JP2015030763A - 巻止用粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートがロール状に巻き取られてなり、且つ前記ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられ、前記ポリスチレン系樹脂発泡層に接着される感圧接着剤層と該感圧接着剤層に背面側で接する基材層とを有する巻止用粘着テープにおいて、製品化に利用できない部分が生じない粘着テープの提供。【解決手段】200mm/minの定速での剥離試験によって測定される接着力が3.5N/10mm幅以上5.0N/10mm幅以下であることを特徴とする巻止用粘着テープ1。【選択図】図1
Description
本発明は、ポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートがロール状に巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられる巻止用粘着テープに関し、より詳しくは、前記ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられる巻止用粘着テープに関する。
従来、熱可塑性樹脂シートを熱成形して平皿や丼容器といったシート成形品を製造することが広く行われており、このようなシート成形品の製造に用いられる熱成形用樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂が用いられてなる樹脂フィルム、熱可塑性樹脂が用いられてなる樹脂発泡シート、或いは、前記樹脂発泡シートの片面や両面に前記樹脂フィルムが積層されてなる積層発泡シートなどが広く用いられている。
なかでも汎用ポリスチレン樹脂(GPPS)や耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)などのポリスチレン系樹脂を押出発泡させてなるポリスチレン系樹脂発泡シートや、該ポリスチレン系樹脂発泡シートに樹脂フィルムが積層されてなる積層発泡シートは、軽量でありながら優れた強度を有することから熱成形用樹脂シートとして広く用いられている。
なかでも汎用ポリスチレン樹脂(GPPS)や耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)などのポリスチレン系樹脂を押出発泡させてなるポリスチレン系樹脂発泡シートや、該ポリスチレン系樹脂発泡シートに樹脂フィルムが積層されてなる積層発泡シートは、軽量でありながら優れた強度を有することから熱成形用樹脂シートとして広く用いられている。
その一方で、ポリスチレン系樹脂がポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂などといった他の原料樹脂に比べて硬質であるため、ポリスチレン系樹脂発泡シートは、ポリプロピレン系樹脂発泡シートやポリエチレン系樹脂発泡シートなどに比べて曲げ変形に対して座屈を生じやすい。
このような傾向は、ポリスチレン系樹脂発泡シートのようにポリスチレン系樹脂発泡層単層のシートだけではなく積層発泡シートなどにおいても同じであり、積層発泡シートを曲げた際においてもポリスチレン系樹脂発泡層には座屈が生じやすい。
このような傾向は、ポリスチレン系樹脂発泡シートのようにポリスチレン系樹脂発泡層単層のシートだけではなく積層発泡シートなどにおいても同じであり、積層発泡シートを曲げた際においてもポリスチレン系樹脂発泡層には座屈が生じやすい。
ところで、ポリスチレン系樹脂発泡シートなどを用いてシート成形品を作製するのに際しては、製造効率の観点から、通常、数十cmから1mを超えるような広幅な帯状のシートを用いた連続的な成形方法が採用されている。
より詳しくは、前記熱成形用樹脂シートをロール状に巻き取った原反ロールから熱成形用樹脂シートを繰り出して熱成形機に供給し、熱成形用樹脂シートの長手方向に沿って順に熱成形機で製品形状を形成させるとともに製品形状の形成された熱成形用樹脂シートを順次トリミングして該熱成形用樹脂シートから製品(シート成形品)を取り出すような方法がシート成形品の製造方法として従来採用されている。
そして、従来の製造方法では、原反ロールを構成している全ての熱成形用樹脂シートを熱成形機に供給し切る前に新たな原反ロールから繰り出した熱成形用樹脂シートを先の熱成形用樹脂シートの末端に接続し、熱成形機への熱成形用樹脂シートの供給がが途切れないようにしてシート成形品が作製されている。
より詳しくは、前記熱成形用樹脂シートをロール状に巻き取った原反ロールから熱成形用樹脂シートを繰り出して熱成形機に供給し、熱成形用樹脂シートの長手方向に沿って順に熱成形機で製品形状を形成させるとともに製品形状の形成された熱成形用樹脂シートを順次トリミングして該熱成形用樹脂シートから製品(シート成形品)を取り出すような方法がシート成形品の製造方法として従来採用されている。
そして、従来の製造方法では、原反ロールを構成している全ての熱成形用樹脂シートを熱成形機に供給し切る前に新たな原反ロールから繰り出した熱成形用樹脂シートを先の熱成形用樹脂シートの末端に接続し、熱成形機への熱成形用樹脂シートの供給がが途切れないようにしてシート成形品が作製されている。
なお、熱成形用樹脂シートは、通常、直径が1mを超えるような原反ロールとなってシートメーカーから成形品メーカーに出荷される。
このとき下記特許文献1に示すように、原反ロールは、通常、巻き終り部分が巻止用粘着テープによって止着されてシートメーカーから出荷されているが、この巻き終わりの部分が緩むような状況であると、当該原反ロールがポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートなどからなるものであった場合には、緩んだ部分に折れ曲がりが生じて製品化に利用できなくなる部分が形成されるおそれを有する。
近年、省資源化の要求が高まるなかで、シート成形品の製造において、原反ロールを最初から最後まで使い切ることに対する要望が高まっており、上記のように製品化に利用できない部分が原反ロールに生じることを抑制することが求められている。
このとき下記特許文献1に示すように、原反ロールは、通常、巻き終り部分が巻止用粘着テープによって止着されてシートメーカーから出荷されているが、この巻き終わりの部分が緩むような状況であると、当該原反ロールがポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートなどからなるものであった場合には、緩んだ部分に折れ曲がりが生じて製品化に利用できなくなる部分が形成されるおそれを有する。
近年、省資源化の要求が高まるなかで、シート成形品の製造において、原反ロールを最初から最後まで使い切ることに対する要望が高まっており、上記のように製品化に利用できない部分が原反ロールに生じることを抑制することが求められている。
本発明は、上記のような要望を満足させることを目的としており、製品化に利用できない部分が原反ロールに生じることを抑制することを課題としている。
そして、本発明者が上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、従来の巻止用粘着テープでは、接着力が強すぎるために製品化に利用できない部分が原反ロールに生じる場合があることを見出した。
より詳しくは、本発明者は、ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールを使って熱成形を実施した場合に、原反ロールの繰り出し始めの部分において肌荒れしたシート成形品が形成されることがあり、この原因について調査したところ巻止用粘着テープが剥がされる際にポリスチレン系樹脂発泡層の表面の気泡膜を破壊する場合があることを見出し本発明を完成させるにいたったものである。
より詳しくは、本発明者は、ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールを使って熱成形を実施した場合に、原反ロールの繰り出し始めの部分において肌荒れしたシート成形品が形成されることがあり、この原因について調査したところ巻止用粘着テープが剥がされる際にポリスチレン系樹脂発泡層の表面の気泡膜を破壊する場合があることを見出し本発明を完成させるにいたったものである。
即ち、上記課題を解決するための巻止用粘着テープに係る本発明は、ポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートがロール状に巻き取られてなり、且つ前記ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられ、前記ポリスチレン系樹脂発泡層に接着される感圧接着剤層と該感圧接着剤層に背面側で接する基材層とを有する巻止用粘着テープであって、200mm/minの定速での剥離試験によって測定される接着力が3.5N/10mm幅以上5.0N/10mm幅以下であることを特徴としている。
なお、上記接着力の値は、より正確には、後段の実施例に記載の測定方法によって測定される値を意味する。
本発明の巻止用粘着テープは、3.5N/10mm幅以上の接着力を有しているために、当該巻止用粘着テープがポリスチレン系樹脂発泡層から剥れて原反ロールに緩みが生じることを抑制することができる。
また、本発明の巻止用粘着テープは、接着力が5.0N/10mm幅以下であるためにポリスチレン系樹脂発泡層から剥離する際にポリスチレン系樹脂発泡層の表面の気泡膜を破壊するおそれが低い。
従って、本発明によれば従来の巻止用粘着テープを使用する場合に比べて製品化に利用できない部分が原反ロールに生じることを抑制させ得る。
また、本発明の巻止用粘着テープは、接着力が5.0N/10mm幅以下であるためにポリスチレン系樹脂発泡層から剥離する際にポリスチレン系樹脂発泡層の表面の気泡膜を破壊するおそれが低い。
従って、本発明によれば従来の巻止用粘着テープを使用する場合に比べて製品化に利用できない部分が原反ロールに生じることを抑制させ得る。
本発明の実施の形態について以下に説明する。
本実施形態の巻止用粘着テープは、図1にその概略断面図を示すように、感圧接着剤層10、基材層20、及び、保護フィルム層30の3層構成となっており、使用前の段階においては、前記感圧接着剤層10の表面がセパレータフィルムSによって保護されている。
本実施形態の巻止用粘着テープは、図1にその概略断面図を示すように、感圧接着剤層10、基材層20、及び、保護フィルム層30の3層構成となっており、使用前の段階においては、前記感圧接着剤層10の表面がセパレータフィルムSによって保護されている。
前記感圧接着剤層10は、感圧接着剤によって形成されたもので、該感圧接着剤層10に背面側で接する前記基材層20は、本実施形態においては合成紙で形成されている。
また、前記保護フィルム層30、及び前記セパレータフィルムSの形成には樹脂フィルムが用いられている。
また、前記保護フィルム層30、及び前記セパレータフィルムSの形成には樹脂フィルムが用いられている。
前記感圧接着剤層10は、通常、10μm以上100μm以下の厚みとすることができ、当該感圧接着剤層10を形成する感圧接着剤は、天然ゴムや各種の合成ゴムをベースポリマーとするゴム系感圧接着剤、アクリル酸やメタクリル酸のアルキルエステルを重合させてなるアクリル系ポリマーや前記アルキルエステルと他の不飽和単量体とのコポリマーをベースポリマーとするアクリル系感圧接着剤、スチレン系ブロック共重合体系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤などとすることができる。
なかでも優れた弾性変形性を有し、巻止用粘着テープ1を、ポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートから前記ポリスチレン系樹脂発泡層の表面の気泡膜を破損させずに剥離容易なものとし得る点において、前記感圧接着剤層10を形成する感圧接着剤は、ゴム系感圧接着剤であることが好ましい。
なかでも優れた弾性変形性を有し、巻止用粘着テープ1を、ポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートから前記ポリスチレン系樹脂発泡層の表面の気泡膜を破損させずに剥離容易なものとし得る点において、前記感圧接着剤層10を形成する感圧接着剤は、ゴム系感圧接着剤であることが好ましい。
前記基材層20は、通常、50μm以上200μm以下の厚みとすることができ、該基材層20を形成する合成紙としては、合成樹脂に充填材を加え、押出機で溶融混練後、ダイ・スリットから押出して成膜させる内部紙化方式による合成紙、コート紙と同様にピグメント塗工層を樹脂フィルム上に設けた表面塗工方式による合成紙、樹脂フィルムの表面を粗化した表面処理方式による合成紙、合成樹脂ファイバーをパルプ代わりに用いバインダーなどを加えて抄紙した合成紙、スパンボンド法による合成紙などとすることができる。
なかでも、内部紙化方式による合成紙が好ましい。
特に、合成樹脂に充填材を加えたものをダイ・スリットから押出して当該押出方向に延伸をかけてボイドを形成させたものの両面に充填材を加えた合成樹脂を溶融状態で押し出した後、シート幅方向に延伸を行った3層構成の合成紙が好ましい。
なかでも、内部紙化方式による合成紙が好ましい。
特に、合成樹脂に充填材を加えたものをダイ・スリットから押出して当該押出方向に延伸をかけてボイドを形成させたものの両面に充填材を加えた合成樹脂を溶融状態で押し出した後、シート幅方向に延伸を行った3層構成の合成紙が好ましい。
このような合成紙は、中間層が2軸延伸されているために破れ難く、原反ロールが当該巻止用粘着テープ1の破断によって緩んでしまうことを抑制することができる。
しかも、このような合成紙は、表面にミクロなボイドを有することから前記感圧接着剤に対して優れたアンカー効果を発揮させ得る。
即ち、このような合成紙を前記基材層20に採用することで、巻止用粘着テープ1を原反ロールから剥離する際に感圧接着剤の一部が原反ロール側に付着してしまうことを防止することができ、感圧接着剤の付着によって熱成形用樹脂シートの一部がシート成形品の形成に利用できなくなることを抑制することができる。
しかも、このような合成紙は、表面にミクロなボイドを有することから前記感圧接着剤に対して優れたアンカー効果を発揮させ得る。
即ち、このような合成紙を前記基材層20に採用することで、巻止用粘着テープ1を原反ロールから剥離する際に感圧接着剤の一部が原反ロール側に付着してしまうことを防止することができ、感圧接着剤の付着によって熱成形用樹脂シートの一部がシート成形品の形成に利用できなくなることを抑制することができる。
前記保護フィルム層30は、通常、10μm以上50μm以下の厚みとすることができ、ポリプロピレン系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルムなどにより構成させることができる。
本実施形態の巻止用粘着テープ1は、前記基材層20のみならず保護フィルム層30を有することによって全体的な強度が向上されるため、不用意な破断を生じることがより一層抑制されている。
本実施形態の巻止用粘着テープ1は、前記基材層20のみならず保護フィルム層30を有することによって全体的な強度が向上されるため、不用意な破断を生じることがより一層抑制されている。
なお、前記セパレータフィルムSは、通常、10μm以上100μm以下の厚みとすることができ、一般的な離型処理された樹脂フィルムにより構成させることができる。
本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、ポリスチレン系樹脂発泡シートやポリスチレン系樹脂発泡シートと樹脂フィルムとが積層されてなる積層発泡シートといったポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートがロール状に巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられるものである。
しかも、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、前記ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられるものである。
即ち、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、前記感圧接着剤層10の表面をポリスチレン系樹脂発泡層の表面に接着させて原反ロールの巻き止めに用いられるものである。
しかも、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、前記ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられるものである。
即ち、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、前記感圧接着剤層10の表面をポリスチレン系樹脂発泡層の表面に接着させて原反ロールの巻き止めに用いられるものである。
ポリスチレン系樹脂発泡シートや積層発泡シートにおけるポリスチレン系樹脂発泡層は、その発泡度などにもよるが、通常、表面に薄い気泡膜しか形成されていないため、従来の巻止用粘着テープのように接着力の強いもので原反ロールの巻き止めを行うと、当該原反ロールから巻止用粘着テープを剥離する際に気泡膜の破損を引き起こすおそれを有する。
その一方で、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、従来の巻止用粘着テープよりも低い接着力となるように形成されている。
具体的には、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、200mm/minの定速での剥離試験によって測定される接着力が3.5N/10mm幅以上5.0N/10mm幅以下となるように作製されている。
その一方で、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、従来の巻止用粘着テープよりも低い接着力となるように形成されている。
具体的には、本実施形態における前記巻止用粘着テープ1は、200mm/minの定速での剥離試験によって測定される接着力が3.5N/10mm幅以上5.0N/10mm幅以下となるように作製されている。
なお、前記接着力は、ポリカーボネート樹脂板のように表面平滑な樹脂板に対して巻止用粘着テープを接着させ、常温(例えば、23℃)において剥離することで測定することができる。
前記巻止用粘着テープ1は、原反ロールからの意図せぬ剥離を防止する上においては前記接着力が高い方が好ましい。
その一方で、例えば、ポリスチレン系樹脂発泡層の見掛密度が低密度で標準的なポリスチレン系樹脂発泡層に比べて表面の気泡膜が薄いような場合においてまで気泡膜の破損を防止する上においては前記接着力が低い方が好ましい。
従って、製品化に利用できない部分が原反ロールに生じることをより確実に抑制する上においては、巻止用粘着テープ1は、前記接着力が3.6N/10mm幅以上4.8N/10mm幅以下であることが好ましく、3.8N/10mm幅以上4.7N/10mm幅以下であることが特に好ましい。
その一方で、例えば、ポリスチレン系樹脂発泡層の見掛密度が低密度で標準的なポリスチレン系樹脂発泡層に比べて表面の気泡膜が薄いような場合においてまで気泡膜の破損を防止する上においては前記接着力が低い方が好ましい。
従って、製品化に利用できない部分が原反ロールに生じることをより確実に抑制する上においては、巻止用粘着テープ1は、前記接着力が3.6N/10mm幅以上4.8N/10mm幅以下であることが好ましく、3.8N/10mm幅以上4.7N/10mm幅以下であることが特に好ましい。
本実施形態の巻止用粘着テープ1が接着される前記ポリスチレン系樹脂発泡層は、GPPS(ポリスチレン)やHIPS(ゴム成分含有ポリスチレン)などの一般的なポリスチレン系樹脂からなるものとすることができる。
上記のように、本実施形態の巻止用粘着テープ1は、ポリスチレン系樹脂発泡層の見掛密度が低密度であっても剥離時における気泡膜の破損を抑制することができる。
言い換えると、本発明の効果をより顕著に発揮させることができる点において、本実施形態の巻止用粘着テープ1は、少なくとも表層部の見掛け密度が0.09g/cm3以上0.18g/cm3以下となっているポリスチレン系樹脂発泡層に接着させて用いられることが好ましく、表層部の見掛け密度が0.1g/cm3以上0.15g/cm3以下となっているポリスチレン系樹脂発泡層に接着させて用いられることが特に好ましい。
なお、この表層部の見掛密度は、ポリスチレン系樹脂発泡シートや積層発泡シートにおけるポリスチレン系樹脂発泡層の最表面から厚み方向に0.2mmの深さとなる位置までの見掛け密度を意味し、ポリスチレン系樹脂発泡層を表面から0.2mm厚みでスライスしたスライス片に対しJIS K 7222:2005「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の求め方」に基づく測定を行うことで得られる値を意味する。
上記のように、本実施形態の巻止用粘着テープ1は、ポリスチレン系樹脂発泡層の見掛密度が低密度であっても剥離時における気泡膜の破損を抑制することができる。
言い換えると、本発明の効果をより顕著に発揮させることができる点において、本実施形態の巻止用粘着テープ1は、少なくとも表層部の見掛け密度が0.09g/cm3以上0.18g/cm3以下となっているポリスチレン系樹脂発泡層に接着させて用いられることが好ましく、表層部の見掛け密度が0.1g/cm3以上0.15g/cm3以下となっているポリスチレン系樹脂発泡層に接着させて用いられることが特に好ましい。
なお、この表層部の見掛密度は、ポリスチレン系樹脂発泡シートや積層発泡シートにおけるポリスチレン系樹脂発泡層の最表面から厚み方向に0.2mmの深さとなる位置までの見掛け密度を意味し、ポリスチレン系樹脂発泡層を表面から0.2mm厚みでスライスしたスライス片に対しJIS K 7222:2005「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の求め方」に基づく測定を行うことで得られる値を意味する。
なお、本実施形態の巻止用粘着テープ1は、上記のような低密度なポリスチレン系樹脂発泡層を有する熱成形用樹脂シートからなる原反ロールのみならず、真空成形、圧空成形、真空・圧空成形、プレス成形などといった一般的な熱成形において利用されているポリスチレン系樹脂発泡シートや積層発泡シートをロール状に巻き取った原反ロールに対して広く有用なものである。
次に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(定速剥離試験)
定速剥離試験に供するテストピースの概略平面図である図2(a)に示すように、前記試料から幅36mm×長さ200mmに切り出した試験片1xを、該試験片1xよりも一回り大きな厚み約0.5mmのポリカーボネート板SXに貼り付けて定速剥離試験用のテストピースTPを作製した。
該テストピースTPは、ポリカーボネート板SXと試験片1xとの貼り合せた後、常温で4日間養生して標準環境下(23℃±1℃、50%RH±5%)で定速剥離試験を行った。
該定速剥離試験には、エー・アンド・デイ社製の引張試験機「テンシロン万能試験機 RTC−1310A」にエアージョウ(型名:5JA−1F)をセットしたものを用いた。
定速剥離試験は、図2(b)に示すように、前記テストピースTPにおいてポリカーボネート板SXに接着されている試験片1xを長手方向一端部から約10mm剥離し、該剥離した部分を引張試験機の上部側(クロスヘッド側)のエアジョウC1にチャッキングし、該試験片1xを剥離した側のポリカーボネート板SXの端部を下部側(固定側)のエアジョウC2にチャッキングして実施した。
なお、試験開始時点においては、上部側エアジョウC1の締め付け板の下端と下部側エアジョウC2の締め付け板の上端との距離Dが30mmとなるようにした。
そして、引張試験機のクロスヘッドを200mm/minの速度で上方に移動させ、試験片1xをポリカーボネート板SXの表面から定速で剥離させた。
このとき、剥離開始後、試験片1xがさらに20mmの長さにわたって剥離された時点を測定開始点とし、測定開始後に試験片1xが60mmの長さにわたって剥離された時点を測定終了点とした。
そして、この測定開始点から測定終了点までに試験片1xを剥離するのに要した応力の積分平均値を求めた。
定速剥離試験での各試料の接着力は、この積分平均値を10mm幅換算(積分平均値÷3.6)して算出した。
なお、試料1、3についてはテストピースのN数を3とし、試料2についてはテストピースのN数を2とした。
この結果を下記表2に示す。
定速剥離試験に供するテストピースの概略平面図である図2(a)に示すように、前記試料から幅36mm×長さ200mmに切り出した試験片1xを、該試験片1xよりも一回り大きな厚み約0.5mmのポリカーボネート板SXに貼り付けて定速剥離試験用のテストピースTPを作製した。
該テストピースTPは、ポリカーボネート板SXと試験片1xとの貼り合せた後、常温で4日間養生して標準環境下(23℃±1℃、50%RH±5%)で定速剥離試験を行った。
該定速剥離試験には、エー・アンド・デイ社製の引張試験機「テンシロン万能試験機 RTC−1310A」にエアージョウ(型名:5JA−1F)をセットしたものを用いた。
定速剥離試験は、図2(b)に示すように、前記テストピースTPにおいてポリカーボネート板SXに接着されている試験片1xを長手方向一端部から約10mm剥離し、該剥離した部分を引張試験機の上部側(クロスヘッド側)のエアジョウC1にチャッキングし、該試験片1xを剥離した側のポリカーボネート板SXの端部を下部側(固定側)のエアジョウC2にチャッキングして実施した。
なお、試験開始時点においては、上部側エアジョウC1の締め付け板の下端と下部側エアジョウC2の締め付け板の上端との距離Dが30mmとなるようにした。
そして、引張試験機のクロスヘッドを200mm/minの速度で上方に移動させ、試験片1xをポリカーボネート板SXの表面から定速で剥離させた。
このとき、剥離開始後、試験片1xがさらに20mmの長さにわたって剥離された時点を測定開始点とし、測定開始後に試験片1xが60mmの長さにわたって剥離された時点を測定終了点とした。
そして、この測定開始点から測定終了点までに試験片1xを剥離するのに要した応力の積分平均値を求めた。
定速剥離試験での各試料の接着力は、この積分平均値を10mm幅換算(積分平均値÷3.6)して算出した。
なお、試料1、3についてはテストピースのN数を3とし、試料2についてはテストピースのN数を2とした。
この結果を下記表2に示す。
(気泡膜破れ評価)
試料1〜3の巻止用粘着テープを、坪量125g/m2、厚み1.7mm、表層部(表面から0.2mm深さまで)の見掛け密度0.11g/cm3のポリスチレン系樹脂発泡シートに貼り付けた後に、手で勢い良く剥離して剥離面の様子を観察した。
結果、試料3では、ポリスチレン系樹脂発泡シートの表面気泡膜が破れて肌荒れ状態になったが、試料1、2ではそのような現象は見られなかった。
このことからも本発明の巻止用粘着テープを用いることで、熱成形用樹脂シートがロール状に巻き取られてなる原反ロールに製品化できない部分が生じることを抑制させ得ることがわかる。
試料1〜3の巻止用粘着テープを、坪量125g/m2、厚み1.7mm、表層部(表面から0.2mm深さまで)の見掛け密度0.11g/cm3のポリスチレン系樹脂発泡シートに貼り付けた後に、手で勢い良く剥離して剥離面の様子を観察した。
結果、試料3では、ポリスチレン系樹脂発泡シートの表面気泡膜が破れて肌荒れ状態になったが、試料1、2ではそのような現象は見られなかった。
このことからも本発明の巻止用粘着テープを用いることで、熱成形用樹脂シートがロール状に巻き取られてなる原反ロールに製品化できない部分が生じることを抑制させ得ることがわかる。
1:巻止用粘着テープ、10:感圧接着剤層、20:基材層
Claims (2)
- ポリスチレン系樹脂発泡層を備えた熱成形用樹脂シートがロール状に巻き取られてなり、且つ前記ポリスチレン系樹脂発泡層が外表面となるように前記熱成形用樹脂シートが巻き取られてなる原反ロールの巻き止めに用いられ、前記ポリスチレン系樹脂発泡層に接着される感圧接着剤層と該感圧接着剤層に背面側で接する基材層とを有する巻止用粘着テープであって、
200mm/minの定速での剥離試験によって測定される接着力が3.5N/10mm幅以上5.0N/10mm幅以下であることを特徴とする巻止用粘着テープ。 - 前記感圧接着剤層がゴム系感圧接着剤で形成されている請求項1記載の巻止用粘着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013159576A JP2015030763A (ja) | 2013-07-31 | 2013-07-31 | 巻止用粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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