JP2015041180A - 運転支援システム、方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】運転支援の対象となっている対象道路においてビーコンに基づく運転支援を実行できる技術の提供。【解決手段】本発明の運転支援システムは、所定の対象道路における運転支援の内容と当該対象道路の方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信手段と、車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定手段と、前記走行道路の方位と前記対象道路の方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定手段と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、ビーコンに基づいて運転支援を実行する運転支援システム、方法およびプログラムに関する。
DSSS(Driving Safety Support Systems)ビーコンを受信した場合に、当該DSSSビーコンに基づいて運転者に注意喚起を行う技術が知られている(特許文献1、参照。)。特許文献1において、車両が進行している走行方位と、車両が走行している区間である現在走行区間の方位との差が大きい場合には、車両が現在走行区間(道路上)から逸脱しているとして、注意喚起を行わない。車両が現在走行区間から逸脱する例として、駐車場に進入することにより車両が道路上を走行しなくなっている例が挙げられている。このような場合、注意喚起が必要な道路上の注意領域を車両が走行する可能性が小さいため、注意喚起を行わない。
特開2012−88262号公報
しかしながら、車両が現在走行区間から逸脱していない場合であっても、現在走行区間がDSSSビーコンに基づいて運転者に注意喚起を行う対象の道路区間と異なる場合には、運転者に不必要な注意喚起を行ってしまうという問題があった。
特に、交差点の近くにDSSSビーコンの送信機が設置される場合、交差点から退出可能な道路区間が複数存在するため、注意喚起を行う対象の道路区間とは異なる道路区間へ退出する可能性がある。注意喚起を行う対象の道路区間とは異なる道路区間へ退出した場合、当該道路区間(現在走行区間)上を走行していることをもって、運転者に不必要な注意喚起を行ってしまう。
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、運転支援の対象となっている対象道路においてビーコンに基づく運転支援を実行できる技術を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明の運転支援システムは、所定の対象道路における運転支援の内容と当該対象道路の方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信手段と、車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定手段と、走行道路の方位と対象道路の方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定手段と、を備えるように構成される。走行道路と対象道路との方位差に基づいて走行道路が対象道路上の道路であるか否かを判定できる。従って、走行道路が対象道路上の道路である場合に運転支援を実行することができ、対象道路を走行する車両においてビーコンに基づく運転支援を実行できる。
さらに、本発明の運転支援方法は、所定の対象道路における運転支援の内容と当該対象道路の方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信工程と、車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定工程と、走行道路の方位と対象道路の方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定工程と、を含む。
さらに、本発明の運転支援プログラムは、所定の対象道路における運転支援の内容と当該対象道路の方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信機能と、車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定機能と、走行道路の方位と対象道路の方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定機能と、をコンピュータに実行させる。
運転支援システムを含むナビゲーションシステムを示すブロック図である。 対象道路を示す平面図である。 運転支援処理のフローチャートである。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)ナビゲーションシステムの構成:
(2)運転支援処理:
(3)他の実施形態:
(1)ナビゲーションシステムの構成:
図1は、車両に搭載された運転支援システムの構成を示すブロック図である。本実施形態において運転支援システムは、ナビゲーションシステム10によって実現される。ナビゲーションシステム10は、CPU、RAM、ROM等を備える制御部20を備えており、制御部20はROMに記憶されたプログラムを実行する。本実施形態においては、このプログラムの一つとしてナビゲーションプログラムを実行可能である。当該ナビゲーションプログラムは、目的地までの走行予定経路を案内する機能を制御部20に実行させるプログラムである。ナビゲーションプログラムは、走行過程で利用される各種のプログラムを含んでおり、本実施形態においては、DSSSビーコン(以下、単にビーコン)を受信した場合に、当該ビーコンが示す運転支援を実行する運転支援プログラム21を含んでいる。ビーコンは、道路に設置された送信機から送信される赤外線ビーコンである。
記録媒体30には地図情報30aが記録されている。地図情報30aは、車両が走行する道路区間の端点(始点、終点)に対応するノードの位置等を示すノードデータ、ノード間の道路区間の形状を特定するための形状補間点の位置等を示す形状補間点データ、ノード同士の連結を示すリンクデータ等を含んでいる。道路区間の端点のうち、車両の走行方向前方の端点が道路区間の終点となる。また、3個以上の道路区間が接続している端点が交差点を構成する。
本実施形態にかかる車両は、GPS受信部41と車速センサ42とジャイロセンサ43とユーザI/F部44とビーコン受信回路45とを備えている。GPS受信部41は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の位置を示す信号を出力する。車速センサ42は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。ジャイロセンサ43は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、この信号に基づいて車両の走行方位を取得する。
ユーザI/F部44は、運転者の指示を入力し、また運転者に各種の情報を提供するためのインタフェース部であり、図示しないディスプレイ等の表示部やスピーカ等の音声出力部やスイッチやセンサ等の入力部を備えている。ユーザI/F部44は制御信号を制御部20から受信し、各種の案内や運転支援を行うための画像をディスプレイに表示する。
ビーコン受信回路45は、ビーコンを受光して電気信号に変換する赤外線受光部と、当該電気信号からデータ(以下、ビーコンデータ)を復調する復調回路とを含む。ビーコン受信回路45は、ビーコンデータを制御部20に出力する。本実施形態において、ビーコンデータは、信号機の手前の停止線で車両が停止するように注意喚起をするためのデータであり、信号サイクル情報と対象道路情報と停止線位置情報とを含む。信号サイクル情報は、対象道路上に存在する信号機が赤現示となる期間を特定するための情報であり、信号が変化する周期や時刻等を示す情報である。対象道路情報は、少なくともビーコンの送信機が設置された位置から停止線までの経路を含む対象道路を示す情報であり、対象道路上に設定された複数の形状特定点の座標を示す情報である。形状特定点とは、形状補間点と同様に道路の形状を特定するために道路上に設定された点である。停止線位置情報は、信号機の手前にて停止線が設けられている停止地点の座標を示す情報である。また、対象道路情報は、対象道路Tの方位も示す。対象道路Tの方位とは、対象道路Tの始点(交差点C)における対象道路Tの方位である。
図2は、対象道路の平面図である。図2において、白丸で示す交差点(ノード)で区分された道路区間(リンク)を破線で示し、対象道路Tを実線で示している。本実施形態において、ビーコンの送信機Hは交差点Cから対象道路Tに退出した直後の位置に備えられている。車両は道路区間Wから交差点Cに進入することとする。ビーコンの送信機Hは、送信機Hから短距離(例えば、3.5m)の範囲にて受信できるようにビーコンを送信する。従って、原則的に、交差点Cから対象道路Tに退出した直後の車両にてビーコンが受信されることとなる。ただし、ビーコンの送信機Hの設置位置や周囲環境によっては、交差点Cを走行中の車両においてもビーコンが受信され得る。すなわち、ビーコンを受信する車両は、必ずしも交差点Cから対象道路Tに退出するとは限らない。
図2において、対象道路情報が示す形状特定点Iを黒丸で示す。本実施形態において、対象道路Tは、ビーコンの送信機Hが設置された交差点Cから、信号機Sが備えられている交差点Dまでの経路であることとする。なお、対象道路Tの途中(交差点Cと交差点Dとの間)に別の交差点Eが存在する。すなわち、対象道路Tは、地図情報30aのリンクデータが示す複数の道路区間に対応してもよい。本実施形態において、対象道路Tは2個の道路区間R,Xに対応する。なお、対象道路Tの形状を示す形状特定点Iは、地図情報30aにてリンクの形状を示すノードおよび形状補間点(不図示)と同一であってもよいし、異なってもよい。停止線Zは、対象道路T上の地点であり、注意喚起を行う地点K(黒三角)は停止線Zから所定距離L(例えば100m)手前の地点である。また、対象道路情報は、ビーコンの送信機Hが設けられた地点の座標も示す。また、対象道路情報が示す対象道路Tの方位は、ビーコンデータの対象道路情報が示す形状特定点Iのうち、ビーコンの送信機Hに最も近い形状特定点I(交差点C)と、次に送信機Hに近い形状特定点Iとを接続する直線の方向を意味する。
運転支援プログラム21は、ビーコン受信部21a1と走行道路特定部21bと決定部21cと運転支援部21dとを含む。
ビーコン受信部21a1は、所定の対象道路Tにおける運転支援の内容と当該対象道路Tの方位とを示すビーコンを受信する機能を制御部20に実行させるモジュールである。すなわち、ビーコン受信部21a1の機能により制御部20は、ビーコン受信回路45から出力されたビーコンデータを取得する。本実施形態では、ビーコン受信部21a1を実行する制御部20と、ビーコン受信回路45とが協働してビーコンを受信する。これにより、制御部20は、ビーコンデータが示す各情報を取得できる。本実施形態において、運転支援の内容とは、信号機Sが赤現示である場合に、停止線Zから所定距離Lだけ手前の地点Kにて注意喚起を行うことである。
走行道路特定部21bは、車両が走行している走行道路を特定する機能を制御部20に実行させるモジュールである。走行道路特定部21bの機能により制御部20は、マップマッチングによって車両が走行している道路区間である走行区間を特定する。具体的に、制御部20は、車両の走行軌跡を取得するとともに、地図情報30aを参照して車両の周辺に存在する道路区間の道路形状を取得する。そして、制御部20は、車両の走行軌跡と道路形状との一致度に応じた自信度を各道路区間について取得し、自信度が最も大きく、かつ、閾値以上の道路区間を走行区間として特定する。交差点から退出した直後においては、交差点から退出した道路区間上の走行軌跡の長さが小さく、走行軌跡と道路形状との一致度に応じた自信度が閾値以上となるまでに時間を要する。従って、交差点から退出した道路区間が走行区間として特定されるまでにはタイムラグが生じることとなる。このタイムラグに対応する期間においては、交差点に進入する前の走行区間が引き続き走行区間として特定されることとなる。
本実施形態において、制御部20は、ジャイロセンサ43および車速センサ42からの出力信号に基づく軌跡である自立航法軌跡を、GPS信号に基づいて特定した車両の位置の軌跡であるGPS軌跡等に基づいて補正した走行軌跡を取得する(特開2012−7939号公報、参照)。走行区間を特定すると、走行道路特定部21bの機能により制御部20は、走行区間上にて車両の現在位置を特定する。例えば、制御部20は、走行区間上の地点のうち、車両の走行軌跡の最新の地点に最も近い地点を車両の現在位置として特定してもよい。
決定部21cは、走行道路の方位と対象道路Tの方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する機能を制御部20に実行させるモジュールである。決定部21cの機能により制御部20は、走行区間を取得し、当該走行区間の方位を形状補間点データに基づいて取得する。走行区間の方位とは、車両の現在位置から最も近い走行区間上の位置における当該走行区間の方位である。すなわち、制御部20は、車両の現在位置から最も近い2個の形状補間点またはノードを取得し、当該2個の形状補間点またはノードを接続する直線の方向を走行道路の方位として取得する。一方、決定部21cの機能により制御部20は、ビーコンデータの対象道路情報が示す対象道路Tの方位を取得する。。
そして、決定部21cの機能により制御部20は、走行道路の方位に延びる直線と、対象道路Tの方位に延びる直線とが交差する角度(鋭角)を、走行道路と対象道路Tとの方位差として取得する。制御部20は、記録媒体30に予め記録されている閾値(例えば30度)を取得し、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下であるか否かを判定する。図2の例では、対象道路Tのうち、送信機Hが設けられた交差点Cを始点とし、途中の交差点Eを終点とする道路区間Rが走行区間として特定された場合に、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下であると判定されることとなる。走行道路と対象道路Tとの方位差の閾値は、記録媒体30に予め記録されている。走行道路と対象道路Tとの方位差の閾値は、交差点走行直後の走行区間が対象道路T上の走行区間であるか否かが判定できる方位差であればよく、例えば交差点に接続する複数の道路区間の方位差が小さいほど小さく設定されてもよい。
決定部21cの機能により制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下である場合、運転支援を実行すると決定する。運転支援を実行すると決定すると、制御部20は、運転支援部21dを起動する。
一方、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合に、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となるまで、運転支援を実行するか否かの決定を保留する。すなわち、制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合に、運転支援を実行するとの決定と、運転支援を実行しないとの決定のいずれも行うことなく、引き続き、走行区間と対象道路Tとの方位差を監視する。運転支援を実行するか否かの決定を保留する期間において、走行道路特定部21bの機能によって走行区間が更新されるため、走行道路の方位が変化し得る。従って、ビーコンを受信した直後は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合でも、しばらく経過した後に、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となり得る。
ただし、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となることなく、ビーコンの受信後に車両が走行した距離が所定の解除距離(例えば40m)以上となった場合に、運転支援を実行しないと決定する。制御部20は、ビーコン受信回路45からビーコンデータを取得すると、当該ビーコンデータを取得したタイミングからの車両の走行距離を取得する。例えば、制御部20は、車速センサ42の出力信号に基づく車速を、ビーコンデータを取得したタイミングからの経過時間で積分することにより、走行距離を取得してもよい。交差点を通過した後におけるマップマッチングのタイムラグに対応する期間において車両が走行する平均距離または最大距離を調査しておき、当該平均距離または最大距離を解除距離として記録媒体30に記録しておいてもよい。これにより、タイムラグに対応する期間が経過した場合に、運転支援を実行するか否かの決定の保留を解除できる。制御部20は、運転支援を実行しないと決定した場合、走行区間と対象道路Tとの方位差の取得を中止し、次にビーコンを受信するまで待機する。
さらに、決定部21cの機能により制御部20は、運転支援を実行すると決定した場合、走行区間からの道なり経路を設定し、当該道なり経路上から車両が逸脱した場合に、運転支援を中止すると決定する。まず、制御部20は、運転支援を実行すると決定した時点の走行区間からの道なり経路を設定する。図2の場合、対象道路T上の道路区間Rが走行区間として特定された時点で、運転支援を実行すると決定されるため、道路区間Rからの道なり経路が設定される。走行区間からの道なり経路とは、交差点から退出可能な道路区間のうち、当該交差点における走行方位の変化角が最も小さくなる道路区間を、現在の走行区間から順に接続していった経路である。また、道なりの経路は、交差点から退出可能な道路区間のうち、当該交差点における道路規模(幅、車線数等)の変化が最も小さくなる道路区間を、現在の走行区間から順に接続していった経路であってもよい。図2の場合、交差点E,Dにおける走行方位の変化角がほぼ0度となる経路(R+X+V)が、道なり経路として設定される。なお、走行区間からの道なり経路は、対象道路T全体を含むように設定されればよく、例えば対象道路Tの長さよりも所定距離(例えば、500m)だけ大きくなるように設定されてもよい。これにより、対象道路Tを走行し終えるまで、走行区間からの道なり経路(R+X+V)上から車両が逸脱したか否かを判定できる。
決定部21cの機能により制御部20は、現在の走行区間が、道なり経路(R+X+V)上の道路区間でなくなった場合に、車両が当該道なり経路(R+X+V)から逸脱したと判定する。なお、制御部20は、道なり経路(R+X+V)の方位と現在の走行区間の方位との方位差が所定の閾値(例えば30度)以上となった場合に、道なり経路(R+X+V)上から車両が逸脱したと判定してもよい。道なり経路(R+X+V)の方位とは、道なり経路(R+X+V)上のノードまたは形状補間点のうち、車両の現在位置に最も近い2個のノードまたは形状補間点を接続した直線の方位である。また、制御部20は、道なり経路と車両の現在位置との距離が閾値以上となった場合に、道なり経路(R+X+V)から車両が逸脱したと判定してもよい。
運転支援部21dは、運転支援を実行すると決定された場合に、ビーコンに基づく運転支援を制御部20に実行させるモジュールである。本実施形態において、運転支援部21dの機能により制御部20は、注意喚起を行う地点K(信号機Sの停止線Zの手前の地点)と車両の現在位置との直線距離を監視する処理と、信号機Sが赤現示である期間において前記直線距離が0mとなった場合にユーザI/F部44にて停止を促す注意喚起画面を表示させる処理と、を運転支援として実行する。ただし、運転支援部21dの機能により制御部20は、運転支援を中止すると決定された場合には、注意喚起を行う地点Kと車両の現在位置との直線距離を監視する処理を終了させる。従って、運転支援を中止すると決定された場合、ユーザI/F部44にて停止を促す注意喚起画面が表示されることはなくなる。
前記の実施形態において、決定部21cの機能により制御部20は、走行道路の方位と対象道路Tの方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定するため、走行道路が対象道路T上の道路である場合に運転支援を実行することができる。従って、対象道路Tにおいてビーコンに基づく運転支援を実行できる。具体的に、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下である場合、運転支援を実行すると決定するため、車両が対象道路Tを走行している可能性が大きい場合に運転支援を実行できる。
マップマッチングを行う場合、交差点から対象道路Tに退出してから対象道路Tが走行道路として特定されるまでにタイムラグが生じ得る。従って、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合、車両が対象道路T以外の走行道路を走行している場合と、交差点Cから対象道路Tに退出したがマップマッチングのタイムラグによって未だ対象道路T上の道路区間Rが走行区間として特定されてない場合とが考えられる。図2において、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合、交差点Cから対象道路Tとは異なる方向に退出した道路区間Oが走行区間として特定されている場合と、車両が交差点Cを通過する前に走行していた道路区間Wが未だ走行区間として特定されている場合とが考えられる。走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合に、当該走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となるまで、運転支援を実行するか否かの決定を保留することにより、道路区間Wが未だ走行区間として特定されている場合であっても、即時、運転支援を実行しないと決定してしまうことを防止できる。
ただし、決定部21cの機能により制御部20は、ビーコンの受信後に車両が走行した距離が所定の解除距離以上となった場合に、運転支援を実行しないと決定するため、走行道路と対象道路Tとの方位差の監視を不必要に長期化させることを防止できる。車両が対象道路T上にない道路区間Oを走行している場合に、実行可否の決定の保留を解除することにより、走行区間(道路区間O)と対象道路Tとの方位差を無駄に監視することを防止できる。
ここで、対象道路Tの途中に交差点Eが含まれる場合、ビーコンは対象道路Tを道なりに走行した場合に実行する運転支援の内容を示すと考えられる。対象道路Tを道なりに走行しない場合まで想定して、ビーコンを用意することは困難だからである。ここで、対象道路Tの途中に交差点Eが存在する場合、当該交差点Eにて道なり方向と異なる方向に車両が進行する可能性がある。すなわち、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となった後(運転支援を実行すると決定した後)に、車両が対象道路Tを道なりに走行しなくなる可能性がある。例えば、図2において交差点Eから道路区間Uに退出した車両において、信号機Sのための注意喚起は不要となる。上述のように、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となった時点の走行区間は、対象道路T上の道路であると判断できる。従って、図2に示すように、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となった時点の走行区間(道路区間R)からの道なり経路(R+X+V)上を車両が走行している場合、車両が対象道路Tを道なりに走行していると判断できる。反対に、当該道なり経路(R+X+V)から車両が逸脱している場合、車両が対象道路Tを道なりに走行していないと判断できる。従って、走行区間からの道なり経路(R+X+V)上から車両が逸脱した場合に運転支援を中止することにより、車両が対象道路Tを道なりに走行していないにも拘わらず、運転支援(注意喚起を行う地点Kと車両の現在位置との直線距離を監視する処理)を継続することを防止できる。また、対象道路Tに沿って設けられた駐車場等の施設に車両が進入した場合も、運転支援を中止できる。
ここで、ビーコンの送信機Hが交差点C付近に設けられる場合、マップマッチングのタイムラグによって、ビーコンを受信した後でも、送信機Hが設けられた交差点Cに進入する前に走行していた道路区間Wが走行区間として特定され得る。しかし、走行区間からの道なり経路は、運転支援を実行すると決定した場合に設定される。すなわち、対象道路T上の道路区間Rが走行区間として特定された後に、走行区間からの道なり経路(R+X+V)が設定される。従って、送信機Hが設けられた交差点Cに進入する前に走行していた道路区間Wから道なりに退出した道路区間Oを含む道なり経路を設定することを防止でき、車両が対象道路Tを道なりに走行しているにも拘わらず、運転支援が中止されることを防止できる。
(2)運転支援処理:
次に、運転支援処理について詳細に説明する。図3は、運転支援処理のフローチャートである。なお、走行道路特定部21bの機能により制御部20は、常時、車両が走行している走行区間を特定している。まず、ビーコン受信回路45がビーコンを受信し、ビーコン受信部21a1の機能により制御部20がビーコン受信回路45から出力されたビーコンデータを取得する(ステップS100)。なお、制御部20は、ビーコンデータを取得すると、当該ビーコンデータの対象道路情報に基づいて対象道路Tを取得する。
次に、決定部21cの機能により制御部20は、ビーコンの受信後に車両が走行した距離が所定の解除距離(例えば40m)以上となったか否かを判定する(ステップS110)。ビーコンの受信後に車両が走行した距離が解除距離以上となったと判定した場合(ステップS110:Y)、決定部21cの機能により制御部20は、運転支援を実行しないと決定する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、ビーコンに基づいて運転支援を実行することなく、次にビーコンを受信する(ステップS100)まで待機する。
一方、ビーコンの受信後に車両が走行した距離が所定の解除距離以上となったと判定しなかった場合(ステップS110:N)、決定部21cの機能により制御部20は、対象道路Tの方位と車両の走行方位との方位差が閾値(例えば45度)よりも小さいか否かを判定する(ステップS130)。対象道路Tの方位とは、ビーコンデータの対象道路情報が示す方位である。対象道路Tの方位と車両の走行方位との方位差が閾値よりも大きい場合、車両が交差点Cから対象道路Tへと退出した可能性が小さいと見なすことができる。
対象道路Tの方位と車両の走行方位との方位差が閾値よりも小さいと判定しなかった場合(ステップS130:N)、決定部21cの機能により制御部20は、運転支援を実行しないと決定する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、ビーコンに基づいて運転支援を実行することなく、次にビーコンを受信する(ステップS100)まで待機する。
一方、対象道路Tの方位と車両の走行方位との方位差が閾値よりも小さいと判定した場合(ステップS130:Y)、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値(例えば30度)以下であるか否かを判定する(ステップS140)。走行区間の方位とは、車両の現在位置から最も近い走行区間上の位置における当該走行区間の方位である。図2において、車両が対象道路Tを走行し、かつ、対象道路T上の道路区間Rが既に走行区間として特定されている場合、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となる。一方、車両が対象道路Tを走行しているが、マップマッチングのタイムラグによって道路区間Wが未だ走行区間として特定されている場合、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きくなる。むろん、車両が交差点Cから対象道路T上にない道路区間Oに退出した場合、走行区間(道路区間Wまたは道路区間O)と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きくなる。
走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下であると判定した場合(ステップS140:Y)、決定部21cの機能により制御部20は、運転支援を実行すると決定する(ステップS150)。本実施形態において、運転支援を実行すると決定した場合、運転支援部21dの機能により制御部20は、注意喚起を行う地点Kと車両の現在位置との直線距離を監視する処理を運転処理の一部として開始する。
一方、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下であると判定しなかった場合(ステップS140:N)、決定部21cの機能により制御部20は、ステップS110に戻る。すなわち、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合に、ステップS110に戻り、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となるまで、運転支援を実行するか否かの決定を保留する。以上のステップS110〜S140のループ処理を実行することにより、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下でない場合、運転支援を実行するとの決定(ステップS150)と、運転支援を実行しないとの決定(ステップS120)のいずれも行うことなく、引き続き、走行区間と対象道路Tとの方位差を監視できる。ただし、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間と対象道路Tとの方位差が閾値以下となることなく、ビーコンの受信後に車両が走行した距離が解除距離以上となった場合には(ステップS110:Y)、運転支援を実行しないと決定する(ステップS120)。
運転支援を実行すると決定した場合(ステップS150)、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間からの道なり経路を設定する(ステップS160)。走行区間からの道なり経路とは、交差点から退出可能な道路区間のうち、当該交差点における走行方位の変化角が最も小さくなる道路区間を、現在の走行区間から順に接続していった経路である。図2の場合、交差点E,Dにおける走行方位の変化角がほぼ0度となる経路(R+X+V)が道なり経路として設定される。
次に、決定部21cの機能により制御部20は、走行区間からの道なり経路(R+X+V)上から車両が逸脱したか否かを判定する(ステップS170)。具体的に、制御部20は、現在の走行区間が、道なり経路(R+X+V)上の道路区間でなくなった場合に、車両が当該道なり経路(R+X+V)から逸脱したと判定する。走行区間からの道なり経路(R+X+V)上から車両が逸脱したと判定した場合(ステップS170:Y)、決定部21cの機能により制御部20は、運転支援を中止すると決定する(ステップS180)。すなわち、車両が対象道路Tを道なりに走行しておらず、車両が信号機Sのための停止線Zを走行しないとして、停止を促す注意喚起を行うための処理を中止する。
一方、走行区間からの道なり経路(R+X+V)上から車両が逸脱したと判定しなかった場合(ステップS170:N)、決定部21cの機能により制御部20は、運転支援が終了したか否かを判定する(ステップS190)。本実施形態において、運転支援が終了するとは、運転支援部21dの機能により制御部20が停止を促す注意喚起の表示を完了させることを意味する。運転支援が終了したと判定しなかった場合(ステップS190:N)、決定部21cの機能により制御部20は、ステップS170に戻る。すなわち、制御部20は、走行区間からの道なり経路(R+X+V)上から車両が逸脱しない限り、注意喚起を行う地点Kと車両の現在位置との直線距離を監視する処理を継続して実行する。
(3)他の実施形態:
前記実施形態においては、ステップS130にて対象道路Tの方位と車両の走行方位の方位差が閾値よりも小さいか否かを判定したが、ステップS130を省略してもよい。ステップS140にて対象道路Tと走行区間の方位差が閾値以下であると判定されたことをもって、車両が対象道路T上に退出していると判断できるからである。なお、ステップS130を実行することにより、車両が対象道路T上にない道路区間(例えば、図2の道路区間O)へ退出した場合に、運転支援を実行するか否かの決定を保留するループ処理(ステップS110〜S140)を即座に終了させることができるため、処理負荷を軽減できる。例えば、図2において道路区間Oが走行区間として特定されるのを待つことなく、運転支援を実行しないと決定できる。
本発明の運転支援システムは、所定の対象道路Tにおける運転支援の内容と当該対象道路Tの方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信手段と、車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定手段と、走行道路の方位と対象道路Tの方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定手段と、を備えるように構成される。走行道路と対象道路Tとの方位差に基づいて走行道路が対象道路T上の道路であるか否かを判定できる。従って、走行道路が対象道路T上の道路である場合に運転支援を実行することができ、対象道路Tを走行する車両においてビーコンに基づく運転支援を実行できる。
ビーコンとはビーコンの送信機Hから無線送信されるデータであり、対象道路Tを走行する車両において実行する運転支援の内容を示すデータである。ビーコンは光ビーコンに限らず、電波ビーコンであってもよい。運転支援は、対象道路Tにおいて固有的に必要となる運転支援であればよい。例えば、対象道路Tの道路形状や、対象道路Tに対する他の道路の接続形状や、対象道路Tにおける交通情報(渋滞情報、規制情報、事故発生情報等)や、対象道路Tにおける交通規則や、対象道路Tに備えられる地物(信号機、踏切等)に基づいて運転支援の内容が設定されてもよい。運転支援は、運転支援を実行すると決定したタイミングで実行する支援に限らず、対象道路T上に設定された所定の地点にて実行する支援であってもよい。運転支援の内容は、注意や案内を提供することであってもよいし、車両の動作を直接制御することであってもよい。
例えば、運転支援システムは、運転支援として、見通しの悪い対象道路Tに備えられた信号機Sの所定距離手前の地点において、追突の注意喚起を行ってもよい。この場合、運転支援システムは、信号機Sの手前において渋滞が発生しているか否かを判定し、渋滞が発生している場合に追突の注意喚起を行ってもよい。なお、見通しの悪い対象道路Tとは、閾値以下の曲率半径を有する道路形状の道路であってもよいし、視界を妨げる地物が所定距離以内に設けられた道路であってもよい。また、運転支援システムは、運転支援として、対象道路T上の見通しが悪く信号機Sが備えられていない交差点Cの所定距離手前の地点において、出会い頭事故の注意喚起を行ってもよい。見通しの悪い交差点Cとは、視界を妨げる地物が所定距離以内に設けられた交差点Cであってもよい。また、運転支援システムは、運転支援として、対象道路T上に存在する信号機Sが青現示または赤現示となるまでの期間を案内してもよい。さらに、運転支援システムは、運転支援として、対象道路T上の一時停止線の所定距離手前の地点において、停止を促す注意喚起を行ってもよい。
対象道路Tとは、少なくともビーコンの送信機Hが設置された位置から運転支援を実行する地点までの経路を含んだ道路である。従って、運転支援を実行することには、車両が運転支援を実行する地点まで走行するまで待機することも含まれる。なお、ビーコンは、対象道路Tの方位が導出可能な情報を示せばよく、対象道路Tの方位を直接示さなくてもよい。例えば、ビーコンにおいて対象道路Tに対応する地図情報30aの道路区間(リンク)の識別符号が示されており、当該識別符号に基づいて地図情報30aを参照することにより対象道路Tの方位が導出されてもよい。
走行道路特定手段は、車両が走行している可能性が最も大きい走行道路を特定すればよく、いわゆるマップマッチングによって走行道路を特定してもよい。すなわち、走行道路特定手段は、車両の走行軌跡と近似する道路形状の道路を地図情報に基づいて特定し、当該道路を走行道路として特定してもよい。
決定手段は、走行道路と対象道路Tとの方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定すればよく、走行道路と対象道路Tとの方位差の大きさやばらつきに基づいて運転支援を実行するか否かを決定すればよい。ビーコンの送信機Hが交差点C(所定距離以内)に設置される場合、決定手段は、対象道路Tの始点(交差点C)における方位を、対象道路Tの方位として取得してもよい。これにより、ビーコンの送信機Hが設置された交差点Cから車両が対象道路Tに進入したか否かを判定できる。
走行道路と対象道路Tとの方位差が小さいほど、走行道路が対象道路T上の道路であり、車両が対象道路Tを走行している可能性が大きい。従って、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下の場合に運転支援を実行することにより、対象道路Tにおいてビーコンに基づく運転支援を実行できる。閾値は、走行道路が対象道路T上の道路であると判定できる値に設定されればよく、一定値であってもよいし、走行道路の始点(交差点C)に接続している他の道路の本数や接続角度等に応じて変化する値であってもよい。
さらに、決定手段は、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合に、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となるまで、運転支援を実行するか否かの決定を保留してもよい。走行道路特定手段がマップマッチングを行う場合、交差点Cから対象道路Tに退出してから対象道路Tが走行道路として特定されるまでにタイムラグが生じ得る。従って、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合、車両が対象道路T以外の走行道路を走行している場合と、交差点Cから対象道路Tに退出したがマップマッチングのタイムラグによって未だ対象道路Tが走行道路として特定されてない場合とが考えられる。走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値よりも大きい場合に、当該走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となるまで、運転支援を実行するか否かの決定を保留することにより、後者の場合であっても、即時、運転支援を実行しないと決定してしまうことを防止できる。
また、決定手段は、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となることなく、ビーコンの受信後に車両が走行した距離が所定の解除距離以上となった場合に、運転支援を実行しないと決定してもよい。ビーコンの受信後に車両が走行した距離が解除距離以上となった場合に、実行可否の決定の保留を解除することができる。従って、走行道路と対象道路Tとの方位差の監視を不必要に長期化させることを防止できる。車両が対象道路T以外の走行道路を走行している場合に、実行可否の決定の保留を解除することにより、走行道路と対象道路Tとの方位差を無駄に監視することを防止できる。
決定手段は、運転支援を実行すると決定した場合、走行道路からの道なり経路を設定し、当該道なり経路上から車両が逸脱した場合に、運転支援を中止してもよい。対象道路Tの途中に交差点Eが含まれる場合、ビーコンは対象道路Tを道なりに走行した場合に実行する運転支援の内容を示すと考えられる。対象道路Tを道なりに走行しない場合まで想定して、ビーコンを用意することは困難だからである。ここで、対象道路Tの途中に交差点Eが存在する場合、当該交差点Eにて道なり方向と異なる方向に車両が進行する可能性がある。すなわち、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となった後(運転支援を実行すると決定した後)に、車両が対象道路Tを道なりに走行しなくなる可能性がある。上述のように、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となった時点の走行道路は、対象道路T上の道路であると判断できる。従って、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となった時点の走行道路からの道なり経路上を車両が走行している場合、車両が対象道路Tを道なりに走行していると判断できる。反対に、走行道路と対象道路Tとの方位差が閾値以下となった時点の走行道路からの道なり経路から車両が逸脱している場合、車両が対象道路Tを道なりに走行していないと判断できる。従って、走行道路からの道なり経路上から車両が逸脱した場合に運転支援を中止することにより、車両が対象道路Tを道なりに走行していないにも拘わらず、運転支援を継続することを防止できる。
ここで、ビーコンの送信機Hが交差点C付近に設けられる場合、マップマッチングのタイムラグによって、ビーコンを受信した後でも、送信機Hが設けられた交差点Cに進入する前に走行していた道路が走行道路として特定され得る。しかし、走行道路からの道なり経路は、運転支援を実行すると決定した場合に設定される。すなわち、対象道路T上の道路が走行道路として特定された後に、走行道路からの道なり経路が設定される。従って、送信機Hが設けられた交差点Cに進入する前に走行していた道路からの道なり経路を設定することを防止でき、車両が対象道路Tを道なりに走行しているにも拘わらず、運転支援が中止されることを防止できる。
さらに、本発明のようにビーコンに基づいて運転支援を行う手法は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のような装置、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のような装置を備えたナビゲーション装置や方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
10…ナビゲーションシステム、20…制御部、21…運転支援プログラム、21a1…ビーコン受信部、21b…走行道路特定部、21c…決定部、21d…運転支援部、30…記録媒体、30a…地図情報、41…GPS受信部、42…車速センサ、43…ジャイロセンサ、44…ユーザI/F部、45…ビーコン受信回路、C…交差点、H…送信機、H…送信機、I/F…ユーザ、K…地点、S…信号機、T…対象道路、Z…停止線。

Claims (7)

  1. 所定の対象道路における運転支援の内容と当該対象道路の方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信手段と、
    車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定手段と、
    前記走行道路の方位と前記対象道路の方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定手段と、
    を備える運転支援システム。
  2. 前記決定手段は、前記方位差が閾値以下の場合に運転支援を実行すると決定する、
    請求項1に記載の運転支援システム。
  3. 前記決定手段は、前記方位差が閾値よりも大きい場合に、前記方位差が前記閾値以下となるまで、前記運転支援を実行するか否かの決定を保留する、
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の運転支援システム。
  4. 前記決定手段は、前記方位差が前記閾値以下となることなく、前記ビーコンの受信後に前記車両が走行した距離が所定の解除距離以上となった場合に、前記運転支援を実行しないと決定する、
    請求項3に記載の運転支援システム。
  5. 前記決定手段は、前記運転支援を実行すると決定した後において、前記走行道路からの道なり経路を設定し、当該道なり経路上から前記車両が逸脱した場合に、前記運転支援を中止すると決定する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の運転支援システム。
  6. 所定の対象道路における運転支援の内容と当該対象道路の方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信工程と、
    車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定工程と、
    前記走行道路の方位と前記対象道路の方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定工程と、
    を含む運転支援方法。
  7. 所定の対象道路における運転支援の内容と当該対象道路の方位とを示すビーコンを受信するビーコン受信機能と、
    車両が走行している走行道路を特定する走行道路特定機能と、
    前記走行道路の方位と前記対象道路の方位との方位差に基づいて運転支援を実行するか否かを決定する決定機能と、
    をコンピュータに実行させる運転支援プログラム。
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