JP2015030097A - 印刷装置 - Google Patents

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寛史 ▲濱▼川
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浩士 成田
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浩士 成田
陸生 山田
Rikuo Yamada
陸生 山田
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Abstract

【課題】液体が印刷装置の内部に侵入しても基板を含む要部が故障しない印刷装置の液体排出構造を提供する。
【解決手段】記録用紙5に情報を印刷する本体部100および前記本体部100を覆う筐体10を備え、前記筐体10の天面に設けられたスリット状の用紙排出口31から前記記録用紙5を排出する印刷装置500であって、前記用紙排出口31を含む前記筐体10の天面から侵入する液体を受ける複数の液体受け部40と、前記本体部100に設けられるとともに、前記液体受け部40で受けた前記液体を前記本体部100の外縁方向に誘導する第1流路68と、前記筐体10の内壁面に設けられるとともに、前記第1流路68で誘導される前記液体を前記筐体10の底面側に誘導する第2流路73と、前記第2流路73で誘導される前記液体を前記筐体10の外部に排出する少なくとも1つ以上の排液口26と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、液体排出構造を備える印刷装置に関する。
近年、記録用紙に情報を印刷する印刷装置は、様々な分野や市場で使用される。印刷装置は、例えば、屋外や厨房など水回りの近傍に設置されることもある。また、手荒い扱いをされることも散見される。印刷装置の内部に水などの液体が侵入すると、印刷装置は、基板を含む要部に液体がかかり、正常な動作が阻害され、著しい場合は損壊してしまう虞がある。そのため、筐体の用紙排出口の周囲に液体を受ける受け溝部を形成し、受け溝部に液体を筐体の外に導く排液孔を設けることで、内部に侵入する液体を低減する印刷装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−137493号公報
しかしながら、上述の印刷装置であっても、雨水などの液体が用紙排出口から侵入することを完全に防ぐことは困難である。また、例えば飲みかけの水やジュースなどの多量の液体が印刷装置にかかる場合も想定される。液体の受け溝部の排水能力以上に多量の液体がかかると、液体が印刷装置の内部に侵入して基板を含む要部が故障してしまい、印刷装置が正常な機能を果たさないという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(適用例1)記録用紙に情報を印刷する本体部および前記本体部を覆う筐体を備え、前記筐体の天面に設けられたスリット状の用紙排出口から前記記録用紙を排出する印刷装置であって、前記用紙排出口を含む前記天面から侵入する液体を受ける複数の液体受け部と、前記本体部に設けられるとともに、前記液体受け部で受けた前記液体を前記本体部の外縁方向に誘導する第1流路と、前記筐体の内壁面に設けられるとともに、前記第1流路で誘導される前記液体を前記筐体の底面に誘導する第2流路と、前記第2流路で誘導される前記液体を前記筐体の外部に排出する少なくとも1つ以上の排液口と、を有することを特徴とする印刷装置。
この構成によれば、用紙排出口から侵入する液体は液体受け部で受け止められる。液体受け部で受け止められた液体は、本体部に設けられた第1流路によって本体部の外縁方向、すなわち筐体側に誘導される。第1流路によって誘導される液体は、筐体の内壁面に設けられた第2流路によって筐体の底面方向に誘導される。筐体の底面方向に誘導された液体は、底面に設けられた排液口から筐体外部に排出される。そのため、用紙排出口から侵入する液体が本体部の内側に侵入することを低減できる。その結果、基板等を含む本体部の要部に液体がかかり故障等の不具合が発生することを低減でき、信頼性の高い印刷装置を提供できる。
(適用例2)前記液体受け部は、第1液体受け部を有し、前記第1液体受け部は、略箱形状に形成され、前記天面より見て少なくとも前記用紙排出口にかかる平面領域を有するとともに前記底面方向に前記液体を放出する放出口が形成されていることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、液体受け部を構成する第1液体受け部は、用紙排出口から侵入する液体を受け止め、一旦保留することができる。そして、底面方向に液体を放出することができる。
(適用例3)前記液体受け部は、第2液体受け部を有し、前記第2液体受け部は、前記天面側より見て少なくとも前記用紙排出口にかかる平面領域を有し、前記平面領域が所定の方向に傾斜していることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、液体受け部を構成する第2液体受け部は、用紙排出口から侵入する液体を受け止め、傾斜に沿って所定の方向に流すことができる。
(適用例4)前記第1流路は、前記本体部の外縁部に配置され、前記第1液体受け部および/または前記第2液体受け部で受けた前記液体を捕集し前記第2流路方向に誘導する傾斜を有する誘導部と、前記流路部によって誘導される前記液体を集合させる集合部と、を備えることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、第1液体受け部および第2液体受け部で受け止められた液体は、第1流路の誘導部で捕集され第2流路方向に誘導される。誘導される液体は集合部で集合させられる。
(適用例5)前記第1流路は、前記誘導部の外面の少なくとも一部に前記液体を吸収する吸収材が設置されていることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、誘導部から液体が溢れ出たとしても、誘導部の外面に設置された吸収材に吸収される。また、第1流路は本体部の外縁側に設けられているため、本体部が筐体に覆われたとき、吸収材は筐体の内壁面に密着しパッキンの役割を果たす。
(適用例6)前記第2流路は、前記筐体の内壁面を1面とする筒状に形成され、前記第2流路の一方の端部は、前記第1流路の前記集合部と係合し、前記第2流路の他方の端部は、前記底面に向け開放していることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、第2流路は、第1流路によって誘導され集合部に集合される液体を一方の端部で受けて本体部に流れ込むことを防ぎつつ、筐体の底面まで誘導することができる。
(適用例7)前記底面には、前記第2流路の他方の端部から前記排液口に至る液体の流れを規制する規制部が形成されていることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、筐体の底面に到達した液体は、リブ等の規制部によって流れの方向を規制される。そのため、本体部に液体が侵入することを低減できる。
(適用例8)前記第2液体受け部は、前記第1流路に向かう方向と交差する方向にも傾斜しており、前記第2液体受け部の傾斜方向には、前記底面に向かう第3流路が形成されていることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、第1流路で捕集しきれなかった液体は、第3流路によって筐体の底面方向に誘導される。
(適用例9)前記第3流路は、前記本体部の基板を含む要部の天面側を覆う少なくとも1つ以上の傾斜した板状部品で構成されていることを特徴とする上記の印刷装置。
この構成によれば、第1流路で捕集しきれなかった液体は、傾斜した板状部品にそって流れ底面に至る。板状部品は、本体部の基板等を含む要部を覆っているため、要部に液体がかかり故障等の不具合が発生することを低減できる。
本発明に係る印刷装置の外観斜視図。 印刷装置を天面側より見た上面図。 印刷装置の内部構造を示す概略断面図。 第1排液路の概略構成を示す図。 第2排液路の概略構成を示す図。
(印刷装置の全体構成について)
まず、本発明に係る印刷装置について図面を参照して説明する。なお、以下の説明で参照する図面では、説明および図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
本発明に係る印刷装置は、POSシステムやレストラン等のオーダリングシステム等に用いられ、レシート、注文票等を印刷して発行することに適用される。印刷装置は、長尺の記録用紙をロール状に巻きあげたロール紙を印刷装置内部のロール紙収納部に収容し、当該記録用紙に情報を印刷して天面に設けた用紙排出口から単票として発行する。なお、以降、印刷装置としてサーマルプリンターを適用した場合を例にとり説明する。サーマルプリンターは微小発熱素子が直線的に配置されたサーマルヘッドを有し、微小発熱素子は通電により選択的に発熱する。そして、この熱エネルギーが記録用紙の記録面に塗布された発色剤と選択的に反応することにより、記録用紙上に種々の情報を印刷する。
(印刷装置の筐体について)
まず、印刷装置の筐体について、図1および2を参照して説明する。図1は、本発明に係る印刷装置の外観斜視図である。図2は、印刷装置を天面側より見た平面図である。なお、図1および2に示すX方向は、印刷装置の長手方向を示し、Y方向は、記録用紙の幅方向を示し、Z方向は、X方向およびY方向と直交する方向を示す。
図1に示すように、印刷装置500は、直方体形状の筐体10に覆われている。筐体10は、少なくとも概略箱形状を呈する主ケース11と、天面カバー30と、カッターカバー36と、ケーブルカバー24と、を備える。主ケース11は、四方を右側面12、左側面13、前面14、後面15に囲まれ、底は前面14側の一部のみ底面16で囲まれており、上面側は開口部を有している。天面カバー30は、略正方形形状に形成され、主ケース11の開口部の後面15側に配置されている。カッターカバー36は、Y方向に横長の2つの長方形が所定の角度を有し接合された形状に形成され、主ケース11の開口部の前面14側に配置され、主ケース11の前面14の上部と、主ケース11の開口部の一部を覆っている。
天面カバー30およびカッターカバー36の上面は、X方向前下がりに緩やかに傾斜している。また、天面カバー30は、主ケース11の後側上部のY方向両端に設けられた支軸111を回動中心として開閉自在に取り付けられている。一方、カッターカバー36は、主ケース11の前側に図示しない例えばフック構造で取り付けられている。そして、カッターカバー36は、後述のオートカッター機構50を覆っている。
図1および図2に示すように、天面カバー30とカッターカバー36とは、Y方向に延びる辺同士が接しており、双方の辺にかかるようにスリット状の用紙排出口31が形成されている。天面カバー30の上面で、用紙排出口31の右側方向には、天面カバー30の開放を行う開放レバー32が設けられている。開放レバー32を操作者が作動させることによって、天面カバー30が支軸111を中心に開放する。
天面カバー30の上面で、開放レバー32が設けられている傾斜面のX方向後側には、用紙送りスイッチ33および、動作状態を表示するLEDランプ等からなる表示部34が設けられている。また、主ケース11のX方向前面14のY方向右側上部には、電源スイッチ38が設けられている。図1および図2に示すように、用紙排出口31と開放レバー32とは、天面カバー30およびカッターカバー36の上面の緩やかな傾斜面に形成されたZ方向に所定の高さを有するとともに、右側面12側が解放された開口壁35に囲まれている。開口壁35の内壁と用紙排出口31との間は溝もしくは平面部分を有する。上述の筐体10は、後述する本体部100を内蔵する。
ケーブルカバー24は、主ケース11の底面16の図中X方向の後方の開口部を覆い。着脱自在となっている。ケーブルカバー24の詳細については、後述する。
(印刷装置の本体部について)
次いで、印刷装置の本体部について図3を参照して説明する。図3は、印刷装置の内部構造を示す概略断面図である。なお、図3に示すX方向、Y方向およびZ方向は、図1および図2に示すX方向、Y方向およびZ方向と同一な方向を示している。
図3に示すように、印刷装置500の本体部100は、ロール紙収納部3と、用紙搬送部70を兼ねた印刷部60と、オートカッター機構50と、要部としての制御部80と、を備えている。ロール紙収納部3は、本体部100のX方向やや後方に設けられ、長尺の記録用紙5をロール状に巻きあげたロール紙4を収納している。ロール紙収納部3の底側には、記録用紙5の繰り出し時の供給負荷を軽減する供給ローラー3aが備えられており、ロール紙4を回転自在に保持する。そして、ロール紙4から繰り出される記録用紙5は、搬送経路2を通って用紙排出口31から排出される。
印刷部60および用紙搬送部70は、搬送経路2に沿って用紙排出口31側に設けられ、印刷部60は、記録用紙5の幅の範囲に発熱部106を備えるサーマルヘッド6を有する。サーマルヘッド6には、発熱部106が搬送経路2に対向する方向に設けられている。搬送経路2を挟んでサーマルヘッド6の発熱部106と対向位置には、プラテンローラー7が配置されている。サーマルヘッド6は、背面側に発熱部106の熱を放熱するヘッド放熱板157に取り付けられ、ヘッド放熱板157は所定の間隔を隔てて配置されているヘッド押圧板156とその間に設置されるヘッド押圧バネ159によって、プラテンローラー7側に所定の圧力で押し付けられている。
プラテンローラー7は、図示しない紙送りモーターから駆動力を得て回転駆動する。そのため、サーマルヘッド6とプラテンローラー7とに挟持される記録用紙5は、搬送経路2に沿って搬送される。本実施形態では、印刷装置500は、サーマルプリンターであるため、プラテンローラー7は紙送りローラー(用紙搬送部70)を兼ねている。なお、搬送経路2に沿って、紙送りローラー対を別途設け、用紙搬送部70として紙送りをしてもよい。
オートカッター機構50は、固定刃53と、可動刃54と、カッターモーター55と、図示しない可動刃駆動部と、これらが取り付けられるカッターフレーム152とを備え、印刷部60の搬送方向下流側の用紙排出口31の近傍に配置されている。固定刃53は、略長方形に形成され刃部が記録用紙5の幅方向にかかるように搬送経路2の一方の側でプラテンローラー7の上部に配置されている。可動刃54は、搬送経路2を挟んで固定刃53と対向する位置に配置されている。
本実施形態に係るオートカッター機構50は、例えば鋏式のものであり、可動刃54は、カッターモーター55の駆動力によって、印刷装置500の幅方向(Y方向)の一方の端を中心として旋回動作をする。可動刃54は、図示しないバネ等により、略垂直方向下側に付勢されている。可動刃54が旋回動作すると、固定刃53の刃先との交差位置が印刷装置500の幅方向の一方の端から他方の端に移動し、これらの間に位置する記録用紙5が幅方向(Y方向)に切断される。
オートカッター機構50よりも下流側には、エマージングカッター58が印刷装置500の幅方向に配置されている。また、エマージングカッター58の垂直方向の上部には、X方向後方に図示しない切れ刃部を記録用紙5の幅方向に構成し配置されている。操作者が、エマージングカッター58に記録用紙5を押し当て、この状態で記録用紙5を斜め上方に引っ張ることにより、記録用紙5を幅方向(Y方向)に切断することも可能である。
オートカッター機構50の固定刃53および記録用紙5を搬送するプラテンローラー7は、支軸111を中心として後方に開閉可能な天面カバー30に取り付けられている。開放レバー32(図1参照)の操作によって、天面カバー30を後方に開くと、天面カバー30と共に固定刃53とプラテンローラー7がサーマルヘッド6から離れて後方に開かれる。そして、ロール紙収納部3および記録用紙5の搬送経路2が開放状態となり、これによって、ロール紙4の交換および、そこから引き出した記録用紙5のセット作業を容易に行うことができる。
要部としての制御部80は、少なくともメイン回路基板8とサブ回路基板9から構成されており、印刷部60、用紙搬送部70、およびオートカッター機構50のZ方向下方に配置されている。メイン回路基板8およびとサブ回路基板9は、印刷部60、用紙搬送部70およびオートカッター機構50等の動作を制御する。
また、メイン回路基板8とサブ回路基板9からなる制御部80には、開口部19を経由して電源等の接続ケーブル28が接続される。開口部19および接続ケーブル28は、底面16側から筐体10のケーブルカバー24を用い、覆うことができる。なお、主ケース11またはケーブルカバー24の一方に図示しないフック部を設け、他方に図示しない係合部を設けることで取り付けと、取り外しが可能なようになっている。
なお、図1に示す主ケース11のX方向後方下側に形成される逆U状で、一部のみが繋がっている切欠き可能な切欠き部112を用い、任意の方向に接続ケーブル28を引き出すことができる。この切欠き部112は、主ケース11の左側面13やケーブルカバー24の後面にも同様に設けられている。そのため、ケーブルカバー24の内部において接続ケーブル28の経路を3箇所から選択することができる。
(印刷装置の液体排出構造について)
次いで、本実施形態に係る印刷装置の液体排出構造について説明する。なお、本実施形態に係る液体排出構造200は、大別して第1流路68および第2流路73を含む第1排液経路200Aと第3流路76を含む第2排液経路200Bとから構成される。
(第1排液経路の構成について)
まず、第1排液経路の構成について、図4を参照して説明する。図4は、第1排液経路の概略構成を示す図である。図4は、詳しくは、印刷装置500を図1中の矢印A方向より見た図であり、主ケース11の右側面12を省略して内部の第1排液経路の構成を見えるようにしている。図4に示すX方向、Y方向およびZ方向は、図1および図2に示すX方向、Y方向およびZ方向と同一な方向を示している。
図4に示すように、液体排出構造200の第1排液経路200Aは、液体受け部40と、第1流路68と、第2流路73と、第1規制部74と、排液口26とを備える。
液体受け部40は、第1液体受け部43および第2液体受け部41から構成される。第2液体受け部41は、Y方向に長辺を有する長方形の板状を呈し、用紙排出口31の図中Z方向下方の位置に、平面領域の一部が用紙排出口31の開口部分にかかるように配置される。第2液体受け部41は、所定の方向に緩やかな傾斜していることが好ましい。なお、本実施形態では、第2液体受け部41は、図3に示すカッターフレーム152を兼用している。
第1液体受け部43は、図3に示す印刷装置500の本体部100のY方向外縁部に配置され、上面が開口した箱形状の第1貯留部44を有している。第1貯留部44は、開口部(底面平面領域)の一部が用紙排出口31の開口部分にかかっていることが好ましい。第1貯留部44の底面の主ケース11の右側面12に近い位置には、貯留した液体を放出するため放出口45が形成されている。
放出口45のZ方向下部には、放出される液体を所定の方向にガイドする第1ガイド部46が設けられている。本実施形態では、第1ガイド部46は放出口45の1つの面を共有するクランク形状を呈しており、このクランク形状に沿って液体が放出される。なお、第1液体受け部43の第1貯留部44の開口部は、図1に示す開口壁35に囲まれた開放レバー32が配置された領域にかかっている。
第1流路68は、印刷装置500の本体部100の主ケース11の右側面12側、かつ第1液体受け部43および第2液体受け部41のZ方向下方に配置され、液体を誘導する誘導部61と誘導される液体を集合させる集合部63とを有する。誘導部61は、底面が所定の横幅を有する滑り台形状に形成され、液体が流れる下流側を除き三方を壁に囲まれ、Z方向上方が開放されている。誘導部61の開放領域には、前述の第1液体受け部43の第1ガイド部46および第2液体受け部41の平面領域の一部がかかっている。
集合部63は、誘導部61の滑り台形状の傾斜面下端に配置され、Z方向上方が開放され側面三方が壁で囲まれた、例えばV形状に形成されている。集合部63のV形状部分において、壁に囲まれていない部分(開口部63a)は、主ケース11の右側面12側に向いている。また、集合部63の開放領域のZ方向上方に第1液体受け部43の第1ガイド部46の下端が配置されていてもよい。
本実施形態では、誘導部61の主ケース11の右側面12側の外壁に、液体の流れに沿った方向で長方形状の吸収材65が貼り付けられている。吸収材65は、例えばフェルト材等の液体を吸収する機能を有するものが好適に適用される。印刷装置500は、本体部100が筐体10に覆われる。そのため、吸収材65は、主ケース11の右側面12の内壁面12aに密着する。また、誘導部61の外壁には、液体受け部40から流れ込む液体が周囲に飛散しないように所謂庇を設けてもよい。
第2流路73は、1面を主ケース11の右側面12の内壁面12aとする中空四角形の筒状に形成される。すなわち、第1流路68は印刷装置500の本体部100側に配置されるが、第2流路73は筐体10側に配置される。筒状の第2流路73は図中Z方向に延び、Z方向上方に位置する第2流路73の一方の端部73aは、第1流路68の集合部63の開口部63aが配置される。このとき、集合部63の開口部63aから流れ落ちる液体が飛び散らないように筒の周囲の壁を一部延長してもよい。Z方向下方に位置する第2流路73の他方の端部73bは、筐体10を構成するケーブルカバー24の底面24a方向に開放している。また、第2流路73のZ方向の長さは任意に設定できる。
第1規制部74と排液口26とは、筐体10を構成するケーブルカバー24に設けられる。第1規制部74は、第2流路73の他方の端部73bの対向する領域を起点に流れ落ちる液体を一定の方向に誘導する所定の高さを有するリブ形状に形成される。図4では、並行する2本のリブとして表しているが、これに限定されない。液体の流れを規制できるものであればよい。排液口26は、第1規制部74によって規制される流れの終点位置に配置され、例えば、長方形の貫通孔として形成されている。なお、排液口26の形状は任意に変更可能である。
(第1排液経路における液体の流れについて)
まず、第1排液経路における液体の流れについて、図1、図2および図4を参照して説明する。
図1および図2に示す印刷装置500に液体がかかった場合は、通常天面側に設けられた開口壁35によって防がれる。開口壁35を乗り越えてしまった液体は、開口壁35の内壁と用紙排出口31との間の溝等に溜まるか、間の平面部分を流れ主ケース11の右側面12側に設けられた開放部分より右側面12側に流れ落ちる。この平面部分は緩やかに傾斜していることが好ましい。しかし、想定より多量の液体が天面にかかることも想定される。この場合は、液体は、用紙排出口31より印刷装置500の内部に侵入してしまう。また、開放レバー32の可動するための隙間(可動隙間)より液体が侵入することも想定される。
用紙排出口31より侵入する液体は、図4に示す第1液体受け部43および第2液体受け部41によって受け止められる。このとき、スリット状の用紙排出口31の長辺部分31aから侵入する液体は第2液体受け部41によって受け止められる。スリット状の用紙排出口31の短辺部分31bから侵入する液体、および平面部分の傾斜面を流れる液体の一部および開放レバー32の可動隙間より侵入する液体は、第1液体受け部43によって受け止められる。
第2液体受け部41によって受け止められた液体は、第1流路68の誘導部61に流れ込む。第1液体受け部43によって受け止められた液体は、放出口45から放出され第1ガイド部46によってガイドされ、第1流路68の誘導部61もしくは集合部63に流れ込む。第1流路68に流れ込んだ液体は、滑り台形状の誘導部61を流れ集合部63に集合する。なお、このとき、第1流路68に流れ込む液体の飛散による弊害を防止するため、前述の吸収材65や庇が機能する。
第1流路68の集合部63に集合した液体は、主ケース11に設けられた第2流路73の一方の端部73aより流れ込み、他方の端部73bよりケーブルカバー24側に放出される。ケーブルカバー24側に放出された液体は、ケーブルカバー24の底面24aの第1規制部74に規制される領域を流れ、同じく底面24aに設けられた排液口26より外部に放出される。
(第2排液経路の構成について)
まず、第2排液経路の構成について、図5を参照して説明する。図5は、第2排液路の概略構成を示す図であり、詳しくは、印刷装置500を図1中の矢印A方向より見た図であり、主ケース11の右側面12を省略して内部の第2排液経路の構成を見えるようにしている。図5に示すX方向、Y方向およびZ方向は、図1および図2に示すX方向、Y方向およびZ方向と同一な方向を示している。
図5に示すように、液体排出構造200の第2排液経路200Bは、上述の液体受け部40のうち第2液体受け部41と、第3流路76と、第2規制部79と、排液口26とを備える。上述のように、第2液体受け部41は、Y方向に長辺を有する長方形の板状を呈し、用紙排出口31の図中Z方向下方の位置に、平面領域の一部が用紙排出口31の開口部分にかかるように配置される。第2液体受け部41は、X(+)方向に緩やかに傾斜している。なお、本実施形態では、第2液体受け部41は、図3に示すカッターフレーム152を兼用している。
本実施形態では、第3流路76は、第2ガイド部47と第3ガイド部48とを有する。第2ガイド部47は、例えば板金で構成され断面略L状に曲げられており、第2液体受け部41のZ方向下方に1つの傾斜面47aが対向するように配置されている。この傾斜面47aは、X(−)方向に緩やかに傾斜している。もう1つの傾斜面47bは、Z方向下方に大きく傾斜している。
第3ガイド部48は、樹脂等の成形品が好適に用いられ、X(−)方向に傾斜する複数の傾斜面を有する。第3ガイド部48の上端部分の傾斜面48aは、第2ガイド部47の傾斜面47bの下辺と対向する位置に配置されている。第3ガイド部48は、下端の傾斜面48cの下辺部分が筐体10を構成するケーブルカバー24の底面24a方向に開放している。その他の三方は、壁によって囲まれている。なお、第3ガイド部48の複数の傾斜面のZ方向下方には制御部80が配置されている。
第2規制部79と排液口26とは、筐体10を構成するケーブルカバー24の底面24a上に設けられる。第2規制部79は、第3ガイド部48の傾斜面48cの下辺部分に対向する領域を起点に流れ落ちる液体を一定の方向に誘導する所定の高さを有するリブ形状に形成される。図5では、第2規制部79を、排液口26の三方を囲む3本のリブとして表しているがこれに限定されない。液体の流れを規制できるものであればよい。排液口26は、第2規制部79によって規制される流れの終点位置に配置され、例えば、長方形の貫通孔として形成されている。
(第2排液経路における液体の流れについて)
まず、第2排液経路における液体の流れについて、図1、図2および図5を参照して説明する。
図1および図2に示す印刷装置500に液体がかかった場合は、通常天面側に設けられた開口壁35によって防がれる。開口壁35を乗り越えてしまった液体は、開口壁35の内壁と用紙排出口31との間の溝等に溜まるか、間の平面部分を流れ主ケース11の右側面12側に設けられた開放部分より右側面12側に流れ落ちる。この平面部分は緩やかに傾斜していることが好ましい。しかし、想定より多量の液体が天面にかかることも想定される。この場合は、液体は、用紙排出口31より印刷装置500の内部に侵入してしまう。
用紙排出口31より侵入する液体は、図5に示す第2液体受け部41によって受け止められる。このとき、スリット状の用紙排出口31の長辺部分31aから侵入する液体は主に第2液体受け部41によって受け止められる。
第2液体受け部41によって受け止められた液体は、第3流路76の第2ガイド部47の傾斜面47aに流れ込む。第2ガイド部47の傾斜面47aに流れ込んだ液体は、もう1つの傾斜面47bまで流れ、第3ガイド部48の上端部分の傾斜面48aに流れ込む。第3ガイド部48の傾斜面48aに流れ込んだ液体は、複数の傾斜面に沿って流れ、下端の傾斜面48cの開放部からケーブルカバー24の底面24aに放出される。ケーブルカバー24側に放出された液体は、ケーブルカバー24の底面24aの第2規制部79に規制される領域を流れ、同じく底面24aに設けられた排液口26より外部に放出される。
以下、本実施形態の効果を記載する。
(1)上述の印刷装置500の液体排出構造200(第1排液経路200A)は、用紙排出口31から侵入する液体をまず液体受け部40で受け止める。第1流路68は、液体受け部40で受け止めた液体を本体部100の外縁方向に誘導および集合させる。第1流路68によって誘導される液体は、筐体10の内壁面12aに設けられた第2流路73によってケーブルカバー24の底面24a方向に誘導される。このケーブルカバー24の領域は本体部100の制御部80と分離されている。底面24a方向に誘導された液体は、第1規制部74によって流れを規制され排液口26から外部に排出される。そのため、用紙排出口31から侵入する液体が本体部100の内側に侵入することを低減できる。その結果、制御部80や液体を嫌う部品等の要部に液体がかかり故障等の不具合が発生することを低減でき、信頼性の高い印刷装置500を提供できる。
(2)液体受け部40は、配置位置が異なる第1液体受け部43および第2液体受け部41で構成される。そのため、複数の方向より侵入する液体を効率よく受け止め、第1流路68に誘導することができる。
(3)印刷装置500の液体排出構造200は、第1液体受け部43のクランク形状の第1ガイド部46、外面に壁や吸収材65を有する滑り台形状の誘導部61、筒状の第2流路73、複数の傾斜面を有する第3流路76、リブ状の第1規制部74および第2規制部79等を有する。そのため、本体部100の外縁部分を誘導される液体が、本体部100の内部方向に流れ込むことや周囲に拡散することを低減することができる。例えば、ユーザーが印刷装置500に誤って多量の液体をかけてしまい、液体を排出する目的で印刷装置500を傾けた場合であっても、被害の拡大を防止することができる。
(4)印刷装置500の液体排出構造200(第2排液経路200B)は、用紙排出口31から侵入する液体をまず液体受け部40の第2液体受け部41で受け止める。第2液体受け部41で受け止められた液体は、第3流路76の第2ガイド部47および第3ガイド部48の傾斜面に沿って流れる。第3流路76の第2ガイド部47および第3ガイド部48に沿って流れる液体は、ケーブルカバー24の底面24a方向に誘導される。底面24a方向に誘導された液体は、第2規制部79によって流れを規制され排液口26から外部に排出される。このとき、制御部80は、第3ガイド部48のZ方向下方に配置されている。すなわち、第3流路76の第2ガイド部47および第3ガイド部48は、制御部80の上面を覆う形になっている。また、このケーブルカバー24の領域は本体部100の制御部80と分離されている。そのため、用紙排出口31から侵入する液体が本体部100の内側に侵入することを低減できる。その結果、制御部80や液体を嫌う部品等の要部に液体がかかり故障等の不具合が発生することを低減でき、信頼性の高い印刷装置500を提供できる。
(5)印刷装置500の液体排出構造200は、印刷装置500の内部に侵入する液体を、本体部100から独立するとともに着脱自在なケーブルカバー24に集め、ケーブルカバー24に設けた排液口26から外部に排出する。そのため、本体部100への液体の侵入を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。上記実施形態以外の変形例は、以下の通りである。
(1)本実施形態に係る印刷装置500は、第1排液経路200Aを本体部100の一方の外縁部に設けている場合について説明したが、これに限定されない。他方の側に設けてもよいし、両側に設けてもよい。また、第2液体受け部41として板状の部品を適用した場合について説明しているが、これに限定されない。樹脂等による成形部品を適用して複雑な傾斜面を設け第1流路68もしくは第3流路76方向に効率よく液体を誘導してもよい。
(2)本実施形態に係る印刷装置500の液体排出構造200(第2排液経路200B)は、第3流路76として、第2ガイド部47と第3ガイド部48との2つのガイド部を有している場合について説明したが、これに限定されない。第3流路76のガイド部は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。印刷装置500の本体部100のレイアウトによって適宜変更することが可能である。
(3)本実施形態に係る印刷装置500は、第1規制部74および第2規制部79がリブ形状である場合について説明したが、これに限定されない。筐体10や主ケース11に壁、溝、管を設けてもよいし、筐体10や主ケース11の仕切り壁等を活用してもよい。
(4)本実施形態に係る印刷装置500の液体排出構造200は、液体を着脱可能なケーブルカバー24の領域に誘導して外部に排出する場合について説明したが、これに限定されない。第2流路73もしくは第3流路76や規制部を工夫することによって、主ケース11の底面16に誘導して外部に排出してもよい。
2…搬送経路、3…ロール紙収納部、5…記録用紙、7…プラテンローラー、8…メイン回路基板、9…サブ回路基板、10…筐体、11…主ケース、24…ケーブルカバー、26…排液口、30…天面カバー、31…用紙排出口、35…開口壁、36…カッターカバー、40…液体受け部、41…第2液体受け部、43…第1液体受け部、44…第1貯留部、45…放出口、46…第1ガイド部、47…第2ガイド部、48…第3ガイド部、50…オートカッター機構、60…印刷部、61…誘導部、63…集合部、65…吸収材、68…第1流路、70…用紙搬送部、73…第2流路、74…第1規制部、76…第3流路、79…第2規制部、80…制御部、100…本体部、152…カッターフレーム、200…液体排出構造、200A…第1排液経路、200B…第2排液経路、500…印刷装置。

Claims (9)

  1. 記録用紙に情報を印刷する本体部および前記本体部を覆う筐体を備え、前記筐体の天面に設けられたスリット状の用紙排出口から前記記録用紙を排出する印刷装置であって、
    前記用紙排出口を含む前記天面から侵入する液体を受ける複数の液体受け部と、
    前記本体部に設けられるとともに、前記液体受け部で受けた前記液体を前記本体部の外縁方向に誘導する第1流路と、
    前記筐体の内壁面に設けられるとともに、前記第1流路で誘導される前記液体を前記筐体の底面に誘導する第2流路と、
    前記第2流路で誘導される前記液体を前記筐体の外部に排出する少なくとも1つ以上の排液口と、を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 前記液体受け部は、第1液体受け部を有し、
    前記第1液体受け部は、略箱形状に形成され、前記天面より見て少なくとも前記用紙排出口にかかる平面領域を有するとともに前記底面方向に前記液体を放出する放出口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記液体受け部は、第2液体受け部を有し、
    前記第2液体受け部は、前記天面側より見て少なくとも前記用紙排出口にかかる平面領域を有し、前記平面領域が所定の方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記第1流路は、前記本体部の外縁部に配置され、
    前記第1液体受け部および/または前記第2液体受け部で受けた前記液体を捕集し前記第2流路方向に誘導する傾斜を有する誘導部と、
    前記流路部によって誘導される前記液体を集合させる集合部と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  5. 前記第1流路は、前記流路部の外面の少なくとも一部に前記液体を吸収する吸収材が設置されていることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
  6. 前記第2流路は、前記筐体の内壁面を1面とする筒状に形成され、
    前記第2流路の一方の端部は、前記第1流路の前記集合部と係合し、
    前記第2流路の他方の端部は、前記底面に向け開放していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 前記底面には、前記第2流路の他方の端部から前記排液口に至る液体の流れを規制する規制部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の印刷装置。
  8. 前記第2液体受け部は、前記第1流路に向かう方向と交差する方向にも傾斜しており、
    前記第2液体受け部の傾斜方向には、前記底面に向かう第3流路が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  9. 前記第3流路は、前記本体部の基板を含む要部の天面側を覆う少なくとも1つ以上の傾斜した板状部品で構成されていることを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
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