JP2015035874A - 電力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中性点発電において、出力電圧および出力電流の波形品質を向上させることを可能にした電力制御装置を提供する。
【解決手段】電力制御装置は、平滑コンデンサ330の電圧を測定する電圧センサ(VH電圧センサ350)と、コンデンサを流れる電流を測定する電流センサ340と、電圧センサの測定結果に基づいて第1インバータ(MG1インバータ14)を制御する第1制御部(1MG_CPU410)と、電圧センサの測定結果を第1制御部から受信し、受信した電圧センサの測定結果と電流センサ340の測定結果とに基づいて第2インバータ(MG2インバータ24)を制御する第2制御部(2MG_CPU420)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力制御装置に関し、さらに詳しくは、車両に搭載された蓄電装置からの電力を制御するための電力制御装置に関する。
蓄電装置が搭載された車両には、発電機としてのモータ(第1モータ)と動力源としてのモータ(第2モータ)とを備えるものもある。2つのモータは、たとえば3相交流回転電機であり、中性点を含む。
車両は、第1モータに交流電力を出力するインバータ(第1インバータ)と第2モータに交流電力を出力するインバータ(第2インバータ)とを備える。2つのインバータは、いずれも、蓄電装置の電力を利用して交流電力を出力し得る。2つのインバータを適切に制御すると、第1モータの中性点と第2モータの中性点との間に電位差が生じる。この電位差を電力線などを用いて車両の外部に取り出すことにより、車両の外部の負荷に電力を供給できる(たとえば特開2007−318970号公報参照)。
第1および第2インバータには、電力変換効率や制御性に優れるパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)を利用したPWMインバータが用いられ得る。
特開2007−318970号公報 特許第5099281号公報
PWMインバータ(以下、単に「インバータ」という場合もある)は、方形波出力電圧のパルス幅を変化させることにより、所望の波形(たとえば正弦波)の電圧および電流を出力する。パルス幅は、電圧指令信号(たとえば正弦波)とキャリア信号(たとえば三角波)との比較により定められる。パルス幅はインバータの入力電圧によって変える必要があるため、キャリア信号の振幅も、インバータの入力電圧に応じて変える必要がある。このため、インバータの入力電圧はモニタされる。インバータの入力電圧は、第1インバータと第2インバータとで共通である。
インバータの入力電圧値は、たとえば、まず、第1モータを制御する制御部(第1制御部)が取得する。第1制御部は、取得したインバータの入力電圧値を、第1インバータのPWM制御(キャリア信号の振幅値など)に反映させる。また、第1制御部が取得した入力電圧値は、シリアル通信などを利用して、第2モータを制御する制御部(第2制御部)に送られる。第2制御部は、取得したインバータの入力電圧値を、第2インバータのPWM制御に反映させる。
シリアル通信などには、一定の時間(たとえば数msから数十ms程度)が掛かるため、第2制御部が入力電圧を取得するタイミングは、第1制御部が入力電圧値を取得するタイミングに対して遅れる。そのため、インバータの入力電圧値が第1インバータのPWM制御に反映されるタイミングと、第2インバータのPWM制御に反映されるタイミングとの間に、タイムラグが生じる。
負荷変動などにより負荷で消費される電流が変化すると、インバータの入力電流も変化する。インバータの入力電流が変化するとインバータの入力電圧も変化する場合がある。その場合、上記のタイムラグによって、第1インバータのPWMに用いられるキャリア信号の振幅と第2インバータのPWM制御に用いられるキャリア信号の振幅とが異なる期間が生じる。その結果、出力波形が歪み(正弦波から遠ざかり)、波形品質が低下してしまう。
本発明の目的は、中性点発電において、出力電圧および出力電流の波形品質を向上させることを可能にした電力制御装置を提供することである。
本発明の一局面に係る電力制御装置は、コンデンサと、コンデンサによって平滑化された電圧を受け、中性点を含む第1回転電機に電力を出力する第1インバータと、コンデンサによって平滑化された電圧を受け、中性点を含む第2回転電機に電力を出力する第2インバータと、コンデンサの電圧を測定する電圧センサと、コンデンサを流れる電流を測定する電流センサと、電圧センサの測定結果に基づいて第1インバータを制御する第1制御部と、電圧センサの測定結果を第1制御部から受信し、受信した電圧センサの測定結果と電流センサの測定結果とに基づいて第2インバータを制御する第2制御部とを備える。
本発明によると、第1制御部がインバータの入力電圧値を得るタイミングと第2制御部がインバータの入力電圧値を得るタイミングとの間のタイムラグによる出力電圧および出力電流の波形歪みなどが低減される。これにより、中性点発電による出力電圧および出力電流の波形品質(電力品質)を向上させることが可能になる。
本発明の実施の形態に従う電力供給システムの構成を説明するブロック図である。 電圧VHが変動するメカニズムを説明するための図である。 電圧VHとキャリア信号の振幅の関係の一例を説明するための図である。 電圧VHとキャリア信号の振幅の関係の一例を説明するための図である。 電圧VH値補正部が行なう電圧VHの補正を説明するための図である。 中性点発電において実行される処理を説明するためのフローチャートである。 補正係数の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従う電力供給システムの構成を説明するブロック図である。以下の実施の形態では車両がハイブリッド車両である場合について説明するが、本発明の車両はハイブリッド車両に限定されない。
図1を参照して、車両100は、エンジン2およびモータジェネレータMG2を動力源として走行するハイブリッド車両である。エンジン2およびモータジェネレータMG2が発生した駆動力は、駆動輪6へ伝達される。
エンジン2は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなど、燃料を燃焼させて動力を出力する内燃機関である。エンジン2は、スロットル開度(吸気量)や燃料供給量、点火時期などの運転状態をPM−ECU(Power Management Electric Control Unit)50からの信号によって電気的に制御可能に構成されている。
モータジェネレータMG1は、エンジン2によって駆動される発電機として用いられるとともに、クランキングによりエンジン2を始動することが可能な回転電機としても用いられる。また、エンジン2によりモータジェネレータMG1を回転させて発電することによって得られる電力をモータジェネレータMG2の駆動に用いることができる。
モータジェネレータMG2は、主として車両100の駆動輪6を駆動する回転電機として用いられる。
モータジェネレータMG1,MG2は、交流回転電機であり、たとえば、3相交流同期電動機である。
車両100は、各モータジェネレータMG1,MG2の中性点N1,N2間の電圧差を利用した中性点発電により得られる電力を、中性点N1,N2を経由して出力部60の出力端子60a,60bから外部負荷(図示せず)へ供給することができる。
動力分割機構4は、たとえば、図示しないサンギヤ、キャリア、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を含む。サンギヤは、モータジェネレータMG1の回転軸に連結される。キャリアは、エンジン2のクランクシャフトに連結される。リングギヤは、駆動軸に連結される。動力分割機構4は、エンジン2の駆動力を分割し、モータジェネレータMG1の回転軸と駆動軸とに動力として伝達する。駆動軸は、駆動輪6に連結される。また、駆動軸は、モータジェネレータMG2の回転軸にも連結される。
車両100には、蓄電装置Bが搭載されている。蓄電装置Bは、リチウムイオン二次電池により主に構成される。蓄電装置Bと昇圧コンバータ20とはシステムメインリレーSMRにより、電気的に接続/遮断される。なお、蓄電装置Bは、ニッケル水素電池、キャパシタなどであってもよい。
昇圧コンバータ20は、電圧変換器である。昇圧コンバータ20は、蓄電装置Bからの電圧を昇圧して出力する。本明細書において、昇圧コンバータ20が出力する電圧を、「電圧VH」という。昇圧コンバータ20は、PWM制御により動作する。PWM制御は、昇圧指令部30がPWM変換部40を介して昇圧コンバータ20にPWM制御信号を送ることによって行なわれる。昇圧指令部30は、PM−ECU50によって制御される。
電圧VHは、平滑コンデンサ330によって平滑化されており、MG1インバータ14とMG2インバータ24とに供給される。ここでの平滑化は、たとえば、昇圧コンバータ20に生じる高周波成分やノイズの除去である。
[回転駆動制御]
MG1インバータ14は、主に、1MG_CPU410によって制御される。MG2インバータ24は、主に、2MG_CPU420によって制御される。ここでは、MG1インバータ14の制御について説明する。MG2インバータ24とその制御については、MG1インバータとほぼ同様であるので同一符号を付して説明を繰り返さない。
MG1インバータ14は、たとえば、正弦波PWM制御によってスイッチング素子を駆動するPWMインバータである。その他に、モータジェネレータMG1の運転条件(代表的には、トルク・回転数)によっては、正弦波PWM制御方式と、過変調PWM制御方式と、矩形波電圧制御とのいずれかを用いてもよく、またこれらを切替えて適用する構成としてもよい。
電流指令生成部210は、MG1インバータ14が出力する電流波形の基準(電流基準波形)を与える。具体的には、電流指令生成部210は、d−q軸におけるd軸電流指令値Idcomとq軸電流指令値Iqcomとを、PI演算部240に送る。電流指令生成部210は、予め作成されたテーブルなどに従いPM−ECU50のトルク指令値Trqcomに応じてd軸電流指令値Idcomおよびq軸電流指令値Iqcomを生成する。
PI演算部240は、比例積分(PI:Proportional Integral)演算のために用いられる。PI演算部240は、フィードバック信号としてのIdおよびIqと、d軸電流指令値Idcomおよびq軸電流指令値Iqcomとの偏差(制御偏差)に応じたd軸電圧指令値Vd#およびq軸電圧指令値Vq#を、座標変換部250に出力する。制御偏差は、ΔIdおよびΔIqとして図示される。
座標変換部250は、後述のレゾルバ25から送られてくるモータジェネレータMG1のロータ位置θまたは回転数Nmtに基づいて、d軸電圧指令値Vd♯およびq軸電圧指令値Vq♯をU相、V相、W相の各相の電圧指令値Vucom,Vvcom,Vwcomに変換し、PWM信号生成部260に出力する(2相→3相への座標変換)。
PWM信号生成部260は、電圧指令値Vucom,Vvcom,Vwcomに基づいて、PWM信号を生成し、MG1インバータ14に出力する。具体的には、PWM信号生成部260は、各相における電圧指令値Vucom,Vvcom,Vwcomと所定の搬送波(キャリア信号)との比較に基づいてスイッチング制御信号を生成して、MG1インバータ14に出力する。
MG1インバータ14は、PWM信号生成部260からのPWM信号に基づいてPWM制御を行なう。これにより、MG1インバータは、昇圧コンバータ20から電力を、所望の波形の電圧および電流に変換して出力する。MG1インバータ14は、U,V,W各相ラインUL1,VL1,WL1を介して、モータジェネレータMG1の各相のコイルと接続されている。そのため、MG1インバータ14の出力は、モータジェネレータMG1を駆動するように供給される。これにより、電流指令生成部210に入力されたトルク指令値Trqcomに従い、モータジェネレータMG1が所望の回転数で駆動される。
モータジェネレータMG1には、ロータ位置を推定するためのレゾルバ25が設けられる。レゾルバ25は、座標変換部220および250に接続される。
また、モータジェネレータMG1には、モータジェネレータMG1を流れる電流を測定するための電流センサ26が設けられる。電流センサ26は、座標変換部220に接続される。座標変換部220は、モータジェネレータMG1のロータ位置θまたは回転数Nmtに基づき、モータジェネレータMG1を流れる電流を、d軸の軸電流Idおよびq軸の軸電流Iqに変換する。変換したd軸電流Idおよびq軸電流Iqは、フィードバック信号として、PI演算部240の入力に戻される。
[中性点発電制御]
図1に示す車両100は、停車中などにいわゆる中性点発電を行なうことができる。すなわち、中性点発電とは、中性点N1と中性点N2との間に電位差を生じさせ、また、中性点N1と中性点N2との間に接続される負荷に電力を供給することである。
MG1インバータ14には、U相、V相、W相の各相に対応したスイッチング素子がそれぞれ個別制御可能に設けられている。中性点発電の際、それらのスイッチング素子が適切に制御されることにより、中性点N1にポテンシャルが生じる。
MG1インバータ14と同様、MG2インバータ24にも、U相、V相、W相の各相ごとに対応したスイッチング素子が個別制御可能に設けられている。中性点発電の際、それらのスイッチング素子が適切に制御されることにより、中性点N2にもポテンシャルが生じる。
中性点N1のポテンシャルと中性点N2のポテンシャルとが異なる場合、両者の間に発電電圧Voutが生じる。発電電圧Voutは、出力部60の出力端子60a,60bを経由して車両100の外部の負荷(図示しない)に供給される。MG1インバータ14とMG2インバータ24とが適切に制御されることにより、所望の発電電圧Voutが得られる。
中性点発電の際、PWM信号生成部260は、中性点出力電圧指令部70からの指令(電圧基準波形)とキャリア信号とに基づいてPWM信号を生成する。このとき、キャリア信号は、MG1インバータ14およびMG2インバータ24の入力電圧、すなわち電圧VHに応じて変える必要がある。
昇圧コンバータ20とMG1インバータ14との間には、電圧VHを測定するためのVH電圧センサ350が設けられている。VH電圧センサ350の測定値(電圧VH値)は、フィルタ320に入力される。フィルタ320は、VH電圧センサ350の測定値を平均化する。平均化された電圧VH値は、モータジェネレータMG1側のPWM信号生成部260に入力される。これにより、1MG_CPU410は、電圧VH値をMG1インバータ14のPWM制御に反映させることができる。
一方、フィルタ320は、電圧VH値を通信部411にも送る。通信部411は、1MG_CPU410に含まれており、1MG_CPU410が2MG_CPU420と通信するために用いられる。通信部411は、電圧VH値を、2MG_CPU420に含まれる通信部421に送る。
これにより、2MG_CPU420は、電圧VH値をMG2インバータ24のPWM制御に反映させることができる。
通信部411と通信部421との間の通信には、シリアル通信などが用いられる。そのような通信には一定の時間(たとえば数msから数十ms程度)が掛かるため、2MG_CPU420が電圧VH値を取得するタイミングは、1MG_CPU410が電圧VH値を取得するタイミングに対して遅れる。そのため、電圧VH値がMG1インバータ14のPWM制御に反映されるタイミングと、MG2インバータ24のPWM制御に反映されるタイミングとの間に、タイムラグが生じてしまう。換言すれば、MG1インバータ14のPWM制御には、ほぼ現時点での電圧VH値が反映されるのに対し、MG2インバータ24のPWM制御には、現時点よりも遅れた時点での電圧VH値が反映されてしまう。
その結果、MG1インバータ14とMG2インバータ24との制御が適切に行なわれず、発電電圧が歪むといった課題が生じる。この課題は、電圧VH値の変動時に顕在化する。ここで、電圧VHが変動する理由について、図2を参照しつつ説明する。
[電圧VH変動のメカニズム]
図2は、電圧VHが変動するメカニズムを説明するための図である。
図2を参照して、蓄電装置Bの電力は、昇圧コンバータ20に供給される。昇圧コンバータ20は、蓄電装置Bの電圧を昇圧し(たとえば650V程度)、出力する。昇圧コンバータ20の出力電圧は電圧VHであり、平滑コンデンサ330によって平滑化されている。
電圧VHは、MG1インバータ14およびMG2インバータ24の入力電圧となる。MG1インバータ14およびMG2インバータ24は、電圧VHを受け、中性点発電によって、負荷Lに電力を供給する。MG1インバータ14は、スイッチング素子としてトランジスタQ1(上アーム),Q4(下アーム)を含むように図示されているが、これらのトランジスタQ1,Q4は、U相、V相、W相用のトランジスタをまとめて表したものである。MG2インバータ24が含むトランジスタQ2(下アーム),Q3(上アーム)についても同様である。なお、ダイオードD1からD4は、いわゆるフリー・ホイールダイオードである。
ここで、昇圧コンバータ20の出力電流をI1、MG1インバータ14の出力電流をI2、MG2インバータ24の出力電流をI3とし、図示する。負荷Lに供給される発電電流Ioutは、Iout=I2+I3となる。
I1の大きさとIoutの大きさとがほぼ等しいとき、平滑コンデンサ330を流れる充放電電流Icはほとんど流れない。これに対し、I1の大きさとIoutの大きさが異なると、Icが流れる。Icが増加すると、電圧VHが変動する。I1がIoutよりも大きい場合、Icは充電電流になり電圧VHは上昇し、I1がIoutよりも小さい場合、Icは放電電流になり電圧VHは低下する。Ioutは、負荷Lでの消費電力が変化すると、変動する。
次に、電圧VHの変動による、PWM制御への影響について図3および図4を参照しつつ説明する。
[電圧VHとキャリア信号の関係]
図3は、電圧VHとキャリア信号の振幅の関係の一例を説明するための図である。
図3を参照して、上側のグラフは、キャリア信号と指令信号を示し、下のグラフは、上アームと下アームとのONを示す。
図3に示すように、指令信号>0の間、指令信号>キャリア信号のときは上アームがオンになり、指令信号<キャリア信号のときは下アームがオンになる。また、指令信号<0の間、指令信号<キャリア信号のときは下アームがオンになり、指令信号>キャリア信号のときは上アームがオンになる。
図4は、図3同様、電圧VHとキャリア信号の振幅の関係の一例を説明するための図である。図3においてキャリア信号の振幅が増大すると、図4に示すように、上アームおよび下アームのオン時間が変化する。この場合、指令信号>0の間、上アームのオン時間が図3よりも短くなっており、下アームのオン時間が図3よりも長くなっている。また、指令信号<0の間、上アームのオン時間が図3よりも長くなっており、下アームのオン時間が図3よりも短くなっている。上アームおよび下アームのオン時間が変化すると、PWM制御によってインバータが生成する電圧が変化する。すなわち、電圧VHが変化すると、インバータの出力も変化する。
[電圧VH補正処理]
本発明の実施の形態は、次に説明するように、電圧VH値がMG1インバータ14のPWM制御に反映されるタイミングと、電圧VH値がMG2インバータ24のPWM制御に反映されるタイミングとの間のタイムラグによる影響を低減する。
図1を再び参照して、2MG_CPU420は、発電判定部300と、電圧VH値補正部310とを含む。1MG_CPU410の通信部411から2MG_CPU420の通信部421に送られた電圧VH値は、電圧VH値補正部310に送られる。また、電圧VH値補正部310には、電流センサ340の測定結果が送られる。電流センサ340は、平滑コンデンサ330を流れる電流(Ic)を測定する。発電判定部300は、PM_ECU50からの指示によって、中性点発電が行なわれているか否かの判定結果を、電圧VH値補正部310に送る。電圧VH値補正部310は、中性点発電が行なわれている場合、Icに基づいて電圧VH値を補正し、補正後の電圧VH値を2MG_CPU420内のPWM信号生成部260に送る。
ここで、電圧VH値の補正について、図5を参照しつつ詳述する。
図5は、図1の電圧VH値補正部310が行なう電圧VH値の補正を説明するための図である。
図2とともに図5を参照して、図5において、横軸は時間を、縦軸は各部の電流波形を示す。図5の一番上の波形は、発電電流Ioutを示す。負荷Lが接続されると発電電流Ioutが流れ始め、負荷Lが遮断されると発電電流Ioutは流れなくなる。なお、発電電流Ioutは、ここでは正弦波に近づくように制御されている。
図5の上から二番目の波形は、MG1インバータ14とMG2インバータ24との入力電流を示す。この電流は、Ioutの絶対値|Iout|になる。|Iout|の平均値はIoaveとして図示される。なお、Ioaveは、|Iout|を全時間範囲で平均したものではなく、説明の容易のため|Iout|の変化をイメージ的に示したものである。以下、図5中の他の破線についても同様である。
図5の上から3番目の波形は、昇圧コンバータ20の出力電流I1を示す。I1は、特に|Iout|が大きくなり始めた際に流れる。これは、|Iout|が流れることによって、平滑コンデンサ330の電圧が低下するためである。
図5の上から4番目の波形は、無負荷時の場合に平滑コンデンサ330を流れる充放電電流Ic´を示す。無負荷時においても、一定の大きさのIc´が流れる。
図5の上から5番目の波形は、(有負荷時の)Icを示す。負荷が投入されると負荷変動により一時的に、Icがマイナス方向(放電方向)に変動する。一方、負荷が遮断されると、Icは一時的にプラス方向(充電方向)に増加する。
図5の上から6番目の波形は、電流偏差ΔIを示す。電流偏差ΔIは、有負荷時のIc(上から5番目の波形)と無負荷時のIc´(上から4番目の波形)との差を示す。すなわち、ΔIは、平滑コンデンサ330を流れる充電電流と放電電流の差であって、かつ、無負荷時に流れるIc´によるオフセットを除いたものである。ΔIがマイナスの場合、平滑コンデンサ330は放電している。逆にΔIがプラスの場合、平滑コンデンサ330は充電されている。
一番下の波形は、電圧VH値を示す。電圧VHは、電圧VH目標値(たとえば650V)を中心に変動している。図5に示すように、電流偏差ΔIによって、電圧VHの変動幅は変化する。電流偏差ΔIがマイナスのとき、電圧VHの変動幅は小さくなり、電流偏差ΔIがプラスのとき、電圧VHの変動幅は大きくなる。ΔIが大きいほど電圧VHの変動幅も大きい。すなわち、ΔIと電圧VH値との間には一定の関係(相関)がある。
ΔIと電圧VH値との間に相関があるため、図1に示す2MG_CPU420は、平滑コンデンサ330を流れる充放電電流Icの電流偏差ΔIを参考として、現時点における電圧VHの値を推定することができる。実施の形態において、MG_CPU420は、1MG_CPU410から送られる電圧VH値をΔIに基づいて補正することにより、現時点での電圧VH値を算出する。これにより、中性点発電を行なう際、MG_CPU420は、現時点での電圧VH値をMG2インバータ24のPWM制御に反映させることができる。
図6は、中性点発電において実行される処理を説明するためのフローチャートである。
図1とともに図6を参照して、初めに、ユーザは、出力端子60a,60bに負荷を接続し、車両100の蓄電装置Bからの電力の使用を開始する(ステップS101)。ユーザは、たとえば、車両100に搭載されたインタフェース(図示しない)を操作して、車両100に、中性点発電を開始するように指示する。
ユーザ操作により中性点発電の開始が指示されると、車両100において、1MG_CPU410は、発電指令信号を受ける(ステップS201)。同様に、2MG_CPU420も、発電指令を受ける(ステップS301)。発電指令信号は、PM_ECU50によって、1MG_CPU410および2MG_CPU420に与えられる。
発電指令を受けた1MG_CPUは、中性点発電を開始する(ステップS202)。同様に、2MG_CPUも、中性点発電を開始する(ステップS203)。すなわち、MG1インバータ14およびMG2インバータ24のPWM制御が開始される。
中性点発電が開始されると、1MG_CPU410は、電圧VH値を取得する(ステップS203)。一方、2MG_CPU420は、平滑コンデンサ330の充放電電流Icの値を取得する(ステップS303)。
ステップS203において電圧VH値を取得した後、1MG_CPU410は、電圧VH値を2MG_CPU420にシリアル通信で送る(ステップS204)。さらに、1MG_CPU410は、電圧VH値を、MG1インバータ14のPWM制御に反映させる(ステップS205)。その後、1MG_CPU410は、ステップS203に処理を戻す。
一方、2MG_CPU420は、1MG_CPU410から電圧VH値を受信する(ステップS304)。電圧VH値を受信した2MG_CPU420は、平滑コンデンサ330を流れる充放電電流Icの電流偏差ΔIを算出する(ステップS305)。ΔIの算出は、図1に示す電流センサ340の測定値と、無負荷時に平滑コンデンサ330を流れる電流との差を求めることによって行なわれる。無負荷時に平滑コンデンサ330を流れる電流値は、予め測定を行なうことなどによって取得される。あるいは、ΔIの算出は、図2に示す昇圧コンバータ20の出力電流I1と、負荷Lを流れる発電電流Ioutとの差を計算することによっても算出され得る。
電流偏差ΔIを算出した2MG_CPU420は、電流偏差ΔIに基づいて電圧VH値を補正する(ステップS306)。この補正は、たとえば、ΔIに基づいて補正係数を決定し、決定した補正係数を電圧VH値に乗ずることによって行なわれる。
そして、2MG_CPU420は、補正後の電圧VH値を、MG2インバータ24のPWM制御に反映させる(ステップS307)。その後、2MG_CPU420は、ステップS303に処理を戻す。
図6に示すフローチャートの処理によって、図1に示す2MG_CPU420は、1MG_CPU410から送られてくる電圧VH値をそのまま使用するのではなく、現在の電圧VH(あるいはそれに近い値)に補正する。2GM_CPU420は、補正後の電圧VH値をPWM制御に反映させる。すると、1GM_CPU410におけるMG1インバータ14のPWM制御と、2GM_CPU420におけるMG2インバータ24のPWM制御には、いずれも現時点での電圧VH値が反映されることになる。そのため、MG1インバータ14およびMG2インバータ24はいずれも適切に制御され、1GM_CPU410と2GM_CPU420との間の通信によるタイムラグの影響が低減される。
図7は、図6のステップS306で用いられる補正係数の一例を示す図である。
図7に示すように、電流偏差ΔIが0の場合、電圧VH値補正係数は1になる。そして、電流偏差ΔIがマイナスの場合、電圧VH値補正係数を1よりも小さくする。たとえば、電流偏差ΔIが−100Aから−50Aの場合、電圧VH値補正係数を0.8にし、電流偏差ΔIが−50Aから0Aの場合、電圧VH補正係数を0.9にすることができる。一方、電流偏差ΔIがプラスの場合、電圧VH補正係数を1よりも大きくする。たとえば、電流偏差ΔIが0Aから50Aの場合、電圧VH値補正係数を1.1にし、電流偏差ΔIが50Aから100Aの場合、電圧VH値補正係数を1.2にすることができる。
最後に、本発明の実施の形態について総括する。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る電力制御装置は、コンデンサ(平滑コンデンサ330)と、コンデンサ(平滑コンデンサ330)によって平滑化された電圧を受け、中性点を含む第1回転電機(MG1)に電力を出力する第1インバータ(MG1インバータ14)と、コンデンサ(平滑コンデンサ330)によって平滑化された電圧を受け、中性点を含む第2回転電機(MG2)に電力を出力する第2インバータ(MG2インバータ24)と、コンデンサ(平滑コンデンサ330)の電圧を測定する電圧センサ(電圧VHセンサ350)と、コンデンサ(平滑コンデンサ330)を流れる電流を測定する電流センサ340と、電圧センサ(電圧VHセンサ350)の測定結果に基づいて第1インバータ(MG1インバータ14)を制御する第1制御部(1MG_CPU410)と、電圧センサ(電圧VHセンサ350)の測定結果を第1制御部(1MG_CPU410)から受信し、受信した電圧センサ(電圧VHセンサ350)の測定結果と電流センサ340の測定結果とに基づいて第2インバータ(MG2インバータ24)を制御する第2制御部(2MG_CPU420)とを備える。
本発明の実施の形態によると、MG1インバータ14が電圧VH値を得るタイミングとMG2インバータ24が電圧VH値を得るタイミングとの間のタイムラグによる出力電圧および出力電流の波形歪みなどが低減される。このため、中性点発電において負荷に供給される電力の品質が向上する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明でなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 エンジン、4 動力分割機構、6 駆動輪、14,24 インバータ、20 昇圧コンバータ、25 レゾルバ、26,340 電流センサ、30 昇圧指令部、40 変換部、60 出力部、60a,60b 出力端子、70 中性点出力電圧指令部、100 車両、210 電流指令生成部、220,250 座標変換部、240 演算部、260 PWM信号生成部、300 発電判定部、310 電圧VH値補正部、320 フィルタ、330 平滑コンデンサ、350 VH電圧センサ、411,421 通信部、B 蓄電装置。

Claims (1)

  1. コンデンサと、
    前記コンデンサによって平滑化された電圧を受け、中性点を含む第1回転電機に交流電圧を出力する第1インバータと、
    前記コンデンサによって平滑化された前記電圧を受け、中性点を含む第2回転電機に交流電圧を出力する第2インバータと、
    前記コンデンサの電圧を測定する電圧センサと、
    前記コンデンサを流れる電流を測定する電流センサと、
    前記電圧センサの測定結果に基づいて前記第1インバータを制御する第1制御部と、
    前記電圧センサの測定結果を前記第1制御部から受信し、受信した前記電圧センサの前記測定結果を前記電流センサの測定結果に基づいて補正し、補正した前記電圧センサの前記測定結果に基づいて前記第2インバータを制御する第2制御部とを備える、電力制御装置。
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