JP2015031259A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関から生じるNOxを効果的に処理する。
【解決手段】NOx捕集装置20は、内燃機関の排気中のNOxを、水を含む液体で捕集して硝酸類を含む捕集液を得る。NOx変換部56は、得られた捕集液をガス状のNOxに熱分解する。NOx分解部56aで得られるガス状のNOxをエンジンの吸気側に供給することで、エンジンの排気中のNOxを処理する。
【選択図】図1
【解決手段】NOx捕集装置20は、内燃機関の排気中のNOxを、水を含む液体で捕集して硝酸類を含む捕集液を得る。NOx変換部56は、得られた捕集液をガス状のNOxに熱分解する。NOx分解部56aで得られるガス状のNOxをエンジンの吸気側に供給することで、エンジンの排気中のNOxを処理する。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の排気中のNOxを浄化する内燃機関の排気浄化装置に関する。
非特許文献1には、エンジン排ガス中のNOxガスを吸着させ、次いで脱離し、そのNOxをエンジンに再添加することの提案がある。そして、このような方法の前提となる研究として、NOガスをエンジン吸気に混合して、排気中のNOx濃度を調べたことについての報告がある。この実験報告によれば、NOを添加した後の吸気中のNOx量に比べ、排気中のNOxが減少しており、エンジンにおいてNOxが分解されることが示されている。
また、特許文献1には、廃硝酸水溶液の硝酸と水分とを加熱気化し、これに空気又は酸素含有燃焼排ガスを混合し、触媒を用い該混合ガスの該硝酸を一酸化窒素ガスと二酸化窒素ガス(窒素酸化物類)に分解し、さらに、還元剤としてアンモニアを用い、触媒存在下で該窒素酸化物類を窒素と水に還元する、廃硝酸水溶液の処理方法が示されている。
仲野他、「ディーゼル機関を用いたNOxの再吸入による排気ガスの低減」、社団法人自動車技術会、学術講演会前刷集、No.108−04
エンジン排ガス中のNOxを除去する装置としては、触媒を用いた排ガス処理装置が一般的であるが、この触媒は低温時など条件によっては能力が十分でなかったり、また劣化の問題などがある。
また、非特許文献1に記載されているのは、原理的な可能性を示すだけであって、実際の排ガス処理装置が提案されているわけではない。
特許文献1は、廃硝酸の処理装置であって、内燃機関の排気の処理ではなく、また車載等には利用できるものではない。
従来の触媒に比べより効果的なNOxの処理が行える、実現可能の装置が望まれている。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気中のNOxを、水を含む液体で捕集して硝酸類を含む捕集液を得るNOx捕集装置と、得られた捕集液をガス状のNOxに熱分解するNOx変換部と、を含み、NOx変換部で得られるガス状のNOxをエンジンの吸気側に供給することで、エンジンの排気中のNOxの処理する。
一実施形態では、前記NOx変換部の加熱にエンジンの排熱を利用する。
他の実施形態では、前記NOx変換部は、エンジンの吸気管内または排気を吸気側に循環する排気循環(EGR)管内に配置される。
さらに他の実施形態では、前記NOx変換部の加熱に温度制御可能なヒータを利用する。
さらに他の実施形態では、前記NOx変換部は、硝酸分解触媒を有する。
さらに他の実施形態では、前記捕集装置おいて得られる捕集液の硝酸類は、硝酸または硝酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩の水溶液である。
このように、本発明によれば、排ガス中のNOxを捕集して、これをNOxガスとしてエンジンに供給することで、NOxを効果的に処理することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、本発明は、ここに記載される実施形態に限定されるものではない。
「全体構成」
図1は、実施形態の構成を示す図である。内燃機関であるエンジン10は、例えばディーゼルエンジンであるが、ガソリンエンジンでもよい。図においては、燃料供給機構について記載を省略してあるが、燃料はエンジンの気筒(筒)10a内に直接、または吸気に対し噴射され、適切な燃焼が気筒10a内で行われるよう燃料および空気の供給が制御される。
図1は、実施形態の構成を示す図である。内燃機関であるエンジン10は、例えばディーゼルエンジンであるが、ガソリンエンジンでもよい。図においては、燃料供給機構について記載を省略してあるが、燃料はエンジンの気筒(筒)10a内に直接、または吸気に対し噴射され、適切な燃焼が気筒10a内で行われるよう燃料および空気の供給が制御される。
エンジン10の気筒10aには、吸気弁(図示省略)が設けられ、この吸気弁を介し、吸気管16が接続されている。吸気管16の先端にはエアフィルタ15が取り付けられており、ここでフィルタリングされた空気がターボチャージャ14、インタークーラー18を介し、エンジン10の気筒(筒)10a内に供給される。ターボチャージャ14は、排気によって吸気量を増加させ、インタークーラー18は吸気を冷却して、吸気量を増加させる。
エンジン10の気筒10aには、排気弁(図示省略)が設けられ、この排気弁を介し、排気管12が接続されている。排気管12は、ターボチャージャ14を介し、NOx捕集装置20が接続されており、ここでNOxが除去された後、排気ガスが放出される。他の有害排出物を除去する必要があれば、対応した処理装置を設けるとよい。
また、排気管12の排気弁とターボチャージャ14の間と、吸気管16の吸気弁とインタークーラー18の間には、中間部にEGRクーラー30が配置されたEGR(排ガス循環)管28が配置され、これによって排気の一部を吸気側に返送できるようになっている。なお、EGR管28には、排気循環のタイミング、量などを制御するためにEGR弁29が設けられている。
ここで、本実施形態におけるNOx捕集装置20は、排気に対し、捕集液として水を散布して、排ガスと捕集液を気液接触させて、排ガス中のNOxを硝酸類として捕集するものである。なお、NOxとは、例えばNO(一酸化窒素)、NO2(二酸化窒素)であるが、N2O(亜鉛化窒素)、N2O5(五酸化二窒素)、N2O3、N2O4、HNO3、NO3、HNO2等も含まれる。
そして、捕集液は、NOx貯蔵槽24に貯蔵される。NOx捕集装置20は、内部に気液接触用充填材(例えば、ハニーコーム、モノリス多孔材、ラヒシリングのような、接触面積、空隙率が大きなもの)が充填され、その上方から捕集液を拡散噴射し、排ガスと交流接触するようなスクラバー形式のものが採用されるが、排ガスの流れは上向流でも水平方向でもよく、充填材を充填しなくてもよい。また、ガス透過膜を介し、排ガス(特にNOx)を捕集液中に拡散する膜型気液接触装置でもよい。さらに、上述したようにNOxを捕集するのには水が好適であるが、NOxを捕集できればアルコールなどでもよい。通常は、水または無機塩の水溶液が用いられ、これによってNOxが効果的に捕集され、捕集液は硝酸または硝酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩の水溶液である。
NOx貯蔵槽24には、NOxセンサ32が設けられ、捕集液におけるNOx濃度が計測される。このNOxセンサ32としては、硝酸センサなどが用いられるが、適切な検量線などが得られればpHメータなどでもよい。捕集液中のNOx濃度が低いと、捕集液(またはガス化したNOx)が気筒10a内に入ったときに雰囲気のNOx濃度を十分に高めることができず、NOxを低減できない。そこで、NOxセンサ32の検出値に基づいて、捕集液のNOx濃度を検出する。
また、NOx貯蔵槽24には、循環ポンプ26が設けられ、槽内の捕集液がNOx捕集装置20に循環される。なお、NOx捕集装置20からの捕集液は重力でNOx貯蔵槽24に輸送されることが好ましい。
NOx貯蔵槽24には、NOx供給ポンプ38が接続されており、このNOx供給ポンプ38には、NOx供給管が接続されている。そして、捕集されたNOxは、最終的には、エンジンの気筒10aに供給される。
エンジン10の気筒内では、燃料が空気中の酸素を利用して燃焼し、炭酸ガスが生成されるが、高熱の状態でNOxも生成される。しかし、このNOxの反応は平衡反応であり、吸気におけるNOxが多ければ、生成されるNOxが減少する。そして、各種実験の結果、条件を選べば、エンジン10の気筒10a内に供給されるNOxに対し、燃焼後の排気中のNOxの量を減少できることがわかった。
そこで、本実施形態では、コントローラであるECU42がNOxを気筒10a内に添加するタイミングを制御する。これによって、エンジン10において、上述したようなNOxが減少する条件が維持され、NOxの排出をほぼ0にして、エンジン10の運転を可能にする。
なお、ECU42は、アクセル踏み込み量、エンジン回転数などからエンジン10の燃料噴射やその他の動作を制御するものであり、それに加えて、捕集液の制御も行う。エンジン状態検出器34は、エンジン出力トルク、エンジン回転数などを検出し、ECU42に検出信号を供給する。各種機器の実際の動作制御については、ECU42からの信号を調節器が受け、調節器が各種機器の動作を制御するが、この調節器については記載を省略する。
本実施形態においては、エンジン10内にNOx捕集液が供給される。エンジン10の気筒内では、燃料が空気中の酸素を利用して燃焼し、炭酸ガスが生成されるが、高熱の状態でNOxも生成される。しかし、このNOxの反応はZeldovich機構(NO平衡反応)であり(N2+O⇔NO+N,O2+N⇔NO+O,N+OH⇔NO+H)、吸気におけるNOxが多ければ、生成されるNOxが減少する。そして、各種実験の結果、条件を選べば、エンジン10の気筒10a内に供給されるNOxに対し、燃焼後の排気中のNOxの量を減少できることがわかった。
そこで、本実施形態では、このような条件を維持しつつ、NOxを気筒10a内に添加することで、NOxの排出をほぼ0にして、エンジン10の運転を可能にする。
ここで、本実施形態で、NOxの排出を0にするためには、下記の浄化率が0%より大きいことが必要である。
浄化率={(NOx供給量−NOx排出量)/(NOx供給量)}×100(%)
浄化率={(NOx供給量−NOx排出量)/(NOx供給量)}×100(%)
上記式の通り、浄化率とは、NOx供給量からNOx排出量を引いた差をNOx供給量で除した値である。ここで、NOx供給量とは、エンジン10に供給されるNOxの量である。NOx排出量とは、NOxが供給されたときのサイクルの燃焼によりエンジン10が排出するNOxの排出量である。
エンジン出力トルク、エンジン回転数などのエンジン10の運転条件と、そのときのNOxの供給量および排出量とから、浄化率を予め調べ、これをマップとして記憶しておくことによって、ECU42がその時のエンジン10の運転条件から、吸気のNOx濃度をいくらにすることで浄化が行えるかを判断し、NOxのエンジン10への供給を制御する。
「硝酸類の熱分解」
ここで、捕集液においては、NOxは、基本的に水に溶解して硝酸態となっている。このような硝酸類は上述した気筒10a内の燃焼反応時にNOxとして機能せず、NOxを十分減少することができない。そこで、図1の例では、NOx貯蔵槽24内の硝酸類を含む捕集液はNOx供給ポンプ38によって、NOx変換装置56に供給され、ここで硝酸類がNOxに分解される。すなわち、硝酸類は、下記の反応(熱分解)により、ガス状のNOx(NO2またはNO)に分解される。
4HNO3→4NO+2H2O+O2
2NO2←→2NO+O2
ここで、捕集液においては、NOxは、基本的に水に溶解して硝酸態となっている。このような硝酸類は上述した気筒10a内の燃焼反応時にNOxとして機能せず、NOxを十分減少することができない。そこで、図1の例では、NOx貯蔵槽24内の硝酸類を含む捕集液はNOx供給ポンプ38によって、NOx変換装置56に供給され、ここで硝酸類がNOxに分解される。すなわち、硝酸類は、下記の反応(熱分解)により、ガス状のNOx(NO2またはNO)に分解される。
4HNO3→4NO+2H2O+O2
2NO2←→2NO+O2
NOx変換装置56においては、硝酸類の分解に熱分解が利用される。図1の例では、熱回収部102において、エンジンの排熱(排気の熱)を回収し、これを硝酸類の分解の際の熱に利用する。この熱回収には、例えばヒートポンプを用いることができる。このようにエンジン排熱を利用することでシステムの省エネルギー化を図ることができる。なお、NOx変換装置56を排気管12や、エンジンと接触するように配置したり、伝熱材を介し接続したりして、エンジン排熱を伝熱でNOx変換装置56を加熱してもよい。
また、本例において、NOx変換装置56は、熱分解反応が行われる分解部56aとヒータ56bを有している。ヒータ56bは温度制御が容易な電熱ヒータが好適であり、これによって分解部56aにおける温度を適切な温度に制御することができる。熱回収部102において回収した熱は、捕集液の予熱に用い、NOx変換装置56内の温度は、ヒータ56bによって制御することが好適である。また、ヒータ56bとして酸化触媒を併用してもよい。
さらに、分解部56a内には、硝酸分解触媒を配置し、硝酸類の熱分解を促進することが好適である。硝酸分解触媒は好ましくは白金であり、鉄、銅、亜鉛、金、銀、珪素、アルミニウム、マンガン、クロム、ニッケル、バナジウム、チタン、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウムおよびランタノイド元素よりなる群から選ばれた少なくとも一種又は二種以上の金属またはその酸化物を用いることができる。これらの硝酸分解触媒は、担体に担持して用いてもよいし、分解部56aの壁に塗布してもよい。
なお、硝酸類の熱分解のためには、数100°C(200〜500°C程度)に加熱することが好適であり、このためにエンジンの排熱を利用することが好適である。また、変換後のNOxガスにおけるNOx濃度は高い方がよい。そこで、NOxセンサ32により検出したNOx濃度が所定値以上の場合に、NOx変換装置56に捕集液を送るとよい。
「NOxの添加」
ここで、図1の例では、NOx変換装置56からのNOxガスは、添加弁40bを介し、EGR管28のEGRクーラー30の上流側に供給されるとともに、添加弁40dを介し、吸気管16のインタークーラー18の上流側に供給される。添加弁40b,40dの開閉は、ECU42によって制御される。ECU42は、エンジン10の運転状態から、適切な添加弁40b,40dを選択してNOxをエンジン10の吸気側に添加する。なお、両方の添加弁40b,40dを一度に開いてもよいし、一方の添加弁40b,40dのみを利用してもよい。
ここで、図1の例では、NOx変換装置56からのNOxガスは、添加弁40bを介し、EGR管28のEGRクーラー30の上流側に供給されるとともに、添加弁40dを介し、吸気管16のインタークーラー18の上流側に供給される。添加弁40b,40dの開閉は、ECU42によって制御される。ECU42は、エンジン10の運転状態から、適切な添加弁40b,40dを選択してNOxをエンジン10の吸気側に添加する。なお、両方の添加弁40b,40dを一度に開いてもよいし、一方の添加弁40b,40dのみを利用してもよい。
このように、EGR管28、吸気管16に、NOxガスを供給することで、エンジン10の吸気におけるNOx濃度を高くして、エンジン10の気筒10a内の燃焼時において、NOxを減少することができる。
「EGR管への設置」
図2の例では、NOx変換装置56をEGR管28を利用して構成する。すなわち、NOx供給ポンプ38により、硝酸類を含む捕集液をEGR管28内に添加し、その下流側にNOx変換装置56を配置する。このNOx変換装置56は、EGR管28の一部をNOx変換装置56の分解部56aとして利用する。この分解部56aのEGR管28の周囲にはヒータ56bを設け、分解部56aの温度を適切なものに制御する。また、分解部56aのEGR管28の内壁には、硝酸分解触媒の層を形成する。なお、NOx変換装置56は、EGR管28とは切り離し、別の管として形成し、これをEGR管28から取り外せるようにするとよい。例えば、NOx変換装置56の両端にフランジを形成し、両側のEGR管28とボルト締めで固定するとよい。
図2の例では、NOx変換装置56をEGR管28を利用して構成する。すなわち、NOx供給ポンプ38により、硝酸類を含む捕集液をEGR管28内に添加し、その下流側にNOx変換装置56を配置する。このNOx変換装置56は、EGR管28の一部をNOx変換装置56の分解部56aとして利用する。この分解部56aのEGR管28の周囲にはヒータ56bを設け、分解部56aの温度を適切なものに制御する。また、分解部56aのEGR管28の内壁には、硝酸分解触媒の層を形成する。なお、NOx変換装置56は、EGR管28とは切り離し、別の管として形成し、これをEGR管28から取り外せるようにするとよい。例えば、NOx変換装置56の両端にフランジを形成し、両側のEGR管28とボルト締めで固定するとよい。
また、捕集液を分解部56aに向けて添加する添加弁40として、噴射弁を設けるとよい。噴射弁は捕集液のNOx量とエンジン運転条件から、ECU42により噴射量を制御してもよい。捕集液が直接分解部56aに添加されるため、捕集液の気化のための装置、エネルギーは不要である。
分解部56aはEGRクーラー30の上流側に配置される。従って、その後に分解部56aを通過したガスがEGRクーラー30の熱交換器において冷却され、凝縮した水が分離される。従って、エンジン10の気筒10aにおいて、NOxと水の反応による硝酸生成が抑制される。
EGRクーラー30に、配管及びポンプを設置し、凝縮した水をNOx貯蔵槽24に移送してもよい。これによりNOx貯蔵槽24に水を補充する必要がなく、連続的な排気浄化を行うことができる。
EGR管28内に、NOx変換装置56を設置することで、ここにおいて排気ガス中の未燃炭化水素およびCOが還元剤として作用する。そこで、NOx変換装置56において硝酸の分解が促進される。また、捕集液の蒸発潜熱によりEGR管28内のガスの温度が低下し、エンジン10の吸気温度を低下することができる。
「吸気管への設置」
図3の例では、NOx変換装置56を吸気管16を利用して構成する。すなわち、NOx供給ポンプ38により、硝酸類を含む捕集液を吸気管16内に添加し、その下流側にNOx変換装置56を配置する。NOx変換装置56は、吸気管16の一部を分解部56aとして利用する。また、分解部56aのEGR管28の周囲にはヒータ56bを設け、分解部56aの温度を適切なものに制御する。
図3の例では、NOx変換装置56を吸気管16を利用して構成する。すなわち、NOx供給ポンプ38により、硝酸類を含む捕集液を吸気管16内に添加し、その下流側にNOx変換装置56を配置する。NOx変換装置56は、吸気管16の一部を分解部56aとして利用する。また、分解部56aのEGR管28の周囲にはヒータ56bを設け、分解部56aの温度を適切なものに制御する。
なお、分解部56aの吸気管16の内壁には、硝酸分解触媒の層を形成するとよい。さらに、吸気管16の分解部56aの部分は、別の管として形成し吸気管16とボルト締めで固定するとよい。
この例においても、NOx変換装置56の分解部56aはインタークーラー18の上流側に配置されるので、分解部56aを通過したガスがインタークーラー18において冷却され、凝縮した水が分離される。従って、エンジン10の気筒10aにおいて、NOxと水の反応による硝酸生成が抑制される。
インタークーラー18において凝縮した水をNOx貯蔵槽24に移送すれば、NOx貯蔵槽24に水を補充する必要がなく、連続的な排気浄化を行うことができる。また、この構成により、捕集液の蒸発潜熱により吸気温度の低下が見込まれる。
「複数箇所へのNOxの添加」
図4の例では、上述した図1の構成の排気流路、吸気流路とは別置きのNOx変換装置56を設ける例であるが、添加弁40aを介し、エンジン10の気筒10a内にもNOx変換装置56で得たNOxを供給できるようになっている。
図4の例では、上述した図1の構成の排気流路、吸気流路とは別置きのNOx変換装置56を設ける例であるが、添加弁40aを介し、エンジン10の気筒10a内にもNOx変換装置56で得たNOxを供給できるようになっている。
エンジン10の運転状態、特にエンジン10が吸気工程にあるか、EGR弁29の開閉状態がどうか、などによって、いずれの経路でNOxをエンジン10に供給すべきかが異なる。ECU42においてエンジン10の運転状態を検出し、適切なタイミングで添加弁40の開時期を制御することが好適である。
なお、分解部56aで生成したNOxと水が反応し硝酸となることを防ぐため、NOx配管にヒータを設置することも好適である。
「配管を利用した構成」
図5には、NOx変換装置56の構成例が模式的に示されている。配管内空間を硝酸分解部として利用する例である。EGR管28や、吸気管16の内壁に熱分解を促進するための硝酸分解触媒56cが層状に形成され、これに対応する管内空間が分解部56aとなっている。硝酸分解触媒56cは、硝酸分解触媒を塗布または硝酸分解触媒を担持した担体が固定して形成することができる。また、この例では、分解部56aを形成する管を、EGR管28、吸気管16とは独立して形成して、途中に挿入する形式としている。
図5には、NOx変換装置56の構成例が模式的に示されている。配管内空間を硝酸分解部として利用する例である。EGR管28や、吸気管16の内壁に熱分解を促進するための硝酸分解触媒56cが層状に形成され、これに対応する管内空間が分解部56aとなっている。硝酸分解触媒56cは、硝酸分解触媒を塗布または硝酸分解触媒を担持した担体が固定して形成することができる。また、この例では、分解部56aを形成する管を、EGR管28、吸気管16とは独立して形成して、途中に挿入する形式としている。
そして、分解部56aの上流部に添加弁40から液状の捕集液を噴射することで、捕集液は、気化するとともに、硝酸類がNOxに熱分解される。そして、硝酸分解触媒56cがあるため、硝酸類の熱分解が促進される。なお、ヒータ56bは、配管の外周側に設けられており、分解部56aの適切な加熱を行う。
図6の例では、管内の分解部56aに多孔体からなる硝酸分解触媒56cが配置されている。この硝酸分解触媒56cは、触媒をメッシュ状にしたり、ハニーコーム状などの各種形状の担体に担持した形態で分解部56aに設置される。ガスの流通を妨げずに、添加した捕集液中の硝酸の熱分解が効率的に行えれば、どのような形式にしてもよい。
「エンジンの排熱利用」
図7の例では、エンジン10の吸気弁60近傍の吸気管16内に捕集液を噴射する構成であって、吸気弁の背面(上面)側に硝酸分解触媒56cの層が形成されている。吸気弁60はエンジン10の排熱によって加熱されているため、ここに供給された捕集液はすぐに気化して、熱分解される。なお、捕集液の噴射は吸気弁60が開いたタイミングで行い、捕集液は気化、熱分解されてそのまま気筒10a内に引き込まれる。エンジン排熱または排気熱のみで熱分解に必要な温度が得られれば、ヒータを設置しなくてもよい。その他に配管内の拡散板、各種バルブなど任意の金属部を硝酸分解部として利用することも可能である。
図7の例では、エンジン10の吸気弁60近傍の吸気管16内に捕集液を噴射する構成であって、吸気弁の背面(上面)側に硝酸分解触媒56cの層が形成されている。吸気弁60はエンジン10の排熱によって加熱されているため、ここに供給された捕集液はすぐに気化して、熱分解される。なお、捕集液の噴射は吸気弁60が開いたタイミングで行い、捕集液は気化、熱分解されてそのまま気筒10a内に引き込まれる。エンジン排熱または排気熱のみで熱分解に必要な温度が得られれば、ヒータを設置しなくてもよい。その他に配管内の拡散板、各種バルブなど任意の金属部を硝酸分解部として利用することも可能である。
「添加弁の利用」
図8は、NOx添加弁40の内部を硝酸分解部として利用する例である。NOx添加弁40は、吸気管16(図1)、EGR管28(図1)、またはエンジン10の気筒10a(図4)に設置される。そして、添加弁40の上流側の管内の内側壁に硝酸分解触媒56cの層が形成される。また、管の周囲には、ヒータ56bが配置される。これによって、添加弁40の内部において、捕集液は加熱気化するとともに、硝酸が熱分解されて、NOXが添加弁40から噴出される。なお、エンジン排熱のみで熱分解に必要な温度が得られる場合には、ヒータ56bを設置しなくてもよい。
図8は、NOx添加弁40の内部を硝酸分解部として利用する例である。NOx添加弁40は、吸気管16(図1)、EGR管28(図1)、またはエンジン10の気筒10a(図4)に設置される。そして、添加弁40の上流側の管内の内側壁に硝酸分解触媒56cの層が形成される。また、管の周囲には、ヒータ56bが配置される。これによって、添加弁40の内部において、捕集液は加熱気化するとともに、硝酸が熱分解されて、NOXが添加弁40から噴出される。なお、エンジン排熱のみで熱分解に必要な温度が得られる場合には、ヒータ56bを設置しなくてもよい。
10 エンジン、10a 気筒、12 排気管、14 ターボチャージャ、15 エアフィルタ、16 吸気管、18 インタークーラー、20 NOx捕集装置、24 NOx貯蔵槽、26 循環ポンプ、28 EGR管、29 EGR弁、30 EGRクーラー、32 NOxセンサ、34 エンジン状態検出器、38 NOx供給ポンプ、40 添加弁、56 NOx変換装置、56a 分解部、56b ヒータ、56c 硝酸分解触媒、60 吸気弁、102 熱回収部。
Claims (6)
- 内燃機関の排気中のNOxを、水を含む液体で捕集して硝酸類を含む捕集液を得るNOx捕集装置と、
得られた捕集液をガス状のNOxに熱分解するNOx変換部と、
を含み、
NOx変換部で得られるガス状のNOxをエンジンの吸気側に供給することで、エンジンの排気中のNOxの処理する、内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記NOx変換部の加熱にエンジンの排熱を利用する、内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記NOx変換部は、エンジンの吸気管内または排気を吸気側に循環する排気循環(EGR)管内に配置される、内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記NOx変換部の加熱に温度制御可能なヒータを利用する、内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1〜4のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記NOx変換部は、硝酸分解触媒を有する、内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記捕集装置おいて得られる捕集液の硝酸類は、硝酸または硝酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩の水溶液である、内燃機関の排気浄化装置。
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JP2013163854A JP2015031259A (ja) | 2013-08-07 | 2013-08-07 | 内燃機関の排気浄化装置 |
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JP2016169612A (ja) * | 2015-03-11 | 2016-09-23 | 株式会社豊田中央研究所 | 内燃機関の排気浄化装置 |
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