JP2015029730A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】検知手段の取付け忘れや取付けミスを防止し得るよう構成された遊技機の提供。【解決手段】第1始動入賞口に連通する第1球排出路111が形成された第1球排出ユニット110が、遊技盤の後側に配設される設置部材100の前側に取付けられる。第1球排出ユニット110の第1球排出路111には、第1始動入賞球検知センサ45が配設されると共に、該第1球排出路111における第1始動入賞球検知センサ45と所要距離離間した位置に、該第1球排出路111を通過する遊技球を検知する第2始動入賞球検知センサ47が配設される。また、第1球排出路111には磁気検知センサ155も配設される。第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47および磁気検知センサ155は、第1球排出ユニット110を設置部材100に取付ける前に、予め該第1球排出ユニット110に取付けられる。【選択図】図4

Description

この発明は、遊技盤の後側に配設された設置部材に、遊技盤の前面に画成された遊技領域内に配設された始動入賞手段に入賞した遊技球を排出する球排出部材が設けられた遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技店に設けられた設置枠台に固定される枠部材である外枠と、該外枠に対して着脱および開閉可能に枢支され、遊技盤が交換可能に配設される枠部材である中枠と、中枠の前面側に該中枠に着脱および開閉可能に枢支され、中枠に配設した遊技盤を透視保護する透明板が配設される枠部材としての前枠とを備えている。前枠には、透明板が配設される窓口の下方に、遊技球を貯留可能な上球貯留部や下球貯留部が配設されると共に、下球貯留部の右方に、上球貯留部から供給される遊技球を遊技盤に向けて発射させる打球発射装置を作動させる操作ハンドルが設けられている。
前記遊技盤は、その前面に遊技領域が画成されていると共に該遊技領域内には前後に貫通する開口が形成されており、枠状に構成された枠状装飾部材が該開口の開口縁に取付けられ、該枠状装飾部材の内側には演出領域が画成されている。遊技領域には、案内釘や、図柄表示装置による図柄変動演出の契機となる始動入賞装置および普通入賞口や、大当りの発生時に入賞口を開口して多数の入賞球を発生させる特別入賞装置や、その他の遊技部品等が配設されている。また、演出領域には、遊技盤の後側に配設された設置部材に取付けられた図柄表示装置の表示部や可動演出装置等が臨んでおり、該図柄表示装置の表示部での図柄変動演出や可動演出装置の可動体による演出が当該演出領域内で視認可能となっている。
前述のように構成されたパチンコ機は、操作ハンドルの操作により遊技盤の遊技領域へ打ち込まれた遊技球が始動入賞装置に入賞して入賞球検知手段により検知されると、演出領域に臨む図柄表示装置の表示部での図柄変動演出が開始され、制御手段における大当り抽選に基づいて該表示部に図柄が所定の組み合わせで停止することにより遊技者に有利な特別遊技状態(例えば「大当り」)が発生すると、特別入賞装置の入賞口が開放されて多数の賞球を獲得し得るよう構成される。また、図柄表示装置の表示部での図柄変動演出に合わせて、可動演出装置が作動制御されて適宜タイミングで可動体を動作させることにより、視覚的な演出効果の向上を図るようになっている。
前記パチンコ機においては、道具や器具を使用した不正行為が行なわれることがあり、不正行為に対する対策が必要である。ここで、前記不正行為は、前記始動入賞装置が対象とされることが多く、前記パチンコ機は、始動入賞装置に配設された入賞球検知手段に対する不正行為を検知する異常検知手段を備えている。このような不正防止対策を実施したパチンコ機は、特許文献1に開示されている。
特開2012−249707号公報
しかし、従来のパチンコ機は、始動入賞装置の入賞球検知手段および不正行為を検知する異常検知手段が別部材に配設されるよう構成されている。このため、入賞球検知手段および異常検知手段の取付け作業が別工程で行なわれるため、これら検知手段の取付け忘れや取付けミスをチェックできない不都合がある。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、不正行為を認識し得ると共に、検知手段の取付け忘れや取付けミスを防止し得るよう構成した遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、
遊技領域(34)が前面に設けられ、該遊技領域(34)内に始動入賞手段(40)が配設された遊技盤(30)と、前記遊技盤(30)の後側に該遊技盤(30)との間に空間を画成した状態で配設され、図柄表示装置(90)が取付けられた設置部材(100)とを備えた遊技機において、
前記設置部材(100)の前側に取付けられ、前記始動入賞手段(40)に連通する球排出路(111)が形成されて、前記遊技領域(34)から前記始動入賞手段(40)に入賞した遊技球を前記球排出路(111)を介して排出する球排出部材(110)と、
前記球排出部材(110)の前記球排出路(111)に設けられた第1取付部(140)に配設され、該球排出路(111)を通過する遊技球を検知する第1入賞球検知手段(45)と、
前記球排出部材(110)の前記球排出路(111)に前記第1入賞球検知手段(45)と所要距離離間して設けられた第2取付部(145)に配設され、該球排出路(111)を通過する前記遊技球を検知する第2入賞球検知手段(47)と、
前記球排出部材(110)に設けられた第3取付部(150)に配設され、磁気を検知可能な磁気検知手段(155)とを備え、
前記第1入賞球検知手段(45)または第2入賞球検知手段(47)の何れか一方が前記遊技球を検知することで、前記図柄表示装置(90)において図柄変動演出が行なわれると共に、
予め設定された判定時間(T)内に、前記第1入賞球検知手段(45)および第2入賞球検知手段(47)の両方が遊技球を検知しない場合や、前記磁気検知手段(155)が磁気を検知した場合に、異常判定手段(222)が異常発生と判断するよう構成したことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、遊技盤の後側に配設した設置部材に、遊技盤の遊技領域内に配設された始動入賞手段に連通する球排出路が形成された球排出部材が取付けられ、該球排出部材の球排出路に第1入賞球検知手段および第2入賞球検知手段を離間させて配設してあると共に、該球排出部材に磁気を検知可能な磁気検知手段を配設してあるので、予め設定された判定時間内に第1入賞球検知手段および第2入賞球検知手段の両方が始動入賞手段に入賞した遊技球を検知しない場合や、磁気検知手段が磁気を検知した場合に、異常判定手段が異常発生を認識することができる。また、第1入賞球検知手段、第2入賞球検知手段および磁気検知手段が、設置部材に取付けられる球排出部材に設けられた第1〜第3取付部に取付けられるので、設置部材に取付け前の球排出部材に、該第1入賞球検知手段、第2入賞球検知手段および磁気検知手段を取付ける作業を纏めて行なうことができ、これら検知手段の取付け忘れや取付けミスを防止することができる。
請求項2に係る発明では、
前記球排出路(111)は、前記第1入賞球検知手段(45)と第2入賞球検知手段(47)との間において屈曲していることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、第1入賞球検知手段で検知された遊技球が、球排出路の屈曲部分で適宜減速された後に第2入賞球検知手段で検知されるようになるから、第1入賞球検知手段での検知から第2入賞球検知手段での検知までに適宜の時間差が生ずるようになり、両入賞球検知手段の配設位置が近くても遊技球の正常検知か異常検知かを適切に判断することができる。また、不正を目的とした針金等の細い棒材を差し込もうとしても、該棒材が屈曲部分で引っ掛かるようになるので、不正行為を防止することができる。
請求項3に係る発明では、
前記第1〜第3取付部(140,145,150)は、対応する前記第1入賞球検知手段(45)、第2入賞球検知手段(47)および磁気検知手段(155)を、球排出部材(110)の後側から取付けおよび取外しが可能に構成され、
前記球排出部材(110)は、前記設置部材(100)に設けられた設置部(105)に対し、該球排出部材(110)の後側を後方に向けた姿勢で取付けられ、
前記設置部材(100)は、前記設置部(105)の後方を囲繞する囲繞部(101,102,90)を備えて、前記球排出部材(110)が該設置部(105)に取付けた状態での前記第1〜第3取付部(140,145,150)からの前記第1入賞球検知手段(45)、第2入賞球検知手段(47)および磁気検知手段(155)の取外しを阻止し得るよう構成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、前記球排出部材が前記設置部材の設置部に取付けられた状態では、該設置部の後方を囲繞する囲繞部により該球排出部材の後側が囲繞されるので、該球排出部材に取付けられた第1入賞球検知手段、第2入賞球検知手段および磁気検知手段を不正に取外す行為を阻止し得る。
本発明に係る遊技機によれば、始動入賞装置に対する不正行為を認識し得ると共に、各検知手段の取付け忘れや取付けミスを防止し得る。
実施例のパチンコ機の正面図である。 実施例のパチンコ機における遊技盤の正面図である。 図2のX1−X1線で破断した遊技盤の左側面図である。 図3のX2−X2線で破断して上部を省略した状態の正面断面図である。 図4のX3−X3線で破断した遊技盤の部分断面図であって、球排出路部材に第1始動入賞球検知センサが取付けられた状態を示している。 図4のX4−X4線で破断した遊技盤の部分断面図であって、球排出路部材に第2始動入賞球検知センサが取付けられた状態を示している。 図4のX5−X5線で破断した遊技盤の部分断面図であって、球排出路部材に磁気検知センサが取付けられた状態を示している。 (a)は、第1球排出ユニットを前方右上から見た斜視図であり、(b)は、第1球排出ユニットを後方左上から見た斜視図である。 第1球排出ユニットを前方右上から見た分解斜視図である。 第1球排出ユニットを後方左上から見た分解斜視図である。 第1球排出ユニットを、第2本体部材を取外した状態で示す正面図である。 (a)は、第1始動入賞球検知スイッチを、前方右上から見た斜視図であり、(b)は、第1始動入賞球検知スイッチを、後方左上から見た斜視図である。 (a)は、第2始動入賞球検知スイッチを、前方右上から見た斜視図であり、(b)は、第2始動入賞球検知スイッチを、後方左上から見た斜視図である。 実施例のパチンコ機のブロック図である。 メイン制御基板で実行される始動入力処理を示すフローチャートである。 メイン制御基板で実行される異常判定実行処理を示すフローチャートである。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、実施例では、遊技球としてパチンコ球を用いて遊技を行なうパチンコ機10を例に挙げて説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、図1に示すようにパチンコ機10を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機の概略構成について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、遊技店に設けられた「島」とも称される設置枠台(図示せず)に固定される固定枠としての外枠11と、該外枠11に対して着脱および開閉可能に枢支された本体枠としての中枠12と、該中枠12に着脱交換可能に取り付けられて所要の遊技領域34が画成された遊技盤30(図2参照)と、中枠12の前面側に着脱および開閉可能に枢支され、該中枠12に配設した遊技盤30を透視保護する透明板14が配設される前枠13とを備えている。前枠13の前側には、透明板14が配設された窓口15の下方に、パチンコ球を貯留可能な上球皿16が配設されると共に、該上球皿16の下方に、パチンコ球を貯留可能な下球皿17や、中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)および前枠13に配設された球送り装置(図示せず)を作動させるハンドルユニット18が、左右に並んで配設されている。また、パチンコ機10の後側には、図14に示すように、当該パチンコ機10を総合的に制御するメイン制御基板(制御手段)210、メイン制御基板210からの制御信号に基づき球払出装置217を作動制御する球払出制御基板212、打球発射装置19を制御する発射制御基板213等が配設されていると共に、遊技盤30の後側には、メイン制御基板210からの制御信号に基づき、後述する可動演出装置95や照明装置等を作動制御する統括制御基板211が配設されている。
このようなパチンコ機10では、上球皿16から球送り装置を介して打球発射装置へ供給され、該打球発射装置19により遊技盤30の遊技領域34へ打ち込まれたパチンコ球が、後述する第1始動入賞部(始動入賞手段)40または第2始動入賞部60に入賞することにより、メイン制御基板210において入賞情報が取得されて大当り抽選が行なわれると共に該大当り抽選結果に基づいた制御信号が統括制御基板211に出力され、該統括制御基板211の制御のもとで、遊技盤30に配設された図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93(図2参照)での図柄変動演出が開始される。そしてパチンコ機10は、図柄変動演出の結果として、第1〜第3表示体91,92,93に図柄が所定の組み合わせで停止することにより遊技者に有利な特別遊技状態(例えば「大当り」)が発生すると、遊技盤30の遊技領域34に設けられた第1特別入賞部50の第1特別入賞口51または第2特別入賞部70の第2特別入賞口71(図2参照)が開放されて多数のパチンコ球の入賞が可能となり、パチンコ球の入賞に基づいて球払出装置217が配設された球払出し部から多数のパチンコ球が賞球として上球皿16へ払出されるよう構成されている。
(中枠)
中枠12は、全体が外枠11の開口に整合する矩形枠状に形成され、遊技盤30を前側から着脱可能に設置し得る遊技盤保持部(図示せず)が設けられている。そして中枠12は、外枠11の左上および左下に設けられたヒンジ機構28,28を介して該外枠11に枢支され、中枠12は外枠11に対して左側端部を中心として開閉し得るようになっている。
(前枠)
前枠13は、図1に示すように、中枠12の外郭形状に略合致する板状に形成されると共に前後方向に開口する窓口15が開設された枠本体の前側に、該窓口15を囲むように複数の装飾部材27が取付けられている。装飾部材27内には、LEDチップを実装した照明基板(図示せず)が配設され、該LEDチップが発光制御されることで装飾部材27の光透過部分が明輝されるようになっている。
(遊技盤)
遊技盤30は、図2および図3に示すように、ベニア等を貼り合わせた木製合板や合成樹脂を材質とし、中枠12に設けられた遊技盤保持部25の内縁形状に整合する外形形状に形成された略矩形の平板状の部材である。遊技盤30の前側には、左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール31と、この外レール31の内側に中央下部から左上部にかけて並べて配置された内レール32と、外レール31の右上部から内レール32の下部までの間に右方へ凹む湾曲形状に構成された盤面飾り部材33等が配設されており、両レール31,32および盤面飾り部材33で囲まれた内側が遊技領域34として構成されている。遊技領域34は、後述する枠状装飾部材80を挟んで左側の第1遊技領域34Aと右側の第2遊技領域34Bとに分かれている。これにより、打球発射装置から発射されたパチンコ球は、外レール31と内レール32との間を通って遊技領域34の左側上部に打ち込まれた後、打球発射装置による打込み力を弱く調整した所謂左打ちの場合は、主に遊技領域34の第1遊技領域34Aを流下し、打球発射装置による打込み力を強く調整した所謂右打ちの場合は、主に遊技領域34の第2遊技領域34Bを流下するようになっている。
遊技盤30における左側の第1遊技領域34Aには、該第1遊技領域34Aの上下略中央に第1始動入賞部(始動入賞手段)40が配設され、該第1遊技領域34Aの下部に第1特別入賞部50が配設されると共に、第1始動入賞部40と第1特別入賞部50との間に、2つの第1普通入賞口58が上下に離間して配設されている。また、右側の第2遊技領域34Bには、該第2遊技領域34Bの上下中央の下方に第2始動入賞部60が配設され、該第2始動入賞部60の左下方に第2特別入賞部70が配設されると共に、第2始動入賞部60の上方(第2遊技領域34Bの上下略中央)に2つの第2普通入賞部78が配設されている(なお、下側の第2普通入賞部78は、第2始動入賞部60の第2取付ベース部材62に設けられている)。また、第2普通入賞部78の上方に、通過するパチンコ球を検知可能なゲート79が配設されている。なお、遊技領域34には、パチンコ球の流下方向を変更する多数の遊技釘36が配設されている。
(枠状装飾部材)
遊技盤30には、前後に開口する貫通口が形成されており、前後に開口する枠状に構成された枠状装飾部材80が、該貫通口の開口端縁を覆った状態で配設されている。この枠状装飾部材80は、複数の部材から構成され、略円形でかつ中央下部が下方へ突出した形状をなしており、遊技盤30の前面に当接してネジ止めされる取付板部81と、該取付板部81から前方へ突出して所要の意匠が施された装飾枠部82とを備えている。枠状装飾部材80は、遊技領域34における左右中央において上下開口幅が最大となっており、装飾枠部82の上縁部と外レール31との上下方向の間隔はパチンコ球2〜3個分であり、該装飾枠部82の下縁部はアウト口35の直上に位置している。また、枠状装飾部材80は、遊技領域34の上下方向の略中央において左右開口幅が最大となっており、装飾枠部82の左側部と内レール32のと左右方向の間隔および該装飾枠部82の右側部と盤面飾り部材33との左右方向の間隔は、夫々パチンコ球4〜5個分となっている。そして、装飾枠部82の内側が演出領域83とされ、該装飾枠部82により、該演出領域83と外側の前記遊技領域34とが区画され、遊技領域34を流下するパチンコ球が演出領域83内へ侵入しないよう構成されている。
前記演出領域83は、略円形に開口した第1演出領域83Aと、該第1演出領域83Aの下側に位置して、該第1演出領域83Aより左右幅が狭い第2演出領域83Bとに分かれている。第1演出領域83Aには、遊技盤30の後側に取付けられた設置部材100(後述)に配設した図柄表示装置90や装飾部材が臨むようになっている。第2演出領域83Bは、後側に装飾板部84を備え、該装飾板部84の前側に可動演出装置95が配設されている。なお、装飾枠部82の下部には、第1始動入賞部40に入賞したパチンコ球(入賞球)に関する第1始動保留情報の記憶数を表示する第1保留表示部86と、第2始動入賞部60に入賞したパチンコ球(入賞球)に関する第2始動保留情報の記憶数を表示する第2保留表示部87とが配設されている。
(図柄表示装置)
実施例の図柄表示装置90は、図2に示すように、左右3列の図柄列から構成され、中図柄列の図柄を表示する第1表示体91と、左図柄列の図柄を表示する第2表示体92と、右図柄列の図柄を表示する第3表示体93とから構成されている。第1〜第3表示体91,92,93は、所謂7セグメントからなる発光部91A,92A,93Aを夫々備え、数字の「0」〜「9」や欧文字等を表示し得るよう構成されている。なお、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93は、後述する設置部材100の設置壁部111に設けられた第1設置部104に取付けられている。
(第1始動入賞部)
第1始動入賞部40は、図2、図3および図5に示すように、遊技領域34の第1遊技領域34Aに配設された第1入賞部材41と、該第1入賞部材41の前側に取付けられた装飾部材42とを備えている。第1入賞部材41は、上方に開口した球入口および該球入口に連通して後方へ開口した球出口を備えた第1始動入賞口43と、該第1始動入賞口43に一体に形成された取付ベース部44とを備え、遊技盤30に前後に貫通するよう形成した第1貫通孔37(図5参照)に第1始動入賞口43の球出口を整合させた状態で、取付ベース部44を遊技盤30にネジ止めして該遊技盤30に取付けられる。すなわち、第1始動入賞部40は、第1始動入賞口43が第1遊技領域34A内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口であり、該第1遊技領域34Aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成されている。
そして、第1始動入賞部40は、第1始動入賞口43へ入ったパチンコ球を入賞球として第1貫通孔37を介して遊技盤30の後側へ通出するよう構成されている。ここで、図5に示すように、第1始動入賞口43の球出口は、設置部材100に配設された後述の第1球排出ユニット(球排出部材)110に設けられた第1球排出路(球排出路)111の第1球通入口125と前後に整合しており、該第1始動入賞口43に入ったパチンコ球は、第1球通入口125を介して第1球排出路111へ案内されるようになっている。第1球排出ユニット110の第1球排出路111には、図3〜図6、図8〜図11に示すように、第1始動入賞球検知センサ(第1入賞球検知手段)45および第2始動入賞球検知センサ(第2入賞球検知手段)47が配設されており、第1始動入賞部40の第1始動入賞口43に入って第1球排出路111へ案内されたパチンコ球は、第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47で入賞球として検知されるようになっている。なお、第1球排出ユニット110の構成、第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47の配設態様については、後で詳細に説明する。
(第1始動入賞球検知センサ)
第1始動入賞球検知センサ45は、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93における図柄変動演出の契機となる検知信号(第1検知信号)を、メイン制御基板(図14参照)210に送信するようになっている。そして、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号を受信したメイン制御基板210は、前述したように、球払出装置217が所定数の賞球を払い出させるように球払出制御基板212(図14参照)に制御信号を送信すると共に、入賞情報(各種乱数情報)を取得して、該入賞情報に基づいて大当り抽選(大当り判定)を行なうよう構成されている。ここで、実施例では、第1始動入賞球検知センサ45として、図12(a)および図12(b)に示すように、導線が巻回された検知コイルを備え、パチンコ球の通過によって生じる磁場の変化を検知して検知信号をメイン制御基板210へ出力する誘導型の近接スイッチ46を採用している。
第1始動入賞球検知センサ45は、図12(a)および図12(b)に示すように、第1センサ取付部(第1取付部)140に配設された状態を基準として、左右方向より前後方向に長くかつ左右方向より上下方向が短く、内部に空間が画成された略直方体のケース体190を備え、該ケース体190の上板および下板における前方に偏った位置に、パチンコ球の通過が可能な円形の球通過孔191が形成されている。そして、ケース体190の内部前側に、近接スイッチ46が球通過孔191に整合した状態で配設され、球通過孔191を介してパチンコ球が近接スイッチ46を通過するよう構成されている。また、ケース体191における前端部190Aと左の側端部190Bとの角部には、後方に向かうにつれて左の側端部190B側へ変位する斜状の切欠き部192が形成されている。更に、ケース体190の後端部190Cには、メイン制御基板210側からの配線が接続されるコネクタ端子193が設けられている。
(第2始動入賞球検知センサ)
第2始動入賞球検知センサ47は、第1始動入賞球検知センサ45で検知された後のパチンコ球を検知すると、メイン制御基板210に対して検知信号(第2検知信号)を送信するようになっている。第2検知信号は、第1始動入賞球検知センサ45で検知後のパチンコ球を検知して送信される検知信号であるから、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93における図柄変動演出の契機とならない。従って、メイン制御基板210は、第2検知信号を受信しても、球払出制御基板212に制御信号を送信しないと共に大当り抽選は行なわないよう構成されている。ここで、実施例では、第2始動入賞球検知センサ47として、図13(a)および図13(b)に示すように、通過するパチンコ球に押される毎に検知して検知信号を出力するプッシュスイッチ48を備えた機械式スイッチを採用している。
第2始動入賞球検知センサ47は、図13(a)および図13(b)に示すように、第2センサ取付部(第2取付部)145に配設された状態を基準として、左右方向より前後方向に長くかつ左右方向より上下方向が短く、内部に空間が画成された略直方体のケース体195を備え、上板および下板における前方に偏った位置に、パチンコ球の通過が可能な矩形の球通過孔196が形成されている。ケース体195の内部には、球通過孔196の後壁部から該球通過孔196へ突出するプッシュスイッチ48が、進退変位可能に配設されている。また、ケース体195の前端部195Aには、後方へ凹んだ凹部197が形成されている。更に、ケース体195の後端部195Bには、メイン制御基板210側からの配線が接続されるコネクタ端子198が設けられている。
すなわち、第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47は、単に近接スイッチおよび機械式スイッチという差異だけでなく、各々のケース体190,195の外形形状も異なっている。これにより、後述するように、第1球排出ユニット110において、第1始動入賞球検知センサ45が配設される第1センサ取付部140に対する第2始動入賞球検知センサ47の取付けが不可能となっていると共に、第2始動入賞球検知センサ47が配設される第2センサ取付部145に対する第1始動入賞球検知センサ45の取付けが不可能に構成され、第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47の取付作業ミスが防止されるようになっている。
そして、実施例では、第1始動入賞部40に対して2つの始動入賞球検知センサ45,47を備えたことで、後述するように、当該第1始動入賞部40に対して実行しようとする不正行為や、各始動入賞球検知センサ45,47の故障を判定する異常判定実行処理を実行し得るように構成されている。また、実施例では、機械式スイッチである第2始動入賞球検知センサ47が、第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47の近くで電波発信機器から発信された電波を検知することができないので、所定の設定時間内に第1および第2始動入賞球検知センサ45,47の両方から検知信号がメイン制御基板210に送信されることを正常と判定するよう構成することで、電波発信機器を使用した不正行為による異常の発生をメイン制御基板210が判断することが可能となっている。
(第2始動入賞部)
第2始動入賞部60は、図2および図4に示すように、第2遊技領域34Bを流下するパチンコ球が入賞可能な第2始動入賞口61が設けられた取付ベース部材62と、この取付ベース部材62の後側に設けられ、前記第2始動入賞口61に連通する入賞空間を画成する本体63とを備える。そして、遊技盤30に設けられた第2貫通孔(図示せず)を介して本体63を遊技盤30の後側へ突出させ、取付ベース部材62を遊技盤30にネジ止めすることで該遊技盤30に取付けられる。取付ベース部材62の前面には、第2始動入賞口61を挟んだ両側に、該第2始動入賞口61を開閉する羽根形態の一対の開閉体64,64が配設されると共に、本体63の外部に、前記各開閉体64,64を開閉動作させる作動手段としての始動電磁ソレノイド65(図14参照)が配設されており、該開閉体64,64は、該始動電磁ソレノイド65の作動により第2始動入賞口61を閉鎖する閉鎖位置および開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、実施例の第2始動入賞部60は、開閉機構の作動により開閉体64,64が変位することで、第2始動入賞口61に対するパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。そして、第2始動入賞口61に入ったパチンコ球は、本体63内を通って遊技盤30の後側へ通出された後、設置部材100に配設された後述する第2球排出ユニット180(図4参照)へ案内され、該第2球排出ユニット180に配設された第3始動入賞球検知センサ66で検知された後に排出されるようになっている。なお、取付ベース部材62における第2始動入賞口61の上方に、第2普通入賞部78が設けられている。
(第3始動入賞球検知センサ)
第3始動入賞球検知センサ66は、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93における図柄変動演出の契機となる検知信号(第3検知信号)を、メイン制御基板210に送信するようになっている。実施例では、第3始動入賞球検知センサ66として、第1始動入賞球検知センサ45と同じタイプ、すなわちパチンコ球の通過によって生じる磁場の変化を検知して検知信号をメイン制御基板210へ出力する誘導型の近接スイッチを採用している。第3始動入賞球検知センサ66からの第3検知信号を受信したメイン制御基板210は、前述したように、球払出装置217が所定数の賞球を払い出させるように球払出制御基板212に制御信号を送信すると共に、入賞情報(各種乱数情報)を取得して、該入賞情報に基づいて大当り抽選(大当り判定)を行なうようになる。
(第1特別入賞部について)
第1遊技領域34Aの下部に配設された第1特別入賞部50は、図2および図4に示すように、第1遊技領域34Aに横長に開口する第1特別入賞口51が前側に設けられた本体と、該第1特別入賞口51を開閉自在に閉成する板状の第1開閉部材52を備えており、駆動手段としての第1特別入賞ソレノイド53(図4、図14参照)の駆動に伴って第1開閉部材52が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。第1特別入賞部50には、第1特別入賞口51に入賞したパチンコ球を検知する第1特別入賞球検知センサ54(図14参照)が設けられている。第1特別入賞球検知センサ54は、メイン制御基板210に配線接続されており、該第1特別入賞球検知センサ54からメイン制御基板210への検知信号(第1特別検知信号)の入力に伴い、球払出装置217の駆動により所定数の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1特別入賞部50は、第1始動入賞部40へのパチンコ球の入賞および第2始動入賞部60へのパチンコ球の入賞に基づき、メイン制御基板210が行なう大当り抽選の結果として所定の大当り(例えば、非確変大当り等)が付与された場合に、第1開閉部材52を所定の回数で開放するよう制御される。
(第2特別入賞部について)
第2遊技領域34Bの下部に配設された第2特別入賞部70は、図2および図4に示すように、前記第1特別入賞部50と基本的に同じ構成であり、第2遊技領域34Bに横長に開口する第2特別入賞口71が前側に設けられた本体と、該第2特別入賞口71を開閉自在に閉成する板状の第2開閉部材72を備えており、駆動手段としての第2特別入賞ソレノイド73(図4、図14参照)の駆動に伴って第2開閉部材72が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。第2特別入賞部70には、第2特別入賞口71に入賞したパチンコ球を検知する第2特別入賞球検知センサ74(図14参照)が設けられている。第2特別入賞球検知センサ74は、メイン制御基板210に配線接続されており、該第2特別入賞球検知センサ74からメイン制御基板210への入賞検知信号の入力に伴い、球払出装置217の駆動により所定数の賞球が払い出されるようになっている。なお、第2特別入賞部70は、第1始動入賞部40へのパチンコ球の入賞および第2始動入賞部60へのパチンコ球の入賞に基づき、メイン制御基板210が行なう大当り抽選の結果として所定の大当り(例えば、確変大当り等)が付与された場合に、第2開閉部材72を所定の回数で開放するよう制御される。
(設置部材)
遊技盤30の後側に取付けられる設置部材100は、図3および図4に示すように、前方に開放する略矩形のケース状に形成された部材であって、前側の開放端を遊技盤30の後面に突き合わせた状態で該遊技盤30に取り付けられる。設置部材100は、遊技盤30の後面に対して所要の間隔で略平行に対向する設置壁部101と、この設置壁部101の周縁から前方へ延出形成された外周壁部102と、この外周壁部102の前端から外方に向けて屈曲した形状に形成された取付板部103等を備えている。すなわち設置部材100は、外周壁部102で囲われて遊技盤30側に開放する前部開口が略矩形状に形成されると共に、取付板部81の外周縁が、遊技盤30の外周縁より一回り小さい形状および大きさで形成されている。そして設置部材100は、取付板部81を遊技盤30の後面にネジ止めすることで該遊技盤30に取付けられ、遊技盤30の後面と該後面から離間した設置壁部101の前側との間に空間を画成する。
前記設置部材100の設置壁部101の前面には、図4に示すように、図柄表示装置90を設置するための第1設置部104が略中央に設けられ、第1球排出ユニット110を設置するための第2設置部105が第1設置部104の左側に設けられると共に、第2球排出ユニット180を設置するための第3設置部106が第1設置部104の右側に設けられている。第2設置部105には、第1球排出ユニット110を固定して支持する複数のボス105A(図4〜図7参照)が、設置壁部101の前面から前方へ延出した状態に形成されている。また、第3設置部106には、第2球排出ユニット180を固定して支持する複数のボス(図示せず)が、設置壁部101の前面から前方へ延出した状態に形成されている。
設置壁部101の後面には、図柄表示装置90における第1〜第3表示体91,92,93の各発光部91A,92A,93Aの発光制御を行なう表示制御基板214(図14参照)と、当該パチンコ機10の遊技演出を統括的に制御する統括制御基板211(図14参照)が配設されている。統括制御基板211には、表示制御基板214、前枠13に配設された各ランプ装置218やスピーカ219、設置壁部101の前側に配設された照明装置や可動演出装置等が電気的に接続されており、当該統括制御基板211から出力される制御信号に基づいて各装置が作動制御される。
(第1球排出ユニット)
前記第1球排出ユニット110は、図4に示すように、遊技盤30前面の第1遊技領域34Aに配設された第1始動入賞部40に入ったパチンコ球、第1普通入賞口58,58に入ったパチンコ球、第1特別入賞部50に入ったパチンコ球の夫々を、中枠12の後面における遊技盤保持部25の下方に配設された球処理部(図示せず)へ排出する複数の球排出路が形成されたユニット部材である。すなわち、第1球排出ユニット110は、第1始動入賞部40から通出されたパチンコ球を球処理部へ排出する第1球排出路111と、各第1普通入賞口58,58から通出されたパチンコ球を球処理部へ排出する第2球排出路112と、第1特別入賞部50から通出されたパチンコ球を球処理部へ排出する第3球排出路113とが設けられている。また、第1球排出ユニット110には、前記第1始動入賞球検知センサ45を配設するための第1センサ取付部140および第2始動入賞球検知センサ47を配設するための第2センサ取付部145が設けられると共に、第1普通入賞口58に入賞したパチンコ球を検知する第1普通入賞球検知センサ59を配設するための第4センサ取付部165が設けられている。更に、第1球排出ユニット110には、遊技盤30の前面おいて第1始動入賞部40の近傍や第1普通入賞口58の近傍で生じた磁気を検知可能な磁気検知センサ(磁気検知手段)155を配設するための2つの第3センサ取付部(第3取付部)150,150が設けられている。
前記第1球排出ユニット110は、図8〜図11に示すように、別体に形成された第1本体部材115および第2本体部材116を前後に組付けることで、両本体部材115,116により第1〜第3球排出路111,112,113を形成する。第1本体部材115は、正面視において略L字形をなす合成樹脂製の成形部材であり、平坦状に形成された前板部117と、該前板部117から後方へ膨出して、第1球排出路111の側壁部111Aおよび後壁部111Bを構成する第1半樋部118と、該前板部117から後方へ膨出して、第2球排出路112の側壁部112Aおよび後壁部112Bを構成する第2半樋部119と、該前板部117から後方へ膨出して、第3球排出路113の側壁部113Aおよび後壁部113Bを構成する第3半樋部120とを備えている。前板部117には、複数(実施例では4つ)のネジ締結孔121が形成されており、第2本体部材116を第1本体部材115に組付けるネジ(図示せず)が螺挿されるようになっている。ここで、前板部117の各ネジ締結孔121が形成された部分の後面には、後方へ延出した円筒部121Aが形成されており(図8(b)、図10参照)、該ネジ締結孔121は前板部117から円筒部121Aに亘って形成されている。また、前板部117には、複数(実施例では4つ)のネジ挿通孔122が形成されており(図8(a)、図10、図11参照)、第1本体部材115を前記ボス105Aに組付けるネジ(図示)が挿通可能に構成されている。更に、前板部117には、複数(実施例では3個)の位置決めボス123が前方へ突出した状態に形成されると共に、第2本体部材116には各位置決めボス123に対応して位置決め孔128が形成されており、各位置決めボス123を対応の位置決め孔128に嵌合させることで、第1本体部材115と第2本体部材116との位置決めを図り得るよう構成されている(図8(a)参照)。
第2本体部材116は、図8(a)、図9および図10に示すように、第1本体部材115の前板部117の外縁形状と略同じ外縁形状に形成され、正面視において略L字形をなす合成樹脂製の成形部材である。第2本体部材116には、第1本体部材115に設けられた前記各ネジ締結孔121に整合するネジ挿通孔124が形成されており、該ネジ挿通孔124に挿通したネジを対応するネジ締結孔121へ締結することで、当該第2本体部材116が第1本体部材115の前側に組付けられるよう構成されている。そして、第1本体部材115に組付けられた第2本体部材116は、該第1本体部材115に形成された第1〜第3半樋部118,119,120の前側開口部を閉塞し、該第1本体部材115とで樋状の第1〜第3球排出路113の各前壁部を構成する。また、第2本体部材116には、第1球排出路111の上部に位置して、遊技盤30に配設された第1始動入賞部40における第1始動入賞口43の球出口に整合する第1球通入口125と、第2球排出路112の上部に位置して、上側の第1普通入賞口58の球出口に整合する第2球通入口126と、第2球排出路112の上部に位置して、下側の第1普通入賞口58の球出口に整合する第3球通入口127とが形成されている。なお、第2本体部材116の前面における第1球通入口125の下側には、第1始動入賞部40の装飾部材42を後側から照射するLED130Aが実装された発光基板130およびレンズ部材135が、ネジにより組付けられている。
(第1球排出路)
図8〜図11に示すように、第1本体部材115に形成された第1半樋部118は、前板部117から後方へ略延出した側壁部と、両側壁部の後端に連設されて前板部117と平行な左右方向へ延在する後壁部により、球通過方向と直交する向きでの断面形状が略「コ」字形となっている。そして、第1本体部材115の第1半樋部118と第2本体部材116とにより画成された第1球排出路111は、球通過方向と直交する方向での断面形状が「口」字状をなす角樋状に形成され、第1球排出ユニット110上縁下部から下縁まで全体として右下がりの階段状に延在している。すなわち、第1球排出路111は、垂直下方へ延在する縦通路部131と、水平に対して僅かに右下がりに延在する横通路部132とが、交互に連なる階段状をなしている。ここで、縦通路部131と横通路部132とは、所要角度(実施例では、95〜100°程度)で屈曲している。そして、第1球排出路111の上部は、前記第1球通入口125の後側に整合して前方に向けて開口しており、該第1球排出路111の下部は、下方に向け開口した第1球通出口133が設けられている。
そして、第1球排出路111は、縦通路部131における左右の側壁部111A,111Aの内面に、球通過領域側へ突出した突部134が上下方向へ所要ピッチで突出形成され、該第1球排出路111内を下方へ移動するパチンコ球と該突部134とが接触することで、該パチンコ球の勢いを減少させるようになっている。なお、左の側壁部111Aの内面に形成された各突部134と右の側壁部111Aの内面に形成された各突部134とは、約1/2ピッチ分だけ上下にずれて形成されており、縦通路部131を下方へ移動するパチンコ球が左右の突部134,134に交互に接触するようにすることで、該パチンコ球の落下速度が抑えられるようになっている。
(第1センサ取付部)
図8〜図11に示すように、第1始動入賞球検知センサ45を配設するための前記第1センサ取付部140は、第1球排出路111における最も上方に位置する縦通路部131(131A)の中途部分に設けられている。第1センサ取付部140は、第1本体部材115に設けられた第1後保持部141と、第2本体部材116に設けられた第1前保持部142とから構成されている。第1後保持部141は、第1半樋部118から後方へ突出すると共に、第1始動入賞球検知センサ45のケース体190における左右寸法および高さ寸法に合わせて前後に開口した角筒状に形成されている。これにより第1始動入賞球検知センサ45は、近接スイッチ46の球通過孔を上下方向に開口させた姿勢で、第1本体部材115の後側から第1後保持部141に挿入される。一方、第1前保持部142は、第1球排出路111を挟んだ第1後保持部141の前側に、第1始動入賞球検知センサ45のケース体190における左右寸法および高さ寸法に合わせて第2本体部材116の後面から前方へ凹んだ状態に形成されている。すなわち、第1前保持部142は、第1後保持部141に対して後方から挿入した第1始動入賞球検知センサ45のケース体190の前部を支持する。そして、図10に示すように、第1前保持部142の左端部には、後方にいくにつれて左方へ傾斜した斜状部143が設けられており、該斜状部143がケース体190の前部左側に形成された前記切欠き部192と前後方向で整合するようになっている。
更に、図8(b)および図10に示すように、第1後保持部141の後端左側には、後方へ延出した後端部に係止爪部144Aが設けられた第1係止部144が、後端が左右方向へ変位するよう弾性変形が可能に設けられている。第1係止部144は、第1センサ取付部140に対して第1始動入賞球検知センサ45が適切に挿入して取付けられた場合に、該第1始動入賞球検知センサ45のケース体190の後端部190Cに係止爪部144Aが係止するようになり、該第1始動入賞球検知センサ45が後方へ脱抜するのを防止するようになっている。そして、第1センサ取付部140に第1始動入賞球検知センサ45が適切に取付けられた状態では、近接スイッチ46が第1球排出路111の球通過方向と同じ方向に開口し、該第1球排出路111を通過するパチンコ球のスムーズな通過を許容する。なお、第1始動入賞球検知センサ45は、第1係止部144を弾性変形させて係止爪部144Aとケース体190との係止を解除させることで、第1センサ取付部140から取外すことが可能となっている。
(第2センサ取付部)
図8〜図11に示すように、第2始動入賞球検知センサ47を配設するための前記第2センサ取付部145は、第1球排出路111における上から2番目に位置する縦通路部131(131B)の中途部分に設けられている。第2センサ取付部145は、第1本体部材115に設けられた第2後保持部146と、第2本体部材116に設けられた第2前保持部147とから構成されている。第2後保持部146は、第1半樋部118から後方へ突出すると共に、第2始動入賞球検知センサ47のケース体195における左右寸法および高さ寸法に合わせて前後に開口した角筒状に形成されている。これにより第2始動入賞球検知センサ47は、球通過孔196を上下方向に開口させた姿勢で、第1本体部材115の後側から第2後保持部146に挿入される。一方、第2前保持部147は、第1球排出路111を挟んだ第2後保持部146の前側に、第2始動入賞球検知センサ47のケース体195における左右寸法および高さ寸法に合わせて第2本体部材116の後面から前方へ凹んだ状態に形成されている。すなわち、第2前保持部147は、第2後保持部146に対して後方から挿入した第2始動入賞球検知センサ47のケース体195の前部を支持する。そして、図10に示すように、第2前保持部147の左右中央には、後方へ突出した突状部148が設けられており、該突状部148がケース体195の前端部195Aに形成された前記凹部197と整合するようになっている。
更に、図8(b)および図10に示すように、第2後保持部146の後端右側には、後方へ延出した後端部に係止爪部149Aが設けられた第2係止部149が、後端が左右方向へ変位するよう弾性変形が可能に設けられている。第2係止部149は、第2センサ取付部145に対して第2始動入賞球検知センサ47が適切に挿入して取付けられた場合に、該第2始動入賞球検知センサ47のケース体195の後端部195Bに係止爪部149Aが係止して、該第2始動入賞球検知センサ47が後方へ脱抜するのを防止するようになっている。そして、第2センサ取付部145に適切に第2始動入賞球検知センサ47が配設された状態では、球通過孔196が第1球排出路111の球通過方向と同じ方向に開口し、該第1球排出路111を通過するパチンコ球のスムーズな通過を許容する。なお、第2始動入賞球検知センサ47は、第2係止部149を弾性変形させて係止爪部149Aとケース体195との係止を解除させることで、第2センサ取付部145から取外すことが可能となっている。
従って、第1センサ取付部140には、第1前保持部142に形成された前記斜状部143と整合する切欠き部192がケース体190に設けられた第1始動入賞球検知センサ45を挿入した場合に第1係止部144が該ケース体190に係止され、該斜状部143に整合する切欠き部が設けられていないケース体195を備えた第2始動入賞球検知センサ47を第1センサ取付部140に挿入した場合には、斜状部143とケース体195の前端部の左部分とが干渉することで、第1係止部144が第2始動入賞球検知センサ47の該ケース体195に係止されなくなり、第1センサ取付部140に第2始動入賞球検知センサ47を取付ける作業ミスが回避される。一方、第2センサ取付部145には、第2前保持部147に形成された前記突状部148と整合する凹部197がケース体195に設けられた第2始動入賞球検知センサ47を挿入した場合に第2係止部149が該ケース体195に係止され、該突状部148に整合する凹部が設けられていないケース体190を備えた第1始動入賞球検知センサ45を第2センサ取付部145に挿入した場合には、突状部148とケース体190の前端部190Aとが干渉することで、第2係止部149が第1始動入賞球検知センサ45の該ケース体190に係止されなくなり、第2センサ取付部145に第1始動入賞球検知センサ45を取付ける作業ミスが回避される。
第1球排出路111は、最も上方の縦通路部131(131A)および上から2番目の縦通路部131(131B)の間に横通路部132が位置して屈曲していることで、第1始動入賞球検知センサ45は該第1球排出路111の屈曲部を挟んだ上方に配設されると共に、第2始動入賞球検知センサ47は、該屈曲部を挟んだ下方に配設されている。そして、図11に示すように、第1始動入賞球検知センサ45と第2始動入賞球検知センサ47との配設間隔は、第1球排出路111の球通過経路において、パチンコ球の1個分以上(パチンコ球の直径以上)の間隔に離間しており、第1始動入賞球検知センサ45におけるパチンコ球の検知タイミングから第2始動入賞球検知センサ47による当該パチンコ球の検知タイミングまでに所要の時間がかかるように構成されている。しかも、第1始動入賞球検知センサ45と第2始動入賞球検知センサ47との間に2つの屈曲部があるので、第1始動入賞球検知センサ45を通過したパチンコ球が第2始動入賞球検知センサ47へ移動する際に適宜減速、減勢され、第1始動入賞球検知センサ45の検知タイミングから第2始動入賞球検知センサ47の検知タイミングまでの時間差を適切に確保することが可能となっている。
(磁気検知センサ)
実施例では、図8〜図11に示すように、第1球排出ユニット110に対して、磁気検知手段である磁気検知センサ155が複数(実施例では2つ)配設されている。各磁気検知センサ155は、細長の角棒状に形成された磁気検知部156と、磁気検知部156の後端部に設けられ、該磁気検知部156と上下にずらして設けられた保持部157と、該保持部157の後部に配設され、メイン制御基板210側からの配線が接続されるコネクタ端子158とを備えている。そして、磁気検知部156と保持部157との境界部上部に第1段差部157Aが形成され、該境界部下部に第2段差部157Bが形成されている。このような磁気検知センサ155は、磁気を検知すると、検知信号をメイン制御基板210へ送信するよう構成されている。
(第3センサ取付部)
図8〜図11に示すように、磁気検知センサ155を配設するための前記第3センサ取付部150は、第1球排出路111の上端部右隣り(第1センサ取付部140の右上方)および第2球排出部112の上端近傍において、前板部117に夫々設けられている。各第3センサ取付部150,150は同一に構成されているので、同一部分は同一符号を付して説明する。第3センサ取付部150は、第1本体部材115に設けられた第3後保持部151と、第2本体部材116に設けられた第3前保持部152とから構成されている。第3後保持部151は、前板部117の後面から後方へ突出すると共に、磁気検知センサ155の寸法に合わせて前後に開口した角筒状に形成されている。これにより磁気検知センサ155は、第1本体部材115の後側から第3後保持部151に挿入される。一方、第3前保持部152は、第3後保持部151の前側において、磁気検知センサ155の先端部寸法に合わせて第2本体部材116の前後に開口した角穴に形成されている。すなわち、第3前保持部152は、第3後保持部151に対して後方から挿入した磁気検知センサ155の前部を、第2本体部材116の前側へ露出させた状態で支持するようになっている。なお、第3センサ取付部150に挿入した磁気検知センサ155は、第3後保持部151の後端部に前記第2段差部157Bが当接するよう構成され、該第2段差部157Bが第3後保持部151の後端部に当接することで前方への脱抜が防止されるようになっている。
更に、図8(b)、図9および図10に示すように、第3後保持部151の後端上側には、後方へ延出した後端部に係止爪部153Aが設けられた第3係止部153が、後端が上下方向へ変位するよう弾性変形が可能に設けられている。第3係止部153は、第3センサ取付部150に対して磁気検知センサ155が適切に取付けられた場合に、前記第1段差部157Aに係止爪部153Aが係止して、当該磁気検知センサ155が後方へ脱抜するのを防止するようになっている。なお、磁気検知センサ155は、第3係止部153を弾性変形させて係止爪部153Aと第1段差部157Aとの係止を解除させることで、第3センサ取付部150から取外すことが可能となっている。
(第2球排出路)
図4、図8〜図11に示すように、第1本体部材115に形成された第2半樋部119は、前板部117から後方へ延出した側壁部と、両側壁部の後端に連設されて前板部117と平行な左右方向へ延在する後壁部とにより、球通過方向と直交する向きでの断面形状が略「コ」字形となっている。そして、第1本体部材115の第1半樋部118と第2本体部材116とにより画成された第2球排出路112は、球通過方向と直交する方向での断面形状が「口」字状をなす角樋状に形成され、前記第1球排出路111の左側において、第1球排出ユニット110上縁下部から下縁まで全体として右下がりの階段状に延在している。すなわち、第2球排出路112は、下方へ延出する縦通路部161と、水平に対して僅かに右下がりに延在する横通路部162とが、交互に連なる階段状をなしている。ここで、縦通路部161と横通路部162とは、所要角度(実施例では、95〜100°程度)で屈曲している。そして、第2球排出路112の上部は、上方の第1普通入賞口58の後側に整合して前方に向けて開口した縦通路部161(161A)と、下方の第1普通入賞口58の後側に整合して前方に向けて開口した縦通路部161(161B)とが平行に延在して、上方の第1普通入賞口58の後側に整合した縦通路部161Aが、下方の第1普通入賞口58の後側に整合した縦通路部161Bの中途部分で合流している。また第2球排出路112の下部は、下方に向け開口した第2球通出口163が設けられている。
そして、第2球排出路112は、縦通路部161における左右の側壁部112A,112Aの内面に、球通過領域側へ突出した突部164が上下方向へ所要ピッチで突出形成され、該第2球排出路112内を下方へ移動するパチンコ球と該突部164とが接触することで、該パチンコ球の勢いを減少させるようになっている。なお、左の側壁部112Aの内面に形成された各突部164と右の側壁部112Aの内面に形成された各突部164とは、約1/2ピッチ分だけ上下にずれて形成されており、縦通路部161を下方へ移動するパチンコ球が左右の突部164,164に交互に接触するようにすることで、該パチンコ球の落下速度が抑えられるようになっている。
(普通入賞球検知センサおよび第4センサ取付部)
図8〜図11に示すように、第2球排出路112において、左の縦通路部161Aと右の縦通路部161Bの合流部から下方に位置する縦通路部161の中途部分に、各第1普通入賞口58,58に入ったパチンコ球を検知する第1普通入賞球検知センサ59を配設するための前記第4センサ取付部165が設けられている。第1普通入賞球検知センサ59は、図13(a)および図13(b)に示す前記第2始動入賞球検知センサ47と同じ機械式スイッチである。第4センサ取付部165は、前記第2センサ取付部145と基本構成が同じであり、第1本体部材115に設けられた第4後保持部166と、第2本体部材116に設けられた第4前保持部167とから構成されている。第4後保持部166は、第1普通入賞球検知センサ59のケース体200に合わせて前後に開口した角筒状に形成され、第4前保持部167は、第2球排出路112を挟んだ第4後保持部166の前側に、第2本体部材116の後面から前方へ凹んだ状態に形成されている。また、第4前保持部167の左右中央には、後方へ突出した突状部168が設けられており、該突状部168が第1普通入賞球検知センサ59のケース体200の前端部200Aに形成された凹部201と整合するようになっている。従って、第4センサ取付部165に、近接スイッチである第1始動入賞球検知センサ45を取付けることが防止され得るようになっている。
(第3球排出路)
図8〜図11に示すように、第1本体部材115に形成された第3半樋部120は、前板部117から後方へ延出した側壁部と、両側壁部の後端に連設されて前板部117と平行な左右方向へ延在する後壁部とにより、球通過方向と直交する向きでの断面形状が略「コ」字形となっている。そして、第1本体部材115の第3半樋部120と第2本体部材116とにより画成された第3球排出路113は、球通過方向と直交する方向での断面形状が「口」字状をなす角樋状に形成され、前記第1球排出路111の右側において、全体として左下がりの階段状に延在している。すなわち、第3球排出路113は、下方へ延出する縦通路部169,169と、両縦通路部169,169の間に位置して、水平に対して僅かに左下がりに延在する横通路部170とから構成されている。そして、第3球排出路113の上部は、第1特別入賞部50の本体下側において上方に向けて開口した第3球通入口171が設けられると共に、該第3球排出路113の下部は、下方に向け開口した第3球通出口172が設けられている。
そして、図4、図9、図11に示すように、第3球排出路113は、縦通路部131における左右の側壁部131A,131Aの内面に、球通過領域側へ突出した突部173が上下方向へ所要ピッチで突出形成され、該第3球排出路113内を下方へ移動するパチンコ球と該突部173とが接触することで、該パチンコ球の勢いを減少させるようになっている。なお、左の側壁部113Aの内面に形成された各突部173と右の側壁部113Aの内面に形成された各突部173とは、約1/2ピッチ分だけ上下にずれて形成されており、縦通路部131を下方へ移動するパチンコ球は、左右の突部173,173に交互に接して落下速度が抑えられるようになっている。
(各センサの取外し防止構造について)
前記第1球排出ユニット110は、第1本体部材115と第2本体部材116とを組付けて、設置部材100の第2設置部105への取付け前の作業工程において、第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47および磁気検知センサ155を、当該第1球排出ユニット110の後側から、対応の第1センサ取付部140、第2センサ取付部145および第3センサ取付部150に取付けると共に、第1普通入賞球検知センサ59を、第4センサ取付部165に取付ける。そして、第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47、磁気検知センサ155および第1普通入賞球検知センサ59を取付けた第1球排出路ユニット110は、設置部材100の第2設置部105に対し、該第1球排出路ユニット110の後側を設置壁部101に対向させた(後方に向けた)姿勢で取付けられる。そして、図3および図4に示すように、設置部材100の設置壁部101および外周壁部102や、第1設置部104に取付けられた図柄表示装置90の第2表示体92が、第2設置部105に取付けられた第1球排出ユニット110の後側を囲繞する囲繞部となり、該第1球排出ユニット110の後側が覆われた状態となる。従って、実施例では、第2設置部105に取付けられた第1球排出ユニット110の後側に指先や棒状または板状の部材を差し込んで、該指先や部材を、第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47、第1普通入賞球検知センサ59および磁気検知センサ155にアクセスさせることが不可能な構造となっている。すなわち、第2設置部105に第1球排出ユニット110を取付けた状態では、第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47、磁気検知センサ155および第1普通入賞球検知センサ59を、第1センサ取付部140、第2センサ取付部145、第3センサ取付部150および第4センサ取付部165から取外すことを防止し得るように構成されている。
(第2球排出ユニット)
前記第2球排出ユニット180は、図4に示すように、遊技盤30前面の第2遊技領域34Bに配設された第2始動入賞部60に入ったパチンコ球、各第2普通入賞部78,78に入ったパチンコ球、第2特別入賞部70に入ったパチンコ球の夫々を、中枠12の後面における遊技盤保持部25の下方に配設された球処理部(図示せず)へ排出する複数の球排出路が形成されたユニット部材である。すなわち、第2球排出ユニット180は、第2始動入賞部60から通出されたパチンコ球を球処理部へ排出する第4球排出路181と、第2普通入賞部78,78から通出されたパチンコ球を球処理部へ排出する第5球排出路182と、第2特別入賞部70から通出されたパチンコ球を球処理部へ排出する第6球排出路183とが設けられている。また、第2球排出ユニット180の第4球排出路181の上部には、第2始動入賞部60に入賞したパチンコ球(入賞球)を検知する第3始動入賞球検知センサ66を配設するための第5センサ取付部184が設けられると共に、第5球排出路182の中途部分には、各第2普通入賞部78,78に入賞したパチンコ球(入賞球)を検知する第2普通入賞球検知センサ77を配設するための第6センサ取付部185が設けられている。なお、第2球排出ユニット180は、前記第1球排出ユニット110と形状は異なるが基本的な機能は同じであり、第5センサ取付部184および第6センサ取付部185の構成は、前述した第1または第2センサ取付部140,145と基本的に同じであるから、ここでは詳細な説明は省略する。
(メイン制御について)
次に、第1球排出ユニット110の第1球排出路111に配設された第1始動入賞部40および第2始動入賞部60に関して、メイン制御基板210のメイン制御CPU210Aが制御プログラムに基づき実行する処理について説明する。
(始動保留情報について)
実施例のパチンコ機10は、第1始動入賞部40の第1始動入賞口43にパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が、機内部の記憶手段(メイン制御基板210のメイン制御RAM)に第1始動保留情報として記憶されるようになっている。同様に、第2始動入賞部60の第2始動入賞口61にパチンコ球が入賞した際に取得される情報(各種乱数情報)が、メイン制御基板210のメイン制御RAMに第2始動保留情報として記憶されるようになっている。ここで、第1始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口43へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、図柄変動演出が行われる毎に1減算される。同様に、第2始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口61へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、図柄変動演出が行われる毎に1減算される。なお、第1始動保留情報および第2始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では「4」ずつ)が設定されており、該上限数まで第1および第2始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。
(始動入力処理について)
メイン制御CPU210Aが実行する始動入力処理では、図15に示すように、第1始動入賞部40の第1始動入賞口43にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU210Aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU210Aは、第1始動入賞球検知センサ45がパチンコ球を検知した時に出力する第1検知信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA17に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御基板210に備えられた後述のカウント部220が、入賞カウント数を1加算して該入賞カウント数を更新し(ステップA12)、更に、メイン制御基板210に備えられた後述のタイマ部221が入賞検知タイマを設定する(ステップA13)。
次に、メイン制御CPU210Aは、メイン制御RAMに記憶されている第1始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA14)。ステップA14の判定結果が否定(すなわち第1始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU210Aは、ステップA17に移行する。
ステップA14の判定結果が肯定(第1始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAMが記憶する第1始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA15)。続いて、メイン制御RAMから入賞時情報(各種乱数の値)をメイン制御CPU210Aが読み出して、当該入賞時情報を第1始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAMの所定の記憶領域に設定する(ステップA16)。
また、ステップA17では、第2始動入賞部60の第2始動入賞口61にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU210Aが判定する。すなわち、ステップA17においてメイン制御CPU210Aは、第2始動入賞口61の第3始動入賞球検知センサ66がパチンコ球を検知した時に出力する第3検知出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA17の判定結果が否定の場合には、始動入力処理を終了する。ステップA17の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU210Aは、メイン制御RAMに記憶されている第2始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA18)。ステップA18の判定結果が否定(すなわち第2始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU210Aは、始動入力処理を終了する。
ステップA18の判定結果が肯定(第2始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAMが記憶する第2始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA19)。続いて、メイン制御RAMから入賞時情報(各種乱数の値)をメイン制御CPU210Aが読み出して、当該入賞時情報を第2始動保留情報の保留数に対応付けたメイン制御RAMの所定の記憶領域に設定する(ステップA20)。これにより、始動入力処理が終了する。
(図柄変動開始処理について)
メイン制御CPU210Aは、図柄変動開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。図柄変動開始処理において、メイン制御CPU210Aは、図柄変動演出が実行されていない場合に、第2始動保留情報の保留数を読み出し、第2始動保留情報の保留数を1減算して、当該第2始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAMの所定の記憶領域に最も早く記憶された始動時情報を取得する。そして、メイン制御CPU210Aは、始動時情報に基づいて大当り判定(大当り抽選)を行なうと共に、抽選結果に基づいた制御信号を統括制御基板211へ送信し、該統括制御基板211の統括制御CPUは、表示制御基板214に制御信号を送信して、該表示制御基板214が図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93で所定の図柄変動演出を行なわせる。
一方、メイン制御CPU210Aは、第1始動保留情報の保留数>0の場合には、第1始動保留情報の保留数を読み出し、第1始動保留情報の保留数を1減算して、当該第1始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAMの所定の記憶領域に最も早く記憶された始動時情報を取得する。そして、メイン制御CPU210Aは、始動時情報に基づいて大当り判定(大当り抽選)を行なうと共に、抽選結果に基づいた制御信号を統括制御基板211へ送信し、該統括制御基板211の統括制御CPUは、表示制御基板214に制御信号を送信して、該表示制御基板214に図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93で所定の図柄変動演出を行なわせる。
(第1始動入賞口に対する異常判定実行処理について)
実施例のパチンコ機10は、前述したように、第1始動入賞部40に入賞したパチンコ球を検知する始動入賞球検知手段として、第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47の2つの入賞球検知センサを備えた構成として、第1始動入賞球検知センサ45からメイン制御基板210へ送信される第1検知信号と第2始動入賞球検知センサ47からメイン制御基板210へ送信される第2検知信号とを監視することで、該第1始動入賞部40における異常発生を判定し得るようになっている。
メイン制御基板210は、図14に示すように、第1始動入賞球検知センサ45から送信される第1検知信号の受信に伴って1加算されると共に第2始動入賞球検知センサ47から送信される第2検知信号の受信に伴って1減算される入賞カウント数を更新するカウント部220を備えている。すなわち、入賞カウント数は、メイン制御基板210への第1検知信号の受信数と第2検知信号の受信数の差であり、換言すると第1始動入賞球検知センサ45が検知して第2始動入賞球検知センサ47で検知していない数(第2始動入賞球検知センサ47の未検知数)である。また、メイン制御基板210は、第1始動入賞球検知センサ45から送信される第1検知信号の入力に伴い、予め決められている設定時間を計測する入賞検知タイマを設定するタイマ部221を備えている。更に、メイン制御基板210は、カウント部220により更新された入賞カウント数およびタイマ部221が設定した入賞検知タイマをもとに異常判定実行処理を行なう異常判定手段である異常判定部(異常判定手段)222を備えている。
メイン制御基板210の異常判定部222は、カウント部220により更新された入賞カウント数が予め設定された基準カウント数以上か否かを判定する第1の異常判定と、入賞カウント数が初期値「0」の状態で第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号がメイン制御基板210に受信されたか否かを判定する第2の異常判定と、メイン制御基板210に第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号が受信されない状態で入賞検知タイマが設定時間(判定時間)Tをカウントしたか否かを判定する第3の異常判定とを行なうよう構成されている。そして、異常判定部222は、第1〜第3の異常判定の何れかの判定結果が肯定判定となることで、後述する異常判定処理を実行して第1始動入賞部40の異常を検知するよう設定されている。
また、メイン制御基板210の異常判定部222は、第2の異常判定および第3の異常判定の実行前に、第1の異常判定を実行するよう設定されている。すなわち、異常判定部222は、第1の異常判定の判定結果が肯定結果の場合には、第2の異常判定および第3の異常判定を実行することなく、異常判定処理を行なうように設定されている。
ここで、第1の異常判定の基準となる基準カウント数は、実施例では「5」に設定されている。近接スイッチである第1始動入賞球検知センサ45は、パチンコ球が近接スイッチ46を通過する際に、瞬時に数回(実際には2〜3回)の球検知がなされるチャタリングが発生することがあり、このチャタリングによる異常検知の判定とは別に、不正による異常を明確に判定し得るように基準カウント数を「5」に設定してある。
また、入賞球検知タイマの設定時間Tは、第1球排出路111に配設された第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47の球通過方向における間隔に基づき、実施例では「2秒」に設定されている。実施例の配設態様では、第1始動入賞口43に入賞したパチンコ球が第1球排出路111を正常に通過する場合、第1始動入賞球検知センサ45による当該パチンコ球の検知から第2始動入賞球検知センサ47による当該パチンコ球の検知までは2秒以下である。従って、入賞検知タイマの設定時間Tを「2秒」に設定することで、第1始動入賞球検知センサ45によるパチンコ球の検知から2秒経過しても第2始動入賞球検知センサ47において該パチンコ球の検知がなされない場合には、異常が発生したと判定することが可能である。
(異常判定処理について)
実施例では、メイン制御基板210の異常判定部222における第1〜第3の異常判定の何れかの判定結果が肯定判定となった場合に、該異常判定部222が実行する異常判定処理として、報知制御手段である統括制御基板211に異常報知信号を送信して、該統括制御基板211では、所定の報知手段を作動制御して異常を報知するようになっている。ここで、報知手段としては、図14に示すように、ランプ制御基板215により制御される前記ランプ装置218、音制御基板216により制御される前記スピーカ219、表示制御基板214により制御される図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93等である。従って、第1〜第3の異常判定の何れかの判定結果が肯定判定となった場合に、メイン制御基板210の異常判定部222からの異常報知信号を受信した統括制御基板211は、ランプ制御基板215、音制御基板216および表示制御基板214の全てまたは何れかに制御信号を送信して、ランプ装置218、スピーカ219および図柄表示装置90の全てまたは何れかにより異常報知がなされる。
また、実施例のパチンコ機10では、図14に示すように、メイン制御基板210に接続された球払出制御基板212が、外部中継端子225を介してホールコンピュータ226に接続されている。従って実施例では、異常判定部222が実行する異常判定処理として、該異常判定部222は、球払出制御基板212を介してホールコンピュータ226に異常報知信号を送信するように設定されており、該ホールコンピュータ226に対しても異常報知がなされる。なお、メイン制御基板210は、球払出制御基板212を介さずに直接ホールコンピュータ226と接続された構成であってもよい。
メイン制御基板210のメイン制御CPU210Aは、異常判定部222における第1〜第3の異常判定の何れかの判定結果が肯定判定となった場合に、球払出制御基板212に制御信号を送信して、球払出装置177の球払出作動を停止する制御が実行される。
次に、メイン制御基板210の異常判定部222が行なう異常判定実行処理につき、図16を引用して具体的に説明する。実施例では、図16に示す異常判定実行処理が、4ms毎に実行されるように設定されている。なお、実施例では、前述したように、第1の異常判定の基準となる基準カウント数が「5」に設定されていることから、入賞カウント数が「0」の場合、入賞カウント数が「1」の場合、「2〜4」の場合、「5」の場合に各々における異常判定実行処理について説明する。
(入賞カウント数が「0」の場合)
メイン制御基板210の異常判定部222は、先ず、カウント部220により更新された入賞球カウント数が基準カウント数以上か否かを判定する(ステップS20)。この判定が、前述した第1の異常判定である。ここで、入賞カウント数が「0」であるから第1の異常判定の判定結果が否定判定となり、異常判定部222は、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信したか否かを判定する(ステップS21)。異常判定部222は、メイン制御基板210が第2検知信号を受信していないと判定した場合に、入賞検知タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップS25)。入賞カウント数が「0」の場合(第1検知信号をメイン制御基板210が受信していない場合)は、入賞検知タイマが設定されていないから該該入賞検知タイマは「0」となっており、異常判定部222は、第1始動入賞部40に異常が発生していないと判定して当該異常判定実行処理を終了する。
また、異常判定部222は、ステップS21において、メイン制御基板210が第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号を受信したと判定した場合に、入賞カウント数が「0」か否かを判定する(ステップS22)。この判定が、前述した第2の異常判定である。ここで、入賞カウント数は「0」であるから、メイン制御基板210が第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号を受信していない状態で第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号を受信したことになる。従って、第2の異常判定の判定結果が肯定判定となり、異常判定部222は、異常が発生したと判定して前述した異常判定処理を実行する(ステップS28)。そして異常判定部222は、入賞検知タイマをクリアして(ステップS29)、当該異常判定実行処理を終了する。
(入賞カウント数が「1」の場合)
メイン制御基板210の異常判定部222は、先ず、カウント部220により更新された入賞球カウント数が基準カウント数以上か否かを判定する(ステップS20)。この判定が、前述した第1の異常判定である。入賞カウント数が「1」であるから第1の異常判定の判定結果は否定判定となり、異常判定部222は、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信したか否かを判定する(ステップS21)。異常判定部222は、メイン制御基板210が第2検知信号を受信したと判定した場合に、入賞カウント数が「0」であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、入賞カウント数が「1」であるから、異常判定部222は、入賞カウント数を1減算し(ステップS23)、再び入賞カウント数が「0」であるか否かを判定する(ステップS24)。入賞カウント数は「1」から1減算されて「0」になっているから、異常判定部222は、入賞検知タイマをクリアして(ステップS29)、当該異常判定実行処理を終了する。
一方、ステップS21において、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信していないと判定した場合は、異常判定部222は、入賞検知タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップS25)。入賞カウント数が「1」の場合には、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号の受信と共に設定された入賞検知タイマが「0」となっていないから、異常判定部222は、該入賞検知タイマを減算して(ステップS26)、再び入賞検知タイマが「0」になったか否かを判定する(ステップS27)。この判定が、前述した第3の異常判定である。ここで、入賞検知タイマが「0」になっていないと判定した場合(第3の異常判定の判定結果が否定判定の場合)は、異常判定部222は、異常が発生していないと判定して当該異常判定実行処理を終了する。
また、ステップS27において、入賞検知タイマが「0」と判定した場合(第3の異常判定の判定結果が肯定判定の場合)には、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信していない状態で、入賞検知タイマが設定時間Tをカウントしたことになる。すなわち、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号をメイン制御基板210が受信してから設定時間(判定時間)Tを経過しても、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信していない状態である。従って、異常判定部222は、異常が発生したと判定して前述した異常判定処理を実行する(ステップS28)。そして異常判定部222は、入賞検知タイマをクリアして(ステップS29)、当該異常判定実行処理を終了する。
(入賞カウント数が「2」〜「4」の場合)
メイン制御基板210の異常判定部222は、先ず、カウント部220により更新された入賞球カウント数が基準カウント数以上か否かを判定する(ステップS20)。入賞カウント数が「2」〜「4」であるから、異常判定部222は、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信したか否かを判定する(ステップS21)。異常判定部222は、メイン制御基板210が第2検知信号を受信したと判定した場合に、入賞カウント数が「0」であるか否かを判定する(ステップS22)。そして、入賞カウント数が「2」〜「4」であるから、異常判定部222は、入賞カウント数を1減算し(ステップS23)、再び入賞カウント数が「0」であるか否かを判定する(ステップS24)。ここで、入賞カウント数は1減算されるが「0」にはなっていないから、異常判定部222は、入賞検知タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップS25)。
入賞カウント数が「2」〜「4」の場合には、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号の受信と共に設定された入賞検知タイマが「0」となっていないから、異常判定部222は、該入賞検知タイマを減算して(ステップS26)、再び入賞検知タイマが「0」になったか否かを判定する(ステップS27)。この判定が、前述した第3の異常判定である。そして、入賞検知タイマが「0」になっていないと判定した場合(第3の異常判定の判定結果が否定判定の場合)は、異常判定部222は、異常が発生していないと判定して当該異常判定実行処理を終了する。
一方、ステップS21において、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信していないと判定した場合は、異常判定部222は、入賞検知タイマが「0」であるか否かを判定する(ステップS25)。入賞カウント数が「2」〜「4」の場合には、前述したように、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号の受信と共に設定された入賞検知タイマが「0」となっていないから、異常判定部222は、該入賞検知タイマを減算して(ステップS26)、再び入賞検知タイマが「0」になったか否かを判定する(ステップS27)。そして、入賞検知タイマが「0」になっていないと判定した場合(第3の異常判定の判定結果が否定判定の場合)は、異常判定部222は、異常が発生していないと判定して当該異常判定実行処理を終了する。
また、ステップS27において、入賞検知タイマが「0」と判定した場合(第3の異常判定の判定結果が肯定判定の場合)には、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信していない状態で、第2入賞検知タイマが設定時間Tをカウントしたことになる。すなわち、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号をメイン制御基板210が受信してから設定時間Tを経過しても、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号をメイン制御基板210が受信していない状態である。従って、異常判定部222は、異常が発生したと判定して前述した異常判定処理を実行する(ステップS28)。そして異常判定部222は、入賞検知タイマをクリアして(ステップS29)、当該異常判定実行処理を終了する。
(入賞カウント数が「5」の場合)
メイン制御基板210の異常判定部222は、先ず、カウント部220により更新された入賞球カウント数が基準カウント数以上か否かを判定する(ステップS20)。この判定が、前述した第1の異常判定である。ここで、入賞カウント数が「5」であるから第1の異常判定の判定結果が肯定判定となり、異常判定部222は、第1始動入賞部40に異常が発生したと判定して異常判定処理を行なう(ステップS28)。そして、異常判定部222は、入賞検知タイマをクリアした後(ステップS29)、当該異常判定実行処理を終了する。なお、入賞カウント数が「6」以上の場合も、異常判定部222は異常判定処理を行なう。
(実施例の作用)
実施例のパチンコ機10では、当該パチンコ機10の組立て工程において、第1球排出ユニット110においては、設置部材100の第2設置部105に取付ける前工程において、第1本体部材115と第2本体部材116とを取付けると共に、第1本体部材115の後側から、第1センサ取付部140に対して第1始動入賞球検知センサ45を取付け、第2センサ取付部145に対して第2始動入賞球検知センサ47を取付け、第3センサ取付部150に対して磁気検知センサ155を取付ける。また第1本体部材115の後側から、第4センサ取付部165に対して第1普通入賞球検知センサ59を取付ける。そして、第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47、磁気検知センサ155および第1普通入賞球検知センサ59の取付け作業が予め完了した第1球排出ユニット110を、設置部材100の第2設置部105に取付け、当該第1球排出ユニット110や、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93等を取付けた後、後工程において当該設置部材100を遊技盤30の後側に取付ける。また、第2球排出ユニット180についても、設置部材100の第3設置部106に取付ける前工程において、第3始動入賞球検知センサ66および第2普通入賞球検知センサ77等の取付け作業を行ない、これらセンサ66,77が取付けられた当該第2球排出ユニット180を、設置部材100の第3設置部106に取付ける。
従って、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞部40に関連する第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47および磁気検知センサ155を、第1球排出ユニット110に取付けると共に、同一工程において纏めて取付けることができるから、これら各検知センサ45,47,155の取付け忘れを防止し得る。また、第1センサ取付部140に設けた斜状部143と第1始動入賞球検知センサ45のケース体190に設けた切欠き部192とが整合することで、該第1センサ取付部140に対する第1始動入賞球検知センサ45の取付けが可能となっているから、ケース体195に切欠き部が設けられていない第2始動入賞球検知センサ47を第1センサ取付部140に取付けることが不可能であり、第1センサ取付部140に第2始動入賞球検知センサ47を取付ける作業ミスを防止し得る。更に、第2センサ取付部145に設けた突状部148と第2始動入賞球検知センサ47のケース体195に設けた凹部197とが整合することで、該第2センサ取付部145に対する第2始動入賞球検知センサ47の取付けが可能となっているから、ケース体190に凹部が設けられていない第1始動入賞球検知センサ45を第2センサ取付部145に取付けることが不可能であり、第2センサ取付部145に第1始動入賞球検知センサ45を取付ける作業ミスを防止し得る。
そして、設置部材100の第2設置部105に対して当該第1球排出ユニット110を取付けた状態では、該第1球排出ユニット110の後側が、設置部材100の設置壁部101および外周壁部102や、該設置部材100に取付けた図柄表示装置90の第2表示体92等で囲繞されるから、第1球排出ユニット110の裏側へ指先や不正行為を行なうための棒材や工具をアクセスすることが不可能である。従って、第1始動入賞球検知センサ45、第2始動入賞球検知センサ47および磁気検知センサ155が、第1球排出ユニット110に設けられた第1センサ取付部140、第2センサ取付部145および第3センサ取付部150に対し、何れも第1球排出ユニット110の後側から取付けるよう構成されており、また当該第1球排出ユニット110の前側へ取外すことも不可能となっているから、これら各検知センサ45,47,155を、不正行為を目的として取外すことを阻止し得る。
そして、実施例のパチンコ機10は、前述したように、パチンコ遊技において、ハンドルユニット18により発射操作を行なうことで球送り装置および打球発射装置が作動し、上球皿16内に貯留されたパチンコ球が、遊技盤30の遊技領域34内へ所定間隔毎に打ち出される。そして、遊技者に有利な特定条件である大当りが発生する前では、打球発射装置の打出し強さを調節して、遊技領域34へ打出された各パチンコ球が主に第1遊技領域34Aを流下するようにする。これにより、第1遊技領域34Aに打出されたパチンコ球は、遊技釘36に接触しながら流下し、該パチンコ球の一部は、第1始動入賞部40の第1始動入賞口43や、第1普通入賞口58,58に入賞する。ここで、第1始動入賞口43に入賞したパチンコ球は、第1球排出ユニット110の第1球排出路111を移動する途中で先ず第1始動入賞球検知センサ45で検知され、該第1始動入賞球検知センサ45は、メイン制御基板210へ第1検知信号を送信する。第1検知信号を受信したメイン制御基板210のメイン制御CPU210Aは、大当り抽選を行なう一方、統括制御基板211に所要の制御信号を出力して、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93で図柄変動演出を行なわせると共に、中枠12の後側に配設された球払出制御基板212に制御信号を出力して、球払出装置217に所定数の賞球を払い出させる。
第1始動入賞球検知センサ45で検知されたパチンコ球は、適宜時間後(設定時間Tより短い時間内)に第2始動入賞球検知センサ47で検知され、該第2始動入賞球検知センサ47は、メイン制御基板210へ第2検知信号を送信する。そして、第2始動入賞球検知センサ47で検知されたパチンコ球は、第1球排出路111の第1球通出口133から球処理部へ通出案内される。
メイン制御基板210のメイン制御CPU210Aにおける大当り抽選の結果として、第1の大当りが成立した場合には、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93での図柄変動演出の後に、該第1〜第3表示体91,92,93の各表示部91A,92A,93Aに所定の図柄組合わせで図柄が停止表示されると共に、第1特別入賞部50の第1特別入賞口51が開放し、該第1特別入賞口51に対して多数のパチンコ球が入賞可能となる。これにより、第1遊技領域34Aに打出されたパチンコ球は、遊技釘36に接触しながら流下し、その一部が第1特別入賞口51に入賞するようになる。そして、第1特別入賞口51から入賞したパチンコ球を検知した第1特別入賞球検知センサ54からの検知信号を受信したメイン制御基板210のメイン制御CPU210Aは、中枠12の後側に配設された球払出制御基板212に制御信号を出力して、球払出装置217に所定数の賞球を払い出させる。
一方、メイン制御基板210のメイン制御CPU210Aにおける大当り抽選の結果として、第2の大当りが成立した場合には、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93での図柄変動演出の後に、該第1〜第3表示体91,92,93の各表示部91A,92B,93Cに所定の図柄組合わせで図柄が停止表示されると共に、第2特別入賞部70の第2特別入賞口71が開放し、該第2特別入賞口71に対して多数のパチンコ球が入賞可能となる。これにより、第2遊技領域34Bへパチンコ球が打ち出されるように操作ハンドルユニット18を調整し、第2遊技領域34Bへ打出されたパチンコ球は、遊技釘36に接触しながら流下し、その一部がゲート79を通過すると共に、第2特別入賞口71に入賞するようになる。第2特別入賞口71に入賞したパチンコ球を検知した第2特別入賞球検知センサ74からの検知信号を受信したメイン制御基板210のメイン制御CPU210Aは、中枠12の後側に配設された球払出制御基板212に制御信号を出力して、球払出装置217に所定数の賞球を払い出させる。
また、パチンコ球がゲート79を通過したことを契機として、第2始動入賞部60の開放のための抽選が行なわれ、該抽選結果が肯定の場合は、第2始動入賞部60の開閉体64,64が開放制御されて第2始動入賞口61が開放され、該第2始動入賞口61に対するパチンコ球の入賞が可能となる。
第2始動入賞口61に入賞したパチンコ球は、第2球排出ユニット180に配設された第3始動入賞球検知センサ66で検知され、該第3始動入賞球検知センサ66は、メイン制御基板210へ第3検知信号を送信する。第3始動入賞球検知センサ66からの第3検知信号を受信したメイン制御基板210は、大当り抽選を行なう一方、統括制御基板211に所要の制御信号を出力して、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93で図柄変動演出を行なわせると共に、中枠12の後側に配設された球払出制御基板212に制御信号を出力して、球払出装置217に所定数の賞球を払い出させる。なお、第3始動入賞球検知センサ66で検知されたパチンコ球は、第4球排出路181を介して球処理部へ通出処理される。
一方、メイン制御基板210に備えられた異常判定部222では、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号および第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号を元に、所定時間(4ms)毎に異常判定実行処理を行なっている。ここで、異常判定部222は、異常判定実行処理において、カウント部220により更新された入賞カウント数が予め設定された基準カウント数以上となったと判定した場合には、異常判定処理を実行して統括制御基板211に異常報知信号を送信し、該統括制御基板211は、ランプ装置218、スピーカ219、図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93の全てまたは何れかを作動させ、異常報知が行なわれる。また、メイン制御基板210は、球払出制御基板212を介してホールコンピュータ226に異常検知信号を送信する。
また、異常判定部222は、異常判定実行処理において、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号の受信から設定時間T(2秒)を通過しても第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号を受信したと判定しない場合には、異常判定処理を実行して統括制御基板211およびホールコンピュータ226に対して異常報知信号を送信して、第1始動入賞部40の異常発生を報知する。更に、異常判定部222は、異常判定実行処理において、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号を受信していないにも拘わらず、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号を受信したと判定した場合には、異常判定処理を実行して統括制御基板211およびホールコンピュータ226に対して異常報知信号を送信して、第1始動入賞部40の異常発生を報知する。
従って、第1の異常判定において、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号の入力に伴う入賞カウント数が基準カウント数以上となった場合に、異常判定部222が第1始動入賞口43の入賞異常を検知するよう設定されているから、不正や検知異常を適切に確認することができる。また、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号がメイン制御基板210に入力されることなく(第1始動入賞球検知センサ45が入賞球を検知することなく)、第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号がメイン制御基板210に入力された(第2始動入賞球検知センサ47が入賞球を検知した)場合は、異常判定部222が第1始動入賞口43の入賞異常を検知するよう設定されているから、不正や検知異常を適切に確認することができる。また、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号がメイン制御基板210に入力されてから(第1始動入賞球検知センサ45が入賞球を検知してから)入賞検知タイマが設定時間Tをカウントしても第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号がメイン制御基板210に入力されない(第2始動入賞球検知センサ47が入賞球を検知しない)場合は、異常判定部222が入賞口の入賞異常を検知するように設定されているから、不正や検知異常を適切に確認することができる。更に、入賞カウント数が基準カウント数以上となった場合(第1の異常判定が肯定判定となった場合)に、第2の異常判定および第3の異常判定を実行することなく第1始動入賞口43の入賞異常を検知するよう設定されているから、入賞異常を効率的に検知し得る。
また、異常判定部222が入賞異常を検知した場合に、ランプ装置218、スピーカ219または図柄表示装置90の第1〜第3表示体91,92,93の全てまたは何れかが作動して、第1始動入賞部40における入賞異常の発生が報知されると共に、ホールコンピュータ226にも入賞異常の発生が報知されるから、不正の発生や、チャタリングによる異常検知の発生を適切に確認することができる。更に、遊技領域34に開口した状態で枠状装飾部材80に設けられた第1始動入賞口43が不正行為の対象となっても、該第1始動入賞口43における入賞異常を適切に検知することができる。
更に、第1球排出路111の屈曲部を挟んだ上流側に第1始動入賞球検知センサ45が配設されると共に、該屈曲部の下流側に第2始動入賞球検知センサ47が配設されているから、第1始動入賞球検知センサ45による検知から第2始動入賞球検知センサ47による検知までの間にパチンコ球の移動方向が変更され、第1始動入賞球検知センサ45で検知されたパチンコ球を、屈曲部で減速、減勢した後に第2始動入賞球検知センサ47で検知させることができる。また、第2始動入賞球検知センサ47を通過する際のパチンコ球が減速されているから、該第2始動入賞球検知センサ47でのパチンコ球の検知を適切に行なうことができる。更に、第1始動入賞球検知センサ45でのパチンコ球の検知と第2始動入賞球検知センサ47でのパチンコ球の検知とが所定の時間差で行なわれるから、パチンコ球による通常の検知と異常による検知とを判別することができる。そして、第1始動入賞球検知センサ45と第2始動入賞球検知センサ47との配設位置が近くても、パチンコ球の正常検知か異常検知かを適切に判断することができる。
また、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞球検知センサ45として誘導型の近接スイッチを採用すると共に、第2始動入賞球検知センサ47としてプッシュタイプの機械式スイッチを採用しているので、第1始動入賞部40の近傍で電波発信機器により電波が発信された場合に、第1始動入賞球検知センサ45が該電波により第1検知信号をメイン制御基板210へ送信しても、第2始動入賞球検知センサ47は該電波を検知しないから、第2検知信号をメイン制御基板210へ送信しない。すなわち、第1始動入賞球検知センサ45からの第1検知信号がメイン制御基板210に入力されてから入賞検知タイマが設定時間Tをカウントしても第2始動入賞球検知センサ47からの第2検知信号がメイン制御基板210に入力されないので、異常判定部222が入賞口の入賞異常を検知するようになり、電波による不正や検知異常を適切に確認することができる。
更に、実施例では、誘導型の近接スイッチおよび機械式スイッチの組合わせとしたことで、糸や紐等を使った不正行為の検知だけでなく、電波を使用した不正行為を検知する電波センサが不要となり、コストを削減し得ると共に、不正検知制御の簡略化を図り得る。更に、2個の誘導型の近接スイッチを使用する場合には、パチンコ球の通過方向が夫々異なるように(配設向きが異なるように)両スイッチを球排出路に配設する必要があるため、該球排出路の形状によっては配設が不可能な場合もあり得るが、実施例のように誘導型の近接スイッチおよび機械式スイッチの組合わせとしたことで、パチンコ球の通過方向が同じ方向となる向きで両スイッチを球排出路に配設することが可能となり、直線状に延在する球排出路にも配設し得るので配設位置の自由度が高くなる。
実施例では、屈曲部が設けられた第1球排出路111において、該屈曲部を挟んで第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47を配設したので、第1始動入賞部40の第1始動入賞口43から、針金や棒材等の異物を差し込もうとした場合、該異物の先端が第1球排出路111の前記屈曲部で引っ掛かって該異物の差し込みを阻止し得るので、不正行為を防止することができる。
(変更例)
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)実施例では、第1球排出路111において、図柄表示装置90での図柄変動演出の始動契機となる第1検知信号を送出する第1始動入賞球検知センサ45を該第1球排出路111の上流側に配設すると共に、図柄変動演出の始動契機とならない第2検知信号を送出する第2始動入賞球検知センサ47を該第1始動入賞球検知センサ45の下流側に配設する形態を例示したが、第2始動入賞球検知センサ47を上流側に配設すると共に、第1始動入賞球検知センサ45を該第2始動入賞球検知センサ47の下流側に配設するようにしてもよい。
(2)実施例では、第1始動入賞球検知センサ45として近接スイッチを採用すると共に第2始動入賞球検知センサ47として機械式スイッチを採用したが、第1始動入賞球検知センサ45を機械式スイッチとすると共に第2始動入賞球検知センサ47を近接スイッチとしてもよい。
(3)第1始動入賞球検知センサ45および第2始動入賞球検知センサ47の配設位置は、実施例で例示した間隔に限定されず、更に離間して配設するようにしてもよい。なお、第1始動入賞球検知センサ45と第2始動入賞球検知センサ47の配設間隔に応じて、判定時間としてタイマ部221で設定される入賞検知タイマの設定時間Tが変更される。
(4)第1球排出路111における横通路部132の中途部分に第1センサ取付部140を設けて、第1始動入賞球検知センサ45を、近接スイッチ46の球通過方向を横向きとした姿勢で横通路部132に配設するようにしてもよい。この場合には、第1球排出路111における横通路部132に第1始動入賞球検知センサ45が配設されると共に、屈曲部を挟んだ縦通路部131に第2始動入賞球検知センサ47が配設されることになる。また、第1球排出路111における横通路部132の中途部分に第2センサ取付部145を設けて、第2始動入賞球検知センサ47を、球通過孔191の球通過方向を横向きとした姿勢で横通路部132に配設するようにしてもよい。この場合には、第1球排出路111における縦通路部131に第1始動入賞球検知センサ45が配設されると共に、屈曲部を挟んだ横通路部132に第2始動入賞球検知センサ47が配設されることになる。
(5)第1球排出路111における縦通路部131と横通路部132との屈曲部における内側角部に、糸や紐等の線状体を切断可能な切断刃を配設するようにしてもよい。このような屈曲部の内側角部に切断刃を配設することで、パチンコ球に連結した線状体を使用して該パチンコ球を操作する不正行為を阻止することが可能である。
(6)異常判定実行処理における第1の異常判定に関する基準カウント数は、実施例で例示した「5」に限定されるものではなく、入賞球検知センサの検知異常や不正行為を適切に判定し得れば「4」以下または「6」以上に設定してもよい。
(7)入賞口に対する異常判定実行処理は、実施例で例示した始動入賞口に限定されず、普通入賞口や特別入賞装置に2つの入賞検知センサを配設することで実施可能である。
(8)実施例では、図15に示す始動入力処理として、第1始動入賞部40の第1始動入賞口43におけるパチンコ球の入賞有無を判定(ステップA11〜ステップA16)した後、第2始動入賞部60の第2始動入賞口61におけるパチンコ球の入賞有無を判定(ステップA17〜ステップA20)する処理を例示したが、第1始動入賞口43より第2始動入賞部60の第2始動入賞口61の方が遊技者に有利な特別遊技状態(確変、時短、ラウンド数、出玉数等の特典量)の割り振りが高く設定されている場合には、第2始動入賞部60の第2始動入賞口61におけるパチンコ球の入賞有無を判定(ステップA17〜ステップA20)した後、第1始動入賞部40の第1始動入賞口43におけるパチンコ球の入賞有無を判定(ステップA11〜ステップA16)するようにしてもよい。
(9)メイン制御基板210の異常判定部222における第1〜第3の異常判定の何れかの判定結果が肯定判定となった場合に該異常判定部222が実行する異常判定処理は、第1〜第3の各異常判定毎に異なるようにしてもよい。すなわち、第1の異常判定の判定結果が肯定判定となった場合には第1異常判定処理を実行させ、第2の異常判定の判定結果が肯定判定となった場合には第2異常判定処理を実行させると共に、第3の異常判定の判定結果が肯定判定となった場合には第3異常判定処理を実行させるようにしてもよい。そして、第1〜第3異常判定処理毎に報知手段における作動態様を異ならせたり、第1〜第3異常判定処理毎に異なる報知手段が作動するよう構成すれば、第1〜第3異常判定におけるどの異常判定の判定結果が肯定判定となったかを確認することが可能となる。
(10)メイン制御基板210の異常判定部222による第1〜第3の異常判定の何れかの判定結果が肯定判定となった際に、メイン制御RAMに記憶されている第1始動保留情報の保留数が1以上であったり、第2始動保留情報の保留数が1以上である場合には、各始動保留情報の保留数をクリアする処理を行なうようにしてもよい。
(11)実施例では、統括制御基板211と、表示制御基板214、ランプ制御基板215、音制御基板216とが、各々個別に構成されているが、表示制御基板214、ランプ制御基板215、音制御基板216が統括制御基板211と一体に構成されて、第1〜第3表示体91,92,93の表示制御を行なう表示制御部、ランプ装置218の点灯制御を行なうランプ制御部、スピーカ219の制御を行なう音制御部が該統括制御基板211に設けられたものであってもよい。また、表示制御基板214が統括制御基板211としての役割をなすようにして、該表示制御基板214が、ランプ制御基板215や音制御基板216に制御信号を出力するよう構成してもよい。
(12)実施例では、遊技機としてのパチンコ機を示したが、遊技機はパチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やスロットマシン等であってもよい。
遊技機については、実施例から以下の技術的思想を把握することができる。
(付記1)
請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機において、
前記第1入賞球検知手段(45)および第2入賞球球検知手段(47)の何れか一方は電波を検知可能なセンサであり、該第1入賞球検知手段(45)および第2入賞球球検知手段(47)の何れか他方は該電波を検知不能なセンサである。
付記1の発明によれば、第1入賞球検知手段および第2入賞球検知手段の近くで電波が発信された場合に、第1入賞球検知手段および第2入賞球検知手段において電波を検知可能な検知手段だけが反応し、判定時間が経過しても電波を検知不能な検知手段は反応しないので、異常判定手段が異常の発生を判断することが可能となり、電波発信手段の使用による不正行為を防止することができる。
(付記2)
請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機において、
前記第1入賞球検知手段(45)および第2入賞球検知手段(47)は、外形形状の一部が異なるように形成され、
前記第1取付部(140)は、前記第1入賞球検知手段(45)の外形形状に合わせた形状に形成されて、前記第2入賞球検知手段(47)の取付けが不能に構成され、
前記第2取付部(145)は、前記第2入賞球検知手段(47)の外形形状に合わせた形状に形成されて、前記第1入賞球検知手段(51)の取付けが不能に構成される。
付記2の発明によれば、第1取付部に第2入賞球検知手段を取付ける作業ミスを防止し得ると共に、第2取付部に第1入賞球検知手段を取付ける作業ミスを防止し得る。
30 遊技盤
34 遊技領域
40 第1始動入賞部(始動入賞手段)
45 第1始動入賞球検知センサ(第1入賞球検知手段)
47 第2始動入賞球検知センサ(第2入賞球検知手段)
90 図柄表示装置(囲繞部)
100 設置部材
101 設置壁部(囲繞部)
102 外周壁部(囲繞部)
105 第2設置部(設置部)
110 第1球排出ユニット(球排出部材)
111 第1球排出路(球排出路)
140 第1センサ取付部(第1取付部)
145 第2センサ取付部(第2取付部)
150 第3センサ取付部(第3取付部)
155 磁気検知センサ(磁気検知手段)
222 異常判定部(異常判定手段)
T 設定時間(判定時間)

Claims (3)

  1. 遊技領域が前面に設けられ、該遊技領域内に始動入賞手段が配設された遊技盤と、前記遊技盤の後側に該遊技盤との間に空間を画成した状態で配設され、図柄表示装置が取付けられた設置部材とを備えた遊技機において、
    前記設置部材の前側に取付けられ、前記始動入賞手段に連通する球排出路が形成されて、前記遊技領域から前記始動入賞手段に入賞した遊技球を前記球排出路を介して排出する球排出部材と、
    前記球排出部材の前記球排出路に設けられた第1取付部に配設され、該球排出路を通過する遊技球を検知する第1入賞球検知手段と、
    前記球排出部材の前記球排出路に前記第1入賞球検知手段と所要距離離間して設けられた第2取付部に配設され、該球排出路を通過する前記遊技球を検知する第2入賞球検知手段と、
    前記球排出部材に設けられた第3取付部に配設され、磁気を検知可能な磁気検知手段とを備え、
    前記第1入賞球検知手段または第2入賞球検知手段の何れか一方が前記遊技球を検知することで、前記図柄表示装置において図柄変動演出が行なわれると共に、
    予め設定された判定時間内に、前記第1入賞球検知手段および第2入賞球検知手段の両方が遊技球を検知しない場合や、前記磁気検知手段が磁気を検知した場合に、異常判定手段が異常発生と判断するよう構成した
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記球排出路は、前記第1入賞球検知手段と第2入賞球検知手段との間において屈曲している請求項1記載の遊技機。
  3. 前記第1〜第3取付部は、対応する前記第1入賞球検知手段、第2入賞球検知手段および磁気検知手段を、球排出部材の後側から取付けおよび取外しが可能に構成され、
    前記球排出部材は、前記設置部材に設けられた設置部に対し、該球排出部材の後側を後方に向けた姿勢で取付けられ、
    前記設置部材は、前記設置部の後方を囲繞する囲繞部を備えて、前記球排出部材が該設置部に取付けた状態での前記第1〜第3取付部からの前記第1入賞球検知手段、第2入賞球検知手段および磁気検知手段の取外しを阻止し得るよう構成された請求項1または2記載の遊技機。
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