を構成する部分には、軸方向Lの貫通孔が形成されており、この貫通孔にポンプ軸56が挿通されている。ポンプ軸56のポンプ本体部58側とは反対側の端部(軸第一方向L1側の端部)には、第二スプロケット55が一体回転するように駆動連結されている。本実施形態では、オイルポンプOPは、入力軸I(内燃機関E)及びロータ支持部材30(回転電機MG)のうちの回転数が高い方に駆動連結するように構成されている。この点に関しては、後述する。また、第二支持壁27には、径方向に延びるように第一油路P1が形成されている。第一油路P1は、オイルポンプOPから吐出された後に油圧制御装置(図示せず)で所定油圧(作動油圧)に調圧された油を、係合装置CLの作動油圧室Hに供給するための油路である。なお、オイルポンプOP以外に、専用の駆動モータによって駆動される電動ポンプが、車両用駆動装置1に備えられていても良い。
回転電機MGは、ケース2に固定されたステータStと、ケース2に対して回転可能に支持されたロータRoとを備えている。回転電機MGを構成する各部材は、入力軸I及び中間軸Mと同軸に配置されている。ステータStは、軸方向Lの両側に、ステータコアから軸方向Lに突出するコイルエンド部Ceを備えている。ロータRoは、ステータStの径方向内側に配置されている。また、ロータRoは、当該ロータRoから径方向内側に延びるロータ支持部材30を介して、ケース2に対して回転可能に支持されている。
図2及び図3に示すように、ロータRoを支持するロータ支持部材30は、ロータ保持部31と、支持板状部32と、支持筒状部33とを備えている。ロータ保持部31は、軸方向Lに延びる円筒状に形成され、永久磁石を内蔵する積層鋼板からなるロータRoを、径方向内側から保持する。ロータ保持部31は、ロータRoの内周面に接する本体部及びロータRoの側面に接する鍔部を有する略円筒状に形成されている。ロータ保持部31は、ロータRoに対して径方向内側及び軸第一方向L1側から接する状態で、ロータRoを保持している。ロータ保持部31は、係合装置CLの外側支持部材45と一体回転するように駆動連結されている。
支持板状部32は、ロータ保持部31における軸方向Lの所定位置(本例では中央部よりも第一支持壁22側の所定位置)から、径方向内側に延びる円環板状に形成されている。支持筒状部33は、ロータ保持部31よりも径方向内側を軸方向Lに延びる円筒状に形成されている。本実施形態では、支持筒状部33は、支持板状部32の径方向内側の端部から、軸第一方向L1側に向かって突出するように設けられている。ロータ保持部31と支持板状部32と支持筒状部33とは一体的に形成されている。支持筒状部33の径方向外側に、第三軸受B3が配置されている。第三軸受B3は、支持筒状部33の外周面に接するように配置されている。ロータ支持部材30は、支持筒状部33と中間突出部25に取り付けられた中間支持部材25aとの間に配置された第三軸受B3により、ケース2(第一支持壁22)に対して径方向に支持されている。
図2及び図3に示すように、軸方向Lにおけるロータ支持部材30と第一支持壁22との間に、回転センサ71が設けられている。回転センサ71は、回転電機MGのステータStに対するロータRoの回転位置を検出するためのセンサである。このような回転センサ71として、本例ではレゾルバを用いている。回転センサ71のセンサステータ72は、第一支持壁22の中間突出部25に固定されている。センサロータ73は、センサステータ72の径方向外側に配置されるとともに、支持ブラケット74に固定された状態で、ロータ保持部31の軸第一方向L1側の側面に固定されている。
図2及び図3に示すように、係合装置CLは、摩擦プレート41と、内側支持部材42と、外側支持部材45と、押圧部材49とを有する。係合装置CLを構成する各部材は、入力軸I及び中間軸Mと同軸に配置されている。係合装置CLは、回転電機MGのロータRoの径方向内側であって径方向に見てステータSt及びロータRoと重複する部分を有するように配置されている。なお、2つの部材の配置に関して、「ある方向に見て重複する部分を有する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを意味する。
摩擦プレート41は、対となる内側プレートと外側プレートとを有する。内側プレート及び外側プレートはそれぞれ複数枚ずつ備えられており、これらは軸方向Lに沿って交互に配置されている。
内側支持部材42は、内側プレートを径方向内側から支持する内側筒状部43と、当該内側筒状部43から径方向内側に延びる内側板状部44とを有する。内側筒状部43は、軸方向Lに沿って延びる円筒状に形成されている。内側筒状部43の外周部にスプライン係合された状態で、当該内側支持部材42により内側プレートが径方向内側から支持されている。内側板状部44は、内側筒状部43の軸第一方向L1側の端部から径方向内側に延びる円環板状の部材である。内側筒状部43と内側板状部44とは一体的に形成されている。内側板状部44は、径方向内側の端部において、入力軸Iのフランジ部(後述する径方向延在部68)に連結されている。
外側支持部材45は、外側プレートを径方向外側から支持する外側筒状部46と、当該外側筒状部46から径方向内側に延びる外側板状部47と、中間軸Mに連結される筒状連結部48とを有する。外側筒状部46は、軸方向Lに沿って延びる円筒状に形成されている。外側筒状部46の内周部にスプライン係合された状態で、当該外側支持部材45により外側プレートが径方向外側から支持されている。また、外側筒状部46は、ロータ支持部材30のロータ保持部31と一体回転するように駆動連結されている。外側筒状部46とロータ保持部31との係合部は、例えば、軸方向Lに延びる複数のスプライン歯どうしが噛み合うスプライン係合部として構成することができる。
外側板状部47は、外側筒状部46の軸第二方向L2側の端部から径方向内側に延びる円環板状の部材である。外側筒状部46と外側板状部47とは一体的に形成されている。筒状連結部48は、軸方向Lに沿って延びる円筒状に形成されている。筒状連結部48は、外側板状部47の径方向内側の端部において、当該外側板状部47に連結されている。筒状連結部48は、外側板状部47から軸第一方向L1側に向かって延びるように形成されている。筒状連結部48は、その内周部において、中間軸Mと一体回転するように駆動連結されている。
押圧部材49は、油圧制御装置(図示せず)から所定油圧の油が第一油路P1を通って作動油圧室Hに供給された際に、油圧に応じて軸方向Lに移動して摩擦プレート41を押圧するピストンとして機能する。例えばストロークエンド圧以上の圧に調整された油が作動油圧室Hに供給されると、押圧部材49は軸第一方向L1側に移動して複数の摩擦プレート41どうしを圧接する。これにより、係合装置CLが係合した状態となり、内燃機関E及び回転電機MGの双方のトルクにより車両を走行させるハイブリッド走行モードが実現される。一方、作動油圧室Hから油が排出されてストロークエンド圧未満の圧となると、押圧部材49は軸第二方向L2側に移動して摩擦プレート41どうしの圧接が解除される。これにより、係合装置CLが解放された状態となり、回転電機MGのトルクのみにより車両を走行させる電動走行モードが実現される。
上述したように、本実施形態では、オイルポンプOPは、内燃機関E及び回転電機MGのうち、回転数が高い方に駆動連結するように構成されている。このため、車両用駆動装置1は、入力軸I及びロータ支持部材30のうちの回転数が高い方の駆動力をポンプ本体部58に伝達してオイルポンプOPを駆動するためのポンプ駆動機構50を備えている。ポンプ駆動機構50は、2つのワンウェイクラッチF1,F2を介して入力軸I及びロータ支持部材30にそれぞれ駆動連結されたポンプ駆動部材51を有する。また、ポンプ駆動機構50は、ポンプ駆動部材51を構成する第一スプロケット53と、ポンプ軸56に固定された第二スプロケット55と、両スプロケット53,55に巻きかけられたチェーン54とを有する。本実施形態では、第一スプロケット53が本発明における「駆動要素」に相当し、第二スプロケット55が本発明における「被駆動要素」に相当し、チェーン54が本発明における「連結要素」に相当する。
図2及び図3に示すように、ポンプ駆動部材51は、軸方向Lに延びる円筒状の駆動筒状部52と、この駆動筒状部52と一体回転するように駆動連結された第一スプロケット53とを有する。駆動筒状部52は、入力軸Iの周囲を取り囲むように配置されている。すなわち、駆動筒状部52は、入力軸Iの径方向外側に、入力軸Iと同軸に配置されている。また、駆動筒状部52は、ロータ支持部材30の支持筒状部33によって周囲を取り囲まれた状態で配置されている。言い換えれば、支持筒状部33は、駆動筒状部52の周囲を取り囲むように配置されている。すなわち、支持筒状部33は、駆動筒状部52の径方向外側に、入力軸I及び駆動筒状部52と同軸に配置されている。駆動筒状部52は、入力軸Iの径方向外側において、入力軸Iと支持筒状部33との間に、径方向に見てこれらと重複する部分を有するように配置されている。
入力軸Iと駆動筒状部52との間には、第一ワンウェイクラッチF1が配置されている。第一ワンウェイクラッチF1としては、同軸に配置される内輪及び外輪と、これらの間で選択的に駆動力を伝達する駆動力伝達部材(ローラやスプラグ等)とを有するものを用いることができる。また、第一ワンウェイクラッチF1は、軸方向Lの両側部にそれぞれ配置された軸受を有する。すなわち、第一ワンウェイクラッチF1は、両端支持用軸受付きワンウェイクラッチとして構成されている。第一ワンウェイクラッチF1は、入力軸Iの外周面と駆動筒状部52の内周面とに接するように配置されている。第一ワンウェイクラッチF1は、入力軸I(内燃機関E)の回転数が駆動筒状部52の回転数よりも低い状態では相対回転を許容し、入力軸Iの回転数が上昇して駆動筒状部52の回転数に等しくなると相対回転を規制する。なお、入力軸Iの回転数は、内燃機関Eのトルクが伝達される方向を正方向として定義する。そして、入力軸Iと駆動筒状部52との相対回転が規制されると、入力軸Iと駆動筒状部52(ポンプ駆動部材51)とがロックされて一体回転する状態となる。
一方、駆動筒状部52と支持筒状部33との間には第二ワンウェイクラッチF2が配置されている。第二ワンウェイクラッチF2は、第一ワンウェイクラッチF1と同様に、両端支持用軸受付きワンウェイクラッチとして構成されている。第二ワンウェイクラッチF2は、駆動筒状部52の外周面と支持筒状部33の内周面とに接するように配置されている。第二ワンウェイクラッチF2は、ロータ支持部材30(回転電機MG)の回転数が駆動筒状部52の回転数よりも低い状態では相対回転を許容し、ロータ支持部材30の回転数が上昇して駆動筒状部52の回転数に等しくなると相対回転を規制する。なお、ロータ支持部材30の回転数は、回転電機MGの駆動トルク(正トルク)が伝達される方向を正方向として定義する。そして、ロータ支持部材30と駆動筒状部52との相対回転が規制されると、ロータ支持部材30と駆動筒状部52(ポンプ駆動部材51)とがロックされて一体回転する状態となる。
第一ワンウェイクラッチF1と第二ワンウェイクラッチF2とは、駆動筒状部52の両側(径方向の両側)に分かれて、径方向に見て互いに重複するように配置されている。これらは、実質的に同じ軸方向Lの位置(範囲)を占めるように配置されている。また、本実施形態では、第三軸受B3が、支持筒状部33の径方向外側において、径方向に見て2つのワンウェイクラッチF1,F2と重複するように配置されている。第三軸受B3は、2つのワンウェイクラッチF1,F2が占める軸方向Lの範囲内に全て収まる状態で配置されている。さらに、本実施形態では、回転センサ71が、第三軸受B3の径方向外側において、径方向に見て2つのワンウェイクラッチF1,F2及び第三軸受B3と重複する部分を有するように配置されている。
本実施形態では、ポンプ駆動部材51を構成する駆動筒状部52と第一スプロケット53とは、別部品として構成されている。駆動筒状部52と第一スプロケット53とは、一体回転するように駆動連結されている。本実施形態では、駆動筒状部52と第一スプロケット53とは、噛み合い係合により駆動連結されている。なお、スプライン係合等により駆動連結されても良い。これらは、両者にそれぞれ形成された溝部に係止されるスナップリングにより、軸方向Lの相対移動が規制された状態で駆動連結されている。第一スプロケット53は、第一支持壁22の内側突出部23の径方向外側に、第一軸受B1を介して回転可能に支持されている。
駆動筒状部52の両側の2つのワンウェイクラッチF1,F2は、駆動筒状部52に対する入力軸Iの相対回転の規制方向と、駆動筒状部52に対するロータ支持部材30の相対回転の規制方向とが互いに同一方向となるように構成されている。これら2つのワンウェイクラッチF1,F2が協働することで、入力軸I(内燃機関E)及びロータ支持部材30(回転電機MG)のうちの回転数が高い方と駆動筒状部52とが一体回転する。駆動筒状部52の回転は、第一スプロケット53、チェーン54、第二スプロケット55、及びポンプ軸56を介して、ポンプ本体部58(オイルポンプOPのインナーロータ)に伝達される。本実施形態では、このようなポンプ駆動機構50を備えることで、内燃機関E及び回転電機MGのうちの回転数の高い方のトルクによってオイルポンプOPが駆動される。これにより、ハイブリッド走行モード及び電動走行モードのいずれの走行モードの実現時にも、適切にオイルポンプOPを駆動して油を吐出することができる。オイルポンプOPにより吐出された油は、油圧制御装置(図示せず)を介して、係合装置CLや、変速機構TM内の変速用係合装置の係合の状態の制御のために供給される。また、装置各部の潤滑及び冷却のためにも供給される。
3.装置各部の潤滑構造及び冷却構造
図2〜図4に示すように、本実施形態では、車両用駆動装置1を構成する回転電機MGや係合装置CLの冷却や、各軸受B1〜B5の潤滑は、径方向内側から供給される油によって行われる。より具体的には、装置各部の潤滑及び冷却は、中間軸M及び入力軸Iの内部に形成された油路(これらの油路は、内側油供給部を構成する)を通って供給される油によって行われる。本実施形態では、同軸に配置される中間軸Mと入力軸Iとが、相対回転可能な状態で連結されている。中間軸Mは、軸第一方向L1側の端部が、入力軸Iの軸第二方向L2側の端部に形成された軸端孔部Iaに挿入されている。中間軸Mは、入力軸Iの軸端孔部Iaにシールされた状態で挿入されている。中間軸Mの外周面と入力軸Iの軸端孔部Iaの内周面との間には、シール部材82が設けられている。
図2〜図4に示すように、本実施形態では、車両用駆動装置1を構成する回転電機MGや係合装置CLの冷却や、各軸受B1〜B5の潤滑は、径方向内側から供給される油によって行われる。より具体的には、装置各部の潤滑及び冷却は、中間軸M及び入力軸Iの内部に形成された油路(これらの油路は、内側油供給部を構成する)を通って供給される油によって行われる。本実施形態では、同軸に配置される中間軸Mと入力軸Iとが、相対回転可能な状態で連結されている。中間軸Mは、軸第一方向L1側の端部が、入力軸Iの軸第二方向L2側の端部に形成された軸端孔部Iaに挿入されている。中間軸Mは、入力軸Iの軸端孔部Iaにシールされた状態で挿入されている。中間軸Mの外周面と入力軸Iの軸端孔部Iaの内周面との間には、シール部材82が設けられている。
図3に示すように、中間軸Mの内部には、周方向の異なる位置を軸方向Lに沿って延びる2つの油路(第二油路P2及び第三油路P3)が形成されている。これらの油路P2,P3には、油圧制御装置(図示せず)により所定油圧(循環圧)に調圧された油が供給される。第二油路P2は、中間軸Mの軸第一方向L1側の端部を軸方向Lに貫通するように形成された第一油孔61に接続されている。第二油路P2は、第一油孔61により軸第一方向L1側に向かって開口しており、この第一油孔61を介して入力軸Iの軸端孔部Iaに連通している。第三油路P3は、中間軸Mを径方向に貫通するように形成された第二油孔62に接続されている。第三油路P3は、第二油孔62により径方向外側に向かって開口している。このように、中間軸Mは、第二油路P2に接続された軸方向Lの第一油孔61と、第三油路P3に接続された径方向の第二油孔62とを有する。
本実施形態では、入力軸Iは、中間軸Mよりも軸第一方向L1側(内燃機関E側)において、軸端孔部Iaの内周面に開口する第三油孔63を有する。第三油孔63は、径方向に延びるように形成されている。また、第三油孔63は、周方向に複数設けられている。第三油孔63は、入力軸Iの外周面において、軸方向Lで第一ワンウェイクラッチF1と内側突出部23との間に開口している。第二油路P2から供給される油は、第一油孔61、軸端孔部Ia、及び第三油孔63を通って、入力軸Iの径方向外側に導かれる。この油は第一軸受B1に供給され、当該第一軸受B1を潤滑する。第一軸受B1は、本実施形態ではシール機能付軸受として構成されている。これにより、第一軸受B1よりも第一支持壁22側(言い換えれば、チェーンカバー76と第一支持壁22との間の空間内)への油の浸入が抑制されている。
第一軸受B1を潤滑した油は、駆動筒状部52と第一スプロケット53との噛み合い係合部のすきまを通り、駆動筒状部52の径方向外側へと導かれる。この油は、第三軸受B3の固定のために当該支持筒状部33に螺合されたナット35とチェーンカバー76との間を通って径方向に流れる。そして、第三軸受B3に供給され、当該第三軸受B3を潤滑する。また、油は、さらに中間突出部25と中間支持部材25aとの連結部のすきまを通り、ロータ保持部31の径方向内側の空間へと導かれる。なお、第三油孔63を通って入力軸Iの径方向外側に導かれた油は、ロータ保持部31の径方向内側の空間に至るまでの間に、第一ワンウェイクラッチF1や第二ワンウェイクラッチF2側へも浸透する。しかし、その浸透量は僅かであり、これら2つのワンウェイクラッチF1,F2を適切に潤滑できる程度に十分な量ではない。
本実施形態では、ロータ保持部31の側面に固定された支持ブラケット74は、その径方向内側から供給されてロータ保持部31の内周面に沿って軸方向Lに流れる油を捕集する油捕集部としても機能する。このため、支持ブラケット74は、ロータ保持部31に固定された状態で、径方向内側の端部が軸第二方向L2側に向かって開口するように配置されている。支持ブラケット74は、特定の周方向位置においてはロータ保持部31に固定されることなく、当該ロータ保持部31に対して隙間を隔てて配置されている(図2の下側及び図3を参照)。支持ブラケット74により捕集された油の一部は、ロータ保持部31との隙間を通って流れ、その径方向外側に配置された軸第一方向L1側のコイルエンド部Ceに供給される。
また、支持ブラケット74が固定された周方向位置においては、支持ブラケット74により形成される油捕集部は、図2の上側に示すように、ロータRoに形成されたロータ内油路に連通している。支持ブラケット74により捕集された油の一部は、このロータ内油路を通って流れ、軸第二方向L2側のコイルエンド部Ceにも供給される。本実施形態では、軸第二方向L2側のコイルエンド部Ceには、その周囲を覆うコイルエンドカバー78が取り付けられている。このため、軸第二方向L2側のコイルエンド部Ceに供給された油の飛散を抑制するとともに、その内部での油の滞留を促進することができる。よって、軸第二方向L2側のコイルエンド部Ceをさらに効率的に冷却することができる。
図3に示すように、第三油路P3を通って供給された油は、第二油孔62を通って中間軸Mの径方向外側へと導かれる。この油は、筒状連結部48と入力軸Iとの間に配置された第四軸受B4に供給され、当該第四軸受B4を潤滑する。また、本実施形態では、筒状連結部48は、中間軸Mとのスプライン連結部よりも軸第一方向L1側(内燃機関E側)に、第四油孔64を有する。第四油孔64は、径方向に延びるように形成されている。また、第四油孔64は、周方向に複数設けられている。中間軸Mの径方向外側へと導かれた油は、第四油孔64を通って、内側筒状部43の径方向内側の空間へと導かれる。
図3に示すように、本実施形態では、内側筒状部43は、当該内側筒状部43を径方向に貫通するように形成された貫通孔43aを有する。また、外側筒状部46は、当該外側筒状部46を径方向に貫通するように形成された貫通孔46a(図2を参照)を有する。内側筒状部43の径方向内側の空間へと導かれた油は、内側筒状部43の貫通孔43aを通って、複数の摩擦プレート41どうしの間へと導かれ、これらを冷却する。摩擦プレート41を冷却した後の油は、外側筒状部46の貫通孔46aを通って径方向外側に排出される。なお、軸第二方向L2側のコイルエンド部Ceには、その周囲を覆うコイルエンドカバー78が取り付けられている。このため、摩擦プレート41を冷却した後の比較的高温の油から、軸第二方向L2側のコイルエンド部Ceを遮蔽することができる。
図4に示すように、本実施形態では、入力軸Iは、径方向に延びる径方向延在部68を有する。径方向延在部68は、径方向及び周方向に延在するように形成されている。径方向延在部68は、軸方向Lに所定の厚みを有する円環板状に形成されている。径方向延在部68は、入力軸Iにおける軸第二方向L2側の端部に形成されている。径方向延在部68は、駆動筒状部52及びその両側の2つのワンウェイクラッチF1,F2に対して、内燃機関E側とは反対側(軸第二方向L2側)に、隙間を隔てつつ隣接して配置されている。径方向延在部68の径方向の長さは、駆動筒状部52及びその両側の2つのワンウェイクラッチF1,F2の全体の径方向の長さと同程度に設定されている。また、本実施形態では、径方向延在部68は、支持筒状部33の径方向内側に、径方向に見て支持筒状部33と重複する部分を有するように配置されている。
このような構成では、軸方向Lにおける径方向延在部68と駆動筒状部52との間であって支持筒状部33よりも径方向内側には、軸方向Lに扁平な環状空間(図4において符号「S」で表示)が形成される。本実施形態では、入力軸Iは、径方向延在部68よりも軸第一方向L1側(内燃機関E側)であって中間軸Mとの間のシール部よりも軸第二方向L2側(内燃機関E側とは反対側)に、第五油孔65を有する。第五油孔65は、径方向に延びるように形成されている。また、第五油孔65は、周方向に複数設けられている。第五油孔65は、入力軸Iの外周面において、軸方向Lで径方向延在部68と第一ワンウェイクラッチF1との間に開口している。第三油路P3及び第二油孔62を通って中間軸Mの径方向外側へと導かれた油は、第五油孔65を通って、上記環状空間へと導かれる。この環状空間は、油を一時的に貯留するための空間として機能し、この意味で“貯留空間S”と称することができる。第五油孔65は、貯留空間Sに油を供給するための油供給口として機能する。本実施形態では、第五油孔65が本発明における「供給油孔」に相当する。
本実施形態では、支持筒状部33は、支持板状部32の軸第二方向L2側の側面よりも軸第二方向L2側(係合装置CLの内側支持部材42側)に向かって突出する軸方向突出部33aを有する。軸方向突出部33aは、円筒状に形成されている。軸方向突出部33aは、支持筒状部33における径方向内側の端部に、支持筒状部33と同軸に形成されている。軸方向突出部33aは、径方向に見て、駆動筒状部52及び2つのワンウェイクラッチF1,F2とは重複することなく、入力軸Iの径方向延在部68と重複する部分を有するように配置されている。軸方向突出部33aは、径方向延在部68と対向するように配置されている。このような軸方向突出部33aを有することで、支持筒状部33は、駆動筒状部52及び2つのワンウェイクラッチF1,F2の3つの部材の軸第二方向L2側の端面により構成される端面群よりも軸第二方向L2側まで延びるように構成されている。軸方向突出部33aの径方向外側であって、軸方向Lで支持板状部32と内側板状部44との間には、第五軸受B5が配置されている。
軸方向突出部33aを含む支持筒状部33の内周面は、軸方向Lの両側の面取部を除き、平坦な円筒面として形成されている。支持筒状部33の内周面は、第二ワンウェイクラッチF2に当接する当接内周面33bと、径方向延在部68に対向する対向内周面33cとを含む。本実施形態では、これらの当接内周面33bと対向内周面33cとが同一円筒面として形成されている。すなわち、当接内周面33bと対向内周面33cとが、面一状に形成されている。このような構成を採用することで、支持筒状部33の当接内周面33bと対向内周面33cとを同一の工程で加工することができる。よって、加工精度を高く維持しつつ、製造工程の簡略化を図ることができる。
本実施形態では、円板状に形成された径方向延在部68の外周面は、支持筒状部33(軸方向突出部33a)に対向する対向外周面68aとなっている。対向外周面68aは、軸方向Lに延びる軸方向延在面である。入力軸Iのフランジ部としての径方向延在部68は、係合装置CLの内側支持部材42を構成する内側板状部44に接合されている。内側板状部44は、径方向延在部68に対して軸第二方向L2側から接合されている。内側板状部44の厚みは、径方向延在部68の厚みよりも薄い。これにより、互いに一体化される径方向延在部68及び内側板状部44は、全体として、軸方向Lに延びる対向外周面68aを有する階段状に形成されている。
径方向延在部68と支持筒状部33とは、対向隙間Gを隔てて対向して配置されている。本実施形態では、対向隙間Gは、径方向延在部68の対向外周面68aと支持筒状部33の対向内周面33cとの間の径方向の隙間である。この対向隙間Gは、貯留空間Sから油を排出するための油排出口として機能する。このため、第三油路P3及び第五油孔65を通って貯留空間Sに流入する油は、対向隙間Gを通って貯留空間Sから流出する。貯留空間Sから流出した油は、第五軸受B5に供給され、当該第五軸受B5を潤滑する。このとき、本実施形態では、対向隙間Gを通って流出する油の流量が第五油孔65を通って流入する油の流量よりも小さくなるように、第五油孔65及び対向隙間Gが形成されている。少なくとも、対向隙間Gの流路断面積の総和が、第五油孔65の流路断面積の総和よりも小さく設定されている。第五油孔65からの油の流入量の変動も考慮して、対向隙間Gを通って流出する油の流量が第五油孔65を通って流入する油の平均流量よりも十分に小さくなる(例えばその1/3以下となる)ように、第五油孔65及び対向隙間Gが形成されると好ましい。
なお、車両用駆動装置1では、ロータ支持部材30や内側支持部材42、外側支持部材45、ポンプ駆動部材51等の複数の部材が、軸受B1〜B5等を介して、ケース2に対して径方向及び軸方向Lに支持されている。これら複数の部材を回転可能に支持するため、車両用駆動装置1の各所には、それぞれ所定のクリアランスが設けられる。このようなクリアランスに関して、径方向の累積クリアランスは、軸方向Lの累積クリアランスに比べて小さいことが一般的である。このため、車両用駆動装置1の内部における各部材の径方向の潜在的移動幅は、軸方向Lの潜在的移動幅に比べて小さい。この点を考慮して、本実施形態では、上記のように径方向延在部68の対向外周面68aと支持筒状部33の対向内周面33cとの間の径方向の隙間として対向隙間Gを形成している。このようにすることで、対向隙間Gの大きさの管理が容易となり、対向隙間Gを通って流出する油の流量を容易に管理することができる。
このように、対向隙間Gが一種の“絞り部”として機能することで、第三油路P3及び第五油孔65を通って供給される油が、貯留空間Sに一時的に貯留されつつ対向隙間Gから排出される。このとき、貯留空間Sに貯留される比較的多量の油を、当該貯留空間Sに対して軸方向Lに隣接して配置された2つのワンウェイクラッチF1,F2に供給することができる。よって、これら2つのワンウェイクラッチF1,F2の双方を適切に潤滑することができる。
また、本実施形態では、内燃機関Eが停止する電動走行モードの実現時には、第二ワンウェイクラッチF2の相対回転が規制されて一体回転する一方、径方向内側に配置される第一ワンウェイクラッチF1は空転する。このため、貯留空間Sを有さず、入力軸Iに形成された第五油孔65から油を供給するだけでは、特に電動走行モードの実現時に、径方向内側に配置される第一ワンウェイクラッチF1の潤滑が不足しやすい。本実施形態では、貯留空間Sに貯留される油を利用することで、特に電動走行モードの実現時に潤滑が不足しがちとなる第一ワンウェイクラッチF1をも、適切に潤滑することができる。
このとき、駆動筒状部52及び2つのワンウェイクラッチF1,F2に対して内燃機関E側とは反対側において、貯留空間Sを形成するように入力軸Iに径方向延在部68を形成するだけで、2つのワンウェイクラッチF1,F2を適切に潤滑することができる。さらに、本実施形態では、係合装置CLの内側支持部材42を構成する内側板状部44に連結するための入力軸Iのフランジ部を利用して、径方向延在部68を構成している。つまり、入力軸Iに通常備えられるフランジ部を利用して、特別な部品を新たに追加することなく貯留空間Sを形成している。よって、製造コストの上昇を抑えつつ、2つのワンウェイクラッチF1,F2を適切に潤滑することができる。
4.その他の実施形態
最後に、本発明に係る車両用駆動装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
最後に、本発明に係る車両用駆動装置の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、径方向延在部68と支持筒状部33とが径方向の対向隙間Gを隔てて対向して配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば図5に示すように、対向隙間Gが軸方向Lの隙間として構成され、径方向延在部68と支持筒状部33とが軸方向Lの対向隙間Gを隔てて対向して配置されても良い。また、例えば対向隙間Gが軸方向L及び径方向の双方に対して交差する方向(傾斜した方向)の隙間として構成され、当該方向の対向隙間Gを隔てて径方向延在部68と支持筒状部33とが対向して配置されても良い。
(2)上記の実施形態では、支持筒状部33の内周面を構成する当接内周面33bと対向内周面33cとが同一円筒面として形成された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば図6に示すように、当接内周面33bと対向内周面33cとが、段付円筒面として形成されても良い。図示の例のように、対向内周面33cが当接内周面33bよりも大径に形成されても良い。この場合、対向隙間Gは、軸方向Lの隙間と径方向の隙間とを組み合わせたものとなる。これとは反対に、対向内周面33cが当接内周面33bに対して小径に形成されても良い。
(3)上記の実施形態では、オイルポンプOPが入力軸Iの回転軸心Xとは異なる軸上に配置された構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、オイルポンプOPが入力軸Iと同軸に配置されても良い。この場合において、オイルポンプOPは、2つのワンウェイクラッチF1,F2に対して軸方向Lに隣接して配置されても良い。また、本発明では、オイルポンプOPのレイアウトに関して特段の制約が課されないため、オイルポンプOPは、2つのワンウェイクラッチF1,F2に対して軸方向Lに離間して配置されても良い。
(4)上記の実施形態では、ポンプ駆動機構50が第一スプロケット53と第二スプロケット55とチェーン54とを有する構成を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、ポンプ駆動機構50が、駆動筒状部52と一体回転する第一プーリと、ポンプ軸56に固定された第二プーリと、これら2つのプーリに巻回されたベルトとを含んで構成されても良い。この場合、第一プーリが本発明における「駆動要素」に相当し、第二プーリが本発明における「被駆動要素」に相当し、ベルトが本発明における「連結要素」に相当する。或いは、ポンプ駆動機構50が、駆動筒状部52と一体回転する第一歯車部材と、ポンプ軸56に固定された第二歯車部材と、これら2つの部材に形成された各歯車に噛み合う歯車機構とを含んで構成されても良い。この場合、第一歯車部材が本発明における「駆動要素」に相当し、第二歯車部材が本発明における「被駆動要素」に相当し、歯車機構が本発明における「連結要素」に相当する。
(5)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。従って、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
本発明は、例えば1モータパラレル方式のハイブリッド車両用の駆動装置に利用することができる。
1 :車両用駆動装置
30 :ロータ支持部材
33 :支持筒状部
33a :軸方向突出部
33b :当接内周面
33c :対向内周面
50 :ポンプ駆動機構
51 :ポンプ駆動部材
52 :駆動筒状部
53 :第一スプロケット(駆動要素)
54 :チェーン(連結要素)
55 :第二スプロケット(被駆動要素)
56 :ポンプ軸
65 :第五油孔(供給油孔)
68 :径方向延在部
68a :対向外周面
E :内燃機関
MG :回転電機
Ro :ロータ
I :入力軸(入力部材)
OP :オイルポンプ
F1 :第一ワンウェイクラッチ
F2 :第二ワンウェイクラッチ
G :対向隙間
S :貯留空間
L :軸方向
L1 :軸第一方向
L2 :軸第二方向
30 :ロータ支持部材
33 :支持筒状部
33a :軸方向突出部
33b :当接内周面
33c :対向内周面
50 :ポンプ駆動機構
51 :ポンプ駆動部材
52 :駆動筒状部
53 :第一スプロケット(駆動要素)
54 :チェーン(連結要素)
55 :第二スプロケット(被駆動要素)
56 :ポンプ軸
65 :第五油孔(供給油孔)
68 :径方向延在部
68a :対向外周面
E :内燃機関
MG :回転電機
Ro :ロータ
I :入力軸(入力部材)
OP :オイルポンプ
F1 :第一ワンウェイクラッチ
F2 :第二ワンウェイクラッチ
G :対向隙間
S :貯留空間
L :軸方向
L1 :軸第一方向
L2 :軸第二方向
Claims (5)
- 内燃機関に駆動連結される入力部材と、ロータを有する回転電機と、前記ロータを支持するロータ支持部材と、オイルポンプに駆動連結されるポンプ駆動部材と、を備える車両用駆動装置であって、
前記ポンプ駆動部材は、前記入力部材の径方向外側に、前記入力部材と同軸に配置された駆動筒状部を有し、
前記ロータ支持部材は、前記駆動筒状部の径方向外側に、前記入力部材と同軸に配置された支持筒状部を有し、
前記入力部材の外周面と前記駆動筒状部の内周面との間に第一ワンウェイクラッチが配置され、前記駆動筒状部の外周面と前記支持筒状部の内周面との間に第二ワンウェイクラッチが配置され、
前記入力部材の軸方向における前記内燃機関側へ向かう方向を軸第一方向とし、前記軸第一方向とは反対方向を軸第二方向として、
前記支持筒状部は、前記駆動筒状部、前記第一ワンウェイクラッチ、及び前記第二ワンウェイクラッチの3つの部材の前記軸第二方向側の端面により構成される端面群よりも前記軸第二方向側まで延び、
前記入力部材が、前記端面群よりも前記軸第二方向側において径方向に延びる径方向延在部を有するとともに、前記支持筒状部の内周面よりも径方向内側であって前記軸方向における前記径方向延在部と前記端面群との間に形成される空間に油を供給する供給油孔を有する車両用駆動装置。 - 前記駆動筒状部よりも径方向外側において、前記径方向延在部と前記支持筒状部とが対向隙間を隔てて対向して配置されており、
前記対向隙間を通って流れる油の流量が、前記供給油孔を通って流れる油の流量よりも小さくなるように、前記供給油孔及び前記対向隙間が形成されている請求項1に記載の車両用駆動装置。 - 前記径方向延在部は、前記支持筒状部の対向内周面と径方向に対向する対向外周面を有し、
前記対向隙間は、前記径方向延在部の前記対向外周面と前記支持筒状部の前記対向内周面との間の径方向の隙間である請求項2に記載の車両用駆動装置。 - 前記対向内周面と、前記支持筒状部における前記第二ワンウェイクラッチに当接する当接内周面とが、同一円筒面である請求項3に記載の車両用駆動装置。
- 前記入力部材に対して軸心を異ならせて配置されたポンプ軸を有するオイルポンプと、
前記駆動筒状部と一体回転する駆動要素と、
前記ポンプ軸と一体回転する被駆動要素と、
前記駆動要素と前記被駆動要素とを駆動連結する連結要素と、
をさらに備える請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013174796A JP2015042532A (ja) | 2013-08-26 | 2013-08-26 | 車両用駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013174796A JP2015042532A (ja) | 2013-08-26 | 2013-08-26 | 車両用駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015042532A true JP2015042532A (ja) | 2015-03-05 |
Family
ID=52696284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013174796A Pending JP2015042532A (ja) | 2013-08-26 | 2013-08-26 | 車両用駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015042532A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109789764A (zh) * | 2016-10-06 | 2019-05-21 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 混合动力模块 |
JP2019078308A (ja) * | 2017-10-23 | 2019-05-23 | Nskワーナー株式会社 | 一方向クラッチ |
US11104216B2 (en) | 2017-03-28 | 2021-08-31 | Aisin Aw Co., Ltd. | Vehicle drive apparatus |
EP3839297A4 (en) * | 2019-01-11 | 2021-11-24 | Aisin Aw Co., Ltd. | VEHICLE DRIVE DEVICE |
-
2013
- 2013-08-26 JP JP2013174796A patent/JP2015042532A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109789764A (zh) * | 2016-10-06 | 2019-05-21 | 舍弗勒技术股份两合公司 | 混合动力模块 |
US11104216B2 (en) | 2017-03-28 | 2021-08-31 | Aisin Aw Co., Ltd. | Vehicle drive apparatus |
JP2019078308A (ja) * | 2017-10-23 | 2019-05-23 | Nskワーナー株式会社 | 一方向クラッチ |
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