JP2015022784A - 磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】研磨されるガラス基板の主平面が鏡面であっても、固定砥粒工具を用いて高い研磨速度により研磨できる磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を提供することを目的とする。【解決手段】固定砥粒工具を用いて鏡面であるガラス基板の主平面を研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法であって、前記固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積は10μm2以上300μm2以下であり、前記固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率は1.1%以上3.0%以下である磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法に関する。
磁気ディスク記録装置等に用いられる磁気記録媒体用基板としては、従来、アルミニウム合金基板が使用されてきた。しかしながら、近年、高記録密度化の要求に伴い、アルミニウム合金基板に比べて硬く、平坦性や平滑性に優れるガラス基板が主流となってきている。
磁気記録媒体用ガラス基板(以下、「ガラス基板」とも記載する)は、中心部に同心円状の開口部を有する円盤形状を有しており、ガラス素基板から係る形状に加工する工程や、主平面を研磨する工程、端面を研磨する工程等を行うことで製造される。
ガラス基板の主平面を研磨する工程は、ガラス基板の主平面を所望の平坦度とし、ガラス基板を所望の板厚とし、ガラス基板の主平面を所望のうねりや粗さとする工程である。ガラス基板の主平面を研磨する工程での研磨方法としては、遊離砥粒を用いた研磨や、固定砥粒工具を用いた研磨等が知られている。特に固定砥粒工具を用いた研磨は、遊離砥粒による研磨と比較して研磨速度(研磨レート)が高く、ガラス基板の表面に傷、クラック等のダメージが発生しにくい。
このため、ガラス素基板やガラス素基板から円盤形状に加工されたガラス基板の主平面を、研磨速度が高く、ガラス基板の表面にダメージを発生させにくい固定砥工具により研磨することが求められていた。
しかし、研磨対象となるガラス基板の主平面が鏡面の場合、固定砥粒工具の砥粒がガラス基板の表面に切り込むことができずに滑るため研磨速度が極端に低下するという問題があった。
このため、例えば特許文献1には、固定砥粒を用いた研磨工程(表面研削工程)前に、板状ガラスの表面を、遊離砥粒を用いた加工や、フロスト加工により粗面化する粗面化工程を具備する磁気ディスク用ガラス基板の製造方法が提案されている。
特開2012−164417号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、固定砥粒工具による研磨(研削)の前に遊離砥粒を用いた加工や、フロスト加工により、板状ガラスの表面を粗面化する粗面化工程を行う必要があった。このため、工程数が増加して生産性の低下や、コストが上昇する等の問題があった。さらに、粗面化したガラス基板を固定砥粒工具により研磨すると、固定砥粒工具の寿命が短くなるおそれもある。
そこで、本発明は上記従来技術が有する問題に鑑み、研磨されるガラス基板の主平面が鏡面であっても、ガラス基板の表面を、固定砥粒工具を用いて高い研磨速度により研磨できる磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、固定砥粒工具を用いて鏡面であるガラス基板の主平面を研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法であって、
前記固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積は10μm以上300μm以下であり、
前記固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率は1.1%以上3.0%以下である磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を提供する。
本発明の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法によれば、研磨されるガラス基板の主平面が鏡面であっても、ガラス基板の表面を、固定砥粒工具を用いて高い研磨速度により研磨できる。
両面研磨装置の構成例の説明図
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
まず、本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法の構成例について説明を行う。
本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法は、固定砥粒工具を用いて鏡面であるガラス基板の主平面を研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法である。そして、固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積を10μm以上300μm以下、固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率を1.1%以上3.0%以下とすることを特徴とする。
本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法は、例えば、図1に示すような両面研磨装置を用いて実施することができる。
図1(A)は、主平面研磨を行う際に用いるキャリアの構成例を、図1(B)は、両面研磨装置の概略図を示している。
ガラス基板の主平面を研磨する際、図1(A)に示すような、ガラス基板を保持可能なガラス基板保持穴11を有するキャリア(主平面研磨用治具)10に複数のガラス基板を設置する。なお、図中では円形のガラス基板保持穴11を設けたキャリア10を例に示しているが、係る形態に限定されず研磨するガラス基板の形状にあわせたガラス基板保持穴11を形成することができる。例えば、後述のように形状付与前のガラス基板を研磨する場合には四角形状のガラス基板保持穴11を有するキャリア10を用いることができる。
ガラス基板を設置したキャリア10を、図1(B)に示すような両面研磨装置12にセットし、サンギア13、インターナルギア14を所定の回転比率で回転駆動する。これにより、キャリア10を自転させながらサンギア13の周りを公転するように移動させる。このとき、キャリア10に保持されたガラス基板の両主平面は、ガラス基板と対向する面にそれぞれ固定砥粒工具16、18が装着された上定盤15と、下定盤17との間に狭持、押圧されるため、ガラス基板の両主平面が同時に研磨されることになる。なお、研磨を行う際には、研磨面とガラス基板との間に研磨液(クーラント)を供給することができる。研磨の際に用いる研磨液の種類は特に限定されるものではなく、例えばメタノール、エタノールなどのアルコール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミン力ルボキシレート、チオアミン塩、イソプ口パノールアミン、卜リエチレンジアミン四酢酸などのアミン化合物、ポリアルキレングリコール、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、エチレングリコール、プ口ピレングリコール、プ口ピレングリコールメチルエーテル、ヘキシレングリコールなどの界面活性剤、パイン油、鉱油などの潤滑材、カルボン酸やスルホン酸を有するアニオン系化合物のうち1つ以上を含む水溶液を用いることができる。
本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法において用いるガラス基板は磁気記録媒体用のガラス基板であれば良く、特に限定されるものではない。例えばガラスの種類はアモルファスガラスや、結晶化ガラスでもよく、ガラス基板の表層に強化層を有する強化ガラスでもよい。また、研磨工程に供するガラス基板は中央に円形の開口部を備えた円盤形状のガラス基板であっても良く、該円盤形状に加工する前の、すなわち、形状付与工程を行う前の四角形状のガラス基板であってもよい。ガラス基板は例えば、フロート法、フュージョン法、ダウンドロー法、または、プレス成形法等で成形されたガラス基板を用いることができる。本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法は、主平面が鏡面であるガラス基板を、ガラス基板の表面に生じるダメージを抑制しながら高い研磨速度で研磨する場合に特に効果を有する。
鏡面であるガラス基板の主平面の表面粗さRaは0.009μm以下であることが好ましい。ここでいう表面粗さRaとはJIS B 0601−2001に準ずる方法により測定できる。ガラス基板の主平面は2面ある主平面が両面とも鏡面であることが好ましく、特に両面とも平面粗さRaが0.009μm以下であることがより好ましい。
ここで、本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法において用いる固定砥粒工具について説明する。固定砥粒工具は、上述のように定盤の被研磨物と対向する面に装着される。
固定砥粒工具は、砥粒(研磨砥粒)を樹脂や金属等のボンド材により固定したものであればよく、特に限定されるものではない。
例えば、砥粒としては、ダイヤモンド、アルミナ(酸化アルミニウム、WA)、炭化ケイ素(GC)、窒化ホウ素(CBN)等を好ましく用いることができ、特に研磨速度(研磨レート)が高くなるためダイヤモンドを用いることがより好ましい。
また、ボンド材としては、金属、ビトリファイド、樹脂等を好ましく用いることができる。ここで、ボンド材に用いる樹脂としては、例えばフェノール樹脂や、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を好ましく用いることができる。なお、ボンド材は1種類に限定されるものではなく、複数のボンド材を用いることができる。例えば、砥粒をビドリファイで固めた後に樹脂に埋め込んだ固定砥粒工具を用いることができる。また、ボンド材中にはフィラー等の無機物を添加することもできる。
また、固定砥粒工具の研磨面、すなわち、ガラス基板と対向する面の構造は特に限定されるものではなく、例えば、平坦な面とすることもできるが、研磨液の供給を均一にするための溝(凹部)が形成されていることが好ましい。溝の形状は特に限定されるものではなく、任意に選択することができるが、例えば溝の幅は、0.3mm以上20mm以下とすることが好ましく、0.5mm以上10mm以下とすることがより好ましい。また、溝の深さは0.1mm以上15mm以下とすることが好ましく、0.2mm以上10mm以下とすることがより好ましい。これは溝の幅、深さを上記範囲とすることにより、研磨速度を低下させることなく、研磨液を均一に供給することができるためである。
また、溝により画された凸部の表面、すなわち、被研磨物と接する面の形状は任意の形状とすることができ、特に限定されないが、例えば、正方形、長方形等の矩形や、三角形、六角形、八角形などの多角形や、円形または楕円形等の円形状とすることができる。なお、研磨装置の定盤に装着された固定砥粒工具内で、凸部の形状は同一である必要はなく、例えば、正方形と長方形の形状が混在していてもよい。凸部が矩形である場合の短辺の長さ、凸部が多角形である場合の、該多角形の中心と各頂点を結ぶ線分のうち最も短い線分の長さ、または、凸部が円形である場合の短径の長さをLとした場合、Lは例えば1mm以上30mm以下とすることが好ましく、2mm以上20mm以下とすることがより好ましい。Lが上記範囲にあることにより、ガラス基板をより高い研磨速度で研磨しつつ、ガラス基板と固定砥粒工具との間に研磨液を均一に供給できるため好ましい。
なお、固定砥粒工具の研磨面全体に対する、凸部のガラス基板と接する表面の面積の合計の比率についても特に限定されるものではないが、例えば、20%以上95%であることが好ましく、40%以上90%以下であることがより好ましい。これは凸部の比率が上記範囲にあることにより、研磨液をより均一に供給し、被研磨物である磁気記録媒体用ガラス基板を特に高い研磨速度で研磨することができるためである。
そして、上述のように、固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積(以下、「表出している砥粒の平均面積」とも記載する)、すなわち、固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒1個当たりの平均面積は、10μm以上300μm以下であることが好ましい。
表出している砥粒の平均面積が10μm未満の場合、固定砥粒工具の砥粒が鏡面のガラス基板の表面を滑るため研磨できない場合があり、また、砥粒の角が早く磨耗し丸くなるため、研磨速度が早く低下するおそれがある。表出している砥粒の平均面積が300μmよりも大きい場合、研磨したガラス基板表面の傷やクラック等を含む層である加工変質層が深くなる場合がある。このため、加工変質層を除去するためにその後の研磨工程において研磨量を多くする必要があり、生産性が低下してしまう。また、場合によっては磁気記録媒体用ガラス基板の表面に潜傷が残るおそれもある。さらに、表出している砥粒の平均面積が大きいと、砥粒が適切なタイミングで研磨面から脱離しないため、自生作用が不十分となり、高い研磨速度を維持できなくなるおそれもある。特に固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積は、20μm以上180μm以下であることがより好ましい。
さらに、固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率(以下、「砥粒表出率」とも記載する)、が1.1%以上3.0%以下であることが好ましい。これは、砥粒表出率が1.1%よりも小さいと固定砥粒工具の研磨面の磨耗が早くなり、固定砥粒工具の寿命が短くなり、固定砥粒工具(砥石)の交換頻度が上がり生産性が低くなるおそれがある。さらには、研磨速度が低くなるおそれもあり、好ましくない。砥粒表出率が3.0%より大きい場合、固定砥粒工具の研磨面の自生作用が不十分となり、研磨面が目詰まりし、研磨速度が低下するため、研磨速度を維持できないおそれがある。砥粒表出率は、1.2%以上であることがより好ましく、また、2.2%以下であることがより好ましい。
ここで、固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積、および、固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率、の算出方法について説明する。
固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積、固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率は、例えばSEM/EDXやレーザー顕微鏡を用いて測定・算出することができる。
例えば、SEM/EDXを用いる場合、以下の式1、式2により算出することができる。
(表出している砥粒の平均面積)={(観察視野の面積)×(砥粒を構成する元素のカウントが所定値以上(例えば、砥粒を構成する元素のカウントが30以上)の測定点の数)/(観察視野内の全測定点の数)}/(観察された砥粒の個数)・・・式1
(砥粒表出率)=100×(砥粒を構成する元素のカウントが所定値以上(例えば、砥粒を構成する元素のカウントが30以上)の測定点の数)/(観察視野内の全測定点の数)・・・式2
上記式の各パラメータの測定、算出手順について説明する。
まず、固定砥粒工具の研磨面の任意に選択した複数箇所においてSEM観察を行う。この際、観察視野(観察領域)のサイズや倍率、観察箇所の数については特に限定されるものではないが、例えば、倍率を1500倍とし、1回の測定で90μm×120μmの観察視野について観察を行うことができる。この際の観察視野のサイズが、上記式における「観察視野の面積」に当たる。また観察は固定砥粒工具の研磨面の任意の複数の箇所、例えば10〜20箇所で行うことが好ましい。
そして、SEM観察したそれぞれの観察視野についてEDX(Energy Dispersive X−ray spectrometry:エネルギー分散型X線分析)により元素マッピングを行う。元素マッピングの結果から砥粒を構成する元素のカウントが所定値以上(例えば、30以上)の測定点(ポイント)の数、観察野内の全測定点(ポイント)の数、観察された砥粒の個数を計測する。
具体的には、EDXによる元素マッピングの結果から、砥粒を構成する元素のカウントが所定値以上(例えば、30以上)の測定点(ポイント)を砥粒と判断する。そして、観察視野内の砥粒を構成する元素のカウントが所定値以上(例えば、30以上)となった測定点(ポイント)の数を数え、該測定点(ポイント)の数を上記式における「砥粒を構成する元素のカウントが所定値以上(例えば、砥粒を構成する元素のカウントが30以上)の測定点の数」とする。なお、砥粒を構成する元素とは、例えば砥粒がダイヤモンドの場合、C元素(炭素元素)が砥粒を構成する元素となり、C元素のカウントが所定値以上(例えば、30以上)の測定点(ポイント)を砥粒と判断する。
そして、EDXによる元素マッピングを行った際の、観察視野内の全測定点(ポイント)を、上記式における「観察視野内の全測定点の数」とする。
また、EDXによる元素マッピングを行った際、砥粒を構成する元素のカウント数が所定値以上(例えば、30以上)の測定点(ポイント)は複数が固まった領域を形成して検出される。これは、EDXによるマッピングの最小単位、すなわち測定点(ポイント)のサイズよりも砥粒のサイズが大きいためである。従って、砥粒を構成する元素のカウント数が所定値以上(例えば、30以上)の測定点(ポイント)が集合した1つの領域を1個の砥粒と判断することができる。このため、観察視野内の砥粒を構成する元素のカウント数が所定値以上(例えば、30以上)の測定点(ポイント)が集合した領域の数を上記式における「観察された砥粒の個数」とする。
以上に説明した方法により各観察視野における、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率を算出することができる。そして、上述のように、複数の観察箇所で観察を行った場合には、全ての観察箇所(観察視野)の平均値を、該固定砥粒工具における、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率とすることが好ましい。
なお、ここではSEM/EDXを用いて各パラメータを算出する方法について説明したが、例えばレーザー顕微鏡を用いて観察した結果から、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率を算出してもよい。レーザー顕微鏡を用いて算出する場合には、撮影した画像から観察視野内の各砥粒の面積を測定し、平均値を算出することにより、表出している砥粒の平均面積とすることができる。また、観察視野内の砥粒の表出面積を、観察視野の面積で割ることにより、砥粒表出率を算出することができる。レーザー顕微鏡を用いた場合においても観察視野のサイズは特に限定されるものではないが、例えば90μm×120μmとすることが好ましい。また、観察は複数の箇所、例えば任意の10〜20箇所について観察を行うことが好ましい。そして、複数の観察箇所で観察を行った場合には、全ての観察箇所の平均値を、該固定砥粒工具における、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率とすることが好ましい。
また、上記表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率は、ガラス基板を研磨する直前や研磨中において満たしていることが好ましい。すなわち、例えば研磨を行う前にドレッシング(目立て)を行うことにより、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率が所定の値となるように調整することができる。なお、図1(B)に示した両面研磨装置12を用いた場合、上定盤側、下定盤側にそれぞれ固定砥粒工具を装着する。この場合、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率は、それぞれ、上定盤側の固定砥粒工具と下定盤側の固定砥粒工具との平均値が、上述の所定の範囲にあればよい。
上述のように固定砥粒工具の研磨面において、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率が所定の範囲にあることにより、被研磨物であるガラス基板の表面が鏡面であっても固定砥粒工具を用いて高い研磨速度で研磨することができる。
本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法で用いる固定砥粒工具はさらに、磁気記録媒体用ガラス基板の主平面を50μm研磨したときの固定砥粒工具の研磨面の磨耗量が0.11μm以上であることが好ましい。特に、磁気記録媒体用ガラス基板の主平面を50μm研磨したとき固定砥粒工具の研磨面の磨耗量は0.12μm以上であることがより好ましい。
固定砥粒工具によりガラス基板の表面を研磨すると、ガラス基板の加工を重ねるにつれて、研磨速度が低下する場合がある。これは、ガラス基板を研磨することにより、固定砥粒工具の研削面が目詰まりを起こすためと考えられる。従来は研磨液中の成分を管理する等の方法により研磨速度の低下を抑制しようとしていたが、研磨液の成分を管理する方法では、研磨速度の低下を十分には抑えることは難しかった。
本発明の発明者らが検討を行ったところ、ガラス基板を50μm研磨したときの固定砥粒工具の研磨面の磨耗量を0.11μm以上とすることにより、自生作用が十分となるため、研磨面の目詰まりを防止し、研磨速度の低下を抑制できることを見出した。研磨面の目詰まりを抑制するためには、ガラス基板を50μm研磨したときの磨耗量は0.12μm以上であることがより好ましい。
ガラス基板を50μm研磨したときの固定砥粒工具の研磨面の磨耗量の上限値は特に限定されるものではないが、例えば0.4μm以下であることが好ましい。これは、固定砥粒工具の研磨面の磨耗量が0.4μmよりも大きい場合、固定砥粒工具の寿命が短くなり、固定砥粒工具の交換頻度が高くなるため、生産性が低下し、コスト上昇の原因となり好ましくないためである。また、砥粒が研磨面から脱落し易くなるため、これによりガラス基板の表面に傷を生じるおそれがあり好ましくないためである。特にガラス基板を50μm研磨したときの固定砥粒工具の研磨面の磨耗量は0.35μm以下であることがより好ましい。
ガラス基板の主平面を50μm研磨したときの固定砥粒工具の研磨面の磨耗量の計測方法は特に限定されるものではない。例えば、ガラス基板の主平面を50μm研磨したとき、研磨の前後で固定砥粒工具の厚さを測定し、研磨前後の固定砥粒工具の厚さの差を固定砥粒工具の研磨面の磨耗量とする。測定は例えばマイクロメーター等を用いて測定することができる。測定に当たっては、固定砥粒工具と定盤あわせた厚さを測定し、研磨前後の厚さを比較することが操作の簡便性から好ましいが、測定の際、固定砥粒工具を定盤から外して固定砥粒工具の厚さのみを測定、比較することもでき、固定砥粒工具の研磨面に形成された溝の深さを測定、比較することもできる。
なお、両面研磨装置によりガラス基板を研磨する場合、ガラス基板の上下面について同時に研磨することから、ガラス基板の主平面を50μm研磨したときとは、ガラス基板の上面の研磨量とガラス基板の下面の研磨量とをあわせた、両主平面の研磨量の平均値が50μmであることを意味する。すなわち、この場合、両主平面の研磨量の合計は100μmである。そして、両面研磨装置の場合、上定盤側の固定砥粒工具と、下定盤側の固定砥粒工具の磨耗量の平均値が固定砥粒工具の磨耗量となる。すなわち、ガラス基板の上面の研磨量とガラス基板の下面の研磨量とをあわせた、両主平面の研磨量の平均値が50μmの時に、上定盤側の固定砥粒工具および下定盤側の固定砥粒工具のそれぞれについて磨耗量を測定し、両者の磨耗量の平均値を両面研磨装置の固定砥粒工具の研磨面の磨耗量とすることができる。
なお、固定砥粒工具の研磨面の磨耗量を測定するとき、ガラス基板を50μm以上研磨し、その際の固定砥粒工具の磨耗量から、ガラス基板の主平面を50μm研磨する際の固定砥粒工具の磨耗量を算出することが好ましい。例えば、まず、ガラス基板の主平面を4000μm研磨したときの固定砥粒工具の磨耗量を求めて、その磨耗量を80で割ることにより、ガラス基板の主平面を50μm研磨したときの固定砥粒工具の研磨面の磨耗量とすることができる。
以上に説明してきた本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法により得られるガラス基板の特性は特に限定されるものではないが、固定砥粒工具を用いて研磨した主平面の表面粗さRaが0.7μm以下であることが好ましく、0.6μm以下であることがより好ましい。表面粗さRaが0.7μmを超える場合、研磨を行った際にガラス基板の主平面に傷やクラック等(加工変質層)が深く形成されているおそれがある。これは、表面粗さRaの値が小さいほど、主平面に形成される傷等の加工変質層が深くなることを抑制して研磨できていることを示すためである。
以上に説明した本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法によれば、研磨されるガラス基板の主平面が鏡面であっても、固定砥粒工具を用いて高い研磨速度により研磨できる。すなわち、磁気記録媒体用ガラス基板の表面が鏡面であっても、粗面化処理等を行わずに固定砥粒工具を用いて高い研磨速度により研磨できる。そして、成形されたガラス素基板の主平面が鏡面であっても、主平面を固定砥粒工具で研磨できるため、ガラス基板の表面に傷やクラック等が生じにくくなる。また、ガラス基板の表面に傷やクラック等が生じたとしてもその深さを浅くできる。このため、その後さらに主平面を研磨する場合でもその研磨量を少なくできるため、生産性を上げ、コストを低減することができる。また、固定砥粒工具を用いているため、砥粒を後工程に持ち込むことが抑制でき、その後の加工工程において粗大粒子混入による欠点発生を低減できる。さらには遊離砥粒を用いた場合と比較すると、スラリーの交換や、廃棄を行う必要がないため生産性を上げコストを低減することが可能になる。
次に、上記磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を用いた研磨工程を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法について説明する。
磁気記録媒体用ガラス基板は例えば以下の工程1〜5を含む製造方法により、製造できる。
(工程1)ガラス素基板から、中央部に円孔を有する円盤形状のガラス基板に加工する形状付与工程。
(工程2)ガラス基板の内周と外周の端面部分の面取りを行う面取り工程。
(工程3)ガラス基板の主平面を研磨する主平面研磨工程。
(工程4)ガラス基板の端面(内周端面及び外周端面)を研磨する端面研磨工程。
(工程5)ガラス基板を洗浄して乾燥する洗浄工程。
上記工程は記載した順番に行う必要はなく、例えば、形状付与工程の前に主平面研磨工程を行ってもよい。また、各工程は1回ずつに限定されるものではなく、要求されるガラス基板の仕様等に応じて任意の回数実施することができる。例えば、形状付与工程後に主平面研磨工程を行い、その後に面取り工程と端面研磨工程を行った後、再度主平面研磨工程を実施することもできる。
ここで、(工程1)の形状付与工程は、フロート法、フュージョン法、プレス成形法、ダウンドロー法またはリドロー法で成形されたガラス素基板を、中央部に円孔を有する円盤形状のガラス基板に加工するものである。なお、用いるガラス素基板は、アモルファスガラスでもよく、結晶化ガラスでもよく、ガラス基板の表層に強化層を有する強化ガラスでもよい。
(工程2)の面取り工程においては、ガラス基板の内周、外周の端面部分の面取りを行うものである。
次に、上述の本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法は、(工程3)の主平面研磨工程に含まれる。この場合、図1に示した固定砥粒工具を備えた両面研磨装置を用い、ガラス基板の主平面に研磨液を供給しながらガラス基板の上下主平面を同時に研磨する。主平面研磨工程は、上述した磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を用いる1次研磨を行うのみでもよいが、その後さらに2次研磨、さらに3次〜5次研磨を行うこともできる。2次〜5次研磨の方法は特に限定されるものではなく、上述の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法と同様にして固定砥粒工具を用いて研磨を行ってもよく、遊離砥粒を用いた研磨方法を用いることもできる。
固定砥粒工具を用いて2次〜5次研磨をおこなう場合、2次〜5次研磨で用いる固定砥粒工具に含まれる砥粒のサイズは、1次研磨で用いる固定砥粒工具に含まれる砥粒のサイズより小さいものとする。
遊離砥粒を用いた2次〜5次研磨の場合も例えば図1(B)に示した両面研磨装置12を用いてガラス基板の上下主平面の研磨を行うことができる。遊離砥粒を用いた研磨の場合には、固定砥粒工具16、18に代えて研磨パッドを装着し、研磨液として、例えば酸化セリウム砥粒を含有する研磨液や、シリカ砥粒を含有する研磨液を用いて研磨を行うことができる。
なお、1次研磨を行うガラス基板の主平面は鏡面であり、主平面の表面粗さRaは0.009μm以下であることが好ましい。ここでいう表面粗さRaとはJIS B 0601−2001に準ずる方法により評価できる。ガラス基板の主平面は両面とも鏡面であることが好ましく、特に両面とも平面粗さRaが0.009μm以下であることがより好ましい。
2次〜5次研磨を行う場合、2次〜5次研磨は1次研磨に引き続き連続して行うこともできるが、1次研磨後、2次研磨前または3次研磨前に(工程2)の面取り工程や(工程4)の端面研磨工程等を行うこともできる。
(工程4)の端面研磨工程は、ガラス基板の端面(側面部と面取り部)を端面研磨するものである。
(工程5)の洗浄工程は、研磨後のガラス基板を洗浄し、乾燥する工程である。具体的な洗浄方法は特に限定されるものではない。例えば、洗剤を用いたスクラブ洗浄、洗剤溶液に浸漬した状態での超音波洗浄、純水に浸漬した状態での超音波洗浄等により洗浄を行うことができる。また、乾燥方法についても特に限定されるものではなく、例えば、イソプロピルアルコール蒸気にて乾燥する。
さらに、上記各工程間にガラス基板の洗浄(工程間洗浄)やガラス基板表面のエッチング(工程間エッチング)を実施してもよい。また、ガラス基板に高い機械的強度が求められる場合、ガラス基板の表層に強化層を形成する強化工程(例えば、化学強化工程)を工程3、4で挙げた研磨工程前、または研磨工程後、あるいは研磨工程間で実施してもよい。
そして、上記各工程を含む製造方法により得られたガラス基板はその上に磁性層などの薄膜を形成する工程をさらに行うことによって、磁気記録媒体とする。
以上に説明した本実施形態の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、主平面研磨工程において、上述した磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を好ましく用いることができる。このため、研磨されるガラス基板の主平面が鏡面であっても、ガラス基板の主平面を、固定砥粒工具を用いて高い研磨速度により研磨できる。そして、固定砥粒工具により研磨を実施できるため、ガラス基板の表面に傷やクラック等が生じにくい、すなわち、加工変質層が生じにくく、加工変質層が生じたとしてもその厚さを薄くすることができる。このため、その後さらにガラス基板の表面を研磨する場合において、その研磨量を少なくでき、生産性を上げ、コストを低減できる。また、固定砥粒工具を用いているため、粗大な砥粒を後工程に持ち込むことを抑制でき、その後の加工工程において粗大粒子混入による欠点発生を低減できる。さらには遊離砥粒を用いた場合と比較すると、スラリーの交換や、廃棄を行う必要がないため生産性を上げコストを低減することが可能になる。
以下に具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、以下の実験例における、固定砥粒工具の研磨面の特性や、研磨速度、ガラス基板表面の評価方法、について説明する。
(1)固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積、固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率
固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積、固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率はそれぞれ以下の式1、式2により算出した。なお、測定は後述する9B型両面研磨装置の上定盤、下定盤に固定砥粒工具を装着後、固定砥粒工具の研磨面をドレス治具を用いてドレス処理した後に行っている。
(表出している砥粒の平均面積)={(観察視野の面積)×(砥粒を構成する元素のカウントが30以上の測定点の数)/(観察視野内の全測定点の数)}/(観察された砥粒の個数)・・・式1
(砥粒表出率)=100×(砥粒を構成する元素のカウントが30以上の測定点の数)/(観察視野内の全測定点の数)・・・式2
上記式の各パラメータは、SEM/EDX(SEM:株式会社日立ハイテクノロジーズ、型番:SU−8030/EDX検出器:株式会社堀場製作所、型番X−MAX80)を用いて以下の手順により算出した。
固定砥粒工具の研磨面について、SEM/EDXを用い、倍率を1500倍とし、90μm×120μmの観察視野にて、固定砥粒工具の研磨面の任意の20箇所を観察し、それぞれの観察視野についてEDXによる元素マッピングを行った。なお、観察は上定盤の固定砥粒工具の研磨面で10箇所、下定盤の固定砥粒工具の研磨面で10箇所行った。EDXによる元素マッピングは、加速電圧は15keV、エミッション電流10μA、作動距離15mm、測定時間20minで実施した。
まず、上記式1中の「観察視野の面積」は、90μm×120μm=10800μmとなる。そして、この観察視野を192×256の画素で元素マッピング測定を行った。
上記式1、式2中の「砥粒を構成する元素のカウントが所定値以上の測定点の数」は、EDXによる元素マッピングの結果から、観察視野内において砥粒を構成する元素のカウントが30以上の測定点(ポイント)の数を数えた。以下の実施例、比較例では、砥粒としてダイヤモンドを用いていることから、C元素のカウントが30以上の測定点(ポイント)の数を数えたものである。
上記式1、式2中の「観察視野内の全測定点(ポイント)の数」は、EDXによる元素マッピングを行った際の、観察視野(90μm×120μm)内の全測定点(ポイント)の数を数えたものである。観察視野内を192×256の画素で元素マッピング測定を行っていることから、観察視野内の全測定点(ポイント)は、49152点になる。
上記式1中の「観察された砥粒の個数」は、EDXによる元素マッピングを行った際、砥粒を構成する元素のカウント数が30以上のポイントが複数固まって形成された領域の数を数えることにより算出した。
そして、各観察視野について、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率について算出した後、20箇所の観察視野の平均値をさらに算出した。すなわち、上定盤側の固定砥粒工具と、下定盤側の固定砥粒工具との平均値を、表出している砥粒の平均面積、砥粒表出率とした。
(2)固定砥粒工具の研磨面の磨耗量
ガラス基板を50μm研磨する際の固定砥粒工具の研磨面の磨耗量は、ガラス基板を合計で4000μm研磨する前後の固定砥粒工具の厚さを測定し、以下の式3を計算することにより算出した。なお、以下の実験例では両面研磨装置を用いていることから、ガラス基板を合計で4000μm研磨するとは、ガラス基板の上面の研磨量と、ガラス基板の下面の研磨量と、を合わせた両主平面の研磨量の平均値が4000μmであることを意味している。すなわち、両主平面の研磨量の合計は8000μmとなっている。
(固定砥粒工具の研磨面の磨耗量)={(研磨前の固定砥粒工具の厚さ)−(ガラス基板を4000μm研磨後の固定砥粒工具の厚さ)}×50/4000・・・式3
ここで両面研磨装置において固定砥粒工具は、上定盤に装着した固定砥粒工具(上定盤側の固定砥粒工具)と、下定盤に装着した固定砥粒工具(下定盤側の固定砥粒工具)と、の2つがある。本実験例においては上定盤側の固定砥粒工具、及び、下定盤側の固定砥粒工具の磨耗量の平均を、固定砥粒工具の研磨面の磨耗量とした。そして、研磨前の固定砥粒工具の厚さ、ガラス基板を4000μm研磨後の固定砥粒工具の厚さとは、それぞれ、研磨前、ガラス基板を4000μm研磨後の、上定盤側の固定砥粒工具及び下定盤側の固定砥粒工具の厚さの平均を意味する。
なお、固定砥粒工具の厚さはマイクロメーターを用い、各定盤と各定盤に装着された固定砥粒工具の任意の端部で測定した。
(3)研磨速度
後述する固定砥粒工具の研磨面をドレス処理した後1バッチ目と、15バッチ目のガラス基板研磨において、ガラス基板の研磨を始めてから研磨を終えるまでの時間を測定し、研磨量を研磨時間(加工時間)で除すことにより研磨速度を算出した。すなわち、以下の式により算出した。
(研磨速度)={(研磨前のガラス基板の厚さ)−(研磨後のガラス基板の厚さ)}/(加工時間)
(4)ガラス基板の表面粗さRa
研磨後のガラス基板の主平面の表面粗さ(算術平均粗さ)Raは、JIS B 0601−2001に準ずる方法により評価を行った。測定には接触式表面粗さ計(株式会社ミツトヨ製 商品名:サーフテストSV624)を用いた。測定長さ4.8mm、測定速度0.5mm/sec、基準長さ0.8mm、カットオフ波長λc=0.8mm、λs=0.0025mmとして測定を行った。なお測定は、ガラス基板の上下面についてそれぞれ一点ずつ測定し、その平均値を該ガラス基板の表面粗さRaとした。
次に各実験例について説明する。
(例1)
以下の手順により、磁気記録媒体用ガラス基板の主平面を研磨した。
まず、研磨に供するガラス基板を以下の手順により製造した(形状付与工程)。
フロート法で成形されたSiOを主成分とするシリケートガラス基板から、直径が20mmの円孔を有する、直径65mmの磁気記録媒体用ガラス基板が得られるように円盤形状ガラス基板に加工した。
そして、ガラス基板の内周、外周の端面部分の面取りを行った(面取り工程)。
次いで、以下の手順により磁気記録媒体用ガラス基板の主平面を研磨した(主平面研磨工程)。
主平面の研磨は図1に示す9B型両面研磨装置12により行った。両面研磨装置12は、ガラス基板と対向する面に固定砥粒工具16、18が装着された上定盤15と、下定盤17と、を備えている。固定砥粒工具16、18としては、砥粒としてダイヤモンド砥粒を含有する固定砥粒工具を用いた。
固定砥粒工具16、18はガラス基板の研磨を行う前に予めドレス処理を行っており、ドレス処理はドレス治具として円盤形状のホワイトアルミナを用いて行った。ドレス処理は、ドレス処理用のキャリアに上記ドレス治具をセットし、ガラス基板の両面研磨を行う場合と同様に両面研磨装置12を運転して行う。
ドレス処理後、ガラス基板の研磨を行う前における、固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積、固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率を表1に示す。なお、研磨面に表出している砥粒の平均面積、研磨面の砥粒表出率は、上定盤側の固定砥粒工具と、下定盤側の固定砥粒工具と、についてそれぞれ測定を行った。そして、上定盤側の固定砥粒工具と、下定盤側の固定砥粒工具との平均値を算出し、表1に示している。
次に、円盤形状ガラス基板をキャリア10にセットし、1バッチ当たり25枚のガラス基板を両面研磨装置にセットして研磨を行った。なお、主平面研磨工程に供した研磨前のガラス基板の主平面の上面、下面とも表面粗さRaは0.001μmであった。
主平面研磨工程においては、上定盤15、下定盤17により加工圧力が10kPaとなるようにガラス基板を押圧して研磨した。研磨の際、サンギア13、インターナルギア14を、ガラス基板と上定盤15との相対速度が750mm/secとなるように駆動して、ガラス基板の上面、下面それぞれについて200μm研磨を行った。研磨の間、固定砥粒工具の研磨面とガラス基板との間には研磨液を1.0L/minの流量で供給した。
主平面研磨工程は固定砥粒工具を交換することなく、ガラス基板を交換して合計20バッチ行った。この際、初期(1バッチ目)の研磨速度、連続加工時(15バッチ目)の研磨速度、研磨面の磨耗量、1バッチ目のガラス基板の研磨後の表面粗さRaの測定を上述の方法により行った。結果を表1に示す。
(例2)
主平面研磨工程において、ドレス処理後の研磨面が表1に示す特性を有する固定砥粒工具を用いた点以外は例1と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板の研磨を行った。
また、初期(1バッチ目)の研磨速度、連続加工時(15バッチ目)の研磨速度、研磨面の磨耗量、1バッチ目のガラス基板の研磨後の表面粗さRaの測定結果を表1に示す。
(例3)
主平面研磨工程において、固定砥粒工具16、18として、砥粒としてダイヤモンドを、ボンド材として銅、ニッケルを含有する合金を用いたメタルボンド砥石を用い、ドレス処理後の研磨面が表1に示す特性を有する固定砥粒工具を用いた点以外は例1と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板の研磨を行った。
また、初期(1バッチ目)の研磨速度、連続加工時(15バッチ目)の研磨速度、研磨面の磨耗量、1バッチ目のガラス基板の研磨後の表面粗さRaの測定結果を表1に示す。
(例4)
主平面研磨工程において、ドレス処理後の研磨面が表1に示す特性を有する固定砥粒工具を用いた点以外は例1と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板の研磨を行った。
また、初期(1バッチ目)の研磨速度、連続加工時(15バッチ目)の研磨速度、研磨面の磨耗量、1バッチ目のガラス基板の研磨後の表面粗さRaの測定結果を表1に示す。
(例5)
主平面研磨工程において、ドレス処理後の研磨面が表1に示す特性を有する固定砥粒工具を用いた点以外は例1と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板の研磨を行った。
また、初期(1バッチ目)の研磨速度、連続加工時(15バッチ目)の研磨速度、研磨面の磨耗量、1バッチ目のガラス基板の研磨後の表面粗さRaの測定結果を表1に示す。
(例6)
主平面研磨工程において、ドレス処理後の研磨面が表1に示す特性を有する固定砥粒工具を用いた点以外は例1と同様にして磁気記録媒体用ガラス基板の研磨を行った。
本実験例においては、固定砥粒工具がガラス基板表面で滑り、ガラス基板の研磨を実施することができなかった。
Figure 2015022784
表1の結果によると、実施例である例1〜例5については、研磨されるガラス基板の主平面が鏡面であっても、固定砥粒工具を用いて高い研磨速度により研磨できることが確認できた。これに対して、比較例である例6は固定砥粒工具がガラス基板表面で滑り、研磨を行うことができなかった。これは、例6の固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積、及び、研磨面の砥粒表出率が小さいため、ガラス基板に対して砥粒が切り込むことができなかったためだと考えられる。
研磨後のガラス基板の表面粗さRaは、ガラス基板の主平面を研磨する際にガラス基板の表面に生じた傷やクラック等の状態を反映しており、表面粗さRaは小さい方が好ましい。表面粗さRaが大きい場合であっても、その後さらに研磨工程を行い、傷等を除去することができるため、製品としては問題がないが、工程数が増加したり、加工時間が長くなるおそれがあるため好ましくない。そのため、ガラス基板の主平面に生じる傷やクラック等を少なくする、すなわち、加工変質層の厚さを浅くすることが好ましい。本実験例のうち固定砥粒工具を用いた研磨を行うことができた実施例である例1〜例5では、固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積小さい、例えば300μm以下であるため、いずれも研磨後のガラス基板の表面粗さRaが小さくなっていることが確認できた。特に、例1〜例4については、固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積が特に小さいため、研磨後のガラス基板の表面粗さRaがより小さくなることを確認できた。
また、研磨面の磨耗量が例1〜3と比較して小さい例4、例5においては、15バッチ目の研磨速度が、初期(1バッチ目)の研磨速度と比較して大きく低下していることが確認できた。このことから連続加工時においても安定した研磨速度を維持するためには研磨面の磨耗量が高いことが好ましいことが確認できた。
なお、主平面の研磨を行えなかった例6を除いて、さらに以下の工程を実施することにより磁気記録媒体用ガラス基板を製造した。
具体的には、まず、ガラス基板の内周および外周の端面を研磨ブラシと酸化セリウム砥粒を含有する研磨液を用いて研磨する端面研磨工程に供した。
次に、主平面研磨の2次、3次研磨工程を行った。2次研磨工程、3次研磨工程は、遊離砥粒を用いて研磨を行った。遊離砥粒を用いた研磨は図1(B)に示した両面研磨装置12において、固定砥粒工具16、18に代えて研磨パッドを装着し、研磨液を供給しながら行った。2次研磨工程においては、研磨液として酸化セリウム砥粒を含有する研磨液を、3次研磨工程においては、研磨液としてシリカ砥粒を含有する研磨液を用いてそれぞれ研磨を行った。
そして、端面研磨工程の後、洗剤を用いたスクラブ洗浄、洗剤溶液に浸漬した状態での超音波洗浄、純水に浸漬した状態での超音波洗浄、を順次行う洗浄工程を行った後、イソプロピルアルコール蒸気にて乾燥して磁気記録媒体用ガラス基板を製造した。
以上の磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法においては、主平面の研磨工程において研磨されるガラス基板の主平面が鏡面であっても、固定砥粒工具により高い研磨速度で研磨できるため生産性を従来よりも高めることができた。また、固定砥粒工具による研磨は、ガラス基板の表面に傷やクラック等が生じにくく、その後の加工工程で傷等を除去する加工の負荷を低減でき、生産性を上げ、コストを低減することができた。さらに、固定砥粒工具を用いているため、粒径が大きい砥粒を後工程に持ち込むことを抑制して、粗大粒子混入による欠点発生を低減でき、また、遊離砥粒を用いた場合と比較して、スラリーの交換や、廃棄を行う必要がないため生産性を上げコストを低減することができた。
10 キャリア
13 サンギア
14 インターナルギア
15 上定盤
16、18 固定砥粒工具
17 下定盤

Claims (3)

  1. 固定砥粒工具を用いて鏡面であるガラス基板の主平面を研磨する磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法であって、
    前記固定砥粒工具の研磨面に表出している砥粒の平均面積は10μm以上300μm以下であり、
    前記固定砥粒工具の研磨面の砥粒表出率は1.1%以上3.0%以下である磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法。
  2. 磁気記録媒体用ガラス基板の主平面を50μm研磨したときの前記固定砥粒工具の研磨面の磨耗量は0.11μm以上である請求項1に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法。
  3. 請求項1または2に記載の磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法を用いた研磨工程を有する磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法。
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