JP2015037066A - リチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、不織布基材に塗工層を形成してなるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置において、厚みが薄いリチウムイオン二次電池用セパレータを高い生産性で製造することができる製造装置を提供することにある。【解決手段】不織布基材に塗工層を形成してなるリチウムイオン二次電池用セパレータを製造するためのリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置において、不織布基材が、(1)略鉛直方向に走行する不織布基材に塗工液を付与するように構成されてなるグラビアロールであり、当該グラビアロールとパスラインとの距離が−2.0〜1.0mmである塗工液付与機構、(2)搬送ロール、(3)塗工面への動圧付与機構、(4)内部で不織布基材が略水平方向に走行する乾燥機構、をこの順で通過するように構成されてなる。【選択図】図1
Description
本発明は、リチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置に関する。
リチウムイオン二次電池(以下、「電池」と略記することがある)は、高いエネルギー密度を有することから、電気自動車、電気貯蔵システム等に用いる蓄電デバイスとして注目されている。しかし、リチウムイオン二次電池には、内部に可燃性の電解液や負極を用いることから、内部短絡等が引き金となって発火する等の危険性がある。とりわけ、リチウムイオン二次電池用セパレータ(以下、「セパレータ」と略記することがある)の小さな穿孔から始まり、「短絡」−「短絡電流による発熱」−「セパレータの収縮による穿孔の拡大」−「短絡電流の増大」のサイクルを繰り返して急激に短絡電流が増大する事象(熱暴走)は、特に危険な事象として知られている。
セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなる多孔質フィルムが広く用いられている。しかし、これら多孔質フィルムからなるセパレータは高温下で収縮しやすく、熱暴走防止という観点から好ましいとは言えない。高温下での収縮を抑制するために、多孔質フィルムの表面に耐熱性粒子を主体とする塗工層を設けたセパレータが提案されているが、熱収縮を好ましい水準まで抑制できるには至っていない。
高温下での収縮が少ないセパレータとして、耐熱性の良好な不織布基材に耐熱性粒子を含む層を形成してなるセパレータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなセパレータは、不織布基材に耐熱性粒子を含む塗工液を付与後、乾燥させることによって連続的に製造される。一般的に、不織布基材の目の開きは、セパレータとして用いるには大きすぎ、電池として実用上問題のある水準の自己放電が生じてしまう。自己放電の少ない電池を製造するためには、一定以上の塗工量の耐熱性粒子を付与することで、十分に目の詰まったセパレータとする必要がある。
同一塗工量の塗工層が設けられたセパレータで比較すると、塗工層が独立した層として不織布基材の表面に存在している場合には、セパレータの厚みは、不織布基材の厚みと塗工層の厚みを足したものとなり、厚みの薄いセパレータにはならない。一方、塗工液が不織布基材に浸透し、塗工液と不織布基材が混然一体となった塗工層が形成された場合には、得られたセパレータの厚みは、不織布基材の厚みに近いものとなり、薄いセパレータが得られる。セパレータの占める体積は、電力貯蔵に寄与するものではないため、薄いセパレータの方が、電池のエネルギー密度を高くすることができて好ましい。
塗工液と不織布基材が混然一体となった塗工層を形成させるための方法として、不織布基材の両面から塗工液を付与する製造方法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。しかし、このような製造方法を用いた場合、不織布基材の走行速度が速くなると、不織布基材内部のポアに存在する空気が十分に除去(塗工液により置換)されず、残存した気泡に起因するボイドが発生し、耐熱性粒子の存在しない微小空間が形成されやすい。このようなボイドが形成された場合、自己放電が抑制された良好なセパレータを得ることができない。そのため、不織布基材の両面から塗工液を付与する製造方法を用いる場合には、ボイドの形成を避けるために、不織布基材の走行速度を相当に低くせざるを得ず、高い生産性は得られない。具体例として、特許文献1の実施例における走行速度は1.9m/minであり、特許文献2の実施例における走行速度は2m/minであり、どちらもかなりの低速で塗工している。
本発明の課題は、不織布基材に塗工層を形成してなるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置において、厚みが薄いリチウムイオン二次電池用セパレータを高い生産性で製造することができる製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意研究し、不織布基材に塗工層を形成してなるリチウムイオン二次電池用セパレータを製造するためのリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置において、不織布基材が、(1)略鉛直方向に走行する不織布基材に塗工液を付与するように構成されてなるグラビアロールであり、当該グラビアロールとパスラインとの距離が−2.0〜1.0mmである塗工液付与機構、(2)搬送ロール、(3)塗工面への動圧付与機構、(4)内部で不織布基材が略水平方向に走行する乾燥機構、をこの順で通過するように構成されてなることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置を見出した。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置により、厚みが薄いリチウムイオン二次電池用セパレータを高い生産性で製造することができる。
本発明は、不織布基材に塗工層を形成してなるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置(以下、「製造装置」と略記することがある)であり、塗工層を形成するための塗工液を不織布基材に付与してセパレータを製造するのに用いる製造装置である。塗工層には、耐熱性粒子が含まれることが好ましい。本発明の製造装置は、不織布基材が、(1)略鉛直方向に走行する不織布基材に塗工液を付与するように構成されてなるグラビアロールであり、当該グラビアロールとパスラインとの距離が−2.0〜1.0mmである塗工液付与機構、(2)搬送ロール、(3)塗工面への動圧付与機構、(4)内部で不織布基材が略水平方向に走行する乾燥機構、をこの順で通過するように構成されてなることを特徴とする。
本発明の製造装置について、その一例を示した図1を用いて詳説する。なお図1は、本発明の製造装置の一例を示すものに過ぎず、本発明の製造装置は図1の構成に限定されない。
ロール状に巻回された不織布基材Wは、巻き出し機構Mから送り出され、搬送ロールR1、R2、R3を通過した後、略鉛直方向に走行しながらグラビアロールGからなる塗工液付与機構にて塗工液を付与される。その後、搬送ロールR4、R5で進行方向を変えた後に、塗工液を付与された側の面が動圧付与機構Pに接触する。その後、略水平方向に走行しながら乾燥機構Dにて塗工液中の媒体が乾燥除去され、搬送ロールR6を通過する。
不織布基材Wは、略鉛直方向に走行しながら塗工液を付与される。塗工液を付与される際の走行方向が略鉛直方向であることによって、不織布基材Wが安定して走行するため、均一な塗工面を得ることができる。塗工液を付与される際の走行方向が略鉛直方向でない場合には、不織布基材Wが上下方向の微振動を起こしやすく、塗工面に不均一性が生じやすい。
図2は、図1の塗工液付与機構の周辺を拡大した概略図である。パスラインL1は、搬送ロールR3とR4の双方に外接する直線であって、不織布基材Wに外力が加わらない場合には、不織布基材WはパスラインL1に沿って走行する。本発明において、グラビアロールGの表面とパスラインL1との距離Cは、グラビアロールGの中心軸を通り、パスラインL1に直交する直線L2と、グラビアロールGに外接し、L2と直交する直線L3との距離である。また、距離L4は、搬送ロールR3の回転軸と、搬送ロールR4の回転軸を通る直線である。L4、L3、L1の順に配列している場合(グラビアロールGが不織布基材Wに押し込まれている場合)には、距離Cは負の値で表し、L4、L1、L3の順に配列している場合(グラビアロールGが不織布基材Wから離れている場合)には、距離Cは正の値で表す。距離Cが正であっても、概ね1.0mm程度までの短い距離である場合には、塗工液の表面張力により不織布基材WはグラビアロールGに吸着されるので、塗工液はグラビアロールGの表面から不織布基材Wの表面に転写される。
本発明において、距離Cは、−2.0〜1.0mmである。距離Cをこの範囲にすることで、塗工液の大部分が、不織布基材Wの表面に独立した層を形成し、不織布基材Wの内部に浸透する塗工液の量を十分に少なくすることができる。距離Cが−2.0mm未満である場合、すなわちグラビアロールGが不織布基材Wに強く押し込まれている場合には、塗工液が不織布基材Wに深く浸透し、反対面から滲み出し、搬送ロールR4、R5に塗工液が付着して、製造装置の安定した運転が不可能になる。距離Cが1.0mmを超える場合には、不織布基材WとグラビアロールGの接触が不安定になり、不織布基材Wに塗工液の付与されない部分が生じやすくなる。
搬送ロールR4、R5で進行方向を変えた不織布基材Wの表面に独立した層を形成している塗工液は、動圧付与機構Pによって不織布基材Wの内部に押し込まれる。これによって、塗工液と不織布基材Wが混然一体となった塗工層が形成され、薄いリチウムイオン二次電池用セパレータを製造することができる。一方、動圧付与機構Pを使用しない場合には、塗工液が不織布基材Wの表面に独立した層を形成したまま乾燥機構Dによって乾燥されてしまい、薄いリチウムイオン二次電池用セパレータを製造することができない。本発明に用いる動圧付与機構Pとしては、不織布の表面に押し込まれる断面が円形、半円形等の機構を用いることができる。
また、本発明では、搬送ロールR3からR6に至る経路において、塗工液付与機構の前後における不織布基材Wの略鉛直方向への走行距離HLが短いため、搬送ロールR6においても、不織布基材Wおよび塗工液の重量に起因する過大な張力が生じることがなく、搬送ロールR6の前後において不織布基材Wに皺が発生しにくい特徴を有する。さらに、搬送ロールR4またはR5を駆動することによって、不織布基材にかかる張力をさらに低下させることも可能である。本発明では、乾燥機構の長さDLは不織布基材Wの略鉛直方向への走行距離HLには関係がなく、乾燥機構の長さDLを長くして塗工液の媒体除去に必要な乾燥能力を向上させることも容易であり、高速で生産性の高い製造装置とすることができる。乾燥機構Dの内部で不織布基材Wを安定して走行させるために、乾燥機構Dは、不織布基材Wの両面から気流を当てることで、不織布基材Wを非接触で浮上させる、所謂フローティングドライヤであることが好ましい。
一方、図3は、本発明外の製造装置である。ロール状に巻回された不織布基材Wは、巻き出し機構Mから送り出され、搬送ロールR1、R2、R3を通過した後、略鉛直方向に走行しながらグラビアロールGからなる塗工液付与機構にて塗工液を付与される。図3で示される本発明外の製造装置の場合、グラビアロールGを不織布基材Wに強く押し当てることにより、塗工液と不織布基材が混然一体となった塗工層が形成される。この場合、乾燥機構Dを通過する前の不織布基材Wは、両面が塗工液で濡れているため、搬送ロールR3から、乾燥機構Dの後の搬送ロールR6に至るまでの経路上に他の搬送ロールを設けることが困難である。このような状態で不織布基材Wを安定に乾燥させるためには、乾燥機構D内において不織布基材Wを略鉛直方向に搬送しなければならない。しかしながら、この場合、乾燥機構の長さDLが長くなるに従い、塗工液付与機構の前後における不織布基材Wの略鉛直方向への走行距離HLも長くなるため、搬送ロールR6において、不織布基材Wおよび塗工液の重量に起因する強い張力が生じて、搬送ロールR6の前後において不織布基材Wに皺が発生してしまう。したがって、図3のような構成を採る場合には、乾燥機構の長さDLに制約が生じ、乾燥能力も制約されてしまうため、高速で生産性の高い製造装置とすることができない。本発明者の検討によれば、不織布基材として坪量10g/m2、厚み18μmの湿式抄造不織布を用いた場合、不織布基材Wの略鉛直方向への走行距離HLは、最大2m程度に制約され、したがって乾燥機構の長さDLも、最大2m程度に制約される。
本発明に用いられる不織布基材は、直径が3.5μm以下の繊維を50質量%以上含むことが好ましい。これによって、面内の塗工量分布が不均一になることをより確実に防止することができる。また、不織布基材の厚みは、好ましくは10μm以上であり、より好ましくは15μm以上である。これによって、面内の塗工量分布が不均一になることをより確実に防止することができる。一方、不織布基材の厚みが厚すぎる場合は、セパレータの厚みが厚くなりすぎることから、不織布基材の厚みは好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下である。本発明において、不織布基材は、セパレータに必要な耐熱性を有し、かつ電池内における電気化学的作用に対し安定な繊維からなることが好ましく、かかる観点からは、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル繊維からなることが好ましい。
本発明において、塗工層を形成するための塗工液は、耐熱性粒子を含有することが好ましい。耐熱性粒子としては、不定形シリカ等の珪素酸化物、αアルミナ、γアルミナ、ベーマイト等のアルミナ水和物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等のマグネシウム化合物、フッ化カルシウム、炭酸カルシウム等のカルシウム化合物、ダイアスポア、ギプサイト等のアルミニウム酸化物およびその水和物、アルミナ−シリカ複合酸化物、チタン酸バリウム等の耐熱性無機粒子;架橋ポリスチレン、架橋メタクリル酸メチル等の耐熱性有機粒子を用いることができる。また、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル系ポリマー等のバインダー、各種の界面活性剤、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキサイド等の液性調整剤等の各種添加剤を加えた塗工液を用いることができる。塗工液の媒体としては、水を用いても良いし、有機溶媒を用いても良いし、水と有機溶媒の混合媒体を用いても良い。媒体として水を用いた塗工液を用いる場合には、本発明の課題であるボイドが発生しやすいことから、媒体として有機溶媒を用いた塗工液を用いる場合よりも、本発明の効果がより顕著に発現される。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1
[不織布基材]
繊度0.1dtex、カット長3mmの延伸結晶化ポリエチレンテレフタレートステープル70質量部および繊度0.2dtex、カット長3mmの非延伸ポリエチレンテレフタレートステープル30質量部からなり、表面温度200℃の熱カレンダーにより繊維間を融着させつつ、厚み調整を行った、坪量10g/m2、厚み18μmの湿式抄造不織布を不織布基材として用いた。
[不織布基材]
繊度0.1dtex、カット長3mmの延伸結晶化ポリエチレンテレフタレートステープル70質量部および繊度0.2dtex、カット長3mmの非延伸ポリエチレンテレフタレートステープル30質量部からなり、表面温度200℃の熱カレンダーにより繊維間を融着させつつ、厚み調整を行った、坪量10g/m2、厚み18μmの湿式抄造不織布を不織布基材として用いた。
[塗工液]
固形分の質量構成比が、アルミナ水和物(ベーマイト):アクリル系ポリマーのラテックス:マレイン酸−アクリル酸共重合体のナトリウム塩:1質量%水溶液の粘度が7000mPa・secであるカルボキシメチルセルロース=40.0:2.0:0.4:0.2である、固形分濃度40質量%の塗工液を調製した。
固形分の質量構成比が、アルミナ水和物(ベーマイト):アクリル系ポリマーのラテックス:マレイン酸−アクリル酸共重合体のナトリウム塩:1質量%水溶液の粘度が7000mPa・secであるカルボキシメチルセルロース=40.0:2.0:0.4:0.2である、固形分濃度40質量%の塗工液を調製した。
[セパレータの製造]
図1の構成を有する本発明の製造装置(乾燥機構D:フローティングドライヤ、長さDL:6m、距離C:0.0mm)を用いて、幅300mmの前記不織布基材Wを50m/minの速度で走行させ、不織布基材に付着した塗工液の乾燥後の塗工量が15g/m2になるように前記塗工液を塗工した。
図1の構成を有する本発明の製造装置(乾燥機構D:フローティングドライヤ、長さDL:6m、距離C:0.0mm)を用いて、幅300mmの前記不織布基材Wを50m/minの速度で走行させ、不織布基材に付着した塗工液の乾燥後の塗工量が15g/m2になるように前記塗工液を塗工した。
比較例1
動圧付与機構Pを取り外した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを得た。
動圧付与機構Pを取り外した以外は、実施例1と同様にしてセパレータを得た。
[厚みの測定]
最小表示0.001mmの外側マイクロメータ(ミツトヨ製、商品名:MDC−25SB型)を用い、5箇所を測定した値のうち最大、最小のものを除く3点の平均値(μm以下四捨五入)をセパレータの厚みとした。その結果、実施例1で得られたセパレータの厚みは19μm、比較例1で得られたセパレータの厚みは27μmであった。
最小表示0.001mmの外側マイクロメータ(ミツトヨ製、商品名:MDC−25SB型)を用い、5箇所を測定した値のうち最大、最小のものを除く3点の平均値(μm以下四捨五入)をセパレータの厚みとした。その結果、実施例1で得られたセパレータの厚みは19μm、比較例1で得られたセパレータの厚みは27μmであった。
本発明により、50m/minという高速で、厚み18μmの基材を用いて、厚み19μmという、薄いリチウムイオン二次電池用セパレータを製造することができた。これに対し、動圧付与装置を用いない比較例1では、同じ基材を用いても、厚み27μmという厚いセパレータを製造することしかできなかった。
比較例2
図3に示される本発明外の塗工装置に関する説明で前記した通り、塗工液付与後の不織布基材Wを略鉛直方向に走行させる技術を用いた場合、乾燥機構の長さDLが最長2m程度に制限されるため、その乾燥能力は本実施例1(乾燥機構の長さDLが5m)と比較して、著しく低いものとなる。したがって、図3に示される本発明外の塗工装置では、不織布基材を50m/minのような高速で走行させることはできない。
図3に示される本発明外の塗工装置に関する説明で前記した通り、塗工液付与後の不織布基材Wを略鉛直方向に走行させる技術を用いた場合、乾燥機構の長さDLが最長2m程度に制限されるため、その乾燥能力は本実施例1(乾燥機構の長さDLが5m)と比較して、著しく低いものとなる。したがって、図3に示される本発明外の塗工装置では、不織布基材を50m/minのような高速で走行させることはできない。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法はリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法として好適に使用できる。
C グラビアロールGの表面とパスラインL1との距離
D 乾燥機構
DL 乾燥機構の長さ
G グラビアロール
HL 塗工液付与機構の前後における不織布基材Wの略鉛直方向への走行距離
L1 パスライン
L2 グラビアロールGの中心軸を通り、パスラインL1に直交する直線
L3 グラビアロールGに外接し、L2と直交する直線
L4 搬送ロールR3の回転軸と、搬送ロールR4の回転軸を通る直線
M 巻き出し機構
P 動圧付与機構
R1〜R6 搬送ロール
W 不織布基材
D 乾燥機構
DL 乾燥機構の長さ
G グラビアロール
HL 塗工液付与機構の前後における不織布基材Wの略鉛直方向への走行距離
L1 パスライン
L2 グラビアロールGの中心軸を通り、パスラインL1に直交する直線
L3 グラビアロールGに外接し、L2と直交する直線
L4 搬送ロールR3の回転軸と、搬送ロールR4の回転軸を通る直線
M 巻き出し機構
P 動圧付与機構
R1〜R6 搬送ロール
W 不織布基材
Claims (1)
- 不織布基材に塗工層を形成してなるリチウムイオン二次電池用セパレータを製造するためのリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置において、不織布基材が、(1)略鉛直方向に走行する不織布基材に塗工液を付与するように構成されてなるグラビアロールであり、当該グラビアロールとパスラインとの距離が−2.0〜1.0mmである塗工液付与機構、(2)搬送ロール、(3)塗工面への動圧付与機構、(4)内部で不織布基材が略水平方向に走行する乾燥機構、をこの順で通過するように構成されてなることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013169088A JP2015037066A (ja) | 2013-08-16 | 2013-08-16 | リチウムイオン二次電池用セパレータの製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016219100A (ja) * | 2015-05-14 | 2016-12-22 | 株式会社日本製鋼所 | リチウムイオン電池用セパレータへの耐熱材料塗工用グラビア塗工機 |
JP2017117783A (ja) * | 2015-12-22 | 2017-06-29 | 住友化学株式会社 | 電池用セパレータの製造方法及び電池用セパレータ製造装置 |
-
2013
- 2013-08-16 JP JP2013169088A patent/JP2015037066A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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