JP2015033888A - 車輪状態報知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 応急輪が走行輪として使用されていることをドライバーに意識付けできるようにする。【解決手段】 4輪判別部61は、走行輪に設けられたセンサユニット10のセンサIDを判別して、そのセンサIDを走行輪ID記憶エリア54aに登録する。スペア輪判別部62は、スペア輪に設けられたセンサユニット10のセンサIDを判別して、そのセンサIDをスペア輪ID記憶エリア54bに登録するとともに、応急輪搭載フラグが「1」に設定されている場合には、そのセンサIDを応急輪ID記憶エリア54cにも登録する。報知制御部70は、登録されたセンサIDに基づいて、応急輪が走行輪として使用されている場合には警告表示を行う。【選択図】 図2

Description

本発明は、車輪に固定された車輪センサと、車体に固定された車体側装置とを備え、車輪センサからタイヤ空気圧等の車輪状態量を無線信号により車体側装置に送信して、車輪状態をドライバーに知らせる車輪状態報知装置に関する。
従来から、車輪状態報知装置の一例として、タイヤ空気圧情報をドライバーに知らせるタイヤ空気圧モニタ装置が知られている。タイヤ空気圧モニタ装置は、各車輪毎にタイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧センサユニット(車輪センサと呼ぶ)を備え、この車輪センサからタイヤ空気圧情報を無線信号により送信するとともに、この無線信号を車体側装置で受信して、タイヤ空気圧情報を取得するように構成されている。車体側装置は、受信したタイヤ空気圧情報に基づいて、タイヤ空気圧が低下していると判定される場合には、その旨を報知器に表示してドライバーに通知する。
こうしたタイヤ空気圧モニタ装置においては、車体側装置で受信した無線信号がどの車輪センサから送信されてきたものであるか判別するために、無線信号には、タイヤ空気圧情報に加えて、車輪センサの識別情報であるセンサIDが含まれている。例えば、特許文献1に提案された装置では、センサIDを走行輪とスペア輪とに区分して登録することにより、走行輪とスペア輪との2つに分けてタイヤ空気圧の低下を報知する。センサIDは、車両工場において、予め車体側装置に登録されている。
走行輪の1つをスペア輪に交換したり、スペア輪を含めてタイヤローテーションを行ったりした場合には、センサIDの登録状況が実際のものと異なってしまう。こうした問題に対して、特許文献1に提案された装置は、走行輪とスペア輪とを自動判別する構成を備えている。この装置では、車輪センサが、空気圧センサに加えて加速度センサを備えており、加速度データを含めた無線信号を送信する。車体側装置では、車両が所定車速以上で走行しているときに受信した無線信号に含まれる加速度データに基づいて、加速度が所定値未満となる車輪センサをスペア輪に設けられているものと推定する。この推定に基づいて、センサIDを走行輪とスペア輪とに区別して登録する。従って、タイヤ空気圧の低下を、それが走行輪で生じたものかスペア輪で生じたものかについて識別可能に通知することができる。
特開2006−15955号公報
しかしながら、従来の装置では、スペア輪が応急用タイヤ(テンポラリータイヤ)を装着した応急輪であるのか、応急用ではなく通常走行用として設計されたグランドタイヤを装着した車輪(以下、常用輪と呼ぶ)であるのかについて判別できない。走行輪の1つがパンク等によってスペア輪と交換された場合、その交換された車輪が常用輪であれば問題ないが、応急輪である場合には、早めに常用輪に取り替える必要がある。しかし、従来の装置では、応急輪と常用輪とを識別できないため、応急輪が走行輪として使用されていることをドライバーに意識付けすることができない。
本発明の目的は、上記問題に対処するためになされたもので、応急輪が走行輪として使用されていることをドライバーに意識付けできるようにすることにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両の各車輪に固定して設けられ、車輪状態量を検出して、その検出した車輪状態量(P,T)を表す車輪状態量データをセンサIDと一緒に無線信号により送信する車輪センサ(10)と、車体に固定して設けられ、不特定多数の車輪センサから送信される無線信号を受信し、センサIDで特定される自車両の車輪センサの検出した車輪状態量を取得し、その車輪状態量に応じた報知処理を行う車体側装置(50、100)とを備えた車輪状態報知装置において、
前記車体側装置は、自車両の車輪に設けられた前記車輪センサのセンサIDを、走行輪に設けられた車輪センサのセンサIDかスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDかを識別可能に記憶するセンサID記憶手段(54a,54b)と、
応急用タイヤを装着した応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDを特定する応急輪特定データを記憶する応急輪特定データ記憶手段(54c)と、
前記センサID記憶手段に記憶されているセンサIDと、前記応急輪特定データ記憶手段に記憶されている応急輪特定データとに基づいて、前記応急輪がスペア輪として搭載されているか走行輪として使用されているかを判断し、前記応急輪がスペア輪として搭載されている場合と走行輪として使用されている場合とで異なる態様にて車輪状態を報知する報知制御手段(70)とを備えたことにある。
本発明は、各車輪に車輪センサを固定して備え、車体に車体側装置を固定して備えている。車輪センサは、車輪状態量を検出して、その検出した車輪状態量を表す車輪状態量データをセンサIDと一緒に無線信号により送信する。例えば、車輪センサは、タイヤ空気圧を検出するタイヤ空気圧センサを備え、検出したタイヤ空気圧を表す情報をセンサIDと一緒に無線信号にて送信する。センサIDは、車輪センサを特定する識別情報である。車体側装置は、不特定多数の車輪センサから送信された無線信号を受信して、センサIDで特定される自車両の車輪センサの検出した車輪状態量を取得し、その車輪状態量に応じた報知処理を行う。例えば、タイヤ空気圧情報の報知処理を行う。
車体側装置は、センサID記憶手段と、応急輪特定データ記憶手段と、報知制御手段とを備えている。センサID記憶手段は、自車両の車輪に設けられた各車輪センサのセンサIDを、走行輪に設けられた車輪センサのセンサIDかスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDかを識別可能に記憶する。応急輪特定データ記憶手段は、応急用タイヤを装着した応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDを特定する応急輪特定データを記憶する。従って、センサIDで特定される車輪センサの設けられている車輪が、スペア輪であるのか走行輪であるのかについての判別、および、応急輪であるのか常用輪であるのかについての判別が可能となる。
例えば、応急輪特定データにより特定されるセンサIDが、スペア輪に設けられる車輪センサのセンサIDと同一である場合は、応急輪がスペア輪として搭載されていることを表している。一方、応急輪特定データにより特定されるセンサIDが、走行輪に設けられる車輪センサのセンサIDと同一である場合は、応急輪が走行輪として使用されていることを表している。後者の場合では、応急輪が走行輪として使用されていることをドライバーに意識付けする必要がある。
そこで、報知制御手段は、センサID記憶手段に記憶されているセンサIDと、応急輪特定データ記憶手段に記憶されている応急輪特定データとに基づいて、応急輪がスペア輪として搭載されているか走行輪として使用されているかを判断し、応急輪がスペア輪として搭載されている場合と走行輪として使用されている場合とで異なる態様にて車輪状態を報知する。これにより、ドライバーに対して、応急輪が走行輪として使用されていることを意識付けすることができる。
本発明の他の特徴は、前記報知制御手段は、前記車輪センサの検出した車輪状態が正常であっても、応急輪が走行輪として使用されている場合には、ドライバーに対して注意を喚起する警告を行う(S62〜S64)ことにある。
本発明によれば、車輪センサの検出した車輪状態が正常であっても、応急輪が走行輪として使用されている場合には、警告が行われるため、ドライバーに、応急輪の使用が好ましくないことを認識させることができる。これにより、応急輪を常用輪に取り替えることを促すことができる。
本発明の他の特徴は、前記報知制御手段は、車輪状態表示画面に車輪位置を表すマーク(M2)を表示するとともに、応急輪か否かによって前記マークの表示を切り替えることにある。
本発明によれば、車輪状態表示画面に車輪位置を表すマークが表示される。このマークの表示は、車輪状態表示画面の車輪位置に設けられる車輪が応急輪か否かによって切り替えられる。例えば、マークの形状が、応急輪と常用輪とで異なるように表示される。あるいは、マークの色が、応急輪と常用輪とで異なるように表示される。従って、ドライバーは、応急輪がスペア輪として搭載されているか否か、応急輪がどの車輪位置に使用されているのか等について把握することができる。
本発明の他の特徴は、前記車体側装置は、前記車輪センサを備えた応急輪がスペア輪として搭載されていることを表す応急輪搭載データの書き込み可能な応急輪搭載データ記憶手段(55)と、
不特定多数の車輪センサから送信される無線信号に含まれるセンサIDの中から、現時点における自車両のスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDを推定により判別するスペア輪判別手段(62)と、
前記スペア輪判別手段により判別されたセンサIDをスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDとして前記センサID記憶部に記憶させるとともに、前記応急輪搭載データ記憶手段に前記応急輪搭載データが書き込まれている場合には、前記判別されたセンサIDを前記応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDとする応急輪特定データを前記応急輪特定データ記憶手段に記憶させる書き込み手段(S29〜S31)とを備えたことにある。
応急輪搭載データ記憶手段は、車輪センサを備えた応急輪がスペア輪として搭載されていることを表す応急輪搭載データを書き込み可能な記憶手段である。例えば、車輪センサを備えた応急輪をスペア輪として搭載した場合には、応急輪搭載データ記憶手段に応急輪搭載データを書き込むことができる。この応急輪搭載データは、車輪センサを備えた応急輪をスペア輪として搭載しているか否かを表すデータでよい。
スペア輪判別手段は、不特定多数の車輪センサから送信される無線信号に含まれるセンサIDの中から、現時点における自車両のスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDを推定により判別する。つまり、センサID記憶手段に記憶されているセンサIDに基づかずに、自車両のスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDを推定により判別する。このセンサIDの判別は、車輪がスペア輪として搭載されているときと走行輪として使用されているときとにおける無線信号の相違点に基づいて行うことができる。例えば、受信した無線信号の特性、無線信号に含まれる検出物理量等に基づいて、自車両のスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDを推定することができる。書き込み手段は、スペア輪判別手段により判別されたセンサIDをスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDとしてセンサID記憶部に記憶させるとともに、応急輪搭載データ記憶手段に応急輪搭載データが書き込まれている場合には、判別されたセンサIDを応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDとする応急輪特定データを応急輪特定データ記憶手段に記憶させる。
従って、例えば、ユーザが、スペア輪として搭載されている応急輪に車輪センサを取り付けた場合には、応急輪搭載データ記憶手段に応急輪搭載データを書き込んでおくだけで、応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDを特定する応急輪特定データが応急輪特定データ記憶手段に自動的に記憶される。このため、応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDをマニュアル作業で登録する必要が無く、非常に使い勝手がよい。
本発明の他の特徴は、前記車輪センサは、前記車輪センサに働く遠心力の大きさに対応する加速度を検出する加速度センサ(13)を備え、前記加速度センサの検出した加速度を表す加速度データを含めた無線信号を送信するものであり、
前記車体側装置は、車両の走行中における前記加速度の大きさに基づいて、走行輪の中から応急輪が使用されている車輪を判別し、その判別された車輪に設けられる車輪センサのセンサIDを前記応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDとする応急輪特定データを前記応急輪特定データ記憶手段に記憶させる応急輪特定データ書き込み手段(63、S41〜S46,S51〜S57)を備えたことにある。
本発明に使用される車輪センサは、車輪センサに働く遠心力の大きさに対応する加速度を検出する加速度センサを備え、加速度センサの検出した加速度を表す加速度データを含めた無線信号を送信する。応急輪は、常用輪に対してタイヤ外径は等しいものの、ホイール径が小さい。また、車輪センサは、ホイールに取り付けられるものである。このため、車輪の回転中心から車輪センサ(加速度センサ)までの距離は、常用輪に比べて応急輪の方が短くなる。従って、同じ回転速度で車輪が回転している場合、応急輪の加速度センサが検出する加速度は、常用輪のセンサユニットの加速度センサが検出する加速度よりも小さくなる。このことから、加速度センサにより検出される加速度に基づいて、応急輪と常用輪とを判別することができる。
応急輪特定データ書き込み手段は、車両の走行中における加速度の大きさに基づいて、走行輪の中から応急輪が使用されている車輪を判別し、その判別された車輪に設けられる車輪センサのセンサIDを応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDとする応急輪特定データを応急輪特定データ記憶手段に記憶させる。従って、応急輪が走行輪として使用された場合には、応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDを特定する応急輪特定データが応急輪特定データ記憶手段に自動的に記憶される。このため、応急輪に関するセンサIDの登録作業を行わなくても、ドライバーに対して、応急輪が走行輪として使用されていることを認識させることができる。
尚、上記説明においては、発明の理解を助けるために、実施形態に対応する発明の構成に対して、実施形態で用いた符号を括弧書きで添えているが、発明の各構成要件は前記符号によって規定される実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る車輪状態報知装置の概略構成図である。 センサユニットと車輪ECUとにおける機能ブロック図である。 スペア輪判別ルーチンを表すフローチャートである。 センサIDノミネートルーチンを表すフローチャートである。 応急輪判別ルーチンを表すフローチャートである。 変形例としての応急輪判別ルーチンを表すフローチャートである。 警告表示制御ルーチンを表すフローチャートである。 報知器の表示する表示画面を表す図である。 報知器の表示する表示画面を表す図である。 報知器の表示する表示画面を表す図である。 報知器の表示する表示画面を表す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る車両の車輪状態報知装置について図面を用いて説明する。図1は、タイヤ空気圧モニタシステム(Tire Pressure Monitoring System:TPMS)で使用される車輪状態報知装置の概略構成を表している。車輪状態報知装置は、タイヤの空気圧情報をドライバーに報知するための装置であって、各車輪Wに固定されるタイヤ空気圧センサユニット10(以下、センサユニット10と呼ぶ)と、車体Bに固定される車輪状態情報処理ユニット50(以下、車輪ECU50と呼ぶ)と、報知器100とを備えている。図2は、センサユニット10と車輪ECU50とにおける機能ブロック図を表す。各車輪Wに設けられるセンサユニット10は、全て同じ機能となっているため、図2では、その一つについて示している。
センサユニット10は、車輪Wのタイヤ空気注入バルブに取り付けられる。センサユニット10は、空気圧センサ11と、温度センサ12と、加速度センサ13と、制御部20と、アンテナ14と、電池15とを備えている。空気圧センサ11は、タイヤの空気圧を検出して空気圧Pを表す検出信号を制御部20に出力する。温度センサ12は、タイヤの温度を検出してタイヤ温度Tを表す検出信号を制御部20に出力する。加速度センサ13は、車輪Wの遠心力方向の加速度を検出して加速度Gを表す検出信号を制御部20に出力する。この加速度Gは、センサユニット10に働く遠心力(加速度センサ13に働く遠心力)の大きさに対応する値を示す。
制御部20は、マイコンおよび通信回路を主要部として備え、その機能に着目すると、無線信号を送信するタイミングを設定するタイミング設定部21と、センサユニット10の識別情報であるセンサIDを記憶したID記憶部22と、無線信号を生成してアンテナ14を介して送信する送信処理部23とを備えている。
無線信号は、一定の時間間隔で定期送信されるが、その周期は、タイミング設定部21によって設定される。タイミング設定部21は、当該車輪Wが回転していない場合には、無線信号の送信する時間間隔(送信周期)をT0に設定し、当該車輪Wが回転している場合には、無線信号の送信する時間間隔(送信周期)をT1に設定する。送信周期T0は、送信周期T1よりも長い時間に設定されている。例えば、送信周期T0は、1分30秒、送信周期T1は、1分に設定されている。タイミング設定部21は、加速度センサ13により検出される加速度Gを入力し、加速度Gが基準加速度Gref以上となる場合に車輪Wが回転していると判定し、基準加速度Gref未満となる場合に車輪Wが回転していないと判定する。タイミング設定部21は、計時タイマを備え、そのタイマ値に基づいて所定時間T0あるいはT1経過する度に送信指令を送信処理部23に出力する。
送信処理部23は、タイミング設定部21から送信指令を入力する度に、空気圧センサ11の出力する空気圧P、温度センサ12の出力するタイヤ温度T、加速度センサ13の出力する加速度G、および、ID記憶部22に記憶されているセンサIDを読み込み、センサID、空気圧P、タイヤ温度T、加速度Gを表す送信データを生成し、その送信データを変調した無線信号をアンテナ14を介して送信する。この空気圧P、タイヤ温度T、加速度Gは、無線信号の送信時における最新の情報となっている。
電池15は、センサユニット10内の各電気負荷に電源供給する。
本実施形態のセンサユニット10は、車輪ECU50に対して送信のみ可能(双方向通信不能)となっており、上記無線信号を、上記の周期にて一方的に送信する。
センサユニット10は、4つの走行輪だけでなく、スペア輪に設けられる場合がある。スペア輪としては、応急用タイヤ(テンポラリータイヤ:一般に、テンパータイヤと呼ばれる)をホイールに装着した応急輪が搭載される場合と、応急用ではなく通常走行用として設計されたタイヤ(一般に、グランドタイヤと呼ばれる)をホイールに装着した通常走行用車輪(走行輪として装着されている車輪と同じ種類の車輪:以下、常用輪と呼ぶ)が搭載される場合とがある。
TPMSを採用している自動車においては、スペア輪にセンサユニット10が取り付けられているものと、そうでないものとがある。現状においては、スペア輪として常用輪が搭載されている場合には、センサユニット10が取り付けられていることが多く、応急輪が搭載されている場合には、センサユニット10が取り付けられていないことが多い。応急輪が搭載されている場合でも、ユーザが応急輪にセンサユニット10を取り付けることがある。その場合には、車両ディーラーにおいて、センサユニット10の取り付けと同時に、応急輪にセンサユニット10が取り付けられていることを表すデータを車輪ECU50に書き込むことができるようになっている。これにより、車輪ECU50では、スペア輪を含めた5つの車輪Wの中に、応急輪が混在しているか否かについて判別できる。
次に、車輪ECU50について説明する。車輪ECU50は、マイコンおよび通信回路を主要部として備え、その機能に着目すると、受信処理部51と、報知制御部70と、登録ID記憶部54と、応急輪搭載フラグ記憶部55と、ID判別部60とを備えている。また、車輪ECU50は、運転席の近くに設けられた報知器100を接続している。
受信処理部51は、アンテナ90を接続し、自車両のセンサユニット10から送信された無線信号だけでなく、自車両の近傍に他車両が存在する場合には、他車両のセンサユニット10から送信された無線信号もアンテナ90を介して受信する。つまり、不特定多数のセンサユニット10から送信された無線信号を受信する。受信処理部51は、無線信号を受信する都度、その無線信号からセンサID、空気圧P、タイヤ温度T、加速度Gを表すデータを抽出する。
報知制御部70は、報知データ生成部52と表示制御部53とから構成される。この報知制御部70は、本発明の報知制御手段に相当する。
報知データ生成部52は、受信処理部51が抽出したデータのうち、センサID、空気圧P、タイヤ温度Tを入力し、入力したデータと、登録ID記憶部54に記憶されているセンサID(登録センサIDと呼ぶ)とに基づいて、登録センサIDと一致するセンサIDの車輪に関するタイヤ空気圧の報知データを生成する。報知データ生成部52に入力されるデータは、他車両の送信した無線信号に含まれるデータも混在している。このため、自車両の車輪Wに取り付けられているセンサユニット10の送信したデータか否かについて判別できるように、登録ID記憶部54には、自車両の車輪Wに取り付けられているセンサユニット10のセンサIDが車輪位置に対応付けて記憶されている。報知データ生成部52は、登録ID記憶部54に記憶されている登録センサIDを参照して、この登録センサIDのみについてのタイヤ空気圧の報知データを生成して、報知データを表示制御部53に出力する。
表示制御部53は、報知データ生成部52から出力された報知データにしたがって、報知器100の表示を制御するための表示制御データ(画像データ)を生成し、表示制御データを報知器100に出力する。報知器100は、例えば、運転席から視認可能な位置に設けられたディスプレイ、および、ディスプレイを駆動する表示ドライバーを備えており、表示制御部53から出力された表示制御データにしたがってディスプレイにタイヤ空気圧モニタ画面を表示する。
ドライバーに報知するタイヤ空気圧情報については後述することとし、先に、車輪ECU50が備えている他の機能部について説明する。
登録ID記憶部54は、自車両の車輪Wに取り付けられているセンサユニット10のセンサIDを記憶する記憶エリアを備え、センサIDを車輪位置別に区別して記憶している。記憶エリアは、走行輪となる左前輪、右前輪、左後輪、右後輪のセンサユニット10に設けられたセンサIDを車輪位置で区別して記憶する走行輪ID記憶エリア54aと、スペア輪のセンサユニット10に設けられたセンサIDを記憶するスペア輪ID記憶エリア54bと、応急輪に取り付けられているセンサユニット10のセンサIDを記憶する応急輪ID記憶エリア54cとに分かれている。
この走行輪ID記憶エリア54aおよびスペア輪ID記憶エリア54bは、本発明のセンサID記憶手段に相当し、応急輪ID記憶エリア54cは、本発明の応急輪特定データ記憶手段に相当する。また、応急輪ID記憶エリア54cに記憶されるセンサIDが応急輪特定データに相当する。
応急輪ID記憶エリア54cは、スペア輪として応急輪が搭載されている車両であって、そのスペア輪にセンサユニット10が取り付けられている場合に、応急輪と常用輪とを区別できるように設けられている。車両工場から納品される車両に搭載されているスペア輪は、常用輪の場合と応急輪の場合とがあり、通常、常用輪の場合には、センサユニット10が取り付けられており、応急輪の場合には、センサユニット10が取り付けられていないことが多い。従って、スペア輪として応急輪が搭載されている場合、スペア輪ID記憶エリア54bおよび応急輪ID記憶エリア54bには、センサIDが登録されていない。
登録ID記憶部54に記憶された登録センサIDは、車両の出荷時においては、正しいものとなっているが、その後、走行輪の1つをスペア輪と交換したり、車輪のローテーションを行ったり、車輪が他のものと取り替えられたりした場合には、登録ID記憶部54に記憶されている登録状況が実際のものと異なってしまう。また、スペア輪として応急輪が搭載されている車両の場合、後から、ユーザが応急輪にセンサユニット10を取り付けることもある。また、センサユニット10が故障等によって取り替えられることもある。
このようなことに対処するために、車輪ECU50には、応急輪搭載フラグ記憶部55とID判別部60とが設けられている。
応急輪搭載フラグ記憶部55は、ユーザがスペア輪として搭載されている応急輪にセンサユニット10を取り付けた場合、その旨を表すフラグ(識別データ)を記憶しておく専用の記憶エリアである。このフラグは、所定の操作によって書き込みされる。フラグは、「1」により、センサユニット10が取り付けられた応急輪が車両に搭載されていることを表し、「0」により、センサユニット10が取り付けられた応急輪が車両に搭載されていないことを表す。車輪ECU50には、図示しない書き込み装置を接続する端子56が設けられている。ディーラーマンは、スペア輪として搭載された応急輪にセンサユニット10を取り付けたとき、この端子56に書き込み装置を接続して、所定のフラグ書き込み操作を行う。これにより、応急輪搭載フラグ記憶部55にフラグ「1」が書き込まれる。フラグの書き込みは、これに限るものではなく、例えば、運転席に設けられた操作パネル(図示略)から入力して行うようにしてもよい。このフラグは、本発明の応急輪搭載データに相当する。
ID判別部60は、4輪判別部61と、スペア輪判別部62と、応急輪判別部63とを備えている。ID判別部60は、車速、および、各車輪の回転速度等を表す車両状態情報を入力し、この車両状態情報に基づいて、自車両の車輪センサのセンサIDを車輪位置毎に分けて推定により判別する。ID判別部60は、予め設定されたタイミングで繰り返し作動して、現時点における自車両のセンサIDを推定により判別する。
4輪判別部61は、受信処理部51が受信した無線信号(他車両を含めた不特定多数のセンサユニット10から送信された無線信号)に含まれる複数のセンサIDの中から、自車両の走行輪に取り付けられているセンサユニット10のセンサIDを車輪位置に対応させて選別して登録する機能部である。TPMSを採用した車両は、どれもセンサユニット10から無線信号を送信するため、車輪ECU50には、自車両の近傍に位置する他車両のセンサユニット10から送信された無線信号も受信する。従って、センサIDの判別は、自車両のものと他車両のものとの判別も含まれている。
不特定多数のセンサユニット10から送信された無線信号に含まれるセンサIDから、自車両のセンサIDを車輪位置に対応させて選別する手法は種々知られている。従って、4輪判別部61は、それらの手法の任意の一つを採用すればよい。本実施形態においては、無線信号の中に加速度Gを表すデータが含まれているため、この加速度Gを用いてセンサIDの自動判別を行う手法を採用する。
例えば、4輪判別部61は、各車輪Wの回転速度に応じた検出信号を出力する車輪速センサ(図示略)の検出した回転速度ωを入力する。車輪速センサは、各走行輪に対応して車体に固定して設けられる。4輪判別部61は、車両が走行中の所定期間において、受信した無線信号の全てについて、センサID別に加速度Gを表すデータを記憶蓄積するとともに、その所定期間中において、車輪速センサの検出した回転速度ωの推移を各輪別に記憶蓄積する。この所定期間は、1つのセンサユニットから複数回にわたって無線信号を受信できる期間に設定されている。
車輪速センサによって検出された回転速度ωは、センサユニット10の加速度センサ13が検出する加速度Gに対応した値に変換することができる。車輪Wの回転中心からセンサユニット10の加速度センサ13が設けられる位置までの距離をrとすると、車輪Wが回転速度ωにて回転したときに発生する半径方向の加速度Gxは、次式にて表すことができる。
Gx=r×ω2
従って、車輪速センサによって検出された回転速度ωに対応する加速度Gxの推移と、センサIDごとの加速度Gとを比較し、両者の相関に基づいて車輪毎にセンサIDを選別することができる。つまり、各車輪毎に、加速度Gxの推移に最も近い加速度Gが検出されたセンサIDを、当該車輪Wに配置されたセンサユニット10のものであると推定することができる。4輪判別部61は、こうした原理により選別したセンサIDを、車輪位置別に登録ID記憶部54(走行輪ID記憶エリア54a)に記憶する。これにより、走行輪については、センサユニット10のセンサIDについて最新のものに更新することができる。尚、上記の手法によりスペア輪も選別することができるが、他車両のセンサIDとの判別を良好に行うために、本実施形態においては、スペア輪の判別については、スペア輪判別部62にて実施する。
次に、スペア輪判別部62について説明する。スペア輪判別部62は、他車両を含めた不特定多数のセンサユニット10から送信された無線信号に含まれるセンサIDの中から、自車両のスペア輪(スペア輪を置く位置に搭載された車輪W)のセンサIDを推定により判別して登録する機能部である。
スペア輪のID自動登録手法は、従来から種々知られている。例えば、車両の走行中に受信した加速度G(遠心力に相当)の大きさが所定値よりも大きいか否かに基づいて、回転している車輪(即ち、走行輪)か回転していない車輪(即ち、スペア輪)かを判定する手法が知られている。また、車両の走行中に受信した無線信号の受信強度の振幅が最も小さいものをスペア輪として判定する手法も知られている。しかし、それらの手法は、自車両の5つの車輪の中からスペア輪を選別するものであって、他車両から送信される無線信号の影響についてはあまり考慮されていない。つまり、他車両のセンサユニットのセンサIDと、自車両のスペア輪のセンサIDとの判別という点において精度が劣る。
そこで、本実施形態においては、他車両のセンサIDとの判別機能に優れたスペア輪判別部62を備えている。図3は、スペア輪判別部62の実施するスペア輪判別ルーチンを表す。本ルーチンが起動すると、スペア輪判別部62は、まず、ステップS10において、センサIDノミネート処理を実施する。センサIDノミネート処理は、受信した無線信号に基づいて、スペア輪のセンサIDの候補を挙げる処理である。図4は、ステップS10の処理をサブルーチンとして表したセンサIDノミネートルーチンである。
センサIDノミネートルーチンが開始されると、スペア輪判別部62は、まず、ステップS11において、カウント値nを「1」に代入する。このカウント値は、走行中における無線信号の受信回数を表す。続いて、ステップS12において、車速センサにより検出される車速(車体速度)を読み込んで走行中であるか否かを判断し、走行中である場合には、ステップS13において、無線信号を受信するまで待つ。そして、走行中に無線信号を受信した場合には、ステップS14において、カウント値nが設定値Nを超えたか否かを判断する。設定値Nは、例えば、20に設定されている。カウント値nが設定値Nを超えていない場合には、ステップS15において、無線信号に含まれるセンサIDをID(n)として記憶し、ステップS16において、カウント値nを「1」だけインクリメントして、その処理をステップS12に戻す。こうした処理を繰り返し、カウント値nが設定値Nに達すると、センサIDノミネートルーチンを終了して、その処理を図3のステップS21に進める。
センサIDノミネートルーチンにおいては、自車両が走行している期間中において、無線信号を受信した順番に、そのセンサIDにカウント値nを付したセンサID(n)を記憶する。従って、設定値Nが20である場合には、センサID(1)〜ID(20)が自車両のスペア輪の候補IDとして記憶され、後述する処理により、このセンサID(1)〜ID(20)の中から、自車両のスペア輪のセンサIDが選別される。尚、この例では、N回の受信によってスペア輪のセンサIDを受信できるとみなして、受信回数によってノミネート期間を限定しているが、走行時間(例えば、3分程度)によってノミネート期間を限定してもよい。
スペア輪判別部62は、センサIDノミネートルーチンを終了すると、ステップS21以降の処理によって、ノミネートされたセンサIDの中から自車両のスペア輪のセンサIDの選別を行う。ここからの処理は、車両が走行中であるか否かに関係なく実施されるが、途中で停車期間が発生することにより、最終的なスペア輪のセンサIDが選別されることになる。
上述したように、センサユニット10は、無線信号の送信周期を、車輪が回転しているとき(T1)と、回転していないとき(T0)とで切り替えている。従って、スペア輪の場合、無線信号の送信周期は、車両の走行/停車に関係なく、常時、一定の周期T0となるが、走行輪の場合は、車両の走行/停車に応じて無線信号の送信周期が変化する。スペア輪判別部62は、この送信周期の変化の有無を利用して、スペア輪のセンサIDを選別する。
スペア輪判別部62は、ステップS21において、カウント値nを「1」に設定する。続いて、センサID(n)について、受信間隔Txを測定する。この場合、センサID(n)の無線信号の受信を待ち、その受信したときから次に同じセンサID(n)の無線信号を受信するまでの時間Txをタイマにより計測する。続いて、ステップS23において、受信間隔Txが送信周期T0と等しいか否かを判断する。受信間隔Txと送信周期T0との比較は、若干の余裕度aを加味して、(T0−a)≦Tx≦(T0+a)となる場合に、両者が等しいと判断すればよい。
スペア輪判別部62は、受信間隔Txが送信周期T0と等しければ、その処理をステップS27に進め、受信間隔Txが送信周期T0と等しくなければ、その処理をステップS24に進める。この場合、所定時間(T0相当時間)内にセンサID(n)の無線信号を受信できなかった場合、あるいは、センサID(n)の無線信号は受信できてもその受信から送信周期T0後に同じセンサID(n)の無線信号を受信できなかった場合には、その時点で「No」と判定される。
無線信号が走行輪のセンサユニット10から送信されたものである場合には、車両が走行していれば、ステップS23は「No」と判定される。スペア輪判別部62は、ステップS23で「No」と判定した場合には、ステップS24において、センサID(n)を消去する。つまり、スペア輪のセンサIDの候補から外す。続いて、ステップS25において、カウント値nの値を「1」だけインクリメントし、ステップS26において、カウント値nが設定値Nを超えたか否かを判断する。カウント値nが設定値Nを超えていない場合には、その処理をステップS22に戻す。
スペア輪判別部62は、こうした処理を繰り返し、ステップS23において「Yes」と判定した場合、つまり、回転していない車輪Wのセンサユニット10から送信されたセンサID(n)を受信した場合には、ステップS27において、そのセンサID(n)の受信回数と、現時点の自車両の走行状態を記憶する。受信回数は、センサID(n)に対して行われたステップS27の実施回数である。また、自車両の走行状態は、車速センサによって検出される車速に基づいて、「走行中」であるか「停車中」であるかについて判定された結果を表す。
続いて、スペア輪判別部62は、ステップS28において、ステップS27による記憶履歴に基づいて、停車中と走行中とで各2回以上、センサID(n)を受信したか否かについて判断し、「No」と判定した場合、その処理をステップS26に戻す。スペア輪判別部62は、こうした処理を繰り返し、ステップS28において、「Yes」と判定した場合、その処理をステップS29に進めて、そのセンサID(n)が自車のスペア輪のセンサIDであると推定して、そのセンサID(n)を記憶する。つまり、登録ID記憶部54のスペア輪ID記憶エリア54bに、そのセンサID(n)を記憶(登録)する。
例えば、走行輪のセンサIDに関しては、走行中であれば、送信周期がT1となるためステップS23の判断で除外されるが、停車中であれば、送信周期がT0となるためステップS27においてセンサID(n)が候補として残ることになる。しかし、自車両の場合には、走行輪であれば、ステップS27で記憶された走行状態は常に「停車中」となり、ステップS28の要件を満たさなくなる。
ここで、ノミネートされたセンサIDのなかに、他車両のものが含まれている場合について検討する。本実施形態では、走行中に限ってスペア輪の選別対象となるセンサIDをノミネートするため、ノミネート中において他車両からの無線信号を受信しにくい。つまり、停車している状況でセンサIDをノミネートした場合には、自車両の周囲に駐車している車両、および、自車両の周囲を走行する車両の送信する無線信号を受信してしまうため、センサIDの候補数が多くなってしまうが、本実施形態では、走行中にノミネートするため、最初の段階で候補数を絞っておくことができる。
また、ノミネート中に、停車していた他車両の送信した無線信号を受信した場合には、他車両のセンサID(n)が候補として挙がるが、自車両は走行中であり他車両との距離が拡がっていくため、その後、そのセンサID(n)を受信することは基本的には無いと考えられる。従って、ステップS23の判断でセンサID(n)は除外される。
また、ノミネート中に、自車両に接近して走行していた他車両の無線信号を受信した場合には、それが走行輪のセンサユニット10から送信された無線信号であれば、その送信周期によりステップS23の判断で除外される。また、スペア輪のセンサユニット10から送信された無線信号であれば、送信周期だけでは除外できないが、他車両が自車両に接近した状態のまま走行と停止とを2回行わない限り、ステップS28の条件を満たさない。つまり、通常の走行であれば、その条件を満足する前に、少なくとも1回は他車両が自車両から離れて無線信号を受信できなくなる状況が発生し、その段階でステップS23にて除外される。従って、自車両のスペア輪でない限り、ステップS28の条件を満足することは実質的にない。尚、本実施形態では、走行中と停車中とで各2回以上の受信を条件としているが、必ずしも2回にする必要はなく、1回あるいは3回以上としてもよい。
スペア輪判別部62は、ステップS29において、センサID(n)をスペア輪のセンサIDとして記憶すると、続いて、ステップS30において、応急輪搭載フラグ記憶部55に記憶されているフラグを読み込み、フラグが「1」に設定されている否かを判断する。このフラグは、スペア輪として搭載された応急輪にセンサユニット10が取り付けられているか否かを表すデータであり、納車後にユーザ(ディーラーマンを含む)がセンサユニット10を取り付けたときに、応急輪搭載フラグ記憶部55に書き込まれるものである。スペア輪判別部62は、フラグが「1」に設定されている場合には、ステップS31において、応急輪ID記憶エリア54cに、ステップS29で記憶したスペア輪のセンサID(n)と同じセンサIDを記憶して(書き込んで)本ルーチンを終了する。これにより、応急輪のセンサIDが自動登録される。一方、フラグが「1」に設定されていない場合には(S30:No)、ステップS31の処理をスキップして本ルーチンを終了する。
また、スペア輪判別部62は、ステップS22〜S26の処理を繰り返して、カウント値nが設定値Nを超えた場合には(S26:Yes)、ステップS32において、自車両にはセンサユニット10を備えたスペア輪が搭載されていないとみなしてスペア輪ID記憶エリア54bおよび応急輪ID記憶エリア54cに「なし」を表すデータを書き込み本ルーチンを終了する。
このスペア輪判別部62によれば、スペア輪が取り替えられた場合でも、現状のスペア輪のセンサIDを容易に判別して、正しいセンサIDをスペア輪ID記憶エリア54bに記憶(登録)することができる。また、スペア輪として応急輪が搭載され、かつ、その応急輪にセンサユニット10が取り付けられている場合には、応急輪のセンサユニット10のセンサIDをスペア輪ID記憶エリア54bだけでなく、応急輪ID記憶エリア54cにも記憶(登録)する。これにより、後述する、ドライバーへの報知形態を常用輪と応急輪とで切り替えることができる。
また、センサユニット10の無線信号の送信周期が車輪Wの回転中と停止中とで異なることを利用して、自車両の走行状態と送信周期とに基づいてスペア輪のセンサIDを判別するため、特に、他車両のセンサIDに対する判別を高精度に、しかも、簡単に行うことができる。
ところで、応急輪にセンサユニット10が取り付けられたとき、応急輪搭載フラグ記憶部55へのフラグの書き込みが行われていれば、上記のスペア輪判別部62によって応急輪のセンサIDを応急輪ID記憶エリア54cに自動登録することができる。しかし、ユーザが応急輪搭載フラグ記憶部55への書き込みを行わなかった場合には、応急輪のセンサIDは、スペア輪ID記憶エリア54bに登録されるものの(S29)、応急輪ID記憶エリア54cには登録されない。この場合、応急輪が、そのままスペア輪として搭載されている場合には問題ないが、走行輪の1つと取り替えられて使用された場合には、応急輪をそのまま使い続けないように、ドライバーに警告をした方がよい。そのためには、走行輪が常用輪であるのか応急輪であるかについて車輪ECU50で把握している必要がある。
こうしたことに対処するために、ID判別部60は、応急輪判別部63を備えている。応急輪判別部63は、応急輪が走行輪として使用されたことを自動判別し、その応急輪のセンサIDを応急輪ID記憶エリア54cに登録させる。
応急輪は、常用輪に対してタイヤ外径は等しいもののホイール径が小さい。センサユニット10は、ホイールに取り付けられるものである。このため、車輪Wの回転中心からセンサユニット10(加速度センサ13)までの距離は、常用輪に比べて応急輪の方が短くなる。従って、同じ回転速度で車輪Wが回転している場合、応急輪のセンサユニット10の加速度センサ13が検出する加速度Gは、常用輪のセンサユニット10の加速度センサ13が検出する加速度Gよりも小さくなる。応急輪判別部63は、このことを利用して、走行輪の中から応急輪を判別する。
図5は、応急輪判別部63の実施する処理の一例である応急輪判別ルーチンを表す。応急輪判別ルーチンは、車両が直進走行しているときに実施される。直進走行は、例えば、車輪の操舵角を検出する操舵角センサ、車体のヨーレートを検出するヨーレートセンサの検出値等を入力して判断することができる。
応急輪判別ルーチンが起動すると、応急輪判別部63は、ステップS41において、走行輪ID記憶エリア54aに記憶されている走行輪のセンサID別に、センサユニット10から送信される無線信号に含まれる加速度Gをサンプリングする。サンプリングされた加速度Gは、新しいデータが受信される度に、その最新の加速度Gに更新される。センサID毎にサンプリングされた加速度GをG1,G2,G3,G4とする。
応急輪判別部63は、ステップS42において、車速センサにより検出される車速Vを所定の短い周期で読み込み、車速Vが所定時間T1の間において一定であったか否かについて判断する。この所定時間T1は、車輪が回転しているときのセンサユニット10が無線信号を送信する周期に相当する時間であり、若干の余裕度aを含んでいてもよい。あるいは、4輪の加速度G1〜G4を1組サンプリングするのに要した時間を所定時間としてもよい。つまり、4輪の加速度の検出タイミング時における車速Vが、何れも同じ値であったか否かについて判断されるものであればよい。
応急輪判別部63は、ステップS42の車速一定条件が成立するまで、加速度G1〜G4のサンプリングを継続する。そして、車速一定条件が成立すると(S42:Yes)、ステップS43において、サンプリングされた4つの加速度G1〜G4のバラツキを判断するために相互の差を演算する。例えば、走行輪のなかに1つの応急輪が含まれていると、その応急輪の加速度だけが、他の車輪の加速度と異なるようにバラツキが生じる。従って、加速度G1〜G4の相互の差を演算することにより、走行輪のなかに応急輪が含まれているかについて判断することができる。
続いて、応急輪判別部63は、ステップS44において、1輪のみについて加速度Gの差が大きいか否かを判断し、「Yes」の場合には、ステップS45において、その一輪が応急輪であると判定(推定)して、判定された応急輪のセンサユニット10のセンサIDを応急輪ID記憶エリア54cに登録する。従って、走行輪ID記憶エリア54aの登録状況はそのままで、応急輪として判定された車輪のセンサIDが応急輪ID記憶エリア54cに登録される。応急輪判別部63は、応急輪のID登録を行うと本ルーチンを終了する。
一方、ステップS44の判定が「No」である場合には、応急輪は走行輪として使用されていないと判定して、本ルーチンを終了する。この場合、登録ID記憶部54への書き込みは行われない。
この応急輪判別部63の処理によれば、ユーザが応急輪搭載フラグ記憶部55への書き込みを行わなかった場合であっても、応急輪であると判定された走行輪のセンサIDを応急輪ID記憶エリア54cに登録することができる。
上述したID判別部60は、予め設定されたタイミングが到来する度(例えば、イグニッションスイッチがオンされた後の走行開始時等)に、自動的に上記の判別処理を実施するが、例えば、操作スイッチ(図示略)を設けておいて、ユーザの操作スイッチの操作入力により上記の判別処理を開始させるようにしてもよい。
次に、タイヤ空気圧情報のドライバーへの報知の形態について説明する。タイヤ空気圧情報の報知については、報知制御部70(報知データ生成部52,表示制御部53)により行われる。上述したように報知データ生成部52は、登録ID記憶部54に記憶されている登録センサIDを参照して、この登録センサIDのみについてのタイヤ空気圧の報知データを生成する。
報知データ生成部52は、登録ID記憶部54に記憶されている登録センサIDごとに、タイヤ空気圧Pを表す空気圧数値データを、その車輪位置を表す車輪位置データと関連付けて表示制御部53に出力する。また、各登録センサIDごとに空気圧Pと適正判定値Prefとを比較し、空気圧Pが適正判定値Prefを下回る場合には、空気圧不足車輪の位置を特定する空気圧不足輪位置データを表示制御部53に出力する。
また、報知データ生成部52は、登録ID記憶部54の応急輪ID記憶エリア54cにセンサIDが登録されている場合には、走行輪ID記憶エリア54aとスペア輪ID記憶エリア54bとを参照して、応急輪のセンサIDと同じセンサIDが記憶されている記憶エリアに基づいて、応急輪が車両のどの位置(左前輪、右前輪、左後輪、右後輪、スペア輪)に設けられているかを判断する。そして、応急輪の付けられている位置を表す応急輪位置データを表示制御部53に出力する。
尚、報知データ生成部52は、入力したタイヤ温度Tに基づいて、タイヤ温度Tが異常高温となっているか否かについても判断し、タイヤの過熱状態が検出された場合には、タイヤ過熱情報を図示しない他の車両制御装置に出力する。また、表示制御部53に警告表示指令を出力するようにしてもよい。また、タイヤ空気圧の適否を判定する適正判定値Prefをタイヤ温度Tに基づいて補正するようにしてもよい。
表示制御部53は、報知データ生成部52から入力した報知データにしたがって報知器100の表示を制御する。図8は、報知器100のディスプレイに表示されたモニタ画面Aを表す。モニタ画面Aには、車体の平面図柄を表す車体マークM1と、車輪位置を個別に表す車輪マークM2と、各車輪マークM2の横に設けられタイヤ空気圧を数値で表示する空気圧数値表示部M3と、ドライバーに注意を促すための警告マークM4とが表示される。表示制御部53は、報知データ生成部52から入力した車輪位置ごとの空気圧数値データに基づいて、空気圧数値表示部M3に空気圧を数値で表示する。警告マークM4は、点灯した場合にのみドライバーが視認できるものであり、消灯している場合にはドライバーが視認できないようになっている。また、車輪マークM2は、スペア輪が搭載されている場合には、その搭載位置にも表示される。図8の例では、左右前後輪位置だけでなく、トランクにも車輪マークM2が表示されている。
表示制御部53は、モニタ画面Aに表示する車輪マークM2を、常用輪と応急輪とで互いに異なった形状にて表示する。つまり、報知データ生成部52から応急輪位置データを入力している場合には、その車輪位置の車輪マークM2を常用輪の車輪マークとは異なる形状のマークにて表示する。例えば、図8に示した表示画面では、5輪の全てが常用輪であることを表しているが、応急輪がスペア輪として搭載されている場合には、図9に示すように、スペア輪の車輪マークM2が常用輪の車輪マークM2とは異なる形状のマークで表示される。
この例では、車輪マークM2は、常用輪については円形で表され、応急輪については三角形で表される。従って、ユーザは、この表示を見て、スペア輪の種類を把握することができる。尚、応急輪がスペア輪として搭載されている場合であっても、応急輪ID記憶エリア54cにセンサIDが登録されていない状況であれば、図8に示すように、スペア輪の車輪マークM2は、常用輪の車輪マークを使って表示される。本実施形態においては、常用輪と応急輪とで車輪マークM2の形状を互いに異なるようにしているが、例えば、識別用の文字等を加えるようにしてもよい。また、車輪マークM2の形状についても、円形、三角形に限るものではなく、任意の形状を採用することができる。
また、表示制御部53は、報知データ生成部52から空気圧不足輪位置データを入力している場合には、図10に示すように、その空気圧不足が発生している車輪の空気圧数値表示部M3を反転表示させる。従って、ドライバーは、どの車輪の空気圧が不足しているかについて、その空気圧値とともに認識することができる。
次に、警告マークM4の点灯制御について説明する。図7は、表示制御部53の実施する警告表示制御ルーチンを表す。警告表示制御ルーチンは、所定の周期で繰り返し実施される。警告表示制御ルーチンが起動すると、表示制御部53は、ステップS61において、空気圧の不足している車輪があるか否かを判断する。報知データ生成部52から空気圧不足輪位置データを入力している場合には、「Yes」と判定される。この場合、表示制御部53は、ステップS62において、警告マークを点灯させる。例えば、右前輪の空気圧が不足している場合には、図10に示すように、右前輪の空気圧数値表示部M3を反転表示させるとともに、警告マークM4を点灯させる。
一方、空気圧の不足している車輪が無い場合は(S61:No)、ステップS63において、応急輪が走行輪として使用されているか否かを判断する。この場合、表示制御部53は、報知データ生成部52から入力した応急輪位置データが走行輪位置を示しているか否かを判断する。そして、応急輪が走行輪として使用されている場合には、その処理をステップS62に進めて警告マークM4を点灯させる。例えば、応急輪位置データが左後輪を表している場合には、図11に示すように、応急輪を表す車輪マークM2を左後輪位置に表示するとともに、警告マークM4を点灯させる。この場合、表示制御部53は、応急輪の車輪マークM2を、スペア輪として搭載されていたときのものよりも目立つように表示するとよい。例えば、車輪マークM2の輝度を、スペア輪と搭載されていたときの輝度よりも明るくする。あるいは、車輪マークM2の色彩を、注意を引く色に変更する。
表示制御部53は、応急輪が走行輪として使用されていない場合、つまり、スペア輪として搭載されている場合には、ステップS64において、警告マークM4を消灯させる。
表示制御部53は、こうした処理を繰り返し実施する。従って、タイヤ空気圧不足が検出されている場合だけでなく、応急輪が走行輪として使用されている場合においても、ドライバーに注意が喚起される。
以上説明した実施形態の車輪状態報知装置によれば、走行輪だけでなくスペア輪および応急輪のセンサユニット10のセンサIDを登録ID記憶部54に記憶しているため、車輪ECU50側で応急輪が走行輪として使用されていることを判断することができる。これにより、応急輪がスペア輪として搭載されている場合と応急輪が走行輪として使用されている場合とで異なる態様(警告マークM4の点灯、応急輪として使用される走行輪の車輪マークM2の形状変更、車輪マークM2の輝度変更等)で報知することができる。この結果、ドライバーに、応急輪の使用が好ましくないことを認識させることができ、応急輪を常用輪に取り替えることを促すことができる。
また、車輪マークM2の形状が、応急輪と常用輪とで異なるように表示されるため、ドライバーは、スペア輪として応急輪が搭載されているか否か、応急輪がどの車輪位置に使用されているのか等についてモニタ画面Aから把握することができる。
また、応急輪にセンサユニット10を取り付けた場合には、そのことを表すフラグを応急輪搭載フラグ記憶部55に書き込んでおくだけで、スペア輪判別部62が自車両のスペア輪のセンサユニット10のセンサIDを判別し、そのセンサIDをスペア輪ID記憶エリア54bと応急輪ID記憶エリア54cとに記憶する。このため、ユーザは、応急輪に取り付けたセンサユニット10のセンサIDをマニュアル作業で登録する必要が無く、非常に使い勝手がよい。
また、ユーザが応急輪にセンサユニット10を取り付けても、応急輪搭載フラグ記憶部55へのフラグの書き込みを行わないことが考えられるが、その場合であっても、応急輪が走行輪として使用されたときに、応急輪判別部63が、走行輪の中から応急輪が使用されている車輪を判別する。そして、判別された車輪に設けられるセンサユニット10のセンサIDを応急輪ID記憶エリア54cに記憶する。従って、応急輪に関するセンサIDの登録作業を行わなくても、ドライバーに対して、応急輪が走行輪として使用されていることを認識させることができる。
また、スペア輪判別部62が、自車両の走行状態と、受信した無線信号の送信周期との関係に基づいて、不特定多数のセンサIDのなかから自車両のスペア輪に設けられたセンサユニット10のセンサIDを判別するため、高い判別精度が得られる。
以上、本実施形態の車輪状態報知装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
<応急輪判別ルーチンの変形例>
ここで、応急輪判別部63の処理の変形例について説明する。実施形態の応急輪判別ルーチンでは、所定時間T1の一定速度走行が必要となるが、この変形例では、そうした条件を不要としている。図6は、応急輪判別部63の実施する変形例としての応急輪判別ルーチンを表す。この応急輪判別ルーチンも、実施形態と同様に車両が直進走行しているときに実施される。
応急輪判別ルーチンが起動すると、応急輪判別部63は、ステップS51において、走行輪のセンサユニット10から送信される無線信号を待つ。そして、ステップS52において、無線信号を受信すると、車速センサにより検出される車速Vを読み込み、ステップS53において、車速Vに対応する基準加速度Grefを設定する。センサユニット10に設けられた加速度センサ13は、遠心力方向の加速度の検出値を出力するため、その検出値である加速度Gは、車輪Wの回転速度に応じた値となる。また、車輪Wの回転速度は、直進走行時における車速Vに対応するものである。
応急輪判別部63は、常用輪が回転しているときの車速Vと加速度Gとの関係を表すマップを記憶しており、このマップを参照してステップS52で読み込んだ車速Vに対応する基準加速度Grefを設定する。
応急輪判別部63は、ステップS54において、受信した加速度Gと基準加速度Grefとの偏差(|G−Gref|)を演算し、この偏差が基準値αより大きいか否かを判断する。基準値αは、常用輪のセンサユニット10から送信された加速度Gであれば、偏差が基準値αよりも小さくなるような値に設定されている。
応急輪判別部63は、ステップS54において「No」と判定した場合には、受信した無線信号を常用輪のセンサユニット10から送信されたものと判定し、続くステップS55において、4つの走行輪についての判定が完了したか否かを判断する。応急輪判別部63は、判定されていない走行輪が残っている場合には(S55:No)、その処理をステップS51に戻す。応急輪判別部63は、こうした処理を繰り返し、ステップS54において「Yes」と判定した場合、ステップS56において、その無線信号を送信したセンサユニット10は応急輪に取り付けられているものであると判定して、そのセンサIDを登録ID記憶部54の応急輪ID記憶エリア54cに登録する。一方、4輪とも偏差が基準値α以下となる場合には(S55:Yes)、ステップS57において、応急輪は走行輪として使用されていないと判定して、本ルーチンを終了する。この場合、登録ID記憶部54への書き込みは行われない。
この応急輪判別ルーチンによれば、実施形態の応急輪判別ルーチンと同様に、ユーザが応急輪搭載フラグ記憶部55への書き込みを行わなかった場合であっても、応急輪であると判定された走行輪のセンサIDを応急輪ID記憶エリア54cに登録することができる。
<他の変形例>
例えば、本実施形態においては、4つの走行輪のタイヤ空気圧情報を車輪位置別に表示する構成を採用しているが、4つの走行輪を個々に区別しない簡易な構成であってもよい。この場合、走行輪とスペア輪とに分けてタイヤ空気圧の適否を報知するとともに、応急輪が走行輪として使用されている場合には、タイヤ空気圧不足の有無にかかわらず、警報マークを点灯するようにするとよい。また、登録ID記憶部54の走行輪ID記憶エリア54aに関しては、4輪のセンサIDを区別して記憶する必要はない。
また、本実施形態においては、応急輪が走行輪として使用されている場合には、表示態様の変更として、警告マークM4の点灯、走行輪の車輪マークM2の形状変更、車輪マークM2の輝度変更等を行っているが、例えば、「応急輪が使用されています」などのメッセージを表示する表示態様に変更するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、自車両の走行状態と、受信した無線信号の送信周期との関係に基づいて、不特定多数のセンサIDのなかから自車両のスペア輪に設けられたセンサユニット10のセンサIDを判別するが、スペア輪のセンサIDの判別手法は、従来から知られている種々のものを採用することができる。例えば、車両の走行中に受信した加速度G(遠心力に相当)の大きさが所定値よりも大きいか否かに基づいて、回転している車輪(即ち、走行輪)か回転していない車輪(即ち、スペア輪)かを判定する手法、あるいは、車両の走行中に受信した無線信号の受信強度の振幅が最も小さいものをスペア輪として判定する手法などを採用してもよい。
また、本実施形態では、車輪状態情報としてタイヤ空気圧とタイヤ温度とを取得するものであるが、それらの何れか一方のみを取得する構成であってもよい。また、他の車輪状態情報をドライバーに報知するものであってもよい。
また、本発明では、表示画面により車輪状態(タイヤ空気圧情報)を報知する構成であるが、表示画面を用いない構成、例えば、音声アナウンス装置を用いて車輪状態を報知する構成であってもよい。この構成においても、応急輪がスペア輪として搭載されている場合と走行輪として使用されている場合とで、異なる態様の音声アナウンスを行う。例えば、応急輪がスペア輪として搭載されていると判断される場合には、「応急輪が使用されています」といったメッセージを音声で報知するとよい。
また、本実施形態のセンサユニット10は、車輪ECU50に対して送信のみ可能となっているが、例えば、車輪ECU50と双方向に送受信可能とした構成であってもよい。
10…センサユニット、11…空気圧センサ、12…温度センサ、13…加速度センサ、20…制御部、21…タイミング設定部、22…ID記憶部、23…送信処理部、50…車輪ECU、51…受信処理部、70…報知制御部、52…報知データ生成部、53…表示制御部、54…登録ID記憶部、54a…走行輪ID記憶エリア、54b…スペア輪ID記憶エリア、54c…応急輪ID記憶エリア、55…応急輪搭載フラグ記憶部、60…ID判別部、61…4輪判別部、62…スペア輪判別部、63…応急輪判別部、A…モニタ画面、M1…車体マーク、M2…車輪マーク、M3…空気圧数値表示部、M4…警告マーク、W…車輪。

Claims (5)

  1. 車両の各車輪に固定して設けられ、車輪状態量を検出して、その検出した車輪状態量を表す車輪状態量データをセンサIDと一緒に無線信号により送信する車輪センサと、
    車体に固定して設けられ、不特定多数の車輪センサから送信される無線信号を受信し、センサIDで特定される自車両の車輪センサの検出した車輪状態量を取得し、その車輪状態量に応じた報知処理を行う車体側装置と
    を備えた車輪状態報知装置において、
    前記車体側装置は、
    自車両の車輪に設けられた前記車輪センサのセンサIDを、走行輪に設けられた車輪センサのセンサIDかスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDかを識別可能に記憶するセンサID記憶手段と、
    応急用タイヤを装着した応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDを特定する応急輪特定データを記憶する応急輪特定データ記憶手段と、
    前記センサID記憶手段に記憶されているセンサIDと、前記応急輪特定データ記憶手段に記憶されている応急輪特定データとに基づいて、前記応急輪がスペア輪として搭載されているか走行輪として使用されているかを判断し、前記応急輪がスペア輪として搭載されている場合と走行輪として使用されている場合とで異なる態様にて車輪状態を報知する報知制御手段と
    を備えた車輪状態報知装置。
  2. 前記報知制御手段は、前記車輪センサの検出した車輪状態が正常であっても、応急輪が走行輪として使用されている場合には、ドライバーに対して注意を喚起する警告を行うことを特徴とする請求項1記載の車輪状態報知装置。
  3. 前記報知制御手段は、車輪状態表示画面に車輪位置を表すマークを表示するとともに、応急輪か否かによって前記マークの表示を切り替えることを特徴とする請求項1または2記載の車輪状態報知装置。
  4. 前記車体側装置は、
    前記車輪センサを備えた応急輪がスペア輪として搭載されていることを表す応急輪搭載データの書き込み可能な応急輪搭載データ記憶手段と、
    不特定多数の車輪センサから送信される無線信号に含まれるセンサIDの中から、現時点における自車両のスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDを推定により判別するスペア輪判別手段と、
    前記スペア輪判別手段により判別されたセンサIDをスペア輪に設けられた車輪センサのセンサIDとして前記センサID記憶部に記憶させるとともに、前記応急輪搭載データ記憶手段に前記応急輪搭載データが書き込まれている場合には、前記判別されたセンサIDを前記応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDとする応急輪特定データを前記応急輪特定データ記憶手段に記憶させる書き込み手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項記載の車輪状態報知装置。
  5. 前記車輪センサは、前記車輪センサに働く遠心力の大きさに対応する加速度を検出する加速度センサを備え、前記加速度センサの検出した加速度を表す加速度データを含めた無線信号を送信するものであり、
    前記車体側装置は、
    車両の走行中における前記加速度の大きさに基づいて、走行輪の中から応急輪が使用されている車輪を判別し、その判別された車輪に設けられる車輪センサのセンサIDを前記応急輪に設けられた車輪センサのセンサIDとする応急輪特定データを前記応急輪特定データ記憶手段に記憶させる応急輪特定データ書き込み手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか一項記載の車輪状態報知装置。
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