JP2015027839A - 車両の前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両前方からの衝撃に対しては低剛性かつ車両前部上方からの衝撃に対しては高剛性であるとともに、組付性に優れた車両の前部構造を提供する。
【解決手段】グリル3とアッパーパネル5は、ブラケット9を介して車体13に連結される。ブラケット9は前側縦壁部93と平面部91と後側縦壁部95とを備えて略凸状に形成され、グリル3のグリル上壁部33とブラケット9の前側縦壁部93、アッパーパネル5のフランジ部59とブラケット9の平面部91とがそれぞれ連結される。車両前方から荷重が加わると、グリル上壁部33を介してブラケット9の前側縦壁部93の下端が後方へ押し込まれて後方へ倒れる(撓む)ことによって、前方からの衝撃を吸収する。一方、ブラケット9は略凸状に形成されているため、上方からの衝撃に対しては高剛性となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両の前部構造、特にグリルと該グリル上部を覆うアッパーパネルとがブラケットを介して車体に連結された車両の前部構造に関するものである。
従来より、自動車等の車両の前部において、バンパー本体とグリルと備え、それらを車体(車体メンバー)に連結して支持する構造は知られている。
近年、自動車のデザインは多様化を極め、前部構造においても意匠上の観点からグリル上部がフードの先端よりも前方に突出したものが市場に流通している。そうすると、グリル上部はフードで覆われないため、該上部が露出しないようにする必要がある。
そこで、例えば特許文献1に示されるように、前方に突出したグリル上部を覆うようにアッパーパネルを取り付けて、それぞれの上端部を共に車体に連結した前部構造が提案されている。
具体的には、グリル部が一体成形されたバンパー本体(バンパカバー本体部)とアッパーパネル(バンパカバー装飾部)とを備え、アッパーパネルはグリル上壁部(上部グリル部)を覆うように取り付けられて車体に連結される。詳細には、グリル部およびアッパーパネルのそれぞれの上端縁(後端縁)にボルト穴を有するフランジ部が形成され、それぞれのボルト穴の位置を合わせて各フランジ部を上下に重ね、該ボルト穴にボルトを上下方向に挿通して車体(ブラケット)に連結される。
特開2013−71610号公報(特に段落0019、第6頁、図5)
ところで、車両の前部構造においては、歩行者等(本発明では、通常の歩行者に加え、自転車や二輪車に乗っている乗員も含め、車両に直接衝突する人を歩行者等と呼ぶ)の保護の観点から、前方からの衝撃に対しては衝撃吸収のために低剛性とし、一方、車両前部上方からの衝撃に対しては、衝突して車両前部に乗り上げた歩行者等が落ち込んで車両内部の部品等によって損傷することを防ぐために、高剛性とすることが求められている。
しかし、上記特許文献1の構造によると、グリル上壁部およびアッパーパネルのそれぞれのフランジ部を重ねて車体に三重構造で締結されているため、車両前後方向の剛性が高くなってしまい、前方からの衝撃吸収性に劣る。また、複数の部品を同じ箇所で車体に三重構造で締結するため、それぞれの部品(3つの部品)の製作誤差に伴う部品同士の位置合わせに手間取り(工数を要し)、組付作業性に劣る。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、車両前方からの衝撃に対しては低剛性とし、車両前部上方からの衝撃に対しては高剛性とするとともに、組付性に優れた車両の前部構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、グリルと、その上部を覆うアッパーパネルとを、それぞれブラケットの別の箇所を介して車体(車体メンバー)に連結するようにした。
具体的には、第1の発明では、バンパー本体と、該バンパー本体上部に設けられるグリルと、該グリルを車体に連結して支持するブラケットと、該グリルの上部を覆うように取り付けられるアッパーパネルとを有する車両の前部構造が前提である。
そして、上記ブラケットは、車両前後方向に延びる平面部と、該平面部の車両前方端部から下方へ延びる前側縦壁部を備えた前側部と、上記平面部の車両後側端部よりも車両後方側に形成されて上記車体に連結される後側部とを一体に有し、上記グリルは、空気導入口が形成されたグリル縦部と、該グリル縦部の上部から車両後方側へ延びるグリル上壁部とを一体に有し、上記アッパーパネルは、上記グリル上壁部を覆うカバー部と、該カバー部の車両後方端部から車両後方側に延びるフランジ部とを一体に有し、上記グリル上壁部が上記ブラケットの上記前側部に連結されるとともに、上記アッパーパネルの上記カバー部の前端部が上記グリルに連結され、上記フランジ部が上記ブラケットの上記平面部に固定されることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、上記ブラケットの上記平面部の後端は、該後端から下方へ延びる後側縦壁部を介して当該ブラケットの上記後側部に一体に形成されていることを特徴とする。
第3の発明では、第1または第2の発明において、上記グリル上壁部の後端は、上記ブラケットの上記前側縦壁部に連結されていることを特徴とする。
第4の発明では、第1または第2の発明において、上記前側部は、上記前側縦壁部の下端から車両前方側に一体に延びる平坦部を有し、上記グリル上壁部は、該平坦部に連結されていることを特徴とする。
以上説明したように、第1の発明によると、グリル上壁部とそれを覆うアッパーパネルは、それぞれブラケットの別の箇所、すなわち、上記グリル上壁部は上記ブラケットの前側部、上記アッパーパネルは上記ブラケットの平面部にそれぞれ二重構造で連結される。そのため、上記特許文献1のように重合部分が三重構造とならず、各部品の製作誤差に伴う部品同士の位置合わせが容易となり、組付性に優れる。また、上記ブラケットの前側部は下方へ延びる前側縦壁部を備えているため、車両前方からの衝撃に対しては上記前側縦壁部が上記平面部との連結部分を基点として後方に倒れる(撓む)ことによって衝撃を吸収できる。一方、車両前部上方からの衝撃に対しては、上記前側縦壁部が上下方向に延びているため剛性を高めることができる。
第2の発明によると、上記ブラケットの平面部後端には、下方へ延びる後側縦壁部が形成されている。すなわち、ブラケットは上記平面部、上記前側縦壁部および上記後側縦壁部とで該平面部を頂部とする略凸状になっている。そのため、車両上方からの衝撃に対する剛性を、さらに高めることができる。
第3の発明によると、上記グリル上壁部がブラケットの上記前側縦壁部に連結されているため、車両前方からグリルに加わった衝撃荷重は、その連結部分を介して上記前側縦壁部に伝わり、該前側縦壁部が後方に倒れる(撓む)こととなる。すなわち、車両前方からの衝撃荷重が上記前側縦壁部に伝わり、該前側縦壁部が後方へ倒れ込み(撓み)やすくなり、前方からの衝撃に対する衝撃吸収性をより高めることができる。
第4の発明によると、上記グリル上壁部は上記前側縦壁部の下端から延びる上記平坦部に連結されていて、上記平面部と上記グリル上壁部との上下方向の距離を相対的に長くとることができる。そのため、車両前方から衝撃が加わったときに、上記前側縦壁部が、上記平面部と上記前側縦壁部との連結部分を基点として後方に倒れ(撓み)やすくなり、前方からの衝撃に対する衝撃吸収性をより高めることができる。
本発明の実施形態1に係る車両の前部構造であって、車体に取り付ける前の状態を示す斜視図である。 図1における車両右側前方の拡大図である。 図1における分解斜視図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 図2のC−C線断面図である。 本発明の実施形態1に係る車両前部構造において、前方から荷重を受けたときの状態を示す概略断面図である。 本発明の実施形態2に係る図6相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
まず、本発明の実施形態1に係る車両の前部構造1の構成について、図1ないし図6に基づいて説明する。
図1ないし図3に示すように、車両前部には、バンパー本体11と、該バンパー本体11の上部で車両左右方向中央に取り付けられるグリル3と、該グリル3の上部を覆うアッパーパネル5と、上記グリル3および上記アッパーパネル5を取り付けるブラケット9とが設けられている。
バンパー本体11は、車両の前部形状に沿う意匠面を有して合成樹脂により成形され、車両前部に位置するように車体(図示せず)に取り付けられる。
バンパー本体11の左右方向中央の上部には、合成樹脂により成形されたグリル3が設けられている。該グリル3は、図3に示すように、上下方向に形成されたグリル縦部31と該グリル縦部31の上部から車両後方に向けて延びるグリル上壁部33とで構成されている。
上記グリル縦部31は、外部(前方)からの空気を導入するため前後方向に開口した空気導入口31aが複数設けられた空気導入部31bと、該空気導入部31bの上部および下部に一体に形成されて、それぞれ該空気導入部31bの前面よりも前方に膨出した上側凸部31cおよび下側凸部31dとを備えている。
上記グリル上壁部33は、上記上側凸部31cの上端から、後方へ向かって緩やかに上方へ傾斜して延びる上面部33aと、該上面部33aの後端から上方へ向かって延びる垂直面部33bと、該垂直面部33bの上端から前方へ向かって延びる鍔部33cと、上記上面部33aおよび上記垂直面部33bの左右(車幅)方向両端に形成された略三角形状の起立側面部33dとを一体に備えている。また、該起立側面部33dの斜め辺から左右方向外側に向けて緩やかに下降傾斜した端面部33hを一体に備えている。
図3に示すように、上記上面部33aおよび上記垂直面部33bには、これら両面部33a,33bにまたがって、開口した開口部35が複数形成されている。該各開口部35があることによって、上記グリル上壁部33に前方から衝撃が加わったときに、該両面部33a,33bが変形して衝撃を吸収しやすくなっている。また、上記垂直面部33bの左右方向両端近傍には、上記ブラケット9の位置決め用挿入ピン93a(詳細後述)が挿入される挿入孔33eが1つずつ設けられている。また、上記各挿入孔33eの左右方向内側には、上記ブラケット9の係止片93b(詳細後述)が挿入される係止孔33fが1つずつ設けられている。また、上記各挿入孔33eと上記各係止孔33fとの間および上記開口部35間には、第1締結孔33gが1つずつ、計4つ設けられている。
そして、上記グリル縦部31の上記空気導入部31bと上側凸部31cとの間には、アッパーパネル5(詳細後述)を取り付けるための差込孔3aが複数設けられている(図3および図6参照)。また、上記グリル上壁部33の上記端面部33hの右側端部および左側端部にも、アッパーパネル5を取り付けるための差込孔3bが複数設けられている。
図3および図4に示すように、上記アッパーパネル5は、合成樹脂によって薄板状に成形され、撓みやすくなっている。そして、後方から前方に向けて緩やかに下降傾斜するカバー上面部51と、該カバー上面部51の前端から下方へ延びるカバー前面部53と、該カバー上面部51の左右方向両端から外側へ緩やかに下降傾斜するカバー端面部54とで、意匠面となるカバー部5aを構成している。また、上記カバー前面部53の下端から後方へ延びる底面部55と、該底面部55の後側先端から後方へ延びて上記各差込孔3aに係合する複数の差込片57および上記カバー端面部54の左右端側下面から後方へ延びて上記各差込孔3bに係合する複数の差込片58とを備えている。また、上記アッパーパネル5は、上記カバー上面部51の後端から後方へ向かって一体に延びるフランジ部59を備えている。上記フランジ部59には、上記アッパーパネル5と上記ブラケット9を組付けるためにグロメットGを挿入する第2締結孔59aが、左右方向略等間隔に6つ設けられている。
図3および図4に示すように、上記ブラケット9は、略水平に延びる平面部91と、該平面部91の前端から下方へ向けて延びる前側縦壁部93を有する前側部9aと、上記平面部91の後端から下方へ向けて延びる後側縦壁部95とを一体に備え、断面視で上記平面部91を頂部とする略凸状をなすように形成されている。また、上記ブラケット9は、上記後側縦壁部95の下端から後方へ向けて一体に延びる後側部97を備えている。
上記平面部91には、上記アッパーパネル5の上記第2締結孔59aに対応する箇所に、上記グロメットGが挿入される第3締結孔91aが設けられている。
上記前側縦壁部93の上記各挿入孔33eに対応する位置には、前方へ向けて突出する略円錐形状の挿入ピン93aが一体に設けられている。また、上記前側縦壁部93の上記各係止孔33fに対応する位置には、前方へ向けて突出し、先端に係合爪93fを一体に有する可撓性の係止片93bが設けられている。また、上記前側縦壁部93の上記各第1締結孔33gに対応する箇所には、後方に凹んで上方、下方および前方に開放口を有する凹部93cが一体に形成されている。そして、該凹部93cの上下方向下側寄りには、第1締結具としての第1ボルトB1を螺合させるタッピングボス部93dが前後方向へ向けて当該凹部93cの底壁部94に一体に形成されている。該タッピングボス部93dは、上記凹部93cの左右方向の側壁部96にも一体に連結されている。なお、詳細は後述するが、上記タッピングボス部93dは、上記前側縦壁部93が該前側縦壁部93と上記平面部91との連結部分を基点として後方に倒れ込み(撓み)やすいように、該前側縦壁部93の下側寄りに設ける方が好ましい。
上記後側部97の後端には、ラジエタシュラウドパネル等の車体13に取り付けるための取付孔97aが左右方向に4箇所設けられている。
次に、上記車両の前部構造1を車体13に取り付けた状態について、図4ないし図6に基づいて説明する。
図4に示すように、上記ブラケット9の各挿入ピン93aが、上記グリル上壁部33の上記垂直面部33bに形成された各挿入孔33eに挿入されて位置決めされている。
また、図5に示すように、上記ブラケット9の各係止片93bにそれぞれ形成された係合爪93fが、上記垂直面部33bの各係止孔33fに挿入して係合保持されている。
かかる状態において、図6に示すように、上記ブラケット9の各タッピングボス部93dと上記垂直面部33bの各第1締結孔33gとは、対向して位置している。この状態で、上記各第1締結孔33gに前方から上記第1ボルトB1をそれぞれ螺合(タッピング)することによって、上記グリル3と上記ブラケット9とを組付け固定することができる。
上記アッパーパネル5は、上記グリル3の上側凸部31cとグリル上壁部33とを覆うように前方から取り付けられ、上記アッパーパネル5の各差込片57を上記グリル3の各差込孔3aに差し込み、上記各差込片58を上記各差込孔3bに差し込んで係合させることによって、上記アッパーパネル5の下部(底面部55)が上記グリル3に保持される。かかる状態においては、上記アッパーパネル5のフランジ部59に形成された各第2締結孔59aが、上記グリル3と組付けられた上記ブラケット9の平面部91の各第3締結孔91aに対向して位置しているため、該各第2締結孔59aと該各第3締結孔91aとに上方から第2締結具としてのグロメットGを挿入した後、該グロメットGの挿通孔60に、第2締結具としての第2ボルトB2を上方からねじ込んで締結することによって、上記アッパーパネル5と上記ブラケット9とを組付けることができる。
なお、上記バンパー本体11の上部に上記グリルの下側凸部31d下端を部分的に係合させることで、上記グリル3が上記バンパー本体11に保持されている。
上記のように組付けた状態で、車体13に複数形成されたねじ孔13aに上記ブラケット9の後側部97に形成された各取付孔97aをそれぞれ合わせ、上方から第3締結具としての第3ボルトB3を挿入して螺合することによって、車体13に組付けることができる。
なお、図4ないし図6に示すように、この組付け状態において、上記グリル3のグリル上凸部31cおよびグリル上壁部33と、上記アッパーパネル5のカバー前面部53およびカバー上面部51との間には、空間が形成されている。
次に、上記車両の前部構造1を適用した車両が、前方から衝撃を受けたときの状態について、図7に基づいて説明する。なお、図7においては、ハッチングは省略する。
図7に二点鎖線で示すように、車両前方から上記アッパーパネル5に荷重が加わると、該アッパーパネル5が変形して、該アッパーパネル5の上記カバー前面部53および上記カバー上面部51が、上記グリル3の上側凸部31cおよびグリル上壁部33に当接する。そうすると、上記グリル3の上面部33aと垂直面部33bとの連結部分(すなわち、上記上面部33aの後端)に荷重が大きく加わる。該上面部33aと該垂直面部33bとの連結部分には、部分的に上記開口部35が形成されているため、該開口部35付近の剛性は弱く変形しやすくなっている。そして、上記上面部33aの後端(上記垂直面部33bの下端)が後方へ押し込まれるとともに、上記第1ボルトB1によって上記垂直面部33bと連結された上記ブラケット9の前側縦壁部93の下端も、該上記前側縦壁部93の上端、すなわち上記平面部91との連結部分を基点として後方へ押し込まれて、当該前側縦壁部93が後方へ倒れ込み(撓み)、前方からの荷重を吸収する。
なお、衝突物の形状によっては、上記グリル3の空気導入部31bに直接衝撃が加わる場合もあるが、その場合も上記と同様に変形する。
一方、車両前部に上方から荷重が加わった場合は、車両前方から荷重が加わった場合と比較して相対的に衝撃を吸収するスペースが少なく、低剛性とすると車両前部に乗り上げた歩行者等が下方へ落ち込み、車両内部の部品等によって損傷する懸念がある。
そこで、図示は省略するが、本実施形態1においては、車両前部に上方から荷重が加わった場合、図7に一点鎖線で示すフードFが変形して、該フードFが上記アッパーパネル5のフランジ部59に当接し、上記ブラケット9の平面部91に荷重が加わる。上記ブラケット9は、上記平面部91、上記前側縦壁部93および上記後側縦壁部95とで、該平面部91を頂部とする略凸状をなして形成され、上方から下方へ向けての荷重に対して剛性が高くなっているため、上記ブラケット9の上下方向の変形を抑制できる。よって、衝突等によって車両前部に乗り上げた歩行者等が車体の変形に伴って下方へ落ち込み、車両内部の部品等によって損傷することを防ぐことができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る車両の前部構造101の構成について、図8に基づいて説明する。なお、実施形態2では、上記実施形態1と異なる部分のみ説明し、共通部分の説明は省略する。
図8に示すように、ブラケット901の前側部901aは、前側縦壁部931および該前側縦壁部931の下端から車両前方側に一体に延びる平坦部971を備えていて、該平坦部971に第4締結孔971aが形成されている。また、グリル301のグリル上壁部331は、後方へ向けて延びる上面部331aを備えていて、該上面部331aにおける上記第4締結孔971aに対応する位置に、第1締結孔331gが形成されている。そして、該第1締結孔331gおよび上記第4締結孔971aに上方から第1締結具としてのグロメットG1を挿通した後、該グロメットG1の挿通孔601に第1締結具としての第1ボルトB10を上方から挿入して、上記グリル301と上記ブラケット901とが連結されている。その他の構成は、上記実施形態1と同様である。
次に、本実施形態2において、前方から荷重を受けたときの状態について説明する。
上記実施形態1と同様に、車両に前方から荷重が加わると、上記アッパーパネル5が変形して、該アッパーパネル5の上記カバー前面部53および上記カバー上面部51が、上記グリル301の上側凸部31cおよびグリル上壁部331に当接する。そうすると、上記グリル301の上記上面部331aの後端が後方へ押し込まれるとともに、該上面部331aと連結された上記ブラケット901の上記平坦部971が後方へ押し込まれる。それとともに、上記平坦部971と一体に形成された上記ブラケット901の前側縦壁部931の下側部分が後方へ押し込まれる。下側部分が後方へ押し込まれることで、上記前側縦壁部931は、上記平面部91との連結部分を基点として後方へ倒れ込み(撓み)、前方からの荷重を吸収する。このとき、上記グリル上壁部331は、上記前側縦壁部931の下端から延びる上記平坦部971に連結されているため、前側からの衝突荷重が上記グリル上壁部331から前側縦壁部931の下側部分に集中して加わる。係る場合、上記前側縦壁部931の縦方向の長さを有効利用できるので、車両前方からの衝撃により上記前側縦壁部931の下側部分が後方に押し込まれたときに該前側縦壁部931は上端部分を基点として後方に倒れ(撓み)やすく、前方からの衝撃に対する衝撃吸収性を、上記実施形態1に比べて一層高めることができる。
このように、本実施形態2においても、上記実施形態1と同様に車両前方からの衝撃に対しては低剛性とし、車両前部上方からの衝撃に対しては高剛性とすることができる。さらに、第1締結具としての第1ボルトB10および第2締結具としての第2ボルトB2の締結方向が略同一方向であるため組付けやすく、作業性に優れる。
(その他の実施形態)
なお、前側縦壁部93の長さに合わせるように、ブラケット9の後側縦壁部95の下端から下方に延びるリブを設けても良い。逆に、上方からの荷重に対して高剛性を必要としない部分には、部分的に後側縦壁部95を省略して、ブラケットの設計上の形状自由度を確保するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、上記グリル3と上記ブラケット9、および上記アッパーパネル5と上記ブラケット9とを、それぞれ第1ボルトB1,B10、第2ボルトB2で連結するようにしたが、これに限られるものではなく、例えばクリップ、ファスナー等、他の締結具でもよい。上記ブラケット9と車体13との連結手段においても同様である。
また、上記挿入ピン93aおよび上記係止片93bは、上記ブラケット9を上記グリル3に保持できればよいものであり、上記実施形態の形状に限られるものではない。また、上記実施形態1において、上記タッピングボス部93dは凹部93cに設けるようにしたが、これに限られるものではなく、例えば凹部93cやタッピングボス部93dを形成せずに、上記前側縦壁部93と上記垂直面部33bとをグロメットおよびボルト、あるいは他の締結具で締結するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、バンパー本体11にグリル3、アッパーパネル5およびブラケット9を組み付けてから車体13に取り付けるようにしたが、この組み付け順序に限られるものではない。
本発明は、車両の前部構造、特にグリルと該グリル上部を覆うアッパーパネルとがブラケットを介して車体に連結された車両の前部構造に適している。
1,101 車両の前部構造
11 バンパー本体
13 車体
3,301 グリル
31 グリル縦部
31a 空気導入口
33,331 グリル上壁部
5 アッパーパネル
5a カバー部
59 フランジ部
9,901 ブラケット
9a,901a 前側部
91 平面部
93,931 前側縦壁部
95 後側縦壁部
97 後側部
971 平坦部

Claims (4)

  1. バンパー本体(11)と、該バンパー本体(11)上部に設けられるグリル(3,301)と、該グリル(3,301)を車体(13)に連結して支持するブラケット(9,901)と、該グリル(3,301)の上部を覆うように取り付けられるアッパーパネル(5)とを有する車両の前部構造(1,101)において、
    上記ブラケット(9,901)は、車両前後方向に延びる平面部(91)と、該平面部(91)の車両前方端部から下方へ延びる前側縦壁部(93,931)を備えた前側部(9a,901a)と、上記平面部(91)の車両後側端部よりも車両後方側に形成されて上記車体(13)に連結される後側部(97)とを一体に有し、
    上記グリル(3,301)は、空気導入口(31a)が形成されたグリル縦部(31)と、該グリル縦部(31)の上部から車両後方側へ延びるグリル上壁部(33,331)とを一体に有し、
    上記アッパーパネル(5)は、上記グリル上壁部(33,331)を覆うカバー部(5a)と、該カバー部(5a)の車両後方端部から車両後方側に延びるフランジ部(59)とを一体に有し、
    上記グリル上壁部(33,331)が上記ブラケット(9,901)の上記前側部(9a,901a)に連結されるとともに、
    上記アッパーパネル(5)の上記カバー部(5a)の前端部が上記グリル(3,301)に連結され、上記フランジ部(59)が上記ブラケット(9,901)の上記平面部(91)に固定されることを特徴とする車両の前部構造(1,101)。
  2. 請求項1において、
    上記ブラケット(9,901)の上記平面部(91)の後端は、該後端から下方へ延びる後側縦壁部(95)を介して当該ブラケット(9,901)の上記後側部(97)に一体に形成されていることを特徴とする車両の前部構造(1,101)。
  3. 請求項1または2において、
    上記グリル上壁部(33,331)の後端は、上記ブラケット(9,901)の上記前側縦壁部(93,931)に連結されていることを特徴とする車両の前部構造(1,101)。
  4. 請求項1または2において、
    上記前側部(9a,901a)は、上記前側縦壁部(93,931)の下端から車両前方側に一体に延びる平坦部(971)を有し、
    上記グリル上壁部(33,331)は、該平坦部(971)に連結されていることを特徴とする車両の前部構造(1,101)。
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