スロットマシンの正面図である。
前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図である。
前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図である。
前面扉の背面図である。
筐体内部の正面図である。
各リールを構成する帯状のリールテープの展開図である。
セレクタの正面図である。
3枚賭け専用スロットマシンの正面図である。
スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
実施例1の電飾ユニットの分解斜視図である。
実施例1の電飾ユニットの正面図及び背面図である。
実施例1の電飾ユニットの装飾部の各部材の正面図及び背面図である。
実施例1の電飾ユニットの電飾基板の正面図である。
実施例1の電飾ユニットの第1のLEDの光の進路を説明するための説明図である。
実施例1の電飾ユニットの第2のLED及び第3のLEDの光の進路を説明するための説明図である。
実施例2の電飾ユニットの導光カバーの正面図及び背面図である。
実施例2の電飾ユニットの電飾基板の正面図である。
実施例2の電飾ユニットの導光カバーの導光リブ部の形状を説明する断面図である。
実施例2の変形例の電飾ユニットの導光カバーの導光リブ部の形状を説明する断面図である。
実施例3の電飾ユニットの導光カバーの背面図である。
実施例3の電飾ユニットの導光カバーの形状を説明する断面図である。
実施例3の変形例の電飾ユニットの導光カバーの背面図である。
実施例3の変形例の電飾ユニットの導光カバーの形状を説明する断面図である。
以下、遊技機の一種であるスロットマシンの基本構成の形態について図面に基づいて説明し、その後、本発明の遊技機の技術的特徴部分である電飾ユニットをスロットマシンに適用した場合の実施形態を詳細に説明する。
図1はスロットマシンの正面図、図2はスロットマシンの前面扉を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシンの前面扉を開いた状態の斜視図、図4は前面扉の背面図、図5は筐体内部の正面図である。なお、以下、スロットマシンの説明において、前面扉が配置されている側を前面側又は前方、その反対側を背面側又は後方とし、上下左右の方向については、島設備に設置したスロットマシンを前面扉に対向して視認した状態を基準として表現する。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、図3及び図5に示すように、木製板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。
以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面開閉扉としての前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11の左側板11dには、図5に示すように、上下一対の支軸25a,25bが設けられている。支軸25a,25bは上方に向けて突出された先細り形状の軸部を備えている。一方、前面扉12には、図4に示すように、各支軸25a,25bに対応して当該支軸25a,25bの軸部が挿入される挿入孔を備えた支持金具26a,26bが設けられている。そして、各支軸25a,25bの上方に支持金具26a,26bを配置させた上で前面扉12を降下させることにより、支持金具26a,26bの挿入孔に支軸25a,25bの軸部が挿入された状態とされる。これにより、前面扉12は筐体11に対して両支軸25a,25bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、その回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖することができるように構成されている。
前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置によって開放不能な施錠状態とされる。また、図1に示すように、前面扉12の右端側上部には解錠操作部たるキーシリンダ20が設けられている。キーシリンダ20は施錠装置と一体化されており、キーシリンダ20に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。そこで、施錠装置を含むロック機構について概略を説明する。
前面扉12の右端側、すなわち前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置が設けられている。施錠装置は、図1、図3及び図4に示すように、上下方向に延び前面扉12に固定された基枠と、基枠の上部から前面扉12の前方に延びるように設けられたキーシリンダ20と、基枠に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆21とを備えている。そして、施錠装置のうちキーシリンダ20だけが前面扉12の前方に突出した状態で設けられている。キーシリンダ20が設けられる位置は前面扉12の中でも肉厚の薄い上部位置とされており、その結果、全長の短い汎用性のあるキーシリンダ20を採用することができる。なお、本実施の形態では、キーシリンダ20として、不正解錠防止機能の高いオムロック(商標名)が用いられている。
連動杆21は、キーシリンダ20に差し込んだキーを時計回りに操作することで下方へ移動される。連動杆21には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具22が設けられており、筐体11に対して前面扉12を閉鎖した際には、鉤金具22が筐体11側の係止金具23に係止されて施錠状態となる。なお、鉤金具22には施錠状態を維持する側へ付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられている。キーシリンダ20に対してキーが時計回りに操作されると、連動杆21が下方に移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して鉤金具22が移動されることにより当該鉤金具22と係止金具23との係止状態が解除され、筐体11に対する前面扉12の施錠状態が解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、図1及び図2に示すように、遊技者に遊技状態を報知する表示パネル30が設けられている。表示パネル30には、縦長の3つの表示窓31L,31M,31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L,31M,31Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓31L,31M,31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓31L,31M,31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。さらに表示パネル30の左右には裏面側から照らされて明るく表示されることで、遊技者の興趣を向上させる演出等を行うための絵柄等が描かれている。
この表示パネル30の裏面には、表示パネルの各表示窓31L,31M,31Rから後述するリールの絵柄を視認することができるよう、その中央部が開口するほぼ矩形枠形のパネルユニット201が固定されている(図3、図4参照)。
表示パネルの裏面側にはランプ、7セグメント表示、LED、液晶表示等を行う各種表示装置が配置されており、各種表示装置のほとんどは、各々所定のプリント基板(表示パネル用基盤)上にLED(光源)等が一体的に取り付けられて形成されている。そして各種表示装置を配したプリント基板が枠体に固定されることで各種表示装置が表示パネルの裏面に配置されてパネルユニット(裏面側部材)が構成される。
図3に示すように、筐体11は分割横板40によりその内部が上下2分割されており、分割横板40の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット41が取り付けられている。リールユニット41は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール42L,中リール42M,右リール42Rを備えている。なお、各リール42L,42M,42Rは少なくとも無端状に構成されていればよく、円筒状(円環状)に限定されるものではない。
各リール42L,42M,42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L,42M,42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L,42M,42Rが各表示窓31L,31M,31Rと1対1で対応している。従って、各リール42L,42M,42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L,31M,31Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール42L,42M,42Rが正回転すると、各表示窓31L,31M,31Rを通じてリール42L,42M,42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
これら各リール42L,42M,42Rは、それぞれがモータプレート(図示せず)に固定されたリール駆動モータ(ステッピングモータ)61L,61M,61R(図9参照)に連結されており、各リール駆動モータの駆動により各リール42L,42M,42Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
各リール42L,42M,42Rは、円筒状の枠体を形成するリール枠(図示せず)と、その外周面において無端状に巻かれた帯状のリールテープとを備えている。そして、その巻かれた状態を維持するように、リールテープの長辺両側に沿って形成された一対のシール部を介してリール枠に貼付されている。前記リールテープの外周面には、識別情報としての絵柄が等間隔ごとに多数印刷されている。
また、リールユニット41には、リールインデックスセンサ55L,55M,55R(図9参照)が設置されている。各リールインデックスセンサ55L,55M,55Rとしては、例えば、発光素子と受光素子とが所定間隔をおいて保持された透過型フォトセンサ等を採用することができる。そして、各リールインデックスセンサ55L,55M,55Rは、各リール42L,42M,42Rがほぼ1周するごとに図示しないセンサカットバンが両素子間を通過するのを検出し、その都度、後述する主制御装置131に対し検出信号を出力する。主制御装置131(図9参照)は、この検出信号に基づいて各リール42L,42M,42Rの回転位置をほぼ1周するごとに確認し補正できる。
例えば、本実施形態では、各リール42L,42M,42Rの各リールテープ上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の絵柄が描かれ、ステッピングモータ61L,61M,61Rは504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されている。従って、所定の位置においてある絵柄から次の絵柄へ切り替えるにはリール駆動モータ61L,61M,61Rが24パルス(=504パルス÷21絵柄)を生成する。そのためリールインデックスセンサ55L,55M,55R(図9参照)の検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの絵柄が表示窓31(31L,31M,31R)から視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の絵柄をリール表示窓31から視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
各リール42L,42M,42Rに付された絵柄のうち、表示窓31L,31M,31Rを介して全体を視認可能な絵柄数は、主として表示窓31L,31M,31Rの上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール3個ずつとされている。このため、各リール42L,42M,42Rが全て停止している状態では、3×3=9個の絵柄が遊技者に視認可能な状態となる。
表示パネル30には、図1に示すように、各表示窓31L,31M,31Rを結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが付されている。勿論、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。これら各組合せラインに対応して、表示窓31L,31M,31R群の正面から見て左側には有効ライン表示部32,33,34が設けられている。第1有効ライン表示部32は組合せラインのうち中央の横ライン(中央ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部33は組合せラインのうち上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部34は組合せラインのうち一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に絵柄が所定の組合せで停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル払出処理や特定遊技への移行処理などが実行される。
次に、各リール42L,42M,42Rに付される絵柄について説明する。
図6には、左リール42L,中リール42M,右リール42Rのそれぞれに巻かれるリールテープに描かれた絵柄配列が示されている。同図に示すように、各リール42L,42M,42Rにはそれぞれ21個の絵柄が一列に設けられている。各リール42L,42M,42Rに対応して番号が1〜21まで付されているが、これは説明の便宜上付したものであり、リール42L,42M,42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
絵柄としては、ビッグボーナスゲームに移行するための第1特別絵柄としての「7」絵柄(例えば、左リールテープ第20番目)と「青年」絵柄(例えば、左リールテープ19番目)とがある。また、レギュラーボーナスゲームに移行するための第2特別絵柄としての「BAR」絵柄(例えば、左リールテープ第14番目)がある。また、リプレイゲームに移行するための第3特別絵柄としての「リプレイ」絵柄(例えば、左リールテープ第11番目)がある。また、小役の払出が行われる小役絵柄としての「スイカ」絵柄(例えば、左リールテープ第9番目)、「ベル」絵柄(例えば、左リールテープ第8番目)、「チェリー」絵柄(例えば、左リールテープ第4番目)がある。そして、各リール42L,42M,42Rに巻かれるリールテープにおいて、各種絵柄の数や配置順序は全く異なっている。
ここで、入賞となった場合の各絵柄に関する払出枚数について説明する。小役絵柄に関し、「スイカ」絵柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、「ベル」絵柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合には8枚のメダル払出、左リール42Lの「チェリー」絵柄が有効ライン上に停止した場合には2枚のメダル払出が行われる。即ち、中リール42M及び右リール42Rの「チェリー」絵柄はメダル払出と無関係である。また、「チェリー」絵柄に限っては、他の絵柄との組合せとは無関係にメダル払出が行われるため、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」絵柄が停止した場合には、その重なった有効ラインの数を乗算した分だけのメダル払出が行われることとなり、結果として本実施の形態では4枚のメダル払出が行われる。
また、その他の絵柄に関しては、第1特別絵柄(ビッグボーナス絵柄)の組合せである「7」絵柄又は「青年」絵柄が同一絵柄にて有効ライン上に左・中・右と揃った場合には15枚のメダル払出、第2特別絵柄(レギュラーボーナス絵柄)の組合せである「BAR」絵柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にも15枚のメダル払出が行われる。なお、本実施形態においては、例えば「7」絵柄と「チェリー」絵柄とが同時に成立する場合が生じ得るが、かかる場合におけるメダル払出は15枚である。これは、1回のメダル払出における上限枚数が15枚に設定されているためである。
更に、第3特別絵柄の組合せである「リプレイ」絵柄が有効ライン上に左・中・右と揃った場合にはメダル払出は行われない。その他の場合、即ち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」絵柄が停止せず、また有効ライン上に左・中・右と同一絵柄が揃わない場合には、一切メダル払出は行われない。
表示パネル30の下方左側には、図1に示すように、各リール42L,42M,42Rを一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー71が設けられている。スタートレバー71はリール42L,42M,42Rを回転開始、すなわち可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。スタートレバー71は、遊技者がゲームを開始するときに手で押し操作するレバーであり、手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー71が操作されると、各リール42L,42M,42Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー71の右側には、回転している各リール42L,42M,42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72,73,74が設けられている。各ストップスイッチ72,73,74は停止対象となるリール42L,42M,42Rに対応する表示窓31L,31M,31Rの直下にそれぞれ配置されている。ストップスイッチ72,73,74はリール42L,42M,42Rの回転に基づく可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ72,73,74は、各リール42L,42M,42Rが定速回転となると停止させることが可能な状態となり、かかる状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
表示窓31L,31M,31Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口75が設けられている。メダル投入口75は投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、投資価値を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入口75から投入されたメダルは、図3及び図4に示すように、前面扉12の背面に設けられたセレクタ83によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。セレクタ83には、後述するメダル通路切替部材84が設けられ、そのメダル通路切替部材84の状態に応じてメダルの通過方向が排出用通路82側か、貯留用通路81側かで切り替えられるようになっている。貯留用通路81に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置91へと導かれる。一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17からメダル受け皿18へと導かれ、遊技者に返却される。
図7は、セレクタ83の内部構造を示す図である。なお、図中の2点鎖線は、理解を容易なものとするためにメダルの通過経路を示したものである。セレクタ83には、メダル投入口75から投入されたメダルを貯留用通路81へ導くための案内通路85が形成されている。案内通路85は、メダルが1列で通行可能なようにして、図の上端部から右下部にかけて弧を描くような曲線状に形成されている。より詳しくは、セレクタ83を構成するセレクタボディには、図の手前側に突出する突条85aが設けられており、その突条85aに沿って案内通路85が形成されている。これにより、案内通路85に到達したメダルは、突条85a上を転がるようにして下流方向へ流れることとなる。
メダル通路切替部材84は、案内通路85の上流部に設けられ該案内通路85に対して出没可能な通路切替片84aと、この通路切替片84aを動作させるためのソレノイド84b(図9参照)とを有している。ソレノイド84bの非励磁時には案内通路85内に通路切替片84aが突出し、貯留用通路81へのメダルの流れが阻害される。これにより、メダルは前記突条85aを乗り越えるようにして下方に落下し、排出用通路82に導かれる。また、ソレノイド84bの励磁時には案内通路85外に通路切替片84aが没する。これにより、メダルは案内通路85に沿って流れ、貯留用通路81に導かれる。
通路切替片84aの下流側には、メダルの通過を検出する第1投入メダル検出センサ86と、第2投入メダル検出センサ87とが案内通路85の上流下流に並ぶようにして近接配置されている(少なくとも1時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接状態とする)。メダル通路切替部材84のソレノイド84bの非励磁時には、メダルは案内通路84の途中から下方に落下するため、各投入メダル検出センサ86,87によりメダルの通過が検出されることがない。一方、メダル通路切替部材84のソレノイド84bの励磁時には、各投入メダル検出センサ86,87によりメダルの通過が順次検出される。
メダルを遊技者に付与する払出手段としてのホッパ装置91は、図3及び図5に示すように、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とを備える。払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
メダル投入口75の下方には、ボタン状の返却スイッチ76が設けられている(図1参照)。返却スイッチ76は、メダル投入口75に投入されたメダルがセレクタ83内に詰まった際に押されるスイッチであり、このスイッチが押されることによりセレクタ83が機械的に連動して動作され、当該セレクタ83内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
図3および図5に示した筐体11の内部においてホッパ装置91の左方には、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122やリセットスイッチ123や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置131を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。
リセットスイッチ123は、スロットマシン10の各種状態をリセットするためのスイッチである。本スロットマシン10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ123を押しながら電源スイッチ122をオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。また、電源スイッチ122がオンされている状態でリセットスイッチ123を押した場合には、エラー状態がリセットされる。
設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入して操作することにより、スロットマシン10の設定状態(当選確率設定処理)を「設定1」から「設定6」まで変更できるようになっている。
リールユニット41の上方には、図5に示すように、主制御装置131が筐体11の背板11cに取り付けられている。主制御装置131は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックスに収容されて構成されている。
図1に示すように、表示窓31L,31M,31Rの下方左側には、投資価値としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するためのボタン状の第1クレジット投入スイッチ77が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ77の左方には当該スイッチ77よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ78及び第3クレジット投入スイッチ79が設けられている。第2クレジット投入スイッチ78はクレジットされた仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ79は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ77〜79は前記メダル投入口75とともに投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し各クレジット投入スイッチ77〜79は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、投資価値を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
なお、第1クレジット投入スイッチ77は、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していないことを促すため、図示しない発光部材としてのランプが内蔵されている。当該ランプは、第1クレジット投入スイッチ77のスイッチ操作が有効である状況時において点灯されて当該スイッチ77の操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に3枚のメダル投入がなされている状況下では消灯される。ここで、上記点灯に代えて、点滅させてメダル投入の促しを遊技者に一層分かり易くしてもよい。
スタートレバー71の左側には、ボタン状の切換スイッチ80が設けられている。切換スイッチ80は、1度押されるとオン状態になり、もう1度押されるとオフ状態になり、その後押下操作が行われるごとにオンオフが切り替わるトグル式に構成されている。切換スイッチ80は、メダル投入口75に必要量より多く投入された投入メダルや、所定の遊技の結果遊技者に返還される獲得メダルの取扱形式を変更するために操作される。
切換スイッチ80がオン状態のときには、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルがクレジットメダルとして貯留記憶されるように設定された「クレジットモード」となる。切換スイッチ80がオフ状態のときには、余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」となる。なお、クレジットモードからダイレクトモードに切り換えられた際にクレジットメダルがある場合には、その分のクレジットメダルが現実のメダルとして払い出される。このように、遊技者はクレジットモードとダイレクトモードとを切り換えることにより自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる切換スイッチ80は投入価値及び遊技価値の取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。また、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、切換スイッチ80は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。なお、切換スイッチ80の操作により「クレジットモード」と「ダイレクトモード」とを切り換えるように構成する他、常に「クレジットモード」としておき切換スイッチ80が操作されると貯留記憶された仮想メダルを払い出すだけの精算スイッチとして機能させてもよい。
表示パネル30の表示窓31L,31M,31R下方には、クレジットモード時に有効化されて貯留記憶されたメダル数を表示する残数表示部35と、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部36と、獲得メダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37とがそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
ここで、メダルがベットされる手順について説明する。ダイレクトモード、クレジットモードのいずれのモードにおいても、遊技の開始時にメダル投入口75からメダルが投入されるとベットとなる。
すなわち、1枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、第1有効ライン表示部32が点灯し、そしてこれに対応する中央ラインが有効ラインとなり、2枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第2有効ライン表示部33が点灯すると共に、これに対応する上ライン及び下ラインを含む合計3本の組合せラインがそれぞれ有効ラインとなり、3枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第3有効ライン表示部34が点灯し、そしてこれに対応する一対の斜めラインを含む合計5本の組合せライン全てが有効ラインとなる。
また、4枚以上のメダルがメダル投入口75に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときのモードがダイレクトモードであればセレクタ83により排出用通路82への切替がなされてメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。一方、クレジットモードであればスロットマシン内部に貯蓄されると共に残数表示部35に貯蓄枚数が表示される。この貯留枚数には上限枚数が決められており(例えば50枚)、それを越える枚数のメダルが投入されたときにはメダル排出口17からメダル受け皿18へ返却される。
また、クレジットモードにて遊技が行われ且つ残数表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットとなる。
第3クレジット投入スイッチ79が押された際には、仮想メダルが1枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が1つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32が点灯して中央ラインが有効ラインとなる。第2クレジット投入スイッチ78が押された際には、仮想メダルが2枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が2つディクリメントされ、第1有効ライン表示部32および第2有効ライン表示部33が点灯して合計3本の組合せラインが有効ラインとなる。第1クレジット投入スイッチ77が押された際には、仮想メダルが3枚投入されたこととして残数表示部35に表示されている数値が3つディクリメントされ、全ての有効ライン表示部32〜34が点灯して合計5本の組合せラインが有効ラインとなる。
なお、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えば残数表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77が押された場合等には、残数表示部35の数値が全てディクリメントされて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14と、遊技者に各種情報を与える補助表示部15及び遊技状況に応じて点灯、消灯する電飾ユニット1000を備えた補助表示装置50とが設けられている。補助表示部15は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。本発明の特徴である電飾ユニット1000(詳細は後述)は、補助表示装置50の右側上部に配設されている。補助表示装置50の背面には、上部ランプ13、補助表示装置50及びスピーカ14を駆動させるための表示制御装置111が設けられている。補助表示装置50は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L,42M,42Rによる遊技を主表示と考えることができることから、本実施形態では補助表示装置50と称している。なお、上部ランプ13及びスピーカ14の位置や数は特に以上説明したものに限られない。
メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。また、メダル受け皿18の左方には、手前側下方に反転可能な灰皿19が設けられている。
以上に説明したスロットマシンはいわゆる1枚賭の機種であるが、スロットマシンにはその他にも図8に正面図で示した機種のようないわゆる3枚賭専用のものもある。このスロットマシンでは上記した組合せラインは付されているものの、図1のスロットマシンのように有効ライン表示部は設けられていない。そしてその代わりにこの部分(表示窓31Lの左側)には、その上半分のスペースにキャラクタなどの絵柄52aが描かれ、下半分のスペースには「左」「中」「右」の文字が書かれた3つの表示領域である指示表示部51L,51M,51Rが設けられている。この指示表示部51L,51M,51Rは遊技者に対して当選した役を揃えるための指示を与えるための表示であり、ストップスイッチ72,73,74の押し順をガイドすべく所定の順番で明るく表示されるようになっている。また表示窓31Rの右側の領域には遊技者の興趣を向上させるための絵柄52bが描かれており、この絵柄も遊技中所定のタイミングで明るく表示されるようになっている。なおこのスロットマシン10は3枚賭専用の機種であるため、図1等に示した第2クレジット投入スイッチ78や第3クレジット投入スイッチ79は設けられておらず、第1クレジット投入スイッチ77のみが設けられている。
そして、実際のメダル3枚が投入されるかクレジットされた仮想メダルが3枚分投入されて初めて、スタートレバー71の操作により各リール42L,42M,42Rが回転を開始するようになっている。ここで3枚賭専用の機種であっても当然、通常のスロットマシンでメダルを3枚投入した時と同様に、中央ライン、上ライン、下ライン、一対の斜めラインの合計5本の組合せラインの全てが有効ラインとなっている。それ以外の点については通常のスロットマシンと3枚賭専用スロットマシンとで特に大きく異なる点はない。
なお上述のように3枚賭専用のスロットマシンでは、第2クレジット投入スイッチや第3クレジット投入スイッチがその外装には設けられていないが、その内部構造としては各スイッチに対応可能となっているため、必要に応じて操作パネル59の交換や一部改変などによりスイッチを設けてやることができるようになっている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置131には、演算処理手段であるCPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU151には、電源ボックス121の内部に設けられた電源装置161の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路154や、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置131は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基板としての機能を果たすものである。
主制御装置131の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a、各ストップスイッチ72,73,74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a,73a,74a、メダル投入口75から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ75a、各クレジット投入スイッチ77,78の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77a,78a、切換スイッチ80の操作を検出する切換検出センサ80a、各リール42L,42M,42Rの回転位置を個別に検出するリールインデックスセンサ55L,55M,55R、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセット操作を検出するリセット検出センサ640、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されたことを検出する設定キー検出センサ124a、前面扉12の開放を検出するための開放検知スイッチ820(図4参照)等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してCPU151に出力されるようになっている。
なお、投入メダル検出センサ75aは実際には複数個のセンサより構成されている。即ち、メダル投入口75からホッパ装置91に至る貯留用通路81は、その上流部において、メダルが1列で通行可能なように構成されている。そして、貯留用通路81の上流部には第1センサが設けられるとともに、それよりメダルの幅以上離れた下流側に第2センサ及び第3センサが近接(少なくとも一時期において同一メダルを同時に検出する状態が生じる程度の近接)して設けられており、これら第1乃至第3の各センサによって投入メダル検出センサ75aが構成されている。主制御装置131は、第1センサから第2センサに至る時間を監視し、その経過時間が所定時間を越えた場合にはメダル詰まり又は不正があったものとみなしてエラーとする。エラーになると、エラー報知が行われるとともにエラー解除されるまでの遊技者による操作が無効化される。また、主制御装置131は第2センサと第3センサとがオンオフされる順序をも監視し、第2,第3センサが共にオフ、第2センサのみオン、第2,第3センサが共にオン、第3センサのみオン、第2,第3センサが共にオフという順序通りになった場合で、かつ各オンオフ切換に移行する時間が所定時間内である場合にのみメダルが正常に取り込まれたと判断し、それ以外の場合はエラーとする。このようにするのは、貯留用通路81でのメダル詰まりの他、メダルを投入メダル検出センサ75a付近で往復動させてメダル投入と誤認させる不正を防止するためである。
また、主制御装置131の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161に設けられた停電監視回路161bが接続されている。なお、電源装置161には、主制御装置131を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、上述した停電監視回路161bなどが搭載されている。
停電監視回路161bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。この例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電圧が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、CPU151ではこの停電信号を認識することにより所定の停電時処理が実行される。
電源部161aからは出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置131などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されており、この安定化電圧が出力されている時間としては、主制御装置131による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置131の出力側には、各有効ライン表示部32,33,34、残数表示部35、ゲーム数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L,42M,42Rを回転させるための各ステッピングモータ61L,61M,61R、セレクタ83に設けられたメダル通路切替ソレノイド84b、ホッパ装置91、表示制御装置111、遊技ホールのホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
表示制御装置111は、上部ランプ13、スピーカ14及び補助表示装置50を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置131からの信号を受け取った上で、表示制御装置111が独自に上部ランプ13、スピーカ14及び補助表示装置50を駆動制御する。従って、表示制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基板たる主制御装置131との関係では補助的な制御を実行するサブ基板となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基板を設けることにより、メイン基板の負担軽減を図っている。なお、各種表示部32〜37を表示制御装置111が制御する構成としてもよい。また、上部ランプ13、スピーカ14及び補助表示装置50のうちのいずれか1つ以上を主制御装置131が直接駆動する構成としてもよく、例えば表示制御装置111を設けない構成としてもよい。
上述したCPU151には、このCPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM152とRAM153によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM152に記憶されている。
RAM153は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源ボックス121内に設けられた電源装置161からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM153には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ122の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ122の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電時処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、CPU151のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路161bからの停電信号が入力されるように構成されており、停電等の発生に伴うNMI割込み処理が即座に実行される。
従って、遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセット操作を行いつつ電源スイッチ122をオンすると、バックアップデータがリセットされるようになっている。リセット操作は、リセット検出センサ640が検出し、主制御装置131に対し検出信号を出力する。主制御装置131は、この検出信号に基づいて、リセット操作があったことを把握することができる。これにより、例えばホッパーエラー等のエラー状態のリセットを、前面扉12を開放することなく行うことも可能となる。
なお、電源装置161の電源部161aは、上述したNMI割込み処理及び停電時処理を実行するのに十分な時間、制御系の駆動電圧として使用される安定化電圧(5ボルト)の出力が保持されるように構成されている。本実施形態では、30msecの間、駆動電圧が出力され続けるようになっている。
次に、本発明の特徴である電飾ユニットの実施例について図面を参照して詳細に説明する。
図10は実施例1の電飾ユニット1000の分解斜視図であり、正面側右斜め上方から視認した状態を示す。図11は実施例1の電飾ユニット1000を示し、(a)は正面図、(b)は背面図である。図12は実施例1の電飾ユニット1000の装飾部の各部材の正面図及び背面図であり、(a)は装飾カバー410、(b)は透光シート420、(c)は導光カバー430を示す。図13は実施例1の電飾ユニット1000の電飾基板200の正面図である。なお、図10においては後述するLED210,220,230を省略している。
図10〜図13に示すように、電飾ユニット1000は、発光手段としてのLED(Light Emission Diode)210,220,230が前面側に搭載されている電飾基板200と(図13参照)、電飾基板200のLED210,220,230の前方を覆う装飾部400と、電飾基板200及び装飾部400を支持する支持枠600とを備えている。
支持枠600は、上部に略矩形状の開口部601(図10参照)が形成された矩形枠状の部材である。装飾部400は、支持枠600の開口部601の前方に取り付けられ、背面側からねじ止め固定されている。電飾基板200は、支持枠600の背面に形成された凹みである嵌合凹部602(図11(b)参照)に嵌め込まれ、背面側からねじ止め固定されている。また、装飾部400及び電飾基板200を支持する支持枠600は、スロットマシン10に固設されている。
装飾部400は、図10〜図12に示すように、透光性を有する不透明な部材からなる装飾カバー410と、透光性を有する薄いシート状の部材からなる透光シート420と、透光性を有する透明な部材からなる導光カバー430とを有する。装飾カバー410、透光シート420、導光カバー430は略同形状であり、装飾カバー410には、その上端部、下端部に外側に突出するように突起410xが形成されている。装飾カバー410の背面側には、透光シート420、導光カバー430が嵌め入れるようにして順に重ねられ、装飾カバー410の突起410xを支持枠600前面側に形成された係止部603に嵌め込むことにより、装飾部400(装飾カバー410、透光シート420、導光カバー430)は支持枠600に取り付けられている。
装飾カバー410は、2点で曲折した直線で一部を切欠くように形成された前方に膨む球面状の装飾本体部411と、この切欠いた部分の周縁から後方に延びるように形成された装飾縁壁部412とを有する。なお、この装飾本体部411の表面には、凹凸模様411x(図12(a)参照)が施されている。装飾カバー410は、スロットマシン10の前面側に配置され、後方にある電飾基板200等を遊技者が視認できないように隠している。
透光シート420は、装飾カバー410を僅かに縮小したような形状であり、装飾カバー410と同様、2点で曲折した直線で一部を切欠くように形成された前方に膨む球面状の透光本体部421と、この切欠いた部分の周縁から後方に延びるように形成された透光縁壁部422とを有し、装飾カバー410の背面側に嵌め入れられる。透光シート420は、模様421x(図12(b)参照)がシルクスクリーン印刷された薄い合成繊維製の布を、合成樹脂からなるフィルム状の薄板の前面に貼着したものである。また、布と薄板とを貼着する際には、光を散乱させるための微細な粉末状のラメ剤が略均一になるように、透光本体部421全面に散りばめられている。模様421xは部分的にインクの色や濃度が異なるように印刷されており、透光シート420の透光本体部421全面を照らすことにより、装飾カバー410に模様421xを浮かび上がらせることができる。また、LED210,220,230の光はラメ剤により僅かに散乱するので、部分的な照度の偏りを防ぐことができる。
導光カバー430は、透光シート420を僅かに縮小したような形状であり、装飾カバー410と略同様、3点で曲折した直線で一部を切欠くように形成された前方に膨む球面状の導光本体部431と、この切欠いた部分の周縁の一部から後方に延びるように形成された導光縁壁部432とを有し、透光シート420の背面側に嵌め入れるようにして取り付けられる。導光カバー430は、装飾カバー410との間に透光シート420を挟み込み、その前面が装飾カバー410の背面に接するように透光シート420を保持している。なお、装飾縁壁部412、透光縁壁部422及び導光縁壁部432により、透光シート420は、位置ずれしないように保持される。
導光カバー430は、装飾カバー410及び透光シート420と異なり、導光本体部431の背面から後方に突出するように形成された中空柱状の3つの導光リブ部433,434,435を有する(図10、図12(c)参照)。導光カバー430は顔をデザインしたものであり、導光リブ部433及び導光リブ部434はその延在方向(前後方向)に垂直な断面が略半月形の輪郭形状に、導光リブ部435はその延在方向(前後方向)に垂直な断面が略三日月形の輪郭形状に形成されており、それぞれ両目と口を模したものである。なお、以下、導光本体部431の前面(表面)において、背面側に導光リブ部433,434,435が形成されている部分を輪郭部分rという。
電飾基板200は、略矩形状の板状部材であり、支持枠600の開口部601を覆うように左側辺上部が外方に張り出している。電飾基板200の前面側には、支持枠600の開口部601に対向する部分にLED210,220,230が取り付けられている。図12,13に示すように、第1のLED210は導光リブ部433,434,435の後端面kに対向する位置に沿うように設けられている。また、第2のLED220は導光リブ部433,434,435の内壁面iの内側に、第3のLED230は導光リブ部433,434,435の外壁面jの外側に位置するように設けられている。なお、詳細は後述するが、第1のLED210を点灯させると、その光は、導光リブ部433,434,435により導光本体部431前面の輪郭部分rに到達し、装飾カバー410の一部のみを光らせる。また、第2のLED220と第3のLED230とを点灯させると、それらの光は、導光本体部431の前面全体に到達し、装飾カバー410全体を光らせる。
図14は、導光リブ部433における第1のLED210の光の進路を説明するための説明図であり、(a)は図12(c)のX−Xにおける断面図、(b)は図12(c)のY−Yにおける断面図を示す。図14(a)は導光リブ部433の延在方向に平行、かつ、導光リブ部433の幅(厚さ)方向に平行な断面図における光の進路を示し、図14(b)は導光リブ部433の延在方向に平行、かつ、導光リブ部433の幅(厚さ)方向に垂直な断面図における光の進路を示すものである。なお、導光リブ部433に入射した光の進路を明確にするため、断面線を省略している。
導光カバー430は屈折率の高い部材からなり、導光カバー430内から空気中へ光が進む際の臨界角αが小さくなるように構成されている。また、第1のLED210は、指向角β(半値角 2θ1/2)が比較的小さいものであり、導光カバー430内に入射した第1のLED210の光が導光カバー430と空気との境界面において全反射するように構成されている。例えば、導光カバー430の絶対屈折率をn1、空気の絶対屈折率をn2とすると、
n1/n2=sin(β/2)/sinγ
α=arcsin(n2/n1)
γ≦90−α
という関係を満たすような導光カバー430及び第1のLED210により構成されている。また、導光リブ部433の後端面kから第1のLED210までの距離は、第1のLED210の光の略全てが導光リブ部433の後端面kから導光リブ部433内に入射するように、第1のLED210の指向角β、導光リブ部433の幅(厚さ)等を考慮して配置されている。
以下、導光リブ部433における第1のLED210の光の進路について、図面を参照して説明する。図14(a)に示すように、第1のLED210の光Aは、導光リブ部433の後端面kから入射する際に直進又は僅かに屈折して、導光リブ部433内に進入する。そして、進入した光Aは、導光リブ部433と空気の境界面(内壁面i又は外壁面j)に突き当ると、その入射角が臨界角αよりも大きいため全反射しながら導光リブ部433内を前端側へと進み、導光本体部431(導光カバー430)の前面(表面)の輪郭部分rに導かれる。なお、臨界角αよりも小さい入射角で入射した光は、境界面において屈折し空気中を進むが、その光量は僅かである。また、壁状に形成された導光リブ部433内に進入した第1のLED210の光Aは、図14(b)に示すように、壁に沿うように拡がって導光リブ部433を前端側へと進み、導光本体部431前面の輪郭部分rに導かれる。
第1のLED210は、導光リブ部433の後端面kに対向するように複数個、指向角β等を考慮して配設されており(図13参照)、これらの第1のLED210を点灯すると、導光リブ部433により、導光カバー430の表面の輪郭部分r全体に光が導かれるように構成されている。導光カバー430の表面の輪郭部分rに導かれた光は、透光シート420を透過し、装飾カバー410の背面側から直進又は僅かに屈折しながら入射してその表面(前面)側に到達して、輪郭部分rと略同形の輪郭模様が浮き出るように装飾カバー410の表面を光らせる。導光リブ部434,435についても、導光リブ部433と同様であるので説明を省略するが、第1のLED210の全てを点灯させることにより、両目及び口の輪郭が浮き出るように、装飾カバー410の表面を光らせることができる。
図15は、導光リブ部433における第2のLED220及び第3のLED230の光の進路を説明するための説明図であり、図12(c)のX−Xにおける断面図を示す。なお、導光リブ部433に入射した光の進路を明確にするため、断面線を省略している。
電飾ユニット1000の第2のLED220及び第3のLED230は、これら全てを点灯した際に、導光本体部431(導光カバー430)の前面(表面)の全ての箇所に光を導くように配置されている。
以下、導光リブ部433における第2のLED220及び第3のLED230の光の進路を、図面を参照して説明する。図15に示すように、第2のLED220の光B及び第3のLED230の光Cは、直進又は導光リブ部433により屈折等しながら導光本体部431の前面に到達する。そして、透光シート420を透過し、装飾カバー410の背面側から直進又は僅かに屈折しながら入射してその表面(前面)側に到達する。なお、第2のLED220の光B及び第3のLED230の光Cは、導光リブ部433の内壁面iや外壁面j(導光カバー430と空気との境界面)に到達した際には、空気の屈折率が導光カバー430の屈折率よりも小さいため全反射することなく導光カバー430内に進入する。進入した光B,Cは、再び導光リブ部433の内壁面iや外壁面jに到達した際には、その入射角が臨界角αよりも小さければ屈折して空気中へ進み導光本体部431前面に到達し、臨界角α以上であれば全反射しながら導光リブ部433を前端側へと進み、導光本体部431前面の輪郭部分rに導かれる。よって、第2のLED220及び第3のLED230の全てを点灯させることにより、装飾カバー410の表面全体を光らせることができる。
本実施例の電飾ユニット1000は、装飾カバー410の前面側にいる遊技者に対して、第1のLED210のみを点灯させて両目と口の輪郭が浮き出るように光らせたり、第2のLED220、第3のLED230を点灯させて装飾カバー410全体を光らせたりする演出を行うことができ、遊技者の興趣を高めることができる。導光リブ部433,434,435により、装飾カバー410の所望の部分のみを光らせることが出来るだけでなく、導光カバー430、装飾部400全体の強度を保つことができる。
電飾ユニット1000には、装飾カバー410と導光カバー430の間に模様421xが印刷された透光シート420が挟み込まれているので、第2のLED220、第3のLED230を点灯させて、導光カバー430の本体部431全体に光を導くことにより、この模様421xを装飾カバー410に透写させることができる。また、装飾カバー410自体にも凹凸模様411xが施されているので、この後方に設置されたLED230のみを点灯させることにより、この凹凸模様411xが浮き出るような演出を行うことも可能である。
なお、電飾ユニット1000の各部材の形状、大きさ、構成等は、上述した実施例に限られず、本実施例の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる。導光リブ部433,434,435の形状は上述したものに限らず、装飾カバー410の所望の部分のみを光らせることができればよい。本実施例においては、図14(b)に示すように、導光リブ部433の第1のLED210の間隔を広くして、第1のLED210の光が導光本体部431(導光カバー430)の前面(表面)側においてほとんど重ならないようにしている。このようにすることで、使用する第1のLED210の数が少なくなるように構成しているがこれに限らず、第1のLED210を全て点灯した際に、輪郭部分r全体に光が届くように構成されていればよい。また、装飾カバー410、透光シート420、導光カバー430等の形状も湾曲板状に限らず、平板状等でもよい。
また、例えば、導光リブ部433,434,435の幅が狭かったり、第1のLED210の指向角βの大きかったりする等、第1のLED210の光の幅が導光リブ部433,434,435の後端面kの幅よりも広くなってしまう場合も考えられる。導光リブ部433,434,435内に進入して輪郭部分rに導かれる光の光量と、導光リブ部433,434,435内に進入せずに導光本体部431に到達する光の光量とに差がなくなると、装飾カバー410の表面に輪郭模様を浮き出させることができなくなってしまうこともある。このようなときには、導光リブ部433,434,435内に進入せずに導光本体部431に到達する第1のLED210の光を、光を吸収する吸収板等を用いて遮光したり、光を反射する反射板等を用いて導光リブ部433,434,435内に進入させて前端側に到達するように導くこともできる。吸収板や反射板等は、導光リブ部433,434,435の形状等に合わせて、第1のLED210の側部を覆うように電飾基板200に設けることができる。また、導光カバー430の導光リブ部433,434,435の後端面に、後述する実施例2のように凹部等を形成し、その形状により、又は、凹部に遮光部や反射部を設けることによって、第1のLED210の光が導光リブ部433,434,435の前端側に導かれるように構成することも可能である。
電飾ユニット1000は、透光シート420を備えない構成とすることもできる。さらに、導光本体部431及び導光縁壁部432を設けず、透光性を有する不透明な装飾カバー410の背面に、後方に突出する透明な3つの導光リブ部433,434,435を直に延長するようにして形成してもよい。本実施例では、電飾基板200が支持枠600に支持されて装飾部400の後方に位置するようにしているが、装飾部400に直接支持されるようにしてもよい。
図16は実施例2の電飾ユニット1000aの導光カバー430aの正面図及び背面図である。図17は実施例2の電飾ユニット1000aの電飾基板200の正面図である。実施例2の電飾ユニット1000aの導光カバー430aの後端面k2は、実施例1の電飾ユニット1000と導光カバー430の後端面kと異なり、凹んだ穴である凹部hが設けられている。以下、実施例1の電飾ユニット1000と同様の構成については、同様の符号、名称を付す等して重複する説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
電飾ユニット1000aの導光リブ部433a,434a,435aの内周壁i及び外周壁jには、図16に示すように、金属蒸着等の鏡面加工mが施されている。また、導光リブ部433a,434a,435aの後端面k2にはその形状に沿うように、凹んだ穴である凹部hが、背面視直線状または曲線状に形成されている。第1のLED210は、図17に示すように、電飾基板200の前面側の凹部hに対向する位置に配設される。実施例2の電飾ユニット1000aにおいては、導光リブ部433a,434a,435aに進入した第1のLED210の光は、周壁面i,jに施された鏡面加工mにより前端側に導かれる。凹部hの形状、隣接する第1のLED210の間隔は、第1のLED210の大きさや指向角等を考慮して輪郭部分r全体に光を導くことができるものとなっている。なお、以下、導光本体部431aの表面(前面)において、輪郭部分rに囲まれている部分を包囲部分tという(図16参照)。
図18は導光カバー430aに形成した導光リブ部433aを説明する断面図であり、(a)は図16のXa−Xa断面、(b)は図16のYa−Ya断面を示す。なお、以下の断面図においては、導光リブ部433aに入射した光の進路を明確にするため、断面線を省略している。
図18に示すように、凹部hは、その横断面及び縦断面が略U字状となるように形成された凹みである。第1のLED210は、凹部hの開口部の背面視略中央に、その発光部が凹部h内に入り込むようにして取り付けられる。第1のLED210は、その光Aの全てが導光リブ部433a内に入射し、直進や鏡面加工mによる反射等により導光リブ部433a内の前端側に導かれるように進み、導光カバー430aの導光本体部431aの前面の輪郭部分r全体に到達するように配置されている。第1のLED210に指向角βの大きいものを使用することができ、また、第1のLED210の光Aが入射する面(凹部hの底面部分)を凹状として光Aを導光リブ部433a内に拡がるように屈折させることによって、LEDの設置個数を少なくすることができ、後方に第1のLED210が配設されていない輪郭部分rにも十分な光を導くことができる。導光リブ部434a,435aについても、導光リブ部433aと同様であるので説明を省略するが、第1のLED210の全てを点灯させることにより、装飾カバー410の表面を両目及び口の輪郭が浮き出るように光らせることができる。
図18(a)に示すように、第2のLED220を点灯させると、第2のLED220の光Bは、直進や内周壁iの鏡面加工mによる反射等により、導光リブ部433aの内壁面iの内側の空間を進み、導光カバー430aの導光本体部431a前面の包囲部分tに到達する。つまり、第2のLED220の光を包囲部分tに導くことにより、装飾カバー410における包囲部分tに対向する部分を光らせることができる。導光リブ部434a,435aについても、導光リブ部433aと同様であるので説明を省略するが、第2のLED220の全てを点灯させることにより、目及び口の形全体が浮き出るように、装飾カバー410の表面を光らせることができる。なお、厳密には、導光本体部分431aには厚みがあるので、後述する光Cのように、包囲部分tの周縁にも第2のLED220の光は到達し、装飾カバー410の光る範囲は包囲部分tよりも若干広くなる。これは、上述した第1のLED210の光についても同様である。
図18(a)に示すように、第2のLED220及び第3のLED230は、これらの光B及び光Cが、導光本体部431aの導光リブ部433aの輪郭部分rにも到達するように電飾基板200に配設されている。導光リブ部434a,435aの輪郭部分rについても同様であり、第2のLED220及び第3のLED230の全てを点灯させることにより、導光カバー430aの導光本体部431aの前面全体に光を導くことができ、装飾カバー410の表面全体を光らせることができる。なお、輪郭部分rに入り込む光B,Cの光量が足りず、導光リブ部433a,434a,435aが形成されている部分に影ができてしまう場合には、第1のLED210も併せて点灯させてもよい。また全体が同様の明るさとなるようにLED210,220,230の強さを調節することもできる。
本実施例の電飾ユニット1000aによれば、実施例1の電飾ユニット1000と異なり第1のLED210の光を鏡面加工mにより反射させて輪郭部分rに導くので、導光リブ部433a,434a,435aの材質や第1のLED210の種類が臨界角αや指向角β等により制限されることがない。第1のLED210の発光部分を凹部hに入り込むように取り付けることで、第1のLED210の光の略全てを導光リブ部433a,434a,435aに進入させることができ、光を有効に活用できる。また、凹部hを上述のような形状とすることによって、第1のLED210の光が到達する範囲を拡げることができ、配設する第1のLED210の個数を減らすことが可能となり、第1のLED210の光の放射強度の違いによる明るさの偏りを減少させることもできる。さらに、凹部hの開口部を電飾基板200によって略塞ぐことによって、第1のLED210の光の漏れを防ぐことができ、輪郭模様をくっきりと浮き出るようにすることができる。
さらに、電飾ユニット1000aによれば、第2のLED220のみを点灯させて、両目と口の形のみを光らせたり、第3のLED230のみを点灯させて、両目と口の形以外の部分のみを光らせたりすることができる。その他、第1のLED210、第2のLED220、第3のLED230から2種類以上を点灯させたり、各LED210,220,230の中から選択したものを点灯させたりする等、様々な光の演出を行うことができるので、遊技者の興趣をより高めることができる。
なお、電飾ユニット1000aの各部材の形状、大きさ、構成等は、上述した実施例に限られず、本実施例の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できるのは、実施例1と同様である。導光リブ部433a,434a,435aの形状は上述したものに限らず、装飾カバー410に輪郭模様等が浮き出るように所望の部分に光を導くことができればよい。つまり、第1のLED210の光の略全てを導光リブ部433a,434a,435aに進入させることができる場合には、凹部hを設ける必要はない。また、凹部hの形状は、第1のLED210の光を導光リブ部433a,434a,435aの前端側全面に導けるように構成されていれば、上述したものに限らない。凹部h及び第1のLED210の配置も上述したものに限らず、装飾カバー410の所望の部分に第1のLED210の光を導くことができればよい。
図19は、実施例2の電飾ユニット1000aの変形例である電飾ユニット1000bの導光カバー430bの導光リブ部433bの形状を説明する断面図であり、図16のXa−Xa断面図を示す。電飾ユニット1000bは、導光カバー430bのみが電飾ユニット1000aと異なる。以下、実施例2の電飾ユニット1000aと同様の構成については、同様の符号、名称を付す等して重複する説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図19に示すように、導光カバー430bの導光リブ部433bの前端側には、導光本体部431bから裾広がりの曲線の傾斜を有して立ち上がる立ち上がり部pが形成されている。また、鏡面加工mは、周壁面i,jのうち、に立ち上がり部pよりも後端側の部分のみ施されており、この立ち上がり部pには施されていない。よって、立ち上がり部pを透して、第2のLED220の光B及び第3のLED230の光Cを輪郭部分rに入り込むように導くことができる。また、導光リブ部433bに立ち上がり部pを設けたことにより、第1のLED210を点灯させた場合に、導光本体部431bの前面側、装飾カバー410の前面側に到達する光Aの幅は実施例2の場合よりも若干大きくなるが、装飾カバー410に輪郭模様が浮き出るように光らせることができるのは、実施例2と同様である。また、第2のLED220のみを点灯させた場合についても、同様に装飾カバー410の光る部分の大きさが若干大きくなる。
実施例2の変形例である電飾ユニット1000bの導光カバー430bによれば、実施例2で説明した効果に加え、導光本体部431b全体に光を透す際に点灯させる第2のLED220や第3のLED230の設置可能範囲を広げることができる。そのため、配設する第2のLED220や第3のLED230の数を減らすことができる場合もある。また、電飾ユニット1000aでは、導光本体部431aと導光リブ部433a,434a,435aとの境界部分において、第2のLED220や第3のLED230の光が散乱、反射する等して、影ができる場合がある。電飾ユニット1000bにおいては、曲線状の立ち上がり部pが形成されているので、影ができるのを防ぐことができる。
なお、電飾ユニット1000bの各部材の形状、大きさ、構成等は、上述した本変形例に限られず、本変形例の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できるのは、実施例2と同様である。例えば、立ち上がり部pの形状は、上述したものに限られず、第2のLED220の光や第3のLED230の光を、輪郭部分rに入り込むように導くことができればよい。
図20は実施例3の電飾ユニット1000cの導光カバー430cの背面図である。図21は導光カバー430cの断面図であり、図20のXc−Xcの断面図である。実施例3の電飾ユニット1000cは、導光カバー430cのみが実施例2の電飾ユニット1000aと異なる。以下、実施例2の電飾ユニット1000aと同様の構成については、同様の符号、名称を付す等して重複する説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。なお、導光リブ部433cに入射した光の進路を明確にするため、断面線を省略している。
図20,21に示すように、電飾ユニット1000cの導光カバー430cは、上述した装飾カバー410の背面に略沿うように形成された導光本体部431cと、導光本体部431cの背面側に形成された後方に延在する導光リブ部433c,434c,435cと、この導光リブ部433c,434c,435cを導光本体部431cに支持させるために形成された支持部Sとを有する。導光リブ部433cは、延在方向(前後方向)に平行、かつ、幅(厚さ)方向に平行な断面において、長尺な略矩形状であり、前方側となる表面には略半円状のシリンドリカルレンズ状である突部qが形成されている。導光リブ部433cは、突部qの後端側の内壁面i及び外壁面jから、僅かに斜め外方に傾斜して導光本体部431cの背面に向かって延びるように形成された平板状又は湾曲板状の支持部Sにより支持されている。鏡面加工mは、突部qよりも後端側の周壁面に施されている。
支持部Sは、斜め上方から入射する第2のLED220の光Bや第3のLED230の光Cを、導光本体部431cの前面側(輪郭部分r)に入り込むように屈折させて導くことができる。導光リブ部433cの前端は導光本体部431cと分離するようにして形成されているが、導光リブ部433cの前端側に到達した第1のLED210の光Aは、突部qにより集束されて導光本体部431cの前面側の輪郭部分rに導かれる。なお、導光リブ部434c,435cについても同様な構成となっている。
実施例3の電飾ユニット1000cの導光カバー430cによれば、第2のLED220や第3のLED230の設置可能範囲をより広くすることができる。また、導光リブ部433c,434c,435cは、その前端が導光本体部431cと分離するようにして形成されている。第1のLED210の光を導光本体部431cまで直に導く構成とはなっていないが、導光リブ部433c,434c,435cの前端側に突部qを形成することにより、導光本体部431cの輪郭部分rに光を集束させることができ、くっきりと輪郭模様を浮き出させることが可能である。
なお、電飾ユニット1000cの各部材の形状、大きさ、構成等は、上述した実施例に限られず、本実施例の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できるのは、実施例1等と同様である。支持部Sの形状は上述したものに限らず、第2のLED220の光や第3のLED230の光が、導光リブ部433が後面に形成されている導光本体部431cの前面側(輪郭部分r)に容易に入り込むような形状であればよい。また、導光カバー430cにおいては、図20に示すように、支持部Sが導光リブ部433c,434c,435cの前端側全体を支持するように形成したが、部分的に支持するように形成してもよい。
図22は実施例3の電飾ユニット1000cの変形例である電飾ユニット1000dの導光カバー430dの背面図である。図23は導光カバー430dの断面図であり、図22のXd−Xd断面を示す。電飾ユニット1000dは、導光カバー430dの支持部S1のみが電飾ユニット1000cと異なる。電飾ユニット1000cでは、導光リブ部433c,434c,435cの前端側を支持するように支持部Sが形成されていたが、変形例の電飾ユニット1000dでは、導光リブ部433d,434d,435dの後端側を支持するように支持部S1が形成されている。以下、実施例3の電飾手段1000cと同様の構成については、同様の符号、名称を付す等して重複する説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
導光リブ部433d,434d,435d及び支持部S1は全体として、図22に示すように、背面視網目状となるように形成され、導光リブ部433d,434d,435dは、支持部S1によって導光本体部431dに支持されている。具体的には、電飾ユニット1000dの導光カバー430dの支持部S1は、導光本体部431d又は導光縁壁部432dの後端部分の内周縁から、導光リブ部433d,434d,435dの後端部分の外周縁に延びるように、又は、導光リブ部433d,434d,435dの後端側の外周縁同士又は内周縁同士を繋ぐように接続し、かつ、第2のLED220及び第3のLED230(図17参照)の間を縫うように設けられている。また、図23に示すように、支持部S1は、前後方向の厚みtが薄い背面視略矩形の板状に形成されており、第2のLED220の光B及び第3のLED230の光Cをほとんど遮ることのない。
実施例3の変形例の電飾ユニット1000dの導光カバー430dによれば、第2のLED220及び第3のLED230が配設されている電飾基板200側に支持部S1が形成されているので、第2のLED220の光及び第3のLED230の光を容易に導光本体部431dの前面側の輪郭部分rに導くことができる。また、電飾ユニット1000cでは、支持部Sにより光が散乱、反射等して影ができる場合があるが、支持部S1を導光リブ部433d,434d,435dの後端側である第2のLED220等が配置されている側に設けることで、影ができるのを防ぐことができる。
なお、電飾ユニット1000dの各部材の形状、大きさ、構成等は、上述した本変形例に限られず、本変形例の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できるのは、実施例2と同様である。例えば、支持部S1は、その厚みtを一定とせず、第2のLED220の光及び第3のLED230の光の進路を考慮して異なるようにしてもよい。また、導光リブ部433d,434d,435dの先端の突部qは導光本体部431dに接するように形成して、導光カバー430d及び装飾部400を補強するように構成してもよい。
最後に確認事項として上述した実施の形態から抽出される特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
[遊技機1]
前面側に発光手段が配置された電飾基板と、該発光手段の前方を覆う装飾部と、を有する電飾ユニットを備えた遊技機であって、前記装飾部は、透光性を有する不透明な部材を用いて形成された平板状又は湾曲板状の装飾本体部と、透明な部材を用いて形成された該装飾本体部の背面側から後方に延在するリブ部と、を有し、前記発光手段は、前記リブ部の後端面に対向するように配置される第1発光手段と、該リブ部の後端面が前方に設けられていない箇所に配置される第2発光手段と、からなり、前記リブ部は、その前端部分が前面視において模様を構成するように形成されており、前記第1発光手段を点灯させると、前記リブ部の後端側から入射した該第1発光手段の光が前記リブ部の前端側に導かれ、前記装飾本体部の表面に前記模様が浮き出るように光らせ、前記第2発光手段を点灯させると、該第2発光手段の光が前記装飾本体部の表面全体を光らせる、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、装飾本体部の表面全体を光らせたり、模様が浮き出るように光らせたりすることができる。
[遊技機2]
上記遊技機1において、前記リブ部は、前記装飾本体部とは別体として構成され、前記装飾部は、前記装飾本体部と前記リブ部との間に配置される導光本体部を有し、前記導光本体部は、前記透明な部材を用いて前記装飾本体部の背面に沿うように平板状又は湾曲板状に形成され、かつ、前記リブ部が背面側から後方に延在するように一体形成されている、ことを特徴とする、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、導光本体部を設けることにより、透明な部材からなるリブ部を、不透明な部材からなる装飾本体部と別体とすることができる。
[遊技機3]
上記遊技機2において、前記装飾部は、前記装飾本体部と前記導光本体部との間に配置される模様が施された透光性を有する透光シートをさらに有する、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、装飾本体部の表面全体を光らせることにより、透光シートの模様を浮き上がらせることができる。
[遊技機4]
上記遊技機1乃至3において、前記リブ部の後端面には、前記第1発光手段に対向する位置に、該第1発光手段の発光部分が入り込むように取り付けられる凹部が形成されている、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第1の発光手段の光が側方から漏れるのを防ぐことができる。
[遊技機5]
上記遊技機1乃至4において、前記リブ部には、その周壁面に鏡面加工が施されている、ことを特徴とする遊技機。
この遊技機によれば、第1発光手段の光を鏡面加工により反射させてリブの前端側まで導くことができる。
以上のようにこれらの遊技機1〜5では、遮光部が設けられていない装飾本体部の所望の部分のみを光らせることができる。
また、上記実施の形態とは異なるタイプの遊技機、具体的には遊技媒体として遊技球を用いる弾球式の遊技機いわゆるパチンコ機等に本発明を適応してもよい。例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機として本発明を実施するようにしても良い。
さらに、弾球式でない遊技機、例えば、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機として本発明を実施するようにしても良い。具体的には以下の通りである。
本発明は遊技機1〜5のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機である。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
本発明は上記遊技機1〜5のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機である。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードヘ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
本発明は遊技機1〜5のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機である。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手投(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。