JP2015040061A - スキンパック包装体 - Google Patents

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Kaoru Takeo
薫 竹尾
真弓 綿世
Mayumi Watase
真弓 綿世
吉田 寛
Hiroshi Yoshida
寛 吉田
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【課題】 製造時には被包装物を台紙の所定位置に保持でき、開封し易いだけでなく、封緘性にも優れたスキンパック包装体を提供する。【解決手段】 本発明のスキンパック包装体11は、台紙2と、スキンパックフィルム4と、前記台紙2とスキンパックフィルム4の間に保持され且つ転動胴部を有する易転動物品31と、を有し、前記台紙2には、少なくとも1つの切断線51が形成されており、前記切断線51が、両端部511,512を有し、且つその両端部511,512から前記転動胴部の転動軸を台紙に投影した直線Lと略平行な方向に膨らんだ平面視形状に形成され、前記切断線51にて区画される領域51Aを起立させた際に、その領域51Aの縁の一部が前記易転動物品31に接するような位置に、前記切断線51が形成されている。【選択図】 図5

Description

本発明は、スキンパックフィルムと台紙の間で易転動物品が保持されたスキンパック包装体に関する。
スキンパック包装体は、台紙と、台紙の表面に載せられた被包装物と、その被包装物を含んで台紙の表面に接着されたスキンパックフィルムと、からなる。かかるスキンパック包装体は、厚紙製の台紙の表面に被包装物を載せ、その上から軟化させたスキンパックフィルムを被せ、台紙の裏面側からスキンパックフィルムを吸引することにより製造できる(特許文献1)。スキンパックフィルムを用いれば、コンパクト且つ安価に被包装物を包装できる。
しかしながら、スキンパックフィルムは伸び易くて切れにくいフィルムであるため、スキンパック包装体は、手では容易に開封できないという問題点がある。さらに、スキンパック包装体を製造する際、台紙の所定位置に載せた被包装物が位置ずれするという問題点もある。特に、被包装物が、水平面に対して転動し得る形状を有する易転動物品である場合、台紙の所定位置に被包装物を載せても、スキンパックフィルムを台紙に接着する際に、その位置から簡単にずれてしまう。
特許文献2には、台紙に設けた切込み部を支持片として起立させ、この起立させた一対の支持片の間にて乾電池等の被包装物を挟持した状態でスキンパックフィルムを接着させた包装体が開示されている。
また、特許文献3には、台紙に打ち抜き穴を穿設し、その穴に被包装物を嵌め入れることによって転動を防止し、スキンパックフィルムを被せることによってスキンパック包装体を製造することが開示されている。
特許文献2のスキンパック包装体においては、支持片の間に被包装物を挟持しているので、スキンパックフィルムを接着する際に、被包装物の位置ずれを防止できる。しかしながら、特許文献2のスキンパック包装体は、その台紙の面内に、支持片の形状に対応する開口部が存在するので、その開口部から異物が入り込んで被包装物が汚染されることがある。
また、特許文献3の方法にあっては、被包装物の形状に適合するような穴を台紙に形成しなければならない。このため、被包装物の形状に応じた穴を有する台紙を準備しなければならない。つまり、異なる被包装物ごとに台紙を準備する必要があり、多数の台紙を製造しなければならない。さらに、この方法によって得られたスキンパック包装体の裏面側においては、台紙の穴から被包装物が露出する。このため、前記得られたスキンパックフィルムは、封緘性が不十分である上、その外観も悪い。
実開昭62−76165号公報 実開昭60−84551号公報 特開昭58−82811号公報
本発明の目的は、製造時には被包装物を台紙の所定位置に保持でき、開封し易いだけでなく、封緘性にも優れたスキンパック包装体を提供することである。
本発明のスキンパック包装体は、台紙と、スキンパックフィルムと、前記台紙とスキンパックフィルムの間に保持され且つ転動胴部を有する易転動物品と、を有し、前記台紙には、少なくとも1つの切断線が形成されており、前記切断線が、両端部を有し、且つその両端部から前記転動胴部の転動軸を台紙に投影した直線と略平行な方向に膨らんだ平面視形状に形成され、前記切断線にて区画される領域を起立させた際に、その領域の縁の一部が前記易転動物品に接するような位置に、前記切断線が形成されている。
本発明の好ましいスキンパック包装体は、前記領域の全部又は一部が前記易転動物品の台紙投影形状に重なるような位置に、前記切断線が形成されている。
本発明の好ましいスキンパック包装体は、前記切断線が、少なくとも2つ形成されており、1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略平行な方向の第1側に設けられ、且つ、もう1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略平行な方向の第2側に設けられている。
本発明の好ましいスキンパック包装体は、前記切断線が、少なくとも2つ形成されており、1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略直交する方向の第1側に設けられ、且つ、もう1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略直交な方向の第2側に設けられている。好ましくは、前記1つの切断線が、前記易転動物品の台紙投影形状の第1側辺に沿う部分を有し、前記もう1つの切断線が、前記易転動物品の台紙投影形状の第2側辺に沿う部分を有する。
本発明のスキンパック包装体は、易転動物品(被包装物)の封緘性に優れている一方で、開封し易いという特徴を有する。さらに、本発明のスキンパック包装体は、易転動物品を台紙の所定位置に保持できるので、簡易に製造できる。
第1実施形態のスキンパック包装体の正面図。正面図は、台紙の表面側から見た図である(以下、図面の簡単な説明において同じ)。 同スキンパック包装体の背面図。背面図は、台紙の裏面側から見た図である(以下、図面の簡単な説明において同じ)。 図1のIII−III線で切断した断面図。 図1のIV−IV線で切断した断面図。 台紙の切断線と易転動物品の位置関係を分かりやすく示した拡大背面図。 スキンパック包装体を開封して易転動物品を取り出すときの参考断面図。 第1実施形態のスキンパック包装体の製造時に使用される台紙の正面図。 同台紙の一部を折り曲げて保持凹部を形成した後の台紙の正面図。 図8のIX−IX線で切断した断面図。 同台紙の保持凹部に易転動物品を載置した状態の正面図。 図10のXI−XI線で切断し拡大した断面図。 スキンパックフィルムを加熱する際の参考側面図。 被包装物を載置した台紙の表面に軟化させたスキンパックフィルムを被せた状態の正面図。 図13のXIV−XIV線で切断した断面図。 スキンパックフィルムを吸引してこれを台紙に接着させることにより得られる連続体の断面図。 同連続体から個々のスキンパック包装体を切り取るときの正面図。 第2実施形態のスキンパック包装体において、台紙の切断線と易転動物品の位置関係を分かりやすく示した拡大背面図。 第2実施形態のスキンパック包装体の製造時において、台紙の保持凹部に易転動物品を載置した状態の正面図。 図18のXIX−XIX線で切断した拡大断面図。 図18のXX−XX線で切断した拡大断面図。 第2実施形態の変形例のスキンパック包装体において、台紙の切断線と易転動物品の位置関係を分かりやすく示した拡大背面図。 第3実施形態のスキンパック包装体において、台紙の切断線と易転動物品の位置関係を分かりやすく示した拡大背面図。 第4実施形態のスキンパック包装体において、台紙の切断線と易転動物品の位置関係を分かりやすく示した拡大背面図。 第5実施形態のスキンパック包装体において、台紙の切断線と易転動物品の位置関係を分かりやすく示した拡大背面図。 第5実施形態のスキンパック包装体の製造時において、台紙の保持凹部に易転動物品を載置した状態の断面図(図10のXI−XI線と同様の箇所で切断した断面図)。
以下、本発明の具体的な実施態様について適宜図面を参照しつつ説明する。
各部の用語の前に、「第1」、「第2」などを付す場合があるが、これらの語は、用語を区別するために付加されたものであり、各部の優劣や順序などを意味しない。ある部材の「表面」は、スキンパック包装体を図1に示す正面(スキンパックフィルムの面を直視する方向)から見たときに、見る者に近い側にある面を指し、ある部材の「裏面」は、その反対側の面を指す。平面視の形状は、台紙の表面又は裏面に対して鉛直方向から見たときの形状である。本明細書において、略平行は、対象となる2つの線の成す角度又は1つの線と1つの部分との成す角度が零度〜30度である場合を含み、好ましくは、前記角度が零度〜15度である場合を含む。また、略直交は、対象となる2つの線の成す角度又は1つの線と1つの部分との成す角度が90度〜120度である場合を含み、好ましくは、前記角度が90度〜105度である場合を含む。また、「PPP〜QQQ」という記載は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。本発明において、「台紙」は、スキンパックと協働して被包装物を保持する部材である。台紙という用語は、「台紙が紙製である」という限定的な意味を有するわけではない。各図の具体的な寸法及び縮尺比は、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
[第1実施形態のスキンパック包装体]
図1乃至図5において、第1実施形態のスキンパック包装体11は、台紙2と、被包装物である易転動物品31と、台紙2と協働して易転動物品31を保持するスキンパックフィルム4と、を有する。台紙2の面内には、少なくとも1つの切断線51が形成されている。前記切断線51は、台紙2の厚み方向に貫通し且つ台紙2を分断する切込み線である。台紙2は、平板状である。スキンパック包装体11を構成するスキンパックフィルム4は、易転動物品31に被さり且つ台紙2に接着していない部分と、前記易転動物品31に被さらず且つ切断線51が形成された範囲を含んで前記台紙2に接着している部分と、を有する。
具体的には、スキンパックフィルム4の裏面は、図3及び図4に示すように、易転動物品31が介在する部分において易転動物品31にほぼ密着しており、その部分においては台紙2に接着していない。前記スキンパックフィルム4が台紙2に接着していない部分は、易転動物品31の台紙投影形状に略一致する。一方、スキンパックフィルム4は、易転動物品31が介在しない部分において台紙2に接着している。ただし、スキンパックフィルム4の性質上、スキンパックフィルム4は、易転動物品31の全体に密着しているわけではなく、台紙2に面している部分を除く易転動物品31の外形に沿ってほぼ密着している。ただし、易転動物品31の形状によっては、前記易転動物品31の一部分からスキンパックフィルム4が離れる場合もある。図示例のスキンパック包装体11は、スキンパックフィルム4と台紙2によって易転動物品31を隙間無く密封包装したものである。易転動物品31は、台紙2のほぼ中央部に配置されていてもよいし、或いは、台紙2の何れかの辺側に寄って配置されていてもよい。さらに、図示のように、1つのスキンパック包装体11に、複数(例えば3つ)の易転動物品31が包装されていてもよいし、特に図示しないが、1つの易転動物品31が包装されていてもよい。
<易転動物品>
易転動物品31は、水平面に対して転動し得る転動胴部を有する物品である。易転動物品31は、例えば、平坦な表面を有するアクリル板を水平面に対して10度傾けて配置し、この傾斜したアクリル板の表面の傾斜上側から傾斜下側に1周以上回転しながら転動する物品をいう。転動胴部は、その重心を通る軸を中心にして転動する転動周面を有する。前記転動胴部の転動時の回転中心軸(重心を通る軸)を、転動軸という。易転動物品31は、代表的には、転動胴部を水平面に載せて転がしたときに、転動軸と水平面の長さが一定である転動胴部を有する物品が挙げられる。このような易転動物品31としては、円柱状の転動胴部を有する物品;円錐状又は円錐台状の転動胴部を有する物品;略瓢箪形状の転動胴部を有する物品;円柱状又は円錐台状の転動胴部の天面及び/又は底面から、その天面又は底面よりも小さい凸部が突設されている物品;円錐状の転動物品の底面から、その底面よりも小さい凸部が突設されている物品;などが例示できる。このような物品の種類としては、特に限定されず、化粧品、生活雑貨、文房具、医薬部外品、医薬品などが挙げられる。図示例の易転動物品31は、円柱状の転動胴部を主要部とする。つまり、図示例の易転動物品31は、その外形が円柱状である。この易転動物品31は、円柱状の転動周面が水平面上を転がって動く。
<スキンパックフィルム>
スキンパックフィルム4は、従来公知のフィルムを用いることができる。スキンパックフィルム4は、通常、無色透明又は有色透明の単層又は複層の樹脂フィルムが用いられる。なお、フィルムは、一般にシートと呼ばれるものを含む。スキンパックフィルム4の厚みは、特に限定されず、例えば、30μm〜300μm、好ましくは、60μm〜200μmである。前記スキンパックフィルム4の材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、軟質塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂が挙げられる。前記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂;ポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂;プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体などの各種共重合体;が挙げられる。なかでも、ポリエチレン系樹脂が好ましく、直鎖状低密度ポリエチレンがより好ましい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。前記ポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族ポリアミド重合体;ナイロン6−66(6−66は、ナイロン6とナイロン66の共重合体を表す。以下、同様に表記する)、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン6−69、ナイロン6−610、ナイロン66−69などの脂肪族ポリアミド共重合体;などが挙げられる。なかでも、脂肪族ポリアミド共重合体が好ましく、ナイロン6−66、ナイロン6−10又はナイロン6−12がより好ましい。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。前記ポリエステル系樹脂としては、代表的には、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンテレフタレート/イソフタレート)、ポリ(エチレングリコール/シクロへキサンジメタノール/テレフタレート)などの重合体;前記重合体と他の共重合成分が重合された樹脂;などが挙げられる。前記他の共重合成分としては、エチレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオールなどのジオール類;イソフタル類、ベンゾフェノンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルメタンジカルボン酸、プロピレンビス(フェニルカルボン酸)、ジフェニルオキサイドジカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、サバチン酸、ジエチルコハク酸などのジカルボン酸;などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
前記スキンパックフィルム4としては、融点の異なる樹脂を少なくとも二層以上有する複層構成のフィルムを用いることが好ましい。特に、高融点の樹脂(即ち、耐熱性を有する樹脂)を中間層とし、この中間層の樹脂よりも低融点の樹脂を表層及び裏層とする二種三層で構成されたフィルムを用いることがより好ましい。前記二種三層で構成されたフィルムは、台紙2への接着に寄与する低融点の樹脂よりも耐熱性を有する樹脂(高融点の樹脂)が中間層として積層されている。かかる二種三層で構成されたフィルムをスキンパックフィルム4として用いると、これを高温に加熱することができる。従って、例えば、前記スキンパックフィルム4を台紙2に接着させる工程を、外気下で行ったとしても、スキンパックフィルム4の軟化状態を比較的長時間保持できるので、前記接着工程の作業効率を向上できる。さらに、前記二種三層で構成されたフィルムは、加熱後にカールし難いので、これをスキンパックフィルム4として用いることにより、良好な仕上がりのスキンパック包装体11を得ることができる。二種三層で構成されたフィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(低融点の樹脂)/ポリオレフィン系樹脂(高融点の樹脂)/ポリオレフィン系樹脂(低融点の樹脂)、ポリオレフィン系樹脂/ポリアミド系樹脂/ポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂/ポリエステル系樹脂/ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂/ポリアミド系樹脂/ポリオレフィン系樹脂である。なかでも、前記ポリオレフィン系樹脂が直鎖状低密度ポリエチレン又は低密度ポリエチレンのいずれかであり、且つ、前記ポリアミド系樹脂が脂肪族ポリアミド共重合体である、二種三層で構成されたフィルムを、スキンパックフィルム4として用いることが特に好ましい。
スキンパックフィルム4を台紙2に接着させる際には、後述するように、スキンパックフィルム4は、被包装物の形状に沿って伸展する。このため、スキンパックフィルム4は、前記伸展可能な程度に軟化させることができるフィルムが用いられる。前記のような材質のスキンパックフィルム4は、通常、加熱することによって軟化させることができる。なお、性質上、室温で十分に軟らかいスキンパックフィルム4を用いてもよく、そのようなフィルムを用いる場合には、前記加熱は省略される。
<台紙>
台紙2は、可撓性を有する平板状の枚葉体である。台紙2としては、例えば、その厚み方向に通気性を有する枚葉体が用いられる。台紙2の形成材料は、特に限定されず、厚紙、普通紙、コート紙、不織布、合成紙、合成樹脂シート、発泡樹脂シートなどの単層シート、及びこれらの2以上のシートが積層接着された積層シートなどを用いることができる。なお、シートは、一般にフィルムと呼ばれるものを含む。前記合成樹脂シートや発泡樹脂シートの材質は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロンなどのポリアミド系樹脂などが挙げられる。
台紙2が普通紙やコート紙などの紙又は不織布で形成されている場合、その目付量は、例えば、20g/m〜600g/mであり、好ましくは、100g/m〜500g/mである。台紙2が合成紙、合成樹脂シート又は発泡樹脂シートで形成されている場合、その厚みは、例えば、80μm〜800μmであり、好ましくは、100μm〜500μmである。台紙2の目付量又は厚みが小さすぎると、スキンパック包装体11の製造時に台紙2の一部を立ち上げても、その起立形状を台紙自身が維持できないおそれがある。他方、台紙2の目付量又は厚みが大きすぎると、材料コストが高くなる。厚紙、普通紙、コート紙若しくは不織布又はこれらの積層体からなる台紙2は、その材質上、厚み方向に通気性を有する。前記厚み方向に通気性を有するとは、台紙2の裏面から空気を吸引したときに、台紙2の表面側から裏面側に空気が移動しうることをいう。一方、合成紙、合成樹脂シート若しくは発泡樹脂シート又はこれらの積層体からなる台紙2は、その材質上、厚み方向に通気性を有さない場合が多い。このような形成材料を用いる場合には、台紙2の面内に、厚み方向に貫通する貫通孔を複数形成しておくことが好ましい。このように複数の貫通孔を台紙2の全体に渡って形成しておくことにより、台紙2の面全体から空気を吸引できる。前記貫通孔としては、肉眼で視認できないほどの微細な孔、肉眼で視認できる比較的小さな孔、又は、周知のミシン目線などが挙げられる。なお、前記厚紙などのように、形成材料自体が厚み方向に通気性を有する台紙2においても、必要に応じて、前記貫通孔を形成してもよい。もっとも、台紙2に切断線51が形成されている本発明のスキンパック包装体11にあっては、切断線51の形成によって生じている切断端面間において空気が通過し得る。このため、本発明において、材質的に通気性を有さない台紙2を用いる場合であっても、前記貫通孔を形成しなければならないわけではない。
また、台紙2の表面には、スキンパックフィルム4を接着させるために、熱によって接着性が発現する接着剤又はヒートシール性樹脂(図示せず)が塗工されている。ただし、台紙2の表面に自己接着し得る材質からなるスキンパックフィルム4を用いた場合、又は、台紙2の表面に接着する接着剤が塗布されたスキンパックフィルム4を用いた場合には、前記台紙2の表面に接着剤などが塗布されていなくてもよい。前記接着剤としては、代表的には、感熱接着剤が挙げられる。さらに、台紙2の表面及び/又は裏面には、必要に応じて、所望のデザインが施されている。
<切断線>
台紙2には、本発明の特徴部分である、切断線51が形成されている。切断線51は、少なくとも1つ形成される。本実施形態では、切断線は、2つ形成されている。以下、一方の切断線を、「第1切断線51」といい、他方の切断線を、「第2切断線52」といい、1つ又は2つ以上の切断線を総括して「切断線51」という。
第1切断線51の全体の平面視形状は、両端部511,512を有する非直線状に形成されている。第2切断線52の全体の平面視形状も、両端部521,522を有する非直線状に形成されている。前記両端部は、切断線の一端部と切断線の他端部を合わせた表現である。図5に示すように、非直線状の第1切断線51の平面視形状は、その両端部511,512から、転動胴部の転動軸を台紙2に投影した直線Lと略平行な方向に膨らんだ非直線状である。例えば、第1切断線51は、その両端部511,512を結んだ仮想直線よりも、転動胴部の転動軸を台紙2に投影した直線Lと略平行な方向の下側に膨らんだ平面視形状に形成されている。非直線状の第2切断線52の平面視形状は、その両端部521,522から、転動胴部の転動軸を台紙2に投影した直線Lと略平行な方向に膨らんだ非直線状に形成されている。例えば、第2切断線52は、その両端部521,522を結んだ仮想直線よりも、転動胴部の転動軸を台紙2に投影した直線Lと略平行な方向の上側に膨らんだ平面視形状に形成されている。従って、第1切断線51と第2切断線52の各平面視形状は、相反する側に膨らんだ形状を成している。もっとも、第1切断線51と第2切断線52が同じ向きに膨らんでいてもよい(図示せず)。
なお、前記転動軸を台紙2に投影した直線Lは、実際には存在しないが、易転動物品を台紙の表面に置いた状態で、易転動物品の転動軸を台紙に投影したときに観念される直線である。以下、前記転動軸を台紙2に投影した直線Lを、「投影直線L」という。各図において、投影直線Lを二点鎖線で示している。また、前記仮想直線は、実際には存在しないが、切断線の両端部を直線で結んで観念される線である。前記投影直線L(転動胴部の転動軸を台紙2に投影した直線L)と略平行な方向を、「縦方向」という場合がある。また、前記投影直線Lと略直交する方向は、前記投影直線Lと略直交し且つ台紙2の表面と略平行な方向である。以下、前記投影直線Lと略直交する方向を、「幅方向」という場合がある。
図5に示すように、前記第1切断線51は、縦方向の第1側(上側)に設けられ、第2切断線52は、縦方向の第2側(下側)に設けられている。図示例では、第1切断線51と第2切断線52は、投影直線Lの上に並んで配置されている。
第1切断線51は、易転動物品31の縦方向第1側の端部に対応して配置され、第2切断線52は、易転動物品31の縦方向第2側の端部に対応して配置されている。
前記第1切断線51の両端部511,512を結んだ仮想直線及び第2切断線52の両端部521,522を結んだ仮想直線は、幅方向に延びている。前記切断線51は、切断線51にて区画される領域51Aを起立させた際に、その領域51Aの縁の一部が易転動物品31に接するような位置に形成されている。切断線51にて区画される領域51Aは、前記仮想直線と切断線51とによって囲われる領域である。以下、切断線51にて区画される領域を「囲繞領域」という。図5において、第1切断線51及び第2切断線52のそれぞれの囲繞領域51A,52Aを判りやすくするため、便宜上、囲繞領域51A,52Aに無数のドットを付加している。
詳しくは、第1切断線51と第2切断線52は、互いに独立している。
第1切断線51の一端部511及び他端部512は、易転動物品31の天面311の近傍に配置されている。例えば、前記第1切断線51の一端部511及び他端部512は、易転動物品31の天面311の近傍であってその上側に配置されている。第1切断線51は、その一端部511から縦方向第2側に延びる第1一方縦線516と、その他端部512から縦方向第2側に延びる第1他方縦線517と、その第1一方縦線516と第1他方縦線517の端部間を連結する第1横線518と、から構成されている。第1一方縦線516は、幅方向の第1側において、台紙投影形状の第1側辺31aに沿って又は第1側辺31aの近傍に沿って縦方向に延び、第1他方縦線517は、幅方向の第2側において、台紙投影形状の第2側辺31bに沿って又は第2側辺31bの近傍に沿って縦方向に延びている。従って、第1切断線51は、台紙2の縦方向第1側において、縦方向第2側に膨らんだ平面視略コの字状に形成されている。前記第1横線518は、包装体の製造時に易転動物品31に接する縁を形成するため、易転動物品31の数に対応した波形状に形成されている。第1切断線51の囲繞領域51Aを起立させた際に、第1横線518に対応する縁が易転動物品31の転動胴部に接する。このような位置に第1切断線51は形成されている。本実施形態では、3つの易転動物品31を保持するため、第1横線518は、囲繞領域51Aを起立させた際に3つの凹んだ縁を生じるように、3箇所の凹みと4箇所の突出が交互に並んだ波形状に形成されている。
なお、図示例では、第1一方縦線516及び第1他方縦線517は、一端部511及び他端部512から縦方向第2側へと延びているが、これとは反対に、縦方向第1側に延びていてもよい。この場合、第1切断線51の囲繞領域51Aの全部又は一部が台紙投影形状に重なるように配置するため、両端部511,512は、易転動物品31の天面311よりも縦方向第2側に配置される。
第2切断線51の一端部521及び他端部522は、易転動物品31の底面312の近傍に配置されている。例えば、前記第2切断線52の一端部521及び他端部522は、易転動物品31の底面312の近傍であってその下側に配置されている。第2切断線52は、その一端部521から縦方向第1側に延びる第2一方縦線526と、その他端部522から縦方向第1側に延びる第2他方縦線527と、その第2一方縦線526と第2他方縦線527の端部間を連結する第2横線528と、から構成されている。第2一方縦線526は、幅方向の第1側において、台紙投影形状の第1側辺31aに沿って又は第1側辺31aの近傍に沿って縦方向に延び、第2他方縦線527は、幅方向の第2側において、台紙投影形状の第2側辺31bに沿って又は第2側辺31bの近傍に沿って縦方向に延びている。従って、第2切断線52は、台紙2の縦方向第2側において、縦方向第1側に膨らんだ平面視略コの字状に形成されている。前記第2横線528は、包装体の製造時に易転動物品31に接する縁を形成するため、易転動物品31の数に対応した波形状に形成されている。第2切断線52の囲繞領域52Aを起立させた際に、第2横線528に対応する縁が易転動物品31の転動胴部に接する。このような位置に第2切断線52は形成されている。本実施形態では、3つの易転動物品31を保持するため、第2横線528は、囲繞領域52Aを起立させた際に3つの凹んだ縁を生じるように、3箇所の凹みと4箇所の突出が交互に並んだ波形状に形成されている。
なお、図示例では、第2一方縦線526及び第2他方縦線527は、一端部521及び他端部522から縦方向第1側へと延びているが、これとは反対に、縦方向第2側に延びていてもよい。この場合、第2切断線52の囲繞領域52Aの全部又は一部が台紙投影形状に重なるように配置するため、両端部521,522は、易転動物品31の底面312よりも縦方向第1側に配置される。
前記第1切断線51の第1一方縦線516と第2切断線52の第2一方縦線526は、直線上に並んでいることが好ましい。第1切断線51の第1他方縦線517と第2切断線52の第2他方縦線527も、直線上に並んでいることが好ましい。
なお、上記では3つの易転動物品31をそれぞれ独立して保持するために、前記第1横線518及び第2横線528は、3箇所の凹みを生じる波形状に形成されているが、これに限定されない。複数の易転動物品31の集合物は、その両側の易転動物品31の転動を防止すれば全ての易転動物品31の転動を防止できるので、前記第1横線518及び第2横線528は、集合物の幅方向両側に位置する易転動物品31を係止できるような形状に形成されていればよい。
また、前記切断線51は、前記囲繞領域の全部又一部が、前記易転動物品31の台紙投影形状に重なるような位置に形成されている。本実施形態では、前記第1切断線51は、図5に示すように、囲繞領域51Aの一部が易転動物品31の台紙投影形状に重なるように形成され、前記第2切断線52も同様に、囲繞領域52Aの一部が易転動物品31の台紙投影形状に重なるような位置に形成されている。詳しくは、囲繞領域のうち、仮想直線の近傍領域を除いた部分が、台紙投影形状に重なるように、前記切断線51は配置されている。従って、囲繞領域51A,52Aのうち殆どの領域が、複数の易転動物品31に向かい合っている。
前記台紙投影形状は、易転動物品を台紙の表面に置いた状態で、台紙の表面に対して鉛直方向から平行光線を当てたときに、台紙の表面に映る影形状である。例えば、易転動物品31が円柱状である場合、その台紙投影形状は長方形状又は正方形状であり、易転動物品31が円錐台状である場合、その台紙投影形状は台形状である。本実施形態のように易転動物品が複数の場合、台紙投影形状は、その複数の易転動物品の集合物の前記影形状に相当する。図5において、台紙投影形状を網掛けで示す(以下、他の図についても同様に、網掛けは、台紙投影形状を表す)。
さらに、台紙2の面内には、第1切断線51の両端部511,512の間に、折り罫線26が形成されている。第2切断線52の両端部521,522の間にも、同様に、折り罫線27が形成されている。折り罫線26,27としては、従来公知の構成を採用でき、例えば、台紙2の厚み方向に押し込んだ押し線、台紙2の厚み方向に略V字状に切り込んだハーフカット線、又は、ミシン目線などが挙げられる。折り罫線26,27として押し線又はハーフカット線を用いる場合、その折り罫線26,27は、台紙2の表面側から形成されていてもよいし、台紙2の裏面側から形成されていてもよい。図示例では、折り罫線26,27は、台紙2の裏面側から形成されたハーフカット線からなる。折り罫線26,27は、後述するスキンパック包装体11の製造時に、第1切断線51及び第2切断線52の各囲繞領域51A,52Aを立ち上げる際に、それを曲げやすくする目的で形成されている。かかる目的の折り罫線26,27は、仮想直線上に略沿って設けられる。略沿って設けられるとは、仮想直線上に折り罫線26,27が設けられる、又は、仮想直線の近傍にそれと略平行に折り罫線26,27が設けられることを意味する。折り罫線26,27が厳密に仮想直線上に一致して設けられていない場合でも、その折り罫線26,27を利用して、囲繞領域51A,52Aを容易に立ち上げることができる。つまり、折り罫線26,27が仮想直線の近傍に設けられている場合でも、その折り罫線26,27を利用して、囲繞領域51A,52Aを容易に立ち上げることができる。
本明細書において、「GGGの近傍」とは、そのGGGとの距離が、例えば、5mm以下であること、好ましくは3mm以下であることを意味する。
また、折り罫線26,27は、仮想直線と同じ長さ分だけ形成されていてもよいし、仮想直線の長さよりも短くてもよい。つまり、折り罫線26,27は、仮想直線上の全部又は一部に略沿って設けられる。折り罫線26,27が仮想直線の全部に略沿って設けられていない場合でも、その折り罫線26,27を利用して、囲繞領域51A,52Aを容易に立ち上げることができる。つまり、折り罫線26,27の長さが仮想直線よりも短い場合でも、その折り罫線26,27を利用して、囲繞領域51A,52Aを容易に立ち上げることができる。図示例では、第1切断線51に対する折り罫線26は、第1切断線51の仮想直線上に設けられている。第2切断線52に対する折り罫線27は、第2切断線52の仮想直線上に設けられている。
<第1実施形態のスキンパック包装体の作用効果>
上記スキンパック包装体11は、易転動物品31(被包装物)に通じる穴が台紙2に形成されていないので、スキンパックフィルム4と台紙2の間に保持された被包装物に異物などが付着し難い。なお、本発明の台紙2の面内には、切断線51が形成されているが、切断線51の形成によって生じる対向した切断端面同士は接している又は近接している。このような切断端面間を通じて、スキンパックフィルム4と台紙2の間に異物が侵入する可能性は極めて低い。よって、本発明のスキンパック包装体11は、被包装物の封緘性に優れている。
本発明のスキンパック包装体11は、台紙2に切断線51が形成されているので、その切断線51から台紙2を破断することにより、容易に開封できる。詳しくは、図6に示すように、第1切断線51又は第2切断線52に指先を入れ、囲繞領域51A又は囲繞領域52Aを台紙2の裏面側へと引き起こす。囲繞領域51A,52Aを引き起こすことによって台紙2に生じる抜き窓部X,Yから易転動物品31が露出する。この抜き窓部X,Yを起点として台紙2を破いて開封することにより、易転動物品31を取り出すことができる。例えば、抜き窓部X又はYに指を入れ、台紙2のうち第1切断線51と第2切断線52で挟まれた間の帯状領域2Aを破くことにより、易転動物品31を容易に取り出すことができる。この台紙2のうち前記帯状領域2Aには、スキンパックフィルム4が接着していないので、帯状領域2Aを容易に破ることができる。
本実施形態では、第1切断線51の囲繞領域51A及び第2切断線52の囲繞領域52Aの全部又は一部が、台紙投影形状に重なるように配置されているので、前記囲繞領域51A,52Aを簡単に引き起こすことができる。具体的には、台紙2の表面には、易転動物品31が介在する部分を除いて、スキンパックフィルム4が接着している。このため、スキンパックフィルムが接着した部分に対応して切断線が形成されている場合には、その切断線で区画された領域を容易に引き起こすことはできない。この点、囲繞領域51A,52Aの全部又は一部が台紙投影形状に重なるように切断線51が形成されていれば、囲繞領域51A,52Aの表面の全部又は一部にスキンパックフィルム4が接着していないので、囲繞領域51A,52Aを容易に引き起こすことができる。
さらに、本発明の台紙2には、上記切断線51が形成されているので、スキンパック包装体11を製造する際に、易転動物品31を台紙2の所定位置に保持できる。詳しくは、下記のスキンパック包装体11の製造方法において説明するので、それを参照されたい。
[第1実施形態のスキンパック包装体の製造方法]
第1実施形態のスキンパック包装体11は、例えば、次のようにして製造できる。
前記スキンパック包装体の製造方法は、両端部を有し且つその両端部から縦方向に膨らんだ平面視形状の第1切断線及び第2切断線が向かい合って形成された平板状の台紙を準備する準備工程と、切断線にて区画される領域(囲繞領域)を台紙2の表面側へと起立させる工程と、前記起立させた囲繞領域の縁に易転動物品の転動胴部を載置して、易転動物品を台紙の所定位置に保持する載置工程と、前記易転動物品を含んで前記台紙の表面側に、スキンパックフィルムを被せるパック工程、前記台紙の裏面側から吸引することにより、台紙を略平板状に伸張させつつ前記スキンパックフィルムを台紙の表面に接着させる吸引工程と、を有する。本発明のスキンパック包装体の製造方法は、これらの工程以外の工程を有していてもよい。以下、比較的大きな形状の台紙及びスキンパックフィルムを用いて、同一のスキンパック包装体を、複数同時に製造する場合を例に採って説明する。
なお、同一のスキンパック包装体は、台紙に表示されたデザインに対する易転動物品(被包装物)の保持位置が略同じスキンパック包装体を意味し、好ましくは、台紙の形状も略同じスキンパック包装体を意味する。
<台紙の準備工程>
製造時に使用される台紙は、通常、上記スキンパック包装体11に具備された台紙2よりも大きい。製造時の台紙2は、スキンパック包装体11を複数切り出すことができる大きさに形成されている。図7に示す台紙2Pからは、例えば、6つのスキンパック包装体11を得ることができる。つまり、図7に示す台紙2Pは、その平面で見て2行×3列=6区画に、スキンパック包装体11を得ることができる。この台紙2Pには、前記6区画に、それぞれ同じデザイン(図示せず)が印刷表示されている。各区画のデザインは、それぞれ縦横に一定間隔を開けて規則的に印刷されている。台紙2Pの平面形状は特に限定されないが、通常、図示のように、矩形状の台紙2Pが用いられる。この台紙2Pの面内に、図5に示すような、両端部511,512,521,522を有し且つその両端部511,512,521,522から縦方向の第1側及び第2側に膨らんだ形状の、第1切断線51及び第2切断線52を形成する。第1切断線51及び第2切断線52は、6区画の各デザインに対して特定の位置(各区画とも同一の位置)に形成する。第1切断線51の両端部511,512の間に、折り罫線26を形成し、同様に、第2切断線52の両端部521,522の間に、折り罫線27を形成する。図7に示す例においては、折り罫線26,27は、台紙2Pの表面側に形成されている。
<台紙の曲げ工程>
曲げ工程は、前記台紙2Pの一部を曲げることにより、2つの囲繞領域51A,52Aを台紙2Pの表面側に立ち上げて保持凹部を形成する工程である。前記折り罫線26,27にて折り曲げて、図8及び図9に示すように、囲繞領域51A,52Aを台紙2Pの表面側から起立させる。前記囲繞領域51Aは、上述のとおり、仮想直線と第1切断線51とによって囲われる領域であり、囲繞領域52Aは、仮想直線と第2切断線52とによって囲われる領域である。立ち上げられた2つの囲繞領域51A,52Aは、台紙2Pの縦方向で向かい合う。仮想直線に沿って囲繞領域51A,52Aを起立させると、第1横線518及び第2横線528に対応する各縁が起立して、起立させた囲繞領域51A,52Aの縁に、保持凹部511A,521Aが生じる。図示例では、この保持凹部511A,521Aは、第1及び第2横線518,528の波形状に応じて3つ生じている。
この際、第1切断線51の囲繞領域51A及び第2切断線52の囲繞領域52Aを、台紙2Pの表面に対して、鋭角に立ち上げることが好ましい。なお、台紙2Pの表面に対して鋭角に立ち上げるとは、台紙2Pの表面に対して鉛直方向から見て、囲繞領域51A,52Aの表面が見えるように立ち上げることをいう。囲繞領域51A,52Aを台紙2Pに対して直角又は鈍角に立ち上げると、後述する吸引工程において、囲繞領域51A,52Aが元に戻らないおそれがある。換言すると、囲繞領域51A,52Aを台紙2Pに対して直角又は鈍角に立ち上げると、後述する吸引工程において、台紙2Pが平板状に復元しないおそれがある。なお、前記囲繞領域51A,52Aを台紙2Pに対して鈍角に立ち上げるとは、台紙2Pの表面に対して鉛直方向から見て、囲繞領域51A,52Aの裏面が見えるように立ち上げる場合をいう。立ち上げた囲繞領域51A,52Aの、台紙2Pの表面に対する角度は、それぞれ鋭角が好ましく、例えば、10度〜80度であり、好ましくは20度〜70度である。
<被包装物の載置工程>
載置工程は、前記のように起立させた2つの囲繞領域51A,52Aの縁に、易転動物品31を載せる工程である。
図10及び図11に示すように、前記囲繞領域51A,52Aを起立させた際に、その囲繞領域51A,52Aの縁に易転動物品31が接するような位置に、第1切断線51及び第2切断線52が形成されているので、前記起立させた囲繞領域51A,52Aの縁に、囲繞領域51A,52Aを当接させて易転動物品31を載せることができる。図示例では、各易転動物品31を、3つの保持凹部511A,521Aにそれぞれ載せる。保持凹部511A,521Aに載せられた易転動物品31は、外側に転がることなく、台紙2の所定位置から動かない。また、縦方向に向かい合って立ち上がった2つの囲繞領域51A,52Aに載せられた易転動物品31は、台紙2Pの表面から完全に浮き上がった状態で保持される。
<スキンパックフィルムのパック工程>
パック工程は、易転動物品31が載置された台紙2Pの表面側に、その易転動物品31を含んで、スキンパックフィルムを被せる工程である。スキンパックフィルムは、折り曲げ前の平板状の台紙2Pよりも大きいものが用いられる。図示例では、平板状の台紙2Pよりも大きく且つ台紙2Pと相似形のスキンパックフィルム4Pを用いた場合を例示している。通常、柔軟なスキンパックフィルム4Pを搬送するために、図12に示すように、スキンパックフィルム4Pの周囲には、着脱自在な保持枠99が取り付けられている。この保持枠99は、一対の枠体(上枠991及び下枠992)からなり、前記上枠991及び下枠992は、それぞれ、額縁のような中抜き矩形状とされている。上枠991及び下枠992は、通気性のない部材から形成され、例えば、金属、合成樹脂などから形成される。上枠991と下枠992の間にスキンパックフィルム4Pの周縁部を挟み込み、上枠991と下枠992が離反しないように固定することにより、スキンパックフィルム4Pの周囲が保持枠99によって保持されている。
前記スキンパックフィルム4Pを加熱して軟化させる。例えば、前記保持枠99にてスキンパックフィルム4Pを保持した状態で、遠赤外線ヒーターなどの加熱装置を用いて、スキンパックフィルム4Pの表面若しくは裏面又は両面側からこれを加熱し、スキンパックフィルム4Pを軟化させる。その軟化させたスキンパックフィルム4Pを保持枠99と共に下方に移動させ、スキンパックフィルム4Pを台紙2Pの表面に被せる。なお、加熱しなくても十分に軟らかいスキンパックフィルム4Pを用いる場合には、加熱処理を行わずに、そのスキンパックフィルム4Pをそのまま台紙2Pの上に被せればよい。図13及び図14は、軟化させたスキンパックフィルム4Pを前記被包装物を覆うようにして台紙2Pの表面側に被せた後の状態を示している。なお、図14の断面図において、スキンパックフィルム4Pの厚みを表さず、単なる実線で示している(図15も同様)。
前記易転動物品31を載置した台紙2Pは、図13及び図14に示すように、吸引台9の表面に載置されている。なお、易転動物品31を載置した後に台紙2Pを吸引台9の表面に移送してもよいが、移送中に易転動物品31が所定位置からずれるおそれがあるので、前記被包装物の載置工程時に、予め台紙2Pを吸引台9の表面上に載置しておくことが好ましい。吸引台9は、台本体91と、この台本体91内に形成された閉鎖空間92と、この台本体91の表面に形成され且つ閉鎖空間92に連通された複数の吸気孔93と、閉鎖空間92と外部を連通する連通路94と、を有する。連通路94に、吸引装置に繋がる吸引管(図示せず)が接続される。吸引台9の表面は、平坦状とされている。閉鎖空間92は、台本体91の空洞の部分である。吸引台9の表面は、例えば、金属板、プラスチック板などで構成される。吸気孔93の大きさは特に限定されないが、例えば、直径0.1mm〜2mm程度の円形が挙げられる。吸気孔93の数についても適宜設定できる。好ましくは、複数の吸気孔93は、0.1mm〜5mmの間隔を開けて形成され、より好ましくは等間隔に形成される。また、後述するように吸引台9の表面には保持枠99の下枠992が密着するが、全ての吸気孔93にて台紙2Pを吸引するために、各吸気孔93は、その下枠992よりも外側に形成されていないことが好ましい。
<スキンパックフィルムの吸引工程>
吸引工程は、台紙2Pの裏面側からスキンパックフィルム4Pを吸引することにより、前記台紙2Pを囲繞領域51A,52Aを元に戻しつつスキンパックフィルム4Pを台紙2Pの表面に接着させる工程である。上記のように、スキンパックフィルム4Pが被せられた台紙2Pは、複数の吸気孔93を有する吸引台9の表面に置かれている。なお、スキンパックフィルム4Pを台紙2Pに被せるときには、前記吸引台9上に台紙2Pを置かず、スキンパックフィルム4Pを台紙2Pに被せた後、それを前記吸引台9の表面上に移送してもよいが、その移送中に易転動物品31が所定位置からずれるおそれがあるので、吸引工程より前の工程の時点で台紙2Pを吸引台9の表面上に載置しておくことが好ましい。
そして、吸引装置(図示せず)を作動させ、台紙2Pを吸引する。すると、台紙2Pとスキンパックフィルム4Pの間の空気が台紙2Pを透過し、その空気が、吸気孔93から、閉鎖空間92及び連通路94を通じて吸引装置に吸引される。空気の吸引方向を、図14の白抜き矢印で示す。空気の吸引により、スキンパックフィルム4Pと吸引台9の間の空気が吸引台9の下方に移動し、台紙2P及びスキンパックフィルム4Pが吸引台9の表面に引き寄せられる。この際、台紙2Pとスキンパックフィルム4Pの間の空気も、台紙2Pを透過して吸引台9の下方に移動する。なお、スキンパックフィルム4Pの周囲を保持する保持枠99が吸引台9の表面に気密的に接しているので、スキンパックフィルム4Pの周辺と吸引台9の表面との間から空気が引き抜かれることはない。
前記吸引力により、台紙2Pが吸引台9の表面に引き寄せられると共に、台紙2Pの表面に密着しようとするスキンパックフィルム4Pによって易転動物品31が台紙2Pの表面側に押される。易転動物品31によって押されることによって、易転動物品31と台紙2Pの間において起立した囲繞領域51A,52Aが、台紙2Pの面内に戻り、台紙2Pが平坦状になっていく。このように、スキンパックフィルム4Pの伸展に従い、立ち上げられていた2つの囲繞領域51A,52Aが回動し、台紙2P内に入ることにより、台紙2Pは折り曲げ前の平板状に復元する(図15参照)。そして、易転動物品31を挟んで、その平板状になった台紙2Pの表面にスキンパックフィルム4Pが密着することにより、複数のスキンパック包装体11が連なった連続体が得られる。
<仕上げ工程>
仕上げ工程は、個々のスキンパック包装体11を得る工程である。本実施形態においては、6つのスキンパック包装体11を得ることができる大きさの台紙2P及びスキンパックフィルム4Pを用いている。前記吸引工程で得られた連続体10を保持枠99から外し、図16に示すように、個々のスキンパック包装体11の外形に沿って切り取る。その切り取り線Dを、図16の細点線で示す。切り取りは、打ち抜きダイを用いた打ち抜き、カッターなどを用いた切断などで行うことができる。このようにして易転動物品31が所定位置に包装された、同一のスキンパック包装体11を複数(例えば、6つ)同時に得ることができる。必要に応じて、スキンパック包装体11に吊下げ用の孔を穿設してもよい(図示せず)。
本発明のスキンパック包装体11は、台紙2に第1及び第2切断線51,52が形成されているので、上記のような製造方法によって製造できる。かかる製造方法によれば、囲繞領域51A,52Aを起立させることよって生じる保持凹部511A,521Aに易転動物品31が保持されるので、スキンパックフィルム4Pを被せて包装する際、易転動物品31が所定位置からずれ難くなる。このため、易転動物品31(被包装物)が台紙2の所定位置に保持されたスキンパック包装体11を得ることができる。また、単に、囲繞領域51A,52Aを折り曲げて保持凹部511A,521Aを形成し、その保持凹部511A,521Aに易転動物品31を載せるだけで、易転動物品31を位置決めできるので、既存の設備でスキンパック包装体11を簡易に行うことができる。よって、比較的安価にスキンパック包装体11を製造できる。
次に、本発明のスキンパック包装体の他の実施形態を説明する。以下の様々な実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の構成及び効果については(その説明をしたものみなして)その説明を省略し、用語及び符号を援用する場合がある。
[第2実施形態のスキンパック包装体]
第2実施形態のスキンパック包装体は、切断線が少なくとも2つ形成され、その1つの切断線が、投影直線と略直交する方向の第1側に設けられ、且つ、もう1つの切断線が、投影直線と略直交な方向の第2側に設けられている。好ましくは、その1つの切断線は、台紙投影形状の第1側辺に沿った部分を有し、そのもう1つの切断線は、台紙投影形状の第2側辺に沿った部分を有する。
図17に示すように、第1切断線51が、投影直線Lと略直交する方向M(幅方向M)の第1側に設けられ、第2切断線52が、影直線Lと略直交する方向M(幅方向M)の第1側に設けられている。さらに、第3切断線53が、前記第1切断線51に対して縦方向に所要間隔を開けて、幅方向Mの第1側に設けられ、第4切断線54が、前記第2切断線52に対して縦方向に所要間隔を開けて、幅方向Mの第2側に設けられている。第1切断線51と第2切断線52は、幅方向Mにおいて向かい合っており、第3切断線53と第4切断線54は、幅方向Mにおいて向かい合っている。第1乃至第4切断線51、52,53,54は、いずれも両端部を有し、縦方向に膨らんだ非直線状に形成されている。第1乃至第4切断線51,52,53,54は、いずれも囲繞領域51A,52A,53A,54Aをそれぞれ起立させた際に、その縁の一部が易転動物品31に接するような位置に形成されている。
具体的には、第1切断線51は、一端部511から縦方向第1側に延びる第1一方縦線516と、他端部512から縦方向第1側に延びる第1他方縦線517と、その第1一方縦線516と第1他方縦線517の端部間を連結する第1横線518と、から構成されている。第1切断線51を構成する第1他方縦線517は、幅方向第1側において、台紙投影形状の第1側辺31aに沿って縦方向に延びている。囲繞領域51Aを起立させた際に前記第1他方縦線517に対応する縁が易転動物品31の転動胴部の幅方向第1側に接する。第3切断線53は、第1切断線51と同様に、両端部531,532と第3一方縦線536と第3他方縦線537と第3横線538とから構成され、第3他方縦線537は、台紙投影形状の第1側辺31aに沿って縦方向に延びている。囲繞領域53Aを起立させた際に前記第3他方縦線537に対応する縁が易転動物品31の転動胴部の幅方向第1側に接する。
第2切断線52は、一端部521から縦方向第1側に延びる第2一方縦線526と、他端部522から縦方向第1側に延びる第2他方縦線527と、その第2一方縦線526と第2他方縦線527の端部間を連結する第2横線528と、から構成されている。第2切断線52を構成する第2一方縦線526は、幅方向第2側において、台紙投影形状の第2側辺31bに沿って縦方向に延びている。囲繞領域52Aを起立させた際に前記第2一方縦線526に対応する縁が易転動物品31の転動胴部の幅方向第2側に接する。第4切断線54は、第2切断線52と同様な、両端部541,542と第4一方縦線546と第4他方縦線547と第4横線548とから構成され、第4一方縦線546は、台紙投影形状の第2側辺31bに沿って縦方向に延びている。囲繞領域54Aを起立させた際に前記第4一方縦線546に対応する縁が易転動物品31の転動胴部の幅方向第2側に接する。
また、第1乃至第4切断線51,52,53,54の仮想直線上には、必要に応じて、折り罫線26,27,28,29を形成することが好ましい。
なお、図示例では、第1乃至第4切断線51,52,53,54は、一端部及び他端部から縦方向第1側に延びているが、これとは反対に、第1乃至第4切断線51,52,53,54から選ばれる少なくとも1つが一端部及び他端部から縦方向第2側に延びていてもよい(図示せず)。
本実施形態のスキンパック包装体11も、易転動物品31の封緘性に優れ、また、台紙2に切断線が形成されているので、その切断線から台紙2を容易に開封できる。
本実施形態のスキンパック包装体11も、上記第1実施形態と同様にして製造できる。ただし、本実施形態のスキンパック包装体11の製造方法においては、<台紙の曲げ工程>及び<被包装物の載置工程>が上記第1実施形態と若干異なっている。
具体的には、本実施形態においては、図18乃至図20に示すように、囲繞領域51A,52A,53A,54Aを台紙2Pの表面側に立ち上げる。この際、図示のように、各囲繞領域51A,52A,53A,54Aを、台紙2Pの表面に対して、鋭角に立ち上げることが好ましい。
本実施形態の第1切断線51及び第2切断線52並びに第3切断線53及び第4切断線54は、それぞれ台紙2Pの幅方向第1側及び第2側に形成されているので、起立した囲繞領域51A,53Aが、易転動物品31の幅方向第1側に接し、且つ、囲繞領域52A,54Aが、易転動物品31の幅方向第2側に接する。つまり、台紙2Pの表面には、幅方向Mに向かい合って立ち上がった囲繞領域51A,52Aによって、易転動物品31を保持する保持凹部が形成される。同様に、幅方向Mに向かい合って立ち上がった囲繞領域53A,54Aによって、易転動物品31を保持する保持凹部が形成される。
囲繞領域51A,52A,53A,54Aに保持された易転動物品31は、台紙2Pの幅方向Mに転動しなくなる。このため、その後のパック工程においてスキンパックフィルム4Pを伸展させた際に、易転動物品31の位置ずれを防止できる。
上記第1実施形態では、囲繞領域51A,52Aによって易転動物品31を台紙2Pの表面から浮かせた状態で保持する方式であったが、第2実施形態のように、易転動物品31を台紙2Pの表面に接触させたままで、囲繞領域51A,52Aによって易転動物品31の幅方向両側をせき止める方式でも本発明のスキンパック包装体を製造できる。
本実施形態において、幅方向の第1側及び第2側に配置された第1切断線51及び第2切断線52は、幅方向Mにおいて向かい合っているが(投影直線Lを基準にして線対称の位置に形成されているが)、これに限定されず、例えば、図21に示すように、第1切断線51及び第2切断線52が、縦方向にずれて配置されていてもよい。第3切断線53及び第4切断線54も、幅方向Mにおいて向かい合って配置される場合に限定されず、縦方向にずれていてもよい。
幅方向の第1側及び第2側に配置された2つの切断線51が、縦方向に位置ずれしていても、スキンパック包装体11の製造時、囲繞領域51A,52Aにて易転動物品31の転動を防止することができる。
[第3実施形態のスキンパック包装体]
第3実施形態のスキンパック包装体は、台紙に開封用ミシン目線が形成されている。
図22に示すように、台紙2の面内には、開封用ミシン目線61が形成されている。ただし、図22において、開封用ミシン目線を一点鎖線で示している。
開封用ミシン目線61は、1本でもよいが、好ましくは少なくとも2本形成される。開封用ミシン目線61,61は、例えば、縦方向に延びて形成される。開封用ミシン目線61は、切断線51から離れていてもよいが、好ましくは、図示したように、切断線51に繋がって形成される。また、開封用ミシン目線61は、台紙投影形状の範囲内に形成されていることが好ましい。
図示例では、縦方向に延びる2本の開封用ミシン目線61,61が、台紙投影形状の範囲内(台紙投影形状の第1側辺31aと第2側辺31bの間の範囲)に形成され、開封用ミシン目線61,61の各一端部が第1切断線51に連設され且つ開封用ミシン目線61,61の他端部が第2切断線52に連設されている。
このように開封用ミシン目線61,61を形成することにより、スキンパック包装体11を開封する際、抜き窓部X,Yから開封用ミシン目線61を利用して、図6に示す帯状領域2Aを容易に切り取ることができる。帯状領域2Aを台紙2から切り取ると、台紙2の裏面側から易転動物品31の殆どが露出するので、易転動物品31の取り出しも容易になる。
[第4実施形態のスキンパック包装体]
第4実施形態のスキンパック包装体は、囲繞領域の全部が台紙投影形状に重なるように切断線が形成されている。
図23に示すように、第1切断線51及び第2切断線52が、台紙投影形状の範囲内に収まるように配置されている。従って、囲繞領域51A,52Aは、台紙投影形状に重なっている。
また、第1切断線51は、両端部511,512から縦方向第1側に膨らんだ平面視形状に形成されており、第2切断線52は、両端部521,522から縦方向第2側に膨らんだ平面視形状に形成されている。好ましくは、開封用ミシン目線61が、第1切断線51の一端部511から第2切断線52の一端部521に、及び、第1切断線51の他端部512から第2切断線52の他端部522にそれぞれ連設されている。
本実施形態のような位置に切断線51を形成することにより、透明なスキンパックフィルム4を用いた場合でも、スキンパック包装体11を正面から見たときに切断線51が易転動物品31にて隠される。このため、スキンパック包装体11の正面から切断線51が見えにくくなり、スキンパック包装体11の外観も良好となる。また、囲繞領域51A,52Aが台紙投影形状に重なるように配置されていることにより、囲繞領域51A,52Aの表面全体がスキンパックフィルム4と接着しなくなるので、スキンパック包装体11の開封時、囲繞領域51A,52Aを引き起こし易くなる。また、上記開封用ミシン目線61が形成されていることにより、囲繞領域51Aを摘んで引き起こし、それを外側に引き出すことにより、開封用ミシン目線61,61から破断して帯状領域2Aを一連に切り取ることができる。
[第5実施形態のスキンパック包装体]
第5実施形態のスキンパック包装体は、切断線が1つのみ形成されている。
図24に示すように、台紙2には、第1切断線51のみが形成されている。この第1切断線51は、上記第1実施形態と同様に、両端部511,512を有する非直線状に形成されており、囲繞領域51Aの全部又は一部が、台紙投影形状に重なるように配置されている。第1切断線51は、台紙2の縦方向第1側に設けられており、易転動物品31の縦方向第1側の端部に対応して配置されている。もっとも、第1切断線51は、易転動物品31の縦方向第2側の端部に対応して配置されていてもよい(図示せず)。
本実施形態のスキンパック包装体11も、易転動物品31の封緘性に優れ、また、台紙2に切断線51が形成されているので、その切断線51から台紙2を容易に開封できる。
本実施形態のスキンパック包装体11も、上記第1実施形態と同様にして製造できる。ただし、本実施形態のスキンパック包装体11は、切断線51が1つのみであるので、<被包装物の載置工程>においては、易転動物品31の第1端部(又は第2端部)を台紙2Pの表面から浮かせて保持できる。
具体的には、図25に示すように、1つの囲繞領域51Aを、台紙2Pの表面に対して鋭角状に起立させ、その立ち上げた囲繞領域51Aの縁に、易転動物品31の縦方向第1端部(又は第2端部)を載せる。すると、易転動物品31の第1端部側が台紙2Pの表面から浮き、且つ、易転動物品31の第2端が台紙2Pの表面に接し、易転動物品31は、台紙2Pの表面に対して僅かに傾斜した状態で保持凹部511Aに保持される。事後、第1実施形態と同様にして、スキンパックフィルム4Pを被せることにより、スキンパック包装体11が得られる。
本実施形態のように易転動物品31の縦方向一方側だけを囲繞領域51Aにて保持しても、スキンパックフィルム4Pを伸展させた際に、易転動物品31の位置ずれを防止できるが、第1又は第2実施形態のように2つの囲繞領域51A,52Aにて易転動物品31を保持する方が位置ずれをより確実に防止できるので好ましい。
11…スキンパック包装体、2…台紙、2P…製造時に使用される台紙、31…易転動物品、31a…台紙投影形状の第1側辺、31b…台紙投影形状の第2側辺、4…スキンパックフィルム、4P…製造時に使用されるスキンパックフィルム、51,52…切断線、51A,52A…切断線にて区画される領域、L…転動軸を台紙に投影した直線、M…転動軸を台紙に投影した直線と略直交する方向

Claims (5)

  1. 台紙と、スキンパックフィルムと、前記台紙とスキンパックフィルムの間に保持され且つ転動胴部を有する易転動物品と、を有し、
    前記台紙には、少なくとも1つの切断線が形成されており、
    前記切断線が、両端部を有し、且つその両端部から前記転動胴部の転動軸を台紙に投影した直線と略平行な方向に膨らんだ平面視形状に形成され、
    前記切断線にて区画される領域を起立させた際に、その領域の縁の一部が前記易転動物品に接するような位置に、前記切断線が形成されている、スキンパック包装体。
  2. 前記領域の全部又は一部が前記易転動物品の台紙投影形状に重なるような位置に、前記切断線が形成されている、請求項1に記載のスキンパック包装体。
  3. 前記切断線が、少なくとも2つ形成されており、
    1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略平行な方向の第1側に設けられ、且つ、もう1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略平行な方向の第2側に設けられている、請求項1又は2に記載のスキンパック包装体。
  4. 前記切断線が、少なくとも2つ形成されており、
    1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略直交する方向の第1側に設けられ、且つ、もう1つの切断線が、前記転動軸を台紙に投影した直線と略直交な方向の第2側に設けられている、請求項1又は2に記載のスキンパック包装体。
  5. 前記1つの切断線が、前記易転動物品の台紙投影形状の第1側辺に沿う部分を有し、
    前記もう1つの切断線が、前記易転動物品の台紙投影形状の第2側辺に沿う部分を有する、請求項4に記載のスキンパック包装体。
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