JP2015033219A - グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス - Google Patents

グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス Download PDF

Info

Publication number
JP2015033219A
JP2015033219A JP2013161102A JP2013161102A JP2015033219A JP 2015033219 A JP2015033219 A JP 2015033219A JP 2013161102 A JP2013161102 A JP 2013161102A JP 2013161102 A JP2013161102 A JP 2013161102A JP 2015033219 A JP2015033219 A JP 2015033219A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grommet
hole
panel
wire harness
diameter cylindrical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013161102A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6070467B2 (ja
Inventor
正太郎 鹿島
Seitaro Kashima
正太郎 鹿島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2013161102A priority Critical patent/JP6070467B2/ja
Publication of JP2015033219A publication Critical patent/JP2015033219A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6070467B2 publication Critical patent/JP6070467B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】パネルの孔にグロメットを装着する際のグロメットの挿入性を改善する。
【解決手段】グロメット20は、ワイヤーハーネス18が挿通される挿通孔22Hが形成され、挿通孔22Hにてワイヤーハーネス18を保持する小径筒部22を備える。また、グロメット20は、小径筒部22から外側に拡がるように形成されている薄肉部50と、薄肉部50からさらに外側に拡がるように形成され、パネル10の孔12の径と同じ外径を有する部分であるパネル接触部40Tを含む厚肉部50とを有し、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、厚肉部50に対して小径筒部22とは反対側に、外周面にパネル10の孔12の内周縁部14を嵌め込むための周溝32が形成されている大径筒部30を備え、薄肉部50と厚肉部40との連結部分51は、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、パネル接触点40Tよりも周溝32の側に位置する。
【選択図】図2

Description

この発明は、パネルの孔に挿通されるワイヤーハーネスを保護するためのグロメットに関する。
従来、自動車のエンジンルームと車室とを仕切る車体パネルの貫通孔を通してエンジンルーム側と車室側との間でワイヤーハーネスが配索される場合、ワイヤーハーネスと車体パネルの貫通孔との間にグロメットが配設されることで、ワイヤーハーネスと貫通孔との隙間を通しての水又は埃の侵入等の防止が図られている。
この種のグロメットの中に、例えば、特許文献1のように、車体パネルの貫通孔の孔径よりも大きい外径を有する筒状部を車体パネルの貫通孔に押し込む作業を必要とするものが知られている。
特許文献1のグロメットは、小径筒部と、該小径筒部に連続する拡径筒部とを備え、拡径筒部の外周面には、車体パネルの貫通孔の内周縁に嵌合する車体係止凹部が設けられ、かつ、軸線方向に延在する複数の突条部が放射状に突設されている。そして、各突条部は、貫通孔の孔径と略同一の外径となる接触点の傾斜側を切り欠いて小径化した段差部が設けられ、段差部から傾斜先端側に向けて滑らかに突出している。
特許文献1では、このような突条部を設けることで、グロメットを車体パネルの貫通孔に装着するときの作業性を改善する、とされている。
特開2002−223516号公報
しかしながら、このような突条部が設けられていても、小径筒部部分を引張り、グロメットを車体パネルの貫通孔に押し込む力は、車体パネルとグロメットとが接触する部分に直接伝わってしまうため、グロメットが縮径する向きに撓むようにする力として作用しにくく、十分な挿入性が期待できない恐れがあった。
そこで、本発明は、パネルの孔にグロメットを装着する際のグロメットの挿入性を改善することを目的とする。
上記の課題を解決するため、第1の態様に係るグロメットは、パネルに形成された孔に挿通されるワイヤーハーネスを保護するためのグロメットであって、前記ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成され、前記挿通孔にて前記ワイヤーハーネスを保持する小径筒部と、前記小径筒部から外側に拡がるように形成されている薄肉部と、前記薄肉部からさらに外側に拡がるように形成され、前記パネルの前記孔の径と同じ外径を有する部分であるパネル接触部を含む厚肉部とを有し、前記ワイヤーハーネスの挿通方向において、前記厚肉部に対して前記小径筒部とは反対側に、外周面に前記パネルの前記孔の内周縁部を嵌め込むための周溝が形成されている大径筒部と、を備え、前記薄肉部と前記厚肉部との連結部分は、前記ワイヤーハーネスの挿通方向において、前記パネル接触点よりも前記周溝の側に位置する。
第2の態様に係るグロメットは、第1の態様に係るグロメットであって、前記大径筒部には、前記ワイヤーハーネスの挿通方向において、前記厚肉部に対して前記小径筒部とは反対側にパネル挟持部が形成され、前記厚肉部と前記パネル挟持部との間に前記周溝が形成されている。
第3の態様に係るグロメットは、第1又は第2の態様に係るグロメットであって、前記厚肉部から前記小径筒部側に向けて、前記薄肉部を覆うように、順次縮径形成された環状突部をさらに備える。
第4の態様に係るグロメットは、第3の態様に係るグロメットであって、前記薄肉部の外周面に立設され、前記環状突部を支持する複数の立設部が設けられている。
第5の態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスは、第1から第4のいずれか1つの態様に係るグロメットと、前記グロメットに挿通され、且つ、保持されているワイヤーハーネスと、を備える。
第1の態様に係るグロメットによると、厚肉部と薄肉部との連結部分が、ワイヤーハーネスの挿入方向においてパネル接触部よりも周溝側に設けられているため、パネルとグロメットとが接触した後に小径筒部を引張り、パネルの貫通孔に押し込む力が、グロメットが縮径する方向の力として作用しやすくなる。そのため、グロメットが縮径する方向により撓みやすくなり、パネルの貫通孔へのグロメットの挿入性を改善することができる。
第2の態様に係るグロメットによると、厚肉部とパネル挟持部との間に周溝が形成されているため、周溝にパネルが嵌め込まれた際に、パネルをより強固に保持することができる。
第3の態様に係るグロメットによると、薄肉部を覆うように、順次縮径形成された環状突部をさらに備えるため、パネルの貫通孔にグロメットを装着する際に、パネルの貫通孔の中心軸とグロメットの筒部の中心軸とがずれた場合でも、滑らかにグロメットを挿入することができる。
第4の態様に係るグロメットによると、環状突部を支持する立設部が設けられているため、環状突部とパネルとが接触した際に、環状突部が薄肉部側に凹むのを抑制することができる。
第5の態様に係るグロメット付ワイヤーハーネスによると、厚肉部と薄肉部との連結部分が、ワイヤーハーネスの挿入方向においてパネル接触部よりも周溝側に設けられているため、パネルとグロメットとが接触した後に小径筒部を引張り、パネルの貫通孔に押し込む力が、グロメットが縮径する方向の力として作用しやすくなる。そのため、グロメットが縮径する方向により撓みやすくなり、パネルの貫通孔へのグロメットの挿入性を改善することができる。
実施形態に係るグロメットを示す斜視図である。 図1のグロメットをワイヤーハーネスの挿通方向に切断した断面図である。 図2と同方向であって、別の面において切断した断面図である。 図1のグロメットにワイヤーハーネスを挿通したグロメット付ワイヤーハーネスを示す図である。 図1のグロメットをパネルの貫通孔に装着する様子を説明する図である。 図5における状態から、グロメットがさらに小径筒部側に引っ張られている様子を説明する図である。 従来のグロメットをパネルの貫通孔に装着する様子を説明する図である。 変形例に係るグロメットを示す断面図である。
<1.グロメット20の構成>
以下、実施形態に係るグロメット20について説明する。図1は、実施形態に係るグロメット20を示す斜視図である。図2は、図1のグロメット20をワイヤーハーネス18の挿通方向に沿って切断した時の断面図であり、図3は、図2と同方向で別の面に沿って切断した時の断面図である。図4は、図1のグロメット20にワイヤーハーネス18を挿通したグロメット付ワイヤーハーネス21の図であり、グロメット20は図2と同じ面に沿って切断された断面図で示されている。
グロメット20は、ワイヤーハーネス18に装着された状態で、例えば、車体パネル10に形成された孔12(貫通孔)に装着される。
ここで、車体パネル10は、車両において空間を仕切る略板状の部材である。車体パネル10としては、例えば、車室とエンジンルームとを仕切るパネルが想定される。車体パネル10に形成される孔12は、ここでは円状としているが、その他の形状(長円状、楕円状または多角形状等)であってもよい。
孔12の内周縁部14には、車体パネル10の一方主面側に向けて立ち上がるような加工、いわゆるバーリング加工が施されていてもよいし、このような加工が施されていなくてもよい。バーリング加工が施されていると、孔12の内周縁部14に厚みを持たせることができる。また、バーリング加工が施されているときの孔12の径は、内周縁部14のうち、グロメット20と最初に当接する部分の径とする。
ワイヤーハーネス18は、結束された複数の電線を含む。このワイヤーハーネス18は、上記車体パネル10の孔12を通って配設されることで、車体パネル10によって区画される2つの空間のそれぞれに設置される電気機器どうしを電気的に接続する部材である。
グロメット20は、車体パネル10の孔12に通されるワイヤーハーネス18を外部、特に孔12の内周縁部14から保護する保護部材であり、また、車体パネル10によって区画される2つの空間の間での水等の行き来を防ぐ防水部材でもある。グロメット20は、例えば、エラストマー(ゴム、シリコーン、又は、合成樹脂素材等の弾性素材)で形成されており、小径筒部22と、大径筒部30と、環状突部42と立設部44とを備えている。
小径筒部22は、ワイヤーハーネス18が挿通される挿通孔22Hを形成する筒状体の部分である。挿通孔22Hの開口は、ワイヤーハーネス18の断面よりも小さく(ここでは、若干小さく)設定されている。また、挿通孔22Hの内周面には、環状突部が挿通孔22H方向に沿って間隔をあけて複数形成されている。
挿通孔22Hの孔径を拡張する様に小径筒部22が弾性変形されると、挿通孔22Hにワイヤーハーネス18が挿通可能となる。ワイヤーハーネス18が挿通された後、小径筒部22が収縮することで、小径筒部22にワイヤーハーネス18が締め付け固定される。
小径筒部22の挿通孔22Hの一端には、先端部から挿通方向に沿って切り込まれた切り込み23が形成されることで、固定片24が形成されている。ワイヤーハーネス18が小径筒部22に挿通されている状態で、例えば粘着テープ25が、小径筒部22の切り込み23が形成されている部分と固定片24とワイヤーハーネス18とに巻回される。
このように、小径筒部22がワイヤーハーネス18に対して締付け固定されること、及び、固定片24及びワイヤーハーネス18に粘着テープ25が巻回されること、によって、小径筒部22に対してワイヤーハーネス18が固定される。
また、小径筒部22がワイヤーハーネス18に対して締付けられることで、小径筒部22とワイヤーハーネス18との間を通った水の浸入が抑制されている。大径筒部30は、小径筒部22から外側に拡がるように形成され、薄肉部50と厚肉部40とパネル挟持部60とを有し、外周面には周溝32が形成されている。大径筒部30は、ここでは、ワイヤーハーネス18の挿通方向に沿って、小径筒部22の側から薄肉部50、厚肉部40、連結部61、パネル挟持部60の順に形成されている。また、厚肉部40及びパネル挟持部60の間の外周部分を一部凹ませるような形状にすることで、厚肉部40とパネル挟持部60との間に連結部61を底部とする周溝32が形成されている。
大径筒部30の外形は、車体パネル10の孔12の形状(円状)に対応して円状とされている。周溝32は、車体パネル10の孔12の内周縁部14を嵌め込むために、大径筒部30の外周面に形成された環状の凹部であり、ここでは、厚肉部40とパネル挟持部60との間に形成されている。
周溝32の溝幅は、車体パネル10の孔12の内周縁部14をがたつき無くはめ込める程度の幅とされ、具体的には、車体パネル10の厚みと同じか、それよりも若干大きくなるように設定される。
薄肉部50は、小径筒部22の側の端部から外側に拡がるように形成されている部分である。より具体的には、薄肉部50は、小径筒部22のうち切り込み23が形成されている端部とは反対側の端部から、当該小径筒部22の軸方向一方側(固定片24が形成された端部とは反対側)に向けて、順次拡径するようにテーパー形状に形成されている部分である。ここでは、薄肉部50の厚みは全体的に均一であるが、一部厚い部分があってもよいし、外側に向けて徐々に厚みが厚くなるか、又は、外側に向けて徐々に薄くなっていってもよい。薄肉部50のうち厚肉部40とつながる外周部が厚肉部40よりも薄肉であればよい。
また、薄肉部50は、最大の外径が車体パネル10の孔12の径よりも小さくなるように形成されている。つまり、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、車体パネル10の孔12の内周縁部14とは接触しないように形成されている。
厚肉部40は、大径筒部30のうち、薄肉部50からさらに外側に拡がるように形成されている部分である。より具体的には、ここでは、薄肉部50のうち、小径筒部22とつながる端部とは、反対側の端部から、当該小径筒部22の軸方向一方側(固定片24が形成された端部とは反対側)に向けて、順次拡径するようにテーパー形状に形成されている部分である。ここでは、厚肉部40の厚みは、薄肉部50の側から外周側に向けて徐々に薄くなっているが、全体的に均一でもよいし、外周側に向けて徐々に厚くなっていてもよい。また、一部厚くなっている部分があってもよい。厚肉部40の厚みは、上述したように、薄肉部50のうち、厚肉部40とつながる外周部よりも厚くなっていればよい。
また、厚肉部40の外側の面は、薄肉部50との連結部分51から、車体パネル10の孔12の径よりも小さい外径から孔12の径より大きい外径へと順次拡径するように形成されている。このため、厚肉部40の外側の面には、車体パネル10の孔12の径と同じ外径を有する環状の部分であるパネル接触部40Tが含まれている。
パネル接触部40Tは、車体パネル10の孔12の中心軸とグロメット20の中心軸とが一致した状態で、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、グロメット20のうち、車体パネル10の孔12の内周縁部14と最初に接触する部分でもある。従って、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、パネル接触部40Tまでは、大きな力を加えることなく挿入可能である。しかしながら、パネル接触部40Tで、グロメット20と車体パネル10の孔12の内周縁部14とが当接してからは、挿入するために力を加える必要がある。
薄肉部50と厚肉部40との連結部分51は、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、パネル接触部40Tよりも周溝32の側に位置するように形成されている。より具体的には、大径筒部30のうち、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、パネル接触部40Tと周溝32との間の内周側に、薄肉部50と厚肉部40との連結部分51は設けられている。もっとも、連結部分51が、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、パネル接触部40Tと周溝32との間に設けられていることは必須ではない。後述するように、連結部分51が、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、パネル接触部40Tよりも周溝32の側に位置していれば、グロメット20の挿入性を改善することができる。
また、ここでは、厚肉部40のうち、径方向において最も外側の部分は、ワイヤーハーネス18の挿通方向とほぼ平行な環状面に形成されており、外径がほぼ一定になるように形成されている。そして、厚肉部40のうち、外径がほぼ一定の部分に周溝32が形成されている。もっとも、厚肉部40からさらに外側に拡がるように薄肉の部分が形成され、この薄肉の部分に周溝32が形成されていてもよい。しかしながら、厚肉部40に周溝32が形成されていれば、周溝32に車体パネル10の孔12の内周縁部14を嵌め込んだ際に、厚肉部40で内周縁部14をより強固に保持することができる。
パネル挟持部60は、周溝32に車体パネル10の孔12の内周縁部14が嵌め込まれた際に、厚肉部40との間で内周縁部14を保持する部分である。パネル挟持部60は、連結部61を介して厚肉部40と連結されている。ここでは、パネル挟持部60の外径は、厚肉部40よりも大きく形成されているが、厚肉部40よりも小さくてもよいし、同じでもよい。つまり、周溝32の外径よりも大きくなるように形成され、一方の面で内周縁部14に当接していればよい。
また、大径筒部30には、挿通孔22Hよりも広い開口30Hが形成されている。本実施形態に係るグロメット20では、大径筒部30の開口30Hは、小径筒部22の挿通孔22Hの他端から、外側に拡がるようにして連なっており、開口30Hと挿通孔22Hとが連通されている。このため、挿通孔22Hに通されたワイヤーハーネス18は、開口30Hを通って、グロメット20の外部に露出することとなる。
環状突部42は、厚肉部40の外周面から、小径筒部22に向けて、順次縮径するように形成されており、薄肉部50とは間隔をあけて当該薄肉部50の外周面を覆うように形成されている。この環状突部42の外周面と厚肉部40の外周面とは、面一状に連なっている。また、環状突部42と小径筒部22との間にも隙間が設けられている。つまり、環状突部42のうち、厚肉部40に連結する端部とは反対側に延びる端部は、小径筒部22又は薄肉部50のいずれにも連結しないように形成されている。もっとも、環状突部42は小径筒部22又は薄肉部50と一部連結している部分があってもよい。
環状突部42の厚みは、小径筒部22に向けて徐々に薄くなっているが、同じ厚みでもよいし、一部厚い部分があってもよい。要するに、環状突部42は、車体パネル10の孔12の中心軸とグロメット20の中心軸とが一致していない状態で、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、パネル接触部40Tまで滑らかに車体パネル10の孔12の内周縁部14を案内できる形状であればよい。
また、このような環状突部42は必須ではないが、設けられるのが好ましい。環状突部42が設けられている場合、グロメット20を車体パネル10の孔12に挿入する際に、車体パネル10の孔12の中心軸とグロメット20の中心軸とがずれた場合でも、車体パネル10の孔12の内周縁部14が環状突部42の外周面を伝って滑らかに移動することにより、両中心軸を一致させることができる。
また、ここでは、図示は省略するが、環状突部42は一部が切り込まれ、環状でない突部であってもよい。もっとも、突部が環状になるように設けられていれば、グロメット20を車体パネル10の孔12に挿入する際に、車体パネル10の孔12の中心軸とグロメット20の中心軸とがずれた場合でも、車体パネル10の孔12の内周縁部14の全周と当接できる。
複数の立設部44は薄肉部50の外周面に設けられ、環状突部42を支持するように形成されている。本実施形態では、大径筒部30の中心軸について対称となる4か所の位置に設けられているが、設けられる位置、及び、数についてはこの限りではない。しかしながら、立設部44は外周で環状突部42を部分的に支持するように形成されていることが好ましい。
また、ここでは、立設部44は、薄肉部50の径方向に沿って、厚肉部40の端部から環状突部42と薄肉部50との隙間を完全に埋めるように設けられているが、薄肉部50の径方向に沿って、部分的に隙間を埋めるように形成されていてもよい。
要するに立設部44は、車体パネル10の孔12の中心軸とグロメット20の中心軸とが一致していない状態で、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、環状突部42と車体パネル10の孔12の内周縁部14とが接触しても、環状突部42が凹まないように支持できるとよい。
もっとも、このような立設部44は必須ではないが、設けられていることが好ましい。立設部44が設けられている場合、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、車体パネル10の孔12の内周縁部14が環状突部42と接触して環状突部42が凹むことを抑えることができる。
なお、大径筒部30の内周部に、ワイヤーハーネスを挿通保持する部分が形成されていてもよい。
<2.パネルの孔への装着時の動作>
図5、及び、図6は、本実施形態に係るグロメット20を車体パネル10の孔12に装着する様子を説明する図である。具体的には、図5は、車体パネル10の孔12の中心軸とグロメット20の中心軸とが一致した状態で、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、パネル接触部40Tと車体パネル10の孔12の内周縁部14と最初に当接する様子を示した図である。そして、図6は、図5の状態から、さらにグロメット20がワイヤーハーネス18の挿通方向に引っ張られ、グロメット20が縮径方向に撓んでいる様子を示した図である。また、図7は、従来のグロメット120を車体パネル10の孔12に装着する様子を説明する図である。
図5において、小径筒部22を保持して、グロメット20をワイヤーハーネス18の挿通方向に引っ張った際にグロメット20に伝わる力は、パネル接触部40Tに伝わる前に、薄肉部50と厚肉部40との連結部分51に伝わる。このため、連結部分51付近では、力F1が、薄肉部50の延伸方向に沿って小径筒部22に向かう向きに作用する。そして、連結部分51が、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、パネル接触部40Tよりも周溝32の側に設けられているために、連結部分51に伝わった力F1により、パネル接触部40T周りで、大径筒部30のうち、パネル接触部40Tよりも周溝32の側の部分を、グロメット20が縮径する向き(図5の断面図において反時計回り)に回転させる回転モーメントが生じる。
この結果、図6のように、パネル接触部40Tと周溝32との間の厚肉部40が縮径する向きに撓みやすくなることによって、グロメット20は、車体パネル10の孔12へと入りやすくなる。従って、車体パネル10の孔12へのグロメットの挿入性を改善することができる。
一方、従来のグロメット120では、大径筒部130が小径筒部122から順次拡径するように形成され、小径筒部122の側からパネル接触部40Tを過ぎて最外径部分まで、図7の断面の形状において、一直線となるように形成されている。このグロメット120を車体パネル10の孔12に装着する際に、図5と同様に、小径筒部122を保持して、グロメット120をワイヤーハーネス18の挿通方向に引っ張った際に生じる力は、パネル接触部40Tに一直線に伝わる。このとき、パネル接触部40Tの近傍における大径筒部130のうち小径筒部122の側では、力F2が、大径筒部130の延伸方向に沿って小径筒部122に向かう向きに作用する。このため、パネル接触部40T周りで、グロメット120を縮径させる向き(図7の断面図において反時計回り)に回転させる回転モーメントが生じにくい。従って、従来のグロメット120は縮径する方向に撓みにくい。
<3.効果>
本実施形態に係るグロメット20及びグロメット付ワイヤーハーネス21によると、大径筒部30に薄肉部50と厚肉部40が形成され、薄肉部50と厚肉部40との連結部分51が、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、厚肉部40に含まれるパネル接触部40Tよりも、周溝32の側に設けられている。このため、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、小径筒部22を保持して、引っ張る力が、連結部分51を経由してパネル接触部40Tに伝わることによって、大径筒部30のうち、車体パネル10の孔12の径よりも大きい外径を有する部分が縮径する方向に撓みやすくなる。従って、グロメット20の装着性を改善することができる。
また、本実施形態に係るグロメット20によると、大径筒部30にはワイヤーハーネス18の挿通方向において厚肉部40に対して小径筒部22とは反対側にパネル挟持部60が形成され、厚肉部40とパネル挟持部60との間に周溝32が形成されていることにより、周溝32に車体パネル10の孔12の内周縁部14が嵌め込まれた際に、厚肉部40とパネル挟持部60とで、内周縁部14を強固に保持できる。
また、本実施形態に係るグロメット20によると、環状突部42が設けられていることにより、グロメット20を車体パネル10の孔12に挿入する際に、車体パネル10の孔12の中心軸とグロメット20の中心軸とがずれた場合でも、車体パネル10の孔12の内周縁部14が環状突部42の外周面を伝って滑らかに移動することにより、両中心軸を一致させることができる。
また、本実施形態に係るグロメット20によると、環状突部42を支持する立設部44が設けられていることにより、グロメット20が車体パネル10の孔12に装着される際に、車体パネル10の孔12の内周縁部14が環状突部42と接触した際に、環状突部42が凹むことを抑えることができる。
<4.変形例>
図8は、変形例に係るグロメット20Aを示す図である。図8では、ワイヤーハーネス18の挿通方向に沿って切断したときの断面図が図示されている。なお、以下の説明において、実施形態に係るグロメット20の要素と同様の機能を有する要素については同一符号を付してその説明を省略する。
グロメット20Aは環状突部42と立設部44が設けられていない点で、グロメット20とは異なる。このようなグロメット20Aでも、大径筒部30に薄肉部50と厚肉部40が形成され、薄肉部50と厚肉部40との連結部分51が、ワイヤーハーネス18の挿通方向において、厚肉部40に含まれるパネル接触部40Tよりも、周溝32の側に設けられている。このため、グロメット20Aが車体パネル10の孔12に装着される際に、小径筒部22を保持して引っ張る力が、連結部分51を経由してパネル接触部40Tに伝わることによって、大径筒部30のうち、車体パネル10の孔12の径よりも大きい外径を有する部分が縮径する方向に撓みやすくなる。従って、グロメット20Aの装着性を改善することができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 車体パネル
12 孔
14 内周縁部
18 ワイヤーハーネス
20 グロメット
21 グロメット付ワイヤーハーネス
22 小径筒部
22H 挿通孔
30 大径筒部
32 周溝
40 厚肉部
40T パネル接触部
42 環状突条部
44 立設部
50 薄肉部
51 連結部分
60 パネル挟持部
F1,F2 力

Claims (5)

  1. パネルに形成された孔に挿通されるワイヤーハーネスを保護するためのグロメットであって、
    前記ワイヤーハーネスが挿通される挿通孔が形成され、前記挿通孔にて前記ワイヤーハーネスを保持する小径筒部と、
    前記小径筒部から外側に拡がるように形成されている薄肉部と、前記薄肉部からさらに外側に拡がるように形成され、前記パネルの前記孔の径と同じ外径を有する部分であるパネル接触部を含む厚肉部とを有し、前記ワイヤーハーネスの挿通方向において、前記厚肉部に対して前記小径筒部とは反対側に、外周面に前記パネルの前記孔の内周縁部を嵌め込むための周溝が形成されている大径筒部と、
    を備え、
    前記薄肉部と前記厚肉部との連結部分は、前記ワイヤーハーネスの挿通方向において、前記パネル接触点よりも前記周溝の側に位置する、グロメット。
  2. 請求項1に記載のグロメットであって、
    前記大径筒部には、前記ワイヤーハーネスの挿通方向において、前記厚肉部に対して前記小径筒部とは反対側にパネル挟持部が形成され、前記厚肉部と前記パネル挟持部との間に前記周溝が形成されている、グロメット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のグロメットであって、
    前記厚肉部から前記小径筒部側に向けて、前記薄肉部を覆うように、順次縮径形成された環状突部をさらに備える、グロメット。
  4. 請求項3に記載のグロメットであって、
    前記薄肉部の外周面に立設され、前記環状突部を支持する複数の立設部が設けられている、グロメット。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のグロメットと、
    前記グロメットに挿通され、且つ、保持されているワイヤーハーネスと、
    を備える、グロメット付ワイヤーハーネス。
JP2013161102A 2013-08-02 2013-08-02 グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス Expired - Fee Related JP6070467B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013161102A JP6070467B2 (ja) 2013-08-02 2013-08-02 グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013161102A JP6070467B2 (ja) 2013-08-02 2013-08-02 グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015033219A true JP2015033219A (ja) 2015-02-16
JP6070467B2 JP6070467B2 (ja) 2017-02-01

Family

ID=52518139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013161102A Expired - Fee Related JP6070467B2 (ja) 2013-08-02 2013-08-02 グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6070467B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112918402A (zh) * 2019-12-05 2021-06-08 矢崎总业株式会社 索环
US11404185B2 (en) 2020-02-03 2022-08-02 Yazaki Corporation Water-stop grommet and wire harness

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63143450U (ja) * 1987-03-13 1988-09-21
JPH07296660A (ja) * 1994-04-21 1995-11-10 Inoac Corp グロメット

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63143450U (ja) * 1987-03-13 1988-09-21
JPH07296660A (ja) * 1994-04-21 1995-11-10 Inoac Corp グロメット

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112918402A (zh) * 2019-12-05 2021-06-08 矢崎总业株式会社 索环
CN112918402B (zh) * 2019-12-05 2024-01-30 矢崎总业株式会社 索环
US11404185B2 (en) 2020-02-03 2022-08-02 Yazaki Corporation Water-stop grommet and wire harness

Also Published As

Publication number Publication date
JP6070467B2 (ja) 2017-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9605774B2 (en) Clamp
WO2014024785A1 (ja) グロメット
JP2016213976A (ja) 電線保護部材
US11404185B2 (en) Water-stop grommet and wire harness
US11495373B2 (en) Grommet
WO2013031261A1 (ja) プロテクタおよび該プロテクタの取付構造
US11279301B2 (en) Wire harness with pipe and flexible holder that holds an electric wire
JP6070467B2 (ja) グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス
WO2018062446A1 (ja) モータ
JP2014046844A (ja) 配線装置
JP6515820B2 (ja) パイプ取付部品およびパイプの端部構造
JP5453166B2 (ja) グロメット
JP2020087786A (ja) ワイヤハーネス
US11651876B2 (en) Grommet and wire harness
JP5549408B2 (ja) ワイヤハーネス用のグロメット
JP2017158362A (ja) グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス
JP5675327B2 (ja) 保護管固定構造
EP2555362A1 (en) Grommet and waterproof structure for grommet
JP6673429B2 (ja) グロメットおよびワイヤハーネス
JP5765101B2 (ja) グロメット
JP6533423B2 (ja) 配索材固定体及びワイヤハーネス
JP7214526B2 (ja) グロメットインナ及びグロメット
JP6090096B2 (ja) グロメット及びグロメット付ワイヤーハーネス
JP2015186399A (ja) グロメット、グロメット付パネル、及びグロメット付ワイヤーハーネス
JP7463984B2 (ja) グロメットアセンブリ及びワイヤハーネス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6070467

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees