JP2015028456A - 路面評価装置及び方法 - Google Patents

路面評価装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015028456A
JP2015028456A JP2013158445A JP2013158445A JP2015028456A JP 2015028456 A JP2015028456 A JP 2015028456A JP 2013158445 A JP2013158445 A JP 2013158445A JP 2013158445 A JP2013158445 A JP 2013158445A JP 2015028456 A JP2015028456 A JP 2015028456A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
angular velocity
response
road surface
iri
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013158445A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6132304B2 (ja
Inventor
智則 長山
Tomonori Nagayama
智則 長山
木村 俊也
Toshiya Kimura
俊也 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokyo NUC
Original Assignee
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokyo NUC filed Critical University of Tokyo NUC
Priority to JP2013158445A priority Critical patent/JP6132304B2/ja
Publication of JP2015028456A publication Critical patent/JP2015028456A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6132304B2 publication Critical patent/JP6132304B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

【課題】
車両応答を利用した路面診断手法において、センサ設置場所依存性を解消することを目的とする。
【解決手段】
角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度をGPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録するステップと、取得された車両のピッチング角速度から伝達関数を用いてQCの加速度応答を推定するステップと、推定されたQCの加速度応答から相関関数を用いて国際ラフネス指数(IRI)を推定するステップと、からなる路面評価方法。
【選択図】図6

Description

本発明は、路面評価装置及び方法に関するものである。
現在の日本では高度経済成長期に大量に整備した道路インフラの維持管理の時代を迎えようとしている。経年劣化により損傷が生じた路面は振動・騒音・交通事故などの原因となるためこれらの予防として道路の維持管理は重要となる。しかし今後、大量の道路インフラを維持管理することを考慮すると厳しいコスト制約がかかることが予想される。そのため安価で効率よく路面状況を評価することが求められている。現在の路面点検では主に以下の二つの手法が用いられている。一つ目は調査員の目視による点検法であるが、これは定性的な判断であり客観的な点検ではない。二つ目は高性能検査車を用いた加速度計やレーザーなどにより路面の凹凸を測定する方法である。この方法だと高精度かつ定量的に計測できるが、高性能検査車は非常に高価であることとデータの解析に時間がかかるため高頻度の計測が行えない。これらの手法は、効率的な手法とは言い難い。
本発明者等の研究室ではVehicle Intelligent Monitoring System(VIMS)という簡易路面診断システム開発に取り組んでいる。VIMSは車両に加速度計とGPSを搭載して路面を走行し、その鉛直方向加速度応答から路面の平坦性を評価するシステムである。路面評価の指標には世界銀行が1986年に提案した国際ラフネス指標(International Roughness Index:IRI)を用いている(非特許文献1)。
古川の研究により加速度計とGPSを組み合わせた車両応答計測システムが考案され、ランドクルーザーによる60km/hの定速走行という制約はあるもののVIMSの基本的なシステムを開発した(非特許文献2)。その後、朝川らは、路面のプロファイルデータが既知の路面を複数の計測車両や速度で走行し、実計測データを比較することで、異なる計測車両、速度でも同じIRI値を推定できる車両間キャリブレーション手法、速度キャリブレーション手法を提案し様々な車種、速度でのIRI推定を可能にした(非特許文献3、4)。
しかし、車種・速度キャリブレーションでは路面プロファイルが既知の路面で計測する、もしくは特定の複数車両で同一路面を走行する必要があるため、路面プロファイルを計測する手段がなく、なおかつ車両応答が既知の車両を持ち込むことが困難な途上国ではIRIを精度よく計測できないという課題が存在した。そこで矢野はどこでも実施できるハンプ試験により、ハンプを越えるときの車両の鉛直方向の挙動から同じ挙動を示す車両応答モデル(フルカーモデル)を構築し、モデルの各パラメータを遺伝的アルゴリズムで推定することで車両・速度キャリブレーションを行う新手法を提案した(非特許文献5)。この手法により実車の加速度応答の周波数スペクトルを再現可能なモデルが構築された。
高橋はハンプ試験時の実車の挙動を非線形性を考慮したQCモデルでモデル化し、これと朝川が提案した速度キャリブレーション法(非特許文献5)を組み合わせることで路面プロファイルを必要としないハイブリッドキャリブレーション法を提案した(非特許文献6)。この方法により、一部車種に例外はあるもののフルカーモデルの単純化に成功し80km/hの高速度域においてもIRIを精度よく推定できることを示した。
嶋田の研究によりそれまでは定速走行が条件であったIRI推定を評価区間ごとに速度に応じた車両間応答比を用いることで速度変動幅が一定以下であれば定速走行でなくても精度の高いIRI推定が可能となった(非特許文献7)。嶋田の研究により70km/h〜110km/hの速度域では20km/hきざみに応答振幅比を用意し、それらを線形補間することで任意速度における応答振幅比が作成できることがわかっている。
VIMSで推定するIRIは路面の平坦性の指標であり、ひび割れ・ポットホール・路面伸縮装置(ジョイント)といった可視性状の判別はできない。道路の維持管理はIRIだけでなくその他の指標も重要であるため、これらの可視性状を識別する必要がある。またGPSを用いて車両の走行速度を計測しているためトンネルなどGPSが使用できない箇所ではIRIを推定できないという問題もある。そこで三輪は画像解析を行うことにより、車両速度の同定、可視性状の判別を目指した(非特許文献8)。これにより定速走行・自由走行ともに実用可能レベルでの速度同定に成功し、路面伸縮装置の高精度な検出、晴天時に限られるものの路面のひび割れの検出に成功した。
以上のようにVIMSは長年にわたって研究され、様々な車両や走行速度条件下でのIRI推定が可能となっており、また、画像解析による可視性状判別が可能になった。しかしVIMSは加速度計、GPS、記録用パソコンが必要となり一般に流通していない機器も含むため必ずしも容易に利用できるとは言えない。VIMSの汎用性を高めるために容易に入手でき、日常的に使用可能なシステムへの改良が求められる。また今後多数のVIMSが長年にわたり運用されることを考慮すると加速度の配線の接触不良等により正確な計測ができなくなる事例も生じると考えられる。
スマートフォンのように一般に流通しており配線不良等の少ないセンサ内蔵の装置を利用できれば上述のような課題を解決できると期待される。さらに従来のVIMSでは加速度計記録と画像撮影機器との同期が煩雑であったがスマートフォンを利用すれば容易に同期を実現し、加速度計測から得られるIRI情報と画像情報を組み合わせて分析できると考えられる。2011年末には3軸加速度や角速度・位置・速度情報を測定・記録できるiPhoneのアプリが開発され、これを利用できればVIMSの運用は格段に容易になると期待される。さらに、配線間違いや接触不良など機器に起因する不具合も大幅に減ると考えられる。しかし、従来の加速度計、GPSをスマートフォンで代替するにあたっては、測定精度や設置場所の検討が不可欠である。操作パネルとセンサの一体化したスマートフォンによる計測では運転者もしくは操作者の近くにスマートフォンを設置することが必要となろう。
加速度計を用いた測定では、車両内のセンサ設置場所により加速度応答が異なるため、設置場所を厳密に規定したり、設置場所を変更する度に場所の妥当性を検証したりする必要があった。例えば、設置場所を「後輪軸上の車内位置」と規定すると、車種によってはセンサ設置に適した場所が存在せず、車種ごとに設置位置を検討する必要があった。これは、IRI推定にスマートフォンを用いる場合の課題に限定される話ではなく、加速度計を用いた測定に共通する課題である。
路面平坦性測定装置に係る特許文献も幾つか存在するが、いずれも加速度検出器を用いるものである(特許文献1〜3)。
特開2005−315675号 特開2010−66040号 特開2013−79889号 池田拓哉、東嶋奈緒子:国際ラフネス指数の計測方法に関する研究、土木学会舗装工学論文集第3巻1998年12月 古川聖:巡回車の動的応答を利用した舗装・伸縮装置のリアルタイム簡易診断システムの開発, 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻修士論文,2006 朝川晧之:アジアの展開を目指した簡易路面診断システム(VIMS)の汎用化とシステム改良,東京大学工学部社会基盤学科学士論文,2007 朝川晧之:Vehicle IntelligentMonitoring Systemの実用化へ向けた汎用性向上と性能分析〜海外での適用事例を踏まえて〜, 東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻修士論文,2009 矢野圭二郎:走行姿勢を考慮した車両応答モデルの同定とVIMSキャリブレーションへの応用,東京大学工学部社会基盤学科学士論文,2011 高橋興介:IRI推定の要求性能を考慮したVIMS簡易キャリブレーション精度の向上とキルギスでの適用,東京大学大学院工学系研究科社会基盤学専攻修士論文,2011 嶋田優樹:車両の自由走行応答を利用したVIMSによるIRI推定方法の提案,東京大学工学部社会基盤学科学士論文,2012 三輪陽彦:VIMSとの統合を視野に入れた路面診断のための多目的画像処理,東京大学工学部社会基盤学科学士論文,2011
路面の乗り心地を簡易に定量的に評価する方法として、車両に加速度計とGPSや距離計などを設置し、走行車両の加速度応答を記録し、評価路線区間毎の乗り心地指標を推定する方法(VIMS)が用いられているが、車両内のセンサ設置場所により加速度応答が異なり、そのことに起因して上記のような不具合が生じる。
本発明は、車両応答を利用した路面診断手法において、センサ設置場所依存性を解消することを目的とする。
本発明のより具体的な目的の1つは、VIMSをより簡略化し日常点検を容易にするためスマートフォンを用いたIRI推定法を検討するにあたり、操作パネルとセンサが一体化したスマートフォンでは設置場所が限られるため、角速度応答計測を利用した設置場所に依存しないIRI推定法を提供するものである。
かかる課題を解決するべく本発明が採用した第1の技術手段は、
車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
データ記録手段と、
データ解析手段と、
を備え、
前記データ記録手段は、前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録し、
前記データ解析手段は、計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数、及び、QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数を備えており、
前記データ解析手段は、取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いてQCの加速度応答を推定し、推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて国際ラフネス指数(IRI)を推定する、
路面評価装置、である。
1つの態様では、前記伝達関数及び相関関数は予め取得され、データ解析手段を構成するソフトウェアの一部として格納されている。
1つの態様では、前記伝達関数は、計測車両の角速度応答とQCの加速度応答の比として定義された車両間応答振幅比である。
1つの態様では、前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である。
後述する実施形態では、車両間応答振幅比としてパワースペクトル比の平方根が用いられ、ピッチング応答角速度からQCの加速度RMS(Root Mean Square)値を推定し、推定された加速度RMS値から、QCの加速度RMSとIRIとの相関関係を用いて、IRIを算出する。
計測車両の角速度応答は、車両の種類や走行速度によっても影響を受けるため、事前に計測車両の角速度応答が得られていない場合には、路面プロファイルが既知の道路における計測車両の走行試験により計測車両の角速度応答を取得し、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答を用いて、車両間応答振幅比を算出する。
また、既存のキャリブレーション手法、例えば、非特許文献3〜7に記載された手法を本発明に適用し得ることが当業者に理解される。例えば、加速度の応答振幅比と同様に角速度においても線形補間により任意速度の応答振幅比が作成でき、従来のVIMSと同様、速度の変動が一定以下であれば定速走行でない場合もIRIが精度よく推定できる。また、路面プロファイルを計測することが困難な場合には、高橋が提案したハイブリットキャリブレーションと組み合わせることで汎用性はさらに高まると考えられる。
また、計測された角速度応答にローパスフィルタを適用して周波数帯域を限定することでIRI推定を行ってもよい。
前記データ記録手段及び前記データ解析手段は、コンピュータ(入力部、出力部、RAM、ROM等の記憶部、CPUを主体とする処理部等を備える)から構成することができる。
1つの態様では、前記角速度センサは、ジャイロスコープから構成されるが、角速度センサの種類は限定されない。
1つの態様では、前記路面評価装置は、前記角速度センサ、前記GPS、前記データ記録手段、前記データ解析手段を備えたスマートフォンから構成されている。実際、スマートフォンを利用して計測した角速度、GPS情報に対して、提案した手法を適用し、IRI推定が可能なこと、設置場所に依存しないこと、スマートフォンを用いたIRI推定法は従来のVIMSとほぼ同精度であること、を確認した。また、スマートフォンのカメラ機能を用いて路面の画像を取得することもできる。
本発明が採用した第2の技術手段は、
車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数と、
QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数と、
を用い、
前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録するステップと、
取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いて、QCの加速度応答を推定するステップと、
推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて、国際ラフネス指数(IRI)を推定するステップと、
からなる路面評価方法、である。
1つの態様では、前記伝達関数は、計測車両の角速度応答とQCの加速度応答の比として定義された車両間応答振幅比である。
1つの態様では、前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である。
1つの態様では、前記角速度センサ及び前記GPSはスマートフォンに搭載されており、前記各ステップはスマートフォンにより実行される。
本発明が採用した第3の技術手段は、上記路面評価方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム、である。
1つの態様では、前記コンピュータプログラムはコンピュータ可読媒体に記憶されている。
本発明は、従来の加速度応答に代えて角速度応答を用いることで、加速度応答計測を利用した路面性状調査方法の設置場所に起因する問題点を解決するものである。
本発明によれば、車両内であればどの場所に計測デバイスを設置しても乗り心地指標、すなわちIRI、を推定することができる。
本発明によれば、スマートフォンなど簡易な計測デバイスを運転手の手元に設置し、走行することで、簡易かつ低コストな路面の乗り心地診断を行うことができる。
Quarter Carモデルの概念図である。 従来のVIMSの概念図である。 QC加速度RMSとIRIの相関関係を示す図である。 加速度と角速度の位置依存性を説明する図である。 図4に示す2つの位置(位置A、位置B)で計測した加速度と周波数との関係を示す図である。 図4に示す2つの位置(位置A、位置B)で計測した角速度と周波数との関係を示す図である。 本発明に係るVIMSの概念図である。 (A)は、東名高速路面プロファイル (B)は、東名高速路面プロファイルパワースペクトル、(C)は、東名高速IRItrueである。 上図は、計測データとQC加速度の応答振幅比(下り線)を示し、(a)角速度、(b)加速度、である。下図は、計測データとQC加速度の応答振幅比(上り線)を示し、(a)角速度、(b)加速度、である。 上図は、IRI推定値(下り線)を示し、(a)角速度、(b)加速度、である。下図は、IRI推定値(上り線)を示し、(a)角速度、(b)加速度、である。 路面プロファイルを用いたIRI推定、鉛直加速度を用いたIRI推定、ピッチング角速度を用いたIRI推定を対比した図である。 スマートフォンによる車両の異なる位置での角速度計測を説明する図である。 各計測位置におけるパワースペクトル比較を示す図である。
[A]本発明の背景技術
本発明の背景となる一般的な概念および手法について説明する。以下に述べる概念および手法は本発明についての従来技術であると同時に、本発明を理解する上で必要な技術である。また、以下に述べる手法の幾つかの技術は、本発明に係る実施形態を実施する上でも用いられ得る技術である。
[A−1]国際ラフネス指標(IRI)
IRIは1986年に世界銀行によって提案された路面の平坦性を評価する指標である。IRIは2軸4輪の自動車の一輪だけを取り出した仮想車両モデルであるQuarter Car(以下QC)モデルの運動によって求められる(図2)。
QCモデルの運動方程式は式(2.1)で表される。
ここで、
zs:ばね上質量の絶対変位[mm]、
zu:ばね下質量の絶対変位[mm]、
ms:ばね上質量、
mu:ばね下質量、
cs:ショックアブソーバの減衰定数、
ks:サスペンションの弾性係数、
kt:タイヤの弾性係数 である。
また、各パラメータの値は次のように定義されている。
IRIはQCが路面を80km/hで走行した際のばね上質量とばね下質量との相対変位の総和を評価区間長Lで除して基準化することで得られ、式(2.3)で定義される。
ここでLは評価区間長、Vは走行速度(80km/h)である。
IRIの評価区間長Lは200mや0.1マイル(160m)とするのが一般的である。本実施形態のIRI算出においては原則として評価区間を200mとし、10mずつ区間をずらしながらIRIを算出する。
[A−2]VIMSの基本構成
IRIの算出方法には幾つかの手法が知られており、VIMSはその中の1つである。VIMSは、レスポンス型の道路ラフネス測定装置で任意尺度のラフネス指数を測定し、相関式によりIRIに変換するものである(図1)。従来のVIMSは加速度計、GPS、ノートパソコン及びデータ集計ソフトウェアによって構成されている。
加速度計は、車両の鉛直方向加速度を取得するために用いられる。加速度計として、例えば、Silicon Design社製の+5V電源アナログ加速度センサ、SD2422-002を使用することができる。1つの例では、記録サンプリング周波数は1000Hzであるが、これに限定されず、例えば200Hzでサンプリングしてもよい。この加速度計は3軸加速度計であるが、1軸加速度センサを用いてもよい。加速度計は、車内内部に搭載するものとし、車内により車内構造が異なるため、車種ごとに適切な場所を選んで設置する。
GPSを用いることで計測箇所の緯度、経度、および走行速度を推定することが可能である。後述するように本発明に係る伝達関数は速度依存であり、走行速度を推定することが重要である。GPS情報はまたIRI推定後にIRIのマッピングに用いられる。GPSとして、例えば、株式会社Transystem社製の747proを用いることができる。集計ソフトウェアとしては、例えば、National Instrument社のLabVIEW2012を用いることができる。LabVIEWはグラフィカルプログラミング言語によってデータ収録が可能なソフトである。VIMS計測用プログラムはこのソフトによって記述される。最終的に出力される情報は、加速度波形(電圧)とGPS情報(緯度、経度、速度、日時)である。発明者等の研究室ではVIMSの計測車両として、ランドクルーザー(TOYOTA)を用いている。
[A−3]IRI推定プロセス
VIMSは鉛直方向の加速度を、伝達関数(車両間応答振幅比)を用いてQCの加速度RMSに変換し、RMSとIRIの間に成り立つ回帰式を用いてIRIを算出する。ここでは、古川・朝川により提案・検証されたランドクルーザーによる60km/h定速走行を基準としたVIMSの最も基本的なプロセスを記述する。
[A−3−1]車両間応答振幅比
路面プロファイルが既知の路線を計測車にて走行して取得した加速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて取得したQCの加速度応答と、のパワースペクトル比の平方根を計測車両とQCの車両間応答振幅比と定義し、式(2.4)で表す。
ここで、ω:空間角周波数[cycle/m]、|TF(ω)|:計測車両からQCへの車両間応答振幅比、PSDQC(ω):QCの鉛直方向の加速度パワースペクトル、PSDcar(ω):計測車両の鉛直方向の加速度パワースペクトル、である。
[A−3−2]QCの加速度RMSへの変換
計測車両の加速度応答をQCの加速度RMSへ変換する手法としてParsevalの公式を用いる。これは時間関数であるQCのばね上質量の加速度の積分が、QCのばね上質量の加速度のフーリエ変換の積分に等しいことを利用するものである。計測車両の鉛直方向の加速度応答からQCのばね上質量の加速度RMSを推定する式を式(2.5)に示す。
ここで、
RMS:QCのバネ上質量の鉛直加速度RMS、
|TF(ω)|:計測車両からQCへの車両間応答振幅比、である。
[A−3−3]QCの加速度RMSとIRIの相関関係の利用
図3のようにQCのばね上質量の鉛直加速度RMSとIRIの間には強い相関関係があることが示されている。この関係を利用して実際の路面から作った仮想テストコースにおけるシミュレーションを基に関係式を推定している。IRI評価区間長は一般的に200mとされているが、実際の道路点検においては評価区間長を短くする場合もあるため相関式は評価区間長別に3種類求められており、いずれも非常に高い相関係数を示す。相関式は表1に示してある。本実施形態では評価区間長は200mとしている。
またVIMSの計測において加速度にローパスフィルタをかけたものを用いる場合もある。その場合も相関式が表2に示すように求められており、これらも高い相関係数をもつ。ただしカットオフ周波数が低い場合は局所的な路面の特性もカットしてしまうという欠点がある。なお、60km/h走行時は1cycle/m=約16.7Hzである。
[A−4]速度キャリブレーションの原理
基本的なVIMSの測定条件は60km/hの定速走行が条件であったが、速度キャリブレーションにより様々な速度での計測が可能となる。以下に述べる速度キャリブレーションは、角速度データを用いる本実施形態にも適用され得る技術である。
[A−4−1]応答振幅比計測に基づく速度キャリブレーション
朝川により提案された応答振幅比計測による速度キャリブレーション法について説明する。同じ路面を様々な速度で定速走行し、その加速度応答のパワースペクトルの比を取ることで速度間応答振幅比を求める。そして60km/hで走行した計測車と80km/hで走行したQCとの加速度応答のパワースペクトルの比である車両間応答振幅比にこの速度間応答振幅比を掛け合わせ、異なる速度用の車両間応答振幅比を求める。
この過程を式で表すと以下のようになる。
ここで、TFdif_speed:異なる速度用の車両間応答振幅比、TF60km/h:60km/h用の車両間応答振幅比、TFbet_speed:速度間応答振幅比、
である。
[A−4−2]車両モデル同定に基づくキャリブレーション手法
本手法は矢野により提案されている。ハンプを乗り越える際の車両応答と同等の鉛直加速度応答を示す車両モデルを作成する。この手法で用いる車両モデルは車体の回転運動も考慮した2軸4輪の車両モデル(フルカーモデル)である。このモデルのシミュレーション速度を変化させることで、速度が異なる場合の周波数応答関数を算出し、それを基にして速度が異なる場合の車両間応答振幅比を求め速度キャリブレーションを行う。
[A−4−3]ハイブリッドキャリブレーション法
この手法は高橋によって提案され、上記2つのキャリブレーション法を組み合わせたものである。ハンプ試験によって得られた実車の加速度応答を基に数値モデルを作成し、そのモデルとQC間の車両間応答振幅比を求める。さらに同一路面で速度を変えて走行することで速度間応答比を求め、速度キャリブレーションを行う。ハイブリッドキャリブレーション法ではフルカーモデルではなくQCモデルにてモデル化を行い、パラメータ同定に要する時間を短縮させた。
[A−4−4]速度変化があるときの速度キャリブレーション
VIMSはこれまで述べてきたように様々なキャリブレーション法が研究され、汎用性の高いシステムへと発展してきたが、いずれの研究も定速走行を条件としていた。嶋田は代表的な速度の車両間応答比を求め、それらの線形補間により任意速度の車両間応答比が得られることを示した40〜70km/hの速度域では10km/hきざみ、70〜110km/hの速度域では20km/hきざみで車両間応答比が必要である。この線形補間を式で示すと以下のようになる。
速度vkm/hがv1<v<v2を満たすときTFV1,TFV2を用いて線形補間して求めた車両間応答比をTFin,vと定義する。
ここでTFin,v:速度vkm/hのときの車両間応答比、である。
[A−5]自由走行時のIRI推定法
嶋田は上記任意速度の車両間応答比を用いることで、IRI評価区間の速度変動幅が一定以下ならば、評価区間ごとに速度に応じた車両間応答比を用いて、定速走行でない自由走行でもIRIが推定できることを示した。IRI評価区間の区間平均速度をVmとしたとき、評価区間内の速度vがVm−0.1 Vm<v<Vm+0.1Vmを満たせば自由走行型推定法が使用可能である。IRI評価区間の区間平均速度を求め、その速度の車両間応答比を用いてIRIを推定する。
[B]角速度を用いたIRI推定
[B−1]角速度応答と加速度応答
車両の加速度応答は測定位置に依存する一方、車両が剛体であると仮定すると、角速度応答は測定位置とは独立していると考えられる。角速度応答がセンサ位置と独立していることを確認するため、加速度及び角速度の計測デバイスとして高精度のジャイロスコープ(クロスボー社の慣性計測ユニットVG400CA-200-1)を車体の位置A(車両左後輪真上)、位置B(車両前方中央部)にそれぞれ設置し、加速度、角速度の計測値を比較した(図4)。計測値の差異を検証する値として鉛直方向加速度とピッチング方向の角速度を用いる。測定は高速道路を80km/hで定速走行しながら行った。図5Aに示すように、加速度応答においては、位置Aと位置Bでは2Hz付近において明確に異なる値となった。これに対して、図5Bに示すように、角速度信号においては、8Hz以下において位置Aと位置Bで取得された値が共通している。車両の角速度応答は加速度応答に比べて計測値の一致する周波数帯域が広く、計測位置変更の影響が少ない。また、80km/h以外の他の走行速度においても同様の傾向が見られた。
このように、計測位置を変更させた場合、加速度に比べ角速度はより広い周波数帯で計測値が同一とみなせることが確認された。従来のVIMSでは加速度を計測していたが、本実施形態では角速度を用いたIRI推定法を採用することで、異なる計測位置においても有効なIRIを推定することを可能とする。以下、角速度によるIRI推定法を提案し、その精度を加速度によるIRI推定精度と比較する。
[B−1]角速度を利用したIRI推定法の提案
とすると実車の角速度応答のパワースペクトルPSDangは以下の式(4.1)で表される。
また路面PからQCの加速度応答への伝達関数をTFQCとするとQCの加速度応答のパワースペクトルPSDQCは以下の式(4.2)で表される。
は以下の式(4.3)で表される。
よって式(2.5)と同様に以下の式(4.4)のようにQCのばね上質量の加速度RMSをピッチング角速度から推定できる。
これより、ピッチング角速度を計測すればQCのRMS値を推定でき、既述のQCの加速度RMSとIRIの相関関係からIRIを求めることができる。
[B−2]基準IRIの設定
IRI推定精度の検証のため基準となるIRIを設定する。基準となるIRIとして以下の2つが考えられる。
DAMや高性能検査者で計測した路面プロファイルを用いてQCシミュレーションを行うことで定義にしたがって算出したIRI(式2.3)→IRItrue
プロファイルが既知の路面をQCが80km/hで走行した際の加速度パワースペクトルと計測車両がXkm/hで定速走行した際の加速度パワースペクトルの比である車両間応答振幅比TFXを用いて算出したIRI([A−3]参照)→IRIVIMS
本実施形態では新たなIRI推定法を提案するため基本的にIRItrueを基準IRIとし比較・検討を行う。
またIRI推定精度の検証の指標として以下の式(4.5)により定義されるC値を用いる。
ここで、IRI(バー):検証用IRI、IRIst:基準IRI、N:データ数、である。
[B−3]車両間応答振幅比の特性
路面プロファイルが既知である東名高速道路上下線の所定区間において計測を行った。この区間の計測車線の路面プロファイル、プロファイル上でQCシミュレーションを行いIRIを計算した。図7(A)は、東名高速路面プロファイル 図7(B)は、東名高速路面プロファイルパワースペクトル、図7(C)は、東名高速IRItrueである。
各速度における車両間応答振幅比を求めるために70km/hから110km/hまでの速度で定速走行試験を行う。
慣性計測ユニットは2台設置し、設置位置による計測値の違いを検討可能となっている。また、VIMSの加速度計を利用したIRI推定と比較するため車両後輪真上に加速度計を併せて設置し計測する。
70km/h〜90km/h、90km/h〜110km/hについて本計測から求めた
を求めると図8上図(a)、図8下図(a)のようになる。なお本研究では車両間応答比を定速走行している800m区間において式(4.3)により求めている。また計算時に1.0cycle/mをカットオフ周波数としたローパスフィルタをかけている。比較のためVIMSにより求めた車両間応答振幅比TF(ω)も併せて図8上図(b)、図8下図(b)に示す。
[B−4]IRI推定
得られたQC加速度と実車角速度応答の応答振幅比を用いて、IRIを推定する。従来のVIMSと同様に200m区間の計測角速度に車両間応答振幅比を用いてQCの加速度RMSに変換し、RMSとIRIの間に成り立つ回帰式を用いてIRIを推定する。Vkm/h定速走行時のIRI推定値をIRIVと定義する。図9上図は IRI推定値(下り線)、図9下図は IRI推定値(上り線)をそれぞれ示す。図9に示すように、角速度からIRIを推定しても加速度とほぼ同精度でIRIを推定できることが確認できた。角速度・加速度から推定した各速度のIRItrueとの推定誤差(C)を以下の表3にまとめる。
また、図10に示すように、路面プロファイルを用いたIRI推定、鉛直加速度を用いたIRI推定、ピッチング角速度を用いたIRI推定、の値は互いに略一致している。
計測位置を変更した計測値を用いて推定したIRIの精度を検証した。計測位置を変更しても応答振幅比算出時とIRI推定時の計測位置が同じであれば推定精度は従来の加速度の計測位置である左後輪真上と同等であることが判った。なお、応答振幅比算出時とIRI推定時の計測位置が異なる場合でも、計測位置の異なる計測値で作成した応答比が0.3cycle/m付近まで一致することから、特定の箇所で作成した応答振幅比、すなわち、IRI推定時の角速度応答の0.3cycle/mまでの成分を用いることで精度よくIRIが推定可能であることが判った。0.3cycle/mという数値は、1次モードの振動数(0.06-0.09cycle/m)と2次モードの振動数(0.5-0.8cycle/m)の間にある。
[C]スマートフォンを用いたIRI推定
加速度の代わりに角速度を用いても同様の精度でIRIが推定できること、計測位置の変更に関わらず、IRI推定を可能にするためには角速度の0.3cycle/mまでの成分を用いればよいことが確認された。VIMSをより簡易で安価なシステムに改良するため、スマートフォンを用いたIRI推定法を提案する。センサ部と操作部が一体となったスマートフォンは、運転手や計測車の近くに設置するニーズが高く、車両により設置箇所が異なることが予想されるため、従来の計測物理量である鉛直加速度応答に変わり、設置場所に依存しない応答としてピッチング角速度に着目する。
[C−1]計測機器
角速度を用いたIRI推定に必要な機器はGPS、角速度計、データ収録ソフトであるがこれらはApple社のスマートフォンiPhone4Sにすべて同梱、もしくはインストールすることが可能であり、追加で計測機器を用意する必要はない。3軸加速度や角速度・位置・速度情報を測定・記録できるiPhoneのアプリが開発され、このアプリはGPS位置時刻情報・加速度・角速度・動画を同期して収録するシステムで計測時間は最大60分である。計測時、スマートフォンは車両前方中央部に両面テープを用いて固定する。以下に角速度計の性能緒元を示す。
[C−2]IRI推定精度検証
スマートフォンを用いたIRI推定法の精度を検証したところ、スマートフォンによるIRI推定により従来のVIMSと同精度でIRIが推定することが確認できた。また、嶋田により提案された線形補間による任意速度における車両間応答振幅比の作成と、それらを用いた自由走行時のIRI推定法によりスマートフォンを用いても自由走行型推定法を使用できるかを検討したところ、スマートフォンによるIRI推定は自由走行も含めて従来のVIMSと同精度であることが確認された。
[C−3]計測位置の検証
スマートフォンを用いたIRI推定法では計測機器の設置がスマートフォンを設置するだけとなる。このため、操作者の手が届く範囲で水平な場所であればどこに設置してもIRIが推定できると考えられる。スマートフォンを複数箇所に設置し左後輪真上に設置した慣性計測ユニット(ジャイロスコープ)と計測値を比較する。計測位置(固定位置)は、車両前方中央部(A)、シフトレバー付近(B)、助手席ドアノブ付近(C)、ダッシュボード上(D)、動画撮影用ホルダー(E)、慣性計測ユニット真上(F)、である。動画撮影用ホルダーは動画計測時にスマートフォンを固定するものである。それぞれのパワースペクトルを比較し、各計測位置におけるパワースペクトルを図12に示す。
図12に示すように、3Hz付近までの計測値はほぼ一致し、位置(E)を除いて、3Hz以降も近い値を示した。これよりスマートフォンによる計測はピッチング角速度の回転軸が車輪の軸と平行であるように設置すれば、計測位置を自由に変更できると考えられる。また、空間周波数によるパワースペクトル比較を行ったところ、0.3cycle/m付近までは計測値はほぼ一致した。これよりピッチング角速度の回転軸が車輪の軸と平行であるようにスマートフォンを設置すれば特定の箇所で作成した応答比とカットオフ周波数0.3cycle/mのローパスフィルタを用いることで計測位置を変更してもスマートフォンによるIRI推定が従来のVIMSと同精度で可能であると考えられる。
本発明は、加速度応答計測を用いた路面性状調査方法の設置場所の問題点を解決し、また、普及が進むスマートフォンに簡単に実装できることから、急速に利用が進むと考えられる。


Claims (10)

  1. 車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
    少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
    データ記録手段と、
    データ解析手段と、
    を備え、
    前記データ記録手段は、前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録し、
    前記データ解析手段は、計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数、及び、QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数を備えており、
    前記データ解析手段は、取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いてQCの加速度応答を推定し、推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて国際ラフネス指数(IRI)を推定する、
    路面評価装置。
  2. 前記伝達関数は、計測車両の角速度応答とQCの加速度応答の比として定義された車両間応答振幅比である、請求項1に記載の路面評価装置。
  3. 前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である、請求項2に記載の路面評価装置。
  4. 前記路面評価装置は、前記角速度センサ、前記GPS、前記データ記録手段、前記データ解析手段を備えたスマートフォンから構成されている、請求項1〜3いずれか1項に記載の路面評価装置。
  5. 車両のピッチング角速度を取得するように計測車両に設置された角速度センサと、
    少なくとも位置情報、時間情報、走行速度を含むGPS情報を取得するように計測車両に設置されたGPSと、
    計測車両の角速度応答から基準となる仮想車両であるクォーターカー(以下、「QC」という)の加速度応答への伝達関数と、
    QCの加速度応答と国際ラフネス指数(IRI)との相関関数と、
    を用い、
    前記角速度センサによって取得された車両のピッチング角速度を前記GPSによって取得されたGPS情報と同期させて記録するステップと、
    取得された車両のピッチング角速度と前記伝達関数とを用いて、QCの加速度応答を推定するステップと、
    推定されたQCの加速度応答と前記相関関数とを用いて、国際ラフネス指数(IRI)を推定するステップと、
    をからなる路面評価方法。
  6. 前記伝達関数は、計測車両の角速度応答とQCの加速度応答の比として定義された車両間応答振幅比である、請求項5に記載の路面評価方法。
  7. 前記車両間応答振幅比は、路面プロファイルが既知の路線を計測車両にて走行して取得した計測車両の角速度応答と、同一の路面をシミュレーションによって走行させて得たQCの加速度応答のパワースペクトル比である、請求項6に記載の路面評価方法。
  8. 前記角速度センサ及び前記GPSはスマートフォンに搭載されており、前記各ステップはスマートフォンにより実行される、請求項5〜7いずれか1項に記載の路面評価方法。
  9. 請求項5〜8いずれか1項に記載の路面評価方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  10. 請求項9に記載のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ可読媒体。

JP2013158445A 2013-07-31 2013-07-31 路面評価装置及び方法 Expired - Fee Related JP6132304B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013158445A JP6132304B2 (ja) 2013-07-31 2013-07-31 路面評価装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013158445A JP6132304B2 (ja) 2013-07-31 2013-07-31 路面評価装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015028456A true JP2015028456A (ja) 2015-02-12
JP6132304B2 JP6132304B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=52492221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013158445A Expired - Fee Related JP6132304B2 (ja) 2013-07-31 2013-07-31 路面評価装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6132304B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016113814A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 富士通株式会社 データ出力プログラム、データ出力方法及びデータ出力装置
JP2016191592A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 中日本ハイウェイ・メンテナンス東名株式会社 路面平滑性評価方法
CN106840049A (zh) * 2016-12-16 2017-06-13 东南大学 基于内置三轴加速传感器智能手机的路面质量评级方法
WO2018025341A1 (ja) * 2016-08-03 2018-02-08 三菱電機株式会社 道路状態診断システム、診断用情報生成装置及び診断用情報生成方法
CN109931856A (zh) * 2017-12-15 2019-06-25 同济大学 道路平整度的采集方法/系统,评价系统,介质及服务端
CN110715685A (zh) * 2019-10-18 2020-01-21 北京工业大学 一种基于智能手机的路面行驶质量检测方法
CN110869261A (zh) * 2017-06-28 2020-03-06 株式会社普利司通 路面状态估计方法和路面状态估计装置
CN111746537A (zh) * 2020-06-22 2020-10-09 重庆长安汽车股份有限公司 基于路面平整度的自适应巡航车速控制系统、方法及车辆
JPWO2020250332A1 (ja) * 2019-06-12 2020-12-17
US20210055740A1 (en) * 2017-09-13 2021-02-25 ClearMotion, Inc. Road surface-based vehicle control
CN112997225A (zh) * 2018-11-13 2021-06-18 国立大学法人东京大学 路面纵断面推断装置、路面纵断面推断系统、路面纵断面推断方法以及路面纵断面推断程序
CN114541222A (zh) * 2022-02-17 2022-05-27 同济大学 基于多车众筹振动数据的路网级路面平整度检测方法
CN116295227A (zh) * 2023-05-25 2023-06-23 湖南联智科技股份有限公司 一种路面平整度检测的方法、系统及存储介质
JP7422065B2 (ja) 2020-12-25 2024-01-25 株式会社共和電業 路面平坦性計測装置、路面平坦性計測システム、方法、および、プログラム

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010066040A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Kitami Institute Of Technology 路面平坦性測定装置
JP2013079889A (ja) * 2011-10-05 2013-05-02 Shuichi Kameyama 路面凹凸評価システム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010066040A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Kitami Institute Of Technology 路面平坦性測定装置
JP2013079889A (ja) * 2011-10-05 2013-05-02 Shuichi Kameyama 路面凹凸評価システム

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016113814A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 富士通株式会社 データ出力プログラム、データ出力方法及びデータ出力装置
JP2016191592A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 中日本ハイウェイ・メンテナンス東名株式会社 路面平滑性評価方法
WO2018025341A1 (ja) * 2016-08-03 2018-02-08 三菱電機株式会社 道路状態診断システム、診断用情報生成装置及び診断用情報生成方法
JPWO2018025341A1 (ja) * 2016-08-03 2018-12-27 三菱電機株式会社 道路状態診断システム
CN106840049A (zh) * 2016-12-16 2017-06-13 东南大学 基于内置三轴加速传感器智能手机的路面质量评级方法
CN106840049B (zh) * 2016-12-16 2019-02-05 东南大学 基于内置三轴加速传感器智能手机的路面质量评级方法
CN110869261A (zh) * 2017-06-28 2020-03-06 株式会社普利司通 路面状态估计方法和路面状态估计装置
US20210055740A1 (en) * 2017-09-13 2021-02-25 ClearMotion, Inc. Road surface-based vehicle control
US11733707B2 (en) * 2017-09-13 2023-08-22 ClearMotion, Inc. Road surface-based vehicle control
CN109931856A (zh) * 2017-12-15 2019-06-25 同济大学 道路平整度的采集方法/系统,评价系统,介质及服务端
CN112997225A (zh) * 2018-11-13 2021-06-18 国立大学法人东京大学 路面纵断面推断装置、路面纵断面推断系统、路面纵断面推断方法以及路面纵断面推断程序
JPWO2020250332A1 (ja) * 2019-06-12 2020-12-17
JP7184186B2 (ja) 2019-06-12 2022-12-06 日本電信電話株式会社 道路状態推定装置、方法及びプログラム
CN110715685A (zh) * 2019-10-18 2020-01-21 北京工业大学 一种基于智能手机的路面行驶质量检测方法
CN111746537A (zh) * 2020-06-22 2020-10-09 重庆长安汽车股份有限公司 基于路面平整度的自适应巡航车速控制系统、方法及车辆
JP7422065B2 (ja) 2020-12-25 2024-01-25 株式会社共和電業 路面平坦性計測装置、路面平坦性計測システム、方法、および、プログラム
CN114541222A (zh) * 2022-02-17 2022-05-27 同济大学 基于多车众筹振动数据的路网级路面平整度检测方法
CN114541222B (zh) * 2022-02-17 2024-01-26 同济大学 基于多车众筹振动数据的路网级路面平整度检测方法
CN116295227A (zh) * 2023-05-25 2023-06-23 湖南联智科技股份有限公司 一种路面平整度检测的方法、系统及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP6132304B2 (ja) 2017-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6132304B2 (ja) 路面評価装置及び方法
Islam et al. Measurement of pavement roughness using android-based smartphone application
Zhao et al. IRI estimation by the frequency domain analysis of vehicle dynamic responses
JP4220929B2 (ja) 路面平坦性測定装置
CN104864878A (zh) 基于电子地图的路况物理信息绘制及查询方法
CN111127906B (zh) 一种基于物联网的智能路面管理系统及其方法
CN104164829A (zh) 基于移动终端的路面平整度检测方法和智能路面信息实时监测系统
US10960716B2 (en) Method of generating tire load histories and testing tires
JP6078722B2 (ja) 路面性状計測装置
CN107894223B (zh) 一种基于逆虚拟激励法的路面行驶质量辨识方法
D'Hooge et al. Application of real-world wind conditions for assessing aerodynamic drag for on-road range prediction
JP2017223640A (ja) 舗装面ひび割れ検査方法
CN201530980U (zh) 一种路面平整度检测装置
Tomiyama et al. A mobile profilometer for road surface monitoring by use of accelerometers
CN105116167A (zh) 一种机动车在坡度平面行驶时的加速度确定方法
CN103547900B (zh) 在高效室内耐久性试验期间应当施加于轮胎的应力的确定方法
Huertas et al. Accuracy and precision of the drag and rolling resistance coefficients obtained by on road coast down tests
JP6600778B1 (ja) ジオイド測定方法、ジオイド測定装置、ジオイド推定装置、ジオイド計算用データ収集装置
Galagoda et al. Smartphone applications for pavement roughness computation of Sri Lankan roadways
Szczodrak et al. Road surface roughness estimation employing integrated position and acceleration sensor
Zhao et al. IRI measurement using dynamic tire pressure sensor with an axle accelerometer
JP2010185847A (ja) 実車燃費試験方法
Watkins On the causes of image blurring in external rear view mirrors
CN110211384A (zh) 基于车车通讯的路况实现方法
Nagy High-Resolution Road Segment Analysis using a Multi-Sensor Road Quality Classification System

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160518

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6132304

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees