JP2015036068A - 通気透湿防水靴の甲被と、それを備える通気透湿防水靴 - Google Patents

通気透湿防水靴の甲被と、それを備える通気透湿防水靴 Download PDF

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Abstract

【課題】雨の日でも重量化しにくく、蒸れにくい通気透湿防水靴の甲被とそれを備える通気透湿防水靴を提供する。
【解決手段】通気透湿防水靴1の甲被101は、甲被101の基本層11と、基本層11の少なくとも片側全面に形成される防水層12と、基本層11と防水層12とを貫通して形成される通気孔13と、通気孔13を覆うように配置される通気透湿防水膜14とを備える。通気透湿防水膜14の周縁部は、防水層12上に水密状に接着されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般的には靴の甲被と靴に関し、特定的には、通気性および/または透湿性と、日常の靴の着用において必要とされる防水性とを兼ね備える靴の甲被と、それを備える靴に関する。
従来、靴の防水性や耐水性を高めるために、甲被の表材に、より防水性の高い素材や、より耐水性の高い素材を用いることが知られている。しかしながら、表材にこのような素材を用いると、靴内部の湿気を外部に排出しにくくなり、靴内部が蒸れる場合がある。
そこで、靴の防水性を損なわずに、靴内部を蒸れにくくするために、甲被の表材としては防水性のない素材を用い、甲被のライニング材として、通気透湿防水膜を用いることが知られている。靴の外部から浸入しようとする雨水等は、通気透湿防水膜よりも内部には浸入しない。一方、靴内部の湿気は、通気透湿防水膜を通って靴の外部に排出される。通気透湿防水膜の材質としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン多孔質フィルム、ウレタン系無孔質フィルム、ウレタン系多孔質フィルム、親水性ポリエステルフィルム等がある。
ところが、靴の甲被の裏面全体に通気透湿防水膜を貼り付けると、表材に吸われた雨水等の水分が甲被の表側の表面と通気透湿防水膜との間に溜まり、靴が重量化する。
そこで、靴の表材に通気孔を開け、通気孔の部分のみに通気透湿防水膜を設置することが提案されている。
例えば、実開平5−23902号公報(特許文献1)には、全体がゴム等の防水性材料で形成された長靴の甲被部分の適宜位置に通気口を設け、通気口にシート状の遮水性通気材を張設した長靴が記載されている。通気材としては、ゴアテックス(商標)等のポリテトラフルオロエチレン繊維が用いられることが記載されている。
また、実開平7−11909号公報(特許文献2)には、靴上部の飾り穴を靴内部まで貫通させ、靴上部の表材と中材若しくは裏材の間に、防水性を保持しながら汗の蒸れを通過させる素材を挟んだ靴が記載されている。
特開2003−319803号公報(特許文献3)には、アッパー(甲被)材の一部に窓を開け、その窓の部分に、メッシュ材と貼り合わせた靴用内装部材を縫いつけた靴が記載されている。この靴用内装部材は、通気性と防水性とを有しているものであることが記載されている。
特開2009−125538号公報(特許文献4)には、皮革製の表材に通気孔が形成され、表材と裏材の間には、通気孔を覆うようにメッシュ材が配置された靴が記載されている。この靴の裏材は通気防水素材で形成されたブーティ状であり、表材の内側全体に配置されている。
特開2001−186903号公報(特許文献5)には、空気通過用の穴明甲革部分を内側から被覆する、水不浸透性でかつ空気蒸散性の中間要素を備える靴の蒸散甲革部が記載されている。
実開平5−23902号公報 実開平7−11909号公報 特開2003−319803号公報 特開2009−125538号公報 特開2001−186903号公報
しかしながら、特許文献1に記載の長靴は、調理場等、床に水を流す場所で作業時に履かれることを想定して、全体がゴム等の防水性材料で形成されているので、日常生活やスポーツには使用しにくい。
また、特許文献2に記載の靴では、上部の表材と中材若しくは裏材の間に別の素材を挟んでいるが、単に挟むだけでは、靴の使用中に素材がずれて、防水性や通気透湿性が損なわれる場合がある。また、飾り穴の周縁から靴の内部に水が浸入しやすい。
特許文献3に記載の靴でも同様に、アッパー材に開けた窓を、通気性と防水性とを有する靴用内装部材で覆うだけでは、窓の周縁から靴の内部に水が浸入する場合がある。また、特許文献3の靴では、アッパー材に靴用内装部材を縫いつけているので、縫い目から水が浸入しやすい。
特許文献4に記載の靴も、皮革製の表材には防水加工が施されてはいるものの、通気孔の周辺では表材の断面が露出しており、表材の断面から靴の内部に水が浸入する場合がある。また、通気防水素材は、表材の内側全体にブーティ状の裏材として用いられているので、水が表材と裏材との間に溜まって重量化しやすい。
特許文献5に記載の靴でも、通気孔の周壁を形成する表材の端面から表材に水が浸み込み、表材の内部を通って靴の内部にまで水が浸入する場合がある。
そこで、この発明の目的は、靴のデザイン性や使用性を損なわず、雨の日でも重量化しにくく、蒸れにくい通気透湿防水靴の甲被とそれを備える通気透湿防水靴を提供することである。
この発明に従った通気透湿防水靴の甲被は、甲被の基本層と、基本層の少なくとも片側全面に形成される防水層と、基本層と防水層とを貫通して形成される通気孔と、通気孔を覆うように配置される通気透湿防水膜とを備える。通気透湿防水膜の周縁部は、防水層上に水密状に接着されている。
例えば、防水層が基本層の裏側、すなわち、靴の内側になるように形成されている場合には、通気透湿防水膜は靴の内側から通気孔を覆うように配置される。甲被において通気孔の内側には通気透湿防水膜が配置され、その他の部分の内側には防水層が形成され、通気透湿防水膜の周縁は防水層上に水密状に接着されているので、甲被は内側全面にわたって防水性を有している。通気孔に付着した雨水のような水は、通気孔の周縁から、防水性を有しない基本層に浸み込むことはあっても、靴内部に浸入することができない。
また例えば、防水層が基本層の表側、すなわち、靴の外側になるように形成されている場合には、通気透湿防水膜は靴の外側から通気孔を覆うように配置される。このように甲被が形成される場合、甲被の外側全体が防水性を有するので、雨水等は靴外部から甲被に浸み込みことができず、靴内部に浸入することもできない。
このようにすることにより、基本層が防水性のある素材でなくても、靴の外部から内部に水が浸入することを防ぐことができる。したがって、基本層の材質は、防水性素材に限定されない。基本層が最外側になるように甲被を形成する場合には、例えば外観上好ましい材質を基本層に用いることができる。また、基本層が防水層よりも内側になり、通常の靴の使用時には基本層が視認されないように甲被が形成される場合には、基本層として、例えばクッション性のよい材質を用いることができる。
以上のように、この発明によれば、雨の日でも重量化しにくく、蒸れにくい通気透湿防水靴の甲被を提供することができる。
この発明に従った通気透湿防水靴の甲被は、通気透湿防水膜の少なくとも一部を覆う補強材を備えることが好ましい。
例えば、散歩やウォーキング、軽いスポーツ用の靴では、補強材が通気透湿防水膜を靴の外側から覆うようにすることによって、砂や石、小枝等から通気透湿防水膜を保護することができる。また、補強材が通気透湿防水膜を靴の内側から覆うようすることによって、使用者の足との擦れから通気透湿防水膜を保護することができる。
この発明に従った通気透湿防水靴の甲被においては、通気透湿防水膜の周縁部は、補強材によって覆われていないことが好ましい。
このようにすることにより、通気透湿防水膜の周縁部を、防水層上に、水密状に接着することが容易になる。
この発明に従った通気透湿防水靴の甲被においては、通気透湿防水膜の周縁部は、防水層上にホットメルトによって接着されていることが好ましい。
このようにすることにより、簡単な工程で、通気透湿防水膜の周縁部を、防水層上に、水密状に接着することができる。
この発明に従った通気透湿防水靴の甲被においては、通気透湿防水膜の周縁部は、防水層上に高周波融着によって接着されていることが好ましい。
このようにすることにより、通気透湿防水膜の周縁部の一部を防水層の一部と融着させて、確実に水密状に接着することができる。
この発明に従った通気透湿防水靴は、上記のいずれかの甲被を備える。
以上のように、この発明によれば、靴のデザイン性や使用性を損なわず、雨の日でも重量化しにくく、蒸れにくい通気透湿防水靴の甲被とそれを備える通気透湿防水靴を提供することができる。
本発明の一つの実施形態の通気透湿防水靴の全体を概略的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態の通気透湿防水靴の甲被の通気透湿防水部とその周辺を概略的に示す断面図である。 本発明の比較形態の靴の甲被の通気孔部を概略的に示す断面図である。 本発明の第2実施形態の通気透湿防水靴の甲被の通気透湿防水部とその周辺を概略的に示す断面図である。 本発明の別の比較形態の靴の甲被の通気孔部を概略的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「表側」「裏側」という用語は、特に説明しない限り、それぞれ、靴の外側、靴の内側を意味するものとする。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態の通気透湿防水靴1は、主に、甲被101と、靴底102とから構成されている。甲被101には、通気透湿防水部10が形成されている。この実施形態においては、通気透湿防水部10は、靴1の前面部分の足の甲に当たる部分と、靴1の側面部分の中央部とに形成されている。なお、通気透湿防水靴1は、水場での作業用のゴム長靴のような完全防水靴ではなく、日常防水に支障のない程度の防水性を有する靴である。
図2〜5においては、図の上側が表側、すなわち、靴1の外側であり、図の下側が裏側、すなわち、靴1の内側である。図2示すように、通気透湿防水部10は、主に、甲被101の基本層11と、基本層11の内側全面に形成される防水層12と、基本層11と防水層12とを貫通して形成される通気孔13と、通気孔13を覆うように配置される通気透湿防水膜14と補強材15とを備える。通気孔13の形状や大きさは、適宜設計されればよい。
基本層11は、例えば、人工皮革、合成皮革、天然皮革等の皮革や、ポリウレタンシート、EVA(エチレンビニルアルコール)シート、PVC(ポリ塩化ビニル)シート、ゴムシート等のシート状に形成された素材や、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維、冷感繊維や和紙などの指定外繊維を用いた織物や編物等によって形成されている。
本発明に従った靴1の甲被101においては、防水層12は、表面と裏面だけでなく、断面も防水性を有するものであるとする。防水層12は、例えば、ポリウレタン、EVA、TPU(熱可塑性ポリウレタン組成物)のようなウレタン系の樹脂等の樹脂を繊維構造物に含浸したり、基本層11上に被膜することによって形成されている。防水層12は、基本層11とは別に作製された後、基本層11と積層されてもよいし、また例えば、撥水性を示す樹脂を基本層11の少なくとも片面全面にコーティングすることによって形成されてもよい。
通気透湿防水膜14は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン多孔質フィルム、ウレタン系無孔質フィルム、ウレタン系多孔質フィルム、親水性ポリエステルフィルム等のフィルム状に形成された素材や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等からなる不織布、メルトブローン不織布によって形成されている。特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等からなる不織布、メルトブローン不織布は、通気性がよい。通気透湿防水膜14は、少なくとも通気性または透湿性と、防水性とを有していればよく、より好ましくは、通気性と透湿性とを有し、さらに防水性を兼ね備えているものである。
補強材15は、例えば、靴1に用いられる公知のメッシュ材や、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、炭素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等の繊維からなる織物や編物や、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、EVA樹脂等の通気構造の成型シートやメッシュ成形シートによって形成されている。補強材15は、防水性を有していなくてもよいが、通気透湿性を有しているものでなくてはならない。
通気孔13は、内側から通気透湿防水膜14と補強材15とによって覆われている。この実施形態においては、通気透湿防水膜14と比較して、補強材15が外側に配置されているが、補強材15と通気透湿防水膜14の位置は入れ替わってもよい。通気透湿防水膜14と補強材15の端部は、ホットメルトによって防水層12上に接着されている。
補強材15は通気透湿防水膜14よりも一回り小さく、通気透湿防水膜14の周縁部141は、補強材15によって覆われていない。そのため、通気透湿防水膜14の周縁部141は、外側も内側もホットメルト接着剤16に埋め込まれている。ホットメルトによる接着部分は、靴1の内側からウレタン樹脂17によって被覆され、使用者の足との摩擦から保護されている。
靴1の甲被101の製造工程においては、まず、基本層11と防水層12とを貫通するように通気孔13を形成する。通気孔13の周縁には、基本層11の端部111と防水層12の端部121が露出する。次に、防水層12上において通気孔13の周辺部に、好ましくはホットメルト接着剤で仮接着部161を形成し、通気透湿防水膜14と補強材15とを防水層12上に仮止めする。その後、ホットメルト接着剤16の塗られたウレタン樹脂17を内側から重ねて、ホットメルト接着融着する。この他、熱融着によるダイレクトボンディング、高周波融着、超音波融着、マスキングによるシリコン樹脂コーキングやホットメルト樹脂をホットメルトガンで充填することによって積層部を固着させることで、融着部の防水性を得て、通気透湿防水膜14の周縁部141を、防水層12上に水密に接着することができる。
このように構成された靴1の外部の雨水等の水は、甲被101において通気孔13が形成されていない部分では、矢印W1で示すように、基本層11の表側から、基本層11の内部に浸み込む。しかし、基本層11の裏側には防水層12が形成されているので、矢印W1のように基本層11の内部に浸み込んだ水は、甲被101から靴1の内側に浸み出さない。通気孔13の周縁において、矢印W2で示すように、基本層11の端部111から基本層11の内部に浸み込んだ水も、同様に甲被101から靴1の内側には浸み出さない。また、通気孔13の周縁において、矢印W3で示すように、防水層12の端部121からは、水は、甲被101の内部に浸み込まない。矢印W4で示すように、防水性を有しない補強材15には水が浸み込むが、補強材15の端部はホットメルト接着されているので、補強材15に浸み込んだ水がさらに靴1の内側に浸み出すことはない。また、矢印W5で示すように、水は、通気透湿防水膜14に浸み込むこともない。
一方、図3に示すように、比較形態の甲被8では、通気透湿防水膜14と補強材15は、防水層12上ではなく、基本層11上に、ホットメルトで接着されている。甲被8のその他の構成は第1実施形態の甲被101と同様である。比較形態の甲被8では、矢印W9で示すように、基本層11の表側から基本層11内に浸入した水は、通気孔13の周縁を形成する基本層11の端部111を通って、靴1の内部に浸入してしまう場合がある。
以上のように、通気透湿防水靴1の甲被101は、甲被101の基本層11と、基本層11の少なくとも片側全面に形成される防水層12と、基本層11と防水層12とを貫通して形成される通気孔13と、通気孔13を覆うように配置される通気透湿防水膜14とを備える。通気透湿防水膜14の周縁部141は、防水層12上に水密状に接着されている。
防水層12が基本層11の裏側、すなわち、靴1の内側になるように形成されているので、通気透湿防水膜14は靴1の内側から通気孔13を覆うように配置される。甲被101において通気孔13の内側には通気透湿防水膜14が配置され、その他の部分の内側には防水層12が形成され、通気透湿防水膜14の周縁は防水層12上に水密状に接着されているので、甲被101は内側全面にわたって防水性を有している。通気孔13に付着した雨水のような水は、通気孔13の周縁から、防水性を有しない基本層11に浸み込むことはあっても、靴1内部に浸入することができない。
このようにすることにより、基本層11が防水性を有しない素材であっても、靴1の外部から内部に水が浸入することを防ぐことができる。したがって、基本層11の材質は、防水性素材に限定されない。この実施形態のように、基本層11が防水層12よりも内側になり、通常の靴1の使用時には基本層11が視認されないように甲被101が形成される場合には、基本層11として、例えばクッション性のよい材質を用いることができる。
以上のように、この発明によれば、靴のデザイン性や使用性を損なわず、雨の日でも重量化しにくく、蒸れにくい通気透湿防水靴1を提供することができる。
また、通気透湿防水靴1の甲被101は、通気透湿防水膜14の少なくとも一部を覆う補強材15を備える。例えば、散歩やウォーキング、軽いスポーツ用の靴では、補強材15が通気透湿防水膜14を靴1の外側から覆うようにすることによって、砂や石、小枝等から通気透湿防水膜14を保護することができる。また、補強材15が通気透湿防水膜14を靴1の内側から覆うようすることによって、使用者の足との擦れから通気透湿防水膜14を保護することができる。
また、通気透湿防水靴1の甲被101においては、通気透湿防水膜14の周縁部141は、補強材15によって覆われていない。このようにすることにより、通気透湿防水膜14の周縁部141を、防水層12上に、水密状に接着することが容易になる。
また、通気透湿防水靴1の甲被101においては、通気透湿防水膜14の周縁部は、防水層12上にホットメルトによって接着されている。このようにすることにより、簡単な工程で、通気透湿防水膜14の周縁部141を、防水層12上に、水密状に接着することができる。
また、通気透湿防水靴1の甲被101においては、通気透湿防水膜14の周縁部141は、防水層12上に高周波融着によって接着されていることが好ましい。このようにすることにより、通気透湿防水膜14の周縁部141の一部を防水層12の一部と融着させて、確実に水密状に接着することができる。
(第2実施形態)
図4に示すように、本発明の第2実施形態の通気透湿防水靴は、第1実施形態の通気透湿防水靴1と同様に、主に、甲被と、靴底とから構成されている。第2実施形態の通気透湿防水靴の甲被の通気透湿防水部20は、第1実施形態の通気透湿防水部10と異なる点として、防水層12が基本層11の表側に配置されている。そのため、通気透湿防水膜14と補強材15も、甲被101の表側に接着されている。第2実施形態の通気透湿防水部20のその他の構成は第1実施形態と同様である。
第2実施形態の靴においては、靴の外部の雨水は、甲被において通気孔13が形成されていない部分では、矢印W6で示すように、防水層12によって、甲被の内部に浸み込むことを阻まれる。また、矢印W7と矢印W8で示すように、補強材15に浸み込んだ水も、補強材15の端部のホットメルト接着部分と通気透湿防水膜14によって、甲被の内部に浸み込むことを阻まれる。
一方、図5に示すように、別の比較形態の甲被9では、通気透湿防水膜14と補強材15は、防水層12上ではなく、基本層11上に、ホットメルトで接着されている。別の比較形態の甲被9のその他の構成は第2実施形態の甲被と同様である。甲被9では、矢印W10で示すように、通気孔13の周縁を形成する基本層11の端面を通って、靴1の内部に浸入してしまう場合がある。
以上のように、第2実施形態の通気透湿防水靴の甲被は、甲被の基本層11と、基本層11の少なくとも片側全面に形成される防水層12と、基本層11と防水層12とを貫通して形成される通気孔13と、通気孔13を覆うように配置される通気透湿防水膜14とを備える。通気透湿防水膜14の周縁部141は、防水層12上に水密状に接着されている。
第2実施形態のように、防水層12が基本層11の表側、すなわち、靴の外側になるように形成されている場合には、通気透湿防水膜14は靴の外側から通気孔13を覆うように配置される。このように甲被が形成される場合、甲被の外側全体が防水性を有するので、雨水等は靴の外部から甲被に浸み込みことができず、靴内部に浸入することもできない。
このようにすることにより、基本層11が防水性のある素材でなくても、靴の外部から内部に水が浸入することを防ぐことができる。したがって、基本層11の材質は、防水性素材に限定されない。第2実施形態のように、基本層11が最外側になるように甲被101を形成する場合には、例えば外観上好ましい材質を基本層11に用いることができる。
以上のように、この発明によれば、靴のデザイン性や使用性を損なわず、雨の日でも重量化しにくく、蒸れにくい通気透湿防水靴1を提供することができる。
第2実施形態の通気透湿防水靴の甲被とそれを備える通気透湿防水靴のその他の構成と効果は、第1実施形態と同様である。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変形を含むものである。
1:通気透湿防水靴,101:甲被、10,20:通気透湿防水部、11:基本層、12:防水層、13:通気孔、14:通気透湿防水膜、141:周縁部、15:補強材、16,161:ホットメルト接着剤。

Claims (6)

  1. 甲被の基本層と、
    前記基本層の少なくとも片側全面に形成される防水層と、
    前記基本層と前記防水層とを貫通して形成される通気孔と、
    前記通気孔を覆うように配置される通気透湿防水膜とを備え、
    前記通気透湿防水膜の周縁部は、前記防水層上に水密状に接着されている、通気透湿防水靴の甲被。
  2. 前記通気透湿防水膜の少なくとも一部を覆う補強材を備える、請求項1に記載の通気透湿防水靴の甲被。
  3. 前記通気透湿防水膜の周縁部は、前記補強材によって覆われていない、請求項2に記載の通気透湿防水靴の甲被。
  4. 前記通気透湿防水膜の周縁部は、前記防水層上にホットメルトによって接着されている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の通気透湿防水靴の甲被。
  5. 前記通気透湿防水膜の周縁部は、前記防水層上に高周波融着によって接着されている、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の通気透湿防水靴の甲被。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の甲被を備える、通気透湿防水靴。
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