JP2015028456A - 路面評価装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
車両応答を利用した路面診断手法において、センサ設置場所依存性を解消することを目的とする。
【解決手段】
角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度をGPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録するステップと、取得された車両のピッチング角速度から伝達関数を用いてQCの加速度応答を推定するステップと、推定されたQCの加速度応答から相関関数を用いて国際ラフネス指数(IRI)を推定するステップと、からなる路面評価方法。
【選択図】図6
Description
本発明は、車両応答を利用した路面診断手法において、センサ設置場所依存性を解消することを目的とする。
本発明のより具体的な目的の1つは、VIMSをより簡略化し日常点検を容易にするためスマートフォンを用いたIRI推定法を検討するにあたり、操作パネルとセンサが一体化したスマートフォンでは設置場所が限られるため、角速度応答計測を利用した設置場所に依存しないIRI推定法を提供するものである。
車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
データ記録手段と、
データ解析手段と、
を備え、
前記データ記録手段は、前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録し、
前記データ解析手段は、計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数、及び、QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数を備えており、
前記データ解析手段は、取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いてQCの加速度応答を推定し、推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて国際ラフネス指数(IRI)を推定する、
路面評価装置、である。
1つの態様では、前記伝達関数及び相関関数は予め取得され、データ解析手段を構成するソフトウェアの一部として格納されている。
1つの態様では、前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である。
後述する実施形態では、車両間応答振幅比としてパワースペクトル比の平方根が用いられ、ピッチング応答角速度からQCの加速度RMS(Root Mean Square)値を推定し、推定された加速度RMS値から、QCの加速度RMSとIRIとの相関関係を用いて、IRIを算出する。
計測車両の角速度応答は、車両の種類や走行速度によっても影響を受けるため、事前に計測車両の角速度応答が得られていない場合には、路面プロファイルが既知の道路における計測車両の走行試験により計測車両の角速度応答を取得し、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答を用いて、車両間応答振幅比を算出する。
また、既存のキャリブレーション手法、例えば、非特許文献3〜7に記載された手法を本発明に適用し得ることが当業者に理解される。例えば、加速度の応答振幅比と同様に角速度においても線形補間により任意速度の応答振幅比が作成でき、従来のVIMSと同様、速度の変動が一定以下であれば定速走行でない場合もIRIが精度よく推定できる。また、路面プロファイルを計測することが困難な場合には、高橋が提案したハイブリットキャリブレーションと組み合わせることで汎用性はさらに高まると考えられる。
また、計測された角速度応答にローパスフィルタを適用して周波数帯域を限定することでIRI推定を行ってもよい。
1つの態様では、前記角速度センサは、ジャイロスコープから構成されるが、角速度センサの種類は限定されない。
1つの態様では、前記路面評価装置は、前記角速度センサ、前記GPS、前記データ記録手段、前記データ解析手段を備えたスマートフォンから構成されている。実際、スマートフォンを利用して計測した角速度、GPS情報に対して、提案した手法を適用し、IRI推定が可能なこと、設置場所に依存しないこと、スマートフォンを用いたIRI推定法は従来のVIMSとほぼ同精度であること、を確認した。また、スマートフォンのカメラ機能を用いて路面の画像を取得することもできる。
車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数と、
QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数と、
を用い、
前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録するステップと、
取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いて、QCの加速度応答を推定するステップと、
推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて、国際ラフネス指数(IRI)を推定するステップと、
からなる路面評価方法、である。
1つの態様では、前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である。
1つの態様では、前記コンピュータプログラムはコンピュータ可読媒体に記憶されている。
本発明によれば、車両内であればどの場所に計測デバイスを設置しても乗り心地指標、すなわちIRI、を推定することができる。
本発明によれば、スマートフォンなど簡易な計測デバイスを運転手の手元に設置し、走行することで、簡易かつ低コストな路面の乗り心地診断を行うことができる。
本発明の背景となる一般的な概念および手法について説明する。以下に述べる概念および手法は本発明についての従来技術であると同時に、本発明を理解する上で必要な技術である。また、以下に述べる手法の幾つかの技術は、本発明に係る実施形態を実施する上でも用いられ得る技術である。
IRIは1986年に世界銀行によって提案された路面の平坦性を評価する指標である。IRIは2軸4輪の自動車の一輪だけを取り出した仮想車両モデルであるQuarter Car(以下QC)モデルの運動によって求められる(図2)。
QCモデルの運動方程式は式(2.1)で表される。
ここで、
zs:ばね上質量の絶対変位[mm]、
zu:ばね下質量の絶対変位[mm]、
ms:ばね上質量、
mu:ばね下質量、
cs:ショックアブソーバの減衰定数、
ks:サスペンションの弾性係数、
kt:タイヤの弾性係数 である。
また、各パラメータの値は次のように定義されている。
ここでLは評価区間長、Vは走行速度(80km/h)である。
IRIの評価区間長Lは200mや0.1マイル(160m)とするのが一般的である。本実施形態のIRI算出においては原則として評価区間を200mとし、10mずつ区間をずらしながらIRIを算出する。
IRIの算出方法には幾つかの手法が知られており、VIMSはその中の1つである。VIMSは、レスポンス型の道路ラフネス測定装置で任意尺度のラフネス指数を測定し、相関式によりIRIに変換するものである(図1)。従来のVIMSは加速度計、GPS、ノートパソコン及びデータ集計ソフトウェアによって構成されている。
VIMSは鉛直方向の加速度を、伝達関数(車両間応答振幅比)を用いてQCの加速度RMSに変換し、RMSとIRIの間に成り立つ回帰式を用いてIRIを算出する。ここでは、古川・朝川により提案・検証されたランドクルーザーによる60km/h定速走行を基準としたVIMSの最も基本的なプロセスを記述する。
路面プロファイルが既知の路線を計測車にて走行して取得した加速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて取得したQCの加速度応答と、のパワースペクトル比の平方根を計測車両とQCの車両間応答振幅比と定義し、式(2.4)で表す。
ここで、ω:空間角周波数[cycle/m]、|TF(ω)|:計測車両からQCへの車両間応答振幅比、PSDQC(ω):QCの鉛直方向の加速度パワースペクトル、PSDcar(ω):計測車両の鉛直方向の加速度パワースペクトル、である。
計測車両の加速度応答をQCの加速度RMSへ変換する手法としてParsevalの公式を用いる。これは時間関数であるQCのばね上質量の加速度の積分が、QCのばね上質量の加速度のフーリエ変換の積分に等しいことを利用するものである。計測車両の鉛直方向の加速度応答からQCのばね上質量の加速度RMSを推定する式を式(2.5)に示す。
ここで、
RMS:QCのバネ上質量の鉛直加速度RMS、
|TF(ω)|:計測車両からQCへの車両間応答振幅比、である。
図3のようにQCのばね上質量の鉛直加速度RMSとIRIの間には強い相関関係があることが示されている。この関係を利用して実際の路面から作った仮想テストコースにおけるシミュレーションを基に関係式を推定している。IRI評価区間長は一般的に200mとされているが、実際の道路点検においては評価区間長を短くする場合もあるため相関式は評価区間長別に3種類求められており、いずれも非常に高い相関係数を示す。相関式は表1に示してある。本実施形態では評価区間長は200mとしている。
基本的なVIMSの測定条件は60km/hの定速走行が条件であったが、速度キャリブレーションにより様々な速度での計測が可能となる。以下に述べる速度キャリブレーションは、角速度データを用いる本実施形態にも適用され得る技術である。
朝川により提案された応答振幅比計測による速度キャリブレーション法について説明する。同じ路面を様々な速度で定速走行し、その加速度応答のパワースペクトルの比を取ることで速度間応答振幅比を求める。そして60km/hで走行した計測車と80km/hで走行したQCとの加速度応答のパワースペクトルの比である車両間応答振幅比にこの速度間応答振幅比を掛け合わせ、異なる速度用の車両間応答振幅比を求める。
この過程を式で表すと以下のようになる。
ここで、TFdif_speed:異なる速度用の車両間応答振幅比、TF60km/h:60km/h用の車両間応答振幅比、TFbet_speed:速度間応答振幅比、
である。
本手法は矢野により提案されている。ハンプを乗り越える際の車両応答と同等の鉛直加速度応答を示す車両モデルを作成する。この手法で用いる車両モデルは車体の回転運動も考慮した2軸4輪の車両モデル(フルカーモデル)である。このモデルのシミュレーション速度を変化させることで、速度が異なる場合の周波数応答関数を算出し、それを基にして速度が異なる場合の車両間応答振幅比を求め速度キャリブレーションを行う。
この手法は高橋によって提案され、上記2つのキャリブレーション法を組み合わせたものである。ハンプ試験によって得られた実車の加速度応答を基に数値モデルを作成し、そのモデルとQC間の車両間応答振幅比を求める。さらに同一路面で速度を変えて走行することで速度間応答比を求め、速度キャリブレーションを行う。ハイブリッドキャリブレーション法ではフルカーモデルではなくQCモデルにてモデル化を行い、パラメータ同定に要する時間を短縮させた。
VIMSはこれまで述べてきたように様々なキャリブレーション法が研究され、汎用性の高いシステムへと発展してきたが、いずれの研究も定速走行を条件としていた。嶋田は代表的な速度の車両間応答比を求め、それらの線形補間により任意速度の車両間応答比が得られることを示した40〜70km/hの速度域では10km/hきざみ、70〜110km/hの速度域では20km/hきざみで車両間応答比が必要である。この線形補間を式で示すと以下のようになる。
速度vkm/hがv1<v<v2を満たすときTFV1,TFV2を用いて線形補間して求めた車両間応答比をTFin,vと定義する。
ここでTFin,v:速度vkm/hのときの車両間応答比、である。
嶋田は上記任意速度の車両間応答比を用いることで、IRI評価区間の速度変動幅が一定以下ならば、評価区間ごとに速度に応じた車両間応答比を用いて、定速走行でない自由走行でもIRIが推定できることを示した。IRI評価区間の区間平均速度をVmとしたとき、評価区間内の速度vがVm−0.1 Vm<v<Vm+0.1Vmを満たせば自由走行型推定法が使用可能である。IRI評価区間の区間平均速度を求め、その速度の車両間応答比を用いてIRIを推定する。
[B−1]角速度応答と加速度応答
車両の加速度応答は測定位置に依存する一方、車両が剛体であると仮定すると、角速度応答は測定位置とは独立していると考えられる。角速度応答がセンサ位置と独立していることを確認するため、加速度及び角速度の計測デバイスとして高精度のジャイロスコープ(クロスボー社の慣性計測ユニットVG400CA-200-1)を車体の位置A(車両左後輪真上)、位置B(車両前方中央部)にそれぞれ設置し、加速度、角速度の計測値を比較した(図4)。計測値の差異を検証する値として鉛直方向加速度とピッチング方向の角速度を用いる。測定は高速道路を80km/hで定速走行しながら行った。図5Aに示すように、加速度応答においては、位置Aと位置Bでは2Hz付近において明確に異なる値となった。これに対して、図5Bに示すように、角速度信号においては、8Hz以下において位置Aと位置Bで取得された値が共通している。車両の角速度応答は加速度応答に比べて計測値の一致する周波数帯域が広く、計測位置変更の影響が少ない。また、80km/h以外の他の走行速度においても同様の傾向が見られた。
とすると実車の角速度応答のパワースペクトルPSDangは以下の式(4.1)で表される。
これより、ピッチング角速度を計測すればQCのRMS値を推定でき、既述のQCの加速度RMSとIRIの相関関係からIRIを求めることができる。
IRI推定精度の検証のため基準となるIRIを設定する。基準となるIRIとして以下の2つが考えられる。
DAMや高性能検査者で計測した路面プロファイルを用いてQCシミュレーションを行うことで定義にしたがって算出したIRI(式2.3)→IRItrue
プロファイルが既知の路面をQCが80km/hで走行した際の加速度パワースペクトルと計測車両がXkm/hで定速走行した際の加速度パワースペクトルの比である車両間応答振幅比TFXを用いて算出したIRI([A−3]参照)→IRIVIMS
本実施形態では新たなIRI推定法を提案するため基本的にIRItrueを基準IRIとし比較・検討を行う。
またIRI推定精度の検証の指標として以下の式(4.5)により定義されるC値を用いる。
ここで、IRI(バー):検証用IRI、IRIst:基準IRI、N:データ数、である。
路面プロファイルが既知である東名高速道路上下線の所定区間において計測を行った。この区間の計測車線の路面プロファイル、プロファイル上でQCシミュレーションを行いIRIを計算した。図7(A)は、東名高速路面プロファイル 図7(B)は、東名高速路面プロファイルパワースペクトル、図7(C)は、東名高速IRItrueである。
慣性計測ユニットは2台設置し、設置位置による計測値の違いを検討可能となっている。また、VIMSの加速度計を利用したIRI推定と比較するため車両後輪真上に加速度計を併せて設置し計測する。
を求めると図8上図(a)、図8下図(a)のようになる。なお本研究では車両間応答比を定速走行している800m区間において式(4.3)により求めている。また計算時に1.0cycle/mをカットオフ周波数としたローパスフィルタをかけている。比較のためVIMSにより求めた車両間応答振幅比TF(ω)も併せて図8上図(b)、図8下図(b)に示す。
得られたQC加速度と実車角速度応答の応答振幅比を用いて、IRIを推定する。従来のVIMSと同様に200m区間の計測角速度に車両間応答振幅比を用いてQCの加速度RMSに変換し、RMSとIRIの間に成り立つ回帰式を用いてIRIを推定する。Vkm/h定速走行時のIRI推定値をIRIVと定義する。図9上図は IRI推定値(下り線)、図9下図は IRI推定値(上り線)をそれぞれ示す。図9に示すように、角速度からIRIを推定しても加速度とほぼ同精度でIRIを推定できることが確認できた。角速度・加速度から推定した各速度のIRItrueとの推定誤差(C)を以下の表3にまとめる。
加速度の代わりに角速度を用いても同様の精度でIRIが推定できること、計測位置の変更に関わらず、IRI推定を可能にするためには角速度の0.3cycle/mまでの成分を用いればよいことが確認された。VIMSをより簡易で安価なシステムに改良するため、スマートフォンを用いたIRI推定法を提案する。センサ部と操作部が一体となったスマートフォンは、運転手や計測車の近くに設置するニーズが高く、車両により設置箇所が異なることが予想されるため、従来の計測物理量である鉛直加速度応答に変わり、設置場所に依存しない応答としてピッチング角速度に着目する。
角速度を用いたIRI推定に必要な機器はGPS、角速度計、データ収録ソフトであるがこれらはApple社のスマートフォンiPhone4Sにすべて同梱、もしくはインストールすることが可能であり、追加で計測機器を用意する必要はない。3軸加速度や角速度・位置・速度情報を測定・記録できるiPhoneのアプリが開発され、このアプリはGPS位置時刻情報・加速度・角速度・動画を同期して収録するシステムで計測時間は最大60分である。計測時、スマートフォンは車両前方中央部に両面テープを用いて固定する。以下に角速度計の性能緒元を示す。
スマートフォンを用いたIRI推定法の精度を検証したところ、スマートフォンによるIRI推定により従来のVIMSと同精度でIRIが推定することが確認できた。また、嶋田により提案された線形補間による任意速度における車両間応答振幅比の作成と、それらを用いた自由走行時のIRI推定法によりスマートフォンを用いても自由走行型推定法を使用できるかを検討したところ、スマートフォンによるIRI推定は自由走行も含めて従来のVIMSと同精度であることが確認された。
スマートフォンを用いたIRI推定法では計測機器の設置がスマートフォンを設置するだけとなる。このため、操作者の手が届く範囲で水平な場所であればどこに設置してもIRIが推定できると考えられる。スマートフォンを複数箇所に設置し左後輪真上に設置した慣性計測ユニット(ジャイロスコープ)と計測値を比較する。計測位置(固定位置)は、車両前方中央部(A)、シフトレバー付近(B)、助手席ドアノブ付近(C)、ダッシュボード上(D)、動画撮影用ホルダー(E)、慣性計測ユニット真上(F)、である。動画撮影用ホルダーは動画計測時にスマートフォンを固定するものである。それぞれのパワースペクトルを比較し、各計測位置におけるパワースペクトルを図12に示す。
Claims (10)
- 車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
データ記録手段と、
データ解析手段と、
を備え、
前記データ記録手段は、前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録し、
前記データ解析手段は、計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数、及び、QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数を備えており、
前記データ解析手段は、取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いてQCの加速度応答を推定し、推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて国際ラフネス指数(IRI)を推定する、
路面評価装置。 - 前記伝達関数は、計測車両の角速度応答とQCの加速度応答の比として定義された車両間応答振幅比である、請求項1に記載の路面評価装置。
- 前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である、請求項2に記載の路面評価装置。
- 前記路面評価装置は、前記角速度センサ、前記GPS、前記データ記録手段、前記データ解析手段を備えたスマートフォンから構成されている、請求項1〜3いずれか1項に記載の路面評価装置。
- 車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数と、
QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数と、
を用い、
前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録するステップと、
取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いて、QCの加速度応答を推定するステップと、
推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて、国際ラフネス指数(IRI)を推定するステップと、
をからなる路面評価方法。 - 前記伝達関数は、計測車両の角速度応答とQCの加速度応答の比として定義された車両間応答振幅比である、請求項5に記載の路面評価方法。
- 前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である、請求項6に記載の路面評価方法。
- 前記角速度センサ及び前記GPSはスマートフォンに搭載されており、前記各ステップはスマートフォンにより実行される、請求項5〜7いずれか1項に記載の路面評価方法。
- 請求項5〜8いずれか1項に記載の路面評価方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
- 請求項9に記載のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読媒体。
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