JP2015040402A - 木質耐震壁 - Google Patents

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【課題】木質耐震壁の水平せん断剛性を高くする。【解決手段】木質壁と、前記木質壁を架構に接着して接合し、接合破壊するまでは前記架構と前記木質壁との間のせん断応力伝達を接合力によって行い、接合破壊すると前記架構と前記木質壁との間のせん断応力伝達を前記木質壁に形成される圧縮束によって行なう接着層と、を有する木質耐震壁。【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の架構に取り付けられる木質耐震壁に関する。
近年、美観や施工性に優れた耐震壁として木質耐震壁が提案されている。例えば、特許文献1には、柱と梁に囲まれた面内に設置された木質耐震壁が開示されている。
この木質耐震壁は、柱及び梁の内面と、木質耐震壁の外周との間に設けた隙間に可撓性のある接着剤を埋めて変形吸収層を形成することにより、柱及び梁に固定されている。よって、変形吸収層の局部変形吸収効果により木質耐震壁の局部破壊が防止され、木質耐震壁の変形能力を向上させることができる。
しかし、特許文献1の木質耐震壁の水平せん断剛性は、可撓性を有する変形吸収層により低くなってしまうので、柱及び梁に発生する水平外力に対して早期に強度を発揮させることが難しい。
特開2003−314083号公報
本発明は係る事実を考慮し、木質耐震壁の水平せん断剛性を高くすることを課題とする。
第1態様の発明は、木質壁と、前記木質壁を架構に接着して接合し、接合破壊するまでは前記架構と前記木質壁との間のせん断応力伝達を接合力によって行い、接合破壊すると前記架構と前記木質壁との間のせん断応力伝達を前記木質壁に形成される圧縮束によって行なう接着層と、を有する木質耐震壁である。
第1態様の発明では、架構に発生したせん断力が接着層に作用したときに、この接着層が接合破壊するまでは、接着層の接合力によって架構と木質壁との間のせん断応力伝達が行われ、木質壁へ伝達されたせん断応力は木質壁によって負担される。
また、架構に発生したせん断力が接着層に作用したときに、この接着層が接合破壊すると、接合破壊した接着層の破壊面同士の摩擦又は噛み合わせにより力の伝達が行われて、木質耐震壁(木質壁)の対角線上の領域に圧縮束が形成される。そして、この圧縮束を介して架構と木質壁との間のせん断応力伝達が行われ、木質壁へ伝達されたせん断応力は木質壁によって負担される。
これらにより、木質耐震壁の水平せん断剛性を高くすることができ、架構に発生するせん断力に対して早期に強度を発揮させることができる。例えば、可撓性を有する接着剤によって形成された変形吸収層により柱梁架構に木質壁が取り付けられた木質耐震壁よりもせん断剛性及びせん断耐力が高い耐震壁を構成することができる。また、例えば、RC耐震壁、鉄骨ブレース等の非木耐震要素と同等のせん断剛性及びせん断耐力を有する耐震壁を構成することができる。
第2態様の発明は、第1態様の木質耐震壁において、前記木質壁は、横方向へ複数並べて配置した木質板材を繋ぎ合わせることにより形成されている。
第2態様の発明では、木質壁よりも大きさの小さい木質板材は、製造を容易に行うことができる。また、木質壁よりも大きさの小さい木質板材は取り扱い易いので、木質耐震壁の施工性を向上させることができる。
第3態様の発明は、第1態様の木質耐震壁において、前記木質壁は、上下方向へ複数並べて配置した木質板材を繋ぎ合わせることにより形成されている。
第3態様の発明では、木質壁よりも大きさの小さい木質板材は、製造を容易に行うことができる。また、木質壁よりも大きさの小さい木質板材は取り扱い易いので、木質耐震壁の施工性を向上させることができる。さらに、意匠上の自由度を上げることができる。
本発明は上記構成としたので、木質耐震壁の水平せん断剛性を高くすることができる。
本発明の実施形態に係る木質耐震壁を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る木質壁を示す平面断面図である。 本発明の実施形態に係る木質耐震壁の作用を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る木質耐震壁の作用を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る木質パネルの形成方法を示す平面断面図である。 本発明の実施形態に係る木質パネルの形成方法を示す平面断面図である。 本発明の実施形態に係る木質耐震壁を示す正面図である。 本発明の実施形態に係る木質壁を示す側面断面図である。
図を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の実施形態に係る木質耐震壁について説明する。
図1の正面図に示すように、本実施形態の木質耐震壁10は、木質壁12と接着層14を有して構成されている。図1、及び図1のA−A断面図である図2(a)に示すように、木質壁12は、横方向へ複数並べて配置した木質板材16を、接着剤で繋ぎ合わせて一体化した1枚の木質パネル20を有して構成されている。木質板材16は、木の板を積層接着して形成した単板積層材からなる、平面形状が略長方形の部材である。
図1に示すように、木質壁12は、柱22A、22Bと梁24A、24Bを有して構成された架構としての柱梁架構26の構面内に、木質板材16の長辺方向が上下方向となるように配置されている。柱22A、22Bと梁24A、24Bは、鉄筋コンクリートによって形成されている。
木質壁12は、木質パネル20の外縁部28(外周面30)と、柱梁架構26(柱22A、22B、及び梁24A、24B)の内面32との間に設けた隙間(以下、「隙間S」とする)にエポキシ樹脂系接着剤Gを密に充填し硬化させて接着層14を形成することにより、柱梁架構26に接着されて接合されている。隙間Sの大きさは、接着層14のせん断剛性が、木質板材16のせん断剛性以上となる大きさになっている。
図3(a)の正面図、及び図4(a)の正面図に示すように、接着層14は、地震により柱梁架構26にせん断力Fが発生し、このせん断力Fが接着層14に作用したときに、接着層14が接合破壊するまでは(接着層14が接合破壊しない状態においては)、柱梁架構26と、木質パネル20との間のせん断応力伝達を接着層14の接合力によって行う。
また、図3(b)の正面図、及び図4(b)の正面図に示すように、接着層14は、地震により柱梁架構26にせん断力Fが発生し、このせん断力Fが接着層14に作用したときに、接着層14が接合破壊すると(接着層14が接合破壊した状態においては)、接合破壊した接着層14の破壊面同士の摩擦又は噛み合わせにより力の伝達が行われて、木質耐震壁10の対角線上の領域(接着層18を含んだ木質パネル20の対角線上の領域と、この領域の斜め上下延長上にある接着層14の領域とを合わせた領域)に圧縮束Pが形成される。そして、この圧縮束Pによって、柱梁架構26と木質パネル20との間のせん断応力伝達が行われる。
なお、本実施形態において、「接合力」とは、接着層14のせん断耐力、木質パネル20の外周面30に対する接着層14の付着力、及び柱梁架構26の内面32に対する接着層14の付着力により、柱梁架構26に木質パネル20をくっ付ける力を意味し、「接合破壊」とは、接着層14がせん断破壊すること(接着層14の凝集破壊)、接着層14がくっついた状態で木質パネル20の外周面30が剥がれること(木質パネル20の凝集破壊)、接着層14の内面と木質パネル20の外周面30とが界面で断ち切れること(木質パネル20の外周面30に対する接着層14の接着破壊)、接着層14がくっついた状態で鉄筋コンクリート製の柱梁架構26の内面32が剥がれること(柱梁架構26を形成するコンクリートの凝集破壊)、又は接着層14の外面と柱梁架構26の内面32との界面で断ち切れること(柱梁架構26の内面32に対する接着層14の接着破壊)を意味する。すなわち、柱梁架構26に発生し接着層14に作用するせん断力Fが、これらの破壊強度(接着層14の凝集破壊強度、木質パネル20の凝集破壊強度、木質パネル20の外周面30に対する接着層14の接着破壊強度、柱梁架構26を形成するコンクリートの凝集破壊強度、及び柱梁架構26の内面32に対する接着層14の接着破壊強度)の内の最も小さい値以上になったときに接合破壊が起きる。
木質パネル20は、例えば、次に示す方法によって形成することができる。まず、柱梁架構26の構面内の所定位置に木質板材16をそれぞれ配置し、接着層14によって柱梁架構26に木質板材16の端部を接合する(不図示)。
次に、図5(a)の平面断面図に示すように、木質板材16間の隙間(以下、「隙間S」とする)を塞ぐように木質板材16の一方の面に、貼り付け等によって目張りテープ40を取り付ける。
次に、図5(a)に示すように、木質板材16間の隙間Sに接着剤を充填して(矢印36)図2に示すように接着層18を形成する。そして、この接着層18により木質板材16同士が繋ぎ合わされて一体化され、木質パネル20が形成される。隙間Sの大きさは、接着層18のせん断剛性が、木質板材16のせん断剛性以上となる大きさになっている。
次に、本発明の実施形態に係る木質耐震壁の作用と効果について説明する。
本実施形態の木質耐震壁10では、図3(a)及び図4(a)に示すように、柱梁架構26に発生したせん断力Fが接着層14に作用したときに、この接着層14が接合破壊するまでは、接着層14の接合力によって柱梁架構26と木質パネル20(木質壁12)との間のせん断応力伝達が行われ、木質パネル20(木質壁12)へ伝達されたせん断応力は、木質パネル20(木質壁12)によって負担される。
また、図3(b)及び図4(b)に示すように、柱梁架構26に発生したせん断力Fが接着層14に作用したときに、この接着層14が接合破壊すると、接合破壊した接着層14の破壊面同士の摩擦又は噛み合わせにより力の伝達が行われて、木質耐震壁10の対角線上の領域(接着層18を含んだ木質パネル20の対角線上の領域と、この領域の斜め上下延長上にある接着層14の領域とを合わせた領域)に圧縮束Pが形成される。そして、この圧縮束Pを介して柱梁架構26と木質パネル20(木質壁12)との間のせん断応力伝達が行われ、木質パネル20(木質壁12)へ伝達されたせん断応力は、木質パネル20(木質壁12)によって負担される。
よって、これら(図3(a)、(b)、及び図4(a)、(b))の原理により、木質耐震壁10の水平せん断剛性を高くすることができ、柱梁架構26に発生するせん断力に対して早期に強度を発揮させることができる。例えば、可撓性を有する接着剤により形成された変形吸収層によって柱梁架構に木質壁が取り付けられた木質耐震壁よりも、せん断剛性及びせん断耐力が高い耐震壁を構成することができる。また、例えば、鉄筋コンクリート製耐震壁、鋼製耐震壁、鉄筋コンクリート製ブレース、鉄骨ブレース等の非木耐震要素と同等のせん断剛性及びせん断耐力を有する耐震壁を構成することができる。
さらに、本実施形態の木質耐震壁10では、耐震壁を木質の壁(木質壁12)とすることによって、美観や施工性に優れた耐震壁を構築することができる。
また、本実施形態の木質耐震壁10では、木質壁12が、横方向へ複数並べて配置した木質板材16を繋ぎ合わせることにより形成されており、木質壁12よりも大きさの小さい木質板材16は、製造を容易に行うことができる。また、木質壁12よりも大きさの小さい木質板材16は取り扱い易いので、木質耐震壁10の施工性を向上させることができる。
さらに、木質板材16を繋ぎ合わせる接着層18のせん断剛性は、木質板材16のせん断剛性以上となっているので、木質パネル20を面内全方向に対して一体性のある部材とすることができる。これにより、一枚ものの木質板材によって形成した木質パネルと同等のせん断剛性及びせん断耐力を木質パネル20に与えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
なお、本実施形態では、木質板材16を単板積層材とした例を示したが、木質の他の部材としてもよい。例えば、木質壁12(木質パネル20)は、製材、集成材、積層材、合板などの木質材を有して構成されていればよい。木質板材16を単板積層材とすれば、木質耐震壁10を十分なせん断剛性及びせん断耐力を有する耐震壁とすることができるので好ましい。また、この場合、単板積層材を縦使いにすれば、木質耐震壁10の高いせん断剛性及びせん断耐力が期待できるので、より好ましい。
また、本実施形態では、木質壁12を、木質パネル20の外縁部28(外周面30)と、柱22A、22B、及び梁24A、24Bの内面32とを、接着層14により接着して接合した例を示したが、木質壁12は、柱22A、22B、及び梁24A、24Bの一方に接合されていてもよい。すなわち、柱22A、22Bのみに木質壁12が接合されていてもよいし、梁24A、24Bのみに木質壁12が接合されていてもよい。また、木質壁12を、上下梁や上下床スラブの間に間柱のように配置してもよい。
さらに、本実施形態では、エポキシ樹脂系接着剤Gにより接着層14を形成した例を示したが、接着層14が接合破壊するまでは、接着層14の接合力によって柱梁架構26と木質パネル20との間のせん断応力伝達が行われ、接着層14が接合破壊すると、木質耐震壁10に形成される圧縮束Pを介して柱梁架構26と木質パネル20との間のせん断応力伝達が行われれば、他の種類の接着剤によって接着層14を形成するようにしてもよい。例えば、ポリマーセントモルタル、無収縮モルタル等を接着剤として用いてもよい。接着層14のせん断剛性を高くすることができる接着剤を用いるのが好ましい。
また、本実施形態では、接着層14が形成される隙間Sの大きさを、接着層14のせん断剛性が、木質板材16のせん断剛性以上となる大きさとした例を示したが、隙間Sの大きさは、使用する接着剤によって形成される接着層14において、接着層14が接合破壊するまでは、接着層14の接合力によって柱梁架構26と木質パネル20との間のせん断応力伝達が行われ、接着層14が接合破壊すると、木質耐震壁10に形成される圧縮束Pを介して柱梁架構26と木質パネル20との間のせん断応力伝達が行われ、且つ、接着層14の施工が可能な(隙間Sに接着剤を充填できる)大きさにする。すなわち、高いせん断剛性が得られるように、接着層14を形成する材料と接着層14の厚さを設定する。接着層14のせん断剛性を高くする方法としては、接着層14を薄くすることや、骨材等を混入する方法が考えられる。例えば、接着剤をエポキシ樹脂系接着剤Gとした場合には、隙間Sの大きさを1〜25mm程度とすることができる。また、例えば、エポキシ樹脂系接着剤Gに骨材等を混入して接着層14を形成する場合には、接着層14のせん断剛性が高くなるので、隙間Sを100mm程度とすることができる。
さらに、本実施形態では、図2(a)に示すように、木質壁12を1枚の木質パネル20を有して構成した例を示したが、木質壁12は、対向させて面外方向へ複層配置した木質パネル20を有して構成するようにしてもよい。例えば、図2(b)〜(e)の平面断面図に示すように、木質壁12を、対向させて面外方向へ2層又は3層配置した木質パネル20を有して構成するようにしてもよいし、木質壁12を、対向させて面外方向へ4層以上配置した木質パネル20を有して構成するようにしてもよい。この場合、木質板材16の継ぎ目42(接着層18)は、イモ目地を構成するように配置してもよいし、ウマ目地を構成するように配置してもよい。
木質壁12を、対向させて面外方向へ複層配置した木質パネル20を有して構成する場合には、例えば、図5(a)〜(d)の順に示すように、一層ずつ木質パネル20を形成することによって形成できる。また、例えば、木質板材16の継ぎ目42(接着層18)の配置をイモ目地の構成にすれば、図6(a)、(b)の順に示すように、複層の木質パネル20を同時に形成することができる。すなわち、木質板材16の隙間S(継ぎ目42)が一致するように木質板材16を配置すれば、最外層を構成する木質板材16の隙間Sから接着剤を注入(矢印36)することにより、複数層の木質パネル20を構成する木質板材16の繋ぎ合わせを一度に行うことができる。
木質壁12を、対向させて面外方向へ複層配置した木質パネル20を有して構成する場合、各層の木質パネル20同士は、接着剤等によって接着してもよいし、接着しなくてもよいし、離して配置してもよい。
また、本実施形態で示した木質板材16を、上下方向に複数分割した木質の板を接着剤等により繋ぎ合わせて形成するようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、木質壁12を、横方向へ複数並べて配置した木質板材16を繋ぎ合わせることにより形成した例を示したが、横方向へ複数並べて配置する木質板材16の数はいくつでもよいし、1つの木質板材16で木質パネル20を構成してもよい。また、図7の正面図、及び図7のB−B断面図である図8(a)に示すように、木質パネル20を、上下方向へ複数(2つ以上)並べて配置した木質板材16を繋ぎ合わせることにより形成してもよい。この構成の場合には、木質耐震壁10に圧縮束Pが形成されるように、上下に配置された木質板材16同士を繋ぐ接着層18の接合力が、柱梁架構26に木質パネル20を接合する接着層14の接合力よりも大きくする。
この木質耐震壁10の構成においても、木質壁12よりも大きさの小さい木質板材16は、製造を容易に行うことができる。また、木質壁12よりも大きさの小さい木質板材16は取り扱い易いので、木質耐震壁10の施工性を向上させることができる。さらに、意匠上の自由度を上げることができる。
また、この木質耐震壁10の構成においても、木質壁12を、対向させて面外方向へ複層配置した木質パネル20を有して構成するようにしてもよい。例えば、図8(b)〜(e)の側断面図に示すようにしてもよい。この場合、継ぎ目42は、図8(b)、(c)に示すように、イモ目地を構成するように配置してもよいし、図8(d)、(e)に示すように、ウマ目地を構成するようにしてもよい。さらに、木質板材16を、横方向に複数分割した木質の板を接着剤等により繋ぎ合わせて形成するようにしてもよい。
また、本実施形態の木質耐震壁10は、新築建物に適用してもよいし、改修建物に適用してもよい。すなわち、建物の耐震改修工事において、本実施形態の木質耐震壁10を架構に設置してもよい。
また、本実施形態では、架構としての柱梁架構26(柱22A、22B、及び梁24A、24B)を、鉄筋コンクリートによって形成した例を示したが、架構を構成する部材は、他の構造のものでもよい。例えば、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、CFT造(Concrete-Filled Steel Tube:充填形鋼管コンクリート構造)の柱や梁を有して構成された架構でもよい。また、架構は他の構成のものでもよい。例えば、柱と床スラブで架構を構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 木質耐震壁
12 木質壁
14 接着層
16 木質板材
26 柱梁架構(架構)
P 圧縮束

Claims (3)

  1. 木質壁と、
    前記木質壁を架構に接着して接合し、接合破壊するまでは前記架構と前記木質壁との間のせん断応力伝達を接合力によって行い、接合破壊すると前記架構と前記木質壁との間のせん断応力伝達を前記木質壁に形成される圧縮束によって行なう接着層と、
    を有する木質耐震壁。
  2. 前記木質壁は、横方向へ複数並べて配置した木質板材を繋ぎ合わせることにより形成されている請求項1に記載の木質耐震壁。
  3. 前記木質壁は、上下方向へ複数並べて配置した木質板材を繋ぎ合わせることにより形成されている請求項1に記載の木質耐震壁。
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