JP2016191592A - 路面平滑性評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定重量の錘による重力荷重をかけて垂直荷重を計測する荷重センサを車両の所定位置に搭載して段差や凹凸が生じた道路の路面状態を評価する路面平滑性評価方法を提供する。【解決手段】路面平滑性評価方法は、車両停止時の荷重センサの出力を静止荷重として記録し、車両走行中の荷重センサの出力を所定のサンプリング時間間隔毎に動的荷重として記録し、車両走行中の荷重センサの出力の記録時刻に対応させて位置情報を記録し、位置情報を基に所定のセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間及び静止荷重に対する動的荷重の変化率から所定のセグメント時間間隔毎の最大変化率を求め、車両の種類、荷重センサの搭載位置、及び評価対象に対応して設定された所定の基準値を基に、セグメント時間間隔毎の最大変化率のうちの特定の最大変化率の値を有するセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を特定の評価区間として設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、路面状態の平滑性診断方法に関し、より詳細には、段差や凹凸等の道路の路面の平滑性を探知して評価する方法に関する。
道路の路面は、理想的には平滑面であることが望ましい。しかし、完全な平滑性を維持した道路は存在せず、現実には段差や凹凸が無数に連続する。このような段差や凹凸は、道路の竣工時から不可避的に発生しており、使用頻度に応じてその程度も増大する。とりわけ、高速道路では、路面に生じた段差や凹凸が走行中の快適性に大きく影響を与えるのみならず、騒音の原因となったり、安全運行に支障を来たしたりすることから、厳重な路面管理が必要である。
路面状況を測定する技術としては、大別するとプロファイル方式とレスポンス方式とに分けられる。プロファイル方式は路面の縦方向の凹凸(プロファイル)を実測する方式である。レスポンス方式は路面から受ける動的応答(加速度)に基づいて路面の平滑性を測定する方式である。レスポンス方式によって路面状態を測定する最も一般的な手法は、鉛直方向の加速度を測定し、これを積分して鉛直方向の変位を求める手法である。ところが、このような測定手法を用いた場合、路面の段差や凹凸に対して、必ずしも高い検出精度が得られないという問題がある。これは、路面の段差や凹凸に応じて加速度計は加速度を検出するが、段差や凹凸が比較的小さな場合の加速度と比較的大きな場合の加速度とを比較した場合、両者間に顕著な加速度変化が生じないからである。即ち、道路上に車両を実走行させた場合、路面には細かな段差や凹凸が連続しているために、車両に搭載された加速度計は常に加速度を検出した状態となる。このため、比較的大きな段差や凹凸を乗り越えた場合であっても大きな加速度変化が現れにくい。その結果、路面の段差や凹凸に対して高い検出精度が得られない。
路面の平滑性を評価する指標として、わが国では、建設省(現、国土交通省)で開発されたMCI(Maintenance Control Index:維持管理指数)があるが、近年では、より道路利用者の快適性に重点をおいた指標として、路面の縦断凹凸から算出した情報に基づいて乗り心地評価と再現性を実現させたIRI(International Roughness Index:国際ラフネス指標)が注目されている。これらを区分するものではないが、路面状況を測定する技術として、例えば特許文献1には、自動車の走行方向に沿った3個所に、それぞれ路面迄の高さを測定するレーザ測距器を備え、レーザ測距器のうちの前後2つの測距値を結んだ基準線に対する中間の1つの測距値の変動により路面の形状を測定する技術が開示されている。また、特許文献2には、試験車の車軸側に位置する加速度計と、サスペンションが支持する車体側に位置する加速度計と、試験車の走行速度を測定するためのGPSレシーバにより測定データを収集してIRI(国際ラフネス指数)を算出する技術が開示されている。
一方、現状の路面平滑性管理は、道路の構造破壊を如何にして改修するかという道路管理者の目線で行われており、必ずしも道路利用者の立場を反映したものではない。特に、トラック輸送に伴う精密機械等の振動衝撃に影響される物品に関する苦情が多いことから、運搬物を考慮した平滑性基準が必要である。また、現状の平滑性異常の判断基準は、数ある路面形状のごく一部に対するものであり、この基準に基づく改修では多数の異常個所が残存する。そして、車両に加わる力も、積載物に加わる力も、乗用車も、トラックも、車両の前部も後部も、同じような力が加わるとする平滑性管理が実情である。
特開2012−173095号公報 特開2010−066040号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、車両の所定位置に搭載した荷重センサを用いて段差や凹凸が生じた道路の路面状態を体感に沿って評価する路面平滑性評価方法を提供することにある。
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様による路面平滑性評価方法は、所定重量の錘による重力荷重をかけて垂直荷重を計測する荷重センサを所定位置に搭載した車両を走行させて路面の平滑性を評価する方法であって、前記重力荷重をかけた車両停止時の荷重センサの出力を静止荷重として記録する段階と、前記重力荷重をかけた車両走行中の荷重センサの出力を所定のサンプリング時間間隔毎に動的荷重として記録する段階と、前記車両走行中の荷重センサの出力の記録時刻に対応させて該車両走行中の位置情報を記録する段階と、前記位置情報を基に所定のセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を求める段階と、前記静止荷重の値に対する車両走行中の前記動的荷重の値の変化率を求める段階と、車両走行中の前記変化率から前記所定のセグメント時間間隔毎の最大変化率を求める段階と、車両の種類、荷重センサの搭載位置、及び評価対象のうちのいずれか1つ以上に対応して設定された所定の基準値を基に、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率のうちの特定の最大変化率の値を有するセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を特定の評価区間として設定する段階と、前記特定の評価区間をグラフ又は一覧表により可視化する段階と、を有する。
前記特定の評価区間を設定するための基準値は、複数人の体感に基づき判定された評価値が所定の判定割合以上の時の最大変化率に相応する値として設定され得る。
前記路面のセグメント区間を特定の評価区間として設定する段階は、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率のうちの所定の第1基準値を超える最大変化率の値を有するセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を第1評価区間に設定し、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率のうちの前記第1基準値より大きい所定の第2基準値を超える値の最大変化率を有するセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を第2評価区間に設定する段階と、を含み得る。
前記路面平滑性評価方法は、前記静止荷重の値に対する前記動的荷重の値の変化率を前記位置情報に関連付けて記録する段階を更に含むことができる。
前記路面平滑性評価方法は、前記第1評価区間及び前記第2評価区間を前記記録された位置情報に関連付けて可視化する段階を更に含み、前記前記第1評価区間及び前記第2評価区間の可視化は、前記記録された位置情報を含む路面のセグメント区間を示す地図上に表示され得る。
前記路面平滑性評価方法は、前記静止荷重の値に対する前記動的荷重の値の所定区間の変化率の値を前記サンプリング時間間隔毎のサンプリング時刻に関連付けて可視化する段階を更に含み、前記動的荷重の値の変化率の可視化は、前記サンプリング時刻を示す軸と該サンプリング時刻における前記変化率の値の軸とを有する二次元グラフによって行なわれ得る。
前記路面平滑性評価方法は、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率の値を該セグメント時間間隔毎の最大変化率の値の順位に関連付けて可視化する段階を更に含み、前記最大変化率の可視化は、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率の値の順位を示す軸と該セグメント時間間隔毎の最大変化率の値の軸とを有する二次元グラフによって行なわれ得る。
前記路面平滑性評価方法は、少なくとも前記セグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を特定する周辺画像を車両走行中の位置情報に関連付けて記録する段階を更に含み、前記可視化は、前記路面のセグメント区間を特定する周辺画像表示と共に行われ得る。
本発明の路面平滑性評価方法によれば、路面の段差や凹凸の程度に応じて、体重と同程度の60kgの重量物に加わる動的な力を測定し、複数の判定員による判定との相関に基づく評価基準を採用することにより、体感に沿った路面の平滑性を評価することができる。
本発明の一形態による路面平滑性評価方法を実施するための車両を示す模式図である。 一実施形態によるセンシング装置の分解斜視図である。 図2に示すセンシング装置の断面図である。 一実施形態による路面状態測定装置の概略構成図である。 図4に示すパソコン(PC)及び周辺装置の構成を示すブロック図である。 静止荷重fsと動的荷重fd及び衝撃力Pimpの関係を説明する荷重センサユニットの出力を示す図である。 路面状態測定装置の採取データに基づき生成される解析後のデータベースの内容の一例を示す図である。 路面状態測定装置によって測定される動的荷重fdを説明するための図である。 路面状態測定装置によって測定される平滑度Dsを説明するための図である。 横軸をKP(キロポスト)縦軸を動的荷重fdとするグラフ表示の一例を示す図である。 高速道路の走行車線のジョイント部を実測した動的荷重fdの値の変化の一例を示す図である。 トラックの荷台における平滑度Dsの分布の一例を示す図である。 高速道路における平滑度の判定結果の一例を示す図である。 図13に示す判定結果を使用した評価基準を説明するための図である。 車種別の平滑度Dsの換算の一例を説明するための図である。 車種別の平滑度Dsの換算の一例を説明するための図である。 本発明の一実施形態による路面平滑性評価方法の処理を示すフローチャートである。 路面平滑性評価方法によって取得された値を可視化する処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の路面平滑性評価方法を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
高速道路の日常点検は、必要且つ適切な処置及び補修などの対策の要否を判断するために車上目視、車上感覚により行われ、必要に応じ降車し、変状の状況を確認する。体に加わる力は、反力として体を押す力と同等であることから、体重を測定することに相当する。人に加わる力は体重と同じ錘に加わる力と同等である。体重を60kgfとすると60kgの錘に加わる力と同等である。
図1は、本発明の一実施形態による路面平滑性評価方法を実施するための車両11を示す模式図である。
図1に示すように、道路1の路面2の状態を測定するには、例えば荷台12の上に路面状態測定装置101を搭載した車両11で測定対象である路面2上を走行する。車両11が路面2に生じた段差3や凹凸(図示せず)を通過すると、路面状態測定装置101はこれに応答した測定値を出力する。車両11としては、特別なものを用意する必要はなく、一般的な乗用車、軽自動車、ワゴン、ライトバン、トラック等、あらゆるものを用いることができる。また路面状態測定装置101は、荷台12に限らず、例えばシート13の上や車両の床面14に設置することもできる。しかし、一般的に、車両の前部、中部、及び後部の搭載位置でそれぞれ平坦性評価が異なるため、車両や路面状態測定装置101の搭載位置は測定目的に応じたものでなければならない。例えば、トラックの荷台の貨物に対する平坦性を測定するために路面状態測定装置101をトラックの助手席に搭載してはならない。
図2は、一実施形態によるセンシング装置112の分解斜視図であり、図3は、図2に示すセンシング装置の断面図である。
図2に示すように、路面状態測定装置101に備わるセンシング装置112は、ひずみゲージ式ロードセルを内蔵するセンサベース116を枠型の保持ベース117に収納し、センサベース116に錘113を載置した構造である。センサベース116は、ひずみゲージ式ロードセルによる荷重センサを内蔵する構造体である。ロードセルは、力(荷重)を電気信号に変換して出力する変換器であり、ひずみゲージ式が一般的に使用される。電気抵抗を利用したひずみゲージ式以外としては、磁歪式、静電容量式、ジャイロ式などがある。
センサベース116には、錘113が載置される。錘113は、一例として一つが15kgfの重量で形成される。本実施形態では、四個の錘113をセンサベース116に載置する。従って、合計60kgfの錘113による荷重がセンサベース116に加わる。錘113は四個に分割されているため、持ち運びや取り扱いが容易である。
図3に示すように、センシング装置112は、四個の錘113が載置されたセンサベース116がゴム製パッド121を介して荷台12等に直接搭載される。これにより、センサベース116に四個の錘113が載置されたセンシング装置112を搭載した車両11を走行させると、車両11に振動が伝わるため、錘113により絶えずセンサベース116に振動に伴う荷重の変化が伝わる。
車両11から伝わる振動によって四個の錘113が一体的に移動するように、個々の錘113同士は位置固定される。個々の錘113同士の位置固定は、一例として下方に位置付けられる錘113の上面とこれに積み重ねられる錘113の下面とに凹凸の嵌合構造を形成する。
図4は、一実施形態による路面状態測定装置の概略構成図であり、図5は、図4に示すパソコン(PC)及び周辺装置の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、路面状態測定装置101は、ひずみゲージ式ロードセルを内蔵したセンサベース116を備えるセンシング装置112、パソコン(PC)131、GPSユニット151、及びWebカメラ141の組み合わせからなる。センシング装置112に備わるセンサベース116は、垂直荷重を計測する。センシング装置112は、センサベース116に所定重量の錘113で重力荷重をかけた状態にする。これにより、車両静止時、センサベース116は、錘113の重量、例えば60kgfに応じた電気信号を出力する。センサベース116の出力は、計量回路114を介してパソコン131に送られる。計量回路114は、センサベース116から出力されるアナログの電気信号を増幅し、デジタル信号に変換して出力する。パソコン131は、計量回路114から出力されるデジタル信号を参照して、センサベース116に加わる荷重値を認識する。センサベース116及び計量回路114は、荷重センサユニット115(図5参照)を構成する。荷重計測値は、データロガーを用いて直接記録することもできる。この場合、荷重計測値と計測時刻のみを逐次記録し、測定終了後に計測データを解析して他のデータを生成する。パソコン131を使用する場合も、荷重計測値と計測時刻のみを逐次記録して測定終了後に計測データを解析するが、パソコンの処理能力に応じてリアルタイムに処理してもよい。
図5に示すように、センシング装置112は、パソコン131に荷重センサユニット115及びGPSユニット151が接続されて構成される。パソコン131は、各種の演算処理を実行するCPU132にROM133及びRAM134が接続されたマイクロコンピュータ135を主体とする。ROM133は、例えばEEPROMであり、BIOS等の固定データを格納する。RAM134は、各種の可変データを書き換え自在に記憶する。マイクロコンピュータ135には、ハードディスクドライブ(HDD)136、液晶ディスプレイ等の表示部137、並びにキーボード及びポインティングデバイスからなる入力部138が接続されてパソコン131を構成する。HDD136には、路面状態測定用のコンピュータプログラムがインストールされ、データベースとして路面状態測定に関する各種データが格納される。プログラムを起動させると、その全部又は一部がRAM134のワークエリアにコピーされ、CPU132はRAM134にアクセスしてプログラムに従った処理を実行する。また、起動されたプログラムによってデータベースが作成される際、CPU132は、路面状態測定に伴うデータベースを作成してHDD136に格納した上、データベースに蓄積すべきデータをRAM134のワークエリアに記憶した後、逐次HDD136のデータベースに格納する。
パソコン131のCPU132には、荷重センサユニット115、入力部に含まれるWebカメラ141(図示せず)、及びGPSユニット151がデータ通信自在に接続される。荷重センサユニット115は、上述したように、センシング装置112に備わるセンサベース116に計量回路114が組み合わされた構成である。Webカメラ141は、ブラウザを介して撮映画像をリアルタイムに表示可能なカメラであり、路面のセグメント区間を特定するために車両走行中の周辺画像を撮影する。Webカメラ141に代えるか又はWebカメラ141以外にパソコンに接続可能な他のビデオカメラも使用可能である。パソコン131に収録されたWebカメラ141の周辺画像と、同時に記録された時刻情報とを基に、車両走行中の路面のセグメント区間を特定する。セグメント区間の特定の際には、例えば振動や衝撃を検出した地点が橋梁の継手か或いはその前の舗装の施工継ぎ目かが分かる精度が必要であり、1セグメント22m(速度80km/時の場合、1秒間走行距離に相当)のどの位置かを知る必要があるため、動画による周辺画像を用いる。KP(キロポスト)もこの処理過程で読み取る。位置情報は、このように荷重計測終了後にWebカメラの収録映像を解析することで取得する。GPSユニット151は、アンテナ152を介して受信したGPS衛星からの信号に基づいて現在位置の座標情報を演算によって求め、座標情報(座標データ)をパソコン131に送信する。GPSユニット151で取得した位置データは、地図データと照合することで地図上に計測位置を表示するために使用される。D(ディファレンシャル)GPSや他の航法衛星システムを組み合わせて高精度に位置情報を取得できる場合は、マップマッチング等を組み合わせることで、Webカメラの収録映像を解析することなく、リアルタイムに測定することもできる。なお、このようなパソコン131や荷重センサユニット115は上述した構成に限定されず、同様の機能を有するように様々な構成要素によって具現することができる。
路面状態測定装置101を使用するには、路面状態測定装置101を車両11に搭載し、路面2の状態を測定しようとする道路1に赴く。そして、路面状態測定用のプログラムを起動させ、測定対象である路面2上を走行する。パソコン131のCPU132は、起動されたプログラムに従い、動的荷重取得処理、位置情報取得処理、及びバックグランド処理をマルチタスク処理により並列的に実行し、路面状態測定に伴うデータベースを構築する。動的荷重取得処理及び位置情報取得処理については図17の路面平滑性評価方法の処理を示すフローチャートを参照して後述する。
図6は、静止荷重fsと動的荷重fd及び衝撃力Pimpの関係を説明する荷重センサユニットの出力を示すグラフである。
図6のグラフは、横軸に測定時間(又は位置)、縦軸に荷重値を示す。上述したように、錘113の重量が60kgfである場合、車両静止時、パソコン131は、計量回路114から取り込んだセンサベース116の出力に基づいて60kgfの荷重を認識する。この荷重値は、錘113の重力荷重のみがかけられた状態のセンサベース116の出力である。本明細書では、これを静止荷重fsと称する。
車両11が道路1を走行し、路面2に生じた段差3や凹凸を通過すると、その際に生じる車両11の突き上げによってセンサベース116が錘113に押し付けられるため、センサベース116の出力値が大きくなる。これにより、パソコン131は、計量回路114から取り込んだセンサベース116の出力に基づいて60kgfを超える値の荷重を認識する。本明細書では、これを動的荷重fdと称する。
図6に示すように、動的荷重fdの値は、ピークを過ぎると減少する。即ち、道路1を走行する車両11が路面2に生じた段差3や凹凸を通過すると動的荷重fdの値が増加し、ピークに達すると減少するという現象が繰り返し発生する。このような動的荷重fdの変化曲線において、ピーク時の最大動的荷重fmを、本明細書では衝撃力Pimpと称する。
再び、図4及び図5を参照すると、パソコン131は、所定のサンプリング時間間隔でセンサベース116の出力を取り込むことで、図6に示すような荷重値の変化を認識する。精度良く荷重値の変化を認識するためのサンプリング時間間隔としては、車両11の走行速度が80〜100km/時として、1/100秒程度であることが望ましい。これを距離に変換すると、車両11が時速80kmのときに約222mm、時速90kmのときに250mm、時速100kmのときに約278mmとなる。これは、250mm以下の測定間隔を規定するIRI(国際ラフネス指標)と略符合する。サンプリング時間間隔をこのように規定することで、衝撃力Pimpのデータを正確に採取することが可能になる。一方、1/100秒よりも細かいサンプリング時間間隔でセンサベース116の出力を取り込んだ場合は、より豊富な動的荷重fdのデータを得ることができる反面、衝撃力Pimpのデータを得るという目的から見ると、データ量が過剰になってしまう。従って、車両11の走行速度が80〜100km/時とした場合、1/100秒のサンプリング周期でセンサベース116の出力を取り込むことが最良である。
パソコン131は、GPSユニット151から位置情報を取得する。GPSユニット151は、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)を搭載し、アンテナ152を介して受信したGPS衛星からの信号に基づいて現在位置の座標情報を演算によって求める。パソコン131は、車両走行中、所定のサンプリング時間間隔、例えば1秒毎にGPSユニット151から現在位置の座標情報を取り込む。取り込まれた座標情報は、1/100秒のサンプリング時間間隔で取り込まれたセンサベース116の出力に対応させて、センサベース116の出力と共に位置座標データとして記録する。この際、センサベース116の出力によって得られる動的荷重fdのデータのサンプリング時間間隔(1/100秒)とGPSユニット151から得られる座標情報のサンプリング時間間隔(1秒程度)とは、正確に同期させる必要はなく、概略対応していればよい。GPSユニット151で取得した位置データは、地図データと照合することで地図上に計測位置を表示するために使用される。
図7は、路面状態測定装置101の採取データに基づき生成される解析後のデータベースの内容の一例を示す図である。
図7に示すように、データベースは、車両走行中に1/100秒毎にリアルタイムで計測した「1/100秒値」及び「動的荷重fd(kgf)」のデータと、測定後の解析により求めた1秒単位のデータとして「1秒値」、「位置座標」、「KP(キロポスト)」、「変化率」、「平滑度Ds」、及び「評価値」のデータを記録して蓄積する。この時、パソコン131は、センサベース116の出力を取り込むサンプリング時間間隔である1/100秒の値をインクリメントして順次「1/100秒値」に記録し、その時のセンサベース116の出力に基づく動的荷重fdを「動的荷重fd(kgf)」に記録する。「位置座標」は、測定終了後に、Webカメラ141の撮影画像、時刻情報、動的荷重fdの変動を基に地図データと照合することで求める。DGPS等の高精度のGPSユニット151用いて路面を特定できる場合は、その測位データをそのまま使用してもよい。
「変化率」は、所定のサンプリング時間間隔、例えば1/100秒間隔毎の静止荷重の値と動的荷重の値との比率、即ち静止荷重の値に対する動的荷重の値の変化率である。パソコン131は、静止荷重の値に対する動的荷重の値の変化率を求める処理として、静止荷重の値と動的荷重の値との比率を求める処理を実行する。この場合の比率は、(動的荷重/静止荷重)として算出される。例えば、静止荷重を60kgfとすると、動的荷重の値が75kgfの場合の変化率は1.25であり、動的荷重の値が90kgfの場合の変化率は1.5である。パソコン131は、センサベース116の出力から得られた動的荷重の値に基づいて変化率を求め、これをその基となる動的荷重fdに対応させてデータベース中の「変化率」に記録する。
「平滑度Ds」は、所定のセグメント時間間隔、例えば1秒間隔毎の静止荷重の値に対する動的荷重の値の最大変化率である。即ち、パソコン131は、静止荷重の値に対する動的荷重の値の変化率を動的荷重/静止荷重により求め、1秒間隔毎にその最大変化率の値を算出する。例えば、静止荷重を60kgfとすると、セグメント時間間隔における最大動的荷重の値が75kgfの場合の平滑度Dsは1.25であり、最大動的荷重の値が90kgfの場合の平滑度Dsは1.5である。パソコン131は、センサベース116の出力から得られたセグメント時間間隔毎の最大動的荷重の値に基づいて平滑度Dsを算出し、これをデータベース中の「平滑度Ds」に記録する。なお、本明細書で、動的荷重/静止荷重の比率のセグメント時間間隔毎の最大値をそのセグメント区間における平滑度(Ds:Degree of Smoothness)と定義する。
図8は、路面状態測定装置によって測定される動的荷重fdを説明するための図であり、図9は、路面状態測定装置によって測定される平滑度Dsを説明するための図である。
図8を参照すると、路面状態測定装置101を車両11の助手席や荷台に設置し、目的とする道路1で車両11を走行させ、路面状態測定用のプログラムを起動させて静止荷重fs 60kgfの錘113を用いたセンサベース116の出力を動的荷重fd(kgf)として所定のサンプリング時間間隔、即ち1/100秒間隔毎に路面2の状態を測定する。
図9に示すように、動的荷重fdと静止荷重fsとの比率、即ち静止荷重fsに対する動的荷重fdの変化率を動的荷重fd/静止荷重fsにより算出する。セグメント時間間隔毎の動的荷重fd/静止荷重fsの最大変化率、即ち1秒間の(fd/fs)の最大値をそのセグメント区間(速度80km/時の場合、1秒間走行距離22mに相当)の平滑度Ds(Degree of Snoothness)とする。平滑度Dsは、瞬間的な大きな力、即ち衝撃力を表すのに適しており、乗り心地、貨物の破損等に関する指標になる。例えば、平滑度Ds値を5秒間連続評価することにより、IRIと同様の約100m区間の乗り心地の不快適性の評価指標になる。
図10は、横軸をKP(キロポスト)縦軸を動的荷重fdとするグラフ表示の一例を示す図である。
図10に示すように、CPU132は、Webカメラ141により撮影された映像を読み取って高速道路のKP(キロポスト)を求め、横軸にKP(キロポスト)、縦軸に動的荷重の値をとったグラフ表示をすることができる。キロポストグラフ表示により、縦軸に示される動的荷重fd或いは平滑度Dsがどの場所でどのように変化するかが一目瞭然となる。このため、道路1の路面2の状況を現場検分するに際して、現場の位置を適切に知らせることができる。
「KP(キロポスト)」は、基準となる地点からの一定間隔毎の標識位置である。本実施形態において、KP(キロポスト)の用語は広義であり、文字通りの1km毎の標識位置であってもよく、他の間隔、例えば100m毎の標識位置であってもよい。
追加の機能として、パソコン131に接続されたWebカメラ141を用いて、CPU132は、地図上の路面のセグメント区間を特定する周辺画像を車両走行中の位置情報に関連付けて撮像記録し、グラフ表示に合わせて同時表示することもでき、橋梁の継手等の詳細な現地の位置情報を得ることもできる。また横軸(時間、KP)のスケールを可変する機能をサポートすることもできる。
図11は、高速道路の走行車線のジョイント部を実測した動的荷重fdの値の変化の一例を示す図であり、図12は、トラックの荷台における平滑度Dsの分布の一例を示す図である。
図11のグラフに示すように、衝撃の多いジョイント部の測定例として、3トントラックを使用して路面の摩耗が未だ少ないと考えられる新東名高速道路の御殿場JCT〜新富士IC上り走行車線のジョイント部における実測値(kgf)が得られた。トラックの前輪(助手席)と後輪(荷台)とで衝撃力の傾向が異なり、前輪では明確なピークが無いが後輪では明確なピークがある。従って前輪位置で体感しても衝撃が無いが、後輪位置で体感すると大きな衝撃があることが分かる。
図12(a)、(b)は、東京IC〜春日井IC間の東名高速道路全線のセグメント区間毎に算出された平滑度Dsを大きい順から小さい順に統計的に並べて示した3tトラックの荷台12(後輪軸上)におけるDs分布の実測値であり、図12(a)は「異常」の評価基準(第1評価基準)値として路面の平滑度Dsが1.8以上のセグメント分布を示し、図12(b)は「特別異常」の評価基準(第2評価基準)値として路面の平滑度Dsが2.4以上のセグメント分布を示す。
「異常」、「特別異常」の平滑度Dsの評価は、実際にマイクロバスの床面に路面状態測定装置101を設置して測定した平滑度Dsの順位とその時にマイクロバスに乗車して体感により「異常あり」、「悪い」と判定した評価値を基に決定した。体感による判定は、複数の判定員が乗車したマイクロバス内の後輪軸上で各人が「腕を上に挙げる:悪い、要対策」、「腕を横に挙げる:異常あり、要調査」、「腕を下にしたまま:許容可」により合図し、床に設置した路面状態測定装置101により路面状態を測定すると共に位置情報を記録し、同時に判定員の様子をビデオカメラで撮像記録し、これを解析することにより行った。体感による判定と統計的に並べた平滑度Dsとの間に明確な相関があったため、体感による判定を基に評価基準を設定した。なお、3人の判定員で実施する場合は、そのうちの両極端を除く1名の判定を採用した。本明細書で、「体感」に基づく評価とは、実際に走行車両に乗車した人の車上感覚に基づく評価を意味する。車上感覚は、振動、衝撃による感覚のみならず、視覚や聴覚も含まれることから、荷重センサに加えて、例えば撮影画像のブレや振動衝撃音などを解析することで、より「体感」に沿った評価結果を得ることも可能である。
図13は、高速道路における平滑度の判定結果の一例を示す図であり、図14は、図13に示す判定結果を使用した評価基準を説明するための図である。
図14に示すように、東名高速道路の大井松田IC〜沼津IC間の平坦性をマイクロバスの後輪軸上の床面で測定し、Ds>1.8で「悪い」判定が60%を超え、Ds>1.5で「悪い」判定と「異常あり」判定の合計が略50%を占めた。これより「悪い」の判定が50%を超えるのは「悪い」の体感的評価値の境界で、Ds>1.8であり、「異常あり」+「悪い」判定の割合が50%を超えるのが「異常あり」の体感的評価値の境界であり、Ds>1.5であることが分かる。ここで、Dsの大きい順から小さい順に、評価値は「特別異常」>「異常」>「許容」であり、対応する判定値は「悪い」>「異常あり」>「許容」である。
図15及び図16は、車種別の平滑度Dsの換算の一例を説明するための図である。
図15及び図16に示すように、実際の体感に基づく評価値は、車両の種類、荷重センサの搭載位置、及び評価対象などによってそれぞれ異なる。図15に示すように、3トントラックの荷台、マイクロバスの荷台、及び巡回車(ワゴン型乗用車)の荷台におけるそれぞれの体感に基づく「異常あり」評価の境界値に一致する換算値はトラックでDs=1.8、マイクロバスでDs=1.5、乗用車でDs=1.3を示す。また、図16に示すように、3トントラックの荷台、マイクロバスの荷台、及び巡回車(ワゴン型乗用車)の荷台及び助手席におけるそれぞれの「悪い」評価の境界値の換算値はトラックでDs=2.4、マイクロバスでDs=1.8、乗用車でDs=1.6を示した。
以上の検討により、多数の測定値を処理した統計的評価として、3トントラックの荷台(後輪軸上)の評価基準は、Ds>2.4で「特別異常」評価であり、体感的に「悪い」と評価され、Ds>1.8で「異常」評価であり、体感的に「異常あり」と評価される。なお、3トントラック、巡回車(ワゴン型乗用車)、及びマイクロバスの後輪軸上の比較を行い、Ds値の相関を調べた結果、巡回車(ワゴン型乗用車)の助手席でトラックの荷台上のDsを推定することができないことが分かった。
図17は、本発明の一実施形態による路面平滑性評価方法の処理を示すフローチャートである。
図17に示すように、路面状態測定装置101を車両11の助手席や荷台に設置し、目的の場所に到着して車両11を停止させ、路面状態測定用のプログラムを起動させると、先ずS101段階で、パソコン131のCPU132は、荷重センサユニット115から取り込んだ60kgfの錘113を用いたセンサベース116の出力を測定し、車両停止時の静止荷重fsとしてHDD136のデータベースに記録する。静止荷重fsは予め測定した値を記録しておくこともできる。
S102段階で、目的とする道路1で車両11を走行させ、車両走行中の60kgfの錘113を用いたセンサベース116の出力を動的荷重fd(kgf)として所定のサンプリング時間間隔毎に路面状態を測定する。動的荷重取得処理として、CPU132は、所定のサンプリング時間間隔を規定するサンプリング周期に達すると、荷重センサユニット115から動的荷重値を取得する。この場合のサンプリング周期は、先に例示したように1/100秒である。CPU132は、動的荷重値を取得すると、1/100秒値をインクリメントし、1/100秒値と共に取得された動的荷重値をデータベースの「1/100秒値」と「動的荷重」に記録する。車両走行中、「1/100秒値」と「動的荷重」とを継続して記録する。
S103段階で、CPU132は、車両走行中の位置情報をGPSユニット151から所定のセグメント時間間隔毎に所得する。位置情報取得処理として、CPU132は、所定のセグメント時間間隔を規定するサンプリング周期に達すると、GPSユニット151から現在位置の位置座標を取得する。この場合のサンプリング周期は、先に例示したように1秒である。GPSユニット151で取得した位置データは、地図データと照合することで地図上に計測位置を表示するために使用される。
路面状態の測定終了後、S104段階で、CPU132は、Webカメラ141の記録映像及び時刻情報から取得された位置情報を基にセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を求める。CPU132は、位置座標を取得すると、取得された位置座標からHDD136のデータベースに予め格納された地図上にマッチングさせて車両走行中の路面のセグメント区間を求め、取得された位置座標及びWebカメラ141により取得されたKPをデータベースの「位置座標」と「KP(キロポスト)」に記録する。
S105段階で、CPU132は、静止荷重fsに対する動的荷重fdの変化率を動的荷重fd/静止荷重fsにより算出する。算出結果の値を「1/100秒値」に対応させてデータベースの「変化率」に記録する。CPU132は、処理能力に応じて、動的荷重取得処理時のバックグランド処理として動的荷重fdと静止荷重fsとの比率を車両走行中に逐次算出してもよい。
S106段階で、CPU132は、所定のセグメント時間間隔毎の最大変化率を求め、対応するセグメント区間における平滑度Dsとして算出する。CPU132は、1/100秒のサンプリング時間間隔毎に取得された静止荷重fsに対する動的荷重fdの変化率の中から1秒のセグメント時間間隔毎に最大変化率を取得する。CPU132は、最大変化率の値を取得すると、取得された動的荷重値を「位置座標」に対応させてデータベースの「平滑度Ds」に記録する。S104段階〜S106段階の処理は、目的とする道路区間で車両走行中にCPU132が終了コマンドを受信して記録データを終了した時点の位置まで継続して行われる。
S107段階、S108段階で、CPU132は、セグメント時間間隔毎の最大変化率、即ち所定のセグメント区間の平滑度Dsが予め設定された基準値を超えたか否かを判断する。CPU132は、S107段階で第1基準値以下の場合、S109段階で、対応するセグメント区間を「許容」区間に設定してデータベースの「評価値」に記録する。
S107段階でセグメント時間間隔毎の最大変化率が第1基準値を超え、S108段階で第2基準値以下の場合(ここで、第1基準値<第2基準値である)、CPU132は、S110段階で、対応するセグメント区間を「異常(異常あり)」区間に設定してデータベースの「評価値」に記録する。
S108段階でセグメント時間間隔毎の最大変化率が第2基準値を超えた場合、CPU132は、S111段階で、対応するセグメント区間を「特別異常(悪い)」区間に設定してデータベースの「評価値」に記録する。S107段階〜S111段階の処理の終了後、S112段階で、CPU132は、データベースに蓄積された車両走行中のデータを、パソコン131に備わる可視化装置である表示部137にグラフ又は一覧表により可視化して表示する。なお、CPU132は、処理能力に応じて、動的荷重取得処理時のバックグランド処理としてS102段階〜S112段階の処理を車両走行中にリアルタイムに行ってもよい。
パソコン131のCPU132は、路面状態測定用のプログラムに従い、上述した動的荷重取得処理、位置情報取得処理、及びバックグランド処理を実行することで、車両走行中に測定対象の路面データをデータベースに逐次記録し、測定終了後の解析処理によりデータベースを完成させる。路面状態測定用のプログラムは、生成されたデータベースの蓄積データに基づき、静止荷重fsの値に対する動的荷重fdの値の変化率を位置情報に関連付けて可視化する機能をパソコン131に実行させる。また、路面状態測定用のプログラムをインストールし、車両11に搭載した路面状態測定装置101のパソコン131のHDD136に記録されたデータをコピーすることで、別のコンピュータで路面データの解析処理及び可視化処理を行なわせることもできる。以下、可視化処理を図18のフローチャートを参照しながら説明する。
図18は、路面平滑性評価方法によって取得された値を可視化する処理を示すフローチャートである。
図18に示すように、CPU132は、S201段階で可視化装置である表示部137に可視化を望む道路の記録内容をデータベースから選択して指定し、S202段階で可視化表示方法を選択切替えする。CPU132は、S202段階の表示選択切替えに応答し、S203段階で表示部137を介して横軸を1/100秒値のサンプリング時刻、縦軸を静止荷重の値に対する動的荷重の値の変化率とする二次元グラフを表示する。
CPU132は、S202段階の表示選択切替えに応答し、S204段階で表示部137を介して横軸をセグメント時間間隔1秒に対応するセグメント区間、縦軸をセグメント区間における最大変化率、即ち平滑度Dsとする二次元グラフを表示する。横軸をキロポス表示に切り替えることもできる。上述した「異常(異常あり)」及び「特別異常(悪い)」と評価された平滑度Dsを特定して識別できるように対象となる区間の平滑度Dsを色分け又は模様等により表示することもできる。キロポストグラフ表示に平滑度Dsを色分け表示した場合には、どの場所で補修を要するのか等が歴然となり、補修等の箇所を有効に知らせることができる。
CPU132は、S202段階の表示選択切替えに応答し、表示部137を介して地図上に道路を表示して上述した「異常(異常あり)」及び「特別異常(悪い)」の評価区間を色分け又は模様等により識別して特定できるように表示する。評価区間を色分け表示した場合には、どの場所で補修を要するのか等が歴然となり、補修等の箇所を有効に知らせることができる。
CPU132は、S203段階〜S205段階において、グラフ表示又は地図表示に重ねて、車両走行時刻に対応する走行中の周辺画像のポップアップ表示も実行する。ポップアップ表示は、グラフ表示とは別途のウインドウになされるため、より豊富な情報を得ることができる。S203段階〜S205段階の表示画面はプリンタ(図示せず)によりプリントアウトすることができる。
最後に、CPU132は、終了コマンドを認識すると(S202段階で「N」)、処理を終了する。
1 道路
2 路面
3 段差
11 車両
12 荷台
13 シート
14 床面
101 路面状態測定装置
112 センシング装置
113 錘
114 計量回路
115 荷重センサユニット
116 センサベース(ひずみゲージ式ロードセル内蔵)
117 保持ベース
121 ゴム製パッド
131 パソコン(PC)
132 CPU
133 ROM
134 RAM
135 マイクロコンピュータ
136 ハードディスクドライブ(HDD)
137 表示部(可視化装置)
138 入力部
141 Webカメラ
151 GPSユニット
152 アンテナ

Claims (8)

  1. 所定重量の錘による重力荷重をかけて垂直荷重を計測する荷重センサを所定位置に搭載した車両を走行させて路面の平滑性を評価する方法であって、
    前記重力荷重をかけた車両停止時の荷重センサの出力を静止荷重として記録する段階と、
    前記重力荷重をかけた車両走行中の荷重センサの出力を所定のサンプリング時間間隔毎に動的荷重として記録する段階と、
    前記車両走行中の荷重センサの出力の記録時刻に対応させて該車両走行中の位置情報を記録する段階と、
    前記位置情報を基に所定のセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を求める段階と、
    前記静止荷重の値に対する車両走行中の前記動的荷重の値の変化率を求める段階と、
    車両走行中の前記変化率から前記所定のセグメント時間間隔毎の最大変化率を求める段階と、
    車両の種類、荷重センサの搭載位置、及び評価対象のうちのいずれか1つ以上に対応して設定された所定の基準値を基に、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率のうちの特定の最大変化率の値を有するセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を特定の評価区間として設定する段階と、
    前記特定の評価区間をグラフ又は一覧表により可視化する段階と、を有することを特徴とする路面平滑性評価方法。
  2. 前記特定の評価区間を設定するための基準値は、複数人の体感に基づき判定された評価値が所定の判定割合以上の時の最大変化率に相応する値として設定されることを特徴とする請求項1に記載の路面平滑性評価方法。
  3. 前記路面のセグメント区間を特定の評価区間として設定する段階は、
    前記セグメント時間間隔毎の最大変化率のうちの所定の第1基準値を超える最大変化率の値を有するセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を第1評価区間に設定し、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率のうちの前記第1基準値より大きい所定の第2基準値を超える値の最大変化率を有するセグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を第2評価区間に設定する段階と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の路面平滑性評価方法。
  4. 前記静止荷重の値に対する前記動的荷重の値の変化率を車両走行中の位置情報に関連付けて記録する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の路面平滑性評価方法。
  5. 前記第1評価区間及び前記第2評価区間を前記記録された位置情報に関連付けて可視化する段階を更に含み、
    前記前記第1評価区間及び前記第2評価区間の可視化は、前記記録された位置情報を含む路面のセグメント区間を示す地図上に表示されることを特徴とする請求項3に記載の路面平滑性評価方法。
  6. 前記静止荷重の値に対する前記動的荷重の値の所定区間の変化率の値を前記サンプリング時間間隔毎のサンプリング時刻に関連付けて可視化する段階を更に含み、
    前記動的荷重の値の変化率の可視化は、前記サンプリング時刻を示す軸と該サンプリング時刻における前記変化率の値の軸とを有する二次元グラフによって行なわれることを特徴とする請求項1に記載の路面平滑性評価方法。
  7. 前記セグメント時間間隔毎の最大変化率の値を該セグメント時間間隔毎の最大変化率の値の順位に関連付けて可視化する段階を更に含み、
    前記最大変化率の可視化は、前記セグメント時間間隔毎の最大変化率の値の順位を示す軸と該セグメント時間間隔毎の最大変化率の値の軸とを有する二次元グラフによって行なわれることを特徴とする請求項1に記載の路面平滑性評価方法。
  8. 少なくとも前記セグメント時間間隔に対応する路面のセグメント区間を特定する周辺画像を車両走行中の位置情報に関連付けて記録する段階を更に含み、
    前記可視化は、前記路面のセグメント区間を特定する周辺画像表示と共に行われることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の路面平滑性評価方法。
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