JP2015023465A - バンドパスフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズを効果的に除去することが可能なバンドパスフィルタを提供する。また、信号伝送部とグラウンドの両方に影響を与えるコモンモードノイズの悪影響を低減することが可能なバンドパスフィルタを提供する。【解決手段】所定の周波数帯域内の周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタであって、誘電体基板と、誘電体基板に設けられ、所定の周波数帯域内の周波数の信号を伝送する信号伝送部と、誘電体基板に設けられ、信号伝送部の周りに設けられたシグナルグラウンドと、を備える。信号伝送部は、信号入力端子に接続された入力伝送路と、信号出力端子に接続された出力伝送路と、入力伝送路及び出力伝送路の隣に配置された共振素子と、を含む。シグナルグラウンドは、共振素子の共振周波数とほぼ同じ共振周波数を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、所定の周波数帯域内の周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタに関する。
近年、携帯電話機やスマートフォンを用いた移動通信システムや、無線LAN等、電磁波を取り扱う通信技術が広く普及している。このような通信技術で使用される電子機器には、所定の周波数帯域内の周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタが備えられることがある。例えば、特許文献1の図11には、2つの入出力用電極及び共振用電極が誘電体ブロック上に設けられたバンドパスフィルタが記載されている。特許文献1のバンドパスフィルタでは、共振用電極の共振周波数付近の周波数を有する信号が一方の入出力用電極に入力された場合、入出力用電極間に配置された共振用電極が共振し、入出力用電極間で信号が伝達される。一方、共振用電極の共振周波数から離れた周波数を有する信号が一方の入出力用電極に入力された場合、共振用電極が共振しないため、入出力用電極間で信号は伝達されない。
特開平5−343902号公報
ところで、上述した特許文献1のバンドパスフィルタにおいては、希望する信号以外のノイズを入出力用電極から逃がすために、誘電体ブロックの底面全体を覆う接地電極が設けられている。しかしながら、このような接地電極は、共振用電極のような周波数特性を有しておらず、接地電極に所定の周波数帯域外の周波数の信号やノイズが与えられた場合は、接地電極がノイズを通過させてしまい、特許文献1のバンドパスフィルタでは、ノイズを効果的に除去することができないという問題があった。
そこで、本発明は、ノイズを効果的に除去することが可能なバンドパスフィルタを提供することを課題とする。また、本発明は、信号伝送部とグラウンドの両方に影響を与えるコモンモードノイズの悪影響を低減することが可能なバンドパスフィルタを提供することを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、所定の周波数帯域内の周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタであって、誘電体基板と、誘電体基板に設けられ、所定の周波数帯域内の周波数の信号を伝送する信号伝送部と、誘電体基板に設けられ、信号伝送部の周りに設けられたシグナルグラウンドと、を備える。信号伝送部は、信号入力端子に接続された入力伝送路と、信号出力端子に接続された出力伝送路と、入力伝送路及び出力伝送路の隣に配置された共振素子と、を含む。シグナルグラウンドは、共振素子の共振周波数とほぼ同じ共振周波数を有する。
上記バンドパスフィルタでは、共振素子の共振周波数とほぼ同じ共振周波数をシグナルグラウンド自体が有することにより、所定の周波数帯域外の周波数を持つノイズがグラウンドをほとんど通過しない。このため、上記バンドパスフィルタは、ノイズを効果的に除去することができ、コモンモードノイズに対して強いバンドパスフィルタを得ることができる。
上記バンドパスフィルタにおいて、信号伝送部は誘電体基板の主面上に配置され、シグナルグラウンドは誘電体基板内に配置されていてもよい。この構成によれば、誘電体基板から信号伝送部が露出しているため、バンドパスフィルタ自体の製造や他の機器へのバンドパスフィルタの組込みを簡易に行うことができる。
上記バンドパスフィルタは、誘電体基板の主面と反対側の面上に配置され、シグナルグラウンドと接続されるフレームグラウンド、をさらに備えていてもよい。フレームグラウンドを設けることで、さらにノイズ及びコモンモードノイズに対して強くなる利点がある。
上記バンドパスフィルタにおいて、シグナルグラウンド及びフレームグラウンドは、ほぼ同じ形状且つほぼ同じ寸法であることが好ましい。
上記バンドパスフィルタにおいて、シグナルグラウンドは開孔を含み、信号伝送部は開孔の内側に配置されていてもよい。この構成によれば、信号伝送部で発生する電磁界にシグナルグラウンドが干渉しないため、信号伝送部に近い位置にグラウンドを配置することができる。これにより、電磁界が誘電体基板の側面から漏れるのを低減させることができる。
上記シグナルグラウンドの開孔は、矩形状であり、共振素子の長さよりも長い長辺を有していてもよい。この構成によれば、バンドパスフィルタの面積を小さくすることができるので、実装が容易になる利点がある。
上記バンドパスフィルタにおいて、信号伝送部は2つの共振素子を含んでいてもよい。この場合、入力伝送路及び出力伝送路は、2つの共振素子の間に配置され、2つの共振素子は、入力伝送路及び出力伝送路に沿って延びていることが好ましい。この構成によれば、入力伝送路及び出力伝送路の周囲に発生する電磁界が2つの共振素子によって遮蔽されるため、電磁界が誘電体基板の側面から漏れるのを低減させることができる。
本発明の実施形態に係るバンドパスフィルタの斜視図である。 図1のバンドパスフィルタの分解斜視図である。 図1のバンドパスフィルタの平面図である。 図1のバンドパスフィルタにおけるシグナルグラウンドの平面図である。 図1のバンドパスフィルタの底面図である。 本発明の実施例1に係るシグナルグラウンドの電流分布を示す図である。 本発明の実施例1に係るシグナルグラウンドの電流分布を示す別の図である。 本発明の実施例2に係るバンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフである。 比較例2−1に係るバンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフである。 比較例2−2に係るバンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフである。 比較例2−3に係るバンドパスフィルタの周波数特性を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係るバンドパスフィルタについて、図面を参照しつつ説明する。なお、既に説明した構成及びこれに相当する構成については、同一の符号を付して同じ説明を繰り返さない。また、説明の便宜上、各図において、両矢印Wで示した方向を各構成物の幅方向、両矢印Dで示した方向を各構成物の奥行方向、及び両矢印Hで示した方向を各構成物の高さ方向と称することとする。
本実施形態に係るバンドパスフィルタ10は、所定の周波数帯域(通過帯域)内の周波数の信号を通過させるためのものであり、図1に示すように、誘電体基板1と、信号伝送部2と、シグナルグラウンド3と、フレームグラウンド4と、を備えている。
誘電体基板1は、図1及び図2に示すように、矩形状に形成されており、誘電体層11,12を備えている。誘電体層11は、誘電体基板1の高さ方向Hにおいて、信号伝送部2とシグナルグラウンド3との間に配置されている。誘電体層12は、誘電体基板1の高さ方向Hにおいて、シグナルグラウンド3とフレームグラウンド4との間に配置されている。
信号伝送部2は、図1に示すように、誘電体基板1の幅方向Wに沿って延びるように、誘電体基板1の主面S上、すなわち、誘電体層11上に設けられている。信号伝送部2は、図2及び図3に示すように、信号入力端子25に接続された入力伝送路21と、信号出力端子26に接続された出力伝送路22と、入力伝送路21及び出力伝送路22の隣に配置された共振素子23,24と、を備えている。入力伝送路21、出力伝送路22、及び共振素子23,24は、特に限定されるものではないが、例えば、銅箔等の金属箔で形成することができる。また、入力伝送路21及び出力伝送路22は、例えば、モノポールアンテナ状に形成されている。
入力伝送路21及び出力伝送路22は、図3に示すように、信号伝送部2の奥行方向Dにおいて、共振素子23と共振素子24との間に配置されている。共振素子23,24は、入力伝送路21及び出力伝送路22に沿って延びている。共振素子23、24は、バンドパスフィルタ10の通過帯域の中心付近の共振周波数(例えば、2.45GHz)を有している。なお、以下で述べるλは、共振周波数における波長であって、誘電体等による波長短縮を加味した長さである。入力伝送路21の長さ(幅方向Wの寸法)Lw1及び出力伝送路22の長さ(幅方向Wの寸法)Lw2は、それぞれ、1/4λである。共振素子23,24の長さ(幅方向Wの寸法)Lw3は、1/2λである。
バンドパスフィルタ10の通過帯域の幅は、入力伝送路21及び出力伝送路22と共振素子23,24との距離Ld1(図3)を変更することによって調整することができる。すなわち、距離Ld1を小さくすれば、入力伝送路21及び出力伝送路22と共振素子23,24との電磁的な結合度が大きくなる。この場合、共振素子23,24の共振が小さくても入力伝送路21から出力伝送路22へと信号が伝達するため、バンドパスフィルタ10の通過帯域の幅が広くなる。一方、距離Ld1を大きくすれば、入力伝送路21及び出力伝送路22と共振素子23,24との電磁的な結合度が小さくなる。この場合、共振素子23,24の共振が大きいときにのみ入力伝送路21から出力伝送路22へと信号が伝達するため、バンドパスフィルタ10の通過帯域の幅が狭くなる。
シグナルグラウンド3は、図1及び図2に示すように、誘電体基板1内に配置されている。具体的には、シグナルグラウンド3は、高さ方向Hにおいて、誘電体層11と誘電体層12との間に設けられている。シグナルグラウンド3は、特に限定されるものではないが、例えば、銅箔等の金属箔で形成することができる。
図2及び図4に示すように、シグナルグラウンド3は、矩形を成している。シグナルグラウンド3の長さ(幅方向Wの寸法)及び幅(奥行方向Dの寸法)は、誘電体基板1の長さ(幅方向Wの寸法)及び幅(奥行方向Dの寸法)とほぼ等しい。誘電体層11の厚さ(高さ方向Hの寸法)、つまり、シグナルグラウンド3と信号伝送部2との高さ方向Hの距離Lh1(図2)は、一般的なバンドパスフィルタにおけるグラウンドと信号伝送部との距離よりも小さいことが好ましい。例えば、一般的なバンドパスフィルタでは、グラウンドと信号伝送部との距離は1.0mm〜1.6mm程度であるのに対し、本実施形態のバンドパスフィルタ10における距離Lh1は、0.1mm〜0.5mm、より好ましくは、0.1mm〜0.2mmとすることができる。
図2及び図4に示すように、シグナルグラウンド3は、信号伝送部2の周りに設けられている。具体的には、シグナルグラウンド3は、開孔31を有することによって環状を成している。開孔31は、グラウンドとして導通する開孔31以外の部分に対して、導通しない部分として設けられていればよい。開孔31の内側には、信号伝送部2の入力伝送路21、出力伝送路22、及び共振素子23,24が配置されている。信号入力端子25及び信号出力端子26は、誘電体基板1上において、誘電体基板1の幅方向Wの両端部且つ開孔31の外側に配置されている。つまり、本実施形態のシグナルグラウンド3は、共振素子23,24の長さLw3よりも長い長辺を有する矩形により規定される。
本実施形態のシグナルグラウンド3の開孔31は、矩形を成している。信号伝送部2の入力伝送路21および出力伝送路22は、開孔31の長辺に沿って設けられており、信号入力端子25および信号出力端子26がシグナルグラウンド3の長辺の両端側に位置している。開孔31は、その長辺の長さ(幅方向Wの寸法)Lw4(図4)が、1/2λ、つまり、共振素子23,24の長さLw3よりも長くなるよう形成されている。例えば、本実施形態の場合には、約0.4mm程度長く設定しているが、基板製造上の交差を考慮して約0.3mm〜約0.5mm程度長く設定してもよい。これにより、シグナルグラウンド3は、共振素子23,24の共振周波数とほぼ同じ共振周波数を有している。シグナルグラウンド3は、バンドパスフィルタ10の通過帯域内の周波数の信号で共振できればよいため、シグナルグラウンド3の「共振素子23,24の共振周波数とほぼ同じ共振周波数」は、少なくとも、バンドパスフィルタ10の通過帯域内に含まれる周波数であればよい。ただし、シグナルグラウンド3の共振周波数は、共振素子23,24と同様に、バンドパスフィルタ10の通過帯域の中心付近の周波数であることが好ましい。例えば、シグナルグラウンド3の共振周波数は、共振素子23,24の共振周波数±100MHz、より好ましくは、共振素子23,24の共振周波数±50MHzとすることができる。
フレームグラウンド4は、図1及び図5に示すように、誘電体基板1の主面Sと反対側の面上、すなわち、誘電体層12の底面に設けられ、誘電体層12の底面全体を覆っている。フレームグラウンド4は、シグナルグラウンド3とほぼ同じ形状及びほぼ同じ寸法の矩形を成している。シグナルグラウンド3及びフレームグラウンド4の形状及び寸法は、完全に一致している必要はなく、例えば、シグナルグラウンド3とフレームグラウンド4とを重ね合わせたときに、両者の外縁が0.15mm〜0.2mm程度ずれていてもよい。フレームグラウンド4は、シグナルグラウンド3と接続される。誘電体層12の厚さ(高さ方向Hの寸法)、つまり、フレームグラウンド4とシグナルグラウンド3との高さ方向Hの距離Lh2(図2)は、特に限定されるものではないが、例えば、1.0mm〜3.0mm、より好ましくは、1.5mm〜2.0mmとすることができる。また、フレームグラウンド4は、例えば、銅箔等の金属箔で形成されている。
次に、上記のように構成されたバンドパスフィルタ10の動作について説明する。
<信号伝送部の動作>
まず、バンドパスフィルタ10の基本動作、すなわち、信号伝送部2の動作について説明する。
バンドパスフィルタ10において、通過帯域内の周波数の電磁波信号が信号入力端子25に入力された場合、入力伝送路21を信号が伝搬し、入力伝送路21の周囲に電磁界が発生する。入力伝送路21の周囲の電磁界によって共振素子23,24が共振し、共振素子23,24の周囲にも電磁界が発生する。そして、共振素子23,24の周囲の電磁界によって出力伝送路22が共振し、入力伝送路21と出力伝送路22とが電磁的に結合する。この結果、信号入力端子25に入力された信号は、入力伝送路21から出力伝送路22へと伝搬し、信号出力端子26から出力される。
このように、信号入力端子25に入力された信号の周波数がバンドパスフィルタ10の通過帯域内であれば、この信号は信号入力端子25から信号出力端子26へと伝達される。ただし、入力された信号の周波数が共振素子23,24の共振周波数に近いほど、信号入力端子25から信号出力端子26への信号の伝達効率は大きくなる。
一方、バンドパスフィルタ10において、通過帯域外の周波数の電磁波信号が信号入力端子25に入力された場合、入力伝送路21の周囲に電磁界が発生する。しかしながら、共振素子23,24は、入力伝送路21の周囲の電磁界によって共振しないため、入力伝送路21と出力伝送路22との間に電磁的な結合は発生しない。このため、信号入力端子25に入力された信号は、出力伝送路22に伝搬せず、信号出力端子26から出力されない。
なお、信号入力端子25に入力された信号の周波数が通過帯域外であっても、例えば、その周波数が通過帯域の境界付近のものである場合等には、信号入力端子25から信号出力端子26へ信号が伝達されることがある。ただし、この場合であっても、信号入力端子25から信号出力端子26への信号の伝達量は無視できる程度に少ないため、特に問題はない。
<グラウンドの動作>
次に、シグナルグラウンド3の動作について説明する。
シグナルグラウンド3は、信号入力端子25に入力される信号とは関係なく電磁波信号が与えられた場合、バンドパスフィルタ10の通過帯域内の周波数の信号の通過を許容するが、通過帯域外の周波数の信号の通過を制限する。
詳述すると、通過帯域内の周波数の信号以外の信号がシグナルグラウンド3に与えられた場合、共振素子23,24の共振周波数に近似する共振周波数を有するシグナルグラウンド3は共振する。これにより、シグナルグラウンド3に与えられた信号は、シグナルグラウンド3を伝搬し、シグナルグラウンド3を通過する。一方、通過帯域外の周波数を有する信号及びノイズがシグナルグラウンド3に与えられた場合、シグナルグラウンド3は共振しない。このため、シグナルグラウンド3に与えられた信号及びノイズは、シグナルグラウンド3を伝搬せず、シグナルグラウンド3を通過しない。
このように、本実施形態のバンドパスフィルタ10では、シグナルグラウンド3自体が共振素子23,24の共振周波数とほぼ同じ共振周波数を有している。このため、通過帯域外の高周波のノイズは、シグナルグラウンド3をほとんど通過することがない。よって、バンドパスフィルタ10は、ノイズを効果的に除去することができる。信号伝送部2とシグナルグラウンド3とがほぼ同じ共振周波数を有するので、特に、通過帯域外のコモンモードノイズに対して有効である。
また、バンドパスフィルタ10では、共振素子23と共振素子24との間に、入力伝送路21及び出力伝送路22が配置されているため、入力伝送路21又は出力伝送路22の周囲に発生する電磁界が共振素子23,24によって遮蔽される。この結果、誘電体基板1の側面から電磁界が漏れるのを低減させることができる。さらに、バンドパスフィルタ10では、シグナルグラウンド3と信号伝送部2との距離Lh1(図2)を小さくしたため、誘電体基板1の側面から電磁界が漏れるのをより確実に低減させることができる。
また、バンドパスフィルタ10では、シグナルグラウンド3は開孔31を含み、開孔31の内側に信号伝送部2が配置されている。このため、シグナルグラウンド3と信号伝送部2との距離Lh1(図2)が小さい場合であっても、入力伝送路21及び出力伝送路22の周囲に発生する電磁界がシグナルグラウンド3と干渉しない。結果として、誘電体基板1の側面から電磁界が漏れるのを低減させつつ、信号の伝達効率が低下するのを防止することもできる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。上記実施形態では、シグナルグラウンド3は、開孔31の内側に信号伝送部2が配置されることによって、信号伝送部2の周囲に設けられていたが、特にこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、シグナルグラウンド3は、信号伝送部2の下方に設けられていたが、信号伝送部2の上方に設けられていてもよく、信号伝送部2と同一平面上に設けられていてもよい。
また、信号伝送部2及びシグナルグラウンド3の各位置も、特に限定されるものではない。シグナルグラウンド3は、誘電体基板1の主面S上に設けられてもよいし、誘電体基板1の底面(主面Sと反対側の面)に設けられていてもよい。信号伝送部2は、誘電体基板1内に設けられてもよいし、誘電体基板1の底面(主面Sと反対側の面)に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、奥行き方向Dにおいて、共振素子23と共振素子24との間に入力伝送路21及び出力伝送路22が配置されていたが、これらの配置は特に限定されるものではない。例えば、奥行き方向Dにおいて、入力伝送路21と出力伝送路22との間に共振素子23,24を配置してもよいし、幅方向Wにおいて、入力伝送路21と出力伝送路22との間に共振素子23,24を配置してもよい。
また、上記実施形態では、信号伝送部2は、2つの共振素子23,24を備えていたが、少なくとも1つの共振素子を備えていればよい。
また、上記実施形態では、信号入力端子25から信号を入力し、信号出力端子26から信号を出力することとしていたが、信号入力端子25及び信号出力端子26は、信号の入出力が可能な端子であってもよい。すなわち、信号入力端子25に入力された信号が信号出力端子26から出力されるだけでなく、信号出力端子26に入力された信号が入力端子25から出力されるように構成することもできる。
また、上記実施形態では、シグナルグラウンド3及びフレームグラウンド4は矩形を成していたが、種々の形状に形成することができる。シグナルグラウンド3の開孔31の形状も、必ずしも矩形でなくてもよく、適宜変更することができる。
また、上記実施形態では、シグナルグラウンド3及びフレームグラウンド4がほぼ同じ形状及びほぼ同じ寸法となっていたが、シグナルグラウンド3及びフレームグラウンド4の形状及び/又は寸法は異なっていてもよい。
また、上記実施形態では、誘電体基板1の底面全体を覆うようにフレームグラウンド4が設けられていたが、フレームグラウンド4は設けられていなくてもよい。この場合、例えば、バンドパスフィルタ10をケースで覆うこと等によって、電磁波信号が周囲に漏洩するのを防止することが好ましい。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<グラウンドの周波数特性>
(実施例1)
図4に示すように、開孔31が形成されたシグナルグラウンド3を作成した。開孔31の長辺の長さLw4は、1/2λよりも若干長い値とした。このシグナルグラウンド3の周波数特性を検証した。
(評価)
通過帯域の中心の周波数(2.45GHz)の信号をシグナルグラウンド3に与えた場合における、シグナルグラウンド3の電流分布を図6Aに示す。図6Aでは、開孔31の近傍の色が変化しており、シグナルグラウンド3に電流が流れていることがわかる。すなわち、通過帯域の中心の周波数を有する信号によってシグナルグラウンド3が共振し、この信号がシグナルグラウンド3を通過したことがわかる。
通過帯域外の周波数(1.00GHz)の信号をシグナルグラウンド3に与えた場合における、シグナルグラウンド3の電流分布を図6Bに示す。図6Bでは、シグナルグラウンド3の色の変化はなく、シグナルグラウンド3に電流は流れていないことがわかる。すなわち、通過帯域外の周波数を有する信号によってシグナルグラウンド3は共振しておらず、この信号はシグナルグラウンド3を通過していないことがわかる。
以上より、実施例1のシグナルグラウンド3は、通過帯域外の周波数の信号の通過を制限することを確認することができた。よって、このシグナルグラウンド3を利用すれば、バンドパスフィルタにおいて、通過帯域外の周波数を有するノイズを効果的に除去することができることがわかった。
<信号の伝達効率に対するグラウンドの影響>
グラウンドを信号伝送部に接近させた場合において、グラウンドが信号の伝達効率に与える影響について検証した。
(実施例2)
実施例1のシグナルグラウンド3を用いて、バンドパスフィルタ10(図1)を作成した。シグナルグラウンド3と信号伝送部2との距離Lh1(図2)は、0.1mmとした。また、入力伝送路21及び出力伝送路22と共振素子23,24との距離Ld1(図3)は、0.8mmとした。
(比較例2−1)
開孔31が形成されたシグナルグラウンド3に代えて、開孔31が形成されていないグラウンドを用いたこと以外は、実施例2のバンドパスフィルタ10と同じバンドパスフィルタを作成した。
(比較例2−2)
入力伝送路21及び出力伝送路22と共振素子23,24との距離Ld1(図3)を小さくしたこと以外は、比較例2−1のバンドパスフィルタと同じバンドパスフィルタを作成した。比較例2−2のバンドパスフィルタでは、距離Ld1を0.4mmとした。
(比較例2−3)
グラウンドと信号伝送部2との高さ方向Hの距離を大きくしたこと以外は、比較例2−2のバンドパスフィルタと同じバンドパスフィルタを作成した。比較例2−3のバンドパスフィルタでは、グラウンドと信号伝送部2との高さ方向Hの距離を1.5mmとした。
(評価)
実施例2のバンドパスフィルタ10、及び比較例2−1〜2−3のバンドパスフィルタの伝送特性を測定した。図7Aに、実施例2のバンドパスフィルタ10の反射係数S11及び伝達係数S21を示す。図7Bに、比較例2−1のバンドパスフィルタの反射係数S11及び伝達係数S21を示す。図7Cに、比較例2−2のバンドパスフィルタの反射係数S11及び伝達係数S21を示す。図7Dに、比較例2−3のバンドパスフィルタの反射係数S11及び伝達係数S21を示す。ここで、S11は、信号入力端子25の入射波に対する信号入力端子25の反射波の電圧比である。S21は、信号入力端子25の入射波に対する信号出力端子26の伝送波の電圧比である。
図7Aと図7Bとを比較すると、実施例2のバンドパスフィルタ10の伝達係数S21の方が、比較例2−1のバンドパスフィルタの伝達係数S21よりも大きくなっている。よって、シグナルグラウンド3に開孔31を形成することによって、信号伝送部2の周囲の電磁界がシグナルグラウンド3に干渉せず、信号の伝達効率が向上することがわかる。
図7Bと図7Cとを比較すると、比較例2−2のバンドパスフィルタの伝達係数S21の方が、比較例2−1のバンドパスフィルタの伝達係数S21よりも大きくなっている。よって、入力伝送路21及び出力伝送路22と共振素子23,24との距離Ld1を小さくした場合も、信号の伝達効率が向上することがわかる。
しかしながら、図7Aと図7Cとを比較すると、実施例2のバンドパスフィルタ10の伝達係数S21の方が、比較例2−2のバンドパスフィルタの伝達係数S21よりも明らかに大きい。このことから、入力伝送路21及び出力伝送路22と共振素子23,24との距離Ld1を小さくすることよりも、シグナルグラウンド3に開孔31を形成することの方が、信号の伝達効率の向上に効果的であることがわかる。
図7Aと図7Dとを比較すると、実施例2のバンドパスフィルタ10の伝達係数S21及び比較例2−3のバンドパスフィルタの伝達係数S21の大きさにはあまり違いはない。このことから、グラウンドと信号伝送部2との高さ方向Hの距離を大きくすれば、シグナルグラウンド3に開孔31を形成した場合と同様に、信号の伝達効率が向上することがわかる。しかしながら、距離Lh1を大きくした場合は、誘電体基板1の側面からの電磁界の漏れが増加するという問題がある。よって、電磁界の漏れを低減しつつ、信号の伝達効率を向上させるためには、実施例2のバンドパスフィルタ10のように、シグナルグラウンド3に開孔31を形成した上で、シグナルグラウンド3と信号伝送部2とを接近させることが好ましい。
10 バンドパスフィルタ
1 誘電体基板
S 主面
2 信号伝送部
21 入力伝送路
22 出力伝送路
23,24 共振素子
25 信号入力端子
26 信号出力端子
3 シグナルグラウンド
31 開孔
4 フレームグラウンド

Claims (7)

  1. 所定の周波数帯域内の周波数の信号を通過させるバンドパスフィルタであって、
    誘電体基板と、
    前記誘電体基板に設けられ、前記所定の周波数帯域内の周波数の信号を伝送する信号伝送部と、
    前記誘電体基板に設けられ、前記信号伝送部の周りに設けられたシグナルグラウンドと、
    を備え、
    前記信号伝送部は、
    信号入力端子に接続された入力伝送路と、
    信号出力端子に接続された出力伝送路と、
    前記入力伝送路及び前記出力伝送路の隣に配置された共振素子と、
    を含み、
    前記シグナルグラウンドは、前記共振素子の共振周波数とほぼ同じ共振周波数を有する、バンドパスフィルタ。
  2. 請求項1に記載のバンドパスフィルタであって、
    前記信号伝送部は、前記誘電体基板の主面上に配置され、
    前記シグナルグラウンドは、前記誘電体基板内に配置されている、バンドパスフィルタ。
  3. 請求項2に記載のバンドパスフィルタであって、
    前記誘電体基板の主面と反対側の面上に配置され、前記シグナルグラウンドと接続されるフレームグラウンド、
    をさらに備える、バンドパスフィルタ。
  4. 請求項3に記載のバンドパスフィルタであって、
    前記シグナルグラウンド及び前記フレームグラウンドは、ほぼ同じ形状且つほぼ同じ寸法である、バンドパスフィルタ。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタであって、
    前記シグナルグラウンドは、開孔を含み、
    前記信号伝送部は、前記開孔の内側に配置されている、バンドパスフィルタ。
  6. 請求項5に記載のバンドパスフィルタであって、
    前記開孔は、矩形状であり、前記共振素子の長さよりも長い長辺を有する、バンドパスフィルタ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のバンドパスフィルタであって、
    前記信号伝送部は、2つの共振素子を含み、
    前記入力伝送路及び前記出力伝送路は、前記2つの共振素子の間に配置され、
    前記2つの共振素子は、前記入力伝送路及び前記出力伝送路に沿って延びる、バンドパスフィルタ。
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