JP2015042060A - ケーブル及びその巻き取り円周長目印の表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】許容曲げ半径を確保したケーブルの巻き取り処理を行う際に発生するコストを削減することを可能とする。
【解決手段】許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長以上である長さを示す目印をケーブル表面に示す。
【選択図】 図7
【解決手段】許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長以上である長さを示す目印をケーブル表面に示す。
【選択図】 図7
Description
本願発明は、曲げる際に許容曲げ半径を確保することが必要となるケーブル等に関する。
電気事業者、あるいは、通信事業者によるケーブル敷設工事においては、ケーブル余長部分を巻き取って空きスペースに置くケーブル余長処理が行われる。この際、許容曲げ半径を確保してケーブル余長処理を行わないと、ケーブルが破損したり信号伝送性能が劣化したりする虞があるため、ケーブルガイド等を使用することにより、許容曲げ半径を確保したケーブル余長処理が行われる。また、未使用のケーブルを巻き取って保管する場合などでも、同様に許容曲げ半径を確保する必要がある。
このようなケーブル巻き取り処理を行うためには、巻き取ったケーブルを収容するスペースが必要となるが、特に小規模な事業所、あるいは、一般家庭においては、スペースを確保することが困難な場合がある。
このような課題に関連する技術として、特許文献1には、光ファイバーケーブルを収容するスペースの大きさに影響されずに、ケーブルの許容曲げ半径以上の径を維持した円弧を作成することができる光ファイバーケーブルガイドが公開されている。
特許文献1に開示された技術では、ケーブル巻き取り処理において、ケーブルガイドが必要となるため、そのケーブルガイドに関する機材コストが発生する。ケーブル敷設工事やケーブル保管管理において発生するコストを削減するためには、ケーブルガイドのような治具を使用せずに、許容曲げ半径を確保したケーブル巻き取り処理を行うことが求められる。
本願発明の主たる目的は、上述した課題を解決した、ケーブル及びその巻き取り円周長目印表示方法を提供することである。
本願発明に係るケーブルは、許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長以上である長さを示す目印が表面に示されていることを特徴とする。
上記目的を達成する他の見地において、本願発明の巻き取り円周長目印表示方法は、許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長以上である長さを示す目印をケーブル表面に示すことを特徴とする。
本願発明は、許容曲げ半径を確保したケーブルの巻き取り処理を行う際に発生するコストを削減することを可能とする。
以下、本願発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1乃至2は、本発明の第1の実施形態に係るケーブル(線条材)の外観を例示する図である。
図1乃至2は、本発明の第1の実施形態に係るケーブル(線条材)の外観を例示する図である。
図1は、ケーブルを伸ばしたときの外観図である。図1(a)に示すケーブル1には、50cm間隔で目印10−1乃至10−4が表面に示されている。尚、ケーブル1には、4つの目印が表面に示されているが、目印の個数は4つに限定されるわけではない。図1(b)に示すケーブル2には、100cm間隔で目印20−1乃至20−2が表面に示されている。尚、ケーブル2には、2つの目印が表面に示されているが、目印の個数は2つに限定されるわけではない。
目印10−1乃至10−4の形状は、一例として“▲”であり、目印20−1乃至20−2の形状は、 “■”であるが、それぞれ、“▲”及び“■”に限定されるわけではない。目印10−1乃至10−4、及び、目印20−1乃至20−2の形状は、互いに異なる形状であれば、どのような形状でもよい。また、目印10−1乃至10−4、及び、目印20−1乃至20−2は、互いに色が異なる同一の形状を有してもよい。これらの目印をケーブルの表面に示す方法は、例えば印刷などの現在では一般的な方法を採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。
本実施形態では、許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長が50cm以下であるケーブルは、ケーブル1のように、目印10−1乃至10−4が示される。また、最小円周長が50cmより大きく100cm以下であるケーブルは、ケーブル2のように、目印20−1乃至20−2が示される。図1は、2つのケーブル1乃至2を例示しているが、目印が記される間隔の長さが、50cm、及び、100cm以外の間隔のケーブルであってもよい。
図2は、ケーブル1を余長処理して曲げたときの状態を例示する外観図である。ケーブル1は、目印10−1、及び、目印10−2が重なるように曲げられる。図2には示していないが、ケーブル1は、同様に、目印10−3乃至目印10−4が目印10−1乃至目印10−2に重なるように曲げられる。
本実施形態に係るケーブル1によれば、許容曲げ半径を確保したケーブルの巻き取り処理を行う際に発生するコストを削減することができる。その理由は、ケーブル1に、最小円周長以上の円弧を描いてケーブルを巻き取る処理を行うための目印を示すことにより、ケーブルガイドのような治具を使用せずに巻き取り処理を行うことが可能となるからである。
通常、ケーブル敷設工事を行う作業員は、許容曲げ半径を確保したケーブル余長処理を行う際に、ケーブルガイドのような治具を使用する。したがって、ケーブル敷設工事において、ケーブルガイドに関する機材コストが発生する。
本実施形態においては、ケーブルの表面に目印が示され、作業員がその目印同士が重なるように円弧を描いてケーブルを巻き取れば、ケーブルの許容曲げ半径が確保される。したがって、本実施形態のケーブルは、治具を使用しないでケーブル余長処理を行うことを可能とし、その結果、治具に関する機材コストを削減することを可能とする。
また、様々な種類のケーブルがあり、一般的に、ケーブルごとに許容曲げ半径が異なる。したがって、種類の異なるケーブルの最小円周長に応じた間隔で目印を示す場合、ケーブル製造装置は、多種類の間隔で目印を記す機能を備える必要があり、この場合、係るケーブル製造装置のコストが上昇する虞がある。そこで、本実施形態の変形例では、例えば設計段階において、ケーブル表面に示す目印の間隔を、許容曲げ半径が異なる複数のケーブル間において共通にする。即ち、ケーブル表面に示す目印の間隔について、複数種類の分類を予め用意しておき、注目するケーブル(分類対象であるケーブル)の最小円周長(許容曲げ半径)が含まれる何れかの分類を特定する。そして、特定された分類に関して規定されている最大の最小円周長(許容曲げ半径)を基に、当該注目するケーブルに示すべき目印の間隔を決定する。このことを換言すると、本変形例において、ケーブルに示される目印は、予め用意した複数の分類のうち、その目印が示されたケーブルの最小円周長が含まれる、特定の分類に関して規定されている値が表す長さ毎に示される。そして、ケーブル種別の判別容易にすべく、当該分類別に異なる模様の目印を採用すればよい。
このような変形例によれば、ケーブル製造装置が目印を記すべき間隔は、取り扱うケーブルの種類は多数であっても、その数より少ない分類の種類数分だけで済むので、ケーブル製造装置のコストを抑えることが可能となる。
さらに、上述した変形例によれば、ケーブルを敷設する作業者は、例え多くの種類のケーブルを扱う場合であっても、その種類より少ない種類の目印に関して覚えれば、1つの目印を確認するだけでケーブルを巻き取る際における円弧の長さを把握することができる。よって、実施形態の変形例に係るケーブルによれば、ケーブル巻き取り処理に関する作業効率を向上(改善)することができる。この変形例は、以下に説明する実施形態にも適用可能である。
<第2の実施形態>
次に、本願発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<第2の実施形態>
次に、本願発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図3は、本実施形態に係るケーブルの外観を例示する図である。本実施形態に示すケーブル3には、50cm間隔で目印10−1乃至10−4が表面に示されているのに加え、80cm間隔で目印30−1乃至30−3が表面に示されている。ケーブル3の最小円周長は50cm以下の値であり、目印30−1乃至30−3は、最小円周長に対して余裕のある長さを示す目印となっている。目印30−1乃至30−3の間隔は、80cmに限定されるわけではない。また、目印10−1乃至10−4、及び、目印30−1乃至30−3は、互いに異なる形状であれば、どのような形状でもよい。
本実施形態は、第1の実施形態と同様に、許容曲げ半径を確保したケーブル巻き取り処理を行う際に発生するコストを削減することができる。その理由は、ケーブルに、最小円周長以上の円弧を描いてケーブルを巻き取る処理を行うため目印を示すことにより、ケーブルガイドのような治具を使用せずに巻き取り処理を行うことが可能となるからである。
また、本実施形態では、作業員は、ケーブルを置くスペースに余裕がない場合は50cmの円周長でケーブルを巻き取り、ケーブルを置くスペースに余裕がある場合には、80cmの円周長でケーブルを巻き取るといった選択をすることができる。ケーブルを巻き取る際の円周長は、ケーブルが破損したり信号伝送性能が劣化したりすることを回避するためには、より長い方が望ましい。したがって、本実施形態では、ケーブルを置くスペースの状況に応じて、より望ましいケーブルの巻き取り処理を行うことが可能となる。 尚、本実施形態では、1つのケーブルに2種類の巻き取り円周長を示す目印が示されている例を示したが、3種類以上の巻き取り円周長を示す目印が示されていてもよい。
<第3の実施形態>
次に、本願発明の第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
次に、本願発明の第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図4乃至5は、本実施形態に係るケーブルの外観を例示する図である。本実施形態においては、第1の実施形態とは異なり、ケーブルには、線分状の目印が示されている。
図4は、矢印線により目印を表示する場合における、ケーブルの外観図である。図4(a)に示すケーブル1には、線長が50cmの矢印線である目印10−10乃至10−11が、それらの線長と等しい50cmの間隔をあけて表面に示されている。図4(b)に示すケーブル2には、線長が100cmの矢印線である目印20−10が表面に示されている。
ケーブル1乃至2に記された矢印線は、第1の実施形態においてケーブル1乃至2に示された目印の形状が互いに異なる様に、互いに異なる形状、もしくは太さであってもよい。また、ケーブル1乃至2に示された矢印線は、互いに異なる色であってもよい。
図5は、ケーブル被覆部の塗りつぶしにより目印を表示する場合における、ケーブルの外観図である。図5(a)に示すケーブル1には、50cmの長さでケーブル被覆部が塗りつぶされた目印10−20乃至10−21が、それらの長さと等しい50cmの間隔をあけて表面に示されている。図5(b)に示すケーブル2には、100cmの長さでケーブル被覆部が塗りつぶされた目印20−20が表面に示されている。ケーブル1乃至2におけるケーブル被覆部が塗りつぶされた部分は、互いに異なる網掛け模様、もしくは色であってもよい。
尚、本実施形態において、許容曲げ半径を示す値により、ケーブル1乃至2のいずれかにおける目印表示を選択するかの基準は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態は、第1及び第2の実施形態と同様に、許容曲げ半径を確保したケーブル巻き取り処理を行う際に発生するコストを削減することができる。その理由は、ケーブルに、最小円周長以上の円弧を描いてケーブルを巻き取る処理を行うため目印を示すことにより、ケーブルガイドのような治具を使用せずに巻き取り処理を行うことが可能となるからである。
また、本実施形態は、ケーブルに示された目印が線分状であるため、第1の実施形態と比較して目印を見逃しにくいという効果を有する。さらに本実施形態は、ケーブル表面が磨耗することにより目印全体が消失することが発生しにくいという効果を有する。
<第4の実施形態>
次に、本願発明の第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
次に、本願発明の第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図6は、本実施形態に係るケーブルの外観を例示する図である。
図6(a)に示すケーブル1には、50cm間隔で目印10−30乃至10−33が表面に示されている。図6(b)に示すケーブル2には、100cm間隔で目印20−30乃至20−31が表面に示されている。目印10−30乃至10−33、及び、目印20−30乃至20−31は、第1の実施形態において示した記号ではなく、“50”及び“100”といった、ケーブルを巻き取る際における円弧の長さを示す数値である。
尚、本実施形態において、許容曲げ半径を示す値により、ケーブル1乃至2のいずれかにおける目印表示を選択するかの基準は、第1及び第2の実施形態と同様である。
本実施形態は、第1乃至第3の実施形態と同様に、許容曲げ半径を確保したケーブル巻き取り処理を行う際に発生するコストを削減することができる。その理由は、ケーブルに、最小円周長以上の円弧を描いてケーブルを巻き取る処理を行うため目印を示すことにより、ケーブルガイドのような治具を使用せずに巻き取り処理を行うことが可能となるからである。
また、本実施形態では、ケーブルに示された目印が、ケーブルを巻き取る際における円弧の長さを示す数値であるため、例えば、第1の実施形態における記号が示す長さを知らない作業員であっても、ケーブルを巻き取る際における円弧の長さを把握することができる効果がある。
<第5の実施形態>
次に、本願発明の第5の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
次に、本願発明の第5の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図7は本実施形態に係るケーブルの外観を例示する図である。
ケーブル4には、許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長以上である長さを示す目印40−1乃至40−4が、表面に示されている。
尚、目印40−1乃至40−4を記す間隔は、最小円周長と等しい場合もあれば、第1及び第3の実施形態と同様に、最小円周長以上であることを満たす複数の長さのいずれかである場合もある。
本実施形態は、第1乃至第4の実施形態と同様に、許容曲げ半径を確保したケーブル巻き取り処理を行う際に発生するコストを削減することができる。その理由は、ケーブルに、最小円周長以上の円弧を描いてケーブルを巻き取る処理を行うための目印を示すことにより、ケーブルガイドのような治具を使用せずに巻き取り処理を行うことが可能となるからである。
以上、上述した実施形態を模範的な例として本発明を説明した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態には限定されない。即ち、本発明は、本発明のスコープ内において、当業者が理解し得る様々な態様を適用することができる。
1 ケーブル
2 ケーブル
3 ケーブル
4 ケーブル
10−1乃至10−4 目印
10−10乃至10−11 目印
10−20乃至10−21 目印
10−30乃至10−33 目印
20−1乃至20−2 目印
20−10 目印
20−20 目印
20−30乃至20−31 目印
30−1乃至30−3 目印
40−1乃至40−4 目印
2 ケーブル
3 ケーブル
4 ケーブル
10−1乃至10−4 目印
10−10乃至10−11 目印
10−20乃至10−21 目印
10−30乃至10−33 目印
20−1乃至20−2 目印
20−10 目印
20−20 目印
20−30乃至20−31 目印
30−1乃至30−3 目印
40−1乃至40−4 目印
Claims (10)
- 許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長以上である長さを示す目印が表面に示されているケーブル。
- 前記長さ毎に示される目印は、予め用意した複数の分類のうち、その目印が示された前記ケーブルの最小円周長が含まれる特定の分類に関して規定されている値が表す長さ毎に示され、該分類毎に目印の模様が異なる
請求項1に記載のケーブル。 - 前記長さを隔てた2つの場所に、前記目印が示されている、
請求項1または2に記載のケーブル。 - 前記長さである線分状の前記目印が示されている、
請求項1または2に記載のケーブル。 - 前記長さを示す数値が、前記目印として表面に示されている、
請求項1乃至4の何れかに記載のケーブル。 - 許容曲げ半径を示す値を2倍した値に円周率をかけた値である最小円周長以上である長さを示す目印をケーブル表面に示す、
ケーブルの巻き取り円周長目印の表示方法。 - 予め用意した複数の分類のうち、注目するケーブルの最小円周長が含まれる特定の分類を決定し、
決定した特定の分類に関して規定されている値を、前記目印を示す長さとして決定し、
決定した間隔毎に、前記目印として、前記分類毎に異なる模様をなす目印を印す
請求項6に記載のケーブルの巻き取り円周長目印の表示方法。 - 前記長さを隔てた2つの場所に、前記目印を示す、
請求項6または7に記載のケーブルの巻き取り円周長目印の表示方法。 - 前記長さである線分状の前記目印を示す、
請求項6または7に記載のケーブルの巻き取り円周長用目印の表示方法。 - 前記長さを示す数値を、前記目印として表面に示す、
請求項6乃至9の何れかに記載のケーブルの巻き取り円周長目印の表示方法。
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