JP2015032429A - 電池冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケース外部への効率的な排熱が図れる電池冷却装置を提供する。【解決手段】電池冷却装置1は、複数の壁面によって囲まれる密閉空間を形成して密閉空間に複数の電池セル3を収容するケース2と、密閉空間に収容され、複数の電池セル3を冷却する流体をケース2の内部に循環させる送風機4と、流体流れ誘導手段7,8とを備える。流体流れ誘導手段7,8は、密閉空間を形成するケース2の壁面に設けられ、送風機4から流出して電池セル3に接触する前の流体を電池セル3から遠ざかる方向に誘導する。【選択図】図2

Description

本発明は、ケース内部に収容した電池を冷却する電池冷却装置に関する。
従来の電池冷却装置として、例えば、特許文献1、2が知られている。特許文献1の装置は、複数の単電池を収容するパックケースの両端面に、吸気ダクトと排気ダクトを設け、ケースの内部に空気を取り入れ、単電池と熱交換した後の空気を外部に排出するものである。つまり、一旦、外部に排出された熱交換後の空気は、再度ケースの内部に戻ることはなく、ケースの内部には、電池冷却のために新たな空気が常に取り込まれることになる。
特許文献2の装置では、ケースの内部に、複数の単電池と対流発生のためのファン装置とを備える。特許文献2の装置は、この構成により、ファン装置から送風された空気は、各単電池に接触しながらケースで密閉された内部空間を流れる対流を形成する。このように特許文献2では、ケースの内部で対流を形成して循環する空気の流れが開示されている。
特開2002−42753号公報 特開2009−211829号公報
特許文献1の装置においては、ケース内部に取り込まれた空気は、電池セルに向かって形成された通路を電池セル目指して流れる。すなわち、特許文献1では、電池セルに接触する前に、外部への放熱面として機能するケース壁に接触する空気量が少なく、外部への放熱が不十分である。
また、特許文献2には、ファン装置から送風された空気が、対向するケースの内壁面に衝突して両側の内壁面へ向かう空気の流れが開示されている。しかしながら、当該対向するケースの内壁面とファン装置との間には複数の単電池が介在しているため、当該空気は、各単電池に接触してこれらを冷却した後に、ケースの内壁面に衝突する。したがって、特許文献2では、ファン装置から吹き出されて単電池と熱交換する前の空気をケース壁に十分に接触させることができないため、ケース壁を介した輻射放熱量は小さく、放熱効率も好ましくない。
このように各特許文献に記載の装置は、電池の発熱をケース外部へ効果的に排出する点に関して、十分な効果が得られず、改善の余地がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ケース外部への効率的な排熱が図れる電池冷却装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、開示する電池冷却装置に係る発明のひとつは、電気的に接続される複数の電池(3)と、複数の壁面によって囲まれる密閉空間を形成して、密閉空間に複数の電池を収容するケース(2;102)と、密閉空間に収容され、複数の電池を冷却する流体をケースの内部に循環させる流体駆動手段(4)と、密閉空間を形成するケースの壁面(21,22;121)に設けられ、流体駆動手段から流出して電池に接触する前の流体を電池から遠ざかる方向に誘導する流体流れ誘導手段(7,8;107)と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、流体流れ誘導手段によって、ケースの壁面に接触しながら電池から離れるように誘導される流体流れを形成することができる。これにより、流体駆動手段から流出して電池に接触する前のあまり流速が低下していない状態の流体を、ケース壁の広範囲にゆき渡せることができる。このため、流体駆動手段から送られる流体が電池に到達する前にケースの壁面を介した輻射放熱を促進できる。したがって、この発明によれば、従来技術に比べて、ケース外部への効率的な排熱が図れる電池冷却装置を提供するができる。
なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
本発明に係る第1実施形態の電池冷却装置について、装置の構成と電池冷却のための流体の流れとを説明するための概要図である。 図1のII−II断面における矢視図である。 図1のIII矢印方向にケースの内部をみた場合の概要図である。 第2実施形態の電池冷却装置について、流体流れ誘導手段の構成と流体の流れとを説明するための部分概要図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明に係る第1実施形態の電池冷却装置1について図1〜図3を参照しながら説明する。図1〜図3は、電池冷却装置1における電池冷却のための流体流れを示すとともに、ケース2の内部の構成を示す概要図である。電池冷却装置1は、例えば内燃機関と電池に充電された電力によって駆動されるモータとを組み合わせて走行駆動源とするハイブリッド自動車、モータを走行駆動源とする電気自動車等に用いられる。電池冷却装置1に含まれる複数の電池は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、有機ラジカル電池である。
電池冷却装置1は、複数の電池セル3と、密閉空間を形成するケース2と、ケース2内で流体を循環させる流体駆動と、流体流れ誘導手段7,8手段と、を備える。ケース2の内部には、複数の電池セル3と流体駆動手段の一例である送風機4とが収容されている。
複数の電池セル3は、複数個の電池積層体31,32を構成する。各電池積層体31,32は、間隔をあけて積層設置された所定個数の電池セル3を含み、隣接する電池セル3の上部に位置する電極端子30同士がバスバー300によって電気的に直列接続されることによりセル集合体を構成する。バスバー300は、導電性の金属板からなる放熱用部材である。電池積層体31と電池積層体32は、セルの積層方向が同じ方向であり、積層方向とは直交する方向、あるいは水平方向に所定の間隔をあけて横に並ぶようにケース2の内部に設けられている。このようにしてケース2は、少なくとも一つの電池積層体を収容する。
各電池セル3は、例えば、電気絶縁性を有する樹脂または金属の外装ケースによって密閉された内部空間を形成し、扁平状の直方体をなす外形を呈する単電池である。電池セル3の外装ケースは、例えば、絶縁性を有する様々な樹脂または金属で形成される。樹脂の場合は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニル、フッ素系樹脂、PBT、ポリアミド、ポリアミドイミド、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルファイド、フェノール、エポキシ、アクリル等の樹脂を用いることができる。
各電池セル3には、正極端子及び負極端子からなる二つの電極端子30が外装ケースの一面から突出している。電極端子30の突出方向は、電池セル3の厚み方向や積層方向に対して直交する方向であり、例えば上方向である。電極端子30は、扁平状の直方体の主たる側面に直交する端面から突出する。この主たる側面は、隣り合う電池セルと対向する面であり、隣り合う電池セル3における主たる側面間には、冷却用の流体が流れる電池間通路が設けられている。電池積層体31には、隣り合う電池セル3間に電池間通路310が設けられている。電池積層体32には、隣り合う電池セル3間に電池間通路320が設けられている。
複数の電池セル3は、充電及び放電または温度調節に用いられる電子部品(図示せず)によって制御される。当該電子部品は、例えば、DC/DCコンバータ、流体駆動手段を駆動するモータ、インバータによって制御される電子部品、各種の電子式制御装置等であり、ケース2の内部に収容するようにしてもよい。また、当該電子部品は、ケース2の内部に設置されることにより、流体の循環によって電池セル3とともに冷却することができる。また、ケース2の内部に、電池セル3の少なくとも電圧と温度とを監視するセル監視ユニット、ジャンクションボックス、サービスプラグ等を内蔵するようにしてもよい。
ケース2の内部には、送風機4によって強制的に流れる流体の循環経路をなす循環流路が形成されている。循環流路は、ケース2によって囲まれた内部空間に形成される流体が循環する流路である。循環流路は、送風機4から送風された流体が電池セル3と熱交換した後、送風機4に吸い込まれる一連の流体の流通経路をなす。循環流路は、送風機4を起点として、第1の分岐流路610及び第1の側壁側流路611と、第2の分岐流路620及び第2の側壁側流路621と、各電池間通路310,320と、を連絡する一連の通路で構成される。
送風機4から送られる流体は、第1の分岐流路610と第2の分岐流路620に分かれ、分流した流体は、それぞれ第1の側壁側流路611、第2の側壁側流路621を流れ、電池間通路310,320で合流して、送風機4の吸込み部420に吸い込まれる。このように、電池冷却用の流体は、送風機4を起点として複数に分岐した経路を通って電池間通路310,320を流れた後、再び送風機4に集まるようにケース2の内部空間を流通する。
送風機4は、ケース2に収容された複数個の電池セルを冷却する流体を、ケース2に構成された循環流路に循環させる流体駆動手段の一例である。電池冷却のための流体としては、例えば、空気、各種のガス、水、冷媒を用いることができる。ここでは、送風機4は、循環流路に空気を強制的に循環させる流体駆動手段とする。
送風機4は、モータ41と、モータ41により回転されるシロッコファン40と、シロッコファン40を内蔵するケーシング42とを備える。また、ケーシング42は、循環流路の一部である吸込み部420、吹出し部421を備える。送風機4は、制御装置によって制御される。各電池セル3は、電流が取り出される出力時及び充電される入力時に自己発熱する。電池監視ユニットは電池セル3の温度を常時モニターし、送風機4の運転はモニターされる電池セル3の温度に応じて制御される。
吸込み部420は、ケーシング42の吸込み口を構成し、シロッコファン40の回転軸方向に延びる通路でもあり、シロッコファン40によって吸い込まれる空気が通る。シロッコファン40は、ケース2の内部空間の下部であってケース2の側壁20に近接するように設置されている。モータ41は、側壁20とシロッコファン40との間に設置されている。シロッコファン40の回転軸は、ケース2の底壁23や天壁25に平行となる姿勢で設置される。
吸込み部420が構成する通路は、電池積層体31の電池セル3側に位置する通路であり、各電池間通路310に通じる。さらに各電池間通路310は、電池積層体32の各電池間通路320に通じる。空気が各電池間通路310,320を流れる方向は、空気が吸込み部420に吸い込まれる方向と同じである。したがって、各電池間通路310,320を流れる空気は、通気抵抗が小さく、送風機4の吸引力によってスムーズに送風機4に吸い込まれる。
さらにケーシング42は、吹出し部421を形成する。吹出し部421は、シロッコファン40の回転軸に直交するファンの遠心方向に延びる通路を構成する。吹出し部421は、吸込み部420に直交する方向に延びる通路である。したがって、吹出し部421は、ケース2の内部空間において下方に延びる通路の一部である。吹出し部421は、ケース2の高さ方向の中央部よりも底壁23に近い部位で開口し、底壁23から突出する凸条部5の上方に位置するように設けられる。送風機4は、吹出し部421から、凸条部5に向けて空気を吹き出す。凸条部5は、底壁23からケース2の内方へ突出する突出部である。
また、電池冷却装置1は、ケース2の内部に複数流路形成手段を備える。複数流路形成手段は、送風機4から送られる空気を、少なくとも2つの壁面に接触させたのち電池セル3に接触させるように、複数の流路に分ける機能を果たす。凸条部5は、複数流路形成手段の一例であり、所定の突出高さと長さをする山形の突出部である。凸条部5は、互いに異なる方向に延びる少なくとも2つの傾斜面51と傾斜面52を有する切妻屋根状を呈する。
傾斜面51と傾斜面52は、鉛直方向または底壁23に対する傾斜角度が同等である。送風機4は、空気を凸条部5に向けて下方に送る。送風機4から凸条部5に向かって流れた空気は、凸条部5の頂部から下方に向かうにしたがい、傾斜面51及び傾斜面52のそれぞれに沿うように流れ、それぞれ底壁23の表面にならって流れる。
傾斜面51に沿って流下した空気は、凸条部5から側壁21の下部に向かって底壁23に沿うように延びる第1の分岐流路610を流れる。さらに空気は、第1の分岐流路610から、天壁25に向かって側壁21に沿うように上方に延びる第1の側壁側流路611を流れる。また、傾斜面52に沿って流下した空気は、凸条部5から側壁22の下部に向かって底壁23に沿うように延びる第2の分岐流路620を流れる。さらに空気は、第2の分岐流路620から、天壁25に向かって側壁22に沿うように上方に延びる第2の側壁側流路621を流れる。
したがって、凸条部5に向かった空気は、底壁23の表面を沿って反対向きの二方向に流れ、底壁23、側壁21、側壁22に接触しながら電池間通路310,320に向かうようになる。このように、電池冷却装置1は、複数流路形成手段によって分けられる複数の流路として、互いに逆向きの空気が流れる第1の分岐流路610と第2の分岐流路620を含む。
流体流れ誘導手段7,8は、密閉空間を形成するケースの壁面に設けられ、流体駆動手段から流出された流体を電池セル3から遠ざかる方向に誘導する機能を有する。流体流れ誘導手段7は、側壁22から突出し、側壁22と対面する位置関係にある複数の電池セル3から遠ざかる方向に延びる形状の3個の凸条部70,71,72によって構成される。
流体流れ誘導手段8は、側壁21から突出し、側壁21と対面する位置関係にある複数の電池セル3から遠ざかる方向に延びる形状の3個の凸条部80,81,82によって構成される。電池冷却装置1は、複数の電池セル3を間において対向して設けられるケース2の壁面(側壁21、側壁22)のそれぞれから突出する複数の凸条部を備える。各凸条部は、側壁21,22に固着される別体の部品であってもよいし、一体成形等により、はじめから側壁21,22と一体に形成される同一の部品の一部であってもよい。
凸条部70,71,72,80,81,82は、それぞれ、複数に分割される形状であってもよい。例えば、各凸条部は、側壁20側から側壁24側に向けて斜め上方に連続して延びる一つの庇状の突出部であってもよいし、間隔をあけて設けられる複数の庇状の突出部であってもよい。このような複数の庇状の突出部は、並んで配置されることによって全体として流体を電池セル3から遠ざかる方向に誘導することができる。
各凸条部は、流体駆動手段の流体の流出部をなす送風機4の吹出し部421よりも上方に位置する。すなわち、各凸条部は、吹出し部421よりも高い位置に設けられている。凸条部70は、下端部701から、下端部701よりも吹出し部421からの距離が長い位置に設けられた上端部702まで連続して延びる帯状の突出部である。凸条部71は、下端部711から、下端部711よりも吹出し部421からの距離が長い位置に設けられた上端部712まで連続して延びる帯状の突出部である。凸条部72は、下端部721から、下端部721よりも吹出し部421からの距離が長い位置に設けられた上端部722まで連続して延びる帯状の突出部である。
各凸条部70,71,72は、各上端部702,712,722が電池セル3の外装ケースの上端に対して、上方に位置するように設けられている。また、各凸条部70,71,72は、各上端部702,712,722が電池セル3の外装ケースの上端と同じ高さに位置するように設けられる形態であってもよい。したがって、第2の側壁側流路621を流れる流体は、各凸条部70,71,72に案内されて、電池セル3の外装ケースの上端より高い位置にまで流れるようになる。
凸条部70,71,72は、ケース2の同一の壁面をなす側壁22に設けられている。図2に示すように複数個の凸条部70,71,72は、水平方向に並ぶように設けられている。凸条部70,71,72のそれぞれは、側壁22において、斜め上方に延びる軒状部分である。凸条部70,71,72のそれぞれは、鉛直方向に対して互いに異なる傾きをもって水平方向に並ぶように設けられている。また、凸条部70,71,72は、互いに沿うように同一方向またはほぼ同一方向に延設されている形態であってもよい。
凸条部70は、凸条部の中で、水平方向について吹出し部421から最も近い位置に設けられている。凸条部72は、凸条部の中で、水平方向について吹出し部421から最も遠い位置に設けられている。凸条部71は、凸条部70と凸条部72の間に設けられている。凸条部72は、複数個の凸条部の中で、下端部から上端部まで延びる長さが最も長い。
流体流れ誘導手段8を構成する凸条部80,81,82のそれぞれは、凸条部70、凸条部71、凸条部72に対応する関係にある。したがって、凸条部80は、上記した凸条部70と同様の特徴を有し、同様の作用効果を奏する。下端部801は下端部701に対し、上端部802は上端部702に対応する。また、凸条部81は、上記した凸条部71と同様の特徴を有し、同様の作用効果を奏する。下端部811は下端部711に対し、上端部812は上端部712に対応する。凸条部82は、上記した凸条部72と同様の特徴を有し、同様の作用効果を奏する。下端部821は下端部721に対し、上端部822は上端部722に対応する。
ケース2は、例えば、メンテナンスのために少なくとも一面を取り外し可能に構成された直方体状の筐体であり、樹脂成型品または金属製の鋼板でできている。金属は、例えばアルミニウム合金、亜鉛合金等である。樹脂には、ケース2としての硬度、強度が確保でき、かつ放熱性が確保できる材料を用いることができる。例えば、ポリカーボネート、ナイロン、超高分子量ポリエチレン、架橋ポリオレフィン等の耐衝撃性プラスチック、ガラス繊維等を含む繊維強化プラスチック、炭素繊維樹脂等を採用できる。
ケース2は、例えば少なくとも6面を有する箱体で構成できる。直方体状のケースである場合には、ケース2は、対向する関係にある底壁23及び天壁25と、これらと直交する関係にある側壁20、側壁21、側壁22及び側壁24とで形成される。側壁20と側壁24は対向する関係にあり、側壁21と側壁22は対向する関係にある。ケース2は、これら複数の壁によって囲まれる密閉空間を形成する。また、ケース2の複数の壁面のうち、所定の壁面には、放熱面積を大きくするために凸部または凹部が形成されている。
ケース2は、凸条部5が設けられている位置の裏側であって、外部に露出する底壁23の外表面に第1の放熱促進部230を備える。第1の放熱促進部230は、外部への放熱を他の部位よりも促進する放熱促進手段であり、外部に露出する表面積を拡大するものである。第1の放熱促進部230は、第1の分岐流路610と第2の分岐流路620を流れる空気の熱を、底壁23を介して外部に効果的に放出する放熱手段である。第1の放熱促進部230は、その一例として、底壁23の外表面から突出する複数個の板状のフィンで構成することができる。
第1の分岐流路610と第2の分岐流路620を流れる空気の熱は、底壁23に熱伝達し、さらに底壁23から第1の放熱促進部230を熱伝導することで吸熱され、第1の放熱促進部230に接触する外部の空気に放熱される。送風機4から送風されたばかりの空気は、この熱経路によって、密閉空間(あるいは循環通路)を循環する途中で放熱促進される。
さらにケース2は、第1の放熱促進部230が設けられている外壁面と隣接する側壁21,22の外表面のそれぞれに、外部に露出する表面積を拡大する第2の放熱促進部210,220を備える。第2の放熱促進部210,220は、第1の放熱促進部230と同様の機能を有する。第2の放熱促進部210は、第1の分岐流路610を経由し、さらに第1の側壁側流路611を流れる空気の熱を、側壁21を介して外部に効果的に放出する放熱手段である。第2の放熱促進部220は、第2の分岐流路620を経由し、さらに第2の側壁側流路621を流れる空気の熱を、側壁22を介して外部に効果的に放出する放熱手段である。第2の放熱促進部210,220は、その一例として、側壁21,22の外表面から突出する複数個の板状のフィンで構成することができる。
第1の側壁側流路611及び第2の側壁側流路621を流れる空気の熱は、それぞれ側壁21、側壁22に熱伝達し、さらに第2の放熱促進部210,220を熱伝導することで吸熱され、各放熱促進部210,220に接触する外部の空気に放熱される。送風機4から送風された空気は、第1の放熱促進部230に加え、第2の放熱促進部210,220による放熱経路によって、密閉空間(あるいは循環通路)を循環する途中で放熱促進される。
放熱促進部を構成する当該フィンは、底壁23、側壁21、側壁22の外表面の表面積を拡大させるための部材である。また、各フィンは、熱伝導性の高い材質で構成され、例えば、アルミニウム、銅、またはそれぞれの合金で形成される。
また、ケース2には、車両側にボルト締め等により固定するための取付部、及び機器収納ボックスを設けるようにしてもよい。当該機器ボックスには、各種センサからの電圧、温度等の検出結果が入力される電池監視ユニットと、当該ユニットと通信可能でDC/DCコンバータの電力授受や流体駆動手段の運転を制御する制御装置と、各機器を接続するワイヤハーネス等と、が収納される。電池監視ユニットは、各電池セル3の状態(温度、電圧等)を監視する電池の電子式制御ユニットであり、電池セル3と多数の配線によって接続されている。
ケース2の密閉空間に構成される循環通路は、第1の分岐流路610、第1の側壁側流路611、第2の分岐流路620、第2の側壁側流路621、及び各電池間通路310,320においてケース2の内壁面に対して露出する通路を構成する。すなわち、循環通路は、ほぼすべての部分においてケース2の内壁面に連通している。
送風機4が運転されると、送風機4の吹出し部421から凸条部5に向けて送風される。凸条部5に達した空気は、凸条部5の機能によって、第1の分岐流路610と第2の分岐流路620に分かれる。第1の分岐流路610を流れる空気は、底壁23に接触しながら側壁21に到達し、さらに側壁21に接触しながら、複数の凸条部80,81,82によって誘導されて電池セル3から遠ざかる方向に第1の側壁側流路611を流れる。一方、第2の分岐流路620を流れる空気は、底壁23に接触しながら側壁22に到達し、さらに側壁22に接触しながら複数の凸条部70,71,72によって誘導されて電池セル3から遠ざかる方向に第2の側壁側流路621を流れる。
第1の側壁側流路611を流れる空気は、流体流れ誘導手段8によって側壁20寄りの下部から側壁24寄りの上部に向けて側壁21に接触しながら斜めに上昇し、電池セル3の上端面よりも上方から送風機4の吸引力に導かれて内部空間の中央に向けて流れる。そして、空気は、各電池間通路310、320に流入して各電池セル3に接触しながら流下する。第2の側壁側流路621を流れる空気は、流体流れ誘導手段7によって側壁20寄りの下部から側壁24寄りの上部に向けて側壁22に接触しながら斜めに上昇し、電池セル3の上端面よりも上方から送風機4の吸引力に導かれて内部空間の中央に向けて流れる。そして、空気は、各電池間通路310、320に流入して各電池セル3に接触しながら流下する。
この循環する空気は、各電池間通路310,320を流れるときに、バスバー300及び電極端子30や各電池セル3の外表面から吸熱して各電池セルを冷却する。各電池セル3を冷却した空気は、それぞれ、送風機4の吸引力によって吸込み部420に集められ、再び吹出し部421から吹き出される。吹出し部421から吹き出された循環空気は、凸条部5に至り、再び第1の分岐流路610と第2の分岐流路620に分かれる。第1の分岐流路610を流れる空気は、流体流れ誘導手段8に誘導されて第1の側壁側流路611を流通し、第2の分岐流路620を流れる空気は、流体流れ誘導手段7に誘導されて第2の側壁側流路621を流通する。
このように密閉空間を循環する空気は、各電池セル3との熱交換時に吸熱した熱を、第1の分岐流路610と第2の分岐流路620を流れる際に、側壁20、底壁23、第1の放熱促進部230を介してケース2の外部に放熱する。側壁20、底壁23、第1の放熱促進部230を通して放出された熱は、自然対流によってケース2の外部に放熱される。
さらに、空気は、第1の分岐流路610を経由して第1の側壁側流路611を流れる際に、流体流れ誘導手段8に案内されて電池セル3から遠ざかるように上方へ流れるので、電池セル3側にショートカットしないで側壁21の広範囲に沿って流れる。これによって、側壁21における側壁24寄りの壁面に接触する範囲が拡がり、側壁21、第2の放熱促進部210を介してケース2の外部に放熱する。また空気は、第2の分岐流路620を経由して第2の側壁側流路621を流れる際に、流体流れ誘導手段7に案内されて電池セル3から遠ざかるように上方へ流れるので、電池セル3側にショートカットしないで側壁22の広範囲に沿って流れる。これによって、側壁22における側壁24寄りの壁面に接触する範囲が拡がり、側壁22、第2の放熱促進部220を介してケース2の外部に放熱する。
したがって、底壁23、側壁21及び側壁22の全体が、密閉空間を循環する空気に移動した電池セル3の熱を外部に放出する際の放熱面として機能することになる。また、底壁23は、ケース2を形成する複数の壁面のうち、最も大きい表面積を有する壁面であることが好ましい。底壁23がケース2の壁面において表面積の最も大きい壁面であることにより、送風機4から送風された空気が最初に接触する壁部から外部への放熱効果を大きくすることができ、電池の効果的な冷却を実施できる。特に、送風機4から吹き出されたばかりの空気は、通気抵抗の影響を受けにくいため風量があまり低下していない。したがって、電池冷却装置1によれば、ケース2の壁面を介した輻射放熱に関して、広範囲における輻射放熱が行われて大きな放熱効果が得られるのである。
次に、第1実施形態の電池冷却装置1がもたらす作用効果について説明する。電池冷却装置1は、複数の壁面によって囲まれる密閉空間を形成して、密閉空間に複数の電池セル3を収容するケース2と、密閉空間に収容され、複数の電池セル3を冷却する流体をケース2の内部に循環させる流体駆動手段と、流体流れ誘導手段7,8とを備える。流体流れ誘導手段7,8は、密閉空間を形成するケース2の壁面に設けられ、流体駆動手段から流出された流体を電池セル3から遠ざかる方向に誘導する。
この構成によれば、流体流れ誘導手段7,8によって、ケース2の壁面に接触しながら電池セル3から離れるように誘導される流体流れを形成することができる。これにより、流体駆動手段から流出して電池セル3に接触する前のあまり流速が低下していない状態の流体を、ケース2において広範囲の壁にゆき渡せることができる。このため、流体駆動手段から送られる流体が電池セル3に到達する前にケース2の壁面を介した輻射放熱を促進できる。
また、ケース2の内部空間は密閉空間である。流体駆動手段は、複数の電池セル3とともに密閉空間に収容され、密閉空間において循環する流体の流れを発生させる。この構成によれば、ケース2内の密閉空間において流体を循環し、かき混ぜ続けるため、循環の過程でケース2のあらゆる壁面に流体を接触させることが可能である。このように、ケース2の外部との間で流体の出入りがなく、ケース2の壁に接触する冷却用流体を多くすることができるため、外部への放熱面として機能するケース2の表面積を大きくすることができる。したがって、複数の電池セル3からの発熱を、ケース2の壁面全体を用いて積極的に外部へ輻射放熱させることができる。また、外部への騒音の低減、ケース2内への埃、湿気等の侵入を防止することができる。
また、ケース2の密閉空間に形成された循環通路は、ケース2を形成する複数の壁面に囲まれている。このように、循環通路を取り囲むケース2の複数の壁面を放熱媒質として活用することができるので、外部への放熱面積を大きくでき、ケース2の外部へ放熱を促進することができる。これにより、電池セル3の発熱を効果的にケース2の外部に排熱する熱経路を構築するこができる。すなわち、ケース2の壁面全体を放熱面積として活用する効果的な電池冷却を実現できる。
また、流体流れ誘導手段7,8は、ケース2の壁面から突出するとともに電池セル3から遠ざかる方向に延びる形状の突出部によって構成される。この構成によれば、特別な構成を必要とせずとも流体流れ誘導手段7,8を実現できる。また、ケース2の壁面に突起物を設けることにより、流体流れ誘導手段7,8を実現できるため、別部品を管理する必要もなく、製造上有用である。また、上記形状の突出部は、流体が持つ熱を集熱する集熱板としても機能させることも可能であり、壁面を介した放熱に貢献することができる。
また、流体駆動手段における流体の流出部は、流体流れ誘導手段7,8をなす突出部よりも下方に位置する。当該突出部は、その下端部701,711,721から、当該下端部よりも流出部からの距離が長い位置に設けられた上端部702,712,722まで連続して延びる凸条部70,71,72である。この構成によれば、流体駆動手段から流出した流体が電池セル3に接触する前に、密閉空間において流体駆動手段の流出部から上方に向かう流れを形成することができる。そして、側壁21,22に接触しながら各下端部から各上端部へ延びる方向の流体流れを形成することができる。
また、凸条部70,71,72の上端部702,712,722は、電池セル3の外装ケースの上端に対して同じ高さまたは上方に位置する。この構成によれば、第2の側壁側流路621を流れる流体は、各凸条部70,71,72に案内されるため、電池セル3の外装ケースの上端より高い位置にまで流れるようになる。そして、外装ケースの上端よりも高く流れた流体は、送風機4の吸引力によって、密閉空間の上部から流れ落ちるように電池間通路310、電池間通路320へ流入する。このように、密閉空間において、上下方向に広範囲にわたる流体流れを形成することができる。さらに、上下方向に広範囲にわたって側壁21や側壁22に接触する流体流れを形成することができるため、側壁を介した放熱面積を大きくでき、放熱媒質として十分に活用することができる。
また、凸条部は、ケース2の同一の壁面に複数個設けられる。複数個をなす凸条部70,71,72は、鉛直方向に対して互いに異なる傾きをもって水平方向に並ぶように設けられる。この構成によれば、ケース2の壁面に沿う流体流れを、凸条部を間においた層状に形成することができる。さらに、各凸条部は、その並ぶ順番によって、鉛直方向に対して適切な傾きをもつように設けられることにより、電池セル3に対して効果的に遠ざかる流体流れを生じさせることができる。したがって、複数の層状流れが形成されることにより、側壁21,22に接触しながら電池セル3に対して遠ざかる方向に誘導する流体流れを促進することができる。
また、複数個の凸条部70,71,72のうち、水平方向について、流出部からの距離が最も長い位置にある凸条部72は、下端部721から上端部722まで延びる長さが複数個の凸条部70,71,72の中で最も長い。この構成によれば、流体駆動手段から最も離れている凸条部72によって、電池セル3に接触する前の流体を密閉空間において流体駆動手段から離れた場所まで誘導することができる。したがって、側壁21,22に接触しながら流れる流体を側壁24の近くにまでゆき渡らせることができるため、側壁を介した放熱面積を大きくでき、放熱媒質として十分に活用することができる。
また、凸条部は、電池セル3を間において対向して設けられるケース2の壁面(側壁21、側壁22)のそれぞれから突出する。この構成によれば、対向する2つの側壁21,22に接触しながら流れる流体を形成することができるため、側壁を介した放熱面積を十分に確保することができる。
また、複数流路形成手段によって分けられる当該複数の流路は、流体が互いに逆向きに流れる2つの流路(第1の分岐流路610と第2の分岐流路620)を含む。ここでいう流体が互いに逆向きに流れるとは、互いの流れのベクトルが180度の角度をなす場合ばかりでなく、互いに対向する2つのケース壁に向けて流体が流れるような向きに分かれる場合を含むものである。この構成によれば、流体駆動手段から送られたばかりの流体をケース2の内部空間において広範囲に供給することができる。したがって、複数の電池セル3からの発熱を、ケース2の広範囲わたる壁を介して積極的に外部へ輻射放熱させることができる。
また、複数流路形成手段は、ケース2の壁面から突出するように設けられた凸条部5で構成される。流体駆動手段から送られた流体は、凸条部5に向かって流れ、凸条部5によって少なくとも二方向に分かれて複数の流路を形成する。
この構成によれば、流体駆動手段から送られる流体を異なる二方向に分岐させて複数の流路を形成することを、ケース壁面に設けた突起物によって実現できる。したがって、複雑な構成、機構を要することなく、ケース壁面を介した輻射放熱を実施できる。また、凸条部5等の突起物を集熱部として機能させることも可能である。
また、凸条部5は、互いに異なる方向に延びる少なくとも2つの傾斜面51と傾斜面52を有する。流体駆動手段から凸条部5に向かって流れた流体は、傾斜面51及び傾斜面52のそれぞれに沿って流れて少なくとも二方向に分かれる。
この構成によれば、傾斜面51及び傾斜面52に沿った流体流れの分岐を行うことにより、流通抵抗を抑制することができるため、流速低下が抑制された流体をケース2の壁に接触させることができる。したがって、密閉空間において流路を分岐する際に円滑な流体流れを形成できるので、ケース2の壁面を介した効果的な輻射放熱を実施できる。
また、凸条部5は、ケース2の一部を構成する底壁23から突出するように設けられる。流体駆動手段は、流体を凸条部5に向けて下方に送る。この構成によれば、流体駆動手段から送られる流体を異なる二方向に分岐させて複数の流路を形成することを、ケース2の底壁23に設けた突起物によって実現できる。したがって、複雑な構成、機構を要することなく、側壁を介した輻射放熱を実施できる。さらに、流体駆動手段から下方に向けて流体を送ることにより、重力を利用して流体を供給できる。これにより、流体の流速をあまり低下させることなく、ケース壁面に送ることができるので、ケース壁面を介した輻射放熱量を大きくでき、優れた放熱効率に貢献できる。
また、ケース2は、凸条部5が設けられている位置の裏側であって外部に露出する外壁面に、外部に露出する表面積を拡大する第1の放熱促進部230を備える。この構成によれば、循環流体が、当該複数の流路を構成する第1の分岐流路610、第2の分岐流路620を流れる際に、底壁23を通じてケース2の外部に放熱する放熱経路を構築できる。このように、流体駆動手段から流出したばかりの流量が低下していない流体の熱を、底壁23を通して第1の放熱促進部230から放出できる。このため、高い輻射放熱効率を備えた電池冷却装置1を提供できる。
また、ケース2は、第1の放熱促進部230が設けられている外壁面と隣接する他の面をなす側壁21,22に、外部に露出する表面積を拡大する第2の放熱促進部210,220をさらに備える。この構成によれば、流体駆動手段から送られた流体が電池セル3に接触する前に、ケース壁を介して第2の放熱促進部210,220から放出できる。このため、さらに高い輻射放熱効率を備えた電池冷却装置1を提供できる。
また、密閉空間を循環する流体が上記の互いに逆向きに流れる2つの流路(第1の分岐流路610と第2の分岐流路620)を流れる際に接触する壁面(底壁23)は、ケース2の複数の壁面のうち、最も大きい表面積を有する壁面であることが好ましい。この構成によれば、流体駆動手段から送られる勢いのある流体が最初に接触する壁面がケース2の壁面において表面積の最も大きい壁面である。これによれば、外部への放熱効果を大きくでき、さらなる電池冷却効果が図れる。なお、このケース2は、最も大きい表面積である壁面が一つである場合に限られず、複数ある場合も含まれるものとする。
(第2実施形態)
第2実施形態では、上記の各実施形態の他の形態である流体流れ誘導手段について図4を参照して説明する。図4において、第1実施形態と同様の構成であるものは同一の符号を付し、同様の作用、効果を奏するものである。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については、上記の実施形態と同様である。以下、上記の実施形態と異なる点についてのみ説明する。上記の実施形態に係る流体流れ誘導手段は、以下に説明する流体流れ誘導手段107に置き換えることが可能である。
第2実施形態に係る流体流れ誘導手段107は、密閉空間を形成するケース102の壁面に設けられ、流体駆動手段から流出された流体を電池セル3から遠ざかる方向に誘導する機能を有する。流体流れ誘導手段107は、流体流れの下流に進むほど電池セル3からの距離が長くなるように形成された傾斜面を備えるケース102の壁面によって構成される。
すなわち、側壁122は、上流側端部1071から下流側端部1072にかけて滑らかに傾斜する傾斜面を有する。この傾斜面は、側壁122の内面の一部であり、流体流れ誘導手段107を実現する。この傾斜面は、側壁20側に位置する上流側端部1071の方が側壁24側に位置する下流側端部1072よりも密閉空間の中央寄りに位置するように形成された面をなしている。このような傾斜面は、側壁122に沿って流れる流体を電池セル3から遠ざかる方向、すなわち、ケース102の外部側に誘導することができる。
また、流体流れ誘導手段を構成する傾斜面は、底壁23側に位置する上流側端部の方が天壁25側に位置する下流側端部よりも密閉空間の中央寄りに位置するように形成された面としてもよい。すなわち、この場合の傾斜面は、鉛直方向線に対して下方の端部の方が上方の端部よりも密閉空間の中央寄りに位置するように形成された面をなす。このような傾斜面も、側壁122に沿って流れる流体を電池セル3から遠ざかる方向、すなわち、ケース102の外部側に誘導することができる。
第2実施形態の電池冷却装置101によれば、流体駆動手段から流出して電池セル3に接触する前の流体は、側壁122の傾斜面に沿って、下流に進むほど電池セル3からの距離が長くなるように流れる。これにより、流体流れ誘導手段107は、流体駆動手段から流出して電池セル3に接触する前のあまり流速が低下していない状態の流体を、側壁122の表面に沿わせて密閉空間の広範囲にゆき渡せることができる。したがって、流体流れ誘導手段107においても、流体駆動手段から送られる流体が電池セル3に到達する前にケース2の壁面を介した輻射放熱を促進できる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものである。
上記実施形態において、流体流れ誘導手段7,8をなす各凸条部は、ケース2の側壁から突出する突出部である。本発明の流体流れ誘導手段をなす各凸条部は、ケース2の天壁や底壁から突出する突出部を含むものである。つまり、各凸条部は、下方または上方に突出する突出部も含まれる。
上記実施形態における流体駆動手段のファンには、シロッコファンの他、軸流ファン、ターボファン、クロスフローファン等を用いることができる。
上記実施形態のケースにおいて、最も表面積の大きいケースの壁は、ケースの底壁、天壁に相当するが、当該壁面は、この壁に限定されず、側壁面やその他の面であってもよい。
上記実施形態における、第1の放熱促進部230、第2の放熱促進部210,220は、図示するフィンの形態に限定されるものではない。各放熱促進部230,210,220は、壁の内面を通過する流体から伝わる熱を、壁の外表面からの外部放熱よりも大量に放出可能な構成であれば、種々の形態を適用できる。各放熱促進部は、フィンでなくてもよく、例えば、内部空気よりも低温の流体を壁の外表面に間接的または直接的に接触させることによる熱交換方式であってもよい。
上記実施形態におけるバスバー300には、電池セル3の放熱手段として、放熱面積を拡大するフィンを設けるようにしてもよい。このフィンは、バスバー300を構成する銅部材等を鍛造したり切り起こしたりして形成することができる。また、バスバー300に別体のフィンを接合、例えば溶接するようにしてもよい。
1,101…電池冷却装置
2,102…ケース
3…電池セル(電池)
4…送風機(流体駆動手段)
7,8…流体流れ誘導手段
21,22,121…側壁(ケースの壁面)
107…傾斜面(流体流れ誘導手段)

Claims (8)

  1. 電気的に接続される複数の電池(3)と、
    複数の壁面によって囲まれる密閉空間を形成して、前記密閉空間に前記複数の電池を収容するケース(2;102)と、
    前記密閉空間に収容され、前記複数の電池を冷却する流体を前記ケースの内部に循環させる流体駆動手段(4)と、
    前記密閉空間を形成する前記ケースの壁面(21,22;121)に設けられ、前記流体駆動手段から流出して前記電池に接触する前の前記流体を前記電池から遠ざかる方向に誘導する流体流れ誘導手段(7,8;107)と、
    を備えることを特徴とする電池冷却装置。
  2. 前記流体流れ誘導手段(7,8)は、前記ケースの壁面(22,21)から突出するとともに前記電池から遠ざかる方向に延びる形状の突出部(70,71,72;80,81,82)によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の電池冷却装置。
  3. 前記流体駆動手段における前記流体の流出部(421)は、前記突出部よりも下方に位置し、
    前記突出部は、下端部(701,711,721)から、前記下端部よりも前記流出部からの距離が長い位置に設けられた上端部(702,712,722)まで連続して延びる凸条部(70,71,72)であることを特徴とする請求項2に記載の電池冷却装置。
  4. 前記上端部は、前記電池の外装ケースの上端に対して同じ高さまたは上方に位置することを特徴とする請求項3に記載の電池冷却装置。
  5. 前記凸条部(70,71,72)は、前記ケースの同一の壁面に複数設けられ、
    前記複数の凸条部は、鉛直方向に対して互いに異なる傾きをもって水平方向に並ぶように設けられることを特徴とする請求項3または4に記載の電池冷却装置。
  6. 前記複数の凸条部のうち、前記水平方向について、前記流出部からの距離が最も長い位置にある前記凸条部(72)は、前記下端部から前記上端部まで延びる長さが最も長いことを特徴とする請求項5に記載の電池冷却装置。
  7. 前記突出部は、前記複数の電池を間において対向して設けられる前記ケースの壁面(21,22)のそれぞれから突出することを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の電池冷却装置。
  8. 前記流体流れ誘導手段(107)は、前記流体流れの下流に進むほど前記電池からの距離が長くなるように形成された傾斜面を備える前記ケースの壁面(121)によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の電池冷却装置。
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