JP2015031249A - プロペラファン - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量で空力性能の高いプロペラファンを提供する。
【解決手段】プロペラファン101は、モータの回転軸1に取り付けられるボス8と、ボス8から回転軸1の径方向(r3方向)に延びる3枚の翼7とを備える。翼7は、径方向において翼面境界4を境に、外周側の第1の領域41と、ボス側の第2の領域42とに分けられる。第1の領域41では、翼7とボス8との取付角度である第1の取付角αは、第2の領域42における翼7とボス8との取付角度である第2の取付角β以上である。また翼面境界4において取付角β=取付角α=60度程度であり、取付角βは内周側(r3が短くなる方向)に行くほど小さくなり、内周2では0度(回転軸1と直角)になる。また翼面境界4は、回転軸1の径方向において回転軸1からの距離が等しい。
【選択図】図2

Description

本発明は、換気扇やエアコンなどに使用されるプロペラファンに関するものである。
従来のプロペラファンの一つとして、モータの回転軸を中心軸とした円筒状の中空のボスと、ボスの形状を補強するためのボスの中空内部に形成したリブと、ボスの円筒面に接合して放射状にのびる複数の翼とから構成されたものがある(例えば特許文献1)。
特許第3365374号
しかしながら、従来のファンではボスが占める重量が大きいものであった。そのため、プロペラファンを回転させるための電力を多大に必要とする上、ファンを樹脂で作成した場合は、プロペラファンのボスに占める樹脂の材料費が高くなるという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、軽量で高空力性能のプロペラファンを得ることを目的とする。
この発明のプロペラファンは、
回転軸に取り付けられるボスと、
前記ボスの外周に設けられた複数の翼と
を備えたプロペラファンにおいて、
前記複数の翼は、いずれも、
前記回転軸を中心軸と見立てた仮想円筒であって所定の半径の基準円筒の側面、及び前記基準円筒よりも半径が小さい複数の前記仮想円筒であって前記ボスの外周に向かって順次半径の小さくなる複数の小径円筒のそれぞれの側面と交わる各断面が、各仮想円筒の半径が小さくなるに従って次第に前記回転軸の方向に対して直角方向となる水平に近づくことを特徴とする。
この発明によれば、軽量で空力性能の高いプロペラファンを得ることができる。
実施の形態1の図で、プロペラファン101の斜視図。 実施の形態1の図で、プロペラファンの別の斜視図。 実施の形態1の図で、プロペラファンの正面図(図2のX方向矢視)。 実施の形態1の図で、翼7の構成要素の位置関係を説明する図。 実施の形態1の図で、翼7の取付角を示す図。 実施の形態1の図で、対比する従来のプロペラファン200の斜視図。 実施の形態1の図で、対比する従来のプロペラファン200の翼7の構成要素の位置関係を説明する図。 実施の形態1の図で、従来のプロペラファン200の翼7の取付角を示す図。 実施の形態1の図で、プロペラファン101と従来のプロペラファン200とのシミュレーション結果(静圧−風量の関係)を示す図。 実施の形態1の図で、プロペラファン101と従来のプロペラファン200とのシミュレーション結果(静圧効率−風量の関係)を示す図。 実施の形態2の図で、プロペラファン102の正面図。 実施の形態3の図で、プロペラファン103を示す図。 実施の形態3の図で、ボス8へのモータ軸取付円筒24の取付状態を示す図。 実施の形態4の図で、プロペラファン104を示す図。 実施の形態4の図で、ボス8へのモータ軸取付円筒24の取付状態を示す図。
以下に、本発明に係るプロペラファンの実施の形態1〜4を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態1〜4により、本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
実施の形態1のプロペラファン101の特徴は、翼7の翼面境界4(後述の図2)から内周2までの間で、翼7に「ひねり」が加えられている点である。「ひねり」によって、図2に示すように、翼7におけるボス8への取付部である内周2は、ほぼ水平となるので、ボス8の厚さ(回転軸1の方向の寸法)を薄くすることができる。
(1)図1は、実施の形態1に係るプロペラファン101を示す斜視図である。
(2)図2は、プロペラファン101の別の斜視図である。図2は、プロペラファン101のボス8の厚さB1と、後述の図6の従来のプロペラファン200のボス20の厚さB2との相違を示す便宜的な斜視図である。図2において、プロペラファン101は、回転軸1の回りを矢印31の方向に回転する。図2において、空気は回転軸1の方向と反対方向の矢印32の方向へ流れる。プロペラファン101では後述する図5のように、ボス8への翼7の取付部である内周2の取付角βが、ほぼ0度(水平)となる。よって、ボス8の厚さB1は、図2に示すように、翼7の厚みと同等あるいはやや厚めの平面状(平板状)とすることができ、軽量化できる。
なお、以下では回転軸1は、図2のように破線で示す。
(3)図3は、プロペラファン101の正面図(図2のX方向矢視)である。図3には回転方向を示す矢印31、回転軸1の方向を示した。
(4)図4は、プロペラファン101の翼7の構成要素の位置関係を説明する図である。図4には回転方向を示す矢印31、空気の流れる方向を示す矢印32を示した。
(5)図5は、プロペラファン101の翼の取付角(後述する)を示す図である。
図1〜図5を用いて、実施の形態1のプロペラファン101の構成を説明する。図1〜図3に示すように、プロペラファン101では、翼7は、内周2と、外周3と、前縁5と、後縁6とで定められる。翼面境界4(後述する)を持つ翼7は、ボス8への接続部である内周2によって、ボス8に接続する。
円盤状のボス8の周囲(外周)には、複数の翼7が配置される。以下の実施の形態1〜4ではプロペラファン101〜104の翼の枚数は3枚として説明するが、一例である。翼7の枚数は2枚でもよいし、4枚、5枚、6枚等、4枚以上の複数でもよい。なお図2、図3等に示すようにボス8は円盤状である。
以下、実施の形態1のプロペラファン101の翼7について説明をするが、3枚の翼7は同じ形状を持つため、1枚の翼7についてのみ説明をする。
図3に示すように、翼7は、翼面境界4を境に、回転軸1を中心とした径方向に対して、外周3側の第1の領域41と、内周2側の第2の領域42とに区分される。図2のX方向矢視である図3では、翼面境界4は回転軸1から略等距離である。つまり図3では、翼7において翼面境界4を示す破線は半径r3(後述する翼面境界線円筒面14の半径)の円孤である。半径r3よりも内周側が第2の領域42であり、半径r3よりも外周側が第1の領域41である。
図2、図3に示すように、外周側の第1の領域41は、外周3と、翼面境界4と、前縁5のうち翼面境界4よりも外周3側の部分と、後縁6のうち翼面境界4よりも外周3側の部分とで形成されている。
(第1の領域41)
図4で後述するが、第1の領域41は、回転軸1に対して垂直なボス8(ボス8の上面、下面はいずれも回転軸1を法線とする)に対して、所定の取付角αだけ傾き、プロペラファン101が回転すると空気を押し出し、プロペラファン101の送風能力に寄与する。
(第2の領域42)
また、第2の領域42は、図2、図3に示すように、内周2、翼面境界4、前縁5のうち翼面境界4よりも内周2側の部分、および後縁6のうち翼面境界4よりも内周2側の部分で形成されている。第2の領域42は、ボス8と第1の領域41とをつなぐ連結部分である。第2の領域42は、回転軸1に対して垂直なボス8に対する取付角βは、径方向(r3方向)においてボス8に近いほど、つまりプロペラファン101の中心(図3の回転軸1)に近いほど小さく、翼面境界4に近いほど、つまり外周に向かうほど大きくなる。
(取付角β、取付角α)
図4、図5の説明で後述するが、内周側の取付角βとは、次の様な角度である。翼7を回転軸1を中心軸とする仮想円筒の側面で切断すると、翼7の板厚に相当する長手形状の断面が現れる。この断面を展開(円筒側面を展開)した時の水平線(回転軸1に対して90度)に対する角度(水平線に対する仰角)が、取付角βである。取付角βは0度で回転軸1と直交であり、0度から大きくなるにつれて回転軸1の方向に近づく。
つまり取付角βは、第2の領域42における、水平線に対する仰角に相当し、取付角βが「小さい」とは展開した状態の板状断面が水平線により近いことを意味し、取付角βが「大きい」とは展開した状態の板状断面が回転軸1の方向により近いことを意味する。プロペラファン101の翼7では、取付角βは翼面境界4(半径r3の仮想円筒)で例えば60度程度であり、仮想円筒の半径が減少するにつれて60度から次第に小さくなり、内周2では0度(水平)である。つまり第2の領域42の取付角βは、翼7のボス8への取付部位である内周2では回転軸1と垂直(0度)であり、内周2から外周方向(半径が増加する方向)に向かうにつれて大きくなり、翼面境界4で最大(例えば60度)となり、第1の領域41の取付角αと等しくなる。なお、取付角αの定義は、第1の領域41を対象する点が異なる他は、取付角βと同じである。
(X方向矢視(図2)での翼面境界4の位置)
図3に示すように、翼面境界4は、回転軸1に垂直な面において、回転軸1からの距離が等しく、回転軸1を中心とした円上に位置する。図2では、翼面境界4は、半径r3の円弧の位置である。
以降に、図4、図5を参照して、翼7の構成要素の位置関係を説明する。図4では、翼7の風上側つまり負圧側の面である翼面19を示し、ここでは、翼7の回転軸1を中心線と見立てた複数の円筒(仮想円筒)を用い、回転軸1方向において、紙面下(回転軸1の矢印の方向)を負圧側、紙面上(矢印32の方向)を正圧側とする。
(1.内周円筒面12)
図4において、翼面19のうち、ボス8に接続する内周2の形状を定める内周線9は、半径r1の円筒面である内周円筒面12(小径円筒)上に位置する。なお、内周線9は、回転軸1に垂直な半径r1の円上に位置するとともに、所定の長さを有する線分である。つまり、内周円筒面12を展開すると、図5のように、内周線9は水平線に含まれる。
(2.外周円筒面13)
翼面19のうち、外周3の形状を定める外周線10は、半径r1より大きい半径r2の円筒面(大径円筒の側面)である外周円筒面13上に位置する。なお、外周線10は、回転軸1方向から見て、回転軸1に垂直な半径r2の円上に位置するとともに、回転軸1に垂直な面(回転軸1を法線とする面)に対して取付角αの角度を持った所定の長さを有する線分である。つまり、外周円筒面13を展開すると、図5のように、外周線10は水平線に対して取付角αをなす線分となる。ここで「水平線」とは、回転軸1を法線とする面が直線として見える場合である。
(3.翼面境界線円筒面14)
翼面19のうち、翼面境界4の形状を定める翼面境界線11は、半径r1より大きく半径r2より小さい半径r3(r1<r3<r2)の円筒面である翼面境界線円筒面14(基準円筒)上に位置する。なお、翼面境界線11は、回転軸1方向から見ると回転軸1に垂直な半径r3の円上に位置するとともに、回転軸1に垂直な面に対して取付角βを持った角度を持った所定の長さを有する線分である。つまり、翼面境界線円筒面14を展開すると、図5のように、翼面境界線11は水平線に対して取付角βをなす線分となる。プロペラファン101の翼7では、翼面境界線11における取付角βは、取付角αにほぼ同じである。「ほぼ同じ」とは現実的に完全同一は有り得ないという意味である。なお、半径r2と半径r3との比は、1:X(Xは3〜3.5程度)である。
(前縁線17、後縁線18)
前縁線17は、外周線10の回転軸1の下方向(矢印32と反対方向)の端点と、翼面境界線11の回転軸1の下方向の端点と、内周線9の回転軸1の下方向の端点を結んだものである。また、後縁線18は、外周線10の回転軸1の上方向(矢印32の方向)の端点と、翼面境界線11の回転軸1の上方向の端点と、内周線9の回転軸1の上方向の端点を結んだものである。
(第1の領域42と第2の領域42)
以上のように、翼面19は、外周線10と、内周線9と、前縁線17と、後縁線18と、翼面境界線11とを通る平面となる。また、翼面19において、(イ)翼面境界線11と、(ロ)前縁線17のうち翼面境界線11よりも外周線10に近い部分と、(ハ)外周線10と、(二)後縁線18のうち翼面境界線11よりも外周線10に近い部分と、によって囲まれる面が、送風能力に寄与する第1の領域41を形成する面となる。
また、翼面境界線11よりも内周線9側の領域、つまり、(イ)内周線9と、(ロ)前縁線17のうち翼面境界線11よりも内周線9に近い部分と、(ハ)翼面境界線11と、(二)後縁線18のうち翼面境界線11よりも内周線9に近い部分と、によって囲まれる面が、第1の領域41と、ボス8とをつなぐための第2の領域42を形成する面となる。
(翼面19と翼7との関係)
図1〜図3等に記載の翼7は、図4の翼面19に厚みを持たせたものである。具体的には、図4の翼面19を、回転軸1上向き方向(矢印32方向)にシフト(平行移動)すれば、翼面19が翼7の負圧面となり、シフトした翼面19が正圧面となる。また、翼面19における内周線9、外周線10、前縁線17、後縁線18、翼面境界線11は、厚みを持った翼7の内周2、外周3、前縁5、後縁6、翼面境界4となる。なお、翼面19の厚みの持たせ方は、翼面19を回転軸1下向き方向(矢印32の反対方向)にシフトしても良い。その場合には、翼面19は正圧面であり、シフトした翼面19が負圧面となる。
図3のように、回転軸1が中心を通るボス8の周囲に、複数の翼7を等間隔角度に並べれば、プロペラファン101となる。プロペラファン101は、樹脂を用いてボス8と複数の翼7とを一体成型しても良いし、プロペラファン101の形状を形成できるのであれば、ボス8と、個々の翼7とを別個の部品とするなど、複数の部材で構成しても良い。
図5は上記でも述べたように、翼面19を形成する内周線9、外周線10、翼面境界線11の位置関係を示す図であり、回転軸1に対する取付角度の関係を示している。以下、図5を参照してさらに説明する。
(第1の領域41における取付角α)
内周線9は回転軸1に対して垂直である。また、翼面19の第1の領域41を形成する面において、外周線10は内周線9(水平線)に対して取付角αで傾いているが、径方向(図3で半径r3が長くなる方向)において翼面境界線11から外周線10に向かう間、翼面19の内周線9(水平線)に対する角度は、ほぼ取付角αに等しい。つまり、第1の領域41を形成する面は、全面に渡って取付角がほぼ一定のαとなる。
従って、翼7における第1の領域41は、取付角αが第1(外側)の領域41の全面に渡ってほぼ一定である。このように翼7では、翼面境界線円筒面14(基準円筒)よりも半径の大きい仮想円筒(回転軸1を中心軸とする)である大径円筒の側面と交わる断面の回転軸1に対する角度が、大径円筒の半径が翼面境界線円筒面14から次第に大きくなっても、翼面境界線円筒面14と交わる断面の角度に対して、ほぼ変化しない。
(第2の領域42における「ひねり」)
(1)翼面19の第2の領域42を形成する面において、第1の領域41を形成する面に接続する翼面境界線11の位置では、内周線9に対する取付角βは、取付角αと同じ(略同じ)である。つまり翼面境界線円筒面14を展開したときの取付角βは、取付角αとほぼ同一である。
(2)しかし、取付角βは、回転軸1に近づくにつれて、内周線9の角度、言い換えれば回転軸1に垂直な面(図5の水平線)に近づく。詳しく述べれば、翼7では、回転軸1を中心軸と見立てた仮想円筒である翼面境界線円筒面14(基準円筒)よりも半径が小さい複数の仮想円筒であってボス8の外周に向かって順次半径の小さくなる複数の小径円筒のそれぞれの側面と交わる各断面が、各仮想円筒の半径が小さくなるに従って次第に回転軸1の方向に対して直角方向となる水平に近づく。つまり、第2の領域42を形成する面における取付角βは、第1の領域41を形成する面における取付角α以下であり、かつ、翼面境界線11から内周線9に近づくにつれて次第に小さくなり、内周線9の対応する内周円筒面12を展開したときの取付角βは0度(水平)となる。従って、翼7における第2の領域42では、翼面境界4の取付角βは、第1の領域41の取付角αと等しく、第2の領域42の取付角は内周2に近づくにつれて小さくなる。
(3)このように、プロペラファン101の翼7は、翼面境界4と回転軸1に垂直な内周2とで定められた第2の領域42における取付角βが、径方向によって変化しており、「ひねり」が加えられているという形状の特徴を持つ。つまり「ひねり」があるので、翼面境界線円筒面14から仮想円筒の半径を次第に小さくするにつれて、仮想円筒の側面で切断される翼7の断面の示す取付角βは、水平(0度)に近づく。
(従来のプロペラファン200とプロペラファン101との比較)
次に、実施の形態1に係るプロペラファン101と従来のプロペラファン200との能力の比較を説明するが、その前に、図6〜図8を用いて、従来のプロペラファン200の、特に翼の位置関係について説明する。
図6は、従来のプロペラファン200であって、従来の円筒状のボス20をもつ、プロペラファン200を示す斜視図である。
図7は、従来のプロペラファン200の翼の構成要素の位置関係を示す図であり、図4に対応する図である。
図8は、従来のプロペラファン200の翼の取付角を示す図であり、図5に対応する図である。
図6に示すように、従来のプロペラファン200は、回転軸1を中心軸とする円筒状のボス20に複数の翼7を等間隔の角度を持って配置されたものである。翼枚数は、3枚のものを示した。以下、従来のプロペラファン200の翼7について説明をするが、3枚の翼7は、同じ形状を持つため、1枚の翼7についてのみ説明をする。
図7において、プロペラファン200の翼面19のうち、ボス20に接続する内周2の形状を定める内周線9は、回転軸1を中心線とし半径r1の円筒面である内周円筒面12上に位置する。
また、外周3の形状を定める外周線10は、回転軸1を中心線とし半径r1より大きい半径r2の円筒面である外周円筒面13上に位置する。
翼面19は、(イ)内周線9と、(ロ)前縁線17と、(ハ)外周線10と、(二)後縁線18と、によって囲まれた領域であり、翼面19に厚みを与えれば、従来のプロペラ弾200の翼7となる。翼面の厚みの与え方は、プロペラファン101と同様に、翼面19を回転軸1上向き方向(回転軸1と反対方向)にシフトすれば、翼面19が翼7の負圧面、回転軸1の上向き方向にシフトしたものが正圧面となる。また、翼面19の内周線9、外周線10、前縁線17、後縁線18は、厚みを持った翼7を構成し、厚みを持った翼7の内周2、外周線10、前縁5、外周6となる。
図8は、プロペラファン200の内周線9と外周線10との位置関係を示す図である。プロペラファン200では、内周線9は、回転軸1に対して水平(0度)ではなく、例えば60度の取付角βをもっている。そのため、内周線9と外周線10と前縁線17と後縁線18で定められた翼面19は、回転軸1に対して内周線9が水平となるような「ひねり」が加えられていることはない点で、プロペラファン101の翼7と形状が異なる。
(数値シミュレーション結果)
図9は、実施の形態1のプロペラファン101と、従来技術のプロペラファン200との数値シミュレーション結果から、静圧と風量との関係を作成した図である。グラフ21がプロペラファン101の空力性能データを示し、グラフ22がプロペラファン200の空力データを示している。
図10は、実施の形態1のプロペラファン101と、従来技術のプロペラファン200の数値シミュレーション結果から、静圧効率と風量との関係を作成した図である。グラフ21が、プロペラファン101の空力性能データを示し、グラフ22がプロペラファン200の空力データを示している。
図9、図10のシミュレーションにおいて、プロペラファン101は、翼面境界4を従来技術のプロペラファン200の内周2と同じくし、外周3を従来技術のプロペラファン200と同じにして翼7を作図した。つまり、プロペラファン101は、翼面境界4から外周3までにいたる翼7の形状が、従来技術のプロペラファン200内周2から外周3に至る形状と等しい。シミュレーション用のプロペラファン101の翼面境界4から内周2側の第2の領域42、およびボス8は、従来のプロペラファン200のボス20の内部に納まるサイズに形状を定めた。つまり、回転軸1に対して垂直な面(図3のビュー)において、実施の形態1のプロペラファン101の翼面境界4よりも中央(内周側)にある、第2の領域42とボス8とが占める領域は、従来のプロペラファン200のボス20が占める領域とほぼ等しいことになる。
シミュレーションの結果、実施の形態1のプロペラファン101の空力性能データ21は、従来のプロペラファン200の空力データ22を、図9の静圧−風量の関係、図10の静圧効率−風量の関係の両方で上回っている。これは、プロペラファン101の翼面境界4から外周3にいたるまでの形状が、従来のプロペラファン200の翼形状と等しく、少なくとも従来技術のプロペラファン200と同じ送風能力を備えるからである。さらに、翼面境界4から内周2までにいたる第2の領域42も、回転軸1に垂直な面に対して傾いているために、従来技術のプロペラファン200よりも送風に寄与する翼の面積が増加したからである。また、実施の形態1のプロペラファン101は、従来のプロペラファン200では円筒状であったボス20を、翼7の厚みと同等あるいは、やや厚めの平面状(平板状)のボス8にすることで、従来のプロペラファン200よりも重量を小さくして軽量化された。
このように、実施の形態1のプロペラファン101は、同一形状の翼を持つ従来のプロペラファン200からボス20を廃したことで重量が軽くなり、また翼面積が増加したことで空力性能が向上する。また、翼面境界線4を、回転軸1に垂直な面において、回転軸1からの距離を等しくする)ことで、プロペラファン101の第1の領域41で得られる送風能力は、従来のプロペラファンの第1の領域41で得られる送風能力と等しくできる。
実施の形態2.
図11を参照して実施の形態2のプロペラファン102を説明する。
図11は、実施の形態2に係るプロペラファン102の正面図であり、実施の形態1の図3に対応する。
プロペラファン102では、実施の形態1のプロペラファン101における隣り合う翼7どうしの前縁5と後縁6とを連結する翼補強部23を設け、翼補強部23を、さらに、ボス8と接合する。翼補強部23は、隣接する翼7どうしにおけるボス8の近傍の前縁5と、ボス8の近傍の後縁6と、ボス8とに接続することで、翼7どうしを補強する。これによってプロペラファン102では、翼7の強度を向上させることができる。
なお、翼補強部23の外周部分の一端23a(破線で囲んだ範囲)は、翼7の前縁5のうちの第2の領域42を形成する部分と接続し、他端23b(破線で囲んだ範囲)は、当該翼7と隣り合う翼7の後縁6のうちの第2の領域42を形成する部分と接続する。外周部分の一端23aは、前縁5のうち、ボス8から翼面境界4までの間であれば任意の場所に接続させて良く、他端23bについても、後縁6のうち、ボス8から翼面境界4までの間であれば任意の場所に接続させて良い。
実施の形態3.
図12、図13を参照して実施の形態3のプロペラファン103を説明する。
図12は、プロペラファン103の側面図である。プロペラファン103は、実施の形態1のプロペラファン101のボス8に、モータ軸の先端部分を固定するモータ軸取付円筒24を設定した。
図13は図3のA−B−A断面に相当する断面図である。図13は、ボス8と、モータ軸取付円筒24との取付関係を示す断面図である。図13に示すように、モータ軸取付円筒24(ボス取付部材)は、円盤状のボス8の略中央(円盤の中心部分)に固定される。モータ軸取付円筒24は、回転軸1を挿入させることで、ボス8を回転軸1に固定する筒状の部材である。モータ軸取付円筒24を配置することで、プロペラファン103の回転時の振動を抑制でき、安定した回転を得ることができる。
実施の形態4.
図14、図15を参照して実施の形態4のプロペラファン104を説明する。
図14は、プロペラファン104の側面図である。プロペラファン104は、プロペラファン103のモータ軸取付円筒24を、ボス8に貫通させた構成である。
図15は貫通状態を示す断面図であり、図3のA−B−A断面に相当する断面図である。図15に示すように、モータ軸取付円筒24は、ボス8を貫通した状態でボス8に固定されると共に、回転軸1を貫通させる。これによって、実施の形態4のプロペラファン104においても回転時の振動を抑制でき、安定した回転を得ることができる。
特に、モータ軸取付円筒24をボス8に貫通させたことで、モータに対するプロペラファンの取り付け位置を自由に調整でき、モータ駆動部との距離を近づけることで発生トルクを軽減し、電力を抑制して省エネルギーに貢献できる。
以上のように、重量の多くを占めるボス部を廃し、空力性能を損ねることなく軽量で低コストであるプロペラファンを得ることができる。
以上、本発明の実施の形態1〜4について説明したが、整合性が保持できる限り、これらの実施の形態のうち2つ以上を組み合わせて実施しても構わないし、実施の形態を部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。
α 取付角、β 取付角、1 回転軸、2 内周、3 外周、4 翼面境界、5 前縁、6 後縁、7 翼、8 ボス、9 内周線、10 外周線、11 翼面境界線、12 内周円筒面、13 外周円筒面、14 翼面境界線円筒面、17 前縁線、18 後縁線、19 翼面、20 ボス 、21 翼補強部、24 モータ軸取付円筒、31,32 矢印、41 第1の領域、42 第2の領域、101,102,103,104,200 プロペラファン。

Claims (7)

  1. 回転軸に取り付けられるボスと、
    前記ボスの外周に設けられた複数の翼と
    を備えたプロペラファンにおいて、
    前記複数の翼は、いずれも、
    前記回転軸を中心軸と見立てた仮想円筒であって所定の半径の基準円筒の側面、及び前記基準円筒よりも半径が小さい複数の前記仮想円筒であって前記ボスの外周に向かって順次半径の小さくなる複数の小径円筒のそれぞれの側面と交わる各断面が、各仮想円筒の半径が小さくなるに従って次第に前記回転軸の方向に対して直角方向となる水平に近づくことを特徴とするプロペラファン。
  2. それぞれの前記翼は、
    前記仮想円筒であって前記基準円筒よりも半径の大きい大径円筒の側面と交わる断面の前記回転軸に対する角度が、前記大径円筒の半径が前記基準円筒から次第に大きくなっても、前記基準円筒の側面と交わる断面の角度に対して、ほぼ変化しないことを特徴とする請求項1記載のプロペラファン。
  3. 前記プロペラファンは、さらに、
    隣接する翼どうしにおける前記ボスの近傍の前縁と、前記ボスの近傍の後縁と、前記ボスとに接続する翼補強部を備えたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のプロペラファン。
  4. 前記プロペラファンは、
    前記ボスに固定され、前記回転軸を挿入することで前記ボスを前記回転軸に固定する筒状のボス取付部材を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロペラファン。
  5. 前記ボス取付部材は、
    前記ボスを貫通した状態で前記ボスに固定されると共に、前記回転軸を貫通させることを特徴とする請求項4記載のプロペラファン。
  6. 前記ボスは、
    円盤形状をなし、
    前記複数の翼は、いずれも、
    前記ボスと接続する前記ボスの外周において、前記外周に相当する半径を持つ前記小径円筒と交わる断面がほぼ水平であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプロペラファン。
  7. 前記プロペラファンは、
    前記複数の翼と、前記ボスとが一体成型されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のプロペラファン。
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