JP2015034085A - フィルム巻き取りシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルムの巻き取り工程において、構造の大幅な追加などを伴うことなく、安定的に巻き取りが行われるように構成されたシステムを提案すること。
【解決手段】ロール状の原反に積層して巻き取られているフィルムを前記原反から巻き取り用ローラに複数のフィルム搬送ローラを介して巻き取る巻き取りシステムであって、前記原反における原反巻量を計測する計測装置と、前記計測装置により計測された前記原反巻量に基づいて、前記巻取り用ローラにおける巻き取り時のフィルムの張力に関する少なくとも一つのパラメータを制御する制御装置と、を含むシステム。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品包装用ラップフィルムなどの一枚のシート状製品の生産工程において、中間製品としてロールに巻き取られた状態のフィルムを所定量ずつ小巻ロールに巻き取る際のフィルムの張力を制御することで巻き取り速度を制御し、巻き取られたフィルムにシワなどが発生しないようにして最終製品としてフィルムの品質を向上させるためのシステム、方法、更にこれらに用いられる、システムや方法を制御する制御装置、に関するものである。
食品用ラップフィルムの生産工程において、所定の前工程で生産されたフィルムは、所定量ずつ小巻ロールに巻き取られて最終製品になる前に、一枚の長尺のフィルムとしてロールに巻き取られて保管される。この、一枚のフィルムが巻き取られたロールを原反と呼ぶ。そして最終製品の生産にあたっては、この原反から繰り出されたフィルムが、複数の搬送用ロールを経由して小巻ロールに所定量が巻き取られ、その後切断されることで最終製品が完成する。この小巻ロールへの巻き取りと切断の工程が繰り返されることで、原反に巻き取られている長尺のフィルムが多数の小巻ロールに所定量ずつ巻き取られ、連続して多くの最終製品を生産することが可能となる。
このように原反から一枚の長尺のフィルムを巻き取るシステムでは、原反の巻き芯近く、即ち相当量のフィルムが既に巻き取られた後は原反での剥離強度が大きく、小巻ロールで巻き取る際のフィルム表面の張力も大きいことから、その表面にシワが発生し易くなる。従って、そのようなシワの発生を極力抑制するために、原反からの巻き取り開始から巻き取り終了までの間、巻き取られたフィルムが一定の品質、即ちシワのない状態、を維持できるような巻き取り速度とする必要がある。その結果、巻き取り速度はある程度以上速くすることができず、生産性が悪くなるという問題がある。
ここで、このようなシワの有無は、フィルムの性能そのものとは無関係であり、その性能に影響を及ぼすものでもないため、必要な生産性を確保できる巻き取り速度をもってシステムを動作させることも可能である。しかしながら、フィルムが巻き取られた最終製品の小巻ロールを購入する需要者は、このようなシワの有無というような点の品質にも敏感であることが多く、結局、原反の巻き取り開始から終了までの速度を一定にかつ充分速くすることは困難である。
特開平09−240893号公報 特開2004−276146号公報 特開平10−236707号公報
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、原反から複数の小巻ロールへ所定量のフィルムを連続的に巻き取るシステムにおいて、原反巻量に基づいて、小巻ロールへの巻き取り時のフィルムの張力に関する少なくとも一つのパラメータを制御する制御装置を有するシステムであって制御されたパラメータに基づいて小巻ロールへの巻き取り速度を制御して、小巻ロールへ巻き取られるフィルムの品質を維持しながら、前記所定量のフィルムが巻き取られるシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる本発明のフィルム巻き取りシステムは、原反(10)に巻き取られているフィルム(100)を前記原反から、複数の搬送用ロール(3から5)を介して、巻き取り用ロール(20)の外周に所定間隔で配置された複数の小巻ロール(7a−7f)に所定量巻き取るフィルム巻き取りシステムであって、前記原反を、回転駆動する駆動機構(1,2)と、前記駆動機構により回転させられ、前記フィルムが繰り出された原反における原反巻量を計測する計測装置(10A)と、前記計測装置により計測された前記原反巻量に基づいて、前記巻取り用ロールにおける小巻ロールへの巻き取り時のフィルムの張力に関する少なくとも一つのパラメータを制御する制御装置(150)であって、前記制御されたパラメータに基づいて、前記フィルムの前記小巻ロール(7a−7f)への巻き取り速度を制御し前記小巻ロールへ前記所定量のフィルムが巻き取られる、制御装置と、前記小巻ロールへの前記所定量のフィルムが巻き取られた後に、前記フィルムを切断するカッタ(9)と、を有する。
このような本発明のフィルム巻き取りシステムによれば、従来のように原反の巻き始めからその終了までの間、生産性の高くない一定の速度でシステムを動作させるのではなく、巻き取られたフィルム表面にシワの生じない状態で巻き取りを行うことができるように、シワの発生に関与する可能性のある、フィルムの張力に関するパラメータを原反巻量に基づいて制御し、その制御されたパラメータの元で、巻き取り速度を設定することができる。従って、システム全体の生産性を高めることができる。
請求項2にかかる本発明のフィルム巻き取りシステムは、請求項1において、前記パラメータは、少なくとも、前記小巻ロールでの前記フィルムをカットする際の巻き取り速度、カットする際の前記フィルムの巻き取りトルク、前記巻き取り用ロールのターレット旋回速度、または前記原反からのフィルムの繰り出し速度と前記巻き取り用ロールの巻き取り速度の比で表されるドロー比、のいずれかの一つである。
このようなシステムによれば、巻き取り時のフィルムの張力を制御するための最適なパラメータを、フィルムの材質などに基づいて選択することができる。なお、この選択されるパラメータは一つのものに限定される必要はなく、フィルムの材質などに応じて、より適切な複数のパラメータを設定できるようにすることも可能である。
請求項3にかかる本発明のフィルム巻き取りシステムは、請求項2において、前記パラメータは、ドロー比であり、前記制御装置は、前記原反と前記複数のフィルム搬送ロールのうちの一つとの間の距離に基づいてドロー比を制御する。
このようなシステムによれば、制御されるパラメータはドロー比のみであるので、更に簡便なシステムで巻き取り速度を制御することが可能となる。より具体的には、巻き取られるフィルムが食品包装用ラップフィルムである場合には、その材質から、原反から繰り出されるフィルムの搬送速度と、小巻ロールへの巻き取り時の巻き取りロールの巻き取り速度との間で設定されるドロー比を制御するのが好適である。
請求項4にかかる本発明のフィルム巻き取りシステムは、請求項1において、前記駆動機構は、一対の駆動用ロールとそれらの間に巻回されたベルトを有し、前記ベルトにより前記原反を回転駆動する。
このようなシステムによれば、原反から繰り出されるフィルムの速度を、ベルトの移動速度に基づいて制御することができ、従って、ドロー比の制御は更に容易に行えるようになる。
また請求項6にかかる本発明の制御装置は、駆動機構により回転駆動される原反に巻き取られているフィルムを前記原反から、複数の搬送用ロールを介して、巻き取り用ロールの外周に所定間隔で配置された複数の小巻ロールに所定量巻き取るフィルム巻き取りシステムに用いられる制御装置であり、前記原反の回転駆動速度を検出する第一検出部と、前記原反における前記フィルムの原反巻量を検出する第二検出部と、前記巻き取り用ロールおける巻き取り速度を検出する第三検出部と、前記小巻ロールへのフィルムの巻取時の張力に関するデータであって、少なくともドロー比に関するデータを記憶しているメモリと、前記第一検出部と第二検出部の検出結果に基づいてドロー比を算出すると共に、前記算出されたドロー比と、前記第三検出部の検出結果とに基づき、前記メモリのデータを参照して最適の巻き取り速度を算出する演算部と、を有する。
このような本発明の制御装置によれば、フィルム巻き取りシステムに用いられて、従来のように原反の巻き始めからその終了までの間、生産性の高くない一定の速度でシステムを動作させるのではなく、巻き取られたフィルム表面にシワの生じない状態で巻き取りを行うことができるように、シワの発生に関与する可能性のある、フィルムの張力に関するパラメータを原反巻量に基づいて制御し、その制御されたパラメータの元で、巻き取り速度を設定することができる。従って、システム全体の生産性を高めることができる。
更に請求項7にかかる本発明のフィルム巻き取り方法は、原反に巻き取られているフィルムを前記原反から、複数の搬送用ロールを介して、巻き取り用ロールの外周に所定間隔で配置された複数の小巻ロールに所定量巻き取る、フィルム巻き取り方法であって、前記原反を、回転駆動してフィルムを繰り出すステップと、前記フィルムを繰り出すステップ中に、前記原反の原反巻量を測定するステップと、前記測定するステップで測定された原反巻量に基づいて前記巻き取り用ロールにおける小巻ロールへの巻き取り速度に関するパラメータを決定し、決定されたパラメータに基づき前記巻き取り速度を制御するステップと、前記小巻ロールへ巻き取るべき前記所定量が、前記小巻ロールへ巻き取られたことを検出するステップと、前記小巻ロールへの所定量のフィルムの巻き取りの検出に応答して、前記フィルムを切断するステップと、を有する。
このような本発明のフィルム巻き取り方法によれば、従来のように原反の巻き始めからその終了までの間、生産性の高くない一定の速度でシステムを動作させるのではなく、巻き取られたフィルム表面にシワの生じない状態で巻き取りを行うことができるように、シワの発生に関与する可能性のある、フィルムの張力に関するパラメータを原反巻量に基づいて制御し、その制御されたパラメータの元で、巻き取り速度を設定することができる。従って、システム全体の生産性を高めることができる。
本発明にかかるフィルム巻き取りシステム、方法またこれらに用いられるシステムや方法を制御する制御装置によれば、原反巻量を測定するための単純で簡便な装置の測定結果に基づき、フィルムの巻き取り速度を制御し、小巻ロールに巻き取られたフィルムの、最終製品としての品質を向上させることができる。また、システム全体の生産性を高めることができる。
本願発明にかかるフィルム巻き取りシステムの全体構成及びこのシステムで用いられる制御装置内部の各構成要素とそれらの関連を示す概略図である。 本願発明の一実施例による、巻き取りロールにおける巻き取り速度と、原反巻量、即ち原反におけるフィルムの量との関係を示すグラフである。 本願発明の一実施例によるフィルム巻き取りシステムの動作を示すフローチャートである。 本願発明の一実施例によるフィルム巻き取りシステムに用いられる、具体的なパラメータを設定したテーブルの一例を示す図である。 本願発明の一実施例によるフィルム巻き取りシステムに用いられる、具体的なパラメータを設定したテーブルの別の例を示す図である。
図1は、本発明の一実施例によるフィルム巻き取りシステムの全般的概要を例示的に示したものである。
このシステムには、矢印A1及びA2の方向にそれぞれ回転可能な一対の駆動用ロール1a及び1bとこれらにより駆動される駆動ベルト2を有する原反駆動機構1と、この原反駆動機構1により、矢印B方向に回転駆動されるように構成され、また、後述する巻き取りロールによって巻き取られる一枚の長尺のフィルム100が巻き回されている原反10が設けられている。そして、原反駆動機構1により回転駆動された原反10から、その回転に従ってフィルム100が繰り出される。このフィルム100は、一対のロール部材3a及び3bから成る搬送用ロール3、ガイドロール4を経てタッチロール5まで搬送される。そしてタッチロール5と接触する小巻ロールで巻き取られるように構成される。そして、これら小巻ロール7aから7fが、巻き取りロール20の外周上に等間隔に配置される。また巻き取りロール20は矢印C方向に、巻き取りロール駆動モータ8により回転駆動され、小巻ロール7aから7fが順次タッチロール5と接触するように回転する。
このガイドロール4と原反10のそれぞれの回転数により、フィルム100が搬送される際のドロー比が決定される。本実施例においては、原反駆動機構1により、原反におけるフィルム巻量とは無関係にフィルムの繰り出し量が一定になるようにドロー比が制御される。そしてガイドロール4を経て搬送されるフィルム100は、巻き取りロール20の回転によりタッチロール5と接触するように構成された小巻ロール、図示の例では7cにおいて所定量が巻き取られる。
小巻ロール7aから7fは、巻き取りロール20の近傍に設けられた小巻ロールストッカ6に複数がストックされ、順次、巻き取りロール20の回転に従って7aの位置で、その外周上に所定間隔、この実施例の場合は60度間隔、をもって配置される。タッチロール5と接触した小巻ロールに所定量のフィルムが巻き取られると、やはり巻き取りロール20の回転に対応して小巻ロールも移動し、7dの位置に移動するときに、カッタ9が矢印Xの方向に動いてフィルムを切断する。そして、7dから7fまでの位置で、巻き取りロール20から取り外される。このような動作を繰り返すことで、各小巻ロールには、原反10から供給される所定量のフィルムが順次巻き取られて最終製品とされる。
原反10の近傍には、原反巻量を計測するための計測装置10Aが設けられる。これにより原反に巻き回されているフィルム100の量を計測し、その値は制御装置150に送られる。制御装置150には、本願発明にかかるシステムを制御するための各ブロックが設けられている。そして制御装置150内部の原反巻量検出部150Bで検出され、演算部150Dでの演算に適する形への変換などの処理の後、演算部150Dに送られる。演算部150Dでの演算結果により、フィルム100が巻き取りロール20の回転により小巻ロール7で巻き取られる際のフィルムの張力に関するパラメータが設定され、そのパラメータに基づいてフィルム100の巻き取り速度が制御される。計測される原反巻量の値としてはさまざまな量が利用可能である。例えば、原反10での巻き回された状態のフィルムの厚さや、また原反10の重量を計測することにより、それらの値から、巻き取られているフィルムの量を計算することが可能である。また、後述するように、原反巻量に応じた巻き取り速度を設定するためのパラメータの組をテーブルの形式で前もってメモリ150Eに記憶しておく構成とすることも可能である。
制御装置150の内部には、図のように、本件発明にかかるフィルムの巻き取り制御に用いられる他のブロックも設けられる。
制御装置150の中のベルト駆動速度検出部150Aは、原反駆動機構1に設けられているベルト2の速度を検出するものである。これによりフィルム100の原反10からの繰り出し速度が検出され、巻き取り速度検出部150Cで検出された速度と共に演算部150Dで演算が行われ、ドロー比が決定される。
原反巻量検出部150Bでは、計測装置10Aで計測された原反巻量が検出される。この原反巻量は、ドロー比などの設定されたパラメータと共に巻き取りロール20でのフィルム100の巻き取り速度を決定する際に用いられる。この速度に基づいて巻き取りが行われるように、ガイドロール4とタッチロール5とが制御される。
制御装置150に設けられているメモリ150Eは、演算部150Dでの演算過程において適宜必要となる計算値の退避などにも用いられる。
図2は、図1のフィルム巻き取りシステムにより、実際にフィルムを巻き取る動作を行ったときの、原反巻量とフィルムの搬送速度、特に巻き取りロールでの巻き取り速度及びフィルムのカッティング時の巻き取り速度、との関連を示すグラフである。
横軸は原反巻量を表す。この場合は厚さL6の状態から徐々に巻き取りが行われ、L5からL1を経て最終的に全てのフィルムが巻き取られ、T1からT6までの状態に移行することを示している。
縦軸はフィルム100の搬送速度v1からv8を表す。この中でV1は巻き取りロール20におけるフィルムの巻き取り速度を表し、またV2は小巻ロール7に所定量のフィルムが巻き取られた時点でフィルムを切断するときの巻き取り速度を表す。一般には原反巻量が少ないほど、即ち、巻き取られているフィルムの残量が少ないほど、原反におけるフィルムの剥離強度が大きく、巻き取りに大きな力を要することになり、小巻ロールに巻き取られたフィルムにシワが発生し易くなるので図に示す通りに巻き取り速度は、原反からのフィルムの繰り出し量が大きくなるほど小さくなる。従って、繰り出しが進むにつれて巻き取り速度は減少し、巻き取りに時間がかかることになる。この繰り出しが進行することによる巻き取り速度の減少をできるだけ少なくすることが望まれる。理想的には破線で示すように、巻き取り開始から終了までを一定の速度で移行させることが望ましい。この図2の例では、L6の、原反巻量が最も多い状態から巻き取りが進んで、半分くらいの原反巻量L3になるまでは一定の巻き取り速度を維持する。またこれに応じて、フィルムを切断するときの速度も一定の値を維持する。即ち、このT1の領域では巻き取り速度を決定するためのパラメータの状態は一定である。このT1の区間は巻き取り動作が比較的安定的に行われる区間とも言えるので、速度制御のためのパラメータとして多くのものを使用することなく、一つだけのパラメータ、例えばドロー比のみを用いることが可能である。なお、この図2では、原反巻量の減少に伴って直線的に搬送速度が減少しているが、図2は説明のための例示であり、フィルムの材料等により実際には各区間の間で減少傾向が変動することもあり得る。
図3は、図1のフィルム巻き取りシステムの動作の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示すように、ステップS1において、原反10から巻き取りロール20の位置でのフィルム100の巻き取りが開始される。以後、この巻き取りが行われている間、即ち、巻き取り量の終了がステップS6で検出されるまでの間に巻き取り速度の制御が行われる。従って、制御に必要なパラメータの設定などのためにシステムの動作を停止させる必要はなく、シームレスな動作制御が可能である。
ステップS2では原反巻量が計測装置10Aによって計測される。この計測された原反巻量に基づいて、巻き取りロール20でのフィルム100の巻き取り速度が制御されることとなる。原反巻量の計測は、原反に巻き取られ、巻き回されているフィルムの量を示すものであればいろいろな値を用いることが可能なことは、前述の通りである。例えば原反の中心からのフィルム100の厚さや、フィルムの重量などを利用できる。
ステップS3では、測定された原反巻量に基づいて、速度制御のためのパラメータが決定され、これにより巻き取り速度が制御される。この際用いられるパラメータとしては、フィルムの搬送や巻き取りに関する各種の値が使用可能である。例えば小巻ロールでフィルムをカットする際の巻き取り速度、カットする際のフィルムの巻き取りトルク、巻き取り用ロールのターレット旋回速度、更に原反からのフィルムの繰り出し速度と前記巻き取り用ロールの巻き取り速度の比で表されるドロー比などが考えられる。巻き取り速度の制御には、これらのパラメータの一つのみを使用しても良いし、複数のパラメータを組み合わせるように構成し、その組み合わせと巻き取り速度が対応するようにして速度を制御するようにしても良い。
ドロー比は原反10の駆動ベルト2の移動速度とガイドロール4の回転速度により決定される。そしてガイドロール4の回転速度は、タッチロール5と接触している小巻ロールでの巻き取り速度を制御する際には一定である必要がある。従って、ドロー比は主に駆動ベルト2の移動速度のみにより決定される。
またこのドロー比は、原反10とガイドロール4との距離に基づいて制御することも可能である。この、ロール間の距離を用いてドロー比を決定して制御を行うように構成した場合の、制御の具体的内容について述べる。
原反巻量が減少すると、原反10とガイドロール4との距離は長くなる。即ちシステム中でのガイドロール4の位置は固定されているものであるが、原反10からのフィルムの繰り出し位置が、フィルムの巻き取りに従ってガイドロール4から遠ざかるからである。そして繰り出しが進んで、原反巻量が少なくなってくると原反は巻締まってくるため、前述のように剥離強度が大きく、従ってフィルムにかかる張力も大きくなる。このガイドロール4と原反10の距離が大きくなることと、張力が大きくなること、の何れも、食品包装用ラップフィルムのような薄いフィルムの巻き取り時に表面にシワが発生しやすくなる原因となり易い。そこで原反巻量が多いときよりもドロー比を小さくし、巻き取り速度を上げ、それにより巻き取り速度を速くすることもできる。
なお、このパラメータの制御は、原反巻量に応じて行うように構成されている。そしてステップS4では小巻ロールに巻き取られるべき量のフィルムが巻き取られたことを検出してステップS5でフィルムを切断し、小巻ロールに所定量のフィルムが巻き取られた最終製品が完成する。そして更に具体的には、パラメータの制御は、原反巻量の測定後すぐに行うことも可能であるが、フィルムの材料その他の条件により、測定後の一定の時間経過後に行い、更に所定量の巻取りを検出した後にフィルムを切断するように構成することも可能である。また、このパラメータ制御の中では複数のタイミングを設定し、所定量の巻き取りの検出とは別個にパラメータ制御を行って巻き取り速度を変化させることも可能である。これは例えば、フィルムの材料がシワの生じ易いものである場合などであって、カッティングのタイミングとは別に、速度制御を複数回行うことが望ましい場合などに有効である。この場合には、図3のS3でパラメータの制御をする際に、タイマにより一定時間を計測し、その時間を経過したときにはS4のステップとは無関係に、S2に移行して原反巻量を測定すれば良い。
ステップS6では、原反巻量のうちの巻き取られるべき量が全て小巻ロールに巻き取られて最終製品となったかどうかを検出し、巻取りが終了したときには処理の全体を終了することとなる。なお巻き取り量の全体について巻き取りを終了していないときには、処理はS2に戻り、再び原反巻量を測定して処理を続行する。
このようなフローの構成にすることにより、フィルム100の巻き取り動作を中断することなく、小巻ロールに巻き取られたフィルムにシワが生じないように制御しながら、フィルムの張力に基づく最適の巻き取り速度でフィルムを巻き取ることができる。
ここで、図4は、小巻ロールに巻き取られるフィルムの巻き取り速度を制御する際の、パラメータの組み合わせの一例を示す表である。図2の各区間T1からT6において、巻き取りロール20での巻き取り速度を決定する際、このようなパラメータの組み合わせを前もってメモリ150Eに記憶しておき、それを読み出すことで、その区間に最適な巻き取り速度でフィルムを巻き取ることができる。この例ではT1の区間でカッティング速度がVc1、カッティング時トルクがTQ1,ターレット旋回比がVt1、ドロー比がaとなる。即ち、このように原反巻量とパラメータとの関係を前もって定めておくことで、原反巻良を計測することのみで、複雑な計算などをすることなく、巻き取り速度とカッティング速度を決定できる。従って、やはり巻き取り動作を停止することなく、巻き取り速度の制御を迅速に行うことができる。なお、各パラメータの値は原反巻量の減少に従って、単に増加や減少をさせるだけではなく、フィルムの材質や速度制御のパターンなどによって最適な値となるように構成することができる。
また、このテーブルを用いて巻き取り速度の決定をする際に、図4に示すように、全ての区間において全てのパラメータを用いた組合せとする必要はない。例えば図5に示すようなテーブルでは、フィルムの剥離強度も大きくなく安定して巻き取りが行われると考えられるT1の区間では、巻き取り速度を決定するために用いるパラメータをドロー比aのみとしている。以後、必要に応じて使用するパラメータの数を増やすように構成することが可能である。図5の例では、最も巻き取り速度の変動が大きくなると思われるT4の区間では、ターレット旋回速度を含めた全てのパラメータを用いてフィルムの張力を、T1の区間に比較してより正確に制御し、それにより巻き取り速度を決定するように構成している。なお、この例では、ドロー比は全ての区間において、パラメータとして用いられるように構成している。
本発明の構成が具体的に説明されたが、これは、ただ本発明を例示的に説明したものに過ぎず、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者なら本発明の本質的な特性から外れない範囲内でさまざまな変形が可能である。
従って、本明細書に開示された実施例は、本発明を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の思想と範囲が限定されるものではない。本発明の範囲は、下記の特許請求の範囲により解釈すべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈すべきである。
1 駆動機構、2 駆動ベルト、3 搬送用ロール、4 ガイドロール、5 タッチロール、6 小巻ロールストッカ、7a−7f 小巻ロール、8 巻き取りロール駆動モータ、9 カッタ、10 原反、20 巻き取り用ロール、150 制御装置、150A ベルト駆動速度検出部、150B 原反巻量検出部、150C 巻き取り速度検出部、150D 演算部、150E メモリ

Claims (9)

  1. 原反に巻き取られているフィルムを前記原反から、複数の搬送用ロールを介して、巻き取り用ロールの外周に所定間隔で配置された複数の小巻ロールに所定量巻き取るフィルム巻き取りシステムであって、
    前記原反を、回転駆動する駆動機構と
    前記駆動機構により回転させられ、前記フィルムが繰り出された原反における原反巻量を計測する計測装置と、
    前記計測装置により計測された前記原反巻量に基づいて、前記巻取り用ロールにおける小巻ロールへの巻き取り時のフィルムの張力に関する少なくとも一つのパラメータを制御する制御装置であって、前記制御されたパラメータに基づいて、前記フィルムの前記小巻ロールへの巻き取り速度を制御し前記小巻ロールへ前記所定量のフィルムが巻き取られる、制御装置と、
    前記小巻ロールへの前記所定量のフィルムが巻き取られた後に、前記フィルムを切断するカッタと、
    を有する、フィルム巻き取りシステム。
  2. 前記パラメータは、少なくとも前記小巻ロールでの前記フィルムをカットする際の巻き取り速度、カットする際の前記フィルムの巻き取りトルク、前記巻き取り用ロールのターレット旋回速度、または前記原反からのフィルムの繰り出し速度と前記巻き取り用ロールの巻き取り速度の比で表されるドロー比、のいずれかの一つである、請求項1に記載のフィルム巻き取りシステム。
  3. 前記パラメータは、ドロー比であり、前記制御装置は、前記原反と前記複数のフィルム搬送ロールのうちの一つとの間の距離に基づいてドロー比を制御する、と共に、前記ドロー比と、前記原反巻量とにより、前記巻取り速度を制御する、請求項2に記載のフィルム巻き取りシステム。
  4. 前記駆動機構は、一対の駆動用ロールとそれらの間に巻回されたベルトを有し、前記ベルトにより前記原反を回転駆動する、請求項1に記載のフィルム巻き取りシステム。
  5. 前記フィルムは、食品包装用ラップフィルムである、請求項1に記載のフィルム巻き取りシステム。
  6. 駆動機構により回転駆動される原反に巻き取られているフィルムを前記原反から、複数の搬送用ロールを介して、巻き取り用ロールの外周に所定間隔で配置された複数の小巻ロールに所定量巻き取るフィルム巻き取りシステムに用いられる制御装置であって、
    前記原反の回転駆動速度を検出する第一検出部と、
    前記原反における前記フィルムの原反巻量を検出する第二検出部と、
    前記巻き取り用ロールおける巻き取り速度を検出する第三検出部と、
    前記小巻ロールへのフィルムの巻取時の張力に関するデータであって、少なくともドロー比に関するデータを記憶しているメモリと、
    前記第一検出部と第二検出部の検出結果に基づいてドロー比を算出すると共に、前記算出されたドロー比と、前記第三検出部の検出結果とに基づき、前記メモリのデータを参照して最適の巻き取り速度を算出する演算部と、
    を有する、制御装置。
  7. 原反に巻き取られているフィルムを前記原反から、複数の搬送用ロールを介して、巻き取り用ロールの外周に所定間隔で配置された複数の小巻ロールに所定量巻き取る、フィルム巻き取り方法であって、
    前記原反を、回転駆動してフィルムを繰り出すステップと、
    前記フィルムを繰り出すステップ中に、前記原反の原反巻量を測定するステップと、
    前記測定するステップで測定された原反巻量に基づいて前記巻き取り用ロールにおける小巻ロールへの巻き取り速度に関するパラメータを決定し、決定されたパラメータに基づき前記巻き取り速度を制御するステップと、
    前記小巻ロールへ巻き取るべき前記所定量が、前記小巻ロールへ巻き取られたことを検出するステップと、
    前記小巻ロールへの所定量のフィルムの巻き取りの検出に応答して、前記フィルムを切断するステップと、
    を有する、フィルム巻き取り方法。
  8. 前記巻き取り速度を制御する際に決定されるパラメータは、前記原反と、前記複数の搬送用ロールの所定の一つの間の距離により定まるドロー比によって決定される、請求項7に記載のフィルム巻き取り方法。
  9. 前記原反の原反巻量を測定するステップの後に、パラメータ制御を行うための所定の時間間隔を検出するステップを更に有する、請求項8に記載のフィルム巻き取り方法。
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