JP2015041007A - 顕微鏡システムおよび測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することができる顕微鏡システムおよび測定方法を提供すること。【解決手段】標本を照明する照明光を出射する光源と、標本、および照明光の強度を検出する第1検出部のいずれかを選択的に照明光の光路上に配置可能に保持する保持手段と、照明光の光路を、保持手段が保持する標本に導く第1の光路および/または該第1の光路とは異なる第2の光路に変更する光路変更/分岐手段と、第2の光路上であって、第1検出部と光学的に共役な位置に設けられ、光路変更/分岐手段により第2の光路に光路が変更、または分岐された照明光の強度を検出する第2検出部と、第1および第2検出部が検出した各強度と、標本の照明光の照射面における照射面積とをもとに、放射照度を演算し、放射照度をもとに第2検出部が検出した強度に基づく放射照度を補正する演算補正部と、を備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、照明光を標本に照射し、標本が発した光を受光して標本の観察を行う顕微鏡に用いられる顕微鏡システムおよび測定方法に関するものである。
従来、医学や生物学等の分野では、細胞等の観察に、標本を照明して観察する顕微鏡システムが用いられている。また、工業分野においても、金属組織等の品質管理や、新素材の研究開発、電子デバイスや磁気ヘッドの検査等、種々の用途で顕微鏡が利用されている。顕微鏡システムによる標本の観察としては、目視による観察の他、CCDイメージセンサまたはCMOSイメージセンサ等の撮像素子を用いて標本像を撮像した画像や、光強度等の数値のモニタ表示による観察が知られている。
一般に、顕微鏡システムは、土台をなす本体部と、接眼レンズが取り付けられる鏡筒を有する観察部と、を備える。本体部には、例えば標本を載置するステージ、倍率の異なる複数の対物レンズを標本に対して交換可能に保持するレボルバ、落射照明光を出射する光源などが取り付けられる。
顕微鏡システムでは、対物レンズを介して標本に落射照明光を照射し、この照明光が標本で反射した反射光、もしくは照明光の照射によって標本に標識された蛍光色素が励起されて生じた蛍光を、対物レンズが取り込んで観察光として取得し、この観察光を結像することで標本像が形成される。
ところで、励起光としての照明光を蛍光色素が標識された標本に照射して、この照明光により励起された蛍光色素からの蛍光を観察する場合、励起光の強度によって、その蛍光の強度も変化するため、再現性のある測定データを取得するには標本に照射される励起光の強度を把握する必要がある。
ここで、励起光の強度が一定であれば、同一の観察条件における蛍光特性の再現性をとることは可能である。しかしながら、光源は経時的な強度変動を伴うため、光源の強度変動に応じて標本に照射される励起光の強度も変動する。また、同じ測定結果が得られたとしても、標本における照射面積が異なっていると、単純にそれらの測定結果を比較することができない。このため、標本面の単位面積当たりに照射される励起光の強度、すなわち放射照度を経時的に把握することが重要となる。細胞特性の研究において、細胞の定性的なデータを蛍光の強度プロファイルとして取得する場合、測定時の励起光の強度(放射照度)などの条件と、この励起光による測定結果との対応付けがデータの信頼性にも結びつく。
このような励起光の強度に関する技術として、標本の近傍に光を受光する受光部(検出器)を設けて、標本近傍で照射される光の強度を測定する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1では、励起光の強度測定装置の受光部が、ステージまたはレボルバ部、あるいは透過コンデンサ部に装着された構成になっている。
また、光源と一体的に配置され、光源から出射された励起光の強度を測定する第1の光強度検出器と、観測位置において励起光の強度を測定する第2の光強度検出器と、を備え、第1および第2の光強度検出器によって測定された強度をもとに励起光の強度を制御する技術が開示されている(例えば、特許文献2を参照)。
特許第4689975号公報 特開2005−91701号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、標本面における励起光の放射照度を測定することはできない。さらに、蛍光観察中に励起光の強度を測定することができないため、励起光の経時変化の把握ができない。
また、特許文献2が開示する技術は、特許文献1と同様、標本面における励起光の放射照度を測定することはできない。その一方、蛍光観察中に、光源から出射された励起光の強度を測定することは可能であるが、アーク光源の場合、一般的に動作時間の経過とともに、陰極先端部が消耗してアーク発光点が徐々に移動するため、光源から出射された光の強度からでは、標本面に照射される励起光の強度を正確に測定できないおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することができる顕微鏡システムおよび測定方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる顕微鏡システムは、標本を照明する照明光を出射する光源と、少なくとも前記標本、および前記照明光の強度を検出する第1検出部のいずれかを選択的に前記照明光の光路上に配置可能に保持する保持手段と、前記照明光の光路を、前記保持手段が保持する前記標本に導く第1の光路および/または該第1の光路とは異なる第2の光路に変更する光路変更/分岐手段と、前記第2の光路上であって、前記第1検出部と光学的に共役な位置に設けられ、前記光路変更/分岐手段により前記第2の光路に光路が変更、または分岐された前記照明光の強度を検出する第2検出部と、前記第1および第2検出部が検出した各強度と、前記標本の前記照明光の照射面における照射面積とをもとに、単位面積当たりに照射される前記照明光の強度である放射照度を演算し、前記放射照度をもとに前記第2検出部が検出した強度に基づく放射照度を補正する演算補正部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記の発明において、前記第2の光路上であって、前記照射面と光学的に共役な位置に設けられ、前記照明光の一部を通過させて該照明光の前記照射面における照射範囲を絞る開口が形成された視野絞りを有することを特徴とする。
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記の発明において、前記視野絞りは、前記開口の面積が変更可能であることを特徴とする。
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記の発明において、少なくとも前記標本からの観察光を取り込む対物レンズと、該対物レンズが取り込んだ観察光の像を観察する接眼レンズとをさらに備え、前記視野絞りは、前記開口を通過した前記照明光の前記照射範囲が前記接眼レンズの視野に対して小さい第1態様と、前記照射範囲が前記接眼レンズの視野に対して大きい第2態様と、の間で変更可能であることを特徴とする。
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記の発明において、前記光路変更/分岐手段は、全反射および全透過を含む前記照明光の分岐態様を変更可能であることを特徴とする。
また、本発明にかかる顕微鏡システムは、上記の発明において、前記光源は、放射状の光を発する光源を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる測定方法は、標本を照明する照明光を出射する光源と、少なくとも前記標本、および前記照明光の強度を検出する第1検出部のいずれかを選択的に前記照明光の光路上に配置可能に保持する保持手段と、を少なくとも備えた顕微鏡システムにおける前記照明光の強度を測定する測定方法であって、前記保持手段に保持され、かつ前記照明光を前記保持手段が保持する前記標本に導く第1の光路上にある第1検出部、および第1の光路とは異なる第2の光路上であって前記第1検出部と光学的に共役な位置に設けられた第2検出部によって、前記照明光の強度をそれぞれ検出する第1検出ステップと、前記第1および第2検出部が検出した各強度と、前記標本の照射面における照射面積とをもとに、単位面積当たりに照射される前記照明光の強度である第1放射照度を演算する第1放射照度演算ステップと、前記演算ステップで得られた各第1放射照度をもとに、補正値を算出する補正値演算ステップと、前記標本を前記光路上に配置する配置ステップと、前記標本の照射面に前記照明光が照射されている状態で、前記第2検出部による前記照明光の強度を検出する第2検出ステップと、前記第2検出ステップで得られた前記照明光の強度をもとに、単位面積当たりに照射される前記照明光の強度である第2放射照度を演算する第2放射照度演算ステップと、前記補正値演算ステップで得られた前記補正値に基づいて、前記第2放射照度演算ステップで得られた前記第2放射照度を補正する補正ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、光学的に共役な位置にそれぞれ設けられる第1検出部および第2検出部の各受光面において測定された照明光の強度をもとに補正値を求め、蛍光観察中、第2検出部による測定値および補正値をもとに、標本に照射されている照明光の放射照度を算出するようにしたので、蛍光観察中においても標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。 図3は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡システムが行う補正値取得処理を示すフローチャートである。 図4は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡システムが行う放射照度算出処理を示すフローチャートである。 図5は、本発明の実施の形態1の変形例1−1にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。 図6は、本発明の実施の形態1の変形例1−2にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。 図7は、本発明の実施の形態1の変形例1−2にかかる顕微鏡システムが行う補正値取得処理を示すフローチャートである。 図8は、本発明の実施の形態2にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。 図9は、本発明の実施の形態2にかかる顕微鏡システムの要部の構成を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明において参照する各図は、本発明の内容を理解し得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。すなわち、本発明は各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。同図に示す顕微鏡システム1は、土台をなす本体部2を備え、本体部2には、標本Sを載置するステージ3などが取り付けられている。標本Sは、例えばディッシュ、スライドガラスまたはビーカなどの収容容器に保持されている。また、標本Sは、生物組織切片などの生体試料、生体試料から分離された細胞、セルラインなどの培養細胞、生体試料から分離された細胞の培養物、および培養細胞の培養物などが挙げられる。標本Sは、蛍光色素により蛍光標識されており、励起光が標本Sに照射されることによって標識された蛍光色素が励起されて蛍光を発する。顕微鏡システム1では、標本Sからの蛍光を取り込むことにより標本像が形成される。
本体部2は、ステージ3を支持する筐体部2aと、筐体部2aの側面のうち、顕微鏡システム1のユーザと対向する側面である前面側(図1の右側面側)に設けられる鏡筒部2bと、を有する。
筐体部2aは、本体部2の上面に取り付けられるステージ3と、少なくともステージ3上の標本Sからの観察光を取り込む対物レンズ4と、対物レンズ4を交換可能に保持するレボルバ5と、レボルバ5を保持するとともに、光路N1上に配置された対物レンズ4の光軸に沿って上下動可能に設けられるレボルバ保持部6と、レボルバ保持部6を上下動させることによってレボルバ5に取り付けられた対物レンズ4の焦準操作を手動、あるいは電動で行う焦準操作部7と、を有する。
また、ステージ3には、標本Sのほか、光の強度を検出する第1検出部100が載置されている。第1検出部100は、対物レンズ4を通過した照明光を受光し、この受光した光の強度を電気信号に変換する受光部101を有する。受光部101の受光面は、ステージ3に対して標本Sにおける照明光の照射面と同一の高さとなるように配置されている。受光部101は、例えばSiフォトダイオードなどの受光素子を用いることによって実現される。ここで、本実施の形態1において、標本Sにおける照射面とは、対物レンズ4の光軸と直交する平面であって、例えば凹凸形状をなす表面を有する標本Sでは、標本Sにおける照明光の照射範囲の中心を通過し、対物レンズ4の光軸と直交する平面とする。
また、筐体部2aの背面側(図1の左側面側)には、水銀ランプなどのアーク光源を用いて実現され、落射用の照明光を発生する光源8aを有するランプハウス8が取り付けられる。筐体部2aには、ランプハウス8から出射された落射用の照明光の光路を対物レンズ4の光軸方向に変える蛍光用の二つの光学ユニット9,10を収容可能なミラーカセット11が設けられている。ミラーカセット11において、光学ユニット9,10は、対物レンズ4の光軸に平行な軸を中心軸として回転可能に配設され、この回転動作によって所望の光学ユニットのいずれかを光路N1上に配置する。光学ユニット9,10は、光学特性が互いに異なっている。
ランプハウス8は、照明光の光路上に設けられて該照明光を投光する投光管8b(投光手段)を介して光源8aからの光をミラーカセット11に入射する。投光管8bには、投光管8bの視野絞り位置(ステージ3の標本載置面と光学的に共役な位置)に設けられ、円形の開口を有する絞り孔80aが形成された視野絞り80と、視野絞り80と光源8a側の端部との間に設けられ、光源8aからの光を集光するレンズ81と、レンズ81からの光の光量を調節する1または複数の調光フィルタ82と、視野絞り80に対して光源8a側と異なる側に設けられ、視野絞り80の絞り孔80aを通過した光を集光するレンズ83と、が設けられている。なお、光源8aは、単一の波長で直線状の光を発するレーザ光源を除く光源であって、放射状の光を発する光源であれば適用可能である。
視野絞り80は、絞り孔80aに光源8aからの照明光の一部を通過させることによって、照射面における照射範囲を絞る。絞り孔80aの開口の径は、絞り孔80aの像が接眼レンズ17に投影された際、この投影された像の外縁(照射範囲)が接眼レンズ17の視野に外接するような大きさとなっている。
光学ユニット9,10は、照明光(励起光)として所定の波長の光のみを透過させる励起フィルタ9a,10aと、励起光に応じた波長の光を反射して標本Sへ照射するとともに、標本Sからの観察光のうち特定の波長の光を透過させるダイクロイックミラー9b,10bと、ダイクロイックミラー9b,10bを透過した観察光のうち所定の蛍光成分のみを透過する吸収フィルタ9c,10cと、をそれぞれ有する。
また、筐体部2aは、ミラーカセット11を透過した標本Sからの観察光(蛍光)を結像する結像レンズ12と、結像レンズ12が結像した光のうち、一部の光を透過するとともに、残りの光を反射して分岐するビームスプリッタの一例であるハーフミラー13と、ハーフミラー13を透過した光を反射する複数のミラー14と、ミラー14が反射した光をリレーするリレーレンズ15と、からなる観察光学系を有する。
ハーフミラー13は、例えば光路N1と直交する方向に光を反射する。ハーフミラー13によって反射された光は、筐体部2aに接続され、CCDイメージセンサや、CMOSイメージセンサからなる画像取得部(図示せず)に取り込まれる。これにより、対物レンズ4が取り込んだ標本像を画像化し、この画像に応じた画像データとして記憶することができる。
また、焦準操作部7が電動であるなど、電気的な制御が必要な際、筐体部2aには、顕微鏡システム1全体の動作を統括的に制御する制御部(図示せず)が設けられる。制御部は、顕微鏡システム1の本体部2の内部に設置されていてもよいし、顕微鏡システム1の本体部2の外部に別途設置され、信号ケーブルなどを介して顕微鏡システム1の本体部2と電気的に接続されていてもよい。
鏡筒部2bは、リレーレンズ15を通過した光を結像する結像レンズ16と、結像レンズ16を通過した光を集光する接眼レンズ17と、を有する。接眼レンズ17は、対物レンズ4を通過し、結像レンズ12によって結像された観察光を中間像として拡大して見るためのレンズである。
また、筐体部2aには、対物レンズ4とミラーカセット11との間に設けられ、光を検出する第2検出ユニット18を有する。第2検出ユニット18は、ダイクロイックミラー9b,10bにより反射された光のうち、所定の割合、例えば50%の光を透過するとともに、50%の光を所定の方向に反射するビームスプリッタ18a(光路変更/分岐手段)と、ビームスプリッタ18aにより反射された光を集光するレンズ18bと、レンズ18bにより集光された光を検出する第2検出部18cとを有する。なお、レンズ18bは、ビームスプリッタ18aにより反射された光を所定のNAおよび照野を有した状態で導くために用いられ、複数のレンズを用いて構成される光学系からなるものであってもよい。
第2検出部18cは、ビームスプリッタ18aにより分岐された光路N2の光を受光し、この受光した光の強度を電気信号に変換する受光部181を有する。受光部181は、第1検出部100の受光部101(標本Sにおける照明光の照射面)と光学的に共役な位置に設けられ、例えばSiフォトダイオードなどの受光素子を用いることによって実現される。また、ビームスプリッタ18aは、例えばハーフミラーを用いて実現される。
本実施の形態1において、ビームスプリッタ18aは、例えばダイクロイックミラー9bにより反射された照明光の光路を、標本Sの照射面(ステージ3)に導く第1光路(光路N1)と、該第1光路とは異なる第2光路(光路N2)とに分岐する。なお、第2光路は、第1光路と直交している。これにより、標本Sの照射面(または受光部101の受光面)および受光部181の受光面には、絞り孔80aの像が投影される。
ステージ3は、標本Sや第1検出部100を載置して保持する載置部30を有する。載置部30は、板状をなす第1部材30a、第2部材30bおよび第3部材30cが順に積層されてなる。載置部30において、例えば、第3部材30cを基準(固定)とし、ステージ操作部31によって第1部材30aおよび第2部材30bを第3部材30cの板面を平面とする面上を移動させる。このとき、標本Sおよび第1検出部100が第1部材30aに載置され、第1部材30aおよび第2部材30bは、主面に平行な平面上で互いに直交する方向に移動する。これにより、標本Sまたは第1検出部100のいずれかを選択的に照明光の光路N1上に配置することができる。また、第1部材30a〜第3部材30cには、筐体部2aに取り付けられた際に、光路N1が通過する開口をなす開口部(図示せず)がそれぞれ形成されている。なお、第1部材30aおよび第2部材30bに形成される開口は、第1部材30aおよび第2部材20bの移動に関わらず光路N1を含むような大きさに形成されている。
また、ステージ操作部31は、第1部材30aおよび第2部材30bの移動量をそれぞれ入力可能な入力部31a,31bと、入力部31a,31bを支持し、入力部31a,31bによって入力された移動量を第1部材30aおよび第2部材30bにそれぞれ伝達する支持部材31cと、を有する。本実施の形態1において、入力部31a,31bは、例えばラックアンドピニオンによって実現され、自身の回転量に応じた第1部材30aおよび第2部材30bの移動量をそれぞれ入力する。
ここで、第1検出部100および第2検出部18cは、それぞれが演算装置40と通信可能に接続されている。第1検出部100および第2検出部18cは、生成した電気信号を演算装置40に出力する。
演算装置40は、第1検出部100および/または第2検出部18cから取得した光の強度をもとに、標本面(照射面)の単位面積(m)当たりに照射される励起光(W)の強度である放射照度(W/m)を演算する演算部41と、演算部41により得られた放射照度をもとに、第2検出部18cによる放射照度を補正するための補正値を算出するとともに、該補正値を用いて第2検出部18bによる放射照度を補正する補正部42と、演算装置40を動作させるための各種プログラム、および演算装置40の動作に必要な各種パラメータ等を含むデータを記憶する記憶部43と、CPU等を用いて構成され、演算装置40の動作を統括的に制御する制御部44と、を有する。なお、図1に示すように、演算部41と補正部42とは、まとめて演算補正部400として機能してもよい。
記憶部43は、上述したプログラムなどのほか、絞り孔80aの開口の面積や、受光部101,181の各受光面に投影される絞り孔80aの像の面積(照射面積)に関する情報を使用する対物レンズ4ごとにそれぞれ記憶している。
演算装置40は、表示装置50と接続し、演算部41の演算により得られた放射照度や、補正部42の補正により得られた補正後の放射照度などを表示装置50に表示させる。また、表示装置50は、上述した画像取得部によって取り込まれて生成された画像データを表示してもよい。
顕微鏡システム1では、例えば、光源8aからの照明光が励起フィルタ9aで波長選択され、ダイクロイックミラー9bによって対物レンズ4に向けて照明光が反射される。ダイクロイックミラー9bによって反射された照明光が、対物レンズ4を介して標本Sに照射されると、標本Sに標識された蛍光色素が励起されて蛍光を発する。標本Sから発せられた蛍光が、対物レンズ4、ダイクロイックミラー9bおよび吸収フィルタ9cを透過して、観察光として鏡筒部2bに入射する。
このとき、ダイクロイックミラー9bによって反射された照明光は、ビームスプリッタ18aによって対物レンズ4側(第1光路)と第2検出部18c側(第2光路)とに光路が分岐される。対物レンズ4および第2検出部18cには、ダイクロイックミラー9bによって反射された照明光の強度の半分程度の照明光がそれぞれ入射する。すなわち、標本S(または第1検出部100)および第2検出部18cには、ほぼ同等の強度の照明光が入射することとなる。
続いて、第1検出部100および第2検出部18cにより取得された光の強度から標本Sに照射されている照明光の放射照度を取得する測定処理について説明する。この処理では、第1検出部100および第2検出部18cにより取得された光の強度から、第2検出部18cにより得られた放射照度を補正するための補正値を取得する補正値取得処理を行った後、補正値取得処理により得られた補正値を用いて標本Sに照射されている放射照度を算出する放射照度算出処理が行われる。本実施の形態1では、放射照度算出処理が、標本Sの蛍光観察と同時に行われる。
図2は、本実施の形態1にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。顕微鏡システム1では、ステージ操作部31の入力部31a,31bを操作(回転)することにより、図2に示すように、第1検出部100の受光部101を光路N1上に配置することで、標本Sに照射される照明光の強度を検出することができる。
まず、第1検出部100および第2検出部18cにより取得された光の強度から放射照度を算出するための補正値を取得する処理について説明する。図3は、本実施の形態1にかかる顕微鏡システムが行う補正値取得処理を示すフローチャートである。ステージ3の第1部材30aが図2に示す位置にあって、第1検出部100の受光部101が対物レンズ4からの照明光を受光可能な状態において、第1検出部100および第2検出部18cにより、それぞれ照明光の強度を測定値として取得する(ステップS101)。
その後、演算部41は、第1検出部100および第2検出部18cから測定値を取得すると、それぞれの受光面における放射照度を算出する(ステップS102)。演算部41は、記憶部43を参照して各受光面に投影される絞り孔80aの像の面積(照射面積)を取得し、測定値をもとに、各受光面の放射照度(第1放射照度)を算出する。
第1検出部100および第2検出部18cのそれぞれの受光面における放射照度を算出後、補正部42が、各放射照度をもとに第2検出部18cの放射照度の値が第1検出部の放射照度の値と一致するような補正値を算出する(ステップS103)。この補正値をもとに第2検出部18cの受光面の放射照度を補正する。なお、補正部42は、各放射照度の比を算出して、第2検出部18cの受光面の放射照度の補正値として補正係数を得るものであってもよいし、各放射照度の差分をとり、この差分値を上述した補正値としてもよい。
その後、制御部44は、演算部41により算出された放射照度、および補正部42により算出された第2検出部18cの受光面の放射照度にかかる補正値を記憶部43に記憶させる(ステップS104)。上述した処理により、第2検出部18cの受光面における放射照度から、標本Sに照射される照明光の放射照度を正確に算出するための補正値を取得することができる。この際、演算装置40は、実際の測定値や、算出された放射照度および上述した補正値を表示装置50に表示させるようにしてもよい。
次に、補正値取得処理により得られた補正値を用いた標本Sの蛍光観察を行う場合の処理を説明する。図4は、本実施の形態1にかかる顕微鏡システムが行う放射照度算出処理を示すフローチャートである。実際の蛍光観察では、図1に示すように、標本Sが光路N1上に配置された状態で観察が行われる。補正値取得処理に連続して放射照度算出処理を行う際や、光路N1上に第1検出部100が配置されている際は、ステージ操作部31の入力部31a,31bを操作して、光路N1上に標本Sを配置する(配置ステップ)。
光源8aからの照明光は、波長選択された後、上述したようにビームスプリッタ81aにより、標本S(対物レンズ4)および第2検出部18cに入射する。演算装置40は、第2検出部18c(受光部181)に入射した照明光の強度(電気信号)を測定値として取得する(ステップS201)。
その後、演算部41が、記憶部43に記憶されている絞り孔80aの像の面積(照射面積)と、測定値とをもとに、受光部181の受光面における放射照度(第2放射照度)を算出する(ステップS202)。放射照度を算出後、補正部42は、記憶部43に記憶されている補正値を参照して、ステップS202で得られた放射照度を補正して補正後の放射照度を算出する(ステップS203)。
その後、制御部44は、補正された第2検出部18cの受光面の放射照度を取得して、この補正後の放射照度を記憶部43に記憶させるとともに、表示装置50に表示させる(ステップS204)。補正された第2検出部18cの受光面の放射照度を表示装置50に表示させることによって、現在蛍光観察中の標本Sにどの程度の励起光が照射されているかを把握することができる。
ここで、顕微鏡システム1において、蛍光の強度を測定した場合、補正後の放射照度は、測定した蛍光強度に対応付けて記憶される。また、これらの情報を表示させることにより、各蛍光強度を測定した際の第2検出部18cの受光面の放射照度を確認することが可能となる。
上述した本実施の形態1によれば、共役な位置にそれぞれ設けられる第1検出部100および第2検出部18cの各受光面において測定された照明光の強度をもとに補正値を求め、蛍光観察中、第2検出部18cによる測定値および補正値をもとに、標本Sに照射されている照明光の放射照度を算出するようしたので、蛍光観察中においても標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することができる。
また、上述した本実施の形態1によれば、蛍光観察中、標本Sと第1検出部100との配置を変えることなく、第2検出部18cで測定された照明光の強度をもとに放射照度を算出できるため、標本に照射される照明光の放射照度を容易に確認することができ、操作性にも優れる。
図5は、本実施の形態1の変形例1−1にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。上述した実施の形態1では、倒立型であるものとして説明したが、変形例1−1に示す顕微鏡システム1aのような正立型であっても同様に適用可能である。なお、図5において、上述した顕微鏡システム1と同様の構成要素には、同一の符号が付してある。
図5に示す顕微鏡システム1aは、土台をなす本体部2cを備え、本体部2cには標本Sを載置するステージ3などが取り付けられている。本体部2cは、ステージ3を支持する筐体部2dと、筐体部2dの側面のうち、顕微鏡1のユーザと対向する側面である前面側に設けられる鏡筒部2eと、筐体部2dと鏡筒部2eとの間に設けられ、照明光を標本S側に導く投光部2fと、を有する。
筐体部2dは、L字状をなし、標本Sおよび第1検出部100を載置するステージ3を保持するとともに、レボルバ5を保持するレボルバ保持部6を保持している。また、レボルバ5と投光部2fとの間には、入射する光の強度を検出する第2検出ユニット18が配置されている。なお、筐体部2dには、ステージ3の焦準操作を手動、あるいは電動で行う焦準操作部7aが設けられている。
本変形例1−1において、ビームスプリッタ18aは、ダイクロイックミラー9bにより反射された照明光の光路を、標本Sの照射面(ステージ3)に達する第1光路(光路N3)と、該第1光路とは異なる第2光路(光路N4)とに分岐する。
また、投光部2fには、上述した光源8a、視野絞り80、レンズ81、調光フィルタ82、レンズ83や、光学ユニット9,10を回転自在に保持するミラーカセット11が設けられている。
鏡筒部2eは、例えば光学ユニット9を透過した標本からの観察光(蛍光)を結像する結像レンズ12と、結像レンズ12が結像した光を反射するミラー14と、結像レンズ12を通過した光を集光する接眼レンズ17と、を有する。
ここで、第1検出部100および第2検出部18cは、それぞれが演算装置40と通信可能に接続されている。第1検出部100および第2検出部18cは、生成した電気信号を演算装置40に出力する。
上述した本変形例1−1においても、上述した実施の形態1のように、共役な位置にそれぞれ設けられる第1検出部100および第2検出部18cの各受光面において測定された照明光の強度をもとに補正値を求め、蛍光観察中は、第2検出部18cによる測定値および補正値をもとに、標本Sに照射されている照明光の放射照度を算出するようしたので、蛍光観察中においても標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することができる。
図6は、本実施の形態1の変形例1−2にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。変形例1−2にかかる顕微鏡システム1bでは、上述した実施の形態1にかかる顕微鏡システム1の視野絞り80に代えて、交換可能に設けられる第1視野絞り84および第2視野絞り85を備える。
第1視野絞り84および第2視野絞り85は、それぞれが投光管8bの視野絞り位置(ステージ3の標本載置面と共役な位置)に交換自在に設けられる。第1視野絞り84および第2視野絞り85には、円形の開口を有する第1絞り孔84aおよび第2絞り孔85aがそれぞれ形成されている。第1絞り孔84aの開口の径は、第2絞り孔85aの開口の径よりも小さく、第1絞り孔84aの像が接眼レンズ17に投影された際、この投影面積(照明光の照射範囲)が接眼レンズ17の視野よりも小さくなるような大きさとなっている。また、第2絞り孔85aの開口の径は、第2絞り孔85aの像が接眼レンズ17に投影された際、この投影面積(照明光の照射範囲)が接眼レンズ17の視野よりも若干大きくなるような大きさとなっている。ここで、第1視野絞り84は放射照度の補正値を測定するための測定用の視野絞りであって、第2視野絞り85は標本Sに励起光を照射して蛍光観察を行う際に用いる観察用の視野絞りである。
なお、第1視野絞り84および第2視野絞り85の交換、または切り換え動作は、筐体部2dの内部において制御部の制御のもと自動で行われるものであってもよいし、使用者によって手動で交換、または切り換えを行なうようにするものであってもよい。また、絞り孔の開口の径を変更可能な構成、例えば複数枚の板(絞り羽根)を重ね合わせてなり、絞り羽根を制御して第1絞り孔84aおよび第2絞り孔85aを形成するものを用いてもよい。
また、記憶部43には、第1絞り孔84aおよび第2絞り85aの開口の径や、第1検出部100および第2検出部18cの各受光面に投影される第1絞り孔84aおよび第2絞り85aの像の面積(照射面積)などの情報が記憶されている。
図7は、本実施の形態1の変形例1−2にかかる顕微鏡システムが行う補正値取得処理を示すフローチャートである。補正値取得処理では、顕微鏡システム1bにおいて、図6に示すように、第1検出部100の受光部101を光路N1上に配置する。
まず、視野絞り位置に測定用の視野絞り(第1視野絞り84)を配置する(ステップS301)。視野絞りは、図示しない視野絞り識別手段により、光路上に配置された視野絞りの判別を行なうようにしてもよい。
その後、第1視野絞り84が配置された状態(第1態様)で、第1検出部100による照明光の強度の検出を行い、演算装置40は、第1検出部100による測定値を取得する(ステップS302)。
第1検出部100による測定値を取得後、視野絞り位置に観察用の視野絞り(第2視野絞り85)を配置する(ステップS303)。ステップS301と同様、視野絞りは、図示しない識別手段により、配置された視野絞りを判断するようにしてもよい。
その後、第2視野絞り85が配置された状態(第2態様)で、第2検出部18cによる照明光の強度の検出を行い、演算装置40は、第2検出部18cによる測定値を取得する(ステップS304)。
演算装置40は、第1検出部100および第2検出部18cからそれぞれ測定値を取得すると、演算部41が、それぞれの受光面における放射照度を算出する(ステップS305)。演算部41は、記憶部43を参照して各受光面に投影される第1絞り孔84aおよび第2絞り85aの像の面積(照射面積)を取得し、測定値をもとに、各受光面の放射照度を算出する。このとき、第1検出部100による測定値から放射照度を求める際は、第1絞り孔84aの照射面積を使用し、第2検出部18cによる測定値から放射照度を求める際は、第2絞り孔85aの照射面積を使用する。
第1検出部100および第2検出部18cのそれぞれの受光面における放射照度を算出後、補正部42が、各放射照度をもとに第2検出部18cの放射照度の値が第1検出部100の放射照度の値と一致するような補正値を算出する(ステップS306)。この補正値をもとに第2検出部18cの受光面の放射照度を補正する。なお、補正部42は、各放射照度の比を算出して、第2検出部18cの受光面の放射照度の補正値として補正係数を得るものであってもよいし、各放射照度の差分をとり、この差分値を上述した補正値としてもよい。
その後、制御部44は、演算部41により算出された放射照度、および補正部42により算出された補正値を記憶部43に記憶させる(ステップS307)。上述した処理により、放射照度を正確に算出するための補正値を取得することができる。この際、演算装置40は、実際の測定値や、算出された放射照度および補正値を表示装置50に表示させるようにしてもよい。なお、上述したように、演算部41と補正部42とは、まとめて演算補正部400として機能してもよい。
上述した本変形例1−2によれば、上述した実施の形態1と同様、共役な位置にそれぞれ設けられる第1検出部100および第2検出部18cの各受光面において測定された照明光の強度をもとに補正値を求め、蛍光観察中は、第2検出部18cによる測定値および補正値をもとに、標本Sに照射されている照明光の放射照度を算出するようしたので、蛍光観察中においても標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することができる。
さらに、本変形例1−2によれば、補正値を取得する処理において、接眼レンズ17の視野よりも若干小さい径の第1絞り孔84aを用いて、標本Sに照射される照明光の強度を検出するようにしたので、接眼レンズ17の視野の内側に第1絞り孔84aの像が形成される。一般に、水銀ランプなどのアーク光源は、接眼レンズ17の視野の周辺で光量が低下する傾向があり、視野の中心付近の方が比較的照明ムラが少ない。このため、接眼レンズ17の視野周辺の照明ムラは測定値に影響を及ぼすため、接眼レンズ17の視野よりも若干小さい径の第1絞り孔84aを用いることによって、一層正確な放射照度(測定値)を得ることができる。
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2にかかる顕微鏡システムの全体構成を示す模式図である。図9は、本実施の形態2にかかる顕微鏡システムの要部の構成を示す模式図であって、切替ターレットの構成を示す上面図である。なお、図1等で説明した構成と同一の構成要素には、同一の符号が付してある。本実施の形態2にかかる顕微鏡システム1cでは、上述した実施の形態1にかかる顕微鏡システム1のビームスプリッタ18aに代えて、光路N1に対する光学特性を切り替える切替ターレット182を(光路変更/分岐手段)備える。
切替ターレット182は、円盤状をなし、主面の中心を通過する軸を中心軸として回転可能な回転テーブル183と、回転テーブル183に保持され、上述したビームスプリッタ18aを内部に保持する第1保持部材184と、回転テーブル183に保持され、全反射ミラー18dを内部に保持する第2保持部材185と、を有する。また、回転テーブル183には、主面と直交する方向(板厚方向)に貫通する貫通孔186が形成されている。なお、回転テーブル183には、第1保持部材184、第2保持部材185の配設位置においても、貫通孔186と同様の貫通孔が形成されている。
ここで、第1保持部材184、第2保持部材185および貫通孔186は、例えば回転テーブル183の主面を3等分する位置、すなわち隣接する構成間の角度が、回転テーブル183の中心に対して120°となる位置に設けられている。なお、第1保持部材184、第2保持部材185を回転テーブル183の中心に対して対向する側にそれぞれ配置するなど、回転方向以外に加わるモーメントを考慮した配置としてもよい。
回転テーブル183は、主面の中心を通過する軸を中心軸として回転するための回転機構(図示せず)を有する。回転機構としては、例えば、歯車、またはプーリおよびベルトにより回転を伝達し、弾性部材などで係り止めして所定の位置で位置決めするような構成が挙げられる。また、回転テーブル183は、制御部の制御のもと自動で回転する構成であってもよいし、手動で回転させる構成であってもよい。さらに、回転テーブル183に代えて、第1保持部材184、第2保持部材185および貫通孔186を、光路N1に対して直交する方向に進退自在なスライド式のテーブルであってもよい。また、分割比率の異なる複数のビームスプリッタを配置してもよい。
また、記憶部43には、絞り孔80aの開口の径や、第1検出部100および第2検出部18cの各受光面に投影される絞り孔80aの像の面積(照射面積)などの情報が記憶されている。なお、上述した変形例1−2のように第1視野絞り84および第2視野絞り85を有する場合は、第1絞り孔84aおよび第2絞り85aの開口の径や、第1検出部100および第2検出部18cの各受光面に投影される第1絞り孔84aおよび第2絞り85aの像の面積(照射面積)などの情報が記憶される。
顕微鏡システム1cにおいて、補正値取得処理および放射照度算出処理は、第1保持部材184を光路N1上に配置して、ビームスプリッタ18aを用いて照明光を分岐することによって、上述した実施の形態1と同様の処理が行われ、放射照度の確認が可能である。
また、回転テーブル183を回転させて、貫通孔186を光路N1上に配置することにより、ダイクロイックミラー9bによって反射された全ての照明光を標本Sに照射することができる。一方で、第2保持部材185の全反射ミラー18dを光路N1上に配置することにより、ダイクロイックミラー9bによって反射された全ての照明光を光路N2側に向かわせて第2検出部18cに入射させることができる。
補正値取得処理において、上述した貫通孔186および全反射ミラー18dを交互に光路N1上に配置して、第1検出部100および第2検出部18cにより測定値をそれぞれ取得することで、ダイクロイックミラー9bにより反射されたすべての照明光に基づく各測定値を用いて放射照度および補正値を求めることができる。この補正値取得処理は、同時に照明光の強度を取得することはできないものの、照明光の強度が小さく、ビームスプリッタ18aによって分岐させて測定値を取得することが難しい場合に有効である。
また、標本Sの蛍光観察を行う際、ダイクロイックミラー9bにより反射されたすべての照明光を、貫通孔186を介して標本Sに照射して観察するとともに、放射照度の確認を行うタイミングに応じて光路N1上に全反射ミラー18dを配置することで、第2検出部18cによる照明光の強度を取得して、標本Sに照射されている放射照度を得ることができる。また、標本Sへの照明光の照射と、放射照度の確認とを同時に行う場合は、ビームスプリッタ18aを光路N1上に配置すればよい。
上述した本実施の形態2によれば、上述した実施の形態1と同様、共役な位置にそれぞれ設けられる第1検出部100および第2検出部18cの各受光面において測定された照明光の強度をもとに補正値を求め、蛍光観察中は、第2検出部18cによる測定値および補正値をもとに、標本Sに照射されている照明光の放射照度を算出するようしたので、標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することができる。
さらに、上述した本実施の形態2によれば、切替ターレット182を設けることにより、ダイクロイックミラー9bにより反射された照明光の入射経路を選択的に変更することができ、照明光の強度が小さい場合など、観察態様に応じて照明光の照射パターンを適宜変更することができる。
なお、上述した実施の形態1,2では、倒立型または正立型の顕微鏡を例に説明したが、例えば、ステージに載置した標本に照明光を照射し、標本からの観察光を取り込んで標本像を拡大する対物レンズ、対物レンズを介して標本の像を撮像する撮像機能および画像を表示する表示機能を備えた撮像装置、例えば、ビデオマイクロスコープ等を用いても、本発明を適用することができる。
また、上述した実施の形態1,2では、本体部の外部に演算装置が設けられているものとして説明したが、例えば、本体部(筐体部)の内部に、上述した演算部、補正部、記憶部および制御部が設けられているものであってもよい。
また、上述した実施の形態1,2は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、各実施の形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成できる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能であることは、上記記載から自明である。
以上のように、本発明にかかる顕微鏡システムおよび測定方法は、標本に照射される照明光の放射照度を正確に測定することに有用である。
1,1a,1b,1c 顕微鏡システム
2,2c 本体部
2a,2d 筐体部
2b,2e 鏡筒部
2f 投光部
3 ステージ
4 対物レンズ
5 レボルバ
6 レボルバ保持部
7,7a 焦準操作部
8 ランプハウス
8a 光源
8b 投光管
9,10 光学ユニット
9a,10a 励起フィルタ
9b,10b ダイクロイックミラー
9c,10c 吸収フィルタ
11 ミラーカセット
12,16 結像レンズ
13 ハーフミラー
14 ミラー
15 リレーレンズ
17 接眼レンズ
18 第2検出ユニット
18a ビームスプリッタ
18b,81,83 レンズ
18c 第2検出部
18d 全反射ミラー
30 載置部
30a 第1部材
30b 第2部材
30c 第3部材
31 ステージ操作部
31a,31b 入力部
40 演算装置
41 演算部
42 補正部
43 記憶部
44 制御部
50 表示装置
80 視野絞り
80a 絞り孔
82 調光フィルタ
84 第1視野絞り
84a 第1絞り孔
85 第2視野絞り
85a 第2絞り孔
100 第1検出部
101,181 受光部
182 切替ターレット
183 回転テーブル
184 第1保持部材
185 第2保持部材
186 貫通孔
400 演算補正部

Claims (7)

  1. 標本を照明する照明光を出射する光源と、
    少なくとも前記標本、および前記照明光の強度を検出する第1検出部のいずれかを選択的に前記照明光の光路上に配置可能に保持する保持手段と、
    前記照明光の光路を、前記保持手段が保持する前記標本に導く第1の光路および/または該第1の光路とは異なる第2の光路に変更する光路変更/分岐手段と、
    前記第2の光路上であって、前記第1検出部と光学的に共役な位置に設けられ、前記光路変更/分岐手段により前記第2の光路に光路が変更、または分岐された前記照明光の強度を検出する第2検出部と、
    前記第1および第2検出部が検出した各強度と、前記標本の前記照明光の照射面における照射面積とをもとに、単位面積当たりに照射される前記照明光の強度である放射照度を演算し、前記放射照度をもとに前記第2検出部が検出した強度に基づく放射照度を補正する演算補正部と、
    を備えたことを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記第2の光路上であって、前記照射面と光学的に共役な位置に設けられ、前記照明光の一部を通過させて該照明光の前記照射面における照射範囲を絞る開口が形成された視野絞りを有することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  3. 前記視野絞りは、前記開口の面積が変更可能であることを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡システム。
  4. 少なくとも前記標本からの観察光を取り込む対物レンズと、該対物レンズが取り込んだ観察光の像を観察する接眼レンズとをさらに備え、
    前記視野絞りは、前記開口を通過した前記照明光の前記照射範囲が前記接眼レンズの視野に対して小さい第1態様と、前記照射範囲が前記接眼レンズの視野に対して大きい第2態様と、の間で変更可能であることを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
  5. 前記光路変更/分岐手段は、全反射および全透過を含む前記照明光の分岐態様を変更可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の顕微鏡システム。
  6. 前記光源は、放射状の光を発する光源を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の顕微鏡システム。
  7. 標本を照明する照明光を出射する光源と、少なくとも前記標本、および前記照明光の強度を検出する第1検出部のいずれかを選択的に前記照明光の光路上に配置可能に保持する保持手段と、を少なくとも備えた顕微鏡システムにおける前記照明光の強度を測定する測定方法であって、
    前記保持手段に保持され、かつ前記照明光を前記保持手段が保持する前記標本に導く第1の光路上にある第1検出部、および第1の光路とは異なる第2の光路上であって前記第1検出部と光学的に共役な位置に設けられた第2検出部によって、前記照明光の強度をそれぞれ検出する第1検出ステップと、
    前記第1および第2検出部が検出した各強度と、前記標本の照射面における照射面積とをもとに、単位面積当たりに照射される前記照明光の強度である第1放射照度を演算する第1放射照度演算ステップと、
    前記演算ステップで得られた各第1放射照度をもとに、補正値を算出する補正値演算ステップと、
    前記標本を前記光路上に配置する配置ステップと、
    前記標本の照射面に前記照明光が照射されている状態で、前記第2検出部による前記照明光の強度を検出する第2検出ステップと、
    前記第2検出ステップで得られた前記照明光の強度をもとに、単位面積当たりに照射される前記照明光の強度である第2放射照度を演算する第2放射照度演算ステップと、
    前記補正値演算ステップで得られた前記補正値に基づいて、前記第2放射照度演算ステップで得られた前記第2放射照度を補正する補正ステップと、
    を含むことを特徴とする測定方法。
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