JPH11200247A - 通風防水材及びその適用製品 - Google Patents

通風防水材及びその適用製品

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JPH11200247A
JPH11200247A JP401998A JP401998A JPH11200247A JP H11200247 A JPH11200247 A JP H11200247A JP 401998 A JP401998 A JP 401998A JP 401998 A JP401998 A JP 401998A JP H11200247 A JPH11200247 A JP H11200247A
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waterproof
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air vent
waterproof material
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Koji Okuda
幸爾 奥田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通気量が大きく、水柱で数センチメートル以
下の水圧では漏水しない通風防水材及びその適用製品を
提供すること。 【解決手段】 肉眼で認められる程度の小さい孔を多数
持った、薄い板状物を撥水処理して、数センチメートル
以下の水圧では漏水せず、通気量の大きい通風防水材を
作る。この通風防水材を適用した、履物、飲料飲み容
器、哺乳瓶、防水手袋、防水衣服を作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水柱数センチメー
トル程度の水圧では水が漏らず、通気量が大きい通風防
水性(通気量が多く限度以下の水圧下では水が漏らない
性質。詳細説明後記)を持った通風防水材及びその適用
製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、通気性防水材としては、いろいろ
なものが知られている。例えば、 基材布帛にミクロポーラスなものをコーティングする
もの。例えば特開昭55-98971号 基材布帛に、微多孔膜をラミネートするもの。例えば
特開昭56-26076号 基材布帛構成糸条に吸水膨潤繊維を用いるもの。例え
ば特公平 4-32737号 微細繊維を用いた高密度編織布に撥水加工したもの。
例えば特公平2-35070号等である。
【0003】は、微細な孔を持った防水層は水蒸気
は通すが、水滴は通さないという技術思想に基づくもの
である。ミクロポーラス故に通気性は乏しい。は、繊
維糸条の吸水膨潤により、糸条間の孔径を変化させて、
防水するものである。もともと糸条間の隙間が小さいた
め、通気性は乏しい。は、撥水性により繊維の濡れを
防いで、糸条間の微細な孔に水が浸入するのを防止して
いる。これも糸条間の隙間が小さいので、通気性は乏し
い。全般に耐水圧はよいが、通気性はよくない。これら
は、主として衣服、履物の胛被、おむつカバー、吸湿剤
の袋等面積が広いものや長時間に亘るもの等、通気量が
小さくてもよいものに使われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の通気性防水材
は、耐水圧は大きいが、通気性があるといってもその通
気量は小さい。レインコート、スポーツウェア等衣服や
履物の胛被等に使用する場合は、使用面積が大きいた
め、単位面積当たりの通気量が小さくても、全体として
は通気量があるので、実用上差し支えないが、使用面積
が小さい用途では通気量が不足する。耐水圧は、それ程
必要でないが、通気量が必要な用途もある。用途によっ
ては、従来の通気性防水材には、通気量が不足するとい
う欠点があった。この発明が解決しようとする課題は、
通気量が大きく、水柱数センチメートル以下の水圧では
漏水しない通風防水材及びその適用製品を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る通風防水材
は、前記課題を解決したものであって、次のようなもの
である。すなわち、肉眼で認められる程度の小さい孔を
多数持った、薄い板状物を撥水処理した通風防水材であ
る。通風防水材は、本発明を説明するために作った用語
で、次のように定義する。肉眼で認められる、小さい孔
を多数持った薄い板状物に撥水処理を施して、ある限度
以下の水圧下では水を通さず、空気をよく通すものをい
う。通風防水性は、本発明を説明するために作った用語
で、次のように定義する。通常、空気を通す性質を通気
性と称しているが、一般の通気性と称されるものの通気
量は少ない。本明細書では、空気の通る量が多いもの
を、通気性と区別するため通風性と称し、限度以下の水
圧では水を通さない性質を兼ね備えたものを通風防水性
と称する。
【0006】多数ある小さい孔の大きさは、顕微鏡的な
ものではなくて、通常の視力を持った者が肉眼で見て、
孔のあるのが確認できる程度のものである。孔が大きい
方が通風量は大きいが、耐水圧は小さくなる。反面孔が
小さいと、耐水圧は大きくなるが、通気量は小さくな
る。通気量と耐水圧との兼ね合いで、孔の大きさを決め
る。例えば、#100のステンレス金網や#100のポリエチレ
ン網に市販の防水スプレーを塗布したものは、水柱 8cm
の水圧以下では水を通さず、空気はよく通す。 #60のも
のでは、水柱 4cmの水圧以下では水を通さず、空気は更
によく通す。耐水圧の測定は、実施例1を参照してくだ
さい。なお、牛乳で実験すると、#100ステンレス金網で
耐圧 6cm、 #60ステンレス金網で耐圧 3cmであった。牛
乳の方が水よりも表面張力が小さいためと考えられる。
【0007】通気量を、数値的に測定はしていないが、
#100のステンレス金網や#100ポリエチレン網は、扇風機
やヘアードライヤーの風をよく通し、反対側においた糸
をなびかせるほどである。ヘアードライヤーの方が、な
びかせる程度は大きい。もちろん、 #60の方が風をよく
通す。板状物の素材は、ステンレス、銅、アルミニウム
等の金属、ポリエチレン、ポリエステル、塩化ビニール
等のプラスチック、天然繊維、合成繊維等の繊維類等、
何でもよい。
【0008】撥水処理に用いる撥水剤は、シリコーン系
でもフッ素系でも又は、両者の併用でもよい。水溶液で
も有機溶剤溶液でもよい。塗布方法も、スプレーでも刷
毛塗りでも浸漬でもよい。常温のままでも加熱処理でも
どちらでもよい。フッ素樹脂のように撥水性をもった素
材で作ったものを使用して、撥水処理の代わりにしても
よい。小さい孔を多数持った薄い板状物の表面が撥水性
を持つと、水の表面張力により、水が通らなくなるもの
と考えられる。耐水圧以上の水圧がかかると、表面張力
では耐えられず、水が通るものと考えられる。
【0009】#100よりも目の細かい網が入手できなかっ
たので、実験していないが、#100よりも目の細かい網を
撥水処理したものは、耐水圧がもう少し大きくなると考
えられる。一方目の粗い方は、 #60が耐水圧 4cmなの
で、通常の用途では限度と考えられる。但し、耐水圧が
もっと小さくても支障のない用途は、この限りではな
い。薄い金属シートや金属箔、プラスチックの薄いシー
ト等の薄い板状物に、針の先で突いたような、小さい孔
を多数あけたものを撥水処理したものでもよい。なお、
網目体とは、ステンレス、真鍮、銅等でできた金網やポ
リエチレン、塩化ビニール等でできたプラスチック網の
ような網をいう。通常、織物でいう平織り状になってい
るが、他の織り方状のものでもよい。
【0010】材料が入手できないので、実験はしていな
いが、文献によると最近撥水剤のよいものが開発されて
いる。撥水性は、水滴が固体表面で形成する接触角θで
表され、一般にθが90°を越えると撥水性であり、 150
°を越えると超撥水性といわれている。例えば、日刊工
業新聞社発行の雑誌「工業材料」1996年 7月号p.36に
は、θが約 180°の超撥水性材料が記載され、p.45で
は、日本電信電話(株)が開発した超撥水性材料が紹介
されている。
【0011】撥水性は、物体の性質だけでなく、物体の
表面形状の影響も受ける。物体の表面に微小な凹凸構造
が形成されていると、この凹部に空気が封じ込められ、
水は空気と物体との複合表面で接触することになり、接
触角が大きくなるといわれている。(空気は、水に濡れ
にくいものの代表である。)撥水材の表面に微小な凹凸
構造を形成して、接触角を大きくする技術も紹介されて
いる。
【0012】又、金網も#100より目の細かいものがあれ
ば、耐水圧はいくらか上がるものと考えられる。両者合
わせて、#100よりも更に細かい金網に接触角の大きい撥
水剤を塗布したものや、接触角の大きい材料で作った更
に目の細かい網は、どの程度かは分からないが、更に耐
水圧が向上するものと考えられる。表面に微小な凹凸構
造を形成する技術を併用すると、一層耐水圧が向上する
と期待される。
【0013】小さい孔を多数持った薄い板状物として
は、平織等の織布、トリコット等の編布、不織布その他
の布帛でもよい。糸条間の隙間(織目や編目の大きさ、
孔の径)は、前記網目体(金網やポリエチレン網)の#1
00や #60相当でよいが、用途との兼ね合いで、隙間を更
に小さくしたり、大きくしたりしてもよい。
【0014】この通風防水材の適用製品としては、履
物、飲料飲み容器、哺乳瓶、防水手袋、防水衣服、網
戸、帽子等が挙げられる。履物の胴、胛被、底の一部に
空気抜き孔7を設け、この孔7に通風防水材1を気密に
取り付ける。通風性がよく、数センチメートル以下の水
深では水が漏らない、通風防水性の履物が得られる。本
明細書では、胴又は胛被と底とを合わせて外周部と称す
る。長靴(雨靴を含む)と靴(短靴。革靴や運動靴等普
通の靴)とを合わせて履物と称する。
【0015】蓋にストローの付いた飲料飲み容器は、主
として幼児がミルクを飲むためのものであるが、放置す
ると中の空気が暖まり、熱膨張して、ミルク面を押すた
め、ミルクがストローを伝って上がり、こぼれてくる欠
点がある。この蓋に空気抜き孔を設け、通風防水材を気
密に付けたものは、熱膨張した空気が抜けて、ミルク面
を押さないので、放置してもミルクがこぼれない。
【0016】哺乳瓶からミルクを飲ませると、次第に内
部が減圧状態になり、ミルクの出が悪くなる。このため
乳首の締め付けを少しゆるめておかねばならない。哺乳
瓶の下部(乳首の反対側)に空気抜き孔を設け、この孔
に通風防水材を気密に付けると、授乳時に減圧状態にな
らず、ミルクがスムーズに出る。又、哺乳瓶を立てて置
いても、ミルクは漏らない。
【0017】ゴム手袋等防水手袋の一部に空気抜き孔を
設け、この孔に通風防水材を気密に付けたものは、浅い
水では漏水せず、蒸れない、通風防水性手袋になる。レ
インコート等の防水衣服の一部に空気抜き孔を設け、こ
の孔に通風防水材を気密に付けると、雨は漏らず通気性
がよいので、蒸れない、通風防水性衣服が得られる。網
戸に通風防水材を使用すると、雨が通らず、風が通るも
のが得られる。帽子の一部に空気抜き孔を設け、この孔
に通風防水材を気密に付けると、雨は漏らず、頭が蒸れ
ない。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、肉眼で分かる程の小さ
い孔を多数持った、薄い板状物を撥水処理した通風防水
材についてである。又、このような通風防水材を適用し
た製品についてである。以下実施例を挙げて本発明の実
施の形態を説明する。
【0019】
【実施例】実施例1 実施例1を図1に基づいて説明する。図1(A)は、本
発明品の通風防水材の1実施例を示す平面図である。#1
00ステンレス金網1に市販の防水スプレーを塗布したも
のである。通風防水性のある通風防水材が得られる。図
1(B)は、通風防水材の耐水圧を測定するものの断面
斜視図である。通風防水材1を、透明な筒2の底部に接
着剤3で気密に取り付ける。この筒2の中に、水4を徐
々に入れてゆき、水4が漏り始めたときの水柱の高さh
を耐水圧とする。
【0020】例えば、#100ステンレス金網に市販の防水
スプレーを塗布したもので測定すると、耐水圧hは 8cm
であった。防水スプレーを塗布すると、接着しにくくな
るので、接着後に防水スプレーを塗布した方がよい。#6
0ステンレス金網に市販の防水スプレーを塗布したもの
では、耐水圧は 4cmであった。通風性は、数値的には測
定していないが、#100ステンレス金網に扇風機やへアー
ドライヤーの風を当てると、反対側に置いた糸をなびか
せるほどである。なびかせる程度は、もちろん、#100よ
りも #60金網の方が大きい。水柱 8cmの水圧では漏水せ
ず、通風性のよい通風防水材が得られた。
【0021】実施例2 実施例2を図2に基づいて説明する。図2(C)は、本
発明の通風防水材を長靴に適用した例を示す斜視図であ
る。長靴の胴5の下部に空気抜き孔7を設け、この孔7
に通風防水材1を気密に取り付ける。(D)は、胴5に
空気抜き孔7をまとめて設けたものの平面図である。空
気抜き孔7は、長靴を成形後裁断型等通常の方法で、胴
5に孔をあけて形成する。空気抜き孔7の大きさ、形
状、個数、場所は変えてよい。通風防水材1は、#100の
ステンレス金網に撥水処理したものである。撥水剤は、
市販の防水スプレーを使用する。
【0022】空気抜き孔7の外側の周辺に合成ゴム系の
接着剤を塗り、#100のステンレス金網を取り付ける。撥
水処理すると接着しにくくなるので、防水スプレーは接
着後に塗布した方がよい。もちろん接着剤は、他の接着
剤でも構わない。水深約8cm (空気抜き孔7の下端か
ら)までは、漏水しない。金網なので、通風性はよい。
【0023】空気抜き孔7は、図2(D)のように小さ
な孔を幾つかまとめて、設けてもよい。裏側に貼り付け
る通風防水材1は、各孔ごとに気密に接着しなくても、
まとめて設けた孔7の周辺を覆う、大きな通風防水材1
を裏側に当て、その大きな通風防水材1の周辺部を
(D)の接着部8のように気密に接着すればよい。通風
性がよいので蒸れず、水深 8cm以下の水に入っても漏水
しないという効果がある。
【0024】実施例3 実施例3を図3に基づいて説明する。図3は、(E)、
(F)共に靴に適用した例を示す斜視図である。(E)
は、靴の胛被6の内胛部下部に空気抜き孔7を設ける。
この空気抜き孔7に通風防水材1を気密に取り付ける。
(F)は、胛被6の内、トウキャップ61、カウンター
62、履口部63等胛被6の骨格部分を除いた広い部分
に、通風防水材1を用いた靴である。トウキャップ61
やカウンター62の部分の補強材を外し、これらの部分
に通風防水材1を使用してもよい。
【0025】通風防水材1は、#60 のポリエチレン網に
撥水処理したものである。撥水剤は、市販の防水スプレ
ーを使用する。ポリエチレンは接着しないので、粘着剤
を周辺に付けて、空気抜き孔7の裏側に取り付ける。な
お、撥水処理すると粘着剤が付きにくくなるので、空気
抜き孔7に取り付け後、防水スプレーを塗布した方がよ
い。粘着剤で付けた上から、ずれを防ぐため、通風防水
材1と胛被6とをミシンで押さえ縫いしてもよい。粘着
剤が間に挟まれているので、ミシン目から漏水すること
はない。
【0026】空気抜き孔7は、靴の底面に設けてもよ
い。不踏部に設けると、地面から浮き上がっているの
で、目詰まりしにくくてよい。汗は、主に足の裏にかく
ので、底面に設けるのは合理的である。実施例2と同
様、空気抜き孔7の大きさ、形状、個数、場所等は変え
てよい。鳩目の孔部分に、通風防水材1を気密に付けた
ものを取り付けてもよい。鳩目を透明なプラスチックで
作り、透明なプラスチック製の、目の細かい網を孔部分
に熱融着等で付けたもの又は、鳩目の孔部分が、小さい
孔を多数持ったシート状のもので覆われたものを、透明
なプラスチックで、一体成形して孔部分を撥水処理した
ものは、装着後目立たなくてよい。なお、ポリエチレン
の代わりに、接着性のよいプラスチックで、目の細かい
網を作ってもよい。実施例3の靴は、水深 4cm以下の水
に入っても漏水せず、通風性がよく、蒸れないという効
果がある。
【0027】実施例4 実施例4を図4に基づいて説明する。図4の(G)は、
ミルク飲み容器に適用した例を示す斜視図である。
(H)はその断面図である。本体9に取り付けた蓋10
に空気抜き孔7を設け、この空気抜き孔7に通風防水材
1を気密に取り付ける。蓋10にはストロー11が丁度
入る大きさのストロー挿入口12を設け、この挿入口1
2にストロー11を挿入する。通風防水材1は、0.05mm
厚のアルミニウムシートに、針先で突いて小さな孔を多
数あけ、これに市販の防水スプレーを塗布したものであ
る。本体9にミルク13を入れ、ストロー11と空気抜
き孔7とを付けた蓋10を気密に取り付け、ストロー1
1からミルク13を吸い込んで飲む。このミルク飲み容
器は、幼児用で使用中に倒しても、ミルク13がこぼれ
ない。
【0028】従来のミルク飲み容器には、空気抜き孔7
がないので、ミルクを飲まずに放置しておくと、夏季な
ど室温が高いと、容器内の空気が熱膨張して、ミルク1
3を圧迫し、ミルク13がストロー11を通って容器外
にこぼれ出るという欠点があった。通常は、ミルクを飲
まずに放置するときは、蓋10を少しゆるめて空気が逃
げるようにして、ミルク13がこぼれ出るのを防止する
のであるが、夏季など室温が高いと、わずかの時間でも
こぼれ出てしまい困っていた。それに蓋10をゆるめる
のをつい忘れることが多い。蓋10をゆるめ過ぎると、
幼児は蓋10やストロー11をつかんでミルク飲み容器
を持ち上げることが多く、蓋10が外れてミルク13を
こぼしてしまうことが多い。又、連続してミルク13を
飲むと、容器内が減圧状態になり、ミルク13が出にく
くなるという欠点もあった。
【0029】実施例4のミルク飲み容器には、通風防水
材1付きの空気抜き孔7があるので、ミルク13を飲ん
でも空気が供給され、減圧状態になることはないし、室
温が高い時に放置しても、熱膨張した空気が逃げるの
で、ミルク13がストロー11からこぼれ出ることがな
い。又、ミルク飲み容器を誤って倒しても、空気抜き孔
7には通風防水材1が取り付けられているので、ミルク
13がこぼれることはない。但し、空気抜き孔7から空
気が通るので、ストロー11の先端がミルク13の中に
入っているときは、ストロー11を通ってミルク13が
こぼれ出る。しかし、本体9が倒れることは余りない。
【0030】この転倒対策として、着脱自在のキャップ
を空気抜き孔7に付けてもよい。キャップをはめたとき
は、従来品と同じになる。本体9が倒れることはまれに
しか起こらないが、室温が高い時にストロー11からミ
ルク13がこぼれ出るのは頻繁に起こる。その都度蓋1
0をゆるめるのは面倒である。実施例4のミルク飲み容
器には、室温が高い時にミルク13を入れたまま放置し
ておいても、ミルク13がストロー11を通ってこぼれ
出ることがないという効果がある。なお、ミルク飲み容
器に付ける通風防水材1用の撥水剤は無毒のものを使用
する。ミルク飲み容器は、ミルクだけに限らずジュース
やお茶等にも使用してよい。
【0031】実施例5 実施例5を図5に基づいて説明する。図5の(I)は、
哺乳瓶の側面下部に適用した例の、授乳時を示す斜視図
である。側面の下部に、空気抜き孔7を設け、この通気
孔7に、通風防水材1を気密に取り付ける。(J)は、
哺乳瓶の底部に適用した例の、授乳時を示す斜視図であ
る。哺乳瓶の底部の周辺部に近いところに、空気抜き孔
7を設け、この空気抜き孔7に、通風防水材1を気密に
取り付ける。通風防水材1は、薄いプラスチックシート
に、針先で突いたような、小さな孔を多数あけ、撥水処
理したものである。プラスチックにポリカーボネートを
使用すると、哺乳瓶と同じ素材となり、熱融着等接着が
容易になる。
【0032】従来の哺乳瓶からミルクを飲ませると、次
第に内部が減圧状態になり、ミルクの出が悪くなる。こ
のため乳首の締め付けを少しゆるめておかねばならな
い。乳首を締め付けたままにしておくと、ミルクの出が
悪くなり、赤ちゃんが乳首を離すと、乳首の孔から空気
が入って元の状態に戻る。実施例5の哺乳瓶では、
(I)、(J)のどちらも乳首14の反対側に通風防水
材1付き空気抜き孔7があるので、授乳時には哺乳瓶の
上方空気部分に空気抜き孔7が来て、減圧状態になら
ず、ミルクがスムーズに出る。又、哺乳瓶を立てて置い
ても、通風防水材1が取り付けてあるので、ミルク13
は漏らないという効果がある。なお、(I)、(J)共
に哺乳瓶の形状が寸詰まり(高さが低くて、太さが太
い。)なのは、牛乳に対する耐圧が小さいためである。
本体が太くて、低いのは、洗浄が容易にできてよい面も
ある。#100よりも目の細かい網や超撥水剤のよいものが
得られれて、牛乳に対する耐圧が大きい通風防水材が得
られれば、従来の哺乳瓶の形状に近付けられる。なお、
通風防水材1に使用する撥水剤は、無毒のものを使用す
る。
【0033】実施例6 実施例6を図6に基づいて説明する。図6は、防水手袋
に適用した例を示す斜視図である。ゴム手袋本体9の甲
の側に空気抜き孔7を設け、この孔7に通風防水材1を
気密に取り付ける。通風防水材1は、#100金網相当の目
の大きさの織布を撥水処理したものである。空気抜き穴
7は、多数設けてもよいし、形状、大きさ、場所を変え
てもよい。鳩目の孔部分に、通風防水材を気密に付けた
ものを取り付けてもよい。
【0034】掌側に取り付けてもよいが、ものをつかむ
時に違和感があるのと、通風防水材1の撥水処理が摩耗
により取れやすくなる。但し、フッ素樹脂等撥水性の材
料で、通風防水材1を作ったものは、摩耗の心配はな
い。このゴム手袋は、数センチメートル以下の浅い水な
ら漏水することなく、蒸れないという効果がある。
【0035】実施例7 実施例7を図7に基づいて説明する。図7の(K)、
(L)共に、網戸に適用した例を示す正面図である。
(K)は、枠15の内側上部に網戸用ネット16を張
り、内側下部に通風防水材1を張ったものである。
(L)は、枠15の内側左部に網戸用ネット16を張
り、内側右部に通風防水材1を張ったものである。左右
は逆にしてもよい。
【0036】通風防水材1は、#60 のポリエチレン網を
撥水処理したものを使用する。網戸には、圧力のかかっ
た水は当たらないが、通風防水材1は雨を通さないし、
通風性があるので、雨の日もこの網戸のままにしても、
雨は入らず、風は入る。但し、通風量は、網戸用ネット
16よりも網の目が小さいので、低下する。
【0037】(K)は、風が弱いときにはよいが、風が
強く横なぐりの雨に近くなると、上部の網戸用ネット1
6から雨が入るので、ガラス戸を閉めねばならない。
(L)は、雨のときは、左の網戸用ネット16の部分は
ガラス戸にしなければならない。この網戸を使うと、梅
雨などの蒸し暑いときの雨天でも風を入れることができ
るし、(L)のものは雨が降りそうなときや、降るか降
らないか分からないときにも網戸のままにしておくこと
ができるという効果がある。
【0038】実施例8 実施例8を図8に基づいて説明する。図8の(M)は、
レインコートに適用した例を示す正面図である。(N)
は、同じく背面図である。レインコートの本体9の一部
に空気抜き孔7を設け、この孔7に通風防水材1を気密
に取り付ける。空気抜き孔7は、多数設けてもよいし、
実施例2の図2(D)のように、小さい孔をまとめて設
けてもよい。どこに設けてもよい。大きさを変えてもよ
い。形も自由に変えてよい。
【0039】通風防水材1としては、#60 のポリエチレ
ン網に防水スプレーを塗布したものを使用する。レイン
コートには、圧力のかかった水がかかることはないが、
通風防水材1は雨やしぶき等を通さないし、通風性があ
り通気量が大きいので、蒸れない。ポリエチレン網は、
柔軟性もあるので体形になじみ易い。ポリエチレン網を
レインコートの色に合わせて着色してもよい。網目体が
付いていると、視覚的にも涼しそうである。通風防水材
1に、 #60相当の目の粗さの平織りの布を撥水処理した
ものを使用してもよい。
【0040】実施例9 実施例9を図9に基づいて説明する。図9は、帽子に適
用した例を示す斜視図である。帽子本体9の一部に空気
抜き孔7を設け、この孔7に通風防水材1を気密に取り
付ける。通風防水材1は、 #60金網相当の目の大きさを
持った不織布を撥水処理したものである。通風防水材1
付き空気抜き孔7は、多数設けてもよい。大きさや形
状、場所を変えてもよい。鳩目の孔部分に、通風防水材
1を気密に付けたものを取り付けてもよい。帽子の外に
ヘルメット等に適用してもよい。帽子に防水処理をした
場合は、通風防水性があるので、雨がかかっても頭が濡
れず、蒸れないという効果がある。
【0041】
【発明の効果】本発明の通風防水材は、通気量が大き
く、水柱で数センチメートル以下の水圧では漏水しない
という効果がある。又、この通風防水材を適用した製品
は、それぞれ次のような効果がある。通風防水性履物で
は、数センチメートル以下の水に入っても漏水せず、蒸
れない。ストロー付飲料飲み容器では、放置しておいて
もストローから飲料がこぼれ出ることがない。
【0042】哺乳瓶では、授乳時に内部が減圧状態にな
らず、ミルクがスムーズに出る。哺乳瓶を立てて置いて
も、ミルクが漏らない。通風防水性手袋では、数センチ
メートル以下の浅い水では漏水せず、内部が蒸れない。
網戸では、雨が通らず、風が入るので、雨天でも網戸が
使用できる。通風防水性衣服では、通気性がよくて蒸れ
ない。帽子では、防水処理をしておくと、雨がかかって
も頭が濡れず、蒸れない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す平面図及び断面斜視図である。
【図2】実施例2を示す斜視図及び平面図である。
【図3】実施例3を示す斜視図である。
【図4】実施例4を示す斜視図及び断面図である。
【図5】実施例5を示す斜視図である。
【図6】実施例6を示す斜視図である。
【図7】実施例7を示す正面図である。
【図8】実施例8を示す正面図及び背面図である。
【図9】実施例9を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 通風防水材 2 筒 3 接着剤 4 水 5 胴 6 胛被 61 トウキャップ 62 カウンター 63 履口部 7 空気抜き孔 8 接着部 9 本体 10 蓋 11 ストロー 12 ストロー挿入口 13 ミルク 14 乳首 15 枠 16 網戸用ネット

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 肉眼で分かる程の小さい孔を多数持っ
    た、薄い板状物を撥水処理した通風防水材。
  2. 【請求項2】 薄い板状物が細かい目の網目体である、
    請求項1記載の通風防水材。
  3. 【請求項3】 薄い板状物が細かい目を持った布帛であ
    る、請求項1記載の通風防水材。
  4. 【請求項4】 外周部の一部に空気抜き孔(7)を設
    け、この空気抜き孔(7)に通風防水材(1)を気密に
    取り付けた通風防水性履物。
  5. 【請求項5】 本体(9)と、ストロー(11)を気密
    に挿入できるストロー挿入口(12)と通風防水材
    (1)を気密に付けた空気抜き孔(7)とを設けて前記
    本体(9)に気密に装着できる蓋(10)とからなる飲
    料飲み容器。
  6. 【請求項6】 乳首装着口の反対側の一部に、通風防水
    材(1)を気密に付けた空気抜き孔(7)を設けた哺乳
    瓶。
  7. 【請求項7】 本体(9)の一部に、通風防水材(1)
    を気密に付けた空気抜き孔(7)を設けた通風防水性手
    袋。
  8. 【請求項8】 本体(9)の一部に空気抜き孔(7)を
    設け、この空気抜き孔(7)に通風防水材(1)を気密
    に取り付けた通風防水性衣服。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036068A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 株式会社フットテクノ 通気透湿防水靴の甲被と、それを備える通気透湿防水靴
KR102404558B1 (ko) * 2021-10-08 2022-06-02 이상훈 기능성 양피 골프장갑

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