JP2015042117A - 回転電機の冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステータのコイルを低コストで冷却できる回転電機の冷却構造を提供する。
【解決手段】ステータ80は、積層鋼板を積層して形成したコア体84aと、コア体の各端部の端面を覆う天壁83a1、83b1を有する2個のインシュレータ83a、83bと、コア体に2個のインシュレータで絶縁して巻回されたコイル85と、を有する複数のコア組立体84が円環状に整列して形成され、2個のインシュレータのうち少なくとも1個のインシュレータの天壁のコア体の端面と対向する対向面には、エアギャップ80xに開口しステータの内周面側と外周面側とを連通する冷却通路95、97が形成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、回転電機のステータのコイルの冷却構造に関する。
従来、回転電機のステータに巻回されるコイルの冷却構造として、例えば特許文献1に示す構造がある。特許文献1のコイルの冷却構造は、ステータおよびロータを収容するハウジングに通路を形成し、ハウジングの外側と内側を連通させるものである。これによって、ハウジングの外側に供給された冷却用の油をハウジングに形成された通路を介してハウジングの内側に導入し、コイル、およびコイルエンドに直接かけてコイルを冷却する。
特開2006−6047号公報
しかしながら、特許文献1に示す構造では、ハウジングに別途通路を形成しオイルポンプで冷却用の油を供給しなければならずコストがアップしてしまう。また、ハウジングに油を供給するための配管が必要となり、これによってもコストがアップしてしまう。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ステータのコイルを低コストで冷却できる回転電機の冷却構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る回転電機の冷却構造では、油を貯留するケースと、前記ケースに収容されるステータと、前記ケースに軸承されるロータと、を備え、前記ロータの回転によって前記ケース内に貯留される前記油を掻上げて前記ロータと前記ステータとの対向面間のエアギャップに前記油を保持する回転電機の冷却構造であって、前記ステータは、積層鋼板を積層して形成したコア体と、当該コア体の各端部の端面を覆う天壁を有する2個のインシュレータと、前記コア体に前記2個のインシュレータで絶縁して巻回されたコイルと、を有する複数のコア組立体が円環状に整列して形成され、
前記2個のインシュレータのうち少なくとも1個のインシュレータの前記天壁の前記コア体の端面と対向する対向面には、前記エアギャップに開口し前記ステータの内周面側と外周面側とを連通する冷却通路が形成される。
このような構成によって、ロータとステータとの対向面間のエアギャップに保持された油を遠心力によってインシュレータの天壁のコア体の端面と対向する対向面に設けられた冷却通路に流し込み、その後ステータの外周面側に排出した後、ケース内の油の貯留場所に環流させるという油の流路を形成することができる。これにより、冷却通路を流動する油がインシュレータを介してコイルから熱を奪いコイルを好適に冷却することができる。また、このように簡易な冷却構造であるので低コストに対応できる。
請求項2に係る請求項1に記載の回転電機の冷却構造では、前記天壁の対向面には前記ステータの半径方向に延在して前記ステータの円周方向における前記コア体の端面の両端縁部にそれぞれ当接する1対の第一リブが形成され、前記1対の第一リブの間に前記冷却通路が形成される。
このように、第一リブを設けることによりインシュレータの天壁の対向面をコア体の端面に当接させインシュレータを位置決めできるとともに、天壁の強度を保持してコイルを良好に巻回することができる。また、このように第一リブを設けても、天壁の対向面には冷却通路が形成できる。
請求項3に係る請求項2に記載の回転電機の冷却構造では、前記天壁の対向面には前記1対の第一リブから分岐して前記コア体の端面に当接する第二リブが形成され、前記第二リブは、前記前記天壁の対向面を前記ステータの軸線を含む任意の仮想平面で切断したとき、何れの切断面においても少なくとも1個の前記第二リブが存在するよう形成される。
これにより、天壁の対向面に冷却通路を確保しつつ、さらに第二リブの作用によって天壁の強度、特にステータの軸線を含む任意の仮想平面での曲げ強度を向上させることができる。
本実施形態を適用するハイブリッド車両の部分的な模式図である。 図1に示す電動モータ付近の断面図である。 電動モータのステータを構成する分割コアの斜視図である。 図3の分割コアのP視図である。 コア体とインシュレータとの関係を説明する図である。 上方インシュレータの対向面を説明する図である。 図4におけるA−A矢視断面図である。 冷却通路の別の態様を説明する図である。 変形例1の冷却通路およびリブを説明する図である。 変形例1の別の態様を説明する図である。
<概要>
本発明の実施形態は、乗用車、大型車両等のハイブリッド車両に適用したものである。図1は、ハイブリッド車両10の部分的な模式図である。図1において、実線による矢印は、各装置間をつなぐ油圧配管を示しており、破線による矢印は、制御用の信号線を示している。図2は、電動モータ20(本発明の回転電機に相当する)付近の断面図を示す。図2では、図の上方が車両搭載時における重力方向上方を示し、図の下方が重力方向下方を示している。また、図2では、図の左方がエンジン14側を示し、図の右方が変速機40側を示す。
<ハイブリッド車両10の説明>
図1に示すように、ハイブリッド車両10は、車両用駆動装置30と、変速機40(T/M)と、変速機40から出力された回転駆動力によって駆動される後側の左右駆動輪11、12とを有している。左右駆動輪11、12と車両用駆動装置30との間には、周知のディファレンシャル13が介在されている。なお、本実施形態のハイブリッド車両10は、後側の左右駆動輪11、12を駆動する後輪駆動車である。しかし、これに限定されるものではなく、適用車両は、前輪駆動車でもよいし、4輪駆動車でもよい。
図1に示すように、車両用駆動装置30は、エンジン14(EG)と、クラッチ装置15と、クラッチ作動機構26と、電動モータ20と、制御装置50(ECU)とを有する。
図1の破線矢印に示すように、制御装置50は、エンジン14と、電動モータ20と、変速機40と、制御弁70と、オイルポンプ78とを制御する。制御弁70およびオイルポンプ78は、クラッチ作動機構26の一部を構成している。電動モータ20は、車両の減速時等に電力の回生を行う発電機としても機能できる。オイルポンプ78は、電動式であるため、エンジン14が駆動していなくても作動油を供給するポンプ作用が発揮できる。図1において、実線の矢印はオイルポンプ78に接続される油圧通路を示し、破線は前述したように制御装置50に接続される信号線を示す。
図1示すように、エンジン14は、エンジン14により回転軸線L1(図2参照)回りで回転される出力軸14aを有している。そして、出力軸14aには、図略のフライホイールが連結されている。図1および図2に示すように、変速機40に設けられたトルクコンバータ41は、エンジン14の出力軸14aの駆動力により回転される入力軸42を有している。入力軸42は、変速機40の図略の変速ギヤ機構およびディファレンシャル13(図1参照)を介して左右駆動輪11、12に連結され、エンジン14の回転駆動力を左右駆動輪11、12に伝達して回転させる。なお、本実施形態においては、変速機40は、トルクコンバータ41を有した周知の自動変速機(AT)である。しかし、これに限らず、変速機は、マニュアルトランスミッション(MT)の変速機構を自動化したAMT(オートメイテッド マニュアル トランスミッション)でもよい。また、その他の変速機でもよい。
<クラッチ装置15について>
図2に基づきクラッチ装置15について説明する。クラッチ装置15は、湿式多板クラッチにより構成されており、入力軸21と、クラッチドラム22(シリンダ部材51および出力軸52によって構成される)と、摩擦プレート23と、セパレートプレート24とを有する。摩擦プレート23は、入力軸21に保持されている。セパレートプレート24は、クラッチドラム22に保持されている。摩擦プレート23およびセパレートプレート24は、対面しつつ交互に配置されており、互いに圧着させることで係合し接続状態とすることができ、且つ、互いに離間させることで係合解除し遮断状態とすることができる。
摩擦プレート23、セパレートプレート24、入力軸21、クラッチドラム22のそれぞれは、回転軸線L1回りを1周して形成され、回転軸線L1と同軸に配置されている。入力軸21は、図略のフライホイールにダンパ(図略)を介して連結されている。エンジン14が始動すると、出力軸14a、フライホイール、ダンパ、入力軸21および摩擦プレート23は、回転軸線L1回りで一体回転する。
図2に示すように、入力軸21は、軸部211と、延設部212と、保持部213とを有する。軸部211は、エンジン14の出力軸14aと同軸に配置されている。延設部212は、軸部211のうち変速機40側の軸端から径外方向に向って延設され、回転軸線L1を1周するリング状に形成されている。保持部213は、摩擦プレート23を保持するとともに、回転軸線L1に沿ってリング状に形成されている。保持部213の外周部には、複数の摩擦プレート23が、相対回転を規制され回転軸線L1に沿って相対移動可能に嵌合されている。
図2に示すように、クラッチドラム22は、筒状の固定筒部220と、第1延設部221と、内筒部222と、第2延設部223と、外筒部224と、を有する。固定筒部220は、変速機40の入力軸42の外周部にスプライン嵌合され、入力軸42と一体回転する。第1延設部221は、固定筒部220のうち、エンジン14側の端から径外方向に延設され形成されている。本実施形態においては、固定筒部220および第1延設部221によって出力軸52が構成されている。
内筒部222は、第1延設部221の外周端から回転軸線L1に沿って形成され、第2延設部223は、内筒部222のうち変速機40側の端から径外方向に沿って延設され形成されている。また、外筒部224は、第2延設部223の外周端から回転軸線L1に沿ってクラッチ装置15に向けて延設され形成されている。本実施形態においては、内筒部222、第2延設部223および外筒部224によってシリンダ部材51が構成されている。シリンダ部材51は、出力軸52に、一体的に設けられている。
外筒部224の先端内径部には、複数のセパレートプレート24が相対回転を規制され、回転軸線L1に沿って相対移動可能に嵌合されている。シリンダ部材51を構成する内筒部222、第2延設部223および外筒部224は、内部空間でドラム室230を形成する。
クラッチドラム22を構成する固定筒部220、内筒部222、外筒部224、ドラム室230は、回転軸線L1回りを1周するように形成されている。ピストン部材32は、ピストンストッパ229に当たるまで、ドラム室230内で、シリンダ部材51の内筒部222と外筒部224との間に、回転軸線L1方向に移動(摺動)可能に嵌合して設けられている。このように、ピストン部材32は、ドラム室230を油圧室34と油圧室34の反対側に配置されるバネ室38とに区画し形成している。
ピストン部材32は、ピストンストッパ229側の反対側に向って押圧部32aが突設されている。押圧部32aは、ピストン部材32が、押圧部32aの突設方向に向って移動されると摩擦プレート23およびセパレートプレート24を押圧し係合させる。
図2に示すように、ピストン部材32の内周面32cには環状溝が刻設されており、環状溝には例えばゴム製のオイルシール37が嵌入され、シリンダ部材51の内筒部222との間を液密にシールしている。バネ室38には、弾性部材33が配置され、ピストン部材32を回転軸線L1方向で、かつクラッチ装置15に向って付勢し移動させる。弾性部材33は、本実施形態においては、圧縮コイルバネである。ただし、これに限定されるものではなく、弾性部材33は、ゴムによって形成した弾性体や金属製の板ばね等、ピストン部材32を所定の付勢力で付勢することができれば、どのようなものでもよい。
このように、クラッチ装置15は、ノーマルクローズタイプのクラッチ装置である。つまり、クラッチ装置15は、エンジン14の駆動力を変速機40に伝達させる通常の状態では、弾性部材33の付勢力のみによって、ピストン部材32をクラッチ装置15方向に付勢して押圧し、摩擦プレート23およびセパレートプレート24を係合させ接続状態としている。
<クラッチ作動機構26について>
次に、クラッチ装置15を作動させるためのクラッチ作動機構26について説明する。図1、図2に示すように、クラッチ作動機構26は、シリンダ部材51(内筒部222、第2延設部223および外筒部224)、固定プレート31、ピストン部材32、弾性部材33、油圧室34、油圧室34が有する油路35、バネ室38、制御弁70およびオイルポンプ78等を有している。なお、上記において詳細に説明した構成については説明を簡略、または省略する。
円板状に形成されたシリンダ部材51の一部を構成する固定プレート31は、シリンダ部材51の内筒部222とピストン部材32の押圧部32aとの間に外周面31aおよび内周面31bが嵌合されている。そして、固定プレート31は、内筒部222の外周側の止め溝に嵌入されたCリング状の止め部材31xによって回転軸線L1方向の移動が規制されている。固定プレート31の外周面31aおよび内周面31bには、それぞれ環状溝が刻設されている。各環状溝には例えばゴム製のオイルシール43、44が嵌入され、ピストン部材32の押圧部32aおよび内筒部222との間を液密にシールしている。固定プレート31、内筒部222およびピストン部材32により、油圧室34が形成されている。つまり、油圧室34は、固定プレート31のうちクラッチ装置15に対して反対側(背面側)の表面310と、ピストン部材32のうちクラッチ装置15側の加圧面325との間に形成され、油圧室34に連通する油路35を有する。
ピストン部材32は、前述したとおり、ドラム室230内において、回転軸線L1に沿って移動可能に嵌合されている。図2に示すように、ピストン部材32は、互いに同軸的に形成された可動内筒部321および可動外筒部322と、両者を半径方向に沿って連結する加圧部323とを有する。ピストン部材32が、エンジン14側に向って移動すると、ピストン部材32の可動外筒部322の押圧部32aは、クラッチ装置15のセパレートプレート24を、摩擦プレート23に向けて移動させて係合させる。これに対して、ピストン部材32が、変速機40側に向って移動すると、ピストン部材32の可動外筒部322(押圧部32a)は、クラッチ装置15のセパレートプレート24から離間してセパレートプレート24と摩擦プレート23との係合を開放する。
弾性部材33は、コイルバネで形成され、ピストン部材32の背面とシリンダ部材51との間に形成されたバネ室38内に配置されている。複数の弾性部材33は、回転軸線L1まわりで周方向にほぼ均等な間隔を隔てて配置されている。
制御弁70は、図1に示すように、ソレノイド70aおよび付勢部材70cにより第1位置P1と第2位置P2とに切り換えられる。図1における制御弁70は、第2位置P2に位置している。
オイルポンプ78が作動しているとき、制御装置50により制御弁70が第1位置P1に切り換えられると、油圧室34は、油路35、通路73cを介してオイルポンプ78の吐出ポート78aに連通する。これにより、オイルポンプ78の吐出ポート78aから油が油圧室34に供給される。つまり、オイルポンプ78の油が吐出ポート78a、通路73c、油路35、環状溝352、貫通口353を介して油圧室34に供給され、油圧室34の内圧を増圧させる。このとき、制御弁70の絞り71の作用によって、吐出ポート78aから吐出され油圧室34に供給される作動油Fの油圧は一定の値となる。絞り71から排出された作動油Fはリザーバタンク72に排出される。そして、ピストン部材32を、変速機40方向に移動させ、クラッチ装置15を遮断状態とする。この結果、エンジン14の出力軸14aと変速機40の入力軸42との連結は遮断され、出力軸14aの駆動力は変速機40の入力軸42に伝達されなくなる。
制御弁70が第1位置P1から第2位置P2に切替えられると、油圧室34の作動油Fは油路35、通路73cを介してリザーバタンク72に排出される。これにより、バネ室38に有している弾性部材33の付勢力によってピストン部材32をエンジン14側に移動させクラッチ装置15を接続状態とする。
<電動モータ20について>
図1に示すように、クラッチ装置15と変速機40とをつなぐ駆動力伝達経路には、電動モータ20(本発明の回転電機に相当する)が設けられている。図2に示すように、電動モータ20は、ステータ80とロータ82とを有する。ロータ82の外周面がステータ80の内周面(半径方向内方)に対向するように同軸で配置されている。このとき、ステータ80は、後述するケース9(詳細にはケース9の第2ケース92)の内周側に固定されて収容され、後に詳述するインシュレータ83を介して鉄心である積層鋼板が積層されたコア体84aに巻回された励磁巻線85(本発明のコイルに相当する。以降、コイル85と称す)を有する。ロータ82はステータ80の内周側にステータ80の内周面と隙間80x(本発明のエアギャップに相当する)を介して同軸的に配置されている。このとき、隙間80xの大きさは、通常の電動モータの設計手法に基づき任意に設定される程度の大きさでよい。隙間80xの大きさの一例としては、例えば0.8mm程度の大きさでよい。ただし、隙間80xの大きさは、任意に設定可能であり限定されるものではない。
ロータ82は、クラッチドラム22の外筒部224の外周側において、取付具89aおよびブラケット89cにより固定されている。このため、ロータ82はクラッチドラム22と共に回転軸線L1回りで一体回転する。ステータ80のコイル85に、励磁電流が給電されると、回転磁界が回転軸線L1回りで発生し、ロータ82、クラッチドラム22、および変速機40の入力軸42が回転し、変速機40を介して車両の左右駆動輪11、12が回転する。
図2に示すように、ケース9はクラッチ装置15、クラッチ作動機構26、電動モータ20、トルクコンバータ41の一部等を収容する。ただし、トルクコンバータ41は、図2では省略してある。ケース9は、エンジン14側から順に、第1ケース91と、第1ケース91に連結された第2ケース92と、第2ケース92に連結された図略の第3ケースとを有する。第1ケース91は、半径方向内方に沿って延設された第1壁910を有する。第2ケース92は、半径方向内方に沿って延設された第2壁920と、第2壁920の内周部において回転軸線L1に沿って延設された固定筒部94とを有する。
図2に示すように、この固定筒部94を介してクラッチドラム22が配置されている。クラッチドラム22を回転可能に支持する軸受96aが、固定筒部94とクラッチドラム22との間に設けられている。このため第2ケース92の固定筒部94に対して、クラッチドラム22、ロータ82および入力軸42は回転軸線L1まわりで一体回転可能である。さらに、固定筒部94には、クラッチ装置15を接続および遮断させる油路35が形成されている。
図2に示すように、第2ケース92の外壁筒部92xの内側には電動モータ20のステータ80がステータリング81を介して固定されている。また第1壁910および第2壁920は互いに対向している。
ケース9は、ステータ80、ロータ82およびクラッチ装置15を収容するとともに、クラッチ装置15を作動させるための作動油F(本発明に係る油に相当)を貯留する部材である。ここで、作動油Fは、変速機40のギヤ等を潤滑するための潤滑油であるATF(Automatic Transmission Fluid)と同一のものである。
ケース9の重力方向下方に貯留される作動油F(ATF)は、電動モータ20が作動していないときには、ロータ82とステータ80との境界面、つまり隙間80xの下端から例えば約20mm上方まで貯留されている(図2の油面高さOL参照)。ただし、作動油Fの境界面からの高さ約20mmはあくまで一例であって、これに限定されるものではない。この状態でロータ82が回転を開始すると、ロータ82のうち作動油Fに浸漬された部分が作動油Fを掻上げ、これによって貯留される作動油Fの油面高さOLは下降する。そして、ロータ82の掻上げによって作動油Fの油面高さOLは、やがてロータ82とステータ80との境界面の下端まで下降し、それ以降は境界面の下端位置で維持される。そして、このようにロータ82の回転によって作動油Fが掻上げられるとき、ロータ82とステータ80との間の隙間80x(エアギャップ)の多くの部分には作動油Fが充満されることが発明者によって確認された。本発明では、このようにロータ82の回転時に隙間80xに充満される作動油Fをステータ80が有するコイル85の冷却に利用するものである。
<ステータ80の冷却構造について>
ステータ80の冷却構造について詳細に説明する。まず、電動モータ20について簡単に説明する。前述したように、ロータ82の外周面はステータ80の内周面(半径方向内方)に対向するように同軸で配置されている。前述したように、このとき、ステータ80の内周面とロータ82の外周面との間には所定の隙間80x(エアギャップ)を有している。
ステータ80は、第2ケース92の外壁筒部92xの内周面に複数(例えば30個)の分割コア84(本発明のコア組立体に相当する。図3参照)が、磁路の一部を構成する前述のステータリング81(図2参照)を介して円環状に整列して均等な位置に保持されている。ステータ80は、図略の3つの外部端子から供給された電力を各分割コア84に通電してステータ80に前述の回転磁界を発生させる。これにより、ロータ82はステータ80に対して回転する。
図3、図4に示すように、分割コア84は、積層鋼板が積層されて形成されるコア体84aと、上方インシュレータ83aと、下方インシュレータ83bと、コイル85とを備えている。そして、分割コア84が複数(例えば30個)円環状に整列して配置され、外周面がステータリング81の外周面に圧入または接着固定等されてステータ80がリング状に構成されている。
図5に示すように、コア体84aは、略T字状の硅素鋼板(積層鋼板)を積層して構成され、磁路の一部を構成するとともに、各インシュレータ83a、83bを介してコイル85が巻回される部材である。
各インシュレータ83a、83bは、コイル85とコア体84aとの間を絶縁するための樹脂からなる部材である。図5に示すように各インシュレータ83a、83bは、ステータ80の径方向に突出するコア体84aのティース84cの外周面を両端(図5においては上下)から覆うように配設されている。
上方インシュレータ83aは、天壁83a1と天壁83a1の両端から下方に垂下した側壁83a2、83a3とを有している。なお、このときの下方とは、図5における下方であり、車両搭載状態とは関係ない。分割コア84が整列して円環状に組み付けられステータ80が形成されたときには側壁83a2、83a3は、ステータ80の円周方向における天壁83a1の両端にそれぞれ配置される。
上方インシュレータ83aの天壁83a1、側壁83a2および側壁83a3の両端部には、天壁83a1、側壁83a2および側壁83a3と略直交するように鍔部83a5、83a6がそれぞれ設けられている。鍔部83a5、83a6は、上方インシュレータ83aが覆うコア体84aのティース84c側とは反対方向に延設されている。
また、下方インシュレータ83bは、天壁83b1と天壁83b1の両端から上方に立垂した側壁83b2、83b3とを有している。なお、このときの上方とは、図3における上方であり、車両搭載状態とは関係ない。分割コア84が整列して円環状に組み付けられステータ80が形成されたときには側壁83b2、83b3は、ステータ80の円周方向にそれぞれ配置される。
下方インシュレータ83bの天壁83b1、側壁83b2および側壁83b3の両端部には、天壁83b1、側壁83b2および側壁83b3と略直交するように鍔部83b5、83b6がそれぞれ設けられている。鍔部83b5、83b6は、下方インシュレータ83bが覆うコア体84aのティース84c側とは反対方向に延設されている。
上方インシュレータ83aがコア体84aに組み付けられたとき、上方インシュレータ83aの天壁83a1の裏面である対向面83a4は、コア体84aの積層方向における上方の端部の端面84a1と対向する。また、下方インシュレータ83bがコア体84aに組み付けられたとき、下方インシュレータ83bの天壁83b1の裏面である対向面83b4は、コア体84aの積層方向における下方の端面84a2と対向する。
上方インシュレータ83aの天壁83a1の対向面83a4には図3、図5、図6に示すような各冷却通路95、97が形成されている。対向面83a4において各冷却通路95、97の間にはステータ80の半径方向に延在するリブ56が突設されている。また、図6に示すように対向面83a4のステータ80における円周方向両端にはステータ80の半径方向に延在するリブ57、58(本発明の1対の第一リブに相当する)がそれぞれ突設されている。つまり、各冷却通路95、97のステータ80における円周方向両端にリブ57、58がそれぞれ突設されている。
リブ56、57、58では、突設された各リブ56、57、58のコア体84a側の端面がコア体84aの積層方向における上方(図5における)の端面84a1と当接する。つまり、リブ57、58はステータ80の円周方向において端面84a1の両端縁部に当接する。リブ56は、両端縁部の間で端面84a1と当接する。このように、対向面83a4にリブ56、57、58を設けることにより、各冷却通路95、97を形成しつつ、天壁83a1の強度を向上させることができる。これにより、天壁83a1の表面にコイル85を巻回したときに天壁83a1が変形することを防止することができる。
また、図2、図3、図7に示すように、分割コア84において、各冷却通路95、97の一方の開口部95a、97aは、分割コア84の内周面側、即ち、ステータ80の内周面側であって、分割コア84(ステータ80)の内周面とロータ82の外周面との間に形成される隙間80xに接続される空間A1に開口されている(図2、図7参照)。つまり、開口部95a、97aは、空間A1を介して隙間80xに開口されている。また、各冷却通路95、96の他方の開口部95b、97b(図2、図7参照)は、分割コア84の外周面側、即ち、ステータリング81の内周面側の空間A2に開口されている。つまり、開口部95b、97bは、空間A2に接続される作動油Fが貯留される貯留部79に空間A2を介して開口されている。
また、図3、図5に示すように天壁83b1の対向面83b4にも天壁83a1の対向面83a4に形成された各冷却通路95、97と同様の各冷却通路98、99が形成されている。これに伴い、天壁83b1の対向面83b4には、天壁83a1の対向面83a4に設けられたリブ56、57、58と同様のリブ61および62、63(本発明の1対の第一リブに相当する)がそれぞれ形成されている。リブ61、62、63を設けることにより、各冷却通路98、99を形成しつつ、天壁83b1の強度を向上させることができる。これにより、天壁83b1の表面にコイル85を巻回したときに天壁83b1が変形することを防止することができる。
なお、上記において各リブ56、57、58、61、62、63の突設高さおよびステータ80における円周方向の幅については、任意に設定すればよい。例えば、コイル85に対する冷却能力を向上させるため、各冷却通路95、97、98、99を流れる作動油Fの流量を大きくしたければ突設高さを高くするとともに円周方向の幅を小さくすればよい。また、各インシュレータ83a、83bの天壁83a1および天壁83b1の強度をより向上させたければ、各リブの円周方向の幅を大きくするよう設定すればよい。
分割コア84において、天壁83b1に設けられた各冷却通路98、99の一方の開口部98a、99a(図3参照)は、分割コア84の内周面側、即ち、ステータ80の内周面側であって、隙間80x(エアギャップ)に接続される空間A3に開口されている(図2、図3、図7参照)。つまり、開口部98a、99aは、空間A3を介して隙間80xに開口されている。また、各冷却通路98、99の他方の開口部98b、99bは、分割コア84の外周面側、即ち、ステータリング81の内周面側の空間A4に開口されている(図2、図7参照)。つまり、開口部95b、97bは、空間A4に接続される作動油Fが貯留される貯留部79に空間A4を介して開口されている。
コイル85は、電流が流れることで回転磁界を発生する線材からなる部材である。コイル85は、コア体84aに組み付けられた各インシュレータ83a、83bの天壁83a1、側壁83a2、側壁83a3の外周面および天壁83b1、側壁83b2、側壁83b3の外周面に巻回されている。このとき、コイル85は、各インシュレータ83a、83bが有する鍔部83a5、83a6および83b5、83b6の間で巻回されている。コイル85は、周知であるU相コイル、V相コイル、W相コイル(図略)からなり、これらをY結線して構成されている。U相コイル、V相コイル、W相コイルの端部には、貫通孔の形成された圧着端子(図略)が圧着されている。
このように構成されたステータ80は、ステータリング81の端部が、ボルトによって第2ケース92に固定されている。
ロータ82は、ステータ80の発生する回転磁界と鎖交することでトルクを発生する部材である。ロータ82は、ロータコア64と、マグネット65と、ブラケット89cとを備えている。
ロータコア64は、磁路の一部を構成するとともに、マグネット65が収容される円環状の部材である。ロータコア64は、円環状の硅素鋼板を積層して構成されている。ロータコア64の外周部には、軸方向に貫通する貫通孔67が、周方向に複数設けられている。
マグネット65は、磁束を発生する板状の部材である。マグネット65は、ロータコア64の貫通孔67に収容されている。マグネット65は、ロータコア64の外周面に、周方向に交互に異なる磁極が形成されるよう、板厚方向に着磁されている。
ブラケット89cは、貫通孔67に収容されたマグネット65を保持するとともに、ロータコア64をクラッチドラム22に固定するための円環状の部材である。ブラケット89cは、ロータコア64の軸方向端面に固定部材66を介して固定されている。なお、ロータ82およびクラッチドラム22の回転数は、図2に示す周知のレゾルバ68によって検出される。
<ハイブリッド車両用駆動装置30の動作について>
次に、図1および図2を参照してハイブリッド車両用駆動装置30の動作について簡単に説明する。図1において、制御装置50は、アクセル開度センサ等の検出結果に基づいてエンジン14、電動モータ20およびオイルポンプ78を制御する。エンジン14の駆動力によって走行する場合、制御装置50は、図2に示す油圧室34に油圧が加わらないようにクラッチ作動機構26(制御弁70、オイルポンプ78)を制御する。弾性部材33は、ピストン部材32を前方に押圧している。これにより、摩擦プレート23とセパレートプレート24とが係合される。制御装置50は、所定の駆動力を出力するようにエンジン14を制御する。エンジン14の駆動力は、入力軸21、クラッチ装置15を介して変速機40に伝達される。変速機40に伝達されたエンジン14の駆動力は、ディファレンシャル13を介して駆動輪11、12に伝達され、車両がエンジン14の駆動力によって走行する。このとき、電動モータ20は、エンジン14の駆動力によって回転し、発電機として機能する。
一方、電動モータ20の駆動力によって走行する場合、制御装置50は、図2に示す油圧室34に所定の油圧が加わるようにオイルポンプ78を制御する。油圧室34に油圧が加わると、ピストン部材32が油圧による押圧力によって後方に移動する。それに伴って、摩擦プレート23とセパレートプレート24とが離間し係合が解除される。制御装置50は、所定の駆動力を出力するように電動モータ20を制御する。電動モータ20の駆動力は、変速機40、ディファレンシャル13を介して駆動輪11、12に伝達され、車両が電動モータ20の駆動力によって走行する。
<電動モータ20の冷却構造の作用について>
次に電動モータ20の冷却構造の作用について説明する。上記において、ロータ82が回転軸線L1回りに回転すると、その回転によって、ケース9の内部(下方)に貯留された作動油Fがケース9の内部に飛散される。また、それと同時に、ロータ82の回転時には、ロータ82とステータ80との間の隙間80x(エアギャップ)には、作動油Fが充満される。このとき、隙間80xに充満された作動油Fには、ロータ82の回転の影響によって遠心力が作用している。このため、隙間80xに充満された作動油Fは、ロータ82の半径方向外側方向に向う力を受けながら、その時点で移動可能な方向である回転軸線L1の前後何れかの方向に向って流れる(図7矢印参照)。
やがて、作動油Fの流れは、ステータ80を構成する分割コア84のコア体84aの両端面84a1、84a2を越える。本実施形態では、コア体84aの端面84a1を越えた位置に、上方インシュレータ83aの各冷却通路95、97の開口部95b、97bが開口する空間A1が設けてある。また、コア体84aの端面84a2を越えた位置に、下方インシュレータ83bの各冷却通路98、99の開口部98b、99bが開口する空間A3が設けてある(図7参照)。
そこで、作動油Fは隙間80xを飛び出し空間A1および空間A3に流出すると、作動油Fに作用する遠心力の影響によって、ロータ82の半径方向外方に開口する開口部95a、97a、98a、99aを介して各冷却通路95、97、98、99に流れ込む。そして、図7の矢印で示すように各冷却通路95、97、98、99に流れ込んだ作動油Fは、上下方インシュレータ83a、83bの各壁の各外周面に巻回されているコイル85の熱を各壁を介して奪いコイル85を冷却する。
各冷却通路95、97、98、99の出口側(ステータ80の半径方向外周側)には、開口部95b、97b、98b、99bがそれぞれ設けられている(図2、図7参照)。開口部95b、97b、98b、99bは、作動油Fが貯留される貯留部79に接続(連通)する空間A2、A4に開口している。これにより、コイル85の熱を奪い昇温した作動油Fは、開口部95b、97b、98b、99bを介して空間A2、A4に排出される。そして、空間A2、A4に排出された作動油Fは、重力によって落下し再び作動油Fの貯留部79に環流され冷却されて、以降の冷却に備えることができる。
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、ロータ82とステータ80との対向面間のエアギャップ80x(隙間)に保持された油(作動油F)は、遠心力によって上下方インシュレータ83a、83bの各天壁83a1、83b1に設けられた各冷却通路95、97、98、99に流れ込む。その後、流れ込んだ作動油Fを、ステータ80の外周側に排出する。このようにすることで、ケース9内の作動油Fの貯留部79に作動油Fを環流させることができる。これにより、各冷却通路95、97、98、99を流れる作動油Fが各インシュレータ83a、83bを介してコイル85から熱を奪いコイル85を好適に冷却することができる。このように、複雑な構造を設ける必要がないため低コストで対応できる。
また、本実施形態では、各冷却通路95、97、98、99が形成された天壁83a1および天壁83b1の各対向面83a4および83b4におけるステータ80の円周方向両端にはステータ80の半径方向に延在する1対のリブ57、58および62、63(第一リブ)がそれぞれ形成されている。このように、1対のリブ57、58および62、63を設けることにより各インシュレータ83a、83bの各天壁83a1、83b1の各対向面83a4、83b4をコア体84aの各端面84a1、84a2に対向させて当接させ各インシュレータ83a、83bを位置決めできるとともに、各天壁83a1、83b1の強度を保持してコイル85を良好に巻回することができる。また、このようにリブ57、58、62、63を設けても、各天壁83a1、83b1の各対向面83a4、83b4に各冷却通路95、97、98、99を形成することができる。
なお、本実施形態では、各冷却通路95、96および各冷却通路98、99を各天壁83a1、83b1にそれぞれ2本ずつ設けた。しかし、この態様に限らず、図8に示すように、中央のリブ56、61を廃止し各冷却通路101、102を1本ずつ設けるようにしてもよい。なお、図8は各天壁83a1、83b1の各対向面83a4、83b4のみを正面から見た図である。
また、このとき、冷却通路は、各天壁83a1、83b1のうち、いずれか一方だけ1本とし、他方は2本のままとしてもよい。さらには、各天壁83a1、83b1の一方のみに冷却通路を設け、他方には冷却通路を設けないようにしてもよい。さらに、各天壁83a1、83b1の各対向面83a4、83b4に、冷却通路をそれぞれ3本ずつ設けてもよいし、冷却通路を3本を越えて設けてもよい。いずれの態様によっても相応の効果は期待できる。
<変形例1>
次に、変形例1について図9に基づき説明する。変形例1では上記実施形態に対して、冷却通路およびリブの形状のみ異なり、他の部分については上記実施形態と同様である。よって、変更点のみ説明し、同様部分については、説明を省略する。変形例1では、各天壁83a1、83b1の少なくとも一方に、蛇行した冷却通路103を1本のみ設ける(図9の作動油Fの流れを示す矢印参照)。なお、図9は天壁83a1および天壁83b1の各裏面である対向面83a4、83b4のみを正面から見た図である。
冷却通路103は、4本のリブ57(63)、58(62)、111、112によって形成されている。リブ111、112(本発明の第二リブに相当する)は、矢印方向に向い冷却通路103を流れる作動油Fの流れをスムーズなものとするため、1対の第一リブであるリブ57(63)、58(62)と為すそれぞれの角度が90度よりも大きな角度αとなるようリブ57(63)、58(62)から分岐され配置されている。角度αの大きさは、実験結果等に基づき任意に設定すればよい。リブ111、112は、回転軸線L1を含みステータ80の半径方向に延在する任意の仮想平面によって切断したとき、常に、リブ111および112のうちの何れかのリブが切断面に現れるよう(存在するよう)ステータ80の円周方向においてリブ111、112の各先端がオーバーラップするよう配置されている。なお、リブ57(63)、58(62)についても、ステータ80における円周方向の所定の円周線と平行な任意の円周線を含み回転軸線L1方向に延在する任意の仮想曲面によって切断したとき、常に、リブ57(63)、58(62)が切断面に現れるようになっている。
これにより、上下方インシュレータ83a、83bの各天壁83a1、83b1の強度は、コイル85の巻き方向だけでなく様々な方向からの負荷にも対応でき、強度的に信頼性が向上する。なお、変形例1においても、冷却通路103および各リブ57(63)、58(62)、111、112は、各天壁83a1、83b1の各対向面83a4、83b4の少なくとも一方に設けるだけでもよい。これによっても相応の効果が得られる。
なお、冷却通路は、変形例1の形状に限らず図10に示すような形状でもよい。図10は、上記本実施形態の各冷却通路95、97、98、99に対し、変形例1のリブ111および112と同様のリブ113〜116(第二リブ)を設けたものである。これによっても変形例1と同様の効果が得られる。ただし、これらの冷却通路形状およびリブ形状は上記形状に限定されるものではない。特に第二リブは、冷却通路を塞がず、かつ、回転軸線L1を含みステータ80の半径方向に延在する任意の仮想平面によって各天壁83a1、83b1を切断したときに、常に何れかのリブが切断面に現れるよう(存在するよう)に配置すればどのようにリブを設定し配置してもよい。
また、図9および図10において、各リブ111、112および113〜116を、リブ57(63)、58(62)に対して角度αではなく直交するよう分岐させてもよい。これによっても相応の効果は期待できる。
9・・・ケース、10・・・ハイブリッド車両、13・・・ディファレンシャル、14・・・エンジン、15・・・クラッチ装置、20・・・回転電機(電動モータ)、40・・・変速機、50・・・制御装置、70・・・制御弁、80・・・ステータ、80x・・・エアギャップ(隙間)、81・・・ステータリング、82・・・ロータ、83a・・・上方インシュレータ、83b・・・下方インシュレータ、84・・・コア組立体(分割コア)、84a・・・コア体、85・・・コイル、F・・・作動油。

Claims (3)

  1. 油を貯留するケースと、前記ケースに収容されるステータと、前記ケースに軸承されるロータと、を備え、前記ロータの回転によって前記ケース内に貯留される前記油を掻上げて前記ロータと前記ステータとの対向面間のエアギャップに前記油を保持する回転電機の冷却構造であって、
    前記ステータは、積層鋼板を積層して形成したコア体と、当該コア体の各端部の端面を覆う天壁を有する2個のインシュレータと、前記コア体に前記2個のインシュレータで絶縁して巻回されたコイルと、を有する複数のコア組立体が円環状に整列して形成され、
    前記2個のインシュレータのうち少なくとも1個のインシュレータの前記天壁の前記コア体の端面と対向する対向面には、前記エアギャップに開口し前記ステータの内周面側と外周面側とを連通する冷却通路が形成される回転電機の冷却構造。
  2. 前記天壁の対向面には前記ステータの半径方向に延在して前記ステータの円周方向における前記コア体の端面の両端縁部にそれぞれ当接する1対の第一リブが形成され、前記1対の第一リブの間に前記冷却通路が形成される請求項1に記載の回転電機の冷却構造。
  3. 前記天壁の対向面には前記1対の第一リブから分岐して前記コア体の端面に当接する第二リブが形成され、
    前記第二リブは、
    前記前記天壁の対向面を前記ステータの軸線を含む任意の仮想平面で切断したとき、何れの切断面においても少なくとも1個の前記第二リブが存在するよう形成される請求項2に記載の回転電機の冷却構造。
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