JP2017174707A - リチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、塗工液の塗工量分布が均一で電池特性が良好なセパレータを、基材が薄い場合でも、シワなく安定的に生産することができるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法を提供することにある。【解決手段】不織布の両面に塗工液を付与後に垂直搬送して塗工層を形成してなるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法において、塗工装置と乾燥機の間で不織布の両耳に搬送方向と逆に回転させたガイドロールを当てることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池(以下、「電池」と略記することがある)は、高いエネルギー密度を有することから、携帯機、電気自動車、電気貯蔵システム等に用いる蓄電デバイスとして注目されている。しかし、リチウムイオン二次電池には、内部に可燃性の電解液や負極を用いることから、内部短絡等が引き金となって発火する等の危険性がある。とりわけ、リチウムイオン二次電池用セパレータ(以下、「セパレータ」と略記することがある)の小さな穿孔から始まり、「短絡」−「短絡電流による発熱」−「セパレータの収縮による穿孔の拡大」−「短絡電流の増大」のサイクルを繰り返して急激に短絡電流が増大する事象は「熱暴走」と呼ばれていて、特に危険な事象として知られている。
セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンからなる多孔質フィルムが広く用いられている。しかし、これら多孔質フィルムからなるセパレータは高温下で収縮しやすく、熱暴走を防止することは難しい。高温下での収縮を抑制するために、多孔質フィルムの表面に耐熱性粒子を含む塗工層を設けてなるセパレータが提案されているが、セパレータの熱収縮を高水準で抑制できるには至っていない。
熱暴走を抑制するために、耐熱性の良好な不織布を基材とし、耐熱性粒子を含む塗工層を設けてなるセパレータが提案されている。このセパレータは、基材となる不織布に、耐熱性粒子を含む塗工液を付与した後、乾燥させることによって製造される。しかし、不織布は低密度の基材であるため、塗工層が付着しない部分が生じやすく、電池特性に影響を与える欠陥が生じやすいという問題があった。このような問題を回避するための、リチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法として、基材となる不織布に塗工液を付与した後、基材の搬送方向とは逆方向に所定の周速で回転するロール間に基材を通過させることで、基材上にある過剰の塗工液を除去し、塗工層表面を均一にする製造方法が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
しかし、特許文献1及び特許文献2の製造方法では、塗工液の塗工量分布が、不織布の幅方向で不均一になりやすいという課題があった。さらに、特許文献2では、不織布の両面に塗工液を付与した後に垂直搬送させているが、不織布が薄くなるにつれて、不織布にシワが入りやすくなり、シワによる塗布斑、塗布ムラが生じてしまうため、厚み均一性の高い長尺のセパレータを連続的に製造することは困難であった。
特開2002−166218号公報 特開2008−179903号公報
本発明の課題は、両面に塗工液を付与された不織布が垂直搬送されるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法において、不織布が薄い場合でも、シワが入り難くすることができるリチウムイオン電池用セパレータの製造方法を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意研究した結果、塗工装置によって両面に塗工液が付与された不織布が、乾燥機へと垂直搬送されて、乾燥機によって乾燥されて塗工層が形成されるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法において、塗工装置と乾燥機の間で、不織布の両耳に搬送方向と逆に回転させたガイドロールを当てることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法を見出した。
本発明によれば、不織布が薄い場合でも、シワが入り難く、両面に塗工液が付与された不織布が、乾燥機へと垂直搬送されるため、塗工液の塗工量分布が均一で、厚み均一性の高い長尺のリチウムイオン二次電池用セパレータを安定して連続的に製造することができる。
本発明に用いる製造装置の一例を示した概略図である。 不織布2の両耳にガイドロールが当たっている状態を示した概略図である。
本発明は、塗工装置によって両面に塗工液が付与された不織布が、乾燥機へと垂直搬送されて、乾燥機によって乾燥されて塗工層が形成されるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法であり、塗工装置と乾燥機の間で、不織布の両耳に搬送方向と逆に回転させたガイドロールを当てることを特徴とする。以下、「リチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法」を「製造方法」と略記する場合がある。
本発明においては、塗工装置と乾燥機の間で、不織布に搬送方向と逆に回転させたガイドロールを当てることにより、不織布に張力が発生し、シワの発生を抑制することができる。さらに、本発明においては、ガイドロールを不織布の両耳のみに当てることにより、ガイドロールと不織布の接触により発生する塗工ムラを両耳のみに限定することができ、塗工液の塗工量分布が均一な幅を広くして、歩留まりの低下を最小限にすることができる。
図1は、本発明に用いる製造装置の一例を示した概略図である。図2は、不織布2の両耳にガイドロール7が当たっている状態を示した概略図であり、図1において、点線で囲まれた部分を左側から見た状態である。不織布ロール1から巻き出された不織布2はペーパーロール9を経由して、塗工装置へと搬送される。図1では、塗工装置として含浸槽3が図示されているが、本発明において、塗工装置は限定されない。含浸槽3で、塗工液4が不織布2の両面に付与される。両面に塗工液4が付与された不織布2は垂直搬送される。そして、不織布2の両面に付与された塗工液4は、メタリングロッド6で平坦化且つ均質化される。次に、塗工装置である含浸槽3と乾燥機8の間で、搬送方向と逆に回転させたガイドロール7を不織布2の両耳に当てた後、不織布2は乾燥機8へと搬送され、塗工液4が乾燥機8によって乾燥されて塗工層が形成される。なお、ガイドロール7は、不織布2の片面から1回だけ当ててもいいし、2回以上当ててもよい。図1では、不織布2の左側の面にガイドロール7を当てているが、右側の面に当てても良い。また、同時又は逐次に不織布2の両面に当ててもよい。図1及び図2において、実線矢印は不織布2の搬送方向を示し、点線矢印はガイドロール7の駆動方向を示す。
本発明において、歩留まりの低下を最小限にするために、ガイドロール7を当てる不織布2の両耳の幅はできるだけ狭い方が好ましく、片耳の幅が不織布2の全幅の25%以下であることが好ましい。片耳の幅が不織布2の全幅の25%を超える場合は、それだけで収率が半分より下がることになる。また、片耳の幅が不織布2の全幅の3.0%以上であることが好ましい。片耳の幅が不織布2の全幅の3.0%未満である場合、局所的に過度の張力がかかり、不織布が破断する場合がある。
本発明において、ガイドロール7の直径は25mm以下であることが好ましい。ガイドロール7の直径が25mmを超えた場合、不織布2からガイドロール7に転写された塗工液4が乾燥して乾固物になりやすく、ガイドロール7に貼り付いたその乾固物が不織布2に引っ掛かり、不織布2が破断する場合がある。また、ガイドロール7の直径は1mm以上であることが好ましい。ガイドロール7の直径が1mm未満の場合、過度な張力がかかり、塗工時に不織布2が破断する場合がある。
本発明において、ガイドロール7で不織布2が変形しないように、不織布2にガイドロール7を当てることが好ましい。不織布2が変形するほどガイドロール7を当ててしまうと、局所的に張力がかかり、塗工時に不織布2が破断する場合がある。
本発明においては、不織布2に当てる前のガイドロール7の駆動トルクと比べて、不織布2に当てたときのガイドロール7の駆動トルクが0.15N・cmから0.6N・cm増えることが好ましい。より好ましくは0.2N・cmから0.3N・cmである。0.15N・cm未満では、不織布2に十分な張力をかけられず、シワが発生しやすくなる。一方で0.6N・cmを超えると、両耳に過度の張力がかかり、塗工時に不織布2が破断する場合がある。駆動トルクはガイドロール7の速度により調整することができる。
本発明において、ガイドロール7の材質に特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリウレタン等の樹脂や、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス(SUS)などの金属を使用してもよい。塗工液4に応じて、ガイドロール7の材質を選択することが好ましい。
本発明において、不織布2の両面に塗工液4を付与する塗工装置に特に制限はない。例えば、塗工量をあらかじめ所定量に計量する方法として、含浸槽3などで過剰の塗工液4を不織布2の両面に付与した後、メタリングロッド6などで余剰の塗工液4を除去するメタリング装置などを用いる後計量方式を用いることができる。また、決められた量の塗工液4だけを付与すると共に、付与された塗工液4を平滑化する作用を持ったダイ塗工装置やグラビア装置で不織布2の両面に塗工液4を付与する前計量方式を用いることもできる。
本発明において、乾燥機8にも特に制限はなく、不織布2の表面に熱風や乾燥空気を吹き付けて乾燥するエアドライヤー、加熱した金属製円筒の表面に不織布2を接触させることで加熱乾燥するシリンダードライヤー、赤外線により不織布2を加熱する赤外線ドライヤー等の乾燥機を用いることができる。
本発明において、不織布2は特に限定されるものではいが、その製造方法としては、湿式法や、スパンポンド法、メルトブローン法、カード法等の乾式法や、エレクトロスピニング法などが挙げられる。不織布2としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、ポリビニルケトン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、セルロース等の繊維を含有してなる不織布を使用することができる。これらの繊維は1種類だけを含有させても良く、複数の繊維を混合して含有させることも可能である。
本発明において、不織布2は、直径が3.5μm以下の繊維を50質量%以上含むことが好ましい。これによって、面内の塗工量分布が不均一になることをより確実に防止することができる。不織布2の厚みは、不織布2の厚みが薄いほど、セパレータの厚みが薄くできることから、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。また、セパレータの強度を確保するため、6μm以上であることが好ましく、7μm以上であることがより好ましい。
不織布2の坪量は、セパレータとしての強度を確保するため、6g/m以上であることが好ましく、7g/m以上であることがより好ましい。また電気特性の面から、20g/m以下であることが好ましく、12g/m以下であることがさらに好ましい。
本発明において、塗工液4の成分は、特に限定されないが、耐熱性無機粒子(例えば、不定形シリカ等の珪素酸化物、αアルミナ、γアルミナ、ベーマイト等のアルミナ水和物、ダイアスポア、ギプサイト等のアルミニウム酸化物及びその水和物、アルミナ−シリカ複合酸化物、チタン酸バリウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム等)や、耐熱性有機粒子(例えば、架橋ポリスチレン、架橋メタクリル酸メチル等)や、バインダー(例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アクリル系ポリマー等)や、各種の界面活性剤や、液性調整剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキサイド等)を加えてもよい。塗工液4の媒体としては、水を用いても良いし、有機溶剤を用いても良い。また、水と有機溶剤の混合媒体を用いても良い。
本発明において、塗工層としては、乾燥固形分として1〜20g/mが好ましく、4〜15g/mがより好ましい。塗工層の付着量が1g/m未満であると、不織布2の表面を十分に塗工層で被覆することができず、ピンホールが多くなって自己放電特性が悪くなる場合がある。一方、塗工層の付着量が20g/mを超えると、内部抵抗が大きくなる場合や、セパレータの薄膜化が困難となる場合がある。
以下、本発明を実施例によって、詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1
[不織布2]
繊度0.06dtex、カット長3mmの延伸結晶化ポリエチレンテレフタレートステープル70質量部及び繊度0.2dtex、カット長3mmの非延伸ポリエチレンテレフタレートステープル30質量部を含み、表面温度195℃の熱カレンダーにより繊維間を融着させつつ、厚み調整を行った、坪量8g/m、厚み11μm、幅300mmの湿式法で製造された湿式不織布を不織布2として用いた。
[塗工液4]
体積平均粒子径0.9μm、BET比表面積5.5m/gのベーマイト100質量部を、水150質量部に分散したものに、その1質量%水溶液の25℃における粘度が200mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩2質量%水溶液75質量部を添加・攪拌混合し、ガラス転移点−18℃、体積平均粒子径0.2μmのカルボキシ変性スチレン−ブタジエン共重合樹脂エマルション(固形分濃度50質量%)10質量部を添加・攪拌混合し、最後に調整水を加えて固形分濃度を25質量%に調整し、塗工液4を作製した。
[セパレータの製造]
図1に示した製造装置によって、幅300mmの前記不織布2に、塗工層の付着量(乾燥固形分)が14.0g/mになるように、前記塗工液4を塗工し、セパレータを作製した。不織布ロール1から巻き出された不織布2はペーパーロール9を経由して、含浸槽3へと搬送された。含浸槽3で、塗工液4が不織布2の両面に付与された。その後、両面に塗工液4が付与された不織布2は垂直搬送された。そして、不織布2の両面に付与された塗工液4は、メタリングロッド6で平坦化且つ均質化された。次に、含浸槽3と乾燥機8の間で、ガイドロール7を不織布2の両耳に当てた。その後、不織布2は乾燥機8へと搬送され、塗工液4が乾燥機2によって乾燥されて塗工層が形成され、セパレータが得られた。ガイドロール7の直径は15mmで、搬送方向とは逆に回転していて、塗工液4が付与された不織布2に当てたときに、ガイドロール7の駆動トルクが0.3N・cm増加するように、ガイドロール7の速度を調整した。
実施例2
塗工液4が付与された不織布2に当てたときに、ガイドロール7の駆動トルクが0.15N・cm増加するように、ガイドロールの速度を調整した以外は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
実施例3
塗工液4が付与された不織布2に当てたときに、ガイドロール7の駆動トルクが0.6N・cm増加するように、ガイドロール7の速度を調整した以外は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
実施例4
塗工液4が付与された不織布2に当てたときに、ガイドロール7の駆動トルクが0.2N・cm増加するように、ガイドロール7の速度を調整した以外は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
実施例5
塗工液4が付与された不織布2に当てたときに、ガイドロール7の駆動トルクが0.05N・cm増加するように、ガイドロール7の速度を調整した以外は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
実施例6
塗工液4が付与された不織布2に当てたときに、ガイドロール7の駆動トルクが1.0N・cm増加するように、ガイドロール7の速度を調整した以外は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
比較例1
ガイドロール7が搬送方向と同じ方向に回転し、塗工液4が付与された不織布2に当てたときに、ガイドロール7の駆動トルクが0.3N・cm増加するように、ガイドロール7の速度を調整した以外は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
比較例2
ガイドロール7を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、セパレータを作製した。
<評価>
各実施例及び各比較例でリチウムイオン二次電池用セパレータを作製した際並びにリチウムイオン二次電池用セパレータについて、下記の評価を行い、結果を表1に示した。
[セパレータの厚みムラ]
セパレータのガイドロール7が接触していない部分において、ミツトヨ製マイクロメータMDC−25MJを用いて、JIS P8118:2014に準拠して厚さを測定した。20カ所測定を行い、最大値と最小値の差により次の3段階に分類した。
○:差が2μm未満の場合。
△:差が2μm以上3μm未満の場合。
×:差が3μm以上の場合。
[シワ]
実施例及び比較例のセパレータにおいて、セパレータのガイドロール7が接触していないセパレータ部分におけるシワの有無を目視で行い、次の3段階に分類した。
○:シワが入っていない場合。
△:1本以上、3本以下確認された場合。
×:4本以上確認された場合。
[塗工時の破断]
塗工時の不織布2の破断状況により、次の3段階に分類した。
○:100mまで塗工した際に、不織布2が破断しなかった場合。
△:100mまで塗工した際に、不織布2の一部に破断が発生したが、搬送は継続し、塗工が中断しなかった場合。
×:100mまで塗工した際に、不織布2が破断し、搬送できなくなり、塗工が中断した場合。
[ピンホール]
セパレータのピンホール評価を以下のように行った。セパレータのガイドロール7が接触していない部分に対して、照度2000lux以上の灯りを当て、灯りを当てた面と反対側の面から見たときに透過箇所の個数を目視で数え、次の3段階に分類した。観察面積は20cm×20cmとした。
○:透過箇所が無い場合。
△:透過箇所が1カ所以上10カ所未満の場合。
×:10カ所以上の場合。
[評価用電池の作製]
正極活物質がマンガン酸リチウム、負極活物質がメソフェーズカーボンマイクロビーズ、電解液がLiPFの1M EC:DEC(30:70 vol%)溶液であり、セパレータが各実施例及び比較例のセパレータである、設計容量30mAhのパウチ型リチウムイオン二次電池を評価用電池として作製した。各評価用電池につき、下記[評価用電池の充電]による充電→30mAの定電流放電(端子間電圧2.8Vで放電終了)を3回繰り返し、内部抵抗及び自己放電性の評価に用いた。
[評価用電池の充電]
評価用電池に対して、30mAで定電流充電を行った。正負極間の電圧が4.2Vに達した後は、この電圧で定電圧充電を行った。充電電流が3mAに低下した時点で充電終了とした。
[内部抵抗]
作製した各電池について、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→60mAで定電流放電→2.8Vになったら次のサイクルのシーケンスにて、5サイクルの慣らし充放電を行った後、60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→6mAで30分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧を測定(電圧a)→60mA定電流充電→4.2V定電圧充電(1時間)→90mAで2分間定電流放電(放電量3mAh)→放電終了直前の電圧(電圧b)を測定、を行い、内部抵抗[Ω]=(電圧a−電圧b)/(90mA−6mA)の式で内部抵抗を求め、次の3段階に分類した。
○:内部抵抗3.8Ω未満
△:内部抵抗3.8Ω以上4.5Ω未満
×:内部抵抗4.5Ω以上
[自己放電性]
各評価用電池について、上記の[評価用電池の充電]の条件で再度充電を行い、45℃で14日間保存後、端子間電圧(V)を測定した。保存後の端子間電圧が高い程、自己放電が少なく良好な電池であり、次の3段階に分類した。
○:端子間電圧が3.9V以上の場合。
△:端子間電圧が3.7V以上V3.9未満の場合。
×:端子間電圧が3.7V未満の場合。
Figure 2017174707
実施例1〜6では、塗工装置である含浸槽3と乾燥機8の間で、不織布2の両耳に搬送方向と逆に回転させたガイドロール7を当てているため、シワが発生し難く、塗工液の塗工量分布が均一であるため、セパレータの厚みが均一であった。また、塗工時の破断やピンホールも少なかった。そして、塗工液の塗工量分布が均一であるため、実施例1〜6で作製されたリチウムイオン二次電池用セパレータを用いたリチウムイオン二次電池では、内部抵抗が低く、自己放電しにくいという結果が得られた。
これに対し、不織布2の両耳に搬送方向と同じ方向に回転させたガイドロール7を当てた比較例1では、両耳に十分な張力が得られず、シワが入りやすくなり、ピンホールが多発した。また、自己放電性も悪かった。ガイドロール7を使用しなかった比較例2では、シワが入りやすいため、厚みムラが生じ、ピンホールも多発した。また、自己放電性も悪かった。
実施例1〜6を比較すると、実施例1〜4では、シワが発生せず、セパレータの厚みが均一であった。また、塗工時の破断やピンホールも少なく、内部抵抗も低く、自己放電も少なかった。実施例1〜4と比較して、ガイドロール7の駆動トルクが小さい実施例5では、シワが若干発生し、セパレータの厚みムラが大きくなった。また、ガイドロール7の駆動トルクが大きい実施例6では、不織布2の一部に破断が発生したが、シワは発生しなかった。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法は、リチウムイオン二次電池用セパレータを製造するのに好適に使用できる。
1 不織布ロール
2 不織布
3 含浸槽
4 塗工液
5 含浸ロール
6 メタリングロッド
7 ガイドロール
8 乾燥機
9 ペーパーロール

Claims (1)

  1. 塗工装置によって両面に塗工液が付与された不織布が、乾燥機へと垂直搬送されて、乾燥機によって乾燥されて塗工層が形成されるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法において、塗工装置と乾燥機の間で、不織布の両耳に搬送方向と逆に回転させたガイドロールを当てることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレータの製造方法。
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