JP2015040580A - 壁面の表層施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】離型紙の破断や施工の煩雑化がないようにしながら、漏れなく確実に表層材供給空間の左右端を閉じることができるように改善される壁面の表層施工方法を提供する。
【解決手段】押え面板9を壁面4から少し離して断熱材供給空間kを形成する状態での施工機Aの上昇移動に同期して断熱材供給空間kの表面側に表面材7を順次繰り出すとともに、繰出された表面材7と壁面4との間に断熱材8を注入して、注入された断熱材8と表面材7とが一体化された単位幅の断熱層gを形成し、この単位幅の断熱層施工を複数回繰返して施工対象物Tの壁面4の全域に断熱層gを施工する壁面の表層施工方法を行うにあたり、単位幅の断熱層施工では、断熱材供給空間kの一端の開放部を空気で膨らんだエアチューブ2で閉じた状態で断熱材8の注入を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、液化天然ガス(LNG)や液化石油ガス(LPG)の低温タンクといった施工対象物の壁面に発泡材による断熱層(表層)を現場施工によって形成する方法に係り、詳しくは、施工機の上昇移動を繰返し行うことにより、施工対象物の壁面における設定範囲に表層を施工する壁面の表層施工方法に関するものである。
低温タンク等の壁面に、硬質ウレタン(表層材)による断熱層(表層)を形成するにあたっては、熱衝撃や温度勾配に起因した温度応力による有害なひび割れの発生とその進展を防ぐ表面補強のために、硬質ウレタンの表面にガラス繊維織物などの表面材を貼付けて両者が一体化された断熱層を形成する手段が一般的に採用されている。
このように、表層材と表面材とが一体化された表層を施工する方法、即ち、下記「」に示される壁面の表層施工方法と同等の施工方法としては、例えば、特許文献1において開示されたものが知られている。
「ウレタン原液を注入可能な吐出口と、表面材の繰出し部と、押え面板とを備えて施工対象物の壁面に沿っての昇降移動が可能な施工機を用意し、
押え面板を壁面から所定間隔離して壁面との間にウレタン注入空間を形成する状態での施工機の上昇移動に同期してウレタン注入空間の表面側に表面材を順次繰り出すとともに、繰出された表面材と壁面との間にウレタン原液を注入し発泡して、硬質ウレタンフォームと表面材とが一体化された単位幅の断熱層を施工し、この単位幅の断熱層の施工を複数回繰返すことにより施工対象物の壁面全域に防熱施工する壁面の防熱施工方法」
特開2004−143688号公報
前述の壁面の防熱施工方法の場合、ウレタン注入空間の左右の開放端を閉じた状態とすることが要求されるので、従来では、特許文献1に開示されるように、ゴンドラ(施工機)に装備されている離型性面材供給装置(17)から、ゴンドラ(3)の上昇移動に伴って離型性面材(15)を繰り出し、ウレタン注入空間(9)の端を順次閉じてゆく方法が知られている。
即ち、図7の紙面左側において示されるように、巻回装備されている離型性面材ロール31から繰り出される離型紙(離型性面材)32を、施工対象物の壁面34と押え面板33との間のウレタン注入空間(表層材供給空間)35の左右一端に配備されて弾性材などでなる摺接ガイド部材36により、平面視で横向きU字状に曲げた状態で順次繰り出し、ウレタン注入空間35の一端を閉じる方法である。
しかしながら、この離型紙32を繰出す方法では、離型紙32が摺接ガイド部材36に沿い切れないことがあり、その部分では離型紙32による表層の端面が所期通りに仕上げることができない問題がある。
また、壁面34には往々にして凹凸や起伏、或いは段差があるが、摺接ガイド部材36即ち離型紙32がそれらの起伏などに沿うことができないことがあり、それによる隙間から注入された表層材が漏れ出るという問題もあった。
さらに、離型紙32の繰出し部分の調整が煩雑であり、施工中に離型紙32は破断してしまい、その修復のために施工が中断されるという問題もあった。
一方、図7の紙面右側において示されるように、台形などの断面が矩形をなす棒状のスペーサー37を、予め施工対象物の壁面34に上下向きの一直線状に貼り付けておき、施工時には、押え面板33の左右一端をスペーサー37に摺接させながらウレタン原液38を注入する方法も試された。なお、図7において、30は表面材である。
ところが、この壁面34にスペーサー37を設置する方法でも、壁面34の凹凸や起伏、或いは段差に追従できないおそれがあるとともに、スペーサー37を壁面34に張り付けるという手間の掛る作業が必要であって施工の煩雑化や遅延化を招き易いという問題があった。このように、いずれの従来方法であっても表層材供給空間(ウレタン注入空間35)の左右端を閉じることに関しては改善の余地が残されているものであった。
本発明の目的は、表層材供給空間の左右端を閉じる手段をさらに工夫することにより、離型紙の破断や施工の煩雑化がないようにしながら、漏れなく確実に表層材供給空間の左右端を閉じることができるように改善される壁面の表層施工方法を提供する点にある。また、できれば、表層材供給空間の左右端を閉じる手段を効率よく行える目的もある。
請求項1に係る発明は、表層材8を吐出可能な注入部13と、表面材7の繰出し部11と、押え面板9とを備えて施工対象物Tの壁面4に沿っての昇降移動が可能な施工機Aを用意し、
前記押え面板9を前記壁面4から所定間隔離して前記壁面4との間に表層材供給空間kを形成する状態での前記施工機Aの上昇移動に同期して前記表層材供給空間kの表面側に前記表面材7を順次繰り出すとともに、繰出された前記表面材7と前記壁面4との間に表層材8を注入して、注入された表層材8と前記表面材7とが一体化された単位幅の表層gを施工するにあたり、
前記単位幅の表層施工を、前記表層材供給空間kの左端及び/又は右端の開放部を流体充填により膨張している流体ホース2で閉じた状態で行う壁面の表層施工方法。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の壁面の表層施工方法において、
前記単位幅の表層施工を複数回繰り返すことにより施工対象物の壁面4における設定範囲に表層施工することを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の壁面の表層施工方法において、
前記流体ホース2として、流体充填により膨張しているときの直径が前記表層gの厚みよりも若干大きいものを使用することを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法において、前記流体ホース2として、空気の供給により膨らむエアチューブを用いることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法において、
前記流体ホース2として、形成された前記表層gからの剥離のし易さを促進する表面処理がホース外表面2aに施されているものを使用することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法において、
前記流体ホース2の左右位置の規定が可能なガイド19を前記施工機Aに装備しておき、前記単位幅の表層施工を、前記流体充填により膨張している流体ホース2の左右位置を前記ガイド19で定めた状態で行うことを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法において、
前記流体ホース2を、前記施工機Aを吊下げ昇降移動させる昇降装置Bに吊設させた状態で前記施工対象物Tの壁面4に配置することを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法において、
流体の供給されていない前記流体ホース2を繰出し可能なホース供給機構aを前記施工機Aに設けておき、前記単位幅の表層施工においては、前記ホース供給機構aにより繰出されてからの流体充填により膨張している流体ホース2を用いることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法において、
前記表層材8としてウレタン原液を用い、前記単位幅の表層施工においては、注入し発泡した硬質ウレタンフォーム8aと表面材7とが一体化された断熱層により前記表層gを形成することを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、表層材供給空間の少なくとも一端の開放部を閉じる手段、即ちサイドシール手段として、流体充填により膨張している流体ホースを用いて行うものであるから、従来手段に比べて、壁面の凹凸や起伏に追従しての密着性が改善され、注入された表層材が漏れ出ることを解消又は非常に少なくすることができる。
そして、流体が充填される流体ホースでサイドシール手段とするため、形成された表層の流体ホースに接する面がきれいな円弧に仕上げることが可能である。このため、離型紙の皺によって発生するボイドが生じる従来の不都合から開放され、隣接して施工する表層との接合性もより良好なものとなる利点がある。
また、流体ホースは離型紙に比べて破断強度を明確に高くできるので、施工中に切れるという従来の不具合が無くなり、施工が中断されるリスクから解消される。
さらに、流体ホースを表層材供給空間の一端又は両端に配置するだけでよいから、作業が簡単化されるようにもなる。
その結果、表層材供給空間の左右端を閉じる手段のさらなる工夫により、離型紙の破断や施工の煩雑化がないようにしながら、漏れなく確実に表層材供給空間の左右端を閉じることができるように改善される壁面の表層施工方法を提供することができる。
この場合、請求項2のように、単位幅の表層施工を複数回繰り返すことにより施工対象物の壁面における設定範囲(例:壁面全域)に表層施工する場合にも、前記作用効果を好適に発揮させることが可能である。
請求項3の発明によれば、流体充填により膨張したときの、即ち使用状態での直径が表層の厚みよりも僅かに大きいものを使用しているので、押え面板による壁面との間に流体ホースが若干圧縮された状態となり、壁面の凹凸や起伏に対する追従性が増し、より確実なサイドシール効果を得ることができる利点がある。
請求項4の発明によれば、流体ホースとしてエアチューブを用いるので、その他には、エアポンプなどの廉価かつ一般的な流体供給手段を用意すればよいとともに、液体などに比べて流体が非常に軽く、取扱い性に優れる利点もある。
請求項5の発明によれば、表層からの剥離のし易さを促進する表面処理がホース外表面に施されているので、流体ホースの表層材からの剥し易さが良好となり、単位幅の表層施工終了に伴う流体ホースの取り除き作業が簡単化されたり、表層のサイド面の仕上がり程度が改善されるといった利点が得られる。
請求項6の発明によれば、施工時には、流体ホースの左右位置がガイドで定められた状態で行えるので、スペーサーを壁面に貼り付けるとか複雑な形状に離型紙を繰出すという従来手段に比べて、単に、流体ホースを壁面に配置するだけでよく、サイドシール手段の施工が簡単化されるようになる。
流体ホースの配置手段(方法)としては、請求項7のように、施工機を吊下げ昇降移動させる昇降装置に吊設させる手段や、請求項8のように、施工機に設けたホース供給機構により繰出されてからの流体充填により膨張している流体ホースを用いる手段を採ることが可能である。
この場合、請求項7の手段では、施工機を軽くすることができる利点があり、請求項8の手段では、流体ホースの壁面に対する設置・回収作業が簡単化される利点がある。
請求項9の発明によれば、低温タンクなどに好適な発泡した硬質ウレタンフォームによる断熱層を形成することができる壁面の表層施工方法を提供することができる。
壁面への断熱層施工方法を示す概略の側面図(実施形態1) 図1に示す施工方法の原理を示す平面図 図1に示す施工方法の要部を示す模式図 ガイドローラ及びその取付構造を示し、(a)は側面図、(b)は正面図 実施形態2による壁面への断熱層施工方法を示す概略の側面図 サイドシール装置の要部構成を示す斜視図 従来の壁面への断熱層施工方法の要点を示す模式図 低温タンクの構造例を示す模式図
以下に、本発明による壁面の表層施工方法の実施の形態を、低温タンクの内壁に断熱層を形成する断熱層施工方法として、図面を参照しながら説明する。なお、表層としては断熱層や防音層などが挙げられ、表層材としては、ウレタン原液などの発泡材や防音材、或いは塗膜材など、種々のものが可能である。
〔実施形態1〕
図1〜図3に、低温タンクなどの施工対象物Tの壁面4を断熱層gで覆うための断熱層施工方法(壁面の表層施工方法の一例)とこれに用いる施工機A及び昇降装置Bを有する施工設備Sが示されている。
この施工設備Sは、壁面4の最上部前方に横向きに配される吊元レール1に横移動可能に懸垂支持される昇降装置Bと、この昇降装置Bにより昇降移動可能に吊下げ支持される施工機Aと、昇降装置Bに吊設される流体ホース2などを有して構成されている。
ここで、低温タンクTについて簡単に説明すると、図8に示すように、例えば、コンクリート製で円筒状の側壁tと鋼板製の天井39とを有してなり、内部に流体を貯留する内槽29を備える構造のものである。この場合、断熱層gは、側壁tの内側の壁面4に施工される場合が多く、本実施形態においても、内槽29と側壁tとの間の環状空間wに施工機Aが配備されて、側壁tの内側の壁面4に施工する方法(構造)として説明する。なお、表層gは、図8に仮想線で示すように、側壁tの外側に施工(形成)される場合もある。
施工機Aは、左右一対のワイヤー3,3及びガイドレール5,5により昇降移動可能に昇降装置Bに吊下げ支持されるゴンドラ6に、表面材7の繰出し機構7Kと、表層材8の供給機構8Kと、矩形板状の押え面板9と、流体ホース2の左右位置を規定可能なガイドローラ(ガイドの一例)19などを配備して構成されている。
繰出し機構7Kは、所定長さの幅を有する長尺状で巻取りローラ10に巻回されている表面材7や、巻取りローラ10から解されて来る表面材7を繰出す繰出しローラ(繰出し部の一例)11などを有して構成されている。
供給機構8Kは、表層材であるポリウレタン原液8の注入部である注入ヘッド13と、トラバーサー12などを備えて構成されている。なお、ポリウレタン原液8の貯留部(図示省略)はゴンドラ6の外部に置かれ、ホースで供給する構造となっている。
また、押え面板9は、ゴンドラ6にその前側(壁面4側)に張り出す状態で縦向き姿勢で固定支持されている。
ガイドローラ19は、図4(a),(b)に示されるように、ゴンドラ6の枠体6aに取付けられる支持部6bに片持ち支持される支軸20の先端部に回動可能に支承される円筒状の部材であり、図2に示すように、流体ホース2の左右に軽く接触する状態又は左右に僅かな隙間を有する状態となるように装備される。
壁面4に対向する向きである前後方向の軸心Pを有する支軸20は、ガイドローラ19を先端側に弾性付勢するように嵌装されるコイルバネ21により、所定範囲で突出する方向への弾性付勢状態で枠体6aに支承されている。そして、支軸20の先端には、壁面4に沿って転動移動可能な球軸受22が装備されている。
このバネ付勢構造及び球軸受22により、壁面4の起伏や凹凸、段差に追従して壁面4に対するガイドローラ19の位置を一定に維持させることが可能である。従って、施工におけるゴンドラ6の昇降移動に伴うゴンドラ6と壁面4との離間距離が微妙に変化しても、ガイドローラ19と壁面4との相対位置関係は一定のものに維持され、流体ホース2の左右位置のガイド作用が有効に持続できるように設定されている。
昇降装置Bは、吊元レール1に沿って横方向に走行するための走行機構15、ゴンドラ6を昇降すべくワイヤー3,3の巻上げや解し下降を行う昇降機構16、流体ホース2をスプリングバランサ17を介してフック14で吊下げるためのアーム18などを有して構成されている。流体ホース2は、断熱材供給空間(表層材供給空間の一例)kの左右端を閉じるサイドシール手段として機能する。
流体ホース2は、下端(一端)からエアポンプなどの空気供給機(図示省略)から内部流路へ供給される圧搾空気により膨張して設定された径となるエアチューブで構成されている。このエアチューブ2の素材としては特に制限はないが、四フッ化エチレン、二フッ化エチレン、シリコーンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの離型性の良い素材からなるものが好ましい。エアチューブ2は、ガラス繊維補強された樹脂製の送水ホースを流用したものでも良い。
また、発泡した硬質ポリウレタンフォームで成る断熱層(表層の一例)gとの離型性を良くするための表面処理がエアチューブ2になされていると好都合である。その表面処理としては、四フッ化エチレン、二フッ化エチレン、シリコーンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの離型性に優れる基材でなる粘着テープを、エアチューブ2の表面(外面)に貼り付けることが挙げられる。
次に、施工設備Sを用いて低温タンクTの壁面4を断熱層gで覆う断熱層施工方法について説明する。
図1,図2(a),及び図3は、壁面4に最初に断熱層gを作製する場合の方法を表しており、昇降装置Bで施工機Aを上昇移動させながら断熱材(表層材の一例)8を注入する。即ち、押え面板9を壁面4から所定間隔離して壁面4との間に断熱材供給空間kを形成する状態での施工機Aの上昇移動に同期して断熱材供給空間kの表面側に表面材7を順次繰り出すとともに、繰出された表面材7と壁面4との間にポリウレタン原液8を注入して、注入され発泡した硬質ポリウレタンフォーム8a(8)と表面材7とが一体化して単位幅の断熱層gを施工する工程である。
この最初の工程である単位幅の表層施工においては、断熱材供給空間kの左右両端の各開放部を圧搾空気の充填により膨張しているエアチューブ2で閉じた状態で、断熱材であるポリウレタン原液8の注入を行う。
図2(a)に示すように、膨張したエアチューブ2の径D(例:65mm)は、所期の断熱層g、即ち断熱材供給空間kの厚みdより僅か(若干の一例であり、例として1〜10mm程度)に大きいとされている。故に、押え面板9で壁面4との間に挟まれた状態では、エアチューブ2の断面形状が直径Dの円形から、小さい方向径がdの長円形(角丸又は楕円)に変形され、これによって断熱材8の漏れ出しが生じないように、壁面4と押え面板9との間を密封することができている。
また、最初の単位幅の表層施工では、計4個のガイドローラ19により、左右一対のエアチューブ2,2は所期どおりの左右位置で良好に保持された状態で注入ヘッド13からウレタン原液8が注入される。そして、断熱材供給空間k内で発泡し成形された硬質ポリウレタンフォーム8aとその表面の表面材7とが一体化され、所定厚みdの単位幅の断熱層gが施工される。
図2(b)は、最初の単位幅の表層施工が終わって左右のエアチューブ2,2も取り外された状態の硬質ポリウレタンフォーム8aによる断熱層gを示しており、左右端はエアチューブ2の型枠による凹曲面に形成されている。
二回目〜最後から一回前まで繰返し行われる単位幅の表層施工は、図2(c)に示される状態での施工となる。即ち、前回の施工により形成されている最初の断熱層gが、次の回の断熱材供給空間kの一端を閉じる側壁の役割をなすので、エアチューブ2は他端のみに配置すれば良い。この例では図2の紙面左側に押え面板9を(施工機Aを)横移動させてから施工を行う例を示しており、エアチューブ2は左端のみに設けられている。
そして、低温タンクTの側壁tの内周囲全域に断熱層gを施工する場合、図示は省略するが、最後の単位幅の表層施工は、断熱材供給空間kの左右両端共に既設された断熱層gで閉ざされており、エアチューブ2を用いることなく施工を行うことが可能である。
以上は、平面視が円筒形の低温タンクTなどの壁面全周を断熱層gで覆う場合の施工方法について説明したが、例えば、平面視で矩形をなす建物の前側の壁面のみに防音材(表層材の一例)8による防音層(表層材の一例)gを形成する場合にも、本発明による壁面の表層施工方法は有効である。
〔実施形態2〕
実施形態2による壁面の表層施工方法は、図5,図6に示すように、流体ホース2であるエアチューブ2を繰出すホース供給機構aが施工機Aに搭載されており、ゴンドラ6の上昇移動に伴って順次繰出して行くタイプのものである。
ホース供給機構aは、空気の供給がされていないエアチューブ(流体の供給されていない流体ホース)2を巻回してあるチューブコイル23と、チューブコイル23から解されたエアチューブ2の取出し方向を変える変換機構24と、エアチューブ2が膨張するのを防止しながら下方に送り出し可能なスクイズ機構25とを有して構成されている。
チューブコイル23は、巻取りローラ23aに空気の入っていない断面が扁平に萎んだ状態のエアチューブ2を、必要となる長さ分巻き取ってなるものである。変換機構24は、縦横或いは斜めに適宜に配置される複数の転動ローラ24aを有して構成されている。
スクイズ機構25は、互いの間隔が、萎んだ状態のエアチューブ2の厚みと同等又はやや小さい値となるように互いに近接配備された第1〜第3絞りローラ26,27,28を備えて構成されている。第1絞りローラ26と第2絞りローラ27との間、及び第2絞りローラ27と第3絞りローラ28との間による2箇所の絞り作用により、チューブ下端から供給され続けている圧搾空気の圧が、スクイズ機構25よりチューブ取出し方向の上流側には及ばないようにされている。
従って、図5に示すように、エアチューブ2は、スクイズ機構25の上側(前記上流側)では萎んだ状態が維持され、スクイズ機構25を通過した途端に膨らんで断熱材供給空間kの端を閉じるべく所定の径に膨張した状態になる。
この実施形態2による壁面の表層施工方法では、施工機Aにホース供給機構aを設けてあり、必要となるエアチューブ2を施工しながら繰出せるので、予め壁面にエアチューブ2を配置する手間・作業が不要である。そして、単位幅の表層施工が終了すれば、繰出したエアチューブ2を巻取りローラ23aに巻き取って回収することが可能であり、壁面4に設置する場合に比べて、回収作業も簡単化、効率化することが可能になる。
以上説明したように、本発明による断熱層施工方法によれば、ホース状のサイドシール手段であるエアチューブ2を一対のガイドローラ19,19の間に通して垂下すればその準備が行えるため、壁面(施工面)に棒状のスペーサー37を貼り付けたり、複雑な構造のところに離型紙32を通したりする必要がなくなり、作業が簡単化される。
離型紙32に比べて、繊維補強された流体ホース2は破断強度が格段に高いため、施工中に切れる心配がなく、施工を中断しなければならないリスクが解消される。
エアチューブ2でサイドシールを行っているので、壁面4の局部的な突起や凹凸などに追従でき、注入された断熱材(表層材)8が漏れることが無い、又は非常に少なくなる。
空気が充填されるエアチューブ2でサイドの型枠とするため、できあがった断熱層gのエアチューブ2に接する面がきれいな円弧に仕上がり、離型紙32のシワによって発生するボイドが一切なく、隣接して施工する列との接合性も良好になる。
〔別実施例〕
流体ホース2としては、エアチューブの他、送水ホースやオイルホースなどがあり、流体としては空気、水、油などが可能である。
2 エアチューブ(流体ホース)
2a ホース外表面
4 壁面
7 表面材
8 ポリウレタン原液(ウレタン原液,表層材)
8a 硬質ポリウレタンフォーム(硬質ウレタンフォーム)
9 押え面板
11 繰出し部
13 注入部
19 ガイド
A 施工機
B 昇降装置
T 低温タンク(施工対象物)
a ホース供給機構
g 断熱層(表層)
k 表層材供給空間

Claims (9)

  1. 表層材を吐出可能な注入部と、表面材の繰出し部と、押え面板とを備えて施工対象物の壁面に沿っての昇降移動が可能な施工機を用意し、
    前記押え面板を前記壁面から所定間隔離して前記壁面との間に表層材供給空間を形成する状態での前記施工機の上昇移動に同期して前記表層材供給空間の表面側に前記表面材を順次繰り出すとともに、繰出された前記表面材と前記壁面との間に表層材を注入して、注入された表層材と前記表面材とが一体化された単位幅の表層を施工するにあたり、
    前記表層材の注入を、前記表層材供給空間の左端及び/又は右端の開放部を流体充填により膨張している流体ホースで閉じた状態で行う壁面の表層施工方法。
  2. 前記単位幅の表層施工を複数回繰り返すことにより施工対象物の壁面における設定範囲に表層施工する請求項1に記載の壁面の表層施工方法。
  3. 前記流体ホースとして、流体充填により膨張しているときの直径が前記表層の厚みよりも若干大きいものを使用する請求項1又は2に記載の壁面の表層施工方法。
  4. 前記流体ホースとして、空気の供給により膨らむエアチューブを用いる請求項1〜3の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法。
  5. 前記流体ホースとして、形成された前記表層からの剥離のし易さを促進する表面処理がホース外表面に施されているものを使用する請求項1〜4の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法。
  6. 前記流体ホースの左右位置の規定が可能なガイドを前記施工機に装備しておき、
    前記単位幅の表層施工を、前記流体充填により膨張している流体ホースの左右位置を前記ガイドで定めた状態で行う請求項1〜5の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法。。
  7. 前記流体ホースを、前記施工機を吊下げ昇降移動させる昇降装置に吊設させた状態で前記施工対象物の壁面に配置する請求項1〜6の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法。
  8. 流体の供給されていない前記流体ホースを繰出し可能なホース供給機構を前記施工機に設けておき、
    前記単位幅の表層施工においては、前記ホース供給機構により繰出されてからの流体充填により膨張している流体ホースを用いる請求項1〜6の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法。
  9. 前記表層材としてウレタン原液を用い、前記単位幅の表層施工においては、注入し発泡した硬質ウレタンフォームと表面材とが一体化された断熱層により前記表層を形成する請求項1〜8の何れか一項に記載の壁面の表層施工方法。
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