JP2015039475A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】再遊技役の入賞時に遊技者が遊技結果を誤解することがないようにして、再遊技役が頻繁に入賞しても遊技者に違和感や不快感を極力感じさせないようにする。【解決手段】再遊技役に対応付けられた図柄組合せは、入賞時に、リプレイ図柄のみから構成される図柄組合せが所定のライン上に揃う再遊技入賞明示態様で表示される場合と、所定の小役図柄のみから構成される図柄組合せが所定のライン上に揃う小役入賞明示態様で表示される場合とがある。再遊技役が小役入賞明示態様で入賞したことを契機に、遊技の進行を停止状態にする一定時間のフリーズを実行し、このフリーズの実行中において、ベット操作がされたことを契機に、リプレイ図柄を再遊技入賞明示態様で表示させる回胴演出を実行可能とした。【選択図】図32

Description

この発明は、遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えば遊技媒体としてのメダルを投入してゲームを行い、入賞によりメダルが払い出されるスロットマシンにおいては、有利状態として、当選役に関する情報を遊技者に報知して遊技者の獲得利益を増やすようにした有利遊技区間、例えばAT(アシストタイム)、ART(アシストリプレイタイム)を設けている。このようなAT(ART)を搭載した遊技機では、所定条件の成立、例えば特定役が当選することなどを契機に、入賞によりメダルが払い出される小役の当選確率はそのままに、メダルの投入なしに次ゲームを行うことができる再遊技役の当選確率が高くなるよう変化させ、遊技者の手持ちのメダルの目減りが少なくなる状況を作り出したうえで、小役の当選をナビすることで、遊技者の獲得利益を大幅にアップさせる手法が採られている(特許文献1参照)。
この場合において、再遊技役の当選確率を高くした遊技状態での遊技結果(停止出目)が単調にならないように、再遊技役に対して、入賞しても一見して再遊技入賞であるとは判らないような図柄組合せを設定することが考えられる。例えば、入賞によりメダルが払い出される小役の図柄として一般的に知られている「ベル」や「スイカ」の図柄が所定のライン上に揃うように設定することもできる。
特開2011−156165号公報
しかし、上記したような、小役の図柄組合せが対応付けられた再遊技役を設けた場合、小役の図柄組合せが表示されたにもかかわらず払い出しがないことに、遊技者が不信感や違和感を感じてしまうおそれがある。
また、従来の遊技機では、再遊技役が入賞すると、自動的にメダルが投入(ベット)されたものとして扱われるため、遊技者のベット操作が無効となり、ベットスイッチやメダルの投入が受け付けられないようになっていた。そのため、再遊技役に見えない再遊技役の入賞時に、遊技者がそれと知らずにメダルを投入し、投入したメダルが下皿に払い戻されてしまい、不快感を感じてしまうことがあった。特に、再遊技役の当選確率を通常時から高くしておく場合には、この傾向が顕著になる。
そこで本願発明は、再遊技役の入賞時に遊技者が遊技結果を誤解することがないようにして、再遊技役が頻繁に入賞しても遊技者に違和感や不快感を極力感じさせない遊技機を提供することを目的とする。
本願の各請求項に記載された発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、本願発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
本願発明は、回転リール(40)と、スタートスイッチ(30)と、ストップスイッチ(50)とを備え、遊技媒体をベットすることにより1ゲームが開始可能となり、役抽選の結果に基づいて前記ストップスイッチ(50)の操作による前記回転リール(40)の停止を制御し、全ての回転リール(40)が停止したときに役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に入賞する遊技機に係る。
本発明に係る遊技機では、役として、入賞により、自動ベット処理が行われて次ゲームを遊技媒体の投入なしで行うことができる再遊技役があり、ゲームの進行を停止状態にするフリーズを制御するフリーズ制御手段(150)と、前記回転リール(40)を用いた回胴演出を実行可能な回胴演出制御手段(110)とを備えている。また、前記再遊技役に対応付けられた図柄組合せは、当該再遊技役の入賞時に、再遊技を表す図柄として設けられたリプレイ図柄のみから構成される図柄組合せが所定のライン上(有効ラインとは限らない)に揃う再遊技入賞明示態様で表示される場合と、入賞により遊技媒体が払い出される小役を表す図柄である小役図柄(例えばベル図柄やスイカ図柄)のみから構成される図柄組合せが所定のライン上(同上)に揃う小役入賞明示態様で表示される場合とがあるように形成されている。
そして、前記フリーズ制御手段(150)は、前記再遊技役が、前記小役入賞明示態様で入賞したことを契機に、遊技の進行を停止状態にする一定時間のフリーズを実行し、前記回胴演出制御手段(110)は、前記フリーズの実行中において、前記リプレイ図柄を前記再遊技入賞明示態様で表示させる回胴演出を実行可能に形成されていることを特徴とする。
(作用・効果)
再遊技役が小役入賞明示態様で入賞したことを契機に行われるフリーズは、回転リール(40)が回転停止してから再遊技の作動に基づく自動ベット処理が行われるまでの間に行われるものとすることができ、再遊技の作動に基づく自動ベット処理が行われてから、スタートスイッチ(30)の操作を受け付けるまでの間に行われるものとすることができ、スタートスイッチ(30)の操作を受け付けてから当該操作に基づき回転リール(40)が回転開始するまでの間に行われるものとすることができる。
フリーズ中に行われる回胴演出は、フリーズ開始とともに無条件で行われるものであってもよいし、フリーズ中の所定契機、例えばメダルの投入やベットスイッチ(16)の操作やスタートスイッチ(30)の操作を契機に行われるようにしてもよい。
本発明によれば、あたかも小役が入賞したかのように見える再遊技役が入賞したときには、ゲーム終了後に、回胴演出によってリプレイ図柄を揃え、再遊技役が入賞したことを報知することができる。
本発明は、以上のように構成されているので、再遊技役の入賞時に遊技者が遊技結果を誤解することがなく、再遊技役が頻繁に入賞しても遊技者に違和感や不快感を極力感じさせない遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、遊技場におけるスロットマシンとホールコンピュータの接続状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、各回転リールの図柄配列を示す図である。 本発明の第一の実施の形態であって、当選役に対応する図柄組合せを示す表である。 第一の実施の形態における役抽選テーブルの概念図を示す図である。 本発明の実施の形態であって、内部抽選状態の移行を示す説明図である。 本発明の実施の形態であって、サブ状態の移行を示す説明図である。 第一の実施の形態におけるサブ制御装置の制御に基づく画像表示部の表示画面を示す図である。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づく1ゲームにおける遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づく精算スイッチ操作時の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づく信号出力判定処理を示すフローチャートである。 第一の実施の形態における1ゲームにおける遊技制御処理のうちのフリーズ実行判定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、1ゲームにおける遊技制御処理のうちの回転リール回転開始処理を示すフローチャートである。 第一の実施の形態における回転リール回転開始処理のうちの特定フリーズ実行処理を示すフローチャートである。 第一の実施の形態における特定フリーズ実行処理のうちの自動操作処理を示すフローチャートである。 第一の実施の形態におけるサブ制御装置の制御に基づくフリーズ開始コマンド入力時のサブ処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、回転リール回転開始処理のうちの再配置処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第二の実施の形態であって、再遊技役に対応する図柄組合せを示す表及び役抽選テーブルの再遊技役の当選領域の概念図を示す図である。 第二の実施の形態における回胴演出のパターンを示す説明図である。 第二の実施の形態における画像表示部の表示画面を示す図である。 第二の実施の形態におけるフリーズ実行判定処理を示すフローチャートである。 第二の実施の形態における特定フリーズ実行処理を示すフローチャートである。 第二の実施の形態におけるサブ制御装置の制御に基づくゲーム開始時の処理を示すフローチャートである。 本発明の第三の実施の形態であって、再遊技役に対応する図柄組合せを示す表である。 第三の実施の形態における(A)役抽選テーブルの再遊技役の当選領域の概念図及び(B)打順に応じたリプレイ図柄の表示態様を示す図である。 第三の実施の形態であって、図柄表示窓に表示された図柄組合せを示す図である。 第三の実施の形態であって、図柄表示窓に表示された図柄組合せを示す図である。 第三の実施の形態における演出状態の移行を示す説明図である。 第三の実施の形態におけるスロットマシンの作動のうち1ゲームにおける遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 第三の実施の形態におけるフリーズ実行判定処理を示すフローチャートである。 第三の実施の形態における1ゲームにおける遊技制御処理のうちのベット判定処理を示すフローチャートである。 第三の実施の形態における回転リール回転開始処理を示すフローチャートである。 第三の実施の形態の変形例であって、ベット判定処理を示すフローチャートである。 第四の実施の形態であって、フリーズ実行判定処理を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(第一の実施の形態)
(スロットマシン10)
本実施の形態におけるスロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において、開口上部には、3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源装置5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
前記前扉3は、筐体11にヒンジ(図示せず)を介して水平方向に回動自在に取り付けられた板状の扉である。そして、前記前扉3には、図1に示すように、遊技者側に向かって臨む正面パネル12が設けられており、正面パネル12には、3個の回転リール40の図柄を視認可能な図柄表示窓13が形成されている。そして、この図柄表示窓13の下方であってスロットマシン10の高さ方向略中央部は、スロットマシン10を作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部3Aとなっており、操作部3Aの右端にはメダル投入口14が設けられている。前扉3の下部には、ホッパーユニット65から払い出されたメダルを受ける下皿3Bが設けられている。また、メダル投入口14の下方であって前扉3の裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター4が設けられている。
前記リールユニット60は、筐体11の内部に収納される枠体に固定された3個のステッピングモータ(図示せず)と、各ステッピングモータの出力軸に取り付けられた3個の回転リール40から構成されている。ここで、3個の回転リール40について、個々の回転リール40を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置する回転リール40を左リール41と称し、中央に位置する回転リール40を中リール42と称し、右側に位置する回転リール40を右リール43と称するものとし、個々の回転リール40を特定しない場合には、単に回転リール40というものとする。
各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、図4に示すように、「赤7」、「白7」、「白BAR」、「黒BAR」「リプレイa」、「リプレイb」「スイカa」、「スイカb」「ベル」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リール40につき21個ずつ、表示されている。なお、図4において左端の数字は、各図柄を特定するための図柄番号を示している。ここで、回転リール40に表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、1つの回転リール40はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、スロットマシン10を正面視したとき、図柄表示窓13からは、各回転リール40の図柄がそれぞれ3個ずつ、合計9個視認できるようになっている。
また、特に図示しないが、各回転リール40には、リールユニット60に設けられたインデックスセンサ60A(図2参照)に検知される検知部としてのスタートインデックスが設けられている。スタートインデックスは、例えば回転ドラムの内側や回転ドラムとリールモータをつなぐスポークに設けられた突片とすることができる。
前記ホッパーユニット65は、図1に示すように、筐体11の内部に設けられた払い出し装置であって、遊技の結果に基づいて、遊技者にメダルを払い出すためのものである。前記電源装置5は、スロットマシン10の主電源のON/OFFを行うためのものである。
ここで、前記操作スイッチとしては、図1に示すように、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50が設けられている。なお、操作スイッチとしては、その操作によりスロットマシン10により行われる演出のパターンを選択をしたり、操作に同期して演出表示を変化させるような演出の進行に関わる操作を行うことができる演出スイッチが設けられていてもよい。
前記ベットスイッチ16は、カウンター状の操作部3Aの上面左側に設けられたボタンスイッチであって、クレジットをメダル投入に代えるためのものである。前記精算スイッチ17は、操作部3Aの上面左端に設けられたボタンスイッチであって、クレジットを払い戻すためのものである。
前記スタートスイッチ30は、操作部3Aの正面左側に設けられたレバー状のスイッチであって、回転リール40を回転開始させるためのものである。スタートスイッチ30の筐体内部側には、特に図示しないが、レバーの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサが設けられており、センサの検出信号がスタートスイッチ30の操作信号として扱われるようになっている。
ストップスイッチ50は、操作部3Aの正面中央部に設けられた3個のボタンスイッチであって、回転中の回転リール40を停止させるためのものである。ここで、3個のストップスイッチ50について、個々のストップスイッチ50を特定して説明する場合には、正面視したときに左側に位置するストップスイッチ50を左停止スイッチ51と称し、中央に位置するストップスイッチ50を中停止スイッチ52と称し、右側に位置するストップスイッチ50を右停止スイッチ53と称するものとし、個々のストップスイッチ50を特定しない場合には、単にストップスイッチ50というものとする。3個のストップスイッチ50は、それぞれ、3個の回転リール40に対応して設けられている。各ストップスイッチ50の筐体内部側には、特に図示しないが、ボタンの位置移動を検出する接触センサあるいは遮光センサがそれぞれ設けられており、センサの検出信号が各ストップスイッチ50の操作信号として扱われるようになっている。そして、左停止スイッチ51の操作により左リール41を停止させることができ、中停止スイッチ52の操作により中リール42を停止させることができ、右停止スイッチ53の操作により右リール43を停止させることができる。
(データ表示装置2)
スロットマシン10は、遊技場の島と呼ばれる設置場所に設置され、図2に示すように、島設備における各スロットマシン10の上部には、スロットマシン10と電気的に接続されたデータ表示装置2が配置されている。
ここで、データ表示装置2は、スロットマシン10から出力される諸信号を受信して、遊技回数、入賞回数などの遊技経過を表示し、あるいはスロットマシン10が特定の遊技状態であることを報知可能に形成されている。データ表示装置2には、図示しない表示器や複数のランプが設けられている。
表示器は、液晶表示装置を用いて所定の文字数字を表示可能な情報表示部であって、例えば本日の開店時からの遊技回数、有利遊技の発生回数、獲得メダル数などの遊技履歴などを、数字や記号を用いて表示可能なものである。そして、表示器に表示されている情報、例えばその日の有利遊技の発生回数などを見て、遊技者が台を選ぶ目安とすることができる。また、ランプは、例えば有利状態中に点灯させることにより、現在有利状態中であることを一見して判別可能とさせるものである。複数あるランプは、有利状態の種類に応じて点灯させることができる。
さらに、図2に示すように、各スロットマシン10に対応して設けられているデータ表示装置2は、遊技場のホールコンピュータHCと電気的に接続されている。そしてデータ表示装置2は、スロットマシン10から受信した諸信号を遊技場のホールコンピュータHCに出力可能に形成されている。ホールコンピュータHCは、データ表示装置2から出力される諸信号に基づいて、各スロットマシン10の稼働状況を把握して遊技場の運営を管理することができるようになっている。
(制御装置20)
上記制御装置20は、図示しないが、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、1個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図3に示すように、メイン制御装置21及びサブ制御装置22を構成する。
ここで、メイン制御装置21の制御に基づくスロットマシン10の制御状態をメイン状態といい、サブ制御装置221の制御に基づくスロットマシン10の制御状態をサブ状態といい、メイン制御装置21及びサブ制御装置22によるスロットマシン10の作動状態を遊技状態というものとする。
そして、制御装置20の入力側には、図3に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50、インデックスセンサ60Aの各パーツが接続されている。ここで、メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、投入されたメダルの通過を検知するものである。インデックスセンサ60Aは、特に図示しないが、リールユニット60の枠体に設けられた検知部であって、回転リール40の回転を検知するためのものである。
一方、制御装置20の出力側には、図3に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、ベット表示部18、クレジット表示部19、集中端子板180、画像表示部67、ランプ68、スピーカ69の各パーツが接続されている。ベット表示部18及びクレジット表示部19は、後述する投入制御手段70及び払出制御手段130の制御に基づいて、ベット数及びクレジット数を表示するためのものである。集中端子板180は、後述する信号出力制御装置170から出力される有利状態作動信号をデータ表示装置2出力するための外部信号出力装置である。
画像表示部67、ランプ68、スピーカ69は、演出を実行するための演出装置である。ここで、画像表示部67は、図1に示すように、図柄表示窓13の上側に設けられた窓部であり、LED、ドットマトリックス、液晶画面等を用いて、入賞の報知その他の演出画像を表示するためのものである。なお、画像表示部67としては上記のものに限られず、例えば演出専用の回転リールを設け、リールの図柄や文字等により演出を表示するようにしてもよい。ランプ68は発光体の点灯又は点滅により入賞等を報知するためのものであり、スピーカ69は、BGMや操作音等、所定の音声を出力するためのものである。
(メイン制御装置21)
メイン制御装置21は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、メイン制御装置21は、図3に示すように、投入制御手段70、役抽選手段80、当選フラグ設定手段90、リール制御手段100、回胴演出制御手段110、メイン状態移行制御手段120、遊技結果判定手段130、払出制御手段140、フリーズ制御手段150、遊技操作無効手段160、信号出力制御手段170の各手段として機能する。
(投入制御手段70)
投入制御手段70は、メダルの投入関する制御を行う手段であって、メダルセンサ15の検知信号及びベットスイッチ16の操作信号に基づいて、ベット表示部18及びクレジット表示部19の表示を制御するものである。
ここで、本実施の形態に係るスロットマシン10は、メダル投入口14からメダルを投入することで、1回のゲームにつき、最大3枚のメダルをベットする(掛ける)ことができるように形成されている。1回の遊技を行うためにベットすることができるメダル数を規定数という。本実施の形態では、通常は規定数が3に設定されており、メダルを3枚使用して行う3枚掛けゲームが行われる。一方、特定の場合には規定数が2に変更され、メダルを2枚使用して行う2枚掛けゲームが行われる。
また、スロットマシン10に投入された遊技メダルは、あらかじめ定められた枚数(例えば、50枚)まで、電子的に貯留(クレジット)しておくことができるように形成されている。この、クレジットされたメダルの枚数は、クレジット表示部19に表示されるものとなっている。そして、クレジット表示部19にクレジットメダル数が表示されている場合には、メダル投入口14にメダルを投入する代わりに、ベットスイッチ16を操作することによりメダルのベットを行い、スタートスイッチ30を操作可能状態にすることができる。
具体的には、投入制御手段70は、規定数が3の場合において、クレジット表示部19の表示が「0」の場合にメダル投入口14からメダルが投入される(メダルセンサ15Bからの検知信号を受信する)と、最初の3枚までについてはベット表示部18にベット表示を行わせる。3枚を超えて投入した分については、クレジット表示部19の表示を加算する。ベット表示部18にベット数が表示されていない状態でかつクレジット表示部19の表示が「3」以上の場合に、ベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19の表示を「3」減算し、ベット表示部18に3枚のベット表示を行い、メダルを3枚ベットした扱いとする。なお、クレジット表示部19の表示が「3」未満の場合にベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19に表示されている分の遊技メダルをベットした扱いとする。また、規定数が2の場合には、ベットスイッチ16が操作された場合には、クレジット表示部19の表示を2だけ減算し、ベット表示部18に2枚のベット表示を行い、メダルを2枚ベットした扱いとする。なお、本実施の形態では、ベットスイッチ16として、1回の操作で最大ベット数がベットされるマックスベットスイッチのみが設けられているが、1回の操作で1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを設けてもよい。
また、クレジット表示部19の表示が「50」に達した場合には、メダルセレクター4に設けられたメダルキャンセル装置(図示せず)を作動させて、メダルセレクター4の内部に残留しているメダル及びそれ以降メダル投入口14から投入されるメダルを、メダルセレクター4からキャンセルさせる。また、すでにベットがされている場合(ベット表示部18の表示が規定数に応じた最大ベット数となっている場合)にも、メダルキャンセル装置を作動させて、さらなるメダルの投入を禁止する。キャンセルされた遊技メダルは下皿3Bに払い戻される。
なお、回転リール40の回転中や、ホッパーユニット65がメダルを払い出している最中などの所定の場合においては、投入制御手段70はベットスイッチ16の操作信号を受け付けないと同時に、メダルキャンセル装置を作動させて、メダルの投入によるベットを行わせない。また、後述するが、再遊技が作動した場合には、メダル投入又はベットスイッチ16の操作によらずベットがされた状態としベット表示部18のベット表示を自動的に表示させる自動ベット処理を行うようになっている。
(役抽選手段80)
役抽選手段80は、複数の図柄から構成される図柄組合せが対応付けられた所定の「役」について、当選したか否かを抽選により決定するものであり、役抽選テーブル(図5参照)と、判定手段(図示せず)とを備えている。そして、スタートスイッチ30の操作信号受信のタイミングで、図示しないカウント抽出手段が、図示しないループカウンタの数値を読み取り、判定手段がこの数値と役抽選テーブルとを比較して、当選の有無を判定するものである。
役抽選テーブルは、前記ループカウンタがカウントする数値(例えば0〜65535)を全領域として各当選項目の当選領域を規定したものである。なお、役抽選テーブルの詳細については後述する。判定手段は、カウント抽出手段がピックアップしたカウントデータと、前記役抽選テーブルの当選判定領域データとを照合し、カウントデータが所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウントデータがいずれの当選領域にも属さない場合には、「ハズレ」の決定をするものである。
ここで、スロットマシン10は、ストップスイッチ50の操作(以下停止操作という)によって所定の当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に揃って表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次ゲームにおいて遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行える再遊技役と、入賞により次ゲームからボーナスゲームが開始されるボーナス役とを備えている。
なお、有効ラインとは、3個の回転リール40にそれぞれ表示されている図柄のうち図柄表示窓13から視認可能な図柄を各回転リール40につき1個ずつ繋いでできる、複数の回転リール40の全てを貫くライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。入賞ラインは、規定数のメダルをベットすることにより有効ラインになる。本実施の形態においては、図1に示すように、左リール41の中段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の中段に位置する図柄を繋いでできる中段ラインL1が入賞ラインとして設定されている。そして、本実施の形態では、内部抽選状態に応じて、1回の遊技につき、メダルを2枚又は3枚ベットすることが可能となっており、2枚のメダルをベットした場合も、3枚のメダルをベットした場合も、中段ラインL1が有効になるが、それぞれの場合で小役の入賞による払い出しメダル数が異なるように設定されている。
本実施の形態においては、図5に示すように、ボーナス役として、「黒BAR・白7・黒BAR」の図柄組合せが対応付けられたCBB(チャレンジビッグボーナス)が設けられている。CBBが入賞すると、次ゲームからボーナスゲームであるチャレンジビッグボーナスゲーム(CBBゲーム)が開始される。ここで、CBBゲームは、チャレンジボーナス(CB)が連続して発生するゲーム期間であり、CBとは、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リール40について、スベリコマ数が後述する最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる1ゲームの期間である。なお、CBの詳細については後述する。
CBBゲームに移行すると、CBが無条件で、すなわちCBに移行させるための図柄(CB図柄)を揃えることなく開始され、1回のCBが終了すると、再び無条件で次のCBゲームが開始される。また、本実施の形態では、CBBゲーム中以外のゲームでは、規定数が3に設定されており、CBBゲーム中は、規定数が2に変更されるように形成されている。CBBゲーム中は、図4に示すように、いずれの小役が入賞した場合にも、2枚以下のメダルが払い出されるものとなる。つまり、CBBゲームでは、小役が入賞しても1回のゲームで投入枚数以下のメダルしか払い出されない。CBBは、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば26枚を超えた場合に終了する。
なお、CBB中に、所定のCB図柄を揃えた場合にCBが開始されるようにしてもよい。例えば、CBB中には、当選役として、「白BAR・ANY・ANY」の図柄組合せが対応付けられた特殊小役を抽選するようにして、特殊小役の当選に係るゲームで「白BAR・ANY・ANY」の図柄組合せを揃えることができた(特殊小役が入賞した)場合に、CBが開始されるようにしてもよい。また、ボーナス役が入賞した場合に、所定枚数(例えば15枚)のメダルを払い出した後に、ボーナス状態に移行するようにしてもよい。また、CBBの終了条件を、他の条件(例えばゲーム回数や特定役の入賞)としてもよい。
また、規定数が2の場合に、全ての小役について入賞により2枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。あるいは、規定数が2の場合に、全ての小役について入賞により1枚のメダルが払い出されるようにしてもよい。また、CBBゲーム中の規定数は2に限られない。要は、CBBゲーム中は、小役が入賞しても規定数を超えるメダルが払い出されないようになっていればよい。
前記小役としては、ベル1〜ベル11までの11個のベル役と、チェリー役が設けられている。各ベル役には、ベル図柄、リプレイa図柄とリプレイb図柄(合わせてリプレイ図柄という)、黒BAR図柄、スイカa図柄とスイカb図柄(合わせてスイカ図柄という)、チェリー図柄、赤7図柄のいずれかにより構成される図柄組合せが対応付けられている。例えばベル1は「リプレイa・リプレイa・スイカa」及び「リプレイa・スイカa・スイカa」の2個の図柄組合せが対応付けられている。また、チェリー役には、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい意味)の図柄組合せが対応付けられている。
また、小役の入賞により払い出されるメダル数は、規定数に応じて設定されている。すなわち、規定数が2の場合には、全ての小役は入賞により2枚以下のメダルが払い出される。一方、規定数が3の場合には、ベル9については入賞により9枚のメダルが払い出され、その他のベル役は入賞により1枚のメダルが払い出されるように形成されている。
前記再遊技役としては、リプレイ1〜リプレイ3までの3個のリプレイが設けられている。各リプレイには、回転リール40に表示されている全ての図柄のうちのいずれかにより構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、リプレイ1は、「リプレイa・リプレイa・リプレイa」「赤7・赤7・リプレイb」などの18個の図柄組合せが対応付けられており、リプレイ3は「リプレイa・スイカb・リプレイb」などの8個の図柄組合せが対応付けられている。いずれかの再遊技役が入賞すると、再遊技が作動し、当該ゲーム終了後の次ゲームにおいて、メダルの投入又はベットスイッチ16の操作(以下ベット操作という)を行うことなくスタートスイッチ30が操作可能となる。
(役抽選テーブル)
本実施の形態における役抽選テーブルの概念図を図5に示す。ここで、図5は、当選役が当選しないハズレ(不当選)の領域である不当選領域を省略し、複数の役抽選テーブルに設定されている当選領域の有無を示したものであり、左欄に示した当選領域が含まれていることを丸印で表している。
役抽選テーブルとしては、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるCBテーブルとが設けられている。
ここで、通常状態とは、メイン状態のうちの役抽選手段80の抽選態様に係る内部抽選状態が、スロットマシン10の初期状態(工場出荷時又は設定変更後もしくはリセット後)である状態をいうものである。ボーナス内部中とは、後述するボーナスフラグ(CBBフラグ)が持ち越されている内部抽選状態であり、ボーナス作動中とはボーナスゲーム(CBBゲーム)が行われる内部抽選状態である。
各役抽選テーブルには、図5に示す所定の当選の領域と、図示しないハズレの領域とが設定されている。CBテーブルには、CBB及び再遊技役の当選領域は設けられておらず、内部中テーブルにはCBBの当選領域は設けられていない。当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。図5において、「CBB」、「リプレイA」「チェリー」の当選領域は、それぞれ、CBB、リプレイ1、チェリーの単独当選領域である。一方、当選領域の「リプレイB」、「リプレイC」は所定の再遊技役の重複当選領域であり、「ベルA」〜「ベルM」までの当選領域は所定のベル役の重複当選領域となっている。
ここで、図5に示す「ベルA」〜「ベルL」の12個の重複当選領域に対しては、3個のストップスイッチ50に基づく6通りの操作順序(打順)のうち、左停止スイッチ51を最初に操作する打順(左第一停止)以外の打順が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「ベルA」〜「ベルC」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、中停止スイッチ52、左停止スイッチ51、右停止スイッチ53の順で操作する打順(中→左→右)が、「ベルD」〜「ベルF」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、中停止スイッチ52、右停止スイッチ53、左停止スイッチ51の順で操作する打順(中→右→左)が、「ベルG」〜「ベルI」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、右停止スイッチ53、左停止スイッチ51、中停止スイッチ52の順で操作する打順(右→左→中)が、「ベルJ」〜「ベルL」の各当選領域に対しては、ストップスイッチ50を、右停止スイッチ53、中停止スイッチ52、左停止スイッチ51の順で操作する打順(右→中→左)が、それぞれ割り当てられている。割り当てられている打順が、各当選領域の当選に対する正解の打順となる。そして、前記重複当選領域のいずれかが当選した場合、正解の打順で、ストップスイッチ50が操作されたか否かによって、入賞し得るベル役が変化するようになっているが、これについては後述する。なお、当選領域「ベルA」〜「ベルL」を総称して「打順ベル」というものとする。「ベルM」には打順が設定されていないので、どの打順で操作してもいずれかのベル役が入賞し得る。
さて、図5では明記していないが、各役抽選テーブルにおける全ての小役の当選領域の全領域に対する割合(以下当選確率という)は、通常テーブル及び内部中テーブルにおいて、同等に設定されている。また、CBテーブル以外の役抽選テーブルにおける再遊技役の当選確率(合算値)は、通常テーブルよりも内部中テーブルの方が高くなるように設定されている。例えば、通常テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/7.3に設定されており、内部中テーブルでは、再遊技役の当選確率が約1/3.5に設定されている。これにより、内部抽選状態がボーナス内部中である遊技は、遊技メダルを新たに投入することなく遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなる。さらに、内部中テーブルにおいては、ハズレの領域が設けられていない。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、CBテーブルに再遊技役の当選領域が設けられていてもよい。
(当選フラグ設定手段90)
当選フラグ設定手段90は、当選に対応する当選フラグを成立させるものである。具体的には、CB中でない場合において、前記役抽選手段80による役抽選の結果、いずれかの役が当選した場合に、小役が当選した場合には小役フラグ(ベル1フラグ、チェリーフラグなど)を成立させ、ボーナス役が当選した場合にはボーナスフラグ(CBBフラグ)を成立させ、再遊技役が当選した場合には再遊技フラグ(リプレイ1フラグなど)を成立させる。小役フラグ及び再遊技フラグは1ゲーム限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス役が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス役当選の場合には、当選の権利が次ゲーム以降に持ち越されるようになっている。
さらに、当選フラグ設定手段80は、CB中においては、役抽選の結果に関わらず、全ての小役フラグを成立させるようになっている。すなわち、CB中は、所定の小役が当選した場合であっても、抽選結果がハズレであっても、全ての小役(ベルA〜M、チェリー)の当選フラグを成立させる。これにより、CB中は全ての小役が当選している状態となり、小役の入賞が容易な状態となる。
(リール制御手段100)
リール制御手段100は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものであり、図示しないが、回転制御手段と、停止制御手段と、再配置制御手段とを備えている。
(回転制御手段)
回転制御手段は、スタートスイッチ30の有効な操作信号を受信した場合に、リールユニット60のステッピングモータを駆動させて回転リール40を回転させるためのものである。具体的には、規定数のベットがされている状態でスタートスイッチ30の操作信号を入力した場合には、前ゲームにおける回転リール40の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、各ステッピングモータに駆動信号を出力することにより、全ての回転リール40の回転を一斉に、あるいは所定の順番で開始させる。そして、全ての回転リール40の回転速度が、停止操作が可能となるあらかじめ設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
ここで、回転制御手段は、回転リール40を回転させるステッピングモータMの駆動速度を制御するための制御データ(加速度データ)に基づいて、回転リール40の回転を制御する。加速度データは、ステッピングモータMを励磁させるための信号(駆動信号)の出力態様をテーブル上に規定したものであり、加速度データに基づいて所定の駆動信号が出力されることにより、回転リール40を回転開始させ、回転速度を加速又は減速させ、あるいは一定速度(定常回転速度)を保って回転させることができるようになっている。
本実施の形態では、加速度データとして、回転リール40の作動態様による演出である回胴演出が行われない場合(すなわち通常の回転時)の回転リール40の挙動を制御するための通常回転データと、前記回胴演出を実行する際の回転リール40の挙動を制御するための回胴演出回転データとを備えている。通常回転データは、当該データを参照して駆動信号の出力処理を行う通常回転制御により、停止している回転リール40が回転開始し、所定の加速度で加速し、一定時間後に定常回転速度に達するように設定されたものである。回胴演出回転データは、当該データを参照して駆動信号の出力又は出力停止処理を行う回胴演出制御により、回転リール40が種々の態様で作動するように設定されたものである。そして、通常回転制御により、スタートスイッチ30の操作(以下スタート操作という)から停止操作が有効となるまでの間、回転リール40はあらかじめ定められた通常の態様で回転し、回胴演出制御により、スタート操作から停止操作が有効となるまでの間、所定の回胴演出が行われることとなる。
本実施の形態においては、回胴演出回転データとして、ステッピングモータMの正転逆転を繰り返して回転リール40を振動させる制御を行わせるための振動データと、ステッピングモータMを逆転駆動させて回転リール40を逆回転(回転リール40に表示されている図柄が正面視して下側から上側に移動する方向に回転)させるための逆回転データが少なくとも設けられている。ここで、振動データとしては、ステッピングモータMの正転逆転を小刻み(例えば数ステップずつ)に繰り返して回転リール40が上下に細かく振動しているように見せるものに限られず、ステッピングモータMの正転逆転の振幅を大きくして、回転リール40がふわふわと揺れ動いているように見せるものも含まれる。例えば、図示しないが、中段ラインL1を振幅の中間点として図柄半コマ分ずつ正転逆転を繰り返し図柄が1コマ分だけ上下に移動するようにしたものや、中段ラインL1を振幅の中間点として図柄1コマ分ずつ正転逆転を繰り返し図柄が2コマ分だけ上下に移動するようにしたものであってもよい。この場合の振幅は、図柄表示窓13の中段に位置している図柄が図柄表示窓13から視認可能な範囲内とするのが好ましい。
なお、回胴演出回転データは、上記した振動データや逆回転データに限られず、回転リール40を所定時間停止させるデータや、回転リールを回転させないデータを設けてもよい。また、通常回転制御と同様の挙動で回転リールを作動させるためのデータを設けてもよい。例えば、よく観察すると通常の回転態様とは異なっているが一見しただけでは通常の回転態様との違いが分からないように制御する回胴演出回転データを設けてもよい。
(停止制御手段)
停止制御手段は、リールユニット60に設けられた回転リール40の回転を検知するためのインデックスセンサ60A(図2参照)の検知信号に基づき、現時点における回転リール40の回転角度を把握し、ストップスイッチ50が操作された時点での回転リール40の回転角度から、有効ライン上に位置している図柄を特定することができるようになっている。そして、停止制御手段は、回転リール40の回転角度をもとに特定された図柄を基準図柄として、この基準図柄から回転方向にあらかじめ定められたコマ数分だけ(最大スベリコマ数、例えば4コマ)移動したときの図柄までの範囲(5コマの範囲)で、対応する回転リール40を停止させるように形成されている。換言すれば、停止制御手段は、ストップスイッチ50が操作された時点から対応する回転リール40が停止するまでに、この回転リール40が回転する回転量があらかじめ定められたコマ数の範囲内となるように、ステッピングモータの駆動停止を制御するものである。具体的には、前記基準図柄をその位置に停止させてもよい場合にはそのまま回転リール40を停止させ、その位置に停止させてはいけない場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上からその図柄を蹴飛ばして停止させる。また、最大スベリコマ数の範囲内に、当選図柄が含まれている場合には、回転リール40が停止するまでの時間を遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込んで停止させる。
停止制御手段は、これらの制御を、所定の停止データに基づいて行うようになっている。停止データには、優先度に基づいて停止位置候補を特定するための優先度判定データと、基準図柄から何コマ回転させて回転リール40を停止させるかを、役抽選の結果及び停止操作のタイミングに応じて各当選図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルとが含まれる。本実施の形態においては、基準図柄から最大スベリコマ数の範囲内に位置する図柄の優先度に基づいて停止位置を決定する優先度判定停止制御と、停止テーブルに基づいて停止位置を決定するテーブル停止制御とが併用されている。
前記優先度判定データの優先度は、単一の役が当選している場合には、基準図柄から最大スベリコマ数の範囲内にある当該当選役を構成する当選図柄の優先度が最も高くなるように設定されており、複数の役が同時に当選状態となっている場合には、ボーナス役、小役、再遊技役の順に優先度が高くなるように設定されている。つまり、ボーナス役と小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた小役図柄の停止位置が優先的に停止位置として決定され、ボーナス役と再遊技役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に再遊技役が当選した場合)には再遊技役に対応付けられたリプレイ図柄の停止位置が優先的に停止位置として決定される。すなわち、ボーナス内部中において、ボーナス役に対応付けられたボーナス図柄の停止位置が優先的に停止位置として決定されるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。ここで、本実施の形態においては、内部中テーブルにはハズレの領域が設けられていないので、ボーナス当選に係るゲームでボーナスが入賞しなかった場合には、後述する特定の場合を除き、ボーナスが入賞する場合はないものとなる。特定の場合にはなお、CB中において小役が同時当選している場合は、停止テーブルにあらかじめ設定された停止位置が停止位置として決定される。
また、当選役に対応する図柄組合せが有効ライン上に複数成立する可能性がある場合に前記回転リール40を停止させる際の制御方法として、回転リールが全て停止したときに払い出され得る遊技媒体数が最大となるように当選図柄を引き込んで回転リール40を停止させる払い出し数優先引込制御(以下枚数優先引込制御という)と、表示され得る図柄組合せ数が最大となるように当選図柄を引き込んで回転リール40を停止させる図柄組合せ個数優先引込制御(以下個数優先引込制御という)とが設けられており、停止制御手段は、これらの制御に関するデータを優先度判定データとして記憶している。
前記停止テーブルとしては、当選図柄引き込みテーブルと、ハズレテーブルとが設けられている。当選図柄引き込みテーブルは、当選図柄の配列が有効ライン上に停止し、かつ、当選図柄以外の図柄が有効ライン上に停止しないように、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の停止位置をあらかじめ定められたスベリコマ数の範囲内で規定してあるものである。ハズレテーブルは、いずれの役を構成する図柄組合せも有効ライン上に停止しないように、対応する回転リール40の停止位置をあらかじめ定められたスベリコマ数の範囲内で規定してあるものである。停止テーブルは、3個の回転リール40にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リール40の停止図柄に応じて、未停止の回転リール40の停止テーブルが選択されるようになっている。
ここで、CB中に用いられる停止テーブルは、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルとなっている。すなわち、停止操作のタイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効ライン上に引き込み可能となっている。また、CB中に用いられる停止テーブルは、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール40(例えば左リール41)に対応するものについて、「あらかじめ定められたスベリコマ数」が、1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように設定されている。これにより、CB中においては、少なくとも1個の回転リール40については、当選図柄の引き込みコマ数が最大1コマとなる。
次に、打順が設定された当選領域が当選した場合の引き込み制御について詳述する。
まず、「打順ベル」のいずれか、すなわち図5に示す「ベルA」〜「ベルL」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態においては、「打順ベル」の領域に共通して含まれるベル9の図柄組合せを構成する図柄(ベル図柄)は、全ての回転リール40において最大スベリコマ数の範囲内に配置されている。また、「ベルA」〜「ベルF」の領域に共通して含まれるベル7の図柄組合せを構成する図柄(スイカ図柄、ベル図柄、リプレイ図柄)のうち、スイカ図柄とリプレイ図柄は、個々の図柄についてみると、対応する回転リール40において全てが最大スベリコマ数の範囲内に配置されているわけではないが、対応する回転リール40においていずれかの図柄を有効ライン上に引き込んでベル7に対応付けられたいずれかの図柄組合せを表示可能となっている。「ベルG」〜「ベルL」の領域に共通して含まれるベル8の図柄組合せを構成する図柄も同様に、個々の図柄についてみると、対応する回転リール40において全てが最大スベリコマ数の範囲内に配置されているわけではないが、対応する回転リール40においていずれかの図柄を有効ライン上に引き込んでベル8に対応付けられたいずれかの図柄組合せを表示可能となっている(図3、図4参照)。つまり、ベル7〜9は、最大スベリコマ数が4コマに設定されている制御中(CB以外)においては、停止操作のタイミングに関わらず入賞可能な設定となっている。一方、各「打順ベル」に含まれる、ベル1〜6のベル役の図柄組合せを構成する図柄には、中リール42及び右リール43において最大スベリコマ数の範囲内に配置されていない図柄が含まれており、ベル1〜6が単独で当選したとしても目押しをしないと入賞できない設定となっている。そして、停止制御手段102は、ボーナス(CBB)作動中以外の状態(規定数が3枚のゲーム)において、役抽選により、いずれかの「打順ベル」が当選した場合には、停止操作の態様に応じて、当該領域に含まれるベル7〜9のいずれかのベル役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
具体的には、役抽選により「打順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の打順で各ストップスイッチ50が操作された場合には、枚数優先引込制御を適用して、停止操作のタイミングに関わらず、ベル9の図柄組合せを構成する図柄を、他のベル役の図柄組合せを構成する図柄に優先して、有効ライン上に引き込んで、ベル9を入賞させる。ベル9が入賞した場合には、9枚のメダルが払い出される。一方、その正解の打順以外の打順(不正解の打順)で各ストップスイッチ50が操作された場合には、個数優先引込制御を適用して、停止操作のタイミングに関わらず、ベル7又はベル8の図柄組合せを構成する図柄を、ベル9の図柄組合せを構成する図柄に優先して、有効ライン上に引き込む制御を行う。ベル7又はベル8が入賞した場合には、1枚(CB中はベル7は2枚)のメダルが払い出される。すなわち、ベル9は正解の打順で停止操作したときに入賞する正解役であり、それ以外のベル役は不正解の打順で停止操作したときに入賞する不正解役として位置づけられている。
また、本実施の形態では、不正解の打順の態様に応じて、入賞し得る不正解役が異なるように形成されている。すなわち、不正解の打順のうち、左第一停止で停止操作された場合には、目押しをしないと入賞できないベル1〜6のうちのいずれかが入賞する場合があり、不正解打順のうち、左第一停止以外の打順で停止操作された場合には払い出し枚数の少ないベル7又はベル8が入賞するように設定されている。具体例を挙げると、図5に示す「ベルA」の当選時に、中→左→右の順で停止操作された場合には、全リールで他の図柄に優先してベル図柄を引き込んでベル9を入賞させ、中→右→左の順で停止操作された場合、右→左→中又は右→中→左の順で停止操作された場合には、右リールでベル図柄に優先してスイカ図柄を引き込んでベル7を入賞させ、左第一停止で停止操作された場合には、左リールでベル図柄に優先してリプレイa図柄を引き込んでベル1が入賞し得るように、停止制御を行う。これにより、ほぼ左第一停止で停止操作される非AT状態では、ベル役が入賞し難くなる。そして、このように形成することにより、非AT状態とAT状態との出玉の差をより大きくすることができるとともに、停止態様のバリエーションが豊富になり、遊技者を飽きさせることがない。
さらに、不正解の打順で停止操作された場合において、打順及び停止操作のタイミングによって、CBBが入賞する場合がある。具体的には、中→左→右が正解打順である「ベルC」の当選時に右停止スイッチ53が最初に操作された場合において、当該操作タイミングが黒BAR図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングであった場合には、右リール43においてベル3に対応付けられた黒BAR図柄を引き込んで停止させる。そして、二番目に中停止スイッチ52が操作され、当該操作タイミングがリプレイa図柄及びスイカa図柄のいずれをも引き込み不能でありかつ白7図柄を引き込み可能なタイミング(図4に示す中リール42の3番の白BAR図柄が中段に位置しているとき)であった場合には、中リール42で白7図柄を引き込んで停止させる。ここにおいて、CBBに対応付けられた図柄の2つが揃った状態となる。そして、左停止スイッチ51の操作タイミングが、左リール41で黒BAR図柄を引き込み可能なタイミングであった場合には、他の図柄に優先して黒BAR図柄を引き込むようにし、CBBの「黒BAR・白7・黒BAR」を表示させるように停止制御を行うものとなっている。つまり、「ベルC」の当選時に右→中→左の順で停止操作(逆押し)すると、CBBが入賞し得るようになっている。
上述したように、本実施の形態では、ボーナス内部中においては引き込み制御において小役、再遊技役が優先されるとともに、ボーナス内部中においては抽選結果がハズレとなる場合がないため、CBBが単独当選状態となってCBBの図柄が優先して引き込まれる場合はない。しかし、上記のように形成することにより、CBBが入賞する機会が発生し、役としてCBBが設けられているのに全く表示される場合がない、という不合理をなくすことができる。
なお、ボーナス内部中において、打順の設けられていない特定役の当選時に、特定の打順で停止操作した場合に、CBBが入賞し得るように形成してもよい。また、内部中テーブルにハズレの領域を極めて低い確率、例えば1/65536で設けてもよい。つまり、ボーナス内部中において、CBBが単独当選状態となることが極めて希に発生するようにしてもよい。この場合においても、「打順ベル」の当選時に特定の不正解打順で停止操作した場合に、あるいは打順の設けられていない特定役の当選時に特定の打順で停止操作した場合に、CBBが入賞し得るように形成してもよい。
なお、本実施の形態では、不正解の打順で操作すると払い出しの少ない不正解役が必ず入賞する設定となっているが、不正解の打順で操作すると停止操作のタイミングに応じて不正解役が入賞する場合があるが、停止操作のタイミングによっては何の役も入賞しない場合もあるように設定してもよい。また、この場合には、正解役と不正解役の配当が同じ設定としてもよい。また、有効ラインを複数設けた場合には、同時当選している役の配当は同じだが、正解の打順だと複数役が重複して入賞し、不正解の打順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。あるいは、正解の打順だと同一の役が複数の有効ラインに表示されて重複入賞し、不正解の打順だと所定の役が単独の有効ラインに表示されるように形成してもよい。ただし、これらの制御を可能とするように、回転リール40の図柄配列や役抽選テーブルや停止テーブルを設定する必要があることはいうまでもない。
次に、図5に示す「リプレイA」〜「リプレイC」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。停止制御手段102は、役抽選により上記した「リプレイA」〜「リプレイC」のいずれかが当選した場合には、停止操作の態様に応じて、有効ライン上に停止表示させる再遊技役に対応する図柄組合せを異なるものとなるように停止制御を行う。これらの制御は、ストップスイッチ50の打順に応じて設けられている停止テーブルを用いて行われる。
具体的には、「リプレイA」の当選時に、後述する特定の打順A以外の打順で停止操作された場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せのうち「リプレイa・リプレイa/リプレイb・リプレイa/リプレイb」の図柄組合せ(以下リプレイ揃いという)を有効ライン上に停止させる制御を行う。リプレイa図柄、リプレイb図柄のそれぞれは、中リール42及び右リール43において、最大スベリコマ数の範囲内に配置されていない箇所もあるが、リプレイa図柄、リプレイb図柄を合わせたリプレイ図柄としては最大スベリコマ数の範囲内に配置されているので、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ1が入賞可能な設定となっている。一方、「リプレイA」の当選時に、特定の打順B、例えば右→左→中で停止操作された場合には、当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、リプレイ図柄に優先して、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ1に対応する図柄組合せのうち「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せ(以下赤7揃いという)を表示させることができる。停止操作のタイミングで赤7図柄を有効ライン上に引き込めない場合には、リプレイ図柄を引き込んで、「リプレイa・リプレイb・赤7」のような、リプレイ1に対応する図柄組合せのうち赤7揃い以外の図柄組合せを有効ライン上に停止させる制御を行う(以下同様)。
また、「リプレイB」の当選時に、特定の打順B以外の打順で停止操作された場合には、リプレイ1に対応するリプレイ揃い又はリプレイ2に対応する図柄組合せのいずれかを有効ライン上に停止させる制御を行い、特定の打順B、例えば中→右→左で停止操作され、かつ当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。そして、「リプレイC」の当選時に、特定の打順C以外の打順で停止操作された場合には、リプレイ1に対応するリプレイ揃い又はリプレイ3に対応する図柄組合せのいずれかを有効ライン上に停止させる制御を行い、特定の打順C、例えば、中→左→右で停止操作され、かつ当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。
(再配置制御手段)
再配置制御手段は、後述する回胴演出の終了後、停止操作が可能となる前に、停止している回転リール40の図柄の並びを、ランダムに再配置するためのものである。これは、回胴演出によって、特定の図柄の並びが表示されるような制御が行われる場合に限られず、遊技者の停止操作により表示された図柄の並びを、遊技機が図柄の参照をしながらの制御によって変動させ、そのままゲームを継続させることは、遊技者の遊技結果が次遊技に繋がっていくという本来のスロットマシンのあり方を逸脱して、技術介入性を希薄化するので、好ましくないからである。
再配置制御手段103は、図示しないランダム遅延時間設定手段と、遅延時間タイマーとを備え、以下のような手法で、所定の態様で配置された停止図柄の並びをばらけさせる処理(再配置処理)を行うことができる。
(1)各回転リール40を回転開始させるまでの時間(ランダム遅延時間)を、回転リール40ごとに設定する。ランダム遅延時間は、特定図柄配置回胴演出の終了を契機にソフト乱数を抽出し、抽出した数値をもとに所定のロジック演算を行うことより算出する。そして、遅延時間タイマーがランダム遅延時間のタイムカウントを開始し、設定されたランダム遅延時間が経過した回転リール40から回転を開始させることにより、回転リール40がランダムに回転開始し、停止図柄の並びをばらけさせることができる。なお、回転制御手段102は、各回転リール40を通常回転データに基づき回転させる(以下(1)(2)において同じ)。
(2)1の回転リール40の加速終了後に次の回転リール40を回転開始させるまでのランダム遅延時間を、上記(1)と同様に、回転リール40ごとに設定する。そして、いずれか1つの回転リール40(あらかじめ設定されていてもよいし抽選により決定してもよい。以下同様)を回転開始させ、定常回転速度に達したことを契機に、遅延時間タイマーが1番目の回転リール40に対応するランダム遅延時間のタイムカウントを開始する。ランダム遅延時間が経過したら、2番目の回転リール40を回転開始させる。2番目の回転リール40が定常回転速度に達したことを契機に、遅延時間タイマーが2番目の回転リール40に対応するランダム遅延時間のタイムカウントを開始し、ランダム遅延時間が経過したら、3番目の回転リール40を回転開始させる。そして、3番目の回転リール40が定常回転速度に達したことを契機に、遅延時間タイマーが3番目の回転リール40に対応するランダム遅延時間のタイムカウントを開始し、ランダム遅延時間が経過したら、停止操作無効状態を解除させる。なお、3番目の回転リール40に対応するランダム遅延時間は設定しなくてもよい。このように形成した場合には、回転リール40が順次、ランダムな時間間隔をあけて回転開始するので、停止図柄の並びをばらけさせることができる。
(3)1の回転リール40の回転開始後に次の回転リール40を回転開始させるまでのランダム遅延時間を、上記(1)と同様に、回転リール40ごとに設定する。そして、遅延時間タイマーは、特定図柄配置回胴演出の終了を契機に、1番目の回転リール40に対応するランダム遅延時間のタイムカウントを開始する。ランダム遅延時間が経過したら、1番目の回転リール40を回転開始させる。1番目の回転リール40が回転開始したことを契機に、遅延時間タイマーが2番目の回転リール40に対応するランダム遅延時間のタイムカウントを開始し、ランダム遅延時間が経過したら、2番目の回転リール40を回転開始させる。2番目の回転リール40が回転開始したことを契機に、遅延時間タイマーが3番目の回転リール40に対応するランダム遅延時間のタイムカウントを開始し、ランダム遅延時間が経過したら、3番目の回転リール40を回転開始させる。このように形成した場合にも、回転リール40が順次、ランダムな時間間隔をあけて回転開始するので、停止図柄の並びをばらけさせることができる。
再配置制御手段は、上記した(1)〜(3)の手法のうち、いずれを用いて再配置処理を行ってもよい。
なお、再配置処理の手法は、上記したものに限られず、全ての回転リール40が定常回転に達するまでに、停止図柄の配列を崩すことができる態様であれば、どのような手法を用いても構わない。例えば、回胴演出の終了後、停止図柄の配置態様を、回胴演出開始前に表示されていた図柄の配置態様に戻す処理を行わせてもよい。回胴演出開始前に表示されていた図柄の配置態様に戻した後は、そのまま通常回転データに基づき回転リール40を回転させてもよいし、上記した(1)〜(3)の処理を行わせてもよい。あるいは、3個の回転リール40をそれぞれ、ランダムに設定された異なる加速度で回転開始させるようしてもよい。
(回胴演出制御手段110)
回胴演出制御手段110は、上記したリール制御手段100に回胴演出回転データに基づく制御を行わせて、回胴演出の実行を制御するためのものである。本実施の形態においては、後述するフリーズ制御手段150の制御に基づく特定フリーズが実行される場合に、フリーズタイマーが所定時間のタイムカウントを行っている間、回転リール40を振動態様(第一の態様)で作動させるとともに、回転リール40が振動態様で作動している間にストップスイッチ50が所定の順序で操作されることにより、回転リール40の作動態様を逆回転(第二の態様)に切り替える、遊技者参加型の回胴演出が行われる。すなわち、回胴演出制御手段110は、特定フリーズの実行中において、回転制御手段に、回転リール40を振動態様で作動させる制御を行わせるとともに、回転リール40を逆回転で作動させる制御を行わせるようになっている。そして、回胴演出制御手段110は、図示しない打順抽選手段と、操作判定手段とを備えている。
打順抽選手段は、操作態様決定手段であって、特定フリーズ中の開始時、又は特定フリーズの継続時に、ストップスイッチ50の回胴演出用の打順を抽選により決定するためのものである。具体的には、打順抽選手段は、3個のストップスイッチ50の6通りの打順(左→中→右、左→右→中、中→左→右、中→右→左、右→中→左、右→左→中)の中から正解の打順を1つ選択(6択で決定)する。なお、3個のストップスイッチ50の3通りの打順(左第一停止、中停止スイッチ52を最初に操作する中第一停止、右停止スイッチ53を最初に操作する右第一停止)の中から正解の打順を1つ選択(3択で決定)するようにしてもよい。あるいは、3個のストップスイッチ50の所定の2通りの打順(例えば左第一停止以外)の中から、正解の打順を1つ選択(2択で決定)するようにしてもよい。そして、打順を、6択の中から選択するか3択の中から選択するか又は2択の中から選択するか、抽選により決定するようにしてもよい。決定された打順に関する情報(正解打順情報)は、サブ制御装置22に出力される。
操作判定手段は、回転制御手段が振動データに基づき回転リール40を振動態様で作動させているときに、打順抽選手段の決定した打順(正解打順)でストップスイッチ50が操作されたか否か(正確には、正解の打順に該当するストップスイッチ50の操作信号を入力したか否か)を判定するためのものである。この判定は、正解の打順が6択で決定されている場合には、最初に操作されるストップスイッチ50及び2番目に操作されるストップスイッチ50について行われる。また、正解の打順が2択又は3択で決定されている場合には、最初に操作されるストップスイッチ50について行われる。そして、一度判定を行ったストップスイッチ50については、再度操作されても判定を行わない。
正解の打順が6択の場合、例えば右→中→左である場合、最初に操作されたのが右停止スイッチ53であれば正解の判定行い、左停止スイッチ51や中停止スイッチ52の場合には不正解の判定を行う。最初の操作について正解の判定を行った場合には、2番目に操作されたのが中停止スイッチ52であれば正解の判定を行う。この場合、必然的に3番目に操作されたストップスイッチ50(左停止スイッチ51)について正解の判定を行う。ただし、ストップスイッチ50が操作されない場合には判定を行わない(以下同様)。2番目に操作されたのが左停止スイッチ51であれば不正解の判定を行い、この場合には、必然的に3番目に操作されたストップスイッチ50(中停止スイッチ52)についても不正解の判定を行う。そして、最初の操作について不正解の判定を行った場合には、2番目に操作されるストップスイッチ50が1番目の打順と合致しているかを判断する。例えば、正解の打順が右→中→左である場合、最初に操作されたのが左停止スイッチ51であり不正解の判定を行った場合、2番目に操作されたのが右停止スイッチ52であれば、正解の判定を行う。この場合には、3番目に操作されたストップスイッチ50(中停止スイッチ52)についても正解の判定を行う。つまり、最初の操作が間違っていても、2番目の操作で正解すれば、必然的に3番目の操作も正解となる。また、上記の場合において2番目に操作されたのが中停止スイッチ52の場合は、必然的に3番目も不正解となるので、その後の判定を行わない。なお、最初の操作について不正解の判定を行った場合に、2番目に操作されるストップスイッチ50の打順が、2番目の打順と合致しているか否かを判断するようにしてもよい。この場合は、3番目に操作されるストップスイッチ50の打順は必然的に不正解となる。
また、正解の打順が3択又は2択の場合、例えば右第一停止である場合、最初に操作されたのが右停止スイッチ53であれば正解の判定を行う。また、最初に操作されたのが左停止スイッチ51や中停止スイッチ52の場合には不正解の判定を行う。最初の操作について不正解の判定を行った場合には、必然的に2番目、3番目の操作も不正解となるので、その後の判定を行わない。
なお、操作判定手段は、いずれかのストップスイッチ50について判定を行った後に、フリーズタイマーがタイムカウントする所定時間が経過した場合には、操作されなかったストップスイッチ50については正解の判定も不正解の判定も行わない。さらに、操作判定手段は、いずれのストップスイッチ50についても操作されないまま前記所定時間が経過した場合には、所定の打順、例えば左→中→右あるいは左第一停止でストップスイッチ50が操作されたものとして自動的に上記判定を行うようになっている。所定の打順はあらかじめ定められていてもよいし、抽選により決定してもよい。
操作判定手段が正解の判定を行った場合には、サブ制御装置22に所定の正解信号が出力されるとともに、回転制御手段101は、正解の判定をされたストップスイッチ50に対応する回転リール40の作動態様を、逆回転に切り替える。なお、正解信号が出力されるごとに、後述するATのゲーム数が上乗せされていくようになっているが、これについては後述する。一方、回転リール40が振動態様で作動中に、操作判定手段が不正解の判定を行った場合には、サブ制御装置22に所定の不正解信号が出力されるとともに、回転制御手段は、不正解の判定をされたストップスイッチ50に対応する回転リール40の作動態様を、振動態様のまま維持する。
そして、回胴演出制御手段110は、全てのストップスイッチ50が正解の打順で操作(正解操作)された場合又は正解操作されたものとして扱われた場合には、回胴演出を継続させる決定を行う。回胴演出を継続させる決定が行われた場合には、フリーズ制御手段150が特定フリーズの継続を決定する。また、いずれかのストップスイッチ50が不正解の打順で操作(不正解操作)された場合又は不正解操作されたものとして扱われた場合には、全ての回転リール40の作動を停止させるとともに、回胴演出を終了する決定を行う。回胴演出を終了する決定を行った場合には、フリーズ制御手段150が特定フリーズの終了を決定する。
なお、回胴演出制御手段110は、特定フリーズ中の回胴演出以外の回胴演出を制御可能であってもよいが、説明は省略する。
(メイン状態移行制御手段120)
メイン状態移行制御手段120は、内部抽選状態の移行を制御するものであり、図示しないが、移行条件判定手段、状態記憶手段、遊技カウンタの各手段を備えている。
移行条件判定手段は、役抽選手段80の抽選結果、後述する遊技結果判定手段130の判定結果、及び以下に述べる遊技カウンタの計測値に基づいて、遊技状況が、内部抽選状態を移行させるための所定条件に該当するか否かを判定するためのものである。また、状態記憶手段は、前記移行条件判定手段の判定結果及び役抽選手段80の抽選結果に基づいて、現在の内部抽選状態を記憶するためのものである。遊技カウンタは、遊技に関する数値を計測するものである。具体的には、CBB中の払出枚数のカウントなどを行うものである。
移行条件判定手段は、役抽選手段80の抽選結果に基づいてボーナス内部中への移行を決定し、遊技結果判定手段120の判定結果に基づいて、ボーナス内部中の終了、ボーナス作動中への移行を決定し、遊技カウンタの計測値に基づいて、ボーナス作動中の終了及び通常状態への移行を決定する。そして、状態記憶手段が記憶している記憶内容に応じて、役抽選手段80が対応する役抽選テーブルを選択し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中などの所定の内部抽選状態が発動するようになっている。
なお、メイン状態移行制御手段120は、上記した内部抽選状態以外のメイン状態として、遊技結果判定手段130の判定結果に基づいて、再遊技の作動を決定する。「再遊技の作動」とは、再遊技役の入賞を契機に、次ゲームをメダル投入なしで行える状態(自動ベットがされた状態)となることである。
本実施の形態においては、通常状態中に、ボーナス(CBB)が当選すると、ボーナス内部中に移行し、ボーナス内部中においてボーナスが入賞すると、ボーナス作動中に移行する。そして、所定のボーナス終了条件(26枚を超える払い出し)に該当してボーナスが終了した場合には、通常状態に移行する(図8参照)。
ここにおいて、本実施の形態においては、前述したように、ボーナス内部中に小役又は再遊技役が当選した場合には、停止制御において、小役図柄又はリプレイ図柄が優先的に引き込まれる。一方、ボーナス内部中に用いられる役抽選テーブルである内部中テーブルは、ハズレの領域が極めて少ない構成となっている。さらに、CBBが当選しても、当選報知などを行わない。このため、CBBが当選し、当該ゲームでCBBを入賞させられなかった場合には、ボーナス内部中に抽選結果がハズレとなる極めて希な契機に該当しないと、CBBを入賞させることができない仕様となっている。したがって、本実施の形態における内部抽選状態は、いったんCBBが当選し当該ゲームでCBBが入賞しなかった場合には、ほぼ常に、ボーナス内部中に滞在することとなる。なお、通常状態(例えば遊技店の開店時)から早期にボーナス内部中に移行させるために、CBBの当選確率を、例えば1/4程度と、一般的なボーナス当選確率よりも高く設定することができる。CBBでは規定数以上のメダル払い出しがなく、通常状態と比して決して有利な状態とはいえないので、このように当選確率を高くしても、いたずらに射幸心を煽ることにはならない。
(遊技結果判定手段130)
遊技結果判定手段130(入賞判定手段)は、停止操作によって回転リール40が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、回転リール40が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否か、あるいは内部抽選状態の移行契機となっているものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段140及びメイン状態移行制御手段120に送信する。前述したように、入賞によるメダルの払い出し枚数は、規定数によって異なっており、内部抽選状態がボーナス作動中である場合には、規定数が2の場合に対応する払い出しを決定し、ボーナス作動中でない場合には、規定数が3の場合に対応する払い出しを決定する(図5参照)。判定結果情報を受信した払出制御手段140は、ホッパーユニット65を作動させて入賞メダルの払い出し処理を行い、メイン状態移行制御手段120は、ボーナス作動中への移行処理、あるいは再遊技の作動処理を行う。さらに、サブ制御装置22に所定の信号出力を行うことにより、画像表示部67やランプ68やスピーカ69により、入賞やボーナスゲームの開始に際して所定の演出が行われるようにすることもできる。
(払出制御手段140)
払出制御手段140は、遊技結果判定手段130の判定結果及び精算スイッチ17の操作に基づいて、ホッパーユニット65を作動させメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段130が払い出し小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ17が操作されたときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットに電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット65から払い出させるようにしてもよい。
ここで、本実施の形態においては、1ゲームの終了後に精算スイッチ17が操作された場合において、再遊技の作動中である場合には、払出制御手段140がクレジットの精算を行うとともに、サブ制御装置22により自動ベットがされている旨が報知されるようになっている。これは、本実施の形態においては、内部抽選状態がほぼ、再遊技役の当選確率が高いボーナス内部中となっていることに加え、再遊技役に対応付けられた図柄組合せには、それらの図柄組合せが有効ライン上に揃っても一見して再遊技役が入賞したものと判らないもの(再遊技入賞明示態様でないもの)が含まれているからである。例えば、リプレイ2に対応付けられている「ベル・リプレイa・ベル」や、リプレイ3に対応付けられている「リプレイa・スイカa・リプレイb」などが該当する。このような図柄組合せが表示された場合には、有効ライン上には一見して再遊技役の入賞図柄に見えないような図柄組合せが揃うとともに、一見して何らかの役が入賞したものと判るような図柄組合せは一切表示されない。このため、遊技者が再遊技役が入賞したと判らずに、ゲーム終了後に精算スイッチ17を押してしまい、メダルを投入することなくもう1回ゲームを行うことができる状態であるのに、その台での遊技を止めてしまうことが考えられる。そこで、上記したような場合には、もう1回ゲームを行うことができる旨を報知することとしたものである。なお、再遊技作動中における精算スイッチ17の操作時の処理の詳細については後述する。
(フリーズ制御手段150)
フリーズ制御手段150は、遊技制御装置21の制御に基づく遊技の進行が停止状態(遊技不能状態)となる演出としてのフリーズを制御するためのものである。ここで、「遊技の進行が停止状態となる」とは、ゲームが進行しない状態となることであり、進行中のゲームを一時停止させることや、ゲーム終了後に次ゲームを開始できないようにすることが含まれる。そして、フリーズ制御手段150は、図示しないが、フリーズタイマー、特定フリーズ決定手段を備えている。
フリーズタイマーは、特定フリーズ決定手段によってフリーズの実行が決定されている場合に、所定の計時開始条件該当を契機に、あらかじめ設定された所定時間を計測するための計時手段である。特定フリーズ決定手段は、遊技状況が所定の条件を満たしている場合に、特定フリーズの実行を決定するとともに、回胴演出制御手段110の決定に基づいて、特定フリーズの継続又は終了を決定するためのものである。
本実施の形態においては、特定フリーズ決定手段は、特定役が当選したゲームにおいて特定の図柄組合せが表示された場合に、次ゲームの特定フリーズの実行を決定するとともに、回胴演出制御手段110が回胴演出の継続を決定した場合には特定フリーズの継続を決定し、回胴演出制御手段110が回胴演出の終了を決定した場合には特定フリーズの終了を決定するようになっている。また、フリーズタイマーは、スタートスイッチ30の操作信号の受信、又は特定フリーズの継続の決定を契機にタイムカウントを開始するようになっている。
具体的には、特定フリーズ決定手段は、「リプレイA」〜「リプレイC」のいずれかが当選したゲームにおいて、赤7揃いが表示された場合に、後述する信号出力制御手段170の制御に基づきAT作動信号が出力されていることを条件に、特定フリーズの実行を決定する。赤7揃いが表示される場合とは、「リプレイA」〜「リプレイC」の当選時に既述した特定の打順A〜Cでストップスイッチ50が操作され、かつその操作タイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合である。特定フリーズの実行を決定した場合には、フリーズ決定フラグをセット(ON)する。フリーズ決定フラグがセットされると、次ゲームにおいて、スタート操作を契機に、サブ制御装置22にフリーズ開始コマンドが出力される。そして、後述する遊技操作無効手段150がスタート操作に基づく回転リール40の回転開始を留保してゲームの進行を停止させるとともに、フリーズタイマー151がタイムカウントを開始する。なお、フリーズ決定フラグがセットされている間は、フリーズタイマーがタイムカウントを終了又は中止しても、ゲームが進行しないフリーズ状態が維持される。
フリーズタイマーがタイムカウント中には、回転リール40の振動作動と、回転リール40の振動中のストップスイッチ50の正解操作に基づく回転リール40の逆回転による回胴演出が行われる。そして、ストップスイッチ50が所定回数(6択の打順の場合には2回、3択の打順の場合には1回)不正解操作された場合には、フリーズタイマーはタイムカウントを中止する。なお、3個のストップスイッチ50のいずれもが操作されないままフリーズタイマーがタイムカウントを終了(カウントアップ)した場合には、前述したように、回胴演出制御手段110より自動操作処理が行われる。そして、フリーズタイマーがカウントを中止又は終了した後も、回胴演出制御手段110により回胴演出の継続が決定された場合には、特定フリーズの継続が決定され、フリーズタイマーは再びタイムカウントを開始する。この際、サブ制御装置22に継続コマンドが出力される。このようにして、特定フリーズは、1回のスタート操作を契機として、複数回の回胴演出を実行させることができるものである。なお、回胴演出制御手段110により回胴演出の終了が決定された場合には、特定フリーズ決定手段はフリーズ決定フラグをリセット(OFF)し、特定フリーズが終了する。この際、サブ制御装置22にフリーズ終了コマンドが出力される。特定フリーズの終了により、スタート操作に基づく回転リール40の回転開始の留保が解除されて、回転リール40は再度スタート操作をしなくても回転開始する。
なお、フリーズ制御手段150は、上記した特定フリーズ以外にも、回転リール40の定常回転移行後のフリーズ(停止操作が不能となるフリーズ)や、ゲーム終了後のフリーズを決定可能であってもよい。
(遊技操作無効手段160)
遊技操作無効手段160は、ゲーム中の所定時に、ゲームの進行に関する操作を無効にする処理を行わせるものである。
具体的には、回転リール40の回転中や入賞によるメダルの払い出し中、あるいは再遊技の作動中には、ベット操作を無効にする。すなわち、メダルセレクター4をメダルキャンセル状態にし、ベットスイッチ16の操作を無効(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する。以下同様)にする。ベットがされていない状態では、スタート操作を無効にする。また、図示しないウエイトタイマーのタイムカウント中は、スタート操作に基づく回転リール40の回転開始を留保する。すなわち、ウエイト時間の経過前にスタートスイッチ30の操作信号を受信しても、ウエイト時間が経過するまでは、ステッピングモータに駆動信号を出力させないようにする。なお、スタートスイッチ30の操作信号は受け付けるので役抽選処理は行われる。また、回転リール40の回転開始後、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール40についてスタートインデックスが検知されて図柄参照が可能な状態となる(停止可能条件がクリアされる)まで、停止操作を無効にする。
さらに、遊技操作無効手段160は、上記したフリーズ決定フラグがセットされている場合(特定フリーズ中)には、スタート操作に基づく回転リール40の回転開始を留保するとともに、停止操作を無効にする。ただし、ストップスイッチ50の操作信号は受け付けるので、回胴演出中の停止操作に基づく回転リール40の回転態様の変更は可能である。なお、フリーズ中は本来の回転リール40の回転や停止は無効であるので、回転リール40の停止によって役に対応する図柄組合せが表示されたとしても、入賞の扱いにはならない。フリーズ決定フラグがリセットされた場合には、スタート操作に基づく回転リール40の回転開始の留保を解除するとともに、停止可能条件がクリアされたら停止操作の無効を解除する。
(信号出力制御手段170)
信号出力制御手段170は、有利状態作動信号の出力及び出力停止を制御するためのものである。有利状態作動信号は、遊技状態が所定の有利状態であることをホールコンピュータに通報するための信号であって、有利状態の種類に応じて出力される。本実施の形態においては、有利状態作動信号の出力対象となる有利状態は、ボーナス状態と、AT状態となっている。ここでAT状態とは、サブ制御装置22の制御に基づき後述するAT(アシストタイム)が行われるサブ状態である。そして、有利状態作動信号としては、内部抽選状態がボーナス状態である場合に出力されるボーナス作動信号と、サブ状態がAT状態(AT中)であると判断された場合に出力されるAT作動信号が設けられている。
そして、信号出力制御手段170は、図示しないが、少なくとも、出力条件判定手段と、信号出力手段を備えている。
(出力条件判定手段)
出力条件判定手段は、AT作動信号の出力開始契機、出力停止契機に該当するか否か、換言すれば、サブ状態がAT状態か否かを判断するものである。ここで、サブ制御装置22からメイン制御装置21への信号出力は禁止されているので、サブ制御装置22からの情報に基づきサブ状態がAT状態であるか否かを把握することはできない。そこで、本実施の形態においては、出力条件判定手段は、メイン制御装置21の制御に関する情報であって、停止操作による停止図柄の表示態様に関する情報に基づいて、サブ状態がAT状態であるか否かを判断可能に形成されている。
具体的には、出力条件判定手段は、ATの開始判定条件としてあらかじめ定められた条件が満たされた場合にATが開始されたものと判断してAT作動信号の出力を決定するとともに、ATの終了判定条件としてあらかじめ定められた条件が満たされた場合にATが終了したものと判断してAT作動信号の出力停止を決定する。本実施の形態においては、ATの開始判定条件は、特定のベル役の入賞回数が所定回数(例えば4回)に達したことに設定されており、ATの終了判定条件は、「打順ベル」の当選時における特定のベル役の非入賞回数が所定回数(例えば2回)に達したことに設定されている。特定のベル役とは、具体的には、正解役であるベル9であり、AT中において正解の打順が報知されることにより確実に入賞可能となる役である。
そして、出力条件判定手段は、図示しないカウント手段を備えており、カウント手段のカウント値を記憶するバッファとして、ON条件カウンタと、OFF条件カウンタとを備えている。ON条件カウンタは、AT作動信号をONにするためのカウンタであり、OFF条件カウンタは、AT作動信号をOFFにするためのカウンタであり、どちらも初期値は「0」である。そして、出力条件判定手段は、ベル9が入賞した場合には、OFF条件カウンタをクリアし、AT作動信号が出力されていないことを条件にON条件カウンタを更新(1加算)する。また、「打順ベル」の当選時にベル9が入賞しなかった場合には、ON条件カウンタをクリアし、AT作動信号が出力されていることを条件にOFF条件カウンタを更新(1加算)する。すなわち、ON条件カウンタは、ベル9が連続して入賞した回数をカウントするものであり、OFF条件カウンタは、ベル9が連続して入賞しなかった回数をカウントするものである。このように、正解役の連続入賞回数をカウントするようにしたのは、AT中であればナビに従って停止操作することより必ず正解役が入賞することから、正解役が連続して4回以上入賞した場合はAT中であるという蓋然性が高いと考えられるからであり、不正解役の連続非入賞回数をカウントするようにしたのは、AT中に操作ミスがあったとしても、連続して2回以上ミスすることはほとんどないと考えられることに基づく。
さらに、出力条件判定手段は、ON条件カウンタのカウント値が「4」となった場合には、AT作動信号の出力を決定する。AT作動信号の出力が決定されると、以下に述べる信号出力手段142がAT作動信号の出力状態をONにする(信号出力を開始する)。すなわち、ON条件カウンタのカウント値が「4」となったか否かの判断が、ATが開始されたか否かの判断に該当する。また、OFF条件カウンタのカウント値が「2」となった場合には、AT作動信号の出力停止を決定する。AT作動信号の出力停止が決定されると、信号出力手段がAT作動信号の出力状態をOFFにする(信号出力を停止する)。すなわち、OFF条件カウンタのカウント値が「2」となったか否かの判断が、ATが終了したか否かの判断に該当する。
ここで、ベル9が入賞したか否かは、遊技結果判定手段130の判定結果に基づき判断するが、遊技結果判定手段130は、ベル9の図柄組合せである「ベル・ベル・ベル」が有効ライン上に揃った場合にベル9の入賞を判定するので、結果として、出力条件判定手段は、所定の抽選結果に対して設定された特定の操作態様でストップスイッチ50が操作された場合に表示され得る停止図柄の表示態様である特定の図柄組合せが表示された回数に基づいて、ATの開始判定条件及び終了判定条件を判断しているものとなる。このように、本実施の形態では、出力条件判定手段が、サブ状態を判定するための手段として機能するようになっている。
なお、ON条件カウンタ、OFF条件カウンタの初期値を、開始判定条件及び終了判定条件として設定された所定値とし、条件該当ごとにカウント値を減算するようにしてもよい。すなわち、ON条件カウンタの初期値を「4」、OFF条件カウンタの初期値を「2」として、ベル9が入賞した場合には、OFF条件カウンタを「2」に戻し、AT作動信号が出力されていないことを条件にON条件カウンタを1減算するとともに、「打順ベル」の当選時にベル9が入賞しなかった場合には、ON条件カウンタを「4」に戻し、AT作動信号が出力されていることを条件にOFF条件カウンタを1減算するようにしてもよい。
(信号出力手段)
信号出力手段は、メイン状態移行制御手段120及び前記出力条件判定手段の決定に基づいて、集中端子板180に有利状態作動信号を出力するためのものである。
すなわち、信号出力手段は、ボーナス(CBB)が入賞した場合(メイン状態移行制御手段120がボーナス状態への移行を決定した場合)には、有利状態作動信号としてのボーナス作動信号(CBB作動信号)を出力し、ボーナスが終了した場合(メイン状態移行制御手段120がボーナス状態の終了を決定した場合)には、ボーナス作動信号の出力を停止する。
また、信号出力手段は、上述したように、出力条件判定手段がAT作動信号の出力を決定した場合に、有利状態作動信号としてのAT作動信号を出力し、AT作動信号の出力停止を決定した場合には、AT作動信号の出力を停止する。
信号出力手段が有利状態作動信号を出力すると、その信号は集中端子板180を介して、データ表示装置2に出力される。そして、データ表示装置2の表示器には、有利状態作動信号に基づく所定の表示が行われる。また、データ表示装置2からは、有利状態作動信号がホールコンピュータに出力される。
なお、本実施の形態においては、CBBが入賞する場合が極めて希であることに加え、CBB自体も24枚のメダル払い出しで終了するというもので、出玉の変動に大きく関わるものではないため、CBB作動信号を出力しない設定としてもよい。
なお、図示しないが、メイン制御装置21には、メイン情報出力手段が設けられている。メイン情報出力手段は、メイン制御装置21の制御に基づく遊技制御情報をサブ制御装置22に出力するためのものである。メイン情報出力手段がサブ制御装置22に出力する遊技制御情報としては、ベットスイッチ16、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50などの操作スイッチの操作情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、回転リール40の回転及び停止に関するリールユニット60の作動情報や、停止図柄の表示態様などの遊技結果に関する情報がある。また、メイン情報出力手段は、フリーズ制御手段150の決定に基づくフリーズ開始コマンドやフリーズ終了コマンド等を出力する。
(サブ制御装置22)
サブ制御装置22は、メイン制御装置21から出力される信号(遊技制御情報)に基づいて、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等を制御するためのものである。そして、サブ制御装置22は、図2に示すように、少なくとも、サブ状態移行制御手段200、演出表示制御手段210、AT制御手段220を備えている。
(サブ状態移行制御手段200)
サブ状態移行制御手段200は、現在のサブ制御装置22の制御状態(サブ状態)を記憶するとともに、所定条件に応じて、サブ状態の移行を制御するためのものである。
サブ状態には、図7に示すように、ATが実行される状態であるAT状態と、それ以外の状態である非AT状態があり、非AT状態には、サブ通常状態と、ボーナス状態とが設けられている。また、AT状態には、通常AT状態と、特別AT状態が設けられている。
前記ボーナス状態は、内部抽選状態がCBBゲームの行われるボーナス作動中である場合の演出状態である。通常AT状態は、通常のATが行われるサブ状態であり、特別AT状態は、ATゲーム数の上乗せが高確率で行われるサブ状態である。サブ通常状態は、上記したいずれの状態にも該当しないサブ状態である。
そして、サブ状態移行制御手段200は、遊技状況が上記した各サブ状態の条件に該当するか否かを判断して、それぞれのサブ状態を記憶する。サブ状態移行制御手段200の記憶に応じて、AT制御手段220の制御に基づく報知内容が変化する。
(サブ状態の移行)
ここで、サブ状態の移行の具体例を、図8に基づき説明する。
前述したように、スロットマシン10は、初期状態(工場出荷時等)においては、内部抽選状態は通常状態であり、サブ状態もサブ通常状態となっている。そして、サブ通常状態中において、所定のゲーム数を消化すると、通常AT状態に移行する。所定のゲーム数は、あらかじめ設定されたゲーム数(例えば1000ゲーム)、又は所定契機(例えば前回のAT終了時)に行われるゲーム数抽選より決定されたゲーム数である。AT状態へは、内部抽選状態が通常状態の場合にも、ボーナス内部中の場合にも移行し得る。また、サブ通常状態中において、所定契機、例えばチェリー役などの当選確率の低いレア役の当選時に行われるAT移行抽選に当選した場合にも、通常AT状態に移行する。
通常AT状態においては、1セット40ゲームが保証されており、後述する上乗せ抽選で当選した場合や回胴演出に基づく上乗せが決定された場合には、さらに所定回数のゲームが上乗せされる。そして、設定された回数のセット数及びゲームが終了すると、通常AT状態は終了してサブ通常状態に移行する。通常AT状態中(通常AT中と省略)においては、「打順ベル」の当選時に、ベル9を入賞させるための正解の打順が報知されるベルナビが行われる。
また、通常AT中において、特定役の当選時等に行われる特別AT状態への移行抽選に当選した場合には、赤7揃いを表示可能な抽選結果となったとき(「リプレイA」〜「リプレイC」が当選した場合)に、赤7揃いを表示可能とする特定の打順(特定の打順1〜3)がナビされる。赤7揃いが有効ライン上に表示された場合には、メイン制御装置21の制御に基づく特定フリーズが発生するとともに、特別AT状態に移行する。なお、ナビが行われていない場合(特別AT状態への移行抽選に当選していない場合、AT状態でない場合)には、赤7図柄を揃えても、特別AT状態へは移行しない。
特別AT状態は、メイン制御装置21の制御に基づく特定フリーズの実行を可能とする所定ゲーム数(例えば10ゲーム)の期間であり、ベルナビが行われるとともに、赤7揃いを表示可能な抽選結果となったときに特定の打順がナビされる。特定の打順に従って停止操作し、赤7揃いを表示できた場合には、特定フリーズが発生し、フリーズ中の停止操作の態様に基づいて、ATゲーム数の上乗せが行われる。また、特定フリーズ中(回胴演出中)には、メイン制御装置21から入力した回胴演出用のストップスイッチ50の打順を報知する打順告知ナビと、回胴演出用のストップスイッチ50の打順を報知しない打順非告知ナビが行われる。なお、特別AT状態への移行が決定していない場合やAT中でない場合に変則押しがされた結果、赤7揃いが表示され、特定フリーズが発生してしまう場合があるが、この場合には、打順告知ナビも上乗せも行われないようになっている。
前記サブ通常状態、通常AT状態、特別AT状態の各状態中にボーナスが入賞した場合(CBBの当選時、又はCBB内部中で抽選結果がハズレとなったときにCBBに対応付けられた図柄組合せを表示させた場合)には、サブ状態がボーナス状態に移行する。ボーナス状態は、ボーナス作動中が終了(所定枚数を超える払い出しの終了)することにより終了する。ボーナス入賞時にATのゲーム数が残っている場合にはそれは保持されたまま、ボーナス状態の終了後にサブ通常状態に移行する。なお、ボーナス終了時に、次回のAT状態移行までのゲーム数短縮抽選を行ってもよい。
(演出実行制御手段210)
演出実行制御手段210は、画像表示部67やランプ68やスピーカ69等の演出装置の作動を制御するためのものであり、以下に述べるAT制御手段230や、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、所定のナビ表示や、その他の演出を行わせる。また、特別AT状態中には、フリーズ制御手段150の制御に基づく特定フリーズが行われるが、この特定フリーズに対応するフリーズ対応演出を行わせる。さらに、再遊技の作動中に精算スイッチ17が操作された場合には、メダルがベットされている旨を知らせる報知(再遊技作動中報知)を行わせる。例えば、画像表示部67にスタートスイッチ30の操作を促す画像を表示させたり、ベット表示部18の近くの所定のランプを点灯又は点滅させて注意を喚起したり、スピーカ69から所定の警告音や、「スタートレバーを押してください」「ベットがされています」などの音声を出力させたりすることができる。
ここで、前記フリーズ対応演出は、遊技制御装置21からフリーズ開始コマンドを入力した場合に行われる演出である。例えば、画像表示部67としての液晶表示装置を用いて、回胴演出の進行にあわせて所定のナビ(打順告知ナビ、打順非告知ナビ)や演出画像を表示させ、最後に、結果表示としての合計上乗せゲーム数(0も含む)を表示する。例えば、打順告知ナビは、正解の打順が6択で決定されている場合には、図9(A)に示すように、画像表示部67の画面上にメイン制御装置21から入力した3個のストップスイッチ50の打順を、各ストップスイッチ50に対応する表示領域Aに、操作順番を示す数字で表示させるものとすることができる。正解の打順が3択で決定されている場合には、図9(B)に示すように、最初に操作すべきストップスイッチ50に対応する表示領域Aに数字を表示させるものとすることができる。なお、正解の打順が6択で決定されている場合に、図9(B)に示すような正解の第一停止のみを報知する場合があるようにしてもよい。打順非告知ナビは、図9(C)に示すように、各ストップスイッチ50に対応する表示領域Aに、「?」を表示させるものとすることができる。また、メイン制御装置21からストップスイッチ50の正解操作に伴う正解信号を入力した場合には、図9(D)(E)に示すように、操作されたストップスイッチ50に対応する表示領域Aに、「+10」「+60」などの上乗せゲーム数を示す上乗せ表示Xを行わせ、不正解操作に伴う不正解信号を入力した場合には、操作されたストップスイッチ50に対応する表示領域Aに、打順が不正解であることを示す所定の残念表示Yの表示を行わせる。同時に、操作済みのストップスイッチ50に対応させた操作済み表示Zを表示させる。なお、正解の打順が6択で決定されている場合には、各表示を停止操作ごとに行わせ、正解の打順が3択で決定されている場合には、上乗せ表示は最初の操作についてのみ行わせる。
演出実行制御手段210は、AT中でない場合に特定フリーズが発生したときには、フリーズ対応演出を行わせない。この場合は、所定のエラー画面などを表示させてもよい。
(AT制御手段220)
AT制御手段220は、補助演出状態であるATを制御する手段である。本実施の形態におけるATは、具体的には、打順が設定された当選領域の当選時に打順を報知する、いわゆる打順ナビである。打順ナビは、画像表示部67に、停止操作順を矢印で示したり、停止操作すべきストップスイッチ50の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、それらをスピーカ69から音声により指示したり、ストップスイッチ50のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、最初に操作すべきストップスイッチ50を示すことなどにより行われる。
AT制御手段220は、図示しないが、AT抽選手段、ATゲーム数管理手段、報知実行手段を備え、メイン制御装置21から出力される遊技制御情報や演出状態等に基づき、ATの開始及び終了を制御する。
AT抽選手段は、ATに関する抽選を行うものである。本実施の形態においては、AT抽選手段は、ゲーム数抽選、AT移行抽選、ゲーム数短縮抽選、特別AT状態移行抽選、上乗せ抽選を行う。
ゲーム数抽選は、AT終了時に、次のAT開始までのゲーム数を決定するものである。ゲーム数が決定されると当該数値は所定の残りゲーム数記憶部に記憶され、1ゲームごとに減算されていく。なお、残りゲーム数が少なくなると、AT状態への移行を示唆する演出が行われる。そして、残りゲーム数が0になると、AT状態に移行する。
AT移行抽選は、サブ通常状態中において、役抽選の結果が特定の抽選結果となった場合、例えば「チェリー」「CBB」などの当選時に、AT状態に移行するか否かの抽選を行うものである。AT移行抽選に当選すると、AT開始までの残りゲーム数がある場合でも、AT状態に移行する。ゲーム数短縮抽選は、サブ通常状態中の所定時に、決定されたAT開始までのゲーム数を短縮するか否かを決定するものである。ゲーム数短縮抽選に当選すると、残りゲーム数記憶部の数値が所定数減算される。特別AT状態移行抽選は、通常AT中の所定の契機役の当選時に、特別AT状態に移行するか否かを抽選より決定するものである。上乗せ抽選は、AT状態中の所定時に、ATゲーム数の上乗せの有無及び上乗せゲーム数を、抽選により決定するものである。上乗せ抽選に当選すると、後述するATカウンタのカウント値が抽選より決定された数値だけ加算されて、ATのゲーム数が上乗せされる。
ATゲーム数管理手段は、ATのゲーム数の設定や上乗せを管理するものであり、図示しないATカウンタを備えている。ATカウンタは、ATのゲーム数をカウントするものである。具体的には、ATゲーム数管理手段は、AT状態への移行が確定すると、ATカウンタにATのゲーム数を1セット分(40ゲーム)に係る数だけ加算して記憶するとともに、AT状態への移行後は、ATカウンタの記憶値を、1ゲーム終了ごとに1ずつ減算する。また、上乗せ抽選に当選した場合や、回胴演出可能状態中における上乗せが決定された場合には、ATカウンタの記憶値に決定されたゲーム数を加算する。ATカウンタがゲーム数を有している間は、AT状態が継続する。また、ATカウンタは、特別AT状態に移行した場合にはATゲーム数のカウントを行わないが、特別AT状態で行われたゲーム数のカウントを行う。
さらに、ATゲーム数管理手段は、特別AT状態中において、打順告知ナビを行わせるか否かを決定するとともに、特別AT状態中におけるメイン制御装置21からの正解信号の入力に応じて、ATカウンタのカウント値を加算させる。具体的には、特別AT状態中において、メイン制御装置21からフリーズ開始コマンドを入力した場合、又は継続コマンドを入力した場合に、報知実行手段に打順告知ナビを行わせるか否かを決定する。これは、1回の特定フリーズにおいて付与する予定の標準上乗せゲーム数について、当該特定フリーズ中に上乗せされたか否かによって判断することができる。標準上乗せゲーム数は、あらかじめ設定されていてもよいし、抽選により決定してもよい。
例えば、フリーズ開始コマンドを入力した場合には、標準上乗せゲーム数(例えば120ゲーム)を所定の記憶部(上乗せゲーム数カウンタ)に設定し、打順告知ナビを実行させる。そして、ストップスイッチ50の正解操作に基づく正解信号を入力した場合には、ATカウンタのカウント値を所定値だけ加算させるとともに、上乗せゲーム数カウンタのカウント値を同数だけ減算する。ここで、ATカウンタに加算する数値(上乗せゲーム数)は、正解操作の態様や正解信号の入力回数によって異ならせることができる。例えば、正解の打順が6択で決定されている場合には、1回目の正解信号の入力に基づき10ゲームを加算し、2回目の正解信号の入力に基づき20ゲームを加算し、3回目の正解信号の入力に基づき30ゲームを加算する。また、正解打順が3択で決定されている場合には、1回目の正解信号の入力に基づき60ゲームを加算する。加算されたゲーム数は、画像表示部67に表示される(図9(D)(E)参照)。そして、継続コマンドを入力した場合において、上乗せゲーム数カウンタのカウント値が0でない場合(付与すべき上乗せゲーム数が残っている場合)には、打順告知ナビを行わせる決定をし、上乗せゲーム数カウンタのカウント値が0である場合(付与すべき上乗せゲーム数を全て付与した場合)には、打順非告知ナビを行わせる決定をする。継続コマンドは、ストップスイッチ50が全て正解操作された場合(すなわち合計60ゲームが上乗せされた場合)に出力されるので、回胴演出の2巡目で標準上乗せゲーム数が付与される。回胴演出の3巡目以降は、遊技者が自らの勘を頼りに正解の打順で操作できれば、さらなる上乗せが付与される。なお、フリーズ開始コマンドや継続コマンドを入力した場合に、打順告知ナビを行わせるか、打順非告知ナビを行わせるかを、抽選により決定するようにしてもよい。
報知実行手段は、打順ナビを実行させるためのものである。報知実行手段による打順ナビには、既に述べたが、役抽選の結果が「打順ベル」である場合に行われるベルナビと、役抽選の結果、「リプレイ」が当選した場合に行われるリプレイナビとが設けられている。ベルナビは、「打順ベル」が当選した場合に正解の打順を報知するものである。前述したように、正解の打順で停止操作された場合には、正解役であるベル役(9枚払い出し役のベル9)が必ず入賞し、不正解の打順で停止操作された場合には、不正解役であるベル役(1枚払い出し役のベル7又はベル8)が必ず入賞する。リプレイナビは、特別AT状態への移行確定時又は特別AT状態中に「リプレイA」〜「リプレイC」が当選した場合に、特定の打順A〜Cを報知するものである。これらについては既に述べたので、ここでは説明を省略する。ナビに従って停止操作された場合には、赤7揃いが表示され、回胴演出を伴う特定フリーズが行われる。さらに、報知実行手段は、特別AT状態中の回胴演出中において、ATゲーム数管理手段の決定に基づき、上述した打順告知ナビ及び打順非告知ナビを行うようになっている。
ところで、本実施の形態においては、AT状態でないとき(ナビが行われない状態)に、ストップスイッチ50が左第一停止以外の打順で操作(いわゆる変則押し)されたことに基づいて、所定のペナルティを設定するようになっており、AT制御手段220は、このペナルティに関する制御をも行うものである。具体的には、AT制御手段220は、図示しないペナルティカウンタを備えており、ペナルティの設定条件に該当すると、ペナルティカウンタに所定のゲーム数がセットされる。ペナルティゲーム数は、ゲーム消化ごとに減算されるが、ペナルティカウンタがゲーム数を有している間は、次回のAT開始までのゲーム数を減算しない、ゲーム数短縮抽選を行わない、所定のナビ(リプレイナビ、回胴演出中のナビ)を行わない等のペナルティが実行される。また、ペナルティに該当する行為(変則押し)が行われた場合には、所定の警告表示がなされ、遊技者に適正な操作を促すようになっている。
(スロットマシン10の作動)
次に、上記構成を有するスロットマシン10の、メイン制御装置21の制御に基づく1ゲームにおける遊技制御処理の概略を、図10のフローに基づき説明する。
まず、図10に示すステップ100において、規定数のメダルがベットされたか否かが判断される。規定数のメダルがベットされない場合にはステップ100に戻り、規定数のメダルがベットされた場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、スタートスイッチ30がONになったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONにならないと判断された場合には、ステップ101に戻り、スタートスイッチ30がONになったと判断された場合には、次のステップ102に進む。
ステップ102において、役抽選手段80により役抽選処理が行われる。そして、次のステップ103に進む。
ステップ103において、回転リール40の回転開始処理が行われる。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、いずれかのストップスイッチ50がONになったか否かが判断される。ストップスイッチ50がONにならないと判断された場合には、ステップ104に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONになったと判断された場合には、次のステップ105に進む。
ステップ105において、回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ106に進む。
ステップ106において、全ての回転リール40が停止したか、すなわち3個の回転リール40に対応するストップスイッチ50の操作が行われたか否かが判定される。全ての回転リール40が停止していないと判断された場合にはステップ104に戻り、全ての回転リール40が停止したと判断された場合には、次のステップ107に進む。
ステップ107において、遊技結果判定処理が行われる。遊技結果判定の結果、小役が入賞した場合にはメダルが払い出され、ボーナスが入賞した場合にはボーナス作動中に移行するための準備が行われる。また、再遊技役が入賞した場合には、再遊技の作動の処理を行う。そして、次のステップ108に進む。
ステップ108において、フリーズ実行判定処理が行われる。そして、1回のゲームを終了する。
次に、精算スイッチ17が操作された場合の処理について、図11のフローに基づき説明する。ここで、精算スイッチ17の操作信号は、1ゲームが終了(全回転リール40が回転停止又は小役入賞による払い出しが終了)してからスタートスイッチ30が操作されるまでの間、有効な操作信号として受け付けられる。図11は、精算スイッチ17の有効な操作信号を受信した場合の処理(精算信号受信時の処理)を示す。この処理に関し、精算スイッチ17の操作時に、再遊技作動中報知の後に精算処理を行う方法と、精算処理の後に再遊技作動中報知を行う方法が考えられる。本発明では、いずれの方法を採用してもよい。
まず、再遊技作動中報知の後に精算処理を行う場合には、図11(A)に示すように、まず、ステップ200において、再遊技の作動中か否かが判断され、再遊技の作動中である場合には、次のステップ201において、サブ制御装置22に再遊技作動中報知を行わせるための報知コマンドが出力される。報知コマンドを入力したサブ制御装置22により、所定の再遊技作動中報知が行われる。そして、ステップ202に進む。
前記ステップ200において再遊技の作動中でないと判断された場合には、ステップ201を飛び越してステップ202に進む。そして、次のステップ202において、精算処理が行われる。すなわち、ホッパーユニット65を作動させて、クレジット表示部19に表示されている数のメダルを払い出させるとともに、クレジット表示部19の表示が0になるまで減算表示させる。そして精算信号受信時の処理を終了する。
また、精算処理の後に再遊技作動中報知を行う場合には、図11(B)に示すように、まず、ステップ210において精算処理を行い、次のステップ211において再遊技作動中か否かを判断する。再遊技作動中でない場合にはそのまま精算信号受信時の処理を終了し、再遊技作動中である場合には、次のステップ212に進み、報知コマンドが出力される。そして精算信号受信時の処理を終了する。
続いて、信号出力制御手段170の制御に基づくAT作動信号の信号出力判定処理について、図12のフローに基づき説明する。ここで、図中、信号ON中とは、信号出力中を意味し、信号OFF中とは、信号出力中でないことを意味している。初期状態においては、信号出力状態はOFFとなっている。また、OFF条件カウンタ、ON条件カウンタの初期値は「0」である。
まず、図11のステップ300において、役抽選の結果「打順ベル」が当選したか否かが判断される。「打順ベル」が当選していない場合には、そのまま処理を終了し、「打順ベル」が当選している場合には、次のステップ301に進む。
ステップ301において、正解役であるベル9が入賞したか否かが判断される。ベル9が入賞した場合には、次のステップ302に進む。
ステップ302において、OFF条件カウンタをクリアする。すなわち、OFF条件カウンタのカウント値を「0」にする(初期化する)。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、AT作動信号について信号ON中か否かが判断される。AT作動信号ON中である場合、すなわちAT作動信号の出力中である場合には、そのまま処理を終了し、AT作動信号ON中でない場合、すなわちAT作動信号が出力されていない場合には、次のステップ304進む。
ステップ304において、ON条件カウンタのカウント値を1加算する。そして、次のステップ305に進む。
ステップ305において、ON条件カウンタのカウント値が4以上か否かが判断される。ON条件カウンタのカウント値が4以上でない場合、すなわち4未満の場合はそのまま処理を終了し、ON条件カウンタのカウント値が4以上の場合には、次のステップ306進む。
ステップ306において、AT作動信号の信号出力をON状態にする。なおこのとき、ON条件カウンタをリセットする。そして、信号出力処理を終了する。
前記ステップ301において、ベル11が入賞していないと判断された場合には、ステップ307に進む。
ステップ307において、ON条件カウンタをクリアする。すなわち、ON条件カウンタのカウント値を「0」にする。そして、次のステップ308進む。
ステップ308において、AT作動信号OFF中か否かが判断される。AT作動信号OFF中である場合、すなわちAT作動信号の出力中でない場合には、そのまま処理を終了し、AT作動信号OFF中でない場合、すなわちAT作動信号が出力されている場合には、次のステップ309進む。
ステップ309において、OFF条件カウンタのカウント値を1加算する。そして、次のステップ310に進む。
ステップ310において、OFF条件カウンタのカウント値が2以上か否かが判断される。OFF条件カウンタのカウント値が2以上でない場合、すなわち2未満の場合はそのまま処理を終了し、OFF条件カウンタのカウント値が2以上の場合には、次のステップ311進む。
ステップ311において、AT作動信号の信号出力をOFF状態にする。なおこのとき、OFF条件カウンタをリセットする。そして、信号出力処理を終了する。
上記フローに基づく制御により、AT作動信号の非出力中において、「打順ベル」の当選時にベル9が連続して4回入賞した場合には、AT作動信号の出力が開始され、AT作動信号の出力中において、「打順ベル」の当選時にベル9が連続して2回入賞しなかった場合には、AT作動信号の出力が停止されるものとなる。
なお、ON条件カウンタの初期値を「4」、OFF条件カウンタの初期値を「2」に設定し、ステップ304及びステップ309でカウントを減算するようにしてもよい。この場合には、ステップ305及びステップ310においてカウント値が「0」か否かが判断される。
また、ON条件カウンタ及びOFF条件カウンタの初期値が「0」の場合に、ステップ305で「ON条件カウンタのカウント値=4?」、ステップ310で「OFF条件カウンタのカウント値=2?」と判断するようにしてもよい。この場合には、ステップ305がYesのときにAT作動信号の出力がONとなり、ステップ310がYesのときにAT作動信号の出力がOFFとなる。
ここで、図10のステップ108におけるフリーズ実行判定処理について、図13のフローに基づき説明する。
まず、図13のステップ400において、AT作動信号がONとなっているか、すなわち信号出力手段がAT作動信号を出力中か否かが判断され、AT作動信号がONでない場合には、そのまま処理を終了する。すなわち、AT作動信号を出力中でない場合には、フリーズは行われない。AT作動信号がONとなっている場合には、次のステップ401に進む。
ステップ401において、赤7揃いが表示されたか否かが判断され、赤7揃いが表示されている場合にはステップ402においてフリーズ決定フラグがONとされる。一方、赤7揃いが表示されていない場合にはそのまま処理を終了する。
次に、図10のステップ103における回転リール40の回転開始処理について、図14のフローに基づき説明する。
まず、ステップ500において、ウエイト時間が経過しているか否かが判断され、ウエイト時間が経過している場合には、次のステップ501において、フリーズ決定フラグがONとなっているか否かが判断される。フリーズ決定フラグがONである場合には次のステップ502に進み、ステップ502で特定フリーズ実行処理が行われ、次のステップ503で再配置処理が行われる。そして、ステップ505に進む。
ステップ501においてフリーズ決定フラグがONでないと判断された場合には、ステップ504に進み、ステップ504において、通常回転データに基づくステッピングモータMへの駆動信号出力が開始される。そして、ステップ505に進む。
ステップ505において、所定の停止可能条件が満たされているか否かが判断される。ここでは、全ての回転リール40の加速処理が終了し、かつ全ての回転リール40のスタートインデックスが検知された状態となったかが判断される。停止可能条件が満たされている場合には、次のステップ506において、停止操作無効状態が解除され、ストップスイッチ50の操作が有効化される。すなわち、ストップスイッチ50の操作による回転リール40の停止が可能な状態とされる。そして、回転リール40の回転開始処理を終了する。
なお、上記フローでは、ウエイト時間が経過していないと、回転リール40が回転開始せず、あるいは特定フリーズ実行処理が行われないようになっているが、ウエイト時間が経過しているか否かに関係なく回転リール40を回転開始、あるいは特定フリーズ実行処理を行わせ、ウエイト時間が経過していないと停止操作無効が解除されないようにしてもよい。
続いて、前記ステップ502における特定フリーズ実行処理について、サブ制御装置22の制御に基づくフリーズ開始コマンド入力時のサブ処理を示す図17のフロー、及び画像表示部67に表示されるフリーズ対応演出の一例を示す図9を参照しつつ、図15のフローに基づき説明する。ここで、図15のフローは、打順抽選手段(回胴演出制御手段110)が打順を6択で決定する場合の制御の流れを示したものである。
まず、ステップ600において、サブ制御装置22にフリーズ開始コマンドが出力される。このフリーズ開始コマンドを入力したサブ制御装置22では、サブ状態が特別AT状態中か否かを判断し(図17のステップ800)、特別AT状態中でない場合には、そのまま処理を終了する。すなわち、サブ状態が特別AT状態でない場合には、以下に述べるサブ処理は行われないものとなる。一方、特別AT状態中である場合には、打順告知ナビを実行するか否かについての決定(告知実行決定処理)が行われる(ステップ801)。
図15に戻り、ステップ601においてフリーズタイマーがタイムカウントを開始する。そして、次のステップ602おいて、打順抽選手段により打順抽選処理が行われ、次のステップ603において、抽選により決定された打順に関する情報が正解打順情報としてサブ制御装置22に出力される。正解打順情報を入力したサブ制御装置22では、打順告知ナビを実行すると決定されている場合には打順告知ナビ(図9(A)(B)参照)を行わせ、打順告知ナビを実行しないと決定されている場合には打順非告知ナビ(図9(C)参照)を行わせる(図17のステップ802〜805)。そして、ステップ604において、全ての回転リール40を振動態様で作動させる。
次のステップ605において、フリーズタイマーがタイムアップしたか否かが判断され、フリーズタイマーがタイムアップしていない場合には、次のステップ606において、いずれかのストップスイッチ50がONとなったか否か、すなわちいずれかのストップスイッチ50の操作信号を入力したか否かが判断される。ストップスイッチ50がONにならない場合にはステップ605に戻り、いずれかのストップスイッチ50がONとなった場合には、ステップ607に進む。
ステップ607において、操作信号を入力したストップスイッチ50の操作順が正解の打順と合致しているか否かが判断される。なお、一度操作されたストップスイッチ50については、操作済みであることが記憶(例えば操作済みフラグをセット)されており、再度操作されたストップスイッチ50については、この判断は行われない。ストップスイッチ50の操作順が正解の打順と合致している場合、すなわちストップスイッチ50が正解の打順で操作された場合には、ステップ608において、サブ制御装置22に正解信号が出力されるとともに、ステップ609において、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の作動態様が、振動態様から逆回転に切り替えられる。正解信号を入力したサブ制御装置22では、上乗せ処理及び上乗せ表示X(図9(D)参照)を表示させる処理が行われる(図17のステップ806、807)。そして、ステップ605に戻る。
前記ステップ607において、操作信号を入力したストップスイッチ50の操作順が正解の打順と合致していないと判断された場合、すなわちストップスイッチ50が不正解の打順で操作された場合には、ステップ610において、サブ制御装置22に不正解信号が出力される。なお、不正解信号信号を出力した場合には、その旨を記憶しておく。不正解信号を入力したサブ制御装置22では、残念表示Y(図9(D)参照)を表示させる処理が行われる(図17のステップ808、809)。そして、次のステップ611において、不正解が2回目か否かが判断される。具体的には、不正解信号を出力した旨が記憶されているか否かを判断する。不正解が2回目でない場合にはステップ605に戻り、不正解が2回目である場合には、ステップ612に進む。
ステップ612において、フリーズタイマーをリセットして、タイムカウントを中断させる。そして、ステップ616に進む。
前記ステップ605において、フリーズタイマーがタイムアップした場合には、ステップ613に進み、全てのストップスイッチ50が未操作か否かが判断される。全てのストップスイッチ50が未操作の場合には、次のステップ614において、自動操作処理が行われる。そして、ステップ615に進む。全てのストップスイッチ50が未操作でない場合、すなわち、少なくとも1個のストップスイッチ50が操作されている場合には、ステップ614を飛び越してステップ615に進む。
ステップ615において、全ての回転リール40が逆回転しているか否か、換言すれば、3個のストップスイッチ50の全てについて正解の操作が行われたか否かが判断される。全ての回転リール40が逆回転している場合には、回胴演出及び特定フリーズの継続が決定され、ステップ620に進み、サブ制御装置22に継続コマンドが出力される。この際、セットした操作済みフラグや不正解信号を出力した旨の記憶はリセットされる。継続コマンドを入力したサブ制御装置22では、告知実行決定処理が行われる(図17のステップ810〜801)。継続コマンドの出力後は、ステップ601に戻り、回胴演出の2巡目が行われる。この流れでステップ604に進んだ場合には、逆回転している回転リール40の作動が振動態様に切り替わることとなる。一方、ステップ615で、全ての回転リール40が逆回転しているのでないと判断された場合、すなわち、一部の回転リール40が逆回転している場合や、全ての回転リール40が逆回転していない(振動している)場合には、ステップ616に進む。
ステップ616において、回胴演出の終了が決定され、全ての回転リール40を停止させるとともに、ステップ617において、サブ制御装置22にフリーズ終了コマンドが出力される。フリーズ終了コマンドを入力したサブ制御装置22では、所定の結果表示を表示させる処理が行われる(図17のステップ811、812)。結果表示には、特定フリーズ中に上乗せされたゲーム数の合計値を報知する表示と、上乗せが全くされなかったことを報知する残念表示が含まれる。そして、ステップ618においてフリーズ決定フラグがOFFにされ、特定フリーズ実行処理を終了する。
なお、正解の打順を3択又は2択で決定する場合には、ステップ610で不正解信号を出力した後、ステップ612に進む流れとなる。また、ステップ608で正解信号を出力した場合に、全ての回転リール40を逆回転させて、ステップ605に進む流れとしてもよい。そして、正解の打順を6択で決定する場合と3択又は2択で決定する場合のいずれかの場合があるように形成されているときには、正解の打順の決定方法に応じて上記した2つの制御を使い分けるようにすることができる。
また、上記フローでは、ステップ614の自動操作処理が行われた場合には、その結果に関わらず、回胴演出を及び特定フリーズを終了させるようにしてあったが、自動操作処理による操作が全て正解であった場合には回胴演出及び特定フリーズを継続するようにしてもよい。
さらに、上記したフローでは、6択の打順の場合に最初のストップスイッチ50を不正解操作すると、2番目に操作したストップスイッチ50が最初に操作すべきストップスイッチ50であるかを判断するようにしてあったが、最初のストップスイッチ50を不正解操作した場合には、再度打順抽選を行い、ナビを出し直して最初から操作を行わせるようにしてもよい。具体的には、図15のステップ611でNoの場合に、ステップ602に戻るようにしてもよい。また、3択又は2択の打順で最初のストップスイッチ50を不正解操作した場合にも、ステップ611からステップステップ602に戻るようにしてもよい。つまり、不正解が1回までは、操作履歴をリセットしてやり直しができるようにしてもよい。
図15におけるステップ614の自動操作処理について、図16のフローに基づき説明する。なお、図16は、所定の操作順があらかじめ左→中→右に設定されている場合の例である。
まず、ステップ700において、左停止スイッチ51がONとなった扱いにする。次に、ステップ701で、左停止スイッチ51が1番目に操作されるのが正解の打順か否かが判断され、正解の打順である場合にはサブ制御装置22に正解信号を出力し、左リール41の作動態様を振動から逆回転に変化させる(ステップ702、703)。そして、ステップ705に進む。正解の打順でない場合にはサブ制御装置22に不正解信号が出力され、ステップ705に進む。
ステップ705において、中停止スイッチ52がONとなった扱いにし、ステップ706で、正解の打順か否かが判断される。具体的には、ステップ702で正解信号を出力している場合には、中停止スイッチ52が2番目に操作されるのが正解の打順か否かが判断され、ステップ704で不正解信号を出力している場合には、中停止スイッチ52が最初に操作されるのが正解の打順か否かが判断される。正解の打順である場合にはサブ制御装置22に正解信号が出力され、中リール42の作動態様を振動から逆回転に変化させる(ステップ707、708)。そして、ステップ711に進む。
ステップ706で、正解の打順でないと判断された場合には、ステップ709に進み、サブ制御装置22に不正解信号がされる。そして、次のステップ710において、不正解が2回目か否かが判断され、不正解が2回目である場合にはそのまま処理を終了する。一方、不正解が2回目でない場合には、ステップ711に進む。
ステップ711において、右停止スイッチ53がONとなった扱いにし、ステップ712で、正解の打順か否かが判断される。具体的には、ステップ702及び707で正解信号を出力している場合には、右停止スイッチ53が3番目に操作されるのが正解の打順か否かが判断され、ステップ704で不正解信号を出力しステップ707で正解信号を出力している場合には、右停止スイッチ53が2番目に操作されるのが正解の打順か否かが判断される。正解の打順である場合にはサブ制御装置22に正解信号が出力され、右リール43の作動態様を振動から逆回転に変化させる(ステップ713、714)。そして、自動操作処理を終了する。正解の打順でない場合にはサブ制御装置22に不正解信号が出力され(ステップ715)、自動操作処理を終了する。
図14のステップ503の再配置処理の一例を、図18に示す。図中、第1リール、第2リール、第3リールとは、それぞれ、1番目に回転開始させる回転リール40、2番目に回転開始させる回転リール40、3番目に回転開始させる回転リール40を意味し、例えば左、中、右の順に固定されていてもよいし、その都度抽選により決定するのであってもよい。なお、フリーズ決定フラグのリセットより、遊技操作無効手段150による回転リール40の回転開始の留保が解除されるので、回転リール40はスタートスイッチ30の操作によらず、回転開始する。
再配置処理では、特定フリーズ実行処理の終了後、まず、各回転リール40についてのランダム遅延時間を設定し(ステップ900)、遅延時間タイマーが設定された遅延時間のタイムカウントを開始する(ステップ901)。そして、設定されたランダム遅延時間が経過した回転リール40について、通常回転データに基づく駆動信号の出力が開始される(ステップ902〜907)。再配置処理の終了時には、全ての回転リール40が回転開始した状態となる。
(まとめ)
以上のように、第一の実施の形態によれば、内部抽選状態がほぼ常に再遊技役の当選確率が高い状態となっており、かつ再遊技役に対応付けられた図柄組合せに再遊技入賞明示態様でないものが含まれている場合において、再遊技の作動で自動ベット処理が行われた場合でも精算スイッチ17の操作を受け付けるとともに、再遊技作動中に精算スイッチ17が操作された場合には、再遊技作動中報知を行うようにしてある。このため、遊技者が再遊技役の入賞を見落としている場合に、自動ベットがされたまま遊技を止めてしまうのを防止することができる。
なお、ほぼ常に再遊技の当選確率が高い状態であると、再遊技の作動中に精算スイッチ17を操作してクレジットを払い戻した後、自動ベットされているメダルによって次の1ゲームを行った場合に、また再遊技役が当選および入賞してしまう場合がありうる。そうすると、いつまでたっても遊技を止めることができなくなってしまうので、再遊技の作動中に精算スイッチ17が操作された場合にはクレジットが精算され、その後もう1回精算スイッチ17が操作された場合には、自動ベットされているメダルが払い戻されるように形成してもよい。さらに、再遊技の作動中に、クレジットが無い場合でも、精算スイッチ17が操作された場合には、自動ベットされているメダルが払い戻されるように形成してもよい。すなわち、再遊技の作動中において、精算スイッチ17の操作によって、クレジット及び/又はベットを精算可能としてもよい。
また、本実施の形態では、特定フリーズ中において、打順告知ナビが行われているときには、ナビに従ってストップスイッチ50を正解の打順で操作している限り、回胴演出及び特定フリーズが継続し、ATゲーム数の上乗せがされていく。また、打順非告知ナビが行われる場合であっても、ストップスイッチ50を全て正解の打順で操作できれば回胴演出及び特定フリーズを継続させて、上乗せゲーム数を獲得することができる。すなわち、正解の操作を行っている限り、回転リール40の振動→ストップスイッチ50の操作→回転リール40の逆回転+上乗せ、のサイクルを繰り返すことができる。このように、遊技者が自らの手で、特定フリーズに付随するATゲーム数の上乗せを勝ち取ることができ、興趣を高めることができる。
また、回胴演出の継続の有無を、遊技者によるストップスイッチ50の操作態様によって管理し、これにサブ制御装置22による打順のナビを併用することにより、単なる継続抽選により回胴演出の継続を決定するのとは異なる遊技性を生み出すことができる。すなわち、サブ制御装置22のサブ状態に応じてナビを行うことでサブ状態に合わせた回胴演出の実行及び上乗せが可能であるとともに、遊技者が自力で上乗せを獲得することをも可能としている。これにより、演出が単調にならず、演出の幅を広げることができる。
一方、特定フリーズ中に、ストップスイッチ50が一定時間操作されない場合には、時間経過によってそれらが操作されたものとして扱い、予後の処理を進めるようにしているので、回胴演出中に操作をするのが面倒だと思う遊技者に操作を強要せずに演出を進行させることができる。これにより、例えば遊技者に見せたい演出をきちんと見せることができる。また、一定時間経過後にストップスイッチ50が所定の打順で操作されたものとして扱う自動操作処理が行われる場合は、回胴演出は継続しないものの、自動操作処理による打順が正解の打順と合致していればATゲーム数の上乗せが行われるので、回胴演出中、操作をしないで見ているだけでも、上乗せの利益を享受できる場合があることとなり、むりやり演出につきあわされたのに何の得もなかったという興醒め感を遊技者に与えることがない。
また、本実施の形態では、ATの開始条件がメイン状態に依存しない設定となっている場合に、サブ状態判定手段としての出力条件判定手段(信号出力制御手段170)が、「打順ベル」の当選時に正解役が連続して表示された回数、すなわち特定図柄組合せが連続して表示された回数に基づいて、ATの開始を判断し、「打順ベル」の当選時に正解役が連続して表示されなかった回数に基づいて、ATの終了を判断している。そして、出力条件判定手段142の判定に基づいて、AT作動信号の出力開始及び出力停止が制御されるとともに、AT作動信号の出力中であることを条件として、所定契機でのフリーズが行われるように形成されている。このように形成されていることから、メイン制御装置21において把握できないサブ状態に合わせたフリーズを、容易に実行することができる。
また、本実施の形態では、AT作動信号が出力中であれば、所定契機のフリーズの実行を決定できるため、サブ状態がAT状態であることを記憶しておく必要がない。そして、サブ状態を判断するに際し、メイン制御装置21の側では、「打順ベル」の当選時に、ベル11の入賞回数又は非入賞回数をカウントするだけでよく、ROMに搭載するデータも少量で済むことから、メイン制御装置21に負担をかけることなく、好適にサブ状態を判断することができる。
なお、出力条件判定手段が、「打順ベル」の当選時に、ストップスイッチ50が正解の打順(適合操作態様)で操作された回数に基づいて、AT状態の開始を判断し、ストップスイッチ50が不正解の打順(不適合操作態様)で操作された回数に基づいて、AT状態の終了を判断するようにしてもよい。
(第二の実施の形態)
図19乃至図24は、本発明の第二の実施の形態を示す。なお、第一の実施の形態を示す図のうち、図1乃至図8、図10乃至図12、図14、図18は、本実施の形態にも共通しており、第二の実施の形態における符号は、第一の実施の形態の構成と同一の構成については同一の符号を用いている。以下、第一の実施の形態と共通する部分の説明は省略し、第二の実施の形態の特徴点のみ説明する。
第二の実施の形態では、再遊技役として、リプレイ1〜3に加え、図19(A)に示すように、「リプレイa・リプレイa・リプレイa」「白7・白7・白7」などの6個の図柄組合せが対応付けられたリプレイ4が設けられている。また、再遊技役の当選領域には、「リプレイA」〜「リプレイC」に加え、リプレイ1とリプレイ4を含む「リプレイD」が設けられている。「リプレイD」は、図19(B)に示すように、ボーナス内部中において当選可能である。そして、停止制御手段は、「リプレイD」が当選した場合には、停止操作の態様に応じて、有効ライン上に表示させる再遊技役に対応する図柄組合せを異なるものとなるように停止制御を行う。
具体的には、「リプレイD」の当選時に特定の打順、例えば右→左→中で停止操作された場合には、リプレイ4に対応する図柄組合せを構成する白7図柄を優先して有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。当該停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、リプレイ4に対応する「白7・白7・白7」の図柄組合せ(以下白7揃いという)を表示させることができる。停止操作のタイミングで白7図柄を有効ライン上に引き込めない場合には、リプレイ1に対応するリプレイ揃い又はリプレイ4に対応する白7揃い以外の図柄組合せ(「リプレイa・白7・白7」など)を表示させる制御を行う。また、「リプレイD」の当選時に、上記した特定の打順である右→左→中以外の打順で停止操作された場合には、リプレイ図柄を優先して有効ライン上に引き込み、リプレイ4に対応する白7揃い以外の図柄組合せ(「リプレイa・リプレイb・白7」など)又はリプレイ1に対応する図柄組合せのうちリプレイ揃いを有効ライン上に表示させる制御を行う。つまり、「リプレイD」の当選時に、特定の打順で停止操作された場合は白7揃いが表示され得るが、それ以外の打順で停止操作された場合は白7揃いが表示されないようになっている。
そして、本実施の形態では、サブ状態が特別AT状態である場合には、ベルナビが行われるとともに、白7揃いを表示可能とする再遊技役の当選領域(「リプレイD」)の当選時に、白7揃いを表示させるための特定の打順(右→左→中)がナビされる。ナビに従って停止操作された場合には、白7揃いの表示の有無にかかわらず、フリーズ対応演出が実行される。なお、特別AT状態でないときには、「リプレイD」が当選しても特定の打順はナビされない。ナビが行われていないときに特定の打順で停止操作されて白7揃いが表示された場合は、メイン制御装置21の制御に基づく特定フリーズが発生する場合があるが、サブ制御装置22ではフリーズ対応演出を行わない。
(回胴演出回転データ)
第二の実施の形態においては、回胴演出回転データとして、回転リール40の種々の個別作動パターンを規定した複数種類の個別作動パターンデータと、個別作動パターンを所定の順序で実行させるための実行パターンデータとが設けられている。個別作動パターンデータとしては、図20(A)に示すように、パターン1〜4が設けられている。作動パターン1は、全ての回転リール40を通常の回転時と同様の加速度で加速しγステップ分だけ定常回転させる制御を行わせるためのデータであり、作動パターン2は、全ての回転リール40を所定の加速度で加速しαステップ分だけ逆回転させる制御を行わせるためのデータであり、作動パターン3は、全ての回転リール40をβ秒間停止させる制御を行わせるためのデータであり、作動パターン4は、全ての回転リール40又は特定の回転リール40について、ステッピングモータの正転逆転を小刻みに所定回数繰り返して回転リール40を振動させる制御を行わせるためのデータである。
なお、個別作動パターン1は、あらかじめ定められた回転リール40の通常の回転態様と同様な作動をさせる作動パターンである。通常の回転態様とは、前記通常回転データを用いた回転リール40の回転態様であって、所定の加速度で回転リールを回転開始させ、定常回転速度に移行させる回転態様である。個別作動パターン1は、通常の回転態様で回転リール40を回転させる場合と全く同一の制御であってもよいし、見た目上では同一の通常の回転態様に見えるが制御方法が異なるものであってもよい。あるいは、よく観察すると通常の回転態様とは異なっているが一見しただけでは通常の回転態様との違いが分からないように制御するものでもよい。一方、個別作動パターン2〜4は、あらかじめ定められた回転リール40の通常の回転態様とは異なる作動をさせる作動パターンである。
また、実行パターンデータとしては、作動パターン2、3の順に実行させる継続パターンAと、作動パターン4、3、1、3の順に実行させる逆転パターンBと、作動パターン4、3の順に実行させる終了パターンCとが設けられている。そして、回転制御手段(リール制御手段100)が、実行パターンに沿って個別作動パターンに基づく処理を実行することにより、回転リール40が所定の挙動となる回胴演出が行われるものとなる。すなわち、継続パターンAでは、回転リール40が所定時間逆回転した後停止し、逆転パターンBでは、回転リール40が一瞬振動して停止した後に通常の回転時と同様に回転開始しその後に停止し、終了パターンCでは、回転リール40が一瞬振動して停止するものとなる。
(フリーズ制御手段150)
第二の実施の形態におけるフリーズ制御手段150は、第一の実施の形態と同様に、フリーズタイマー、特定フリーズ決定手段を備えるとともに、継続抽選手段を備えている。継続抽選手段は、フリーズ中の所定時に、フリーズの継続の有無及び継続態様を抽選により決定するものである。
本実施の形態においては、特定フリーズ決定手段は、特定役が当選したゲームにおいて特定の操作態様でストップスイッチ50が操作された場合に、次ゲームの特定フリーズの実行を決定するようになっている。具体的には、特定フリーズ決定手段は、「リプレイD」が当選したゲームにおいて、白7揃いが表示され得る打順(右→左→中)で停止操作された場合に、後述する信号出力制御手段170の制御に基づきAT作動信号が出力されていることを条件に、特定フリーズの実行を決定する。なお、白7揃いが表示され得る打順で停止操作され、かつ、白7揃いが表示された場合に、特定フリーズの実行を決定するようしてもよい。
特定フリーズの実行が決定されると、フリーズ決定フラグがセット(ON)される。フリーズ決定フラグがセットされている間は、フリーズタイマーがタイムカウントを終了又は中止しても、フリーズ状態が維持される。フリーズタイマーがタイムカウントを終了(タイムアップ)した場合には、リール制御手段100が回胴演出回転データに基づき回転リール40の作動を制御する回胴演出が実行される。また、フリーズタイマーがタイムカウント中に、ベットスイッチ16が操作された場合には、フリーズタイマーはタイムカウントを中止し、上記と同様に回胴演出が実行される。この回胴演出の態様は、継続抽選手段の抽選結果に応じた態様のものとなる。なお、回胴演出の実行中(フリーズ中)であってもベットスイッチ16の操作信号は受け付けられるが、ベットスイッチ16の操作信号によってベットが行われることはない。また、回胴演出の実行中は、遊技操作無効手段160によってストップスイッチ50の操作が無効とされる。さらに、上記した回胴演出の終了後(回胴演出回転データに基づく処理の終了後)、継続抽選の結果によっては、再びフリーズタイマーがタイムカウントを開始する。このようにして、特定フリーズは、1回のスタート操作を契機として、複数回の回胴演出を実行させることができるものである。また、回胴演出が行われるごとに、後述するATのゲーム数が上乗せされていくようになっている。
継続抽選手段は、前記フリーズタイマーのタイムアップ時又はフリーズタイマーのタイムカウント中におけるベットスイッチ16の操作信号の受信時に、継続抽選を行う。継続抽選の抽選結果としては、「通常継続」「逆転継続」「非継続(ハズレ)」の3つが、例えば8:1:1の割合で設けられている。そして、抽選により、「通常継続」が決定された場合には、図20(B)に示す回胴演出の実行パターンのうち、継続パターンAが選択され、「逆転継続」が決定された場合には、逆転パターンBが選択され、「非継続」が決定された場合には、終了パターンCが選択されるようになっている。「通常継続」「逆転継続」が決定された場合には、回胴演出が実行された後、再びフリーズタイマーがタイムカウントを開始する。「非継続」が決定された場合には、回胴演出が実行された後、フリーズ決定フラグがリセット(OFF)されて、フリーズが終了する。フリーズの終了により、スタートスイッチ30の操作に基づく回転リール40の回転開始の留保が解除されて、回転リール40はスタート操作なしに回転開始する。
(演出データ)
第二の実施の形態における演出データとしては、少なくとも、フリーズ対応演出を行わせるためのフリーズ対応演出データと、フリーズ対応演出が行われない場合にスタートスイッチ30の操作を契機に実行され得る一般演出を行わせるための一般演出データとが設けられている。一般演出データは、サブ状態及び内部抽選状態に応じて一般的に行われる演出のデータであり、例えば、サブ通常状態において所定の演出ステージに滞在している場合に行われる演出のデータや、複数ゲームにわたり連続して行われる演出の所定回数目の演出データが含まれ、それらの演出のうち、役抽選の抽選結果がハズレの場合の演出データも、所定の役が当選した場合の演出データも含まれる。また、通常AT中において行われるナビ表示も、一般演出データに含まれる。
フリーズ対応演出データとしては、特定フリーズの態様に対応する複数種類の個別演出パターンが設けられている。個別演出パターンには、図21に示すように、「ベット操作待機」「逆回転」「上乗せ表示」「終了画面」及び「フェイク通常」の6つのパターンが設けられている。なお、図面において各パターンに対応して表示されている画は一例であって、それぞれのパターンに対応した画面が表示されることを意味している。
具体的に説明すると、「ベット操作待機」は、特定フリーズの開始時に表示されるものであり、フリーズタイマーの作動中にベットスイッチ16の操作を促すためのものである。「逆回転」は、回胴演出の継続パターンA(図20(B)参照)に基づいて回転リール40が逆回転(個別作動パターン2。図20(A)参照)している間に表示されるものである。「上乗せ表示」は、継続パターンA又は逆転パターンBに基づいて回転リール40が停止(個別作動パターン3)した場合に表示されるものである。なお、この表示がされる場合には、後述するATカウンタに表示された数のゲーム数が加算される。「終了画面」は、逆転パターンB又は終了パターンCに基づいて回転リール40が振動(個別作動パターン4)して停止した場合に表示されるものである。終了画面では、上乗せされたゲーム数の合計が表示される。個別演出パターンのうちの「逆回転」「上乗せ表示」「終了画面」は、回胴演出において、回転リール40をあらかじめ定められた通常の回転態様と異なる態様で作動させる作動パターンが実行されている場合に行われる特定演出として位置づけられる。
一方、「フェイク通常」は、逆転パターンBに基づいて回転リール40が振動して停止した後、通常の回転時と同様の態様で回転(個別作動パターン1)している間に表示されるものである。「フェイク通常」に係る表示は、一般演出データに含まれる「AT通常画面」と同様(同一又は酷似)のものである。なお、「AT通常画面」は、通常AT中のデフォルト画面であって、残りゲーム数の表示領域や、ナビ用の表示領域や、その他の演出表示用の領域が設けられており、内部抽選状態に応じて、ナビ用の表示領域や演出表示用の領域に表示がされるものである。例えば、ナビ用の表示領域には、「打順ベル」が当選している場合には所定の打順が表示され、「リプレイD」など白7揃いを可能とする再遊技当選領域が当選している場合には、特定の打順とともに白7を狙って停止操作することを促す表示がされる。打順が設定された当選領域の当選時でないときは何の表示もされない。また、演出表示用の領域は、スタートスイッチ30の操作を契機に行われる演出抽選で所定の演出が決定された場合には対応する演出表示が行われ、演出を行わない決定がされた場合は何も表示されない場合がある。個別演出パターンのうちの「フェイク通常」は、回胴演出において、回転リール40をあらかじめ定められた通常の回転態様と同様の態様で作動させる作動パターンが実行されている場合に行われる擬似一般演出として位置づけられる。
そして、特定フリーズ中のメイン制御装置21からの出力信号に基づいて上記した個別演出データに基づく表示を行わせることにより、特定フリーズの態様に対応したフリーズ対応演出が行われるものであるが、この具体例については、ゲーム開始時のサブ処理の流れとあわせて説明する。
(スロットマシン10の作動)
第二の実施の形態において援用する第一の実施の形態の図10のステップ108におけるフリーズ実行判定処理について、図22のフローに基づき説明する。
まず、図22のステップ1000において、AT作動信号がONとなっているか、すなわち信号出力手段がAT作動信号を出力中か否かが判断され、AT作動信号がONでない場合には、そのまま処理を終了する。すなわち、AT作動信号を出力中でない場合には、フリーズは行われない。AT作動信号がONとなっている場合には、次のステップ1001に進む。
ステップ1001において、当該ゲームで「リプレイD」が当選していたか否かが判断される。「リプレイD」が当選していなかった場合にはそのまま処理を終了し、「リプレイD」が当選していた場合は次のステップ1002に進む。
ステップ1002において、白7揃いを表示可能とする特定の打順(右→左→中)で停止操作が行われていたか否かが判断される。特定の打順で停止操作が行われていなかった場合にはそのまま処理を終了し、特定の打順で停止操作が行われていた場合には、次のステップ1003において、フリーズ決定フラグがONとされる。そして、フリーズ実行判定処理を終了する。
次に、第二の実施の形態において援用する第一の実施の形態の図14のステップ502における特定フリーズ実行処理について、図23のフローに基づき説明する。
まず、図23のステップ1100において、遊技操作無効手段160により、回転リール40の回転開始が留保される。そして、次のステップ1101に進む。
ステップ1101において、フリーズタイマーがタイムカウントを開始し、ステップ1102において、サブ制御装置22にフリーズ開始コマンドが出力される。そして、次のステップ1103に進む。
ステップ1103において、ベットスイッチ16がONとなったか否かが判断される。ベットスイッチ16がONとならない場合には、次のステップ1104に進み、フリーズタイマーがタイムアップしたか否かが判断される。フリーズタイマーがタイムアップしない場合にはステップ1103に戻り、フリーズタイマーがタイムアップした場合には、次のステップ1106に進む。
前記ステップ1103において、ベットスイッチ16がONとなった場合には、ステップ1105においてフリーズタイマーをリセット(タイムカウントを中止)して、ステップ1106に進む。
ステップ1106において、継続抽選手段(フリーズ制御手段150)による継続抽選処理が行われる。そして、次のステップ1107に進む。
ステップ1107において、継続抽選の抽選結果が「通常継続」か否かが判断される。抽選結果が「通常継続」でない場合には、次のステップ1108に進み、抽選結果が「逆転継続」か否かが判断される。抽選結果が「逆転継続」の場合には、次のステップ1109において、サブ制御装置22に逆転コマンドが出力される。そして、次のステップ1110に進む。
ステップ1110において、逆転パターンBに基づく処理が行われる。すなわち、回胴演出の実行パターンのうちの逆転パターンBが選択され、この逆転パターンBに基づいて、リール制御手段100が回転リール40の作動を制御する。また、フローでは省略しているが、実行パターンの処理中、実行パターンに含まれる個別作動パターンが終了する都度、サブ制御装置22にコマンドが出力される(以下同様)。そして、逆転パターンBに基づく処理が終了した場合には、ステップ1101に戻る。
前記ステップ1107において、継続抽選の抽選結果が「通常継続」であると判断された場合には、ステップ1111において、サブ制御装置22に継続コマンドが出力される。そして、次のステップ1112において、継続パターンAに基づく処理が行われ、その後ステップ1101に戻る。
前記ステップ1108において、抽選結果が「逆転継続」でないと判断された場合、すなわち抽選結果が「非継続(ハズレ)」の場合には、ステップ1113に進み、サブ制御装置22に非継続コマンドが出力される。そして、次のステップ1114において、終了パターンCに基づく処理が行われる。そして、次のステップ1115に進む。
ステップ1115において、フリーズ決定フラグがOFFとされる。そして、特定フリーズ実行処理を終了する。
次に、サブ制御装置22の制御に基づくゲーム開始時のサブ処理について、図21を参照しつつ、図24のフローに基づき説明する。なお、役抽選の結果や内部抽選状態などは、メイン制御装置21からゲームの進行に応じて出力される情報信号の入力に基づき判断される。
まず、図24のステップ1200において、スタートスイッチ30がONとなったか否かが判断される。スタートスイッチ30がONとならない場合にはステップ1200に戻り、スタートスイッチ30がONとなった場合には、次のステップ1201に進む。
ステップ1201において、スタート時の演出内容の決定を行う。具体的には、当該ゲームにおいて、スタートスイッチ30の操作時に表示させる画像データなどを、役抽選の結果等に基づき決定する。この演出は、図21(C)に示す「AT通常画面」が該当するものである。そして、次のステップ1202に進む。
ステップ1202において、回転リール40が回転開始したか否かが判断される。回転リール40が回転開始していない場合には、次のステップ1203に進み、フリーズコマンドを入力したか否か、すなわち特定フリーズが開始されたか否かが判断される。フリーズコマンドが入力されない場合には、ステップ1202に戻り、フリーズコマンドが入力された場合には、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、「ベット操作待機」を表示させる(図21(A)〜(C)参照)。このとき、回転リール40は停止している状態である。「ベット操作待機」を見た遊技者がベットスイッチ16を操作した場合には、メイン制御装置21では継続抽選処理が行われる。ベットスイッチ16が操作されなくても、一定時間経過後に継続抽選処理が行われる。そして、次のステップ1204に進む。
ステップ1204において、継続コマンドを入力したか否かが判断される。継続コマンドを入力した場合には、次のステップ1206に進む。なお、継続コマンド、逆転コマンド、非継続コマンドを入力した場合には、いずれの場合も、抽選により決定された、あるいはあらかじめ定められたATゲーム数の上乗せが決定される。
ステップ1206において、「逆回転」を表示させる(図21(A)参照)。このとき、回転リール40は、継続パターンAに基づく逆回転を開始している(図20(A)の個別作動パターン2)。そして、次のステップ1207に進む。
ステップ1207において、回転リール40が継続パターンAに基づき停止(図20(A)の個別作動パターン3)したときに、「上乗せ表示」を表示させる。「上乗せ表示」では、継続コマンドを入力した際に決定されたゲーム数が、例えば「+30G」のように表示される。そして、ステップ1203に戻る。
前記ステップ1205において、継続コマンドを入力していない場合、すなわち、逆転コマンド又は非継続コマンドを入力している場合には、ステップ1208に進む。
ステップ1208において、「終了画面」を表示させる(図21(B)(C)参照)。「終了画面」では、上乗せされたゲーム数の合計が「TOTAL+30G」のように表示される。このとき、回転リール40は、逆転パターンB又は終了パターンCに基づき、振動した後で停止(図20(A)の個別作動パターン4,3)している。そして、次のステップ1209に進む。
ステップ1209において、逆転コマンドを入力済みか、つまり逆転コマンドをすでに入力していたか否かが判断される。逆転コマンドを入力済みである場合には、次のステップ1210に進む。
ステップ1210において、前記ステップ1201において決定したスタート時の演出(図21における「AT通常画面」)を表示させる(図21(B)(C)参照)。ここで、本制御例では、逆転コマンドを入力している場合も、非継続コマンドを入力している場合も、どちらの場合も、同一の「AT通常画面」を表示させる。すなわち、図21(B)の「フェイク通常」は、図21(C)の「AT通常画面」と全く同じ画像データである。また、このとき、回転リール40は、逆転コマンドを入力している場合も、非継続コマンドを入力している場合も、見た目上は通常の態様で回転開始している。そして、次のステップ1211に進む。
ステップ1211において、逆転パターンBに基づき回転リール40が停止した時に、「上乗せ表示」が表示される(図21(B)参照)。そして、ステップ1203に戻る。
前記ステップ1209において、逆転コマンドを入力済みでない場合、すなわち、非継続コマンドを入力していた場合、及びフリーズコマンドを入力していない場合には、ステップ1212に進む。
前記ステップ1202において、回転リール40が回転開始した場合、すなわち、特定フリーズが行われない場合にも、ステップ1212に進む。
ステップ1212において、前記ステップ1201において決定したスタート時の演出を表示させる。そして、ゲーム開始時のサブ処理を終了する。
以上のようにして、ベットスイッチ16の操作又は所定時間経過により行われる継続抽選において、通常継続が当選した場合には、回転リール40が逆回転する回胴演出が行われ、上乗せ表示によって上乗せされたゲーム数が告知されるとともに、さらに継続抽選の機会が与えられる。一方、非継続が当選(継続抽選にハズレ)の場合には、通常継続が当選した場合とは異なる態様で回転リール40が作動して、終了画面によって上乗せされたゲーム数が告知され、特定フリーズが終了する。特定フリーズの終了後には、スタートスイッチ30の操作時に決定されていた演出が行われる。そして、逆転継続が当選した場合には、回転リール40の挙動もフリーズ対応演出も途中までは非継続が当選した場合と全く同じに進行するものの、その後回転リール40が停止して上乗せ表示によって上乗せされたゲーム数が告知されるとともに、さらに継続抽選の機会が与えられる。
なお、継続抽選にハズレの場合には上乗せがされないようにしてもよい。このように形成した場合には、初回の継続抽選にハズレの場合には、終了画面に、ハズレであることを告知する残念表示が表示されて、そのまま特定フリーズ及びフリーズ対応演出が終了する。また、初回の継続抽選で逆転継続が当選した場合には、残念表示が表示されて回転リール40が通常の態様の回転を開始し、「AT通常画面」が表示された後に、回転リール40が停止して「上乗せ表示」が行われる。
また、上記した例では、「フェイク通常」は、「AT通常画面」と全く同じ画像データである設定で説明したが、「フェイク通常」に係る画面を、一見すると「AT通常画面」と同様に見えるがよく観察すると僅かに異なる点があるような、「AT通常画面」と酷似したものとしてもよい。このように形成した場合には、図24のフローにおいて、ステップ1209において逆転コマンドを入力している場合には、ステップ1210で「フェイク通常」を表示させ、逆転コマンドを入力していない場合には、ステップ1212で「AT通常画面」を表示させるものとなる。
(まとめ)
第二の実施の形態では、特定フリーズ中の遊技者の操作(ベットスイッチ16の操作)により継続抽選を行い、継続抽選の結果によって、一区切りの特定フリーズが複数回発生し得るように形成してあるので、遊技者が自らの手で、特定フリーズに付随するATゲーム数の上乗せを勝ち取っているように見せることができる。
さらに、継続抽選で逆転継続が当選した場合には、回胴演出の作動パターンを通常の回転時と同様にするとともに、回胴演出の終了後に表示させる予定の演出画面を液晶画面に表示させるようにしてある。これにより、遊技者に、本当に回胴演出が終了したものと思わせることができ、その後の逆転演出(上乗せ表示)が表示されたときのインパクトがより大きくなり、遊技者を驚かせ、遊技の興趣を高めることができる。ここで、逆転継続が当選した場合において、回胴演出の終了後に表示させる予定の演出画面が、例えば白7揃いを可能とする打順及び白7図柄を狙っての停止操作を促すものであった場合、その後に「上乗せ表示」が行われたときには、現在実行中の特定フリーズがまだ継続することに加え、当該ゲームの次ゲームにおいても特定フリーズが発生(特定フリーズが連荘)することが期待できる。このように、擬似一般演出(フェイク通常)を先見せすることによって、当該ゲームの期待度を擬似一般演出から前もって察知できるという効果もある。
なお、回胴演出の実行により遊技者に付与される特典は、ATゲーム数の上乗せに限られない。例えば、次回ATが開始されるまでのゲーム数の短縮や、ATゲーム数の上乗せが高確率で行われる状態への移行権の獲得などとしてもよい。
また、継続抽選の契機となる操作の対象となる操作スイッチはベットスイッチ16に限られず、回胴演出を含む演出が行われる場合に操作可能となる演出専用のスイッチであってもよい。
(第一及び第二の実施の形態の変形例)
上記した第一及び第二の実施の形態では、信号出力制御手段170は、有利状態作動信号として、ボーナス作動信号(CBB作動信号)とAT作動信号を出力するように形成されていたが、AT作動信号として、種類の異なる信号を出力可能としてもよい。具体的には、有利状態作動信号として、サブ状態が通常AT状態であると判定された場合に出力される通常AT作動信号と、サブ状態が特別AT状態であると判定された場合に出力される特別AT作動信号とを設けてもよい。この場合、信号出力制御手段170は、サブ状態が特別AT状態であることを、通常AT信号の出力中に特定の図柄組合せが表示された回数、あるいは役抽選の結果が特定の図柄組合せを表示可能な抽選結果となったときに特定の打順で停止操作された回数によって判定することができる。
例えば、第一の実施の形態おいては、特別AT状態へは、赤7揃いが表示された場合(あるいは特定の打順で停止操作された場合)に移行するとともに、特別AT状態では、赤7揃いを表示可能な抽選結果となったときに特定の打順がナビされるようになっている。そこで、赤7揃いを表示可能な抽選結果となったときに赤7揃いが表示されたこと、又は赤7揃いを表示可能な抽選結果となったときに特定の打順で操作されたことが、2回連続して発生した場合に、特別AT作動信号を出力開始するように形成することができる。
また、第二の実施の形態おいては、特別AT状態では、白7揃いを表示可能な抽選結果となったときに特定の打順がナビされるようになっている。そこで、赤7揃いを表示可能な抽選結果となったときに赤7揃いが表示されたかあるいは特定の打順で操作された後に、白7揃いを表示可能な抽選結果となったときに白7揃いが表示されたかあるいは特定の打順で操作された場合に、特別AT作動信号を出力開始するように形成することができる。
特別AT作動信号を出力する場合は、通常AT作動信号の出力を中断させてもよいし継続させてもよい。そして、特別AT作動信号の出力開始後、所定のゲーム数が消化された場合に、特別AT作動信号の出力を停止する。所定のゲーム数は、特別AT状態の期間に設定されたゲーム数と一致していなくてもよい。通常AT作動信号の出力を中断していた場合には、特別AT作動信号の出力を停止した後、通常AT作動信号の出力を再開する。特別AT状態中はATカウンタがゲーム数をカウントしないとともに、特別AT状態においては高確率でATゲーム数の上乗せがされうるので、特別AT状態の終了後もAT状態が継続している可能性が高いからである。なお、この場合、出力の再開であるので、新規AT状態に移行したとはみなされず、データ表示装置2に表示されるAT状態への移行回数が加算されることはない。
なお、特別AT作動信号の出力中において、「打順ベル」の当選時にベル9を取りこぼすことが所定回数連続した場合には、AT作動信号及び特別AT作動信号の出力を停止する。あるいは、特別AT作動信号の出力を停止して通常AT作動信号の出力の中断を停止に切り替える。
また、上記した第二の実施の形態においては、特別AT作動信号を出力中であることを条件として、「リプレイD」の当選時に特定の打順で停止操作された場合に次ゲームの特定フリーズを決定するようにすることができる。
なお、本発明は、内部抽選状態がほぼ常にボーナス内部中であるような仕様ではない遊技機にも利用可能である。例えば、特定役の当選や特定図柄組合せの表示を契機に、通常状態よりも再遊技の当選確率が高く設定されたリプレイタイム(RT)に移行し、内部抽選状態がRT状態であることを条件としてAT(ART)に移行可能な仕様であってもよい。
(第三の実施の形態)
図25乃至図33は、本発明の第三の実施の形態を示す。なお、第一の実施の形態を示す図のうち、図1乃至図4、図11及び図12は、本実施の形態にも共通しており、第三の実施の形態における符号は、第一の実施の形態の構成と同一の構成については同一の符号を用いている。以下、第一の実施の形態と共通する部分の説明は省略し、第三の実施の形態の特徴点のみ説明する(以下、第四、第五の実施の形態において同じ)。
第三の実施の形態においては、制御装置20の入力側に、図示しない投入センサが接続されている。投入センサは、メダルセレクター4に内蔵された検知センサであって、メダル投入口14から投入されたメダルを検知するものである。そして、本実施の形態においては、メダル投入口14から投入されたメダルは、まず投入センサにより検知され、その後メダルセンサ15により検知されるようになっている。
(役構成)
第三の実施の形態では、図25に示すように、再遊技役として、リプレイ1〜リプレイ6までの6個のリプレイが設けられている。各リプレイには、回転リール40に表示されている全ての図柄のうちのいずれかにより構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、リプレイ1は、「リプレイa・リプレイa・リプレイa」「赤7・白7・リプレイb」などの60個の図柄組合せが対応付けられており、リプレイ3は「ベル・スイカb・赤7」「ベル・スイカb・白7」などの5個の図柄組合せが対応付けられている。 ここで、再遊技役に対応付けられた図柄組合せには、同種の図柄のみから構成される同種図柄組合せと、異種図柄を含んで構成される異種図柄組合せが設けられている。同種図柄組合せは、リプレイ1に対応付けられている「赤7・赤7・赤7」(赤7揃い。図28(A)(B)参照)や、「白7・白7・白7」(白7揃い)や、「リプレイa・リプレイa/リプレイb・リプレイa/リプレイb」(リプレイ揃い)が該当する。これらの同種図柄組合せのうち、リプレイ揃いは、再遊技を表す図柄として設けられたリプレイ図柄(リプレイa、リプレイb)のみから構成される図柄組合せであり、このリプレイ揃いが有効ライン上に表示された場合には、一見して再遊技役が入賞したものと判る(図27(A)参照)。すなわち、リプレイ揃いは、再遊技入賞明示態様である。一方、同種図柄組合せであっても、赤7揃いや白7揃いなどの特殊図柄組合せが有効ライン上に表示された場合には、再遊技役が入賞したようには見えない。このような、赤7揃いや白7揃いなどの、有利状態への移行や特典付与の確定を象徴的に示唆する図柄である特殊図柄のみからなる図柄組合せの表示態様を、特殊役入賞明示態様というものとする。
また、異種図柄組合せは、リプレイ2に対応付けられている「ベル・チェリー・ANY」や、リプレイ5に対応付けられている「リプレイa・黒BAR・チェリー」などが該当する。このような異種図柄組合せが表示された場合には、有効ライン上には一見して再遊技役の入賞図柄に見えないような図柄組合せが揃う(例えばリプレイ2に対応する図柄組合せに含まれる「ベル・チェリー・リプレイa」が有効ライン上に揃った図である図27(B)参照)。なおこの場合、一見して何らかの役が入賞したものと判るような図柄組合せは一切表示されない。すなわち、これらの図柄組合せは再遊技入賞明示態様を表示可能なものではない。さらに、有効ライン上には一見して再遊技役の入賞図柄に見えないような図柄組合せが揃うものの、有効ラインでないライン(無効ライン)に、リプレイ揃いが表示される場合がある。例えば、リプレイ3に対応付けられている「ベル・スイカb・赤7(図柄番号8又は16)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図27(C)に示すように、下段ラインL2(左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の下段に位置する図柄、右リール43の下段に位置する図柄を繋いでできるライン)にリプレイ図柄が揃う下段リプレイ揃いが表示される。また、リプレイ2に対応付けられている「ベル・リプレイa/リプレイb・ベル(ANYに含まれる)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図27(D)に示すように、右上がりラインL3(左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43上段に位置する図柄を繋いでできるライン)にリプレイ図柄が揃うリプレイ斜め揃いが表示される。さらに、無効ライン上に同種図柄組合せを表示可能とする図柄組合せは、リプレイ揃いを表示させるものに限られない。例えば、リプレイ4に対応付けられている「リプレイa・スイカa/スイカb・リプレイa(12番又は20番)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図28(C)に示すように、右上がりラインL3にスイカ図柄が揃うスイカ斜め揃いが表示される。あるいは、リプレイ3に対応付けられている「ベル・スイカb・ベル(5番を除く)」の図柄組合せが有効ライン上に揃うと、図28(D)に示すように、右下がりラインL4(左リール41の上段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43下段に位置する図柄を繋いでできるライン)にスイカ図柄が揃うスイカ斜め揃いが表示される。このような、有効ライン上にその図柄組合せが表示されると同時に無効ライン上に同種図柄組合せが表示される図柄組合せを、同種図柄表示可能図柄組合せというものとする。同種図柄表示可能図柄組合せには、再遊技入賞明示態様を表示可能なものと、表示可能でないものが含まれる。再遊技入賞明示態様でない表示態様のうち、上記したスイカ揃いのような、入賞により遊技媒体が払い出される小役を表す図柄として一般に知られている小役図柄のみから構成される表示態様を、小役入賞明示態様というものとする。
(役抽選及び停止制御)
本実施の形態における再遊技役の当選領域を図26(A)に示す。
このうち、「リプレイD」の当選領域は、リプレイ1の単独当選領域である。一方、当選領域の「リプレイA」〜「リプレイC」、「リプレイE」〜「リプレイH」は所定のリプレイ役の重複当選領域となっている。すなわち、「リプレイE」はリプレイ1とリプレイ2の重複当選領域であり、「リプレイF」はリプレイ1とリプレイ3の重複当選領域であり、「リプレイG」は、リプレイ1〜リプレイ3の重複当選領域である。そして、「リプレイH」は、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ4及びリプレイ5の重複当選領域となっている。
そして、「リプレイD」〜「リプレイH」の5個の再遊技役の当選領域については、どのような打順で停止操作がされたかにより、入賞する再遊技役又は表示される図柄組合せが変化するようになっている。具体的には、リール制御手段100(図3参照)は、役抽選により上記した「打順リプレイ」のいずれかが当選した場合には、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、有効ライン上に停止表示させる再遊技役に対応する図柄組合せが異なるものとなるように停止制御を行う。これらの制御は、ストップスイッチ50の操作順に応じて設けられている停止テーブルを用いて行われる。この具体例を、図26(B)に基づき説明する。
まず、「リプレイD」当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せのうち「リプレイa・リプレイ(a/b)・リプレイ(a/b)」の図柄組合せを有効ライン上に停止させる制御を行う。リプレイa図柄、リプレイb図柄のそれぞれは、中リール42及び右リール43において、最大スベリコマ数の範囲内に配置されていない箇所もあるが、リプレイa図柄、リプレイb図柄をあわせたリプレイ図柄としては最大スベリコマ数の範囲内に配置されているので、「リプレイD」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、有効ラインである中段ラインL1にリプレイ図柄が一直線に並ぶ中段リプレイ揃いが表示される。一方、中停止スイッチ52を最初に停止操作する打順である中第一停止、及び右停止スイッチ53を最初に停止操作する打順である右第一停止で停止操作された場合において、当該停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、白7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、3個のストップスイッチ50の停止操作のタイミングによって、白7揃いを有効ライン上に表示させることができる。なお、当該停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ1に対応付けられたいずれかの図柄組合せ(例えば「リプレイa・白7・リプレイb」など)を有効ライン上に表示させることができる。
また、「リプレイE」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ2に対応付けられた図柄組合せのうちの「ベル・リプレイ(a/b)・ベル(ANYに含まれる)」を有効ライン上に停止させる制御を行う。これにより、リプレイ斜め揃いが必ず表示される(図3参照)。なお、この場合、リプレイ1に対応する中段リプレイ揃いを表示させることもできるが、リプレイ2に対応する図柄組合せを優先することで、出目の種類を多様化させることができる。一方、中第一停止で停止操作され、当該停止操作のタイミングが、リプレイ1に対応する図柄組合せを構成する白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、白7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(赤7揃いを除く)を構成する他のいずれかの図柄、又はリプレイ2に対応する図柄組合せを構成するいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。また、右第一停止で停止操作され当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。この際、全ての回転リール40が停止したときに、赤7図柄が有効ラインのみに揃う停止形である赤7シングル揃い(図28(A)参照)が表示されるように停止させる。停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(白7揃いを除く)を構成する他のいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。
また、「リプレイF」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応する中段リプレイ揃いを有効ライン上に停止させる制御を行う。中第一停止で停止操作された場合は、停止操作のタイミングに基づいて、白7揃いを有効ライン上に揃える制御を行い、停止操作のタイミングが白7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(赤7揃いは除く)を構成する他のいずれかの図柄、又はリプレイ3に対応する図柄組合せを構成するいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。なお、リプレイ3は、停止操作のタイミングによって入賞する場合があるもので、リプレイ3が入賞した場合には、図27(C)に示す下段リプレイ揃いが表示される場合がある。また、右第一停止で停止操作され当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、他の引き込み可能な図柄に優先して、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。この際、全ての回転リール40が停止したときに、赤7図柄が有効ライン上に揃うとともに、無効ラインである右上がりラインL3上にも揃う停止形である赤7ダブル揃い(図28(B)参照)が表示されるように停止させる。停止操作のタイミングで赤7ダブル揃いを有効ライン上に引き込めない場合には、赤7シングル揃いが表示されるように制御し、赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングでない場合には、リプレイ1に対応する図柄組合せ(白7揃いは除く)を構成する他のいずれかの図柄、又はリプレイ3に対応する図柄組合せを構成するいずれかの図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。
また、「リプレイG」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ2又はリプレイ3に対応するいずれかの図柄組合せのうち小役入賞明示態様の図柄組合せであるスイカ斜め揃いが優先的に表示される設定となっている。具体的には、左リール41では、ベル図柄を有効ライン上に引き込んで停止させ、中リール42では他の図柄に優先してスイカ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。そして、右リール43は、スイカ図柄が右下がりラインL4に揃うような停止位置で停止させる。中リールで42でスイカ図柄を引き込めない場合や右リール43でスイカ図柄を下段に位置させる図柄(0番、10番、13番、18番のベル図柄)を引き込めない場合には、リプレイ2又はリプレイ3に対応するいずれかの図柄組合せのうち異種図柄組合せが表示されるように停止させる。一方、中第一停止又は右第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応付けられたリプレイ揃いを有効ライン上に揃える制御を行う。すなわち、「リプレイG」の当選時に左第一停止で停止操作された場合はスイカ斜め揃い又は異種図柄組合せが表示され、左第一停止以外の打順で停止操作された場合には、必ずリプレイ揃いが表示されるように設定されている。
また、「リプレイH」の当選時に、左第一停止で停止操作された場合には、リプレイ1に対応する中段リプレイ揃いを有効ライン上に停止させる制御を行う。ここで、図26(A)に示すように、遊技状態が通常状態である場合には、再遊技役は「リプレイH」しか当選しないようになっているので、これにより、通常状態に左第一停止で停止操作される場合においては、1/7.3の確率で中段リプレイ揃いを表示させることができるものとなる。一方、中第一停止又は右第一停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングによって、リプレイ1、リプレイ2、リプレイ4又はリプレイ5のうちのいずれかの図柄組合せのうち異種図柄組合せが表示されるように停止制御を行う。
なお、上記した「左第一停止で停止操作された場合」は、ストップスイッチ50を「左、中、右」の順で操作する、いわゆる「順押し」がされた場合としてもよい。また、上記した「右第一停止で停止操作された場合」は、ストップスイッチ50を「右、中、左」の順で操作する、いわゆる「逆押し」がされた場合としてもよい。
さて、「打順リプレイ」以外の再遊技役の当選領域のうち、リプレイ2〜4の重複当選領域である「リプレイA」、リプレイ1、リプレイ5及びリプレイ6の重複当選領域である「リプレイB」、及びリプレイ1及びリプレイ5の重複当選領域である「リプレイC」は、ストップスイッチ50の操作タイミングに応じて(操作順は問わず)、所定の図柄組合せを表示可能となっている。具体的には、「リプレイA」の当選時に、所定の操作タイミングで停止操作すると、図28(C)に示すように、リプレイ4に対応付けられた図柄組合せのうちの「リプレイa・スイカ(a/b)・リプレイ(a/b)(12番又は20番)」が表示されるとともに、スイカ図柄が右上がりラインL3に表示される。「リプレイA」の当選時には、演出状態に関する抽選(後述するAT抽選)が行われるようなっている。
また、「リプレイB」の当選時に、所定の操作タイミングで停止操作すると、例えば図28(E)に示すように、リプレイ1に対応付けられた図柄組合せのうちの「白7・白7・赤7」が表示され得る。あるいは、図28(F)に示すように、リプレイ5に対応付けられた「リプレイa(14番)・黒BAR・チェリー」が有効ラインに上揃うことにより、黒BAR図柄が右上がりラインL3上に表示される場合がある。これらの特殊図柄組合せは、「リプレイB」の当選時以外には表示されないように設定されており、このような特殊図柄組合せが表示された場合には、演出状態において、赤7揃いが表示されることによりもたらされる有利状態(後述する特別AT状態)への移行が確定したことを示唆するもの(リーチ目)となっている。かかる特殊図柄組合せの態様は、上記したものに限られず、例えば「赤7・赤7・白7」のような表示態様であってもよい。
また、「リプレイC」の当選時には、所定の操作タイミングで停止操作がされると、リプレイ1に対応付けられた白7揃いが表示される。左第一停止で停止操作して白7揃いが表示可能となるのは、「リプレイC」が当選した場合に限られる。停止操作のタイミングで白7揃いを表示できない場合には、リプレイ1に対応付けられた他のいずれかの図柄組合せが表示される。白7揃いが表示された場合には、演出状態が特定の有利状態(後述する上乗せ高確率状態)に移行するようになっている。
なお、「リプレイA」「リプレイB」「リプレイC」の各当選確率は、極めて低く設定されている。「リプレイE」「リプレイG」「リプレイH」の各当選確率は、「リプレイD」「リプレイF」の各当選確率に比べて高くなるように設定されており、「リプレイE」「リプレイG」「リプレイH」は比較的頻繁に当選するようになっている。
(回胴演出制御手段110)
第三の実施の形態における回胴演出制御手段110は、後述するフリーズ制御手段150の制御に基づく停止後フリーズが実行される場合に、フリーズタイマーが所定時間のタイムカウントを行っている間、メダル投入又はベットスイッチ16の操作を契機として、所定図柄を有効ライン上に揃える回胴演出を実行可能となっている。
具体的には、回胴演出制御手段110は、フリーズ制御手段150がリプレイ揃い回胴演出を伴う停止後フリーズの実行を決定した場合には、フリーズ中のメダル投入(投入センサのON検知)又はベットスイッチ16の操作検知を契機に、リプレイ図柄を有効ライン上に揃える回胴演出(リプレイ揃い回胴演出)を開始させる。なお、回胴演出によって有効ライン上に揃える図柄を、対象図柄というものとする。
回胴演出制御手段110は、回胴演出の開始を決定した後、各回転リール40について所定の記憶部に記憶されている前回のゲームの停止図柄の情報をもとに、各回転リール40の中段ラインLに位置している図柄から、最も近くにある対象図柄までの回転ステップ数(回転リール40を所定角度回転させるための発信パルス数)を、回転リール40ごとに割り出して決定する。例えば、最も近い対象図柄が正回転方向(図柄表示窓の上側から下側に図柄が移動する方向)に位置している場合には、逆転で何ステップ、最も近い対象図柄が逆転方向に位置している場合には、正転で何ステップ、というように決定する。リール制御手段100は、回胴演出制御手段110により決定されたステップ数分だけ駆動信号を出力して、当該ステップ数分だけステッピングモータMを駆動させるとともに、その後駆動信号の出力を停止する。その結果、各回転リール40が所定コマ数分だけ回転して停止し、3個の回転リール40の停止図柄によって中段ラインL1上に対象図柄の並び、すなわちリプレイ揃いが表示される。
例えば、「リプレイA」が当選したゲームにおいて、図28(C)のような停止形で回転リール40が停止した場合に、左リール41と右リール43は回転させずに、中リール42を1コマ分逆回転させて中リール42の下段に位置しているリプレイ図柄を中段ラインL1上に移動させる。また、「リプレイG」が当選したゲームにおいて、図28(D)のような停止形で回転リール40が停止した場合には、左リール41及び中リール42を1コマ分逆回転させて左リール41及び中リール42の下段に位置しているリプレイ図柄を中段ラインL1上に移動させ、右リール43を1コマ分正回転させて右リール43の上段に位置しているリプレイ図柄を中段ラインL1上に移動させる。
なお、回転リール40を回転開始させるタイミングは、全リール一斉であってもよいし、3個の回転リール40が左、中、右の順に回転開始するものであってもよい。前者の場合は、所定コマ数分の回転を終えた回転リール40から順に停止していくものとなり、後者の場合には、左リール41が最初に回転開始して停止した後、次に中リール42が回転開始するようにしてもよい。
また、上記例では、回転リール40を回転させる回転角度をあらかじめ決定する手法を採用したが、回胴演出の開始後、全ての回転リール40を回転させてから、インデックスセンサ60Aの検知に基づき各回転リール40の図柄の現在位置を特定する図柄位置判定を行い、対象図柄を中段ラインL1で停止させることができるタイミングで自動停止信号(ストップスイッチ50の操作信号によらずステッピングモータMの駆動を停止させるための信号)を出力して、各回転リール40を停止させるようにしてもよい。あるいは、全ての回転リール40を回転させてから図柄位置判定を行い、各回転リール40の回転速度を調整して、回転リール40の回転中に所定図柄を揃え、その後対象図柄の並びが中段ラインL1に停止するように全回転リール40を停止させるようにしてもよい。ただし、回胴演出の時間を無駄に長引かせないように、最も近い位置にある対象図柄を引き込んで停止させる制御を行うのが好ましい。
そして、回胴演出制御手段110は、3個の回転リール40の停止図柄によって中段ラインL上に対象図柄の並びが表示された場合には、回胴演出の終了を決定する。回胴演出の終了を決定すると、フリーズ制御手段150はフリーズを終了させるようになっている。
(フリーズ制御手段150)
第三の実施の形態におけるフリーズ制御手段150は、第一の実施の形態と同様に、フリーズタイマーを備えるとともに、フリーズ決定手段を備えている。そして、本実施の形態においては、フリーズ決定手段は、遊技結果に応じて、回転リール40の回転停止後に行われる停止後フリーズの実行を決定するようになっている。具体的には、再遊技役の入賞時において小役入賞明示態様(図28(C)(D)に示すようなスイカ斜め揃い)が表示されたことを契機として、リプレイ揃い回胴演出を伴う停止後フリーズの実行を決定する。
停止後フリーズの実行が決定された場合には、フリーズタイマーがタイムカウントを開始すると同時に、遊技操作無効手段160は、フリーズ中は再遊技の作動を停止する処理を行う。すなわち、フリーズ中は、再遊技の作動に基づく自動ベット処理(ベットスイッチ16又はメダル投入によらずベット表示部18にベット表示をさせる処理)を留保する。そして、フリーズタイマーがタイムカウントを終了した場合には、再遊技の作動の停止を解除(自動ベット処理の留保を解除)する。これにより、ベット表示部18にベット表示がされ、自動的にベットされた状態となる。
一方、フリーズタイマーがタイムカウント中に、前記回胴演出制御手段110が回胴演出の終了を決定した場合には、フリーズタイマーはただちにタイムカウントを終了する。これにより、遊技操作無効手段160が自動ベット処理の留保を解除し、ベット表示部18にベット表示がされる。ここで、フリーズ時間があまりにも短いと、遊技者がベット操作を行わないうちにフリーズが終了してしまい、回胴演出が発生せず意味がないので、フリーズ時間は、例えば通常のウエイト時間を超える時間とするなど、ある程度の時間を確保するのが好ましい。なお、フリーズ中にメダルが投入された場合には、メダルキャンセル装置4Aが作動するため、投入されたメダルは下皿3Bに払い戻される。
(演出状態の移行)
第三の実施の形態における演出状態は、図29に示すように、AT状態として、通常AT状態と、特別AT状態と、上乗せ高確率状態が設けられている。通常AT状態は、通常のATが行われる演出状態であり、特別AT状態は、上乗せ高確率状態を保証するための所定期間の演出状態である。上乗せ高確率状態は、ATゲーム数の上乗せが高確率で行われる所定期間の演出状態である。
通常AT状態においては、1セット40ゲームが保証されており、後述する上乗せ抽選で当選した場合にはさらに所定回数のゲームが上乗せされる。そして、設定された回数のセット数及びゲームが終了すると、通常AT状態は終了してサブ通常状態に移行する。なお、設定された回数のセット数及びゲームが終了した場合でも、後述する引き戻し抽選に当選した場合には、通常AT状態に戻る。通常AT中においては、「打順ベル」の当選時に、ベル9を入賞させるための正解の打順が報知されるベルナビが行われる。また、「リプレイG」の当選時には、リプレイ揃いを表示させるための中第一停止又は右第一停止が報知(ナビ)される。これにより、前述したように、リプレイ揃いの表示回数が増え、あたかも、リプレイ当選確率が高い状態に移行したかのように見えるものとなる。
また、通常AT中において、例えばチェリー役などの特定当選役の当選時に行われる特別AT状態への移行抽選に当選した場合、又は、通常AT中において、特定の再遊技役の当選領域(「リプレイB」)が当選した場合には、特別AT状態への移行が確定する。特別AT状態への移行が確定している場合に、赤7揃いを表示可能な抽選結果となったとき(「リプレイE」又は「リプレイF」が当選した場合)には、赤7揃いを表示可能とする打順(右第一停止)がナビされるとともに、赤7図柄を狙って停止操作をするように促す表示(例えば赤7図柄の表示)が行われる。この赤7ナビに従って赤7揃いが有効ライン上に表示された場合には、特別AT状態に移行する。赤7揃いが有効ライン上に表示されない場合については、無為条件で特別AT状態に移行する設定としてもよいし、ナビに従って停止操作されていた場合には特別AT状態に移行するものの、ナビに従わなかった場合には特別AT状態に移行可能な状態を維持するようにしてもよい。あるいは、ナビに従って停止操作されていても赤7揃いが表示されない場合には特別AT状態に移行せず、特別AT状態に移行可能な状態を維持するようにしてもよい。なお、ナビが行われていない場合(特別AT状態への移行が確定していない場合)には、赤7図柄を揃えても、特別AT状態へは移行しない。
特別AT状態は、上乗せ高確率状態への移行を保証するための特殊区間であり、あらかじめ設定されたゲーム数(30ゲーム)の消化で終了する。特別AT状態中(以下特別AT中と省略)においては、通常AT中と同様に、ベルナビが行われるとともに、白7揃いを表示可能な抽選結果となったとき(「リプレイD」〜「リプレイF」が当選した場合)には、白7揃いを表示可能とする打順(中第一停止又は右第一停止)がナビされるとともに、白7図柄を狙って停止操作をするように促す表示(例えば白7図柄の表示)が行われる。この白7ナビに従って白7揃いが表示された回数が記憶される。特別AT状態が終了した場合には、上乗せ高確率状態に移行する。なお、赤7シングル揃いによって特別AT状態に移行した場合と、赤7ダブル揃いによって特別AT状態に移行した場合とで、特別AT状態の設定ゲーム数が異なる(例えば赤7シングル揃いだと30ゲーム、赤7ダブル揃いだと40ゲーム)ようにしてもよい。
上乗せ高確率状態は、ゲームごとに必ず所定ゲーム数(例えば10〜30ゲーム)のATゲーム数が加算される所定ゲーム数の期間である。上乗せされるゲーム数は、ゲームごとに行われる上乗せ抽選により決定される。ここで、上乗せ高確率状態の期間は、特別AT中に表示された白7揃いの回数により変化する。例えば、特別AT中に白7揃いを表示させることができなかった場合には、上乗せ高確率状態のゲーム数が最低保障ゲーム数(例えば3ゲーム)に設定され、白7揃いを表示させることができた場合には、表示された回数に応じて上乗せ高確率状態のゲーム数が加算される。さらに、特別AT中でない場合であっても、通常AT中に「リプレイC」が当選した場合には、所定の確率で、白7図柄を狙って停止操作するように促す報知が行われる。この場合にも、上乗せ高確率状態へ移行し、最低保証ゲーム数が設定される。なお、「リプレイC」の当選時には、ナビの発生時に白7揃いを表示できない場合でも、上乗せ高確率状態に移行する。また、ナビが行われていない場合に白7図柄を揃えても、上乗せ高確率状態へは移行しない。また、特別AT中は、ATゲーム数の減算は行われない。上乗せ高確率状態の終了時には、画像表示部67に、獲得した上乗せゲーム数の合計が表示される。上乗せ高確率状態の終了後は、通常AT状態に移行する。
前記サブ通常状態、通常AT状態、特別AT状態、上乗せ高確率状態の各状態中にボーナスが入賞した場合(CBBの当選時、又はCBB内部中で抽選結果がハズレとなった時にCBBに対応付けられた図柄組合せを表示させた場合)には、演出状態がボーナス状態に移行する。ボーナス状態は、遊技状態のボーナス作動中が終了(所定枚数を超える払い出しの終了)することにより終了する。ボーナス入賞時にATのゲーム数が残っている場合にはそれは保持されたまま、ボーナス状態の終了後にサブ通常状態に移行する。なお、ボーナス終了時に、次回のAT状態移行までのゲーム数短縮抽選を行ってもよい。
(スロットマシン10の作動)
次に、第三の実施の形態におけるメイン制御装置21の制御に基づく遊技制御処理の概略を、図30のフローに基づき説明する。
まず、図30に示すステップ2000において、ベット判定処理が行われる。ベット判定処理の詳細は後述する。ステップ2001からステップ2007までの流れは、第一の実施の形態を示す図10のステップ101からステップ107までの流れと同様であるので説明を省略する。
ステップ2007で遊技結果判定処理を行った後、ステップ2008において、フリーズ実行判定処理が行われる。そして、1回のゲームを終了する。なお、本実施の形態においては、遊技結果判定処理において、再遊技役の入賞の有無が判定され、再遊技の作動の処理はフリーズ実行判定処理のなかで行われる。
次に、前記ステップ2008のフリーズ実行判定処理について、図31のフローに基づき説明する。
まず、図31のステップ2100において、遊技結果判定処理の結果、スイカ揃いが表示されて再遊技役が入賞したか否かが判断される。スイカ揃いが表示されていない場合には、ステップ2104に進み、自動ベット処理が行われ、フリーズ実行判定処理を終了する。一方、スイカ揃いが表示されている場合には、次のステップ2101に進み、停止後フリーズの開始が決定され、次のステップ2102において、フリーズタイマーがスタート(タイムカウントを開始=作動開始)する。そして、ステップ2103において、自動ベット処理の留保が行われる。すなわち、再遊技の作動に基づく自動ベット処理(ベット表示部18の自動的な表示変更)をさせないための処理が行われる。そして、フリーズ実行判定処理を終了する。
続いて、図30におけるステップ2000のベット判定処理について、図32のフローに基づき説明する。
まず、図11のステップ2200において、フリーズタイマーが作動中か否か、すなわち、停止後フリーズの実行中であるか否かが判断される。フリーズタイマーが作動中でない場合には、次のステップ2201においてベットがされたか否か、すなわち、投入センサがONとなったか(メダル投入口14からメダルが投入されたか)否か、あるいは、ベットスイッチ16がONとなったか否か、もしくは自動ベット処理が行われているか否かが判断される。そして、ベットがされた場合には、ステップ2206に進む。一方、フリーズタイマーが作動中である場合には、ステップ2202に進む。
ステップ2202において、フリーズタイマーがタイムアップしたか、すなわちフリーズ時間の経過によってフリーズが終了したか否かが判断される。フリーズタイマーがタイムアップしていない場合には、次のステップ2203に進む。
ステップ2203において、ベット操作がされたか否かが判断される。ベット操作がされない場合にはステップ2202に戻り、ベット操作がされた場合には、次のステップ2204に進む。
ステップ2204において、リプレイ図柄を揃える回胴演出処理が行われる。そして、この回胴演出処理が終了した場合には、次のステップ2205に進む。
ステップ2205において、フリーズタイマーがリセットされ、自動ベット処理の留保が解除される。そして、次のステップ2206に進む。
ステップ2206において、ベット表示部18に所定のベット表示が行われ、スタートスイッチ30の操作が有効化される。すなわち、ベット操作に基づき、若しくは留保が解除された自動ベット処理によって、ベット表示部18にベット済みの表示がなされ、スタートスイッチ30の操作信号によりゲームを開始可能な状態とされる。そして、ベット判定処理を終了する。
以上のようにして、所定の再遊技役の入賞に伴いスイカ揃いが表示された場合には、ベット操作を契機にリプレイ揃いが表示される回胴演出が発生し、その後自動ベット処理が行われて次ゲームが開始可能となる。
ちなみに、フリーズ中にスタートスイッチ30が操作された場合には、自動ベット処理が留保されている状態なので、当該操作は無効である。この場合には回胴演出は行われない。フリーズ終了後(タイムアップ後)にスタートスイッチ30が操作された場合には、当該操作は有効な操作として扱われる。
なお、フリーズ中に、ベット操作のみならず、スタートスイッチ30やストップスイッチや50や精算スイッチ17などの所定のスイッチが操作された場合でも、回胴演出が行われるように形成してもよい。
また、フリーズ中にメダルが投入された場合には、メダルの投入を許可する(メダルキャンセル装置4Aを非作動状態にする)ようにしてもよい。この場合には、投入したメダルはクレジットにまわされる。すなわち、クレジット表示部19の表示が50未満である場合には、検知に基づく枚数分のクレジットが加算され、クレジット表示部19の表示が50となった場合には超過分のメダルがキャンセルされる。このように形成した場合には、例えば毎ゲームメダルを投入してゲームを行っている遊技者にとっては、投入されたメダルが下皿3Bに返却されないので煩わしさが軽減される。
図30のステップ2003における回転リール回転開始処理について、図33のフローに基づき説明する。
まず、ステップ2300において、ウエイトが経過したか否かが判断され、ウエイトが経過した場合には、次のステップ2301において、前ゲームの回転リール40の停止後にリプレイ図柄を揃える回胴演出を実行したか否かが判断される。この判断は、例えば、回胴演出の終了時に、回胴演出実行済みフラグがセットされるようにしておき、回胴演出実行済みフラグの有無により判断する。回胴演出実行済みフラグは、例えば回転リール40の回転開始とともにリセットされる。回胴演出を実行していない場合にはステップ2303に進み、回胴演出を実行している場合には、ステップ2302に進む。
ステップ2302において、再配置処理が行われる。再配置処理については、第一の実施の形態と同様であり、回胴演出によって有効ライン上に揃ったリプレイ図柄がランダムに再配置される。そして、ステップステップ2304に進む。
ステップ2303から2305までの流れは、第一の実施の形態を示す図14のステップ504から506までの流れと同様であるので、説明を省略する。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態においては、再遊技役の入賞時に再遊技役に対応する小役入賞明示態様の図柄組合せが表示された場合場合には、回転リール40の回転停止後、所定時間のフリーズを行い、フリーズ中にベット操作がされた場合には、リプレイ図柄を揃える回胴演出が行われる。これにより、例えば小役が入賞したと勘違いしてメダル投入口14からメダルを投入したがキャンセルされた場合に、リプレイ揃いが表示されることにより、遊技結果が再遊技役の入賞であったと判るので、遊技者を納得させることができる。
なお、上記した実施の形態では、メダルを投入した場合も、ベットスイッチ16を操作した場合も、回胴演出が行われるようにしてあったが、図34に示すように、停止後フリーズ中にベットスイッチ16が操作された場合には回胴演出なしにフリーズを終了させて自動ベット処理の留保を解除し(ステップ3403からステップ3406への流れ)、メダル投入口14からメダルが投入された場合(投入スイッチがONとなった場合)にはリプレイ図柄を揃える回胴演出を行わせる(ステップ3404、ステップ3405)ようにしてもよい。このように形成した場合には、メダル投入口14からメダルを投入すること(手投入)によらずゲームを行っている遊技者に対しては、リプレイなのに小役が入賞しているように見せることができる。
また、上記した実施の形態では、フリーズ中のベット操作を契機として回胴演出が行われるようにしてあったが、回転リール40が全て停止し、小役入賞明示態様の図柄組合せが表示されたと判定されたことを契機として、フリーズと共に回胴演出を開始するように形成してもよい。この場合も、リプレイ揃いが表示されたことをもってフリーズを解除するようにすれば、メダルを投入してしまう前に再遊技であることが判明するので、無駄な投入操作をしなくて済む。
(第四の実施の形態)
第四の実施の形態は、上記した第三の実施の形態における、停止後フリーズ中の回胴演出において揃える対象図柄を、特殊役入賞明示態様を構成する図柄としたものである。
第四の実施の形態においては、「リプレイE」又は「リプレイF」の当選時に、ナビに従い右第一停止で停止操作がされた場合には、停止操作により赤7揃いを有効ライン上に表示できなくても、特別AT状態に移行するように設定されている。また、「リプレイC」の当選時に、白7図柄を狙って停止操作することを促すナビが発生した場合には、停止操作により白7揃いを有効ライン上に表示できなくても、上乗せ高確率状態に移行するように設定されている。
また、フリーズ制御手段150は、特定の再遊技役が入賞したゲームにおいて特定の打順で停止操作され、停止操作により表示された図柄組合せが特殊役入賞明示態様でない場合に、AT作動信号が出力中であることを条件として、当選に係る再遊技役と打順に応じて、赤7揃い又は白7揃い回胴演出を伴う停止後フリーズの実行を決定する。そして、回胴演出制御手段110は、フリーズ制御手段150の決定に基づき、赤7図柄を有効ライン上に揃える赤7揃い回胴演出、又は白7図柄を有効ライン上に揃える白7揃い回胴演出を開始させるようになっている。なお、AT作動信号が出力中であることを条件に停止後フリーズ及び回胴演出を実行可能としたのは、通常時の変則押しによって回胴演出が行われるのを避けるためである。
ここで、対象図柄を有効ライン上に揃える手法は、第三の実施の形態と同様であるが、「リプレイF」の当選時において、赤7ダブル揃いも赤7シングル揃いも表示されなかった場合の赤7揃い回胴演出は、以下の通りである。赤7シングル揃いが表示されて特別AT状態に移行した場合と、赤7ダブル揃いが表示されて特別AT状態に移行した場合とで、特別AT中の有利度や上乗せ高確率状態での有利度が異なる設定となっている場合には、「リプレイF」の当選時に行われる回胴演出では、赤7シングル揃いを表示させるものとする。一方、表示された図柄組合せの如何にかかわらず、「リプレイE」の当選に基づき特別AT状態に移行した場合と、「リプレイF」の当選に基づき特別AT状態に移行した場合とで、特別AT中の有利度や上乗せ高確率状態での有利度が異なる設定となっている場合には、「リプレイF」の当選時に行われる回胴演出では、赤7ダブル揃いを表示させるようにしてもよい。
図35は、第四の実施の形態におけるフリーズ実行判定処理を示す。
まず、ステップ3000において、特定の再遊技役、具体的には、「リプレイC」「リプレイE」「リプレイF」のいずれかが入賞したか否かが判断され、特定の再遊技役が入賞した場合には、次のステップ3001において、特定の打順で停止操作されていたか否かが判断される。特定の打順とは、「リプレイC」の場合は全ての打順であり、「リプレイE」「リプレイF」の場合は右第一停止である。特定の打順で停止操作されていた場合には、次のステップ3002に進む。
ステップ3002において、打順に応じた特殊役入賞明示態様が表示されているか否かが判断される。打順に応じた特殊役入賞明示態様とは、「リプレイC」の場合は白7揃いであり、「リプレイE」「リプレイF」の場合は赤7揃いである。打順に応じた特殊役入賞明示態様が表示されていない場合には、次のステップ3003に進む。
ステップ3003において、AT作動信号がONとなっているか否かが判断され、AT作動信号がONとなっている場合には、次のステップ3004に進む。
ステップ3004において、フリーズ制御手段150が特殊役入賞明示態様を構成する特定図柄(赤7図柄又は白7図柄)を揃える回胴演出を伴う停止後フリーズの実行を決定し、これに伴い、自動ベット処理が留保される。そして、次のステップ3005に進む。
ステップ3005において、回胴演出制御手段110により、特殊役入賞明示態様を構成する特定図柄を揃える回胴演出が行われる。すなわち、「リプレイC」の当選時に白7揃いが表示されなかった場合には白7図柄を有効ライン上に揃え、「リプレイE」「リプレイF」の当選時に右第一停止で停止操作されたが赤7揃いが表示されなかった場合には赤7図柄を有効ライン上に揃える回胴演出が行われる。そして、次のステップ3006に進む。
前記ステップ3000において特定の再遊技役が入賞していない場合、ステップ3001において特定の打順で停止操作されていない場合、ステップ3002において特殊役入賞明示態様が表示されている場合、及びステップ3003において、AT作動信号がONとなっていない場合には、ステップ3006に進む。
ステップ3006において、特殊役入賞明示態様が表示されたことを契機にフリーズ制御手段150がフリーズの終了を決定し、これに伴い、自動ベット処理の留保が解除され、自動ベット処理によるベット表示が行われる。そして、フリーズ実行判定処理を終了する。
なお、本実施の形態では、回転リール40の回転停止後、フリーズの実行が決定された場合にはただちに回胴演出が行われ、回胴演出の終了(特殊役入賞明示態様の表示)と同時にフリーズを終了させるようにしているので、フリーズタイマーを作動させる必要はない。
(まとめ)
以上のように、第四の実施の形態は、特別AT状態へ移行する場合や、サブ通常状態から直接上乗せ高確率状態に移行する場合などの、遊技状況が特別な状況となるときに、赤7揃いや白7揃いなどの特殊役入賞明示態様が表示可能となっており、かかる特殊役入賞明示態様が表示されなくても、遊技状況の変化が担保されている場合において、特殊役入賞明示態様が表示されなかった場合に、特殊役入賞明示態様を表示する回胴演出を行うようにしてある。このように形成することにより、目押しの技量が低い遊技者に対しても、特殊役入賞明示態様が表示されたことに基づいて特別AT状態等の有利状態が開始されるという流れを担保することができ、出目に関係なく有利状態が開始されてしまう興醒め感を払拭することができる。
(第四の実施の形態の変形例)
上記した実施の形態では、特定役の当選時に特定の打順で停止操作されたが特殊役入賞明示態様が表示されなかった場合に、ベット(自動ベット)がされる前にフリーズを発生させ、特殊役入賞明示態様を表示する回胴演出を行うようにしてあったが、特殊役入賞明示態様を表示する回胴演出は、自動ベットがされた後に行われるようにしてもよい。すなわち、自動ベット処理が行われることを契機として、スタートスイッチ30の操作を無効とするスタートフリーズを発生させ、このスタートフリーズ中に特殊役入賞明示態様を表示する回胴演出を行わせるようにしてもよい。この場合も、回胴演出によって特殊役入賞明示態様が表示されたことを契機にフリーズを終了させ、その後スタートスイッチ30の操作を受け付ける。
あるいは、特殊役入賞明示態様を表示する回胴演出を、スタートスイッチ30の操作を契機に行うようにしてもよい。この場合には、第一の実施の形態と同様に、フリーズ制御手段150はゲーム終了時に次ゲームフリーズ実行の決定(フリーズ決定フラグON)を行い、次ゲームのスタートスイッチ30の操作時にフリーズ決定フラグがONとなっている場合に、スタートスイッチ30の操作に基づく回転リール40の回転開始を留保する回転開始フリーズを発生させる。そして、回胴演出制御手段110は、回転開始フリーズ中に、特殊役入賞明示態様を表示する回胴演出を実行させる。回胴演出の終了を契機にフリーズが終了した場合には、再度スタートスイッチ30を操作しなくても回転リール40が回転開始する。
以上のように形成した場合でも、遊技者は、特別AT状態等の有利状態が開始される前に、特殊役入賞明示態様の表示を見ることができ、特殊役入賞明示態様が表示されたことに基づいて特別AT状態等の有利状態が開始されたという実感を持つことができる。なお、サブ制御装置22においては、特殊役入賞明示態様が表示されないまま特別AT状態への移行を決定した場合には、フリーズの発生前に特別AT状態への移行を報知する演出を行わせず、フリーズ対応演出として、特別AT状態への移行を報知する演出を行わせるようにすると、より効果的である。
(第五の実施の形態)
第五の実施の形態におけるスロットマシン10は、ボーナス役として、入賞により、レギュラービッグボーナスゲーム(RBBゲーム)が行われるレギュラービッグボーナス(RBB)を備えている。RBBには、例えば赤7揃いが対応付けられている。RBBゲームは、小役の当選確率を高くすることにより小役を入賞しやすくしたレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)が連続して行われる遊技期間であり、所定枚数のメダルの払い出しにより終了する。
また、メイン状態として、通常状態よりも再遊技の当選確率が高く設定されたリプレイタイム(RT)状態を有している。RT状態へは、通常状態中に特定の再遊技役(移行契機役)の当選を契機に移行し、RT状態中(以下RT中と省略)に、特定の再遊技役(転落契機役)の入賞又は特定の図柄組合せ(「打順ベル」を取りこぼしたときに出現するブランク)の表示を契機に、通常状態に移行する。また、通常状態、RT状態においてRBBが当選した場合にはボーナス内部中に移行し、RBBが終了した場合には通常状態に戻るようになっている。
なお、第五の実施の形態における回転リール40の図柄配列や役構成や役抽選テーブルについては図示しないが、上記したメイン状態の移行を可能とするような態様で形成されているものとする。
サブ状態としては、AT状態として、ART(アシストリプレイタイム)状態と、ART準備状態が設けられている。ART状態とは、サブ状態がAT状態であり、メイン状態がRT状態である場合のサブ状態である。ART準備状態とは、サブ状態がAT状態であり、メイン状態が通常状態である場合のサブ状態である。
第五の実施の形態では、サブ通常状態において、特定役(チェリー役など)の当選時に行われるART移行抽選に当選すると、サブ状態がART準備状態に移行する。ART準備状態中(以下準備中と省略)においては、メイン状態をRT状態に移行させるためのナビ(移行ナビ)が行われる。すなわち、移行契機役を含む再遊技役の当選領域の当選時に、移行契機役を入賞させるためのストップスイッチ50の打順がナビされる。ここで、移行契機役には、例えば白7揃いを含む複数の図柄組合せが対応付けられており、ナビに従って停止操作がされた場合には、白7揃いを表示させることができる。白7揃いを表示できなくても、移行契機役に対応付けられたいずれかの図柄組合せが有効ライン上に引き込まれて、移行契機役が必ず入賞する。そして、ナビに従って停止操作がされた結果、移行契機役が入賞した場合には、白7揃いを表示させることができなくても、メイン状態はRT状態に移行し、サブ状態はART状態に移行する。
ART状態に移行すると、ATカウンタがゲーム数のカウントを開始する。ART状態中(以下ART中と省略)においては、ベルナビが行われるとともに、メイン状態を通常状態に移行させないためのナビ(転落回避ナビ)が行われる。すなわち、転落契機役を含む再遊技役の当選領域の当選時に、転落契機役を入賞させないためのストップスイッチ50の打順がナビされる。ART状態は、所定のゲーム数消化(ATカウンタのゲーム数が0)により終了し、ART状態が終了した場合には、サブ通常状態に戻る。サブ通常状態では、ベルナビや転落回避ナビが行われないので、メイン状態はやがて通常状態に戻る。なお、ART中にメイン状態が通常状態に移行(転落)した場合には、ATカウンタはリセットされ、ART状態は終了してサブ通常状態に戻る。
サブ通常状態又はART準備状態又はART状態においてRBBが入賞した場合には、サブ状態はボーナス状態に移行し、RBBが終了した場合にはサブ通常状態に戻る。ただし、ART中にRBBが入賞した場合には、ATカウンタはカウント値を保持したままボーナス状態に移行し、RBBが終了した場合にはART準備状態に戻る。
以上のような構成を有する第五の実施の形態に係るスロットマシン10においては、フリーズ制御手段150は、移行契機役が入賞したゲームにおいて特定の打順で停止操作され、停止操作により表示された図柄組合せが特殊役入賞明示態様(白7揃い)でない場合に、回胴演出を伴う停止後フリーズの実行を決定する。そして、回胴演出制御手段110は、フリーズ制御手段150の決定に基づき、白7図柄を有効ライン上に揃える白7揃い回胴演出を開始させるようになっている。白7揃い回胴演出は、上記した第四の実施の形態と同様に、停止後フリーズの実行が決定されたことを契機に行われ、回胴演出によって白7揃いが有効ライン上に表示されることを契機にフリーズが終了するようになっている。
本実施の形態においても、第四の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第六の実施の形態)
特殊役入賞明示態様を表示する回胴演出は、特別AT状態やART状態などの、サブ制御装置22の制御に基づく制御状態の移行が確定した場合に行われるものに限られない。すなわち、第五の実施の形態におけるRBBのような、役抽選の結果に基づき発生する有利遊技状態への移行可能性を報知する演出として位置づけてもよいものである。
具体的には、フリーズ制御手段150は、ボーナス役が当選したゲームにおいて、ボーナス役に対応付けられた図柄組合せを構成するボーナス図柄(特殊図柄)を有効ライン上に揃えられなかった場合に、停止後フリーズの実行を決定する。これに基づき、遊技操作無効手段160はベット操作を無効にする。そして、回胴演出制御手段110は、フリーズ中にベット操作が行われたことを契機として、ボーナス図柄を有効ライン上に揃える回胴演出を実行する。このように形成した場合には、回胴演出によって、ボーナス内部中であることを告知できる。
この場合において、フリーズ中に、メダル投入口14からメダルが投入(投入センサがON)された場合にはボーナス図柄を有効ライン上に揃える回胴演出を実行するが、ベットスイッチ16が操作された場合には、回胴演出を実行せず、直ちにフリーズを終了させるようにすることができる。この場合、フリーズ中のベットスイッチ16の操作は無効であるので、スタートスイッチ30の操作を有効にするためにはもう1回ベットスイッチ16を操作する必要がある。このように形成した場合には、手投入の場合には回胴演出によってボーナス内部中であることを明確に告知でき、ベットスイッチ16の操作の場合には、ベットスイッチ16を操作したがベット表示がされないことにより、ボーナス内部中を示唆することができるものとなる。
あるいは、フリーズ制御手段150は、ボーナス役が当選したゲームでボーナス図柄を有効ライン上に揃えられなかった場合において、次ゲームでベットスイッチ16が操作された場合にはフリーズの実行を決定せず、メダル投入口14からメダルが投入(メダルセンサ15がON)された場合に、スタートフリーズの実行を決定する。これに基づき、遊技操作無効手段160はスタートスイッチ30の操作を無効とする。そして、回胴演出制御手段110は、スタートフリーズが開始されたことを契機に、ボーナス図柄を有効ライン上に揃える回胴演出を実行するようにしてもよい。スタートフリーズは回胴演出によってボーナス図柄が有効ライン上に揃ったことを契機に終了し、その後スタートスイッチ30の操作が受け付けられる。このように形成した場合には、手投入の場合には回胴演出によってボーナス内部中であることを明確に告知でき、ベットスイッチ16の操作の場合にはボーナス内部中の告知を行わないものとなる。
いずれの場合も、遊技者のベット操作の仕方によって、受けられる報知の態様又は有無を選択可能となる。
(第三乃至第六の実施の形態の変形例)
対象図柄を有効ライン上に揃える回胴演出は、回転リール40が停止したときに対象図柄が揃うようにすることに限られない。例えば、有効ライン上に位置させた対象図柄がその位置で振動状態となるように回転リール40を作動させたり、回転リール40の回転中に対象図柄を揃え、揃えた状態の対象図柄の並びが図柄表示窓13をゆっくりと通過するように回転リール40を超低速回転させるようなものであってもよい。要は、遊技者が、対象図柄の並びを視認できる態様であれば、回転リール40の作動態様はどのようなものであってもよい。
(第七の実施の形態)
第七の実施の形態は、上記した第三の実施の形態における、停止後フリーズ中の回胴演出を行わない仕様である。
そして、第七の実施の形態においては、フリーズ制御手段150は、再遊技役の入賞時において、再遊技役に対応付けられた図柄組合せのうちの異種図柄組合せのみが表示されたことを契機に、回転リール40の回転停止後に行われる停止後フリーズの実行を決定するようになっている。具体的には、図27(B)や、図28(A)〜(F)に示すような、再遊技役が入賞したように見えない図柄組合せが表示された場合に、停止後フリーズの実行を決定する。また、フリーズ制御手段140は、再遊技役の入賞時に異種図柄組合せのみが表示された場合には、遊技状態の如何に関わらず、必ず停止後フリーズの実行を決定する。
停止後フリーズの実行が決定された場合には、フリーズタイマーがタイムカウントを開始すると同時に、自動ベット処理が留保される。一方、フリーズタイマーがタイムカウント中に、ベット操作がされた場合には、フリーズタイマーはただちにタイムカウントを終了する。すなわち、投入センサがONとなった信号又はベットスイッチ16の操作信号を受信したことを契機に、タイムカウントを中止(リセット)する。これにより、自動ベット処理の留保が解除され、ベット表示部18にベット表示がされる。またこのとき、再遊技の作動中でない場合にメダルを投入した場合やベットスイッチ16を操作した時と同様のベット操作音が出力される。この場合、実際は、ベットスイッチ16の操作に基づきフリーズが終了することで、留保されていたベット表示がされものであるにもかかわらず、ベット操作に基づいてベット表示がされたように見える。つまり、再遊技の作動中であっても、通常のゲーム開始時に行うのと同様の操作によってベットがされたように見える。
なお、フリーズ中にメダルが投入された場合には、メダルの投入を許可する(メダルキャンセル装置4Aを非作動状態にする)ようにしてもよい。この場合には、投入したメダルはクレジットにまわされる。すなわち、クレジット表示部19の表示が50未満である場合には、検知に基づく枚数分のクレジットが加算され、クレジット表示部19の表示が50となった場合には超過分のメダルがキャンセルされる。このように形成した場合には、例えば毎ゲームメダルを投入してゲームを行っている遊技者にとっては、投入されたメダルが下皿3Bに返却されないので煩わしさが軽減される。なお、メダル投入によってフリーズが解除された場合において、投入されたメダルがクレジットされ、ベット表示部18にベット表示がされているときに精算スイッチ17が操作された場合には、ベットはキャンセルされずに、投入によりクレジットされたメダルが下皿3Bに払い戻されるようにしてもよい。
このようなフリーズを行うことより、異種図柄組合せが表示されて再遊技役が入賞した場合は、あたかも、抽選結果がハズレのゲームであったかのように見せることができる。ここで、本実施の形態におけるスロットマシン10は、ボーナス内部中においては、再遊技役の当選確率が通常状態よりも高くなるように形成されているとともに、遊技状態はほとんどボーナス内部中に滞在しているという特殊な状況下にあるため、ゲーム中に再遊技役が頻繁に当選し入賞するものとなっている。このため、ベットスイッチ16を操作しても無反応である場合が頻発し、しかも、見た目上再遊技が入賞したように見えない図柄組合せが揃ったときに、ベット操作によらずベット表示が行われると、遊技者は違和感を感じてしまう。しかし、上記したように、異種図柄組合せのみが表示されて再遊技役が入賞した場合に、ベット操作により解除されるフリーズを行うことにより、かかる違和感を取り除くことができる。
さらに、演出状態がAT状態である場合には、特定の再遊技役の当選時に、同種図柄組合せを表示可能とするストップスイッチ50の操作順(「リプレイG」当選時の中又は右第一停止。図26(B)参照)が報知されるようになっている。報知に従い、同種図柄組合せを表示させることにより、見た目上、再遊技が入賞したように見えるゲームの回数が増え、再遊技役の当選確率は変化していないにもかかわらず、再遊技役が高確率で当選するいわゆるRT(リプレイタイム)に移行したかのように見せることができるものとなる。そこで、ボーナス内部中の役抽選テーブルにおいては、通常推奨されている操作(左第一停止)によって必ずリプレイ揃いが出現可能となる再遊技役の当選領域(「リプレイD」〜「リプレイF」及び「リプレイH」)の当選確率が、通常状態における再遊技役の当選確率である1/7.3と近くなるように設定しておくと効果的である。
また、停止後フリーズは、再遊技役が入賞したように見えない特殊図柄組合せである白7揃いや赤7揃い、スイカ斜め揃い(図28(C)(D)参照)が表示された場合や、図28(E)(F)に示すような、稀少当選領域の当選時のみ表示され得る特殊図柄組合せが表示された場合にも実行される。このように形成することより、例えば白7揃いや赤7揃いの表示時は、ボーナスが入賞したかのように見せることができ、リーチ目が表示された場合には、ボーナスが内部中であるかのように見せることができる。また、スイカ斜め揃いの表示時には、あたかもスイカ役が入賞したかのように見せることができる。
第六の実施の形態によれば、再遊技役の入賞時にリプレイ揃いが表示されなかった(異種図柄組合せのみが表示された)ゲームでは、ベット操作に基づいてベット表示がされるように見え、表示された異種図柄組合せは抽選結果がハズレであることに基づくものと遊技者に思わせることができる。これにより、頻繁に再遊技が作動してベット操作が頻繁に無効となることによる遊技者の違和感を払拭することがきる。また、再遊技役の入賞時に特殊図柄組合せ(リーチ目や7揃いやスイカ揃い)が表示されたゲームでは、メイン制御にもとづくボーナスが当選又は入賞したり小役が入賞したかのように見せることができる。
また、所定の再遊技当選領域について、ストップスイッチ50の操作態様に応じて、同種図柄組合せが表示される場合と、異種図柄組合せのみが表示される場合があるように設定するとともに、特定の状態(AT状態)でない通常のゲームでは、異種図柄組合せのみが表示されるストップスイッチ50の操作態様(左第一停止、又は順押し)でゲームを行うよう推奨し、特定の遊技状態に移行した場合には、同種図柄組合せを表示可能とするストップスイッチ50の操作態様(右第一停止、又は逆押し)を報知するようにした。これにより、特定の遊技状態に移行した場合は、同種図柄組合せの表示を伴って再遊技役が入賞する場合が増え、再遊技役の当選確率は変化していないにもかかわらず、あたかも、遊技状態が変化(RT状態に移行)したかのように見せることができる。このような見せ方をすることより、ゲームが単調にならず、遊技性を増すことができる。
さらに、上記に加え、停止後フリーズの実行中にメダル投入口14からメダルが投入された場合に、これを受け付けるように形成することにより、ベットスイッチ16を用いずに手投入でゲームを行っている遊技者に対して、投入したメダルが返却される煩わしさを感じさせないようにすることができる。
なお、停止後フリーズに基づく自動ベット処理の留保は、有効ライン上に異種図柄組合せが表示された場合に限り、行うようにしてもよい。例えば、図27(C)(D)や図28(C)(F)のような、無効ライン上に同種図柄組合せが揃う表示態様の場合には、自動ベット処理が留保されない(ただちに自動ベットが行われる)ようにしてもよい。これらの図柄の出現頻度は、異種図柄組合せのみが出現する頻度に比べると少ないからである。このように形成した場合には、停止後フリーズの有無を決定する際の停止図柄の判定処理において、同種図柄表示可能図柄組合せの判定が必要なくなるので、処理を簡略化することができる。
また、本実施の形態では、有効ラインは、当選役に対応付けられた図柄組合せが一直線に揃う中段ラインのみであったが、例えば、有効ラインとして、左リール41の上段に位置する図柄、中リール42の中段に位置する図柄、右リール43の上段に位置する図柄を繋いでできるV字ラインや、左リール41の下段に位置する図柄、中リール42の中段位置する図柄、右リール43の下段に位置する図柄を繋いでできる山形ラインを設けてもよい。このような場合には、リプレイ図柄のみが有効ライン上に停止した場合はもちろんのこと、無効ライン上にリプレイ揃いが一直線上に表示される同種図柄表示可能図柄組合せが有効ライン上に停止したときにも、同種図柄組合せが表示されたものとして、停止後フリーズを行わないようにしてもよい。
(第七の実施の形態の変形例)
ところで、上記したような、ほぼ常にボーナス内部中状態を維持し再遊技役の当選確率が通常状態よりも高い状態となっている仕様の遊技機において、再遊技役の入賞時に表示された図柄組合せとは無関係に、再遊技の作動中であってもメダルの投入を受け付けるように形成してもよい。すなわち、リプレイ揃いが表示されて自動ベット処理が行われた場合であっても、メダルキャンセル装置4Aが非作動状態(投入メダルをキャンセルしない状態)となるようにしておき、メダルが投入された場合には、メダルセンサ15Bの検知に基づき、クレジット表示部19の表示を加算させるものである。このように形成すれば、クレジットが満杯となった場合を除き、再遊技の作動中に投入したメダルがキャンセルされることがない。
前記したように、常に再遊技役の当選確率が高い設定では、特に、手投入でゲームを行う遊技者にとって煩わしさや違和感が大きいものとなる。例えば、ベットスイッチ16でベットを行う場合には、再遊技の作動中はベットスイッチ16を操作しても反応がない(ベット操作音がしない)というだけで、ゲーム進行のためのスイッチ操作自体が阻害されることはないのに対し、再遊技の作動中にメダルを投入した場合には、投入したメダルがキャンセルされて下皿3Bに返却されるので、これを拾い上げるという予定外の操作が要求される場合があるからである。その点、上記したように形成することにより、再遊技が頻繁に発生する場合であっても、通常のゲームと同じようなリズムでゲームを進めることが可能となる。そして、再遊技役に対応付けられた図柄組合せがリプレイ揃いのみであっても、また、停止後フリーズを行わない場合であっても、このような効果を得ることができるものである。
また、停止後フリーズを行わない場合において、再遊技の作動中にメダルの投入を許可するだけでなく、精算スイッチ17の操作を受け受け、ベットやクレジットを精算可能としてもよい。例えば、再遊技の作動中に精算スイッチ17が操作された場合にはクレジットが精算され、再遊技の作動中であってクレジットが0のときに精算スイッチ17が操作された場合には、ベットが精算されるように形成することができる。
なお、再遊技の作動中にメダルの投入を許可することは、上記した実施の形態のように、ほぼ常にボーナス内部中状態を維持し再遊技役の当選確率が通常状態よりも高い状態となっている仕様でない場合にも適用可能である。例えば、RT状態において再遊技の当選確率が高くなることより、ゲーム開始時に投入したメダルが投入する度にキャンセルされるといった煩わしさを解消できる。また、メイン状態がRT状態であることを条件としてAT(ART)に移行可能な仕様である場合に、内部的にはメイン状態がRTに移行しているものの、出目によりそれを知らせたくない場合(例えばペナルティ状態でARTの発動が遅延されている場合など)には、サブ側でリプレイ揃いが表示され得る打順を報知しないことにより、メイン状態がRTに移行していないように見せかけることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形および改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態及び変形例に記載されている事項を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
1 スロットマシン 2 データ表示装置
11 筺体 13 図柄表示窓
14 メダル投入口 16 ベットスイッチ
20 制御装置
21 メイン制御装置 22 サブ制御装置
30 スタートスイッチ 40 回転リール
50 ストップスイッチ 60 リールユニット
70 投入制御手段 80 役抽選手段
90 当選フラグ設定手段 100 リール制御手段
110 回胴演出制御手段 130 遊技結果判定手段
150 フリーズ制御手段 170 信号出力制御手段
220 AT制御手段

Claims (1)

  1. 回転リールと、スタートスイッチと、ストップスイッチとを備え、
    遊技媒体をベットすることにより1ゲームが開始可能となり、役抽選の結果に基づいて前記ストップスイッチの操作による前記回転リールの停止を制御し、全ての回転リールが停止したときに役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に入賞する遊技機において、
    役として、入賞により、自動ベット処理が行われて次ゲームを遊技媒体の投入なしで行うことができる再遊技役があり、
    ゲームの進行を停止状態にするフリーズを制御するフリーズ制御手段と、
    前記回転リールを用いた回胴演出を実行可能な回胴演出制御手段とを備え、
    前記再遊技役に対応付けられた図柄組合せは、当該再遊技役の入賞時に、再遊技を表す図柄であるリプレイ図柄のみから構成される図柄組合せが所定のライン上に揃う再遊技入賞明示態様で表示される場合と、入賞により遊技媒体が払い出される小役を表す図柄である小役図柄のみから構成される図柄組合せが所定のライン上に揃う小役入賞明示態様で表示される場合とがあるように形成されており、
    前記フリーズ制御手段は、前記再遊技役が、前記小役入賞明示態様で入賞したことを契機に、遊技の進行を停止状態にする一定時間のフリーズを実行し、
    前記回胴演出制御手段は、前記フリーズの実行中において、前記リプレイ図柄を前記再遊技入賞明示態様で表示させる回胴演出を実行可能に形成されていることを特徴とする遊技機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017086810A (ja) * 2015-11-17 2017-05-25 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 遊技機
JP2017108950A (ja) * 2015-12-17 2017-06-22 京楽産業.株式会社 遊技機

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