JP2015033768A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電極構造が簡単で駆動回路との接続が容易な液体噴射ヘッド1を構成する。【解決手段】液体噴射ヘッド1は、吐出溝3と非吐出溝4とが表面Hの基準方向Kに交互に配列する圧電体基板2を備え、圧電体基板2は、吐出溝3の溝方向Mにおける一方側の表面に互いに電気的に分離する共通端子6と個別端子7が設置され、吐出溝3の溝方向Mにおける他方側の表面に接続電極8が設置され、共通端子6は、吐出溝3の両側面に設置される駆動電極5と電気的に接続し、個別端子7は、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の内、一方の非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される駆動電極5と電気的に接続し、接続電極8は、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される2つの駆動電極5と電気的に接続する。【選択図】図1

Description

本発明は、被記録媒体に液滴を噴射して記録する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料などの液体を液体タンクから供給管を介してチャンネルに導き、チャンネルに充填される液体に圧力を印加してチャンネルに連通するノズルから液滴として吐出する。液滴の吐出の際には、液体噴射ヘッドや被記録媒体を移動させて文字や図形を記録する、或いは所定形状の機能性薄膜や三次元構造を形成する。
この種の液体噴射ヘッドとして、圧電体基板の表面に並列に多数のチャンネルとしての溝を形成し、溝と溝の間の側壁を厚みすべり変形させて、溝に充填される液体に圧力変化を誘起し、溝に連通するノズルから液滴を吐出するシェアモード(Shear mode)方式が実用化されている。
例えば、特許文献1にはこの種の液体噴射ヘッドが記載される。液体噴射ヘッドは、圧電体基板と、圧電体基板の表面に接合されるカバープレートと、圧電体基板の一方の端面に接合されるノズルプレートと、圧電体基板の他方の端部に設置されるマニホールド部材とを備える。圧電体基板の表面には吐出溝と非吐出溝が交互に形成され、吐出溝と非吐出溝は圧電体基板の一方の端面から他方の端面まで形成される。吐出溝と非吐出溝の側面には溝の半分の深さまで駆動電極が設置されている。カバープレートは、吐出溝と非吐出溝の上部開口を覆うように設置される。カバープレートのノズルプレート側とは反対側の端面には多数の後方スリットが設けられ、各後方スリットそれぞれが各吐出溝それぞれに連通する。マニホールド部材にはインクが供給されるマニホールドが設けられ、マニホールドは各後方スリットを介して複数の吐出溝に連通し、インクを供給可能に構成されている。
カバープレートは、ノズルプレート側の端面にも複数の前方スリットが設けられ、各前方スリットそれぞれが各非吐出溝それぞれに連通する。前方スリットの側面には電極が形成され、前方スリットが連通する非吐出溝の側面の駆動電極に電気的に接続される。カバープレートの後方スリットの側面にも電極が形成され、後方スリットが連通する吐出溝の側面の駆動電極に電気的に接続される。カバープレートの圧電体基板とは反対側の上面に、フレキシブル回路基板に接続するための複数の端子電極が形成される。複数の端子電極は吐出溝と非吐出溝が配列する方向に配列する。各端子電極は、吐出溝を挟む2つの非吐出溝の吐出溝側の側面に設置される2つの駆動電極に電気的に接続される。配列の最外部に位置する端子電極は、後方スリットの側面の電極を介してすべての吐出溝の側面の駆動電極に電気的に接続される。
つまり、特許文献1の液体噴射ヘッドは圧電体基板の側面の垂直方向に液滴を吐出するエッジシュート型であり、カバープレートの上面に設けた端子電極に駆動信号を与えて、カバープレートの前方スリットと後方スリットの側面の電極を介して吐出溝及び非吐出溝の駆動電極に駆動信号を伝達する。
特許文献2には圧電体基板の表面の垂直方向に液滴を吐出するサイドシュート型の液体噴射ヘッドが記載される。液体噴射ヘッドは、圧電体基板と、圧電体基板の表面に接合されるノズルプレートと、圧電体基板の前方の端面に接合されるフレキシブル回路基板と、圧電体基板の後方の端面に設置されるマニホールド部材とを備える。圧電体基板は圧電体からなる板と圧電体又は他の材料からなる板とが積層される積層構造を有し、表面に吐出溝と非吐出溝とが交互に配列する。非吐出溝は前方の端面に開口し、後方の端面には開口しない。吐出溝は前方の端面に開口せず後方の端面に開口する。つまり、交互に配列する非吐出溝と吐出溝は、交互に前方の端面と後方の端面に開口する。吐出溝及び非吐出溝の側面には駆動電極が設置される。圧電体基板の前方の端面には連結駆動電極が形成され、連結駆動電極は、吐出溝を挟む2つの非吐出溝の吐出溝側の側面に設置される2つの駆動電極と電気的に接続する。ノズルプレートは複数のノズルを備え、各ノズルそれぞれが吐出溝に連通する。フレキシブル回路基板は複数の電極パターンを備え、各電極パターンはそれぞれ連結駆動電極に電気的に接続される。マニホールド部材にはインクが供給されるマニホールドが設けられ、マニホールドは各吐出溝に連通する。
更に、圧電体基板の後方の端面には吐出溝に設置される駆動電極に共通に電気的に接続する連結共通電極が設置される。連結共通電極は、例えばアースに接続され、又は、後方の端面の連結共通電極から圧電体基板の表面とは反対側の底面を引き回して圧電体基板の前方の端面に設置した電極に電気的に接続される。
特許文献3には、圧電体基板の板厚方向に貫通する吐出溝及び非吐出溝を備える圧電体基板を用いた液体噴射ヘッドが記載されている。液体噴射ヘッドは、圧電体基板と、圧電体基板の前方の表面に設置されるノズルプレートと、圧電体基板の後方の表面に設置されるインクマニホールドとを備える。圧電体基板は、前方の端面から後方の端面に貫通する吐出溝と非吐出溝が交互に配列するA列と、A列よりも上部に、A列と平行に半ピッチずれて設置されるB列とを備える。吐出溝と非吐出溝の側壁には駆動電極が設置される。圧電体基板の後方の表面には共通電極と接続電極が設置される。A列についてみると、共通電極は、A列とB列の中間の後方端面に設置され、A列の各非吐出溝に設置される駆動電極と共通に電気的に接続される。A列用の接続電極は、A列の下方の後方端面に設置され、A列の各吐出溝に設置される駆動電極に独立して電気的に接続される。B列についても、共通電極と接続電極が設置される。更に、圧電体基板の後方端面に開口する非吐出溝の開口部は絶縁膜により閉塞され、後方端面に導入されるインクが非吐出溝に流入するのを阻止する。また、A列の非吐出溝を塞ぐ絶縁膜は、B列の吐出溝近傍まで延設される。B列の吐出溝に設置される駆動電極は当該絶縁膜の上面に形成される電極を介してA列を超えてA列の下方に設置される接続電極と並列に設置されるB列用の接続電極に電気的に接続される。つまり、A列用の接続電極とB列用の接続電極とは吐出溝と非吐出溝の配列方向に交互に一列に配列する。従って、フレキシブル回路基板の配線パターンとは一回の圧着工程により接続することができる。
特許文献4には、サイドシュート型の液体噴射ヘッドが記載されている。液体噴射ヘッドは、アルミナ等の絶縁体からなる基板と、基板の上面に設置される圧電部材と、圧電部材の上面に設置されるノズルプレートなどを備える。圧電部材は、断面が略台形形状を有する細長いブロックからなり、台形形状の底辺が基板の上面に接合され、台形形状の上辺には台形形状の底辺に達しない深さであり、細長いブロックの長手方向に直交する方向に多数の溝が形成される。各溝の側面及び底面には電極が形成され、溝と溝との間の側壁を駆動可能に構成される。基板は、圧電部材の両側の位置にインク導入用及び排出用の孔部と、多数の電極パッドと、各電極パッドに電気的に接続する配線とを有する。電極パッドは圧電部材の両側に設置され、一方側の電極パッドは圧電部材の下部に設置される配線と電気的に接続され、他方側に引き出される。つまり、配線は圧電部材の他方側に集約的に引き出される。
圧電部材は、台形形状の底辺側であり溝を挟む両傾斜面に段差面を備え、この段差面に電極パッドが設置される。溝に形成される電極と段差面上の電極パッドとは台形形状の傾斜面に形成される電極を介して電気的に接続される。つまり、溝の電極は一方側の段差面上の電極パッドと他方側の段差面上の電極パッドに交互に接続される。そして、段差面上の電極パッドと基板上の電極パッドとはボンディングワイヤーを介して接続される。
特開平11−28815号公報 特開2001−10037号公報 特開2008−143167号公報 特開2012−51253号公報
特許文献1〜3の液体噴射ヘッドは液体循環型ではないので液体の劣化や液体に混入する気泡の管理が必要となる。特許文献1の液体噴射ヘッドは、電極を圧電体基板からカバープレートの表面に引き出している。そして、電極引き出しのために、個々の非吐出溝に対応するスリットを設け、スリットの両側面に電極を設けて非吐出溝の両側面の駆動電極と電気的に接続する。そのため、構造が複雑で生産性が低い。
特許文献2の液体噴射ヘッドは、圧電体基板の前後の端面、上面及び溝の側面に電極を形成し、前後の端面の電極をパターニングして連結駆動電極及び連結共通電極を形成し、上面の電極をパターニングして後方から前方に電極を引き回す必要があり、構造が複雑で生産性が低い。
特許文献3の液体噴射ヘッドでは、後方端面に設置される絶縁膜は、個々の非吐出溝の開口部を塞ぐ。更に、絶縁膜の上面に電極を形成し、B列の吐出溝の駆動電極をA列側に設置される接続電極に引き出す。そのため、構造が複雑で生産性が低い。
特許文献4の液体噴射ヘッドは、液体循環型であるが、電極の構成は一層複雑となる。つまり、圧電部材の傾斜面と段差面において電極のパターニングを行う必要がある。特に、傾斜面の電極はフォトリソグラフィ工程による一括パターニングが難しい。また、液体は両極の配線、電極パッド及び駆動電極と接するので、導電性の液体を使用する場合にはこれらの導電材の表面を絶縁膜等により覆う必要がある。しかし、ワイヤーボンディング法を行う電極パッドやワイヤーは絶縁膜で覆うことが困難であり、導電性の液体は使用することができない。
本発明の液体噴射ヘッドは、液体が充填される吐出溝と液体が充填されない非吐出溝とが表面の基準方向に交互に配列する圧電体基板を備え、前記圧電体基板は、前記吐出溝の溝方向における一方側の表面に共通端子と個別端子が互いに電気的に分離して設置され、前記吐出溝の溝方向における他方側の表面に接続電極が設置され、前記共通端子は、前記吐出溝の両側面に設置される駆動電極と電気的に接続し、前記個別端子は、前記吐出溝を挟んで隣接する2つの前記非吐出溝の内、一方の前記非吐出溝の前記吐出溝の側の側面に設置される駆動電極と電気的に接続し、前記接続電極は、前記吐出溝を挟んで隣接する2つの前記非吐出溝の前記吐出溝の側の側面に設置される2つの駆動電極と電気的に接続することとした。
また、前記共通端子と前記個別端子は前記表面の基準方向に配列することとした。
また、前記非吐出溝は溝方向の一方側が前記吐出溝よりも長いこととした。
前記非吐出溝の溝方向の他方側が前記吐出溝よりも長いこととした。
また、前記吐出溝及び前記非吐出溝は、溝方向における両端が前記圧電体基板の端面に達しないこととした。
また、前記個別端子は、前記圧電体基板の表面に設置される連絡電極を介して前記接続電極と電気的に接続することとした。
また、前記吐出溝に連通する液室を有し、前記圧電体基板の表面に設置されるカバープレートと、前記吐出溝に連通するノズルを有し、前記圧電体基板の表面とは反対側の裏面に設置されるノズルプレートと、を備えることとした。
また、前記吐出溝に連通する液室を有し、前記圧電体基板の表面とは反対側の裏面に設置されるカバープレートと、前記吐出溝に連通するノズルを有し、前記圧電体基板の表面に設置されるノズルプレートと、を備えることとした。
本発明の液体噴射装置は、上記の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。
本発明による液体噴射ヘッドは、液体が充填される吐出溝と液体が充填されない非吐出溝とが表面の基準方向に交互に配列する圧電体基板を備え、圧電体基板は、吐出溝の溝方向における一方側の表面に共通端子と個別端子が互いに電気的に分離して設置され、吐出溝の溝方向における他方側の表面に接続電極が設置され、共通端子は、吐出溝の両側面に設置される駆動電極と電気的に接続し、個別端子は、吐出溝を挟んで隣接する2つの非吐出溝の内、一方の非吐出溝の吐出溝の側の側面に設置される駆動電極と電気的に接続し、接続電極は、吐出溝を挟んで隣接する2つの非吐出溝の吐出溝の側の側面に設置される2つの駆動電極と電気的に接続する。これにより、電極構造が簡単で駆動回路との接続が容易な液体噴射ヘッドを提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドに使用する圧電体基板の模式的な部分斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドに使用する圧電体基板の断面模式図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの溝方向の断面模式図である。 本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドに使用する圧電体基板の模式的な部分斜視図である。 本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッドに使用する圧電体基板の模式的な部分斜視図である。 本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射装置の模式的な斜視図である。
(第一実施形態)
図1及び図2は、本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドに使用する圧電体基板2の説明図である。図1は圧電体基板2の模式的な部分斜視図である。図2(a)は圧電体基板2の吐出溝3の溝方向の断面模式図であり、図2(b)は非吐出溝4の溝方向の断面模式図である。
図1に示すように、圧電体基板2は、液体が充填される吐出溝3と液体が充填されない非吐出溝4とが表面Hの基準方向Kに交互に配列する。圧電体基板2は、吐出溝3又は非吐出溝4の溝方向Mにおける一方側の表面Hに互いに電気的に分離する共通端子6と個別端子7が設置され、吐出溝3の溝方向Mにおける他方側の表面Hに接続電極8が設置される。共通端子6は、吐出溝3の両側面に設置される駆動電極5に電気的に接続する。個別端子7は、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の内、一方の非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される駆動電極5と電気的に接続する。接続電極8は、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される2つの駆動電極5と電気的に接続する。
このように、溝方向Mにおける一方側の表面Hに共通端子6と個別端子7を基準方向Kに並べて設置し、他方側の表面Hに接続電極8を設置して、吐出溝3を挟む非吐出溝4の吐出溝3側の側面に設置した駆動電極5と電気的に接続する。そのため、共通端子6及び個別端子7を設置する領域の溝方向Mの幅を狭く形成することができる。また、図示しないフレキシブル回路基板の配線パターンと共通端子6及び個別端子7とを一回の圧着工程により接続することができる。また、駆動電極5、共通端子6、個別端子7及び接続電極8を一回の導電膜堆積工程と一回のパターニング工程により簡便に形成することができる。
具体的に説明する。圧電体基板2の表面Hには吐出溝3と非吐出溝4が基準方向Kに等間隔で交互に配列する。図2(a)及び(b)に示すように、吐出溝3及び非吐出溝4は表面Hから裏面Rに貫通する。吐出溝3は、圧電体基板2の一方の端面の手前から他方の端面の手前まで形成され、両端部は表面Hにおいて終端する。非吐出溝4は圧電体基板2の一方の端面から他方の端面まで形成される。つまり、溝方向Mの一方側及び他方側が吐出溝3よりも長い。非吐出溝4の両端部は底部に圧電体が残る浅溝4aに形成され、底部に圧電体を残して機械的強度を確保している。
吐出溝3は、圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側の両側面に駆動電極5が設置され、共通端子6に電気的に接続する。非吐出溝4は、圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側の両側面に駆動電極5が設置され、両端部の浅溝4aの底面には電極が形成されない。そのため、各非吐出溝4の両側面の駆動電極5は互いに電気的に分離する。個別端子7は、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の内、一方の非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される駆動電極5と電気的に接続し、更に、接続電極8は、一方の非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される駆動電極5と、他方の非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される駆動電極5とを電気的に接続する。
ここで、2つの非吐出溝4の駆動電極5の経路は、個別端子7から一方の非吐出溝4の駆動電極5(以下、一方の駆動電極5という。)、接続電極8、他方の非吐出溝4の駆動電極5(以下、他方の駆動電極5という。)となる。そのため、他方の駆動電極5は一方の駆動電極5よりも個別端子7からの配線抵抗が高くなり、供給される駆動信号のバランスが崩れる虞がある。そこで、個別端子7から一方の駆動電極5と他方の駆動電極5が電気的に均等に接続される場合と比較して、駆動電極5の電気抵抗を1/2以下とするのが好ましい。また、個別端子7に接続する一方の駆動電極5を他方の駆動電極5よりも厚く形成して電気抵抗を低下させることが好ましい。また、接続電極8の溝方向Mの幅を駆動電極5の幅、つまり圧電体基板2の板厚の略1/2以上とするのが好ましい。また、一方の非吐出溝4と吐出溝3の間の圧電体基板2の表面Hに個別端子7と接続電極8とを電気的に接続する連絡電極を形成することができる。これにより、他方の駆動電極5と個別端子7との間の電気抵抗が低下し、吐出溝3の両側壁は均等に駆動される。
圧電体基板2としてPZTセラミックス基板を使用することができる。圧電体基板2は基板面に垂直方向に分極処理が施されている。本実施形態では、駆動電極5を、圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側に設置している。圧電体基板2として表面Hの垂直方向に分極処理が施される圧電体基板と、これとは反対方向に分極処理が施されている圧電体基板とを積層したシェブロン型の圧電体基板を使用する場合には、駆動電極5を分極境界の位置よりも深く形成することができる。また、本実施形態においては、駆動電極5、共通端子6、個別端子7及び接続電極8にパターニングされたレジスト上に一回の斜め蒸着法によりアルミニウム、チタン、金、銀等の導電膜を堆積し、レジストを除去するリフトオフ法により一括してパターニングを行うことができる。なお、非吐出溝4の両端部を浅溝4aとしないで貫通させてもよいし、非吐出溝4の底部に圧電体基板を残して裏面R側に貫通しない溝としてもよい。
圧電体基板2は次のように駆動する。共通端子6と個別端子7に駆動信号が与えられると、吐出溝3と非吐出溝4とを仕切る両側壁は厚みすべり変形し、吐出溝3の容積が拡大し又は縮小する。これにより、吐出溝3に充填される液体に圧力波を誘起させることができる。各吐出溝3に独立して駆動信号を与えて各吐出溝3を独立して駆動することができる。
(第二実施形態)
図3は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の溝方向の断面模式図である。第一実施形態において説明した圧電体基板2を使用して液体噴射ヘッド1を構成している。従って、圧電体基板2については、説明を省略する。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図3に示すように、液体噴射ヘッド1は、圧電体基板2と、その表面Hに接合されるカバープレート9と、圧電体基板2の裏面Rに接合されるノズルプレート12とを備える。カバープレート9は、圧電体基板2の表面Hに、共通端子6及び図示しない個別端子が露出するように接合される。カバープレート9は、圧電体基板2と熱膨張係数が近似する材料を使用することができる。例えば、PZTセラミックス、マシナブルセラミックス、プラスチック材料等を使用することができる。
カバープレート9は2つの液室10を備え、各液室10は吐出溝3に対応するスリット11を備える。即ち、一方の液室10は吐出溝3の一方の端部にスリット11を介して連通し、他方の液室10は吐出溝3の他方の端部にスリット11を介して連通する。各液室10は非吐出溝4とは連通しない。ノズルプレート12は複数のノズル13を備え、複数のノズル13はそれぞれ吐出溝3に連通する。更に、図示しないフレキシブル回路基板が圧電体基板2の露出する表面Hに接続され、フレキシブル回路基板の配線パターンと共通端子6及び個別端子7が電気的に接続される。
液体噴射ヘッド1は次のように駆動する。一方の液室10に液体が供給されると、液体は、吐出溝3に流入し、更に他方の液室10に流出する。従って、ポンプ等により液体を循環させて吐出溝3に常に新鮮な液体を供給することができ、更に、液体に混入する気泡を迅速に排出することができる。共通端子6と個別端子7に駆動信号を与えて吐出溝3を拡張し、収縮させることにより液体に圧力波を誘起して、ノズル13から液滴を吐出する。
(第三実施形態)
図4は、本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1に使用する圧電体基板2の模式的な部分斜視図である。第一実施形態と異なる点は、非吐出溝4が圧電体基板2の一方の端面から他方の端面の手前まで形成される点と、接続電極8の形状が異なる点である。その他の構成は、第一実施形態と同様である。従って、主に異なる点について説明し、同一の部分については説明を省略する。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図4に示すように、圧電体基板2は、液体が充填される吐出溝3と、液体が充填されない非吐出溝4とが表面Hの基準方向Kに等間隔で交互に配列する。圧電体基板2には、溝方向Mにおける一方側の表面Hに共通端子6と個別端子7が互いに電気的に分離して設置され、溝方向Mにおける他方側の表面Hに接続電極8が設置される。共通端子6は、吐出溝3の両側面に設置される駆動電極5に電気的に接続する。個別端子7は、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の内、一方の非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される駆動電極5と電気的に接続する。接続電極8は、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される2つの駆動電極5を電気的に接続する。
吐出溝3は、圧電体基板2の一方の端面の手前から他方の端面の手前まで形成され、両端部は表面Hにおいて終端する。非吐出溝4は、圧電体基板2の一方の端面から他方の端面の手前まで形成され、表面Hにおいて終端する。つまり、非吐出溝4は溝方向Mの一方側が吐出溝3よりも長い。また、吐出溝3と非吐出溝4は、溝方向Mにおける他方側が圧電体基板2の他方の端面の手前において終端する。吐出溝3と非吐出溝4は表面Hから裏面Rにかけて貫通する。非吐出溝4の一方の端部は底部に圧電体基板が残る浅溝4aに形成され、圧電体基板2の他方の端部は圧電体基板2の板厚が残るので、機械的強度が確保される。
吐出溝3は圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側の両側面に駆動電極5が設置され、溝方向Mにおける一方側の表面Hに設置される共通端子6に電気的に接続される。非吐出溝4は圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側の両側面に駆動電極5が設置される。非吐出溝4の一方の端部の浅溝4aは底面Bに電極が形成されない。非吐出溝4の他方の端部は切り上がる傾斜部からなる。傾斜部の底面Bは溝幅の中央部が切削され、圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側の底面Bに形成される電極を切断している。従って、非吐出溝4の両側面の駆動電極5は電気的に分離されている。なお、底面Bは、非吐出溝4の溝幅よりも薄いダイシングブレードにより機械的に切削することができる。また、底面Bの切削に代えて、底面Bにレーザーを照射して底面Bの電極を除去してもよい。
接続電極8は、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の、吐出溝3側の駆動電極5と電気的に接続する。具体的には、接続電極8は、吐出溝3の他方側の端部と圧電体基板2の他方の端面との間の表面Hに設置され、吐出溝3の他方側の端部を回り込むようにコの字状に形成される。
本実施形態では、圧電体基板2の他方の端部には溝が形成されず圧電体基板2の板厚が残るので、圧電体基板2の機械的強度が向上する。その他の構成及び作用は第一実施形態と同様なので説明を省略する。
(第四実施形態)
図5は、本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッド1に使用する圧電体基板2の模式的な部分斜視図である。第三実施形態と異なる点は、非吐出溝4が圧電体基板2の裏面Rから表面Hに向けて凸状に貫通し、表面Hに開口する点と、接続電極8の形状が異なる点である。その他の構成は、第三実施形態と同様である。従って、主に異なる点について説明し、同一の部分については説明を省略する。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図5に示すように、圧電体基板2は、液体が充填される吐出溝3と液体が充填されない非吐出溝4とが表面Hの基準方向Kに等間隔で交互に配列する。吐出溝3は表面Hから裏面Rにかけて凸状に貫通し、非吐出溝4は裏面Rから表面Hにかけて凸状に貫通する。吐出溝3及び非吐出溝4は、溝方向Mの両端が圧電体基板2の溝方向Mの両端面に達せず、いずれも圧電体基板2の表面H又は裏面Rにおいて終端する。吐出溝3と非吐出溝4の表面Hの開口部は吐出溝3の方が非吐出溝4よりも溝方向Mに長く、裏面Rの開口部は非吐出溝4の方が吐出溝3よりも溝方向Mに長い。吐出溝3と非吐出溝4はいずれもダイシングブレードを用いて表面Hからと裏面Rからそれぞれ研削して形成することができる。吐出溝3の両側面と非吐出溝4の両側面には駆動電極5が設置される。駆動電極5は、圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側に設置される。圧電体基板2の表面Hには共通端子6、個別端子7及び接続電極8が設置される。各電極は、駆動電極5、共通端子6、個別端子7及び接続電極8のパターンが形成されるレジスト上に、一回の斜め蒸着法によりアルミニウム、チタン、金、銀等の導電膜を堆積し、レジストを除去するリフトオフ法により一括して形成することができる。
共通端子6と個別端子7は圧電体基板2の一方側の端面近傍の表面Hに、基準方向Kに配列して設置される。共通端子6は吐出溝3の両側面に設置される駆動電極5に電気的に接続する。個別端子7は、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の内、一方の非吐出溝4の吐出溝3側の側面に設置される駆動電極5と電気的に接続する。接続電極8は、吐出溝3の他方側の端部を回り込むようにして圧電体基板2の他方側に設置され、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の吐出溝3側の側面に設置される2つの駆動電極5と電気的に接続する。非吐出溝4の開口部近傍の表面Hには連絡電極14が設置される。個別端子7は、非吐出溝4の駆動電極5を介して接続電極8と電気的に接続するとともに、連絡電極14を介して接続電極8と電気的に接続する。これにより、個別端子7と他方側の非吐出溝4の駆動電極5との間の電気抵抗が低下し、吐出溝3の両側壁は均等に駆動される。
本実施形態においては、圧電体基板2は、溝方向Mの両端部に圧電体基板2の板厚が残るので、機械的強度が確保される。また、圧電体基板2に表面Hにカバープレート9を接合したときに、カバープレート9の液室10に対して非吐出溝4が閉塞される。その他の構成や特徴は第三実施形態と同様なので説明を省略する。
(第五実施形態)
図6は、本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッド1を説明するための図である。図6(a)は圧電体基板2の模式的な部分斜視図であり、図6(b)は液体噴射ヘッド1の吐出溝3の溝方向の断面模式図であり、図1(c)は液体噴射ヘッド1の非吐出溝4の溝方向の断面模式図である。本実施形態では、圧電体基板2の表面Hにノズルプレート12が設置され、圧電体基板2の裏面Rにカバープレート9が設置される。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図6(a)に示すように、圧電体基板2は、液体が充填される吐出溝3と液体が充填されない非吐出溝4とが表面Hの基準方向Kに交互に配列する。圧電体基板2は、吐出溝3の溝方向Mにおける一方側の表面Hに共通端子6と個別端子7が互いに電気的に分離して設置され、吐出溝3の溝方向Mにおける他方側の表面Hに接続電極8が設置される。共通端子6は、吐出溝3の両側面に設置される駆動電極5と電気的に接続する。個別端子7は、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の内、一方の非吐出溝4の吐出溝3の側の側面に設置される駆動電極5と電気的に接続する。接続電極8は、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の吐出溝3側の側面に設置される2つの駆動電極5と電気的に接続する。
これにより、共通端子6と個別端子7が設置される領域の溝方向Mの幅を狭くすることができ、圧電体基板2の溝方向Mの長さを縮小することができる。また、フレキシブル回路基板の配線パターンと共通端子6及び個別端子7を一回の圧着工程により接続することができる。また、駆動電極5、共通端子6、個別端子7及び接続電極8を一回の導電膜堆積工程と一回のパターニング工程により簡便に形成することができる。
以下、具体的に説明する。圧電体基板2の表面Hに吐出溝3と非吐出溝4が基準方向Kに等間隔で交互に配列する。図6(b)及び(c)に示すように、吐出溝3は裏面Rから表面Hに向けて凸状に貫通し、非吐出溝4は表面Hから裏面Rに向けて凸状に貫通する。吐出溝3は、溝方向Mにおける両端が圧電体基板2の溝方向Mにおける両端面に達しない。非吐出溝4は、溝方向Mの一方側が吐出溝3の一方側よりも長く、圧電体基板2の端面に達し、溝方向Mの他方側が吐出溝3の他方側と同程度の長さを有し、圧電体基板2の端面に達しない。非吐出溝4の一方側の端部は、底部に圧電体基板2が残る浅溝4aに形成され、圧電体基板2の強度が確保される。なお、吐出溝3及び非吐出溝4はダイシングブレードを用いて研削して形成することができる。即ち、裏面Rから表面Hに向けてダイシングブレードを降下させて吐出溝3を形成し、表面Hから裏面Rに向けてダイシングブレードを降下させ、また、一方側に移動させて非吐出溝4及び浅溝4aを形成する。実際には、圧電体基板2の裏面Rにカバープレート9を接合した状態で非吐出溝4を研削して形成する。そのため、非吐出溝4は圧電体基板2を貫通してカバープレート9に達する。
吐出溝3の両側面と非吐出溝4の両側面には駆動電極5が設置される。駆動電極5は、圧電体基板2の厚さの略1/2よりも表面H側に設置される。圧電体基板2の表面Hには共通端子6、個別端子7及び接続電極8が設置される。これらの電極は、駆動電極5、共通端子6、個別端子7及び接続電極8のパターンが形成されるレジスト上に、一回の斜め蒸着法によりアルミニウム、チタン、金、銀等の導電膜を堆積し、レジストを除去するリフトオフ法により一括して形成することができる。なお、本実施形態では接続電極8よりも他方側にマスクを設置して導電膜を堆積する。そのため、非吐出溝4の他方側の傾斜部の底面B、側面及び表面Hに導電膜が堆積されない。また、浅溝4aの底面Bは圧電体基板2の板厚の1/2よりも裏面Rに位置し、斜め蒸着の際に導電膜が堆積されない。その結果、非吐出溝4の両側面の駆動電極5は電気的に分離される。また、吐出溝3の駆動電極5は、表面H側からの導電膜の斜め蒸着法により形成するので、駆動電極5の溝方向Mの長さは、吐出溝3が表面Hに開口する開口部の溝方向Mの長さとほぼ一致する。
共通端子6及び個別端子7は、圧電体基板2の一方側の端面近傍の表面Hの基準方向Kに一列に配列する。共通端子6は、吐出溝3の両側面に設置される駆動電極5と電気的に接続する。個別端子7は、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の内、一方の非吐出溝4の吐出溝3側の側面に設置される駆動電極5と電気的に接続する。接続電極8は、吐出溝3の表面Hに開口する開口部よりも他方側であり、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の間の表面Hに設置される。接続電極8は、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の吐出溝3側の側面に設置される2つの駆動電極5と電気的に接続する。
ここで、第一実施形態において説明したように、吐出溝3を挟んで隣接する2つの非吐出溝4の駆動電極5は、個別端子7からの接続経路が異なることから供給される駆動信号のバランスが崩れる虞がある。そこで、個別端子7から一方の駆動電極5と他方の駆動電極5が電気的に均等に接続される場合と比較して、駆動電極5の電気抵抗を1/2以下とするのが好ましい。また、個別端子7に接続する一方の駆動電極5を他方の駆動電極5よりも厚く形成して電気抵抗を低下させることが好ましい。また、接続電極8の溝方向Mの幅を駆動電極5の幅以上とすることが好ましい。また、第四実施形態において説明したように、圧電体基板2の表面Hであり、一方の非吐出溝4と吐出溝3の間の表面Hに、個別端子7と接続電極8とを電気的に接続する連絡電極を形成することができる。これにより、個別端子7と他方側の非吐出溝4の駆動電極5との間の電気抵抗が下がり、吐出溝3の両側壁は均等に駆動される。
図6(b)及び図6(c)に示すように、圧電体基板2の裏面Rにカバープレート9が接合され、圧電体基板2の表面Hにノズルプレート12が接合される。カバープレート9は2つの液室10を有し、2つの液室10は吐出溝3の両端部それぞれに連通する。ノズルプレート12はノズル13を有し、ノズル13が吐出溝3に連通し、共通端子6及び個別端子7が露出するように表面Hに接合される。ここで、液室10が圧電体基板2の側に開口する開口領域には非吐出溝4が開口しない。そのため、カバープレート9の液室10にスリット等を設ける必要が無く、カバープレート9の構造が簡単になる。また、吐出溝3に充填される液体は吐出溝3の駆動電極5に接触するが非吐出溝4の駆動電極5とは接触しない。そのため、駆動電極5が電気分解等により劣化するのを防止し、信頼性を向上させることができる。また、圧電体基板2の溝方向Mの両端部に圧電体基板が残るので、機械的強度が確保される。
なお、本実施形態においては、非吐出溝4は溝方向Mの他方側が圧電体基板2の端面に達しないで表面Hにおいて終端するが、これに代えて、非吐出溝4の他方側を一方側と同様に浅溝とすることができる。つまり、非吐出溝4は、溝方向Mの他方側を吐出溝3よりも長く形成することができる。また、本実施形態においては、非吐出溝4の溝方向Mの一方側の端部が圧電体基板2に端面に達するが、これに代えて、非吐出溝4の溝方向Mの一方側が圧電体基板2の端面に達しないで、表面Hにおいて終端するように形成することができる。つまり、吐出溝3及び非吐出溝4は、溝方向Mにおける両端が圧電体基板2の端面に達しない構成とすることができる。この場合、共通端子6と個別端子7を吐出溝3が表面Hに開口する開口部に寄せて、非吐出溝4の両側面に設置される2つの駆動電極5を電気的に分離すればよい。その他、圧電体基板2やカバープレート9の材料等については他の実施形態と同様なので、説明を省略する。
(第六実施形態)
図7は本発明の第六実施形態に係る液体噴射装置30の模式的な斜視図である。液体噴射装置30は、液体噴射ヘッド1、1’を往復移動させる移動機構40と、液体噴射ヘッド1、1’に液体を供給し、液体噴射ヘッド1、1’から液体を排出する流路部35、35’と、流路部35、35’に連通する液体ポンプ33、33’及び液体タンク34、34’とを備えている。各液体噴射ヘッド1、1’は複数の溝列を備え、一方側の溝列に含まれる吐出溝の他方側の端部と、他方側の溝列に含まれる非吐出溝の一方側の端部とは離間し、かつ、圧電体基板の厚さ方向において重なる。液体噴射ヘッド1、1’は既に説明した第一〜第五実施形態のいずれかを使用する。
液体噴射装置30は、紙等の被記録媒体44を主走査方向に搬送する一対の搬送手段41、42と、被記録媒体44に液体を吐出する液体噴射ヘッド1、1’と、液体噴射ヘッド1、1’を載置するキャリッジユニット43と、液体タンク34、34’に貯留した液体を流路部35、35’に押圧して供給する液体ポンプ33、33’と、液体噴射ヘッド1、1’を主走査方向と直交する副走査方向に走査する移動機構40とを備えている。図示しない制御部は液体噴射ヘッド1、1’、移動機構40、搬送手段41、42を制御して駆動する。
一対の搬送手段41、42は副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体44を主走査方向に搬送する。移動機構40は、副走査方向に延びた一対のガイドレール36、37と、一対のガイドレール36、37に沿って摺動可能なキャリッジユニット43と、キャリッジユニット43を連結し副走査方向に移動させる無端ベルト38と、この無端ベルト38を図示しないプーリを介して周回させるモータ39とを備えている。
キャリッジユニット43は、複数の液体噴射ヘッド1、1’を載置し、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液滴を吐出する。液体タンク34、34’は対応する色の液体を貯留し、液体ポンプ33、33’、流路部35、35’を介して液体噴射ヘッド1、1’に供給する。各液体噴射ヘッド1、1’は駆動信号に応じて各色の液滴を吐出する。液体噴射ヘッド1、1’から液体を吐出させるタイミング、キャリッジユニット43を駆動するモータ39の回転及び被記録媒体44の搬送速度を制御することにより、被記録媒体44上に任意のパターンを記録することができる。
なお、本実施形態は、移動機構40がキャリッジユニット43と被記録媒体44を移動させて記録する液体噴射装置30であるが、これに代えて、キャリッジユニットを固定し、移動機構が被記録媒体を2次元的に移動させて記録する液体噴射装置であってもよい。つまり、移動機構は液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させるものであればよい。
1 液体噴射ヘッド
2 圧電体基板
3 吐出溝
4 非吐出溝、4a 浅溝
5 駆動電極
6 共通端子
7 個別端子
8 接続電極
9 カバープレート
10 液室
11 スリット
12 ノズルプレート
13 ノズル
14 連絡電極
K 基準方向、H 表面、R 裏面、M 溝方向、B 底面

Claims (9)

  1. 液体が充填される吐出溝と液体が充填されない非吐出溝とが表面の基準方向に交互に配列する圧電体基板を備え、
    前記圧電体基板は、前記吐出溝の溝方向における一方側の表面に共通端子と個別端子が互いに電気的に分離して設置され、前記吐出溝の溝方向における他方側の表面に接続電極が設置され、
    前記共通端子は、前記吐出溝の両側面に設置される駆動電極と電気的に接続し、
    前記個別端子は、前記吐出溝を挟んで隣接する2つの前記非吐出溝の内、一方の前記非吐出溝の前記吐出溝の側の側面に設置される駆動電極と電気的に接続し、
    前記接続電極は、前記吐出溝を挟んで隣接する2つの前記非吐出溝の前記吐出溝の側の側面に設置される2つの駆動電極と電気的に接続する液体噴射ヘッド。
  2. 前記共通端子と前記個別端子は前記圧電体基板の表面の基準方向に配列する請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記非吐出溝は溝方向の一方側が前記吐出溝よりも長い請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記非吐出溝は溝方向の他方側が前記吐出溝よりも長い請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記吐出溝及び前記非吐出溝は、溝方向における両端が前記圧電体基板の端面に達しない請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記個別端子は、前記圧電体基板の表面に設置される連絡電極を介して前記接続電極と電気的に接続する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記吐出溝に連通する液室を有し、前記圧電体基板の表面に設置されるカバープレートと、前記吐出溝に連通するノズルを有し、前記圧電体基板の表面とは反対側の裏面に設置されるノズルプレートと、を備える請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記吐出溝に連通する液室を有し、前記圧電体基板の表面とは反対側の裏面に設置されるカバープレートと、前記吐出溝に連通するノズルを有し、前記圧電体基板の表面に設置されるノズルプレートと、を備える請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
    前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
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