JP2015023391A - 固体撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
従来、相関多重サンプリングを行う場合、AD変換器の変換速度に問題があった。
【解決手段】
本発明に係る固体撮像装置は、光を電気信号に変換する画素と、前記画素から読み出した電気信号をK(Kは2以上の整数)ビットの量子化幅のデジタル値に変換する逐次比較型のAD変換部とを有し、前記AD変換部は、前記画素から同じ電気信号を複数回読み出してデジタル値に変換する場合に、1回目の変換では前記Kビットのデジタル値を求め、2回目以降の変換では前記Kビットのうち予め設定された下位側のL(LはKより小さい正の整数)ビットのデジタル値を求めることを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、固体撮像装置に関する。
近年、電子カメラが広く普及しており、ノイズの少ない画像を撮影することが求められている。そこで、画素から同じ電気信号を複数回読み出して多重することにより、ランダムノイズを低減する相関多重サンプリングの技術が考えられている。一方、行列状に配置された複数の画素から行単位で読み出した電気信号を、列毎に配置されたAD(Analog to Digital)変換器により、デジタル値に変換する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−055447号公報
ところが、画素から同じ電気信号を複数回読み出して多重する相関多重サンプリングの場合、AD変換を行う回数が増えるため、AD変換に時間が掛かり、撮像素子から画像データを読み出す速度が遅くなるという問題が生じる。
本発明の目的は、相関多重サンプリングを行う場合に、AD変換器の変換速度を向上できる固体撮像装置を提供することである。
本発明に係る固体撮像装置は、光を電気信号に変換する画素と、前記画素から読み出される電気信号をK(Kは2以上の整数)ビットの量子化幅のデジタル値に変換する逐次比較型のAD変換部とを有し、前記AD変換部は、前記画素から同じ電気信号を複数回読み出してデジタル値に変換する場合に、1回目の変換では前記Kビットのデジタル値を求め、2回目以降の変換では前記Kビットのうち予め設定された下位側のL(LはKより小さい正の整数)ビットのデジタル値を求めることを特徴とする。
本発明に係る固体撮像装置は、相関多重サンプリングを行う場合に、AD変換器の変換速度を向上することができる。
本実施形態に係るCMOSセンサ101の一例を示す図である。 カラム回路CRM(1)の一例を示す図である。 カラムアンプ201の一例を示す図である。 逐次比較型AD変換の一例を示す図である。 相関多重サンプリング時のAD変換のタイミング例を示す図である。 AD変換器203のAD変換の一例を示す図である。 従来のAD変換の一例を示す図である。 電子カメラ100の一例を示す図である。 ISO感度のテーブル401の一例を示す図である。
以下、本発明に係る固体撮像装置の実施形態について、図面を用いて詳しく説明する。尚、以下の実施形態では、本発明に係る固体撮像装置として、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサを例に挙げて説明するが、画素から同じ電気信号を複数回読み出してAD変換後に多重する相関多重サンプリングに対応する固体撮像装置であれば、同様に適用可能である。
図1は、本発明に係る固体撮像装置の一例を示すCMOSセンサ101のブロック図である。
図1において、CMOSセンサ101は、画素ブロック102と、カラムブロック103と、出力回路104と、走査回路105とを有する。
画素ブロック102は、N行M列で構成されるN×M個の画素Px(n,m)を有し、被写体像が結像される受光面に配置されている。そして、各画素Px(n,m)は、受光面に結像される被写体像の光量に応じた電気信号を出力する。
ここで、N,Mは1以上の整数、nは1からNまでの整数、mは1からMまでの整数である。尚、以降の説明において、例えば1行1列目などの特定の位置を指定する場合は、画素Px(1,1)と表記し、N×M個の画素に共通の場合は、画素Px(n,m)と表記する。また、例えば1行目や1列目など行や列だけを指定する場合は、1行目の複数の画素Px(1,m)や1列目の複数の画素Px(n,1)のように表記する。垂直信号線VLINE(m)や電流源PW(m)などについても同様に表記する。
カラムブロック103は、N行M列の画素Px(n,m)から各列に配置された垂直信号線VLINE(m)に読み出される電気信号をデジタル値に変換する。尚、カラムブロック103は、各列において、画素Px(n,m)から電気信号を読み出すための電流源PW(m)を有する。また、カラムブロック103は、CMOSセンサ101の外部から入力される制御信号により、垂直信号線VLINE(m)に読み出される電気信号のレベル調整やAD変換を行う時の量子化ビット数などを制御する。
出力回路104は、カラムブロック103でAD変換された各列のデジタル値を順番に出力データDoutとして出力する。例えば1行目のM個の画素Px(1,m)から読み出された電気信号は、カラム回路CRM(m)でデジタル値に変換され、後述の演算回路206で多重後、出力回路104により、画素Px(1,M)、画素Px(1,(M−1))、・・・・、画素Px(1,3)、画素Px(1,2)、画素Px(1,1)の順番でCMOSセンサ101から出力される。CMOSセンサ101は、同様の処理をN行分繰り返すことにより、N行M列の画素で構成される1画面分の画像データを出力する。
走査回路105は、画素ブロック102から電気信号を読み出すタイミング、カラムブロック103でAD変換するタイミング、出力回路104から出力データDoutを出力するタイミングなどを制御する。例えば、走査回路105は、画素Px(n,m)から電気信号を読み出す時のタイミング信号を各画素Px(n,m)に出力する。また、走査回路105は、画素Px(n,m)から読み出された電気信号をAD変換する時のタイミング信号をカラム回路CRM(m)に出力する。ここで、走査回路105が出力するタイミング信号は、例えば、転送信号φTX(n)、リセット信号φRST(n)、選択信号φSEL(n)、サンプルホールド信号φSH、変換クロックφSAR_CLKなどである。尚、これらのタイミング信号については、後で詳しく説明する。
このように、CMOSセンサ101は、受光面に結像された被写体像をN行M列の画素Px(n,m)で構成される画像データに変換することができる。
[画素Px(n,m)の回路例]
次に、画素Px(n,m)の回路例について説明する。ここで、N×M個の画素Px(n,m)は、同じ構成の回路なので、図1に示した1行1列目の画素Px(1,1)の回路を用いて説明する。
画素Px(1,1)は、フォトダイオードPDと、転送トランジスタTrXと、リセットトランジスタTrRと、増幅トランジスタTrAと、選択トランジスタTrSとを有する。画素Px(1,1)に入射される光は、受光面に配置されたフォトダイオードPDで受光される。フォトダイオードPDは、受光量に応じた電荷を蓄積する。フォトダイオードPDに蓄積された電荷は、転送トランジスタTrXにより、浮遊拡散領域FDに転送され、浮遊拡散領域FDに保持される。ここで、浮遊拡散領域FDは、転送トランジスタTrXとリセットトランジスタTrRと増幅トランジスタTrAとが接続される領域と接地との間に形成される容量である。浮遊拡散領域FDに保持された電荷は、増幅トランジスタTrAにより電荷量に応じた電気信号に変換され、選択トランジスタTrSにより垂直信号線VLINE(1)に読み出される。そして、転送トランジスタTrXがフォトダイオードPDから浮遊拡散領域FDに電荷を転送する前に、浮遊拡散領域FDに保持された電荷は、リセットトランジスタTrRにより電源電圧Vddにリセットされる。尚、増幅トランジスタTrAは、選択トランジスタTrSおよび垂直信号線VLINE(1)を介して電流源PW(1)に接続されるソースホロワ型の増幅器である。
ここで、図1に示した画素Px(n,m)の回路は、1画素毎に、フォトダイオードPDと、転送トランジスタTrXと、リセットトランジスタTrRと、増幅トランジスタTrAと、選択トランジスタTrSとを独立して有するが、フォトダイオードPDと転送トランジスタTrXを各画素Px(n,m)に配置して、浮遊拡散領域FDと、リセットトランジスタTrRと、増幅トランジスタTrAと、選択トランジスタTrSとを複数の画素Px(n,m)で共通化してもよい。
[カラム回路CRM(m)の一例]
次に、カラム回路CRM(m)の一例について説明する。ここで、各列に配置されたM個のカラム回路CRM(m)は、同じ回路構成なので、図1に示した1列目のカラム回路CRM(1)について説明する。
図2は、カラム回路CRM(1)の一例を示す図である。図2において、カラム回路CRM(1)は、カラムアンプ201と、サンプルホールド回路(S/H)202と、AD変換器203と、SAR(Succesive Approximation Register)ロジック回路204と、メモリ205とを有する。尚、演算回路206は、メモリ205に保持されたデータを処理するための回路であるが、CMOSセンサ101の外部で処理する場合は、カラム回路CRM(1)に設けずにCMOSセンサ101の外部に設けてもよい。
カラムアンプ201は、CMOSセンサ101の外部から入力されるゲイン制御信号により、増幅率を可変できるアンプである。カラムアンプ201は、垂直信号線VLINE(1)に読み出された電気信号のレベルを調整してサンプルホールド回路202に出力する。尚、カラムアンプ201の回路例については後で説明する。
サンプルホールド回路202は、走査回路105が出力するタイミング信号φSHに基づいて、カラムアンプ201によりレベル調整された電気信号をサンプリングし、サンプリング時の電気信号の電圧値を保持する回路である。
AD変換器203は、サンプルホールド回路202に保持されたアナログの電圧値をデジタル値に変換し、メモリ205に記憶する。ここで、AD変換器203は、逐次比較型のAD変換を行う回路である。逐次比較型のAD変換は、量子化ビット数と同じ回数の比較処理により、デジタル値を求めることができる。例えば、14ビットのAD変換は、14回の比較処理で行うことができる。
SARロジック回路204は、走査回路105が出力するタイミング信号φSAR_CLKに基づいて、AD変換器203が逐次比較型のAD変換を行うためのタイミングを与える回路である。尚、SARロジック回路204およびメモリ205をAD変換器203に含めてもよい。
メモリ205は、AD変換器203が出力するデジタル値を保持し、出力回路104により読み出される。また、画素Px(n,m)の浮遊拡散領域FDに保持された電荷に対応する電気信号を複数回にわたって読み出す場合、メモリ205は、複数回にわたって読み出された電気信号をAD変換した複数のデジタル値を保持する。
演算回路206は、先に説明したように、CMOSセンサ101の内部で演算処理を行う場合にCMOSセンサ101に搭載されるが、CMOSセンサ101に演算回路206を搭載せずに、CMOSセンサ101の外部で演算回路206と同様の演算処理を行ってもよい。尚、本実施形態では、演算回路206がCMOSセンサ101に搭載されている場合について説明する。演算回路206は、メモリ205に保持されている複数のデジタル値を多重化(例えば、単純な平均化や重み付け加算など)する演算処理を行い、演算結果を再びメモリ205に記憶する。また、演算回路206は、画素Px(n,m)の浮遊拡散領域FDに保持されている電荷をリセット後の電気信号(未露光の電気信号と称す)を読み出してAD変換したデジタル値を、フォトダイオードPDに蓄積された電荷を浮遊拡散領域FDに転送後の電気信号(露光後の電気信号と称す)を読み出してAD変換したデジタル値から減算する処理を行い、演算結果を再びメモリ205に記憶する。これにより、回路のばらつきに依る固定パターンノイズを除去することができる。そして、演算回路206の処理結果は、出力回路104によりメモリ205から読み出されてCMOSセンサ101の外部に出力される。
[カラムアンプ201の一例]
図3は、カラムアンプ201の一例を示す図である。図3において、カラムアンプ201は、帰還形の増幅器で、アンプAPと、入力容量Ciと、基本帰還容量Cf(0)と、基本帰還容量Cf(0)に並列に挿入可能なK個(Kは1以上の整数)の容量Cf(1)からCf(K)と、容量Cf(1)から容量Cf(K)の接続の有無を切り替えるためのスイッチSW(1)からSW(K)とを有する。尚、スイッチSW(1)からSW(K)は、CMOSセンサ101の外部から与えられる制御信号に含まれるゲイン選択信号によりオンオフされる。
さらに、カラムアンプ201は、アンプAPの帰還回路を構成する基本帰還容量Cf(0)および基本帰還容量Cf(0)に並列に接続される容量Cf(1)からCf(K)に蓄積された電荷をリセットするためのリセットスイッチSWRを有する。尚、リセットスイッチSWRは、CMOSセンサ101の外部から与えられる制御信号に含まれるゲインリセット信号によりオンオフされる。
入力容量Ciは、アンプAPの負端子(−)に接続され、垂直信号線VLINE(m)に読み出される電気信号が入力される。一方、アンプAPの正端子(+)には、アンプAPにバイアス電圧を与えるためのリファレンス電圧Vrefが入力されている。ここで、基本帰還容量Cf(0)と基本帰還容量Cf(0)に並列に接続される容量(容量Cf(1)からCf(K))の合計を帰還容量Cfaとすると、アンプAPの増幅率(ゲイン)Gは、帰還容量Cfaと入力容量Ciとの比率で決まり、G=Cfa/Ciで与えられる。
このようにして、CMOSセンサ101の外部から入力されるゲイン選択信号により、スイッチSW(1)からSW(K)をオンオフしてカラムアンプ201のゲインを変えることができる。
[AD変換器203の一例]
次に、AD変換器203の一例について説明する。図2において、AD変換器203は、逐次比較型のAD変換を行い、DA変換器(DAC)301と、コンパレータ302とを有する。尚、図2に示したAD変換器203は一例であり、他の構成により逐次比較型のAD変換器203を実現してもよい。
DA変換器301は、SARロジック回路204により設定されるデジタル値をアナログ信号に変換してコンパレータ302の負端子(−)に出力する。
コンパレータ302は、負端子(−)に入力されるDA変換器301が出力する電圧値と、正端子(+)に入力されるサンプルホールド回路202に保持された電圧値とを比較する。例えば、サンプルホールド回路202に保持された電圧値がDA変換器301が出力する電圧値未満の場合、コンパレータ302は、デジタル値の”0”を出力する。逆に、サンプルホールド回路202に保持された電圧値がDA変換器301が出力する電圧値以上の場合、コンパレータ302は、デジタル値の”1”を出力する。コンパレータ302から出力されるデジタル値は、メモリ205に保持される。
図2において、SARロジック回路204は、AD変換器203の量子化ビット幅の最上位ビットMSB(Most Significant Bit)から最下位ビットLSB(Least Significant Bit)まで順番にデジタル値を求めるための論理回路である。逐次比較型のAD変換は、量子化ビット数分の比較処理を行うだけで、デジタル値を求めることができる。例えば、AD変換器203の量子化ビット数が14ビットの場合、SARロジック回路204は、DA変換器301およびコンパレータ302により最上位ビットMSBから最下位ビットLSBまで1ビットずつ14回の比較処理を行うように動作し、サンプルホールド回路202に保持された電圧値を14ビットのデジタル値に変換する。
図4は、図2に示した逐次比較型のAD変換器203がAD変換する例を示す図である。図4において、横軸は時間t、縦軸は電圧Vを示し、1ビット目(MSB)から5ビット目(LSB)までの量子化ビット数が5ビットのAD変換を行う時の様子を示している。また、AD変換器203で量子化可能な電圧の範囲は、リファレンス電圧Vrefとして与えられている。
図4において、1ビット目のMSBは、0V以上Vref未満の電圧範囲において、入力信号の電圧値(サンプルホールド回路202に保持された電気信号の電圧値)が、リファレンス電圧Vrefの半分の電圧(1/2Vref)以上であるか否かにより求められる。例えば、入力信号の電圧値が1/2Vref以上であればMSBは”1”、1/2Vref未満であればMSBは”0”となる。具体的には、図2において、SARロジック回路204は、DA変換器301によりMSBが”1”のデジタル値「10000」をアナログ電圧に変換してコンパレータ302の負端子(−)に与える。ここで、デジタル値「10000」は、電圧1/2Vrefに相当する。一方、入力信号は、コンパレータ302の正端子(+)に与えられており、コンパレータ302は、入力信号の電圧値が1/2Vref以上の場合は”1”、入力信号の電圧値が1/2Vref未満の場合は”0”をそれぞれ出力する。図4の例では、入力信号の電圧値は1/2Vref未満なので、コンパレータ302は1ビット目(MSB)として”0”をメモリ205に出力する。尚、SARロジック回路204は、メモリ205に出力されるデジタル値を参照して、次にDA変換器301で変換するデジタル値を決定する。以降で説明する下位側のビットについても同様である。
次に、2ビット目は、1ビット目が”0”なので、0V以上1/2Vref未満の電圧範囲において、入力信号の電圧値が1/4Vref以上であるか否かにより求められる。例えば、入力信号の電圧値が1/2Vref未満で1/4Vref以上であれば2ビット目は”1”、1/4Vref未満であれば2ビット目は”0”となる。具体的には、MSBは既に”0”と判定されているので、MSBを”0”として2ビット目に”1”を立てたデジタル値「01000」をDA変換器301でアナログ電圧に変換してコンパレータ302の負端子(−)に与える。ここで、デジタル値「01000」は、電圧1/4Vrefに相当する。図4の例では、入力信号の電圧値は1/4Vref以上なので、コンパレータ302は2ビット目として”1”をメモリ205に出力する。
次に、3ビット目は、1ビット目が”0”で2ビット目が”1”なので、1/4Vref以上1/2Vref未満の電圧範囲において、入力信号の電圧値が、3/8Vref以上であるか否かにより求められる。例えば、入力信号の電圧値が1/2Vref未満で3/8Vref以上であれば3ビット目は”1”、3/8Vref未満であれば3ビット目は”0”となる。具体的には、既に変換された1ビット目を”0”、2ビット目を”1”として3ビット目に”1”を立てたデジタル値「01100」をDA変換器301でアナログ電圧に変換してコンパレータ302の負端子(−)に与える。ここで、デジタル値「01100」は、電圧3/8Vrefに相当する。図4の例では、入力信号の電圧値は3/8Vref未満なので、コンパレータ302は3ビット目として”0”をメモリ205に出力する。
同様に、図4の例では、4ビット目は、入力信号の電圧値が、3/8Vref未満で5/16Vref以上であるか否かが判定され、4ビット目は”1”に変換される。また、5ビット目は、入力信号の電圧値が、3/8Vref未満で11/32Vref以上であるか否かが判定され、図4の例では、5ビット目は”1”に変換される。
このようにして、AD変換器203は、入力信号の電圧値を「01011」のデジタル値にAD変換することができる。
以上のように、量子化ビット数が5ビットの場合は、入力信号の電圧値との比較処理を5回行うことにより、量子化ビット幅のデジタル値を求めることができる。尚、図4では、5ビットのAD変換を行う場合について示したが、本実施形態で用いる14ビットのAD変換器203の場合においても、同様に、最上位ビットMSBから最下位ビットLSBまで1ビットずつ順番に14回の比較処理を行うことにより、デジタル値を求めることができる。
次に、CMOSセンサ101が図1に示した画素Px(1,1)から画素Px(1,M)までの1行目の画素から電気信号を読み出してAD変換する時のタイミングについて、図5を用いて説明する。
図5は、相関多重サンプリングを行う時のAD変換の一例を示す図である。尚、図5において、図1と同符号の信号は、図1と同じ信号を示す。
ここで、図5において、CMOSセンサ101は、回路のばらつきに依る固定パターンノイズを除去する処理を行うために、各画素Px(n,m)から未露光の電気信号と露光後の電気信号とを読み出す。
図5(a)は、本実施形態に係るCMOSセンサ101において、1行目を読み出す時のタイミング信号の例で、横軸は時間を示す。
先ず、タイミングT1で、選択信号φSEL(1)が”1”になると、選択トランジスタTrSがオンする。そして、増幅トランジスタTrAは、浮遊拡散領域FDに保持された電荷を電気信号に変換して垂直信号線VLINE(m)に出力する。
タイミングT2からT3の期間では、リセット信号φRST(1)が”1”になり、リセットトランジスタTrRがオンして浮遊拡散領域FDに保持された電荷がリセットされる。この状態で、増幅トランジスタTrAは、浮遊拡散領域FDに保持された電荷がリセットされた状態の未露光の電気信号を垂直信号線VLINE(m)に出力する。
タイミングT4からT5の期間では、サンプルホールド信号φSHが”1”になり、サンプルホールド回路202は、増幅トランジスタTrAにより垂直信号線VLINE(m)に出力された未露光の電気信号の電圧値を保持する。
タイミングT5からT6の期間では、サンプルホールド回路202に保持された電圧値がAD変換される。本実施形態では、AD変換器203の量子化ビット数が14ビットなので、変換クロックφSAR_CLKが14回出力され、先に説明した逐次比較方式により、未露光の電気信号は、14ビットのデジタル値に変換される。このようにして、AD変換器203は、1回目の未露光の電気信号のデジタル値を求め、メモリ205に記憶する。
タイミングT6からT7の期間では、サンプルホールド信号φSHが”1”になり、サンプルホールド回路202は、増幅トランジスタTrAにより垂直信号線VLINE(m)に出力された未露光の電気信号の電圧値を保持する。
タイミングT7からT8の期間で、サンプルホールド回路202に保持された電圧値がAD変換される。この時、AD変換器203は、14ビットの量子化ビット数のうち下位側の4ビットをデジタル値に変換する。このため、変換クロックφSAR_CLKが4回だけ出力され、先に説明した逐次比較方式により、下位側4ビットのデジタル値を求める。ここで、上位側の10ビットは、タイミングT5からT6の期間でAD変換された14ビットのデジタル値の上位側の10ビットの値が用いられる。このようにして、AD変換器203は、2回目の未露光の電気信号のデジタル値を求め、メモリ205に記憶する。
タイミングT8からT9の期間では、転送信号φTX(1)が”1”になり、被写体像の光量に応じてフォトダイオードPDに蓄積された電荷が浮遊拡散領域FDに転送される。そして、増幅トランジスタTrAは、浮遊拡散領域FDに転送された電荷を電気信号に変換して垂直信号線VLINE(m)に出力する。
タイミングT10からT11の期間では、タイミングT4からT5の期間と同様に、サンプルホールド信号φSHが”1”になり、サンプルホールド回路202は、増幅トランジスタTrAにより垂直信号線VLINE(m)に出力された露光後の電気信号の電圧値を保持する。
タイミングT11からT12の期間では、タイミングT5からT6の期間と同様に、サンプルホールド回路202に保持された電圧値がAD変換器203により14ビットのデジタル値に変換される。ここでは、変換クロックφSAR_CLKが14回出力される。このようにして、AD変換器203は、1回目の露光後の電気信号のデジタル値を求め、メモリ205に記憶する。
タイミングT12からT13の期間では、タイミングT6からT7の期間と同様に、サンプルホールド信号φSHが”1”になり、サンプルホールド回路202は、増幅トランジスタTrAにより垂直信号線VLINE(m)に出力された露光後の電気信号の電圧値を保持する。
タイミングT13からT14の期間では、T7からT8の期間と同様に、AD変換器203は、サンプルホールド回路202に保持された電圧値に対して、14ビットの量子化ビット数のうち下位側4ビットのデジタル値を求める。このため、変換クロックφSAR_CLKは、4回だけ出力される。ここで、上位側の10ビットは、タイミングT11からT12の期間でAD変換された14ビットのデジタル値の上位側の10ビットの値が用いられる。
このようにして、AD変換器203は、2回目の露光後の電気信号のデジタル値を求め、メモリ205に記憶する。
以上のように、CMOSセンサ101は、未露光のデジタル値と露光後のデジタル値とをそれぞれ2回読み出してメモリ205に記憶する。そして、演算回路206は、メモリ205に記憶された未露光の電気信号を2回読み出した時のデジタル値の平均値と、露光後の電気信号を2回読み出した時のデジタル値の平均値とを求め、露光後の平均値から未露光の平均値を減算した値をメモリ205に記憶する。出力回路104は、露光後の平均値から未露光の平均値を減算した値を画素Px(n,m)の画素値としてCMOSセンサ101から出力する。
このようにして、本実施形態に係るCMOSセンサ101は、画素Px(n,m)から同じ電気信号(例えば未露光の電気信号または露光後の電気信号)を複数回読み出してデジタル値に変換する場合に、1回目のAD変換では14ビットのデジタル値を求め、2回目のAD変換では14ビットのうち予め設定された下位側の4ビットのデジタル値を求める。これにより、2回目のAD変換器203の変換速度が1回目より速くなるので、CMOSセンサ101が全画素Px(n,m)から画像データを読み出す時の速度を高速化することができる。
ここで、図5(b)は、従来のように、2回目のAD変換を1回目と同じ量子化ビット数(上記の例では14ビット)で行う場合のタイミング例を示している。尚、図5(b)において、図5(a)と同符号のタイミング信号は同一又は同様の信号である。
図5(b)において、1回目の未露光の電気信号を読み出してAD変換するまでの動作に要するタイミングT1からタイミングT7までの時間は、図5(a)の場合と同じである。ところが、2回目の未露光の電気信号を読み出してAD変換するまでの動作に要するタイミングT7からタイミングT8’までの時間は、図5(a)の場合よりも長くなる。
同様に、図5(b)において、1回目の露光後の電気信号を読み出してAD変換するまでの動作に要するタイミングT11’からタイミングT12’までの時間は、図5(a)のタイミングT11からタイミングT12までの時間と同じである。ところが、2回目の露光後の電気信号を読み出してAD変換するまでの動作に要するタイミングT13’からタイミングT14’までの時間は、図5(a)のタイミングT13からタイミングT14までの時間よりも長くなる。
このように、本実施形態に係るCMOSセンサ101は、図5(a)のように、未露光の電気信号および露光後の電気信号を2回目にAD変換する時に下位側4ビットだけのデジタル値を求めるので、図5(b)の方法よりも高速に画像データをAD変換して出力することができる。
図6は、図4で説明した逐次比較型のAD変換器203により複数回のAD変換を行う時の様子を示した図である。尚、図6は、図4と同様に、量子化ビット数が5ビットのAD変換の例を示し、1回目は全量子化ビット数の5ビットのデジタル値を求め、2回目は全量子化ビットのうち下位側2ビットのデジタル値を求める。また、図6では、量子化ビット数が5ビットのAD変換の場合について説明するが、例えば図5で説明したように、量子化ビット数が14ビットで、1回目に14ビットのデジタル値を求め、2回目に全量子化ビットのうち下位側4ビットのデジタル値を求める場合についても同様である。
ここで、図6において、各タイミングT5,T6,T7,T8およびT8’は、図5と同じタイミングを示す。
図6のタイミングT5からタイミングT6の期間において、AD変換器203は、図4で説明したように、全量子化ビット数と同じ5回の比較処理を行って、1回目で読み出した未露光の入力信号を5ビットのデジタル値「01011」に変換する。ここで、1回目のAD変換は、図4と同じように行われるが、2回目のAD変換は、1回目のAD変換とは少し異なり、次のように行われる。
図6のタイミングT7からタイミングT8の期間において、AD変換器203は、2回の比較処理を行って、2回目に読み出した入力信号に対して、下位側2ビットのデジタル値「−−−00」だけを求める。この時、AD変換器203は、上位側の1ビット目から3ビット目までの変換を行わずに、4ビット目および5ビット目のデジタル値を次のようにして求める。
先ず、4ビット目のデジタル値を求める時に、図2に示したSARロジック回路204は、1回目にAD変換されたデジタル値の1ビット目から3ビット目のデジタル値「010」をメモリ205から取得する。デジタル値「010」は、図4において、3/8Vref未満で1/4Vref以上の電圧の範囲に相当するので、4ビット目は、この範囲にある入力信号電圧が5/16Vref以上であるか否かにより求められる。例えば、入力信号電圧が5/16Vref以上であれば4ビット目は”1”、5/16Vref未満であれば4ビット目は”0”となる。具体的には、SARロジック回路204は、既に変換された1ビット目から3ビット目を「010」として4ビット目に”1”を立てたデジタル値「01010」をDA変換器301でアナログ電圧に変換してコンパレータ302の負端子(−)に与える。ここで、デジタル値「01010」は、電圧5/16Vrefに相当する。図6の例では、入力信号の電圧値は5/16Vref未満なので、コンパレータ302は4ビット目として”0”をメモリ205に出力する。
同様に、5ビット目は、1ビット目から4ビット目が「0100」なので、1/4Vref以上5/16Vref未満の電圧範囲において、入力信号の電圧値が11/32Vref以上であるか否かにより求められる。具体的には、SARロジック回路204は、既に変換された1ビット目から4ビット目を「01001」として5ビット目に”1”を立てたデジタル値「01001」をDA変換器301でアナログ電圧に変換してコンパレータ302の負端子(−)に与える。ここで、デジタル値「01001」は、電圧11/32Vrefに相当する。図6の例では、入力信号の電圧値は11/32Vref未満なので、コンパレータ302は5ビット目として”0”をメモリ205に出力する。つまり、2回目の未露光の電気信号のデジタル値は、「01000」となる。
このようにして、AD変換器203は、2回の比較処理だけで、2回目に読み出した未露光の電気信号の電圧値を「01011」のデジタル値に変換することができる。そして、演算回路206は、メモリ205を参照して、1回目に読み出した未露光の電気信号のデジタル値「01011」と、2回目で読み出した未露光の電気信号のデジタル値「01000」とを平均化したデジタル値「01001」を未露光の電気信号のデジタル値としてメモリ205に記憶する。これにより、未露光の電気信号に含まれるランダムノイズが低減される。
ここで、上記の説明では、未露光の電気信号について説明したが、露光後の電気信号をAD変換する場合についても、図6で説明したように、AD変換器203は、2回目のAD変換で下位側の2ビットだけを求めるので、AD変換器203がAD変換する速度を速くすることができる。
図7は、従来のように、2回目のAD変換を1回目と同様に全量子化ビット数分だけ行う場合の例を示している。2回目のAD変換では、図6では行わなかった1ビット目から3ビット目のデジタル値を求めるため、AD変換に要する時間は1回目と同じになり、図6の例よりもAD変換に要する時間が長くなる。
このようにして、本実施形態に係るCMOSセンサ101は、画素Px(n,m)から同じ電気信号(例えば未露光または露光後の電気信号)を複数回読み出してデジタル値に変換する場合に、1回目のAD変換では全量子化ビット数のデジタル値を求め、2回目のAD変換では全量子化ビット数のうち予め設定された下位側の一部のビットのデジタル値を求めるだけなので、2回目のAD変換器203の変換速度を1回目より速くすることができ、CMOSセンサ101の全画素Px(n,m)から画像データを読み出す時の速度を速くすることができる。
尚、上記の説明では、未露光の電気信号および露光後の電気信号をそれぞれ2回読み出してAD変換する場合について説明したが、2回である必要はなく、3回以上であってもよい。また、未露光の電気信号を読み出してAD変換する回数と、露光後の電気信号を読み出してAD変換する回数が異なってもよい。例えば、未露光の電気信号を読み出してAD変換する回数を2回、露光後の電気信号を読み出してAD変換する回数を4回としてもよい。或いは、未露光の電気信号を読み出してAD変換する回数を1回とし、露光後の電気信号を読み出してAD変換する回数だけを複数回としてもよい。いずれの場合であっても、浮遊拡散領域FDに保持された電荷に相当する同じ電気信号を複数回にわたって読み出して逐次比較型のAD変換を行う構成であれば、本実施形態で説明した技術を同様に適用することができ、CMOSセンサ101の高速化を図ることができる。
[電子カメラ100の一例]
次に、上記で説明した本実施形態に係るCMOSセンサ101を搭載する電子カメラ100の一例について説明する。
図8は、電子カメラ100の一例を示す図である。図8において、電子カメラ100は、CMOSセンサ101と、レンズ112と、画像バッファ113と、画像処理部114と、制御部115と、表示部116と、操作部117と、メモリ118と、メモリカードIF(InterFace)119とを有する。
レンズ112は、被写体から入射する光をCMOSセンサ101の受光面に結像する。
画像バッファ113は、CMOSセンサ101が出力する画像データを取り込む。
画像処理部114は、画像バッファ113に取り込まれた画像データに対して、ホワイトバランス処理などの一般的なカメラで行われている画像処理を施す。
制御部115は、CPU(Central Processing Unit)が搭載され、CPU内部に予め記憶されたプログラムにより、電子カメラ100全体の動作を制御する。
表示部116は、制御部115により出力される操作画面や撮影画像などを表示する。
操作部117は、電源ボタン117a、レリーズボタン117b、感度選択ダイヤル117c、メニューボタン117d、十字キー117e、決定ボタン117fなどの操作部材を有する。
メモリ118は、不揮発性のメモリで、電子カメラ100の動作に必要なパラメータを記憶する。例えば、撮影する画像の解像度、撮影感度などの設定が記憶され、操作部107や操作画面により、ユーザーが自由に変更することができる。特に、本実施形態では、メモリ118は、撮影感度(ISO感度)の設定とカラムアンプ201のゲインと2回目のAD変換を行う時の量子化ビット数との関係を示したテーブル401を保持している。
メモリカードIF119は、メモリカード119aを装着するためのインターフェースを提供し、制御部115は、メモリカードIF119を介して、撮影した画像をメモリカード119aに記録したり、メモリカード119aに記録された撮影済の画像を読み出して表示部116に表示する。
ここで、制御部115は、撮影処理部151と、表示処理部152と、記録処理部153と、ノイズ処理部154と、センサ設定処理部155とを有する。
撮影処理部151は、操作部117のレリーズボタン117bが押下されると、CMOSセンサ101を制御して撮影した画像の画像データを読み出して画像バッファ113に取り込み、画像処理部114に所定の画像処理を行わせる。
表示処理部152は、画像バッファ113に取り込まれた画像を表示部116に表示する処理やメニューボタン117dにより操作画面を表示部116に表示する処理を行う。
記録処理部153は、画像バッファ113に取り込まれて画像処理が施された画像をメモリカードIF119を介してメモリカード119aに記録する処理を行う。
ノイズ処理部154は、CMOSセンサ101に演算回路206が搭載されない場合に、図2に示した演算回路206の代わりにノイズを除去する処理を実行する。例えば、CMOSセンサ101に演算回路206が搭載されない場合、カラム回路CRM(m)のメモリ205には、未露光の電気信号がAD変換されたデジタル値(複数回、読み出してAD変換する場合は複数のデジタル値)と、露光後の電気信号がAD変換されたデジタル値(複数回、読み出してAD変換する場合は複数のデジタル値)とが記憶されている。そして、制御部105は、メモリ205に記憶された各デジタル値をCMOSセンサ101から画像バッファ113に読み出す。そして、ノイズ処理部155は、先ず、画像バッファ103に読み出された未露光の電気信号が複数回読み出されてAD変換された複数のデジタル値の平均値を求める。次に、ノイズ処理部155は、画像バッファ103に読み出された露光後の電気信号が複数回読み出されてAD変換された複数のデジタル値の平均値を求める。これにより、ノイズ処理部154は、未露光の電気信号と露光後の電気信号に含まれるそれぞれのランダムノイズを除去することができる。さらに、ノイズ処理部154は、露光後のデジタル値の平均値から未露光のデジタル値の平均値を減算して、回路のばらつきなどによる固有ノイズを除去した画素値を算出する。ノイズ処理部155は、同様の処理を画像データを構成する全画素に対して行い、ランダムノイズや固有ノイズなどのノイズが除去された画像データを画像バッファ103に記憶する。その後、画像処理部104は、ノイズが除去された画像データに対して、予め決められた画像処理を施す。
センサ設定処理部155は、操作部117の感度選択ダイヤル117cにより選択された感度(ISO感度)に応じて、CMOSセンサ101内部の設定を制御する。例えば、センサ設定処理部155は、図2に示した制御信号をCMOSセンサ101に出力して、カラムアンプ201のゲインを設定する。さらに、センサ設定処理部155は、SARロジック回路204に2回目のAD変換の量子化ビット数を指示する。
図9は、ISO感度のテーブル401の一例を示す図である。図9に示したテーブル401は、感度選択ダイヤル117cにより選択されたISO感度に応じて、カラムアンプ201のゲインと2回目にAD変換を行う時のビット数の設定例を示す。尚、図9に示したテーブル401は、メモリ118に予め記憶されている。
図9において、テーブル401は、感度選択ダイヤル117cで選択可能なISO感度に対して、カラムアンプ201のゲインと2回目のAD変換を行う時のビット数との関係を示す。
図9の例では、ISO感度が100の時、カラムアンプ201のゲインは1倍で、2回目のAD変換のビット数は3bitである。また、ISO感度が200の時、カラムアンプ201のゲインはISO感度が100の時のゲインの2倍で、2回目のAD変換のビット数は4bitである。同様に、ISO感度が2倍になる毎にカラムアンプ201のゲインも2倍に設定され、2回目のAD変換のビット数は1ビットずつ増加する。
ここで、2回目のAD変換のビット数は、ISO感度が100の時の推定ノイズ量を基準にして求めることができる。尚、ISO感度が100の時の推定ノイズ量は、実測値に基づく経験的なノイズ量でもよいし、設計的に計算したノイズ量でもよい。また、AD変換器203で判別できる最小の電圧値は、1ビットのLSBで表すことのできる電圧値なので、ノイズ量が正規分布しているとして、ノイズ量の6σの値がLSBの何倍であるかを計算することができる。例えば、ISO感度が100の時の推定ノイズ量が6倍のLSBの場合、2ビット目のビット数は、6倍のLSBを判別可能な8倍のLSBとする。ここで、8倍のLSBは、全量子化ビット数のうち下位側3ビットに相当する。同様に、ISO感度が大きくなるに連れてノイズ量が増えると仮定して、例えばISO感度が200の推定ノイズ量は12倍のLSB、ISO感度が3200の推定ノイズ量は192倍のLSBとなる。例えば、192倍のLSBのノイズを判別するには、7ビット(128階調)の量子化ビット数では不十分だが、8ビット(256階調)の量子化ビット数であればノイズを判別することができる。
尚、図9のテーブル401は一例であり、例えば2回目のビット数をISO感度100と200で同じ値にしてもよい。或いは、余裕を持たせて、ISO感度が100の時の2回目のビット数を4ビットにして、それぞれのISO感度に対応する2回目のビット数を1ビットずつ増やしてもよい。
このように、本実施形態に係る電子カメラ100は、ISO感度に応じて、カラムアンプ201のゲインと2回目にAD変換を行う時のビット数を変更することにより、画素Px(n,m)から読み出される電気信号が飽和したり劣化することがなく、且つ、高速にAD変換を行うことができる。
以上、説明したように、本発明に係る固体撮像装置は、相関多重サンプリングを行う場合に、逐次変換型のAD変換器203の変換速度を向上することができる。
尚、本発明に係る固体撮像装置について、各実施形態で例を挙げて説明してきたが、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の多様な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
100・・・電子カメラ;101・・・CMOSセンサ;102・・・画素ブロック;103・・・カラムブロック;104・・・出力回路;105・・・走査回路;112・・・レンズ;113・・・画像バッファ;114・・・画像処理部;115・・・制御部;116・・・表示部;117・・・操作部;117a・・・電源ボタン;117b・・・レリーズボタン;117c・・・感度選択ダイヤル;117d・・・メニューボタン;117e・・・十字キー;117f・・・決定ボタン;118・・・メモリ;119・・・メモリカードIF;119a・・・メモリカード;151・・・撮影処理部;152・・・表示処理部;153・・・記録処理部;154・・・ノイズ処理部;155・・・センサ設定処理部;201・・・カラムアンプ;202・・・サンプルホールド回路;203・・・AD変換器;204・・・SARロジック回路;205・・・メモリ;206・・・演算回路;301・・・DA変換器;302・・・コンパレータ;303・・・シフトレジスタ;401・・・テーブル;Px(n,m)・・・画素;PD・・・フォトダイオード;TrX・・・転送トランジスタ;TrR・・・リセットトランジスタ;TrA・・・増幅トランジスタ;TrS・・・選択トランジスタ;FD・・・浮遊拡散領域;VLINE(m)・・・垂直信号線;CRM(m)・・・カラム回路;PW(m)・・・電流源;SWR・・・ゲインリセットスイッチ;SW(k)・・・ゲイン選択スイッチ;Ci・・・入力容量;Cf(k)・・・帰還容量;φTX(n)・・・転送信号;φRST(n)・・・リセット信号;φSEL(n)・・・選択信号;φSH・・・サンプルホールド信号;φSAR_CLK・・・変換クロック

Claims (6)

  1. 光を電気信号に変換する画素と、
    前記画素から読み出される電気信号をK(Kは2以上の整数)ビットの量子化幅のデジタル値に変換する逐次比較型のAD変換部と
    を有し、
    前記AD変換部は、前記画素から同じ電気信号を複数回読み出してデジタル値に変換する場合に、1回目の変換では前記Kビットのデジタル値を求め、2回目以降の変換では前記Kビットのうち予め設定された下位側のL(LはKより小さい正の整数)ビットのデジタル値を求める
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 請求項1に記載の固体撮像装置において、
    前記画素から同じ電気信号を複数回読み出してデジタル値に変換された複数のデジタル値を平均化する演算部を更に設け、
    前記演算部は、前記AD変換部により求められた1回目の前記Kビットのデジタル値に2回目以降の前記Lビットのデジタル値を加算する時に、1回目の前記Kビットのデジタル値の上位側の(K−L)ビットを2回目以降の前記Lビットの上位側のビットとして用いる
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の固体撮像装置において、
    予め設定された増幅率により、前記画素から読み出される電気信号の大きさを調整するゲイン調整部を更に設け、
    前記AD変換部は、前記2回目以降で求める前記Lビットのビット数を前記ゲイン調整部に設定される前記増幅率に応じて可変する
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  4. 請求項3に記載の固体撮像装置において、
    前記ゲイン調整部は、外部から与えられる撮影感度に応じて前記増幅率を可変する
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の固体撮像装置において、
    前記画素から露光前の電気信号と露光後の電気信号とを別々に読み出す場合に、
    前記AD変換部は、前記露光前の電気信号または前記露光後の電気信号の少なくとも一方の電気信号を複数回読み出してデジタル値に変換し、1回目の変換では前記Kビットのデジタル値を求め、2回目以降の変換では前記Lビットのデジタル値を求める
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  6. 請求項5に記載の固体撮像装置において、
    前記画素は、光量に応じた電荷を蓄積する光電変換部と、前記光電変換部に蓄積された電荷を浮遊拡散領域へ転送する転送トランジスタとを有し、且つ、少なくとも1つの前記画素に、前記浮遊拡散領域と、前記浮遊拡散領域に保持された電荷をリセットするリセットトランジスタとを設け、
    前記露光前の電気信号は、前記リセットトランジスタにより前記浮遊拡散領域に保持された電荷をリセット後に前記浮遊拡散領域から読み出した信号であり、前記露光後の電気信号は、前記転送トランジスタにより前記光電変換部の電荷を前記浮遊拡散領域へ転送後に前記浮遊拡散領域から読み出した信号である
    ことを特徴とする固体撮像装置。
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